海未「私は先日10万を超えましたね。はたして私の呟きを見て楽しいのでしょうか？」

にこ「はぁ！？」

にこ「に、ニコなんてまだ8万も行ってないのに……。時代が変わったの……？」

希「落ち込んでないで、ニコっち。なんで急にみんなを集めたん？」

にこ「あ、そう！ みんなのつぶやきをこのにこにーが添削してあげるニコ！」

花陽「ﾃﾞﾝﾞｻﾞｸﾞｼﾞﾁﾞｬｳﾞﾉﾞｫ!?」ﾊﾟﾅｧ

凛「なんだか楽しそうニャ！」

ことり「ことり、何か変なことをつぶやいてないかちょっと不安になってきたかも……」

にこ「普段から意識してつぶやいてればそんなことにはならないニコ！」

にこ「じゃあまずは穂乃果ちゃんから」

穂乃果「穂乃果からなの？」

にこ「っと、つぶやきの内容に入る前に言いたいことがあるニコ」

ことり「言いたいこと？」

にこ「このサイトに登録したのって割と最近よね？」

真姫「まぁ、そうね。割と最近のことよね」

にこ「穂乃果ちゃんのこのつぶやき数は何！？ 2万！？」

穂乃果「暇なときに呟いてたらそうなっちゃった」ﾀﾊｰ

にこ「どんだけ暇人なのよ！」

花陽「穂乃果ちゃん、時々授業中にも呟いてるもんね」

絵里「そうなの？ 穂乃果、授業はちゃんと聞かないとダメよ？」

穂乃果「海未ちゃんとおんなじこといってるー」ﾌﾞｽｰ

海未「当然の反応です」

にこ「数もさることながら、穂乃果ちゃんのは内容も突っ込みどころ満載ニコ」

にこ「まずはこれ、フォロワーのファンの『お腹すいた』っていうつぶやきに対してのリプ」

『お腹がすいたら穂むら名物穂むらまんじゅう、略してほむまんをどうぞ！』

にこ「宣伝か！」

穂乃果「宣伝だよ？」

にこ「アイドルが実家のお店の宣伝ってどうなのよ……」

花陽「ま、まぁそのくらいならいいんじゃないかな？」

にこ「これだけじゃないニコ。こっちは練習後のつぶやきニコ」

『今日も練習つかれたー。こういうときは甘いものが一番！
　みなさん、疲れた時は穂むらであんみつなんてどうですか？』

にこ「だから宣伝か！」

穂乃果「だから宣伝だよ！」

真姫「確かにこれはひどいわね……」

にこ「宣伝系アイドルなんて聞いたことないニコ！」

真姫「全く、穂乃果は何してるのよ」

にこ「そういう真姫ちゃんも突っ込みどころがいっぱいニコ」

真姫「はぁ？ 私は別にみられちゃダメなことなんて呟いてないわ」

にこ「自分では気づかないものニコ。まずはこれ」

『今日はニコちゃんと一緒に帰ったわ』

絵里「？ 普通のつぶやきじゃない？」

にこ「これだけ見ればね。でも、これを見たらどうニコ？」

『今日はニコちゃんとペアを組んで練習したわ』

『ニコちゃんにまたからかわれた！ 悔しい！』

『ニコちゃんが勉強を教わりにきたわ。どっちが先輩なのかわからないわね』

花陽「あ、あはは……」

希「これはスピリチュアルやね」

にこ「真姫ちゃん、ニコの名前出しすぎニコ！ おかげでファンからはニコ宛に『真姫ちゃんとにこにーは仲がいいんですね。もしかして付き合ってるんですか？』なんてリプが来るニコ！」

真姫「な、なんで女同士なのに付き合ってるなんて思われるのよ！」ｶｱｱｱｱｱｱｱｱ

ことり「ことりもいつも見て妄想の材料にしてるよ」ﾆｺﾆｺ

絵里「今、ことりはさらりと爆弾発言したわね」

にこ「次はそんなことりちゃんニコ！」

ことり「えぇっ！？ ま、まだ心の準備が……」

にこ「まぁ、ことりちゃんはつぶやきの内容には別に問題はないんだけど……」

にこ「つぶやきを一々ふぁぼるのやめてくれない？」

凛「ふぁぼ？」

にこ「あぁ、お気に入り登録のことニコ」

穂乃果「そういえば確かにつぶやくたびにことりちゃんからお気に入り登録されるんだよね」

海未「ことりのお気に入りの速度は異常に早いですよね」

ことり「えっと、みんなのつぶやきは自動ふぁぼにしてるから……」ｱﾊﾊ

絵里「自動？ そんなことできるの？」

ことり「え、えっと、Piyontterっていうアプリを使ってて……」

にこ「穂乃果ちゃんが一番の廃人かと思ったけど、意外とことりちゃんの方が廃人かもしれないニコ……」

ことり「ことりはバイト先のお客さんに色々教えてもらったの！」

にこ「次はかよちんね。もう、なんていうかかよちんは……うん」

花陽「は、花陽何かおかしいことつぶやいてるかな……？」

にこ「変なことって言うか……これね」

『今日のご飯も輝いてます！(画像添付)』

『この色、このつや、たまりません！(別角度画像添付)』

にこ「こんなつぶやきを一回の食事ごとに何度も何度も……」

希「あぁ、それいっつも見ててお腹すいてくるんよ。ちょうどお腹すいてるときとかに見ると特につらくて……」

にこ「それニコ！ おかげでかよちんのアカウント、ファンからは『全手動飯テロbot』なんて言われてるニコ」

花陽「ｾﾞﾝﾞｼﾞｭﾄﾞｳﾞﾒﾞｼﾞﾃﾞﾛﾞﾎﾞｯﾄﾞｫ!?」ﾊﾟﾅｧ

にこ「アイドルのアカウントがそんな呼ばれ方してるなんて今まで聞いたことないニコ……」

凛「でもかよちんに悪気があったわけじゃないニャ！」

にこ「凛ちゃんも」

凛「え？」

にこ「凛ちゃんのツイートはこれね」

『ラーメン屋さん巡りなうニャ(ラーメン画像添付)』

にこ「おかげで一部ではおいしいラーメン屋botなんて言われてるニコ」

凛「凛の紹介したお店が人気になってくれたら凛も嬉しいニャ」

にこ「まったく、なんで同じアイドルグループ内にbotって呼ばれてるアカウントが2つもあるニコ……」

穂乃果「あと残ってるのは……」

海未「私と、絵里と希ですね」

ことり「あんまり変なつぶやきをしてるところは想像つかないね」

凛「一番心配なのは希ちゃんかニャ？」

希「いや、ウチは一番安心やろ」

にこ「じゃあそんな希ちゃんのつぶやきを見てみるニコ」

『>RT スピリチュアルなつぶやきやね』

にこ「このつぶやきが！ スピリチュアルニコ！」

希「そんな言われると照れるやん」ﾃﾚﾃﾚ

にこ「どこに照れる要素があるのよ！」

にこ「しかも、希ちゃんのTLを見てるとほとんどスピリチュアルって単語が入っててスピリチュアルがゲシュタルト崩壊するニコ……」

穂乃果「ゲシュタルト崩壊？」

海未「全体性を持ったまとまりのある構造から全体性が失われ、個々の構成部分にバラバラに切り離して認識し直されてしまう現象のことですね」

海未「例として、この紙をじっと見てください」ｽｯ

穂乃果「何これ？ ルっていっぱい書いてあるよ？」

『ルルルルルルルルルルルルルルル
　ルルルルルルルルルルルルルルル
　ルルルルルルルルルルルルルルル
　ルルルルルルルルルルルルルルル
　ルルルルルルルルルルルルルルル
　ルルルルルルルルルルルルルルル
　ルルルルルルルルルルルルルルル』

凛「あれ？ じっと見つめてたら変な感じがしてきたニャ……」

絵里「んー、ルってこんな字だったかしら……？」

海未「それがゲシュタルト崩壊です」

海未「同じ字や図形などを注視したり書き続けたりすると起こる現象ですね」

海未「これはただの一例ですが」

にこ「じゃあ次はゲシュタルト崩壊について熱く語ってくれた海未ちゃん」

海未「わ、私ですか？」

花陽「えっと、海未ちゃんのつぶやきってどんなのだっけ……？」

真姫「ほら、あれよ……」

『今日は道端で一輪の花が咲いているのを見つけました。力強くかつ可憐なその花は(ry』

花陽「あぁ……」

穂乃果「海未ちゃんポエム好きだもんねー」

にこ「つぶやきがいつも詩的だっていうことでポエマー園田とかいう二つ名をつけられてるニコ」

海未「ぽ、ポエマー園田ですか！？」

にこ「まぁ、逆にμ'sの歌詞と重なるところもあるからって良い評価も多いんだけど」

凛「海未ちゃんだけダメ出しじゃないニャ！」

にこ「良い評価も多い中で痛いっていう意見も多いのは事実ニコ」

海未「い、痛い、ですか？」

絵里「心ないことを言う人もいるものね」

にこ「匿名のネットではやっぱりネット弁慶とかも多いけど貴重な意見も多いニコ」

にこ「みんながこの事実をどう受け入れるかはみんな次第ニコ」

にこ「じゃあ、最後。絵里ちゃん」

絵里「私は別に変なつぶやきはしていないつもりだけど」

希「それはどうやろね」ﾌﾌ

絵里「な、何よ？」ﾀｼﾞﾀｼﾞ

にこ「絵里ちゃん、本当に変なつぶやきしてないって思ってる？」

絵里「私はしてないつもりだけど」

真姫「天然、ね」ｶﾐﾉｹｸﾙｸﾙ

凛「絵里ちゃんのつぶやきってどんな感じだったっけ？」

海未「えっと、確か……」ｳｰﾝ

にこ「絵里ちゃんのつぶやきはこれニコ！」

『ニコや凛みたいに私も語尾をつけてみるチカ』

にこ「これ以来つぶやくときに時々チカがつくようになったニコ」

ことり「絵里ちゃんかわいい！」

絵里「こ、これはフォロワーさんにやってみたらって言われてやってみたら好評だったから……」ｱｾｱｾ

にこ「他にも！」

凛「他にもあるのかニャ？」

にこ「もちろんこれだけじゃないニコ」

『絢瀬絵里』

にこ「完全に自分の名前を検索しようとして間違えて呟いちゃってるニコ！」

絵里「だ、だって、私自身がどう言われてるのか気になるじゃない」ｱｾｱｾ

にこ「そんなんだから絵里ちゃん、PKEとか言われてるんだよー」

穂乃果「PKE？」ｷｮﾄﾝ

花陽「似たようなので『かしこいかわいいエリーチカ』の頭文字をとってKKEなら聞いたことあるけど……」

にこ「絵里ちゃんはポンコツだってことで『ポンコツかわいいエリーチカ』」

絵里「ぽ、ポンコツ……？」ﾋｷﾂﾘ

にこ「さて、ニコちゃん先生の添削はこれでおわりね」

にこ「さっきも言ったけどこれをどう受け止めるかはみんな次第ニコ」ｽﾀｽﾀ

希「ちょっと待ち」ｶﾞｼｯ

にこ「へ？」ｷｮﾄﾝ

絵里「まだ1人残ってるんじゃない？」

にこ「1人？ 穂乃果ちゃん、真姫ちゃん、ことりちゃん、かよちん、凛ちゃん、希ちゃん、海未ちゃん、絵里ちゃん……。全員終わってるけど？」

希「μ'sは9人や。にこっちを入れて」

ことり「ニコちゃんがまだだよね？」

にこ「ニコ！？ ニコはいいのよ、ちゃんと考えてつぶやいてるし」

真姫「ここまできたらやるしかないでしょ、観念しなさい」ｶﾐﾉｹｸﾙｸﾙ

絵里「穂乃果！ ニコのTLの表示お願い！」

穂乃果「了解しました絵里ちゃん隊長！」

にこ「ちょ、ちょっとやめなさい！」

希「凛ちゃん、にこっちをよろしく」

凛「ラジャーニャ！」ｶﾞｼｯ

にこ「離すニコ！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

海未「ちゃんと考えて呟いているなら見られても大丈夫ですよね？」

海未「それとも、何か困ることでも？」ﾆｺｯ

にこ「に、ニコはアイドルとしてちゃんと考えてつぶやいてるニコ！」

絵里「なら大丈夫ね」ﾌﾌｯ

穂乃果「隊長！ 準備できました！」

絵里「じゃあチェックするわね」

絵里「花陽も一緒にチェックお願いできる？」

花陽「わ、私も！？」

絵里「ニコは『アイドルとして』って言ってるわけだしアイドルに詳しい花陽が手伝ってくれた方が捗るでしょ？」

花陽「う、うん。花陽でいいんだったら……」

絵里「それじゃあ添削に入るわよ！」ｵｰ

花陽「お、おー！」

―
――
――――

絵里「と、いうわけでニコのつぶやきを私と花陽で添削したわ」

ことり「どうだった、かよちゃん？」

花陽「え、えーっと……」ﾒｿﾗｼ

にこ「その反応は何ニコ！？」

絵里「色々言いたいことはあったけど、まぁつぶやきをひとつ紹介するわ」

絵里「ニコの一番最初のつぶやきね」

『初めまして！ 矢澤にこです☆
　μ'sっていうスクールアイドルグループでアイドルやってます☆
　にこにーって覚えてラブにこっ(はぁと)』

8人「………」

にこ「な、何よその目は！」

真姫「ｷﾓﾁﾜﾙｲ」

にこ「何よ！」

ことり「かよちゃん、これはどうなの？」

花陽「えっと、こういうアイドルがいてもいいと思う、よ？」ｵﾄﾞｵﾄﾞ

にこ「なんで疑問形ニコ！」

穂乃果「これで今度こそ全員だよね？」

海未「そうですね」

にこ「ちょっと待って！ ニコのつぶやきアイドルらしくない！？」

ことり「みんなでクレープでも食べて帰らない？」

花陽「わぁ！ いいと思います！」

にこ「ちょ、ちょっと！」

絵里「この意見をどう受け止めるかは」

希「にこっち次第やろ？」ﾆｺｯ

にこ「ニコのアイドル観はおかしいの！？ 待ちなさいよー！」

おわり