1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 17:49:55.22 ID:+B2cfWcf0
男「嘘だろおい」

女「うーん、早口言葉苦手なんだよー。だから教えてって言ったんじゃない」

男「いや、早口言葉以前の問題だろ。ただの単語だもの」

女「そう言われてもね。こうやって話してるぶんにはそうそう噛んだりもしないのだけれど」

男「そういやそうだ。滑舌もいいほうだし英語の授業でも初見でスラスラだ」

女「崇めろ」

男「バスガス爆発」

女 スーハースーハー 「………ボスっ…!」

男「なんでよ」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 17:50:26.56 ID:+B2cfWcf0
女「なんでかねぇ…」

男「一回ゆっくり言ってみたら?ばーすーがーすーばーくーはーつ」

女「ばーすーがーすーばーくーはーつ」

男「これはいいんだよな。じゃあバスガス爆発!はい!」

女「ビャスカスカスカス!!はい!!」

男「それでよく「はい!」って言えたな」

女「今のでもダメか」

男「どこをどう考えていけると思ったんだお前は…」

女「いいですよーだ。別に早口ができなくても死にはしない」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 17:50:57.96 ID:+B2cfWcf0
男「お前さんが早口言葉が云々言い出したんだろうが…」

女「そうだけど、段々馬鹿にされてる気がして腹立ってきたもん」

男「段々もなにも最初からですけどね」

女「17にもなってヌイグルミと寝てるような男に馬鹿にされるのも辛い」

男「ミケたん達は関係ないだろ!可愛いんだよ!」

女「可愛いったってさ、そんな事してる17の男なんざ世界のどこ探しても……ん?今「達」って言った?」

男「あ」

女「ほーう」

男「い、今はその話じゃないだろ。早口言葉の話だろ」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 17:51:33.93 ID:+B2cfWcf0
男「しかしなんで早口言葉なんぞ」


女「弟に馬鹿にされたのですよ」


男「あー、弟君演劇部だっけ?」


女「うん。昨日さらっと練習してたから私も言ってみたらね」


男「噛み倒した、と」


女「倒したは余計!」


男「はいはい」


女「んで、馬鹿にされた」


男「ちなみにどんなの?」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 17:52:21.15 ID:+B2cfWcf0
女「赤パジャマのやつが言えなくて、バスが言えなくて、ここでもう笑われて」

男「パジャマはしかたないけど普段から練習してたら、バスで噛まれてもって感じだろうしな

女「簡単なのにしてって言ったら、「僕ボブ」って…」

男「言えた?」

女「………」

男「どうなったんだ?」

女「いいじゃん、とにかく言えなk 男「やってみ」

女「……! ボクボク!ボクボク!ボクボク!!!!!」

男「ふっ…」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 17:56:29.46 ID:+B2cfWcf0
女「笑うなぬいぐる症」

男「微妙なネタ使ってくんな。別に腕からふわふわな毛なんか生えてねぇよ。なんかアレな、派手な読経の効果音みてぇだな」

女「んで」

男「まだあんのかよ」

女「東京旧地下金庫って言ってみろって。あと、大きい声で言ったほうが言いやすいからって」

男「…言いましたか」

女「ええ、そりゃあはっきりと大きな声で言ってしまいましたよ」

男「そうですか。●●●●●●と…」

女「うるさい」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 17:59:56.62 ID:+B2cfWcf0
男「わかったわかった。じゃあもう一回練習しようか。違うやつで」

女「さすが男だ。頼りになる」

男「まかせろ痴女。お前猫好きだったよな?」

女「てめ…うん、猫は好き。大好物」

男「やめろ、好きのベクトルが気持ち悪い。じゃあ「にゃんこ子にゃんこ孫にゃんこ」でどうだ?猫いっぱいだろ?」

女「おおう…パラダイス」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 18:02:53.25 ID:+B2cfWcf0
男「GO!」

女「Sir,Yes Sir!!!」

男「大きな声で!!」

女「Sir,Yes Sir!!!!!!」

女 スゥ…「●●●!子●●●!にゃご●●●ー!!!」

男・女「………」

男「だからなんでだよ…謝るけど、噛む噛まないの次元を通り越してるだろ。なんで最初から…」

女「死にたい。お前のお前を切り落として私も死ぬ」

男「やめてください未使用で切られたくないですごめんなさいすみません」

女「あーもう…」

男「痴女w」

女「」プツン

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 18:05:29.51 ID:+B2cfWcf0
女「だいたいね!早口が言えないくらいでなんでそんなに笑われなきゃならないのよ!何か問題があるの!?
  いいや無い!無いはずよ!こうやって普段話す分にはなにも苦労なんてしてないの!
  そりゃ確かに言えたほうが得する事もあるでしょうよ。でもそれはどこ?
  言える?言えないでしょう?何?ドリフでも見に行くの?もう長さんが鬼籍に入られて何年になると思ってるのよ!
  だいたい早口のコーナーなんてそれよりずっとずっと前に終わってるじゃない!コーナーどころか番組が!
  それとも山崎まさよしのライブでも行くの!?パン焼くの!?でもあれはリズムついてるから言いやすいに決まってるじゃない!!
  だいたい最近じゃやらないライブもあるのよ!?どこで使うのよーーーーーーーー!!!!!」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 18:06:52.44 ID:+B2cfWcf0
男「」

女「ハァ、ハァ…」

男「」

女「何よ、なんか言いなさいよ」

男「うん、ごめん。ごめん。んで、あんたいくつよ…」

女「もういいや言えなくてもいい。困らない。私困らない。」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 18:07:50.82 ID:+B2cfWcf0
男「まぁ、別に早口言えなくても困る事はないだろうな。さっきの聞けば十分だ。あとお前は一回肺活量を測れ。」

女「うるさい」

男「馬鹿にされたのはわかるけどさ」

女「でも大事な時に噛みそうで不安になったのよ」

男「面接か?少なくとも数年先だぞ?」

女「そうじゃなくて」

男「卒業式で何か読むんだった?」

女「違う」

男「バイトでもすんのか?」

女「違うっつってもう…」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 18:10:04.37 ID:+B2cfWcf0
男「?」

女「あのねぇ」

男「何?」

女「……」

男「はい?」

女「私は、あなたが、好きです…!」

男「?」

女「言、言えた」ヘニャヘニャヘニャ

男「なるほどなるほど、告白するのなら噛まないほうがいいもんな」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 18:10:48.94 ID:+B2cfWcf0
女「!?」

男「でも本番以外はそれを口にしないほうがいいような…」

女「え?」

男「え?」

女「本番ですけど?」

男「お?え?おで?」

女「噛んでる…」

男「マジでぃ?」

女「うわぁ…」

男「あ、いや、よ、よろしくお願いしましゅ」

女(早まったかな…)

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 18:11:28.33 ID:+B2cfWcf0
   半年後

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 18:12:22.03 ID:+B2cfWcf0
女「さぁ今日も特訓です」

男「もういいだろうよ、半年前に成功してるんだし。ありがたく頂戴しましたよ?」

女「今は単純に言えないのが悔しい」

男「さようでございますか」

女「何か無いの?お題」

男「許可局が無理でパパパジャマも無理だったし…」

女「カマーン」

男「短いのいこうか。あぶりカルビって三回だ」

女「あ、いけるかもしれない」

男「GO!」

女「Sir,Yes Sir!!!」

女「あぶりかるびあびるかぶりアヴリルラヴィーン」

男「だからなんでよ…」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/28(水) 18:12:53.74 ID:+B2cfWcf0
終わり

すみませんでした

引用元: 女「生むげっ…」