2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:29:23.20 ID:n/u0zsDf0
マリア「わたしお花見なんてしたこと無いから楽しみ~」

さくら「あ、花の命は短し~乙女の命もまたかくや、見らざんば死ねるけれ~」

ユリカ「吸血鬼の末裔であるこのユリカ様をお花見に誘うなんて……まぁ行ってあげないこともなくなくないこともなくってよ」

おとめ「よーし、それじゃあこの4人でお花見にレッツゴー! なのです~」

ユリカ「しおんは呼ばなくていいの?」

さくら「しおん様はドラマの撮影でございます」

マリア「へぇ~大変なんだね~」

マリア「お花見ってどんなことをするの?」

おとめ「お花を見るのです!」

ユリカ「そのまんまじゃない!」

さくら「お花を見ながらシートの上でみなさんでお話をしたり、お食事をしたり、お酒を飲んだりします」

さくら「まぁ私たちはお酒は飲めませんが」

マリア「ふ~ん、それならいつものぽわプリと同じことするんだね」

ユリカ「貴女達いつも何やってるのよ……」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:29:56.56 ID:n/u0zsDf0
おとめ「着いたのですー!」

ユリカ「へぇ、こんな場所があったなんてね」

おとめ「さくらたんと一緒に頑張って調べたのです!」

マリア「桜きれい~」

おとめ「あい! 桜たんとっても可愛いのですぅ」

さくら「え?」

おとめ「あっ、ごめんなさい さくらたんのことじゃなくて桜たんのことなのです」

ユリカ「紛らわしいのよ」

おとめ「でも桜たんも、さくらたんも、両方とも可愛くてらぶゆーなのですぅ」

さくら「そ、そんな……」

ユリカ「……」
マリア「……」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:31:29.67 ID:n/u0zsDf0
おとめ「早速シートを敷くのです」

さくら「ユリカ様、マリア様、端を持っていただけますか?」

マリア「はい」

ユリカ「ていうかこれ大きすぎじゃない……?」

おとめ「え? おとめ『大は小を兼ねる』って聞いてホームセンターで一番大きいのを買ってきたのです」

ユリカ「モノには限度があるでしょ!」

おとめ「ご、ごめんなさいです~」

マリア「まぁまぁ、それなら1/4に畳んで」

マリア「ぱんぱかぱーん」

さくら「これなら4人で丁度いい大きさですね」

おとめ「まりあたんありがとうなのですぅ らぶゆーなのです~」

マリア「ふふっどういたしまして、おとめちゃん」

ユリカ「……」
さくら「……」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:32:27.12 ID:n/u0zsDf0
おとめ「それじゃあ、早速お弁当タイムなのです!」

さくら「はい」

マリア「どうぞ」

おとめ「わー……二人のお弁当とっても豪華なのです~」

おとめ「あれ? ユリカたんそれは何です?」

ユリカ「トマトジュースよ」

ユリカ「私は吸血鬼の末裔、本当なら貴女達の血を吸ってもいいのだけれど、まぁトマトジュースで我慢してあげるわ」

マリア「え~お腹空かないの~?」

ユリカ「空くわけ無いじゃない」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:33:34.19 ID:n/u0zsDf0
さくら「おとめ様、お茶です」

おとめ「じー」

ユリカ「何よ」

おとめ「トマトジュースっておいしいのです?」

ユリカ「ええ、美味しいわよ」

おとめ「おとめも飲んでみたいのです~」

ユリカ「ふっ、トマトジュースに目をつけるなんて貴女はユリカ様の下僕になる資格があるわね」

おとめ「わーい! ユリカたんの『げぼく』になれるのですー」

ユリカ「貴女下僕が何だか解っているの!?」

おとめ「うーん……? お友達ですか?」

ユリカ「違うわよ!」

さくら「麦茶です、マリア様」

マリア「ありがとー」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:34:42.30 ID:n/u0zsDf0
おとめ「それじゃあ皆さん飲み物は持ちましたか?」

おとめ「かんぱーい!」

「かんぱーい!」

おとめ「ごくごく」

おとめ「うーん、美味しいのですぅ」

ユリカ「でしょう?」

さくら「おとめ様、ご飯をどうぞ」

おとめ「あい!」

マリア「うーん……おいしー」

ユリカ「……」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:35:30.86 ID:n/u0zsDf0
おとめ「うーん……」

マリア「どうしたの、おとめちゃん?」

おとめ「やっぱりユリカたんご飯食べないのはダメなのです、お腹ペコペコリーンなのですー」

ユリカ「大丈夫だって言ってるでしょう」

おとめ「ううんダメなのです、あーん」

ユリカ「な、何よ」

おとめ「あーん」

ユリカ「そ、そんな恥ずかしいこと吸血鬼の末裔であるこのユリカ様に出来ると思って!?」

おとめ「あーーーん」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:36:02.26 ID:n/u0zsDf0
ユリカ「うぅ…… し、仕方ないわね」

ユリカ「あ、あーん……」

おとめ「どうです?」

ユリカ「ま、まぁ人間の食べ物もたまには美味しいって思わなくなくなくなくも……」

おとめ「え? 結局どっちなのです?」

ユリカ「お、美味しかったわよ!」

おとめ「うん、素直なユリカたん らぶゆーなのですぅ」

さくら「……」
マリア「……」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:36:56.69 ID:n/u0zsDf0
さくら「お、おとめ様こちらもどうですか?」

さくら「あ、あーん」

マリア「おとめちゃん あーん」

おとめ「あーん、うんうん……」

おとめ「う~ん、どっちも美味しいのです!」

さくら「おとめ様……」

マリア「えへへ~」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:37:32.65 ID:n/u0zsDf0
おとめ「それじゃあ、次はカラオケタイムなのです~」

マリア「いぇーい」

さくら「それではこの北大路さくら、僭越ながら皆様の前座を努めさせて頂きます」

さくら「♪ しーんどい季節を知ってるから」

おとめ「ふぅ!」

さくら「変わらぬ笑顔をめーでる」

さくら「しーんどい季節を知ってこその えがお! ごくじょう!」

さくら、おとめ「すまっいっる!」

おとめ「いぇーい」

さくら「ありがとうございました」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:38:10.08 ID:n/u0zsDf0
ユリカ「次は私ね」

おとめ「ユリカたん、こんな曲歌うのです?」

ユリカ「べ、別にいいでしょっ!」

ユリカ「♪ だからもっと はーじけていこっ!」

おとめ「ふふぅっ」

ユリカ「恋していこっ!」

マリア「ふふぅっ」

ユリカ「青春はノンストップ!」

おとめ「あいあいあいあい」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:39:09.13 ID:n/u0zsDf0
おとめ「おとめの出番なのです!」

おとめ「♪ はっぴー!ごー!らっきーがー!ぷりっきゅあ~ いぇいっ!」

おとめ「世界はまるでメリーゴーランド」

おとめ「愛で回るよ3,2,1」

おとめ「キラめいてエブリデイ」

マリア「ふぅ!」

おとめ「ドキドッキプリキュア~」

さくら(そう言えば毎週日曜朝におとめ様は息巻いて見ていましたね)

ユリカ(確かおとめさんと似たキャラクターが出てたわね)

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:41:10.99 ID:n/u0zsDf0
マリア「最後はわたしだね」

マリア「♪ あぁ はっはっはっはっはっはっはっはっはっは~」

マリア「あぁ はっはっはっはっはっはっはっはっはっは~」

マリア「あぁ ははっはは ははっはは はははっははっはっは~」

マリア「あぁ はっはっはっはっはっはっはっはっはっは~」

マリア「あぁ はっはっはっはっはっはっはっはっはっは~」

マリア「あぁ ははっはは ははっはは はははっははっはっは~」

マリア「あぁ はっはっはっはっはっはっはっはっはっは~」

マリア「あぁ はっはっはっはっはっはっはっはっはっは~」

マリア「あぁ ははっはは ははっはは はははっははっはっは~」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:42:30.58 ID:n/u0zsDf0
ユリカ「ふぅ~たまにはこうして外でのんびりするのもいいわねぇ」

さくら「はい、幸いここには私たち以外誰も居ないようですし」

マリア「お花見楽しいね~」

おとめ「……」

ユリカ「さっきからおとめさん静かじゃない?」

さくら「ええ、確かに……」

マリア「おとめちゃん? 眠くなっちゃった?」

おとめ「ふへへへ」

ユリカ「な、何よ……」

さくら「まさか……甘酒で酔ってしまったのでしょうか……?」

マリア「えぇー!?」

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:43:09.51 ID:n/u0zsDf0
おとめ「ユリカたーん!」

ユリカ「きゃっ、ちょっといきなりくっつかないで!」

おとめ「『血を吸うわよ!』なのですぅ~」

ユリカ「や、やめてやめて! おとめさん力強い……」

ユリカ「ちょっと! 貴女達も見てないで助けてよ!」

さくら「……」
マリア「……」

ユリカ「何よその目!」

さくら「えっと……」

マリア「ユリカちゃん楽しんでるかな~って思って……」

ユリカ「もうっ!」

18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:43:43.10 ID:n/u0zsDf0
おとめ「ユリカた~ん えへへ~」

ユリカ「おとめさん! おとめさーん!」

おとめ「いただきまーす」

ユリカ「うぅ……」

おとめ「んっ」

おとめ「すんすん」

おとめ「ユリカたん……ニンニクくさいのです……」

ユリカ「は?」

おとめ「血をすうのはやめるのです~」

ユリカ「え、ちょっと!」

19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:44:17.98 ID:n/u0zsDf0
おとめ「さくらたーん」

さくら「は、はい」

おとめ「アイドルのにおいせんしゅけんなのですぅ~」

おとめ「すんすん」

さくら「……」

おとめ「う~ん……」

さくら「ど、どうでしょう?」

おとめ「汗の匂いなのです……」

さくら「えっ!?」

おとめ「さくらたんいっぱいれんしゅーしてるから……」

さくら「……」

20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:44:47.54 ID:n/u0zsDf0
おとめ「マリアたーん」

マリア「はい、どーぞ」

さくら「ま、マリア様……」

ユリカ「あの子わざわざうなじを出して……ノリノリね」

おとめ「すんすん」

マリア「どお?」

おとめ「しぜんのにおいなのです……」

おとめ「まるでこーげんの風をあびながらねてるみたいなのです……」

おとめ「マリアたんのにおい、すっごくおちつく……らぶゆーなのですぅ……」

マリア「やった!」

おとめ「すぅ……」

マリア「あれ? おとめちゃん寝ちゃった?」

マリア「よしよーし」

おとめ「らぶゆー……」

ユリカ「……」
さくら「……」

21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:45:23.15 ID:n/u0zsDf0
ユリカ「ちょっと! 貴女おとめさんにくっつき過ぎよ!」

マリア「え~でもおとめちゃん今寝てるし~、それにおとめちゃんわたしのにおいお気に入りみたいだし~」

マリア「あと、せっかくおとめちゃん気持ち良さそうに寝てるんだから大声出しちゃダメだよ」

ユリカ「くっ……」

ユリカ「さくら! 貴女も何か言いなさいよ!」

さくら「わ、私は……」

さくら「おとめ様が思う通りにすればいいと思います……」

ユリカ「……」

ユリカ「はぁ、」

おとめ「うぅん……」

マリア「あっ、おとめちゃん起きちゃった?」

おとめ「あい…… う~ん、おとめ眠っていたのですぅ……?」

おとめ「あれ? みんなどうかしたのです?」

マリア「ううん、何も無かったよ」

ユリカ「…… えぇ、何も無かったわ」

22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:46:47.09 ID:n/u0zsDf0
さくら「それではもう頃合ですし、ここでお開きとしましょうか」

おとめ「はい! 今日はとっても楽しかったのですぅ!」

おとめ「ユリカたん、マリアたん、さくらたん、またおとめと一緒にお花見してくれますか?」

ユリカ「まぁ行ってあげないことも無くもなくってよ」

マリア「うん、いつでも誘ってね」

さくら「はい、今日はとても楽しい会でした」

23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:47:58.37 ID:n/u0zsDf0
ユリカ「マリアさん、さくら、私 譲るつもりは一切無いわよ」

マリア「んー? 『譲る』って何のこと?」

ユリカ「……なんでここでとぼけるのよ」

マリア「う~ん、でもおとめちゃんはわたしの香りが一番好きみたいだし~、わたしが一歩リードかな」

ユリカ「わ、私だって普段は部屋でキャンドルを焚いてるし、ローズティーを飲んでいるのよ! 今日はたまたま……」

マリア「たまたま~?」

ユリカ「……」

ユリカ「ていうかさくら、貴女は何か無いの?」

さくら「私は…… お二人のように誇れるものもありませんし、おとめ様は私のことを選ぶことは……」

24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 12:49:12.86 ID:n/u0zsDf0
ユリカ「……」

マリア「うん……」

ユリカ「はぁ、何言ってんのよ」

ユリカ「まず貴女が一番おとめさんに近いんだから、一番有利なのは貴女でしょう」

マリア「そう、それにアイドルなんだからそんなに自分を卑下しちゃダメだよ?」

ユリカ「自信を持って私たちにライバル宣言してみなさい」

さくら「ユリカ様……マリア様……」

さくら「抱いてけりにこの気持ち、貫き通すは難しけれど
決して曲げぬとかの桜に結びます~」

さくら「私、おとめ様に見合う人となれるよう、頑張ります」

ユリカ「ふっ、これでみんな条件は同じ、おとめさんが誰のモノになっても文句は無しよ」

マリア「えへへ、負けないよ?」

おとめ「みんな~ 早くしないと夜になっちゃいますよー!」

さくら「はい! 只今向かいます!」


おしまい

引用元: おとめ「みんなでお花見なのですー」