ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で悪者と戦うぞ!」 前編

519: 名無しさん 2015/10/03(土) 22:34:58 ID:5wM6uEzo
ーーー


亀仙人「はぁ~、ウーロン……楽しかったのぉ……」

ウーロン「……もう一試合ぐらい、してくれねぇかなぁ? なぁ?」

18号「……な~に、物思いにふけってるんだい」

亀仙人「……ん?」

18号「……さっきの勢いは、どうしたんだい?」

ウーロン「いやぁ、それはさぁ……?」

18号「……ほら、デカいのが投げたよ。何か言いなよ? ここで言うんだろ?」

亀仙人「……あ~、凄い凄い。やるのぉ」

ウーロン「……凄い凄い」

18号「なんだい、こいつら……女と男じゃ……テンで態度が違うじゃないか……」

クリリン「……今更、言うなよ。この人達はそういう人なんだよ」

520: 名無しさん 2015/10/03(土) 22:45:39 ID:5wM6uEzo
亀仙人「……馬鹿者。クリリン」

クリリン「……ん?」

亀仙人「……ワシらはな、さっきの試合では、少々年甲斐もなくはしゃぎすぎたわ。流石に疲れたわ」

クリリン「……いつもの事でしょうが」

亀仙人「ヤムチャの試合は……だから、ワシらはヤムチャの試合に向けて……充電中……充電中じゃ……」

ウーロン「……俺も、充電中」

18号「……アイツの試合の時は、また騒ぐのかい?」

亀仙人「そりゃ、勿論じゃ。バカ弟子の姿を見て……しっかりと野次ってやるわい、ニャハハハ」

クリリン「……応援しましょうよ?」

521: 名無しさん 2015/10/03(土) 22:53:40 ID:5wM6uEzo
亀仙人「と、言う事で……この試合に関しては……クリリン、お前達が騒げ……ワシらは休憩……」

クリリン「……えぇっ!? 俺、そんな恥ずかしい事出来ませんよ!?」

亀仙人「そんな調子じゃ、ヤムチャの時に声は出せんぞ。ほれほれ、さっきのワシらのように、腹から声を出せ……」

クリリン「……これ、どっち応援したらいいんですか?」

亀仙人「誰でもいいわい……それだったら、あの変な髪の奴、応援しろ。アイツもお前と同じで変な髪型しとるなぁ。ニャハハハ」

クリリン「……俺は、変な髪型じゃないんすけどね? 確かに、あの人はおかしいですけど」

ウーロン「え~っと、アイツの名前は……ヤンだなっ! ヤンっ!」

亀仙人「よし、それじゃあヤンじゃ……お前ら、ヤンを応援しておけ……ワシらは休憩……」

18号「……アタシはあのデカい奴の方がいいんだけどね?」

亀仙人「それじゃあ、そいつでいいわ……そいつでいいわ……ウーロン、そいつは何という名前じゃ……?」

ウーロン「え~っとな……サンダー・ホークだってよっ! 格好いい名前だなぁ、オイっ!」

18号「……ダサくないかい?」

522: 名無しさん 2015/10/03(土) 22:58:33 ID:5wM6uEzo
ーーー


ヤムチャ「さぁさぁ、プーアル……そろそろ、俺の出番だ……この辺から、気合入れていかないとな……?」

プーアル「そうですよ……ヤムチャ様の試合は、この次ですっ……! 今日はバシッと、決めて下さいねっ!」

ヤムチャ「あぁ、勿論だ……今日はバシッと……あっ、さくらちゃん達だ……」

プーアル「……って、言ってる側からコレですよ」

ヤムチャ「さくらちゃんに、キャミィさんに……それに、ローズさんにかりんさん……お疲れ様で~す!」


さくら「あっ、ヤムチャさんっ! お疲れ様っす!」

キャミィ「……お疲れ様です。ヤムチャさんも、そろそろ出番ですね」

523: 名無しさん 2015/10/03(土) 23:03:07 ID:5wM6uEzo
ローズ「真打ち登場ね……ヤムチャ君、今日は期待してるわよ。頑張ってね!」バシバシ

ヤムチャ「痛い痛い痛いっ……! ローズさん、痛いです……そんなに、バシバシ叩かないで……」

かりん「私も、マイクアピールで空手軍団とシャドルーの事に触れたんですから、しっかり結果残して下さらないと困りますわよ?」

ヤムチャ「ねぇ……? しっかり、マイクアピールしてくれててたよねぇ? 俺、マイク下手だからさぁ……感謝と同時に、感心もしちゃったよ、かりんさんに……」

かりん「……マイクでは、まだまだ負けませんわよ?」

ヤムチャ「勝てるようになるのは、いつの日になるやら……まぁまぁ、かりんさんも、次ベルト賭けてやるの……? その時は頑張ってねっ!」

かりん「勿論ですわ」

524: 名無しさん 2015/10/03(土) 23:13:38 ID:5wM6uEzo
キャミィ「ふ~ん……ヤムチャさんは、かりんさんの事、応援するんですね……」

ヤムチャ「……ん?」

キャミィ「それは、私が……ベルトを取られてもいいって事なんですね……?」

ヤムチャ「えっ……? あっ、いやっ……そういう意味で言ったんじゃなくて……あれ、あれ……? なんだ、その反応っ……!」

キャミィ「……今日の試合、頑張ったのに。ショックです」

ヤムチャ「そ、そういう意味で言ったんじゃないよ……! 今日の試合さぁ……キャミィさんは、孤軍奮闘で頑張ってたと思うよっ! それだったら、俺が応援しなくても大丈夫なんじゃないかなって意味で……あれ……? なんか違うぞっ!?」

さくら「……あ~、やっぱりヤムチャさんもそういう言い方するんすね」

ヤムチャ「……んんっ?」

526: 名無しさん 2015/10/03(土) 23:18:52 ID:5wM6uEzo
さくら「自分は、今日の試合……頑張ってたのに、ちょっと噛み合わなかっただけなのに……やぁ~っぱり、そういう風に見えてるんすねぇ……あ~ぁ……」

ヤムチャ「いやいやっ……! ちょっと、待ちなよ待ちなよ……そういう意味で言ったんじゃないっ……! ちょっと、間違えたよ間違えた……」

さくら「……ヤムチャさんは真っ先に、自分の事を慰めてくれるって信じてたんですけどね」

ヤムチャ「慰めようっ! 真っ先に慰めようじゃないかっ! 今日のさくらちゃん……惜しかったっ! ドンマイっ! 次があるさっ!」

さくら「……も~う、遅い」

ヤムチャ「待ちなよ、待ちなよっ……! え~っとね……え~っとね……」

ローズ「……う~ん、私としてはね」

ヤムチャ「あぁっ!? 何だ、まだ来るのかっ!?」

527: 名無しさん 2015/10/03(土) 23:24:32 ID:5wM6uEzo
ローズ「う~ん……ヤムチャ君は、真っ先にベテランの私のテクニックを、褒めてくれるんじゃないかって、思った部分もあったのよ……」

ヤムチャ「あっ、それも勿論見てましたよっ! 勿論勿論っ!」

ローズ「でも、やっぱりヤムチャ君は……若い子ばかりで……おばさんなんて、どうでもいいのかしら……?」

ヤムチャ「歳でね……? そういう事を言ってるワケじゃないですよ……? それぞれに、いい部分がありましたよ……皆さん、それぞれにいい部分がありましたよっ!」

ローズ「……でも、おばさんは一番最後だったじゃない?」

ヤムチャ「そりゃ、俺は一個ずつ言っていくしかないでしょうっ! 皆が皆、一辺に来られちゃこうもなりますでしょうっ! 何だ、この泥沼っ!?」


キャミィ「……冗談ですよ、ヤムチャさん」クスクス

ローズ「フフ、ほ~んと、弄りがいのある人ね。いいキャラしてるわよ」

かりん「……なんとなく、ヤムチャさんとの接し方がわかってきましたわ」

さくら「そうっす、そうっす。ヤムチャさんは、こういう感じでいけばいいんすよ」

528: 名無しさん 2015/10/03(土) 23:34:08 ID:5wM6uEzo
プーアル「いやぁ、ヤムチャ様……順調に、弄られキャラが定着しつつありますねぇ……」

ヤムチャ「……なんだろうねぇ。こういう冗談はよくないと思うなぁ、俺」

さくら「……いやぁ、何だかヤムチャさんの反応って、からかいがいがあるって言うかねぇ。いい反応してくれるんすよ」

キャミィ「……わかります」クスクス

ヤムチャ「……も~う、キャミィさんまで」

ローズ「私達も、ヤムチャ君の試合……しっかり見てるからね……?」

かりん「恥じない、第五試合をお願いしますわ」

ヤムチャ「そこはね……いい位置でやらせて貰ってる身分ですからね……勿論、恥じないいい試合を見せて来ますよ……」

529: 名無しさん 2015/10/03(土) 23:40:51 ID:5wM6uEzo
さくら「それじゃあ、自分達はそろそろ戻ります。ヤムチャさん、よろしくお願いします!」

キャミィ「頑張って下さい」

ローズ「……期待してるわよ?」

かりん「決めて下さいね」

ヤムチャ「……任せておいてよ。しっかりと決めてみせるよ。それじゃあ、皆さんはゆっくり休みながら、俺の試合見てて下さいね」

さくら「はいはぁ~いっ! 期待してますよっ!」


プーアル「……いやぁ、ヤムチャ様。う~ん」

ヤムチャ「……どうした、プーアル?」

プーアル「ヤムチャ様は、やっぱりモテますねぇ……流石です……」

ヤムチャ「……あのなぁ、プーアル? ありゃ、玩具にされてたんだよ。モテてはいねぇよ」

550: 名無しさん 2015/10/05(月) 22:01:45 ID:Of4SDYcE
ーーー


ホーク「……ふぬぬぬぬっ!」ググッ

ユン「う、うおぉっ!」


実況「さぁさぁ、ホークが持ち上げた持ち上げたっ! 両腕でうつ伏せの身体を、軽々と頭上までっ! 天高くまで抱え上げ、コイツはリフトアップ・スラムの体勢っ!」

元「パワーがあるねぇ。羨ましい限りだよ」


ユン「ヤ、ヤンっ……! 助けてくれっ……!」

ヤン「あぁっ! 任せておきなっ!」ダダッ


実況「あっと、しかしここはヤンが……走りますっ! ホークに向かって一直線っ! パートナーの救出に向かうっ!」

551: 名無しさん 2015/10/05(月) 22:09:27 ID:Of4SDYcE
ホーク「……それっ!」ブンッ

ユン「……う、うおっ!」

ヤン「……お、おいっ!」


オー! オーオー!

実況「おぉ~っとっ! しかしここはホークが……突っ込んできたヤンに対して……そのままユンの身体を放り投げていったぁ!」

元「お~っとっとっと」


ヤン「……何で、こっちに飛んでくるんだよっ!」ドテッ

ユン「……不可抗力だって! 俺だって、好きで来たんじゃねぇ!」ドテッ


実況「ユンの身体が、ヤンの身体にフライング・ボディプレスように覆い被さるっ! ユンとヤンは……互いに巻き込まれ、ダーウンっ!」

元「こりゃ、ホーク君がよく見てたね」

552: 名無しさん 2015/10/05(月) 22:21:28 ID:Of4SDYcE
クリリン「よ~し、ヤンっ! いけっ!」

18号「……はい、残~念」ニヤニヤ

クリリン「……おおぉぉっ! くそっ、アイツそのまま投げつけてきやがった」


亀仙人「……そうそう。クリリンもちょっとは乗ってきたのぉ。それでいい。それでいい」

ウーロン「結構、面白い試合じゃねぇか! まぁ、可愛い女の子がいないのが難点だけどなっ!」


18号「……どうやら、この賭けはアタシの勝ちみたいだね?」

クリリン「あぁ……? 賭け……?」

18号「アンタはあのヤンって奴を応援して、勝つって睨んでるんだろ……? アタシはあっちのホークって奴だ……」

クリリン「……俺はなんとなく、応援してるだけだけどな?」

553: 名無しさん 2015/10/05(月) 22:28:44 ID:Of4SDYcE
18号「それでも、賭けは賭けだ……あのホークって奴が勝ったら……賭けはアタシの勝ちだから……何か、買ってもらうよ?」

クリリン「お、おい……ちょっと待てよ……? そんなルールあるって聞いてないぞっ!?」

18号「そりゃ、今初めて言ったからね……何を買ってもらおうかな? 折角、あの孤島から離れて街に来たんだ……たまには、羽を伸ばさないとね……勿論、アンタの金で……」

クリリン「たかるなよっ! そんな途中から言い出すなんでズルいぞっ! ルール違反だっ!」

18号「ルールとしちゃ、フェアだよ。ここから、あのヤンって奴が逆転したら……アタシはアンタのお願い……なんでも、一つだけ聞いてあげるよ……? どうだい、フェアだろ?」

クリリン「えっ……? なんでも……? 俺のお願い聞いてくれるの……?」

18号「一つだけだったらね、なんでも聞いてやるよ……その代わり、負けたら……アンタがこっちのお願い聞いてもらうからね……? どうだい、この賭け乗るかい……?」

クリリン(俺の……お願いを……聞いてくれる……一つだけなら……なんでも……なんでも、聞いてくれる18号……)

18号「……どうするんだい? 乗るのかい?」

クリリン「よしっ、乗ったっ! うおおおぉぉっ! ヤン、行けええぇっ! ここから逆転だああぁっ!」

18号「……フフフ、ちょろいね」

555: 名無しさん 2015/10/05(月) 22:38:06 ID:Of4SDYcE
フェイロン「これが、ホークのパワーだっ! もう止まらんぞっ!」パチパチ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、エプロンサイドのフェイロン大きく手を叩き、場内を煽っていくっ! 煽っていくっ!」

ウオオォォ! ヤン、イケエエェェ!

元「流れはこっちに来てるんじゃないの、コレ?」


ホーク「コーナーで休んでいる場合ではないぞ、フェイロンっ! 来いっ! ここで決めようっ!」クイクイ

フェイロン「……よしっ、任せろっ!」


実況「おっとぉ? そしてここでホークはリング内から手招きっ! フェイロンを呼び寄せていくっ! さぁ、それに応えるように、フェイロンがリングの中へとやって来たぞっ!」

元「そうだね。いける時に、ガンガンいかないとね」

556: 名無しさん 2015/10/05(月) 22:46:25 ID:Of4SDYcE
ホーク「先ずは……こいつを……」ググッ

ユン「うっ……ううっ……」

フェイロン「ホッ……ホッ……カモン、カモンっ……!」ササッ


実況「さぁ、ホークはヤンの身体の上に多い被さっているユンを手始めに引き起こしていくっ! フェイロンは、その様子を軽くステップを踏みながら、見つめているっ!」


ホーク「そらっ……フェイロン……そっちにやるぞっ……!」ブンッ

ユン「……う、うおっ!」ダダッ


実況「そして、引き起こしたユンの身体を……おっとぉ! フェイロンの待つ方へと振り投げていったぁ!」

557: 名無しさん 2015/10/05(月) 22:51:38 ID:Of4SDYcE
ユン「あっ、うっ……くそっ……!」

フェイロン「……ホワチャアっ!」ドスッ

ユン「……グガっ!」


実況「突っ込んで来たユンに対して……お~っとっ! フェイロンは土手っ腹に、打ち込んでいったぁ!」

元「お~、カウンター気味にいいのが入ったねぇ」


ユン「……う、ううっ」ヨロッ

フェイロン「まだまだっ! ハイっ……! ハイっ……! ホワチャアっ……!」バシバシ

ユン「……くっ、くっ」


実況「フラついたユンに対して……おぉ~っと、ここでフェイロンが打ち込む打ち込む打ち込むっ! ラッシュラッシュの雨嵐っ!」

558: 名無しさん 2015/10/05(月) 22:57:00 ID:Of4SDYcE
ホーク「……次は、お前だっ! 起きろっ!」ググッ

ヤン「……あっ、ああっ」


実況「さぁ、フェイロンはユンを滅多打ちだっ! そして、ホークはヤンの身体を引き起こしているっ!」

元「ここは、ホーク君とフェイロン君、相手を入れ替えてきたねぇ」


ホーク「……それっ!」ドスッ

ヤン「……ぐっ」

ホーク「もう一発っ……! それっ!」ドスッ

ヤン「……ぐあっ!」


実況「ホークは引き起こしたヤンに対して……両腕を同時に振りかぶり……同時に左右の首筋っ! 鎖骨辺りに手刀を振りかざしていくっ!」

元「モンゴリアン・チョップですね」

実況「豪快な、モンゴリアン・チョーップっ! おぉ~っと、二発目も打ち込んでいったぁ!」

559: 名無しさん 2015/10/05(月) 23:12:31 ID:U1MxJ5Wg
ヤン「く、くそっ……」フラッ

ホーク「……よし」ササッ


実況「さぁ、ここでホークはここでヤンから、少々距離を取るっ!」


ホーク「それっ、場外に落ちてろっ……!」ドスッ

ヤン「う、うおおおっ……! ぐわっ……!」ボテッ


実況「ホークはそのまま前進しながら、片足を大きく振り上げ……おぉ~っと、ビッグブーツっ! 正面から、ヤンの胸元辺りを蹴っていくっ!」

元「……あの体重が乗ってるからねぇ。重いよ」

実況「ヤンの身体が大きく押され……おっとっ! そのままトップロープの上を越えて……場外へと落ちたぁ!」

560: 名無しさん 2015/10/05(月) 23:18:15 ID:U1MxJ5Wg
フェイロン「よし、ホークよくやったっ……! 後は……それっ……!」ブンッ

ユン「……う、うおっ!」ダダッ


実況「おっと、ここでフェイロンが……お~っと、ユンの身体を掴み……そして、コーナーへと振っていくっ!」


ユン「……ぐっ!」ドスッ


実況「さぁ、振られたユンは……おっと、そのままコーナーマットへと串刺しっ! 背中から打ち付けられますっ!」


フェイロン「ホークっ! 次はあっちだっ! 走れっ!」ビシッ

ホーク「うおおおぉぉっ!」ダダッ


オー! オーオー!

実況「ここで、フェイロンはコーナーを指差し、ホークに指示っ! そして、間髪入れずに対角線コーナー付近からホークがそこに向かって突っ込んでいくっ!」

元「お~、いいねぇいいねぇ。二人の息が合ってるじゃない」

561: 名無しさん 2015/10/05(月) 23:27:59 ID:U1MxJ5Wg
ホーク「うおおおぉぉっ……! コンドルスパイアっ!」ドゴォッ

ユン「……ぐ、ぐええぇぇっ!」


ワー! ワーワー!

実況「勢いよく突っ込んで行ったホークがそのまま、その巨体をぶつけ……ユンの身体を押し潰していくっ!」

元「うわぁ、ペッチャンコだ」

実況「コンドルスパイアっ! ここは串刺しのコンドルスパイアっ! その全体重をユンの身体へとぶつけていくっ!」


ホーク「終わりにしてやるっ……うおおおっ……!」グイッ

ユン「うっ……ううっ……」


実況「さぁ、ホークはそのままユンの身体を持ち上げ……おぉ~っと、コーナーポストの上に乗せていくっ!」

元「おっと、雪崩式攻撃かな?」

562: 名無しさん 2015/10/05(月) 23:32:19 ID:U1MxJ5Wg
ホーク「ふんっ……それっ……!」ガシッ

ユン「う、うおっ……!」


実況「いやっ……! ホークはユンの股下に手をさしのばし……お~っと、コーナーポスト上に乗せたユンの身体を……今度は肩の上へとうつ伏せ状態で抱え上げていくっ!」

元「おっと、違ったね。こりゃ、失礼しました」


ホーク「ふんっ……ふんっ……」ズシンズシン

ユン「う、うおぉっ……」


実況「ユンの身体を抱え上げたまま……ホークはそのままリング中央付近まで移動していくっ!」

元「さぁ、来るよっ……? 狙ってるよ~?」

563: 名無しさん 2015/10/05(月) 23:37:01 ID:U1MxJ5Wg
フェイロン「さぁ、フィニッシュだっ! いくぞっ!」ググッ

ホーク「……よし、いこうっ!」


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、ここでフェイロンがフィニッシュ宣言だっ! ユンを抱え上げた状態のホークと向かい合うように立ち……腕を突き上げるっ!」


フェイロン「……ヒュウウゥゥっ!」ダダッ


実況「フェイロンは、そのまま背後にあるロープへと向かって走るっ! ここはロープの反動を利用するっ!」

元「さぁっ!」


フェイロン「……いくぞっ!」ググッ


実況「さぁっ! そして、フェイロンがロープをつけて戻ってきたっ! ユンを抱え上げている、ホークの元へと突っ込んできたっ!」

564: 名無しさん 2015/10/05(月) 23:43:07 ID:U1MxJ5Wg
ホーク「うおおおぉぉっ! Go to……」ポイッ


ワー! ワーワー!

実況「タイミングを合わせて……ホークが抱えたユンの身体を、前方へと落としていくっ! そしてそしてそしてっ……!」


フェイロン「sleep……! ホワチャアァっ!」ドゴオォッ

ユン「……カ、カハっ!」


実況「落ちてくる、ユンの身体に……そのままフェイロンがジャンピングしての飛び膝蹴りだっ! 胸元へと下から突き上げていったぁ!」

元「Go 2 sleep……その名の通り、眠らせにきたよっ!」

実況「ここは、二人の連携攻撃っ! ゴー・トゥ・スリープっ! Go 2 Sleepっ! 強烈な合体攻撃を仕掛けていったぁ!」

565: 名無しさん 2015/10/05(月) 23:47:04 ID:U1MxJ5Wg
ユン「……ううっ」バタッ


ワー! ワーワー!

実況「ユンの身体が、うつ伏せの状態のまま、がっくりとマットへと倒れ込んだぁ!」


ホーク「……それっ」クルンッ

ユン「……ううっ」


実況「ホークはそのまま、うつ伏せのユンの身体を反転させ……仰向けにっ!」


ホーク「……フォールだっ! カウントをっ!」

ダン「オーケー、任せておきなっ!」


実況「そして、そのままユンの身体に覆い被さりフォールに入ったっ! フォールに入ったぁっ! さぁっ、どうだっ!?」

566: 名無しさん 2015/10/05(月) 23:52:14 ID:U1MxJ5Wg
18号「……これで終わりだっ! 賭けはアタシの勝ちだねっ!」

クリリン「まだだ、ヤンっ! しっかりしろっ! 助けに行けっ!」

18号「ホラ、とっととカウントしろっ!」

クリリン「ヤ~ンっ! ヤ~ンっ! 頼む~っ! しっかりしろぉ~!」


ウーロン「……クリリンも必死だな」

亀仙人「……どうせ、よからぬ事を考えておるんじゃろう」

ウーロン「あ~あ~、二人して騒いで……はしゃぎすぎだっての……」

亀仙人「……他人の振りをしておくか。なっ?」

575: 名無しさん 2015/10/06(火) 22:03:08 ID:nPlC5eLs
ダン「ワンっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「ツーっ……!」

ヤーン! タノムー! シッカリシロー!

ダン「……スリイイィィっ!」

ホーク「……よしっ!」

ダン「スリーカウントだっ! スリーカウントっ! ゴングを鳴らせ、ゴングをよぉっ!」


カンカンカーン


実況「決まったぁ~! ここで決まったぁ~! スリーカウントっ! スリーカウントだぁっ!」

元「ラストは連携攻撃で決めてきたねぇ。いや~、試合だった」

実況「勝負を制したのは、フェイロン・ホーク組っ! フェイロン・ホーク組でございますっ! 連携攻撃の Go 2 sleepでユン・ヤン組をマットへと沈めたぁ!」

576: 名無しさん 2015/10/06(火) 22:14:37 ID:nPlC5eLs
18号「……よしっ、アタシの勝ちだっ!」

クリリン「何、やってんだよヤン……しっかりしてくれよ、何やってんだよ……」


亀仙人「ホッホッホ。終わったか……いや~、なかなか見応えのある試合じゃったわ」パチパチ

ウーロン「この次が……ヤムチャの試合だったな。ヤムチャも頑張れよ」パチパチ


18号「……さぁさぁ、約束はキチンと守ってもらうからね?」ニヤニヤ

クリリン「……ちくしょう、何買わせる気なんだよ」

18号「さぁね……何にしようかな……」

クリリン「はぁ、ちくしょう、ヤン……お前のせいだぞ、ちくしょう……」

577: 名無しさん 2015/10/06(火) 22:22:20 ID:nPlC5eLs
実況「さぁさぁ、元さん……フェイロン・ホーク組が、この一戦を制したという事は……」

元「はい」

実況「次の王者戦……この組が挑む事になりますねぇっ!?」

元「まぁ、この二人に関しては……以前から勢いはあったチームだからねぇ?」

実況「そうですねぇ。まだ、その勢いは消えていないと言った所でしょうかねぇ!?」

元「そうなんじゃないかなぁ? え~っと、確か……ナッシュ君とガイル君のコンビにもね……一歩も引けを取っていなかったしね?」

実況「さぁ、この勢いのまま……次の王者戦、向かって行きたい所ですね?」

元「そうだねぇ、持って行きたいねぇ。うん」

578: 名無しさん 2015/10/06(火) 22:32:10 ID:nPlC5eLs
ーーー


プーアル「ヤムチャ様、次ですよ。次」

ヤムチャ「……あぁ、そうだな」

プーアル「……期待してますよっ!」

ヤムチャ「任せておけ……この位置でのシングルマッチは初めてだけど、大丈夫だっ! やってやるよ!」

プーアル「ヤムチャ様の凄さ……見せてやりましょうっ!」

ヤムチャ「……おうっ!」

579: 名無しさん 2015/10/06(火) 22:40:33 ID:nPlC5eLs
ーーー


実況「さぁ、今フェイロン・ホーク組の退場が終わり……場内に再び、静寂訪れましたっ!」

元「次の王者戦に期待しましょう」

実況「……さ~あっ! 元さんっ!?」

元「あ~、何だい……いきなり、大声を出しちゃって……」

実況「そりゃ、大声も出ますよっ! 大声もっ! この後、何が控えているか……元さんはご存知ないのですかっ!?」

元「……そりゃ、勿論知ってるよ」

実況「この後には、空手軍団対シャドルーのシングルマッチ三連戦が控えているのですっ! そりゃ、私だって大声も出ますよっ!」

元「そうだね。ヤムチャ君対バイソン君……ケン君対バルログ君……そして、リュウ君対サガット君……だね……?」

実況「否が応でも、力が入ってくると言ったもんじゃないですかっ! 選手もっ! そしてこの私もっ!」

元「……選手が気合入るのはわかるけど、君が気合入れる必要性はないと思うけどね?」

実況「い~えっ! 私だって、いつもの1.5倍の気合いを入れて実況させて頂きますっ! 選手達に負けてられるかっ!」

580: 名無しさん 2015/10/06(火) 22:48:14 ID:nPlC5eLs
実況「さぁ、初戦はヤムチャ対バイソン……ヤムチャ対バイソンでございますっ!」

元「そうだね、はい」

実況「ヤムチャも気合が入ってるでしょう……! バイソンも気合が入ってるでしょうっ……!」

元「そりゃ、勿論入ってるでしょうね」

実況「……引き続き実況解説は、私と元さんでお送りしていきたいと思います。元さん!? 貴方も気合いを入れて下さいね!?」

元「はいはい、わかりました。僕も頑張ります!」

実況「っと、その前に……CMでございますっ!」

元「はい」

実況「CMの後は、空手軍団対シャドルーっ! 先ずは、ヤムチャ対バイソンだっ!」

581: 名無しさん 2015/10/06(火) 23:00:37 ID:nPlC5eLs
18号「次の試合が……アイツか……」

クリリン「そうだな! ヤムチャさんの出番だっ!」

ウーロン「でもヤムチャだったら、一撃で相手をぶっ飛ばしちまうんじゃねぇのか?」

亀仙人「……馬鹿者、ウーロン。そんな事をしては、試合にならんわ」

ウーロン「まぁ、そうだけどさぁ……」

亀仙人「アイツは、結構器用な奴じゃ……一般人に合わせた戦いだって、出来る……隣にいる、誰かさん達と違ってな……?」

クリリン「……えっ?」

18号「……それは、アタシ達に言ってるのかい?」

亀仙人「……勿論じゃ」

582: 名無しさん 2015/10/06(火) 23:08:30 ID:nPlC5eLs
亀仙人「なぁ、お前……この前、レンタカーぶっ壊したじゃろ……?」

18号「……あ、あれは違うよ? 事故だよ」アセアセ

クリリン「……本当、すいません」

18号「そうだよ、コイツの教え方が悪いんだよっ! アレはアタシのせいじゃないからね!?」

亀仙人「……何がじゃ」

18号「コイツがアクセルを踏み込めって、言ったから……アタシは言われた通り、踏み込んだんだよ……」

亀仙人「……そしたら、どうなった?」

18号「そしたら……バキってね……」

亀仙人「加減を知らん奴は怖いのぉ……修理費高かったわい……」

583: 名無しさん 2015/10/06(火) 23:16:51 ID:nPlC5eLs
18号「……アレは、もっと頑丈に作らない方が悪いんだよ、きっと」

亀仙人「お前の力に耐えられるもんなど存在せんわっ! お前は、そこが世間ズレしておるっ! コイツ程、酷くはないが……クリリンもじゃぞ!」

クリリン「一応、自分では気をつけてるつもりなんですけどね……」

亀仙人「お前だって、ちょくちょく色んな物、ぶっ壊してるじゃろがっ!」

クリリン「い、いや……ま、まぁ事故ではあるんですけど……す、すんません……」

亀仙人「お前らのせいで、もう亀ハウスはボロボロじゃっ! 毎日毎日、何処かで何かがぶっ壊れておるっ!」

クリリン「……す、すいません」

18号「……悪いね」

亀仙人「今日、お前達をここに連れてきたのは……加減の仕方を勉強させる為でもあるんじゃぞっ! わかっとるのかっ!? ヤムチャを見て、勉強せんかっ!」

クリリン「……は、はい。武天老師様、精進します」

18号「……で、でもアイツだって似たような結果になるとは、アタシは思うよ?」

585: 名無しさん 2015/10/06(火) 23:23:46 ID:nPlC5eLs
ダン「さぁ、皆様……長らくお待たせしました……」


ワー! ワーワー!

実況「さぁさぁ、元さん……元さん……いよいよ始まってしまいまいましたっ!」

元「はい、始まりましたっ!」


ダン「本日のメインイベントっ! 空手軍団対シャドルー……シングルマッチ三連戦でございますっ!」


ワー! ワーワー!

実況「始まってしまいましたっ! 空手軍団対シャドルーっ! シングルマッチ三連戦っ!」

元「はいっ!」

実況「先ずは、第一戦……ヤムチャ対バイソン……ヤムチャ対バイソンですっ! ここから、始まりますっ!」

586: 名無しさん 2015/10/06(火) 23:28:36 ID:nPlC5eLs
実況「さぁ、先ずはヤムチャの入場からなのですが……」

元「はい」

実況「なんと、ヤムチャ……この一戦に向けて、入場曲を一新してきたという事らしいですっ!」

元「ほ~う」

実況「これは、やはりヤムチャのこの一戦に掛ける意気込み……と言った物でしょうかねぇ? そういう物が伺えると言った所でしょうか?」

元「まぁ、そういう事だろうね。こういう一戦だからこそ……気合を入れて、望んでいこうと言う所だろうね」

実況「さぁさぁ、ヤムチャの新しい入場曲……その辺りも、注目していきましょうっ!」

元「こういうのが……試合内容にも、影響してくるといいよね。うん」

587: 名無しさん 2015/10/06(火) 23:33:44 ID:nPlC5eLs
ダン「荒野の狼っ……! ヤムチャ選手の入場ですっ!」


ウッ、ハッ、ウッ、ハッ

実況「さぁ、今ヤムチャの名がコールされたぁ! そして入場曲が流れるっ!」

ウー、ロウガフウフウケン

元「おぉ!」


ワー! ワーワー!

ヤムチャ「……」


実況「さぁ、今一新した入場曲に乗せて……ヤムチャが花道から姿を現したっ! おぉ~っと! やはり気合いが入っているのかっ! 寡黙な表情でリングを睨んでいるっ!」

588: 名無しさん 2015/10/06(火) 23:40:14 ID:nPlC5eLs
ウーロン「おっ! 来た来た来た来たっ! ヤムチャだ、ヤムチャっ!」

亀仙人「ニャハハハ、クソ真面目な顔しよって、似合っとらんわ」

クリリン「おぉ~! 来たぞ来たぞっ! ヤムチャさんが来たっ!」

18号「まぁ、それじゃあ、アイツが何処まで出来るか……お手並み拝見とさせてもらおうか……」

亀仙人「ほれ、何やっとるんじゃ……ウーロン、クリリン……もっとヤムチャを応援しろ!」

ウーロン「おぉ~い、ヤムチャ~! しっかりやれよ~!」

クリリン「ヤムチャさん、頑張れ~!」

18号「……まだ、入場だよ?」

亀仙人「馬鹿者っ! 入場から勝負は始まっとるのじゃっ! お前も応援しろ!」

18号「……いいよいいよ。試合が始まってからでいいってば」

589: 名無しさん 2015/10/06(火) 23:44:00 ID:nPlC5eLs
ワー! ワーワー!

ヤムチャ「……」


実況「さぁ、今日のヤムチャは淡々と歩いて行くっ! その瞳に映るのは、あの四角いジャングルのみかっ!? ゆっくりと、一直線に向かっていくっ!」

元「入場曲は、いい感じなんじゃない? うん」


ヤムチャ「……」


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、場内からは大歓声……しかし、ヤムチャはそれに応える事なく……戦場となるリングへと歩みを進めるっ! これは気合の現れなのかっ!?」

元「うん! そうなんじゃないかな!?」

実況「さぁ、ヤムチャっ……! お前は、今何を思っているっ! その内に秘めたハートの中に……この一戦に掛ける意気込み……何を考えているんだっ!?」


ヤムチャ(……え~っと、ここでサビだよな。確か)ササッ


実況「さぁ、今ヤムチャがエプロンサイドへと上がったっ!」

590: 名無しさん 2015/10/06(火) 23:48:33 ID:nPlC5eLs
ヤムチャ(サビに合わせて……っと……)ググッ

ワー! ワーワー!

ヤムチャ(……よっとっ!)


オー! オーオー!

実況「おぉ~っとっ! ヤムチャはエプロンサイドからトップロープを掴み……そのままクルっと前方宙返りをして……リングイーンっ!」

元「なんだなんだっ! ド派手に決めてきたねぇ!」

実況「これはこれは……いきなりド派手な入場を見せてくれたんじゃないかっ!? やはり今日のヤムチャは、一味違うっ! 一味違うぞっ!?」


ヤムチャ(え~っと、え~っと、それでそれで……やべぇぞ、やべぇぞ……早くしないとサビが終わっちまう……サビが終わっちまう……急げ急げっ……!)

591: 名無しさん 2015/10/06(火) 23:53:13 ID:nPlC5eLs
ヤムチャ(え~っと……先ずは、こっちだっ……!)ササッ


実況「さぁさぁヤムチャは……そのまま前方のロープの方まで移動して……」


ヤムチャ「勝つぞっ! 見てろっ!」ググッ


イイゾー! ヤムチャー! イケイケー!

実況「そのままロープに足を掛け……おっとロープから身を乗り出すようにしながら……正面のファンへ向かって、右腕を突き上げていくっ! アピールしていくっ!」


ヤムチャ(急げ急げ……時間がねぇ……次はあっちだ……)ササッ


実況「さぁさぁ、ヤムチャはそして……おっと、今度はあちら側のロープの方へと移動するぞっ!」

592: 名無しさん 2015/10/06(火) 23:56:41 ID:nPlC5eLs
ヤムチャ「勝つぞっ! 見てろっ!」ググッ


ヤムチャー! ガンバレー! イケイケー!

実況「さぁ、そしてそこでも同じようにロープから身を乗り出しながら……拳を突き上げていくっ!」

元「乗ってるねぇ。落ち着いてるねぇ。今日のヤムチャ君の気合の入り方……いいんじゃないの?」


ヤムチャ(よ、よしっ……! 後二面だ……後二面……サビが終わりきるまでになんとか……間に合うかっ……!?)


実況「さぁさぁ、お次はあちらのロープかっ!? ヤムチャがリング内から場内……四方に向かって拳を突き上げ、アピールしているぞっ!」

593: 名無しさん 2015/10/06(火) 23:58:27 ID:nPlC5eLs
今日はここまで

604: 名無しさん 2015/10/07(水) 22:02:17 ID:oCU4d7tI
ウーロン「ハハハ! いいぞいいぞ、ヤムチャ~! でも、あまり調子に乗りすぎるなよ~!」

亀仙人「ニャハハハ、アイツはそこが悪い所じゃからな」

クリリン「ヤムチャさ~んっ! 頑張れ~!」

18号「……へぇ、結構人気があるんだねぇ、アイツ」キョロキョロ

クリリン「なぁ……? 凄ぇ人気じゃないか、ヤムチャさん凄いなぁ……」

亀仙人「そりゃ、アイツはワシの弟子じゃからの! 当然じゃ!」

18号「……なぁ~に、ふんぞり返ってるんだい?」

亀仙人「ニャハハハ! ほれ、ヤムチャっ! 今回はしっかりせぇよっ!」

606: 名無しさん 2015/10/07(水) 22:09:42 ID:oCU4d7tI
ワー! ワーワー!

ヤムチャ(ふ、ふう……なんとか、サビの間にリングの四方……全ての方向にアピールしていく事出来たな……)


ヤムチャー! ヤムチャー!

実況「さぁ、ヤムチャはリングの四方へと、拳を突き上げ、アピールしていきますっ! 場内からは大声援っ!」

元「うんうん、いいねいいね。新しい曲も……良かったね、うん」


ワー! ワーワー!

ヤムチャ(折角、曲を作って貰ったんだ……ディージェイ、ありがとな……お前のおかげで、盛り上がってるぜ、おい……)

607: 名無しさん 2015/10/07(水) 22:19:19 ID:oCU4d7tI
ダン「続きましては……狂える猛牛っ……! バイソン選手の入場ですっ!」


ブー、ブーブー

バイソン「……あぁ、そういやこのテーマソングも久しぶりだな。最近は、ベガ様やサガットちゃんのヤツばかりだったからな」


実況「さぁ、続いて、バイソンの入場ですっ! 今、バイソンの名がコールされ……そして花道から、姿を現したっ!」


ブー、ブーブー

バイソン「……やかましいっての、まだ何にもしてねぇだろが。よし、行くか」


実況「さぁ、バイソンが……今、リングへと歩みを進めるっ! ヤムチャの待つリングへと……歩みを進めていくっ!」

608: 名無しさん 2015/10/07(水) 22:28:15 ID:oCU4d7tI
ヤムチャ「……来たかっ!」

バイソン「……あぁ?」


実況「おっと……ヤムチャは、再びロープ際へと近づき……そしてロープに足を掛け、リング内から入場してくるバイソンを睨んでいるっ! 鋭く、睨みつけているっ!」

元「おぉ~っと、もうやる気満々だねぇ……」


オー! オーオー!

ヤムチャ「……勝つぞ、おい」

バイソン「……ふ~ん」


実況「さぁ、そんなヤムチャの元まで……バイソンがやってきたっ! 両者の視線が合うっ! 間に火花が飛ぶゥ! バチバチと音を立てているっ!」

元「……睨み合ってるね、うん」

実況「リングのヤムチャは上からっ……! そしてバイソンは下からっ……! 見上げる形で、互いが睨み合っているっ! おぉ~っと、もう戦いは始まっているのかぁ!?」

609: 名無しさん 2015/10/07(水) 22:36:19 ID:oCU4d7tI
バイソン「……そこにいると、邪魔なんだよボケ」

ヤムチャ「……あぁ!?」

バイソン「ホラ、レフェリー……退けろ退けろ……その馬鹿を退けろ……入場の邪魔だ……」シッシッ

ダン「そうだな……そこにいちゃ、バイソンが入場出来ねぇ……ヤムチャ、離れてろ……」ササッ

ヤムチャ「お、おおっ……」


実況「おっと、しかしここは……バイソンは軽くあしらっていくと言った感じでしょうか……? レフェリーにヤムチャを退けるよう指示していますねぇ?」

元「まぁ、まだ試合は始まっちゃいないからねぇ……」


バイソン「よし……馬鹿が消えたから……これで入場出来るな……」ゴロンッ


実況「さぁ、そして……今、サードロープ下を潜り抜け……バイソンがリングイーンっ!」

610: 名無しさん 2015/10/07(水) 22:42:39 ID:oCU4d7tI
バイソン「……っしゃ、いくぜ!」


ブー、ブーブー

実況「さぁ、そしてバイソンがリングに立ち……拳をググッと上げますっ!」

元「さぁ、揃ったね……」

実況「これで役者が揃いました……空手軍団対シャドルー……シングルマッチ三連戦は……先ずは、このヤムチャ対バイソンの試合から始まりますっ!」


ダン「ヤムチャ君っ……! 突っかかるのが早いよっ……! 入場の時は絡んじゃダメっ……!」ボソッ

ヤムチャ「いや、でもダンさん……俺、試合前に軽く突っかかって来いって言われましたよ……?」ボソッ

ダン「それは、このタイミングでなの……! このタイミングっ……! ワンテンポ早かったよ……! 入場は華なんだから、邪魔しちゃダメだよ……!?」ボソッ

ヤムチャ「あっ……あっ……はいっ……」ボソッ

611: 名無しさん 2015/10/07(水) 22:48:20 ID:oCU4d7tI
ワー! ワーワー!

実況「さぁさぁさぁさぁ……まだ、試合は始まってもいないと言うのに……場内の熱気はもう最高潮と言った所かっ!?」

元「それだけ、期待してくれてるんでしょうねぇ、はい」

実況「では、ズバリ聞いてみましょう……この一戦、元さんはどういった結末予想されますかっ!?」

元「まだ、始まったばかりだと言うのに、わかるわけないよ……でもねぇ、やっぱりここは、ヤムチャ君の勝利を期待したいね」

実況「ではズバリ、ヤムチャが勝つ為にはっ……!?」

元「そこは、応えるのは難しいよねぇ……うん……ヤムチャ君なんかは、やっぱり正攻法で持っていきたいと、思っているんだよ……」

実況「はいっ!」

元「でも、そこは相手がバイソン君……こっちはもう何でもありの……正攻法以外の展開持って行って、有利な流れ作っていくタイプだからね。その辺りの能力は、ひょっとしたらシャドルーではナンバーワンかもしれない……」

実況「確かに……バイソンは、シャドルーきってのラフファイターでございますっ!」

元「とにかく、自分のペースに持っていく事……そこがポイントになってくるんじゃないかな……?」

実況「なる程っ! ありがとうございますっ!」

612: 名無しさん 2015/10/07(水) 22:58:45 ID:oCU4d7tI
ダン「よし、それじゃあ準備はいいなっ……!? 落ち着いてやれよっ!? わかってんのか!?」

ヤムチャ「あっ、はい……」

バイソン「……っしゃ、いくか」


ワー、ワーワー

実況「さぁ、リング中央で両者が相対するっ! 相対するっ! さぁ、準備はいいかっ!?」


ダン「よしっ! それじゃあ、ゴングを鳴らせ! ゴングをよぉっ!」


カーンッ


実況「さぁ、そして始まったっ! 今、戦いの鐘の音が響き渡ったっ! ヤムチャ対バイソンっ! ヤムチャ対バイソン、試合開始ですっ!」

613: 名無しさん 2015/10/07(水) 23:18:06 ID:oCU4d7tI
ヤムチャ「落ち着いていくぜっ……! はぁっ……!」ドスッ

バイソン「……う、うおっと!」


ワー! ワーワー!

実況「おぉ~っとっ! ゴングが鳴るのとほぼ同時に……ヤムチャが仕掛けていったか!?」

元「おっと、いきなりいったね」

実況「ステップしながらの……蹴りィ! 先ず、仕掛けたのはヤムチャっ! バイソンの腹部へと打ち込んでいくっ!」


ヤムチャ「まだまだ、いくぜっ……! はあぁっ!」シュッ

バイソン「……くっ、おっ!」


実況「続けてヤムチャはいくっ! 今度は左足でのミドルキックっ! バイソンの脇腹へと突き刺していったぁ!」

614: 名無しさん 2015/10/07(水) 23:23:26 ID:oCU4d7tI
ヤムチャ「……そらっ!」シュッ

バイソン「うおっ、くっ……危ねっ!」ガシッ


実況「さぁ、続いては右足でのハイキックっ! おっと、しかしこれはバイソン、上手くブロックしたかっ!?」

元「……目が慣れてきたかな?」


ヤムチャ「……ガードしたなら、そらっ!」ググッ

バイソン「……んあっ?」


実況「おっとおっと、しかしそれならばと、ヤムチャはすかさず距離を詰めて……おっと、今度は組みにかかったっ!」

元「お~、飛ばしてるねぇ」

616: 名無しさん 2015/10/07(水) 23:29:07 ID:oCU4d7tI
バイソン「……舐めてんじゃねぇぞ、ボケっ!」ググッ


実況「さぁ、しかしここはバイソンも即座に対応して……ロックアップっ! ロックアップの体勢っ! 互いが互いに組み合ったっ!」


オー、 オーオー

バイソン「手ぇ、退けろ……頭下げろ……糞が……」モゾモゾ

ヤムチャ「腕……膝……どうっすかな……?」モゾモゾ


実況「さぁ……互いが互いの様子を伺っていると言った所かっ!? 両者が組み合ったまま、互いの様子を探っていますっ!」

617: 1 2015/10/07(水) 23:35:30 ID:oCU4d7tI
三つは流石に酷いな
なんでこうなったんだろ?
今回限りは削除させて下さい

618: 名無しさん 2015/10/07(水) 23:39:01 ID:oCU4d7tI
ヤムチャ「よしっ……! 足取ってやるっ! それっ!」ググッ


オォッ? オォッ?

実況「先に動いたのはヤムチャっ! ここは素早く、体勢を屈めて、バイソンの膝を取りにいったか!?」

元「低空タックルかな?」


バイソン「……甘ぇよ、オイ! 這い蹲ってろっ!」ドスッ

ヤムチャ「……お、おっとっと」


オー、オーオー

実況「あっと、しかしバイソンはそれに合わせるように、腰を落とし……堪えていきますっ! 低空タックルを透かし、バイソンが上からヤムチャの腰回りを掴むっ!」

元「……おっと、切り返してきたねぇ」

619: 名無しさん 2015/10/07(水) 23:44:20 ID:oCU4d7tI
バイソン「……勇み足だったな。バカめ」

ヤムチャ「……やっべぇ」


実況「さぁ、ヤムチャの上からバイソンが覆い被さるようにしながら、腰回りを掴んでいるっ! 少々、ヤムチャが不利な体勢か?」

元「そうだね。うん」


バイソン「……ふぅ、よしっ! よっとっ!」ササッ

ヤムチャ「……う、うおっと」


実況「さぁ、バイソンはヤムチャの身体を上から押さえ込んだまま……おっと、ここでバックへと回るっ! そのまま、背後へと回ったっ!」

元「おっとっと」

628: 名無しさん 2015/10/08(木) 22:00:21 ID:63CcVSWs
バイソン「ふぬぬぬぬっ……!」ググッ

ヤムチャ「う、うおっとっ……!」


実況「おぉ~っと、おっとっ! そのままバイソンは……強引にヤムチャの身体を持ち上げていくっ! 背後を取ってそのまま、持ち上げていくっ!」

元「おぉ~っと、強引にいったねぇ」


バイソン「甘ぇんだよ、ボケがっ! そのまま落ちなっ! うるあぁっ!」ズドーンッ

ヤムチャ「……ぐっ!」


実況「バイソンはヤムチャの身体を強引に抱え上げ……バックドロップのような体勢で落としていったぁ!」

元「……やっぱり、パワーはあるよ。パワーは」

629: 名無しさん 2015/10/08(木) 22:11:17 ID:63CcVSWs
バイソン「だ~から、言っただろうが……小判鮫野郎が……しゃしゃり出てるんじゃねぇっての……」ムクッ


実況「さぁ、先ずはヤムチャの身体を投げていったのはバイソンっ! バイソンは立ち上がりますっ!」

元「今日のヤムチャ君、立ち上がりから勢いよく攻めていったのに……う~ん、返されちゃったねぇ……」


ヤムチャ「……くそっ!」ムクッ


オー! オーオー!

実況「あっと、元さんお待ち下さいっ! この場面、ヤムチャはすぐに立ち上がってきましたよっ!?」

元「おぉ~! でも、まぁこういう意気だよね。うん」

630: 名無しさん 2015/10/08(木) 22:18:49 ID:63CcVSWs
ヤムチャ「……舐めてんじゃねぇぞっ!」ググッ

バイソン「……んっ?」

ヤムチャ「……この、くそったれ野郎がっ! うるぁっ!」スパーンッ

バイソン「いでっ! う、うおおっ……!」グラッ


オー、オーオー

実況「おぉ~っと! 起き上がったヤムチャは、背を向けているバイソンへと大きく足を振りかざして、左足へと強烈な蹴りを振り抜いていくっ!」


バイソン「いってぇな、この野郎……くそっ……!」バターンッ

ヤムチャ「……よしっ!」


実況「バイソンの身体がすくい上げられ……おぉ~っと! 後方へと大きく倒れ込むっ! この場面……ヤムチャもやられたままでは終わらないっ!」

元「やっぱり、最初にリズムを掴んでいくのは大事な事だからね」

631: 名無しさん 2015/10/08(木) 22:28:00 ID:63CcVSWs
バイソン「クソが……やりやがったな、オイ……」ググッ

ヤムチャ「……来いっ!」ササッ


実況「しかし、ここはバイソンも……すぐ様、立ち上がって来るっ! ヤムチャはそんなバイソンに狙いを定めつつ……側面へと回っていくっ!」


ヤムチャ「……寝てろってのっ! そらあっ!」スパーンッ

バイソン「……だっ! クソがっ!」バターンッ


実況「さぁ、そしてもう一撃、打ち込んでいくっ! バイソンの左足を、今度は側面から勢いよく蹴り上げていったぁ!」

元「うん、得意なスタイルでいってるんじゃないかな」

実況「バイソンの身体が大きくすくい上げられ……再びダーウンっ!」

632: 名無しさん 2015/10/08(木) 22:38:51 ID:63CcVSWs
ヤムチャ「よし、いくぜっ……! オラっ!」ドスッ

バイソン「……ぐっ!」


実況「さぁ、ヤムチャはダウンしたバイソンに対してストンピングっ! 左足を踏みつけていくっ! そして、そのままバイソンの足元の方へと回り込んでいくっ!」

元「うん、いってるねぇ」


ヤムチャ「……さぁ、いくぜ」ヒョイッ

バイソン「……んあっ?」

ヤムチャ「……そらっ!」クルッ


実況「ヤムチャはバイソンの右足を持ち……おっと、そのまま足を跨いでクルッと一回転っ! 自身の股下へとバイソンの足を絡みつけていくっ!」

元「……おぉっ!?」

633: 名無しさん 2015/10/08(木) 22:45:50 ID:63CcVSWs
ヤムチャ「今日は、秒殺KO見せてやるぜ、オイっ!」ググッ


オー、オーオー

実況「お~っと、そしてヤムチャは場内を見回しながら……ここで右腕を突き上げるっ!」


ヤムチャ「そらっ……! うるあぁっ! 足4の字固めだっ!」バターンッ

バイソン「うっ、ぐっ……! ぐがああぁぁっ!」


実況「バイソンの左膝の上に、絡めた右足を乗せ……そして自身の足でフックしていくっ! そのまま、ヤムチャは後方へと大きく倒れこむっ!」

元「おぉ~、ヤムチャ君が足4の字固めか!」

実況「いったいった、いきなりヤムチャがいった、ヤムチャがいったぁっ! ここは足4の字固めだっ! バイソンに仕掛けていったぁ!」

634: 名無しさん 2015/10/08(木) 22:51:33 ID:63CcVSWs
ヤムチャ「オラっ、どうだっ……! ギブアップしやがれっ……!」

バイソン「あががががっ……! あがっ……! ぐ、ぐがっ……!」ジタバタ


オー! オーオー!

実況「ヤムチャの足4の字固め……お~っと、おっとっ! バイソンが激しく悶えているっ! 苦しんでいるぞっ!?」

元「おぉっ! これ、いい感じで決まってるんじゃないかなぁ!?」


ヤムチャ「オラっ……! オラオラっ……! どうだどうだっ……!」

バイソン「あ、あがががっ……! がっ……! く、くあっ……!」ジタバタ


実況「バイソンは、か~なり悶えているっ! 悶えているっ! これはこれは……どうだ、完全に決まっているのかっ!?」

元「いい~感じには決まってるよ! いい~感じには!」

実況「まさかまさかの秒殺KO……いってしまうのかっ!?」

635: 名無しさん 2015/10/08(木) 22:55:59 ID:63CcVSWs
ダン「どうする、バイソン、オイっ!? ギブアップかっ!?」

バイソン「くそっ……! くそっ……! ノーだ、ノーっ……! ちくしょうっ!」


実況「さぁ、今レフェリーがバイソンに駆け寄ってきましたっ……! バイソンに確認を取りますが……バイソンは堪えるっ! 必死に首を横に振るっ!」


ヤムチャー! イケー! キメテモイイゾー!

ヤムチャ「あぁ、任せろっ……! 作戦成功だ……! ここで決めるっ!」ググッ


実況「さぁ、ヤムチャは鬼気迫る表情で……そんなバイソンを睨んでいるっ! おっと、場内の声援に対して……握り拳で応えていくっ!」

元「こりゃ、もう完全のヤムチャ君の計算してきていた作戦だね。立ち上がりから勢いがあったのも、この一手を狙ってたんでしょう」

636: 名無しさん 2015/10/08(木) 23:05:20 ID:63CcVSWs
バイソン「あぁっ……くっそおおぉっ……! こんの野郎っ……!」ググッ

ヤムチャ「オラオラっ……! どうだ、どうだっ……!」


実況「バイソンはかなり苦しんでいるっ! かなり苦しんでいるっ! 頭を抱えながら、なんとか上体を起こしていくっ!」

元「こういう関節技ってのは、中盤・終盤になってくると、響いてくるからね。この時間帯に決めれた……もう、それだけで大きいよ」

実況「長引けば長引く程……バイソンに取って不利な状況へと追い込まれますっ! さぁさぁ、バイソンはかなり苦しんでいる」

元「勿論、ここで決めるのがベストなんだけどね。あの苦しみ方見る限り……案外、いけるんじゃないの!?」


バイソン「くっそおぉっ! 痛ぇな、オイっ……! てめぇ、この野郎っ……!」ググッ

ヤムチャ「……痛っ!」


実況「あっと、お待ち下さい元さんっ!? 上体起こしたバイソンが、そのまま手を伸ばし……ヤムチャの髪ですね!? 前髪を掴みますっ!」

元「うん、まぁバイソン君も必死だ」

638: 名無しさん 2015/10/08(木) 23:10:48 ID:63CcVSWs
バイソン「離せボケ、コラ……じゃないと、頭皮ごと引き千切るぞコラっ……!」ググッ

ヤムチャ「……いででででで、いででで」


実況「バイソンはヤムチャを前髪を引っ張っていますかねぇ……? お~っと、ラフファイトだっ!」

元「……手癖が悪いねぇ、うん」


ダン「……ノーっ! ヘアーっ!」パチン

バイソン「いでっ……! 何すんだ、この野郎っ!」

ヤムチャ「あっ……ふう、助かった……」


実況「あっと! しかしここは……レフェリーがそんなバイソンの手を振り払いますっ!」

元「……うんうん、レフェリーが近くにいるからねぇ。あまり悪さは出来ないんじゃないかなぁ?」

639: 名無しさん 2015/10/08(木) 23:15:41 ID:63CcVSWs
バイソン「く、くそっ……! だから、離せっての……! うおおおぉぉっ!」ググッ

ダン「……だから、ノーヘアーだってのっ! 髪はダメなんだよっ! いい加減にしろっ!」パチンッ

バイソン「ああっ……! くそっ……! なんだよ、クソがっ……!」


実況「再びバイソンはヤムチャの頭部へと手を伸ばしますが……しかし、レフェリーがそれを許さないっ! 髪を掴むのは反則でございますっ!」

元「さぁさぁ、早くなんとかしないと……いつまでも、持てないよ~?」


イイゾー! ヤムチャー! イケイケー!

ヤムチャ「よ~しっ! オラオラ、どうだどうだっ……! うるああぁっ!」

バイソン「があああぁぁっ……! クソがっ……! どいつもこいつも、クソ野郎なんだよオイっ……!」モガモガ

ダン「ダメなら、ギブアップしろっ! バイソンっ!」


実況「さぁ、ヤムチャがここで強く締め付けていったか!? さぁ、バイソンがもがくもがくっ! これは完全にヤムチャのリズムになっているんじゃないですかねぇ、元さん!?」

元「こりゃ、完全にヤムチャ君のリズムだよ」

640: 名無しさん 2015/10/08(木) 23:22:13 ID:63CcVSWs
バイソン「ああっ……! ちくしょうっ……! いつまでもやられてる訳にはいかねぇ……ふんぬっ!」ズルッ

ヤムチャ「……うおっと」


実況「おぉ~っと、しかしバイソンは……両腕をマットに立て起こした上半身を支え……お~っと、そのままヤムチャの身体ごと後退していくっ!」

元「まぁ、ここはロープブレイクが懸命な判断でしょうねぇ」


バイソン「……ふんぬっ!」ズルッ

ヤムチャ「……うおっと」

バイソン「……オラ、ふんぬっ!」ズルッ

ヤムチャ「……チィっ」


実況「さぁ、ここはバイソンもパワーを見せていくっ! 少しずつではあるが……確実にロープへと近づいていくっ! ロープブレイクを狙っているっ!」

641: 名無しさん 2015/10/08(木) 23:24:52 ID:63CcVSWs
バイソン「ここまでくれば……うおおぉっ……それっ……!」バタッ

ヤムチャ「……まぁいい」

バイソン「オラっ、ロープブレイクだっ! これでいいだろ、ええっ!?」ガシッ


実況「さぁ、バイソンは上体を再び倒して両腕を目一杯伸ばすっ! そしてその手がサードロープをガッツリ掴むっ! ここはロープブレイクっ! ロープブレイクですっ!」

元「まぁ、でも結構長い時間喰らってたんじゃない?」


ダン「ロープブレイクだ、オイっ! ヤムチャっ! 離せっ!」

ヤムチャ「わかりました……離しますよ……」サッ

バイソン「はぁ……くそっ……チィ……やっとだよ……」

ヤムチャ(さぁ、足にダメージを蓄積させてやったぞ……ここからだ……ここから次に繋がないとな……)


実況「さぁ、ヤムチャがそのロックを解きますっ! 秒殺KOまでとはいきませんでしたが……これは、ヤムチャリズムになってきたのではないでしょうかねぇ、元さん!?」

元「まぁ、これは完全にヤムチャ君のリズムでしょうねぇ」

653: 名無しさん 2015/10/09(金) 22:01:33 ID:SyQ/UdEY
バイソン「……あだだだ、クソがっ! バカの癖に、舐めやがって」ムクッ

ヤムチャ「……よし」


実況「さぁ、ヤムチャはもう立ち上がっているっ! そして、バイソンは今ロープを掴んで……寄りかかるようにしながら、上体を起こしていくっ!」


ヤムチャ「まだまだ行くぜっ……! うるあぁっ……!」スパーンッ

バイソン「うげっ……! ガッ、くそ……!」バターンッ


オー! オーオー!

実況「おぉ~っと、しかしヤムチャはそんなバイソンの側面に回り込み……再び左足を蹴り上げていくっ!」

元「いいねぇいいねぇ」

実況「バイソンの身体が再びマットに倒れるっ! ヤムチャが攻めている攻めているっ!」

654: 名無しさん 2015/10/09(金) 22:08:26 ID:SyQ/UdEY
イイゾー! ヤムチャー!

ヤムチャ(なる程ねぇ……足裏を蹴る……そんな単純な攻撃でも、こうやって盛り上げていく事が出来るんだな……大成功だぜ……)

バイソン「あがが……く、くそっ……同じ所ばかり、チマチマチマチマ狙いやがって……」ググッ


実況「さぁ、ヤムチャの徹底した足攻め……と言った所かっ!? ヤムチャはバイソンの左足を執拗に狙っていますねぇ、元さん!?」

元「一つの所にポイントを絞るってのは、いい……こういうのが後々響いてくるんだよ」

実況「先ずは足を殺しにきたか、ヤムチャっ……!? さぁ、バイソンがロープを掴んで立ち上がるっ! ヤムチャは狙っているっ!」


ヤムチャ「そらっ! もう一発っ……!」スパーンッ

バイソン「……う、うげええぇぇっ!」


オー! イケイケー! ヤムチャー!

実況「そして再び……バイソンの足目掛けて、打ち込んでいったぁ!」

655: 名無しさん 2015/10/09(金) 22:13:57 ID:SyQ/UdEY
バイソン「ガッ、ガガッ……! ああっ、クソ野郎がっ……!」ヨロヨロ


実況「これには、バイソンもフラフラと痛みを堪えるようにして、前進しますっ!」

元「いやぁ、効いてるよ」


ダン「……お、おい。バイソン、足大丈夫か?」

バイソン「ちくしょうっ……! 足ばかり狙ってんじゃねぇっ! いい加減にしやがれっ! ぶっ殺すぞっ!」ドガッ


実況「そのまま、コーナーポスト方まで、前進して……背を向けてマットへと寄りかかりますっ! おぉ~っと、そこからバイソンも何やらヤムチャに向かって叫んでいるかっ!?」

元「効いてるみたいだねぇ、うんうん」

656: 名無しさん 2015/10/09(金) 22:21:16 ID:SyQ/UdEY
ヤムチャ「……だったら、違う事してやるぜ。よっと」ダダッ


オー、オーオー

実況「さぁ、ヤムチャはバイソンを横目でチラリと見て……おっと、ここは対角線コーナーの方へと一直線に走っていきますっ!」

元「今日のヤムチャ君、動きいいねぇ。うんうん」


ヤムチャ「さぁ、ここから……突っ込むぜっ! 行くぞっ!」ググッ


ワー、ワーワー

実況「さぁ、対角線コーナーから、バイソンに狙いを定めて……おぉ~っと、ヤムチャが握り拳を作るっ!」

元「よしよし、いけいけ」

657: 名無しさん 2015/10/09(金) 22:28:24 ID:SyQ/UdEY
ヤムチャ「……いくぜっ! うおおおぉぉっ!」ダダッ


ワー、ワーワー

実況「さぁ、そしてヤムチャが対角線コーナーから……バイソン目掛けて勢いよく突っ込んだぁ!」


バイソン「……来やがったか、クソ野郎が。だがっ!」ガシッ

ダン「……えっ?」

バイソン「クソ野郎はクソ野郎同士で、やり合ってればいいんだよっ……! おめぇが行って来い、オラァっ!」ブンッ

ダン「……な、何しやがるっ!? うおおおっ!」


実況「あっとっ! しかし、バイソンは側にいたレフェリーを掴んだぞっ!?」

元「危ないよっ!」

実況「そして、レフェリーの身体をそのまま押し出し……おぉ~っと、おっとおっとっ!」

658: 名無しさん 2015/10/09(金) 22:37:10 ID:SyQ/UdEY
ダン「来んな来んな来んなっ……! ストップっ! スト~ップっ!」

ヤムチャ「ちょっと、待て……もう、止まんねぇよっ……! お、おいっ……!」ダダッ


バイソン「……おめぇらで、勝手にぶつかってろ。ボケが」


ダン「……ぐわあああぁぁ!」バターンッ

ヤムチャ「痛っ……!」ドテッ


実況「この場面……バイソンはレフェリーを盾にしましたっ! レフェリーの身体を突っ込んで来るヤムチャの正面へと押し出し……両者が激突っ!」

元「……すぐ、こういう事してくるんだよ」

実況「あ~っとっ! レフェリーはヤムチャとの衝突で大きく倒れたっ! ヤムチャも尻餅をついてしまうっ!」

660: 名無しさん 2015/10/09(金) 22:49:48 ID:SyQ/UdEY
ウーロン「ホラ、見てみろっ! やっぱりヤムチャの圧勝じゃねぇ……あ~っ!」

亀仙人「ホッホッホ。そう甘くはいかんな。レフェリーを盾にするとは、やりおるのぉ……」

18号「……あんな事、やってもいいのかい? あれはルール違反なんじゃないの?」

亀仙人「……勿論、反則じゃ」ニヤニヤ

クリリン「反則だぞ~! 卑怯だぞっ~!」

ウーロン「そうだそうだ~! ブーブー!」

18号「……あんたは、弟子がやられてるってのに嬉しそうなんだねぇ?」

亀仙人「やられてるぐらいが面白いんじゃよ」ニヤニヤ

661: 名無しさん 2015/10/09(金) 22:59:24 ID:SyQ/UdEY
ブー、ブーブー

ダン「……う、ううっ」

ヤムチャ「あ、あのっ……す、すいません。ワザとじゃ……ないんですよ……?」


実況「さぁ、場内からはブーイングかっ!? さぁ、ヤムチャはレフェリーの事を気にかけていますっ!」

元「気持ちはわかるけど、試合中っ! 来てるよ、ほら!」


バイソン「……随分と好き放題やってくれたじゃねぇか? あぁ?」ユラーリ

ヤムチャ「……う、うおっと」


実況「おぉ~っと、そんなヤムチャに対して……ゆっくりと、足を引きずりながらやって来たっ!」

662: 名無しさん 2015/10/09(金) 23:05:40 ID:SyQ/UdEY
9
バイソン「……死ねっ! ボケっ!」ドガッ

ヤムチャ「……ぐがっ!」バタッ


実況「そしてそのまま、前蹴りを打ち込んでいくっ! おぉ~っと、顔面にいったか? ヤムチャの身体をなぎ倒すっ!」

元「う~ん……だから、ちょっと不利な状況になると……ああいうことやってくるんだよ、バイソン君は……」


バイソン「……ったく、クソが。ここが俺のやりたいようにやらせてもらうぜ。おめぇの好きにはやらせねぇよ」

ヤムチャ「う、ううっ……くそっ……」


実況「さぁ、バイソンは……ここはジックリと攻めていくか!? 呼吸を整えつつ、ダウンしたヤムチャの側面辺りへと回り込んでいきますっ!」

元「まぁ、間は取りたいだろうね。うん」

663: 名無しさん 2015/10/09(金) 23:13:44 ID:SyQ/UdEY
バイソン「……そら、いくぜっ! せぇ~のっ!」ググッ


実況「さぁ、ここでバイソンは拳を突き上げっ……!」


バイソン「そらっ……! 顔面に……喰らいなっ……!」ガスッ

ヤムチャ「ぐ、ぐわあああぁぁ……!」


実況「そしてそのままヤムチャに向かって倒れ込みつつ……その拳をヤムチャこ顔面へと打ち付けていきますっ!」

元「うん、ナックルだったねぇ」

実況「エルボードロップのような形で落としはしましたが……ナックルっ! こいつは反則ですっ! おっと、ヤムチャの身体がバウンドっ! その衝撃で跳ねたぁ!」

664: 名無しさん 2015/10/09(金) 23:19:47 ID:SyQ/UdEY
ヤムチャ「ぐ、ぐわあっ……く、くそおおぉっ……」バタバタ

ダン「う、ううっ……」


実況「さぁ、ヤムチャは顔面を抑え、足をバタつかせ苦しんでいますが……レフェリーは倒れているっ……! バイソンを咎める者はいませんっ!」

元「うん、こういう時にね……ラフファイト混ぜてくるんだよ……」


バイソン「……レフェリーのバカはまだ、お寝んねしてやがるな。って、事は」ムクッ

ヤムチャ「くそっ……くそっ……」

バイソン「……反則やりたい放題って事じゃねぇかっ! よっしゃ、起きろっ!」ググッ


実況「バイソンは立ち上がり……さぁ、ここでヤムチャの身体を引き起こしていきますっ!」

665: 名無しさん 2015/10/09(金) 23:25:49 ID:SyQ/UdEY
バイソン「チンタラしてんじゃねぇよ、オラっ!」ガシッ

ヤムチャ「……くっ」


実況「さぁ、ヤムチャの身体を引き起こしたバイソンは……そのまま首筋に手を回し……おぉ~っと、ロープ際までヤムチャの身体を押しやっていくっ!」


バイソン「場外戦だっ……! 俺の主戦場は……こっちだっ……! オラッ……!」ググッ

ヤムチャ「う、うおっと……!」ボトッ


実況「ヤムチャの身体をトップロープとセカンドロープの間に押し込み……そして、場外へとヤムチャの身体落としていくっ! ここはバイソンが、場外戦を仕掛けてきましたっ!」

元「……まぁ、ここぞとばかりに仕掛けてきたね」

666: 名無しさん 2015/10/09(金) 23:32:41 ID:SyQ/UdEY
ヤムチャ「く、くそっ……」ムクッ

バイソン「さぁ、場外戦スタートだ……ここには、凶器はな~んでも揃ってるからな……お利口さんのおめぇには、縁のねぇ物だ……完全に俺のフィールドだ……」


実況「さぁ、今場外でヤムチャが立ち上がるっ! そして、バイソンもリング内から場外へと降りてきたぁ!」

元「今、レフェリーがああいう状態だからね……ちょっと、嫌な予感がするよ」


バイソン「まぁ、とりあえずは……」ガシッ

ヤムチャ「……くっ」

バイソン「鉄柵からだなっ! そぉらっ! 行ってこいやぁっ!」ブンッ

ヤムチャ「う、うおおっ……!」ダダッ


実況「さぁ、バイソンはヤムチャの腕を掴み……おぉ~っと、鉄柵目掛けてその身体を振っていったぁ!」

667: 名無しさん 2015/10/09(金) 23:37:58 ID:SyQ/UdEY
ヤムチャ「……ぐわあああぁぁ!」ガシャーンッ


ヤムチャー! ガンバレー!

実況「ヤムチャの身体が鉄柵にぶつかったぁ! おぉ~っとっ! 激しい金属音が鳴り響くっ!」

元「やっぱり、こういうラフファイトで……攻めてくるんだよ、バイソン君は」


バイソン「さぁさぁ、好き放題狙われた足も……なんとかしていかねぇといけねぇが……」トントン


実況「さぁさぁ、バイソンは……鉄柵に振ったヤムチャに狙いを定め……軽くトントンと飛び跳ね、体勢を整えているか!?」

元「場外戦でね……ジックリとやると同時に、足のダメージを図っているんでしょう」

668: 名無しさん 2015/10/09(金) 23:43:40 ID:SyQ/UdEY
バイソン「まぁ、いいや。ここは突っ込むか……いくぜっ! うおおおぉぉっ……!」ダダッ

ヤムチャ「……く、くそっ!」


実況「さぁ、そしてっ……! おぉ~っと、ここでバイソンがヤムチャへと突っ込んでいったぁ!」


バイソン「そぉ~ら、ラリアットだっ! うるああぁぁっ!」ズガアァッ

ヤムチャ「……ぐわあああぁぁ! う、うおおっ」ボトッ


キャー、キャー

実況「さぁ、鉄柵に振られたヤムチャに対して……ラリアットっ! さらに追撃していきますっ!」

元「おぉ~っとっと……危ないよ!?」

実況「おぉ~っと、おぉ~っとっ! ヤムチャの身体が……鉄柵を乗り越え、客席への方へと落ちたぁ!」

669: 名無しさん 2015/10/09(金) 23:47:52 ID:SyQ/UdEY
バイソン「さぁさぁ! 今日はとことんやってやりましょうかっ! よいしょ~っ!」


キャー! キャー!

実況「あ~っとっ! あ~っとっ! 元さん元さんっ! ここがバイソンが鉄柵を乗り越え……客席の方へ進入していきましたよ!?」

元「ちょっとちょっとちょっとっ……! 危ないよ、危ないよっ……!」

実況「何の為の鉄柵だっ! 何の為の鉄柵だっ! こっちが乗り越えていったら、意味がないではないかっ!?」

元「ちょっと……レフェリー……早く止めないとっ……!」


バイソン「オラオラ、起きろ起きろヤムチャっ……! 客席のど真ん中で、出来損ないっぷりを眺めてもらうんだよっ! あぁっ!?」ググッ

ヤムチャ「……ううっ」


実況「さぁ、バイソンはヤムチャを引き起こしていくっ! お気をつけ下さいっ! お気をつけ下さいっ!」

688: 名無しさん 2015/10/10(土) 22:03:35 ID:XyWKOc7M
バイソン「オラオラ、こっちだこっちだっ……! 早く来いっ……!」ググッ

ヤムチャ「くっ……ううっ……何する気だっ……!」


キャー! キャー!

実況「あ~っと、あ~っとバイソンはヤムチャの髪を掴んで……お~っと、お~っとっ! どんどんと客席の渦の中へと行くっ! お気をつけ下さいっ!お気をつけ下さいっ!」

元「ちょっと、ちょっと……危ないよ、も~うっ!」


バイソン(ハゲ……ハゲ……ハゲは何処だ……ハゲは何処にいる……探せ探せ……見つけろ見つけろ……)キョロキョロ

ヤムチャ「うっ……ううっ……」

バイソン「退け退け退け退けぇっ! 危ねぇぞっ、怪我すんぞ、オラァっ!」


キャー! キャー!

実況「さぁさぁ、客席はパニック状態かっ!? 観客が二人の騒動に巻き揉まれないよう逃げ惑っています!」

元「そうそう、危ないよ! 逃げて逃げて」

実況「モーセの十戒のように観客の海がパックリと割れるっ! お気をつけ下さいっ! お気をつけ下さいっ!」

689: 名無しさん 2015/10/10(土) 22:10:37 ID:XyWKOc7M
バイソン「オイっ! そこにぶん投げるぞっ……! 巻き込まれたくなかったら、とっとと逃げろっ! オラ、早くしろっ!」


オ、オイッ! コッチクルッテヨ! ハヤクニゲロニゲロ!

実況「さぁ、現在バイソンとヤムチャは、東口辺りの……客席の渦の中にいますかね!?」

元「ちょっと、レフェリーが辛い状況だからねぇ……場外カウントが取られてないんだよねぇ。危ないよ」


ダン「……う、ううっ」ムクッ


実況「いやっ、元さんっ! ここでレフェリーが立ちましたよっ! 立ちましたっ! リング何とか起き上がりましたっ!」

元「……よし、これで場外カウントが取れるよ」


ダン「あ、あれっ……? ヤムチャとバイソンは……何処にいるんだ……? リングにいねぇぞ……?」キョロキョロ


実況「あ~っとっ! しかしレフェリーは……辺りを見回して……これ、騒動に気づいてませんかねぇ!?」

元「あっちだあっちっ! 場外だっ! 客席の中にいるんだよっ!」

690: 名無しさん 2015/10/10(土) 22:20:54 ID:XyWKOc7M
バイソン「……せぇ~のっ! それ、ドーンっ!」ブンッ

ヤムチャ「……う、うぐああぁぁっ!」ガシャーンッ


キャー! キャー!

実況「あ~っとっ! 今ヤムチャが、バイソンに身体を押しやられ……パイプ椅子の中へと突っ込みましたっ!」

元「だから、客席の中では危ないってっ!」

実況「ヤムチャは幾つかのパイプ椅子を巻き込みながら……お~っと、その場になぎ倒されるっ! 客席は大~パニックっ! 悲鳴が飛び交いますっ!」


ダン「……あっ! あいつら、あんな所にいやがるっ! 何してやがるんだっ!」


実況「あっと、ここでレフェリーが客席での騒動に気づいたか!? そちらの方を振り向きましたっ!」

元「遅いよ遅いよ。でもまぁ、気づいたからよしっ!」

691: 名無しさん 2015/10/10(土) 22:30:49 ID:XyWKOc7M
ダン「バ、バカ野郎っ……! 鉄柵乗り越えていったら……危ねぇだろがっ……! くそっ……!」ササッ


実況「慌ててレフェリーも場外へと降りて……おぉ~っと、二人の元へと急ぐっ!」

元「あ~、も~う……大丈夫かねぇ……?」


バイソン「ハッハッハ、椅子に巻き込まれて無様にダウン……いい状だねぇ、オイ……」

ヤムチャ「ううっ……」

バイソン「……でもよぉ? こんなもんじゃ終わらねぇぞ? なんたってここは、凶器がたらふくあるんだからな」ググッ


ヤムチャー! シッカリシロー!

実況「あ~っと、あっとあっとっ! そして、バイソンは側にあったパイプ椅子を手にするっ! バイソンがパイプ椅子を手にしたぞっ!?」

元「客席であんな物振り回しちゃ、危ないってのっ!」

692: 名無しさん 2015/10/10(土) 22:38:28 ID:XyWKOc7M
バイソン「せぇ~のっ! オラっ! その背中に喰らえやぁっ~!」バッチーンッ

ヤムチャ「……ぐわあああぁぁ!」


キャー! キャー!

実況「そして、客席の中でヤムチャの背中目掛けて、パイプ椅子を振りかざしていったぁ!」

元「……あ~っ!」


バイソン「おめぇら、パイプ椅子で人ぶん殴る音とか聞いた事ねぇだろっ!? こんな音がするんだよっ! いい音するだろ、オイっ!」

ブー! ブーブー!

バイソン「ブーイング? あぁ、そうかそうか……そうだよなぁ、パイプ椅子は座る為にあるもんだもんな……でも俺様だけは特別なんだよっ! ギャハハハっ!」


実況「おぉ~っと、パイプ椅子をヤムチャの背中に打ち込み……バイソンは高笑いっ! 笑っておりますっ! 笑っておりますっ!」

元「……本当、嫌な笑いだねぇ」

693: 名無しさん 2015/10/10(土) 22:44:45 ID:XyWKOc7M
バイソン「おめぇらは、大人しくパイプ椅子の正しい使い方しておけばいいんだよっ! 座って、大人しくコイツのやられっぷり見ておけや、ボケェ!」

ブー! ブーブー!

バイソン「ケッ、この辺の客は、わかってねぇな……ブーイングばかりしやがって……よし、起きろっ……!」ググッ

ヤムチャ「くっ、ううっ……」


実況「さぁ、バイソンは再びヤムチャの身体を引き起こしていき……」


バイソン「今度は向こうだっ……! 向こう行くぞ、オイっ……!」

ヤムチャ「くっ……あっ、ううっ……」

バイソン(この辺には、ハゲてる奴はいなかったな……よ~し、向こうの辺りにいるのかな……? 探そう探そう……)


キャー! キャー!

実況「再び、客席の中を連れ回していくっ! 場内のパニックは止まらないぞっ! お気をつけ下さいっ! お気をつけ下さいっ!」

元「も~う、何処まで行くんだよっ!」

697: 名無しさん 2015/10/10(土) 22:54:18 ID:XyWKOc7M
ダン「お、おいっ……! 大丈夫かっ……!? 怪我人とか、出てねぇかっ!?」

ダイジョウブダヨー! ハヤクトメロー!

ダン「わかってるよ、そう急かすなよ……あっ、ごめんなさい……ちょっと、通して下さい通して下さい……」

レフェリー、ハヤクシロー!

ダン「もう、一度確認しておくぞっ……!? 怪我人はいねぇんだなっ!? いねぇんだなっ!?」

ダカラ、ダイジョウブダッテノ!


実況「レフェリーも客席で激しくやり合ってる二人を追ってはいますが……少々、観客の海に飲み込まれているかっ!? なかなか追いつけませんっ!」

元「急ぎなよ……何やってるんだよ……」

実況「バイソンはヤムチャを引きずり……東口の方から、グルっと回り込み……今、南口の方へと来ましたっ! あっ、我々の後ろを今、通過しましたよっ!」

698: 名無しさん 2015/10/10(土) 23:02:28 ID:XyWKOc7M
バイソン(ちくしょう……ハゲは、またいなかったな……帽子でも被ってんのかな……?)

イイゾー! バイソンー! イケイケー!

ヤムチャ(あ、あれっ……? ブーイングじゃねぇぞ……なんか、ここだけノリ違わない……?)

バイソン「いよぉ~! シャドルー構成員っ! いつも、隅っこの方で固まって、ご苦労なこったっ! 今日はこっちから来てやったぞっ! オイっ!」

イイゾー! バイソンー! イケイケー!

ヤムチャ(ここは……なんだなんだ……!? シャドルーTシャツ着てる人がいっぱいいるぞ……そういうシャドルーファン用の席があるのか……?)キョロキョロ

バイソン「よ~しっ……! それじゃあ、ソコにぶん投げるぞっ! 離れてろっ! それと……おめぇらは、手ぇ出すんじゃねぇぞっ!? わかったかっ!?」

イエーイ! イケイケー! ヤッチマエー!

ヤムチャ(う、うわぁ……なんだよ、このゾーン……凄ぇ、アウェイ感……)

699: 名無しさん 2015/10/10(土) 23:09:04 ID:XyWKOc7M
バイソン「それじゃあ、せぇ~のっ……! ドーンっ!」ブンッ

ヤムチャ「……う、うぐああぁぁっ!」ガシャーンッ


イイゾー! バイソンー! イケイケー!

実況「あ~っとっ! そしてバイソンが再び、ヤムチャの身体をパイプ椅子の中へと突っ込ませましたっ!」

元「ああ、もうやりたい放題だ」


バイソン「オイ、椅子くれっ! 椅子椅子っ! 誰か、パイプ椅子寄越せっ!」

男「これ使って下さいっ!」ササッ

バイソン「自ら、立つなんて、おめぇは出来た構成員じゃねぇかっ! よっしゃっ! それじゃあ、ありがたくこの椅子貰わせてもらうよっ!」


実況「あ~っと、あ~っと! 更に更にっ! バイソンは再びパイプ椅子を手にしましたっ!」

元「……あ~、もうっ!」

702: 名無しさん 2015/10/10(土) 23:17:59 ID:XyWKOc7M
バイソン「よいしょ~! いきますよ~っ! おらあぁぁ!」バッチーンッ

ヤムチャ「……ぐわあああぁぁ!」


イイゾー! バイソンー! ヤッチマエー!

実況「そして、ヤムチャの背中にパイプ椅子を打ち込んでいくっ! もう、バイソンはやりたい放題だっ!」


ヤムチャ(ううっ……なんか嫌……なんか嫌……こんな反則攻撃されてるのに、盛り上がってるなんて……なんか嫌……)

バイソン「よ~しよし……あっ、オイ……そこの兄ちゃん……お前は何回か見た顔だ……おい……」

男「はい、なんですかっ!?」

バイソン「そのペッドボトル……ちょっと、悪ぃんだけどさ……くれねぇかな……? 頼むよ……?」

男「あぁ、どうぞどうぞっ!」

704: 名無しさん 2015/10/10(土) 23:22:55 ID:XyWKOc7M
バイソン「よ~し、それじゃあ……ヤムチャ、起きろっ……!」ググッ

ヤムチャ「……う、ううっ」


実況「さぁ、そしてバイソンが再びヤムチャの身体を引き起こしていくっ!」


バイソン「よ~し、それでだ……この構成員から頂いた水をだ……」

ヤムチャ「……んっ?」

バイソン「……ぶっかけてやるよっ! オラオラオラっ!」ジョボボボッ


オー! オーオー!

実況「あっと、そしてバイソンは……客席から、ペッドボトルを引ったくり……あっと、そしてヤムチャの頭からぶっかけておりますっ! ぶっかけておりますっ! やりたい放題っ!」

元「なぁ~に、やってんだ」

705: 名無しさん 2015/10/10(土) 23:27:35 ID:XyWKOc7M
ヤムチャ「な、なんだコレっ……! 聞いてねぇぞっ……!」

バイソン「なんか、閃いちまったんだよっ! 仕方ねぇっ! オラっ!」ポコンッ

ヤムチャ「痛……くはないけど……なんか、屈辱的……」


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、空になったペッドボトルヤムチャの頭部へと投げつけていくっ! ヤムチャは水に塗れますっ!」

元「……目に付いたものは何でも使っていくんだねぇ」


バイソン「これで、水も滴るいい男が言葉通り完成だっ! ざまあみろっ! ボケっ!」

ワー! ワーワー!

ヤムチャ(くっそぉ……リングに戻ったら……やり返してやるからな……)

バイソン「ここにも、ハゲはいなかったな! よし、次だ次、次っ! 次はあっち行ってみるぞっ! オイっ!」ググッ

ヤムチャ(あ~、もう……水浸しだよ、ちくしょう……こういうのは、最初に言って欲しかったなぁっ……!)


実況「バイソンは再びヤムチャの髪を掴み……あ~っと、あっとあっとっ! またも客席の中を連れ回していくっ!」

722: 名無しさん 2015/10/11(日) 22:02:03 ID:tSsPzu2U
ダン「怪我人とか、いねぇか!? おい、大丈夫か~!?」

ダイジョウブダヨー! ハヤクトメロー!

ダン「あぁ、ちくしょうっ……! もう、あんな所に行ってやがる……こりゃ、追いつけねぇ……仕方ねぇ……」ササッ


実況「あ~っと、何処まで行くんだ、バイソンっ……! バイソンとヤムチャは、南口の方を回って……おぉ~っと、今現在は西口付近の観客席での乱闘を繰り返してるか!?」

元「いやぁ、完全に戦場が場外になってるねぇ」

実況「バイソンの得意なフィールドで掻き回していくと言った所でしょうかっ!?」

元「んっ……? あっ、レフェリーがリングに戻りましたねぇ……」

実況「おぉ~っと、レフェリーもなかなか観客の渦の中、なかなか両者に追いつく事が出来ないかっ!? それならばと……ここはリングへ戻りますっ!」

723: 名無しさん 2015/10/11(日) 22:08:40 ID:tSsPzu2U
18号「全く……なぁ~に、やってるんだい……」

亀仙人「ニョホホホ。こういうのも、醍醐味じゃ」

18号「だったら、あのリングは何の為にあるんだよ、あのリングは……あそこでやり合わなきゃ意味ないじゃないか……」

亀仙人「そろそろ、戻るんじゃないかの……?」

ウーロン「最初は良かったのによぉ……ちょっと、ヤムチャの奴やられすぎなんじゃねぇのか……?」

クリリン「う~ん……ヤムチャさん、頑張れ~!」

ウーロン「アレ……? お、おい……! ヤムチャの奴、こっち来るんじゃねぇのか……? ほら、来てるぞ来てるぞっ……!」

クリリン「あっ……! 本当だっ……! ヤムチャさん、こっちに来るぞっ!?」

18号「……ん?」

724: 名無しさん 2015/10/11(日) 22:17:51 ID:tSsPzu2U
バイソン「退け退け退け退けぇ~! 怪我したくなかったら、離れてろっ! 危ねぇぞ、オイっ!」ググッ

ヤムチャ「うっ……ううっ……」

バイソン(ちっくしょう……ハゲのクリリンは何処にいるんだよ……帽子でも被ってたのかな……? それとも、見逃しちまったか……?)


キャー! キャー!

ウーロン「ホラ、ヤムチャだっ! 来たぞ来たぞっ!」

クリリン「ヤムチャさ~んっ! 頑張れ~っ!」


ヤムチャ(んっ……? 今の声……?)チラッ

バイソン(ちっくしょう……クリリンって奴の、顔見てみたかったんだけどなぁ……まぁ、いっか……)

725: 名無しさん 2015/10/11(日) 22:26:54 ID:tSsPzu2U
ダン「場外カウント始めるぞっ……! 1っ……!」


実況「あっとっ! ここでレフェリーが……リングの上から場外カウントを今取り始めましたっ!」

元「そうだねそうだね。うんうん。もう、こうでもしないと収まりようがないからね」


ダン「2っ……!」


実況「さぁ、レフェリーの場外カウントが取られますっ! カウント20以内に戻らなければ……これはリングアウトで失格としまいますっ!」

元「ほらほら、早く戻らないと……両者リングアウトになっちゃうよ」

実況「しかし、バイソンとはヤムチャは今現在……観客席の奥深くまで侵入しておりますっ! カウントは聞こえているかっ!? 時間内に戻れるかっ!?」

726: 名無しさん 2015/10/11(日) 22:34:01 ID:tSsPzu2U
バイソン「よっしゃ~! 次はそこに突っ込ませるぞっ! 離れてろっ!」


18号「……んっ?」

クリリン「あっ……! おいおい、ここに来るんだってさ!」ササッ

亀仙人「ニョホホホ」

ウーロン「逃げろ逃げろっ! 離れろ離れろっ……!」ササッ


バイソン「おいっ! そこの姉ちゃんと、爺っ! そこに突っ込ませるって言ってるだろがっ! ボケっと座ってるんじゃねぇよっ! 離れろ離れろ、危ねぇぞっ!」


18号「……なんだい、アタシに言ってるのかい?」

亀仙人「……座って観戦ぐらいさせてくれよ」

727: 名無しさん 2015/10/11(日) 22:41:21 ID:tSsPzu2U
バイソン「なんで、動かねぇんだよ、この野郎っ……! おい、そこのおめぇっ……!」

クリリン「……んっ?」

バイソン「おめぇの可愛い彼女が、このままじゃ怪我しちまうぞっ!? 男だったら、どうすんだっ!? 守ってやるのが、男じゃねぇのか、ええっ!?」

クリリン「いやぁ、アハハ……それは、いつもよく言われますねぇ……アハハ……」

バイソン「照れてんじゃねぇよ、この野郎っ……! ホレ、可愛い彼女避難させてやれっ……! 怪我したら、一大事だっ!」

クリリン「はいはいはい……お~い、ちょっとこっちに来ようか……? なっ……? 言われてるみたいだからさ……?」

18号「ちょっとちょっと、なんだいなんだい……ゆっくり座ってても……」

クリリン「いいからいいから、ほらほら……今からヤムチャさん、ここに突っ込んで来るんだから……邪魔になったら悪いだろ……?」ググッ

18号「……ったく。オイ、ヤムチャっ! そいつを逆にここにぶん投げちまいなっ!」ササッ


ヤムチャ(お、おう……やっぱり、クリリンに……それに、18号まで……こんな所にいたのか……)

バイソン「なんだなんだ……姉ちゃんは、シャドルーファンじゃねぇのか……つまんねぇな、ちくしょう……」

728: 名無しさん 2015/10/11(日) 22:46:06 ID:tSsPzu2U
バイソン「それで、オイっ……! そこの爺さんも……んっ……?」

ウーロン「爺さんっ……! ホレ、座ってないでホレっ……!」ググッ

亀仙人「はいはい、わかったわかった……そう急かすな……」ササッ

バイソン「あ、あれ……? ジャッキー・チュンっ……?」

亀仙人「……ホッホッホ」

ヤムチャ(武天老師様に……ウーロンまで……なんだなんだ、クリリンだけじゃなかったのかよ、オイ……)

亀仙人「今日は……お忍びで観戦じゃ……あんまり騒ぐでない……」シーッ

バイソン(おいおいおい……! クリリン探して、会場ウロウロしてたら……とんでもねぇ、大物見つけたぞ、オイっ!)

亀仙人「ホレ、ドーンとやれ……ドーンと、ドーンっと……派手にぶちかませ……」クイクイ

バイソン(しかも、ジャッキー・チュンは……シャドルーファンなんじゃねぇの、オイっ! これ凄ぇっ! 後で自慢しよ~っとっ!)

730: 名無しさん 2015/10/11(日) 22:53:39 ID:tSsPzu2U
バイソン「よ~しっ! それじゃあ、そこに突っ込ませるぞっ……! ドーンっ!」ブンッ

ヤムチャ「……う、うぐああぁぁっ!」ガッシャーンッ


実況「さぁさぁ、場外カウントが進んでおりますが……両者の乱闘は止まってはいないっ! おぉ~っと、そしてバイソンがまたもヤムチャをパイプ椅子への中へと突っ込ませたぁっ!」

元「ちょっと、早く戻って来ないと……両者リングアウトまであるよ、コレ……」


18号「頭濡らして、椅子に突っ込んで……何してんだい……遊びすぎだよ……」

ウーロン「ハハハ! 相変わらず、情けねぇなぁ、ヤムチャっ!」

クリリン「ヤムチャさん、ここからですよ、頑張って下さいっ!」

亀仙人「ホッホッホ」

ヤムチャ「お、おう……皆、久しぶりだな……もうちょっと、格好良い場面で再会したかったかな……?」

731: 名無しさん 2015/10/11(日) 22:59:11 ID:tSsPzu2U
バイソン「ホレ、起きろっ! ヤムチャっ!」ググッ

ヤムチャ「う、ううっ……」

バイソン「これは、きっとあの爺さんの椅子だ……ぐっちゃぐちゃになって、わかんねぇけど、きっと爺さんの椅子のはず……間違いない……」ヒョイッ


実況「さぁ、場外でバイソンはヤムチャの身体を引き起こし……あぁ~っと、そしてパイプ椅子をまた手にしましたっ!」

元「……そろそろ、戻らないと危ないんじゃないの?」


バイソン「そ~れっ! それじゃあ、打ち込みましょうっ! よいしょ~っ!」バッチーンッ

ヤムチャ「ぐ、ぐわあああぁぁ……!」


実況「客席にはありとあらゆる場所にパイプ椅子が設置されておりますっ! 凶器が選り取りみどりっ! さぁ、バイソンはまたもヤムチャに打ち込んでいったぁ!」

733: 名無しさん 2015/10/11(日) 23:06:43 ID:tSsPzu2U
ウーロン「うっひょ~! 痛そう~!」ニヤニヤ

18号「……だから、やられすぎだっての。しっかりしなよ」ニヤニヤ

クリリン「ヤムチャさんっ! まだまだ、ここからですよっ! 頑張って下さいっ!」


バイソン「おい、爺さん……あんたの椅子のおかげで、強烈な一撃をコイツに喰らわせる事ができた……」

亀仙人「……それ、ワシの椅子かの?」

バイソン「いやっ、これはアンタの椅子だ……間違いなくアンタの椅子だ……ありがとう、感謝するよ……」グイッ

亀仙人「はいはい……握手か、握手か……わかったわかった……」グイッ

バイソン(YESっ……! ジャッキー・チュンと握手が出来たぜ、オイっ……! もう、クリリンはいいやっ……! そろそろ、カウントも危ないしな……)

735: 名無しさん 2015/10/11(日) 23:13:45 ID:tSsPzu2U
バイソン「さぁ、そろそろ戻るか、ヤムチャっ……! 今日はノーコンテストなんかじゃなくて、てめぇをリングの上で徹底的にボコボコにしてやるっ! おら、来いやっ……!」ググッ

ヤムチャ(何か、皆と話したかったけどさぁ……くそっ、今試合中なんだよなぁ……格好悪い見せちゃったなぁ……ちくしょうっ……!)

バイソン「退け退け退け退け~っ! そろそろ、リングに戻るぞ~! てめぇらもノーコンテストなんて結果は見たくねぇだろっ! 道を開けろ開けろ~!」


ウーロン「いやぁ、相変わらずだったな……ヤムチャの野郎は……」

亀仙人「なかなかいい、やられっぷりじゃったではないか」

18号「まぁ、相変わらずの情けなさだったね……」

クリリン「何、言ってんだよ。ヤムチャさんはここからだよ……ここからきっと反撃してくれるよ」

18号「……ど~だか」

クリリン「ヤムチャさん、頑張れ~! 負けるな~!」

736: 名無しさん 2015/10/11(日) 23:23:55 ID:tSsPzu2U
ダン「15っ……!」


実況「さぁさぁさぁ、場外カウントは既にフィフティーンっ! これは、ひょっとするとこのまま、両者リングアウトという結末もあり得るかっ!?」

元「あ~、いやいや……戻ってきたんじゃないかなっ……!?」

実況「あ~、来ました来ましたね。バイソンがヤムチャの髪を掴み、引きずり回しながら、ようやくリングの方へと戻ってきました!」


ダン「16っ……!」


実況「さぁ、バイソンはヤムチャの身体を鉄柵を乗り越えさせ、先ずは客席席から、場外へと戻すっ! そろそろカウントも危ないぞっ!?」

元「これ、ヤムチャ君のリングアウト負けも……あるのかな……?」

実況「さぁ、そしてバイソンも鉄柵を乗り越え……客席から場外へと戻ってきたぁ!」

739: 名無しさん 2015/10/11(日) 23:30:59 ID:tSsPzu2U
バイソン「とっとと起きろっ! このままじゃリングアウトだっ!」ググ

ヤムチャ「……ううっ」

ダン「17っ……!」


実況「あ~っと、いやっ! この場面、バイソンはヤムチャ身体を引き起こしていくっ!」


バイソン「はい、リングに戻りましょう~! よいしょ~っ!」ググッ

ヤムチャ「……う、うおっと」

ダン「18っ……!」


実況「そして、サードロープ下から、ヤムチャの身体をリング内へとねじ込んでいきますっ! どうやら、舞台はまたリング上に戻りそうだっ!」

元「まぁ、場外リングアウト……なんて勝ちは、バイソン君も望んでないんだろうねぇ」

実況「シャドルーからしたら、徹底的に空手軍団を叩きのめしたい……という所でしょうからねぇ!?」

740: 名無しさん 2015/10/11(日) 23:34:53 ID:tSsPzu2U
ダン「19っ……!」

バイソン「よしっ……! それじゃあ、俺も戻るか……」ゴロンッ

ダン「……チッ、ギリギリで帰ってきやがる」


実況「さぁ、そしてここでバイソンもサードロープ下を潜り、再びリングへと戻ってきますっ! カウントギリギリで、戻ってきましたっ!」

元「目一杯時間使ってきたねぇ。うん」

実況「この辺りが……バイソンらしさと言った所でしょうかねぇ、元さんっ!?」

元「まぁ、そうだよねぇ。場外で暴れて……う~ん、バイソン君がリズム取り戻すどころか……バイソン君がリズム掴んで来ちゃったからねぇ……」

実況「場外での反則攻撃……ある意味、見事としか言いようがありませんっ!」

元「結構、じっくり時間かけてやってたよ……? 足のダメージとかも、もう回復してきたんじゃないの?」

769: 名無しさん 2015/10/12(月) 22:01:04 ID:ReYBebww
バイソン「それじゃあ、続きはリングの中でやるとしましょうか……と、言っても、もうお終いだろうけどな……ハハハ……」

ヤムチャ「く、くそっ……」

バイソン「とりあえず……ホレ、起きろっ! ヤムチャっ……!」ググッ


実況「さぁさぁ、リングに戻ってもバイソンのリズムは変わらずと言った所かっ!? バイソンはヤムチャの身体を引き起こしていきますっ!」


バイソン「よっしゃ、いくぞっ……! そらっ……!」ブンッ

ヤムチャ「う、うおおっ……!」ダダッ


実況「そしてバイソンはヤムチャの身体をロープに寄せて、反動を使って……逆側のロープへと向かって振っていったぁ!」

元「……う~ん、バイソン君のペースになってきてるねぇ」

770: 名無しさん 2015/10/12(月) 22:07:31 ID:ReYBebww
ヤムチャ「く、くそっ……!」ダダッ


実況「さぁ、ヤムチャの身体がロープに振られ、そしてロープの反動で再び返ってきたっ!」

元「……ここ、なんとかしたいねぇ」


バイソン「よっしゃっ……! それじゃあ……俺も、いくぜっ……!」ダダッ


実況「そして、バイソンもロープの反動をつけて、ヤムチャ目掛けて突っ込んでいくっ!」

元「……あ~、やっぱり。ほら、もう足のダメージ残ってないんじゃないの? 走ってるよ」


ヤムチャ「……く、くっそおぉっ!」ダダッ

バイソン「そぉ~らっ! それじゃあ……いっくぜぇ……!」ダダッ


実況「さぁ、両者がロープで勢いをつけて両者に向かって行くっ! 両者の身体が今、正面衝突寸前っ!」

771: 名無しさん 2015/10/12(月) 22:13:01 ID:ReYBebww
バイソン「ぶっ倒れろっ……! アックスボンバーだっ!」ズガアァッ

ヤムチャ「……うぐああぁぁっ!」バターンッ


実況「そして、ここはバイソンが腕を振り抜いていくっ! アックスボンバーだっ!」

元「……これは、反則攻撃じゃなく普通にきたねぇ」

実況「腕をLの字に曲げ、硬~い硬い肘の部分でヤムチャの顔面打ち抜いていくっ! これは、反則攻撃ではないっ! しっかりとしたプロレス技でございますっ!」


ヤムチャー! シッカリシロー!

ヤムチャ「ううっ……ち、ちくしょうっ……」

バイソン「へへへ、てめぇ如き普通にやっても、この結果になるんだよ……反則なしでも十分だ、コラ……」


実況「ヤムチャは大きく大きくダーウンっ! 厳しい状況が続いているかっ!?」

元「結構、場外でもやられてたからねぇ、うん」

772: 名無しさん 2015/10/12(月) 22:19:09 ID:ReYBebww
バイソン「それじゃあ……そろそろ止めとさせてもらいましょうかねぇ……」スーッ


実況「おぉ~っと、ここでここで……バイソンが首を掻っ切るポーズだっ!」

元「……あっと、決めにくるのかな?」


バイソン「これだけ圧勝したら……もう、二度とシャドルーに刃向かおうなんて気は起こさねぇだろ……ホレ、起きろっ! ド派手に眠らせてやるよっ!」ググッ

ヤムチャ「……ち、ちくしょう」


実況「さぁ、バイソンはヤムチャへと近づいていき……そしてその身体を引き起こし、ヤムチャの頭部を自身の股下へと押し込みますっ!」

元「……パワーボムかな?」

実況「どうやら、パワーボムの体勢でしょうかねぇ……? そして、バイソンが前屈みへとなったヤムチャのヤムチャの腰回りを掴んだっ!」

773: 名無しさん 2015/10/12(月) 22:25:43 ID:ReYBebww
ヤムチャー! シッカリシロヨ、オラー!

バイソン「止めだ、死ねぇっ! うおおおぉぉっ!」ググッ

ヤムチャ「……う、うおっ!」


実況「そして、バイソンが力強くヤムチャを自身の頭上までへと抱え上げていったぁ!」


ヤムチャ「くそっ……させねぇぞっ……!」ググッ

バイソン「……んっ?」

ヤムチャ「喰らってろっ……! うらぁっ……!」ガスッ

バイソン「……ぐげっ!」


オー、オーオー

実況「あっ、いやっ! おぉ~っと、ここはっ……!」

元「おっ!? 返したんじゃないっ!?」

実況「持ち上げられると同時に……ヤムチャがバイソンの頭上で、その頭部目掛けてナックル攻撃っ! バイソン目掛けて打ち込んでいったぁっ!」

774: 名無しさん 2015/10/12(月) 22:32:18 ID:ReYBebww
バイソン「ち、ちくしょうっ……! 狙ってやがったな、この野郎っ……」フラフラ

ヤムチャ「……当たり前だ、この野郎っ!」


実況「おぉ~っと、頭部に打ち込まれ、バイソンもバランスを崩したっ! 大きくフラついているぞっ!?」


バイソン「……く、くそおぉっ!」バターンッ

ヤムチャ「……ついでに押し潰さされろっ! この野郎っ!」ズシッ


オー! オーオー!

実況「そのままバイソンは後方へと大きく倒れ込んでしまうっ! ここはヤムチャが返したぁ!」

元「よしよしよしよしっ!」

実況「持ち上げた事が仇となってしまったかっ!? ヤムチャも上から覆い被さるように、バイソンの身体を押し潰していくっ!」

775: 名無しさん 2015/10/12(月) 22:39:33 ID:ReYBebww
ヤムチャ「さっきは、よくもやってくれたなっ……! お返しだ、はぁっ!」ビシッ

バイソン「……ぐっ!」

ヤムチャ「ここからは……ずっと俺の番だっ……! ハイヤァ!」ビシッ

バイソン「……うげっ!」


オー! オーオー!

実況「おぉ~っとおっと、そして……ヤムチャはバイソンに馬乗りのような体勢になりながら……そのまま、バイソンへと打ち込んでいくっ! そのまま、マウントポジションへと持ち込んでいったぁ!」

元「おぉ、いいねぇ。反撃からそのまま攻撃へと持っていけたよっ!」


ヤムチャ「よくもやってくれたなぁ……! ハイヤっ!」ビシッ

バイソン「……ぐっ!」

ヤムチャ「水は聞いてなかったぞっ……! ハイヤっ……!」ビシッ

バイソン「うげっ……! それはスマンっ……!」

776: 名無しさん 2015/10/12(月) 22:47:27 ID:ReYBebww
ウーロン「おっ、ようやくヤムチャの反撃が始まったんじゃねぇかっ!?」

クリリン「よ~し、いいぞ~! ヤムチャさん、いけいけ~!」

18号「……ったく、やっと遊ぶのをやめたみたいだね」

亀仙人「……あ~んな、攻撃はいかんぞ。ヤムチャ」

18号「……何がダメなんだい?」

亀仙人「地味じゃ……面白くはないわ……」

18号「……地味なのはダメなのかい?」

亀仙人「そりゃ、勿論ダメに決まっとるじゃろう。もっと、もっとなんか、こ~う……なっ……?」

18号「……難しいもんなんだね。う~ん」

778: 名無しさん 2015/10/12(月) 22:56:22 ID:ReYBebww
イイゾー! ヤムチャー!

実況「さぁさぁ、ヤムチャが上からバイソンに拳を打ち込む打ち込む打ち込むっ! しかし、ナックル攻撃は反則……ちょっと、ヤムチャもバイソンのラフファイトに影響されている所があるのでしょうか?」

元「……いやいや、よく見て下さい」


ヤムチャ「……ハイヤっ!」ビシッ

バイソン「……ぐっ!」

ヤムチャ「そら、もう一丁っ……! ハイヤっ!」ビシッ

バイソン「くそっ……! 上からビシバシビシバシ打ち込みやがって……」


元「ヤムチャ君は、掌底で打ち込んでいます。拳じゃありません」

実況「おぉ~っと、確かに……拳ではなく、掌底で打ち込んでいますねぇ。なる程、これはセーフですっ! ならば、バイソンが力尽きるまで打ち込んでしまえっ!」

779: 名無しさん 2015/10/12(月) 23:03:11 ID:ReYBebww
バイソン「ちくしょうっ……! 舐めてんじゃねぇぞ、この野郎っ……!」ゴロンッ

ヤムチャ「う、うおっとっとっとっ……!」ゴロンッ


実況「あっと、しかしそう上手くはいかないかっ!? ここはバイソンが下から上手くひっくり返していくっ!」

元「……あっと、ちょっと前に体重かけすぎちゃったかな?」


バイソン「ずっとお前の番……? 舐めてんじゃねぇ、ずっと俺の番だコラ……俺は、掌底なんかじゃなくて、拳を打ち込むぞオイ……」


実況「ここはバイソンがリバーサルっ! 上手くポジションを入れ替えてきますっ! 今度はバイソンが上っ! ヤムチャが下だっ!」

元「う~ん、バイソン君もやるねぇ」

780: 名無しさん 2015/10/12(月) 23:11:36 ID:ReYBebww
ヤムチャ「うるせぇっ! させねぇよっ! フンっ……!」ググッ

バイソン「う、うおっと……」ドテッ


オー! オーオー!

実況「いやっ! すかさず、ヤムチャも返すっ! 下から勢いよくブリッジをして、バイソンの身体を持ち上げ……強引に体勢を崩していくっ!」

元「おぉ、いいねぇ」

実況「それによりバイソンはヤムチャの身体から、滑り落ちたぁ!」


ヤムチャ「よしっ……! いくぜっ……!」ササッ


実況「そして、ヤムチャが素早く体勢を整えるっ! 横にクルリと転がり、そしてそのまま中腰の状態へと立ち上がってきたっ!」

781: 名無しさん 2015/10/12(月) 23:19:05 ID:ReYBebww
バイソン「ちくしょう、この野郎っ……!」クルッ

ヤムチャ「……終わりにしてやるっ! そこだぁ!」


実況「さぁ、バイソンも体勢を整えつつ、ヤムチャの方を見るっ! ヤムチャはバイソン狙いを定めているっ……!」


ヤムチャ「……そこだああぁぁっ!」

バイソン「……何っ!?」

ヤムチャ「ハイヤァっ! 眠ってろっ!」スパーンッ


実況「そして、片膝立ちのバイソンの側頭部辺りか……!? おぉ~っと、ヤムチャは蹴りを振り抜いていったぁ!」

元「おぉ~と、いいんじゃないの!?」

782: 名無しさん 2015/10/12(月) 23:27:27 ID:ReYBebww
バイソン「おっ、おおっ……うううっ……」バターンッ


ワー! ワーワー!

実況「ガーックリと崩れるっ! バイソンの身体が、そのままガーックリと崩れていったぁ!」

元「おぉ、おぉっ! 決まったんじゃないっ!?」

実況「側頭部への振り抜く蹴りィ! 完全に決まったかぁっ!? バイソンの意識が飛んだかぁ!? バイソンはガーックリと崩れて落ちたぁ!」


ヤムチャ「終わりだ終わりだ……もう決まっただろ……よし、フォールだっ! カウントお願いしますっ!」

ダン「オーケーっ! 任せておきなっ!」


実況「さぁ、そしてっ……! ヤムチャはバイソンの身体を、仰向けにして……そのまま覆い被さるっ! フォールにいったぁ!」

元「結構、いいの入ってたよ!? どうだろうっ!?」

実況「さぁ、レフェリーがカウントを取り始めるっ! どうだっ!? ここで決まるかっ!?」

791: 名無しさん 2015/10/13(火) 22:00:40 ID:Tc1VuJ5.
ダン「ワンっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「ツーっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「……スリ」

バイソン「……くそっ」ググッ

ヤムチャ「……おっと」

ダン「ツーカウントだっ! ツーカウントっ! まだ決まっちゃいねぇぞっ!」


実況「おぉ~っと、しかしここはバイソンの肩が上がりますっ! カウントツーでなんとか返してきたぁ!」

元「おっとぉ、返してきたかぁ」

実況「カウントは2.5と言った所かっ!? 2.5っ! なんとかバイソンが返していきますっ!」

792: 名無しさん 2015/10/13(火) 22:10:26 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャー! イケイケー!

ヤムチャ「まぁ、この場面で決まらねぇって事は薄々感じてたぜ……」

バイソン「ううっ……ああっ……」

ヤムチャ「よし、続けるぞっ! 起きろっ!」ググッ


実況「バイソンもここはレスラーのサガ、本能で返してきたと言った所でしょうかねぇ? カウント2.5で返した……これは、逆を言えばヤムチャの勝利まで残り0.5まで追い詰めていると言った所だっ!」

元「ヤムチャ君もわかってるみたいだね」

実況「さぁさぁ、ヤムチャがいく! ヤムチャがいくぅっ! 再びバイソンの身体を、背後を取りつつ引き起こしていくっ!」

793: 名無しさん 2015/10/13(火) 22:20:23 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ(結構、出来るもんだな……今日の試合、4の字固めは使ったけど……まだ、一つも他の技を使わないでここまで持ってこれたぞ……)

ヤムチャー! イケイケー!

ヤムチャ(さぁ、そろそろ出していこうか……いくぜっ……!)ググッ

バイソン「う、ううっ……」フラッ


実況「さぁ、側頭部への蹴りでバイソンは意識朦朧かっ!? 足元がオボついていないぞっ! そして、ヤムチャは背後からそんなバイソンの腰回りを掴んだっ!」


ヤムチャ「ここでいくぜっ……! うおおおぉぉっ! バックドロップだっ!」ズドーンッ

バイソン「……ぐがああぁぁっ!」


ワー! ワーワー!

実況「そして、そのままバイソンの身体を持ち上げ、背後へと叩きつけていくっ! バックドロップでバイソンの身体を叩きつけていったぁ!」

元「こりゃ、先日本田君からフォールを奪った技だね。うん、精度も良くなってきてるよ」

794: 名無しさん 2015/10/13(火) 22:26:37 ID:Tc1VuJ5.
ウーロン「おぉ~! ヤムチャが投げたぞ~!」

クリリン「いいぞ~! ヤムチャさ~んっ!」

亀仙人「ホッホッホ」

18号「……アレは、派手だからいいワケか?」

亀仙人「そうじゃそうじゃ。ようやくヤムチャも調子が出てきたかの……?」

18号「さっきまでは、ずっとやられっぱなしだったからね。ここからが、本番だね……」

亀仙人「そうじゃそうじゃ。いいぞいいぞ、ヤムチャ~! も~う一発ぐらい投げてやれ~い!」

18号「よ~し、気合い入れなっ!」

796: 名無しさん 2015/10/13(火) 22:31:54 ID:Tc1VuJ5.
ワー! ワーワー!

ヤムチャ「よ~し……先ずは、バックドロップ……」ムクッ


実況「バイソンの身体を豪快にマットに叩きつけていったヤムチャっ! そして上体を起こしますっ!」


ヤムチャ「だけど、こんなもんじゃ終わらねぇぞっ……! まだいってやるっ!」ググッ

バイソン「う、ううっ……クソが……」


実況「さぁ、バイソン姿を横目でチラリと確認して……おっと、そしてヤムチャが立ち上がるっ! さぁさぁ、ヤムチャがリズムを取り戻してきたかっ!?」

元「結構、取り戻してきたんじゃない?」


ヤムチャ「……と、その前に踏んでおくか! オラっ!」ドスッ

バイソン「……グッ!」


実況「立ち上がったヤムチャは……バイソンに対して、ストンピングっ! バイソンの膝辺りを踏みつけていったぁ!」

797: 名無しさん 2015/10/13(火) 22:39:43 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ「よし、そして……起きろっ! バイソンっ……!」ググッ

バイソン「ううっ……」


実況「さぁ、そしてヤムチャがバイソンの身体を引き起こしにかかっていくっ!」


ヤムチャ「……何やってるんだ、早く起きろっ!」ググッ

バイソン「うっ……あぁっ……ううっ……」


実況「おぉ~っと、この場面……少々、バイソンに疲労が溜まっているのかっ!? それともまだ、意識朦朧なのかっ!? バイソンの動きが鈍いぞっ!?」

元「そうだねぇ。結構これ、ダメージ溜まってるじゃないのっ!?」

実況「バイソンの動きが鈍っているっ! 確実に鈍っているっ! そして今ヤムチャがバイソンの身体を引き起こしたっ!」

798: 名無しさん 2015/10/13(火) 22:45:44 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ「ロープに行って来いっ……! そらっ……!」ブンッ

バイソン「くっ……うおっと……おおっ……!」ダダッ


実況「さぁ、そしてヤムチャはバイソンの腕を取り……その身体をロープ目掛けて振っていったぁ!」

元「よ~しよし」


ヤムチャ「さぁ、返って来いっ……! これで決めてやるぜっ……!」パンッ


実況「さぁ、リング中央で構え、バイソンを待つヤムチャっ! おっと、両手を大きく叩きそして左右に広げたぁ!」

元「ロープカウンター狙ってるねぇ」


バイソン「くそっ……技出してきやがったな……ここも狙ってるだろう、ちくしょう……」ダダッ


実況「さぁさぁ、ロープに振られたバイソンがその反動で返って来た返って来たっ! ヤムチャの元へと返ってきたぁ!」

799: 名無しさん 2015/10/13(火) 22:51:04 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ「……うおおおぉぉっ! いくぜっ!」ガシッ

バイソン「……くっ!」


オー、オーオー

実況「さぁ、ヤムチャは返って来たバイソンの両太腿を……その手で掴んで抱え上げるっ!」

元「おっ!」


ヤムチャ「……だああぁぁっ!」ピョンッ

バイソン「……くっ!」


実況「そしてその場で垂直ジャーンプっ! バイソンの身体を持ち上げたまま、そのまま飛んだぁ!」

元「いいねっ!」

800: 名無しさん 2015/10/13(火) 22:57:23 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ「スパイン・ボムだっ! 叩きつけてやるっ!」ズドーンッ

バイソン「……ぐええぇぇっ!」


ワー! ワーワー!

実況「そして開脚しながら尻餅つく形で、バイソンの身体をマットへと叩きつけていったぁ!」

元「スパイン・ボムだね」

実況「スパイン・ボムっ! スパイン・ボムだっ! ヤムチャがカウンターで決めていったぁ!」


ヤムチャ「レフェリーっ! フォールしてますよっ! お願いしますっ!」

ダン「オーケーっ! 任せておきなっ!」


実況「そのままヤムチャはフォールの体勢、フォールの体勢っ! さぁ、レフェリーが今やって来たっ! 今度はどうだっ!?」

元「どうだっ!?」

801: 名無しさん 2015/10/13(火) 23:04:25 ID:Tc1VuJ5.
ダン「ワンっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「ツーっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「……スリ」

バイソン「……くそっ!」ググッ

ヤムチャ「……おっと」

ダン「ツーカウントだっ! ツーカウントっ! まだ決まっちゃいねぇぞっ!」


実況「おぉ~っと、しかしまたもバイソンの肩が上がりますっ!」

元「……あ~っ!」

実況「カウントは2.7と言った所かっ! カウント2.7っ! ここはバイソンも返して来ましたっ!」

802: 名無しさん 2015/10/13(火) 23:11:47 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ「……スリーカウント?」

ダン「ノーっ……! カウントツーだっ!」

ヤムチャ「……ツーカウント?」

ダン「イエスっ……! カウントツーだっ!」


実況「さぁ、ヤムチャも指を立てて、レフェリーに確認を取っていると言った所でしょうか? しかし、カウントはツーですっ! レフェリーの判定は覆る事はありませんっ!」

元「まぁまぁ、気を落とさずに、どんどん攻めていこう」

実況「そうですっ! 今度は残り0.3まで追い詰める事が出来ましたっ! さぁ、残り0.3だっ! 着実に勝利は近づいているっ! ここはこの流れのままいきたいっ!」


ヤムチャ「まぁ、いいや……次だっ……! 次で終わらせてやるっ……!」ムクッ


実況「さぁ、そしてヤムチャが今立ち上がったっ! 勝利はもうすぐそこだっ! ここでいけっ!」

803: 名無しさん 2015/10/13(火) 23:16:56 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ「ここで終わりにしてやるっ……!」ググッ


オー! オーオー!

実況「さぁ、そしてここでヤムチャが大きく大きく右腕を突き上げたぁ!」

元「おっと、決めに来るのかな?」


ヤムチャ「空手軍団っ……! 一勝目だっ……!」グルッ


オー! オーオー!

実況「そのままグルっと回転しながら場内を見渡していくヤムチャっ! どうやら、フィニッシュ宣言かっ!? フィニッシュ宣言と見てもいいかっ!?」

元「これは、そう見てもいいでしょうっ!」


バイソン「ヘボの癖に調子に乗りやがって……く、くそっ……!」ムクッ

ヤムチャ「よ~し……起きたな、バイソン……終わりにしてやる……いくぜっ……!」

804: 名無しさん 2015/10/13(火) 23:24:04 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ「いっくぜぇっ……! はぁっ……!」シュッ

バイソン「……ぐわっ!」グラッ


実況「さぁ、ヤムチャは立ち上がってきたバイソンの左足へと蹴り打ち込んでいったぁ! おっと、バイソンの身体が大きくグラつくっ!」


ヤムチャ「……間髪入れずに」ググッ

バイソン「……んあっ?」


実況「さぁ、そしてヤムチャは即座に距離を詰め……バイソンの股下手を差し伸ばし……」


ヤムチャ「……うおおおぉぉっ! そらっ!」ドスッ

バイソン「……うぐっ!」


実況「ボディスラムでバイソンの身体をマットへと叩きつけていくっ!」

805: 名無しさん 2015/10/13(火) 23:29:45 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ(ボディスラムじゃ流石にフィニッシュにならねぇからな……急げや急げ……盛り下がっちまうよ……うおおぉっ……)ダダッ


オー! オーオー!

実況「おぉ~っと、そしてそして……バイソンの身体をマットへと叩きつけていったヤムチャは、そのままコーナーポストの方へと一直線に向かっていったぁ!」

元「……狙ってるねぇ」


ヤムチャ(よかった、よかった……盛り上がってるみたいでよかった……フィニッシュがボディスラムかよ、な~んて野次が飛んできたら、おっかないからな……ハハハ……)


ワー、ワーワー

実況「さぁ、ヤムチャは一度ロープを潜り、コーナーポスト付近のエプロンサイドへと移動しますっ! そして、その位置からコーナーポストへと昇っていくっ!」

元「フィニッシュにしちゃおう。フィニッシュに」

806: 名無しさん 2015/10/13(火) 23:35:16 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ「……止めは、断空脚だっ!」


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、ヤムチャがコーナーポスト上へと昇りきったぁっ! そしてそこから、バイソンの姿を観察しているっ!」

元「え~、断空脚……かな……? 狙ってるね……」


ヤムチャ「起きろ……起きんだ……バイソンっ……!」

バイソン「……う、ううっ」ムクッ


実況「さぁさぁ、ヤムチャがジッとバイソンに狙いを定めているっ! そしてそいて……今、バイソンがゆっくりと、立ち上がってきたぞっ!?」

元「よしっ! 今だっ、いけっ!」


ヤムチャ「いくぜ、断空脚だっ……!」シュタッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、そしてヤムチャが飛んだあぁっ! コーナーポスト上から、バイソン目掛けて飛んでいったぁ!」

807: 名無しさん 2015/10/13(火) 23:39:26 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ「せいやああぁぁっ!」

バイソン「バカめっ……! それは読んでたんだよ、ボケがっ……!」ササッ

ヤムチャ「……何っ!?」スカッ


実況「さぁ、ヤムチャがコーナーポスト上から高く高く飛び、バイソンへと……あ~っとっ! いやいやいやっ!」

元「……あっと、バイソン君がよく見てるっ!」

実況「ここは、バイソンが避けるっ! 避けていくっ! 身体を逸らし、ヤムチャの攻撃を避けていくっ!」

元「ヤムチャ君の攻撃って……滞空時間結構長いからね……あちゃ~、裏目に出ちゃったかな……?」


バイソン「……自爆しとけ、ボケがっ!」

ヤムチャ「……ぐっ!」ズドーンッ


ザワ……ザワ……

実況「おぉ~っと、ヤムチャの攻撃は不発っ! 不発に終わりましたっ! そのままヤムチャはマットへと背中から落下っ! ここはバイソンがよく見ていたっ!」

808: 名無しさん 2015/10/13(火) 23:43:36 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ「ちくしょう……だが……」ググッ


オー! オーオー!

実況「これには、ヤムチャも……あ~っと、いやいやいやっ! おっとおっとおっとっ! 見てくださいっ!」

元「おおっ!」


ヤムチャ「……オラァっ!」シュタッ


ワー! ワーワー!

実況「しかしこの場面、ヤムチャもすかさず、ハンドスプリングで体勢を立て直すっ! 立て直していくっ! 即座に立ち上がってきたぁ!」

元「いいねぇ。いいよいいよっ!」

実況「攻撃は、避けられてしまったが……まだまだぁっ! やはり、ヤムチャも負けてはいないっ!」

809: 名無しさん 2015/10/13(火) 23:47:53 ID:Tc1VuJ5.
ヤムチャ「まだまだ、俺の勢いは止まってねぇぞっ! バイソンっ……!」クルッ

バイソン「……そ~れ~も」ググッ

ヤムチャ「……んっ?」


実況「さぁ、ヤムチャは即座にバイソンの方を振り返り……あ~っとっとっ!」

元「……危ないっ!」


バイソン「読んでたってのっ! 馬鹿野郎っ……! うるぁ、顔面にぶち込んでやらあぁっ……!」ズガアァッ

ヤムチャ「あっ……くあっ……あっ……ああっ……」バターンッ


実況「しかし、バイソンは振り返ったヤムチャに対して、もう狙いを定めていたっ! その腕を振り被っていたっ!」

元「……あいたぁ~!」

実況「ここでバイソンのショートレンジでのバイソン式アックスボンバーっ! バイソン式アックスボンバーっ! ヤムチャの顔面を振り抜いていったぁ! 完全にカウンター気味に決まってしまったかっ!? ヤムチャは大きく大きく大きくダーウンっ!」

811: 名無しさん 2015/10/13(火) 23:51:18 ID:Tc1VuJ5.
ウーロン「おいおいおいおいっ……! ヤムチャが……ヤムチャがやられちまったぞ……大丈夫なのかっ……!?」

クリリン「……まぁ、ヤムチャさんは頑丈だから大丈夫だと思うけど。うわ~、惜しかったなぁ」

亀仙人「ニャハハハ。いいやられっぷりじゃな」

18号「……全く、あんな所に昇るからいけないんだよ」

亀仙人「なんとかと煙は高い所が好き……な~んて言うからの……?」

18号「……このまま、やられちまったら本当の馬鹿になっちまうよ」

亀仙人「それはそれで面白いからオッケーじゃ」

18号「……な~に、言ってんだい。いいワケないだろう。ホラ、起きろ! しっかりしなっ!」

820: 名無しさん 2015/10/14(水) 22:02:44 ID:7coQfVVY
ヤムチャ「く、くああぁぁっ……」

バイソン「……ったく、見たか馬鹿野郎。しっかり、顔面に打ち込んやったぜ」


実況「ヤムチャが大の字大の字っ! 完全に大の字っ! ピクリとも動かないっ! 完全に貰ってしまったかっ!?」

元「ちょっと、これ……危ないねぇ……」


ダン「お、おいっ! バイソンっ……! 拳で殴るのは……」

バイソン「あ~、あ~、聞こえない聞こえない……勝ちゃいいんだよ、勝ちゃ……ったく、ボケが……」


実況「しかし、バイソンにもダメージは残っていると言った所でしょうかっ!? この場面、バイソンは大きく息を整えますっ!」

元「ここでバイソン君の足が止まるってのは、好都合なんだけど……う~ん、大きいの貰っちゃったからね……ちょっと、ヤムチャ君も立てないんじゃないかなぁ……?」

821: 名無しさん 2015/10/14(水) 22:11:55 ID:7coQfVVY
ヤムチャー! ヤムチャー!

バイソン「ケッ、うるせぇな馬鹿野郎……こいつは今ので終わったよ……今更騒いでも、もう遅ぇよ……」

ヤムチャ「ううっ……ああっ……」


ヤムチャー! ヤムチャー!

実況「ヤムチャに対して場内から声援が飛ぶっ! だが、その声援も虚しく響くだけかっ!? ヤムチャは立てないっ!」

元「……あ~、バイソン君が動いてきた」


バイソン「ケッ……どいつもこいつもやかましい……だったら、その声援……とことん絶望にしてやるよ……」


実況「さぁ、バイソンが大きく息を吐き……なんとか呼吸は整ったかっ!? 大きく大きくダウンしているヤムチャへと近づいていきますっ!」

823: 名無しさん 2015/10/14(水) 22:17:26 ID:7coQfVVY
バイソン「オラ、よっと……!」ググッ

ヤムチャ「う、ううっ……」


実況「バイソンはそのままヤムチャの身体を引き起こしにかかるっ!」


ヤムチャ「あ、ああっ……」ズルッ

バイソン「……ヘーイっ! 何やってんだっ!」


ザワ……ザワ……

実況「あ~っと、あ~っとっ! しかし、ここはヤムチャっ! ガックリと崩れてしまうっ! 膝から崩れ落ちるっ!」

元「……ちょっと危ないんじゃない? さっきのパンチが効いてるね、コレ」

実況「最早、立つ事すらままならないヤムチャっ! 全身の力が抜けているっ! ひょっとしたら意識もないのかもしれませんっ!」

824: 名無しさん 2015/10/14(水) 22:26:52 ID:7coQfVVY
バイソン「……ったく、もう立てもしねぇのか。仕方ねぇな」ググッ

ヤムチャ「……ううっ」


実況「おぉ~っと、バイソンはそんなガックリと崩れたヤムチャの目の前で、自ら腰を落とし屈み込みながら……」


バイソン「……よっこらせっとっ! よいしょっ!」ガシッ

ヤムチャ「……ううっ」


実況「そのまま股下に手を差し伸ばし、ボディスラムの体勢でヤムチャの身体を抱え上げ……おぉ~っと、そのまま自身の肩の上へと乗せますっ!」

元「……う~ん、厳しいね」

実況「ヤムチャの意識は不明っ! まるでレスキュー隊に救助されているかのようにダランと腕を伸ばしておりますっ! しかしヤムチャを担ぎ上げているのはレスキュー隊などではない……シャドルーだっ!」

826: 名無しさん 2015/10/14(水) 22:32:34 ID:7coQfVVY
バイソン「……ったく、もう立てもしねぇのか。仕方ねぇな」ググッ

ヤムチャ「……ううっ」


実況「おぉ~っと、バイソンはそんなガックリと崩れたヤムチャの目の前で、自ら腰を落とし屈み込みながら……」


バイソン「……よっこらせっとっ! よいしょっ!」ガシッ

ヤムチャ「……ううっ」


実況「そのまま股下に手を差し伸ばし、ボディスラムの体勢でヤムチャの身体を抱え上げ……おぉ~っと、そのまま自身の肩の上へと乗せますっ!」

元「……う~ん、厳しいね」

実況「ヤムチャの意識は不明っ! まるでレスキュー隊に救助されているかのようにダランと腕を伸ばしておりますっ! しかしヤムチャを担ぎ上げているのはレスキュー隊などではない……シャドルーだっ!」

827: 名無しさん 2015/10/14(水) 22:37:35 ID:7coQfVVY
バイソン「よ~しよし……このまま、だ……」クルッ


実況「さぁ、ヤムチャの身体を肩に乗せたまま……おっと、そのままリング中央の方を向いたぁ!」

元「う~ん……あぁ、どうにもならないなぁ、こりゃ……」


バイソン「よっしゃ~! このまま……うおおおぉぉっ……!」ダダッ


実況「そしてそしてっ……! そのまま、バイソンはリング中央に向かって、勢いよく走り込んでいったぁ!」

元「走り込んでね……勢いつけて……くるよくるよっ……!」


バイソン「そぉ~らっ! 叩きつけてやるよっ! オラアァっ!」スドーンッ

ヤムチャ「……が、があああぁぁっ!」


実況「走り込んだ勢いのまま……自身の身体ごとマット中央に飛び込む様にしながら、肩に乗せたヤムチャの身体を体重を浴びせながら勢いよく叩きつけていくっ!」

元「オクラホマ・スタンピードです」

実況「バイソンのオクラホマ・スタンピードっ! オクラホマ・スタンピードっ! ヤムチャがリング中央に打ち付けられるっ!」

828: 名無しさん 2015/10/14(水) 22:46:56 ID:7coQfVVY
バイソン「よ~し、決まったな……へへへ……」

ダン「おっと、フォールの体勢だな……これも仕事だ……」


実況「さぁ、豪快に叩きつけられたヤムチャっ! そしてバイソンはそのままヤムチャの身体に覆い被さりフォールの体勢っ! フォールの体勢っ! おぉ~っとっ! レフェリーが走ってきたっ!」

元「本当に、ヤムチャ君が意識がないのなら……ここで決まっちゃうよっ……!?」

実況「いやっ! そんな事はないはずだっ! 大丈夫っ! 大丈夫だっ! ヤムチャ、大丈夫なんだろっ!? そうだろそうだろっ!?」


ダン「ワンっ……!」

ヤムチャー! カエセー!

ダン「ツーっ……!」

ヤムチャー! シッカリシロー!


実況「さぁ、今レフェリーがカウントを取り始めたっ! ヤムチャっ! 返せっ! 返すんだっ! しっかりしろっ!」

元「いや、ここは返していかないと……」

829: 名無しさん 2015/10/14(水) 22:53:50 ID:7coQfVVY
ダン「……スリ」

バイソン「……お~っと、まだまだだ。こんなもんじゃ終わらせねぇぞ。ほれ、コイツの肩は上がってるよ、ほれほれ」ググッ

ヤムチャ「……ううっ」

ダン「……んあっ!?」


ザワ……ザワ……

実況「あっとあっと、いやいやいやっ!」

元「……おおっ?」

実況「この場面、バイソンは自らフォールを解除して、そしてヤムチャの上体をその手で起こしますっ! ここは、カウントツーでバイソンがフォールを解除してきたっ!」

元「……かぁ~、生意気だねぇ」

830: 名無しさん 2015/10/14(水) 23:00:19 ID:7coQfVVY
ダン「……今のは、お前が自分自身で止めた事だからな? 俺には責任ねぇぞ。カウントはツーだっ!」

バイソン「へへへ、構わねぇよ……ホレ、もう寝とけ……」パッ

ヤムチャ「……うっ」バタッ


実況「さぁ、バイソンがヤムチャの上体から手を離すと、ヤムチャは再びリングへと倒れ込むっ! 元さん……今のは、バイソン自身が解除し、カウントツーではございましたが……これは決まっていた可能性というのも……」

元「……まぁ、だから今日は徹底的に痛めつけに来るんだろうね」


バイソン「今日、ベガ様に言われてるのは……空手軍団倒せ……じゃなくて、空手軍団潰せ、だ……へへへ、こんなもんじゃ、潰したうちには入らねぇだろ……」ムクッ


実況「やはり、そういう事ですか……お~っと、おっとおっと……どうやらバイソンはこんなものでは終わらないっ! とことんヤムチャを痛めつけに来るようだっ! さぁ、バイソンがここで立ち上がるっ!」

元「う~ん……勝てた場面を捨ててきたからねぇ……これは後悔させてやりたいねぇ……」

831: 名無しさん 2015/10/14(水) 23:07:45 ID:7coQfVVY
バイソン「さぁっ……! これで、潰してやるっ……! 決めるんじゃねぇぞっ……! 潰すんだぞっ……!」スーッ


ブー! ブーブー!

実況「おぉ~っとっ! ここで立ち上がったバイソンが……ゆ~っくりと首を掻っ切るポーズを見せていくっ!」

元「……ここで、大技を狙ってくるんだろうね」


バイソン「さぁ、終わりだっ……! 今度こそ終わりだっ……! 最後に、どデカい花火……打ち上げましょうっ……! 起きろっ……!」ググッ

ヤムチャ「……う、ううっ」

バイソン「オラオラ、ボケっ……! 遅ぇんだよっ! 起きろ起きろっ!」


実況「そして、バイソンはそのままヤムチャに近づいていき……そして、その身体を引き起こしていくっ! ヤムチャの意識はまだ戻っていないかっ!?」

元「う~んっ……!」

832: 名無しさん 2015/10/14(水) 23:12:16 ID:7coQfVVY
バイソン「そらっ……! フンっ……!」ググッ

ヤムチャ「……うっ」


ヤムチャー! シッカリシロー!

実況「さぁ、時間を掛けてバイソンがヤムチャの身体を引き起こし……そして、その頭部を股下へと押し込んだぁっ!」

元「パワーボム……狙ってるよっ……!」

実況「こいつは、パワーボムの体勢っ! パワーボムの体勢だっ! バイソンがパワーボムを狙っているっ!」


バイソン「……永久に眠りなっ! このクソったれめっ! それじゃあ、おさらばだ、うおおおぉぉっ!」グイッ

ヤムチャ「……うおおぉっ!」


実況「バイソンはヤムチャの腰回りを掴み……そのまま頭上までへと持ち上げていくうっ!」

元「……返せっ!」

実況「返せっ! 返すんだヤムチャっ! さっきの様に返してくれっ! バイソンの頭部をここで打ち抜けっ!」

833: 名無しさん 2015/10/14(水) 23:20:01 ID:7coQfVVY
バイソン「そおおおらっ……! 終わりだああぁぁっ!」ポイッ

ヤムチャ「う、うおっ……! が、があああぁぁっ……!」ズドーンッ


ザワ……ザワ……

実況「ダーメだっ! 返せないっ……! バイソンがそのまま頭上から、ヤムチャの身体をマット目掛けて放り投げていったぁ!」

元「……あ~、しかも投げっぱなしかぁ」

実況「バイソンの投げっぱなしパワーボムっ! 投げっぱなしパワーボムゥっ! ヤムチャの身体がマットへと叩きつけられてしまったぁ!」


バイソン「……ふう、終わったな。ほら、フォールだっ! レフェリー、こいつを安らかに眠らせてやりな」

ダン「……オーケー。わかったぜ」


実況「そして、バイソンはそのままヤムチャに近づいていき……覆いかぶさるっ! フォールの体勢っ! フォールに入っていったぁ!」

元「……あぁっ」

実況「レフェリーが今、カウントを取りますっ! くっ……ヤムチャっ……! ヤムチャァ~!」

834: 名無しさん 2015/10/14(水) 23:26:00 ID:7coQfVVY
ダン「ワンっ……!」

ヤムチャー! タテー!

ヤムチャ「……うるあああぁぁっ!」ガバッ

バイソン「……何だとっ!?」


オー! オーオー!

実況「見て下さいっ! 元さんっ……! ヤムチャの……ヤムチャの肩が上がりましたよっ! 元さんっ!」

元「おおぉぉっ! 返したぁ!」

実況「意識が返ってきたのか、ヤムチャっ! なんとカウントはワンっ! カウントワン返していきますっ!」

元「よ~しよし! いいよいいよっ! そうだそうだっ!」

835: 名無しさん 2015/10/14(水) 23:33:07 ID:7coQfVVY
ワー! ワーワー!

ヤムチャ「まだだっ……! まだまだだっ……! こんな所じゃ……終われねぇんだよっ……!」ググッ


実況「見て下さい、元さんっ! あのヤムチャの姿をっ!」

元「おおっ!」

実況「力強い握り拳を、場内……そして我々に見せてくれていますっ! ヤムチャはまだ、死んではいないっ!」


ワー! ワーワー!

ヤムチャ(へへへ、今日の試合……面白いなぁ……楽しいなぁ……ちょっとした蹴りとか、握り拳とか……少しの動きで皆が盛り上がってくれてる……)


ワー! ワーワー!

実況「ヤムチャの意識が戻ったっ!? これはヤムチャの復活と見てもいいのかっ!?」

元「まぁ、ああやってるって事は……確実に意識は戻っているでしょうっ!」

実況「よ~し、ヤムチャっ……! ここからだっ! ここからだぁっ!」

844: 名無しさん 2015/10/15(木) 22:01:26 ID:e/ale.Tk
バイソン「こ、こんにゃろおぉぉっ……! 終わったはずだろっ……! 潰れたはずだろっ……! 舐めやがってっ……!」ギリギリ

ワー! ワーワー! ヤムチャー! ワー! ワーワー!

ヤムチャ「勝つっ……! 勝つんだっ……! 絶対に……勝つっ……!」


実況「さぁっ! これにはバイソンも苦虫を噛み潰したような表情っ!」

元「今のは……決めるつもりだったんだろうからね……それが、まさかまさか、カウントワンで返されちゃったからね」

実況「ヤムチャはまだ終わってはいないっ! 終わってはいないっ! 限界ギリギリの所で、再びその闘志に火がついたぁ! 熱く熱く燃えたぎっているゥ!」


バイソン「……てめぇは、大人しく潰れてりゃいいんだよっ! オラ、ボケがっ! 死んでおけっ!」ドゴォッ

ヤムチャ「……ぐ、ぐっ!」バタッ


実況「おぉ~っと、しかしここは……そんなヤムチャに対してすぐ様バイソンの前蹴りっ! おっとおっと、強引にヤムチャの上半身を押し倒していくっ!」

元「……ここからだよっ! ここからっ! まだまだっ!」

845: 名無しさん 2015/10/15(木) 22:06:07 ID:e/ale.Tk
バイソン「このクソ野郎が……ま~だ、殴られ足りねぇみてぇだな、オイ……」ズシンッ

ヤムチャ「……くっ!」


実況「おぉ~っと、そしてバイソンはそのままヤムチャの腹部へ跨るように馬乗りの体勢になって……おっとおっと、ここはバイソン得意のマウントポジションっ!」

元「カァ~っ! ラフファイトかっ!」


バイソン「いい気になってんじゃねぇぞ、このクソ野郎がっ……!」ガスッ

ヤムチャ「……くっ!」

バイソン「ガードするんじゃねぇ、オラっ……! てめぇの顔面が変形するまで……打ち込んでやるよ、オラっ……!」ガスッ

ヤムチャ「くっ……! まだだっ……!」


実況「そしてそのまま上からヤムチャへと拳を振り下ろしていくっ! パンチパンチ、パンチの連打ァ! こ~いつは、反則行為ですっ! しかしバイソンはそんな事などお構い無しに拳をヤムチャ目掛けて打ち込んでいくっ!」

元「う~んっ……! でもヤムチャ君、ガードはしてるよっ! ガードはっ!」

846: 名無しさん 2015/10/15(木) 22:18:59 ID:e/ale.Tk
バイソン「うるぁっ! 生意気なんだよ、てめぇはっ……!」ガスッ

ヤムチャ「ぐっ……! まだまだっ……!」

バイソン「あぁ……? なんだと、てめぇこの野郎っ……! 舐めた事言ってんじゃねぇぞ、クソがっ……!」ガスッ

ヤムチャ「……ぐっ!」


ヤムチャー! イケー!

実況「さぁ、バイソンが上から打ち込む打ち込むっ! 打ち込んでいくっ! しかし、なんとかヤムチャも耐え凌いでいる……と言った所かっ!?」

元「とりあえずね……とりあえず、この上を取られているのを……なんとかしなきゃいけないよっ……!」


ダン「……おい、バイソンっ! 拳は反則だっ! 拳はよぉっ!」ササッ


実況「おぉ~っと、今レフェリーがバイソンが駆け寄っていきますっ!」

元「そうだね。ナックルは反則だからね」

847: 名無しさん 2015/10/15(木) 22:26:57 ID:e/ale.Tk
バイソン「うるせぇ、ボケっ……! バカを殴って何が悪いっ……! ゴミを殴って何が悪いっ……! てめぇは退いてろ、うるぁっ……!」ドンッ

ダン「……うおっ!」


実況「おぉ~っと、しかしバイソンは止まらないかっ!? レフェリーを突き飛ばすっ! バイソンは止まらない止まらないっ!」

元「……これを長くやられたら、またバイソン君のリズムになっちゃうよ」


ヤムチャ「……レフェリーに構ってんじゃねぇよ。お前の相手は俺だろ?」

バイソン「……んあぁ?」

ヤムチャ「一瞬手が止まったぞっ……! だったら、ここだっ……! うおおぉぉっ! だあぁっ!」ゴスッ

バイソン「しまっ……く、くあっ……!」フラッ


オー! オーオー!

実況「おぉ~っとっ! しかし、ここでっ……ヤムチャが上体を起こしつつ、そのままバイソンへと……ヘッドバーットっ! 下から打ち込んでいったぞっ!?」

元「おぉ~しっ! いいんじゃないっ!?」

848: 名無しさん 2015/10/15(木) 22:37:19 ID:e/ale.Tk
バイソン「ううっ……くあっ……」クラクラ


イイゾイイゾ! ヤムチャー!

実況「強烈なヘッドバット喰らい、バイソンの動きが止まったぁ! バイソンの動きが止まったぁ! ここでバイソンの動きが止まったぁ!」

元「よ~しっ!」


ヤムチャ「……いつまでも、上に乗ってんじゃねぇよっ! 邪魔だ、退けぇっ!」ドンッ

バイソン「ぐげっ……!」ドテッ


実況「更にヤムチャは、馬乗りになっているバイソンの身体を突き飛ばしていくっ! 押し倒していくっ!」

元「よぉーしっ! 脱出成功だっ!」

849: 名無しさん 2015/10/15(木) 22:45:32 ID:e/ale.Tk
ウーロン「いよぉ~しっ!」

クリリン「ヤムチャさん、いけぇっ!」

18号「……ったく」

亀仙人「ホッホッホ、相変わらずヒヤヒヤさせる奴じゃ……しかし、それでいい……ここでは、それでいいんじゃ、ヤムチャ……」

18号「……これで、今度はこっちの番だね?」

亀仙人「あぁ、こっちの番じゃ……こっちの番……ヤムチャの反撃じゃ……」

18号「よ~し、だったら思う存分やっちまいな! ぶっ飛ばしちまえっ!」

亀仙人「ホッホッホ」

18号「……ほら、あんたもちょっとは何か言ってやりなよ? ここは、そうやって楽しむ所なんだろ?」

亀仙人「よ~しっ! ヤムチャ~! そろそろ決めてもいいぞ~!」

851: 名無しさん 2015/10/15(木) 22:54:32 ID:e/ale.Tk
ヤムチャ「よ~し、よしよしっ……! ここからだっ……! ここからだっ……!」ムクッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、ヤムチャが脱出っ! そして立ち上がるっ! ここで体勢を整えるっ!」

元「ここから、いこうっ!」

実況「限界寸前から、ヤムチャが目覚めた目覚めたっ! ここは是が非でもいきたい場面っ!」


ヤムチャ「……うるぁ!」ヒョイッ

バイソン「くっ……あぁっ……!?」

ヤムチャ「ここは……これだぁ……!」クルッ


実況「ヤムチャはそのままバイソンに近づいていって、右足を持ち……そのまま足を跨いでクルッと一回転っ! 自身の股下へとバイソンの足を絡みつけていったぁ!」

元「おおっ!」

852: 名無しさん 2015/10/15(木) 23:01:23 ID:e/ale.Tk
ヤムチャ「ダメージは残ってるはずだ……残ってるはずなんだっ……だったら、ここで……うおおぉぉっ!」


ワー! ワーワー!

実況「ヤムチャが叫んだぁ! 雄叫びをあげたぁ! ここで、ヤムチャ気合いを入れていくっ!」

元「よ~しよしっ……! いけぇっ!」


ヤムチャ「だったら、ここでそのダメージ……爆発させてやるよっ……! うるああぁぁっ!」バターンッ

バイソン「……ぐわあああぁぁ!」


ワー! ワーワー!

実況「バイソンの左膝の上に、絡めた右足を乗せ……そして自身の足でフックしていくっ! そのまま、ヤムチャは後方へと大きく倒れこむっ!」

元「よぉ~しっ!」

実況「これは決めにいったかっ!? ここで決めにいったか、ヤムチャァ! 本日二度目の足4の字固めっ! 足4の字固めだあぁっ!」

853: 名無しさん 2015/10/15(木) 23:12:26 ID:e/ale.Tk
バイソン「うぐあああぁぁっ……! くああぁぁっ……! くああぁぁっ……!」ジタバタ

ヤムチャ「これで、決まりだっ……! 終わりだぁっ! 俺の勝ちだっ!」ググッ


ワー! ワーワー! ヤムチャー! ワー! ワーワー!

実況「おぉ~っと、完全に決まったかっ!? 決まっているのかっ! バイソンがもがくもがくっ! 暴れているっ! 暴れて回っているっ!」

元「時間は経っちゃったけど、本日二度目だしね……それに、足を狙った攻撃も何度か繰り返してたみたいだし……これはイケるよっ!?」

実況「ヤムチャは勝利を確信したような握り拳を、天高く突きあげていくっ! 決まるかっ!? ここで決まってしまうのかっ!?」


バイソン「くああぁぁっ……! ガッ、ガガッ……! くああぁぁっ……!」ジタバタ

ダン「おいっ、バイソンっ! どうするんだっ!? ギブアップするのかっ!?」

バイソン「うがああぁぁっ……! くああぁぁっ……!」ジタバタ

ダン「どうすんだ、オイっ……! 答えろっ……!」


ヤムチャー! ヤムチャー!

実況「さぁ、今レフェリーがバイソンに確認しているっ! どうだどうだどうだっ!? ここで決まるかっ!?」

854: 名無しさん 2015/10/15(木) 23:19:22 ID:e/ale.Tk
バイソン「ギブアップはしねぇっ……! ち、ちっくしょうっ……! 舐めてんじゃねぇぞ……! うおおぉぉっ……!」ググッ

ヤムチャ「くっ……コイツ……」


実況「おぉ~っと、しかししかしバイソンは首を振るっ! ギブアップはしないっ! それどころか、上体を大きく大きく捻って……」

元「う~ん、粘るねぇ……ちょっと、序盤から間が開いちゃったのかな……?」


バイソン「いつまでも、やってんじゃねぇよ、この野郎っ……! ふぬぬぬぬっ……!」ググッ

ヤムチャ「や、やべぇ……ちょっと、パワー負けしてるぞ……」


実況「バイソンは身体を捻らせ……どうやら、反転させようと狙っていますっ……! バイソンもここは粘るっ! 狙っていくっ!」

元「反転しちゃったらねぇ……ダメージを喰らうのはヤムチャ君になるからねぇ……ヤムチャ君、ここで決めるならこれはなんとしてでも阻止していかなければいけないよ……」

855: 名無しさん 2015/10/15(木) 23:23:31 ID:e/ale.Tk
バイソン「自爆しろっ……! 糞ったれがっ……! 自分自身で痛みを味わえ、うるああぁっ……!」ゴロンッ

ヤムチャ「……うぐぐっ!」


実況「あぁ~っと、しかしここはバイソンのパワーが勝ったかっ!? 身体を捻らせ、ヤムチャの身体ごと自身の身体を反転させていくっ!」


ヤムチャ「痛ぇがっ……! 流れに逆らわずっ……もう一回転だっ……! うるああぁぁっ!」ゴロンッ

バイソン「んっ……!? な、なんだとっ……!?」


オー! オーオー!

実況「おぉ~っとっ! いやいやいやっ! おっとおっとおっとっ!?」

元「おおっ! 上手いよっ!」

実況「ヤムチャは流れに逆らう事をせず、寧ろその身を任せ……タイミングを合わせてもう一回転っ! 裏の裏は表っ! 再び、反転させて切り返してくるっ!」

856: 名無しさん 2015/10/15(木) 23:28:20 ID:e/ale.Tk
ヤムチャ「これで、元通りだっ……! ダメージ喰らうのはお前なんだよっ……!」

バイソン「うぐああぁぁっ……! ああぁっ……ああぁっ……! ちっくしょううっ……!」ジタバタ


ワー! ワーワー!

実況「切り返しへの切り返しィ! バイソンが上を行くなら、ヤムチャは更にその上を行きますっ! ここは、ヤムチャが一手先を読んでいたっ!」

元「よ~しっ! いいよいいよいいよっ!」


ヤムチャ「今度は……ガッチリ固定してやるぞっ……! うるあぁっ!」バチーンッ

バイソン「……ぐぎゃあああぁぁっ!」


ヤムチャー! キメロー! ヤムチャー!

実況「どうやら、ポジショニングは定まったか、ヤムチャっ! ヤムチャはここで上体へと大きく大きく大きく倒して、固定していきますっ!」

元「そうそうそうっ! そうやって、ガッチリバランス取ってれば、そう簡単には裏返らないよっ!」

857: 名無しさん 2015/10/15(木) 23:35:11 ID:e/ale.Tk
ヤ・ム・チャ! ヤ・ム・チャ!

ヤムチャ(関節技……便利なんてもんじゃねぇ……凄ぇよ、凄ぇよ、コレ……)バチーンッ

バイソン「うぎゃあああぁぁっ……! ぐああ、ぐああぁぁぁっ……!」ジタバタ


実況「ヤムチャが上体を起こして再びマットに大きく大きく自身の身体を打ち付けていくっ!」

元「いけいけいけっ!」

実況「渾身の力でバイソンの足を締め付けていくヤムチャっ! どうだっ!? 決まるかっ! ここで決めてしまうかっ!?」


ヤ・ム・チャ! ヤ・ム・チャ!

ヤムチャ「うるあぁっ……! 楽になりたいなら……早くギブアップしちまいなっ……!」バチーンッ

ダン「おい、バイソンっ! どうすんだっ……! ギブアップかっ……!?」

バイソン「ぐううっ……! がああぁっ……! あああぁっ……!」ジタバタ

858: 名無しさん 2015/10/15(木) 23:42:38 ID:e/ale.Tk
ウーロン「なんだか凄ぇなぁ、オイっ! ヤ・ム・チャ! ヤ・ム・チャ!」

クリリン「ヤ・ム・チャ! ヤ・ム・チャ!」

18号「はぁ……やるねぇ、アイツ……人気者じゃないか……」キョロキョロ

亀仙人「……目を離すな。ヤムチャが勝負をかけとるんじゃ」

18号「そうだね……さぁ、どうだ……? ここで決まるか……それとも、もう一波乱あるか……アンタはどう読むんだい……?」

亀仙人「う~む……わからんのぉ……」

18号「これはこれで……結構面白いもんじゃないか……ほら、ヤムチャっ……! ここで決めちまいなっ!」

亀仙人「いけいけっ! たまには、いい所みせんかいっ!」

878: 名無しさん 2015/10/16(金) 22:02:35 ID:3aslOwZk
ヤ・ム・チャ! ヤ・ム・チャ!

ヤムチャ「早くギブアップしちまえっ……! ほらほら、どうだどうだどうだっ……!」バチーンッ

バイソン「ぐああぁぁぁっ……! くそおぉっ……! クソがあぁっ……! 終わってたまるかよっ……!」ズルッ


実況「おぉ~っと、しかしここはバイソンも粘るっ! 粘っていくっ! 腕の力で上体を上手く移動させて……ここは、ロープブレイクを狙っているっ!」

元「転がった分だけ、ロープ方向へと近づいていったからね……う~ん、まぁバイソン君にも意地があるよ」


ヤ・ム・チャ! ヤ・ム・チャ!

バイソン「うるせぇっ……! どいつもこいつも、ヤムチャヤムチャやかましいんだよっ……! うおおおぉぉっ……! ふんがぁっ!」ガシッ

ヤムチャ「……くっ!」

バイソン「オラ、ロープを掴んだぞっ! レフェリー……この馬鹿を止めろっ……! 早くしやがれっ!」


実況「そしてここでバイソンがサードロープに手を伸ばすっ! その手がロープを掴んだっ! ロープブレイクっ! ロープブレイクですっ!」

元「……あ~、耐えられたかぁ」

879: 名無しさん 2015/10/16(金) 22:07:38 ID:3aslOwZk
ダン「オイ、ヤムチャっ……! ロープブレイクだっ! 離せっ……!」

ヤムチャ「……チッ、逃げられたか」サッ


実況「後一歩……後一歩と言った所かっ!? しかし、ここはバイソンの粘り勝ちですっ! ヤムチャが今、足を解きます」

元「いやぁ、でもね……これでは、決まらなかったけど……いい所まで持っていったと思うよ、僕はっ!」


ヤムチャ「……よしっ! 次だ、いくぜっ!」スッ


ヤムチャー! イケイケー!

実況「さぁ、ここでヤムチャが立ち上がるっ……! ここは一気に攻めたい場面っ! 攻めたてたい場面だっ!」

元「流れは今、ヤムチャ君に来てると思うよ~。いきたいねぇ」

880: 名無しさん 2015/10/16(金) 22:13:49 ID:3aslOwZk
ヤムチャ「立て……ほらほら、立つんだバイソンっ……!」

バイソン「くっ、クソが……雑魚が調子に乗りやがって……ぶっ潰してやるっ……!」ググッ


実況「おっとぉ、ヤムチャはバイソンの動きをジッと眺めているかっ……!? ここは、一度呼吸を整えているのかっ……!? もしくは、何か狙っているのかっ!?」

元「……結構、バイソン君も辛そうだね。いいよいいよ」

実況「さぁ、バイソンもロープを掴んでなんとか立ち上がろうとしていますっ!」


バイソン「ううっ……くっ……足が……くそ、足が痛ぇ……」ズルッ

ヤムチャ「……よしっ! やっぱり効いてるみたいだな」


実況「おぉ~っと、ロープを掴みつつ起き上がろうとしているバイソンだが……足が滑ったかっ!? 左足から崩れたっ!」

元「いいねいいねいいね。足のダメージが、効いてるみたいだね。序盤から、狙ってた甲斐があるってもんだよっ!」

実況「バイソンは足にきていますっ! 執拗に足を狙われ……足にきていますっ!」

881: 名無しさん 2015/10/16(金) 22:22:02 ID:3aslOwZk
ヤムチャ「起きろ……起きろっ……!」

バイソン「ち、ちくしょう……こんな所で、うおおおぉぉっ……!」ググッ


実況「さぁ、しかしバイソンもここはなんとか痛みを堪え、ロープを掴みながら立ち上がっていくっ! 立ち上がっていくっ!」

元「さぁ、バイソン君が立ち上がったぞ……? ヤムチャ君は何処で仕掛けるのかな?」

実況「ヤムチャはまだ、動かないっ! 微動だにする事なく、バイソンの動きをジッとジッと観察しているっ!」


バイソン「くそっ……くそっ……ヤムチャがっ……!」クルッ

ヤムチャ「……」


実況「なんという表情だっ! なんという表情だっ! バイソンの表情は怒りに満ち溢れているっ! 起き上がったバイソンは振り返り、ヤムチャを睨みつけているっ!」

882: 名無しさん 2015/10/16(金) 22:30:57 ID:3aslOwZk
バイソン「てめぇは……潰すっ……! てめぇだけは、潰してやるよっ……!」ズシンッ

ヤムチャ「今だっ……! うおおおぉぉっ……!」ダダッ


オー! オーオー!

実況「バイソンがヤムチャに向かって歩みを進める……と、同時にヤムチャがバイソン目掛けて突っ込んできたぁ!」

元「おおっ! ここできたっ!」


ヤムチャ「……うおおおぉぉっ! ふんっ!」ガシッ

バイソン「……くっ」

ヤムチャ「そのまま……ぶっ倒れろっ……! うるあぁっ……!」ズドーンッ

バイソン「……ぐ、ぐわあああぁぁ!」


オー! オーオー!

実況「バイソンに突っ込んでいったヤムチャは……そのまま両太腿を捉えて、抱え上げてなぎ倒していくっ! ここはスパインバスターっ!」

元「再びダウンを奪えたねぇ。さぁ、どうする? 足4の字固めか!?」

883: 名無しさん 2015/10/16(金) 22:38:28 ID:3aslOwZk
ヤムチャ「ふう、汗……いや、これ水も入ってるな、ちくしょう……」ゴシゴシ


実況「さぁさぁ、ヤムチャは立ち上がり……おっと、額から流れ出る汗を拭っていますっ!」

元「ここに来て、じっくり間を取ってきてるねぇ、うん」


ヤムチャ「……さぁ、フィニッシュだ」シュッ


ワー! ワーワー!

実況「おぉ~っと、おぉ~っとっ! そしてここでヤムチャが構えたっ! あの独特なフォームっ! あの独特なフォームっ! あれはあれはあれはっ!?」

元「狼牙風風拳っ! よし、ここで来たかっ!」

実況「意識は戻った、呼吸は整ったぁっ! 完全に万全の体制っ! 完全なる万全の体制っ! ヤムチャがここで狙うっ! フィニッシュは勿論これだっ! 狼牙風風拳っ!」

884: 名無しさん 2015/10/16(金) 22:43:50 ID:3aslOwZk
ヤムチャ「……さぁ、起きろっ! 止めにしてやるぜっ!」


イケー! ヤムチャー! ロウガフウフウケンダー!

実況「準備は整ったぁ! これぞ、ヤムチャの勝利の方程式っ! さぁさぁさぁ、後は打ち込むだけだっ! 狼牙風風拳をっ!」

元「よ~しよしよしよし、いけいけいけいけっ!」


バイソン「ううっ……あぁっ……ううっ……」ムクッ


実況「まるで誘われるかのように、ゆっくりとゆっくりと起き上がるバイソンっ……! そんなバイソンにヤムチャは狙いを定めているっ!」

元「よぉしっ!」


ヤムチャ「終わりだあぁっ……! 空手軍団、先ず一勝っ……! 狼牙風風拳っ! はいやああぁぁっ!」

885: 名無しさん 2015/10/16(金) 22:48:23 ID:3aslOwZk
バイソン「くぁっ……! これだけは……これだけは喰らうワケにはいかねぇ……くそっ、オラっ……!」ガスッ

ヤムチャ「……くあっ!」


アー! アーアー!

実況「さぁ、ヤムチャが仕掛け……あ~、いやいやいやっ! ここは、バイソン、ヤムチャの膝を踏みつけるように、蹴って……お~っと、おっとおっとっ!?」

元「あぁ~っ! くそっ……よく見てるなぁ……」

実況「流石にこれを喰らえば、立ち上がれない事はバイソンわかっていますっ! ここは、強引に足元への攻撃っ! ヤムチャの動きを止めていきますっ!」

元「後一歩っ……! 後一歩だったってのにっ……!」

実況「ヤムチャっ……! 狼牙風風拳にはいけないっ……!」

886: 名無しさん 2015/10/16(金) 22:54:17 ID:3aslOwZk
バイソン「あ、危なかったぜ……よしよし、ここから反撃だ……うおおっ……!」ググッ

ヤムチャ「く、くそっ……ここで、終わりだったのに……」


実況「さぁ、バイソンは動きの止まったヤムチャの目の前で、大きく身体を屈めて……」


バイソン「うるぁっ……! 石頭を顎に喰らってろやっ……!」ゴスッ

ヤムチャ「……くあっ!」クラッ


実況「そのまま自身の身体を大きく伸ばし……下からの突き上げていくヘッドバッーッドっ!」

元「うおぉっと……あ、顎にいったんじゃないかなぁ……?」


バイソン「生意気なんだよ、オラっ……! 死んでろやっ……!」スパーンッ

ヤムチャ「く、くああぁぁっ……!」バターンッ


実況「更に横からヤムチャの顔面目掛けて、強烈な右フックっ! これも顎を振り抜いていくっ! ナックルだっ! 完全にナックルだっ!」

元「……おいおいおいおいっ!」

実況「ラフファイトっ! バイソン得意のラフファイトだっ! ヤムチャはダウンっ! ダウンダウンダ~ウンっ!」

887: 名無しさん 2015/10/16(金) 22:58:24 ID:3aslOwZk
ウーロン「ヤムチャの馬鹿野郎っ……! 何やってるんだよ、この野郎っ……!」

クリリン「あぁ……狼牙風風拳って、足元に隙があったりするんだよ……でも、こんな所でやられちゃうなんてなぁ……」

ウーロン「お前は、いつもそうだっ! 大事な大事な場面で……お前はいつもいつも、そうだ馬鹿野郎っ……!」

クリリン「ウーロン、怒るなって……ヤムチャさんは、まだ……まだいけるよっ……!」

ウーロン「ヤムチャの馬鹿野郎~! お前には、心底ガッカリだよ~!」

18号「……あ~あ、一波乱きちゃったみたいだね」

亀仙人「ニョホホホ。やられちまったの」

888: 名無しさん 2015/10/16(金) 23:05:10 ID:3aslOwZk
ダン「バイソンっ……! てめぇ……! 拳は反則なんだってっ……! 何度言えばわかるんだよっ……!」

バイソン「はぁっ……はぁっ……まさかまさか、ここまで苦戦するとはな……ちくしょう……」ズルズル


ブー! ブーブー!

実況「レフェリーが警告していますっ! 場内からブーイングが飛んでおりますっ!」

元「必死なのはわかるけどねぇ……反則技はよくないよ……」

実況「しかしバイソンは、そんな声を気にする事もなく……おっと、左足を引きずりながら、コーナー付近へと移動していきますっ!」


バイソン「ちょっとはやるみてぇじゃねぇか……なぁ、ヤムチャよ……? おめぇ如きにここまで手こずらされるとは思わなかったぜ……」クルッ


実況「さぁ、バイソンがコーナーポストへと辿り着いたっ! バイソンはコーナーマットに背を向け、もたれ掛かるようにしながらヤムチャの方を見るっ!」

889: 名無しさん 2015/10/16(金) 23:09:51 ID:3aslOwZk
バイソン「足も危ねぇ……スタミナも危ねぇ……正真正銘最後の一撃だ……これで、仕留めてやるよ……」ポンポン


実況「さぁ、バイソンはコーナーポスト付近から、ヤムチャの姿を観察しながら……おぉ~っと、自身の左足を叩いているかっ!? 左足をなんとか動かそうとしているっ!」

元「……あそこから、狙いをつけているワケだね」


ヤムチャ「く、くそっ……後、少しだったってのに……」ググッ

バイソン「てめぇが、立ち上がるのに合わせて打ち込んでやるよ……もう、小細工なんて必要ねぇ……正真正銘の右ストレートでKOだ……」


実況「コーナー付近でバイソンが呼吸を整えるっ! ヤムチャに狙いを定めて、呼吸を整えているっ!」


ヤムチャ「……くそっ」ムクッ

バイソン「うおおおぉぉっ……! これで終わりだああぁぁっ……! ここまで、よく頑張ったなぁっ! 御苦労さんっ……!」ダダッ


実況「そしてバイソンが突っ込んだぁっ! 起き上がりのヤムチャに対して……左足の痛み堪えながら、一直線に突っ込んでいったぁ!」

890: 名無しさん 2015/10/16(金) 23:14:51 ID:3aslOwZk
バイソン「うるあああぁぁっ……! 小細工なしで終わりにしてやるっ……! ギガトンブローだああぁぁっ……!」


実況「バイソンが右腕を振り被るっ! ヤムチャ目掛けて振り被るっ! 得意のバイソン式アックスボンバーだっ!」

元「……いやっ! ギガトンブローじゃないの、コレ!?」


バイソン「ぶっ潰れろっ……! うおおおぉぉっ……!」

ヤムチャ「うるあああぁぁっ……!」スパーンッ


ワー! ワーワー!

実況「いや、おぉ~とっ! おぉ~っとっ! ここはヤムチャのカウンターっ! ヤムチャのカウンターっ!」

元「おぉっ! リーチで勝ったっ!」

実況「突っ込んできたバイソンに対して……カウンターのトラースキックっ! トラースキックだっ! リーチで勝ったっ! カウンターで顔面へと打ち込んでいったぁ!」

892: 名無しさん 2015/10/16(金) 23:19:56 ID:3aslOwZk
バイソン「……ううっ、ああっ」フラッ

ヤムチャ「……よ、よしっ!」


ワー! ワーワー!

実況「バイソンの身体が大きく大きく仰け反るっ……! カウンターで完全に決まったぁ! バイソンはそのまま大きく大きく……」


ヤムチャ「まだだっ……! あっさり、ダウンできると思うなよっ!」ググッ


ワー! ワーワー!

実況「いやっ、待てっ……! ヤムチャはそのままググッと腰を屈めるっ! こいつはこいつはこいつはっ……!」

元「おぉっ! いけえぇっ!」

893: 名無しさん 2015/10/16(金) 23:24:44 ID:3aslOwZk
ヤムチャ「俺の必殺技は……狼牙風風拳だけじゃねぇっ……! うるああぁぁっ……!」ガシッ


ワー! ワーワー!

実況「グラっとフラついたバイソンに対し……ヤムチャは即座に突っ込んいくっ! そして両太腿ガッツリ捉えるっ!」

元「おぉ~しっ!」


ヤムチャ「……うるああぁぁっ! このまま持ち上げてっ!」ググッ

バイソン「くっ……くっ……」


ワー! ワーワー!

実況「ヤムチャは、バイソンの身体をそのままハイアングル気味へと抱え上げるっ! おぉっ、これは高い高い高いっ!」

元「いけ~っ! いけ~っ!」

894: 名無しさん 2015/10/16(金) 23:28:35 ID:3aslOwZk
ヤムチャ「うおおぉぉっ……! 更に……回転っ……!」ブンッ

バイソン「うああっ……うああぁぁっ……!」


ワー! ワーワー!

実況「更に更に、ヤムチャは空中でバイソンの身体をスイングさせていくっ! 大きく大きくスイングさせていくっ!」

元「叩きつけろっ!」


ヤムチャ「今度こそ終わりだっ……! ウルフ・バスターだっ!」

バイソン「……ぐああああぁぁっ!」ズドーンッ


ワー! ワーワー!

実況「そしてバイソンの身体をマットへと豪快に叩きつけていったぁ! ウルフ・バスターっ! ウルフ・バスターだっ! 起死回生のウルフ・バスターっ!」

元「よぉ~しっ!」


ヤムチャ「これで決まりだっ! カウントお願いしますっ!」

ダン「オーケーっ! 任せておきなっ!」


実況「ヤムチャはそのままフォールにいくっ! フォールにいくっ! さぁ、レフェリーが今やってきたぞっ! どうだっ!? 決まるかっ!?」

895: 名無しさん 2015/10/16(金) 23:33:18 ID:3aslOwZk
実況「さぁ、今レフェリーがカウントを取りますっ!」


ダン「ワンっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「ツーっ……!」

ワー! ワーワー!

ダン「……スリイイィィ!」

ワー! ワーワー!

ダン「スリーカウントだっ! スリーカウントっ! ゴングを鳴らせ、ゴングをよぉっ!」


カンカンカーン


ワー! ワーワー! ヤムチャー! ワー! ワーワー!

実況「決まったぁっ! ここで決まったぁ! ヤムチャが決めたぁ! 起死回生ウルフ・バスターっ! ヤムチャが仕留めたっ! バイソンを仕留めたっ! 起死回生のウルフ・バスターで……スリーカウントォ!」

909: 名無しさん 2015/10/17(土) 22:02:29 ID:SmkY57T6
ウーロン「ヤムチャ~っ! 俺は信じてたぞ~っ! 最初から、ずっとずっと信じてたぞ~っ!」

クリリン「よぉ~し、決まったぁっ! やったぁっ! ヤムチャさんの勝ちだっ!」

18号「……ったく、ヒヤヒヤさせてんじゃないよ。まぁ、勝ったからいいけどね」ニヤニヤ

亀仙人「ニョホホホ。そうかそうか、ヤムチャの奴が勝ちよったか。ふむふむ、なるほどなるほど……」

18号「結構、上手くやってたねぇ。ピンチの場面も作って……一般人に合わせながら……よくやってたじゃないか……?」

亀仙人「ほれ、見てみぃ……ヤムチャはお前らと違って器用にやってるじゃろ……ちっとは、ヤムチャの事を見習え……」

18号「……はいはい。わかったわかった」

910: 名無しさん 2015/10/17(土) 22:07:39 ID:SmkY57T6
ヤムチャ「勝った……勝ったぞっ……! 勝ったんだっ……!」ムクッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、シャドルー三連戦っ……! その初戦を制したのはヤムチャっ! ヤムチャだあぁっ!」

元「いやぁ、よかったねぇ。よかったよかった」

実況「ヤムチャの勝利は空手軍団の勝利っ……! 空手軍団の勝利はヤムチャの勝利っ……! 空手軍団っ……! 先ず一勝っ……!」


ヤムチャ「勝ったっ……! 勝ったぞ、オイっ……! 空手軍団っ……先ず一勝だっ……!」ググッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁ、ヤムチャが今立ち上がり、握った拳を天高く突き上げるっ! もう一度繰り返しましょうっ……! この試合を制したのは……ヤムチャだぁっ!」

911: 名無しさん 2015/10/17(土) 22:16:44 ID:SmkY57T6
バイソン「うっ、ううっ……こんな結果……ふざけるな……ふざけるんじゃねぇ……」ググッ

ダン「おいおい、バイソン無茶するな……もう休んでろっ……!」

バイソン「……うるせええぇっ! 黙ってろっ! 俺はまだ潰れてねぇぞっ!」ムクッ


実況「さぁ、バイソンの意識も戻ったかっ……!? 今、立ち上がろうとする素振りを見せていますっ!」

元「……んっ?」


ヤムチャ「よ~しっ! 勝ったぞ勝ったぞっ! 俺に勝ちだ、俺の勝ちだぁ! 空手軍団の勝ちだぁっ!」ググッ

ワー! ワーワー!

バイソン「スリーカウントじゃねぇんだよ、バカが……今日は潰すか、潰されるかの戦いなんだよ……お前、ズレてんだよ……」フラフラ


実況「おっと、待って下さいっ……! バイソンはそのままフラフラと背後から、ヤムチャに対して近づいていってるんでしょうかっ……? 元さん、元さんっ! これはこれはっ……!?」

元「う~ん、讃えあっての握手……なんて展開……では、なさそうだよね……?」

912: 名無しさん 2015/10/17(土) 22:27:50 ID:SmkY57T6
バイソン「……いい気になってんじゃねぇぞっ! ボケっ! うるぁっ!」ガスッ

ヤムチャ「……うぐっ!」


ザワ……ザワ……

実況「おぉ~っとっ! やっぱりいった、やっぱりいったっ! バイソンがヤムチャに近づいていって……おぉ~っと、そのまま後頭部にエルボーっ!」

元「……おいおいおいおいっ!」


バイソン「はぁっ、はぁっ……まだ、俺は潰れてねぇ……潰れてねぇぞ、オイっ……!」

ヤムチャ「ううっ……痛ぇなぁ……何しやがるっ……!?」クルッ

バイソン「うるせぇっ! オラァっ! バイソン様は、まだまだ終わっちゃいねぇぞっ……! いくぞ、ゴラっ!」ガスッ

ヤムチャ「……くあっ!」


ブー! ブーブー!

実況「試合結果に納得がいないのか、バイソンっ! そして、まだ動けるのか、バイソンっ! おぉ~っと、今後はヤムチャの顔面へナックルっ! フックのような形で打ち込んでいくっ!」

元「おいおいおいおい……スリーカウント決まったんだったらさぁ……大人しく負けを認めなよ……シャドルーがそういう所がダメなんだよっ!」

913: 名無しさん 2015/10/17(土) 22:32:10 ID:SmkY57T6
ウーロン「なんだぁ!? あの野郎っ……! おいおい……アイツの負けじゃないのかよっ……!?」

クリリン「え~っと……アレっ……? コレって、まだ試合は決まっていないんですかね、武天老師様……?」

亀仙人「……いんや、試合は終わった。ヤムチャの勝ちじゃ。しっかり、スリーカウント取ったではないか」

クリリン「……じゃあ、なんで?」

亀仙人「……こういう事も、アリなのがプロレスなんじゃな。うむ」

18号「……ったく、往生際の悪い奴だねぇ」

亀仙人「往生際が悪くても……ニャハハハ、面白ければオッケーじゃ」

18号「みっともない真似してんじゃないよ……ヤムチャは手加減しすぎだよっ! だったら、もう二度と立てないようにぶっ飛ばしちまいなっ!」

ウーロン「そうだぁ~! ヤムチャ~! もう一回、そいつを倒してやれ~!」

914: 名無しさん 2015/10/17(土) 22:40:04 ID:SmkY57T6
バイソン「潰れろっ! 潰れろっ! オラオラっ……!」ガスガス

ヤムチャ「ぐっ……! ぐっ……!」

ダン「おい、おいっ……! 何やってんだ、コラっ……! 試合は終わりだっ……! 聞いてんのか、コラっ……!」


ブー! ブーブー!

実況「レフェリーが今、必死に制しておりますが……おぉ~っと、バイソンは止まらないっ! 止まらないっ! ヤムチャの顔面へと打ち込んでいるっ!」

元「ちょっとちょっと……なんだよなんだよ……」

実況「眼前に理性のタガが外れてしまったかっ!? おっとおっと……こいつはどうにも止まりそうにもありませんっ! 正にクレイジー・バッファローっ!」


バイソン「うるぁっ……! 潰してやるよ、オラっ……!」ガシッ

ヤムチャ「ぐっ、痛ぇなぁ……終わった後にボコスカボコスカやりやがって……」

バイソン「これが、俺のやり方だっ……! 文句あるのか、ゴルァ……!」

915: 名無しさん 2015/10/17(土) 22:47:28 ID:SmkY57T6
ヤムチャ「そっちが、その気なら……うるぁっ……!」ガスッ

バイソン「……ぐっ!」


オー! オーオー!

実況「おぉ~っと、しかししかしっ……! ここでヤムチャが反撃に出たっ! エルボーを打ち込むっ!」


ヤムチャ「上等だ……お前のやり方でやってやるよ……お前が潰れるまで……俺もやってやる……覚悟しろ、うるぁ!」ガスッ

バイソン「……ぐあっ!」


ワー! ワーワー!

実況「ヤムチャも反撃していく反撃していくっ! おっとおっとおっとっ! 二人の戦いは終わらないっ! 終わる事を知らないっ!」

元「……いや~、でも試合は終わってるんだよ? ヤムチャ君の勝利で」

916: 名無しさん 2015/10/17(土) 22:52:44 ID:SmkY57T6
ワー! ワーワー!

バルログ「……バイソンは負けましたか」

ヤムチャー! イケー!

バルログ「しかし、最後まで戦おうとするその姿勢……嫌いではありません……」

テッテイテキニ、ヤッテヤレー!

バルログ「少し、押されているみたいですねぇ。仕方ありません……」

ヤムチャー! ヤムチャー!

バルログ「……フフフフフっ! 私が助けに行ってあげようではないですかっ!」ダダッ

917: 名無しさん 2015/10/17(土) 22:57:58 ID:SmkY57T6
ヤムチャ「……うるあっ!」ガスッ

バイソン「ぐっ……くそがっ……! 死ねやっ……!」ガスッ

ヤムチャ「もう、お前は終わってるんだよっ……! そんな攻撃……効かねぇぜっ……! うるぁっ……!」ガスッ

バイソン「ううっ……ああっ……」グラッ


実況「さぁ、ヤムチャとバイソンが打ち合う、打ち合う、打ち合うっ! おぉ~っとぉっ! そして、ここでヤムチャの強烈な一撃が決まったかっ!? バイソンの身体が大きく大きくグラつくっ!」

元「……あ~っ! ちょっとちょっとっ!」


ヤムチャ「……今度こそ、完全なる止めにしてやるっ! 狼牙風風拳だっ!」サッ


ワー! ワーワー!

実況「おぉ~っとっ! そしてここでヤムチャが構えるっ! 狼牙風風拳の構えだっ! 完全なる止めをバイソンにっ! 狼牙風風拳ならば、もう二度とバイソンは立てやしないっ!」

元「いやいやいやいやっ……! バルログ君、来てるよ! バルログ君っ!」

実況「……バルログ?」

919: 名無しさん 2015/10/17(土) 23:06:49 ID:SmkY57T6
バルログ「狼牙風風拳ですか……それを喰らえば、バイソンはもう二度と立てはしませんね……しかし……」ササッ


実況「おぉ~っと、おぉ~っとっ! バルログが突然現れ……そのコーナーポストに昇っていますよっ!? いつだ……!? いつ、やってきたっ……!?」

元「ヤムチャ君達が、打ち合ってた時に、花道から走ってやってきたんだよっ!」


ヤムチャ「さぁ、いくぜ……バイソン……」

バルログ「フフフ……さぁ、いきますよ……ヤムチャ君……」


実況「ヤムチャはバイソンに狙いを定めているっ! しかし、そんなヤムチャにコーナーポスト上からバルログが狙いを定めているっ! ど、どうなるんだこれはっ……!?」


ヤムチャー! バルログガキテルゾー!

ヤムチャ「えっ……? バルログ……? なんで、バルログが……?」

バルログ「さぁさぁ、美しくいきますよ……ヒョオオオォォッ!」シュタッ


実況「バルログが飛んだぁ! バルログがコーナーポスト上から……ヤムチャに狙いを定めて、飛んだああぁっ!」

920: 名無しさん 2015/10/17(土) 23:12:16 ID:SmkY57T6
バルログ「死になさいっ……! ヒャオっ……!」ズガアァァッ

ヤムチャ「……ぐええええぇぇっ!」バターンッ


ザワ……ザワ……

実況「コーナーポスト上からの、ミサイルキックがヤムチャに突き刺さるっ! 突き刺さっていくっ! ヤムチャは大きく吹っ飛んだぁ!」

元「ちょっとちょっと、バルログ君まで来ちゃったよ……」


バルログ「……バイソン、大丈夫ですか?」ムクッ

バイソン「う、ううっ……助かったぜ……悪ィな……」

ヤムチャ「くっ……なんだなんだ……何処から現れやがったんだコイツ……」

バルログ「……私も手伝いますよ。二人掛かりでコイツを潰しましょう」

バイソン「……おう。そうしてくれるとありがたいな」

921: 名無しさん 2015/10/17(土) 23:20:08 ID:SmkY57T6
バルログ「さぁさぁ、寝てる場合じゃありませんよ……貴方が潰れるまで、終わりはないのです……」ググッ

ヤムチャ「うっ、ううっ……」


ブー! ブーブー!

実況「さぁさぁ、バルログはヤムチャに近づき……おっと、そのまま背後を取りつつ、引き起こしていくっ!」


バルログ「……それっ!」ガシッ

ヤムチャ「な、何しやがる……この野郎っ……!」


ブー! ブーブー!

実況「そして、背後からヤムチャの両腕を捉え……羽交い締めっ! 羽交い締めの体勢にしていきますっ! ヤムチャの動きを封じるっ!」

元「……おいおいおいおい」

923: 名無しさん 2015/10/17(土) 23:28:46 ID:SmkY57T6
ウーロン「……お、おい。どうなってんだ、コレ」

クリリン「……わ、わかんねぇ」

18号「なんだい、アイツらはっ……! コレは確実にルール違反だろっ……! そうじゃないのかいっ……!」ワナワナ

クリリン「お、おいおい……そんなに怒るなよ……お前が怒ると、怖ぇんだよ……」

18号「じゃあ、なんなんだい、アレは……!? 今度は仲間連れて仕返しに来たんだよ……? アレは、どう考えてもおかしい事だろ……?」

クリリン「そうだよそうだよ……アレはおかしいよ……おかしいおかしい……」

亀仙人「……あ~んまり、カリカリするな。おかしな事もアリなのが、プロレスなんじゃ」

18号「ちょっと、アイツ舐められすぎなんじゃないのかい……? おいおい、そっちがその気なら……ヤムチャ、あんたも全力出しちゃいなよ……そいつらを痛い目に合わせちまいなっ!」

亀仙人「ヤムチャが全力出したら、大変な事になるから……ダメじゃダメじゃ……これはこれでいいんじゃよ……」

925: 名無しさん 2015/10/17(土) 23:33:07 ID:SmkY57T6
バルログ「さぁ、バイソン……私が抑えておきますから……好きなだけ、やりなさい……」

バイソン「……オーケー。ありがとさん」


ブー! ブーブー!

実況「そして、バイソンがゆっくりとヤムチャへと近づいていくっ!」


ヤムチャ「お、おいっ……! く、くそっ……! なんだなんだっ……!」モガモガ

バイソン「せぇ~のっ……! よいしょおおぉぉっ……!」ドゴオォッ

ヤムチャ「……ガッ!」


ブー! ブーブー!

実況「バイソンはそのまま羽交い締めにされているヤムチャに対して……強烈なパンチっ! ボディに打ち込んだあぁっ!」

元「も~う……二人掛かりでなんだよなんだよ……」

926: 名無しさん 2015/10/17(土) 23:39:11 ID:SmkY57T6
バイソン「オラっ……! もう一発っ!」ドゴオォッ

ヤムチャ「……ぐっ」

バイソン「オラァっ……! まだまだぁっ……!」ドゴオォッ

ヤムチャ「く、くそっ……なんだよ、こいつら……」


ブー! ブーブー!

実況「バイソンが打ち込む打ち込む打ち込むっ! ヤムチャの腹部へと強烈なボディを打ち込んでいくっ! 公開処刑とでも言えばいいのかっ! リング上ではヤムチャの公開処刑だっ!」

元「いやいや、本当だよ……本当本当……」


ヤムチャ「……ち、ちくしょう」

バルログ「フフフ……いい感じではないですか……バイソン、そろそろ止めにしてやりなさい……」

バイソン「……オーケー、オーケー。任せなさ~いっ!」


ワー! ワーワー!

ケン「……おいおい好き放題やってんじゃねぇぞっ! ヤムチャも、やられてんじゃねぇよっ! うおおおぉぉっ!」ダダッ

928: 名無しさん 2015/10/17(土) 23:45:12 ID:SmkY57T6
18号「……また、来たよっ! 三体一かっ!」

クリリン「あっ、本当だ……また、来たっ……!」

亀仙人「……落ち着け、落ち着け。アイツはヤムチャの仲間じゃ」

18号「……あっ、何だ。アイツは仲間なのか」

クリリン「なんだなんだ……だったら、よかったじゃねぇか……」

亀仙人「……どうやら、ヤムチャのピンチに仲間が助けに来てくれたようじゃの。これで二対二じゃ」

18号「……なるほどなるほど。そういう風になってるのか」

ウーロン「よ~しっ! いいぞ~、金髪走れ~! ヤムチャを助けに行ってやれ~!」

929: 名無しさん 2015/10/17(土) 23:50:09 ID:SmkY57T6
ワー! ワーワー!

実況「おぉ~っと、見て下さい、 元さんっ! ケンですっ! このピンチに……ケンが今、花道からやってきていますよっ!」

元「いいねぇいいねぇっ! よしよしっ! ケン君が助けに来てくれたよっ!」


バイソン「さぁ、終わりだ終わりだ……バイソン式アックスボンバーで、終わりにしてやるよ……なぁ、ヤムチャ……?」

ヤムチャ「……く、くそっ」モガモガ

バイソン「……バルログちゃん、しっかりそいつを抑えておいてくれよ? 顔面ぶち込んでKOしてやるからよぉ?」

バルログ「……了解です」

バイソン「よっしゃ、それじゃあいくぜ……うおおおぉぉっ……!」ダダッ


実況「ヤムチャのピンチを救出に来たケンっ! おぉ~っと、しかしリング上ではバイソンが羽交い締めにされているヤムチャに狙いを定めて、ロープへと走ったっ!」

元「あ~っ! ケン君、急げっ!」

実況「どうだ、ケンっ……! 間に合うかっ……!?」

931: 名無しさん 2015/10/17(土) 23:58:00 ID:SmkY57T6
ケン「……うるああぁぁっ!」サッ


ワー! ワーワー!

実況「ケンがここでリングインっ! ケンがここでリングインっ! 滑り込むように、リングに雪崩れ込んできたぁ!」

元「でも、バイソン君も来てるよっ……! 早く早くっ……!」


ケン「うおおおぉぉっ! ヤムチャっ……! 逃げろっ……!」ガスッ

バルログ「……ぐっ!」

ヤムチャ「……よし、ロックが外れたっ! 助かりましたケンさんっ!」


実況「そして、ケンはバルログの背中へと打ち込みますっ!」

元「よ~しっ! ヤムチャ君も逃げれたよっ!」

932: 名無しさん 2015/10/18(日) 00:04:04 ID:CQypq0xM
バイソン「お、おいっ……! 待てっ……! 何がどうなってるっ!? おいおいおいっ……!」ダダッ


実況「そこにロープの反動をつけたバイソンがやってくるっ……! しかしっ……!」

元「よぉ~しっ!」


バルログ「バ、バイソンっ……! 待って下さいっ……!」

バイソン「もう、止まんねぇよ、オイっ……! く、くそおおぉぉっ……!」ズガアァッ

バルログ「……くああぁぁっ」バターン


ワー! ワーワー!

実況「こいつは誤爆だ誤爆っ! ケンの救出により、ヤムチャは脱出っ! そして、その背後にいたバルログに対して……バイソン式アックスボンバーが、突き刺さったぁ!」

元「よ~しっ! いいのが入ったっ!」

934: 名無しさん 2015/10/18(日) 00:08:54 ID:CQypq0xM
バルログ「バイソン……覚えてなさいよ……」ゴロゴロ


実況「強烈な一撃を喰らい、バルログは場外へとエスケープっ! エスケープしていきますっ!」

元「よ~しよしっ!」


バイソン「バ、バルログちゃん……ち、ちくしょう……しまった……」

ケン「……お前も邪魔なんだよ。ほらっ!」ガシッ

バイソン「……うおっとっ!」

ケン「……それっ! ロープに行ってこいやっ!」ブンッ

バイソン「う、うおおぉっ……!」ダダッ


実況「さぁ、そしてケンはバイソンの身体を掴み……そして、ロープ目掛けてその身体を振っていったぁ!」

935: 名無しさん 2015/10/18(日) 00:11:21 ID:CQypq0xM
ケン「ヤムチャ、こっち来いっ……! そもそもアイツはお前の獲物だったんだ……しっかり、止め刺しておけっ!」

ヤムチャ「すいませんでしたっ……! ここで決めますっ……!」


実況「さぁ、そしてケンがヤムチャを呼び寄せるっ! ヤムチャの事を呼び寄せていくっ!」

元「いいよいいよいいよっ!」


バイソン「……く、くそっ! ちくしょうっ!」ダダッ


実況「さぁさぁ、ロープ振られたバイソンが……その反動で返ってきたぁ! そして、ケンとヤムチャはそんなバイソンに二人して狙いを定めているっ!」

元「よ~しよしっ!」


ケン「タイミング合わせていくぞっ! わかってんな、ヤムチャっ!」

ヤムチャ「はいっ……! 勿論っすっ!」

936: 名無しさん 2015/10/18(日) 00:15:02 ID:CQypq0xM
ケン「ダブルっ……!」

ヤムチャ「トラースキックだっ……! だああぁぁっ……!」


スパーンッ


バイソン「……うぐあああぁぁっ!」バターンッ


ワー! ワーワー!

実況「さぁさぁ、タイミングを合わせての……二人掛かりでのトラースキックを打ち込んでいったぁ! カウンター気味に決めたぁ!」

元「よぉ~しっ!」

実況「バイソンの身体が大きく大きくダウンするっ! ケンとヤムチャの……ダーブルトラースキックっ!」

938: 名無しさん 2015/10/18(日) 00:20:24 ID:CQypq0xM
バイソン「……ち、ちくしょう」ゴロゴロ


実況「さぁさぁ、キツいキツい一撃が決まってしまったかっ!? これによりバイソンは場外へとエスケープっ! エスケープしますっ!」

元「いや~、なんとか騒動は収まったね……」


ケン「おい、ヤムチャ……お前も場外行け……場外に……」

ヤムチャ「はい、わかりました」

ケン「それと、ヤムチャ……」

ヤムチャ「……まだ、何かあるんですか?」

ケン「いい試合だったよ……けど、俺も負けねぇからな……」

ヤムチャ「期待してますよっ!」


実況「さぁ、そして……ここでケンがヤムチャに何やら指示しておりますっ! そしてそしてヤムチャが……ロープを潜って……場外に降ります!」

939: 名無しさん 2015/10/18(日) 00:23:57 ID:CQypq0xM
ケン「よ~し、それじゃあレフェリー……ゴングを鳴らしてくれっ……!」

ダン「……あぁ!?」

ケン「なんだよ……今から、俺とバルログ退場させて……また入場させるの……? そんな事より、今ここで試合始めた方が手っ取り早いだろ……?」

ダン「う、う~ん……それもそうだな……」

ケン「だったら、ゴングを鳴らしてくれよ……試合始めちまおうぜ……?」

ダン「よ~しっ! わかったっ! ゴングを鳴らせ、ゴングをよぉっ! こいつらの入場カットして、第六試合今からスタートだっ!」


カーン


実況「おぉ~っと、ここで……レフェリーがゴングを要請したぞっ!? これはこれは、元さん……!? この流れのまま、次の試合が始まってしまうと言った事でしょうかっ!?」

元「確かに、ケン君とバルログ君……二人とも揃ってるもんねぇ……おうおう、試合スタートだよっ!」

実況「なんとなんとなんとぉっ! それでは引き続き実況解説していきましょうっ! 二戦目が間髪入れずに始まったぁ! ケン対バルログっ! ケン対バルログゥ! いきなりの試合スタートですっ!」

940: 名無しさん 2015/10/18(日) 00:26:04 ID:CQypq0xM
今日はここまで

引用元: ヤムチャ「プーアル! プロレス団体で悪者と戦うぞ!」