1: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 15:29:57.85 ID:NaStY/OU0
1.八尺様
2.一人かくれんぼ
3.邪視
4.メリーさん
5.口裂け女
6.寺生まれのTさん

>>5

5: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 15:31:45.89 ID:cuNUufGk0
6

8: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 15:44:48.61 ID:NaStY/OU0
no title


主人公を選択してください
>>15
Tさんを選択してください
>>18

※まれにバッドエンドやデッドエンドになることがあります
 選択肢は慎重に……

15: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 15:55:07.24 ID:VNfW1F4mp
千早

18: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 15:57:04.11 ID:cuNUufGk0
高槻さん

20: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 16:10:47.93 ID:NaStY/OU0
「あっ!千早さん、釣り始めたんですかー?」

no title


「ええ、カメラのほかにも趣味を増やしてみようと思って」
「うっうー!釣りはお魚がタダで手に入るからお得かなーって!」
「ふふ、そうね」
「ところで、いつ行くかは決まってるんですか?」
「場所は決まっているわ。それで……」

1.今夜にでも行ってみようと思っているの
2.あ、そろそろレッスンの時間だわ

>>25

25: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 16:14:45.63 ID:cuNUufGk0
1

28: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 16:35:00.75 ID:NaStY/OU0
「それで、今夜にでも行ってみようと思っているの」
「へー!頑張ってくださいね!」
「沢山釣れたら高槻さんにも分けるわね。あ、そろそろレッスンの時間だわ」
「行ってらっしゃーい!」

良い夜ね……風もゆるやかで、月の明かりも丁度いい。
こうしてゆっくりとした時間を感じながら、心静かにその時を待つ。
良い趣味を見つけたわ。

「あなたも釣りですか?」

背後からの声。驚いた、けれど。
私だけの秘密の場所、なんて風には行かない。やはり地元の人もよく来るのね。
ええ、あなたも?と、振り向いて返す。
……スーツ姿で釣り?変わっているわね。
気にせず、海へと向き直る。

「あなた、つらないんですか?」

上方からの声。
おかしい。

「つりましょうよ、あなたも・・・」

no title


上を見上げる。首吊り死体。釣りではなく吊り。
気が付くと目の前には無数の人影。吊ろう……一緒に吊ろう……と囁いてくる。
体が動かない。視線を逸らせない。
このままじゃ、私、は。

31: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 16:48:42.36 ID:NaStY/OU0
「うっうー!破ぁい、ターッチ!」

no title


聞き覚えのある、明るい声。
高槻さんだった。

「破ぁい!破ぁい!破ぁい、ターッチ!」

次々と吹き飛んでいく亡霊たちの影。
ある程度片付くと、高槻さんの笑顔で辺りに光が走り、影は跡形もなく消え去った。フルコンボだドン。

「高槻さんも釣りに?」
「えへへ、弟たちがアジフライ食べたいって言い出して。食べられない物を釣り上げちゃいましたけど」

高槻さんかわいい。
帰り道で聞いた話によると、あそこは自殺の名所で首吊りが首吊りを呼ぶ恐怖の橋らしい。

「すっかり朝ですね。あ、開店セールに行かなきゃ!」

そう言って自転車に飛び乗り、爽やかに笑ってみせる高槻さん。
貧乏生まれはスゴイ、私はいろんな意味で思った。



貧乏生まれの高槻さん~夜釣り編~ おわり

32: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 16:49:49.19 ID:NaStY/OU0
1.八尺様
2.一人かくれんぼ
3.邪視
4.メリーさん
5.口裂け女
6.寺生まれのTさん

>>36

36: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 16:56:06.48 ID:vv0kIMHo0
4

37: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 17:01:31.85 ID:NaStY/OU0
no title


主人公を選択してください
>>40

40: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 17:05:06.41 ID:1dRT4QLq0

42: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 17:19:20.24 ID:NaStY/OU0
「うぎゃー!いぬ美、遊び方が乱暴すぎるぞー!」

no title


昔から家にあったお人形。自分がメリーって名前を付けてあげた。
いぬ美と暮らすようになってからはいぬ美のお人形になっていた。
これまでは舐めたりするぐらいで、噛んだりなんてしなかったのに。
何度か綿が出たこともあったけど、その度に縫い合わせて、新しい綿を詰めて。

「でも、もう限界かなぁ」

いぬ美なら、もう少し優しく扱ってくれると思ってたんだけどな……。
今までありがとう、メリー。ばいばい、メリー。
「……?気のせいかな」

誰かの視線を感じた気がしたけど。
次のゴミの日は……明日か、今夜の内に出しちゃおう。
ごみ袋にメリーを入れた。



「んぅ、ふあぁ……」

携帯電話が鳴ってる。
誰だろう、こんな夜中に。

1.出る
2.出ない
>>45

45: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 17:25:15.80 ID:XhTEAJyc0
2

46: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 17:35:19.23 ID:NaStY/OU0
ピリリリリリ、ピリリリリリ……。

「んもー、明日ぁ……」

ピッ。
やっと静かになった。おやすみー。

no title




ふぅ、今日の収録も上手くいったぞ!
あれ、着信?留守番電話も……誰だろう?
ピッ。

「わたし、メリーさん。いまゴミしょりじょうにいるの」


いたずら電話かな。
あ、切れちゃった。何だったんだろう……気味が悪いぞ。

1.ううん、気にしないでおこう
2.うーん、プロデューサーに相談しよっと
3.とりあえず非通知は着信拒否だぞ
>>50

50: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 17:40:54.36 ID:XhTEAJyc0
3

52: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 17:50:55.08 ID:NaStY/OU0
ピッピッ、ピッ、ピ。

「これでよし、っと」

変なサイトに登録したら個人情報が漏れるって律子も言ってたもんね、気を付けなきゃ。



ドン。ドンドンドンッドンドンドンドン!

no title


「う、うぅ……?」

誰だろう、こんな時間に。
ご近所に迷惑だからやめてほしいぞ……。
あ!
ま、まさか強盗!?どどど、どうしよう!?



1.とりあえずドアを開けるさー
2.と、とにかく声をかけるぞ!どちら様ですか!?
3.警察、警察を呼ぶぞ!
>>55

56: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 18:00:51.32 ID:XhTEAJyc0
3

59: ご飯休憩 2014/12/09(火) 18:22:23.40 ID:NaStY/OU0
ピリリ、ピッ!

「もしもし警察!?た、助け」
「わたし、メリーさん。いま、あなたのいえのまえにいるの」

プツッ。ツー、ツー、ツー……。

「メ、リー?」

え?
メリーって、あのメリー?

「はは。そんなのあり得ないぞ。だって、メリーはただの人形で」

ガタ、ガタタ!

「ひっ!?」

窓の外から物音。誰か、いるの?
ピリリリリ、ピリリリリリ……。
プロデューサーからの電話。
どうする?どうしたらいい?自分は、自分は。

no title


1.助けて、プロデューサー!
2.今なら玄関から逃げられるはず!
3.いぬ美たちは、自分が守らなきゃ
>>65

65: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 18:27:36.19 ID:8tf95mK30
1

77: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 19:31:46.24 ID:NaStY/OU0
「助けて、プロデューサー!プロデューサー!!」
「……」
「プロデューサー?プロ、デューサー……」
「……ふ」

何か聞こえる。
小さな音だけれど。
これ。笑い声だ。

「うふふ、わたし、メリーさん。いま、あなたのうしろにいるの。ふふ、あははははは!」

プツッ。ツー、ツー、ツー……。



……どこだ、ここ。
うぅ、体が重い。

「あ、可愛い人形ー!ママー、これ持って帰っていいー?」

ねえ、キミ!ここがどこか……あれ?あ、あー!あー!
なんで?
なんで?
声……声が出ない。

no title


そうか。つぎは、じぶんが。

メリーさん おわり

78: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 19:33:10.15 ID:NaStY/OU0
1.八尺様
2.一人かくれんぼ
3.邪視
4.テケテケ
5.口裂け女
6.寺生まれのTさん

>>85

85: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 19:39:35.49 ID:x1k7Xo7O0
1

90: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 19:48:23.77 ID:NaStY/OU0
no title


主人公を選択してください
>>95
八尺様を選択してください
1.諸星きらり
2.八尺様
>>100

95: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 19:50:30.15 ID:x1k7Xo7O0
真美

100: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 19:55:14.15 ID:H1nU8Q1A0
あずさ

104: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 20:14:54.40 ID:NaStY/OU0
春休みだしやっぱじ→ちゃんば→ちゃんに顔見せとかないとNE!
ってわけで田舎に帰ってきたんだけど……つまんないよぅ!
コンビニも遠いしゲーセンも近くにないし!
近所散歩するぐらいしか楽しみないYO!こんなんじゃ真美ケンコーになっちゃう!

「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…」

no title


え?えっ?何今の?え?どゆこと→?
今のどうやっても身長100メーターはあったよ!?どゆこと!?
っていうかもういないし!うっそどこ行ったの!?



「うま→!」

んー、ばっちゃの煮物がんまい!
あ、そうだ。なんかお話してさみちい老後生活にシゲキを与えなきゃ。

1.そういえば昼間、背の高い女の人見たよ→!なんかぽっぽぽ言ってた!
2.この煮物おいちいね!隠し味は青色3号っしょ?
>>110

111: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 20:18:42.94 ID:8tf95mK30
1

115: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 20:33:30.00 ID:NaStY/OU0
「そういえば昼間、背の高い女の人見たよ→!なんかぽっぽぽ言ってた!」
「……!」

あ、あり?なんかヤバいこと言っちゃった感じ……?

「いつ見た!?どこで見た!?」

ちょ、じ→ちゃん怒りすぎ!?真美、なんか悪いことしちゃった?
と、とりあえず正直に話した方がいいよNE!?

「今日は泊まっていけ。いや、今日は帰すわけには行かなくなった」
「え、でも真美は明日グラビア撮影」
「泊まっていけ!!……ばあさん、後頼む。俺はあいつを迎えに行って来る」

ちょ……これは……マヂやばい……。
言うなれば……亜美にかわってもらうしかない……でも……ぁみとまみは……ズッ友だよ……!

no title


「ば、ば→ちゃん……」
「八尺様に魅入られてしまったようだよ。じいちゃんが何とかしてくれる。何にも心配しなくていいから」

八尺様。
ばあちゃんが言うには、お化けみたいなやつっぽい。
今はお地蔵さまで封印してるけど八尺様に魅入られると、数日のうちに取り殺されてしまう。
……お年寄りにも妖怪ウォッチは人気なんだNE!

1.いやいや、プロとしておちごとに穴開けらんないし!真美帰る!
2.ここはじ→ちゃんば→ちゃんの言うこと聞いとくだよ、おらおっそろしいだよ
>>120

120: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 20:38:16.32 ID:oojJ9sf90

122: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 20:49:07.32 ID:NaStY/OU0
「真美ちゃん?大変だったねえ。これ、持っておきんさい」

じいちゃんの連れて来たおばちゃんにお守りをもらっちった。
ゆうしゃ まみは おまもりを てにいれた !
あいてむは そうびしないと いみが ないぞ ! ▽

「ここに入ってなさい。一歩も出てはいかんぞ。障子を開けるのも駄目だ」

え、えー……何これお札張りすぎっしょ……。これ、盛り塩ってやつ?
っていうか、おマルって!トイレも自由に行けないの!?真美、花の中学生だよ!?

「やかましい!もうすぐ日が暮れる。いいか、明日の朝までここから出てはいかん。
 俺もばあさんもな、お前を呼ぶこともなければ、お前に話しかけることもない。
 そうだな、明日朝の七時になるまでは絶対ここから出るな。七時になったらお前から出ろ。家には連絡しておく」

あ、真美知ってる。これガチなやつだ。
うぅ、出来るだけお茶飲まないでおこう……。



アーテレビオモシローイ。ってんなわけないYO!つまんないつまんないつまんなーい!

「おーい、大丈夫か。怖けりゃ無理せんでいいぞ。どうした、こっちに来てもええぞ」

じいちゃん!さっすが、分かってるーぅ!……ありゃ?


1.じいちゃん、声かけてこないって言ってなかったっけ?
2.気のせいか!じいちゃんじいちゃーん!怖かったよーぅ!
>>130

130: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 20:54:59.97 ID:+Lye5WD8p
1

133: >>122 2014/12/09(火) 21:01:44.05 ID:NaStY/OU0
no title

136: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 21:18:47.70 ID:NaStY/OU0
じいちゃん、声かけてこないって言ってなかったっけ?……お、お守り!

「ぽぽっぽ、ぽ、ぽぽ…」

窓ガラスがトントン鳴ってる!やばいやばいやばいなむまみだぶつなむまみだぶつ!!



「今朝のニュースです。奈良で梅の見頃が……」

……朝?朝!?七時十三分!?あの声も、窓を叩く音も聞こえない!

「ひっ」

no title



なにあれ。盛り塩が真っ黒。なにあれ。なにあれ!

「ばあちゃん!」

しょーじを開けたらばあちゃんも、じいちゃんが連れてきたおばちゃんもいた。
う、うぅ……泣いてる場合じゃないんだよう、ぐす。

「くるま?真美、車に乗ればいいの!?」

ワンボックスってやつだよね……でも、どこに乗ればいいんだろ?

1.じいちゃんの助手席ならだいじょび!
2.逃げ道ないけど……ど真ん中?

145: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 21:26:23.79 ID:VNfW1F4mp
2

151: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 21:53:41.68 ID:NaStY/OU0
「大変なことになったな。気になるかもしれないが、これからは目を閉じて下を向いていろ。
 俺たちには何も見えんが、お前には見えてしまうだろうからな。 いいと言うまで我慢して目を開けるなよ」

じいちゃんの言うとおりにしないとヤバヤバだよね。
っていうかこのおじちゃんたち誰だろう、なんで頭そんななんだろう。
とか、言ってる場合じゃないか。今はとにかく逃げなきゃ!

no title


じいちゃんの車が先を、真美の乗ってる車が真ん中で、ばあちゃんの車が後ろ。
ゆっくり走ってるけど、こんな速度じゃ。

「ぽっぽぽ、ぽ、ぽっ、ぽぽぽ…」

ひぃ!?お、お守り!お守りー!
でもちょっとだけ……白いワンピース。窓際にぴったり張り付いて、車と横並びで。
顔は見えないけど、あ……頭を下げようと、してる?やばい。髪が。やばい。顔、が。目が、合う。

「見るな!!」

隣のおじちゃんに怒鳴られちった!けど、おかげで目を合わせずに済んだYO……あびなかった。
でもでも、ちょっとだけなら……。

1.そんな場合じゃないYO!お守りにシュ→チュ→!!
2.ちょっとだーけよん♡チラッとな!
3.そうだ、写メっちゃえば心霊写真で一気に有名人かも?
>>158

158: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 22:00:29.58 ID:0/or2H+w0

167: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 22:27:22.68 ID:NaStY/OU0
「ここまで来れば大丈夫だ」

no title


このお地蔵さんが、あれを封印してるんだNE……。
うわ!なんかお守りから黒いの出てる!おばちゃーん!

「もう大丈夫だと思うがな、念のためしばらくの間はこれを持っていなさい」」

新しいお守りもらっちった。あいてむは そうびしないと いみが……これはもういいか。
その後は家に帰って、いつも通りに暮らして、その内にじいちゃんが亡くなっちゃって。

「薄くても血の繋がりのある人間で、真美の周りを取り囲んでねぇ、少しでも八尺様の目をごまかそうとしたんだよ」

電話の向こうでばあちゃんが話す。真美の為にあんなに沢山の人が駆けつけてくれたんだね……。
あ、そういえばショージ越しに聞こえたあの声って。

168: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 22:28:38.11 ID:NaStY/OU0
「じいさんは夜が明けるまで私らと別の部屋に居たよ。
 朝になってあんたを呼びに行くときも、親戚中に電話しててじいさんは手が離せなくてね」

は、はは……だよねー。
で、でも、もう終わった話っしょ!

「そうだ、八尺様を封じている地蔵様が誰かに壊されてしまった。それもお前の家に通じる道のものがな」

……。

「ぽっぽぽぽ、ぽぽぽ……」

亜美、その冗談笑えないよ。

八尺様 おわり

178: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 22:37:30.77 ID:NaStY/OU0
1.くねくね
2.一人かくれんぼ
3.邪視
4.テケテケ
5.口裂け女
6.寺生まれのTさん

>>185

185: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 22:41:03.87 ID:PK/Tb6hQ0

187: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 22:49:01.25 ID:NaStY/OU0
no title


主人公を選択してください
>>190

190: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 22:50:07.57 ID:6XJ9hb6h0
はるるん

196: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 23:02:14.93 ID:NaStY/OU0
「あちゃー、もうすっかり夕方だよー……」

no title


忘れ物しちゃうなんて、私ってやっぱりドジなのかなぁ。
ううん、とにかく早く帰らなくっちゃ!
明日は大事な撮影だもん、最後にもう一回しっかり台本を見直さ、ん?

テケテケテケテケ……。

「何の音だろう?」

ずっと向こうの方から聞こえて来てる?

テケテケテケテケ……。

近づいて、来てる?

テケテケテケテケ……。

1.まあいいや、さっさと帰ろっと
2.なんだろう、気になるな……
>>205

205: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 23:04:04.98 ID:1dRT4QLq0

210: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 23:24:12.71 ID:NaStY/OU0
まあいいや、さっさと帰ろっと。

テケテケテケテケ……。

やっぱりあの音が聞こえる。
……振り向く。

no title


「っ……!」

逃げナニアレなきゃヤダ逃コワイげなきゃカハンシン逃げナカッタなきゃ逃ウデダケげなきゃ逃げなきゃ!!

テケテケテケテケ……。

「ひぃ!?」

どんどん近づいてくる!
も、もうすぐ階段だから、だからそこで……!

1.迎え撃つ!
2.下に逃げる!
3.上に逃げる!

>>215

215: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 23:26:19.83 ID:AGZDqDCl0
3

225: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 23:44:35.58 ID:NaStY/OU0
上っ!

テケテケテケテケ……。

no title


ついて来てる。
この上は屋上、普段は鍵がかかっている。けど、もしかしたら……。
でも、屋上でどうするの?武器もない。逃げ道もない。扉を閉めれば、アレは防げる?

テケテケテケテケ……。

ううん、ここは三階。三年生の廊下を突っ切って一気に下まで……。
でも、このあの速さから逃げきれる?ふ、普段のこける癖が出たら、私は。
どうなるの?アレに捕まったら、追いつかれたら、私はどうなるの?そもそも、アレは何なの?

テケテケテケテケ……。

帰りたい。もうやだ。
誰か、助けてよ……!

テケテケテケテケ……。

違う。今はそんなことをしている場合じゃない。
泣いたって、叫んだって、誰もいない放課後なんだから。だから今するべきことは……

1.途中の教室に飛び込めば!
2.屋上へ!
3.廊下を駆け抜ける!
>>230

230: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/09(火) 23:46:05.67 ID:0/or2H+w0

235: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 00:03:06.43 ID:kMby4V+I0
今するべきことは、廊下を駆け抜ける!

「はぁ、はぁっ!はぁっ!はっ、んぐ、はぁ……!」

テケテケテケテケ……。

no title


来てる。来てる。来てる!
どんどん、近づいて、あと、少しなのに!

テケテケテケテケッ。

あと、ちょっと、で!階段、なのに!
もう!階段を、はっ、はっ、降りれば、校庭に……校庭に、逃げて、まだ走る?

テケテケテケテケ!

あ。
逃げても、追いつかれる。
校庭に出て、校舎を周って正門までどのくらい?
校庭を突っ切って、裏門までどのくらい?
どこまで逃げるの?道路まで?駅まで?家まで?
追いつかれる。

テケテケテケテケッ!!

逃げきれない。
逃げきれない。
にげきれない。ここで。おわる。

242: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 00:29:01.22 ID:kMby4V+I0
折れた心ではもう走れない。
いつもと違う状況で、いつものようにこけて、いつもと違う結末を迎える。
わたしは、ここで、おわる。

テケテケテケテケッ!!

no title




……?通り、過ぎた?
振り返ると、突き当たりの壁。夕日に照らされて橙色の、いつも見慣れていた壁があった。
アレは何だったの?私は、助かったの?もう全部終わったの?



お風呂に入ったら、なんだか落ち着いた気がする。
悪い夢を見ていたんだろう。きっと、寝不足のせいだよね。
髪を乾かしたら、今日はもう早く寝よう。

「あれ?これ……」

知らない。ううん、覚えている。無意識に、忘れようとしていた。
上半身だけのアレが、すれ違いざまにアレが指先で触れていた、私の髪先。
何年も手入れしなかったように、ボロボロになっていた。

no title


テケテケ おわり

248: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 00:34:18.76 ID:kMby4V+I0
俺の知ってるテケテケは
・下半身なくて浮いてるのにテケテケっと足音がする
・放課後の廊下でランダムエンカウント
・指先で触られたとこが腐る
・スピード早い
・こけたり伏せたりすると逃走成功
だからそれ基準であれをそれしました

253: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 00:42:48.04 ID:kMby4V+I0
1.くねくね
2.一人かくれんぼ
3.邪視
4.赤いちゃんちゃんこ
5.口裂け女
6.寺生まれのTさん

>>260

260: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 00:45:53.21 ID:JBXauajp0
2

262: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 00:53:01.52 ID:kMby4V+I0
no title


主人公を選択してください
>>265

265: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 00:53:38.76 ID:JBXauajp0
いおりん

269: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 01:16:23.18 ID:kMby4V+I0
「ひとりかくれんぼ?ふふ!私、そういった怖い話は苦手なんですの、ごめんあさーせー」

とクラスの友人に言ったのが、今日のお昼の話。
苦手なわけなくて、むしろそういうのは大好きで。でも自分でそういうことをするとなると、うーん。

「とか言いながらうさちゃんのパチモンも鋭い刃物もしっかり用意して、何してるのかしら、私」

no title


ジャンバルジャンの小屋から人もジャンバルジャンも払って、今ここには私しかいない。
ううん、私と……この人形しかいない。

「やっぱり、人形とはいえ刺したりなんて気が進まないわよねぇ」

声に出してみる。
……うそつき。ホントはやってみたいくせに。

「違う。刺したりなんてしたくないのはホント」

どうなるか見てみたいのもホント。
困ったお嬢様ね、水瀬伊織。

「……ま、ここまでやったなら最後までやってみましょ」

どうせ何も起こらないわよ。

271: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 01:22:22.37 ID:kMby4V+I0
「ええと、ぬいぐるみに名前を付けるんだっけ」

何がいいかしら。
こういうのは直感よね。
>>275でいいか。

「電気を消して、テレビを付けて……」

こういうとき、携帯の照明って便利よね。
あら?電池がちょっと少な目……まあいいわ。

「あとは、隠れる場所」

どこにしようかしら?
聞いた話だと、ちゃんと隠れてないとひどいことになるらしいけど。
ばかばかしいわよねえ、ひどいことになった人間はそれをどうやって伝えたのかしら。
その話が伝わってる時点で、命までは取られないって保証はされてる。
どころか、ひどい目にあった人間するいないんじゃないの?
ま、>>280あたりに隠れておけばいいでしょ。

「さ、一人かくれんぼのはじまりはじまり……にひひ♪」

275: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 01:25:03.54 ID:ne/D1vfg0
ゴンザレス

277: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 01:25:37.86 ID:M85qi03x0
クローゼット

285: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 01:39:18.98 ID:kMby4V+I0
「時間ね。最初の鬼は伊織、最初の鬼は伊織ちゃん、最初の鬼は伊織ちゃん。分かった?」

返事なんてあるわけないけど。お風呂にゴンザレスを沈めて……部屋に戻る。

「いーち、にーい、さーん、しーい……きゅーう、じゅーう!」

じゃ、探しに行きましょ。

「なんて、居場所が分かってるのに探すも何もないわよね。ゴンザレス、見つけた」

刺す。刺す。刺す。
なんだか悪い気がしないでもないけれど。

「次はゴンザレスが鬼……ぶふっ」

何よゴンザレスって。
頭おかしいんじゃないの。
自分で言ってて吹いちゃったわ……。

「っと早く隠れなくちゃ」

テレビは点けておくって話だから、見えるところにいた方がいいわよね。
クローゼットに隠れましょ。

no title


「さて、どうなるかしら……」

こんなことでワクワクしてる。案外私も子供ね。

289: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 01:44:40.93 ID:kMby4V+I0
no title


「退屈ね……」

テレビもテスト放送しか流れていない。
他の局で何かやってるかも知れないけど、手元にリモコンはない。
ケータイを見ても、まだ五分も立ってない。
あーあ、やっぱりやめとくんだったかしら。



1.ばかばかしい、やめよやめ!
2.まだまだ始まったばかりだもん、もう少しだけ待ちましょ
3.こうなったら寝て待ちましょ、ふあーぁ
>>295

295: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 01:49:33.00 ID:8NuW4IJS0
3

347: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 13:14:47.31 ID:kMby4V+I0
まだまだ始まったばかりだもん、もう少しだけ待ちましょ。
……ん?

no title


何よ。テレビ、壊れちゃったのかしら。
ザーザーやかましいわね、電源切ってやろうかしら。

no title


「!?」

動いて、る。
暗いからよく分からないけど、多分。
動いてる。ゴンザレス。

「ぶふっ」

ゴンザレスって!誰よこんな名前付けたの!覚えてなさいよ千早!

「げ、やば」

こっち、見てる。これ目合ってる。こ、こういう時は確か……



1.し、塩水!どこよ、たしかこの辺に……!
2.今出て行ったらどうなるか分からないわ、電話で誰か人を呼んで
3.落ち着きなさい伊織、とにかく深呼吸よ
>>350

350: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 13:17:59.43 ID:woVfTRRVa
いち

353: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 13:40:51.22 ID:kMby4V+I0
し、塩水!どこよ、たしかこの辺に……!

no title


まずい。
この状況、本当にやばいんじゃ……よし、向こうは動いてない、気がする。
相変わらず目が合ってる感じは続いてるけど。

「さて」

ほとんど床にこぼれちゃった塩水。
目の前にはゴンザレス。
クローゼットの出口は一つしかない。
朝までは……まだ3~4時間ぐらいある、のかしら。
バカ。
朝になったって、どうにかなる保証なんてどこにも。

「キ、キキ」


今の音。何?
空耳?聞き間違い?違う。確かに聞こえたけど、何の音よ。
全く。どうするの、決めなさいよ水瀬伊織。



1.音の正体が気になる、隙間から部屋を見回しましょう
2.いえ、音がしてすぐ動くのは危険な気がするからもう少しここに
3.かなり少なくなっちゃったけど……残りの塩水を口に含んで脱出
>>357

357: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 13:43:56.04 ID:7mgIXTl60
3

365: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 14:06:44.68 ID:kMby4V+I0
ほんとにちょっぴりだけね。はぁ、せーの……。

「んっ」

クローゼットを開ける。さっきまでいた影はない。
静かに、けれど素早く。
きっと、今は何が起きてもおかしくない。
オカルトなんて信じてるわけじゃない。きっとこれも子供だましに違いない。
けど、悪ふざけでも始めちゃったのは私。始末を付けるのも私。
大丈夫。やれるわ。

「……」

ない。
お風呂場にいない。
いいえ、私はクローゼットから動く影を見ていた。いなくて当然。
ふふっ、ジャンバルジャンともよくかくれんぼしたわね。懐かしい。
犬小屋一個分だもの、すぐにどこも探し終わるわ……。

no title




1.影は見えていた、隠れていた部屋に戻ってみる
2.今のところは問題ないけど備えは欲しい、キッチンで塩水や武器を調達
3.もう付き合ってられない、このまま逃げるのもあり、よね?
4.見落としがあったかも、もう一度お風呂場をよく探しましょう
5.動いているなら音がするはず、耳を澄ます
>>370

370: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 14:12:04.81 ID:NMACBsXha
2

376: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 14:31:51.88 ID:kMby4V+I0
口の中にある塩水だけじゃ心配よね、万が一の為に武器も欲しいし。
キッチンに行きましょう、まずは準備しないと。

「?」

キッチンの灯りもちゃんと消したはず。
それにこのにおい……何かが焦げてる?

no title


どういうことよ。
私以外、私とゴンザレス以外この建物にはいないはず。
でもこの燃え残り、ゴンザレスと同じ生地よね……。
誰が?あれが、自分で?はん、まさかっ。

「ぷーっ。伊織ちゃんの勝ち、伊織ちゃんの勝ち、伊織ちゃんの勝ち」

ついでに塩水もう一杯追加で食らっときなさい。えい。
順番は前後しちゃったけど、一応、これで終わりの条件は満たした。
そう、終わったのよ。
……なのに、不安なのは何故?
火遊びが過ぎただけよっ。
もう終わったの!

379: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 14:47:16.41 ID:kMby4V+I0
「ジャンバルジャン、あんた最近甘えん坊ねえ。どうしたの?」
「くぅん」
「そんな目で見られても分かんないわよ……今日もここで寝たいの?」
「……」
「ダメよ、んもう。分かったわよ、じゃあ一緒にあんたの家まで行ってあげるわ」

この子だけじゃない。
使用人たちも、ジャンバルジャンの館には近づこうとしない。
一度クビにすると脅して、理由を問い詰めたことがある。
『誰かの視線を感じる』『何かの焦げたようなにおいが消えない』『ドアが開かなくなることがある』
……使用人の教育が行き届いてないのかしら。

「はぁ、さむ」

もうすっかり冬ね。冷えるし、空気も乾燥してるし……そろそろ暖炉を使ってもいい頃合いかしら。
これだけ空気が乾いていればきっとよく燃えるわ。ジャンバルジャンの館にも暖炉はあったはず。
掃除も終わってるって言ってたし、伊織ちゃんが今年一番に使ってあげるわ。

「キ、キキ」
「!」

音。この、音。
あの夜に聞いたのと同じ。
何度も考えてはバカバカしいと切り捨てた。
奇怪な音は何だったのか。どうして、ゴンザレスは燃えていたのか。
あの遊びは、一人かくれんぼだったのか?何度考えても、もう一人、別の誰かが……。
いつものように頭を振る。
背筋を走る寒気を振り払うように、私は暖炉の前でマッチを擦った。

一人かくれんぼ おわり

383: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 14:58:46.53 ID:kMby4V+I0
1.くねくね
2.邪視
3.赤いちゃんちゃんこ
4.口裂け女
5.寺生まれのTさん

>>390

390: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 15:03:10.07 ID:JBXauajp0
ホラー物で響が生き残れないみたいな風潮
2

392: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 15:09:41.69 ID:kMby4V+I0
no title


主人公を選択してください
>>396
おじさんを選択してください
>>398

396: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 15:11:51.18 ID:8fAnWKwB0
貴音

398: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 15:13:11.95 ID:JBXauajp0

409: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 15:53:33.35 ID:kMby4V+I0
「来てよかったねー貴音!」
「ええ、まことに」

no title


王女の威光を示すまでは遊んでいる暇はない。王者となる者に友など不必要。
そう思い、そう黒井殿から言い聞かされてこれまでやって来ましたが、間違っていたのやも知れません。
我那覇響。あなたのことはもう少し冷たい、孤高の女性だと思っていましたが、本当は誰よりも暖かいのですね。
こうして羽を伸ばすのはいつ以来の事でしょう。
じいややくにの民のことを忘れることなど出来ませんが、自分の視野がいかに狭くなっていたかを恥じ入るばかりです。
無理矢理、それも急なことだったので正直恨みもしましたが……今ならば素直に感謝を述べることが出来ます。
ありがとう、響。
特に昨夜のばぁべきゅぅなる料理は実にわたくしの心を躍らせ、人生の楽しみの何たるかを……ごほん。

「美希も来られればよかったのになぁ」
「どうしても外せない用事、とのことでしたし……ところで、美希は野鳥の観察が趣味とか」
「あ、じゃあ自分たちがここでいっぱい鳥を見て、その話をしてあげたら喜ぶかな!?」
「ええ、きっと。ふふっ」

響は山小屋備え付けの望遠鏡を担ぎ、あっちの鳥はなんだこっちの鳥はなんだと詳しく教えてくれました。ですが。

「?あれは、いったい……」

白い背中。毛のない頭、しきりに体を揺らして……いえ、踊っている? 手には鎌。この時期に一糸まとわぬ姿とは。いったい。
それが振り返る。望遠鏡越しに目が合う。額に開いた、一つ目。いけない。

1.目を閉じる
2.望遠鏡から離れる
3.助けを求める
>>415

415: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 16:00:50.04 ID:KiLfuGuM0

418: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 16:29:25.63 ID:kMby4V+I0
「っ!」

no title


恐ろしい……恐ろしい!あんな、あのような!

「はぁーっ、はぁーっ……!」
「貴音、何してるんだ?何か見え」
「いけません!!」

突き飛ばすのが遅かった。響の怯える顔を見てそう知りました。
顔中から汁気を垂らしながらガタガタと震える響。きっと、わたくしも傍から見ればこのようでしょう。

「邪視」
「は?」
「邪視だ。サングラス取って来て!早く!」

響の気迫に圧されるまま色眼鏡を取ってきました。とにかく何かをしていないとあの恐ろしい眼、眼、眼が。

「持ってきた?あいつは……多分こっちの方に、いた!貴音、サングラスかけたか!?」
「え、あ、はい」
「ほらっ」

促されるままに望遠鏡を覗くと、またあの顔が。あの眼が。どうしようもない、この世の終わりのような怖気が肌の上を這い回って。
奇妙な動きを続けながら、目線だけはしっかりとこちらに向けたまま。この山小屋に、向かってきている。

1.ここにいては命が危ない、疾く下りましょう
2.響はあの物の怪を、あの物の怪の対処法を知っている?
3.響はここにいてください、わたくしが守ってみせます!
>>421

421: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 16:30:42.78 ID:JBXauajp0

424: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 16:54:40.96 ID:kMby4V+I0
「響、あれは一体……」
「山は別の世界だ、何が起きてもおかしくないんだ。貴音、おしっこ出る?」
「あの……?」
「あんなでも、神様の仲間みたいなものだからさ。キタナイのは苦手なんだ。ごめんね、無理に連れて来ちゃって」

会話が通じているのか、いないのか。
要約すると、あの眼からは逃げられない、向こうが逃げたくなるようにするしかない。
特に、血や糞尿といった不浄の物を嫌うという……これをぶつけでもすれば助かるだろうと。
そして逃げ場のないこの山小屋で待つのではなく、こちらから打って出る。

「し、しかし、わたくしは……」
「怖いのは自分も同じ。だからさ、ちょっとだけ助けて。貴音が隣にいてくれれば、自分、立っていられると思うから」

no title


膝が震えていました。
我那覇響。太陽のようなあなたは、こんなにも小さい。
ぴしゃり!

「た、貴音?」
「いえ、心配をおかけしました。気合を入れ直しました、もう大丈夫です」

火照る頬にそよぐ風が気持ちいい。
さあ、備えましょう。

1.不浄の物をぺっとぼとるに詰めましょう
2.腹が減っては戦は出来ません
3.刃物を鞄に詰めましょう
>>430

430: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 16:59:41.98 ID:tTrcab9na
いち

435: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 17:19:21.99 ID:kMby4V+I0
no title


「貴音も終わった?じゃあ、これは一本ずつ持っておこう。いいか、直接、出来れば目のとこにかけるんだ」
「は、はい!」

そうして、木の棒や軽い食料、色眼鏡と双眼鏡に、小水を鞄に詰めて、開けた場所に出ました。

「ここで?」
「うん、暗くなったら対応できないし、あれはこっちを目指してるから間違いなくここに来る」

見張りは交代で行うことになりました。色眼鏡をかけ、双眼鏡で辺りを見回します。
この美しい山に、今もあれがいる。こちらへと向かって来ている。
複雑な思いのまま警戒していると交代の時間になりました。

「1時間だぞ、交代」
「はい」

友とはこんなにも暖かで、頼もしい。
……黒井殿、あなたは寂しくありませんか?



1.交代の時間まで一眠りいたしましょう
2.軽く食事をとっておかねばいざという時に力が出ません
3.響とお喋りでもしましょう
>>440

440: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 17:27:25.40 ID:/HPkubVda
いち

442: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 17:40:36.67 ID:kMby4V+I0
「たかねお姉さま、わたくしもいつかたかねお姉さまのように――」
「たかねお姉さま、どうですか?わたくしにも似合いますか?」
「たかねお姉さまばかりずるい!わたくしも――」

no title


ああ、懐かしい顔。愛しい妹。

「たかねお姉さま――」

きっと元気で暮らしていてください。わたくしも、わたくしに出来ることを。

「たかねお姉さま――」

?何故そのような厳めしい顔を?

「たかねお姉さま――」

何故。

「たかねお姉さま!起きないと死んでしまいます!!」

飛び起きました。
辺りはすっかり黄昏。響も岩に寄りかかるようにして眠っている。時刻、五時半。
どこかから声……歌声。風が吹き、茂みが揺れる。足元から崩れ落ちそうになる。

1.響、起きるのです!
2.この茂みの向こうに……ぺっとぼとるごと投げましょう!
3.嫌、死にたくない、死にたくない、逃げなきゃ
>>445

445: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 17:44:11.21 ID:/HPkubVda
いち

449: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 18:09:45.61 ID:kMby4V+I0
「はっ……寝てたのか自分!?あ、足元だけを照らせ!!」

no title


ゆっくりと、体を揺らしながら、それは茂みから出て来ました。
すべすべとして青白い肌。尚も聞こえる不気味な歌声に、耳を塞ぎたくなります。

「ひっ!?」
「きゃあ!!」

彼奴は這いつくばるようにして頭の位置を下げ、光の当たる場所でこちらを見てニタニタと嗤っていました。
色眼鏡越しとはいえ、間近で見てしまった。懐中電灯はとうに取り落とし、輪郭も曖昧だというのに。
嗤ったままで、じりじりと、こちらに近づいて来る。はっきりとそう感じられました。
足腰に力が入らない。響も放心したように項垂れ、地面を見つめたまま何事かを呟いていました。

「あ、ぁ……ひっ、やぁ」

内腿に温いものが広がる感覚。天地も分からなくなる程に視界は揺れて、何もかも諦めそうになったその時でした。

「あ、あっ貴音からはな、離れろお!」

響、貴方は。
彼女の投げつけたぺっとぼとるが肩に当たり、一つ目が呻く。一つ目が彼女の方を、視た。

「っ、響ぃ!」

1.ぺっとぼとるを投げつける
2.立ち上がる
3.祈る
>>455

455: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 18:14:54.49 ID:KqPHJRNj0
1

460: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 18:29:12.95 ID:kMby4V+I0
がぽん。
素っ頓狂な音を立てて、ぺっとぼとるは一つ目の頭に当たりました。

no title


奴がゆっくりと、再びこちらに向き直る。
見ている。
あの眼が、見て。
こちらを見。る。
わたくしを。
見ている。
あの。
眼で。こち、らを。見ている。
近づいて、ああ。
こちらに。
あの眼が。

わたくしに。



コンマ以下判定
00~49:ペットボトルは響の方に転がった
50~99:ペットボトルはどこか遠くへ転がった
>>465

465: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 18:32:10.14 ID:SQizuHcC0
せや

473: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 18:52:55.32 ID:kMby4V+I0
馬の嘶きの様な声で目が覚めました。
硬く冷たい地面。空には、ちらほらと星が見え始めていて。
また悲鳴。
何かを吹きかけるような音と、耳の奥から直接脳を掴むような悲鳴とが交互に聞こえ。
わたくしは再び、股座に温いものを感じながら気を失いました。



「……ね!……い、貴音!」

ひびき。

「貴音、大丈夫か!?痛いとことかないか!?」

そう、そうですか。
響、貴方には助けられてばかりですね。

「た、貴音?まだ立たない方が」
「いえ、もう……ひっ!」
「大丈夫、もうきっと」

ゆらゆらと揺れながら小さくなっていく背中。
茂みに、林に、山の奥へと消えて見えなくなるまで、わたくしは目が離せませんでした。

475: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 19:02:03.20 ID:kMby4V+I0
「こんなことになっちゃってごめんね、貴音」

no title


泥だらけで謝る響を、わたくしの命を救ってくれた一生の恩人を、どうして責められましょうか。

「そう言ってくれるならいいけど……なんだかカッコ悪いとこ見せちゃったよね」
「いいえ、とても。とても恰好良かったですよ、うふふ」
「ま、まーな!自分完璧だからなー!」
「では、帰りましょうか」
「うん!あ、でもその前に、シャワー浴びたい」
「?」
「……」
「!」

この香り。そして内腿のこの冷たさ。すっかり忘れていました。
響も……ふむ。

「格好悪い所を晒したのは、どうやらお互い様のようですね」
「え?貴音も?」
「あまり長居もしたくありませんし、共に湯浴みと参りましょう」
「え?え?ちょ、貴音?共にって、ええ!?」

初めて出来た大切な友人。これを機に、より深く知り合うのも良いでしょう。
昔から言うではありませんか。友情は裸の付き合いで深まる、と。
ふふ、うふふふっ!



邪視 おわり

482: 以下、 VIPがお送りします 2014/12/10(水) 19:07:33.72 ID:kMby4V+I0
おしまい