1: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/17(火) 23:59:36.34 ID:w9KmAMiB0
むかーしむかしの、年の暮れ。
動物達を集めた神様は、何やら話をしていました。


天照大神「来年から、お前達の中からリーダーを決めようと思います」

天照大神「リーダーは一年毎の交代制で、その年はリーダーの言う事に従ってお仕事をして貰うよ」

天照大神「来年の元旦に私の元へ挨拶に来た動物、その中で一番目~十二番目の順番から動物達のリーダーにしようと思っている」


神様はそう、集まった動物達に告げました。
お話が終わった後、神様はネズミを呼び止めこう言いました。


天照大神「モルモラットよ。お前は身体が小さく、他の動物にいじめられてばかりだ」

天照大神「しかしながら、お前のような小さな者でもリーダーになれると、他の動物達に示したいのだ」

天照大神「私が直接手を出してはルール違反になってしまう、だから手伝う事は出来ない」

天照大神「モルモラットよ。何としても、一番になるのだ」

モルモラット「大丈夫でちゅよ!何が何でも一番になってやるでちゅよ!」

モルモラット「そう――どんな手を使ってでも、でちゅよ」ちゅーっちゅっちゅ...


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2: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:00:14.37 ID:LgJQX3T+0
―――――――――――――――――――――――


大晦日。
他の動物と比べて動きが鈍い牛は、他の動物達より早く起きて、動き始める事で一番になれるよう出発しました。


ブルホーン「これで、準備は大丈夫だな」

ブルホーン「……?何か、凄い身体が重い……」

ブルホーン「まあ良いか。他の動物より遅いんだ、その分早く出ないと追い付かれちゃうからな」

モルモラット(ちゅーっちゅっちゅ!!!)

モルモラット(このクソ真面目なブルホーンに引っ付いて行けば楽勝でちゅよ!!)

モルモラット(――とはいえ、保険は打たせて貰うでちゅけどね!)


―――――――――――――――――――――――

3: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:01:44.94 ID:LgJQX3T+0
MC「全世界の動物が待ちに待った、真の頂点決定戦!」

MC「十二支ワールドカップ、天照大神杯!」

MC「選び抜かれた十二体による頂上決戦が、遂に出走を迎えます!」

MC「世界で最も早い動物は、どの動物なのか!」

MC「その頂点が決まるその瞬間を、観客達は固唾を呑んで見守っています!」

MC「実況席には特別ゲストとして、不動遊星博士をお招きしております」

遊星「宜しくお願いします」

MC「さあ注目の一戦がまもなく始まろうとしています」

MC「出走馬が次々にゲートインしています――」

MC「んん?おーっと!これはどうした事だー!?」

MC「ブルホーンとモルモラット、まもなくスタートというのにゲートインしません!」

MC「何かTo LOVEるでもあったのでしょうか!?」

4: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:02:45.58 ID:LgJQX3T+0
遊星「いえ、あそこを見て下さい」

MC「な、ななななーんとォ!?ブルホーン、モルモラット!既にゲートを通過してコースを走り出しているゥー!!」

遊星「ゆったりとした足取りですね。揺るがぬ足取りで着実に歩を進めています」

MC「これはフライングなのではないでしょうか!?」

Ms.JUDGE「セーフです」

MC「ジャッジからセーフの判定だァー!!レースは続行!続行です!!」

遊星「この距離は大きいですね。これを挽回するのは中々苦しそうですよ」


パーン!


MC「ブルホーン、モルモラットから大きく遅れて、出走馬が一斉にスタート!!」

ワイルドボウ「ここは、俺の距離だ!!」

MC「ワイルドボウ、早い早い!直線で伸びる伸びる!」

ワイルドボウ「直線なら誰にも負けねええええぇぇぇ!!」

MC「集団から抜きん出るううううぅぅぅ!!一馬身、二馬身、三馬身!」

MC「伸びる伸びる!正に猪突猛進!我が前に道は出来る!!」

5: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:04:06.00 ID:LgJQX3T+0
MC「しかしスピードが乗り過ぎている!まもなくカーブだ!曲がれるのかあああぁぁぁ!?」

ワイルドボウ「直線なら任せろおおおおおぉぉぉぉ!!」


ズガアアアアァァァアン!!


MC「ワイルドボウ!一切曲がる様子を見せずカーブに突っ込んだぁぁぁぁ!!」

MC「正に猪突猛進!タイヤを吹き飛ばしてコーナーに突き刺さるうううぅぅぅ!!」

遊星「あの潔さには感服ですね」

MC「早くもワイルドボウ、レースから脱落です!!」

MC「そしてワイルドボウを尻目に集団がコーナーへと突入する!」

ヴァイパー「へっへっへ、ワイルドボウの奴ざまぁねえぜ!」

ヴァイパー「ブルホーンの奴がフライングしてるのが気に入らねえけど、あんなウスノロあっという間に追い抜いてやるぜ!」

MC「ヴァイパーが集団の中から頭一つ飛び出たァ!」

6: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:04:35.57 ID:LgJQX3T+0



カチッ


ヴァイパー「ん?」


                               ヽ`
                              ´
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ヴァイパー「ぎゃあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!?」

MC「あーっとおおお!!ヴァイパー吹き飛んだあああああぁぁぁぁ!!」

遊星「あれは炸裂装甲ですね。どうやら罠を踏み抜いてしまったみたいです」

遊星「どうやら、モルモラットが先行してコース上に罠を仕掛けていたようです」

MC「こ、これは明らかな進行妨害ではないでしょうか!!?」

Ms.JUDGE「セーフです」

MC「ジャッジからセーフの判定だァー!!レースは続行!続行です!!」

7: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:05:17.37 ID:LgJQX3T+0
サラブレード「こ、コース上に罠が仕掛けてあるなんて聞いてないぞ!?何だよそれ!!?」


カチッ


サラブレード「」


                               ヽ`
                              ´
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サラブレード「モルモラットおおおおおおおおおおおお!!てめええええええぇぇぇぇぇ!!!」

MC「サラブレード吹き飛んだああああぁぁぁ!!」

遊星「あれは万能地雷グレイモヤですね。攻撃力が高かったのが仇となったようです」

8: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:07:24.03 ID:LgJQX3T+0
MC「集団がコーナーを抜けていきます!」

MC「頭一つ抜き出たのはタイグリスだァ!その後ろにドランシアが続く!」

タイグリス「ふふーん!モルモラットの奴が罠を仕掛けるってならボクにも考えがあるもんね!」

タイグリス「安全地帯でボク自身を守っちゃえば良いんだよ!これならグレイモヤも炸裂装甲も効かないもんねー!」

ガッ

タイグリス「へっ――?」

MC「あーっとタイグリス!何かでバランスを崩す!!」

遊星「あれは永続魔法、つまずきですね。安全地帯ではどうしようもないですね」

ガシッ

ドランシア「あん?何だこのうざったい魔法は」バキィン!

MC「っと!タイグリスの後ろから来ていたドランシアがつまずきを破壊したァー!!」

MC「そしてさらりと体勢を崩したタイグリスを抱え込んで転ばないよう支える!これは紳士的!いや、淑女的!!」

遊星「永続魔法は破壊されてしまうと効力を失ってしまいますからね。結果としてドランシアがタイグリスを救った形になりましたね」

9: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:08:44.93 ID:LgJQX3T+0
タイグリス「わーい!助けてくれてありがとー!ドランシア大好きー!」ピョン!

ドランシア「おまっ、飛び付いてくんな――ああああぁぁぁぁ!!」ゴロゴロゴロ...

MC「くんずほぐれつううううううううううううううぅぅぅぅぅぅ!!」

MC「タイグリス、ドランシアの二名が盛大にクラッシュだああああぁぁぁぁぁ!!」

遊星「良いですねぇー!これは絵になりますよ!」

MC「カメラさん!ズームアップしないで!集団を映像に写して下さい!」

MC「集団――おおおっとどうした事だあああぁぁぁ!?ラムとラビーナしか姿が見当たらないいいいぃぃ!!?」

ライカ「アンタ今絶対私の事押したでしょ!?」

ハマーコング「そ、そんな事してない、ぞ」

ライカ「嘘おっしゃい!アンタのせいで危うく闇の呪縛に引っ掛かりそうになったじゃない!」

ライカ「私を罠にハメてちゃっかりレースの上位を狙おうって魂胆が見え見えなのよ!」

クックル「まあまあライカさん、ハマーコングさんも悪気があった訳じゃないんです。少し落ち着いて――」

MC「おおおっとおおおぉぉ!ハマーコング、ライカ、クックルの三名が口論で足を止めてしまっているうううぅぅ!!」

10: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:09:33.52 ID:LgJQX3T+0
遊星「この隙に体勢を立て直したヴァイパー、サラブレードが抜けていきましたね」

遊星「遅れてタイグリスとドランシアもレースに復帰したようです」チッ

ライカ「アンタも良い子ぶってどうせ後ろから私の事を撃とうとしてるんでしょ!?」

クックル「そんな事する訳――」

ライカ「黙りなさいこのチキン野郎!!!」

クックル「誰がチキンだ!!!」


| |
| |     ノノノノ
| |    (゚∈゚ )
| ∧从ノ  (ミ_(⌒\ヽ
|((≡ ̄ ̄三\⌒ノ ノ )
|(つWつ ̄\ 彡) ノ―
| \つ_つ  \_ノノ ―
| |     / / ≡=
| |    / ノ
| |    /ノ_―(⌒
| |   ミ/= ( (⌒


ライカ「ちょっ!クックルあんたやめ――へぶっ!?」

11: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:09:59.49 ID:LgJQX3T+0



(⌒\ ノノノノ
 \ヽ( ゚∋゚)
  (m  ⌒\
  ノ   //
  (  ∧ ∧
ミヘ丿 ∩∀` )
(ヽ_ノヽ_ノ


ライカ「ごめん!私が悪かった!だからやめっ……やめっ――みぎゃあああああああああぁぁぁ!!!」


     丿   ,;⌒⌒i.
  ノノノノ⌒ヽ (   ;;;;;)   ______
 (゚∈゚ )  ミ)     ,,:;;;)  | WARNING  |
/⌒\/(   ) ヽ| |/ |;,ノ  |  エリア51  |
( ミ   ∨∨  | /  .,i  |______|
 ノ  /     | | ,,i; ,, . ,;⌒∥
( \/ヽ ,,,丶, | |,,,;.    ;i,  ∥ヽ
 \ ) ) ..   ,,   ´ヽ (,,  ∥丿.,,,
 ///   ,,   ,,  .. ´ヽ  ∥,,, ..,
`ヾ ヽミ ,,  .、 ヽ .. ヽ丶,.ヽ ∥、,,

12: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:10:25.36 ID:LgJQX3T+0


  ノノノノ  -__
 (゚∈゚*)  ―_
 丿\ノ⌒\ __
彡/\ /ヽミ _
   /∨\ノ\
  //\/ヽミ
  ミ丿 -_―___


クックル「さあ行きますよハマーコングさん」

ハマーコング「えっ、お、おう……」

MC「ライカが埋められたああああぁぁぁぁ!!」

遊星「見事な早すぎた埋葬ですね。あの埋め方だと豊かな胸部装甲を見る事が出来ないのが残念で仕方ないです」

アキ「遊星、ちょっと」

遊星「えっ」


<ソーンウィンプ!!!
<グアアアアアァァァァァァァアアアア!!!


MC「コーナーを抜け、レースは遂に終盤を迎えます!最後の直線に集団が突っ込んでいく!!」

13: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:11:35.99 ID:LgJQX3T+0
ラビーナ「まあ、困りましたわ。皆さん足が速くて私では追い付けなさそうです」

ラム「そうだね……僕なんかがこんなレースに参加して良かったのかな……?」

ラビーナ「勿論ですよ。ラムくんも立派な動物達の仲間じゃないですか」

ラビーナ「どれだけ頑張れるか分かりませんが、一緒に頑張りましょうね」ニコッ

ラム「えっ、あ、は、はい!頑張ります!」///

遊星「これはあざといですね。あどけない少年を誑かす悪女の臭いを感じました」ボロッ

MC「先頭は未だ変わらずブルホーン、そしてモルモラット!その後ろに集団が続く!!」

モルモラット「チッ、あれだけ仕掛けた罠を抜けてくるとはしつこい奴等でちゅね」

ドランシア「見付けたぞこの卑怯者が!いっぺん張っ倒す!」

モルモラット「それは怖いでちゅね。怖いでちゅからそこで大人しくしてて欲しいでちゅ」

MC「おーっとおおおぉぉ!先頭と後続集団を隔てる巨大な壁が出現したあああぁぁぁ!」

遊星「あれは光の護封壁ですね。あのままでは先に進めませんが……」

ドランシア「んなもん効くかァァ!!」バキィン!

MC「ドランシアが壁を殴り壊すうううぅぅ!これは豪快だあああぁぁぁ!!」

遊星「思わず姐さんと呼びたくなりますね」

14: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:12:58.84 ID:LgJQX3T+0
MC「ゴールは既に目前だあああぁぁぁ!!逃げるブルホーン、モルモラット!追い掛ける後続集団!!」

MC「一体、勝利の女神は誰に微笑むのかああああぁぁぁぁ!!」

ラビーナ「あら?ラムくんの毛が……へくちっ!」

ラム「えっ、僕?ご、ごめんなさい……」

ラビーナ「…………」

ラム「あ、あの……ラビーナさん……?」

ラビーナ「私より前を走ってる奴等をよおおおおぉぉぉぉ!!全員ぶっ潰しちまえばあああぁぁぁ!!」ジャキッ!

ラビーナ「私が一番になれるって寸法だよなあああぁぁぁぁぁぁ!!!!」

                               ヽ`
                              ´
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                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
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  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
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MC「おおおっとどうした事だああああぁぁぁぁ!!ラビーナ、前方へ向けて銃撃乱れ撃ちいいいいぃぃぃぃ!!」

MC「今までの温厚な走り方とは豹変!!まるで獲物を狩る肉食獣の動きだあああぁぁぁぁぁ!!」

16: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:14:03.70 ID:LgJQX3T+0

遊星「どうやらくしゃみをしたせいで性格が変わってしまったようですね。良くある事です」

ラビーナ「死に晒せィこのあばずれ女ァァァ!!!」

タイグリス「いやああああぁぁぁぁ!!?何でボクを狙うのおおおおおぉぉぉぉ!!!?」

MC「ゴール前は大混戦んんんんんん!!」

遊星「これは勝負が分からなくなってきましたね」

MC「逃げるブルホーン、モルモラット!そこに猛烈な足でタイグリス、ラビーナ、ドランシアが続くううううぅぅ!!」

MC「逃げ切るのか!?刺し切るか!!?一体、どうなるうううううぅぅぅぅ!!!」





モルモラット「今でちゅよ!!」クワッ!

アルカナフォースⅩⅩⅠ「THE WORLD!!時よ止まれ!!」


カチッ



17: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:15:08.40 ID:LgJQX3T+0
モルモラット「…………」トコトコ...

モルモラット「残念でちゅけど、勝負ってのは始まる前の準備段階で全てが決まるんでちゅよ」

モルモラット「こうやってわたちが勝つのは準備を怠らなかった事による当然の帰結でちゅね!」キリッ!

モルモラット「ありがとうでちゅよ。これ、約束の報酬、灰流うららでちゅよ」ハイ


カチッ


MC「ゴオオオオオオオオオォォォォォル!!!」

MC「長かったレースも遂に決着うううううううう!!」

MC「一位は見事逃げ切ったモルモラット!!その後ろからブルホーンが飛び込んだアアァァ!!」

MC「三位はラビーナの攻撃から逃げている内にゴールへ飛び込んだタイグリス!」

MC「その後ろから食物連鎖のピラミッドに対し反逆するラビーナが四位で飛び込んだああああぁぁぁぁ!!」

MC「妨害を掻い潜り、堅実に足を進めたドランシアは前評判とは大きく変わって五位という決着に終わったああああぁぁぁあ!!」

MC「六位以下、ヴァイパー、サラブレード、ラム!」

MC「そこから大きく遅れてハマーコング、クックルがゴールイン!!」

MC「全身土まみれでライカがゴールイン!!そして全身傷だらけのワイルドボウがゴールに飛び込んだああああぁぁぁぁ!!」

18: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:16:41.49 ID:LgJQX3T+0
遊星「土だらけでも俺は問題なく行けるぞ」キリッ

アキ「殺れ!ブラック・ローズ・ドラゴン!!!」


<ブラックローズガイル!!
<ウワアアアアアアアァァァァァァ!!


MC「十二支ワールドカップ、天照大神杯でした」

MC「次は、フォーチュンカップでお会いしましょう。さようなら!」



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19: ◆WKEtq8y72Nvn 2017/01/18(水) 00:17:12.77 ID:LgJQX3T+0
アストラル「――と、いう風に干支の順番を覚えればいいのだ」

遊馬「成る程な!流石だぜアストラル!!」

アストラル「デュエルに絡めれば覚えやすいだろう?」

小鳥「そんな訳無いでしょ!!!!?」





【遊戯王SS】十二獣昔話
                                    ┼ヽ  -|r‐、. レ |
                                    d⌒) ./| _ノ  __ノ

引用元: 【遊戯王SS】十二獣昔話