1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:20:47.78 ID:zUih3yPa0
P「いけっ、そこだ……!」

小鳥「頑張ってぇ……!」


『アウト、アウトです! スリーアウト、試合終了ーー!!』


P・小鳥「「キターーーー!!!」」


P「勝ちましたよ音無さん!ゴキブリの如き粘り勝ちですよ!!」

小鳥「勝ちましたねプロデューサーさん!嫌な例えしますね!!」



ガチャッ

春香「おはようございまーす」

千早「……何してるんですか?」


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2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:21:35.35 ID:zUih3yPa0
P「あぁ、高校野球見てたんだよ。 暇だし」

千早「甲子園はまだ開幕していないはずでは?」

P「地方大会、西東京予選さ」

春香「でも、仕事さぼってテレビって……律子さんに怒られますよ?」

小鳥「いいのよ、都立高がベスト4なんて滅多に無いんだから」

P「去年もありましたけどね」


P・小鳥「「HAHAHAHAHA!!」」


春香「うわぁ、いやな大人たち」

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:22:20.36 ID:zUih3yPa0
千早「そういえば、今日は人が少ないわね」

春香「確かに……」

P「夏休みだからな」

千早「関係あるんですか?それ」

小鳥「でも、社長も居ませんね」

P「さぁ……日サロでも行ってるんじゃないか?」


P・小鳥「「HAHAHAHAHA!!」」


春香「2人とも酔ってます?」

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:23:14.94 ID:zUih3yPa0
ガチャッ


高木「ごまうぇーい、ごまえーい」

P「あっ社長、おはようございます!堂々の社長出勤ですね!」


高木「頑張ーって ゆきまっしょっ」

小鳥「社長!今日も黒いですね、高校球児もビックリです!」

春香「失礼すぎません………?」


高木「いちっばっん 大好きーな」

千早「……」


高木「私になりーたーいー」パリーン

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:24:10.93 ID:zUih3yPa0
P「……」

小鳥「……」

春香「……」

千早「……」


P「……………」



P「何? 今の」

6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:25:10.45 ID:zUih3yPa0
P「千早、今事務所を駆け抜けていった人って」

千早「社長ですね」

P「……」

小鳥「えっと、今窓をぶち破っていった黒い物体は」

春香「しゃ、社長……ですかね……?」

小鳥「……」


P・小鳥「「HAHAHAHAHA!!」」


春香「現実逃避!?」

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:26:10.54 ID:zUih3yPa0
P「いや、おかしいだろ!こんなの絶対おかしいよ!」

春香「お、落ち着いて下さい!」

小鳥「なんか歌ってたし!なんか美声でしたし!」

春香「あれですよ、社長なりにGO MY WAYしようと思って……」

千早「その結果、窓を破った?」

春香「……」


P・小鳥・春香「「HAHAHAHAHA!!」」


ガチャッ

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:27:21.86 ID:zUih3yPa0
高木「キラメキラリー ずっとチューッと~」

春香「また来た!?」

P「あれは……幻術なのか!?」


高木「地球でー 輝く光~」

小鳥「イヤ、あれは……幻術なの!?」


高木「キラメキラリー もっとモアッと~」

P「イヤ、あれは」

春香「しつこい!」


高木「私を私と呼びったっい!」パリーン

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:28:10.10 ID:zUih3yPa0
P「……」

小鳥「……」

春香「……」

千早「……」


P「…………」



P「社長だったな」

春香「はい……」

11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:29:12.43 ID:zUih3yPa0
小鳥「体に傷一つありませんでしたね、社長」

春香「2階から飛び降りていったのに……」

P「アレだな、さながら……」

小鳥「さながら?」

P「……さながら、暴走特急だな」

春香「絶対、今考えてなかったですよね」


P「HAHAHAHAHA!!」


千早「プロデューサー、社長は同じルートを走っているので環状線です。 特急ではないかと」

春香「そこツッコんじゃダメだよ、千早ちゃん」

小鳥「いえ、大阪では特急も走ってるわ!」

春香「張り合わないで下さい!」

12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:30:16.39 ID:zUih3yPa0
P「……というか、遊んでる場合じゃないな」

小鳥「そうですね」

春香「え?」

千早「社長はまたすぐやって来るわ、春香。 スタンバイしないと」

春香「……す、スタンバイ?」


P「バリケード、こんなもんでいいですかね」

小鳥「ガムテあるので補強しましょう」

千早「窓、どうします?」

P「あぁ、補強頼む」

春香「……」




春香「順応早すぎません?」

13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:31:15.87 ID:zUih3yPa0
ガチャッ メキメキッ


高木「いつだって 微笑んで~」ベキボキッ

P「音無さん、麻酔銃早く!」


高木「歩き出せる なーかーまーとなら」メキョメキョッ

小鳥「分かってますよッ!」ジャキッ

春香「何?何この展開!?」


高木「輝いて 見ーつめてー」パキューン

小鳥「ッ…………麻酔、効きません!!」

千早「そんな………!」


高木「今ー はーじーまーる ブランニューデイ!」パリーン

14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:32:14.30 ID:zUih3yPa0
P「……」

小鳥「……」

春香「……」

千早「……」


P「…………」



P「クソッ!!」バン

小鳥「プロデューサーさん、落ち着いて」

春香「さっきまでのギャグな雰囲気はどこに……」

15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:33:14.54 ID:zUih3yPa0
千早「プロデューサー」

P「どうした?」

千早「私に……考えがあります」

春香「……」

千早「高木社長は、歌を歌っています。 これは、何か核心に近いとみて間違いないのでは?」

P「……何が、言いたい」

小鳥「……」


千早「私の歌で、彼を止めます」


P「………!!」

春香「……いや、何それ?」

16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:34:15.05 ID:zUih3yPa0
P「待て千早、無茶だ! それに、お前もただじゃ済まないぞ……!!」

春香「あれですか、コント方向に切り替えたんですか?」

千早「春香……ごめんなさい」

春香「何が!?」


小鳥「………私もやります」

P「音無さん?!」

小鳥「まだまだ、若い子には負けられませんから!」

P「……」



P「ご武運、お祈りします」

春香「……」

17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:35:16.85 ID:zUih3yPa0
ガチャッ


高木「べつになんて いーわないーでー ちがうって言ーってー」

千早・小鳥「「あーなーたーの まーっちでー 燃ーえー尽ーきたーいよー」」

春香「何でLittle Match Girl?」

P「千早のデュエット曲だから、だろうな……」


高木「言い訳なんーか 聞きたくなーいわ 胸が張り裂けそーうーでー」

千早・小鳥「「蕩けーるほどー 私ーの眠りにキースしてぇー」」ズズ

春香「……押されてる?」


高木「私のことがー 好きなーらー アノコをわーすれてー」バキッ メキッ ズドン!!

千早「ぐ………っは」ゴシャァ

小鳥「………~~~~ッッッッ」メリィッ

P「なっ!?」

春香「流れるようなコンボ……っ」


高木「どーこーか とーおーくへ連ーれーてぇー 行ーってー」パリーン

19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:36:15.15 ID:zUih3yPa0
P「……」

春香「……」

小鳥「」

千早「」


P「………春香」

春香「はい?」



P「すべて、解ったよ」

20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:37:18.24 ID:zUih3yPa0
春香「解った……?」

P「あぁ。 社長のことがな」

春香「……」

P「まず前提として、高木順二朗は人間だ」

春香「知ってます」

P「本当に?」

春香「えっ」

P「一連のアレを見て……人間ではない、怪物のような何かだとは思わなかったか?」

春香「それは……」

22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:38:17.28 ID:zUih3yPa0
P「繰り返すが、社長は人間だ。 人間の心が残っているんだ」

春香「人間の、心……」

P「社長が俺たちに直接攻撃してきたのは、さっきの1回だけだったな」

春香「はい」

P「あれは攻撃じゃなく、メッセージだ」

春香「メッセージ……?」


P「あのとき、千早たちが歌っていたのは?」

春香「Little Match Girl」

P「社長は?」

春香「relations………あっ」

23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:39:16.36 ID:zUih3yPa0
P「そう、どっちも『リ』から始まる曲」

P「……社長は、きっとそれを伝えたかったんだ」

春香「でも……それが、一体」

P「他の曲は?」

春香「え?」

P「社長が、これまで歌った曲は何だった?」

春香「え、えっと……」

24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:40:22.68 ID:zUih3yPa0
P「GO MY WAY!!」

P「キラメキラリ」

P「Brand New Day!」

春香「relations………」


春香「ゴキブリ?」


P「そう、ゴキブリだ」

春香「い……いやいや! 何ですかそのオチ!」

P「社長は……ゴキブリを求めているッ!」

春香「ゴキを求めるって何!?」

25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:41:12.68 ID:zUih3yPa0
P「春香、そこのクーラーボックスを開けてくれ」

春香「……?」ガラッ

P「冷凍したゴキブリが入ってるから」

春香「なんで保存してるんですか!!」

P「非常食としてな……まさか、役立つとは」

春香「ツッコめませんよ、それ……」


ガチャッ

高木「ごまうぇーい ごまえーい」

27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:42:16.75 ID:zUih3yPa0
P「社長! ごはんですよッ!」ブン

高木「頑張ーって いっき………」

春香「あ、止まった」


高木「……」ゴリゴリボキボキ

春香「ちょっと、この上なく不快な音なんですけど……」

P「そう言うな、社長には大事な食事だ」


高木「…………」ベキョベキョグチュルチュル

春香「……」

28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 21:43:11.92 ID:zUih3yPa0
高木「そうか……君が、助けてくれたのか」

P「いえ……彼女たちのおかげです」

高木「……本当に申し訳ない、この責任は必ずや」

P「その必要はありません」

高木「む?」

P「その代わり、今度ご飯を奢って下さいよ………それこそ、ゴキブリをね」


P・高木「「HAHAHAHAHA!!」」


春香「もうやだこの事務所」



おわり

引用元: P「暴走特急高木順二朗」