1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 00:46:23.01 ID:a4evNxz40
教室!

憂「と、突然どうしたの梓ちゃん…」

梓「…え?」

憂「今お姉ちゃんを可愛いって…」

梓「え。おかしい?憂はいつも言ってるじゃない」

憂「私はそうかもしれないけど…。梓ちゃんがそんなこと言うなんて」

梓「確かに最初はね…、抱きつかれたりして…」
「恥ずかしいからやめてほしいって思ってたんだけど」

憂「……」

梓「最近になってさ。気づいたら、唯先輩を目で追いかけるようになってたんだよね」

憂「……そう…なんだ」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 00:49:33.07 ID:a4evNxz40
梓「告白してみようかな。もうすぐ唯先輩たち卒業だし。それまでに」

憂「……ッ!!!」
「だ、ダメだよ梓ちゃんっ!!!ダメ!!!」

梓「…え?」

憂「お、お姉ちゃん今練習で忙しいし、告白なんて…!」

梓「憂?どうしたの?」

憂「ともかく告白なんてダメだから!!絶対絶対ダメだから!!」

梓「……憂、あなたまさか」


バターン!!

純「おっはよー、2人とも!!」

憂「……」ギリギリ

梓「……」ギリギリ



純「…何この空気」


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 00:53:26.93 ID:a4evNxz40
お昼休み!


梓「いただきます」

憂「…いただきます」

純「ね、ねえ。2人とも朝から様子が変だよ?何かあったの?」

梓「別に?」モグモグ

憂「特に何もないよ?」モグモグ

純「………とてもそうには見えないんだけど」


梓「ごちそうさまでした」パッ

純「早っ!!早っ!!僅か数行で食べ終えたよこの子っ!!」

梓「…練習があるからね」

憂「……」ピクッ

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 00:55:43.27 ID:a4evNxz40
純「あ。軽音部?もうすぐ卒業しちゃうのに先輩たち練習してるの?」

梓「うん。でも練習って言うよりは、楽しんで演奏してるだけって感じだけど」
「(しかもほとんどお茶してるだけだし…なんて)」

純「へ…、あの先輩たちがねー…」

憂「わ、私も…」


梓「行 っ て く る ね、憂」


憂「……行ってらっしゃい」

純「…なんなのコレ」

憂「(梓ちゃん、まるで私には来るなって言ってるみたいに…!)」ギリギリ


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 00:57:42.21 ID:a4evNxz40
部室!


ジャガジャガジャーン!!


律「はーっ、今日も練習した練習した!ムギー、お茶っ!」

紬「はいはい♪ちょっと待っててね」

澪「お、おいまだ一回全員で合わせただけじゃないか…」

唯「つっかれたよーっ!!」

律「まぁまぁ、あたしらはもう自由登校なんだし、これだって暇潰しでやってるようなもんなんだしさ」
「硬いこと言わずにまったりいこうぜ澪せんせぇ」

澪「またそんなこと言って…。相変わらず律のドラムは走り気味のままなんだぞ」

律「へいへーい。気ぃつけまーすっ」

梓「良いじゃないですか澪先輩。今の演奏は凄く良かったと思いますし」

澪「あ、梓まで…。…まったく!」


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:00:55.80 ID:a4evNxz40
……。

唯「ふぃー、極楽だねぇ…」

紬「あらあら唯ちゃん、こんなところで寝たら風邪引いちゃうわよ?」

梓「そ、そうですよ唯先輩。もうすぐ卒業式も控えてるんですから…」

唯「えーっ?…なら、あずにゃん暖めてっ!」ダキッ

梓「にゃぁっ!!?も、もう…///」

唯「デヘヘ…。あずにゃんあったかいのぅ…」ホクホク

梓「(あ…、唯先輩のにおい…)」


律「…最近、どうみても嫌がってるように見えないよな、あれ」

澪「そ、そうかな…」

紬「うふふ」

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:03:17.56 ID:a4evNxz40
梓「ゆ、唯せんぱ…い…///」ダキッ

唯「わっ、あずにゃん…?」


律「おい、ついに抱き返し始めたぞ」

澪「…///」ドキドキ

紬「いつフラグ立ったのかしら」


ガチャッ(部室のドアが開く音


唯「あ、うい~」パッ

梓「ッ!?」


憂「お姉ちゃん!アイスもってきたよー!」

唯「おぉぅうぅ!?ういありがとうぅっ!持つべきものは妹ですなぁ!」

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:06:32.25 ID:a4evNxz40
梓「(…アイスって…。ワザワザ買ってきたの…ッ!?)」ギリッ

憂「(一度来てしまえば今後も来やすいというもの…!)」フフリ


唯「しろくまー」


梓「(唯先輩と会う口実を作るためだけにアイスを…。そこまで…憂…!)」

憂「あははっ、演奏で疲れちゃってるかなって思ってっ!」



律「やっぱりというか何というか」

澪「唯の分のアイスだけか…」

紬「(フラグが立ってたのは梓ちゃんだけじゃなかったみたいね!)」

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:09:22.44 ID:a4evNxz40
憂「あ、もちろん皆さんの分もありますよ?」
「何が良かったのかわからなかったので、適当に私が選んじゃいましたけど…」

律「おっ!ほんとか!ありがたやありがたや。………ガリガリ君とか懐かしいな」


澪「…チューペット///」

律「名前の響きだけで興奮してんじゃねーよ」

紬「(安いのばっかりね…)」


憂「あ、ごめんね。梓ちゃんの分はないんだ」

梓「………!?」

唯「え?うい……?」

憂「あ、誤解しないでねお姉ちゃん。梓ちゃん最近下痢気味なんだって」

梓「(な…っ!げ、下痢っ!?)」


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:12:59.35 ID:a4evNxz40
唯「そうなんだあずにゃん。そんな事まで考えてるなんて、ういは優しいね~」ナデナデ

憂「えへへ…///」


梓「(言うにことかいて下痢だなんて…、私へのマイナス評価にも繋がる…!くっ…!)」

紬「(ライバルに甘い蜜を吸わせず、かつフォローも完璧だなんて)」
「(憂ちゃんのことを正直舐めていたわね…!)」



澪「…チョコモナカジャンボ///」

律「次からスルーするから」


キーンコーンカーン(チャイム音


紬「あ、チャイム鳴っちゃったわね」

唯「ういとあずにゃんは授業あるよね。早く戻った方がいーよ~」


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:16:11.53 ID:a4evNxz40
憂「あ、うん。そうだね。戻るよ」

梓「それでは先輩方、失礼しますね」

律「おーう、また放課後なー」

紬「授業頑張ってね、2人とも」



ガチャ バタン


澪「律、あのさ…」

律「あー?」

澪「このパピコ半分こしないか///」


律「スルーするって言ったろ」



澪「」



澪「(普通に半分こして食べようって言っただけなのに…)」ショボン


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:19:26.95 ID:a4evNxz40
2年2組
教室!

憂「……」

梓「……」

純「あ、2人ともおかえりー。梓だけじゃなくて憂までどっかいっちゃいやがってー」
「ちょっと寂しかったんだよ~?」

憂「……」

梓「……」


純「あれ」


憂「……梓ちゃん」

梓「………憂」


憂梓「 「 絶対負けないから 」 」ゴゴゴゴゴゴ



純「あれ」


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:24:36.94 ID:a4evNxz40
放課後!

梓「こんばんはー」

律「おー、梓。お疲れ」

紬「お疲れ様梓ちゃん。紅茶飲むー?」

梓「あ、頂きます」

澪「」チューチューパピコ


唯「あずにゃんお疲れさま~。ね、りっちゃん。これ面白いねー」

律「んー?どれどれ」


梓「漫画雑誌…?一体何読んでるんですか??」ガタッ(椅子に座る)

唯「少年まがじん~」

梓「…マガジンですか」

律「どうせ楽器だけ触ってるんじゃ暇だろーし、朝来る時買ってきたんだよ」

梓「なるほど…」
「(チャンピオン派としては辛いものがあるな……)」

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:27:05.12 ID:a4evNxz40
紬「りっちゃん。私にも後で見せてね」

律「おう。…ってムギ、漫画なんて読むのか?」

紬「むっ、りっちゃんそれはちょっと失礼よ?」

律「なはは、ゴメンゴメン!」


澪「…ふぅ、やっと食べ終わった」
「それにしてもパピコってコストパフォーマンス良すぎるよな」

律「…とっくに溶けてただのジュースになってただろ」


ガチャッ(ドアが開く音


憂「こんにちは~」

梓「(くると思ったよ…、憂ッ!!)」


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:31:00.70 ID:a4evNxz40
律「おー、憂ちゃんもお疲れ」

唯「あ、ういおつかれさま~」

憂「お疲れ様です。皆さん」

唯「りっちゃん、このAKBの漫画面白いね~!」
「秋元康って人の顔なんか特に特徴を捉えまくってるよね!!」

律「あぁ、あれか。AKBじゃなかったら単行本買ってもいいくらいの出来かもな」

憂「?…マガジン、ですか?」

梓「(!!…憂、マガジンを読んでいるの…!?」

唯「うん~、りっちゃんが持ってきてくれたの」


37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:35:54.35 ID:a4evNxz40
澪「マガジンと言えば生徒会役員共だろ」

唯「生徒会役員共…?そんなのあったかなー?」ペラペラ

律「あー、あれ毎回ページ数少ないからな。あたしもたまに飛ばしちゃうよ」

澪「な…っ!?律お前、あれを飛ばすとか…」
「アニメ化もしたし、特に生徒会長の女の子なんか特に…!」

律「いや、ちゃんと読んでるって。単に広告かと思ってミスって飛ばしちゃうだけだ」

澪「もっと悪いっ!!」カッ!!

梓「(マガジンなんかよりチャンピオンの方が面白いのに…!)」

紬「…なんか澪ちゃん必死ね」

憂「(生徒会役員共って…確か結構卑猥な表現が多かったような。)」
「(そんなものをお姉ちゃんに見せるなんて…)」ワナワナ

唯「意味わかんなくて面白くない。次」

憂「…」ホッ

澪「唯キサマァッ!!!!そこに直れ!修正してやる!!」

律「澪ちょっと黙っててくれないか」


45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:55:07.89 ID:a4evNxz40
………。

憂「お姉ちゃん、これ面白いよ~」

唯「おぉ?どれどれー?」

梓「(!憂め…。こんな所で唯先輩の評価を上げようとしているなんて…卑怯者!)」

唯「…君のいる町…か。ふむふむっ」

律「(…面白いかなぁ、あれ。確かに一部の人には受けそうだけど)」
「(…というか、途中から見てまずわからない展開の連続だと思うんだけど)」


梓「…ちょっと買い物行ってきますね」

唯「ぉお?あずにゃんいってらっしゃーい」

律「しばらくは部室にいるつもりだから。……戻ってくるんだよな?」

梓「はい、そのつもりです。10分以内に帰ってきます」



47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 01:59:17.08 ID:a4evNxz40
憂「……いってらっしゃい。梓ちゃん」ニコニコ

梓「……いってきます」ツーン

澪「だからそれよりも生徒会役員共をだな…」

紬「はいはい、後で私が読んであげるから」

澪「ムギはダメだ!!律ならいいけど…」

紬「………なんで?」


律「そいえば急に何を買いに行ったんだろ」

唯「わー、    でてるよこの漫画」



49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 02:05:14.64 ID:a4evNxz40
10分後!


梓「只今戻りました…!」ハァハァ

唯「あずにゃんおかえりー」

憂「……!(まさか)」


律「おー、って何もってるんだ?雑誌?」

梓「はいっ!少年チャンピオンですっ、こっちの方がマガジンなんかより面白いですよ!」

唯「ちゃんぴおんー?」

憂「(梓ちゃんワザワザ別雑誌を買ってくるなんて…!)」
「(お姉ちゃんはまだマガジン読んでる最中だっていうのに…ッ)」ギリッ


澪「チャンピオン(笑)地雷漫画のすくつ(笑)」

律「チャンピオンか。最近読んでねーなぁ、前までは読んでたんだけど」

唯「あずにゃーん、見せて見せてーっ」マガジンポィッ

憂「…!!!」


51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 02:12:00.68 ID:a4evNxz40
紬「それにしても、週間漫画雑誌って途中からの漫画ばかりで読みづらくないのかしら」

律「はは、それを言ったら全部そうなっちゃうなー」ハハハッ


梓「唯先輩、みつどもえとかイカ娘なんかがオススメですよ」
「1話完結物のストーリーなので、途中からでもある程度理解できます」

唯「おぉ、ありがとあずにゃーんっ」ペラリペラリ


澪「みつどもえ(笑)唯はモブキャラのまゆげの声(笑)」

律「意味わかんないこと言うのやめろ」


憂「(くっ…チャンピオンは読んだことない…っ)」ギリギリッ

梓「(どうやらついてこれないみたいね……憂!!)」フフリ


唯「よくわからないけどイカ娘はなかなか可愛いね」

律「…唯、さっきから話し読んでないよな。キャラ見てるだけだよな」

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 02:17:44.93 ID:a4evNxz40
数分後!

唯「あ~、面白かった~!」

梓「唯先輩、何か面白いと思える漫画ありましたか?」
「チャンピオンの物ならいくつか揃えているので、単行本お貸しすることもできますよ?」

唯「そーだなぁ…」

憂「お姉ちゃん、漫画借りたらそのまま借りっぱなしになっちゃうから」
「やめておいた方がいいと思うよ?」

唯「あぃたたぁっ…!うい痛い所をつきますな~!」

梓「(う、憂…!唯先輩の劣化コピーのくせにっ…!)」ギリッ

唯「そうだね、あずにゃんにも悪いし、漫画借りるのはやめとくよ~」

憂「…それがいいよお姉ちゃん」ニヤリ

梓「……ッ!!」ギリギリッ


紬「水面下の戦いが繰り広げられているわね」

律「深海に達するくらい低レベルじゃないかこれ」

澪「(…やっぱり浦安は鉄板だな)」ペラリペラリ



55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 02:21:25.49 ID:a4evNxz40
帰り道!

律「それじゃ、あたしらはこっちだから。明日も学校へ集合だぞー」

唯「わかっております!りっちゃん隊員っ!」

澪「梓、チャンピオン借りてっていい?」ペラリペラリ


梓「……」


澪「あれ」


律「そんじゃお疲れさーん!」

唯「ばいばーい」

憂「お疲れ様でした、皆さん」

紬「また明日ねー、みんな」


澪「借りてくよ?」

梓「……」

澪「借りてくからな?な?」ペラリペラリ



58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 02:27:45.08 ID:a4evNxz40
……。

梓「あの、唯先輩…」

唯「んー?あずにゃんー?みんなもう帰っちゃったよ?」

憂「(…梓ちゃん今度は何を…?)」

梓「その、唯先輩が良ければ、なんですけど…」

唯「あずにゃんー?」


梓「今日、唯先輩の家に泊まりにいってもいいですか…?」

唯「ぉお!?」

憂「(!?)」

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 02:32:24.59 ID:a4evNxz40
梓「ギ、ギター、合わせて練習しませんか…?」

唯「……家で?」

梓「は、はいっ」

憂「ちょ、ちょっと梓ちゃん急にそんなこと…。それに明日も学校あるよ?」

梓「朝早くに帰れば大丈夫だよ。唯先輩、いいですか?」


唯「うん、いいよぉ~。きなよー」


憂「」

梓「(よしッ)」



61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 02:36:47.90 ID:a4evNxz40
路地裏!

紬「……」

ピッピッ、プルルルル、プルルルル

紬「斉藤、最新型のカメラ。急いで!」

プツッ

紬「(これはいいものが見れそうだわ)」


ウフフフフフフフフフフフ………。


澪「ひぃいいいいいいいいいいぃ!!」

律「急にどうした」


63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 02:41:14.63 ID:a4evNxz40
平沢家!


梓「…お邪魔します」

唯「あ~ぃ、どんどんお邪魔しちゃって~」


憂「お邪魔するなら帰ってくれてもいいんだよ?」ニコニコ

梓「お邪魔するけど帰らないよ」ニコニコ


憂「あ。コート預かるよ。家の中は暖かいからね」

梓「え?うん」


憂「」シュー!!プシュー!!


梓「……憂、何してるの」

憂「あ、ごめんね。ちょっとにおいがきついからファブリーズかけなきゃって思って」

梓「…………そう」


唯「2人とも玄関で何してるのぉ?」

64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 02:48:00.75 ID:a4evNxz40
居間!

憂「お姉ちゃん麦茶でいいー?」

唯「うんー、お願いしやすぅー」

憂「梓ちゃんは?飲む?飲まない?帰る?」

梓「あ、私も麦茶で。帰らない」


憂「ごめん、もう麦茶なくなっちゃった。水でいいよね」

梓「…もうなんでもいいよ」


唯「どしよっかー。ギターはご飯食べてからでいいよね、あずにゃん」

梓「あ…、はい。そうですね、ご飯の前だろうが後だろうがいつでも…」
「(ギターの練習なんて口実…!何とか今日唯先輩との仲を深めてみせる…!)」


66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 02:59:55.00 ID:a4evNxz40
唯「あ、そいえばっ、これを見てよあずにゃん!」

梓「たけのこの里…と、きのこの里…ですか?」

唯「うんうん。どっちも美味しいんだけどさぁ~」

梓「は、はぁ、そうですね」

唯「どっちかしか食べれないとしたら、あずにゃんだったらどっちをとる!?」

梓「(どっちかと言ったらたけのこに決まってる…けど)」
「(ここは唯先輩に合わせるのが無難…か)」

憂「お姉ちゃん、きのこに決まってるよぉ。はい麦茶おまちどうさま」

唯「ありがと、ういー。ういはきのこの里好きだもんね~」


紬「たけのこに決まってるわよね」

澪「きのこに決まってるだろ」

律「…なぁ、なんであたしらまでいんの?」

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 03:04:09.58 ID:a4evNxz40
梓「(憂はきのこ憂はきのこ憂はきのこ)」

唯「それであずにゃんはどっちなのかなぁって思ってさぁ」

梓「私はたけのこが良いです」

唯「わ。そうなんだ、あずにゃんはたけのこか~」


憂「(梓ちゃんもしかしてワザと…?)」プルプル

梓「きのことか邪道だと思いますよ。チョコとスナック分けて食べた方が良いレベルです」

憂「……」プルプル
「(それは楽しみ方の一つだよ梓ちゃん…!2度楽しめるこの良さがわからないなんて…!)」

唯「おぉ、言いますなぁ」

梓「なので、私はたけのこの里を頂きますね」

唯「はいどうぞぉー」


澪「梓はたけのこ厨か。これだからチャンピオン派は困る」

紬「憂ちゃんって昔からちょっと好きじゃなかったのよね」

律「パイの実美味いなぁ」ムシャムシャ


77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 04:56:32.36 ID:a4evNxz40
夜ご飯!

憂「今日は梓ちゃんもいるから、お鍋にしましたーっ!」

唯「おぉ、美味しそうだね!食べよう食べよう!」
「やっぱり寒い夜にはお鍋に限りますなぁ!」

梓「…そうですね」

唯「ういー、何か手伝うことあるー?」

憂「うぅん、もう大丈夫だよ。座っててー」

梓「(悔しいけど、家事では憂には勝てない…か)」

憂「はい、梓ちゃん」

梓「……え?」

唯「あれ、あずにゃん、フォークで食べるの?」

梓「あ…、いえ…」


憂「あ、ごめんね。梓ちゃんお箸使えたよね」アハハ

梓「………」ギリギリ

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:00:36.94 ID:a4evNxz40
……。

唯「ふぃー!白菜おいひぃっ!あつっ、はふっ」

憂「お姉ちゃんよく冷ましてから食べないと…」

梓「あ、憂、お醤油とってもらっていいかな」

憂「ほ、ほらお姉ちゃん、垂れてる垂れてるっ」


梓「(くっ…無視かっ)」


澪「段々憂ちゃんの勢いが半端なくなってきたな」ズルズル

紬「もう単なる嫌がらせになってきたわね」ズズー

律「…おい、もうやめようぜ。人の家覗くなんて犯罪だろこれ」ジュルジュル

紬「な、なんて事を言うのりっちゃん!!これからじゃない!」ズズズ

律「大体なんで唯達は美味そうなの食べてるのにあたしらはカップ麺なんだよ」ジュルジュル

澪「おい、せっかく私が買ってきてやったのに」ジュルジュル
「お湯入れて3つも持ってくるの大変だったんだぞ」

紬「(美味し…)」

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:03:34.59 ID:a4evNxz40
……。

唯「ごちそーさまでしたぁ!美味しかったようい~」

梓「ごちそうさま、憂」

憂「お粗末様でしたっ」


唯「さて~、ご飯食べたことだし、そろそろ私の部屋いこっか。あずにゃん」

梓「!は、はいっ」
「(や、やっと唯先輩と2人きりになれる…)」

憂「その前にお姉ちゃんお風呂入ってきたらー?もう準備できてるよ」
「(そんな簡単に2人きりにさせてたまるものですかっ!)」


唯「んー…、お風呂かぁ。じゃああずにゃん一緒にはいろっかぁ?」

梓「!?」

憂「!?」


81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:07:04.42 ID:a4evNxz40
紬「きたわね!?きたのね!?待望の入浴シーンがっ!!!」ドバドバ

律「ムギ鼻血…。つか風呂まで覗く気じゃないだろうな」

紬「大丈夫よ。聞き耳を立てるだけよ」

律「もうばれたらまじで捕まるぞ。さすがに嫌だぞ」

紬「もう、りっちゃんたら怖がりなんだから♪」

律「いや、怖い。お前らが怖い」

澪「私は律にしか興味ないから安心してくれよ」

律「余計怖いわ」

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:10:38.10 ID:a4evNxz40
お風呂場!

梓「(と、突然こんなことになっちゃったけど…)」

唯「ぅうー、さぶさぶっ」ヌギヌギ

梓「(唯先輩の…裸…///)」

唯「寒いから早く体洗って浴槽浸かっちゃおう~?」

梓「(唯先輩の裸体でご飯2杯…いや3杯はいけます…///)」

唯「……あずにゃん?」



憂「………」ゴスッ!!ボスッ!!ドスッ!!


澪「何か聞こえるんだけど、これ何の音だ?」

紬「壁でも殴ってるんじゃない?憂ちゃんが」

律「いや、それはまずい」



84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:18:41.73 ID:a4evNxz40
……。

唯「ふわふわ時間♪ふわふわ時間♪」ゴシゴシ

梓「(唯先輩可愛いすぎます…。もう私倒れちゃいそうです…)」

唯「ほらあずにゃんおいでー、背中流したげるよ~」

梓「えっ」
「(そ、そんな、唯先輩の裸を拝めただけでも死んでもいいくらいなのに…!)」

唯「遠慮しなさんなってぇっ」

梓「は、はい。それでは…」トテトテ

唯「わ、あずにゃん背中もちっこい~」アハハ

梓「もう…、唯先輩ったら…」テレテレ



澪「あまぁああああああああああああぁいっ」

律「うっせ」

紬「」ドバドバ

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:21:22.29 ID:a4evNxz40
……。

唯「あずにゃん気持ちいー?」ゴシゴシ

梓「は、はいとても…」
「(そろそろテッペンに到達しそうなくらいに)」

唯「あははっ、じゃ。流すね~」ジャー

梓「あぶぶっ」


憂「」ドゴッ!!!ボスッ!!!

バゴッ!!

憂「壁に穴あいちゃった」


紬「嫉妬は力になる。嫉妬は壁をも壊す。とはこのことね」

律「初耳」

澪「初耳」



88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:26:31.84 ID:a4evNxz40
唯「そろそろ浸かろ~」

梓「は、はいっ」
「(あぁ…。唯先輩となら底なし沼に浸かっても平気です…私)」


ザバーンッ!

唯「暖っかいね♪あずにゃんっ」

梓「そうですねっ!」

唯「あずにゃんさー」

梓「は、はい?」

唯「ういのこと嫌い?」

梓「」ドキドキッ!!!


91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:28:42.38 ID:a4evNxz40
紬「唯ちゃん、核心に迫る…!」

律「唯はあぁ見えて、周りの空気を誰よりも気にしてるからな」

澪「いつもキャラ作ってる感はあるけどな」

律「今の澪はもうちょっとキャラを作るべきだ」



憂「……何か声が聞こえると思ったら」


紬「!!?」

澪「ひっ!!?」

律「(あー、終わった)」



93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:34:19.68 ID:a4evNxz40
お風呂場!

梓「どうしてそんなこと聞くんですか?」

唯「ん~…」顔パシャパシャ

梓「……」

唯「今日のあずにゃんとうい見てたら何となく…ね」

梓「唯先輩…」

唯「私さ。ういもあずにゃんも好きだよ?」

梓「……」

唯「大好きなんだ。二人とも。だから喧嘩してるのとかみたくないよ」

梓「……はい」

94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:36:33.16 ID:a4evNxz40
唯「何かあったのなら言ってほしいかなぁ」

梓「……それは…」

唯「私じゃ2人の力になれない?」顔パシャパシャ

梓「…そ、そんなことないです。でも…」

唯「うんー?」

梓「………」
「(あー、もう!!どうにでもなってしまえっ!!)」

梓「私、唯先輩のこと好きなんです!!」

95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:39:47.45 ID:a4evNxz40
唯「私も好きだよー?」

梓「私の好きと…、唯先輩の好きは、きっと違うと思います」

唯「あずにゃん…?」

梓「付き合ってほしいんです。私と。高校を卒業しても、大学生になっても…」
「社会人になっても働き始めても、ずっとずっと私と一緒にいてほしいんです!!!」

唯「……あずにゃんそれって…」

梓「女同士だなんて、変って思われてしまうかもしれません…。けど私は…」

唯「…あずにゃん…」

梓「ご、ごめんなさい。突然。お先に出ますね」

唯「……うん」

梓「…返事、待ってますから」


97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:47:32.54 ID:a4evNxz40
……。

憂「もう、こんなことは絶対しないでくださいね?」

紬「ごめんね憂ちゃん…、でも憂ちゃんがきのこ派だなんて…」

憂「殺しますよ」ニコニコ

澪「悪かったよ。反省してる。憂ちゃんは私と同じきのこ厨だから、もうこんなことしないよ」

憂「私がたけのこ厨だったらまたするんですか?殺しますよ」ニコニコ

律「憂ちゃん、なんて言ったらいいか…」

憂「あ、律先輩はいいです。大体わかってますから」

律「そ、そっか…。ごめんな」


紬「……」

澪「なんだこの差」



99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:53:46.52 ID:a4evNxz40
唯の部屋!

唯「………」

梓「………」

唯「………」

梓「(沈黙……)」


唯「……あずにゃん」

梓「あ!…れ、練習しましょうか!唯先輩っ!楽譜はえっと…!」

唯「……あずにゃん聞いて」

梓「さぁやりましょう!どれがいいかな~っと…!」

唯「……聞いて」

梓「………はい」ショボン


102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:56:51.76 ID:a4evNxz40
唯「私、あずにゃんと付き合ってもいいよ。恋人として」

梓「…ッ!!唯センパ…!」パアァ

唯「…でもね」

梓「…う?」

唯「…ういと一緒じゃなきゃ嫌なんだ」
「ういは私のことをずっと一番に考えてくれてて…」

梓「……」

唯「たぶん、あずにゃんと同じくらい私を好きでいてくれてる」
「だからね、あずにゃん」

梓「……はい」

唯「あずにゃんと一緒になれても、そこにういがいないなんて私は嫌」
「だからういとも仲良くしてあげてくれるよね?」

103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 05:59:17.00 ID:a4evNxz40
梓「……ぅ……」

唯「じゃなきゃ付き合えないっ!離婚っ!」

梓「……唯先輩…」
「(…離婚?)」

唯「私にとっては2人とも大切だから…」
「どっちかを好きになったらどっちかに嫌われるなんて無理だよ」

梓「……」



憂「……おねえちゃぁあん…」ポロポロ

紬「…まさかの憂ちゃん参戦」

澪「結局はみんな覗きが好きだってことだな」

律「もう勝手にしてくれ」

104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 06:05:45.56 ID:a4evNxz40
……。

梓「……私、憂も好きになります。」

唯「さっきみたいに嫌がらせされても?」

梓「……気づいてたんですね。唯先輩」

唯「えへへっ、これでも長年ういのお姉さんやってますからぁ」デヘヘ

梓「…何をされても、どんなことをされても憂の事は嫌いになんて…」グスッ

唯「あずにゃんにそれができるかなぁ?」クスクス

梓「それくらい、私は唯先輩のことが好きなんです…!だから…」


ガチャッ!

憂「梓ちゃん…」

梓「……憂…あなた今の聞いてたの…?」

憂「……うん」

唯「わかってたようい~」

憂「あはは、私の行動はお姉ちゃんに筒抜けなんだね…」テヘヘ

105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 06:10:21.27 ID:a4evNxz40
梓「……あのさ、憂」

憂「ごめんなさい!!梓ちゃんっ!!」

梓「憂……」

憂「私、お姉ちゃんが梓ちゃんにとられちゃうと思って…それで…」
「ごめんね、ごめんね…」

梓「私こそ…ごめん」
「でも憂から唯先輩をとるなんてこと初めから考えてなかったよ」

憂「うん…っうん…っ」


唯「ではでは2人とも、これからもまた怠け者の私をお願いしますねぇ」デヘヘ


梓「こちらこそ、よろしくお願いしますっ///」

憂「お願いします…///」



107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/30(木) 06:14:39.55 ID:a4evNxz40
……。

紬「…つい、逃げてきてしまったけど」

律「ま、いい感じにまとまったんじゃねーかな」


澪「!やばい、もう終わりか!?最後に何か言わないと…!」

律「おい。つまらんこと考えるのはやめろ」

紬「澪ちゃんって実は目立ちたがり屋なのよね」うふふ


澪「…あっ!!!」


律「ん?」




澪「たけのこ厨死ね」