2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/26(日) 23:55:06.38 ID:1Fv/8Q2N0
嘘で隠さなくちゃ、想いがバレちゃう。
私、北沢志保のデビュー曲は、強がりで自分を守る女の子の歌だった。
でも、今なら分かる。本当に強い気持ちにはごまかしなんか通用しないことが。
事実、この想いは、今も強く私の身を焦がしている。
いつの間にかという表現が、一番正しいだろう。
私とは正反対な人、その行動がやけに目にちらついて、いつしか彼女を追いかけるようになって。
気づけば、見つめ合うことが出来ないほど私の心は彼女にやられていた。
私、北沢志保のデビュー曲は、強がりで自分を守る女の子の歌だった。
でも、今なら分かる。本当に強い気持ちにはごまかしなんか通用しないことが。
事実、この想いは、今も強く私の身を焦がしている。
いつの間にかという表現が、一番正しいだろう。
私とは正反対な人、その行動がやけに目にちらついて、いつしか彼女を追いかけるようになって。
気づけば、見つめ合うことが出来ないほど私の心は彼女にやられていた。
3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/26(日) 23:56:01.26 ID:1Fv/8Q2N0
10月26日のことだ。
彼女の誕生日パーティは、水瀬さんの全面バックアップのもと、盛大に行われた。
大広間を丸々一つ貸し切った立食パーティ。それは、正装が義務付けられるほど豪勢な代物だった。
「すいません。あの、起きてますか? 入りますよ?」
コンコンコン、と三度ほどノックし、扉を開ける。パーティの主役は、みなからの祝福疲れからか、あてがわれた休憩室で爆睡していた。
「みんな探してますよ、帰りましょう?」
声に反応し、腕を力なく突き出すエレナさん。やれやれと感じながら、彼女を助け起こすためその細腕を掴み――
「アハッ。シホ、つかまえたヨ」
えっ、と思う間もなく。
私は彼女に引き倒されていた。
彼女の誕生日パーティは、水瀬さんの全面バックアップのもと、盛大に行われた。
大広間を丸々一つ貸し切った立食パーティ。それは、正装が義務付けられるほど豪勢な代物だった。
「すいません。あの、起きてますか? 入りますよ?」
コンコンコン、と三度ほどノックし、扉を開ける。パーティの主役は、みなからの祝福疲れからか、あてがわれた休憩室で爆睡していた。
「みんな探してますよ、帰りましょう?」
声に反応し、腕を力なく突き出すエレナさん。やれやれと感じながら、彼女を助け起こすためその細腕を掴み――
「アハッ。シホ、つかまえたヨ」
えっ、と思う間もなく。
私は彼女に引き倒されていた。
4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/26(日) 23:56:41.62 ID:1Fv/8Q2N0
服の上からでもわかる巨乳に思わぬ心地の良さを感じる。
視界の端にかすかに映る綺麗なミントグリーンの髪が目に毒だ。
「ちょっ、エレナさん? やめてください放してください」
今のままではだめだということを本能的に悟り、思わず突き放すように言い捨てる。
このままでは、彼女に私の本音をさらすような状況になることは目に見えている。
「あっ、ごめんネ……シホ、やっぱり、ワタシのこと、嫌い?」
そして、彼女のその言葉に、私の最後人残った堤防は、またたくまに決壊した。
視界の端にかすかに映る綺麗なミントグリーンの髪が目に毒だ。
「ちょっ、エレナさん? やめてください放してください」
今のままではだめだということを本能的に悟り、思わず突き放すように言い捨てる。
このままでは、彼女に私の本音をさらすような状況になることは目に見えている。
「あっ、ごめんネ……シホ、やっぱり、ワタシのこと、嫌い?」
そして、彼女のその言葉に、私の最後人残った堤防は、またたくまに決壊した。
5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/26(日) 23:57:51.49 ID:1Fv/8Q2N0
「あのですね……あなたは、私がどれだけ我慢してるか分かってるんですか!
見つめるのだって辛いのに、見つめてなんて絶対に言えない
せったく化粧をしたのに、ルージュを引いたのに、あなたは気づいてもくれない
あなたは私の気持ちを一瞬で奪っていったくせに、私の気持ちを理解しようともしない
私は――」
そこまで言って、私は人差し指で口を防がれた。
「ありがと、ごめんネ。シホがそんな風にツラいだなんてわからなかった
ねえ、シホ。ワタシ。シホにならなにされてもいいヨ?」
見つめるのだって辛いのに、見つめてなんて絶対に言えない
せったく化粧をしたのに、ルージュを引いたのに、あなたは気づいてもくれない
あなたは私の気持ちを一瞬で奪っていったくせに、私の気持ちを理解しようともしない
私は――」
そこまで言って、私は人差し指で口を防がれた。
「ありがと、ごめんネ。シホがそんな風にツラいだなんてわからなかった
ねえ、シホ。ワタシ。シホにならなにされてもいいヨ?」
6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/10/26(日) 23:58:22.15 ID:1Fv/8Q2N0
それは普段通りの言葉。
それでも、顔を真っ赤にしながら、目をそらしながら言うそれはあまりにも破壊力があって。
「んっ……あっ、つっ……ぷはっ」
まずは唇を奪った。
幸いにも時間は沢山ある。
一晩じっくりかけて、彼女を私の所有物(モノ)にしよう。
end.
それでも、顔を真っ赤にしながら、目をそらしながら言うそれはあまりにも破壊力があって。
「んっ……あっ、つっ……ぷはっ」
まずは唇を奪った。
幸いにも時間は沢山ある。
一晩じっくりかけて、彼女を私の所有物(モノ)にしよう。
end.
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