小鳥「空が暗いね」

遊馬「・・・あいつ」

小鳥「シャーク？」

遊馬「やっぱりおかしいぜ！あいつ」

アストラル「遊馬！」

遊馬「アストラル！」

アストラル「大変な事になってしまったぞ」

遊馬「大変な事？」

アストラル「あの空を見ろ」

遊馬「ただ暗いだけじゃねえか」

アストラル「あれはNo.96ブラック・ミストによる仕業だ」

遊馬「あいつの！？」

アストラル「ブラック・ミストは二十三次元を一気に消滅させるため行動を起こし始めた」

遊馬「って事なんだ」

カイト「そいつの居場所は」

アストラル「私の掴んだ情報ではこのハートランドに居ると」

遊馬「ここに？」

アストラル「何か心当たりはあるか」

遊馬「って言われてもな」

カイト「・・・凌牙」

小鳥「シャーク？」

遊馬「シャーク・・・最近様子がおかしかったもんな」

カイト「もし凌牙だとすれば・・・何か炙り出す策はあるか？」

アストラル「私達はデュエリストだ」

小鳥「じゃあ！」

遊馬「デュエルで炙り出すんだな！」

小鳥「でも取り憑いたりしてたらデュエルで炙り出せるかな？」

アストラル「奴はプライド高いNo.だ。シャークのデッキより己がデッキを信用し使うだろう」

カイト「そして何よりアストラルに敵対心を燃やしている」

遊馬「だから俺とアストラルでシャークをあいつから解放するんだ！」

アストラル「行くぞ遊馬！」

遊馬「ああ！」

小鳥「カイト？」

カイト「俺は少し行く場所がある」

小鳥「後でちゃんと来てね」

カイト「・・・」

遊馬「待ってろよシャーク！今行ってやるからな！」

遊馬「シャーク！シャークは！？」

璃緒「凌牙ならまたフラッと」

遊馬「シャーク・・・」

アリト「何かあったのか？」

遊馬「シャークが乗っ取られてるかもしれないんだ！」

ドルべ「ナッシュが！？」

遊馬「手分けして探してくれ！」

ギラグ「おお！」

小鳥「どこ行ったんだろシャーク！」

アストラル「きっとこの近くに居るはずだ！急ぐぞ！」

遊馬「シャーク！」

Ⅳ「珍しいなお前が俺を」

シャーク「・・・」

Ⅳ「・・・ククク」

シャーク「・・・」

Ⅳ「てめえは凌牙じゃねえな！」

シャーク「なぜわかる」

Ⅳ「感じられねえんだよ！凌牙のデュエリストとしての気が！」

遊馬「見つけたぜシャーク！」

シャーク「遊馬・・・アストラル・・・」

遊馬「デュエルだ！」

シャーク「デュエルだと？」

遊馬「やろうぜシャーク」

シャーク「やってやるよ遊馬ァ！」

遊馬・シャーク「デュエル！！！」

遊馬「俺のターン！俺はタスケナイトを攻撃表示で召喚！」

遊馬「そしてレベル4モンスターの召喚に成功した場合、手札からカゲトカゲを特殊召喚！」

遊馬「レベル4のタスケナイトとカゲトカゲをオーバーレイ！」

遊馬「2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築！エクシーズ召喚！現れよガガガガンマン！」

遊馬「カードを2枚伏せてターンエンドだ！」

アストラル「ここからが本番だぞ遊馬」

遊馬「ああ、シャークに取り憑いてるかそれとも・・・」

シャーク「アストラル・・・ドロー・・・！」

シャーク「自分のメインフェイズ時に手札からマツボックル1体を墓地に送りこのカードを特殊召喚」

アストラル「遊馬！」

遊馬「間違いねえ・・・あいつは」

シャーク「そしてマツボックルはコロボックリの効果で墓地に送られたとき墓地から特殊召喚できる」

シャーク「さらに俺はダークロンを通常召喚。このカードが召喚された時」

アストラル「自分フィールド上のモンスターのレベルを1上げ闇属性になる・・・来るぞ遊馬！」

シャーク「俺は3体のレベル2モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築！」

シャーク「エクシーズ召喚！現れろ我が分身！No.96！漆黒の闇からの使者ブラック・ミスト！！」

アストラル「やはりNo.96」

96「久しぶりだなアストラル！だがもう時すでに遅しだ！あの空を見ろ！」

アストラル「空が割れている・・・それに何だこの黒い霧は」

96「それは俺を倒したら教えてやるよ！」

アストラル「遊馬！ゼアルだ！」

遊馬「おう！」

96「なら俺達も見せてやろうか・・・ゼアルを！」

小鳥「ゼアル！？あれは遊馬とアストラルの！」

96「ただの真似だ！しかし俺とバリアンのゼアルは強いぞ・・・」

シャーク「ぐわああああああああ」

Ⅳ「野郎！凌牙の身体を！」

遊馬「エクシーズチェンジ！ゼアル！！」

シャーク「エクシーズチェンジ・・・ゼアル・・・」

遊馬「ここからが本当の戦いだ！シャークを必ず闇から引きずり出してやるぜ！」シュッ

シャーク「遊馬ァ！！！」サッ

璃緒「あ、あれ！」

アリト「あの空中戦を繰り広げてるの遊馬とナッシュか！？」

遊馬「ドロー！ZW-風神雲龍剣！」

シャーク「ドロー・・・ZW-雷神猛虎剣・・・！」

小鳥「遊馬！アストラル！そいつはただのコピーよ！」

キンッッ

遊馬「ただのコピーだってよ！」

シャーク「どうだかな・・・ドロー・・・ZW-阿修羅副腕・・・！」ズガッガガガガガガガ

遊馬「くっ！ドロー！！ZW-荒鷲激神爪！」

ザクッ

シャーク「遊馬ァ！」

遊馬「絶対に助け出す！シャークを！そしてお前は許さねえブラック・ミスト！」

カイト「バカな・・・奴は何をしたんだ」

Ⅴ「このままでは二十三次元は一つになり12時間もすれば消滅してしまうぞ」

カイト「あんなNo.だけでできると言うのか！？」

フェイカー「それはきっと・・・何か別の力が貸し与えたのだろう」

カイト「凌牙の力？」

フェイカー「いやもっと強大な途方もない力が動き出している・・・」

ハルト「兄さん！テレビ見て！」

カイト「テレビ？」

ハルト「ほら！」

遊馬「シャークゥ！！！」

シャーク「遊馬ァ！！！」

カイト「遊馬と凌牙・・・あいつら！」

ハルト「兄さん！」

シャーク「遊馬ァ！そこまで戦って何になる！お前もわかってるはずだ！俺はすぐに！」

遊馬「確かにお前はすぐに闇堕ちする！だが逆に考えたらそれだけ純真なんだお前は！」

小鳥「そうよ！シャークが誰よりも優しいってみんな知ってるんだから！」

璃緒「だから戻ってきて凌牙！」

ドルべ「今なら引き返せる！帰って来るんだナッシュ！」

ミザエル「私達が側に居る！！」

アリト「そんな奴に操られてらしくねえぞ！」

ギラグ「ナッシュから出て行け！」

96「よく言うぜ・・・どうだお前の今の感想は」

シャーク「俺にもわからねえ・・・でも力が湧いてくる・・・」

遊馬「戻って来いよシャーク！かっとビングを思い出せ！」

シャーク「かっとビングかっとビングうるせえんだよ！」

遊馬「俺達は今日までそうして来ただろシャーク！あの時もあの時も！」

シャーク「くっ・・・何なんだ・・・何だ一体！」

遊馬「俺がお前に悪い事なんてさせねえ！今度闇堕ちしたら手足の骨全部折ってでも止めてやらァ！！！」

シャーク「遊馬・・・お前は一体・・・何なんだ・・・！？」

遊馬「友達だァ！」

シャーク「仲間・・・友達・・・・・・家族・・・」

96「こ、こいつ・・・！」

遊馬「シャークが自力であいつを！手伝うぜ！」

カイト「やめろ遊馬！」

遊馬「やめろってどういう事だカイト！」

カイト「これは凌牙の戦い！余計な手出しは無用だ！」

遊馬「でも！」

カイト「たまにはこいつ一人で解決させろ！そしてお前はかっとビングの用意だ！」

遊馬「・・・わかったぜ！」

シャーク「何度も闇に堕ちて悪りいな遊馬・・・みんな・・・俺は・・・」

96「やめろォ！！」

シャーク「この闇を振り切るぜ！」

96「バ、バカな！」

アストラル「今こそかっとビングだ遊馬！」

遊馬「行くぜアストラル！」

アストラル「かっとビングだ！！！」

遊馬「俺！！！」

96「ま、まさか・・・こんな所で・・・」

遊馬「シャーク！」

シャーク「すまねえ・・・また迷惑を」

カイト「そろそろ心を鍛える訓練でもしろ」

遊馬「これであいつも」

アストラル「ああ・・・い、居ない」

小鳥「居ないってNo.96が！？」

カイト「空が明るくなっている。これは」

Ⅴ「カイト」

カイト「これはどういう事だ？」

Ⅴ「わからん。だが二十三次元の危機は去ったようだ」

カイト「去った・・・本当に」

Ⅴ「彼が教えてくれた」

カイト「お、お前」

十代「よ！」

遊馬「十代さん！」

カイト「つまり俺達が倒した悪意の本元が二十三次元を破壊すると」

十代「そういう事」

遊馬「それって何なんだ？」

十代「俺にもわからねえ・・・けど感じるんだそいつを」

アストラル「そして消えたNo.96」

十代「さて遊星と遊矢にも伝えないと」

遊馬「今度の敵は強いのか十代さん？」

十代「強いぜきっと・・・だからもしかしたら俺はあれを」

遊馬「あれ？」

十代「何でもないぜ遊馬！それよりいいデュエルしてたじゃねえか2人とも！」

遊馬「そ、そうか？」

十代「いい仲間を持ったな！」

シャーク「ああ！」

十代「また戦いの場で会おうぜみんな！」

数日後

小鳥「いい天気だね遊馬」

遊馬「小鳥」

小鳥「・・・」

遊馬「暢気な事を言ってる場合じゃねえんだ」

小鳥「うん」

遊馬「もう少し気を引き締めようぜお前も」

小鳥「で、でも私はデュエリストじゃないし・・・」

遊馬「甘ったれるな！」

小鳥「ご、ごめんなさい・・・」

遊馬「今度俺のデュエルタクティクスを全てお前に叩き込んでやるよ」

小鳥「ほんとぉ？」

遊馬「ああ！約束する！お前を立派なデュエリストにしてやるよ！」





終