2: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:41:13.91 ID:wYuAoOAk
うん、悪くないね──
カレンダーに目をやりボクはふと思う
ランジュに呼ばれて日本に来た時は必要以上に他の人と関わることなんてないと思ってたボクだったけど・・
この日本でゴールデンウィークと呼ばれる連休を満喫していた

4: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:42:25.85 ID:wYuAoOAk
愛「ミアちも愛さんたちとカラオケ行こ〜!エマっちとせっつーも一緒だよ?りなりーは来れないけど」ニシシ

1日目、ボクはそう言って悪戯っぽく微笑む愛に連れられカラオケに行った
愛がボクをまるで璃奈がいないと来ない人間みたいにバカにしたのは気に食わなかったけど・・

エマやせつ菜の歌は大好きだ。エマの歌は言うまでもないし、せつ菜の歌にはパワフルで熱さがこもってる…

5: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:43:34.19 ID:wYuAoOAk
もちろん、愛の底抜けの明るさの中に意外とcuteさが強めな歌声も悪くない。何よりこの3人…いや同好会みんなはとても楽しそうに歌うからね

こんなこと言ったら絶対愛がまたべったりしてくるから言わなかったけど

結局この日は7時間以上カラオケで歌ってた──
まあ、途中エマが『かすみちゃんに教えてもらったおすすめをわたしも!』ってソフトドリンクで遊び出したり…

6: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:43:48.49 ID:wYuAoOAk
せつ菜がSchool idolと関係ないアニメについて熱弁したり…
愛に至ってはお店の人に一緒に歌おうって誘ってノリノリでデュエットしてた・・・

Why?

NYCで育ったボクが言うのもなんだけど自由すぎるよ・・

7: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:44:49.31 ID:wYuAoOAk
2日目・・

璃奈「ミアちゃん、一緒に新しくできたハンバーガーショップに行かない?」

璃奈のその通知を受け取ったボクは二つ返事で璃奈に返信をしたよ?
of courseってね

もしかしたら子犬ちゃんはこのレベルの英語も分からないんじゃないかって考えてしまって我ながら子犬ちゃんとはいえバカにしすぎたと反省する──

8: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:45:15.31 ID:wYuAoOAk
かすみ「げっ…なんでミア子がいるの!?」

そんなことを考えて璃奈と決めた集合時間より30分は早く着いた。
そこでボクが出会ったのは・・Oh my...
格好からして子犬ちゃんも璃奈に呼ばれたって感じのおでかけコーデだった

璃奈は集合時間の20分前には着いたんだけど…
ボクと子犬ちゃんの様子を見るとすぐ仲裁に入ってくれた
全く──璃奈を困らせるなんて子犬ちゃんは子供だなあと感じたのを覚えてる

10: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:47:50.29 ID:wYuAoOAk
そんな様子を見て璃奈と一緒に来ていた栞子としずくがクスクスと笑っていたのは・・どうしてだろう?

ハンバーガーは璃奈が勧めてくれただけあってとても美味しかった
栞子はハンバーガーを友人と食べるのが初めてと言っていたけど・・・
そんなこと信じられないよ!

ミア「栞子、キミはこんな美味しいものを食べてこなかったなんて損をしてるね」

11: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:48:12.80 ID:wYuAoOAk
そう言ったボクにしずくは少し困り笑顔で語りかけた

しずく「ミアさん、多分栞子さんはこんな風に友達と一緒に食べるのがってことじゃないかな?」

栞子は少し恥ずかしそうに首を縦に振った
・・・・恥ずかしいのはボクの方なんだけど
そもそも栞子はお姉さんと一緒に食べたことがあったらしい
──ボクも姉さんと一度くらいなんて思ってしまう

子犬ちゃんはそんなボクの間違いをバカにする…
なんてこともなくて

12: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:49:08.26 ID:wYuAoOAk
かすみ「むむ…大きく口を開けて食べるのは可愛くないよ〜」

かすみ「ねえ、りな子ぉ…どうにかして可愛く食べる方法はないかな〜?」

璃奈「大丈夫、かすみちゃんがカバみたいに大きく口を開いても可愛いと思う」

かすみ「りな子………って!誰がカバなの!?」

璃奈「かすみちゃん、今のは例えだよ?」

子犬ちゃんってば殆ど食べてしまったハンバーガーを片手に璃奈と漫才を始めてたんだ

突然のことでその時は『何やってるのさ?』って笑ってしまったけど・・
今思えば子犬ちゃんなりにボクに気を遣ってくれたんだよね?

13: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:49:55.14 ID:wYuAoOAk
しかもその後・・・

かすみ「かすみんだって負けないくらい美味しいハンバーガー作れますけど!?」

なんて言い出して子犬ちゃんの作るコッペパンでハンバーガーを作ることに挑戦するらしい・・・
全く──期待なんてしてない…けどどうしても、どうしてもって言うなら食べてあげようかな

14: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:50:34.72 ID:wYuAoOAk
3日目

彼方と歩夢に連れられてボクは・・

歩夢「ミアちゃんもう少し伸ばせるかな?」

彼方「ほーら、彼方ちゃんと一緒にもう一伸びしよ〜」

公園で柔軟を中心にしたエクササイズをしていた
どうしてこんなことになったかというと・・・

果林「撮影と島に帰らないと行けないから予定が合わなくなっちゃったの…ミアのことお願いしても良いかしら?」

15: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:51:00.32 ID:wYuAoOAk
果林にエクササイズとか諸々を教わる予定だったボクの計画・・
果林のその一言で水の泡・・・と思ってたけど
どうやら果林は彼方と歩夢に代わりにってお願いしてくれたみたいだ

進んで言いづらいことも言ってくれたりする果林だけど・・・
面倒見はすごく良い。もちろん学年はボクと同じだけどね?

でも、果林は彼方と歩夢に別のこともお願いしてたみたいで・・・

16: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:51:42.06 ID:wYuAoOAk
彼方「ミアちゃ〜ん・・ちゃんとバランスよく食べてる〜?お昼ご飯抜いたりしてないかーい?」

歩夢「あのね…もし良かったら彼方さんと私でお弁当作ってきたの」

果林ってばボクの食生活に目をつけてたみたい・・
心配そうな目で訴えるようにボクを見つめる2人から逃げ出すなんてことはできなくて──

彼方「璃奈ちゃんから聞いてもうネタはあがってるんだぜ〜?」

彼方はおちゃらけながらもボクのファストフード中心の生活にメスを入れる
璃奈──フライドポテトをLサイズを2つ1人で食べたことまで報告してるなんてね
歩夢も小さい子供に説明するみたいに栄養の話をボクにしてきた・・
ああもう──ボクを子供扱いしないでよね!

17: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:52:01.27 ID:wYuAoOAk
そんな思考が表情に出てたのか歩夢は悲しそうな表情でボクに言うんだ

歩夢「ミアちゃん、迷惑だったかな…?私…ミアちゃんのために頑張って作ったんだけど……」

・・ベイビーちゃんや子犬ちゃんが偶に歩夢のことを怖いと言う理由が少し分かった気がした
──2人の好意もあってDeliciousで healthyなお弁当を食べたよ
今度ボクも何か2人にお返ししてあげないと・・・

18: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:55:58.46 ID:wYuAoOAk
4日目・・

ミア「ふう…今日だけは予定はないんだよね」

これまで起きたことを何となくノートにまとめて──ボクは一息つく
NYCにはなかった休日だけど・・観光地って言われる場所はどこも人でいっぱいで
これまで璃奈たちが連れて行ってくれたところも…ボク1人じゃ行こうなんて思わなかった

ミア「ふふ…」

自然と漏れる自分の笑い声が耳に入るような静かな部屋でボクはgameに興じる

19: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:56:26.54 ID:wYuAoOAk
今日は予定こそないけど応援してたベースボールチームは快勝、朝ご飯にお昼ご飯は彼方と歩夢がお弁当と一緒に作り置きしてくれたものを食べる
そして今は人々がごった返してる様子をテレビで見ながら静かに・・そして優雅に好きなgameを楽しむ…こういう休日も最高じゃないか

ランジュ「ミア〜!!!いる!?」ガチャ

前言撤回・・・

ミア「なんだよランジュ…ノックぐらいしなよ」

ランジュ「してたわよ?でもミアったら返事もないんだから心配したんだから」

20: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:56:46.18 ID:wYuAoOAk
ミア「心配って……だからって勝手に入ってくるのは〜〜」

ランジュ「そんなことよりも!!ランジュと一緒にお出かけするわよ!」

ミア「そんなことって…」

ボクの優雅な休日なんて知ったことかと
騒動の主ランジュはボクを外に連れ出そうとする
もちろん、ボクをニジガクに連れてきたことは感謝してるけど──
こんな時まで強引にならないで欲しいよ・・

ランジュ「ねえミーア!ランジュと一緒に〜〜」

ミア「ボクこれから作曲しようとしてたんだけど?」

21: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:57:40.77 ID:wYuAoOAk
なんとかランジュに連れ出されまいと必死にボクはウソをつく
まあ・・ここの所ベイビーちゃんも頑張ってたし作曲するって言うのも悪くない
ランジュが諦めたら実際に作曲に移ろうかな・・なんて考えてたボクが甘かった

ランジュ「きゃあ♡ミアったらランジュの曲を作ってくれるの?」

ミア「え?」

ランジュ「分かったわ!それならランジュ……見てても良いかしら?」

Oh my...
ランジュがどういうわけかお出かけ気分からボクの作曲を見るなんて気分になってしまってるじゃないか・・・
しかもいつものランジュだったら───

22: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:58:05.37 ID:wYuAoOAk
ランジュ『作曲ね!!ランジュの曲を作るからには最高の曲を作るのよ!そうと決まればランジュは応援するわね!』

こんな風に強引に迫ってくると思うけど・・
今のランジュは多分・・・・そうあの時だ

ランジュ『栞子も来て…くれるわよね……?』

相手に迷惑になるかもしれないと若干分かってはいるけど
自分が寂しいから聞いてる・・・
ああ、断りにくいなあ…そんな捨てられそうな雰囲気の大型犬みたいな表情でボクを見ないでよ・・

ミア「はあ…わかったよ。見てても良いけど、うるさくしたら怒るから」

ランジュ「きゃあっ!ありがとうミア♡」

23: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:58:25.30 ID:wYuAoOAk
ランジュ「ランジュの曲を作るからには最高の曲を作るのよ!」

ミア「ふふ、はいはい」

ランジュの予想通りの反応に思わず笑ってしまう
大人っぽく見られるランジュだけど──ボクの方が大人だよね?

ミア「・・・・・」ジー

ランジュ「・・・・・」ソワソワ

曲を作る時は画面と睨めっこ
勿論、ただ睨めっこしてるだけじゃなくてトレンドだったり、求められるものの意見の収集、でもそれだけじゃなくてどんな曲がランジュに似合うか
ベイビーちゃんたちに教えられたやり方だけどこれが意外と難しい・・

24: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:58:45.11 ID:wYuAoOAk
ミア (それにしても……)ジー

ランジュ「・・・?」キョトン

ミア (ちゃんも静かにしてって言ったらしてくれるものなんだ)

ミア (つまんないって言ってすぐに出ていくかと思ったけど・・)

ランジュ「ねえ、ミア……?」

ミア「何?」

ランジュ「そ、そんなに見られたらちょっと恥ずかしいんだけど…ランジュ何かしたかしら・・?」

ミア「・・・べ、別に何もしてないよ」フイッ

25: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:59:20.36 ID:wYuAoOAk
ランジュ「それにしても不思議よね」

ランジュ「私を引き止めるために作曲してくれたミアの作曲風景…こうして初めて見ることになるなんて」

ミア「・・そんなこともあったね」

ランジュ「その…あの時は…ごめんなさい…ミアの曲…全然って…」

ミア「気にしてないさ、ランジュを満足させられなかったボクが悪いよ」

実際ボクの力不足ではあったしそこに関しては何も問題はない

26: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 22:59:48.60 ID:wYuAoOAk
でも、ランジュが何気なく言った一言・・・そう──

ランジュ『ミアの作曲風景…こうして初めて見ることになるなんて』

何というか・・意識すると恥ずかしくなった
完成したものを見てもらうということは実際にランジュ以外相手でも何度もあった

風景を取材されるのも慣れてるし、ベイビーちゃんたちがボクを手伝ってくれたことだってある

でも──こうして作業の風景をその歌を送る相手に見てもらうというのは…むず痒かった

27: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 23:01:24.09 ID:wYuAoOAk
ミア (落ち着け…別にこんなのどうってことない……ランジュのためにランジュが歌って最高の曲を作るんだ)

そう無心になってランジュに似合いそうなメロディを頭の中で纏めてアウトプット
その作業を繰り返すボクの肩を指で叩くとランジュはささやく

ランジュ「ねえ、ミアは今何を考えて作曲してるの?」

いつものランジュに比べたらボクにだいぶ配慮してボリュームも落としてくれてる
全く──想定外の作曲を必死にしてるボクをもっと労わってほしいねと思いつつ──作曲に必死なボクは素直に答える

ミア「ランジュのことかな。というよりもランジュのこと以外考えてないよ」

28: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 23:02:07.21 ID:wYuAoOAk
ランジュ「そ、そうなのね……////」

ミア「ランジュどうかした?熱でもあるのかい?顔が真っ赤だけど…」

ランジュ「な、なんでもないわ!!ほら!作曲しないとダメよミア!!」


変なランジュだけど今日のランジュを思い返したら・・アイデアが湧いてきた
ベイビーちゃんのいうときめいたってやつかな──?
溢れ出るメロディやフレーズをそのまま形にしていく

ミア「できたよランジュ聴いてみて」スッ

ランジュ「・・・・・ちょ、ちょっと可愛すぎないかしら?」

ミア「そう?今日のランジュを見て…そうだな……いじらしい可愛さ?そんな感じが似合うんじゃないかって思ってね」

29: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 23:02:57.60 ID:wYuAoOAk
ランジュ「か、可愛い!?」

ミア「うん。そうだねこれまでのランジュの楽曲はどちらかと言えば強さとか完璧とかそういった側面が強く出てたと思うんだ」

ミア「だから、ボクに見せてくれたみたいな可愛い……うん、いじらしいそんな一面を出した曲なんて似合うんじゃないかなって」

ミア「ランジュ?どうしてそんな顔してるの?」

ランジュ「〜〜〜〜〜〜/////」

ランジュ「ミ・・・」

ミア「?」

ランジュ「ミアのバカ〜〜〜!!!!」

そう告げると嵐のようにきたランジュはやっぱり嵐のようにボクの部屋から飛び出していった

ミア「な、なんだったんだ…」

ミア「っていうかもっと感想詳しく聞かせてよ!!」

30: 名無しで叶える物語(もみじ饅頭) 2023/05/05(金) 23:04:24.63 ID:wYuAoOAk
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ランジュ「ミ、ミアったら…////いくらランジュがパーフェクトだからって…熱烈すぎない…?」

ランジュ「でも…ランジュのために作ってくれたってすごく…嬉しいわ…♡」

ランジュ (それに…ミアの真剣だけど楽しそうな表情──とっても素敵だったもの♡)

ランジュ「ふふ、たまにはアンニュイに誘ってみようかしら?」

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ミア「・・・やってしまった」

ミア「ボクってば何さ?!ランジュに対して…あんな……////」

ミア「どうしよう……///まだGW残ってるのに…これからどんな顔してランジュに会えば良いんだろう…///」

おわり

作曲風景から始まるランミア見たいな?

引用元: ミア「GWの予定?」