1: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 16:35:32.74 ID:z5bY5Eot
花陽「絵里ちゃんのことが好きでした」

絵里「そうよ。ビックリしたでしょ?」フフッ















絵里「…………………ぇ?」

花陽「……っ///」

5: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 16:40:01.05 ID:z5bY5Eot
絵里「ちょ、ちょっと待って…あの………えっと…」


ぎゅっ


絵里「!」

花陽「こ、これが花陽の気持ちですっ…」

絵里「花陽…」

花陽「…………っ////」


パッ


花陽「じゃ、じゃあ花陽プランタンの練習にもどらなきゃ……だから………」

花陽「だから………」




花陽「今度お返事聞かせてくださいね……絵里ちゃん……///」

絵里「え、えぇ……」

花陽「ありがとう。じゃあね、絵里ちゃん」ニコッ


タタタッ…


絵里「」ポカーン

絵里「い、一体なにが起こったの……」

9: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 16:44:06.62 ID:z5bY5Eot
絵里「確か練習中に私が貧血で倒れて…」

絵里「気がついたら保健室にいて、凛と花陽が付いててくれて…」

絵里「凛が練習に戻って…勉強の話になって………」

絵里「ロシア語の……話に……………」





花陽『絵里ちゃんのことが好きでした』





絵里「っ!///」

絵里「な、なんで花陽が私のことを……す、す、す…………////」

絵里「うぅ………また倒れちゃいそうだわ……」クラクラ

10: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 16:50:50.25 ID:z5bY5Eot
屋上


絵里(気が重いけど練習をサボるわけにいかないものね…)




希「ん?エリチもう大丈夫なん?」

絵里「えぇ、心配かけてごめんなさい」

海未「大丈夫なわりに顔が少し赤いような……」

絵里「ちちちちちがうわ!これは違うの!!///」アタフタ

にこ「なんでそんなに慌ててるのよ」

希「あっ………まさかエリチ……」

絵里「ふぇ!?」

希「保健室でイケないことを………」ニヤリ

絵里「あっ…///」ボフン

希「えっ………」

絵里「な、なんでもないわよ…///」

希「あ、うん」

希(マジか)





絵里(女の子が女の子に告白するのはいけないことよね……?///)

11: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 16:58:23.98 ID:z5bY5Eot
海未「とにかく、無理はいけません」

海未「今日は絵里にカウントを任せるので、休んでてください」

絵里「ありがとう海未」

凛「絵里ちゃん、また倒れたらかよちんがおぶってあげるから大丈夫だよ!」

花陽「凛ちゃん!///」

絵里「え……///」

凛「かよちんすごかったんだよ!絵里ちゃんが死んじゃうーって絵里ちゃんをおんぶしたの!」

真姫「結局バランスとれなくて凛と担架で運んだんだけどね」

花陽「い、言わないでよぉ……」

絵里「あ…ありがとう……花陽…」ニコッ

花陽「!!!///」プシュー

真姫「花陽、鼻血が!」

凛「かよちんまで倒れちゃだめにゃー!」アセアセ






絵里「ああ………夢じゃなかったのね…」ボソッ

15: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 17:06:32.51 ID:z5bY5Eot
練習後


にこ「今日も一日お疲れ様でした。みんな気を付けて帰るように」

にこ「以上!」

8人「お疲れ様でした!」ペコッ



希「エリチ、一緒に帰ろ」

絵里「ええ」ガサゴソ

花陽「ちょ、ちょっと待ったぁ!」

絵里「っ」ビクッ

希「おっ、花陽ちゃんも一緒に帰る?」

花陽「あぅ……えっと……えっと……………」





花陽「え、絵里ちゃんと一緒に帰りたいっ……ですっ!///」


絵里「なっ…///」

希「ほぉほぉ、なるほどなぁ~?」

花陽「だ、だめかな……」

絵里「希ぃ……」

希「うんうん。ウチ急用を今から思い出す予定やから、やっぱエリチと帰れないわー」

絵里「え゛」

希「あー残念やわぁーほんま残念やわぁー」

希「じゃあね、エリチ、花陽ちゃん♪」

花陽「ありがとう希ちゃん!また明日ね!」

絵里(嘘でしょ……)ガックリ

18: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 17:14:09.24 ID:z5bY5Eot
花陽「ごめんなさい絵里ちゃん……迷惑だったよね……」ショボン

絵里「あはは……そんなことないわよ、ちょっとビックリしたけど……」

花陽「ううん、そういうことじゃなくて」



花陽「絵里ちゃん、希ちゃんのことが好きなのに花陽が無理矢理入って来ちゃって……」


絵里「うええええええ!!!?////」

花陽「ごめんね」ペコリ

絵里「いやいやいやいや!違う!じゃなくて!違わないけど!えっと!」


絵里「な、なんで知ってるの……よ…」

花陽「絵里ちゃん、いっつも希ちゃんのこと見てて……」

花陽「その時の絵里ちゃんがすごくかわいい顔をしていたから」

絵里「あっ………そう…」

19: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 17:21:19.01 ID:z5bY5Eot
花陽「だからね、花陽が好きって言った時」


花陽「一瞬どう断ろうか考えてたのもわかっちゃったんだ……えへへ」


絵里「………ごめんなさ」

花陽「謝らないで、絵里ちゃん。悪いのは知ってて告白した花陽だから」

絵里「うう……」

花陽「でもね、花陽にもチャンスが欲しいです」

絵里「チャンス?」

花陽「うん。希ちゃんには敵わないかもしれないけど……」

花陽「絵里ちゃんを振り向かせるように精一杯努力しますっ」


花陽「だから!」



花陽「は、花陽とデートしてください!!!!」

絵里「…………で」




絵里「デートぉ!!?」

22: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 17:31:29.47 ID:z5bY5Eot
絵里「デ、デートって、私達まだ付き合ってるわけでもないのに!?デート!?」アタフタ

花陽「はいっ!」

絵里「それは………えっと……」

花陽「プランは任せてください!」テキパキ

花陽「毎週日曜日、10時に駅前集合です!」テキパキ

花陽「これを………………」

花陽「5回………お願いします…」

絵里「5回……」

花陽「それでも絵里ちゃんが希ちゃんを好きだったら花陽はすっぱり諦めます!」

花陽「だから………ダメかなぁ……?」

絵里「うーん………」

花陽「あっ!」

絵里「え?」

花陽「は、花陽は絵里ちゃんに一切手出ししませんから……////」プシュー

絵里「なっ///」

花陽「だからお願いします……」

絵里「うーん…」

絵里(…………まぁ、それで諦めてくれるならいいかしら)

絵里「わかったわ。いいわよ」

花陽「!!!////」

花陽「ありがとう絵里ちゃん!」ダキッ

絵里「うぇっ///」

23: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 17:35:13.99 ID:z5bY5Eot
花陽「あわわわ!ごめんなさいっ」パッ

絵里「え、えぇ……」

花陽「じゃあ花陽はこっちなので!バイバイ絵里ちゃん!」ニコッ

絵里「あ、うん、バイバイ……」


タタタッ…


絵里「………」

絵里「承諾してしまった……」

絵里「花陽が私を……」

絵里「………」

絵里「……………」




絵里「どうしろっていうのよ………」

27: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 17:41:42.42 ID:z5bY5Eot
日曜日


絵里(10時に駅前でいいのよね)

絵里「花陽遅いわね……もう10分過ぎてるわよ……」


花陽「お、おまたせ~……やん!」ヨロヨロ

絵里「なっ……どうしたのそんなに高いヒールはいて」

花陽「えっ?ウチはいつもこんな感じです……やん?」ヨロヨロ

絵里「よろよろじゃない……」

絵里「それにそのしゃべり方……」

花陽「ウチは休日になるとこれが普通やんです?」キリッ

絵里「そうなの……」

絵里(あぁ………胃が痛い……)

30: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 17:48:53.96 ID:z5bY5Eot
花陽「き、今日はウチがエスカレートするから安心してやん?」キリッ

絵里「ありがとう…」

絵里(これ以上エスカレートしちゃダメだけどね…)

花陽「まずは……えーっと………」ペラッペラッ

絵里(すごい量のメモ帳ね)

花陽「あそこのカフェに入りますやん?」ユビサシ

絵里「あぁ、あそこね」

花陽「えっ!?知ってるの?」

絵里「えぇ。前に希と……………………あっ」

花陽「………」ズーン

絵里「あっ、えっと、前雑誌で見たなーって」アタフタ

花陽「ぐすっ……次はがんばります……………やん」ヨロヨロ

絵里「ご、ごめんなさい……」

33: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 17:54:13.73 ID:z5bY5Eot
カフェ


花陽「わぁ!どれも美味しそう~……」キラキラキラ

絵里「ふふっ、ここのケーキはどれも安くておいしいのよ」

花陽「そうなんだ!どれにしようかなぁ~こっちとあっちで迷うなぁ~……うー……」キラキラキラ

絵里「じゃあ私があっちを花陽におごってあげるから花陽はこっちを買ったら?」

花陽「えぇ!?ダメだよそんなの!」

絵里「いいじゃない。私先輩だし」

花陽「先輩禁止です!それに今日は私がエスカルゴするんです!」

花陽「う、ウチ奢らせるやん?」キリッ

絵里「あはは……ありがとう……」




絵里(エスカルゴ?)

花陽「えっへん」

37: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 18:00:39.28 ID:z5bY5Eot
絵里(結局飲み物まで奢ってもらっちゃった…)ズズッ


花陽「本当だ!すっごくおいしいよ絵里ちゃん!」パクパク

絵里「でしょ?良かったわ」ニコッ

花陽「…………」ジーッ

花陽「…………え、絵里ちゃんっ」

絵里「うん?」


サクッ


花陽「…………は、はい、あーん…///」

絵里「ぅえっ!?///」

花陽「あーんっ………はい、あーん………///」グイッ

絵里「ちょ、ちょっと花陽!みんな見てるじゃない///」

花陽「ふぇ?」キョロキョロ


フフフッ
ナカヨシネー
ホホエマシイワネ


花陽「あっ………///」プシュー

39: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 18:06:46.52 ID:z5bY5Eot
花陽「あぅ…………ごめんなさい絵里ちゃん……」ショボン

絵里「…………」


パクッ


花陽「!」

絵里「ん………おいしいわね」ニコッ

花陽「!!!!」パアァ

絵里「でも、次からこういうのは恋人とやらないとダメよ?」

花陽「あぅ………そうだよね………」

絵里(かわいい)

絵里「でも今日はサービスね?」


サクッ


絵里「はい、あーん」

花陽「!!!!////」

絵里「あーん」

花陽「あ、あーん……///」


パクッ


絵里「おいしい?」

花陽「はいっ!////」ニコニコッ



絵里(うーん……花陽が悲しそうな表情だとつい甘くしちゃうわね……)

絵里(花陽にも悪いし、ちゃんと控えないとね………)

48: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 19:17:30.64 ID:z5bY5Eot
花陽「ふぅー、お腹いっぱいです」

絵里「花陽ったらおかわりしすぎなんだから」クスクス

花陽「あぅ///」

絵里「さ、次はどこに連れてってくれるのかしら?」

花陽「はいっ!次はえーっと……」ペラッペラッ

花陽「はい!出ました!次は回転寿司ですやん?」キリッ

絵里「回転寿司!?まだ食べるの!?」

花陽「そうでやんす?」

絵里「私はケーキ一個だからいいけど……花陽はお腹いっぱいなんでしょう?」

花陽「ご飯はベツバラでやんす?」

絵里「さすが花陽ね……」

花陽「えっへん!」

49: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 19:23:11.82 ID:eNX16wxb
回転寿司


絵里「ハラショー……ここが回転寿司…」

花陽「はいっ!」

絵里「でもどうして回転寿司?」

花陽「え、エリチ……ゃん///………に日本の文化に触れてほしいやん?」

絵里(日本にきて結構経つのよね……でも)

絵里「回転寿司は初めてだわ…」キョロキョロ

花陽「本当!?じゃあ花陽がいっぱいおしえてあげるね♪」

絵里「えぇ、お願いね」







絵里(世の中には回るお寿司もあるのね……)キョロキョロ

51: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 19:29:16.59 ID:eNX16wxb
花陽「まずはお茶です」

花陽「ここにあるお茶の粉末を湯飲みにいれます」


サーッ


花陽「………ふぁ…」

絵里「?」

花陽「ふぁ………………」



花陽「はっくちょん!」

花陽「あ……ごめんね…///」

絵里「大丈夫?」

花陽「はい!え、えっと、静かに入れないとこうなるって教えたかったんです!」キリッ

絵里「そ、そう……」

52: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 19:33:45.79 ID:eNX16wxb
花陽「次はお湯です!」

花陽「まず湯飲みを蛇口の下に置きます!」サッ

花陽「置いたら黒いボタンを押します!」サッ

花陽「あっつ!」

絵里(大丈夫かしらこの子……)

花陽「い、今のは悪い例です……」グスン

絵里「あ、うん。実演してくれたおかげでわかったわ」

絵里「湯飲みで黒いボタン押せばお湯が手にかからないのよね?」コポポ…

花陽「うん……」ショボン

絵里「…………」

花陽「…………」

絵里「ああもう。いちいち落ち込むんじゃないの」デコピンッ

花陽「あうっ……」

55: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 19:39:37.49 ID:eNX16wxb
絵里「さ、お寿司頼みましょ?」

花陽「あ、あんまり高いのは………」

絵里「何言ってるのよ。連続で奢ってもらうわけにいかないわ」

花陽「でも…」

絵里「あと4回デートするんでしょ?今からそんなに使うべきじゃないわ。ね?」

花陽「うん………」

花陽「そうだね、ありがとう絵里ちゃん」ニコッ

絵里(まったく………)



絵里(………)


絵里(相手が希だったらもっとスムーズなんだろうなぁ…………)

絵里(なんてね)

56: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 19:47:52.13 ID:eNX16wxb
店員「ありあとやしたー!」



花陽「ふぅー、お腹いっぱいです」

絵里「今度こそお腹いっぱいね」

花陽「はい!そうでやんす?」

絵里「だんだん口調が崩れてきてるわね」

花陽「ハッ………!」ガビーン

花陽「そ、そんなことないやん?ウチはいつも通りやん?」アセアセ

絵里「いいのよ。無理に希の真似しなくても」

花陽「ぅ………」

絵里「花陽は花陽のままがいいわ」

花陽「!」

絵里「その靴だって慣れてないからもう足が痛くなってるんでしょ?」

花陽「ぎくっ」

絵里「はぁ…………」

花陽「うぅ………ごめんなさい」

絵里「…………許さないわ」

花陽「ふぇっ……」ウルッ

58: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 19:52:31.44 ID:eNX16wxb
絵里「許して欲しいなら私の行きたい所に付き合ってちょうだい」

絵里「いいわね?」

花陽「お、お供します!」

絵里「じゃあこっちよ。ついてきて」グイッ

花陽「!!!」

花陽「絵里ちゃん………手が……///」

絵里「そのままじゃ歩きづらいでしょ?掴まってもいいわよ」

花陽「……………」グス

花陽「ありがとう、絵里ちゃん………」ギュッ


絵里(はぁ……また甘くしてしまったわね……)

59: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 19:59:25.70 ID:eNX16wxb
靴屋


花陽「ここは……」

絵里「さ、花陽に似合う靴を探すわよ」

花陽「えっ?絵里ちゃん…?」

絵里「その靴のままじゃあ花陽のプラン通りにすすまないでしょう?」

絵里「5回しかないデートなのに、靴のせいでせっかく立てたプランを台無しにするのはもったいないわ」

花陽「絵里ちゃ………」ズビビッ

絵里(もう……いちいち泣かれたら扱いづらいわね……)

絵里「えいっ」デコピンッ

花陽「あぅ」

絵里「さっさと靴探してプランを遂行しましょ」

絵里「してくれるんでしょう?エスコート」

花陽「!!!」

花陽「も、もっちろんです!」キリッ

絵里「ふふっ、楽しみにしてるわ」ニコッ

60: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 20:03:55.04 ID:eNX16wxb
30分後


花陽「ど、どうですか?」ドキドキ

絵里「うん。いいんじゃないかしら」

絵里「花陽らしくてかわいいわ」

花陽「かわっ……///」

絵里「じゃあお会計してくるわね」スッ

花陽「えっ!?ダメだよ絵里ちゃん!」

絵里「いいの。私が払う」

花陽「ダメですっ!」

絵里「いーいーのっ」

絵里「カフェでおごってくれたでしょ?次は私の番よ」チャリーン

花陽「値段が全然違うよぉ……」

店員「あにがとぅーごじゃーまっしゃー♪」

64: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 20:10:34.88 ID:eNX16wxb
絵里「さ、次はどこに連れてってくれるのかしら?」

花陽「はいっ次は動物園です!」

絵里「動物園?」

花陽「はい、有名な観覧車があるんです。それに乗りましょう!」

絵里「へぇ……」

花陽「あの…動物は苦手でした?」

絵里「そんなことないわよ」

花陽「良かった♡じゃあレッツゴーです!」グイッ

絵里「ちょ………手が…」

花陽「あなたへのはーびー♪あつぅーくぅー♪」ルンルン

絵里(それ私がいるところで歌う歌じゃないと思うんだけど……)


絵里「ま、花陽が楽しいならいいわよね」

68: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 20:18:24.59 ID:eNX16wxb
動物園


絵里「あ!見てみて!パンダよ!」キャッキャッ

絵里「ねぇねぇ!キリンが私の草を食べてくれてるわ!」キャッキャッ

絵里「きゃー!象さんおっきいゾウ!」キャッキャッ

絵里「お猿さんよー!ウキー♪」キャッキャッ


うろチョロ
うろチョロ


花陽「えへへ、絵里ちゃん楽しそうだね♪」

絵里「ハッ……!」

絵里「えぇ。まぁね」キリッ

花陽「こんなに喜んでもらえると思えなかったから、花陽も嬉しいな」ニコニコッ

絵里「そ、そう……そんなに喜んでいるわけじゃないんだけどね」アセアセ


絵里(あぶないあぶない……)

絵里(花陽が期待しちゃうようなことはダメよ、エリーチカ)

絵里(私が好きなのは希だから……)

70: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 20:24:24.84 ID:eNX16wxb
絵里「コホン」

絵里「じゃあ観覧車乗り場に行きましょうか」

花陽「うん……」





花陽「ここ」

絵里「はえーすっごい混んでる……」

絵里「これに乗るの?日が暮れちゃいそうね」

花陽「うん、そうなんだけど……」

花陽「今日は乗らないの」

絵里「え?」

花陽「この観覧車はね、好きな人と乗ると結ばれるっていう噂があるんだ」

絵里「…………」

花陽「だからね!今日は乗らないの」

花陽「5回目のデートの時、花陽と乗ってもいいと思ってくれたら………」

花陽「その時は一緒に乗ってください」

絵里「…………」

花陽「だから、今日は動物園をめいいっぱい楽しもう?」ニコッ

絵里「ええ……」

絵里(心が痛む………)ズキズキ

74: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 20:37:19.57 ID:eNX16wxb
夕暮れ


花陽「はぁ~、いっぱい遊んだね♪」

絵里「そうね」

花陽「名残惜しいけど、また明日だね」

絵里「…………」

花陽「絵里ちゃん?」

絵里「あのね、花陽」

花陽「なぁに?」

絵里「やっぱり私「ストップ!!!!」ギュムッ

絵里「ふがふがふが……」

花陽「それ以上はだめ!」

花陽「ちゃんと5回デートするまではその言葉禁止ですっ」

絵里「でも……」

花陽「ダメったらダメです!」プクーッ

絵里「…………」

花陽「…………」プクーッ

絵里「…………」



絵里「…………ぷふっ、わかったわ」

絵里「降参。ちゃんと5回デートに付き合ってから判断するわ」

絵里「そのかわり、期待はしないでちょうだいよ?」

花陽「花陽が悪あがきしたいだけなんです。期待なんて……」

絵里「そういう花陽の努力する姿勢、す…………」

絵里「………嫌いじゃないわよ」ニコッ

花陽「ありがとう絵里ちゃん…」

絵里「じゃあまた明日学校で」フリフリ

花陽「はいっ!さようなら!」フリフリ

76: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/18(水) 20:39:03.33 ID:eNX16wxb
今日はおしまい
ここまで見てくださってありがとうございました

99: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 11:49:52.91 ID:TyKezc7q
学校


絵里「ふわぁ~あ……」

希「おっ、エリチがあくびなんて珍しいなぁ」

絵里「あはは……そうかしら…」

絵里(花陽のことで全然寝付けなかったわ……)

希「寝不足はあかんよ?あんまり無理せんと」ポンポン

絵里「ありがとう希」

希「いえいえ」

希「エリチが頑張りすぎちゃうのはウチがよーく知ってるからね。頑張らないことも大事なんよ」

絵里「見透かされてるのね、怖いわ」クスッ



『絵里ちゃん、いっつも希ちゃんのこと見てて』
『その時の絵里ちゃんがすごくかわいい顔をしていたから』



絵里「…………」

希「エリチ?」

絵里「ねぇ希」

絵里「私ってそんなにわかりやすいかしら?」

希「ん?急にどうしたん?」

絵里「いえ……ちょっとね」

希「んー…そうやねぇ……」

100: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 12:01:59.44 ID:TyKezc7q
希「エリチは顔に出さないんやけど、顔に出さないように頑張ってるんやなっていうのはなんとなく感じるんよ」

希「だから、何に悩んでいるのかはわからんけど、また我慢してるんやなってウチは見ていて思うかな」

絵里「そう……」

絵里「その………誰が好きとかも…………わかっちゃうかしら……////」

希「へっ!?エリチ好きな人おるん!?」ガバッ

絵里「へっ?」

希「えー!誰やー!なんで教えてくれへんのー!?協力するのにー!」

希「みーずーくーさーいーやーん!」

絵里「あはは…」

絵里(この様子じゃあバレてないみたいね)ホッ

希「気になる気になるー!もしかしてμ'sのメンバーとか?」

絵里「秘密よ」

希「えー!」

希「…………」

絵里「希?」

希「…………もしかして」

希「花陽ちゃん?」

絵里「へっ!?」

希「エリチ、花陽ちゃんが好きなん?」

絵里「ち、違うわよ!花陽じゃないわよ!」アタフタ

希「あやしー…」ニヤニヤ

102: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 12:09:22.78 ID:TyKezc7q
絵里「もう!違うわよ!」

絵里「花陽は恋愛対象じゃないっていうか……」

絵里「どうしてもそういう目で見れないのよ」

希「そういう目ってぇ?」ニヤニヤ

絵里「希が考えてるような意味じゃないわよ」

希「あやしー…」ニヤニヤ

絵里「もうっ!///」

希「赤くなってるやん。ますますあやしー…」

絵里「違うって言ってるでしょ!バカバカ!」ポカポカ

希「あはは!にっげろー♪」タタタッ

絵里「待ちなさい希!」

希「いやーん♪」タタタッ


ガチャ
バタンッ


絵里「逃げられちゃったわ……」

絵里「はぁ……希に誤解されちゃったかしら……」

103: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 12:15:37.65 ID:TyKezc7q
ガチャ
バタンッ


希「ふぃー、ミッションコンプリートやね」

希「…………ん?」

花陽「あっ……」

希「花陽ちゃんやん!生徒会室の前でどうしたん?」

花陽「お昼……絵里ちゃんと食べようと思って………それで………」

花陽「絵里ちゃんのクラスの人に聞いたらここにいるって………」

希「そかそか。エリチなら中にいるよ」

花陽「そう………ですか……」

希「安心しい」ポンッ

花陽「っ……」

希「お邪魔虫は退散するから」ニコッ

花陽「うん……」

希「じゃあねー花陽ちゃん♪」タタタッ

花陽「ばいばい…」





『花陽は恋愛対象じゃないっていうか』
『どうしてもそういう目で見れないのよ』


花陽「…………」

花陽「…………………」グスッ

121: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 17:07:32.05 ID:1GQYRa5h
コンコン


絵里「はーい、どうぞー」


ガチャ


花陽「あ、絵里ちゃんここにいたんだね」ニコッ

絵里「ええ。特にすることなんてないんだけど、つい癖でね」

絵里「今書類片付けるから適当に座ってちょうだい」ガサゴソ

花陽「えへへ、ありがとう絵里ちゃん♪」チョコン

絵里「………ってそれは?」

花陽「あ、これはね、お弁当だよ!」

花陽「一緒に食べたいなって………思って……」

絵里「あ、そうなの………」

花陽「迷惑……だったかな……?」

絵里「そうじゃないんだけど……」

絵里「いつも早弁して昼休みに簡単な仕事を終わらせるようにしてるのよね」

絵里「だからその………」

絵里「お弁当はもう食べおわっちゃってるのよ……」

花陽「そ、そうなんだ!大変なんだね……」ショボン

絵里「あ………」

122: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 17:14:20.67 ID:1GQYRa5h
花陽「じゃあ……花陽自分の教室に帰るね……」ショボン

絵里「えっ?えっと………」

絵里「どうせだったらここで食べていきなさいよ」

花陽「でも……お仕事の邪魔じゃあ……」

絵里「言ったでしょ。特にすることなんてないのよ」

絵里「それに、私もちょっと小腹がすいてるのよね~……」チラッ

花陽「じゃあじゃあ!花陽のお弁当食べます!?」キラキラキラ

絵里「いいのかしら?」

花陽「はいっ!いっぱい作ってきましたから!」


でんっ


絵里「お………お重………」

花陽「いっぱい食べてくださいねっ///」ニコッ

絵里(これは残せないわね………)

123: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 17:21:16.22 ID:1GQYRa5h
……………


絵里「げふっ………」

花陽「ごちそうさまでした!」

絵里「ごちそうさま………でした………」

絵里(まさか全部おにぎりだとは………)ゲフッ

花陽「ありがとう絵里ちゃん!」

絵里「なんのなんの……」

花陽「本当はね、勝手にこんなことして迷惑じゃないかなって思ったんだけど……」

花陽「花陽が絵里ちゃんに見てもらえるようになるには、もっと積極的にいかなきゃって………」

絵里「…………」

花陽「絵里ちゃんのおかげで花陽はちょびっとずつ勇気を出すことができたんです」

絵里「そんなことないわよ。花陽は十分勇気のある子だわ」

花陽「そんなことないですっ!」プクーッ

絵里「そんなことある」

花陽「ないですーっ」プクーッ

絵里「…………」

花陽「…………」プクーッ

絵里「…………」

絵里「えいっ」デコピン

花陽「ぷぐっ!」

124: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 17:27:34.33 ID:1GQYRa5h
絵里「そもそも、どうして私なんかを好きになったの?」

花陽「あぅ………それは……///」

絵里「花陽だったら凛とか真姫とかのほうがお似合いだと思うけど」

花陽「………っ」

絵里(…………言いすぎたかしら)


花陽「絵里ちゃんは…………」



花陽「絵里ちゃんは……花陽にないものを全部持っていたから……」ボソッ


絵里「え?」

花陽「花陽はこの通りちんちくりんでスタイルもよくないし…」

花陽「アイドルになったのだって真姫ちゃんと凛ちゃんのおかげだし……」

花陽「誰かに支えてもらわないと自分がやりたいことも言い出せないくらい臆病で」

花陽「いつも周りの目を気にして……嫌われるんじゃないかってビクビクして…」

花陽「でも、絵里ちゃんは違った」

絵里「っ……」

125: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 17:47:09.94 ID:1GQYRa5h
花陽「絵里ちゃんはやりたいことにまっすぐで、いつもみんなを引っ張ってくれる」

花陽「花陽にはそんな力がないから………ずっと憧れてて……」

花陽「憧れてるうちに、気づいたらすっごくドキドキしていて………」

花陽「絵里ちゃんを好きになっていました」

絵里「っ////」

花陽「だから、花陽は絶対に絵里ちゃんを諦めたくないんです」ニコッ

絵里「花陽……」

花陽「花陽、絵里ちゃんにもっともっと見てもらえるように頑張りますから……///」

花陽「か、覚悟してくださいね!?///」ビシッ

絵里「…………えぇ」

花陽「ではっ!」ガタッ

絵里「えっ?」

花陽「あ、あでゅー!」タタタッ


ガチャ
バタンッ


絵里「行っちゃった………」


『誰かに支えてもらわないと自分がやりたいことも言い出せないくらい臆病で』


絵里「…………」

絵里「…………違うわ花陽」

絵里「希に気持ちを伝えられないままズルズルひきずってる私のほうがよっぽど………」


絵里「臆病者だわ」

127: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 17:56:25.91 ID:1GQYRa5h
練習後


希「ふぃー、今日も疲れたなぁ」

絵里「そうね…」

希「あはは、さすがのエリチもお疲れなんやね」

絵里「いろいろあってね……」

希「お?いろいろってなんやのー?」ニヤニヤ

絵里「いろいろよ」

希「まさかエリチ……あのあととうとう花陽ちゃんに手を出し「てないわよ!」

希「ふぅーん?」

絵里「うー……こっちの気も知らないで……」ボソッ

希「じゃあ真っ赤な顔した花陽ちゃんが生徒会室から出てきたのはなんやったの?」ニヤニヤ

絵里「の、希が考えてるようなことじゃないってば!////」

希「あはは~。エリチ百面相やなぁ~」

絵里「もうっ!からかわないでちょうだい…」

希「おっ、噂をすれば花陽ちゃんが待っとるで」

絵里「えっ……」


花陽「…///」モジモジ


希「行ったりや♪」ポンッ

絵里「え、えぇ………」

絵里(完全に誤解されてるわね……)

131: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 18:08:01.23 ID:1GQYRa5h
絵里「花陽」

花陽「え、絵里ちゃん……///」

絵里「今日も一緒に帰りたいんでしょう?」

花陽「はいっ」

絵里「ふふっ、じゃあ一緒に帰りましょうか」ニコッ

花陽「はいっ!!」ニコニコッ

絵里「花陽は練習後なのに元気そうね」

花陽「はいっ!花陽は今日も元気です!」フンス

絵里「あははっ、元気なことはいいことよ」

絵里「花陽はご飯を食べてる顔と笑顔が一番だからね」

花陽「ご、ご飯食べてる顔……?」

絵里「えぇ、これ以上ないくらい幸せな顔をしているわ」クスクス

花陽「ぐぬぬ……」

絵里「えいっ」デコピン

花陽「あうっ」

絵里「言ったでしょ。そのままの花陽が一番かわいいんだから」

絵里「恥ずかしがることないわよ」

花陽「うぅ………でもご飯を食べてる時の顔を褒められても複雑ですっ…」グヌヌ

絵里「ふふっ。花陽百面相ね」クスクス

132: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 18:18:18.29 ID:1GQYRa5h
絵里(そういえば希ってあんまり表情が変わらないわよね…)


花陽「百面相……?」グヌヌ

絵里「ぷっ」

花陽「絵里ちゃん?」

絵里「なんでもないわ」

絵里「さ、暗いから今日は家まで送るわ」

花陽「大丈夫だよ!花陽の家はすぐそこだから」

絵里「だーめっ。大事な後輩を危ない目に遭わせるわけにはいかないでしょう?」

花陽「うっ……////」

絵里(あっ……)

絵里(また思わせ振りなことしてしまった……)

絵里「ほ、ほら、何が起こるかわからないから……」アタフタ

花陽「…………」


花陽「ありがとう絵里ちゃん」ニコッ

花陽「じゃあ今日は後輩として甘えちゃうね♪」

絵里「えぇ……どんとこい……」ズキッ

133: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 18:22:58.83 ID:1GQYRa5h
小泉家


花陽「ありがとう絵里ちゃん、また明日ね」

絵里「えぇ、また明日」


ガチャ
バタンッ


絵里「ふぅ…………」



絵里「今日も一日疲れたなぁ……」

絵里(希に誤解されて……花陽に気を使って……)

絵里(身体より心が持たないわ……)


絵里「花陽があきらめてくれるまで頑張らねーばねーばねば……ね………」ノビーッ

142: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 20:30:59.10 ID:1GQYRa5h
日曜日


花陽「あっ」

絵里「あら、早いわね花陽」

花陽「いえ!前回遅刻しちゃったので……」

絵里「そう」

絵里(まだ一時間前なんだけど……)

絵里(ま、いっか)

絵里「さ、行きましょ」

花陽「その前に……///」


ぎゅっ


絵里「!!!」

花陽「きききき今日はずっと手をつなぎましょう!////」ドキドキ

花陽「デートですから!////」キリリッ

絵里「…………」

花陽「」キリリッ

絵里「…………ぷっ」


ぎゅっ


花陽「!!!!////」

絵里「そうね、今日はどこに連れていってくれるのかしら?」ニコッ

花陽「は、はひ……////」プシュー

143: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 20:38:44.49 ID:1GQYRa5h
花陽「今日はね、ちょっとお洒落なレストランでランチだよ!」

絵里「いいわね~」

花陽「実はもう予約してます」キリッ

絵里「予約が必要なところなの?」

花陽「…………」

花陽「…………一度言ってみたかっただけです」ショボン

絵里「もう、なんで見栄を張るのよ……」デコピン

花陽「ぴゃあ……」

絵里「でも楽しみね」

花陽「はいっ!ばっちりエスカレーションしますね!」

絵里(エスカレーションしてどうするのよ)

145: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 20:43:17.09 ID:1GQYRa5h
レストラン


花陽「実はここ、ランチはビュッフェ形式なのです!」

絵里「あぁ、ここね…………………………ハッ!」

花陽「…………」ズーン

絵里「ち、違うのよ?ここは本当に雑誌でみたのよ?」

花陽「うん……ありがとう絵里ちゃん」

花陽「ビュッフェいっぱい食べようね」ニコッ

絵里「えぇ!」





絵里「花陽………ビュッフェなのにご飯しかたべないの?」

花陽「もふぁもふぁ?もごもごもごご!」ドヤァ

絵里「とりあえず飲み込んでから話なさいね」パクパク

絵里(ここ、焼肉もあるのね……)キョロキョロ

147: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 20:48:07.92 ID:1GQYRa5h
30分後


絵里「ふぅー、いっぱい食べたわね」

花陽「そうだね」ソワソワ

絵里「?」

花陽「あ、あー!甘いものがほしいなぁー!」スッ

絵里「ちょっと、急に立ち上がってどう「セバスチャン!」パンパン

絵里「」


カラカラカラ………


セバスチャン「お待たせしました絢瀬様」

絵里「え……」

セバスチャン「こちらは当店のサービスとなっております」カパッ


ケーキ『I love ERI』


絵里「」

花陽「」ドヤァ

149: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 20:52:31.48 ID:1GQYRa5h
絵里「」

花陽「わー!ケーキだぁー!」

花陽「しかもキャラメルソースたっぷりだぁー!」

花陽「美味しそうだなぁー!」

絵里「」

花陽「」チラッチラッ

絵里「え?あ………えっと………」

花陽「うんうん!」

絵里「あの…………」




絵里「エリのリはRじゃなくてLなの………」

花陽「えっ………」ガビーン

絵里「あ……………」

花陽「…………」ズーン

絵里「…………」



絵里「た、食べよっか………」

花陽「うん………」

152: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 21:04:35.46 ID:1GQYRa5h
絵里(あ、ケーキはおいしい)パクリ

花陽「はぁ…失敗ばかりだね……」パクパク

花陽「ごめんなさい絵里ちゃん……」パクパク

絵里「そんなことないわよ」

花陽「あんなに大見得切ったのにガッカリしたでしょ?」パクパク

絵里「そんなことないってば」

花陽「そんなことあるよ!少なくとも花陽には!」パクパク

花陽「花陽だって絵里ちゃんにいいとこ見せたいもん」パクパク

絵里「いいとこ見せても内面が良くないと結局だめじゃない」

絵里「私は花陽の内面を知ってるからガッカリなんてしないわよ」

花陽「絵里ちゃん……///」パクパク

花陽「でもそれって花陽の内面を知った上で付き合ってくれないって………ゴニョゴニョ」パクパク

絵里「」スッ

花陽「ぴゃあ!デコピンはやめてぇー……」パクパク

絵里「デートでネガティブな発言は良くないわよ」

絵里「私が言うのもなんだけど、好きな人といるんだから楽しみましょうよ、ね?」ニコッ

花陽「そうだね!」パクパク

花陽「さすが絵里ちゃんだよ!」パクパク


絵里(よく食べるわね……)パクリ

154: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 21:15:12.74 ID:1GQYRa5h
……………

花陽「はぁーおなかいっぱいだよぉ」ポムポム

絵里「本当に花陽はよく食べるわね」ニコッ

花陽「ハッ!つい食べすぎちゃいました……///」

絵里「ふふっ、あんまり急に動くとお腹痛くなるわよ」ギュッ

花陽「!!!///」

絵里「どうしたの?」

花陽「ててててててててて……////」

絵里「今日はずっと手をつなぐんでしょ?」

花陽「そうだけど……////」

絵里「何よ、花陽が言い出したんだから忘れちゃだめじゃない」クスクス

花陽「あぅあぅあぅ……///」

絵里「私だってせっかくのデートなんだから楽しみたいのよ」

絵里「だからちゃんとリードしてちょうだい?」

花陽「ま……………」

絵里「ま?」

花陽「まっかせてください!」ドヤッ

絵里「ふふふっ頼んだわ」クスクス

花陽「えっへん!」フンス

158: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 21:23:25.13 ID:1GQYRa5h
夕暮れ


絵里「ふぅー、今日も楽しかったわ」

花陽「絵里ちゃんが楽しんでくれて良かった♡」

絵里「ケーキにはびっくりしたけど……」

絵里「私がキャラメルが好きって覚えててくれたからサプライズしてくれたんでしょ?」ニコッ

花陽「はいっ!」キリッ

花陽「絵里ちゃんのことならなんでも知ってますから!」

絵里「本当~?」ニヤリ

花陽「はいっ!最近バストがまたせいちょ「ストォォォォォォオオオオップ!!!!!」

花陽「ふがふが」

絵里「わ、わかった。よーっくわかったわ」アセアセ

花陽「フフン」ドヤッ

絵里「はぁ………敵わないわね、花陽にも希にも……」ボソッ

花陽「…………」


ぎゅっ


絵里「はな……」

花陽「やっぱり好きです絵里ちゃん」

絵里「…………」

159: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 21:33:29.26 ID:1GQYRa5h
花陽「振り向かせる自信なんてないです」

花陽「でもすっごく好きなんです」

絵里「…………」

花陽「こんな気持ちになったのは初めてで、どうしていいのかわからないんです」

絵里「花陽………」

花陽「きっと、絵里ちゃんは花陽以上に悩んでるんだと思います」

花陽「でも………」

花陽「わかっててもこの気持ちを止められないんです…」ポタポタ…

絵里「…………」


ぎゅっ


花陽「!!!!!」

絵里「私もわからない」

絵里「なんでこんなに人を好きになれちゃうのか全然わからない」

絵里「だからこそ、花陽の気持ちにもきちんと向き合おうと思うの」

花陽「絵里ちゃん………」


パッ


絵里「花陽」

絵里「全力で私を振り向かせようとして!」

花陽「!」

絵里「私、ちゃんと花陽が納得する答えをだすから!」

絵里「花陽が悲しまない結果をつくるから!」

花陽「絵里ちゃん………」

花陽「それって告白みたいだよ」クスクス

絵里「え゛っ!?」アセアセ

花陽「ふふふっ、大丈夫。ちゃんと絵里ちゃんが言いたいことは伝わったから」

160: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/19(木) 21:38:31.08 ID:1GQYRa5h
花陽「ありがとう絵里ちゃん」

花陽「もうネガティブなこと言わない」

花陽「絶対振り向かせるよ、絵里ちゃん!」

絵里「どんとこいよ!」

花陽「じゃあ………また明日ね」ニコッ

絵里「ええ!また明日!」ニコッ


タタタッ








絵里「…………なんであんな言葉が出ちゃったんだろう」

絵里「なんで抱きしめちゃったんだろう………」

絵里「なんで………」


『やっぱり好きです絵里ちゃん』


絵里「花陽の言葉に気をとられちゃうのかしら………」

183: 重いので二重投稿しちゃったらすみません(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 17:41:15.41 ID:vTKq59Qc
学校


絵里「花陽にあんなこと言った手前、私がこのままってわけにもいかないわよね」

絵里(私も花陽に勇気をもらったわ)

絵里(花陽を悲しませないためにも、先に私の気持ちをはっきりさせるべきよね)

絵里「…………」










絵里「そんなの急にできるわけないじゃない……」ヘナヘナ

絵里「何年想い続けてると思ってるのよ……」

絵里「はぁ……やっぱり花陽のほうが全然勇気あるわよね……」

花陽「呼びました?」ヒョコッ

絵里「きゃっ!?」グラッ

花陽「はっ!?き、キャッチ!」ギュッ

絵里「ありがとうはな………」


グラッ


花陽「へ?」グラッ

絵里「えっ………」グラッ


ドサッ…

184: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 17:51:27.27 ID:vTKq59Qc
絵里「いたた……」

花陽「あぅ……////」プシュー

絵里「大丈夫、花陽?」

花陽「あぅあぅ……/////」

絵里「花陽?」

花陽「はっ!?…………大丈夫……です……///」

絵里「良かった……」

絵里「体格差があるんだから、花陽が私を抱き止めたらそのまま倒れちゃうわよね……普通……」

絵里「避けてくれてもよかったのに」

花陽「そんなわけにはいきませんっ!////」ギュッ

絵里「あはは。でも痛かったでしょう?私が下敷きになれば良かったんだけど……」

絵里「そこまで気が回らなかったわ……」

花陽「えへへ………///」ギュッ

絵里「ふふっ、何笑ってるの?早く起き上がりたいから離してちょうだい」

花陽「あっ、すみません……」シュン

絵里「よいしょっと………」スッ

花陽「よいしょ……」スッ








希「エエエエリチが花陽ちゃんを押し倒した!!!!?////」

希「やっぱりエリチの好きな人は花陽ちゃんやったんやね…………♡」

希「応援せなね♪」ルンルン

188: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 18:03:24.90 ID:vTKq59Qc
絵里「で、なんでこんなところにいるの?」

花陽「希ちゃんが絵里ちゃんはここにいるから行ってきなさいって………」

絵里「ああああああ…………そう………」ヘナヘナ

花陽「きっと希ちゃん誤解してるんだと思うから、それを伝えようと思って………」

絵里「それでわざわざ来てくれたの…………」


絵里「って、花陽はそれでいいの?」

花陽「ほえ?」

絵里「だって、それって私の恋を応援してるみたいっていうか……」

絵里「それで私と希が上手くいっちゃったら、花陽の恋は実らないのよ?」

花陽「そうだね」

絵里「そうだねって……」

花陽「でも、花陽は絵里ちゃんが幸せならそれでいいかな」

絵里「っ……」

花陽「絵里ちゃんがこの前のデートで、花陽が納得する答えを出してくれるって言ってくれたから」

花陽「花陽は絵里ちゃんが納得する答えを出せるように応援してるだけだよ」

花陽「その結果振られても、お互い納得してるんだからお互い悲しい気持ちにならないでしょ?」ニコッ

絵里「花陽……」

189: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 18:13:26.98 ID:vTKq59Qc
絵里「ああもう!」


ぎゅっ


花陽「!?///」

絵里「いつの間にこんなに大人になっていたのよ」

花陽「ふぇ?////」

絵里「このハグは友達としてのハグよ?私は友達としてなんだか嬉しいの」

花陽「絵里ちゃん……」

絵里「いつもモジモジしていて頼りないかわいい後輩だった」

絵里「でも、こんなに近くに来ていたのね。全然気づかなかった」

花陽「………////」

絵里(………………っ!!)


パッ


絵里「お、おしまい!じゃあまたお昼に会いましょ!///」

花陽「は、はいっ!///」ニコッ

絵里「じゃあね!花陽!////」タタタッ

花陽「はいっ////」ニコニコッ







絵里(おかしい……こんなのおかしい……)

絵里(これは………希のとは違うドキドキだから………)

絵里「全然……違う…………」

絵里「…………」

絵里「……………っ」クルッ

希「ぬおっとぉ!?」ビクッ

絵里「なっ!?」ビクッ

190: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 18:22:59.78 ID:vTKq59Qc
バイーンッ


希「あいたたた………」

絵里「ののののの!!!?////」バックンバックン

希「ふぃー、びっくりしたわぁ……」

希「お互いこれに助けられたな……」ワシワシ

絵里「や、やめなさいよ……」

希「これがにこっちやったら………」

希「あ、にこっちはちっこいからこれに埋まってまうな……」ワシワシ

絵里「やめ……///」

希「じょーだんや♪花陽ちゃんと何を話してたん?」ニヤリ

絵里「希の考えてるような話じゃないわよ」プイッ

希「えー!気になるやぁん」ツンツン

絵里「…………っていうか、ああいうのやめてちょうだい」

希「ぎくぅ」

絵里「本当に花陽とは…………」

絵里「……………」

希「エリチ?」

絵里「っ……」

絵里「花陽とはなんでもないの!余計なことしちゃ花陽がかわいそうだわ」

希「そうなんや………ごめん……」ショボン

絵里「もっと反省なさい」ワシワシ

希「きゃっ!?////」

絵里「あれあれー?いつも人にやってるのに意外な反応ね?」ニヤニヤ

希「もー!///」






花陽「………っ」

197: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 20:08:49.84 ID:vTKq59Qc
絵里「…………ねぇ、希」

希「ん?」

絵里「私の好きな人はおいといて………」

絵里「の……………希はいないの………?///」

希「んー…………」

希「秘密♡」ニコッ

絵里「えー?私に好きな人を聞いといてそれはないんじゃないかしら?」

希「だって………」

希「は、恥ずかしいやん………////」カアァ…

絵里「え………////」

希「エリチもよく知ってる人なん……よ?///」チラッ

絵里「っ!!!!/////」ドキッ

絵里「つつつつつつまり、好きな人はいるってこと…………?////」

希「~~~~っ!////」

希「な、なんちゃって!ここここういうの一度言ってみたかったんよ!///」

絵里「あ………うん……////」

希「もうエリチの邪魔せぇへんから………ウチの恋も見守っててくれへん…………?」チラッ

絵里「あ…………」

絵里「え、えぇ、もちろんよ」ニコッ


絵里(これは)


希「ほんま?ありがとう♪」ニコッ



絵里(これは…………)










絵里(私のことじゃない…)

199: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 20:18:21.97 ID:vTKq59Qc
日曜日


絵里「」ボーッ


………ちゃ…


絵里「」ボーッ


……………ちゃん


絵里「」ボーッ

花陽「絵里ちゃんっ!」

絵里「…………あっ」ハッ

花陽「絵里ちゃん大丈夫?」

絵里「え、えぇ………だいじょう………きゃっ!」ヨロッ

花陽「おっとっと…」ガシッ

絵里「ごめんなさい花陽……」

花陽「いえいえ。なんか今日ボーッとしてるね………」

花陽「何かあったの……?」

絵里「いえ………花陽には関係ないことよ」

絵里「それより!デート楽しみま「希ちゃんのこと?」

絵里「っ!?」ビクッ

花陽「やっぱり………」

絵里「な、なんで………」

花陽「見てればわかるよ……ずっと上の空だっもん……」

花陽「きっと希ちゃんのことなんだろうなって………」

絵里「………ごめんなさい」

200: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 20:31:33.63 ID:/jjSKF5X
花陽「何があったの?」

絵里「花陽に関係ないってば「関係あるよ!!!」

絵里「っ……」

花陽「絵里ちゃんが納得する答えを出せるようにサポートするんだもん!」

花陽「花陽が傷つくとか、可哀想とか、そんなことの方が全然関係ないよ!」

花陽「花陽は………」ジワッ…

花陽「花陽は絵里ちゃんが幸せならそれが一番いいんだもん!!!!」ポタポタ…

絵里「花陽……」


ぎゅっ


絵里「はなっ……」

花陽「お願い絵里ちゃん。一人で抱え込まないで」

花陽「ちっちゃな力だけど、花陽は絵里ちゃんを支えることだってできるんですっ」ギュッ

絵里「…………」



絵里(…………胸が……苦しい…)

202: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 20:43:25.55 ID:/jjSKF5X
絵里「じゃあ花陽、しばらくこうしていてちょうだい」

花陽「………わかりました」ギュッ

絵里「…………」

花陽「…………」

絵里「…………」

花陽「…………」


絵里「………………」



絵里「………花陽っていい香りがするのね」

花陽「っ///」ギュウッ

絵里「おひさまの香りよ」

絵里「こうしているとすごく感じるの……」

花陽「そうですか………」

絵里「そうよ」ギュッ

花陽「っ………」

204: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 20:48:13.71 ID:/jjSKF5X
花陽「…………」

花陽「………絵里ちゃん苦しいですか?」

絵里「とっても苦しいわ」

花陽「きっと絵里ちゃんを苦しめている原因は花陽ですよね」

絵里「……………そうね」

絵里「花陽のせいで私の心はいつも落ち着かないの」

絵里「あなたが悲しい顔するとすごく大事にしなきゃと思うし、楽しそうな顔をするとこの笑顔を守らなきゃって思うの」

絵里「希と違って表情がコロコロ変わってどうすればいいかわからないし」

絵里「かわいい後輩のはずが私と肩を並べるくらい………ううん」

絵里「私なんかよりずっと大人になってるし……」

絵里「そんな子がどうして私なんかって思うの」

花陽「絵里ちゃんは……花陽の憧れだから……」

絵里「私は憧れられるような人間じゃないわ」

花陽「そんなことないよ」ギュッ

絵里「…………」



絵里「希のね、好きな人を聞いてみたの」

花陽「えっ?」

絵里「そしたら秘密って言われたわ」

花陽「…………」

205: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 20:54:37.63 ID:/jjSKF5X
絵里「でね、もう私の邪魔はしないから希の恋を見守っててほしいって言われちゃった……あはっ」

花陽「絵里ちゃん……」

絵里「見守っててって………私は希のことが好きなのに……」

絵里「応援……できるわけ…ないっ……じゃな……いっ……」ポタッ

花陽「…………」ポンポン

絵里「私じゃなかったっ……っ……希が好きな人は…ひぐっ……私じゃ………っ」ポタポタ…

花陽「そっか………」



花陽「泣いていいよ、我慢しないで絵里ちゃん」


花陽「花陽が隠しててあげる」ギュッ

絵里「うぅ………っ」グスッ







絵里「うあぁっ…!!うわぁぁぁっ………!!!!!!」ポタポタ…

207: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 21:04:24.55 ID:/jjSKF5X
……………
………




花陽「はい、ココアだよ」

絵里「………ありがとう」ズビッ

花陽「……落ち着いた?」

絵里「おかげさまで………」

花陽「えへへ、良かった」ニコッ

絵里「…………」

絵里「でも、これでわかったでしょ?」ズビッ

絵里「私は相手に好きな人がいるって分かったら、その人を応援できないような人間なのよ」

花陽「……それはみんなそうだと思うよ」

絵里「じゃあなんで花陽は私を応援できたのよ」

絵里「それは花陽が私よりももっともっと強い人間だからでしょ?」

花陽「ううん。人間はみんな弱いんだよ」

花陽「花陽だって、辛いよ。辛いけど……」

花陽「恋って辛いものだから仕方がないんだよ」ニコッ

絵里「…………」

花陽「そうじゃなきゃ恋ってこんなに楽しくないと思う」エヘヘ

絵里「楽しい?」

花陽「うんっ」

211: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 21:19:27.26 ID:/jjSKF5X
花陽「絵里ちゃんが仲間になって色んなものを教えてもらったけど………」

絵里「…………大したことは教えてないわよ」プイッ

花陽「むっ………」



花陽「えいっ」デコピンッ

絵里「あいたっ」

花陽「そんなことないよ!花陽は絵里ちゃんを好きになって良かったと思ってるもん」

絵里「…………」

花陽「絵里ちゃんを好きになって、初めて自分から積極的に行動しました」

花陽「絵里ちゃんを好きになって、初めて自分から言いたいことを言えるようになりました」

花陽「絵里ちゃんを好きになって、初めて………」



花陽「恋をすることを知りました」


絵里「っ!!////」ドキッ…


花陽「どれも花陽にとって、すっごく大切な出来事だよ」

花陽「だからありがとう絵里ちゃん」ニコッ

絵里「…………別に…っ///」プイッ

212: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/20(金) 21:26:27.21 ID:/jjSKF5X
花陽「デートできるのは残り2回しかないけど………」

花陽「花陽は最後まで絵里ちゃんが楽しめるように頑張りたいって思うよ」ニコッ

絵里「そ、そう……」



絵里(なんだろう………この気持ち……)ギュッ

絵里(希の時と全然違うっ………)



花陽「だからっ」ピョンッ

花陽「絵里ちゃんもいっぱいいっぱい楽しんでねっ♡」

絵里「え、えぇ………」


絵里(違う……これは違うっ………)

絵里(花陽を希の代わりにしちゃ………いけないっ…………)


花陽「じゃあ、次の場所に移動しまーすっ」キリッ

絵里「頼んだわ…」ニコッ…



絵里(なのにっ……)



絵里(なんで………)






絵里(なんで鳴りやまないの…………っ)ギュッ

236: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 19:40:10.87 ID:SJeNB1Z8
次の日
お昼


絵里「ねぇ花陽」モグモグ

花陽「はひ?」モグモグ

絵里「こんなこと花陽に言うのもおかしいんだけど……」


絵里「希にちゃんと告白しようと思う……んだけど………」


花陽「…………」



花陽「うん」


花陽「いいと思うよ」ニコッ

絵里「花陽……」

花陽「だってまだ希ちゃんの好きな人が絵里ちゃんじゃないって決まったわけじゃないし」

花陽「もしかしたら希ちゃんと付き合えるかもしれないから………」

花陽「花陽はいいと思う」ニコッ

絵里「………っ」ズキッ

絵里「ごめんなさい………」

花陽「どうして謝るの?」キョトン

絵里「いえ……」


絵里(苦しくてたまらない……)

絵里(昨日から……私、なんか変に……)ズキズキ

238: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 19:53:36.99 ID:SJeNB1Z8
花陽「いつ告白するの?」

絵里「う……具体的には決めてないんだけど……」

絵里「希と二人っきりになったときに……」

絵里「二人っきりに…………」

絵里「っ………」


絵里「………………………?」

絵里(あれ?)

花陽「じゃあ花陽が二人っきりになれるようにアシストするね!」

絵里「はっ……!」

絵里「そ、それはダメよ!いくら私のサポートしてくれるっていっても、そこまで花陽を頼るわけにはいかないわ!」


絵里(今の違和感は何かしら……)


花陽「じゃあ絵里ちゃんは一人で告白できますか?」

絵里「え゛っ」

花陽「3年生になっても告白できなかったのに………?」ジトォ…

絵里「うぐっ!?」ギクゥッ

花陽「絵里ちゃんはもっと人を頼るべきですっ」

花陽「花陽は絵里ちゃんを好きだけど、それ以前に大切な仲間でもあるんです!」

花陽「希ちゃんだって、絵里ちゃんはもっと頼ってほしいって思ってると思うから………」ギュッ

絵里「でも……」

花陽「………むー」

240: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 20:13:27.35 ID:SJeNB1Z8
花陽「えいっ」デコピンッ

絵里「あいたたっ」

花陽「いいんです!花陽が絵里ちゃんに協力したいんですっ」プクーッ

絵里「うぅ………」

花陽「じゃあ!こうしましょう!」

絵里「どうしましょう?」

花陽「金曜日までに絵里ちゃんが告白できなかったら、花陽が金曜日に二人っきりになれるようにアシストさせていただきますっ!」

花陽「題して『花の金陽日作戦』ですっ!」ドヤッ

絵里「こ、今週中に告白なんてできるわけな「じゃあいつなら告白できるんですか?」

絵里「うっ………」

花陽「このまま希ちゃんが誰を好きなのかわからないまま卒業しちゃいますよ」

絵里「そ、その通りね………」

花陽「逆に希ちゃんと付き合えたら………」

花陽「…………」

花陽「…………それが絵里ちゃんにとって一番幸せだと思うから」ニコッ

絵里「花陽…………」

絵里(これ以上花陽に辛い思いさせちゃダメ……)

絵里(お互いにとっていい結果にしたいなら……)


絵里「や、やるしかないのね……」

花陽「その通りですっ」フンス

241: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 20:20:00.12 ID:SJeNB1Z8
放課後


希「いっけー凛ちゃん!」

凛「シャー!」

海未「なんの!こっちも凛です!」

凛「シャー!」

希「えーずるいやーんっ」

凛「そうにゃそうにゃ!凛も誰か召喚したいにゃー」

海未「じゃあ私を召喚します?」

凛「海未ちゃんは………」チラッ

希「?」ポイーン

凛「」チラッ

海未「?」ストーン

凛「弱そうだからいいにゃ」

海未「どこを見て言いましたか!?ええい、言いなさい!」

凛「助けて希ちゃーん!」タタタッ

希「あはは♪」







絵里「全然一人にならないわね……」アセアセ

242: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 20:28:13.44 ID:SJeNB1Z8
練習後


絵里「あっ、希!一緒に帰りま「ダメダメ!」

希「最近花陽ちゃんと帰ってるやろ?」

希「やっぱりウチはエリチの恋を応援したいから……」

希「これくらいさせてや♡」

絵里「」

希「じゃあまた明日ね、エリチ♪」タタタッ

絵里「ちょっと待っ…………」


リンチャンカエロッ
カエルニャー♪


絵里「あ…………」

絵里「違うのよぉ……」ヘナヘナ


花陽「絵里ちゃん……」

花陽「ま、まだ明日があるよっ!」

絵里「そうね………」

花陽「花陽、今週はお昼に絵里ちゃんのところいかないから……」

花陽「ファイトですっ!」

絵里「ありがと……うっ………」ズキッ


絵里(また………)

絵里(なんだろうこれ………)ズキズキ


花陽「絵里ちゃん?」

絵里「な、なんでもないわ」ニコッ

244: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 20:35:34.23 ID:SJeNB1Z8
次の日
お昼


絵里「希!」

希「ん?」

絵里「たたたたたまには一緒にお昼でも………」

希「花陽ちゃんはええの?」

絵里「だから花陽とはなんでも…………っ」ズキッ

絵里「なんでも…………」

絵里「…………」


絵里「…………今日は希と食べたい気分なのよ」

希「そう?」ニコッ

絵里「ええ……」

希「最近エリチと食べてなかったから寂しかったんよ…」ショボン

絵里「えっ……」

希「だから誘われて本当は嬉しかったんや♪」ニコッ

絵里「そそそそそ!!!そうなの!?」

希「うん♡」

246: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 20:42:08.68 ID:SJeNB1Z8
絵里(これはチャンスじゃないかしら!)

絵里「じゃじゃじゃあ、生徒会室で食べない?」

希「えー……あんな寂しいところより教室でええやん」

絵里「生徒会室が今日の気分なのよ!」ドキドキ

希「んー……」

希「そこまでいうなら生徒会室でええよ」ニコッ

絵里(よよよよよしっ!)

希「じゃ、いこか♪」

絵里「ええ!」

絵里(上手くいけばこのままここここ………)



ズキッ


絵里(………)

絵里(…………………)

250: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 20:49:55.79 ID:SJeNB1Z8
生徒会室


ガチャ


希「失礼しまーす」

絵里「失礼します」

にこ「げぇっ!?」ギクゥッ

絵里「げげげぇっ!?」ギクゥッ

希「あ、にこっちここにおったん」

にこ「ぐっ………なんでここにいるのよ……」

絵里「それはこっちの台詞よ………」ガックリ

にこ「にこはぁ~、別に予算を増やそうとかしてないしぃ?そんなんじゃないしぃ?」アセアセ

絵里(なんで今日に限って………)

希「あ、どうせならにこっちも一緒にお昼食べへん?」

絵里「え゛っ」

にこ「いいの?」

希「ウチはええよ~。にぎやかなほうが楽しいやん♪」

希「ね、エリチ」ニコッ

絵里「…………………そうね」

にこ「じゃあ一緒に食べるにこぉ♡」スッ

絵里「なんでお弁当持ち込んでるのよ………」


絵里(また失敗ね……)ホッ

絵里(!?)

絵里(安心しちゃだめじゃない!)

絵里(なんとかして花の金陽日を阻止するのよっ……!)

251: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 20:55:45.70 ID:SJeNB1Z8
放課後


海未「今日もユニット練習に取り組みましょう」

海未「今週はユニット週間です」

絵里(そんなぁ………)ヘナヘナ

海未「さ、各ユニット始めてください」パンッ


希「じゃあまたね、エリチ♪」ポンッ

絵里「」

にこ「絵里ちゃん、今日もよろしくにこぉ♡」

絵里「」






花陽「」ハラハラ

穂乃果「花陽ちゃん、はじめよっ♪」

花陽「あっ………はい………」

252: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 21:00:42.63 ID:SJeNB1Z8
練習後


絵里「希……一緒に……」

希「あー……今日はにこっちとスーパーに買い物にいくんよ……」

絵里「わ、私も一緒に……」

希「セールやから、なるべく少人数がいいんや……」

希「だから今日も花陽ちゃんと帰り?」チラッ

花陽「っ!?」

絵里「…………」

絵里「じゃあ仕方ないわね」

希「ほんまにごめんなぁ……」

希「じゃあまた明日♪」

絵里「ええ。さようなら」


ハヤクシナサイヨネー
ゴメンゴメン…


絵里「…………」

花陽「絵里ちゃ……」

絵里「…………」

絵里「……………」


絵里「…………帰りましょう」

花陽「う、うん……」

253: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 21:08:42.18 ID:SJeNB1Z8
次の日
お昼


絵里(あれ?希がいないわね……)

絵里(どこにいるのかしら……)キョロキョロ


……………
………



練習後


「お疲れ様でした!」


絵里「希!」

希「あっ、エリチ」

絵里「今日こそ一緒に……」

希「エリチ、あんまり花陽ちゃんが誤解しちゃうようなことはあかんで?」

絵里「へっ……?」

希「ウチと帰ったら花陽ちゃん誤解しちゃうやろ?」

希「これからは控えな……ね?」

絵里「…………っ」

希「じゃあまた明日♪ばいばいエリチ」ニコッ


タタタッ…


絵里「…………」




絵里「…………っ」ギリッ

257: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 21:16:44.41 ID:SJeNB1Z8
花陽「絵里ちゃ……」

絵里「ああ、花陽」ニコッ

花陽「ひっ……」ビクッ

絵里「希に誤解されちゃってるの」



絵里(やめて)



絵里「このまま一緒に帰ったらまた誤解されちゃうわ」



絵里(言わないで)



絵里「だからさ」



絵里(花陽に八つ当たりしちゃ……)

258: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 21:18:37.38 ID:SJeNB1Z8
絵里「しばらく花陽とは帰りたくないかな」ニコッ


花陽「あっ………」



花陽「ごめんなさ……」ジワッ…

花陽「ごめんなさい………」ポタリ…

花陽「ごめんなさい絵里ちゃんっ!」ダダッ





絵里「……………」

絵里「傷つけちゃ………」



絵里「ダメなのに……」ポタッ…



絵里「なんでっ………っう……あ……」グスッ







絵里「うあああああっっっっ…………!!!!」

260: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 21:24:32.72 ID:SJeNB1Z8
金曜日


絵里「…………」

絵里(結局、あのまま花の金陽日になってしまった)

絵里(花陽を傷つけたまま………)

絵里「…………っ」グッ




絵里「…………」

絵里「」チラッ

絵里(……………あれ?)

絵里(今日も希が見当たらないわね……)キョロキョロ

絵里「ん?希の机に何かメモが………」ピラッ


『希ちゃん♡
今日は生徒会室に来てね』


絵里「…………」

絵里「これって………」

261: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 21:30:21.32 ID:SJeNB1Z8
タッタッタッタッ………


絵里「花陽………っ」

絵里「ごめんなさい……」

絵里「私、はっきりさせるから………」

絵里「これ以上花陽を傷つけないからっ………」


タッタッタッタッ…



希「~♪」


絵里(いたっ!)


ガチャッ
バタン


絵里「本当に……生徒会室に………」

絵里「…………っ」グッ


絵里(これがきっと最後チャンス……)

絵里「花陽……私頑張るから、見ていて……」

264: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 21:38:42.84 ID:SJeNB1Z8
絵里「落ち着いて、しんこきゅ『おまたせー♪』

絵里「っ!?中から声が………」ピタッ


『メモちゃんとわかった?』

『あったり前やん♡』


絵里「希と………誰かしら……」


『っていうか、わざわざあんなメモ使わんでも良かったんやないの?』

『い、いいのよ!こっちのほうが……』




『恋人っぽいじゃない……』




絵里「!!!?」ドクンッ


『そうやね♡ほんまににこっちは乙女やなぁ~』

『や、やめなさいよっ………!』



絵里「……………………」ドクンッ

絵里「に……こ…………………と……」ドクンッ





絵里「嘘…………」ポタッ…

268: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 21:46:24.58 ID:SJeNB1Z8
……………


花陽(絵里ちゃん、教室にいなかったけど……)キョロキョロ

花陽(花陽から提案したのに……ちゃんと実行しなきゃダメだよね……)

花陽「よし、まずは生徒会室を見に行って………」クルッ


絵里「はぁ………はぁ………」タタッ…


花陽「あっ!いた!」

花陽(追いかけなきゃっ……!)

花陽「っ……………」

花陽「速くて追い付けないよぅ………」ションボリ

花陽(それに……)


『希に誤解されちゃってるの』

『このまま一緒に帰ったらまた誤解されちゃうわ』

『しばらく花陽とは帰りたくないかな』


花陽「…………」

花陽「花陽が行ってもまた誤解されちゃうよね……」

花陽「…………」

花陽「あぁ……でも……」オロオロ

271: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 21:52:28.19 ID:SJeNB1Z8
絵里「嘘よ………なんでにこが………」ポタポタ…




『お互いこれに助けられたな……これがにこっちやったら……』
『あ、にこっちはちっこいからこれに埋まってまうな』

『あ、どうせならにこっちも一緒にお昼食べへん?』

『あー……今日はにこっちとスーパーに買い物にいくんよ……』




絵里「そんな…………」ポタポタ…



『そうやね♡ほんまににこっちは乙女やなぁ~♪』




絵里「いや…………」ポタポタ…






絵里「いやあああああ!!!!!」ダダッ

274: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 21:56:18.74 ID:SJeNB1Z8
タッタッタッタッ…


絵里「いや………いやっ…………」


タッタッタッタッ…


絵里「嘘よ………」


タッタッタッタッ…


絵里「いやっ…………………!」

絵里「い……」

絵里「っ!?」ビクッ

花陽「っ!?」ビクッ

絵里「あぶなっ…………!」



ドンッ


花陽「きゃっ……!」

絵里「いっ………」

276: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/21(土) 21:59:56.71 ID:SJeNB1Z8
花陽「絵里ちゃんっ!?」アセアセ

絵里「っ………」

花陽「あのっ………だいじょう……」

絵里「今は………」

絵里「花陽の顔を見たくないっ…………」グッ

花陽「えっ………?ごめんなさっ………」

絵里「さようならっ!!!」ダダッ


タッタッタッタッ…


花陽「絵里ちゃん………」

花陽「目が真っ赤だった………」



花陽「……………絵里ちゃん…」ポタッ…

花陽「絵里ちゃ………うぁ………っ…………」ポタポタ…

327: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 17:31:03.80 ID:++aWJYs5
日曜日
駅前


花陽(…………)

花陽「絵里ちゃん来てくれるかな……」



『花陽の顔を見たくない』

『さようなら』



花陽「…………」

花陽「来てくれなくても……待つからね……」

花陽「花陽にはこれしかできないから……」

328: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 17:36:34.25 ID:++aWJYs5
絢瀬家


絵里「ぅん………」モゾモゾ

絵里「…………ふぁ……?」

絵里「………あぁ」


絵里(もう10時か………)


絵里「…………」


絵里「とりあえずカーテン開けましょ……」


シャーッ


絵里「………まぁ、晴れてないほうが今の私にとってありがたいわね」

絵里「キッチンにでも行きましょうか……」トテトテ

330: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 17:44:03.16 ID:++aWJYs5
亜里沙「あ、お姉ちゃんおはよう」

絵里「おはよう……」

亜里沙「こんな時間まで寝てるなんて珍しいね」ニコッ

絵里「そうね……ちょっとお水もらえるかし………ん?」

絵里「こんなに荷物持ってどこかいくの?」

亜里沙「うん!雪穂の家に泊まるの!」

絵里「明日の学校はどうするの?」

亜里沙「そのまま雪穂の家から一緒に行くよ」

絵里「そう……」

亜里沙「お母ちゃんとお父さんも旅行中だし、お姉ちゃん一人になっちゃうけど………平気?」

絵里「えぇ、大丈夫よ」

絵里(むしろ一人のほうがありがたいわ)

亜里沙「良かった!じゃあ亜里沙はもう行くね」

絵里「相手のご家族に迷惑かけないようにね」

亜里沙「わかってるよぅ………ばいばいお姉ちゃん♪」

絵里「いってらっしゃい」


ガチャッ
バタン


絵里「…………」

絵里(何も考えたくない)

絵里「…………」

絵里「……………」

絵里「………………寝ましょ」

331: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 17:44:47.26 ID:++aWJYs5
お母ちゃんじゃなくてお母さんです
やっちまった

332: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 18:54:44.40 ID:++aWJYs5
…………
………



絵里「ん………」ムクッ

絵里(今は………)

絵里「4時か………」

絵里「…………」

絵里「さすがに何か食べないとダメよね」

絵里(でも食欲ないし……)

絵里「…………」




絵里「寝よ………」モゾモゾ

絵里(このまま何も考えず1日が終わってしまえばいいのに………っ)

337: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 19:00:26.74 ID:++aWJYs5
……………
………



ドンドンドンッ……
ドンドンドンッ……


絵里「ぅん………?」ムクリ

絵里(玄関から物音が……)


ピンポーンピンポーン!


絵里「うるさいわね………」モゾッ


ピンポーンピンポーン!
ピポピポピポピポピンポーン!


絵里「ああうるさいっ!」ガバッ


ドタドタドタ


ガチャッ


絵里「誰よ!人がせっかく寝て……………」

希「…………」

絵里「希っ…!?」

338: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 19:08:50.07 ID:++aWJYs5
バチンッ


絵里「いっ………!?」

希「あんたアホちゃうの!!!?」

希「いつになったら迎えにいくんよ!!!?」

絵里「はぁ?」

希「この雨のなか!!!!」

希「花陽ちゃんずっと待ってるんよ!!!?いつまで待たせてるんや!!!!」ギロッ

希「もう7時やで………?こんな時間に女の子が一人なんて………」

絵里「希には…………関係ないじゃない」フイッ

希「関係なくない!!!!」

希「花陽ちゃんはウチの大事な仲間や!」

希「そしてエリチも………!」

絵里「っ……!!」ギュッ

339: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 19:14:00.10 ID:++aWJYs5
希「花陽ちゃん、自分が待ち合わせ場所にいなかったらエリチが心配しちゃうってずっと外におるんよ………?」

希「こんなことして何も思わんの!!!!?」

絵里「希に関係ないわ」

希「あるゆうてるやろ!!!エリチも花陽ちゃんも大事な仲間……」

絵里「私は希を仲間と思ったことなかったわよ!!!!」

絵里「ずっと………」




絵里「ずっとあなたが好きだったっ!!!」


希「えっ……?」

342: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 19:20:09.36 ID:++aWJYs5
絵里「私にとってあなたは仲間なんかじゃない!!!」

絵里「仲間なんかよりずっと………」



絵里「大事で大好きな人だった!!!!」ポタッ…



希「…………っ」

絵里「なのに……花陽に告白されてから私の毎日が変わってしまった………」

絵里「花陽を傷つけないように気をつかい……希には誤解されて………」

絵里「希に告白できないうちに……」

絵里「あなたに恋人が出来た………」ポタポタ…

希「エリチ……」

絵里「あなたに今の私の気持ちなんてわからないわよ……」

絵里「もう………ほっといて………お願いだからっ………」

343: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 19:20:55.50 ID:++aWJYs5
サバ落ち中に書きためたやつ終わりです
ご飯行ってきます

350: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 20:10:08.33 ID:++aWJYs5
希「なんで言ってくれなかったん………」

絵里「言えるわけないじゃない!!!」

絵里「私は……………」


『絵里ちゃんはやりたいことにまっすぐで、いつもみんなを引っ張ってくれる』


絵里「………。そんな人間じゃないのよ」

希「…………」




希「じゃあ、エリチにとって花陽ちゃんは……?」


絵里「え………?」


希「エリチの日常を壊した人……?エリチが失恋する原因を作った人……?」

希「それとも……………いつもエリチの周りをうろつくうっとうしい人?」

絵里「………花陽のことを悪く言わないで」

希「じゃあエリチにとって花陽ちゃんってどんな人?」

絵里「…………」

351: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 20:20:24.05 ID:++aWJYs5
絵里「花陽は………」



『だからね、花陽が好きって言った時、どう断ろうか考えてたのもわかっちゃったんだ……えへへ』

『花陽のお弁当食べます!?いっぱい作ってきましたから!』

『絵里ちゃんのことならなんでも知ってますから!』

『題して『花の金陽日作戦』ですっ!』



絵里「いつも私の気持ちを一番に考えてくれて………」



『え、絵里ちゃんと一緒に帰りたいっ……ですっ!』

『は、花陽とデートしてください!』

『花陽のお弁当食べます!?いっぱい作ってきましたから!』

『きききき今日はずっと手をつなぎましょう!/////』

『セバスチャン!』



絵里「ちょっと大胆で………」

352: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 20:29:03.36 ID:++aWJYs5
『5回目のデートの時、花陽と乗ってもいいと思ってくれたら……その時は一緒に乗ってください』

『こんな気持ちになったのは初めてで、どうしていいかわからないんです』

『でも、絵里ちゃんが幸せならそれでいいかな』

『お願い絵里ちゃん、一人で抱え込まないで。ちっちゃな力だけど、花陽は絵里ちゃんを支えることだってできるんですっ』

『泣いていいよ、我慢しないで絵里ちゃん。花陽が隠しててあげる』



絵里「たまに大人びてみえて………そして…………」



『絵里ちゃんのことが好きでした』

『絵里ちゃんを好きになっていました』

『やっぱり好きです絵里ちゃん』

『絵里ちゃんを好きになって、初めて………』






『恋をすることを知りました』


絵里「…………………っ!!」ギュッ

355: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 20:39:10.69 ID:++aWJYs5
絵里「この気持ちが私はよくわからないの………」

絵里「希を好きだった時の気持ちとは違う……」

絵里「私はこんな中途半端な気持ちで花陽に会いたくないっ……!」

希「それでも花陽ちゃんは待っててくれると思うよ」

希「今も、これからも、きっと」

絵里「でも……」

希「あとはエリチの気持ち次第や」

絵里「私の………」

希「ウチは信じてる」

希「ウチの好きだったエリチは、きっと1歩踏み出してくれるって」ニコッ

絵里「えっ!?今なんて………」

希「ウチね、エリチが好きだったんよ」

希「でも、その時自分気持ちをちゃんと信じてあげられなかったん」

希「結局言い出せずに2年生になる頃にあきらめたんや」

絵里「…………なんで言ってくれなかったのよ……」

希「お互い様やろ?」ニコッ

絵里「希…………」

356: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 20:46:04.68 ID:++aWJYs5
希「言うことは言った」

希「あとはここから出るだけやで、エリチ」

絵里「…………」

希「さぁ!早く!」

絵里「…………」グッ

絵里「ありがとう希………」

希「ううん。ウチは好き放題言いにきただけや」

絵里「私…………」




絵里「………行ってくる!」


希「うんっ。いってらっしゃいエリチ!」

絵里「本当に本当にありがとう……!」


タッタッタッタッ……




希「がんばって、エリチ、花陽ちゃん……」

359: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 20:52:40.46 ID:++aWJYs5
駅前


絵里(思ったより雨が強いわね……)

絵里「花陽………どこに………」キョロキョロ





花陽「…………」ブルブル


絵里「は………」

絵里「花陽!!!!」ダッ


花陽「あ……絵里ちゃん……」

花陽「遅かったね……来てくれて良かった」ニコッ

絵里「良かったじゃないわよ……なんでこんな時間まで……」

花陽「花陽には……これしかない……か……………ら………」フラッ


バタッ………


絵里「花陽!!!!!」

絵里「花陽!!花陽!!!!」

花陽「……ぇ………ちゃ………」

絵里「身体がこんなに冷たく……」

絵里「…………っ」ギュッ


グイッ

363: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 20:58:49.35 ID:++aWJYs5
花陽「ぇ……ぃちゃ………?」

絵里「乗り心地悪いかもしれないけど、しっかり掴まってて。走るから」

花陽「………」ギュッ

絵里「ありがとう………」

絵里「行くわよっ」ダッ


タッタッタッタッ……





絢瀬家


絵里「さ、お風呂わかすから先に服脱いでタオルにくるまっててちょうだい」

花陽「うん……」モゾモゾ

絵里「脱いだ服洗っておくわ。ここのかごに入れといてね」

花陽「うん……」

絵里「…………」

絵里(やっぱり家に誰もいなくて正解ね………)

364: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 21:04:10.16 ID:++aWJYs5
絵里「寒く………ないわけないわよね……」

絵里「何かしてほしいことある?」

花陽「…………」

花陽「絵里ちゃんに……ぎゅっとして…………ほしい……」ポケーッ…

絵里「うっ…….///そ、そんなのでいいのかしら………」

花陽「うん………」

絵里「じ、じゃあ……失礼するわね……」


ぎゅっ


花陽「絵里ちゃんあったかいね………えへへ……」ニコッ

絵里「…………」

絵里「…………ごめんなさい花陽」

絵里「私、花陽を傷つけることしかしてないわよね………」

花陽「そんなこと……ないよ……」ギュッ

花陽「絵里ちゃん、ちゃんと来てくれたから…………」ニコッ

絵里「っ………!!!」

371: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 21:24:04.84 ID:++aWJYs5
花陽「デートなんて………花陽が勝手に押しつけたから………」

花陽「来てくれないって………思ってた……」

花陽「だから、ありがとう絵里ちゃん」ニコッ

絵里「なんでっ………」

花陽「?」

絵里「私を責めていいのよ……?なんで私を責めないのよ………」

花陽「絵里ちゃん………」

絵里「私………もうどうしていいかわからないのよ………」

絵里「いっそ私のことなんて………」

花陽「そんなこと言わないで、絵里ちゃん………」ナデナデ

絵里「!」

花陽「花陽は絵里ちゃんが好きだから………そんなこと言わないで………」ナデナデ

絵里「…………ごめんなさい」

花陽「ううん……」

376: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 21:39:31.34 ID:brAz6Hyq
絵里「…………」

花陽「…………」

絵里「…………」

花陽「…………」

絵里「…………………お、」

絵里「お、お風呂まだかしらー………」ガタッ

花陽「あっ………」グラッ

絵里「花陽っ………!」


ぎゅっ


花陽「あ………れ………?」

絵里「大丈夫、花陽……?」

花陽「なんか……絵里ちゃんが……二人いる………」

絵里「えっ?」

花陽「あっ、増えた……」

絵里「花陽まさか……」ピタッ

花陽「んっ……絵里ちゃんのおでこ冷たい………」

絵里「すごい熱………」

絵里「ごめんね、今私のパジャマ持ってくるから!」

花陽「はひ………」 👀

377: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 22:01:14.30 ID:brAz6Hyq
…………
……



絵里「ごめんなさい……サイズが……」

花陽「ううん……ありがとう」ダボッ…

絵里「下着は新品だから安心してちょうだい」

花陽「うん」ニコニコ

絵里「後は……残念だけどお風呂はだめね……」

花陽「そうだね」ニコニコ

絵里「…………」

花陽「」ニコニコ

絵里「………なんでそんなに機嫌がいいのよ」

花陽「だってね………」


花陽「くんくん……」

絵里「ちょっ……///」

花陽「絵里ちゃんの匂いがする」ニコニコ

絵里「は、花陽………///」

花陽「絵里ちゃんにぎゅってされてるみたい」ニコニコ

絵里「う……///」

379: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 22:09:37.91 ID:brAz6Hyq
絵里「リ、リビングにいたら花陽が寝れないから私の部屋に行きましょ!ねっ?///」ガタッ

花陽「くんくん…」

絵里「ちょっとっ……!///」

花陽「………嫌ですっ」プイッ

絵里「え」

花陽「寝ちゃったら絵里ちゃんとお話しできません」プクーッ

絵里「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ?///」グイッ

花陽「嫌ですっ」

絵里「花陽っ」グイッ

花陽「いーやーでーすーっ」プクーッ

絵里「な、なんて聞き分けの悪い子なの………」

花陽「絵里ちゃんが花陽が寝るまでお話ししてくれたら行きます」プクーッ

絵里「お話しするから……行きましょ?ね?」

花陽「うーーーーんーーー………」

花陽「行きます」ニコニコ

絵里「ほっ……」

絵里(熱でぼんやりしてるのかしらね……)

花陽「おんぶ」

絵里「えっ?」

花陽「おんぶ♪」ニコニコ

絵里「わかったわ……はいっ」

花陽「♪」

380: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 22:15:54.58 ID:brAz6Hyq
絵里の部屋


絵里「よっ……」

絵里「花陽、おろすわよ?」

花陽「…………」

絵里「花陽?」

花陽「…………」




花陽「………zzz」

絵里「あら………」

絵里「何が寝るまでお話し、よ」クスッ

絵里「おろすわよー………」ソーッ


どさっ………


花陽「ぅぅん………」

花陽「zzz」

絵里「ふぅ………」

絵里「今のうちに解熱剤探すのとおかゆ作って………」チラッ

花陽「むにゃ………」

花陽「絵里……ちゃん…………♪」ニコッ

絵里「…………」

384: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 22:26:56.64 ID:brAz6Hyq
花陽「らいすき………えりちゃ………」ニコニコ

花陽「…………えへ……へ……♪」

絵里「……………」

絵里「花陽…………」ナデナデ…

花陽「えいちゃ………むにゃ……」

絵里「花陽….…」


















ちゅっ

386: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 22:31:06.69 ID:brAz6Hyq
花陽「むにゃ……」

絵里「…………」


絵里「……………………」



絵里「!!!!!!????」

絵里「ななななな!!!!!/////」ガバッ

絵里(何やってるのよ私!!!!!)

絵里(バカバカバカバカバカ!!!!!!)

絵里「あ、う、あ、お、え、あ、あ………////」

絵里「お、おかゆ!入りましょう!せっかくだし!もったいないわ!」ガタッ

絵里「お風呂探して解熱剤作らないと!!!」

絵里「お邪魔しましたー!!!!!!」




絵里(何やってるのよ何やってるのよ何やってるのよ何やってるのよ何やってるのよ)

絵里「バッカジャナイノー!!!!?/////」

387: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/23(月) 22:39:32.46 ID:brAz6Hyq
絵里「はい!お風呂バーっ!」ジャバー


絵里「おかゆぐるーっ!」クルクル


絵里「解熱剤ぽいーっ!」ポイッ

絵里「ああっ!投げちゃダメじゃないっ!」アセアセ

絵里「何やってるのよ、ああもう!」



絵里「…………本当に……何やってるのよ………」

絵里「なんで…………」

絵里「………………」

絵里「ダメよ……こんなすぐに………」


『らいすき………えりちゃ………』


絵里「っ////」

絵里「本当に…………」

絵里「バカじゃないの………私…………」

絵里「一体どうしちゃったのよ………」ギュッ

416: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 17:16:36.59 ID:Mi/HyOJ1
…………
……



チュンチュン…


花陽「んむ………ふぁ……」モゾモゾ

花陽「…………」

花陽「!」パチッ

花陽「あ、あれ?ここは……」キョロキョロ


花陽「あ……」

絵里「…………zzz」スースー…

花陽「絵里ちゃん……」ナデ…

花陽「じゃなくてっ!……ここはもしかして絵里ちゃんの家………?」

花陽「な、なんで花陽が絵里ちゃんの家にいるんだろう…?///」

花陽(それに絵里ちゃんの匂いでなんだか頭がクラクラとするような……うぅ………///)ドキドキ

花陽「えっと………確かあの時………」



………
…………

417: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 17:27:10.36 ID:Mi/HyOJ1
花陽(絵里ちゃん遅いな……)

花陽(雨も降ってきちゃったし………)

花陽(絵里ちゃんやっぱり来てくれないのかな……)ショボン


希「ん?花陽ちゃん?」

花陽「あ……希ちゃん……」

希「偶然やねぇ~♪何してるん?」

花陽「えっと……待ち合わせで……」

希「待ち合わせ?もう7時になるのに?」

花陽「うん」

希「あ~!さては大人の階段のぼろうとしてるんやなぁ?」ニヤニヤ

希「このおませさんめっ♪」ワシワシ

花陽「きゃっ……」

希「……………え?花陽ちゃんちょっと身体冷えすぎちゃう?」

花陽「そんなことないよ」

希「ちょっと待って。花陽ちゃん傘は?」

花陽「忘れてきちゃった」エヘヘ

希「いつから待ってるん?」

花陽「…………」

希「答えて」

花陽「…………」

花陽「10時………」ボソッ

希「それは朝の………?」

花陽「」コクン

希「アホちゃうん………こんなに身体冷やしてこんな時間まで………」

418: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 17:36:19.18 ID:Mi/HyOJ1
希「はよ帰らな風邪ひいてまうよ……」グイッ

花陽「」フルフル

希「花陽ちゃんっ!」

花陽「ダメだよ……花陽が待ち合わせ場所にいなかったら絵里ちゃんが心配しちゃうから」

希「エリチと待ち合わせしてるん?」

花陽「」コクン

希「…………っ」

希「わかった。ウチがエリチを引きずり出してくる」

花陽「ダ、ダメだよ……!希ちゃんが行ったら……………」

花陽「…………」

希「ウチが行ったら何やの?」

花陽「それは……」

希「ウチはエリチも花陽ちゃんも大事な仲間やと思ってるん」

希「仲間がこんなに辛い思いしてるのに、放っておけるわけないやんっ!」

花陽「希ちゃ……」

希「花陽ちゃん、ウチがエリチ連れてくるまでちゃんと中であったまらなあかんよ?な?」グッ

花陽「でも……」

希「だめ。命令や」

花陽「…………」

422: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 17:42:25.04 ID:Mi/HyOJ1
希「傘がないんやから。ちゃんと中にはいっててや、ね?」

花陽「…………」

花陽「」コクン

希「いいこやね」ニコッ

希「よしっ、エリチが来たらちゃんと怒らなあかんよ?」

希「じゃあ!」ダダダッ




花陽「行っちゃった……」

花陽「…………」

花陽(きっとこれは花陽に対する天罰なんだ)

花陽(絵里ちゃんの恋を邪魔して………)

花陽(絵里ちゃんを苦しめた罰……)

花陽「だから花陽は甘んじて受けなきゃだよね………えへへ……」



花陽(絵里ちゃん……今までごめんなさい)


花陽(そしてありがとう………)

423: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 17:48:40.23 ID:Mi/HyOJ1
……………
………



花陽「確かそのあと絵里ちゃんが来てくれて………」

花陽「……………よ、よく覚えてないや……」

花陽(でも……)

絵里「」スースー…

花陽「絵里ちゃん……」


スッ


花陽「ありがとう」ニコッ

絵里「んむ………」

絵里「はな……よ……」ムニャムニャ

花陽「!!!///」

花陽「え、絵里ちゃん……///」ドキドキ

絵里「す………」

絵里「…………zzz」

花陽「あ、う………」ドキドキ

花陽(絵里ちゃんがこんなに近くに……っ///)ドキドキ

絵里「」スースー

花陽「んぐっ………////」ゴクリ


花陽「…………///」ソーッ

絵里「」スースー

花陽「………////」ソーッ

絵里「」スースー

花陽(あ、あといっせんち…………////)

424: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 17:56:49.26 ID:Mi/HyOJ1
絵里「」スー……







絵里「んぅ?」パチリ

花陽「!!!!///」ビクッ

絵里「はっ?えっ!?////」ビクッ

花陽「あわわわわわ////」

絵里「ななななな////」グラッ

絵里「きゃっ……」


どすんっ


絵里「いたた………」

花陽「あ、だ、大丈夫?絵里ちゃんっ!?」

絵里「えぇ………だいじょう…………」

絵里「あ………う………………/////」プシュー

花陽「ご、ごめんね絵里ちゃん………」

絵里「ううううん!大丈夫!大丈夫!全然!あはっあははははは!/////」

花陽「絵里ちゃん?」

絵里「あ、えっと、おかゆ作ったの!持ってくるわね!あはははは!!////」ガタッ


ツルッ


絵里「きゃっ!」ドスンッ

花陽「だ、だいじょう……」

絵里「大丈夫!大丈夫!あはは////」

絵里「あはははは/////」


ガチャ
バタン


花陽「」ポカーン

花陽「ど、どうしたんだろう絵里ちゃん……」

427: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 18:02:54.71 ID:Mi/HyOJ1
絵里(もうなんなのよっ!!!/////)

絵里「あああ本当にもう!」

絵里「…………」

絵里「///」ボンッ

絵里「ダメダメダメ!/////」

絵里「い、今はまず学校に連絡いれないと………」ピポパ

絵里「あ、もしもし…………はい…………はい………」




絵里「ふぅ………」

絵里「ずる休みなんて初めてだけど………しょうがないわよね」

絵里「で、おかゆを温めて…………」


『ちゅっ』


絵里「////」ボンッ

絵里「ああ!なんで思い出すのよバカバカ!///」

428: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 18:09:34.50 ID:Mi/HyOJ1
絵里(でも朝のって…………)

絵里「キキキキス………しようとしてたわよね………?」ドキドキ

絵里(……………じゃあ起きなきゃ良かったかも……)ショボン



絵里「じゃなくてだからダメなんだってば!////」ブンブン

絵里「私は………」


絵里「私はこんなに早く心変わりしてしまう女だったかしら……」

絵里(あんなに希を想い続けていたのに………)

絵里「………こんな…」

絵里「こんな気持ちのまま花陽と付き合って………また心変わりしちゃったら…………」ズキッ

絵里「私はまた花陽を傷つけることになっちゃう………」

絵里「…………」






絵里「早くおかゆと………風邪薬持っていかなきゃ……」

431: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 18:20:00.75 ID:Mi/HyOJ1
絵里の部屋


ガチャ


絵里「おまたせ~」

花陽「わぁおいしそう~♡」キラキラキラ

絵里「熱いから気をつけて食べてね」

花陽「はいっ♡」ニコッ

絵里「あとは学校に電話しといたから安心してほしいのと……」

絵里「食後に風邪薬飲んでちょうだいね、はい」

花陽「ありがとう絵里ちゃん」ニコニコ

絵里「いえ……お礼を言われるようなことは何も………」

花陽「ううん。こんなに良くしてもらって、お礼を言わないほうがおかしいよ」ニコニコ

絵里「…………」

絵里「私がちゃんと待ち合わせに行ってたらこうはならなかったから………」グッ

絵里「だから……その……お礼を言われるようなことは本当に……」ゴニョゴニョ

花陽「でも、絵里ちゃんが待ち合わせにきてたら花陽はこんなに絵里ちゃんと一緒にいられなかったよ♡」

花陽「だからありがとう絵里ちゃん♡」

絵里「うっ///」

花陽「怪我の功名、だねっ」ドヤァ

絵里「うぅ………優しいのね………」

絵里「ありがとう花陽……」ニコッ

花陽「いえいえ♪」

432: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 18:29:30.52 ID:Mi/HyOJ1
花陽「ところでお家の人は……」

絵里「亜里沙は学校だし、両親は新婚旅行よ」

花陽「し、新婚……///」

絵里「なんでそこで赤くなるのよ……」デコピンッ

花陽「あう……」

絵里「食べ終わったら熱計ってちょうだい。下がってたらシャワー浴びて汗流せるし」

花陽「あ……なんかクラクラするなって思ったら花陽そんなに熱出してたんだね……」

絵里「今ごろ気づいたの?」クスッ

花陽「だ、だって朝はアレがあったから………忘れてて…////」

絵里「ああああアレね………アレ………////」

花陽「……////」

絵里「……////」

花陽「……ご、ごめんね……いきなりキキキキスしようとして……」ショボン

絵里「いやっ!いいのよ!全然!あはは!!!」

花陽「えっ?」

絵里「えっ?」

花陽「てっきりそいうのは恋人とって怒られるのかと思って………」ショボン

絵里「ああ………ああぁ………」

絵里(私が言ったことなのに私が守らないでどうするのよ!////)

435: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 18:37:01.33 ID:nf6IpZDj
絵里「あ、あれよ………」

絵里「あれは未遂だから…………その……」

絵里「セー……フ?」

花陽「ふふっ………」

花陽「さては……花陽に何かイタズラしましたね?」ニヤリ

絵里「へぇっ!!!?」ギクッ

花陽「えっ、本当に……?」

絵里「ち、違う!違わないけど!違う………」

花陽「えーっ?何をしたの絵里ちゃんっ!」オロオロ

絵里「何も………してな……い」キョドキョド

花陽「その顔は嘘ついてる顔ですーっ!」

絵里「あ、う………////」


絵里「あーっ!花陽の服に乾燥機かけなきゃー!」ガタッ

絵里「…………」

花陽「絵里ちゃん?」

436: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 18:43:19.54 ID:nf6IpZDj
絵里「…………」





絵里(また逃げるの?)

絵里(そうやって誤魔化すの?)

絵里「…………」


絵里(いつまでそうしているつもりなの………?)


絵里「…………」



絵里「やっぱり花陽、ごめんなさい」ペコッ

花陽「あー!やっぱりイタズラしたんですねっ」プクーッ

絵里「寝てる花陽にキスしました」

花陽「ふーん、キスしたんですかぁ……キス……………」

花陽「……………キスしたんですかぁ!!!?////」ボンッ

絵里「その………無意識に身体が動いてて………」

絵里「自分の気持ちがはっきりしない内に軽率な行動をとってしまったと思う」

絵里「本当にごめんなさい」ペコッ

花陽「キキキキ……////」 👀

439: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 18:54:28.79 ID:nf6IpZDj
絵里「許してくれるとは思わないけど………」

絵里「本当に本当にごめんなさいっ!」

花陽「…………ゆ」

花陽「許しませんっ」プイッ

絵里「っ………」

花陽「絵里ちゃんには罰をあたえますっ」プンプン

絵里「甘んじて受ける覚悟よ……」

花陽「罰として…………」











花陽「5回目のデートは遅刻禁止ですっ」ビシッ

絵里「…………へっ?」

花陽「だから、次は遅刻しないでね」ニコッ

絵里「花陽……」

花陽「えへへ、おかゆご馳走さまでした♡」

花陽「お薬もありがとう」

花陽「そして今まで花陽に付き合ってくれてありがとう」ニコッ

絵里「…………」

花陽「5回目のデート、楽しみにしててね♡」

絵里「…………っ」

絵里「ありがとう……」ニコッ

花陽「ううん♡」

花陽「それまでは何も聞かないから」

花陽「絵里ちゃんが一番幸せになれる答えを見つけてね」

絵里「えぇ……」

440: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 19:03:57.37 ID:nf6IpZDj
夕方


花陽「色々ありがとうね、絵里ちゃん」

絵里「いいえ……。今日はゆっくり休んでちょうだい」

花陽「うん、そうするね」

絵里「忘れ物はないかしら?」

花陽「大丈夫だと…………あっ!」

絵里「何を忘れたの?」

花陽「絵里ちゃんこっちきて」

絵里「?」

花陽「…………えいっ!」


ぎゅっ


絵里「っ!?」ドキッ

花陽「えへへ」


ぱっ


花陽「こ、これだけ!」

花陽「お邪魔しましたっ!///」ニコッ


ガチャ
バタン


絵里「…………っ」ドキドキ…

絵里「本当に………私って………最低ねっ……」ギュッ

450: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 20:12:20.52 ID:nf6IpZDj
学校


絵里「あっ」

希「おっ」

絵里「あの………」


絵里「この前はありがとう……」

希「ううん」ニコッ

絵里「そしてごめんなさい」ペコッ

希「ウチこそほっぺ叩いたりしてごめんなぁ……痛かったやろ?」ナデナデ

絵里「そうね、すごく効いたわ」クスッ

希「ちゃんと迎えにいってあげた?」

絵里「もちろん」

希「良かった……」ホッ

絵里「…………あのね、希」

希「ん?」

絵里「私ね、あなたが好きだったけど……」

絵里「もしかしたら、あなたを好きな自分が好きだったかもしれないの………」

希「急にどうしたん?」クスクス

絵里「わ、笑わないでよ……」

453: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 20:23:35.61 ID:nf6IpZDj
絵里「私……花陽といて、希を好きだった時とは違うドキドキがすることに気づいたの」

絵里「もしかしたらこれが本当に好きっていうことなのかもしれない………と思って………」

希「ふふっ」クスクス

絵里「な、なによ……」

希「エリチってほーんま子供やね♪」

絵里「へ?」

希「そんなことウチに言ったら……ウチだってエリチのことが好きだったのに……」

希「ショックやん……」ショボーン

絵里「あ、ごごごごめんなさい!」アワアワ

希「…………」チラッ

絵里「私ったら………本当にごめんなさい希……」オロオロ

希「…………」クスッ





希「うっそー♪」ケロッ

希「好きって言うのに正しいも間違いもないよ」

希「好きと思ったら好き!それだけやろ?」ニコッ

絵里「……………私は」

絵里「希みたいには………考えられない……」

希「どうせ失恋してすぐに恋ができるはずない、って思ってるんやろぉ?」ニヤリ

絵里「うっ……」ギクッ

454: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 20:31:36.37 ID:nf6IpZDj
希「言ったやろっ!花陽ちゃんは待ってくれるって」

絵里「!」

希「こーんな臆病で優柔不断なエリチを好きになってくれてるみたいやし?」

希「ちゃんと覚悟してる、しっかりした子やと思うん」

希「だから…………」

絵里「…………」

希「…………」

絵里「…………」

絵里「?」

希「ん?」

絵里「だから………何?」

希「んー……」

希「この先はエリチが考えてや」ニヤリ

絵里「えっ、教えてくれないの?」

希「だってウチが言ってエリチの意見が変わったら嫌やもん」

希「最後に決めるんはエリチやろ?」

絵里「希……」

455: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 20:37:33.18 ID:nf6IpZDj
希「さ、あんまり長話したら花陽ちゃんに悪いからウチは退散するわ」

絵里「………あの、1つ聞かせてちょうだい」

希「ん?」

絵里「にこと………付き合ってるのよね……?」

希「…………」











希「うん♡」ニコッ

絵里「そう……」


絵里「お幸せに」ニコッ

希「ありがとう。エリチもね♡」ニコッ

絵里「えぇ……」





絵里(これが正しい答えなのかはわからない)

絵里(きっとまた花陽を傷つけてしまうかもしれない)

絵里(でも………私の言葉は決まった)


絵里「あとは…………祈るしかないわね…………」

457: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 20:49:28.58 ID:nf6IpZDj
日曜日


絵里「」ドキドキ

花陽「あっ!絵里ちゃんおはよう♡」

絵里「おはよう……」ドキドキ

花陽「じゃあ今日は……」

絵里「き、今日は私に任せてくれないかしら?」

花陽「えっ……?」

絵里「私の気持ちは決まったから……動物園に行きたいの」

花陽「絵里ちゃん……」

絵里「………っ」ギュッ



絵里「観覧車に乗りましょう」

花陽「!!!」

絵里「話は観覧車の中でするから………」

絵里「お願いします」ペコッ

花陽「う、うん………わかった」

458: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 20:51:04.01 ID:nf6IpZDj
花陽「じゃあ絵里ちゃんにおまかせ……するね……えへへ……」

絵里「花陽……」

花陽「今日で…………決まっちゃうんだね………」





花陽「寂しいな……」

絵里「っ………」


ぎゅっ


花陽「!!!」

絵里「行きましょうか」ニコッ

花陽「……………うん」ニコッ

460: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 20:55:34.72 ID:nf6IpZDj
動物園


絵里「やっぱり混んでるわね……」

絵里「手、離しちゃだめよ?」

花陽「うん……」ギュッ

絵里「…………」

花陽「…………」

絵里「…………」

花陽「…………」

絵里「ありがとう花陽」ボソッ

花陽「えっ?」

絵里「ううん、なんでもない」

花陽「そっか……」ニコッ


花陽「私もありがとう、絵里ちゃん………」ボソッ












絵里「………順番が来たわね」

絵里「乗りましょうか」

花陽「うん……」

463: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 21:01:25.19 ID:nf6IpZDj
観覧車の中


絵里「…………」

花陽「…………」

絵里「…………」

花陽「…………」

絵里「え、えっと………」

絵里「ほ、本日はよいお日柄で……」アタフタ

花陽「ふふっ」クスッ

絵里「あの、その………」

絵里「実を言うとまだまとまってないの………」

絵里「でも、早く花陽に聞いてほしくて………」

花陽「うん………」


絵里「この約1ヶ月、私の中で色んなことがあって……」

絵里「花陽に告白されて……強引にデートさせられて………」

絵里「最初は嫌だった。好きな人がいるのに別な人とデートなんて………」

絵里「それに花陽だから傷つけないように傷つけないようにって………」

絵里「でも、結局私は花陽を傷つけてばかりだった」

花陽「…………」

465: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 21:08:44.40 ID:nf6IpZDj
絵里「傷つけて、傷つけて気づいたの」

絵里「どうして私は花陽を守ることに一生懸命になってるんだろうって」

絵里「好きじゃないなら別に気にしなくていいじゃないって」

絵里「それでも気にかけずにはいられなかった」


絵里「私のお昼休みは花陽と食べるのが当たり前になっていた」

絵里「一緒に帰るのも自然と花陽と帰るようになっていた」

絵里「いつからかわからないけど、希と二人っきりなれるって聞いても全然ドキドキしなくて違和感を覚えるようになった」


絵里「そして失恋してやっと気づいたの」


絵里「ショックなのは失恋したせいじゃなくて、私のちっちゃなプライドが傷ついたせいなんだって」

花陽「…………」

466: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 21:12:27.77 ID:nf6IpZDj
絵里「初めて誰かを守りたいって思った」

絵里「初めて誰かに触れていたいと思った」

絵里「初めて……………」



絵里「初めて…………」




絵里「……………っ」

花陽「絵里ちゃん………?」ポタポタ…






絵里「誰かとキスをしたいって………心から思った」

花陽「っ……」ポタポタ…

468: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 21:15:08.60 ID:nf6IpZDj
絵里「気づいたら私の心の中にはいつも花陽がいて」

絵里「花陽といるとドキドキして」

絵里「胸が苦しくてたまらないの」

花陽「絵里ちゃん……」ポタポタ…

絵里「花陽………」





ぎゅっ



















絵里「あなたが好きです」 👀

474: ハートが目になってしまうんでしょうか……(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 21:24:37.68 ID:nf6IpZDj
花陽「!!!」ポタポタ…

絵里「私はあなたが好きです」

絵里「きっとこれが恋をすることなんだと思う……」

絵里「…………っでも!」ギュッ

花陽「っ……」ポタポタ…

絵里「私はこれが本当に恋なのかわからないっ…………」

絵里「自信がないの……」

花陽「絵里ちゃん……」

絵里「希にフラれてすぐに誰かを好きになるなんて………」

絵里「自分がこんなに最低な女だと思わなかった……」ポタッ…

花陽「そんなことないよ……」ギュッ

絵里「ううん……私が嫌なの………こんな気持ちで花陽と恋人になりたくない………っ」

絵里「だから………」




絵里「私が自分の恋に自信が持てるまで……待ってください………」

絵里「きっと……あなたにふさわしい女になるから………」ポタポタ…

花陽「うん………」

花陽「待つよ………待つよ絵里ちゃん………」ポタポタ…

絵里「花陽…………」

花陽「絵里ちゃん……………」















ちゅっ……

475: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 21:30:28.16 ID:nf6IpZDj
絵里「んっ………」

絵里「好きよ、花陽………」

花陽「うん………花陽もだよ……」

絵里「時間がかかるかもしれないけど……」

絵里「それでもいいの……?」

花陽「うん…」

花陽「それが絵里ちゃんにとって一番幸せな答えなんだもんね」ニコッ

絵里「花陽……」


ぎゅっ


絵里「降りるまで……ずっとこうしていましょう」

花陽「うん…」ギュッ

絵里「今はただ花陽に触れていたいの……」

花陽「うん……」

花陽「えへへ……///」

絵里「ふふっ……」ギュッ




…………
……

482: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 21:40:34.22 ID:nf6IpZDj
………………………
………………
…………
……



【時は流れて3月━━卒業式】


凛「凛たちももう卒業かぁ……」

花陽「長いようで短かったね」

真姫「っていうか……凛なんか全然成長してないんじゃない?」

凛「そんなことないよー!」

凛「もう大人だもん、ちゃあんと成長してるに………っぐ」

真姫「ほら。また言いそうになった」

凛「ぐぅぅぅぅ……」

花陽「まぁまぁ、二人とも…」

真姫「花陽は………」ジーッ

花陽「?」

真姫「なんか………」

真姫「すごく大人っぽくなったわよね」

花陽「そうかな?」

真姫「ほらそれ」

真姫「全然オドオドしなくなったし………それに……」

花陽「それに?」

真姫「……………」

484: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 21:47:00.22 ID:nf6IpZDj
凛「真姫ちゃんはね、綺麗になったっていいたいんだよ」ニコッ

真姫「なっ……///」

凛「凛もそう思うにゃー♪」

真姫「あー!ほら、にゃーって言ったー!」

凛「あー!やっちゃったぁ………」

花陽「あはは……」

花陽「花陽が変わったかどうかはわからないけど……」

花陽「花陽は二人が変わらなくてちょっと嬉しいかな」ニコッ

真姫「!」

凛「!」

花陽「私たち……ずっとずっと仲良しでいようね」ニコッ

真姫「え、えぇ……」

凛「うん……」

花陽「じゃあ花陽待たせてる人がいるから………ばいばい」ニコッ


タッタッタッタッ…………





真姫「なんか本当に……」

凛「大人だにゃあ………」

真姫「あっ、また言った」

凛「にゃにゃっ!?」ギクッ

487: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 21:53:34.09 ID:nf6IpZDj
駅前


花陽「ごめーん……」

絵里「ふふっ、私も今来たところよ」ニコッ

絵里「卒業おめでとう」

花陽「ありがとう絵里ちゃん」ニコッ

絵里「そして、待たせてしまってごめんなさい」ゴソゴソ

花陽「えっ………?」

絵里「これ……受け取ってくれますか?」スッ

花陽「これって…………」

花陽「………きれいな……ゆび……わっ………っ…」ポタッ…

絵里「花陽」




絵里「私と付き合ってください」

花陽「うんっ……うんっ……ぐすっ……」ポタポタ…

花陽「絵里ちゃんっ………!」


ぎゅっ


花陽「待ちくたびれちゃったよ……えへへ……」

絵里「本当に……本当にごめんなさい……」

花陽「ううん……」ポタポタ…

488: 名無しで叶える物語(芋)@\(^o^)/ 2015/02/24(火) 21:56:29.10 ID:nf6IpZDj
花陽「ねぇ、絵里ちゃん………」

花陽「イクラってロシア語でなんて言うんだっけ」ニコニコ

絵里「ふふっ、懐かしいわね」

絵里「イクラはロシア語でイクラっていうのよ」

花陽「そうなんだ……花陽ずっと………」















花陽「絵里ちゃんが大好きです!!!」



おわり

引用元: 絵里「イクラはロシア語でイクラって言うのよ」 花陽「えーっ!そうなの?花陽ずっと」