1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 20:09:14.76 ID:LCDUZ/ZI0
菜々「ナナがアイドルになって、何年経ったんでしょう」

菜々「レッスン、喫茶店でのアルバイト……そしてたまに裏方のお仕事をこなす。そんな日々」

菜々「一方でデビューした直後にトップアイドルのバックダンサーを勤め、更にCDデビューのイベントもあった子たち……」

菜々「全然プロジェクトの先が見えず、ストライキをする子が現れたりもしましたけれど」

菜々「企画はきっちりと進めているという言葉をもらい、日々のレッスンを精一杯頑張ってるようです」

菜々「ストライキの時、あのプロデューサーさんすごく必死な表情してたなぁ……普段あまり表情を出さない人なのに」

菜々「プロデューサーさんといえば、今日からナナのプロデューサーさんが別の方になるんでしたっけ」

菜々「他の売れている子たちの面倒を見るのにいっぱいっぱいなようで、新人の方に変更したとか何とか……」

菜々「えぇっと、確か新しいプロデューサーさんの名前は……>>5ですね」

2: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 20:19:24.67 ID:LCDUZ/ZI0
菜々「あれ……名前が思い出せませんね。うーん、最近物忘れが……」

菜々「今までのプロデューサーさんに電話して聞いてみましょう」

Prrr……

菜々「……あ、もしもし。ナナです……はい、はい。は……えっ?」

菜々「新しいプロデューサーさん……来られなくなった?」

菜々「そんな。待って下さい、それだったらナナはいったいどうなるんですか……?」

4: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 20:27:56.29 ID:LCDUZ/ZI0
菜々「新しいプロデューサーが決まるまで、アイドルとしての仕事はできない……ですか」

菜々「はい、はい……喫茶店でアルバイトしてますし、生活の方は何とかなりますけれど」

菜々「分かりました。はい、はい……失礼します」

菜々「…………」

菜々「あは、あはは……いつ新しいプロデューサーが決まるかは分からない、ですか」

菜々「これってもしかして、遠回りにアイドルやめてくれ……って言われてるんでしょうかね」

菜々「ナナからアイドルを取ったら……何が残るんでしょう」

菜々「今まで何年も、何年も……レッスンやお仕事、頑張ってきたのに」

菜々「アイドルらしいお仕事なんてほとんどしてませんけれど、地道に頑張っていれば……いつかナナも」

菜々「そんな考えが甘かったんでしょうか。努力が足りなかったんでしょうか」

5: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 20:36:19.43 ID:LCDUZ/ZI0
菜々「同じ頃にアイドルになった子たちが、CDデビューやテレビを果たしていって……」

菜々「その一方で、アイドルをやめていく子たちはもっと大勢居て」

菜々「ナナもやめたいって思ったことは何度もありました」

菜々「でも。ナナはアイドルが……アイドルが好きだったから。アイドルになりたかったから」

菜々「だから、ナナは……これぐらいで、諦めたりしません」

菜々「こういう困難の後にこそ、きっと楽しいことが待ってるはずですから!」

菜々「新しいプロデューサーさんが決まるまで、レッスンとアルバイト……頑張りますっ!」

菜々「うぅ……おかしいですね。涙、全然止まらないや。うぅっ、ぐすっ、ひっく……」

菜々「今だけ。泣くのは……今だけです」

6: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 20:43:43.49 ID:LCDUZ/ZI0
1ヶ月後、346プロ内の喫茶店――

菜々「お気をつけていってらっしゃいませー☆」

菜々「ふぅ、そろそろ休憩時間ですね。今日は結構お客様が多くて大変大変……」

菜々「いらっしゃいま……あっ、プロデューサーさん。お久しぶりです!」

菜々「はいっ。ナナは頑張ってレッスンとお仕事してますよっ」

菜々「いえいえっ、そんな……気にしないでください。ナナ、喫茶店で働くのも結構性に合ってますし!」

菜々「……え? 新しいプロデューサーさんを連れてきた? 本当ですかっ!?」

菜々の目の前に居た人物は……>>8だった。

8: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 20:47:25.67 ID:x8BVC6AqK
961社長

10: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 20:56:56.31 ID:LCDUZ/ZI0
黒井「ウィ。私は961プロダクション社長、黒井崇男だ」

菜々「はっ、初めまして。ナナはウサミン星から……って961プロダクションってあの961プロダクションですか!?」

黒井「フ、そうだ。ジュピターが別の事務所に移籍してから、ひっそりと姿を消した事務所だ」

菜々「えぇっと。今日は新しいプロデューサーさんと会うって言う話じゃ……どうして別の事務所の方が?」

黒井「言うまでもない、引き抜きだよ。君を我が961プロダクションに誘いに来た」

菜々「でも、ナナは346プロダクションで……」

黒井「無理だな。346プロに居ては、君は一生トップアイドルになどなれない」

菜々「なっ……!」

11: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 21:04:55.45 ID:LCDUZ/ZI0
黒井「君自身が一番よく分かっているだろう? 何年もアイドルをやっているのだからな」

菜々「それは、その……」

黒井「城ヶ崎美嘉、佐久間まゆなどの大人気アイドルに加え、最近活動が始まったシンデレラプロジェクト……」

黒井「何年間も下積みでくすぶっている君に、彼女たちと渡り合うことなど……出来るはずがない」

黒井「だが。私なら……それが出来る! この黒井崇男ならな!」

菜々「本当に……できるんでしょうか」

黒井「できる。お前が私に着いて来られたらの話だがな」

菜々(黒井社長の言うとおり、このまま346プロダクションに居ても……何も変わらない気がします)

菜々(黒井社長に付いて行けば、何もかもうまく行くだなんて思っていませんけれど、これはチャンスですよね)

菜々(そもそもこのままじゃアイドルの仕事が何も出来ませんし……)

菜々「分かりました。ナナ……961プロダクションに行きます!」

15: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 21:14:20.30 ID:LCDUZ/ZI0
961プロダクション――

菜々「あの、社長……」

黒井「なんだ」

菜々「もしかして961プロって、ナナ以外にアイドルが居ないんですか……?」

黒井「居ないな。全員他の事務所に移るなりやめるなりしたよ。私のやり方にはついていけん、とな。まったく、軟弱者め……」

菜々(そっ、そんなに厳しいんですか……ちょっと身体が震えてきちゃいました)

黒井「貴様以外誰もいないということは……菜々、貴様がこの961プロダクションの今後を担っているということだ。逃げ出すことなんて許さんぞ、いいな?」

菜々「ひゃっ、ひゃいぃっ! がんばりますっ!」

黒井(非常に腹ただしいが、今回は憎き765プロのプロデューサーのような仕事も……私がせねばならん。なにせ人手が足りんからな)

黒井(まずはどう動くべきか――>>17)

1.レッスン
2.コミュニケーション
3.その他(自由)

17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 21:15:52.21 ID:Kc1Ym2oj0
2

20: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 21:23:08.85 ID:LCDUZ/ZI0
黒井「まずは貴様について知らねばならんな。自己紹介をしてもらおうか」

菜々「ナナはぁ、歌って踊れる声優アイドル目指してウサミン星からやってきたんですよぉ、キャハっ☆」

黒井「…………」

黒井(以前のプロデューサーから話は聞いていたが……実際に見るとキツイな。2X歳でこれは……)

菜々「えぇっと、社長? どうかされましたか?」

黒井「あー、その……だな。>>22

1.痛い! 痛すぎる! お前は何歳だ!
2.ウサミーン! 俺だ! 結婚してくれーっ!
3.なるほど。やや電波が入った方面を目指しているのか。コスプレとかの相性が良さそうだ
4.自由欄

22: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 21:24:13.43 ID:qS3AST+r0
4
黒井社長もリスペクトして似たような挨拶をする

24: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 21:30:44.32 ID:LCDUZ/ZI0
黒井(この挨拶……ティンときた!)

黒井「ウィ☆ タカオはぁ、ウサミンを歌って踊れるアイドルにするために、クロイ星からやってきたのさ☆」

菜々「」

黒井「なぜ黙る!」

黒井(うおおおお! 私は何をやっていたんだ! これは絶対に引かれたぞ……バッドコミュニケーション、か)

菜々「あっ……すみません。その……ナナ、嬉しくって」

黒井「!?」

菜々「そんな風にナナのことを気遣って、ナナに合わせてくれる人なんて……初めてで」

菜々「だから、その……ありがとうございます」

黒井「ふ……ふん。自分のアイドルのモチベーションを管理するのは当然だからな」

黒井(菜々のオーラにのまれてつい真似してしまったとは言えない)

28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 21:35:56.28 ID:LCDUZ/ZI0
黒井「とりあえず貴様がどういう方向を目指しているのかは、よく分かった」

黒井「かなりマニアックな方向性だな。城ヶ崎美嘉などの方向とはかなりずれている……」

黒井(結構歳がいっているのも、うまくいけば長所にできるかもしれんな)

黒井「ならばスキマ産業を極めるとしようじゃないか。目指すは電波系アイドルの頂点だ!」

菜々「はっ、はいっ!」

黒井(さて、次は……>>30)

1.レッスン
2.コミュニケーション
3.自由欄

30: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 21:37:44.38 ID:Rtks9CQVM
1

32: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 21:42:39.51 ID:LCDUZ/ZI0
黒井「レッスンだ。分かってるだろうが……私のレッスンは厳しいぞ、覚悟しておけ」

菜々「えっ、レッスンも社長が担当するんですか?」

黒井「人手不足だからな……仕方あるまい。貴様の能力をこの目で確かめておきたいしな」

菜々「分かりました。ナナ、がんばりますっ!」

黒井「では今日はダンスのレッスンを行う。貴様で一番不安なのが身体能力だからな。なんせ年齢が……」

菜々「社長」

黒井「ビクッ……い、いや。何でもない」

36: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 21:48:45.66 ID:LCDUZ/ZI0
黒井「ワントゥースリーフォー……よし、そこでターン!」

菜々「はいっ!」くるっ

黒井(……ほう。案外食らいついてくるな。これまで相当努力してきたんだろう)

黒井(こんなアイドルを放っておくとは……フン、346プロもたかが知れてるというものだ)

黒井「よし、少し休憩だ」

菜々「はぁっ、はぁっ……」

黒井(さて、どう声をかけてやるべきか……>>38)

1.よく付いてきてるな。これまで相当頑張ってきたのがよく分かるぞ
2.フン、これぐらいで終わったと思うなよ。まだまだレッスンだ!
3.シャツ、汗びっしょりだぞ。拭いてやろうか?
4.自由欄

38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 21:49:52.09 ID:fkJ6lfCQ0
1

39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 21:56:54.89 ID:LCDUZ/ZI0
黒井「よく付いてきてるな。これまで相当頑張ってきたのがよく分かるぞ」

菜々「……! あっ、ありがとうございます!」

菜々「あれ? ナナ、なんで涙が……あれっ? おかしいなぁ、嬉しいはずなのに……涙、止まらないや」

黒井「……ふん。今日のレッスンはこれまでだ。嬉しくて泣くのは勝手だが、きっちりクールダウンは行っておけよ」

菜々「は、はいっ! ナナ、もっともっと頑張りますっ!」にこっ

42: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 22:04:22.36 ID:LCDUZ/ZI0
数カ月後――

菜々「とうとうこの日が来てしまいましたね」

黒井「あぁ。貴様の初めてのCD……その売上が公表される日だ」

黒井「それの売上次第で、貴様がアイドルを続けられるかどうかが決まる」

黒井「正直、私はこのまま貴様のプロデュースを続けたいと思っている」

菜々「しかし今の961プロにはさほど余力がない……ですよね?」

黒井「そうだ。ではそろそろ確認しようじゃないか……CDの売上をな!」

菜々「えっ……>>44枚!?」

43: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 22:06:23.54 ID:7DcG67gv0
961260

47: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 22:12:42.24 ID:LCDUZ/ZI0
菜々「きゅ、961,260枚!?」

黒井「い、一体なんだというのだこの出鱈目な枚数は!?」

菜々「はっ! 数字を読み間違えてるのかもしれません!」

黒井「そ、そうか。老眼鏡、老眼鏡……最近は近くのものが見えにくくてかなわん」

菜々「なっ、ナナはそんなことありませんけれどね! リアルJKですから!」

黒井「女子高生はリアルJKとか言わないからな……」

菜々「えっ」

黒井「……まぁそれはさておき、どうやら読み間違いでも何でもないようだな」

菜々「は、はい。ナナ、全身が震えちゃってますよ……」がくがく

黒井「それはただの筋肉つ……」

菜々「社長」

黒井「……なんでもない」

48: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/02/28(土) 22:21:35.94 ID:LCDUZ/ZI0
黒井「し、しかし信じられんな。CDが売れないこのご時世にミリオン一歩手前とは……いや、このペースなら間違いなくミリオンを超える」

黒井「私も全身が震えてきてしまったぞ……貴様、とんでもなことをしてくれたな」

菜々「な、ナナ何だか頭が真っ白になっちゃいそうですよ……! あわわ……」

黒井「とっ、とにかくだ。最初に言わなければならないことがあったな」

黒井「菜々……今までよく頑張ってくれた」

菜々「い、いえいえ! 社長があの時私を誘ってれたから……今のナナが居るんです。こちらこそ、ありがとうございます!」

黒井「フ、私の目に狂いはなかったということだな。菜々……これからも、貴様をプロデュースさせてくれるか?」

菜々「もっ、もちろんですっ! だって社長は……」

黒井「社長は……?」

菜々「ふふっ、それは秘密ですっ♪」

黒井「……? ふん、まぁいい。これから今までとは比べ物にならないぐらい忙しくなるぞ。覚悟しておけ!」

菜々「はいっ! 夢と希望を抱いて、全力で頑張っちゃいますよーっ! ブイッ♪」



菜々(社長は……ナナにとって白馬の王子様ですから)

おわり

引用元: 安部菜々「シンデレラプロジェクトに選ばれた子たち、いいなぁ……」