1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 18:45:52.55 ID:RewCWuyU0
人間「これで私は終わりだ…」

悪魔「俺はお前の望むようにしてやったぞ…」

人間「くっ…この悪魔め」

悪魔「…ふん、じゃあな」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 18:47:07.01 ID:RewCWuyU0
悪魔「人間の欲望はきりが無いな…
   望みを叶えてやれば勝手に自滅していく…
   ・
   ・
   ・ 
   ん?あれはなんだ…」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 18:48:32.41 ID:RewCWuyU0
婆さん「荷物持ってくれてありがとね」

女「いいえ、どういたしまして」

悪魔「…次はあの女にするか」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 18:50:09.20 ID:RewCWuyU0
悪魔「おい、そこの女…」

女「ッ?」

悪魔「どこを見ている?上だ、上!!」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 18:53:36.11 ID:RewCWuyU0
女「わっ、浮いてる!?」

悪魔「俺は悪魔だ…お前の望みを何でも叶えてやろう」

女「悪魔?望み?(この人危ない人かしら…)」

悪魔「どうした?何でも良いんだぞ…」

女「あの~、ほんとに悪魔なんですか?」

悪魔「…信じてないな」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 18:56:06.11 ID:RewCWuyU0
悪魔「こんな姿をした人間などいないだろう…
   それに宙に浮いてるのに周囲の人間は
   気にするそぶりも無いだろうが…」

女「そういえば…(じゃあ本物の悪魔?ここは下手に…)
  そ、それで御用はなんですか?」

悪魔「望みを叶えてやると言っただろう…」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 18:59:41.46 ID:RewCWuyU0
女「何か条件があるんですか?」

悪魔「…条件?」

女「望みを叶えたら魂抜かれるとか?」

悪魔「そんなものはない…」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 19:02:39.93 ID:RewCWuyU0
女「特に叶えてほしい望みも今は無いですし結構です」

悪魔「………」

女「(お、怒ったかな?)あ、あの、バイトがあるのでこれで失礼します」

悪魔「(望みが無いだと…しばらく様子を見るか)」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 19:07:03.24 ID:RewCWuyU0
悪魔「おい女、望みは出来たか…?」

女「あ、悪魔さん、私は相変わらずですよ」

悪魔「…詰まらん女だ、大学生なら色々願望が有る筈じゃないのか…?」

女「悪魔ってもっと怖いものだと思ってました
  無理やり契約させたりとか…」

悪魔「フン…また来る…次までに願いを考えておけ…」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 19:14:41.43 ID:RewCWuyU0
-3日後-

悪魔「女のところに行くか…
   さて今日こそ願いを言わせてやるか…
   ・
   ・ 
   ・
   ん?アイツは…お前ここで何をしている」

???「ッ!! 貴方は悪魔?」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 19:25:44.82 ID:RewCWuyU0
悪魔「久しぶりだな…天使よ」

天使「こんな所で会うとは奇遇ですね…何をしてるんですか?」

悪魔「俺が先に聞いているんだが…」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 19:43:10.85 ID:RewCWuyU0
悪魔「相変わらず人間達にお節介してる様だな…」

天使「それが私の使命ですから」

悪魔「…観察していたのはあの女か?」

天使「あの娘の事を知っているのですか?」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 19:50:24.77 ID:RewCWuyU0
悪魔「願いを叶えてやると言ってるが言わないのだ…」

天使「まだそんな事をしてるのですか
   人を正しい道に導くのが使命だった筈…貴方も昔は…」

悪魔「…俺は既に天使ではない」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 19:58:30.16 ID:RewCWuyU0
悪魔「そんな事より何故あの女を監視する?」

天使「実は男さんに頼まれて…」

悪魔「写真を持ってるのか、見せてみろ…
   ・
   ・ 
   (実に冴えない面をしているな…)
    …ここは俺に任せておけ」

天使「信じていいのですね?」

悪魔「…ああ、俺を信じろ」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 20:02:46.38 ID:RewCWuyU0
悪魔「おい女」

女「あ、悪魔さん こんにちは…願い事はありませんよ」

悪魔「…今日はその事で来たのではない
   お前男は欲しくないか?」

女「な、何ですか!急に」

悪魔「いや、この男なんだがな…」

女「こ、この人…」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 20:12:00.37 ID:RewCWuyU0
天使「男さん、戻りましたよ」

キモオタ「ブヒッ!、ブヒッ!、愛しの女ちゃんの居場所わかったかな」

天使「(ここは悪魔の事を信じてまだ伏せておきましょう)
    いいえ、申し訳ありません」

キモオタ「ブヒヒヒ、天使といっても使えないんだな」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 20:24:07.78 ID:RewCWuyU0
悪魔「…この男の事を知っているのか?」

女「前に住んでた所でしつこく付きまとわれたんです
  その所為で引越しもしたし…
  どうして悪魔さんがこれを?」

悪魔「…成り行きだ、だがどうやらこの男に良い印象は無いようだな
  どうだ、お前が望むならこの男を…」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 20:34:48.72 ID:RewCWuyU0
悪魔「この状況でも望みが無いとは呆れた奴だ…」

一方その頃

天使「やはり私も…」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 20:51:06.07 ID:RewCWuyU0
女「(もしかしてまたあの男に付きまとわれるのかしら?
  あんな思いをする位ならいっそ…って駄目駄目)」

天使「あの~、そこの娘さん」

女「ッ?」

天使「上です、上」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 21:01:34.49 ID:RewCWuyU0
天使「初めまして、私は天使です」

女「はあ、どうも(今度は天使…)」

天使「驚かせてしまいましたか?」

女「いえ、慣れました」

天使「実は貴方に言いたい事がありまして、この男さんがですね…」

女「……」

天使「どうかされましたか?」

女「実は…」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 21:14:59.35 ID:RewCWuyU0
天使「そうだったんですか、まさか男さんがそんな事を」

女「出来ればこれ以上関わり合いになりたくないんですよね」

天使「わかりました…ところで悪魔とお知り合いですよね
   何か変わった事はされてませんか?」

女「いえ、特には…そちらもお知り合いなんですか?」

天使「はい、過去に色々ありまして…」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 21:39:15.24 ID:RewCWuyU0
天使「男さんには私の方からそれとなく言っておきます」

女「はい、お願いします」

天使「それでは失礼します」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 21:54:23.93 ID:RewCWuyU0
天使「ただ今戻りました」

キモオタ「ブブブッ、女ちゃんの居場所わかったのかな」

天使「どうやらこの地域には居ないみたいで…
   前向きに次の相手を考えてみてはどうですか?」

キモオタ「グバババ、そうなんだ、それなら仕方ないかな
     (ボキのストーキングによると女ちゃんは大学生の筈…
      引越しっても遠くに行ったりしない筈…
      コイツ何か隠してるな…)」

天使「申し訳ありません」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 22:06:08.61 ID:RewCWuyU0
天使「女さん、男さんには言っておきましたよ」

女「うーん、でも諦めてくれるかなぁ、前は相当しつこかったし…」

天使「男さんも納得していただけたみたいでしたが」

女「まあ、何も無かったらいいんだけどね」


キモオタ「ブヒャヒャヒャ、ついに女ちゃんを見つけたんだな♪」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 22:12:13.39 ID:RewCWuyU0
悪魔「ん…?あれは天使と女か…相変わらずお節介だな
   後ろでコソコソしているのは…あれが男か…しばらく様子を見よう」

キモオタ「…ブツブツ(天使はボキが女ちゃんをストーキングしてる事に気付いたんだな)  
     …ボソボソ(でも居場所が分かったしじっくりいくんだな)」

悪魔「…写真通りの気持ち悪い男だ」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 22:16:35.30 ID:RewCWuyU0
天使「男さん、今日は外出したのですか
   色々買い物されたんですね」

キモオタ「ブヒヒ、ちょっとキャンプをしようと思ってサバイバル道具をね…
     (チッ、白々しい、今に見てるんだな…)」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 22:20:18.97 ID:RewCWuyU0
天使「(どうやら男さんも前向きになって良かったです)」

悪魔「おい天使、…何やらご機嫌だな」

天使「あ、悪魔…人間はやはり話し合いで通じるものですよ」

悪魔「…それはあの男の事を言っているのか、そうだとしたらとんだ節穴だな…

天使「どういう事ですか?」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 22:27:59.24 ID:RewCWuyU0
天使「男さんが私の後を着けていた?それは本当なんですか?」

悪魔「そんなしょうもない嘘を吐くか…
   人間はそういう生き物だ…あの時だって…軽率だったな」

天使「そんな…男さんに確認してきます。ちょっと失礼します」

悪魔「…どうなる事やら」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 22:33:12.00 ID:RewCWuyU0
天使「男さんいますか?……いない
   サバイバル道具がありませんね」

悪魔「…女の所にいったんじゃないか」

天使「?…女さんをキャンプに誘うつもりでしょうか?」

悪魔「ハア…(平和な奴だ…)おい、いいか、おそらくな…」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 22:37:31.82 ID:RewCWuyU0
天使「いくらなんでもそんな事は…もしそうなら止めなくては」

悪魔「…放っておけ、人間は所詮自分勝手な生き物なのだ」

天使「どうしてですか、過ちを見過す訳にはいきません」

悪魔「…期待をすればする程後で泣く事になるぞ」

天使「そんな…昔の貴方だったら」

悪魔「昔の事は話すな!!」

天使「…」

悪魔「…」

天使「私行きます」

悪魔「勝手にするんだな…」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 22:45:31.04 ID:RewCWuyU0
キモオタ「グヒヒヒ、女ちゃ~~~ん、ア~~~イムヒ~~~ヤ~~~」

女「キャアアアアッ!!」

キモオタ「デヘへへ、やっと会えたのだ」

天使「あの悲鳴は女さん!?急がなくては」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 22:49:21.52 ID:RewCWuyU0
キモオタ「非道いよ女ちゃ~~~ん、ボキに黙って引っ越すなんて~~~
     こんなにも女ちゃんを愛しているのに~~~」

女「それ以上近づかないで!!」

キモオタ「ドゥヘへへ、裏切った女ちゃんにはお仕置きが必要なんだな」

天使「お待ちなさい」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 22:54:13.32 ID:RewCWuyU0
キモオタ「チッ、邪魔が入ったのだ」

天使「男さん、こんなやり方は間違ってます」

キモオタ「五月蝿い!!女ちゃんの居場所を黙ってたくせに偉そうなんだな
     でもちょうど良いんだな、お前も一緒にお仕置きしちゃうんだな」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 22:57:02.24 ID:RewCWuyU0
キモオタ「ムハハハ、いただきま~~す!!」

ガキーン

キモオタ「フヒッ?ボキのナイフが…なんだお前は」

悪魔「…欲望丸出しで醜いな、不愉快だ」

キモオタ「ウヒヒッ、コスプレ野郎が粋がるんじゃないんだな
     お前なんか片手で充分なんだな」

ドカッ、バキッ、ズドッ、グシャッ!!

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 22:59:23.08 ID:RewCWuyU0
キモオタ「スペペペペ、許してくだちゃ~い、もう付きまとわないから見逃して~」

悪魔「…とっとと消えろ」

女「ふう…助かった?」

天使「悪魔…、やっぱり来てくれたのですね、ありがとうございます」

悪魔「…アイツが気に入らなかっただけだ
   (結果的に天使を助ける事になってしまった、魔王様に消されるかも…)」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 23:04:35.62 ID:RewCWuyU0
魔王「……という罰を与える、いいな?」

悪魔「はい、わかりました」



魔王「ふん、これでいいのか?」

神様「ああ、手間をかけさせたな」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 23:12:02.02 ID:RewCWuyU0
元悪魔「…という訳で人間にされてしまったが能力も使えなきゃ力も弱い…最悪だな」

元天使「仕方ありませんよ、人間と我々では構造が違うんですから…」

元悪魔「…ところで何でお前まで人間になっているのだ」

元天使「今回の件は私に責任が有りますから仕方がありません」

元悪魔「…その割りには嬉しそうだな」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 23:17:13.02 ID:RewCWuyU0
魔王「ちょっとアイツ等に甘すぎやしないか?」

神様「良いではないか、お主も気にしていたではないか
   まるで昔の我等を見ているようだと…」

魔王「ふん、覚えちゃいないね…」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 23:21:37.78 ID:RewCWuyU0
元悪魔「…さて、これからどうするかな
    人間の世界は生きてるだけで金が掛かるからな」

元天使「女さんがアルバイトを紹介してくれるそうですよ
    2人で稼げば生きていくのもなんとかなりますよ」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/17(土) 23:24:38.95 ID:RewCWuyU0
元悪魔「何っ!まさか一緒に暮らすつもりなのか?」
元天使「?、そんなの当たり前じゃないですか」
元悪魔「はあ…、まあ仕方ないか」
元天使「ほら、女さんが待ってますよ、急ぎましょう」


  おしまい


こんな糞みたいな文章読んでくれた人サンクス

引用元: 悪魔「ククク…お前の望みを叶えてやろう」