1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 12:14:15.73 ID:J3vpXwPx0
~ごらく部~

ガララ…

櫻子「すんません!皆さん!」

京子「おぉう、珍しい子が来たね」

あかり「櫻子ちゃん!どうしたの?」

櫻子「実はちょっと相談があって…」

結衣「うん?結構真面目な話っぽいね」

櫻子「向日葵についてなんですけど…」

ちなつ「いつになく神妙な顔つきだね…本当っぽいかも」

京子「よかろう!聞いてしんぜようー」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 12:19:26.48 ID:J3vpXwPx0
櫻子「実は、急に家族旅行に行くことになりまして…」

結衣「いいね ちょっとうらやましいかも」

櫻子「木曜日から日曜日までの3泊4日なのでその間やすむんですけど…」

櫻子「その間… 向日葵、友達いないから寂しいと思うんです」

京子「ひまっちゃん、友達いなそうだもんね」

櫻子「……」イラッ

あかり「酷いよ京子ちゃん! ていうか私とちなつちゃんがいるよ!?」

ちなつ「うん 4日間くらいなら大丈夫じゃないのかな…」

櫻子「いえ、そういうことじゃなくって」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 12:23:36.31 ID:J3vpXwPx0
櫻子「どうせ寂しいなら思いっきり寂しくさせて…そ、その…後で思いっきり仲良くしたいなと…」

結衣「あぁ 吊り橋効果ってやつだね」

京子「ようやく素直になったんだねー」

あかり「あはは、あかりに手伝えることなら手伝うよ!」

櫻子「じゃ、じゃあその… 私が、死んだってことにしてくれますか…?」

ちなつ「えっ…それはやりすぎじゃないかな…?」

櫻子「どうせやるならそのくらいじゃないと! 先生が余計なこと言う前に伝えて」

結衣「ということはどちらかというと、あかりとちなつちゃんの出番だね」

京子「ま、ひまっちゃん見かけたら私も適当に合わせるよ」

櫻子「ありがとうございます!よろしくお願いします!」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 12:28:50.01 ID:J3vpXwPx0
~後日~

向日葵「……」ソワソワ

あかり「向日葵ちゃん、さっきから落ち着かなそうだね…?」

向日葵「え! い、いえ…そんなことはありませんわ 吉川さん」

あかり「ちなつちゃんじゃなくてあかりだよぉ!」

向日葵「あ…すみません 赤座さん」

ちなつ「向日葵ちゃんどうしたの? なんか、暗いよ?」

向日葵「あの…実は今朝櫻子を迎えに行ったんですけど… 家に人はいる様子なのに誰も出てこなくて」

あかり「……」

向日葵「なんだか取り込み中だったので勝手に上がるわけにもいかなくて… 櫻子を連れないで来ちゃったんです」

ちなつ「……」

向日葵「それで櫻子、まだ学校に来ないから… なにかあったのかと思いまして…」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 12:34:37.30 ID:J3vpXwPx0
ちなつ「向日葵ちゃん……も、もしかして……聞いてないの…?」

あかり(うわっ、ちなつちゃん演技うまい)

向日葵「えっ な、なにをですの?」

ちなつ「落ち着いて聞いてね 櫻子ちゃん…昨日の夜、買い物に行ったときに交通事故にあったみたいなの」

向日葵「……え……?」

あかり「き、昨日電話が来てね… 病院に運ばれてすぐ…息を引き取ったっておばさんが…」

向日葵「う…そ……? え…? 嘘ですわよね…? だって、私にはなにも…」

ちなつ「おばさんが、向日葵ちゃんには後で伝えるから言わないでって… ごめんね…」

向日葵「さ、櫻子っ!」ダッ

あかり「あっ!向日葵ちゃん!」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 12:38:53.84 ID:J3vpXwPx0
向日葵「櫻子…さくらこ! 櫻子ちゃん!」タッタッタッ…

コンコン!

向日葵「あ、あの!古谷です!あけてください!」

ゴンゴン!ゴン!ガチャガチャ…

向日葵「……か、鍵が… 誰もいないの…?」

向日葵「…………」

向日葵「…学校…戻らないと……」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 12:43:06.21 ID:J3vpXwPx0
向日葵「………」グスッ

「古谷さん遅刻ー」

向日葵「……す、すいまぜん…」グスッ

あかり「ひ、向日葵ちゃん 早く席につかないと」

向日葵「………わがってます…」

ちなつ(こ、これ本当にやりすぎじゃ…?)

向日葵「うっ… ひっく…」

あかり(いくら後で仲良くなるって言っても……)

向日葵「うぐっ…うえっ…」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 12:47:45.18 ID:J3vpXwPx0
~昼休み~

向日葵「………」

あかり「向日葵ちゃん? ご飯食べないと午後からおなか減っちゃうよ」

向日葵「……櫻子……」

ちなつ「あ、あのね 悲しんでも櫻子ちゃんは喜ばないと思うよ…」

向日葵「……吉川さんに…」

ちなつ「えっ?」

向日葵「吉川さんに櫻子の何がわかるんです!」ガタン!

あかり「向日葵ちゃん、落ち着いて…」

向日葵「櫻子… 昨日は…あんなに元気に…笑顔で…」

あかり(あ、あかり…辛くって見てられないよ…)

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 12:53:40.70 ID:J3vpXwPx0
向日葵「……」

京子「あ、ひまっちゃん 移動教室?」

向日葵「……え、あ…はい」

京子「あの……なんて言葉をかければいいのかわからないけど…」

向日葵「いえ…いいんですの 失礼します」サッ

京子「ひまっちゃん… 元気、出してね」

結衣「お前も演技派だな」

京子「へへ、まーね! それにしても結構マジで落ち込んでたね」

結衣「あかりとちなつちゃんが予想以上にうまく演じたんだろうね」

京子「なるほど  ていうか本当に1人で行動してたね ひまっちゃん」

結衣「大室さん以外と行動できなくなっちゃったんじゃない?」

京子「へー 大変だな」

結衣(私も同じようなものかもしれないけど)

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 12:58:31.75 ID:J3vpXwPx0
~放課後~

向日葵「帰りますわ また…」

あかり「あ、うん!気をつけてね?」

ちなつ「また明日ね!」

向日葵(櫻子の家に…寄らないと…)

ちなつ「ふぅー ボロが出そうで大変だったー」

あかり「おつかれさまー あとは明日だね」

ちなつ「それにしてもあそこまで落ち込むなんて…本物だよね?」

あかり「ちなつちゃんも、もしも結衣ちゃんが死んじゃったって言われたら…」

ちなつ「その時は私も後を追うから」

あかり(そ、それって何もかも超越してるよ…)

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 13:05:08.80 ID:J3vpXwPx0
向日葵「櫻子…」

コンコン

向日葵「やっぱり誰もいない…」

向日葵「せめて、お葬式だけは……うっ…ひぐっ…」

楓「向日葵おねーちゃん…?」

向日葵「あ、楓…… ど、どうしたの?」

楓「おねーちゃんこそ、どうしたの…? 泣いてるの…?」

向日葵「な、なんでもありませんっ! おうちに帰ろう?」

楓「わ、わかった」ビクッ

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 13:09:47.02 ID:J3vpXwPx0
向日葵「櫻子……会いたい…」

楓「おねーちゃん… 櫻子お姉ちゃんが、どうかしたの…?」

向日葵「楓…… 櫻子はね、遠い世界に行ってしまったの」

楓「うん ハワイって言ってたよ?」

向日葵「ええ… もう、一生会えないの…」

楓「ハワイに」

向日葵「櫻子… 櫻子…」シクシク

楓「おねーちゃん、泣かないで… 3日か4日で帰ってくるって言ってたよ…?」

向日葵「ううん もう帰ってこないの… 現実を、見ないといけないの」

楓「…? おねーちゃん…?」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 13:15:37.12 ID:J3vpXwPx0
~金曜日~

向日葵「…13日の金曜日……気分も最悪ですわ…」

あかり「お、おはよう 向日葵ちゃん」

ちなつ「おはよう!」

向日葵「2人とも…もしかして迎えに来てくれたんですの?」

あかり「そうだよっ すぐには無理かもしれないけど…元気出して!」

ちなつ「向日葵ちゃんが笑ってれば…櫻子ちゃんもきっと喜ぶよっ」

向日葵「ええ… そうですわね… ありがとう、2人とも…」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 13:23:25.94 ID:J3vpXwPx0
向日葵「今日は…生徒会にも顔を出さないと…」

ちなつ「あのね 向日葵ちゃん」

向日葵「はい?」

ちなつ「あんなにケンカしてたけど、櫻子ちゃんのことどう思ってたの?」

向日葵「……好き、でしたわ 小さいころから、誰よりも」

あかり「えっ (じゃあこの作戦って意味あるの…?)」

ちなつ「そっか… はっきり…言っておけばよかったね?」

向日葵「ええ… 伝えておけば…よかった…」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 13:25:44.41 ID:J3vpXwPx0
ちなつ「手紙にしてみたらどうかな 手紙ならきっと届くよ!」

向日葵「…お墓に、ですか そうですわね 書いてみます…」

あかり「うん!頑張ってね!」

向日葵「書きたいことはすぐに頭に浮かびます… すぐ、書けると思います」

ちなつ(もう疲れたからこの手紙を櫻子ちゃんに渡しちゃおう)

あかり(ちなつちゃんから面倒くさいオーラが出てるよぉ)

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 13:46:02.67 ID:J3vpXwPx0
~部室~

京子「おー 2人ともどんな感じ?」

ちなつ「どうもこうも… 向日葵ちゃんも最初から櫻子ちゃんのこと好きみたいですよ」

あかり「だから、あかりたちあんまり意味ないことしてるかも…」

結衣「ま、まぁそれは当事者じゃなくても分かるね」

京子「あと今日だけなんだし頑張れー」

結衣「お前はやらないのか…」

あかり「櫻子ちゃんが帰ってくるのって日曜日の夕方だよね」

ちなつ「そう言ってたけど…それがどうかしたの?」

結衣「あぁ… 日曜日はともかく明日が心配かもね…」

あかり「あかり、どこか一緒に遊びに行こうかな?」

ちなつ「あかりちゃんよろしくね」

あかり「えぇーっ! もしかして私以外、もう誰もやる気ないのぉ!?」

結衣「そんなことないよ 頑張れ」

あかり「ガーン」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 13:52:48.54 ID:J3vpXwPx0
あかり「ひ、向日葵ちゃん!」

向日葵「赤座さん… どうかしまして?」

あかり「明日あかりとお買いもの行かない?」

向日葵「え… えぇ、いいですけど…… あの、この手紙は…」

あかり「じゃあ、あかりが預かるよぉ 大丈夫、あかりは読まないよ」

向日葵「赤座さんなら信用できますけど…」サッ

あかり「うん、確かに受け取りました! じゃあ、明日はやまむら行こう!?」

向日葵「やまむらですか… 分かりました」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 13:57:20.26 ID:J3vpXwPx0
~土曜日~

あかり「向日葵ちゃん!」ギュッ

向日葵「あ、赤座さん… こんにちは…」

あかり「あかり考えたんだけど… 今日、櫻子ちゃんに合いそうな服買おうよ」

向日葵「な、何故ですの… 櫻子はもう…」ウルウル

あかり「わぁぁ…ご、ごめんね! あの、一緒にお墓においてあげようって…」

向日葵「でも……そうですわね… せめてなにか 櫻子に喜んでもらいたい」

あかり「うん!じゃあ、いこ?」

向日葵「はい、よろしくお願いします」

あかり「あ、こ、こちらこそだよぉ」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 14:05:06.96 ID:J3vpXwPx0
あかり「オレンジって似合いそうだよね」

向日葵「櫻子は温かい感じの色ならなんでも似合いますわ 赤とか、黄色とか」

あかり「うんうん! 向日葵ちゃんが選んだほうが、ぴったり選べるよぉ」

向日葵「え、えっと… じゃあ、これを…」

あかり「わぁ 絶対に似合うお!」

あかり(同じ服で、緑のもある…こっそり買っておこっと)

向日葵「赤座さんはなにか買いませんの?」

あかり「買ったよぉ!このスカートと、半袖の…」

向日葵「え、ええ…あの…」

あかり「うん?」

向日葵「ごめんなさい… やっぱり、あまり気が乗りませんわ…」

あかり「あ、こちらこそだよ… 変なときに誘って…ごめんね…」

向日葵「いえ…赤座さんはわるくありませんから…」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 14:10:50.68 ID:J3vpXwPx0
あかり「じゃあ、今日はかえろっか…」

向日葵「すみません… 気を使ってくれたのに…」

あかり「ううん 本当に、元気出してね 向日葵ちゃん ばいばい」

向日葵「ありがとうございました 赤座さん」

向日葵(櫻子の代わりなんて…いない…)

向日葵(櫻子に会いたい…)

あかり(ごめんね向日葵ちゃん…まだ本当のこと言えない …あかり悪い子だよ…)

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 14:14:58.21 ID:J3vpXwPx0
~日曜日~

向日葵「………」

向日葵(今日は誰とも会いたくないですわ…)

楓「おねーちゃん ご飯つくったよ」

向日葵「…はっ!」

向日葵「ご、ごめんね楓… ちょっとぼーっとしちゃって…」

楓「無理しないで おねーちゃん 理由は分からないけど、おねーちゃんは休んでるべきだよ」

向日葵「…ありがとう」

楓「食べられるときに、食べて」ガチャッ

向日葵「…妹にまで心配をかけて… ダメですわね…」

向日葵(でも……)

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 14:25:46.78 ID:J3vpXwPx0
向日葵「……」モキュ…モキュ…

楓「おいしくない…? まだおねーちゃんみたいにうまく作れないから…」

向日葵「あ、ううん おいしいですわ」ニコ

楓「……」ニコッ

向日葵(櫻子と…1回でいいから会いたい…話したい…)

向日葵「……どうすれば…」

楓「…?」

向日葵「どうすれば櫻子と…」

楓「あ…今日櫻子おねーちゃん帰ってくるね」

向日葵「…え… 楓? なにを言ってますの…?」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 14:28:44.48 ID:J3vpXwPx0
楓「今日、櫻子おねーちゃん帰ってくる おねーちゃん元気になる?」

向日葵「え…?え…?」

楓「きっと、おみやげ!」

向日葵「……おみやげ…?」

楓「櫻子おねーちゃん、ハワイに行ってるんでしょ?」

向日葵「えっ」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 14:33:41.73 ID:J3vpXwPx0
向日葵「ど、どういうこと? 櫻子…ハワイ? ハワイサ・クラコ?」

楓「この前 ハワイいいでしょ!って言ってた」

向日葵「でも… 櫻子は亡くなったって…」

向日葵「はっ」

向日葵(櫻子… まさか櫻子がイタズラでこんな…こんなことを…)イライラ

楓「おねーちゃん… こ、こわいよ」

向日葵「ふふ…そういうこと…ふふ… 楓、ご飯もう一杯」

楓「え…う、うん! おねーちゃん元気になった?」

向日葵「元気どころか 右手が真っ赤に燃え出していますわ」

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 14:38:24.63 ID:J3vpXwPx0
向日葵「楓、何時頃って言っていたかわかる?」

楓「んと… 夕方の4時くらいって言ってたよ」

向日葵「よし… ちょっと肩を温めてくるからお留守番してて?」

楓「スポーツするの…?」

向日葵「えぇ」

楓(おねーちゃんの目… 本気、なんだね…)

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 14:42:56.97 ID:J3vpXwPx0
~夕方4時~

向日葵「さて…アップはここまでですわ」

向日葵「早く帰ってこないかなーワクワク なんて考えていませんわ」

ブゥゥン…キーッ

撫子「櫻子、荷物もって」

櫻子「これ重いんだけどー!」

撫子「1番重いやつ 早く持って行って」

櫻子「ぐぬぬ・・・」

向日葵「おかえりなさい?櫻子」ニコッ

櫻子「げっ!向日葵… へへ、出迎えご苦労ー この荷物はこんで」

ガゴンッ!

櫻子「どはぁっ!いたーっ! な、なにするんだよー!」

向日葵「フン… すっきりっ しましたわっ…」ジワッ

櫻子「え… 向日葵、泣いてる…?」

向日葵「泣いてない!」

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 14:47:55.83 ID:J3vpXwPx0
櫻子「ってあれ? あかりちゃんたちから何か聞いてないの?」

向日葵「やっぱりあなたの考えだったんですのね…」

櫻子「あ… えへへー」

向日葵「えへへじゃないですわ!」ギュッ

櫻子「え…」

向日葵「本当に死んじゃったかと思った…」

櫻子「ひ、向日葵…?」

向日葵「朝迎えに行っても出てこないし…ぐすっ」

櫻子「向日葵… ご、ごめんってば 疲れてるんだよー 離して」

向日葵「…」ムカッ

ガスン!

櫻子「あだーっ!な、何故だぁーっ」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 14:51:22.03 ID:J3vpXwPx0
~後日~

向日葵「おはようございます 赤座さん 吉川さん」

あかり「あ、おはよー!」

ちなつ「ごめんね? もう気づいてるかもしれないけど…」

向日葵「いえ、いいんです 櫻子の考えだったのでしょう?」

櫻子「ごめんって言ってるじゃん…」

あかり「…あはは…それで、なにか効果あったの?」ボソッ

櫻子「ない」

あかり「ガーン」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 14:57:57.69 ID:J3vpXwPx0
櫻子「ていうかバレてたよー 失敗したのー?」

あかり「あれ、一応信じてはいたよ…?」

櫻子「そうなの…?」

あかり(あ、そうだ…)

あかり「櫻子ちゃん、これ向日葵ちゃんが書いたの」サッ

櫻子「なにこれ…手紙?」

あかり「うん あとで読んでみてね」

櫻子「んー? わかったー」

あかり(これできっと少しは…変わるよね)


櫻子「なになに…」

櫻子へ

何故、私に何も言わずに死んでしまったの…?
いえ 交通事故じゃ仕方ないですわよね ごめんなさい
ずっとケンカばかりしていたけど… 私は櫻子のことが好き 大好きです
生きているうちに櫻子に伝えたかった 櫻子がどう思っていてもこれだけは伝えたかった
呼びとめるようなことをしてごめんなさい  …さようなら
                                 向日葵

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 15:00:50.20 ID:J3vpXwPx0
櫻子「……///」
櫻子(なんだ…考えてくれてたんじゃん)

向日葵「…なに授業中に赤くなっていますの 変な妄想でもしてるんじゃないでしょうね」

櫻子「し、してないよ」

向日葵(…? 言い返してこない…?)

櫻子「…ごめんね だまして」

向日葵「えっ…?」

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 15:07:28.83 ID:J3vpXwPx0
あかり「…」ニコニコ

ちなつ「あかりちゃん、なにニヤニヤしてるの?」

あかり「ほ、微笑んでるんだよぉ」

ちなつ「あっそ… 結局うまくいってるみたいだし 意味なかったね」

あかり「そうかな…」

櫻子「あのさ、向日葵…」

向日葵「…なんですの? このゾンビ」

櫻子「むっ… きょ、今日うちにきてよ お土産あるから」

向日葵「…! わかりましたわ…せっかく買ってきてくれたものを無駄にはできませんし?」

向日葵(今日の櫻子… 何故突っかかってきませんの…?)

櫻子「って言っても隣だからポストでもいいけど」

向日葵「いきます いきますから!」

櫻子「えへへ…」

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 15:11:34.98 ID:J3vpXwPx0
向日葵「生徒会室によってから行きます ちょっと待っていて」

櫻子「あーん 私もいくー」

あかり「櫻子ちゃん、ちょっと…」

櫻子「なに? あかりちゃん」

あかり「手紙どうだった?」

櫻子「えと…あ、あかりちゃんありがとうって感じの手紙…///」

あかり「そっか!よかったよかった!きっと今日向日葵ちゃんからもプレゼントがあるはずだから」

櫻子「…え?」

あかり「これ、櫻子ちゃんから向日葵ちゃんに渡して」サッ

櫻子「なにこれ…? 今お金ないよ?」

あかり「いいからいいから!あかりのお小遣いからサービスだよっ」

櫻子「…? わかった 渡してみるね ありがとうあかりちゃん」

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 15:17:35.98 ID:J3vpXwPx0
~櫻子の家~

櫻子「ちょっと待ってて 色々あるから」

向日葵「ど、どんだけ買ってきましたの…」

櫻子「はい」ドサァァ

向日葵「ちょっと… どれが何なのか説明なさいな」

櫻子「いけてるキーホルダー、変だけどおいしそうなお菓子、微妙にカッコイイサングラス」

向日葵「あ、相変わらずセンスがかけらもありませんわね…」

櫻子「うるさいなー 一応ハワイのなんだから貰えーっ」

向日葵「えぇ…受け取りますわ …あ、ありがとう///」

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 15:22:23.64 ID:J3vpXwPx0
櫻子「こ、このキーホルダーは私のとペアだし… 嫌だったら使わなくてもいいから」

向日葵「え…そ、そう!! じゃああの櫻子…これ私から」サッ

櫻子「おぉ…? (あかりちゃんの言ってた通りだ…)」

向日葵「よかったら使って… 気に入らなかったら…使わなくていいですから」

櫻子「ほい、じゃあ私からももう1個やろう! (中身知らないけど)」

向日葵「えっ… (同じ袋…?)」

櫻子「あけるよ」ガサガサ

向日葵「わ、私も…」ガサガサ

104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 15:26:48.58 ID:J3vpXwPx0
櫻子「おぉ…可愛いシャツ!?」

向日葵「なっ……い、色は違うけど…同じシャツ///」

櫻子「えっ!///」

向日葵「これ、なんであなたが…」

櫻子「た、たまたま たまたま買ったの!」
櫻子(あかりちゃんは神だったのかもしれない…)

向日葵「ま、まぁ? 重なってしまっても貰ったからには使わないと失礼ですわね!?///」

櫻子「えへへ…ありがと  さっそく着ない?」

向日葵「も、もったいなくて… まだ…」

櫻子「これ、やまむらでしょ? 気にしないでいいよ」

向日葵「あ、あなたね… もっと場の空気というものを…」

112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 15:37:29.66 ID:J3vpXwPx0
~次の休日~

櫻子「おーい!ひまわりー遊んでやろう!」

向日葵「あの子ったらまた上から目線で…しかもうるさい」イラッ

櫻子「おっす!」ガチャッ

向日葵「ふぅ、遅いですわよ 映画、見に行くんでしょう?」

櫻子「あ…そのシャツ…」

向日葵「ふ、ふん 櫻子にして良いセンスですわ…」

櫻子「ペアルックじゃん… し、仕方ないなー///」

向日葵「キーホルダーも…つ、付けたから…」

櫻子「…えへへ 私も! いこ!」

向日葵「ええ…」

向日葵(やっぱり櫻子がいないと…ダメですわね)

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 15:40:52.97 ID:J3vpXwPx0
あかり「京子ちゃーん…嬉しいけど、なんであかりなのー…?」

京子「いやだって結衣は忙しいって言うし、ちなつちゃんは電話したら即切られたし」

あかり「そ、そうなんだ…あかり最後の手段なんだね…  何見るの?」

京子「いやー ミラクるんの予定が今日まだ始まってないんだよねー」

あかり「えぇ…?」

京子「あれ!? あれひまっちゃんと櫻子ちゃんじゃない?」

あかり「あ…ホントだ…」

京子「ペアルック! なんかいい感じじゃん」

あかり「あはは、そうだね」

あかり(うまくいったんだね よかった)


~fin~

引用元: 向日葵「櫻子が…な、亡くなった…?」