1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/26(木) 20:28:52.97 ID:QY8A/S4g0
塩麹「はぁ…」

醤油「どうしたんだよ、塩麹」

塩麹「醤油か…いやなに、大したことではないさ」

醤油「ふーん…まあ、話したくないなら、それでもいいけど」

塩麹「うん…」

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3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/26(木) 20:30:52.20 ID:QY8A/S4g0
醤油「ところで、これから俺キッチンに行くけど、お前行かないの?」

塩麹「…僕、呼ばれてないから」

醤油「そうなのか?ちょっと前はあんなに呼ばれてたのに」

塩麹「時代の流れってそんなもんだよ。ほら、僕のことは気にせず行ってきなよ」

醤油「そっか…わかった。じゃあな」タッタッタ

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/26(木) 20:32:29.55 ID:QY8A/S4g0
塩麹「…どうしてかな…」

塩麹「今でも呼ばれるときはある。でも、昔と比べると…」

塩麹「…過去の栄光ってやつかな…」

???「お、塩麹じゃん」

塩麹「あ、食べるラー油先輩。お疲れ様です」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/26(木) 20:35:23.77 ID:QY8A/S4g0
塩麹「先輩、こんなところで何やってるんですか?」

食べるラー油「別に。なんにも」

食べるラー油「めっきり食卓に呼ばれなくなったからなー」

塩麹「…そうですね」

食べるラー油「まあ、仕方ないだろ。最近はヘルシー指向で、油ギトギトな俺は嫌われるからな」

塩麹「僕は何がいけないんでしょうか…」

食べるラー油「…」

塩麹「…」

食べるラー油「…ちょっとトイレ」

塩麹「あ、はい」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/26(木) 20:37:39.19 ID:QY8A/S4g0
「おーい、塩麹―」

塩麹「どうしました?先輩」

「紙がないから、とってきてくれないか?」

塩麹「はい、わかりました」




塩麹「あれ?紙がないな…」

塩麹「仕方ない。この紙やすりを渡そう」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/26(木) 20:39:16.23 ID:QY8A/S4g0
食べるラー油先輩は、お尻から油を流して死んだ。

僕の手に冷たい手錠がかけられた。

「おまわりさん、僕、どうしてこんなことを…」

「それを見つけるのはおまえ自身だ」

僕は分かっていた。恐れていたんだ。

自分が今の食べるラー油先輩のように堕落していくことを。

だから殺したんだ。

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/26(木) 20:40:39.83 ID:QY8A/S4g0
僕は泣いた。

流れる涙は塩分たっぷり。でも、どことなくまろやかな感じ。

塩麹の僕は、初めて僕自身を味わった。

そして僕は思った。

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/26(木) 20:41:10.79 ID:QY8A/S4g0
あ、塩でいいな、これ




引用元: 塩麹の憂鬱