1: cMVCB/0/0 2013/08/18(日) 10:14:30.24 ID:4fnsm8OK0
Previously on Yuigahama Yui



「ひ、ヒッキー以下のクズ!?」

「それ全部ヒッキーのことじゃん!!」

「そうなの?あたしヒッキーの声聞いたら一発でわかるけど…」

「それ、例の詐欺じゃん!」

「ありがとヒッキー大す……と!えと、あの、違う!」

「今日の   とか超純白だし!!!超清純派だし!!!!」

「何って?なにもしてないよ?」

「オタワ?(´・ω・`)」

「うん!!……ってそれは無理無理!それ、ちょっと●●●な写真じゃん!」

「サブレェ~!?どこ~!?」

「なにそれ!イヤホン一つに2万円も使ったっていうの!?ヒッキー信じらんない!!」

「ねぇまんじゅうこわいってなんなの!?」

「ニコラス刑事」

「あたしをあんまり馬鹿にするのはイカンのイだよ!!」

「わんわん!!」

「あ、ひ、ヒッキー?お、お代わりは?」

「げっきょくって大きい会社なの?」

「お互いに裏切らないこと!!」

「ふ、二人…乗り…」




「「馬鹿にしすぎだからぁ!」」




前スレ:由比ケ浜結衣「馬鹿にしすぎだからぁ!」

の続き。
といっても短編集なので、つながりは会話の端々に前回ネタが入ったりするかもしれない、といった程度です。

基本的にヒッキーとゆきのんが結衣を弄ったり、八幡が結衣に捻デレたりする話。川…なんとかさんは多分あんまでない。大志はでる。
当SSにはいじめは存在せず、基本的にいじり、ネタです。いじめなど当校には絶対に存在しない。


転載元:由比ヶ浜結衣「馬鹿にしすぎだからぁ!!」 



 
12: cMVCB/0/0 2013/08/18(日) 12:55:04.15 ID:4fnsm8OK0
「きくらげ」












結衣「ねぇねぇ、クラゲって美味しいよね!ぐにぐにってするっていうか、むにむにっていうか」

雪乃「それは味ではなくて食感の話でしょう?けれど確かに独特よね。中華風のサラダなどに使われていることがよくあるけれど、私も嫌いではないわ」

結衣「でしょでしょ!!でもサラダとかにも入れるんだー。ラーメンだけかと思ったー」

雪乃「クラゲをラーメンに、かしら。私はあまりラーメンを食べないからか、聞いたことないのだけれど」

八幡「クラゲはラーメンには入れないだろ。俺も聞いた事ねえぞ」

結衣「そうなの?この前家族で行ったラーメン屋さんでは入ってたけど?」

八幡「はぁん。なにその変わったラーメン屋。やっぱ由比ヶ浜一家なだけあって変わった店にいくのな」

結衣「どういう意味だぁ!!」

八幡「しかし、ラーメンねぇ。ああ、ラーメンって言えばさ。一蘭ってボッチに優しいと思わないか?」

結衣「いちらん?」

雪乃「私はラーメンを食べること自体がほとんどないから、そう聞かれてもよくわからないのだけれど」

八幡「えーと…ほらこれだ」

結衣「えー…?」

雪乃「これは…養鶏場か、何かなのかしら」

八幡「おい、誰もが思ってるが口に出さないことを平気で言うんじゃねえよ。というかこの店で出してるのは豚骨ラーメンだからな。養鶏場というよりはむしろ養豚場だ」

雪乃「まったくうまい事は言えていないし、フォローにもなってもいないと思うのだけれど」

結衣「でも、これじゃ友達とか一緒に行ってもつまんなそうー」

八幡「そらつまんないだろ。2人で行ってもはじめから全然違う席に案内されたりするしな」

結衣「えー!?なにそれ超つまんない!」

八幡「いいんだよ。だからボッチに優しいんじゃねえか。それに味はいいんだぞ。むしろ味に自信があるからこういう勝負の仕方ができる、とも言える」

結衣「えー…?あ!でも!あたしが行ったラーメン屋さんもこういうのだったよ」

八幡「は!?一蘭システムぱくってんの?それは由々しき事態だろ。店の住所教えろよ。中州の本店に報告するから」

13: cMVCB/0/0 2013/08/18(日) 12:57:20.01 ID:4fnsm8OK0
結衣「ちがくて!こーいう、白いスープのとんこつらーめん?ってやつ」

八幡「あん?豚骨ラーメンでクラゲ?」

結衣「うん!!」

八幡「確認するけど、それはぐにぐにでむにむにした食感なんだよな?」

結衣「そうだよ!でも食べてたらプチンて切れるの!」

八幡「もしかしてそれ黒いのか?」

結衣「うん!そうそう!」

雪乃「あぁ…」

八幡「なるほど、な」

結衣「あ、あれ?」

雪乃「由比ヶ浜さん。それはもしかしてキクラゲではないかしら」

結衣「あ!そうそう!パパが自分のをお箸でつまんで『いいか結衣。これはキクラゲって言うんだぞ』とか言ってた!超キモかった!」

八幡「お前、そんな元気よくキモいとか言うなよ…。なぜか俺までダメージ受けちゃうだろ」

雪乃「由比ヶ浜さん。そもそもキクラゲというのは、キノコであって、クラゲではないの」

結衣「え!?そうなの!?」

雪乃「ええ、キクラゲ…これは元々は広葉樹の倒木などに生えるゼラチン質の多いキノコなのだけれど、乾燥させると縮んでクラゲのような、あの食感が生まれるの」

結衣「そ、そうなんだ…」

八幡「ちなみにキクラゲって言うのはラテン語のKicrageが語源だな。発音的にはキックッラーゲが正しい」

結衣「キックッラーゲ…」

雪乃「比企谷くん…だからそういうことを言うと彼女は本気にしてしまいかねないからやめなさい、と言っているでしょう?」

結衣「え!?嘘だったの!?ヒッキー信じらんない!」

八幡「いや、今の流れで信じんなよ…」

雪乃「ラテン語ということならば、学名は耳介を意味するAuriculaが学名の由来になっているわね。そもそもキクラゲは漢字でも木に耳と書くのだけれど、これもやはり木についている姿が耳のように見えるから、ということらしいわ」

八幡「さっすがユキペディアさん」

結衣「そ、そうなんだ、キノコなんだ…クラゲじゃないんだ…」

雪乃「ええ、けれど、今回はすごいわ由比ヶ浜さん。刺胞動物と菌糸類というところで根本的に間違ってはいるけれど、食べるものという点は当たっているから、普段と違って共通点があるわ」

結衣「う!」

八幡「まぁ、名前も似てるしな」

結衣「うう!」

雪乃「そう。そうよ由比ヶ浜さん。そもそもキクラゲという名前は、クラゲの食感を意識してつけられたのだから。食べたあなたが勘違いしても無理からぬ事だわ。木という言葉に考えが至らないのはどうかと思うけれど」

結衣「うわーん!!ゆきのんそれ!絶対フォローしてないでしょ!!遠回しにえぐりに来てるでしょ!!」

雪乃「あら。どうしてわかったの?あまり遠回しではないと思うけれど。よく気づいたわね、由比ヶ浜さん。勘がまた少し鋭くなってみたいで嬉しいわ」

結衣「うわーん!ゆきのんひどい!ていうか二人ともひどい!!馬鹿にしすぎだからぁ!!」

17: cMVCB/0/0 2013/08/18(日) 14:50:11.32 ID:4fnsm8OK0
「だーれだ」












結衣「あ、ヒッキーだ」

八幡「………」

結衣「なんか…キョロキョロしてる…」

八幡「………」

結衣「……あ、そーだ」ソー

八幡「………」

結衣「………」ソー

八幡「ああ、ここか」ヒョイ

結衣「だーれだ!」ガバッ

八幡「………」

結衣「………」

八幡「おまえさ…何してんの?」

結衣「ひ、ヒッキーこそ…」

八幡「いや、俺は小銭落としたから拾ってたんだよ…」

結衣「そ、そっかー。大変だね」

八幡「まぁな…」

結衣「………」

八幡「いや、お前さ…。後ろから俺の首に手ぇ巻き付けて何がしたいわけ?」

結衣「え?あー…。えー、そ、その、ば、バックアップ?と、とりゃー…なんちゃって…」

八幡「お前さ…バックドロップって言いたいの?持ち上がるわけねえだろ…ていうか、い、いいから早く離れろよ…」

結衣「あ、あ!ああ!ご、ご、ご、ごめん!!」

八幡「お、おう…」

18: cMVCB/0/0 2013/08/18(日) 14:50:58.06 ID:4fnsm8OK0

結衣「………」

八幡「………」ポリポリ

結衣「あのs-」

平塚「比企谷」

八幡「げ。平塚先生…!」

結衣「あ…」

平塚「いやぁ~、いいご身分だなぁ。比企谷?私の呼び出しを無視してこんなところで逢い引きかね?」

八幡「い、いや、先生あのですね」

結衣「あ、あ、せ、せ、先生!そ、そ、そんなんじゃないです!!」

平塚「君は黙っていたまえ、由比ケ浜。私はこの男に説教をしているんだ」

結衣「は、はい…」

八幡「い、いや、あのですね…。俺はただ、こ、小銭を拾おうとしただけで!!」

平塚「ほう?ただの小銭拾いが、どうしたらあすなろ抱きになるのか発展するのか、非常に興味深いところだな。いいだろう、その話は職員室でじっくり聞いてやろう。じゃあ、すまんが由比ケ浜、この男は少し借りて行くぞ」

結衣「あ、あ、あたしのじゃないですしっ!!ど、どうぞご自由にっ!!」

八幡「おい!!っていうか先生!!痛い!耳を引っ張らないで!!痛い!!お願い!ちぎれちゃう!ちぎれちゃう!!」

結衣「………」

結衣「………」

結衣「あすなろ抱きってなんだろ…」カチカチ

結衣「………」カァ

結衣「そ、そっか…こ、こういうの…。で、でも出来れば逆が良かった…かも…」


28: cMVCB/0/0 2013/08/18(日) 19:12:20.62 ID:4fnsm8OK0
「りーでぃんぐ」








結衣「ヒッキーってさ、ジャンプしろ!!って言われたことある?」

八幡「あ?何言ってんのお前」

結衣「いやさー、よく漫画とかで『どうせ金もってんだろ!ちょっとジャンプしてみろよ!』とかあるじゃん?」

八幡「そんなの、最近あるか?いつの時代の人間なの?お前」

結衣「え~?ないかなぁ。でもヒッキーだったらそういう経験ありそうじゃない?」

八幡「お前何言ってんの?そもそも俺はカツアゲされたこととかねえんだよ」

結衣「ええ?そうなの?よくされてそうじゃない?」

八幡「お前さぁ…今の言葉、お前から聞いた言葉の中でも史上最低レベルだぞ…」

結衣「あぁ、ごめん!ついつい。あ!でもあれだ!じゃあヒッキー意外と周りからは強そうに見られてるんじゃん?」

八幡「いや、俺の場合、そもそもカツアゲをするような連中に、存在が認識されないからな。カツアゲの対象にならないんだよ」

結衣「うあーん!!理由が悲しい!!」

八幡「泣きたいのは俺のほうなんだけどー?」

結衣「あ、ていうかさ。あれはどうしてジャンプさせるの?」

八幡「お前知らずに色々言ってたの?あれはほら、小銭持ってたら音がするだろ?それを確かめるためにジャンプさせんだよ」

結衣「小銭?なんで小銭?お札とればよくない?」

八幡「お前、さらっと怖い事いうなよ…。あれだろ、札とった上で小銭まで巻き上げてんじゃねぇの?不良の、しかもフィクションの世界の住人の考えなんて、俺にわかるわけねぇだろ」

結衣「んー、でもさ、ヒッキーって人の考えとか読めそうじゃない?」

八幡「は?何言ってんの?」

結衣「いやー、だってさ。ヒッキーって時々あたしが言う前に言おうとしてること当てたりするじゃん?時々びっくりすることがあるんだけど」

八幡「あぁ…まぁ、あれだ。あれは一種のコールドリーディングみたいなもんなんだよ」

結衣「コールド…なに?」

八幡「コールドリーディング。人の動作を観察したり、何気ない会話をしながら相手から情報を引き出すテクニックのことだ」

結衣「どういうこと?」

八幡「あー、例えばだな。お前が休みの日に千葉に出かけたとすんだろ?」

結衣「うん」

八幡「そしたら駅前には手相占い師が居て、アホなお前は見てもらおうとか考えるんだ」

結衣「ちょっと!!まぁでもしちゃうかもだけど…」

八幡「そしたら占い師はお前の手相を見て、開口一番こう言う『う~ん、君…は総武高の生徒じゃないよねぇ?』」

結衣「総武高の生徒だし!失礼だし!」

八幡「いや、それは俺が言ったと思うからだろ?初対面の人に言われたと考えたら、お前なんて答える?」

結衣「え、う~ん。なんでわかるんですか?とかかなぁ」

八幡「そしたら占い師はこういう『やっぱりね!君の手相は、そう言った進学校で実力を発揮できる人間のものだ!』とかな」

結衣「ええ~?そうかなぁ…えへへ。ヒッキーがそんなこと言うなんて珍しいね」

八幡「だから俺の言葉じゃないってつってんだろ。で、占い師はこう続ける。『うーん、しかしこれはなんだろうな。君の記憶が流れこんできているんだが…なにか動物を怖がっているような…心当たりはないかな?』」

結衣「あ…猫がちょっと苦手です。あ!!でもちょっとだけだから!そんなでもないよ!?」

八幡「いや、俺はわかってるから安心しろよ。でまぁ、そういうのがこれからも続くわけだけど、もしこんな風に初対面の占い師に話されたらお前どう思う?」

29: cMVCB/0/0 2013/08/18(日) 19:13:28.89 ID:4fnsm8OK0
結衣「えー?それはちょっとすごくない?だってあたしは総武なことも、猫嫌いなことも当ててしまってるわけじゃん?でもそれはヒッキーがあたしのこと知ってるから、できるんでしょ?」

八幡「いや、そうでもない。まず最初の『総武高じゃないよねぇ?』これはただの当てずっぽうだ」

結衣「ええ!?」

八幡「まずな。お前の年齢くらいは顔とか服装を見れば予想が付く、あとは千葉駅あたりに遊びに来そうな高校でお前が通ってそうな高校を当てずっぽうで言うんだよ。あぁ、だから実際には総武じゃなくて、もっと別の馬鹿高の名前が上がる可能性が高いけどな」

結衣「ちょっと、ヒッキー!?」

八幡「まぁこれは勘だから当たれば万々歳、もしお前が別の学校の生徒だったとしてもそん時は『やっぱりね。総武高の生徒は何人も見た事があるんだが、君のようなクリエイティブな手相を持った人がいないんだ。もしかしたら何か作ったりしてるんじゃないかい?』そしたらお前は『ポエムです』って答えるだろ?」

結衣「ヒッキー!?その話は!」

八幡「いや、俺たちしかいないんだからいいだろ」

結衣「ああ、まぁ、そっか」

八幡「そもそも『総武高じゃないよねぇ?』って否定の疑問系で質問してるだろ?だから、この答えには相手…この場合はお前だな、が肯定しても否定してもどっちでもいいんだ。もちろん当たるにこした事はないけど、外れてもうまくごまかして70点くらいは稼げる問題ってことだ」

結衣「はー、なるほどね。あれ、じゃあ猫の事はどうなるの?」

八幡「ありゃ、ただお前が自分で喋っただけだ」

結衣「え?」

八幡「いや、占い師は『何か動物を怖がっているような…、何か心あたりはないかい?』っつっただけで猫なんて一言も言ってないだろ?」

結衣「ああ!!ほんとだ!!」

八幡「人間だれしも、すべての動物が得意なわけじゃないしな。犬に追われた記憶があるとか、ハムスターに齧られたとかな。反応が悪けりゃ、怖がっているを嫌な記憶がある、とかに言い換えたり、動物を生き物にして虫とかまで範囲にいれちまうとかな。そうすりゃどこかしら引っかかったりするもんだよ」

結衣「はぁ~」

八幡「ようするにこの時点で占い師は手相なんてなんざ見てねぇの。お前の行動を観察して答えを導きだしたり、誘導して自分から答えを言わせたり、してるだけでな。試しに一度占い師の前で無言でいてみろ。ほとんどの占い師は適当なことを行ってまったくあたらないか、情報を引き出すために躍起になるはずだぞ」

結衣「じゃあある種のコールドリーディングって言ったのは」

八幡「あぁ、俺はお前のことそれなりに知ってるから純然たるコールドリーディングじゃない。いわゆるあらかじめ相手の情報を調べておくホットリーディングってのを組み合わせてるようなもんだな。例えばお前の場合、変な冗談とか言おうとするときって耳たぶをさわったり、目が泳いだりするんだよ。そういうの観察してりゃ、大体想像がつくの。別に特殊能力とかじゃねえんだよ」

結衣「ふーん、観察してるんだ」

八幡「いや、まて。してない。今の無し。忘れろ」

結衣「いや、いいよ?だってあたしもよくヒッキーのこと見てるもん」

八幡「そ、そうか…」

結衣「うん、へへ…」

八幡「………」ポリポリ

30: cMVCB/0/0 2013/08/18(日) 19:14:17.95 ID:4fnsm8OK0
結衣「あ、でもさ。なんでヒッキーそんなの詳しいの?」

八幡「あー…」

結衣「どしたの?」

八幡「いや、ほら、あれだ。中学ん時、一時期そういうこと出来ればモテるかなっつって思って、本読んだり、小町相手に練習したりしてたんだよ」

結衣「えぇ?なにそれ!?…それ…うまくいったの?」

八幡「リーディング自体はな…」

結衣「どういうこと?」

八幡「いや、クラスの女子とたまたま話す機会があって、そん時にためしたんだけどな。もう誘導したり、観察したりでバシバシ言い当てたんだけど、気づいたらもう相手はどん引きだよ。あれはもう完全にストーカーを見る目だったな」

結衣「あぁー…悲しいー…」

八幡「まぁでも、一度つけた癖ってのはなかなか抜けなくてな。今現在の俺の趣味、人間観察に生かされてるというわけだ。はっはっはっは」

結衣「笑い声がせつない!!」

八幡「はっはっはっは」

結衣「あ、でもさヒッキー?」

八幡「あん?」

結衣「ヒッキーがあたしのこと言い当ててくれる時ってさ、びっくりはするけど、あたしは結構嬉しいよ?ヒッキーがあたしのこと理解してくれてるんだなーって思うの」

八幡「そ、そうか?」ポリポリ

結衣「あ、それそれ」

八幡「なんだよ」

結衣「ヒッキーってさ、なんか照れた時。時々、そうやってほっぺたのとこぽりぽりってする癖があるよね!」

八幡「なんだよ、人のこと観察すんなよ。やめろよ」

結衣「だって、ヒッキーだってあたしのこと観察してるんでしょ?おあいこじゃん!」

八幡「いや、まぁお前…そうなんだけどさ…」

結衣「へへ…。あ、そうだ!」

八幡「なんだよ」

結衣「ヒッキー、あたしが今考えてることわかる?」

八幡「だからお前超能力じゃないだから、無理だって」

結衣「いいじゃん、いいじゃん!ちょっと試してみるだけじゃん!あたしもやってみるから!」

八幡「えー?」

結衣「はい、スタート!」ジー

八幡「………」ジー

結衣「………」ジー

八幡「………」ジー

結衣「………」ジー

八幡「いや…お前さ!表情も変わらないのにわかるわけないだろ?常識で考えろよ」ポリポリ

結衣「んー…そうだね。あたしもわかんなかったよ。…ちょっとしか。へへ……」

42: cMVCB/0/0 2013/08/18(日) 22:12:19.70 ID:4fnsm8OK0
「ひてんみつるぎ」













八幡「おー。晴れたな」

八幡「うむ、雨が上がるとテンションもあがるな!」

八幡「愛刀アンブレード!!」ジャキーン

八幡「ふはは、ふははははは!」ブンブン

八幡「よし!あれいくか!飛天御剣流いくか!!」

八幡「九頭龍閃!!九頭龍閃!!弐までしかいかないけど、九頭龍閃!!」ブン!ブン!

八幡「よし!あれいくか!奥義いくか!!」

結衣「………」

八幡「天翔龍閃!!あ、あれは左足の踏み込み!?超神速のばっとうじゅ……」ブンブ…

結衣「………」

八幡「………」

結衣「………」

八幡「あの…」

結衣「ヒッキー?」

八幡「はい…」

結衣「そこ、ベンチ」

八幡「はい…」

結衣「………」

八幡「………」

結衣「………」

八幡「あの…いつから…」

結衣「アンブレードのあたりから」

八幡「………」

結衣「………」

八幡「………」

結衣「ヒッキー?」

八幡「…はい」

結衣「何してたの?」

八幡「その…傘を…剣に…」

結衣「何してたの?」

八幡「飛天御剣流です」

結衣「飛天御剣流?」

八幡「はい…」

44: cMVCB/0/0 2013/08/18(日) 22:13:49.68 ID:4fnsm8OK0
結衣「飛天御剣流ってなにかな?」

八幡「………」

結衣「ヒッキー?」

八幡「漫画の技です」

結衣「そう…」

八幡「はい…」

結衣「ヒッキー、こういうの卒業したって言ってなかったっけ?」

八幡「………」

結衣「ヒッキー?」

八幡「はい…」

結衣「はい、じゃないよ」

八幡「今も…時々やります」

結衣「時々?」

八幡「はい…雨上がりとか…テンション上がるので…」

結衣「そう…」

八幡「………」

結衣「………」

八幡「………」

結衣「………」

八幡「いや、いいじゃねえか!傘で遊ぶくらい!誰に迷惑をかけたわけー」

結衣「ヒッキー?」

八幡「はい…」

結衣「座って」

八幡「はい…」

結衣「………」

八幡「………」

結衣「ヒッキーいくつになったんだっけ?」

八幡「17歳です…」

結衣「そうだよね、17歳だよね」

八幡「はい…」

結衣「17歳で飛天御剣流って普通なのかな?」

八幡「いえ、るろうに剣心はもう少し上の世代の漫画なー」

結衣「ヒッキー?」

八幡「はい…」

結衣「どうなの?」

八幡「いいえ…」

結衣「普通じゃないんだ?」

八幡「はい…」

結衣「そう…」

45: cMVCB/0/0 2013/08/18(日) 22:14:33.89 ID:4fnsm8OK0

八幡「………」

結衣「………」

八幡「………」

結衣「どうして…」

八幡「………」

結衣「どうして、こんなところでしていたのかな?」

八幡「誰も見ていないと思ったので…」

結衣「ここ住宅街だよ?土曜日だよ?誰も見ていないわけないでしょ?」

八幡「はい…」

結衣「ヒッキー普段はそういうこと気をつけろって、よく言うよね?」

八幡「はい…」

結衣「でも、自分はやっちゃったんだ」

八幡「はい…」

結衣「………」

八幡「………」

結衣「じゃあ、とりあえず小町ちゃんに」

八幡「それだけは勘弁してください」

結衣「いやなの?」

八幡「はい、お願いします」

結衣「そう…」

八幡「………」

46: cMVCB/0/0 2013/08/18(日) 22:15:37.48 ID:4fnsm8OK0
結衣「じゃあどうするの?」

八幡「レポートを書きます」

結衣「レポート?」

八幡「はい…」

結衣「でも、反省文なんて馬鹿なあたしが見てもしょうがないんじゃないの?」

八幡「………」

結衣「平塚先生に見てもらう?」

八幡「いいえ…」

結衣「じゃあ、ゆきのんに見てもらう?」

八幡「それだけは…」

結衣「じゃあ、あたしでいいの?」

八幡「はい…」

結衣「いいんだ」

八幡「はい、お願いします…」

結衣「じゃあ、明日までね」

八幡「でも明日は日曜日じゃ…」

結衣「反省文、学校に持って行くの?」

八幡「いえ…」

結衣「じゃあ、明日でいいの?」

八幡「はい…」

結衣「じゃあ、明日ね。詳しいことはメールするから」

八幡「はい…」

結衣「じゃあ、今日はもう帰っていいよ?」

八幡「はい…失礼します」

結衣「車に気をつけてね?ばいばい」

八幡「はい…さようなら…」

八幡「…………」

八幡「えー……?」

50: cMVCB/0/0 2013/08/19(月) 00:29:46.71 ID:qh4aT+NZ0
「ゆとり」










結衣「ねぇねぇ!あたしたちってさ『ゆとり世代』なの?」

雪乃「そうね。ゆとり世代という概念に、どれが正解という考えがなくて諸説あるという状態だから、はっきりとしたことは言えないのだけれど。小中学校時代に旧学習指導要領による教育を受けてきた世代をゆとり世代と呼ぶのならば、私たちの年代はゆとり世代と呼ばれる世代に該当することになるわ」

結衣「ふんふん、そうなんだ!」

雪乃「けれど、ゆとり世代を、高校まで一貫してそうしたカリキュラムで学んできた学生たちだとすると、私たちはそれに該当しないということになるわね」

結衣「え!?そうなの?」

八幡「たしか新学習指導要領になったのって、去年からだったよな?」

雪乃「ええ。正確に言うと全国的には昨年度から理数系科目が変更、今年度から全科目の適用ということのなるのだけれど」

八幡「あー、そうだそうだ。俺たちは、例外措置だったんじゃなかったか?」

雪乃「ええ、まぁ、例外措置と言うか。総武のような進学校ではよくあることのようなのだけれど、私達の年代は途中で学習指導要領が切り替わることが確定していたから、既に去年の入学時点で新学習指導要領に基づいたカリキュラムになっているのよ」

結衣「つまりどういうこと?」

雪乃「世間的には私たちの年代はちょうど移行期間の学生ということになるのだけれど、学習内容だけで考えれば、私たちは完全に脱ゆとり世代ということになるわね」

結衣「あ、じゃあ!あたしは『ゆとり世代』って呼ばれることはないんだ?」

八幡「なにを言ってんだ。世代がどうとか関係なく、お前はいつでもどこでもゆとってるようなもんじゃねえか」

結衣「どういう意味だぁ!!」

雪乃「………」

結衣「あれ!?ゆきのんどうしたの?」

雪乃「いえ、『ゆとり世代』という言葉は実際には、受けた教育方針云々ではなく、常識を知らない言動や一般的な常識も知らないような人間に対して侮蔑的な意味合いを込めて使われることが多いものだから…そのちょうど移行期間にあたる私たちの世代は一概にそうは言い切れない、と思ったものだから」

結衣「どういうこと?」

雪乃「端的に言えば、私が『ゆとり世代』と呼ばれることはないけれど、一般常識レベルの知識のない由比ヶ浜さんや、常識はずれの言動をとる比企谷くんは『ゆとり世代』と呼ばれる可能性はある、ということね」

結衣「端的すぎるっ!!」

八幡「自慢と罵倒をさらりと同時に行うなんて、相変わらず器用だなお前は」

結衣「変なところに感心してる!」

八幡「もう、あれだわ。由比ヶ浜、こうなったら、雪ノ下とフュージョンさせてもらえよ。そうすりゃ、頭とかあそことかお互いカバーしあえてお得だろ」

結衣「ふゅーじょん?なにそれ?」

八幡「ああ、ドラゴンボールくらいは知ってんだろ?あれに出てくる同じくらいのパワーの奴が合体して一人になるっていう必殺技だ」

雪乃「比企谷くん、あなたは何を言っているの。そんなことあり得ないでしょう。非現実的にもほどがあるわ」

結衣「そうだよ!合体なんてありえないし!ヒッキー何言っちゃってるの!?」

雪乃「いえ、そういうことではなくて由比ヶ浜さんと私の能力が同程度になるなどありえない、という意味よ」

結衣「ゆきのんひどい!!つっこむところそこじゃないでしょ!?馬鹿にしすぎだからぁ!!」


61: cMVCB/0/0 2013/08/19(月) 11:56:44.14 ID:qh4aT+NZ0
ごめんな小町、じゃなくてみんな
なんかお兄ちゃん入院になっちゃった。えへへ。

え?ていうかただの検査じゃなかったんですか?嘘やだ、なにこの展開。
やめてくんない?そういう深刻そうな顔とかすんのやめてくんない?笑えよベジータ
俺元気だけが取り柄だったんですけど。ただでさえ八幡以上に目が腐ってんのに取り柄なくなっちゃうじゃん。やめてくんない?

本当、読んでくれた人。ごめんなさい。昨日立てたばかりなのに。急に書けなくなってしましました。
一応、昨日あげた4本は、前スレの970の前あたりにでも入れておいてくれたら、嬉しい。
ネットが使えなくなっちゃうので、このスレは落とします。
まぁ、向こうでも頭は使えるから、存分に妄想(特技)して話考える。PCもch込めるならなおいい
まだ書き足りないし、提供してもらったネタも30以上残ってるから、いつか同じタイトルでスレ立てるかも。やだなにそれフアグ?やめてくんない?
ただ時期は先になるかも。釈放されても、9月移行ぢどうなるかわかんないし。
ただ私は帰ってくる、SS速報よ!私は帰ってきた!
ていうか私、昨日このスレの950くらいに投稿する用締め用のSS書いてたんですけど。勘弁してくんない?やだ何それ、超気がはやい。サラマンダーよりはやーい
いや本当、こんな風に突然投げちゃわねばならないのだけが、心残りです。ほんとごめん

いやでもほんと大丈夫。上のほうの話とか全部嘘だから、ただ馬鹿が調子に乗って勢いでスレ立てちゃっただけだから。立て逃げみたいなものだから。だって超嘘くさいし。ほんとほんと…

いやほんと身の程も知らずにパート化とかしようとか考えてんじゃねえよな。引き延ばしかよ、ブウ編かよ。自分の能力考えてスレ立てろよ。己を知り敵を知れば100戦諦めろ、諦めちゃうのかよ、スレ立てねえのかよ
でもみんなが感想とか色々言ってくれたから、前スレ1000とか行けちゃった。ほんと嬉しい。
あたし、みんなヒッキーみたいにもっと性格悪いと思ってた!馬鹿とかクズとか、こんなの読めねえよゴミとか言われて、50くらいで書くのやめると思ってた!いや、言われたところで書くのやめなかったとは思うけど!みんな優しいね。えへへ…


支離滅裂でアレなテンション。ごめんなさい。でも本当、もどっては来るとは思うから、その時はおつきあいいただけたら幸い。
読んでくれてた人いたら、ほんとごめんなさい。期待してくれた人ほんとごめん。ほんとありがとう

110: cMVCB/0/0 2013/08/21(水) 12:10:54.49 ID:GlTHXKBQ0
「とーすと」








結衣「おはよー!!ヒッキー!!」

八幡「おう。ん?お前何持ってんの?」

結衣「ん?何って?食パンだよ?」

八幡「いや…そりゃ見ればわかるんだけどさ。なんでそんなもんをビニール袋に入れて、手で持ってるのか聞いてるんだけど」

結衣「??」

八幡「いやそんな、心底不思議そうな顔されてもな…」

結衣「だって、美術の先生が今度授業の時に使うから持ってきなさいって言ってたじゃん!ヒッキー持って来てないの?」

八幡「いやまぁ、俺も持って来たけどさ」

結衣「じゃあ、いいじゃん!!」

八幡「いや、お前それさ。まるまる一枚だよな?」

結衣「うん」

八幡「んで、結構薄いよな?」

結衣「うん、7枚切りだからね。何に使うのかわからないけど、食べるんじゃないならあんまり厚いともったいないでしょ?」

八幡「………」

結衣「どしたの?」

八幡「いやさ。今日の美術、木炭使ったデッサンなんだよ」

結衣「でっさん?でっさんって誰?」

八幡「いや、お前、『さん』を強調すんなよ、ぐっさんみたいになってんじゃねえか。そもそも人じゃなくて、デッサン、美術の練習方法の一つだよ」

結衣「ふぅ~ん?デッサンって何?」

八幡「まぁ、対象物を見てそのまま描写するみたいなもんだったかな…いやつうか引っかかって欲しいとこ、そこじゃねえんだよ」

結衣「どういうこと?」

八幡「木炭デッサンてのはだな、木炭使ってそのデッサンってのをするんだが、パンを消しゴム代わりに使う」

結衣「え…?消しゴム…?」

八幡「まぁ消しゴムっつっても、パンの粘着力で木炭の粉をくっつけてとるんだけどな。今は練り消しとか使う人もいるらしいが、うちの学生はそんなもの持ってないからな。伝統的なパン使ってやるわけだ」

結衣「ねんちゃくりょく…」

111: cMVCB/0/0 2013/08/21(水) 12:11:23.45 ID:GlTHXKBQ0
八幡「………」

結衣「………」

八幡「んで、お前さ。それ、焼いてあるよな?」

結衣「え?」

八幡「トーストだよな?」

結衣「トーストだけど…」

八幡「焼いてきたよな?」

結衣「焼いてきちゃった…」

八幡「………」

結衣「………」

八幡「んで、そんなカリカリのパンでどうやって木炭の粉をくっつけようって言うの?逆に粉増えちゃうだろ」

結衣「うう…」

八幡「どういう風に考えたらカリカリのトーストを授業で使うとか考えるの?」

結衣「ううう…」

八幡「だいたいー」

結衣「もうわかったからぁ!!あたしが馬鹿だったからぁ!!トーストのこととか最初から気づいてたでしょ!?なんでそんな遠回しに言うの!?あたしをからかって楽しいの!?馬鹿にしすぎだからぁ!!」

126: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/28(水) 13:06:49.17 ID:A7ectRXU0
ちょっと限定的ではあるけどネット使えるようになったよ!
酉ってこれでいいのかな?
んでネタ投下っ!

127: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/28(水) 13:09:07.68 ID:A7ectRXU0
「にゅういん」


結衣「ねぇ、ヒッキーって入院したことある?」

八幡「は?お前それはマジで聞いてんの?」

結衣「ああ!ご、ごめん!そうじゃなくて!違くて!あの時以外に病気とかで入院したこととかあるのかなって思って!!」

八幡「ああ…いや、そういうことなら経験はないな。俺は超健康優良児だし」

結衣「そっかー」

八幡「なに?具合悪りぃの?」

結衣「あ、ううん。あたしじゃなくて、パパ」

八幡「……。親父さん、どっか悪いのか?」

結衣「あ、うん、ちょっと。盲腸なんだって」

八幡「盲腸かよ…。ああ、でも親父と言えば、そういやうちの親父も入院したことあったっけな」

結衣「そうなの?何かご病気?」

八幡「ああ…あれは中1の頃の話だ。ある日の事、母親が真っ青な顔をした親父を連れて帰ってきた」

結衣「なんか語り始めた…。まぁ、あたしが聞いたんだけど…」

八幡「んで言うんだよ、『俺はもう長くない』ってな。聞けば、検査に行った病院で、医者にすごい深刻な顔で『とにかく入院しましょう』とか言われたらしくてな。あ、もう完全に悪い病気だ、とか思ったらしい」

結衣「ええ~…でもそれは確かにちょっと怖いかも」

八幡「もうあん時の親父の取り乱しようったらなかったな。なんつったって遺書なんか書いたりしてたくらいだ。しかも自分どころか母親が死んだ後の財産分与の事にまで触れてな、ちなみに小町が9割だった」

結衣「ほとんど小町ちゃんじゃん…ヒッキーやっぱり愛されてないんじゃないの…?」

八幡「いや、俺からしてみたら正直1割すらあると思ってなかったから、びっくりと言うか少し感動したけどな」

結衣「ヒッキーちょっと卑屈すぎ!ていうか理想が低すぎ!!……それで…大丈夫だったの?」

八幡「結論から言っちまえばな。入院してからはっきりと検査の結果がでてみれば、良性の腫瘍で、ほんとだったら即日とっちまえるようなものだったらしい。ただうちの親父の場合…詳しい話は知らんが、その時別の病気ででてた薬の効果で、血が止まりにくくなってたらしくてな、入院はその薬を抜くための措置だったらしい」

結衣「ええ~?じゃあなんでお医者さんは深刻な顔してたの?」

八幡「単純に地顔が怖かったんだと」

結衣「へ?」

八幡「だからさ。入院してから気づいたらしいんだが、その医者、顔がすげぇ怖い上に言葉が足りない。おまけに笑顔一つ見せなかったらしい。だから親父に説明した時も、その医者はただの通常運転だったらしいんだが、それを見た親父が勝手に深刻な病気だと勘違いしてパニくってただけなんだよ」

結衣「なにそれ!!ヒッキーのお父さん超人騒がせじゃん!!てかそれじゃ笑い話じゃん!!」

八幡「なにごともなかったから笑って済ませられるってことでもあるけどな。まぁ、親父はあの医者のベッドサイドマナーが下手くそなせいだって憤ってたけどな」

結衣「ちょ、ちょっとヒッキー!いきなり下ネタはやめてよ!セクハラだし!!」

八幡「いや…お前こそ何言っちゃってんの…?別にそういう言葉じゃねえよ。ベッドサイドマナーってのは医者なんかが、患者との会話を通じてその不安と取り除いたり、気力を出させたりするような行為のことを言うんだよ『LOST』で覚えた」

結衣「あ、そ、そうなんだ、ご、ごめん。あ、でも『LOST』って知ってる。海外ドラマでしょ?目つき悪い上に坊主だけど、ちょっとカッコいい人が出てる」

八幡「ああ、それそれ。ていうかそいつがまさしく医者のジャックだよ」

結衣「あ!そうなんだ!あの人お医者さんなんだ。あたし、あの人結構この…あ!そうだ!ヒッキー坊主にしたら?」

八幡「は?お前何言ってんの?なんで俺が坊主にしなきゃいけないんだよ」

結衣「いや、ほらあれ!反省の意味的な?」

八幡「俺が反省しなきゃいけない部分、今の会話の中でどこにもなかっただろ…。仮に頭を丸めなきゃいけない人間がいるとして俺ではないだろ」

結衣「いいじゃん!いいじゃん!男らしくて結構似合うかもよ?」

八幡「………。何、お前好きなの?坊主?」

結衣「いや、別に?」

八幡「お前なんなのほんと。首かしげんじゃねえよ。変なこと言ってるって自覚しろ。つうかあれだ、高校生が坊主になんかにしたら確実に野球部扱いされんじゃねえか」

結衣「ああ、それは全然大丈夫!坊主にしたところでヒッキーは全然スポーツマンには見えないから安心して?」

128: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/28(水) 13:10:10.00 ID:A7ectRXU0
八幡「なんなのほんと?どう安心しろっていうんだよ。少しは人を傷つけてるって自覚しろ」

結衣「でもさでもさ、ヒッキーのお父さん、何ごともなくてよかったね!」

八幡「お前本当コロコロ話変わんな…。まぁ、おかげで俺は今も養い続けてもらえてるわけだし…その点は良かったかもな。いやでもほんと、あん時は親父はパニクるし、小町は泣くし、母親は爆笑するしでマジで地獄絵図だったわ」

結衣「なんでお義母さんは爆笑してるの!?」

八幡「さぁな、パニくった親父が聞いてなかった話を母親は聞いてて余裕があったのかもしれんが、俺の両親…特に母親は、我が親ながら俺にも想像つかん行動をとる事があるからな。よく分からん」

結衣「うう…やっぱりヒッキーのお母さんだ…ちょっと変だ…」

八幡「いや、というより小町の母親なんだよ」

結衣「あ、ああー…な、なるほど…なんかそれちょっとわかる…。あ、でもさ。ヒッキーが病気あんましないってなんか意外」

八幡「いや、俺が虚弱児みたいな言い方すんなよ」

結衣「いや、そうじゃなくて!ヒッキーって結構学校遅れてくるじゃん?あんま誰も気にしてないけど」

八幡「それはいちいち言わなくていいだろ…。まぁあれだ。俺はインフルエンザとかもかかったことないからな」

結衣「そうなん?」

八幡「ああ、何せ学級閉鎖された時だって俺は一人元気だったからな。ウイルスからも避けられてたと言ってもいい」

結衣「理由が悲しい!!」

八幡「いや、つうより実際他人と触れ合うことがねえからな。接触感染とかしようがねぇんだよ…」

結衣「えー…ガチで悲しい…。あ!じゃあさ!今度学校でインフル流行ったらあたしがうつしたげるよ!!」

八幡「いや、お前いらねえよ。余計なお世話すぎだろ、何言ってんの?」

結衣「そう?でも学校休めるじゃん?」

八幡「バッカおまえ。病気で学校休んでも、遊んだりできねぇから面白くねぇだろ。ああいうのは、朝、親が出て行くまでは体調悪いふりしといて、出てったら普通に起きてゲームとかするもんなの。そうしてはじめて平日に休むありがたみが出てくるんじゃねえか」

結衣「それ仮病じゃん!ご両親騙してるじゃん!」

八幡「いやまぁ、つってもうちの親は俺に対しては完全に放任っていうか、放置プ  だからな。最近は仮病すらする必要もないというか。たまに本当に風邪引いて寝てても、ガン無視して会社行くし。粥とかすら作ってもらえないから、風邪ひいてんのに自分で作って食うんだぞ?そら風邪ひかないようにもするわ」

結衣「それ、ヒッキーが嘘ばっかりついてたから信じてもらえなくなっちゃったんじゃないの?ほら…前にゆきのんが言ってた…狼少年ってやつ?じごー…なんとかじゃん」

八幡「まぁな。あと自業自得な」

結衣「あ…!じゃ、じゃあさ…今度ヒッキーが風邪ひいたら…さ。あたしお粥作ったげる!」

八幡「いや、いい、やめろ」

結衣「即、断られた!!」

八幡「当たり前だろ。由比ヶ浜結衣+お粥なんて嫌な結果しか思いつかない計算式じゃねえか。それに+風邪なんてついたら解は『死』ということになるだろ」

結衣「そんなことないし!!あたしだって最近料理上達してきてるんだからね!?お粥とか、お鍋にご飯いれて茹でればいいだけじゃん!!超簡単じゃん!!馬鹿にしすぎだからぁ!!」

八幡「いや、『ご飯を茹でる』とか言っちゃってる時点で期待できる要素皆無だから。大体粥なんて作りに来たら風邪移るだろうが、やめとけよ」

結衣「移らないし!!」

八幡「まぁ、馬鹿は風邪ひかないって言うしな」

結衣「馬鹿じゃないし!!失礼だし!!あたしだって風邪ひくことくらいあるし!」

八幡「どっちだよ。まぁ、馬鹿は自分で体調管理ができないから風邪ひくんだしな」

結衣「どっちにしろ馬鹿って言いたいの!?もう頭きた!!もう頼まれたってヒッキーにお粥なんて作ってあげないからね!?後悔しないでよ!!」

八幡「いや、しねえだろ。多分。むしろ病気で弱ってるところを追い打ちされないで、助かったまである」

結衣「せっかく喜んでもらおうと思っただけなのに!もう知らない!!あたしもう今日帰る!!ばーかばーか!!ヒッキーのヘタレ!!意気地なし!!」

ガラガラ ピシャ!!

八幡「………」

八幡「…意気地は今関係ないだろ…」

八幡「てか…弱ってるとこなんて、あんま見せたくねえし、風邪ん時、何作ってもらったって、味なんかわかんねぇだろ…。常識で考えろよ…」

130: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/28(水) 13:50:43.33 ID:A7ectRXU0
「ばいがえし」



結衣「ヒッキー!あれは敵?」

八幡「おう、撃っていいぞ」

結衣「おっけー」バンバン

八幡「お前、ぜんっぜん当たってねえじゃねえか」

結衣「だって、なんか人の形したのに攻撃するのってやーな気分なんだもん。しょうがないじゃん!」

八幡「いや、前にやった時はあんなにためらいもなく材木座にぶっ放してただろ。なんなの?ナチュラルボーンTkerなの?Born to Team Killなの?」

結衣「そんなんじゃないし!っていうかTKerって何?」

材木座「ぬう!そんなこと言ってる場合ではないぞ八幡!やつら撃ちかえしてきおった!」

八幡「るせぇ、ならグダグダ言ってねぇでこっちも撃ちゃいいだろ」

材木座「うむん!ぬおおおおおおおお!!倍返しだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

八幡「うるせぇ、材木座!!ボイチャで叫ぶんじゃねえよ!!…でもあれだな。結構似てんな」

材木座「るふん!そうであろう。声帯模写は戦の女神より我に与えられし天賦の才の一つよ」

結衣「えー!全然似てないし!」

八幡「いや、認めんのは癪だけど結構似てんぞ」

結衣「でも、そんな叫ぶの見た事ないよ?」

材木座「ぬぅ?」

結衣「ほら、それってあれでしょ?ドラマでやってるやつ」

八幡「あ?…あぁ、お前半沢直樹のこと言ってんのか」

結衣「え?倍返しってそれのことじゃないの?」

八幡「いやまぁ、俺とかこいつはテレビ見ないからな。俺らにしてみりゃ『倍返し』ってのは08小隊の台詞なんだよ」

結衣「08小隊?」

八幡「まぁ、簡単に言やガンダムだ」

結衣「あ!ガンダムは知ってる!」

材木座「うむん、08小隊といえばやはりノリス大佐のグフカスタムとの死闘は最高であろう?」

八幡「あ?何言ってんだ?戦闘で言えば一話のボール対ザクが至高だろうが」

材木座「おん?」

八幡「あん?」

材木座「おっおっおっ?」

八幡「あーん?」

結衣「ちょっと!わけのわからない話であたしを置いてけぼりにしないでよ!というか耳元で直接言葉が響くから超うっとおしいし!」

八幡「ちっ」

材木座「ふむん、決着は後でつけるぞ八幡。せいぜい八幡ズレポートを書く準備をしておくことだな」

結衣「え?いまので収まったの?実は仲いいの?」

131: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/28(水) 13:51:16.35 ID:A7ectRXU0

八幡「馬鹿言え。あー…つうか、由比ヶ浜。俺らもそっちの部屋に移動するから、撃つなよ?」

結衣「え?わっ!」パンッ

材木座「ぐふっ!」ビスッ

八幡「だから撃つなっつったろうが」

結衣「あ!ご、ごめんね?中2」

材木座「ぬ、ぬぅ。い、一発だけなら誤射であろう。今回は特別に許しー」

八幡「だめだな。前回のこともあるし、ここで許したら由比ヶ浜のためにならん。材木座、由比ヶ浜を撃て」

結衣「えー!?」

材木座「うむん?八幡がそう言うのであれば…仕方あるまい。覚悟されよ!由比ヶ浜某!」パパパパパ

八幡「お前、ボイチャだと女子と話せんのな」

結衣「あっ!ちょ、ちょっと!痛い痛い!あー、やられちゃった」

材木座「これでよいのか?八幡?」

八幡「おー。なぁ、由比ヶ浜、画面になんか文字でてるか?」

結衣「え?うーんと…なんかキック?がどうとかこうとか英語が書いてあるよ」

材木座「え?」

八幡「んじゃ。丸ボタン押して」

結衣「丸ボタン?おっけー」

材木座「ちょ、まちー」

Kengo Shogun がkick されました

八幡「よし。んじゃ、静かになったし続きやるか」

結衣「え!?ヒッキー中2をわざと追い出したの?」

八幡「おう、まぁやったのお前だけどな」

結衣「ヒッキーまじ性格悪いし!」

八幡「何言ってんだ。やられたらやり返す。ウザい奴は追い出す。これが俺の、倍返しだ!!」

137: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/28(水) 15:11:13.55 ID:A7ectRXU0
もう嘘でいい!嘘でいいよぉ!報告しといてって言ったのに書いてくれてないし、なにあれツンデレ?
ていうか恥ずかしすぎて、このまま逃走しようかと思ったよぉ!
でも限界だ!SSを書くね!!

140: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/28(水) 15:52:44.29 ID:A7ectRXU0
「ねちがえ」




結衣「ねぇ、あのさ。ヒッキー今日はなんでずっとむこう向いてんの?」

八幡「いや、ちょっと寝違えちまって、左側向けねえんだよ。夕方になってもまだ痛い。まぁ、授業中は体全体捻ってうまくごまかしてたんだけどな。部活動の時ぐらいは楽させてくれ」

結衣「いや、全然ごまかせてなかったよ。ずっと変な方向に体ねじってるから、クラスの子たち気持ち悪がってたし」

八幡「そういう情報、いちいち報告すんのやめてくんない?まじで」

雪乃「まぁ、私としては比企谷くんがずっとむこうを向いてくれているといやらしい視線を感じなくていいから助かるのだけれど」

結衣「ちょっとヒッキー!?」

八幡「見てねぇから、お前ちょっと自意識過剰すぎなんじゃねえの?」

雪乃「けれど正直、考え方だけでなく、視線まで常に変な方向を向いている人間が視界に入るのはあまり気持ちのいいものではないわね」

八幡「うるせぇ、ほっとけ。じゃあこっち見なきゃいいだろ。どうせ明日にはなおんだから」

雪乃「そんな簡単なものではないわ、下手をすれば寝違えは数日続くこともあるのよ。だかー」

結衣「あ!じゃあヒッキー!!あたし、マッサージしてあげるよ!!」

雪乃「………」

八幡「いや、いいってそんなの。だいたいお前とマッサージとか嫌な予感がすんだけど」

結衣「だいじょぶ!!前にパパが寝違えた時にあたしなおしてあげたことあるから!!安心して!」

八幡「お前の自信はどこから…っておい、本当に後ろに回り込むのやめてくんない?ていうか頭掴むな!おい!」

結衣「えいっ!」グキッ

八幡「ギェッ!!」

結衣「え…なんかヒッキー変な声あげたし…」

八幡「っーーー!!!!」

結衣「あ、あのヒッキー大丈夫?」

八幡「大丈夫なわけあるかっ!!無理矢理頭捻って寝返りが治るわけねぇだろ!だいたい『えいっ!』ってマッサージの時に出していい声じゃねえだろ!!」

結衣「ええぇー、でも…パパはこれしてあげたらなおったって言ってたのに…」

八幡「それ絶対治ってねえから!!ただお前に気ぃ使っただけだから!!親父さんの優しさだから!!ていうか今度お前の親父に会わせろ!!お前を甘やかしてもろくなことにならないって説教してやるっ!!!」

結衣「えええ!?パ、パパに会うって!そ、それはヒッキーちょっと気がはやすぎない!?」

141: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/28(水) 15:54:07.69 ID:A7ectRXU0
雪乃「はぁ…。由比ヶ浜さん、あなた根本的に何か勘違いしているようだから、言っておくけれど寝違いの原因は首そのものではないのよ」

結衣「へ?」

八幡「え?そうなのか?」

雪乃「呆れた…あなたも知らなかったのね…。寝違えはそもそも脇の内側を通ってる腋窩(えきか)神経という神経が…例えば腕を体の下敷きにするなどして、圧迫されることによって引き起こされるのよ。この神経は首を支える神経に繋がっているから、首に痛みなどが出てくることになるの」

結衣「ってことはどういうこと?」

雪乃「寝違えを治したかったら、首をマッサージしても仕方がないということね。由比ヶ浜さん、その男の左腕を少しずつ後ろに引き上げてみなさい」

結衣「う、うん!」

八幡「おい、やめ。ちょちょ、痛いって」

雪乃「痛くなるほど、無理やりしなくてもいいわ。少し戻しなさい」

結衣「うん!」

八幡「お前、そういうのは先に言えよ!!」

結衣「ヒッキーこのくらいなら痛くない?」

八幡「あぁ…?ああ…まぁな」

雪乃「ではその状態で20秒、時間がたったら一旦もどして、もう一度よ」

結衣「よいしょ」

八幡「そのかけ声は不穏だな…」

結衣「ゆきのん、終わったよ」

雪乃「では次は上向きに万歳をさせるような姿勢をとらせなさい、そして角度は維持したまま後ろにひき20秒維持。これを2回よ」

結衣「左腕?」

雪乃「ええ」

八幡「つつ…」

雪乃「では最後に左手をベルトの中心あたりに…」

結衣「こう…?」グイッ

雪乃「前ではなく後ろよ、由比ヶ浜さん」

八幡「つーか、これは自分でやれるから、手ぇ離せよ由比ヶ浜」

結衣「あ!ご、ご、ごめん」

八幡「いや…いいけどよ…」

雪乃「…続けていいかしら?」

八幡「あ、ああ、すまん」

雪乃「では、ベルトは押さえたまま、肘を後ろに引いてみなさい。これも20秒ずつ、2回ね」

八幡「こうか…」


142: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/28(水) 15:54:41.51 ID:A7ectRXU0
雪乃「ええ、あと他には単純に脇の下をもむという方法だけれど」

結衣「こう?こう?」

八幡「やめろっ!由比ヶ浜!俺脇よわ…!わはっ、わはは!」

雪乃「比企谷くん、ここぞとばかりに 癖を暴露しようとするのはやめなさい。それでどうかしら、もう左側を向けるんじゃなくって?」

八幡「んなわけアルミ…ってあれ確かにむけてんな。お前すげーな。なんでこんなこと知ってんの?」

雪乃「別にこの程度常識の範囲内でしょう?」

八幡「いやぁ…普通は知らねえと思うが。お前の常識、どんだけ幅広いんだよ。つかさ、こんないいこと知ってるならさっさと言ってくんない?危うく死ぬとこだったぞ」

雪乃「私は言おうとしたけれど、その前に勝手に暴れ出したのは二人のほうでしょう」

八幡「俺はただの被害者なんだけど~?」

結衣「ご、ごめんね。ゆきのん」

八幡「いや、由比ヶ浜はまず俺に謝るべき事象だろ。首掴んで『えいっ!』はねえよ、『えいっ!』は。殺意に満ちてただろ」

結衣「そ、そんなこと!」

雪乃「由比ヶ浜さん、気持ちはわかるけれど、あなたがこの男の為に自らの手を汚す事はないでしょう?」

八幡「おい!お前、気持ちはわかるとかそういうこというのやめろ。あぁ、つうかもうあれだ。もう由比ヶ浜は暗殺者でも目指せよ、首捻りと料理で二つも暗殺術を持ってんだからいけんだろ。エッツィオに並べんぞ」

結衣「そんなことないし!!料理が暗殺とか失礼だしっ!!てかえっつぃおって何だし!」

雪乃「けれど命乞いに耳を貸さないところといい、首が痛いと言っている人間にためらいなくあの仕打ちを行えるところといい、やはり並大抵のことではないわ。生まれ持った勘の鋭さもあるし、確かに非常に高い適正を持っていると言ってもいいんじゃないかしら。やはり長所は生かすべきよ」

結衣「ゆきのんまで!?あたしそんなひどい子じゃないし!!そんなの全然長所じゃないし!!二人そろって馬鹿にしすぎだからぁ!!」

 
165: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/29(木) 12:57:18.43 ID:IdyLfoDl0
「えれべーたー」



八幡「さて…買うもん買ったし帰りますかね」

八幡「………」

八幡「エレベーター呼ぶか」

ちーん

八幡「お、きたきー」

結衣「あれ、ヒッキー!やっはろー!」トテトテ

八幡「………。おう、由比ヶ浜か」

結衣「ヒッキーこんなとこでどしたの?」

八幡「いや、本買いにきたんだよ」

結衣「ヒッキーまたそれー?いっつも本買ってない?」

八幡「ほっとけ、休みの日は本を買いにいくか、借りにいくかくらいしか出かける用事なんてねえんだよ。むしろ家から出てきたことに対して褒めてもらいたいくらいだぞ」

結衣「えらいえらい」

八幡「んで?お前こそ、ここで何してんの?お前が一人でいるなんて珍しいな」

結衣「あたしだってたまには一人で買い物に来るくらいあるしー。あれ?」

八幡「どした?」

166: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/29(木) 12:58:06.47 ID:IdyLfoDl0
結衣「あれ?ヒッキー、ここ何階?」

八幡「6階だけど」

結衣「あれー?あたし3階に行くつもりだったんだけど」

八幡「……。お前さ、さっきエレベーターで乗ってたよな?」

結衣「え?うん。それがどしたの?」

八幡「俺、エレベーター呼んだんだよ」

結衣「うん?」

八幡「………」

結衣「え?どういうこと?なに言ってんの、ヒッキー?」

八幡「いやさ、お前。だからエレベーターに乗った後、目的の階押したの?」

結衣「え…?」

八幡「………」

結衣「えっと…お店入って…エレベーター呼んで…んで中に入って…携帯出して…扉が開いたらヒッキーが…」

八幡「………」

結衣「………」

八幡「それさ、確実に押してないよね」

結衣「う…」

八幡「エレベーターってさ、乗ったら目的の階押さないとその階には行かないんだよ。知ってた?」

結衣「う、う、う、うっさい!そのくらい知ってたし!馬鹿にしすぎだからぁ!!」

八幡「いや、馬鹿にしすぎとかじゃなくて実際押してねぇじゃねえか。でも良かったなぁ!明日雪ノ下に話すネタができたぞ!!」

結衣「ちょっと爽やかな顔してそういうこと言わないでよぉ!!絶対ゆきのんに喋っちゃだめだよ!?絶対馬鹿にされるからぁ!!」

167: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/29(木) 13:25:49.97 ID:IdyLfoDl0
「あんなふうに」





八幡「(さて、部活行くか…。今日も今日とて雪ノ下さんの暴言に耐えるだけの時間がはじまるお…)」

結衣「えー!?何言ってんのとべっち!そこはーー」

戸部「だべー?」

八幡「(由比ヶ浜は、戸部と話てんのか。2Fアホコンビか、あいつらが二人きりでいる状況もありそうで、ないよな)」

戸部「いやいや!それはないでしょー!?やっぱユイぱないわー!!」

結衣「えぇ!?どの辺が!?」

八幡「(そういや、戸部の奴も結衣って呼ぶんだよな。………別に気にしちゃいねぇけど)」

戸部「ユイ、それはないわー!!どう考えてもありえねぇわー!やっぱユイ、アホなんじゃね?」

結衣「ちょっととべっち!?その言い方はひどいんだけど!!」

?「ーーまん?」

八幡「(いや確かにアホだけど、お前がアホって言っていいほどアホじゃねえだろ。だいたいなんなんだよとべっちって、みかんの国のゆるキャラなの?マニアックすぎだろ、せめてバリィさんにしろよ。そもそもユイユイユー)」

戸塚「八幡!」

八幡「お、おおぅ…戸塚か。どした?」

戸塚「ううん、八幡が怖い顔して固まってたからどうしたのかなって思って。大丈夫?教科書がぐしゃぐしゃだよ?」

八幡「あ、ああ…。心配させてすまんな戸塚。ちょっと考え事してただけだ。お前も部活か、大変だな」

戸塚「ううん、僕、テニス好きだから」

八幡「テ、テニスの後の部分だけ、も、もう10回くらい言って」

戸塚「え?ええっと、好き…ってちょっと八幡!からからないでよ!」

八幡「はっはっは、いやー、すまんな戸塚あまりの可愛さに、ついな」

戸塚「もう!あ、じゃあ八幡。途中まで一緒に行かない?」

八幡「あ…あぁ、そうだな。あそこの階段までは一緒の方面だからな」

戸塚「うん!」

八幡「………」

戸部「マージーでー!?やっぱ、ベーわー!さっすがだわー!でも、あの人ちょっと怖くね?」

結衣「とべっちそれ失礼だし!」

八幡「(あいつら、まだ話してんのか)」

戸塚「八幡?」

八幡「あぁ、わりぃわりぃ!今行くわ」

169: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/29(木) 13:27:05.66 ID:IdyLfoDl0
× × ×

戸塚「そうなんだよ。今度の5日に出場するんだ」

八幡「あれ?でも新人大会って1年だけじゃないのか?」

戸塚「ううん、2年生も対象だよ。ただ2年は出場できる回数に制限があるから、今回は選手を選抜しないといけないんだけど」

八幡「はぁん、そういうもんなのね」

パタパタパタパタ

八幡「………」

戸塚「八幡どうしたの?」

八幡「いや」

結衣「ヒッキー!さいちゃーん!」

戸塚「由比ヶ浜さん!」

八幡「おう、つかなんでお前走ってきたの」

結衣「だって、二人の後ろ姿が見えたんだもん!」

八幡「それ、理由になってないだろ」

戸塚「あはは。やっぱり由比ヶ浜さんは元気だよね!」

結衣「でしょでしょ!」

戸塚「あ、じゃあ。二人とも僕はここで」

結衣「あれ?そうなの?さいちゃん今日あたし美味しいお菓子持ってきたんだよ。よかったら部室で一緒に食べない?」

八幡「いや、そうもいかんでしょ。戸塚の立場上」

戸塚「あはは。ごめんね、せっかく誘ってもらったのに」

結衣「そっか…ううん!さいちゃん練習頑張ってね!」

八幡「頑張れよ、部長さん」

戸塚「うん!ありがとう!じゃあまた明日ね、二人とも!」

タタッ

八幡「………」

結衣「じゃあ、あたしたちも部活いこっか!」

八幡「………」

結衣「あれ、どしたのヒッキー?なんか機嫌悪くない?」

八幡「いや、別にそんなことねぇけど…。ああ、まぁあれだ。せっかくの戸塚との邪魔されたからな。そら不機嫌にもなる」

結衣「なにそれ!ヒッキーほんとどんだけさいちゃん好きなの!?」

八幡「べ、べ、べ、別に好きじゃねえし!ちょっと気になってるだけだし!」

結衣「ううっ!それもうほとんど好きじゃん!!」

八幡「まぁな!」

170: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/29(木) 13:28:19.95 ID:IdyLfoDl0
結衣「………。てかあのさ…もしかして、さ。とべっちと二人で話してたの怒ってる?」

八幡「あ?何言ってんの、お前がお前の友達と話してるだけでなんで嫉妬なんかしなきゃいけないんだよ」

結衣「嫉妬?そっか…」

八幡「………」

結衣「でもあたしはさ、時々嫉妬…というか羨ましくなったりすることはあるよ?さいちゃんとか」

八幡「は?いや、戸塚男でしょ。嫉妬する要素ないでしょ。ていうか何言ってんの?突然」

結衣「さいちゃんは『男じゃなくって戸塚って生き物』なんじゃないの?」

八幡「いやまぁ、そうなんだけどさ」

結衣「だってヒッキー、さいちゃんとか…あと小町ちゃん相手だとすっごい素直じゃない?あれ見てると、なんか羨ましいって思うの。それに…時々…ゆきのんのことも」

八幡「何言ってんの?単純な頭の出来とかそういうんはさておき、お前が雪ノ下に嫉妬しなきゃいけない要素ないだろ」

結衣「んーん、だってあたし、ゆきのんみたいにヒッキーと話せないもん」

八幡「………」

結衣「ヒッキー、ゆきのんと話してる時楽しそうだもん。あんな風に…ゆきのんみたいになれたら…ヒッキーともっといろんなお話できるのかな、とか考えちゃう」

八幡「………」

結衣「………」

171: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/29(木) 13:30:12.69 ID:IdyLfoDl0

八幡「…いや、別にならんくていいでしょ、そのままで。むしろそのままがいいんじゃねえの」

結衣「ヒッキー?」

八幡「あ、いや、これは、その…あれだ。前に大志とあった時、お前言ってたろ。俺みたいのが二人いても大変なだけだって。あれと同じだ、雪ノ下みたいなのが二人に増えたら俺の胃がマッハでやばいからな。だからお前はお前でいてくれたほうがいいって話だから」

結衣「ふぅん」

八幡「それにあれだ。前に言ったろ、お前と雪ノ下じゃ…いいとこが違うんだよ。それにあれだ。一応言っとくけど、俺は、お前と話すのが…その…なんだ?退屈とか思ったことはねぇぞ。ベクトルは多少違うけどな」

結衣「ベクトルって?」

八幡「まぁ、方向性というか内容っつーか…そういうあれだ」

結衣「ふぅん…そっか…へへ…」

八幡「………」ポリポリ

結衣「あ、ヒッキーあのさー」

八幡「いや、つうかお前さ。こんな話廊下でするようなもんじゃねえだろ、なんなの?」

結衣「えー?だって他に誰もいないんだからいいじゃん!それとも部室で話す?」

八幡「いや、それは無理でしょ…いろいろと…」

結衣「でしょ?だからこういう話は歩きながらするくらいがちょうどいいの、ヒッキーの場合」

八幡「…そうか」

結衣「そうだ」

八幡「そうか…」

結衣「………」

八幡「……あー…じゃあ、あれだ。菓子持ってきてんなら、途中で飲みもん買ってくか。茶葉、きれてたろ」

結衣「うん!…あ!そうだ!じゃあさヒッキーのマッ缶があたしが買ったげる!代わりにヒッキーはあたしにジュース買って?」

八幡「いや、それさ、なんか意味あんの?値段一緒でしょ」

結衣「あるよ?なんか嬉しいもん」

八幡「…そうか?」

結衣「そうだ」

八幡「………」ボリボリ

結衣「………」

八幡「…じゃあ、ついでに雪ノ下のぶんも、買うか…割り勘で」

結衣「うん!じゃあ行こ!ヒッキー!」  

196: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/29(木) 19:46:23.06 ID:IdyLfoDl0
「おこ」



結衣「はぁ!?ヒッキーまた嘘ついたの!?信じらんない!」

雪乃「はぁ…」

八幡「いやいや、なんで嘘って決めつけんの?」

結衣「決めつけたわけじゃないでしょ!?今ゆきのんに嘘だって証明されたばっかじゃん!ヒッキーしらばっくれるつもり!?

八幡「なんなのお前?おこなの?」

結衣「おこだし!!激おこプンプン丸だし!!」

八幡「まぁ、そんなカリカリすんなよ。カルシウム足りてねぇんじゃねえの?」

結衣「ヒッキーのせいでしょ!?ふざけんなっしー!!」

八幡「なにお前『なっしー』って、ふなっしーなの?そんなモノマネするほど千葉を愛してんの?」

結衣「噛んだだけでしょ!?噛んだだけだし!」

八幡「あぁ、つかふなっしーと言えばさ。ふなっしーが非公認キャラクターなのは知ってるだろ?」

結衣「え?うん」

八幡「でも実は船橋市には6体も公認キャラクターがいるの知ってたか?」

結衣「え!?マジ?多くない?どんなのなの?」

八幡「えーっとな、アサリくんだろ、博士くんだろ、それにー」

雪乃「ちょ、ちょっと待ってもらっていいかしら」

八幡「あん?」

結衣「ん?どったのゆきのん?」

雪乃「あなたたち二人は一体何語を話していたのかしら。まったく理解できなかった部分があったのだけれど」

八幡「あん?お前ふなっしー知らねえの?」

雪乃「いえ、それは船橋市の不気味で下品なゆるキャラのことでしょう?そうではなくて」

八幡「不気味って…お前、千葉日報読んでんの?」

197: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/29(木) 19:47:35.10 ID:IdyLfoDl0
結衣「じゃあ、何がわからないの?」

雪乃「あの、しらばっくれるの次あたりから、かしら。特に由比ヶ浜さんの発言はわたしには『だし』しか意味がわからなかったのだけれど」

結衣「ん?えーと…なんの話してたっけ?」

八幡「ああ、お前『おこ』のこと言ってんのか。怒ってるってことを指す言葉だ」

結衣「そうそう!ゆきのんあたしはね激おこプンプン丸って言ったんだよ!」

雪乃「おこ…ぷんぷんまる…」

八幡「まぁ流行語ってやつだな」

結衣「えー?流行って言うにはちょっと古くない?」

八幡「え…?そうなのか?ネットではまだ結構見るんだけど…」

結衣「まぁツイッターとかで使ってる人はいるみたいだけどー、あたしの周りではもう使ってる人いないよ?」

八幡「そうなんだ…現役だと思ってたわ…。あ、つかさ、俺としては激おこぷんぷん丸までは響きもよくっていいと思うんだけど、その先はねぇだろ。カム着火インフェルノォォォオオオウとかなんなの?マジで意味わかんなすぎだろ」

結衣「まぁあの辺はあたしにも意味わかんなかったけど…。そのへんはノリじゃん?」

雪乃「……推測するに、『怒る』から『る』を省略した言葉ということでいいのかしら。けれど、『る』だけとっても労力的には変わらないし、合理的整合性にかけると思うのだけれど」

八幡「まぁ、流行言葉に合理性とか求めても仕方ねぇだろ。5、6年くらい前に流行語大賞とった『そんなの関係ねぇ』なんて合理性のかけらもねぇしな。ま、けどそういうのお前は苦手そうだもんな」

雪乃「………。何を言っているのかしら比企谷くん。私はこれでも情報の収集に関しては…いえ『も』と言うべきだけれど、長けていると言っていいのよ。まったく比企谷くんときたら本当にチョベリバだわ」

結衣「チョベリバ!?」

八幡「それ、俺らが生まれたころの言葉だろ…お前いったいいくつなんだよ…」

雪乃「それを知っているあなただって十二分におじんなのではなくって?」

結衣「おじん!?」

八幡「それは80年代じゃねえのか…?よくわかんねぇけど。YAWARAとかで読んだことあんぞ…」

雪乃「そう?この言葉が伝わらないだなんて、あなたときたらモーレツにまいっちんぐね」

結衣「モーレツ!?まいっちんぐ!?」

八幡「お前はマチコ先生なの?さすがの俺でもタイトルしか知らねえぞ…。まぁ…茉莉香ちゃんは可愛かったけどな。特に声が!!」

結衣「もう、もうやめよう!ゆきのん!ゆきのんは…その…ほら!もう少し頭のいい?というか、その文学的…?というかそう言う言葉使ったほうが似合ってるよ!!」

雪乃「そう…かしら、由比ヶ浜さん。そうね…合点承知之助だわ」

結衣「がってんしょうちのすけ!?」

八幡「それは江戸時代だろ…どこまで遡んだよ…。どのへんが情報収集に長けてんだよ…」

 

220: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/30(金) 12:25:12.17 ID:vdM2eu+c0
「たいふういっか」



結衣「なんか晴れてきたね!」

雪乃「そうね」

結衣「ヒッキー残念だったね。せっかく、台風来たのに休みにならなくて!」

八幡「だな。今年上陸したの、3度目だっけか?それで一度も休みにならないってなんなの?神様から俺への嫌がらせ?」

結衣「え、でも別に神様がいてもヒッキー指定して嫌がらせするほど暇じゃないでしょ?」

八幡「いや、わかってる。わかってるから、本当に不思議そうな顔すんのやめてくんない?冗談だから、傷つくから」

結衣「あ、でも不思議と言えばさー。なんで台風一家って言うの?どのへんが家族?」

八幡「あー?……ああ…あれだ。ほら熱帯低気圧っての聞いた事あるだろ?」

結衣「あるある!ニュースとかで台風が熱帯低気圧に変わりましたー!ってやってるよね」

八幡「そう、それだ。あれは確か、ある数値より風速の早いもんが台風、低いのは熱帯低気圧って呼ばれんだよ。具体的には…あー、どのくらいだっけ雪ノ下?」

雪乃「最大風速が34ノット以上が台風、それ未満が熱帯低気圧ね。1ノットは毎時1.852キロにあたるから、時速になおせば…毎時63キロ、秒速で毎秒約17.5メートル程度ということになるかしら」

結衣「へえぇ!さすがゆきのん!」

八幡「まぁ、というわけで熱帯低気圧ってのは台風の子供ってことにされてんだな。んで母親はハリケーンで良いんだよな?」チラッ

雪乃「え、ええ。そうね、ハリケーンというのは北部大西洋、中部北太平洋・南東太平洋…まれに大西洋南部にも発生するのだけれど、これらの地域に発生する台風のことをそう呼ぶのよ。これらハリケーンには日本の台風何々号のように、名前がつけられることがあるのだけれど…その…ええと、これが女性名なのよ」

結衣「はりけーん?」

八幡「ほら、8年くらい前にカトリーヌってのが、アメリカ南部に大きな被害を与えたニュース覚えてないか?あれだ」

結衣「………。あー…なんかうっすらと記憶があるかも」

八幡「女性名だからな、母親に例えられるんだよ。ほかにもサイクロンだとかウィリー・ウィリーだとか各地で色々と呼び名があるからな。それを同じ現象を指すたくさんの名前を総称して台風一家って呼ぶわけだ」

雪乃「………」

結衣「ふぅ~ん…そっかー」

雪乃「………」

結衣「ねぇ、ゆきのん?」

雪乃「なにかしら?」

221: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/30(金) 12:25:59.32 ID:vdM2eu+c0
結衣「今の話、どのへんから嘘なの?」

八幡「………」

雪乃「え?」

結衣「ゆきのん?」

雪乃「え…ええ…そうね。そもそも台風一家というのは、台風一過…つまり台風が過ぎ去ったあとに晴れ間が指す、天候のことを指す言葉なの」

結衣「そもそも最初から違ってたんだ!」

雪乃「ええ、簡単に言えばこれは空気中の湿気が台風により持っていかれることで湿度が下がり、爽やかな空気に。台風に引っ張られる形で付いて来た高気圧が来ることで天気は晴れると言う気象状態を表したものね」

結衣「ふんふん」

雪乃「それとハリケーンは、確かに昔は女性名だけだったけれど、今では男女名が交互にくる形になっているわね」

結衣「そうなんだ!じゃあ、ウィリー・ウィリーっていうのは?聞いた事なかったんだけど」

雪乃「ええ、それはオーストラリアあたりでの台風…もしくは熱帯低気圧の名前、と辞書などにも書かれているけれど、現地でそうは呼ばれることはないそうよ。実際には塵旋風…小学校の時グラウンドなどで砂が渦を巻いているのを見た事ないかしら、あれのことを指す言葉のようね」

結衣「ああ!あるある!あの竜巻みたいなもののことでしょ?」

雪乃「えぇ、実際には竜巻とはまったく別物の現象なのだけれど。けれど由比ヶ浜さん、その…よくわかったわね。私が…その…嘘をついたこと」

結衣「だってゆきのんはあたしにことからかうことはあっても、ヒッキーみたいなクズと違って嘘ついたりしないもん!すぐわかるよ!」

八幡「おい!言うにことかいてクズはないだろ」

結衣「だってそうじゃん!ヒッキーが最初に嘘ついて、ゆきのんにもこんなことさせようと誘導したんでしょ!?」

雪乃「そうね…ごめんなさい…私らしくもなかったわ。比企谷くん…いえ、ひきくずくんに乗せられてあなたに嘘を付いてしまうだなんて…本当にごめんなさい。許してもらえるかしら」

八幡「おい!俺をおがくずみたいに言うんじゃねえよ。ていうかひきくずはさすがにちょっと無理があるだろ。語呂悪すぎだろ。なんなの動揺してんの?」

結衣「ううん、頭なんて下げないでゆきのん。悪いのは全部ヒッキーだもん」ナデナデ

八幡「おい!」

雪乃「由比ヶ浜さん…」

222: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/30(金) 12:26:25.92 ID:vdM2eu+c0
結衣「そうだ!ゆきのん!せっかく晴れたんだしこれから二人で、どっか寄って帰ろうよ!あ!クレープとかどう?」

雪乃「そうね、私がごちそうするわ。せめてものお詫びとして」

結衣「ううん!いいのゆきのん!あたしもっとゆきのんと仲良くなりたいだけだもん!一緒に行ってくれるだけでいいの!!」

雪乃「由比ヶ浜さん…。そう…そうね…ええ、じゃあ付き合うわ。行きましょうか」

結衣「やったぁ!!じゃあ行こ行こ!」

八幡「あれ?あ、あの部活は?」

雪乃「そろそろ完全下校時刻なのだし、戸締まりのほうが、比企谷くん、よろしくお願いするわね」

結衣「………」

八幡「えっと…」

雪乃「それでは、お先に」

結衣「………。ばいばい、嘘つきヒッキー」ジロッ

八幡「あ、おい」

スタスタスタ

結衣「………」

クルッ

結衣「イーーーーだ!!」

ガラガラ ピシャ

八幡「………」

八幡「………」

八幡「えー…?今の俺だけが悪いのー…?雪ノ下だけあれって差別じゃないの?」

八幡「………」

八幡「まぁ…でも、たまにはならああいう顔も悪くない、かな。たまになら」フヒッ

223: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/30(金) 13:31:21.91 ID:vdM2eu+c0
「でれのん」


結衣「ねぇゆきのん!今日帰りにカラオケでも行かない?」

雪乃「カラオケ?…嫌よ、疲れるもの」

八幡「………」ゴクゴク

結衣「え~!?行こうよ~!!あたし久しぶりにゆきのんの歌が聞きたい~!!お願いっ!!」ヒシッ

雪乃「…わかった、わかったわ。行く、行くから少し離れてもらえるかしら」

結衣「やったぁ!!ゆきのん大好き!!」ギュー

雪乃「暑苦しい…」ナデナデ

八幡「ちょろのしたちょろのだな…」

雪乃「けれど、由比ヶ浜さん。あなたお金は大丈夫なの?この前お金がないって言っていたでしょう?」

結衣「安心して!この前の土日にアルバイトしたから今はちょっと余裕があるの!」

雪乃「そう?ならいいけれど…。ところで由比ヶ浜さんはアルバイトって一体どんなものをしていたのかしら?」

結衣「バイト?今はコンサートの仕事とかー、ウェディングのお手伝いとかー、日雇いのお仕事がメインかな」

八幡「ウェディング?そんなもんもあんのか」

結衣「うん!コンサートのバイトで知り合った千葉大の女の人が紹介してくれたの!料理運んだり、進行のお手伝いするだけで楽なんだけど、結構お給料いいんだよ?」

八幡「ふーん…つかお前、結局人間関係構築しちゃってるじゃねえか」

結衣「あー…まぁねぇ。でもやっぱりどうしても空き時間とか話しちゃうし。けどおかげでこういう割のいい仕事みつかったわけじゃん?」

八幡「お前、その辺は結構要領いいよな」

結衣「へへ~、まぁね~」

雪乃「なるほど…けれど私が聞きたかったのはそういうことではなくて社交性0の比企谷くんでもやれそうな日雇いのことではなくて、由比ヶ浜さんが一年生の時にやっていたアルバイトと言うのはどういうものか、ということだったのだけれど」

八幡「おい!…まぁ事実だからいいけど…」グビグビ

結衣「あれ?もしかしてゆきのんもアルバイト、興味あるの?」

雪乃「え?ええ、まぁ、そうね。私もいつまでも…その、家族に頼ってばかりではいけないと思っているし。自分でできる限りのことはしていきたいとも思っているわ。もちろん学生の本分は勉強なわけだから…特に、受験が終わるまではそれをおろそかにするつもりは毛頭ないのだけれど」

結衣「そっかー、さすがゆきのん!えっとね、あたしがやってたのはねー。いわゆるー…えーと…あ!水商売ってやつ?」

雪乃「え…?」

カラーン!

結衣「あれ、ヒッキー?マッ缶落としたよ?ってちょっと!こぼれてるこぼれてる!」

八幡「………」

結衣「もー、ヒッキー?よいしょっと…はい!ってあれ…どしたの?なんか顔怖いけど…」

八幡「…ああ、いや、別に。ただちょっと手が滑っただけだ…」

結衣「で、でも…」

雪乃「由比ヶ浜さん。具体的にはどういうことをしていたか聞いてもいいかしら」

結衣「え?うん」

八幡「……俺は缶捨ててくるわ」

雪乃「いいから。あなたも黙って、座って、聞きなさい」

八幡「………」

雪乃「それで?」

結衣「あ、うん。お客さんが来た時、お水出したりー、裏でお皿洗ったりしてたかな。あとはーお店の前掃いたりとか。あ!でも厨房には入らせてもらえなかった。えへへ…」

八幡「あ?」

雪乃「と、言うわけだからあなたが心配するようなことは何もないわよ。だいたい由比ヶ浜さんは浅はかだけれど、しっかりとした価値基準と慎みを持っているのはあなただって知っているはずでしょう?いちいちみっともなく狼狽えないで頂戴、見苦しい」

224: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/30(金) 13:32:01.01 ID:vdM2eu+c0
八幡「………」ポリポリ

結衣「え?え?どういうこと?」

雪乃「由比ヶ浜さん。あなたが働いていたのは、ファミレス…いえ、もう少し規模は小さいわね…個人経営の喫茶店と言ったところ、かしら」

結衣「あ!そうそう!よくわかったね、ゆきのん!」

雪乃「いえ…由比ヶ浜さん。あなたさっき水商売と言う言葉を使ったでしょう?あれはどういう意味で使ったのかしら」

結衣「え?えっと…あのね。お店でお皿洗ったり、お客さんに水出したりするでしょ?そういうのを水商売っていうと思ってたんだけど…」

八幡「なんだよ、それ。お前馬鹿だろ、マジで」

結衣「ちょっと、ヒッキー失れ……。ね、ねぇ、ゆきのん?あたし間違ってた?」

雪乃「そうね…本質的な言葉の意味というところで言えば、水商売という言葉は世間の人気に左右されるプロスポーツや演劇などの流動性のあるいつも決まった需要があるわけではなく、ある程度流動性のある商売を指す言葉だから、飲食店の一形態である喫茶店を含めるのも間違いではないわ、ないのだけれど」

結衣「けど?」

雪乃「ただ現代では、この言葉は夜間にお酒を出すバーなどの飲食店…それも特に女性定員が男性客をもてなす…なんと言ったかしら?」

八幡「……俺を見んなよ…。キャバクラとかだろ」

雪乃「ああ…なるほど、そうね。そのキャバレークラブやその逆であるホストクラブのようなところ…いわゆる店員がお金と引き換えに客を接待するお店ね。そういった…いわゆるいかがわしいお店を指すことが極めて多いのよ」

結衣「あ、そ、そ、そうなんだ。じゃあヒッキーが怒ったのって…」

雪乃「大方、水商売と聞いてすぐ、その手のいやらしいお店を思い浮かべてしまったんじゃないかしら、本当に脊髄反射だけで生きているような男よね」

八幡「うるせー、ほっとけよ」

結衣「あ、そ、そっか。ご、ごめんね。ヒッキー」

八幡「いや…というより、あれだ。俺のほうこそなんか…すまん」

結衣「う、ううん…」

雪乃「まぁ、けれど確かに水商売という言葉における、それ以外の意味は廃れてしまったと言い変えてしまっても過言ではないと思うから、一般的には同じような誤解を受ける可能性は高いわ。それで困ることになるのはあなたなのだし、言葉はもう少し気をつけて使いなさいね」

八幡「………」

結衣「うん!!わかった!ごめんね、ゆきのん、ヒッキー」

八幡「いや…」

雪乃「けれど、あなたときたら本当に説などに出てくる心配性で束縛家の父親みたいな性格をしているわよね、そうやって相手を縛ろうとするだなんて、本当に気持ちが悪いわ」

八幡「うるせー、そんなこと言ったらお前の発言だってまるで由比ヶ浜の母親みてぇな対応と口ぶりじゃねえか」

結衣「ちょっとヒッキー!?」

雪乃「何を馬鹿な事を言っているの。比企谷くん…」

結衣「そうだよ!」

雪乃「そもそも私の娘なら、いちいちこんなところでつまづく出来の悪い子供に育つはずがないでしょう?」

結衣「ちょっと!ひどい!ゆきのんひどい!!馬鹿にしすぎだからぁ!!」ポカポカ

八幡「………」

八幡「………悪りぃな、雪ノ下」ボソッ

 
269: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/31(土) 12:47:14.73 ID:CSqTMbhk0
「りらくたんとひーろー」



結衣「ヒッキー、これありがとー」

八幡「おー。つかお前グロ苦手なのに、大丈夫だったか?」

結衣「んー…ちょっと途中きつかったけど、頑張って読んだよ」

八幡「いや、そらまぁそこそこは面白いけどさ。んな無理して読むもんでもないだろ」

結衣「んーでもさ、これ今流行ってるじゃん?姫菜はもちろんだけど、隼人くんとかとべっちも読んでるって言ってたよ。それに優美子も、隼人くんに話あわせるためにちょっとは見てるって言ってたし」

八幡「それだよそれ、そこだよ」

結衣「へ?なにが?」

八幡「いやさ、俺みたいなぼっちはリア充の領域を侵犯しないように気ぃ使ってるってのに、なんでリア充は平気でこの境界線を破ってくんの?不審船なの?」

結衣「えー?でもさー」

八幡「大体あれだ、葉山なんて国語の成績でさえ俺より上で、スポーツまで万能だろ?その上アニメにまで手ぇ出されたら、もう顔くらいしか勝てる要素残ってねぇじゃねえか」

結衣「え…?顔?」

八幡「わかってる。言いたいことはわかってるぞ。俺が葉山を上回ってる部分は性格だって言いたいんだろ?まぁ、無理もないけどな」

結衣「いや~…性格はもっとないよ…」

八幡「いやさ、お前。もっと、とか言うなよ…。それ、ダブルで否定しちゃってるから…」

結衣「あ!いや、ご、ごめん!ついつい!」

八幡「………」

結衣「で、でもさ。そのおかげでこうしてヒッキーともこういう話ができるわけじゃん?あたしは結構うれしいよ?」

八幡「いや、それは…まぁ…あれだ…。…ええと、あぁ!そういや海老名さんってリヴァイとか好きそうだよな!」

結衣「へ?姫菜?姫菜は…えーと誰だっけ…あ!そうそうエレンとべ…ベ…べ…なんだっけ…身長高い人」

八幡「ベトベトンさんだろ?」

結衣「そう!それ!あの二人の身長差がどうとかって言ってた」

八幡「はぁん、意外…でもないか。目立つ奴と…名前すら…」

270: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/31(土) 12:48:45.24 ID:CSqTMbhk0
結衣「んー…あ!あのさ。ヒッキーは、あの世界にいたらどうなってたと思う?」

八幡「あん?いやあの世界に東洋系はミカサ以外いないだろ」

結衣「そうじゃなくってー、例えばの話じゃん!」

八幡「んー、なら…そうだな。商会入って、そこそこの地位を得て、んで内地で暮らすだろ。もしくは貴族のお嬢さん捕まえて内地で暮らすだろ」

結衣「それじゃお話にならないでしょ!?」

八幡「いいじゃねえか。人類全体がひきこもってるみたいな世界なんだから、俺一人くらいひきこもってって問題ないだろ?」

結衣「よくないし!だからー!ヒッキーが兵隊さんになったらどうするのかって話!」

八幡「なら最初にそう言えよ。…まぁ、あれだ。忘れてもらっちゃ困るが、俺は顔や頭だけじゃなくて運動系もそこそこ以上に優秀なんだよ」

結衣「また、顔とか自分で言っちゃうしー」

八幡「んでまぁ、立体軌道は個人技だしな。まずいい点を取れると言っていい。そうなりゃ、104期と同期じゃない限り、確実に10位以内には入れんだろ」

結衣「それで、どうするの?」

八幡「そら当然、憲兵団に入って内地で暮らすだろ!」

結衣「結局それだし!ほらーあれ、主人公が入ってる…なんだっけ調査兵団?あれには入らないの?」

八幡「はぁ?ばっかお前、調査兵団なんか嫌に決まってんだろ。巨人に食われるなんて最低じゃねえか。ありえねぇよ」

結衣「えー?でもさ、あたし読んでてヒッキーに向いてそうって思ったんだけど」

八幡「何言ってんの?俺を買いかぶんなよ、俺があんなのに入る死に急ぎ野郎に見えんの?」

結衣「そう?でも、なんか似たようなこと言ってた人がいたと思ったけど?」

八幡「……馬鹿言えよ。俺はあんなに強くねぇよ」

結衣「でもさ。ほら、ヒッキーって弱い人のこともよくわかるし、あたしのこともよく見てくれてるでしょ?」

八幡「い、いや…見てねえよ」

結衣「ううん、変な意味じゃなくって」

八幡「………」

271: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/31(土) 12:49:50.55 ID:CSqTMbhk0
結衣「あたしは…その、ヒッキーの決断がいつも正しい…なんて思わないけど、それでもヒッキーは今どんな状況にあるかってことはすごくよく考えてるんだな、理解してるんだなーって思うよ?よくわかりすぎるから、ああいう変な決断を下しちゃうのかなーって思ったり、さ。へへ…」

八幡「……随分…似合わないこと言うんだな」

結衣「似合わない?そうかな。あたしはよく考えてるよ?こういうこと」

八幡「そうなのか?」

結衣「うん!」

八幡「………」ポリ

結衣「あ!そうだ!じゃあさ、あたしマルコになるよ!」

八幡「あん?おお、じゃあ永沢くんによろしくな」

結衣「そっちのまる子じゃないし!」

八幡「いやお前、マルコ、男だろ」

結衣「そういうことじゃなくってさ。精神的?っていうのかな、そういう感じのこと!」

八幡「精神的…ね」

結衣「うん!」

八幡「………」

結衣「…へへ」

八幡「……ならさ、お前、その…一応一つ言っとくけど…」

結衣「うん?」

八幡「あれだ、お前。その…勝手に一人で死んだりされんのは…困るぞ。俺はあいつみたいに強くねぇし、さ」ポリポリ

結衣「うん!約束する!じゃあヒッキー指切りね!指切り!」

280: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/31(土) 16:47:47.21 ID:CSqTMbhk0
「でっかいどー」



雪乃「あら、由比ヶ浜さん、旅行雑誌を読んでいるのね。それは…北海道かしら」

結衣「うん!こんど連休あるでしょ?家族で北海道行くんだよ!」

雪乃「そう。今の季節の北海道も素敵ね。けれどもう少し寒くはなってきていると思うから、暖かい服を持っていきなさいね。この季節でも突然冷えこむことがあるようだから」

結衣「うん、そうする!ありがとゆきのん!」

雪乃「それで、どういう日程を考えているの?」

結衣「えっとねー、まずは函館でー、夜は夜景を見るでしょ?次はレンタカー借りて札幌行ってー時計台とか見て、小樽行ってー、後は旭川動物園とか行って、んで函館戻って飛行機で帰るの」

雪乃「それは…一体何日の日程なのかしら」

結衣「2泊3日だよ?」

雪乃「………」

八幡「いやいやいやいや、お前それマジで言ってんの?」

結衣「な、なにヒッキーいきなり…」

八幡「いや、あのな由比ヶ浜。北海道ってめちゃくちゃでっかいんだぞ?」

結衣「そのくらい知ってるし!馬鹿にしすぎだからぁ!!」

八幡「いや、その知ってるってレベルが問題なんだよ。あそこ確かに日本語は話してるけど、日本じゃねえぞ」

結衣「どういう意味?」

雪乃「まぁ比企谷くんの言い方はともかく、言っていることは間違いじゃないわね。由比ヶ浜さん、函館から札幌ってどのくらいの距離があるか知っているかしら。300キロは軽く超えるのよ?」

結衣「300キロ…?それって」

八幡「千葉市から静岡行くと大体200キロくらい。300キロだと距離的には名古屋市のあたりまでっつーことになるな」

結衣「な、名古屋!?」

雪乃「ええ、まぁ比企谷くんの言っているのはあくまで直線距離ということでしょうけれど。実際には高速道路などを使っていこうとする場合大回りをしなければ行けないから、300キロと言うとちょうど静岡と愛知の県境を超えたくらいになるんじゃないかしら」

八幡「だな。ちなみに函館から旭川までだと、多分伊賀あたりまで行けるんじゃねえか?」

結衣「伊賀ってなに?どのへん?」

八幡「忍者で有名なとこだ。そうだな…まぁ、かなり大雑把な説明をすりゃ奈良とか京都のちょっと手前くらいか」

結衣「京都!?」

雪乃「それも直線距離で、だけれどね。実際の移動距離で比較すればおそらく豊田市のあたりね」

281: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/31(土) 16:49:55.43 ID:CSqTMbhk0
八幡「つまりだな。山口から千葉に行き、まずは千葉で過ごし、レンタカーを借りて移動、名古屋で味噌カツを食べた後、奈良に寄り、京都で寺巡りをして、その後千葉に戻って飛行機で山口まで帰る」

結衣「むちゃくちゃだ!!」

八幡「だろ?だけどまぁ極端だけど言ってみりゃそんな感じなんだよ。お前の予定は」

結衣「そっかぁ…ううん」

雪乃「片道だけということならば、函館で借りたレンタカーを札幌で返せれば可能性はなくはないかも知れないけれど、それでもほとんどの時間は移動して過ごすことになってしまうし、運転することになるご両親のことを考えると、あまり現実的ではないでしょうね。函館周辺…せいぜい洞爺湖周辺くらいの道南か、札幌周辺と旭川動物園…いずれかに限定することをおすすめするわ」

結衣「うーん…そっかぁ。ママともう一度相談してみる!でも、二人とも詳しいね!」

雪乃「そんなことないわ。このくらい普通よ」

八幡「ま、俺はエア旅行をよくするからな」

結衣「エア旅行って?」

八幡「あれだ。旅行サイトとか雑誌とかで名所とかうまいもんとか調べて、旅行プランを考えんの」

結衣「え?でもそれって普通じゃん?行く前に下調べくらいするでしょ?」

八幡「いや、考えるだけで実際には行かねえんだよ」

結衣「暗すぎるっ!!」

雪乃「比企谷くんクラスになると旅行まで妄想で済ませてしまうのね…さすが、の一言だわ」

八幡「別にいいだろ…。実際に行くのはめんどいんだからさ…。それにほら、役にはたったろ?」

結衣「うーん、まぁ、それはそうだけどー…でもやっぱり北海道っておおき…」

八幡「あん?」

結衣「………」

雪乃「どうしたの?由比ヶ浜さん?」

結衣「…うん、ええっと、あのね…さ、さすが北海道!でっかいどう!!なんちゃって!!」

八幡「………」

雪乃「………」

結衣「あ、あれ?」

八幡「お前さ」

結衣「う、うん?」

八幡「一回言うのちゃんと踏みとどまったよな?」

結衣「う…」

八幡「なんで結局言っちゃうの?どうして最終的にその発言がいけると踏んじゃったの?」

結衣「ううう…。お、面白いかなーって…」

雪乃「由比ヶ浜さん…最近はあなたの言動も改善してきたように感じていたのだけれど…残念だわ…」

結衣「ゆきのん!?ご、ごめんなさい!!もう変なこと言わないからぁ!!いかないで!見捨てないでよぉ!!ゆきのん!ゆきのおおん!ゆきのぉーん!!」

292: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/31(土) 23:16:18.72 ID:CSqTMbhk0
「にらめっこ」



結衣「ねぇ!ヒッキーにらめっこしようよ!」

八幡「は?なんでだよ、いきなり」

結衣「ほら!この前トランプした時、あたしが表情隠せないお陰で負けたって言ってたでしょ?だからえーと、ポーカーフェイス?あれを勉強したいと思って!」

八幡「あー?いいじゃねえか。ほら、女子は少しくらい表情豊かなくらいほうが可愛げがあっていいんじゃねえの?」

結衣「か、かわいい!?ほんと!?」

八幡「おー、まぁ一般的には、な」ペラッ

結衣「ちょっと!!ていうか、そうやってすぐ話そらそうとするのやめてよ!」

八幡「なんなの?もー、今いいとこなんだけどー?上条さんが説教始めたとこなんだよ」

結衣「えー?お説教?それ、そんなに面白いの?」

八幡「いや、正直あんまり」

結衣「ちょっと!!ならいいじゃん!!」

八幡「はいはい、わかったよ。で?どっちが先攻?」

結衣「どっちが先に変な顔するとかじゃないし!!」

八幡「なんだターン制バトルじゃねえの?」

結衣「ターン制ってなんだし!」

八幡「ほら、ドラクエとかポケモンみたいなやつ」

結衣「あー、順番に攻撃するみたいなやつ?…ってだから、そんなんじゃないし!!」

八幡「いや、悪い。俺友達いなかったからにらめっこのルールとか知らねえんだよ」

結衣「あ…ご、ごめん。そうなの?あのね、『にらめっこしましょ、笑うと負けよ、あっぷっぷ』のぷの時に同時に変な顔をするの」

八幡「まぁ、そのくらいは知ってたけどな。小町とした事あるし」

結衣「ちょっと!知ってるんじゃん!うそ禁止!!」

八幡「で?にらめっコールはお前がやんの?」

結衣「え?『にらめっこしましょ』ってやつにらめっコールって言うの?」

八幡「いや?今適当に作った」

結衣「ヒッキー!?」

八幡「つか、やるならさっさとやろうぜ」

293: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/31(土) 23:17:28.66 ID:CSqTMbhk0
結衣「え?案外のり気なの?よし!じゃあ行くよー!にーらめっこしましょ!笑うとだめよ!あっぷっ」

八幡「( ◉◞౪◟◉)」結衣「○(ゝω・*)o」ぷっ!!

結衣「ぶふぅ!!く!くふふふふふふふ!!」

八幡「………」

結衣「あっはっはっはっはっはっははっは!!ひ、ヒッキー!な、なにその顔!!あっはっっはっはっは!!」

八幡「………」

結衣「ひぃっひーひっふうふ。ぷふっふふふ…はぁ…はぁ…」

八幡「( ◉◞౪◟◉)」

結衣「うひっふ!!っちょ!!ぷふぅ!!ぷふふふふふふ!ちょ、ちょっと!!ルール!ルール、守ってよ!!ぷふふっ!」

八幡「………」

結衣「はぁはぁ…く!つ、次!も、もっかい!もっかい!」

八幡「おう」

結衣「にーらめっこしましょ!笑うと負けよ、あっぷっ」

八幡「(ლ ^ิ౪^ิ)」結衣「(´ω`●)」ぷっ!!

結衣「ぶふぅっ!!ちょ、ちょっとヒッキー!?」

八幡「んだよ、今度はちゃんとルールに乗っ取ってんだろ?」

結衣「そ、そりゃああって…ぷふぅ!!あっはっはっはっは!!ダメ!ツボに!ツボに入った!!ぷっふっふっふっふ!」

八幡「………」

結衣「あっはっっはっはっは!!あっはっはっはっはっははは!はははははっははあは!い、息、息が!!」

八幡「( ⌒⃘ ◞⊖◟ ⌒⃘ )」

結衣「やめてってばぁ!!お、お腹いたい!お腹!!ひっひっひひっひっ!ひーひーひー」

八幡「おい、大丈夫か?過呼吸みたいになってんぞ?」

結衣「だ、だれの!ひーひー!あっはっはっははは!せい、せいだと、お、思ってんの!?ひー!ひー!あっはっはは!」

八幡「んだよ、ちゃんとにらめっこしてるだろ?」

結衣「そ、そういうことじゃ!ないし!!ひひっ!くっくく!はぁ、はぁ、はぁ…もっ、もっかい!もっかい!」

八幡「へいへい」

結衣「い、行くよ!にらめっこしましょ!笑っちゃだめよ!あっぷっ」

八幡「(・_・)」結衣「d(≧ω≦*)。」ぷっ!!

結衣「ぷふっ!!!ちょ、ちょっと!!今度はなんでま、真顔なの!?ぷふっ!!あっはっはっはっはは!!」

八幡「んだよ、お前が変な顔すんなって言ったんじゃねえか」

結衣「あはっはっはっはっはっはっは!!そ、そんなことっ!!言って…言って、ないし!!あっはっはっはっは!!」

八幡「( `ิิ,_ゝ´ิ)」

結衣「ちょっと!!やめ、やめてよ!!あはっはっはっっはっはっっはっは!!」

295: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/08/31(土) 23:23:07.72 ID:CSqTMbhk0
ガラガラ

雪乃「あら、随分賑やかね。由比ヶ浜さん、笑い声が廊下まで響いていたわよ?」

結衣「あ!ゆ、ゆきのん!あの!あのね!ひ、ヒッキーの!顔が!顔が!ぷふっ!!」

雪乃「比企谷くんの顔?いつも通り気持ち悪い顔のままじゃない、これを見ても気分が悪くなることはあっても、笑いのようなプラスの感情に働くことはないと思うわ」

八幡「おい、いきなり出てきて失礼なこと言うのやめろ。だからいつも言ってるだろ?俺は顔立ちは整ってるんだって」

結衣「あ、あれ?」

雪乃「だからいつも言っているでしょう?あなたがパーツが云々ではなくて、とにかく表情が醜いのよ。必然、顔全体も気持ち悪いということになるわ」ハッ

八幡「鼻で笑うんじゃねえよ…」

雪乃「………」ガタン

結衣「…ふふ…はぁ…はぁ…」

雪乃「………」ペラッ

結衣「はぁ…はぁ…」チラッ

八幡「(΄◞ิ౪◟ิ‵ )」

結衣「ちょっと!!!あっはっはっはははは!」

雪乃「…どうしたと言うの…?」

結衣「だって、ひ、ヒッキーが…ヒッキーが!」

雪乃「別に、いつもと同じ顔で読書しているだけじゃない…」

八幡「………」ペラッ

結衣「で、でも!でも、ひひっ!ふふふふふふ!」

雪乃「…はぁ」ペラッ

八幡「(;´༎ຶ ۝ ༎ຶ)」

八幡「(´゚◞౪◟゚`)」

八幡「(☝΄◞ิ۝◟ิ‵)☝」

結衣「ちょっと!!!な、なんで!ひひっ!そ、そんな!変顔のバリエーション豊富なの!!?へ、変な!!ひひっ!!変な顔っ!!しすっ!!しすぎ!!!だからぁあ!!!」

315: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/01(日) 10:36:59.81 ID:sn0TNJ4O0
「らのべ」



八幡「千葉県横断お悩みメールー……」

結衣「いえーい」パチパチ

雪乃「………」ペラッ

八幡「雪ノ下はこっちを見もしないしよ…」

結衣「えーと最初のお便りは千葉市にお住まいのーPN:剣豪しょ…」

八幡「………」

雪乃「ちょっと私は平塚先生のところに、しつこいスパムメールについて相談に行ってくるわね」スクッ

結衣「あ!ゆきのん!?」

雪乃「では比企谷くん。『それ』の対応はあなたの担当だから、よろしくお願いするわね」

八幡「おい、勝手に担当にすんな!」

ガラガラ ピシャ

結衣「………」スッ

八幡「おい、お前も無言でパソコンをこっちに押し出すのやめろ」

結衣「だってー…。ほらゆきのんもああ言ってたしー、分業?ってので行こうよ…」

八幡「お前らは分業って言わねえから、ただ人に押し付けてるだけだから」

結衣「もう!いいじゃんヒッキー!さっさと片付けちゃってよ」

八幡「片付けるってお前…なんか悪の組織の幹部みたいになってんぞ…。まぁいいか…『望みを捨てなければいつか叶う可能性は0ではないのかも知れません。希望を捨てずいつまでもいつまでも頑張ってください』とかそんな感じでいくか」

結衣「あれ、なんかヒッキー優しくない?」

八幡「いや、優しさってのは時に残酷なもんなんだよ」

結衣「ふーん?」

八幡「………」カチャカチャ

結衣「ねー、ヒッキー?」

八幡「あー?」

結衣「中2ってさ、本当に作家になるつもりなのかな」

八幡「まぁ、なりたいっつーのは本当なんだろうけどな」

結衣「でもさでもさ。最近二人のおかげで時々本を読むようになったから思うのかもしれないけど、前に読んだ中2の文章ってひどかったじゃん?難しい言葉は使ってるけど、レベル的にはあたしの書く文章と大差ない、っていうか」

八幡「まぁなぁ、結局あいつの場合、努力もしないし。そもそもラノベしか読まないラノベ作家志望者でしかないんだよ」

結衣「どういうこと?」

八幡「ほら、やたら回りくどい表現をしたり、漢字に本来の言葉と違うルビをふったりするのって、いわゆるラノベでは定番なんだよ」

結衣「例えばどういうの?」

八幡「あー、わかりやすい例をあげればだな。ある有名ラノベに一方通行って名前の人気キャラクターがいるんだけど、漢字では一方通行って書くのに、ルビはアクセラレータ…ようするに加速者とか加速装置とかそういう意味の英語が使われてンだよ」

結衣「一方通行って、英語でなんていうの?」

八幡「道交法的な意味での一方通行ってことなら、One-wayとかOne-way trafficってとこかね。ただキャラクターの名前として考えた場合、ワンウェイじゃ多分受けが悪いだろ?」

結衣「んー、よくわかんないけど、なんか中国の人の名前みたいだね」

八幡「あァ、王韦(wang wei)ってか。ま、それはそれで妄想が捗りそうだけどなァ。ただ俺が思うに、そういう少しずらした名付け方とか、変わったルビなんてのは本来の意味を知ってて…ンでなおかつあえてずらしたりするから意味があンだよ」

結衣「ふんふん」

316: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/01(日) 10:41:28.61 ID:sn0TNJ4O0

八幡「回りくどい文章にしてみたってそうだ、元々ある程度簡潔でそれでいて意味の通じる文章が書けて、それをあえて読者受けを狙って複雑な文にできるから意味がある。ストーリーにしたってだな、お約束を書くにせよ、お約束を外して書くにせよ、いろんな世界のお約束の流れってのを知らなきゃ書けないもんだと思うんだよ」

結衣「お約束の流れってのはどういうのなの?」

八幡「例えばだな…映画で言えば、最初の10分で主人公や周りの性格なんかが一気に描かれる。メインストーリーに関わる人間はこの辺りで必ず顔を出すと言っていい」

結衣「んー?よくわかんない」

八幡「ほら、『暴走半島』で言えばマフィアがブツを取引するシーンと、その後に続く由比ヶ浜がマフィアの車に間違って乗っちまうシーンだな。そのシーンで観客は由比ヶ浜がうっかり者だと知るわけだ!」

結衣「それ、ヒッキーの作った嘘っこ映画でしょ!?」

八幡「いや、まぁでも、実際そういうもんなんだよ。会話の中で性格を説明するとかじゃなくて、エピソードで観客に実感させるんだな。それでまぁ話はメインストーリーに流れてくんだわ。刑事物だったらここで最初の事件が起こっ主人公が事件に否応なく関わってく、んでだいたいここらへんからメインストーリーと並行していろんな出来事が描かれるのが定番だ」

結衣「んー?あ!ヒロインとの恋愛とか?」

八幡「まぁ、そうだな。アクション映画なんかだと、そういう恋愛要素が絡められてくんのは鉄板だな。ハリウッドで言やこれはラストのほうで事件が解決、んでキスシーンっていうお決まりの流れにするためのもんでもある」

結衣「き、キスシーン…ぼ、暴走半島にも…ある?」

八幡「いや俺の嘘映画つったのお前だろ…。んでまぁ、他にもいろんなパターンってのはあるんだけど、ようするにこういう流れをたくさん知っているってのがお約束を知るってことなんだろうな」

結衣「ふんふん」

八幡「売れてる作家ってのは、ラノベ作家だってこういう、他のジャンルのお約束ってのも勉強してるんじゃねえかな。それをメインターゲットである俺たちの世代に向けて噛み砕いて自分なりの表現に変えていくんだろ、多分だけどな」

結衣「うーん?」

八幡「ただ、材木座の場合は違う。あいつはラノベやアニメしか見ないからな。ただ売れてる作品の表層だけ真似してなぞってるだけだ。俺は模倣して自分独自のもんに昇華させんのも立派な技術だとは思うけど、あいつのはただパクって、それっぽい言葉で繋げてるだけだからな、まったくもって独自性ってもんがない。ようは真似の真似のそのまた真似…それもちゃんと理解せずに体裁だけ整えたもんだ。だからすんげぇ底が浅く感じんだよ」

八幡「あら?独自性がないのも底が浅いのもあなたのお家芸じゃなかったかしら」

八幡「おい、いい笑顔でそういうこと言うのやめろ。言っとくけどあれだぞお前、俺の生活をラノベにして売れば、ファッションボッチじゃないガチボッチの生活っていう新しいジャンルで、多分150万部くらいは売り上げるぞ!独自性って意味は俺がぼっちの時点で既に果たされていると言ってもいい!」

結衣「ちょっとヒッキー!ゆきのんいないからって、自分で自分にそういう突っ込み入れるのは変だよ!?」

八幡「いや、自分で言いながら雪ノ下が聞いてたらこういうだろうなって思ったんだよ。つかお前がさっさと突っ込んでくれれば良かったじゃねえか」

結衣「あたしが何かいうより先に、ヒッキーがゆきのんのモノマネをはじめたんでしょ!?」

八幡「まぁな。ただまぁあれだ。かならずしも面白いラノベが売れるってわけでもないし、文章がうまけりゃ売れるラノベになるってわけでもない。その点からいや、勉強なんかせずに書くってのもありっちゃありなのかも知れん。俺は分の悪い賭けだと思うけどな。そういう意味で希望って言葉を使ったんだよ。ま、あいつにとっちゃそれこそが本当の災厄になるかもしれんけど」

結衣「そっかー。あ、けどさ、さっきの話いいかも!」

八幡「あ?なにが?俺にこれからもぼっちでい続けろって意味?言われなくてもそうなるだろ、ぼっちなめてんのか」

結衣「いや、違くて!ほら!ヒッキーが小説を書くってこと!」

八幡「あー?俺が?なんでそんな話になんだよ」

結衣「だってさっき自分で、自分の生活をラノベにしたらとか言ったじゃん!」

八幡「いや、言ったけどさ。今の完全に冗談でしょ。だいたい本ってのは一冊あたりの印税が10%とかだから、ラノベとかの場合一冊売れて50円とかだぞ。だから仮に150万部とかの…一般文芸で言えば超絶ヒット飛ばしても、7500万とかそんなとこだろ?」

結衣「え、十分すごいじゃん?」

八幡「それが年収ならな。ただそれ一本売れたとしても、その後ヒット作が出せるなんて保証はないだろ?25歳でその本が売れたとして定年までの35年で年割りすりゃ年収200万とかくらいになるじゃねえか。結構、つうか相当厳しいだろ」

結衣「まぁ…それはそうかも…」

八幡「だろ?やっぱ最強なのは専業主夫つうことだ。俺の第一志望だしな。働かない、絶対働かない!」

結衣「まーた、目を腐られてそういうこと言うしー…。うーん、でもヒッキーこういう話語らせたらよく話すし、中2なんかよりずっと文章うまいでしょ?むいてると思うんだけどなー」

八幡「いやいや、材木座が比較対象じゃなんの励みにもならんでしょ。結局、安定した生活がしたいなら、作家なんて考えないほうがいいってわけよ!」

結衣「うーん…あ!じゃあさ、あたしがパートに出るとかは?」

八幡「あ?いや、パートで稼ぐくらいじゃ暮らしていけんでしょ。だいたいそんなことさせるくらいなら普通にリーマンやるっつうの、俺の第2希望は普通に安定したサラリ…いや…まて、つかさ、お前なんの話してんの?」

結衣「あ、ああ!?い、いや!!ご、ご、ごめん!!そ、そ、そんなんじゃなくて!その!そのお金でどうやって暮らしてくのか考えてたらついというか!口が滑ったというか!」

八幡「お、おう…いや、まぁ、なんだ。お前、馬鹿なくせにそういうのは得意、だもんな…」

結衣「う、ううう…ば、馬鹿…いうなし…!!ば、馬鹿にしすぎだからぁ…」

332: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/01(日) 16:18:27.18 ID:sn0TNJ4O0
「はりぽた」



結衣「ねぇねぇヒッキー!そういえば来年、UFJにハリポタのアトラクションが出来るの知ってる!?」

雪乃「………」ピクッ

八幡「あ?いや、お前それUSJだろ?ユニバーサルスタジオだよ、UFJじゃ銀行になっちゃうだろ」

結衣「あ、そっかそっか!で、それ!USJ!あれ行ってみたいと思わない?」

雪乃「………」

八幡「あー?いや俺はUSJならどっちかっつうとBIOHAZARD THE REALのほうが行きてぇな」

結衣「それってどんなやつ?」

八幡「日本のゲームが原作のやつだな、ラクーンシティってのが再現されててゾンビ倒しながら脱出ってのを体験できるらしいんだよ」

雪乃「………」ペラッ

結衣「えー?ゾンビってそれホラでしょー?あたし怖いの苦手なんだけど!」

八幡「いや、俺もホラーはあんま得意じゃねえっつか、あえて見ようとは思わないけど。ゾンビものは割と好きなんだよ」

雪乃「比企谷くんの場合、ゾンビを撃ったりなんてしたら同士撃ちになってしまうのではなくって?その辺は大丈夫なのかしら」

八幡「おい、俺ならノーメイクでもゾンビの中に紛れ込めそうとか言うのやめろ。『ウォーキングデッド』なの?『ショーンオブザデッド』なの?」

結衣「ゆきのんそこまで言ってないしー」

雪乃「例としてあげられている作品がなんなのかまったくわからないのだけれど…」

八幡「いや、どっちも生身の人間がゾンビに化けるシーンがあんだよ。一つは完全にシリアス路線なんだけど、そのシーンのせいでギャグに見えちまうんだよな。つか俺は別にさんかれあの千紘みたいなゾンビフェチとかと違ってゾンビそのものが好きなんじゃねえの。俺はゾンビ映画につきものの、終末系の雰囲気が好きなんだよ」

結衣「終末系って?」

八幡「あー…なんつうかな。あれだ。リア充どもが死滅した世界で、主人公が生き延びるために必死にもがく、みたいな奴だな。『アイアムレジェンド』の前半なんてボッチの極みだぞ、まぁ映画としてどうかと聞かれりゃ微妙だけどな」

結衣「それ、個人的な恨みが入ってるし!作品が好きとかそういうんじゃないじゃん!!」

雪乃「はぁ…」ペラッ

八幡「いいじゃねえか。どんなものが、どんな理由で好きになるかなんて個人の自由だろ?」

結衣「まぁ…それはそうだけどー」

八幡「…んじゃ、そういうことでいいな」ペラッ

雪乃「………」ペラッ

結衣「ちょっと!」

八幡「なに?なんなの?」

結衣「なんなの?じゃないし!まだハリポタの話終わってないじゃん!」

雪乃「………」ピクッ

八幡「まぁ、そう言われてもだな。俺はハリポタのことなんて知らんフォイ」

結衣「絶対知ってるでしょ!すごく不自然にフォイとか言ってるじゃん!だいたいマルフォイそんな話し方じゃないでしょ!?」

雪乃「………」

八幡「つうかあれだな。マルフォイってもうちょっと活躍すると思ったんだけど、結局ほとんど噛ませ以上の活躍しなかったよな。ベジータ並のかませだわ」

結衣「えー?ベジータって誰?」

雪乃「………」ペラッ

八幡「なに?お前ベジータ知らねぇの?ドラゴンボールのー」

結衣「まーた!そうやって話が脱線するし!だからハリポタの話でしょ!?」

雪乃「………」ピクッ

八幡「お前が聞いたんじゃねえか…、つかお前ハリポタ読んだことあんの?結構長いだろ」

333: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/01(日) 16:19:44.44 ID:sn0TNJ4O0
結衣「し、失礼な!あたしだって中学の時に1巻は読んだもん!!と、途中までだけど…」

雪乃「………」

八幡「読めてねぇじゃねえか…つか、なんで中学の時に読もうと思ったんだよ」

結衣「ほら!中学の時に最後のやつ映画でやったでしょ?あれを友達と見に行ったの」

八幡「おと…女友達とか?」

結衣「そうそう!クラスで仲良かった子とね!高校は別になっちゃったんだけど」

八幡「そ、そうか」

結衣「それで、その子が結構ハリポタ好きでさー。映画を見る前に予習をしておけー!って映画全部と本を貸してくれたの」

雪乃「………」

八幡「はぁん。んで、結局読まなかったわけか」

結衣「う…でも一応映画は一応全部見たもん。…ていうかさー、あの本ちょっと重いぃじゃん?」

八幡「あぁ、それはわかるな。俺がハリーポッター読み始めたのは小1の時なんだけど、小1の時なんだけど」

結衣「なんで二回言ったし!」

雪乃「………」

八幡「大事なことだからな。まぁ、んで読む時に手で持つと腕がダルーくなっちまってたから、もっぱら本を下においてうつ伏せになって足をパタパタさせながら読んでたな。こういうのもなんだが、結構可愛かったと思うぞ?」

結衣「またそういうこと自分で言っちゃうし!で、でも昔のヒッキーの写真とかちょっと見てみたいかも」

八幡「ま、機会があれば適当にな。んで、そん時に確かーえーと…。なぁ雪ノ下、俺らが小1の時って何冊目まで出てたっけか?」

雪乃「………。なぜ私に話をふるのかしら」

八幡「だってお前ハリポタ好きだろ?」

結衣「そうなの!?」

雪乃「何を根拠にそんなことを…」

八幡「だってお前、さっきからハリポタの話になるたびにいちいち反応してるし、話に入りたくてしょうがないって顔してんじゃねえか。その証拠にさっきから1ページも本進んでねぇだろ」

雪乃「………」

結衣「ヒッキー…なんでそんなにゆきのんのこと見てるの…?」

八幡「おい!その変な人を見る目で俺を見るのはやめろ。俺はお前らのほう向いて座ってるから、普通に視界に入るんだよ。別に観察してたわけじゃねえから」

334: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/01(日) 16:20:36.43 ID:sn0TNJ4O0

結衣「ふぅん…でもなんかヒッキーのそういうとこってさ、ホント、マルフォイみたいな感じだよね。絶対ヒッキー、寮はスリザリンだよ!」

八幡「まぁ、そうだろうな」

結衣「認めちゃうんだ!?」

八幡「いや、だって確実にそうだろ。少なくともグリフィンドールではないわ」

結衣「まぁ、確かにそうかもしれないけどー」

八幡「グリフィンドールなら雪ノ下だよな?」

雪乃「何を言っているの比企谷くん…私はレイブンクローに決まっているでしょう?叡智こそ最大の宝なり、よ」

結衣「おお!」

八幡「即答かよ…やっぱり好きなんじゃねえか」

雪乃「………。そうね。ええ。認めるわ。パンさんほどではないにせよ、好きな作品の部類に入る事は確かだわ。そもそもハリーポッターシリーズは全世界で5億部は売り上げたと言う有名作よ?私が読んでないわけないじゃない」

八幡「すっげー、開きなおったな…。てかそんなに売れてたのかよ。まぁ、一作目は生活保護うけながら書いたのに、最後のほうは自分の城で書いてたってくらいだもんな…」

結衣「でもちょっと意外かも!ゆきのん魔法とかそういうの苦手かと思ってた!」

雪乃「そう?夢を与えてくれるものだもの。実際にあったら素敵だと思うわ」

結衣「さっすが!ゆきのん!!」

雪乃「それで、さきほどの比企谷くんの質問の件だけれど、私たちが1年の頃ということならば、原作、翻訳版ともに『炎のゴブレット』までだったはずよ」

八幡「あー、じゃあ4作目か。つかさ、お前もしかしてハリポタも原書で読んだの?」

雪乃「ええ」

八幡「マジかよ…」

結衣「ゆきのんすご!!」

雪乃「そんなことはないわ…辞書を引きながら、だもの。翻訳本も一応は目を通したのだけれどね、やはり自分の中で出来上がってしまったイメージと離れているから素直に楽しめなかったのよ。それに一日も早く読みたかったし…」

結衣「へぇ~!」

八幡「まぁ、翻訳されんのに1年くらいかかってたからな。なぜかうちにも不死鳥の騎士団だけ原作があったわ。けど、コックニーをべらんめぇ口調で翻訳してたり、翻訳ものとしては割とありな部類だったんじゃねえか?」

雪乃「そうね…ハグリッドの口調なども印象的だし工夫はされていると思うのだけれどね。ただ少し露骨なキャラクター付けをしすぎているように感じられたのよ」

八幡「ああ、まぁそれはあるかもな。俺もスネイプ先生の吾輩って一人称はないなって思ってたわ」

結衣「ねぇ、ヒッキー?コックニーって何?」

八幡「あ?ああ、英語の訛の一つだな。ロンドンの下町訛っつう感じかな。その流れでアメリカのほうにもそういう言葉を使ってる人もいるらしいけど。ほら、バスの運転手でそういう喋り方のキャラがいたろ?」

結衣「んー、よく覚えてない…。ていうか英語も訛ってあるんだ!」

八幡「当たり前だろ。世界でどんだけの人間が英語喋ってると思ってんの?日本人はやったら英語の発音気にして、恥ずかしがるけど、あんな教科書みたいな発音をしてる奴なんてほんの数%もいねぇんだよ」

雪乃「そうね…アメリカでも北部と南部では、まるで別の言語のように発音が違うわ。私もアラバマに行った時には現地の人の言葉が聞き取れなくて戸惑ったもの」

結衣「へぇ~!!」

八幡「はぁん…お前でもそんなことあんのか」

雪乃「当たり前でしょう…、私をなんだと思っているの?普通の人間なのよ」

八幡「いや、それはちょっと疑わしいけどな…。まぁ、とにかく読み始めた頃には途中までしか出てなかったからな、小6で最終巻がでるまで、ずっともやもやしてたもんだ。発刊ペースが2年ごとだったし」

雪乃「そうね…」

335: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/01(日) 16:21:41.60 ID:sn0TNJ4O0
結衣「でもあれだよねー、ハリーって最後、あの子とくっついたでしょ?あたしちょっと意外だったんだけど!」

八幡「そうか?それっぽい伏線は結構張ってあっただろ。むしろ読んでて、『好きなんだったらさっさと告白して付き合えよ!』とか思ったくらいだ。案の定、途中で他の男にとられてるし」

雪乃「………はぁ」

結衣「まぁ、そう…だね…」

八幡「え、なんでお前らそんな微妙な顔してんの…?」

雪乃「別に…」

結衣「…まぁ」

八幡「あー…でも、あれだな。寮ってことなら由比ヶ浜は確実にハッフルパフだよな!!」

結衣「ちょっと!失礼だし!!」

雪乃「そんなことはないわ。三大魔法学校対抗試合でホグワーツ代表に選ばれたのはハッフルパフのセドリックだったもの。それにハッフルパフは心優しい人の寮なわけだから、由比ヶ浜さんにはピッタリだと思うわ」

結衣「ゆきのん!!」

雪乃「けれど比企谷くん。由比ヶ浜さんなら、グリフィンドールという可能性もなくはないんじゃないかしら」

結衣「ほんと!?ゆきのん!!」

雪乃「ええ」

八幡「まぁ、ネビルもグリフィンドールだしな」

結衣「ちょっと!ヒッキー!?それ絶対馬鹿にしてるでしょ!?馬鹿にしてるよね!?馬鹿にしすぎだからぁ!!」

340: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/01(日) 18:03:18.65 ID:sn0TNJ4O0
ヒッキーは思い出補正。ゆきのんは『工夫はしてる』と言う表現で言明は避けてます。

ただ実際読み比べて見ると、結構面白く訳しているところもあると思うんですよね
直訳じゃなく、なんとか面白くしようという意気込みはあるんだろうと思うんです。
ただそれがカラ回ってたり、やたら古くさい表現をするので、違和感を感じる点が多々あると言うか…

ただ同じ映画原作の翻訳本でも指輪物語あたりなどと比べればまだ、マシな部類かなと感じることはあります。
まぁ、私にもヒッキー同様、相当思い出補正はかかってると思いますが!

350: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/02(月) 00:22:11.00 ID:n9H5xEF/0
「しゃしん」



結衣「んで、パパキモい!って言ったらパパすっごい落ち込んじゃってさー」

八幡「そら落ち込むだろ…少しは優しくしてやれよ…お父さんまたどっかで相談しだすぞ…」

結衣「えー?でもさー、しつこいんだもん。しょうがないじゃん!」

八幡「いや、まぁ、わからんでもないけどさ…あ、ちょい待ち」

結衣「うん?」

パシャ パシャ

結衣「なにとってるの?」

八幡「いや、この景色割といい感じだと思わん?」

結衣「あ、確かに空綺麗だし。川に夕日反射してるし、いい感じかも!あたしも撮ろ!」

八幡「な?」

結衣「んー。てかさ、ヒッキーって写真撮るの好きなの?」

八幡「あー、いや?ただまぁ、気にいったもんとか、残しておきたいものを撮るくらいはするな」

結衣「ふーん?あ!じゃあさ、写真趣味にすればよくない?」

八幡「いや、つってもカメラ持ってねぇし」

結衣「買えば?」

八幡「高いだろ。一眼とか買おうと思ったら安いのでも5、6万するじゃねえか、高校生には過ぎたおもちゃだっつの」

結衣「あー、まぁそっかぁ。道具いる系はやっぱきついよね」

八幡「だろ?だいたい写真っつたら、プロがもっといいカメラで撮ったすげぇのがいくらでも転がってるしな。後で自分で見返してニヤニヤするくらいのもんなら、Iphoneのカメラで十分なの。HDRとかも使えるし」

結衣「HDRってなに?DVDプレイヤーとかに付いてるやつのこと?」

八幡「それはHDDだろ…。HDRってのはハイダイナミックレンジ合成っつって露出を変えて撮った写真を合成して一枚の写真にするやつだよ」

結衣「露出って言うのがなんなのかよくわからないんだけど…」

八幡「露出ってのは…まぁ、写真の明るさみたいなもんだな。写真ってのはレンズを通してきた光で像を描くもんだから、その光の量でうまく写ったり写らなかったりする。ほら、後ろの空入れて建物の写真撮ろうとした時に建物が真っ暗になっちまったり、逆に空が真っ白になっちまったことってないか?」

結衣「あ!あるある!」

八幡「あれは空を綺麗に写すための光量と、建物を綺麗に写すための光量が違うから起こるんだよ。そういう場合にそれぞれを綺麗に撮影しておいて、いいとこどりをするのがHDR撮影っつうわけ。ほら、さっきの写真で言えばこんな感じになる」

結衣「ほんとだ、あたしの撮ったのよりきれー」

八幡「な?純粋なカメラの性能でいや、お前のケータイのがいいんだろうけど、アプリでその辺をカバーできんだよ。ほかにもトイカメラ風に撮れるやつとか、漫画風に撮れるやつとかもある。結構あそべるぞ。そうIphoneならね」

351: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/02(月) 00:23:31.46 ID:n9H5xEF/0
結衣「へー。ねぇ、ヒッキー?ほかの写真も見ていい?」

八幡「おう、まぁつってもたいした写真は入ってな…ってちょっと待て!」

結衣「んー?だいじょぶだいじょぶ、今さら小町ちゃんの写真が入ってるくらいじゃ驚かないよ?」

八幡「いや、そうじゃないんだって!」

結衣「へー、さすがヒッキーいい写真がいっぱ……え?」

八幡「あー…」

結衣「ひ、ひっきー?こ、こ、これ、あ、あ、あたしの写真が入ってるんだけど!し、しかも!寝顔って!い、い、いつ撮ったの!?」

八幡「…あ、あのな、そ、それはだな。あ、そうだ、ほら、あの、前にお前が部室で寝てた時あったろ?あん時とったんだよ、ほらあれだ!よだれ出して寝てたからな?後で見せてやろうと思ってな?」

結衣「よ、よだれなんかたらしてないし!そ、そんなの写真に写ってないじゃん!!それに…その、ニヤニヤとか…その…」

八幡「いや…それはだな」

結衣「ううう!ひ、ヒッキーの変 !ば、馬鹿!!そ、その、と、盗撮魔!!」

八幡「おい!ちげぇから!それに、言うに事欠いてそれはねえだろ。だ、だいたいだな、それ言ったらお前だってアウトだろ!お前が前にツイッターにあげた写真、そもそもなんでお前が持ってたのって話…に…が…」

結衣「あ、あれは…その…こ、小町ちゃんが…小町ちゃんに…というか…そ、その…」

八幡「あー…」

結衣「ええと…その…」

八幡「………」

結衣「そ、その!あたしはね!ひ、ひっー」

八幡「あ、それは!あれだ!あれだろ?お前?」

結衣「え?」

八幡「ほ、ほら、あれだ。ぶ、部活のことを?他のやつに言う時に?あれだ、説明のためにいるよな?写真ってな?」

結衣「え?あ!そ、そう、だ、だよねー?あ、あたしもほら!ゆきのんの写真も持ってるし!!ほら!パパとかママに説明する時とかに!こ、これがヒッキーで!こっちがゆきのんなんだよ!って言えばちょーわかりやすいし!!ね!?」

八幡「だなー!そういうことだよなー!!便利だもんな?」

結衣「だ、だよねー?ぜ、全然おかしくないよねー?」

八幡「ははは…」

結衣「へへへ…」

八幡「はは…」

結衣「へへ…」

八幡「………」ポリポリ

結衣「………」カァ

352: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/02(月) 00:25:29.80 ID:n9H5xEF/0
八幡「か、帰るか…」

結衣「あ、う、うん……。あ!ちょ、ちょっと待って!」

八幡「なんだよ…」

結衣「ほ、ほら!じゃあさ!ひ、ヒッキーの写真撮らせてよ!写真!!」

八幡「い、いや、なんでだよ。持ってるだろ。写真…」

結衣「そ、それは…その、ほら…ええっと、あ!あの時消しちゃって!今持ってなくって!ほ、ほら!説明するのに、写真が必要ーって言ったの、ヒッキーでしょ!?だ、だから…」

八幡「いや…そうなんだけどさ…」

結衣「ひ、一人で写るのが嫌なら…その、ふたー」

八幡「じゃあ!どんな顔すりゃいいの?ドヤ顔か?キメ顔か?左斜めからが一番いいぞ!!」

結衣「ふ、普通でいいし!ていうか、自分の決め角度とか知ってるとか、ちょ、ちょっと、きもいし!!」

八幡「そうか…す、すまん…」

結衣「い、いいけど…じゃあ、じゃあ撮るよ?」

八幡「お、おう…」

パシャッ

結衣「んー…。てかヒッキーちゃんとカメラのほう見てよ!」

八幡「いや、でもさ…」

結衣「いいから!」

八幡「お、おう…」

パシャッ

八幡「もういいか?」

結衣「んー…いまいち…」

八幡「いまいちとかいうなよ…」

結衣「なんでだろ…眼で見るともっとこう…」ブツブツ

八幡「…もういいか?」

結衣「よ、よくないし!!そ、そうだ!ヒッキーさっき言ってたキメ顔!キメ顔やって!!」

八幡「えぇ?いやさ、お前さっきキモいって…」

結衣「いいからぁ!!」

八幡「こ、こうか?」ニヤ

結衣「変な笑いすんなし!!」

八幡「すまん…」

結衣「ん…じゃ、じゃあ…撮るよ?」

八幡「お、おう…」

353: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/02(月) 00:27:12.73 ID:n9H5xEF/0
パシャ

八幡「もういいか?」

結衣「……ん。お、おっけー」

八幡「そうか…んじゃ、お…いや…帰ろうぜ」スタスタ

結衣「ん…」

結衣「………」カチカチ

結衣「………」ジー

結衣「…か、かっこいい…えへへ…」カァ

結衣「………」カチカチ

結衣「待ち受け…?ううん…でも優美子とかに見られたら…で、でも…ううん…」

八幡「由比ヶ浜ー?」

結衣「あ!ご、ごめん!い、今行く!!」

結衣「………。帰ってからじっくりみよっと!へへ…」

418: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/10(火) 15:31:49.16 ID:0VUmQhhhP
「あなたといると」



結衣「暗くなるの早くなったねー」

八幡「だな。ちょっと前まではこの時間なら普通に太陽出てたのに、今じゃもう月が見えるもんな」

結衣「だねー」

八幡「ダネーって何お前、フシギダネなの?」

結衣「返事しただけじゃん~。でも、それポケモンでしょ?」

八幡「あれ、お前知ってんの?」

結衣「うん、あたしも3DS持ってるし。ソフトもパパがくれたの持ってるもん!」

八幡「はぁん、それはパパさんGJだな。じゃあ今度ポケモン交換しようぜ、俺友達いねぇから、交換で進化させるやつ進化させれねえんだよ」

結衣「やるやる!!けど理由は悲しい!!あ、でもそいやさーフシギダネの背中に付いてる植物ってなに?」

八幡「さぁなぁ、気になる木じゃねえの?」

結衣「気になる木ってなんだし!聞いた事ないし!」

八幡「いや、なんかそういうCM見た事あるんだよ。ニコニコかyoutubeかどこで見たかは忘れたけど」

結衣「ほんと、ヒッキー適当だよねー。あ、そだ!ヒッキーってさ地理は得意?」

八幡「は?なんで急にそんな話になんの?」

結衣「え?なんでだろ、気になるつながり?」

八幡「お前もまたえらい適当だな、話があさってのほうに飛びすぎだろ」

結衣「え、えへへ。ひ、ヒッキーのが移っちゃった、のかな?」

八幡「いや、お前もとからかなり適当だろ」

結衣「ちょっと!!むー…でさ、どうなの?」

八幡「あー…どうかな。まぁ不得意じゃねえけど、すごく得意ってわけでもねえな。多分普通だ。ただ、まぁお前よりは詳しいのは確かだから質問を聞いてやるのはやぶさかじゃねえぞ?」

結衣「ちょっと!なんか失礼だし!!」

八幡「じゃあ質問じゃねえの?」

結衣「……。質問だけど…」

八幡「じゃあいいじゃねえか!」ニカッ

結衣「爽やかな笑顔見せんなし!ちょっとかっこいいのが余計むかつくし!」

419: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/10(火) 15:32:26.62 ID:0VUmQhhhP
八幡「んで?」

結衣「え?んでって…ああ!えっとね、あたし島根と鳥取ってどっちがどっちだかわからなくなるんだけど」

八幡「いや、その2件は平成の大合併でくっついて鳥根県になっちゃじゃねえか。だからどっちとか覚える必要もうねえよ、安心しろ」

結衣「あ…そうなん…って絶対違う!!大合併って村とか町がなくなった奴でしょ!?あたしだってそのくらい知ってるし!!」

八幡「まぁ、なくなったっていうか、ほかのとことくっついたんだけどな。つか、お前よく知ってたな」

結衣「うん。あのね。パパの生まれた町、なくなっちゃったんだって。前に言ってた!」

八幡「普段からぼろくそに言われてんのに…泣きっ面に蜂じゃねえか……」

結衣「泣きっ面の八幡!」

八幡「おい、うまい事言ったみたいな顔してんじゃねぇよ。だいたいそんな話、もう小学生ん時ことわざのならった時点で言われてんだよ。お前は7年遅い」

結衣「あ、そ、そうなんだ。な、なんか嫌な事思い出させるようなこと言っちゃって…ごめんね?ヒッキー」

八幡「おい、本気で謝るのはやめろ、逆に傷ついちゃうだろ。まぁ、だいたいだな、その時はむしろクラスメイトが俺の下の名前を覚えていたことに、逆に驚きと言うか、むしろ感激したんだよ」

結衣「卑屈すぎるっ!!だから、ヒッキーそれ暗いし!!」

八幡「ち、違うから…こ、これも俺の個性だから…」

結衣「声そんなに震わせながら言っても説得力ないし…」

八幡「まぁ、あれだ山口の隣が島根だよ。左山口右島根、そのまた右が鳥取だ。吉田君が言ってたから間違いない」

結衣「へ?なんの話?」

八幡「なにって…お前の質問の話だろ?」

結衣「あぁ、元の話に戻ってたんだ。ヒッキーのほうこそ唐突すぎるし…。だいたい吉田君て誰だし…でもさ…あたしそもそも山口がどこかよくわからないんだけど…」

八幡「長州だよ、幕末だなんだで歴史でもやったろ?」

結衣「よく覚えてない…」

八幡「下関は?フグの名産地だ」

結衣「ふぐ?あ!あたしふぐ刺し食べてみたい!」

八幡「いやでも、高いんじゃねえのあれって。俺も食った事ないからよくは知らんけど」

結衣「じゃあ頑張っていっぱいお給料もらってよぉ」

八幡「いやさ、そういうごちそうすること決定、みたいな言い方すんのやめてくんない?」

結衣「ただの冗談じゃん!別に…本気で奢らせようなんて思って言ったわけじゃ…ないし」

八幡「いや、割り勘だろうが奢りだろうが、いずれにしても高校生のうちは無理だろ。下関は遠いしな」

結衣「え!?つ、連れてってくれるの?」

八幡「あ…いや…その、それは、まぁ、あれだ、そのうちと言うか、例えばの話だぞ?例えばの。…いやさ、お前はそうやって会話の方向音痴っぷりを発揮するのやめろ。お前、ほんとにリア充なの?」

結衣「ヒッキーも似たようなもんじゃん!」

八幡「比較対象にぼっちの俺を持ってくる時点で間違ってるだろ。だいたい俺の場合はわざとやってるからいいんだよ」

結衣「よくないし!そのほうが悪質じゃん!!でも、まぁ…あ、あたしもさ、その…時々わざと言う事あるけどさ」

八幡「いや、そういうわかっててあえて言うみたいな計算はお前には向いてねえだろ。やめとけよ」

結衣「結果がわかってるとかじゃないし!結果がわからないから…その…どういう反応するかなーって気になって言ってみるんじゃん…」

八幡「そ、そうか……。って違うだろ。だから、また変な方向にいってるから」

結衣「え?あ、そ、そっか。ご、ごめん」

八幡「いや…あー、まぁいいや。んで結局下関はどこかわかってんの?」

結衣「え?わかんない…」

八幡「そうですか…」

420: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/10(火) 15:34:14.05 ID:0VUmQhhhP
結衣「………」

八幡「………」

結衣「…ほら…素直に言ったら言ったで、こうやって話止まちゃうじゃんー…」

八幡「いや、だからそういう反応を期待してわざと止めたんだよ」

結衣「ちょっと!」

八幡「まずだな。山口は本州の一番西…いや左端だ。さすがに本州はわかんだろ?」

結衣「そりゃねー、千葉があるのだって本州でしょ?」

八幡「だな、当然ながら日本で一番県が多い島だ。山口は九州に近いから、橋もここからかかってる。つまり車でも新幹線でも陸路で九州に渡る時には必ず通る県だな」

結衣「そっかー九州ねー。あ、でもさ、ヒッキー?九州ってなんで九州って言うの?九つも県、思い浮かばないんだけど…」

八幡「いや、お前どうせ3つくらいしか思い出してねぇだろ。小さな嘘交えんなよ」

結衣「し、失礼な!5つくらいは思い浮かんでるもん!」

八幡「ほう?んじゃ言ってみ?」

結衣「え…?ええと…まず長崎でしょ?」

八幡「それは合ってるな。まずは一つ」

結衣「あとは…大分に…熊本…。それに…ええと、博多と高知?」

八幡「博多は県じゃなくて都市の名前だから。まぁ名古屋のが有名な愛知と一緒で、福岡よりも博多って名前のが有名だもんな。そういう、私に合わせて教科書も改訂しろ!!みたいなバイタリティは買うわ」

結衣「あ、あたし別にそんな主張したわけじゃないし!!あたしそんな風に自分の都合を他の人に押し付けたりしないし!!」

八幡「まぁ、広いこの世の中にゃ、そんなことを言ってくる奴もやつもわんさといるんだよ。だいたいさ、お前、坂本竜馬の高知が四国ってくらいは日本人として覚えておこうぜ。あと九州は大分、鹿児島、熊本、佐賀、長崎、福岡、宮崎の7つだな」

結衣「えー?じゃあなんで7個なのに、九州は九州って言うの?」

八幡「まぁ昔の行政区分がどうだかって聞いたことあるけどな。ま、知ってても教えねぇよ。そんなに知りたきゃ、明日、雪ノ下にでも聞けよ」

結衣「いきなり放り投げたし!!ヒッキーもわからないなら、わからないって認めたら!?前にゆきのんも言ってたでしょ!?知らないと言うことを知っていると言う…なんとかって言う奴だっけ?」

八幡「いや、俺は知ってるぜ?でもな…そこはあえて答えないんだよ。お前にはそれが、なぜだかわかるか?」

結衣「えー?なんで?」

八幡「はぁ…なんだ?わからないのか?まぁお前程度じゃわからないだろうな、なぜお前にはわからないと思う?それはお前が俺の域に達していないからだ」

結衣「なにその言い方!?超わかりにくい…って言うかほんと全然わかんないし!!」

八幡「いやな、展開知ってるのにこの前、本気で泣きかけたんだよ。あの表情はないわ」

結衣「ヒッキーもー、何言ってるかマジでわかんないし…あたしじゃツッコミ切れないし!」

八幡「え…?お前は自分の事をツッコミ役って認識してたの…?それはとんでもない勘違いだろ」

結衣「でも、あたしだって結構頑張ってるでしょ!?」

八幡「いやいやいやいや、お前のツッコミって『ちょっと』と『馬鹿にしすぎだから』を組み合わせば八割型成り立つじゃねえか」

結衣「ちょっと!!そんなことないし!!馬鹿にしすぎだからぁ!!」

八幡「………」

結衣「あ…ああと…ええっと…今のは、そのたまたまであって…あ!てかさ!四国は四つでしょ?」

八幡「相当無理矢理に話もどしたな…。まぁ、けどそうだな。四国は愛媛、高知、香川、徳島の四つだ。あ、ちなみにこの並べ方には知名度だとか、人口とかそういう他意は一切ないぞ?ただのあいうえお順な」

結衣「そんなこと思ってないし!だいたい人口とか知名度とか言われても、そのあたりのこと全然知らないから、よくわかんないんだけど…」

八幡「みかんの国は?」

結衣「あ!それは知ってる!愛媛でしょ?愛媛みかんって、ダンボールみたことあるし!」

八幡「まぁ、いわゆる一般的なみかんの生産量に関しては、今は和歌山に追い抜かれちゃいるけどな。ただそれは他の柑橘類にばらけたからだって聞いた事がある。昔親父が出張の時、ぽんかんだの…なんだのって奴を色々買ってきたんだけどうまかったわ」

結衣「へぇ~!」

八幡「ほかにも『坊ちゃん』とか『道後温泉』もあるからな。愛媛は坂本竜馬の高知と並んで、一般的な知名度は高いかもな。ネットだとうどん県こと香川が有名だけど」

421: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/10(火) 15:36:04.16 ID:0VUmQhhhP
結衣「ふうん。てかさ、道後温泉ってなに?」

八幡「ほら、千と千尋の神隠しで出てきた湯屋があるだろ。あそこの外見のモデルになったってつう温泉があんだけど、それが道後温泉ってやつなんだよ」

結衣「へぇ~、あれってモデルがあったんだ!」

八幡「まぁ、そこだけじゃなくて、いろんな場所の雰囲気のいいとこを寄せ集めたってのが正解らしいけどな。夏目漱石はその温泉がある松山って町で英語の教師をしてて、その時の経験を後に小説にしてるんだな。まぁその中で、その町にことは結構ぼろくそに書いてんだけど、唯一褒めてると言っていいのが道後温泉だ」

結衣「あ!それ知ってる!教科書に出てた!なんだっけ…」

八幡「いや、だからそれが『坊ちゃん』なんだって、話聞いてた?」

422: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/10(火) 15:42:28.33 ID:0VUmQhhhP
結衣「あ、そっかそっか…。ていうかさ夏目漱石って英語の先生だったんだ?」

八幡「ああ。つか言っとくが漱石は大学だって英文学専攻なんだぞ?ロンドンに留学した経験もあるしな。ああ、あとちなみに言っとくとロンドンでは鬱だが統失だかの精神疾患病にもかかってる。これ豆な」

結衣「だからそんな豆チいらないし!使いづらいし!」

八幡「ちなみに漱石にはこんな逸話もあるぞ?ある時、漱石は一人の生徒が訳してきた文章を見てこう言った『この文章は直訳するのではなく「月が綺麗ですね」のように訳したほうがいいでしょう、それで伝わります』ってな」

結衣「えー?むーんいずびゅーてぃふるとかじゃないの?」

八幡「ばっかお前、それじゃ直訳だろ。意外な言葉をそう訳してるから、漱石の英語に堪能で、文的なセンスにも長けてたってことを示す逸話になるんじゃねえか。あれだI L…」

結衣「あいら?」

八幡「………」

結衣「ヒッキー?」

八幡「ああ、いや、まぁ、この話はいいや、別の話しようぜ?」

結衣「ええ!?ちょっと待ってよヒッキー、そんなところで止められたら気になるし!」

八幡「いや、俺としてもこの話は確かな話じゃないんだよ。いい加減なこと教えるのも俺のポリシーに反するし、忘れろ」

結衣「ヒッキーいっつも嘘ばっかり教えるくせになに言ってるの!?じゃあいいよ!ゆきのんに聞くし!」

八幡「いや、この話は後世による創作って話もあるからな、そんな変なこと聞いたら雪ノ下がまた機嫌を損ねるぞ?だからやめとけって」

結衣「えー!?だってー気になるしー…」

八幡「いやさ…それはわかるんだけどさ…」

結衣「むー……」

八幡「………」

結衣「………」

八幡「…はぁ…それは、その、あれだ…」

結衣「……あれって何?」

八幡「いや、だからさ…なんだ?俺も…ちゃんと事実かどうか調べとくからさ。だから、なに?その、あー…確証が持てたら…その時は、ちゃんと教えるわ。だから、その…もうちょい時間くれ」

結衣「もうちょいって?」

八幡「いや…もうちょいはもうちょいだって…。だから、いや、あれだ。ネットとかの情報だけで、適当言うわけにもいかんからな…。だから、まぁ2、3日とかじゃ無理だけどさ」

結衣「そんなに長くはかからない?」

八幡「いや、そんなこと言い切ることはできんけどさ…」

結衣「ヒッキー?」

八幡「いや、あー、ただ、まぁ、その、なんだ?善処は、するわ」ボリボリ

結衣「そっか…うん、わかった。じゃあ、あたし、ヒッキーが教えてくれるまで待ってるね?」

八幡「ああ…助かる」

結衣「うん!でもお月様かぁ、そう言われたら今日のお月様も綺麗だね!」

八幡「………。そうか?半分近く雲に隠れかけてるじゃねえか」

結衣「えー?でもなんか今日のはいつもより綺麗に見えない?」

八幡「………。まぁ…そう言われりゃ綺麗に見えなくもないかも、な」

結衣「でしょでしょ?」

八幡「………。まぁ…ハニトーもうまかったし、な」ボソッ

結衣「へ?なんか言った?」

八幡「いや…。つか、お前さ。ほんとはあんま馬鹿じゃねえんじゃねえの…?」

結衣「??。どういうこと?」

八幡「なんでもねえよ。さ、帰るならさっさと帰ろうぜ?ほらあれだ、ポケモンの話したらポケモンしたくなってきたしな」

結衣「うん!!んじゃ、行こヒッキー」

441: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/11(水) 11:56:10.22 ID:3mb3d5MeP
「もっとしりたい」



結衣「ねぇ、ゆきのん!これって効果あるかなぁ?」

雪乃「これは…よく宣伝をしている英語教材ね」

結衣「あ、ゆきのんも知ってるんだ!」

雪乃「えぇ、まぁ」

結衣「そうなんだ!でさ、どう思う?」

雪乃「個人的にはまったくおすすめはできないわね」

結衣「え、そ、そうなの?聞き流せばいいとか楽そうでよくない?」

雪乃「由比ヶ浜さん…。勉強と言うものは、いえ…英語というのは言語だから、勉強とくくってしまうのは個人的には好きではないのだけれど…まぁいいわ。勉強というものは楽しくできることはあっても楽をしてできるようになるなんてあり得ないのよ」

結衣「そ、そうなの?勉強を…楽しく?」

雪乃「ええ、これは私の話なのだけれど、私は小さい頃にパンさんの原書をもらって、それが読みたいがために、辞書を片手に必死に読んだわ。それから、ハリーポッターをはじめとする他の原書などにも手を出していったのだけれど、気がついたらある程度の文章は読めるし、書けるようになっていたわ」

結衣「さすがゆきのん!」

雪乃「けれど、私はそれを英語を勉強しようと思ってやっていたわけではないの。あくまで本の続きが気になって、その手段として英語の文章を読んでいただけだもの。好きな事をやっていたら、知らないうちに英語もある程度身に付いていただけなのよ」

結衣「なるほどー…好きな事かぁ」

雪乃「…これはおそらく比企谷くんにも言えることだと思うわ。彼はいつも国語が学年3位だと自慢にもならない自慢をしているけれど」

結衣「あはは…ゆきのんいっつも一位だもんね」

雪乃「ええ。ただ私は彼がそんなに必死になって勉強をしているとは思っていないのよ。おそらく彼は単純に本が好きで、とにかく小さい頃からよく読んでいたのではないかしら。それが結果として読解力などを身につける結果を生んだのよ」

結衣「あー、確かにそんな感じがする!」

雪乃「でしょう?。正直、小さい頃からよく本を読んでいた人間の立場から言わせてもらえば、学校のテストやセンター試験レベルの問題なんて、文字通り問題にすらならないもの」

結衣「すごいなぁ…さすがゆきのんにヒッキー…」

雪乃「それにあなたも以前言っていたじゃない。勉強はやる気になった時にやったほうがいいって。好きなこと…好きなものに関するものは自然と、そのやる気が出ている状態になっているようなものだわ。ほら、あなただってお洒落やファッションなどの事に関してはあんなに詳しいじゃない」

結衣「あ!それはそうかも!気になった内容のこととか一発で覚えちゃう!」

雪乃「でしょう?部活をしていても、それは時々感じるもの」

結衣「え?どういう意味?」

雪乃「あなたを納得させるには、さっきみたいな実例をあげるのが効果的、という意味よ」

結衣「んん?あ、でも確かにファッションの話はわかりやすかったかも!」

442: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/11(水) 11:57:39.68 ID:3mb3d5MeP
ガラガラ


八幡「おう」

結衣「あ!ヒッキー!」

雪乃「遅いわよ、比企谷くん」

八幡「あー悪い。ちょっと平塚先生に呼び出し受けててな」

結衣「また変な作文出したの?」

八幡「まぁ、そういうわけじゃないんだけどさ。つかいいだろ別に、痛い思いしたし、あんま思い出したくないんだよ」

結衣「また殴られたんだ…」

雪乃「思い出したくないのではなくて、思い出せないだけでしょう?相変わらず鳥のような記憶力ね」

八幡「おい、言っとくけど俺は記憶力だっていいんだよ。中学の時はクラスメイトどころか選択科目で一回一緒になっただけの女子のフルネームさえ記憶してたくらいだぞ」

結衣「ええー…?それは逆に引くかも…」

八幡「いやまぁ、実際に引かれたんだよ。あの時のさやかちゃんの引きつった顔はいまだに忘れられんわ」

結衣「気持ち悪い…」

雪乃「気持ち悪い…」

八幡「おい、素直な感想をかぶせてくるのはやめろ。傷ついちゃうだろうが…ていうか何、今日も今日とて頭の悪そうな雑誌を…ああ、これあれか例の聞き流す奴か」

結衣「そうそう!今、ゆきのんとその話してたの!ヒッキーも知ってるの?」

八幡「まぁなぁ、けどこれはやめとけ。俺はサンプルも聞いた事あるけど、そもそも根本的な問題があんだろ」

結衣「根本的な問題?どういうこと?」

八幡「由比ヶ浜。そもそもお前の母国語は何語だよ」

結衣「え?日本語だけど…」

八幡「だろ?じゃあ、ここで問題だ。由比ヶ浜は流行の洋楽と邦楽、二つを同じだけ聞きました。さてどっちの歌詞のほうをより覚えているでしょうか」

結衣「それは邦楽かも。あ、そっか」

八幡「まぁ、そういうことだ。俺らが日本人であり、日本語を日常的に使っている以上、日本語のほうがより簡単に、そして強く記憶に残りやすいもんなんだよ。ほら英単語覚えようと書き取りとかした時に、和訳だけ覚えちまって英単語のほうは思い出せないなんてことあったろ?」

結衣「あ、うん、あった…」

八幡「な?あの教材が日本語と英語を交互に流してる以上、耳に残りやすいのは圧倒的に日本語のほうなんだよ。むしろあのペースで交互に流されてみろ。頭が切り替わらんから、日本語ばっか覚えちまって英語は本当の意味で聞き流すちまうなんて状況十分にありえるぞ」

雪乃「言えているわね」

結衣「そっかぁ…」

443: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/11(水) 11:59:07.54 ID:3mb3d5MeP
八幡「ま、どうせ聞くならpodcastでジェフのESLpodcastでも聞けよ。わりと捗るぞ」

結衣「なにそれ?」

八幡「まぁPodcastってのはiTuneで聞ける、まぁ…無料のラジオ番組みたいなもんだと思ってもらやいい。その中でジェフって人がESLPodcastってのをやってんだよ。全編英語なんだけどな」

結衣「あたしにそんなの無理だし!」

八幡「いや、そうでもねぇぞ?基本的に話すスピードはネイティブスピードの半分くらいでゆっくりだし、単語の意味ももっとわかりやすい単語使っていちいち解説してくれるしな。そのうちにジェフのくだらないアメリカンジョークで引いたり、顔をしかめたり『お、おう…』っていいたくなってくんぞ」

結衣「それ、全部微妙な反応じゃん!!」

八幡「まぁ、ギャグのセンスはないんだよ。アメリカにも親父ギャグってあるんだなーって感じだ。ほら、最近俺のギャグの切れがなくなってきたろ?それは奴の影響だ」

結衣「ヒッキーのギャグが面白かった事とかないし!傷つくだけだしっ!」

雪乃「まぁ実際に聞き、話す、実学に勝るものはないものね。可能ならば英語は英語として概念で理解してしまえれば、それに越したことはないもの」

結衣「どういうこと?」

雪乃「簡単に言えば…例えば、そうね。林檎を見てそれを日本語の林檎、そしてそれを英訳してappleとしていたのでは余計な一手間が増えてしまうもの。林檎を見た時点で林檎とappleとが同時に出てくるようにしてしまえば、その手間はいらなくなるわ」

結衣「ううん…」

八幡「随分、簡単にそうに言ってくれるな」

雪乃「そう?けれど、最終的にはそれが一番の近道だと私は思っているもの。英語を英語として理解してしまえれば、英語の問題だなんて国語の問題よりはるかに簡単だもの。訳すのなんて、必要な時だけすればいいわ。まぁそれでも国語と英語の成績は変わらないのだけれど」

八幡「はいはい、どっちも満点って言うんですよね。すごいすごい」

結衣「あはは…」

八幡「つかまぁ、そもそもだな。楽して勉強しようなんて考えるんがそもそも間違いなんだよ。楽しく勉強っつうのはあっても楽して勉強つうのはねえんだよ」

結衣「あ!それゆきのんも同じこと言ってた!」

八幡「あ?そうなのか?ああ…あれかどうせパンさんとかの話だろ」

雪乃「そう…なのだけれど、あなたに言い当てられるてもまったく嬉しくないわね…」プイッ

結衣「そうそう!ヒッキーよくわかったね」

八幡「まぁ、前に聞いたからな。言ったろ?記憶力はいいんだよ。それに俺も同じような経験してるしな。そもそも俺は好きで本を読んでー」

結衣「あ!その話もゆきのんから聞いた!意識して勉強とかしたことないのに、国語の成績はいいって話でしょ?」

八幡「は?あれ?なんでそれ知ってんの?俺、お前らにその話した覚えないんだけど…いやほんとなんで知ってんの?怖えぇよ」

雪乃「別に、事実関係から推測したにすぎないわ。うぬぼれないで頂戴。大体あなただって似たような事をよくしているでしょう」

結衣「そうそう、ヒッキーって言ってもないこと言い当てたりするもんね」

八幡「いや、まぁ、それはそうなんだけどさ…」

雪乃「それより、他にも楽しく勉強する方法があると言うのならば、もっと由比ヶ浜さんに伝授してあげればいいのではないかしら。その比企谷くんが教えてあげた内容は、由比ヶ浜さんにとっては、よりスムーズに理解できるようだもの」

結衣「あ!うん、あたしももっと知りたい!」

八幡「そうか?あー…じゃあこれも英語の話になるんだけど、親父さんのDVDで映画を見るってのもいいかもな」

雪乃「へぇ…映画…そんな方法もあるのね…」

結衣「映画なら時々見てるけど、全然覚えらんないよ?」

八幡「いや吹き替えで見てんのに、英語上達するわけねえだろ。ようはだな、最初は吹き替え、次に英語音声日本語字幕、次に英語音声英語字幕、んで字幕なしって具合にだな。だんだんレベルをあげていくわけだ。そうすっと、大体最初に日本語で見た時に内容を理解してるからな、英語で何言っているかわからないけど、意味はわかるような状況が出来上がってくるわけだ。まぁ、これはさっき雪ノ下が言っていた内容にー」

446: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/11(水) 14:18:03.25 ID:3mb3d5MeP
「ぼんぼん」



雪乃「お茶が入ったわよ」

結衣「やったぁ!ありがとゆきのん!!あ、でも、ごめんゆきのん。今日あたしお菓子を持ってきてないんだ」

雪乃「いえ、いいのよ、由比ヶ浜さん。今日は私が持ってきたわ」

結衣「え?ほんと!ゆきのんがお菓子なんて珍しいね!わわ、なにこれゆきのん!」

雪乃「ウイスキーボンボンよ由比ヶ浜さん。性格にはそれをチョコレートでコーティングしたものだけれど」

八幡「なんかまたえらい高そうなものを持って来たな」

雪乃「いえ、別に。ただの貰い物だもの」

八幡「普通はあんまこんな高級そうな菓子、高校生がもらわないけどな…」

結衣「これ、食べていいの?ゆきのん?」

雪乃「ええ、どんどん食べてくれていいわ。わたしはあまり得意ではないものだから」

結衣「やったぁ!わ!何これ!ちょっとホロ苦いけど、結構美味しい!!」モグモグ

八幡「おい、大丈夫なのか?」

結衣「へーきへーき!だって美味しいよ?ヒッキーも食べれば?」モグモグ

八幡「お前は結構いける口なのか?まぁ、俺はいいわ」

結衣「ふーん?美味しいのに」モグモグ

八幡「なぁ、雪ノ下?そういやさ、ウイスキーボンボンのボンボンってなんなんだ?」

雪乃「大元を辿れば、よいを意味するbonと言葉を二回繰り返したものよ。あなただってBon Voyageくらいは聞いた事あるでしょう?」

八幡「あぁ、良い航海を!ってやつだっけ」

雪乃「別に船旅に限定するわけではないのだけれど」

結衣「………」モグモグ

八幡「そうなのか」

雪乃「ええ。まぁもちろん昔は、長旅と言えば船旅がメインだから、そういった意味で使われることが多かったのは事実だけれど。それでボンボン菓子というのは、砂糖でできた殻で果物やナッツなどをくるんだもの…を指すわね。中でもウイスキーボンボンはその殻の中にウイスキーを入れたものを指すわ。ボンボン・ア・ラ・リキュールとも言うわね」

結衣「………」モグモグ

八幡「なんだ。ボンボンって言うから講談社の雑誌のことかと思ったわ」

雪乃「どういうことかしら?」

結衣「…ふふ」モグモグ

八幡「いや、ガキの頃俺はコロコロじゃなくて、ボンボン派だったんだよ」

雪乃「まったく意味がわからないのだけれど…日本語を話しているので間違いないのかしら…」

八幡「まぁ、漫画雑誌だからお前には馴染みはないかもな。まぁ、俺らの世代で読んでるやつも少なかったし」

447: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/11(水) 14:21:38.61 ID:3mb3d5MeP
結衣「うふふ…おいしー…」モグモグ

八幡「なぁ、お前大丈夫か、さっき…か…ら…」

こんもり

雪乃「あぁ……」

結衣「え~?らりがぁ?」

雪乃「由比ヶ浜さん?その大丈夫かしら?少し…その、目の焦点が合っていないように感じるのだけれど」

結衣「うふふー…へいきへいきー、やっぱりゆきのんは優しいれぇ。えへへぇ」

八幡「あーあ…だめだこいつ…完全に出来上がっちまってんな…ウイスキーボンボンで…」

雪乃「はぁ…うかつだったわ。まさか…こんなにこんなに考えなしに食べてしまうだなんて…」

結衣「らっておいしんらもん」

雪乃「いい?由比ヶ浜さん?これには微量だけれどお酒が入っているのよ?ちゃんと名前にも入っているでしょう?ウイスキーって」

結衣「ういすきー?」

雪乃「ええ、穀物で作る蒸留酒の事よ。一般的に蒸留酒はアルコールの度数が高いから…」

結衣「うぃすきぃ…」

雪乃「ちゃんと人の話を聞いているのかしら、由比ヶ浜さん?」

結衣「ねぇ、ヒッキぃ?」

八幡「あん?」

結衣「……すきぃ…えへへぇ」

八幡「は!?お前なに言ってんの!?」

雪乃「………っ!!」

結衣「ちがうしぃー、ちがわないけどちがうしぃ。うぃすきーのすきだしぃ…」

雪乃「………」

八幡「………。いや…お前さ…」

結衣「違うし~、we sukiでうぃすきーだしぃ、あたしぃ、ゆきのんもひっきーもだあいすき」

八幡「いやさ…お前さ…つかお前がweはおかしいだろ…」

雪乃「由比ヶ浜さん…大好きだなんて」カァ

八幡「…お前はゆるゆり…いやがちゆりはやめろ…」

448: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/11(水) 14:22:42.89 ID:3mb3d5MeP
結衣「はい!!あたしは由比ヶ浜結衣!!17歳!!将来の夢はおよめさんです!!」

八幡「あ!だめだ、こいつ」

結衣「およめさん…およめさん!?やだ!ヒッキー!!もう!!ス  !!」

八幡「なんなんだよ!!」

雪乃「これではもう収集がつかないわね…」

結衣「ふふー、ゆきのん?…ゆきのん!?ゆきのーん!!ゆきのーーーん!!!」

雪乃「ここにいる、ここにいるわ由比ヶ浜さん。だからあまり大声出さないでもらえるかしら」

結衣「ほんとだぁ、えへへぇ、よかったぁ」

八幡「しかし…これはあれだな。教師にでも見られたら問題になるな」

雪乃「まぁ、ウイスキーボンボンは法的には問題ないのだけれど」

八幡「そういうことじゃねぇだろ…」

雪乃「……はぁ。そうね…今回は私のミスなわけだし、私が責任を持って家まで送るわ」

結衣「むふふ~」ユラユラ

八幡「や、この状態の由比ヶ浜を外を歩きまわらせるわけにもいかんでしょ。騒ぎだしたら、どうにもならんぞ」

雪乃「それは…そうね。ここなら、来るのは平塚先生くらいだし…しばらく休ませたほうがいいじゃしら」

八幡「だな。まぁもし来ても先生ならちゃんと話せばなんとかなるだろ。部活のほうは、受付やめればいいだけだし」

雪乃「そうね…、仕方ないわ。私はなにか冷たい飲み物でも買ってくるわ。そのほうが早く目が覚めるでしょうし」

八幡「ああ、だな。頼むわ。果汁高めのオレンジジュースとかがいいらしいぞ」

雪乃「わかったわ。それより比企谷くん、由比ヶ浜さんが前後不覚な状態だからって変な真似はしないように。社会的に抹[ピーーー]るわよ」

八幡「するか!!…ま、せいぜいこいつが変なことしないように見張っとくよ」

雪乃「そうね…悪いけれどよろしくお願いするわね」

八幡「おう」


ガラガラ ピシャ


449: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/11(水) 14:25:01.61 ID:3mb3d5MeP
結衣「ねぇ、ヒッキぃ?ゆきのんとぉなんのおはなししてたの~?」

八幡「だから、お前の話をしてたんだよ」

結衣「あたしの話!?はずかしい!!」

八幡「いや、恥ずかしいのはお前の話がなされていることじゃなくて、お前の今の状況のほうだから。その辺自覚しろ。な?」

結衣「ええ~?ひどぉい馬鹿にしすぎだからぁ」

八幡「いや、そうでもないだろ…」

結衣「え~?」

八幡「………」

結衣「ねぇヒッキー?」

八幡「んだよ」

結衣「あたしのことぉ、ゆいって呼んで~?」

八幡「いや、なんなのいきなり。そんなの無理だろ」

結衣「ええ~!?ずるい!!ゆきのんのことはー、雪ノ下って言うのに!!ほら、ゆーい、ゆーい!」

八幡「いやいや、お前のことも由比ヶ浜って呼ぶだろ。何言ってんの?」

結衣「え~?」

八幡「………」

結衣「あー、じゃあさぁ」

八幡「なに?」

結衣「あたしがぁ、ヒッキーって呼ぶからぁ。そしたらヒッキーは自分のみょーじを言って?」

八幡「いや、おまえ、ほんとそれなんの意味があんの?ほんと大丈夫か?」

結衣「いーからぁ!!あたしが呼びたいの!ほら行くよ!?ヒッキー!!」

八幡「えー…」

結衣「ヒッキー!!ヒッキー!!」

八幡「わかったから、でけぇ声出すなよ…比企谷?」

結衣「ヒッキー!」

八幡「比企谷…」

結衣「ヒッキー!」

八幡「比企谷」

結衣「ゆい!!」

八幡「………」

結衣「ふふふ…ひきがや…ひきがや…もう!!」

八幡「いやお前さ…ほんとなに言ってんの?」

結衣「えへへー」

八幡「えへへじゃねぇだろ…だからお前さ…」

結衣「およめさん…およめさん…やだもう…」ゴニョゴニョ

八幡「いやさ…お前さ…いや、もう寝てろよ…まじで…。いろいろ限界ってのがあんだぞ…」

450: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/11(水) 14:27:20.00 ID:3mb3d5MeP
結衣「……ふふ」

八幡「………」

結衣「…うふふ」

八幡「………」

結衣「ねぇ、ヒッキー…?」

八幡「なんだよ」

結衣「んーん…なんでもなぁい」

八幡「…そうかよ…」

結衣「うん!ふふ…」

八幡「………」

結衣「…ふふ」

八幡「………」

結衣「ねぇ、ヒッキー…?」

八幡「なんだよ」

結衣「んーん…なんでもなぁい。呼んでみただけぇ、えへへぇ」

八幡「そうですか…」

結衣「えへへぇ…ねぇ…ヒッキーはーさあぁ?」

八幡「なんだよ…?」

結衣「ヒッキー、あたしはぁ…あたしがぁ…あたしのことぉ…」

八幡「な、なんだよ…」

結衣「………。ダメっ!恥ずかしくて言えなぁい!!もー!」

八幡「……さっきから、なんなのもう…」

結衣「えへへぇ」

八幡「………」ポリポリ

結衣「………」ジー

八幡「………」

結衣「………」ジー

八幡「なんだよ、もー」

結衣「もーじゃないし!ヒッキーかわいい~!」

八幡「いや、ねえよ」

結衣「え~、だって可愛いもん!!顔真っ赤っかだし!!リンゴみたい!!」

八幡「いやいや、なってねぇから、なに言ってんの?それに男に対してかわいいとかリンゴみたいとか褒め言葉じゃねえだろ。紅顔の美少年って言いたいの?おかしいだろ?」

結衣「おかしくないしっ!ヒッキぃ照れてるぅ!ヒッキー超かわいい!もっかい照れた顔してぇ」

八幡「いや、やらねぇから」

結衣「なんでー?もっかい見たぁいい!!見たい見たぁい」

八幡「いやいやいや…」

451: cMVCB/0/0  ◆Ujdx7gMvqRAl 2013/09/11(水) 14:30:32.09 ID:3mb3d5MeP
結衣「むー…。あー、じゃあさーヒッキー?あたしは?」

八幡「は?何が?」

結衣「あたしは、かわいい?ヒッキーからみてぇ」

八幡「いやいや…なに言わせようとしてんの?なに?嫌がらせ?」

結衣「あたしはまじめに聞いてるのぉ!まじめに答えてよぉ」

八幡「いや…だから…まじめな話でそんなこと言わないし、そもそもお前はチョコレートでだな…」

結衣「うんうん、それで?」

八幡「…あのな?…だから」

結衣「………」ジー

八幡「いやっ…その、だからだな?その…いや見るのやめろ」

結衣「………」ジー

八幡「だからお前その!あれだ、ようするに…お前は…その…」

結衣「………」

八幡「いやさ…だから…」

結衣「………」

八幡「だから、まぁ…その…なんだ?」

結衣「………」

八幡「いや…だからだな?その、あー…まぁ、悪いほうでは、ないんじゃないか…?まぁ、その…一般的にも…主観的にも…そのまぁ部類的にはつうか…?……つうかお前は何を言わせるんだよ!」

結衣「………」

八幡「あれ」

結衣「………」

八幡「ゆ、由比ヶ浜?」

結衣「………」グー

八幡「…はぁ。もう…なんなんだよ、こいつは…」

結衣「………」グー

八幡「…いきなり寝るのは、ズルいだろ…。だいたいイビキかくなっつうの…可愛くねぇだろ…」

結衣「………」グー

八幡「………」チラッ

結衣「………」グー

八幡「……ちょっと、しか?」ポリポリ



次回 由比ヶ浜結衣「馬鹿にしすぎだからぁ!!」 後編