2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 02:46:47.99 ID:VLIYSQFWO
P「あぁ、送り迎えとかにも使うからな」

冬馬「それって社用車ってヤツか?」

P「俺の車なんだけどな社用にも使ってるんだよ。 かなり走ってるから新車に買い換えるかな、とね」

翔太「へぇ~プロデューサーさんって免許もってたんだね」

北斗「立場上必要ですもんね」

黒井「零細事務所は社用車も用意できないのか情けない」

P「いえ、社用車自体は有るんですけどね……」

黒井「む?では貴様がわざわざ車を出す必要は無いではないか」

P「それが有るんですよッ!どうしても我慢できない理由がッ!」

冬馬「いきなり叫ぶなよ!驚くじゃねぇか!」

翔太「で、で、その理由ってなんなの?」

北斗「車が古すぎてまともに走らないとかですか?」

黒井「ふむ、高木ならボロボロになっても使い続けるだろうな。 我が社ではそんな事はあり得んがな」

P「そういう事じゃ無いんですよ……」

黒井「では何が問題なのだ」




 
4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 02:49:47.43 ID:VLIYSQFWO
P「社用車が……ワゴンRなんですよッ!」

冬馬「ん?普通じゃねぇのか?」

翔太「良く見るよね~あの車」

北斗「社用車として文句無いんじゃないですか? 都内移動なら充分ですよね」

P「違うんだよッ!そうじゃあないッ……アイツはッ……ロータリーじゃ無いんだッ……」ポロポロッ

北斗「え~っと、そりゃそうですけどね」

冬馬「くっだらねぇ、ロータリーマニアなだけじゃねぇか。 社用車ぐらい我慢しろよ」

翔太「え?どういう事なの??」

黒井「翔太よ、ロータリーとはエンジンのタイプのひとつだ。 ほとんどの車にはレシプロと呼ばれるタイプが使われているが、マツダだけがロータリーエンジンを使用した車を市販しているのだ。 まぁ古くには外国車にも存在するが、現代ではロータリーエンジン=マツダという認識でかまわんだろう」

北斗「今ではマツダもロータリーエンジン撤退しちゃいましたけどね」

P「いいや!俺はマツダを信じている!
いつの日か必ず復活するんだッ!!」

翔太「ふ~ん、車のエンジンって種類が有るんだね」

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 02:53:50.89 ID:VLIYSQFWO
冬馬「で、今乗ってるのはなんなんだよ」

P「RX-8だ」

北斗「まぁ大人4人乗れますし荷物も多少なら積めますから、ギリギリ社用車としてアリですかね」

P「勿論アリだ!FDだってアリだ! やよいならリアシートにも乗れるはずだ!」

冬馬「流石にFDはナシだろう。 高槻が乗るにしても厳しいんじゃねぇか?」

北斗「FCもナシですね」

翔太「FD?FC?」

黒井「翔太よ、FDやFCというのはRX-7の型式だ。 同じ名前の車だが年代によりFD3S、FC3Sといった種類が有るのだ」

翔太「あーRX-7なら知ってるよ。 カッコいいよね」

P「そう!カッコいいんだ! そしてロータリーエンジンに在らずは車に在らずだ!」

8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 02:55:52.39 ID:VLIYSQFWO
冬馬「マニアなのは分かるけどよ、それは言い過ぎだろ」

P「じゃあせめてマツダ車だ。 これだけは譲れん! FCからFD、RX-8へと乗り継ぎ、そして次世代のロータリーへと繋ぐためにも! 俺はマツダしか乗らん!」

北斗「筋金入りなんですね」

冬馬「RX-8から新車に換えるなら何にしてもロータリーじゃ無くなるな」

黒井「だからこそマツダ車、か。 ふむ、その一徹さは認めてやろう。 しかし私のセレブな車を見てもその意志を保てるかな?」ニヤッ

P「くっ……なんだこの自信は」

翔太「え?クロちゃん凄いの乗ってるの?」

黒井「ウィ、無論だ。 セレブな私に相応しいスーパーセレブカーだ」

冬馬「スーパーカーでいいじゃねぇか」

黒井「セレブな私が乗るのだ! スーパーセレブカー以外有るか!」

北斗「アレは良い車ですよね」

P「一体何に乗っているんだ……
しかし俺は意志を曲げないぞッ!」

黒井「フッ、ならばついて来るがいい。 その意志打ち砕いてやろう」

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 02:59:50.12 ID:VLIYSQFWO
……

翔太「961プロの駐車場って初めて入るよ」

冬馬「翔太は免許無いからな」

北斗「まぁ14だからね」

P「そういえば北斗と冬馬は免許持ってるのか?」

北斗「車の免許は持ってますよ」

冬馬「俺はバイクだな。 車は誕生日に合わせて取れるように教習行ってるぜ」

翔太「もうすぐ18だもんね」

P「じゃあ冬馬はバイク乗ってるのか」

冬馬「あぁ、たまにツーリングに行ってるぜ」

翔太「ひとりでねっ」

冬馬「ちっ、わかってねぇな。 ひとりってのがいいんだよ」

P「俺もバイク乗るぞ。 今度ツーリング行くか?」

冬馬「うっ……まぁ、どうしてもってんなら行ってやってもいいぜ」

翔太「嬉しそうだね冬馬君っ」

冬馬「う、うるせぇな!そんなんじゃねぇよ!」

北斗「へぇ~照れちゃって」

冬馬「照れてねぇよ!」

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:01:31.08 ID:VLIYSQFWO
黒井「冬馬の嬉し恥ずかし話はそこまでにしろ。 ここからはこの私のスーパーセレブカーが主役だ」

P「むっ……ついに明かされるのか。 ヴェールに包まれた961プロ社長の秘蔵の車が……」

黒井「ウィ、期待に胸を膨らませろ。 そして刮目して見よ! これが私のスーパーセレブカーだ!」

P「こ、これはっ!」


P「……サリーン S7」

黒井「そう!S7ツインターボだ!」

翔太「うわぁカッコ良いね~」

冬馬「マジでスーパーカーじゃねぇか……てっきりオチがつくかと思ってたのによ」

北斗「今日納車されたんですよね」

黒井「ウィ、この美麗さ……まさにセレブな私にこそ相応しい」

P「くっ……まさかこう来るとは」

黒井「どうだ?貧乏暇なしプロデューサーよ。 貴様には手の届かない高嶺の花だ、乗ってみたいとは思わないかね?」

P「うっ……ぐおぉぉッ」

黒井「さぁどうする? この官能を享受できるのは今しかないぞ?」

P「の、のってみた……」

13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:08:14.27 ID:VLIYSQFWO
冬馬「待てよ!ホントにそれでいいのかよ!アンタのロータリーへの愛はその程度なのかよっ!」

P「くっ……冬馬……おまえ……」

冬馬「確かにアンタはロータリーマニアかも知れねぇ!俺も最初はくだらねぇとか言っちまったよ! でもマニアってのはよ!貫かなきゃいけねぇ矜恃ってもんが有んだろ!」

黒井「貧乏暇なし火の車あっちっちプロデューサーよ、貴様はチャンスをむざむざと逃すような、そこまでに愚鈍な男なのか?」

P「う、ぐぁぁ……」

冬馬「プロデューサー!戻って来い!今ならまだ戻れる!誇りを失わずにすむんだ!」


翔太「……なんか始まってるよ?」

北斗「……そろそろ終わるんじゃないかな」

15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:09:30.98 ID:VLIYSQFWO
P「俺は……俺は……」

黒井「この私に全てをゆだねるがいい!」

冬馬「プロデューサーァァ!」


P「俺は……俺が!ロータリーマニアだ!」

冬馬「プロデューサー!……信じてたぜっ!」

翔太「わー、ぱちぱちぱち」(棒)

北斗「良かったですねープロデューサーさん」(棒)

黒井「ふっ、甘き誘惑を振り切りどこまでも初志を貫くか。 その意気や良し!……そんな貴様が見たかったのかも知れぬな」

P「あ、もういいですよ黒井社長。 やりきったんで」

冬馬「社長も戻って来いよ」

黒井「むぅ、貴様らにノッてやったのだぞ! 私の心ゆくまでやり切ってこそ平等だろう!」

翔太「はいはいクロちゃん。 頑張ったね~」

黒井「翔太よ!私を子供扱いするな!」

16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:10:22.34 ID:VLIYSQFWO
北斗「社長、ところで何でS7にしたんですか?」

黒井「ウィ、非常に良い質問ですね」

冬馬「普通だろ」

黒井「言ってみたかったのだ!」

P「今更感がすごいですけどね」

黒井「ぐむむ……」

翔太「で、で、何でこの車にしたの?」

黒井「ウィ、そこまで聞きたいなら教えてやろう」

冬馬「もったいつけすぎだろ」

P「冬馬!それ以上いけない!」

冬馬「わかったよ」

18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:11:58.10 ID:VLIYSQFWO
黒井「……まぁいい、教えてやろう。 私も最初は悩んだものだ。 スーパーセレブな私に相応しい車とは何かをな」

黒井「スーパーカーといえばフェラーリ、ランボルギーニなど非常に有名なメーカーも有る。 特にフェラーリは性能、知名度、歴史ともに王者の風格が有るのも確かだ」

翔太「あっ、ボクもそのふたつは分かるよ」

北斗「俺ならフェラーリですね」

冬馬「俺はポルシェだな」

P「俺はRX-7だな」

冬馬「だろうな」

P「それはそれとしてスーパーカーには乗ってみたいよな」

冬馬「え?ロータリーはどうした!」

P「それは所有物としての話だ。 運転するとか、隣りに乗せてもらうとかは別だろ」

冬馬「あ、あぁそうか」

P「まぁ、金ありゃスーパーカー買うけどな」

冬馬「アンタ、ホントにロータリーマニアなのか?」

21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:27:12.93 ID:VLIYSQFWO
黒井「……続けるぞ。 私は考えた、何をもってしてセレブと言わしめるか。 幾星霜の時を経てついにセレブの真理にたどり着いたのだ!」

P「おぉ……」

冬馬「そ、それは?」

黒井「フッ、それは……Powerだ!
サリーンS7の誇るエンジンユニット!7000ccOHV!V8ツインターボ!750馬力!最高速度399km/h!」

北斗「ジェレミーみたいですね」

P「パワー厨だな」

冬馬「だったらヴェイロンとかあるじゃねぇか」

黒井「ノンノン、冬馬よ。 お前にはまだ分かるまい、数字が全てでは無いのだよ」

P「でも思い切りパワー厨ですよね?」

黒井「シャラップ!口を謹みたまえ! パワーだけが全てとは私は言っていない」

P「ほぼそのような事をおっしゃられたかと」

黒井「シャラップ!アンドシャラップ! このスタイルにこのパワーが宿ってこそなのだよ!大気を切り裂く戦闘的なフェイス!エンジンに火を入れれば咆哮するV8OHVの息吹!ひとたびアクセルを踏み込めば大地を跳ぶような加速!全て!そう全てがこのスタイルに集約されてこそのスーパーセレブカー!この車以外にセレブと言わしめる車があるか!いや無い!ッ以上だ!」

22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:29:59.28 ID:VLIYSQFWO
北斗「……社長、今日納車なんですよね?」

黒井「そうだが?」

冬馬「じゃあまだ乗ってねぇよな」

P「ここまで乗って来たんじゃないか?」

翔太「それにしたって何時間も乗って無いよね」

黒井「車はこの駐車場まで運ばせたが?」

「……」

冬馬「じゃあ乗ってもいねぇのにあれだけまくし立てたのかよ!」

黒井「冬馬よ、くだらん事を言うな!乗らずとも感じるだけで充分なのだ!
……まぁまだまだお前には、な」

冬馬「ちっ、ムカつくおっさんだぜ」

北斗「まぁ気にするなよ冬馬」

P「黒井社長、是非エンジンだけでもかけてみてくださいよ」

翔太「そうそう、どんな音するのかな~」

北斗「いいですね、セレブなスーパーカーなのは間違いないですし俺も聞いてみたいですよ」

冬馬「まぁ確かにな」

黒井「フッ、よかろう。 ならばお前たちの目に、このスーパーセレブカーの走る姿を焼き付けてやろうではないか!」

P「おぉ!」

冬馬「へっ、言うじゃねぇか」

翔太「楽しみ~」

北斗「気をつけてくださいね、社長」

黒井「ウィ」

24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:31:26.20 ID:VLIYSQFWO
キュキュキュキュ、ヴァォン!
ヴァロロロロ……ヴァォン!ヴァォォン!!

P「うっわーアメリカンだなぁ!」

冬馬「地下駐車場だから反響して余計すげぇぜ!」

翔太「すっごい音だねぇー!」

北斗「これは凄いな!」

黒井「フッ、これが王者の音だ。 ではひとっ走りして来ようか」

「おおぉっ!」

黒井「見よ!勇姿を!アデュー!」

ヴォン!ヴァゥォロロロロォン!
ヴァロロロロロ……

25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:32:51.31 ID:VLIYSQFWO
……ガッ!シャアァァァ……ン……


「へっ?」

冬馬「うわぁっ!やりやがった!」

P「ヤバい!」

翔太「クロちゃん!」

北斗「早く助けないと!」

P「黒井社長!大丈夫ですか!」

黒井「ウ、ウィ……とくと、その目に、焼き付けたか……この、黒井の勇姿、を……」ガクッ

「しゃっちょおおぉぉぉぉ!」

26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:36:35.62 ID:VLIYSQFWO
コンコン
P「失礼しまーす」

冬馬「お、来たのかプロデューサー」

黒井「わざわざすまんな」

翔太「とんだご迷惑だよね~」

北斗「あっここ座ってください」

P「おうありがとうな」

P「しかしよくスネの骨折だけですみましたね」

黒井「フッ、セレブだからな」

冬馬「答えになってねぇよ」

翔太「クロちゃん不死身なんじゃない?」

北斗「ホントにな」

P「車は思い切り全損ですもんね」

冬馬「アレって1億円近くするんだろ?」

翔太「うっわーそんなにするんだ」

北斗「新車で8925万円だったかな」

黒井「たいした問題ではない。また買えばいいのだからな」

P「こりないですね~」

冬馬「そんなに金あんのかよ……」

黒井「まぁ私ほどのセレブなら些細な事だ」

北斗「それにしても納車日にってのはビックリですよね」

翔太「もったいないよね~」

黒井「過ぎた事は考える必要がない。 前だけを見て進んでゆけば良いのだ」

冬馬「前に進んでぶつかったけどな」

黒井「うるさいっ!過ぎた事は言うなと言っているのだ!」

冬馬「はいはい」

27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:37:02.80 ID:VLIYSQFWO
P「とにかく元気そうで安心しましたよ。 あっコレお見舞いです食べてくださいね」

黒井「ウィ、ありがたく受け取ろう」

P「それ765プロみんなからですので」

黒井「貴様……しゃべったのか?」

P「普通にニュースになってますよ。 あれだけの車で事故したんですから、それも超大手芸能事務所の社長が」

冬馬「隠しきれるわけねぇよな」

P「あっ、そろそろ時間なので仕事に戻りますね」

黒井「ウィ、忙しい所をすまなかったな」

翔太「クロちゃん治ったら快気祝いしようね」

北斗「プロデューサーさんも運転気をつけてくださいね」

冬馬「おっさんの二の舞にならねぇようにな」

P「はは、了解。 じゃ失礼しました」

28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:39:06.63 ID:VLIYSQFWO
数ヶ月後……

プルルルルルル、プルルルルルル……
ピッ
P「はい、もしもし」

黒井「ウィ、私だ」

P「あ、黒井社長。お久しぶりです」

黒井「今日は空いているか?」

P「えぇ今日は暇ですよ?」

黒井「そうか……ところで貴様が買い換えると言っていた車はどうしたのだ?」

P「あ!そうそう、そうなんですよ!実は昨日納車だったんですよ!」

黒井「ウィ、ならば私が貴様の車のセレブ度を測ってやろう。乗ってくるがいい」

P「はは、前にも言ったとおりマツダ車ですから、セレブには遠いですかね」

黒井「まぁいい、貴様が何に乗ってくるか楽しみにしておこうか」

P「じゃ、今から伺いますね」

黒井「ウィ」

29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:40:24.30 ID:VLIYSQFWO
ォォォン……

冬馬「お、もしかしてアレか?」

翔太「あ、かもね~」

北斗「うん、プロデューサーさんが乗ってるな」

……ォォォン

P「よう!どうだ?新しい車は」

北斗「これって新しいアクセラですよね。しかもハイブリッド」

翔太「へぇ~ハイブリッドカーなんだ」

冬馬「実物見ると結構いいじゃねぇか」

P「いいだろぉ~」

翔太「うん、スマートな顔してるしカッコいいよ」

北斗「マツダ初のハイブリッドカーですね」

冬馬「しかしアンタ、ホントにマツダ党なんだな」

P「まぁな、ところで黒井社長は?」

北斗「あれ?さっきまで居たんですけどね?」

冬馬「とりあえず駐車場に行こうぜ。 そこでじっくり見物させてもらうぜ」

P「そうだな、じゃ行くか」

30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:42:08.65 ID:VLIYSQFWO
ォォン……

ガチャッ、バンッ

P「ここでいいかな?」

北斗「えぇ大丈夫ですよ」

冬馬「コレって高かったのか?」

P「いやぁそれが高木社長が太っ腹でさ、社用車として買ってくれたんだよ」

翔太「良かったね~プロデューサーさん」

P「ホントだよな~ありがたいよ」

北斗「じゃあ今は自分の車は無し、ですか?」

P「RX-8は距離が伸びてたからな、手放したよ。 でも実は一台持ってるんだよね」

冬馬「なんだ二台も乗ってたのかよ」

P「まぁそれは動かないんだけどな」

翔太「もしかしてレストアってやつ?」

P「そう絶賛レストア中だ。 と言っても実家のガレージでやってるからなかなか進まないんだけどな」

北斗「車種は?」

P「ふっふっふ、初代RX-7だ!」

冬馬「おぉSA22Cか!渋いぜ」

翔太「あれ?RX-7って2種類じゃないの?」

P「あぁ、前はFDとFCしか話題に出てなかったか。 もうひとつ有るんだよ」

北斗「ホントに筋金入りですね」

31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:43:23.75 ID:VLIYSQFWO
冬馬「そういえばよ、俺も車買ったんだよ」

P「お、免許取ったのか?」

北斗「まだなんですけどね、先に買ったみたいですよ」

冬馬「ま、免許取るまでは引き渡しされねぇし、いいじゃねぇか」

翔太「クロちゃんみたいにならないようにね」

冬馬「ならねぇよ!」

P「で、何買ったのよ?」

冬馬「あぁ、カレラGT」

P「……え?」

冬馬「だから、ポルシェのカレラGTだよ。 あっ、そういや北斗も車買ったんだよな?」

北斗「周りに刺激されたって感じだね」

冬馬「車なんだっけ?」

北斗「458イタリアだな」

P「……へ?」

32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:44:41.50 ID:VLIYSQFWO
北斗「あ、まだ日本に届かないんですけどね、フェラーリに色々とオーダーしちゃったから」

翔太「みんな車持ってていいな~」

冬馬「ま、あと2年もたてばバイクは乗れるぜ?」

P「ふ、ふふふ……さ、流石にトップアイドル様は違うな……」

冬馬「ん?なにがだよ?」

北斗「あー……まぁ車は値段じゃ無いですし、どれだけ愛したかですよ」

P「……うぅ、説得力ねぇよ。 お前らみんなスーパーカーじゃねぇか……」

冬馬「なに言ってんだよ!アンタにはロータリーへの愛があるじゃねぇか!それって金じゃ買えねぇモンじゃねぇのか!」

P「……冬馬」

翔太「そうだよ!それにさボクも車持ってないし、今はクロちゃんも持ってないよ。プロデューサーさんが羨ましいよ」

P「……翔太。 ……みんなありがとな、くだらない事で凹んだりしてスマン!

33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:46:00.18 ID:VLIYSQFWO
カツ、カツ、カツ……

黒井「……ノンノン、翔太よ。このスーパーセレブの私を舐めてもらっては困るな。この私が!貧乏毛だらけ猫灰だらけプロデューサーなぞを羨む事は未来永劫あり得ないのだ!」

P「けなされてるのか判断しづらいな」

冬馬「けっこう毛だらけじゃなかったか?」

北斗「格好付けたいだけでしょうね」

翔太「まぁいつも通りだよね」

黒井「フッ、言いたい事はそれだけか? コレを見てもまだ減らず口を叩けるかな?」

バッ!

P「こ、これはっ!」

35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:48:25.18 ID:VLIYSQFWO
P「マクラーレンF1じゃないですか!」

冬馬「ホントこりねぇな、おっさん」

北斗「嫌な予感しかしないよ」

翔太「うわぁ~カッコいい~!」

黒井「フッ、そうだろう!このスタイル!そしてパ」

P「あ、以下略でOKです」

黒井「むぅ、私の見せ場が……
まぁいい、ではひとっ走り」

冬馬「おいおい!今度は大丈夫だろうな!」

黒井「冬馬よ、私を誰だと思っている。 スーパーセレブの私に不可能の文字は無い!」

冬馬「まともに答えらんねぇのかよ!」

北斗「社長、ホント~に気を付けてくださいね」

翔太「クロちゃんは不死身だから大丈夫だよね~」

P「でもまぁ、コイツは痺れますね! あ、でもホント安全運転で」

黒井「みなまで言うな、分かっている。 前回の事はしっかりと教訓にしている。 ふむ、今日は天気もいいからな、外に出てみるか」

キュキュキュキュ……ファォンッ!
ファンッ!ファォンッッ!

黒井「では貴様らも外に来い」

ファォンッ!ファゥゥオオオオンッ!
ファオオォォォ……

37: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:50:03.63 ID:VLIYSQFWO
翔太「無事に出て行ったみたい……」

冬馬「だな」

北斗「じゃ外に行ってみますか」

P「そうだな」


……フォォォォォ

黒井「遅いぞ」

P「大丈夫そうじゃないですか」

黒井「無論だ!私を誰だと」

冬馬「わーかったよ!安全運転でな!」

翔太「クロちゃんカッコいいよ!」

北斗「流石にもう無茶はしませんかね」

黒井「フッ、ではお前たちの目に、このスーパーセレブカーの走る姿を焼き付けてやろう!アデュー!」

ファンッ!ファォォオオオッ!
……ガシャーンッ!

「しゃっちょおおぉぉぉぉ!」

39: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/30(水) 03:51:19.98 ID:VLIYSQFWO
黒井「……黒井……死すとも……961は死せず……」ガクッ

冬馬「ま、大丈夫そうだな」

翔太「不死身だしね」

北斗「ヘッドライト交換くらいかな」

P「軽くて良かったよ」

冬馬「おっさん、もう運転すんなよな」

黒井「ヤだ!また違うの買うモン!」

冬馬「駄々っ子か!」


おしまい