1: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/14(金) 02:37:50.32 ID:7TabxCVJ0
春香「えっと……」

春閣下「……ふん」ツーン

P「どういうこと?」

小鳥「朝起きたら、春香ちゃんが二人に増えてたみたいです」

P「なにそれ怖い」

今年のバレンタインは中止ということなので立てました。

ゆっくりスピードですが、完結はさせます。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1392313070

引用元: P「春香が分裂した?」

 

THE IDOLM@STER MASTER ARTIST 2 -FIRST SEASON- 01 天海春香
天海春香(中村繪里子) 我那覇響(沼倉愛美) 星井美希(長谷川明子)
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売り上げランキング: 17,688
2: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/14(金) 02:43:00.57 ID:kNt9uvlw0
P「どういうことです?」

小鳥「えっと……」

春閣下「最悪の目覚めだったわ……朝起きたら、同じ顔が目の前にあるんだもの……それに、き……あんな仕打ちを!」

春香「だ、だから謝ったじゃない! 閣下ちゃんも寝ぼけてたくせに! 大体、女の子だからノーカンだよ!」

春閣下「なっ……! この際だから、上下関係を教えておくべきかしら?」

P「待て! 同じ顔で喧嘩しないでくれ」

春閣下「……ふん」

春香「私は仲良くしたいんですけど……」

5: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/14(金) 02:48:14.51 ID:kNt9uvlw0
P「原因はわからないのか?」

春閣下「さあ? 前兆も無かったわ」

春香「普通に寝て、普通に朝起きただけなんですけど……」

P「うん……身体は大丈夫か?」

春香「今のところは……何ともないです」

P「よし、春香」

春香「何ですか?」

春閣下「……何?」

P「すまん。こっちの春香に言ったんだ」

春閣下「……そう」

7: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/14(金) 02:57:23.65 ID:pfDMCAlx0
P「家の人には……?」

春香「今のところはバレてませんけど……」

P「何とかしないとな……念のために暫くは無理しないように。少しでも異常を感じたら報告しろ」

春香「はい! お腹が空きました!」ビシッ

P「……春香」

春香「し、仕方ないじゃないですか! 気が動転してて、朝ご飯食べる暇無かったんですよ!」

春閣下「無様ね……」くー

8: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/14(金) 03:00:57.30 ID:PT/ko4Bk0
春閣下「……笑いなさいよ」

春香(顔、真っ赤っか……)

P「まだ時間あるし何か食べに行くか?」

春香「そ、そうですね!」

春閣下「……」

P「えっと……近くの喫茶店で良いよな?」

春閣下「ええ……そうね……任せるわ……」

P「行ってきますね」

小鳥「はい。気をつけて行って来て下さいね」

小鳥(新たな掛け算の可能性も生まれたし、留守番くらい安いものピヨ)

11: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/14(金) 03:45:51.82 ID:yg+Brev60
近くの喫茶店。

P「えっと……」

春閣下「……春閣下と呼びなさい」

P「あ、ああ……春閣下は春香とどう違うんだ?」

春閣下「趣味嗜好は微妙に違うわね……私にはわざわざクッキーを焼いていく趣味はないわ。買った方が早いじゃない」

春香「私は手作りの方が嬉しいと思うけどなぁ……」

春閣下「そういうものかしら……」

12: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/14(金) 03:49:20.69 ID:yg+Brev60
ウェイトレス「くっくく……さあ、生け贄を求めよ(ご注文はお決まりでしょうか)」

P「俺は珈琲で」

春香「私はモーニングセットのAでお願いします!」

春閣下「私はBで良いわ」

ウェイトレス「良かろう……暫し待たれよ、黄昏の時は近い(かしこまりました。少々、お待ち下さい)

春香「変わったお店ですね」

P「少し前に、この店を一日店長したことがあるアイドルの影響らしいぞ?」

21: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/14(金) 16:36:31.54 ID:5OwCZOp40
春香「どうしてこんな事になっちゃったんでしょう……」

P「変な薬飲んだとか、怪しい老婆から何か買ったとかないのか?」

春香「そんなわけ……あ」

春閣下「……」

P「お前な、もう少し警戒しろよ……何だ。出会えるリボンでも買ったのか?」

春香「な、何でわかったんですか!?」

P「ま、マジかよ……765ではよくあることだけどな……何処で手に入れたんだ?」

春香「でも、これ……小鳥さんから頂いたんですけど……」

P「音無いぃぃぃ!」

25: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/15(土) 00:31:48.94 ID:ih5mZVBt0
P「全く、あの人は……それで、そのリボンは?」

春香「閣下ちゃんが今してるのです」

春閣下「……外してみる?」

P「何が起こるかわからないからな、やめておこう……あくまでも、最終手段で」

春閣下「私が邪魔じゃないの?」

P「全然。今さら、一人増えたところでな?」

春香「プロデューサーさんならそう言うと思ってました!」

春閣下「……そう」

ウェイトレス「時満ちた。二つの始まりを示すもの、黒に染まりし聖杯を授けようぞ(お待たせしました。モーニングセットのAとB。珈琲です)

P「ありがとう」

ウェイトレス「神々の眠りは深い。焦る必要も無かろう(ごゆっくりお召し上がり下さい)」

30: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/15(土) 19:49:24.05 ID:n9gBHQ5U0
その頃、765事務所。

千早「春香が増えた……!?」

小鳥「落ち着いて、ね」

千早「それで、何時もの春香は私が貰っても?」

小鳥「だから落ち着いて」

千早「プロデューサーは、プロデューサーはまだ帰って来ないんですか!? ま、まさか春香を独り占めにする気では……!」

小鳥「だから……誰か千早ちゃんを止めて!」

やよい「うー!」

千早「げはっ!」

小鳥「美しいぐらいに綺麗なソバット!」

やよい「小鳥さんを困らせちゃ……メッですよ!」

千早「」

31: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/15(土) 19:52:41.83 ID:PMaoE6Dj0
小鳥「千早ちゃんの暴走を止めてくれてありがとうね、やよいちゃん」なでなで

やよい「えへへ……褒められるの好きかなーって」

千早「照れてる高槻さん可愛い!」

小鳥「復活が早い!?」

やよい「手加減し過ぎたかなーって」

千早「容赦ない高槻さん可愛い!」

33: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/15(土) 20:37:02.73 ID:0tWpIDao0
千早「高槻さん高槻さん高槻さん高槻さん……」ぎゅっ

やよい「ちょっと苦して硬いです…….」

小鳥「普段は良い子なのになぁ……はっ! それより、ちはやよを撮影しないと!」

P「なんぞこれ……」

34: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/15(土) 20:42:09.49 ID:DMA5Hhgn0
千早「あ、プロデューサー。おはようございます」キリッ

やよい「プロデューサー! おはようございます!」

春香「千早ちゃん。おはよう!」

千早「おはよう、春香。今日も良いリボンね」

春閣下「……」

千早「あなたが新しい春香?」

春閣下「……は?」

千早「怖くなわ。こっちに来て? ルールールー……」

春閣下「……」イラッ

35: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/15(土) 20:48:30.44 ID:PMaoE6Dj0
千早「ほら、カ◯リーメイトがあるわよ?」

春閣下「……」イライラ

やよい「うー……落ち着いた方が良いかなって!」ドガッ

千早「」

P「やよいは強いなぁ」

春香「スイッチ入っちゃったんですね……暫くしたら、戻ると思いますけど」

36: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/15(土) 20:55:28.66 ID:RLkD3Fx/0
やよい「はわっ! 本当に春香さんが二人います!」

春香「増えちゃいました♪」

春閣下「……お気楽ね」

やよい「お姉ちゃんが増えたみたいで私は嬉しいです!」

春香&春閣下「」きゅん

P「やよいは可愛いなぁ……おい、音無」

小鳥「!?」

37: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/15(土) 21:03:48.27 ID:2PWJaJue0
小鳥「な、なんですか!? やよちはの映像なら後で焼きますよ!?」

P「違います! あなたが原因じゃないですか! リボンですよ、リボン!」

小鳥「春香ちゃんの真似ですかーー」

やよい「うー」

小鳥「あのリボンですね? 私にもよく分からないんです。何処で手に入れたのかも……」

P「どういうことですか?」

小鳥「この前、プロデューサーさんと飲みに行ったじゃないですか」

春閣下「……」ぴくっ

春香「どういうことですか! プロデューサーさん!」

38: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/15(土) 21:13:06.99 ID:9rtpmuHi0
P「お前達の考えているような事じゃないよ。愚痴を聞かせあっただけだ……それで?」

小鳥「実は、飲んだ後の記憶が曖昧で……」

P「その翌日にはリボンを持っていた、と」

小鳥「帰る途中で買ったなり、拾うなりしたのは確かなんですけど……」

P「ちょっと厳しいな……二人とも、本当に身体は大丈夫なんだな?」

春香「うーん? 普通ですね」

春閣下「異常は特に感じないわ」

P「なら、春閣下をどうするかだが……住むところとか決めないといけないし」

39: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/15(土) 22:19:25.45 ID:oFDQuL3Z0
千早「! それでは私が!」

春閣下「嫌」

千早「……」しゅん

やよい「よしよし」なでなで

春香「小鳥さんはどうですか?」

小鳥「私は構わないけど……」

春閣下「……」チラッ

P「え?」

春香「だ、駄目ですよ!」

春閣下「どうしてあなたが反対するの?」

春香「で、でも……とにかく駄目です!」

40: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/15(土) 23:17:39.61 ID:57PcP4qu0
P「あ、もしかして俺の家か? 確かに、一番迷惑が掛からない方法だが……」

春香「な、何を言ってるんですか!? 女の子と二人っきりなんて……駄目に決まってます!」

P「わかってるって。あくまで選択肢に入っている、てだけな話だ」

やよい「うぅ……春香さん、怒らないでください……」

春香「あ、ごめんね? やよい」

やよい「優しい春香さんが一番です!」

春香「やよい……」

42: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/16(日) 01:09:02.37 ID:OXqnMZhy0
春閣下「今日は小鳥の世話になるわ」

小鳥「良いの?」

春閣下「今は……ね」

小鳥「そう。閣下ちゃんが良いなら、私は大歓迎ですよ」

P「助かりました。小鳥さん」

小鳥「お礼なら今度、私とデー……」

春香「……」ギロッ

春閣下「……ふふ」ゴゴゴ……。

小鳥「ひぃ……何でもありません!」

すみません。今日はここまでです。

45: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/16(日) 13:11:25.14 ID:2HrN8V650
P「それと、この事はなるべく内緒にした方が良いですね」

小鳥「そうですね。パニックになるかも知れませんし……事務所内だけなら良いんですけど」

P「不安なのが何人か居ますからね……なるべく隠すようにしましょう」

小鳥「じゃあ、先に閣下ちゃんを私の家まで送って来ますね」

P「お願いします。埋め合わせはしますんで」

小鳥「うふふっ……期待してます。じゃあ、行きましょうか」

春閣下「……」

小鳥「どうしたの?」

春閣下「真面目な会話出来たのね……」

小鳥「酷いっ! 」ピヨッ

小鳥「すぐに戻りますので、お留守番お願いしますね?」

46: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/16(日) 13:24:50.34 ID:wUGSqtht0
春香「行っちゃいましたね……」

P「小鳥さんなら間違いないだろう。春香と千早はラジオのゲストだったな」

千早「はい。プロデューサーの取って来て下さった仕事、精一杯頑張りたいと思います!」

P「そんなに力入れなくても良いんだぞ? 気楽にな?」

千早「そういう訳には……いえ、わかりました」

春香「あ、戻ったんだね……」

千早「? ふふふっ……変な春香」

P「やよいは料理番組の収録だな。小鳥さんが戻ったら一緒に行こうな」

やよい「うっうー! 今日も元気良く、頑張りましょう!」

「「「「おー!」」」」

47: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/16(日) 17:43:49.28 ID:FgWlzZ/f0
その頃、小鳥車では。

春閣下「ねえ、小鳥」

小鳥「うん?」

春閣下「プロデューサーのこと、好きでしょ?」

小鳥「な、何のこと!?」

春閣下「……後は春香に美希ぐらいかしらーー今は、ね」

小鳥「何を言っているのかな!? お姉さん全然、わからないピヨ!」

春閣下「あなたがそれで良いなら構わないわ。ライバルにするにはーー厄介な娘ばかりよ?」

小鳥「ううう……そうね。確かに……閣下ちゃんは?」

春閣下「……意味ないじゃない」

小鳥「閣下ちゃん?」

春閣下「何でもないから、前を見て運転しなさい」

小鳥「う、うん……」

48: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/16(日) 19:41:54.05 ID:nDCWkKiZ0
ラジオ局。

千早「春香!」

春香「! ね、寝てません! 夢を見てただけです!」

千早「大丈夫? 疲れてるんじゃあ……」

春香「だ、大丈夫だって……心配性なんだから千早は……」

千早「ふふっ……春香とプロデューサーのが移ったかも知れないわね」

春香「千早ちゃん……」

千早「もし春香の立場だったら……私を放っておく?」

春香「放って……おかないかも」

千早「そうね。春香は絶対に放っておいてくれないわ……それで今の私がいるの」

春香「……千早ちゃんには敵わないな」

49: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/16(日) 21:11:47.25 ID:w0O1ATEi0
触れること、感じることが出来なかった。でも、今は触れることが出来る、感じることが出来る。

だが……本来私は出てきてはいけない存在。あの娘の内に潜む存在。

私はここに居ていいの……?

私は……。

50: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/02/16(日) 21:21:33.55 ID:QMUibDT60
小鳥の部屋。

春閣下「ん……ここは……?」

春閣下(……々そう、小鳥に甘えることにしたんだったわね……眠ってしまっていたみたい)

春閣下「……何かしら、本棚に他と違った本が……」

春閣下は薄い本を手に入れた。

春閣下「……」おそるおそる

ペラッ

春閣下「な、何て本を持っているかしら……!」

52: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/16(日) 22:20:01.21 ID:afdSLYtR0
ペラッ

春閣下「……」

ペラッ

春閣下「……」

ペラッ

春閣下「……今度、みんなにバラしてやろうかしら……うふふ」

春閣下は薄い本をわかりやすい所に置いた。

春閣下「あの人は……今どうしてるのかな……?」

53: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/16(日) 22:30:01.85 ID:dKb0bqpV0
事務所。

小鳥「戻りました」

やよい「小鳥さん、おかえりなさいです!」

小鳥「ただいま、やよいちゃん」

P「どうでした?」

小鳥「特に問題はありませんでしたよ? 本当に?」ピヨピヨ

P「はぁ……わかりました。やよいと営業に出掛けて来ますね」

小鳥「はい。気をつけて行って来て下さいね」

やよい「行って来まーす!」

小鳥「……まだ時間か掛かりそうなのよねぇ……」

54: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/17(月) 09:46:48.88 ID:dpVjT9jJ0
次の日。

P「おはようございます」

小鳥「おはようございます。プロデューサーさん」

P「昨日は直帰してすみません」

小鳥「そんな、気にしないで下さい。プロデューサーさんにはお世話になっているんですから」

P「俺の方こそ小鳥さんのお世話になりぱなっしですよ」

小鳥「うふふ……」

P「ははは……」

春閣下「……朝から二人して何をしてるのかしら?」

P「な、なんで春閣下が……」

小鳥「どうしても行くって聞かなくて……」

春閣下「別に良いじゃない。今日、あの娘はオフなんでしょう?」

P「……ま、いいか。小鳥さんに迷惑かけてないか?」

春閣下「……ふふふっ」チラッ

小鳥「か、閣下ちゃんは裏表の無い素敵な女の子ですよ!」

P「は?」

57: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/17(月) 22:51:55.43 ID:WEr3Y5hV0
春閣下「……迷惑じゃない?」

P「何が?」

春閣下「……私がここに居ること」

P「別に、な。悪さをする訳でも無いしな……ね、小鳥さん」

小鳥「そうですね。プロデューサーさんじゃないですけど、一人増えたからって何かがどうなる訳でもありませんし」

春閣下「……そう」

P「それがどうしたんだ?」

春閣下「別に、何でも無いわ」

小鳥「あ、そうだ。閣下ちゃん昨日、晩御飯作ってくれたんですよ」

春閣下「小鳥!? それは言わないでって言ったでしょ!」

小鳥「ピヨピヨ♪」

春閣下「こいつ……」

58: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/17(月) 22:54:59.57 ID:WEr3Y5hV0
春閣下「……迷惑じゃない?」

P「何が?」

春閣下「……私がここに居ること」

P「別に、な。悪さをする訳でも無いしな……ね、小鳥さん」

小鳥「そうですね。プロデューサーさんじゃないですけど、一人増えたからって何かがどうなる訳でもありませんし」

春閣下「……そう」

P「それがどうしたんだ?」

春閣下「別に、何でも無いわ」

小鳥「あ、そうだ。閣下ちゃん昨日、晩御飯作ってくれたんですよ」

春閣下「小鳥!? それは言わないでって言ったでしょ!」

小鳥「ピヨピヨ♪」

春閣下「こいつ……」

59: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/17(月) 22:58:02.29 ID:WEr3Y5hV0
春閣下「……迷惑じゃない?」

P「何が?」

春閣下「……私がここに居ること」

P「別に、な。悪さをする訳でも無いしな……ね、小鳥さん」

小鳥「そうですね。プロデューサーさんじゃないですけど、一人増えたからって何かがどうなる訳でもありませんし」

春閣下「……そう」

P「それがどうしたんだ?」

春閣下「別に、何でも無いわ」

小鳥「あ、そうだ。閣下ちゃん昨日、晩御飯作ってくれたんですよ」

春閣下「小鳥!? それは言わないでって言ったでしょ!」

小鳥「ピヨピヨ♪」

春閣下「こいつ……」

60: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/17(月) 23:00:10.37 ID:WEr3Y5hV0
春閣下「……迷惑じゃない?」

P「何が?」

春閣下「……私がここに居ること」

P「別に、な。悪さをする訳でも無いしな……ね、小鳥さん」

小鳥「そうですね。プロデューサーさんじゃないですけど、一人増えたからって何かがどうなる訳でもありませんし」

春閣下「……そう」

P「それがどうしたんだ?」

春閣下「別に、何でも無いわ」

小鳥「あ、そうだ。閣下ちゃん昨日、晩御飯作ってくれたんですよ」

春閣下「小鳥!? それは言わないでって言ったでしょ!」

小鳥「ピヨピヨ♪」

春閣下「こいつ……」

63: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/17(月) 23:28:26.46 ID:0/qL2dmM0
次からは気をつけます。言い訳する訳じゃないけどもしもしだと重いっす。

美希「おはようございますなのー!」

春閣下「……チッ」

小鳥「美希ちゃん、おはよう」

P(美希が来るのを計算してたな……この人)

美希「どうしたの?」

春閣下「ううん、何でもないよ。美希、おはよう」

P(春香を演じるつもりか……)


64: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/17(月) 23:39:54.60 ID:Fy3t/EmL0
美希「? ……ま、いいの。ハニー! おはようなの!」

P「ああ、おはよう。だけど、美希は午後からだろ?」

美希「ハニーに会いに来たの!」

P「その為に早起きしたのか?」

美希「昼まで寝るから問題ないと思うな!」

P「そうか。なら、寝てこい」

美希「そうするの! あ、春香も一緒に寝よ!」

春閣下「あ、ちょっと……美希!?」

65: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/17(月) 23:51:35.06 ID:ICDhMlCZ0
美希「ハニー、春香借りても良いよね?」

P「まあ、春香はオフだからな」

春閣下「ちょっ……プロデューサー!?」

美希「なら問題ないの。観念してミキと寝れば良いと思うな!」

春閣下「わかったから! スカート引っ張らないで!」

小鳥「カメラ、カメラっと……」

P「今日も平和だなぁ……」

66: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/18(火) 00:04:09.25 ID:JXPpay5l0
P「すみません。あれは何処でしたっけ?」

小鳥「これですね? はい、どうぞ」

P「助かります」

小鳥「あ、プロデューサーさん。あの事ですけど……」

P「ああ。それはーー」

小鳥「……」

P「……」

小鳥「静かですね」

P「ちょっと前までは騒がしかったのに……みんな忙しくなりましたから」

小鳥「プロデューサーさんのお陰ですね」

P「いや、みんなのお陰でしょう」

小鳥「くすっ……そうですね」

67: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/18(火) 00:17:54.70 ID:yIyyuRTJ0
P「……二人とも寝たみたいですね」

小鳥「美希ちゃんが閣下ちゃんを抱き締めるようにして寝てますね……激写!」

P「……起こさないで下さいよ」

小鳥「タオルかけてあげるついでに撮るだけです」

P「そうですか。一枚下さいね」

小鳥「お昼御飯で手を打ちましょう」ピヨッ

P「安いもんですよ」

68: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/18(火) 01:05:25.50 ID:k7q0TQSS0
小鳥「そろそろ律子さん達が来る時間じゃないですか?」

P「あ、そうですね……」

亜美「亜美じゃないよ!」

真美「真美じゃないよ!」

亜美真美「「え、じゃあ誰?」」

亜美真美「「おはようございまーす!」」

伊織「朝から元気ね……」

あずさ「あらあら、いいことよ?」

律子「プロデューサー、小鳥さん。おはようございます」

69: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/18(火) 01:10:38.71 ID:9WCSlY0B0
P「噂をすれば……」

小鳥「くすっ……ですね」

律子「どうかしましたか?」

P「いや、何でもないよ。おはよう、律子」

小鳥「おはよう。律子さん」

律子「美希。また寝てるのね……仕方のない子」

律子「それと……春香」

P「……まあ、そういうことだ」

律子「なるほど……わかりました」

70: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/18(火) 01:18:25.10 ID:TW9iodAJ0
亜美「はるるんがどったのー?」

真美「みすてりーな臭いがしますなぁー」

律子「何でもないわよ。すぐに出るんだから準備しなさい」

真美「えー!」

亜美「久しぶりに兄ちゃんと会えたのに!」

真美「兄ちゃんで……兄ちゃんと遊びたいよー!」

P「おい」

71: ◆IIiEuGs1j. 2014/02/18(火) 14:20:41.34 ID:XIyyRttQ0
律子「二人ともいい加減ーー」

伊織「亜美、真美。久しぶりにプロデューサーに会えて嬉しいのはわかるけど、プロなら実覚しなさい」

亜美「……はーい」

真美「ごめんね、いおりん」

伊織「別に悪いとは言ってないわよ。あんた達のそういう所に助けられる事もあるんだから」にひひっ

律子「……伊織」

P「伊織も成長したな……」

小鳥「ええ。本当に」

伊織「ちょっ……なに、頭撫でてんのよ! あずさ!」

あずさ「あらあら、嬉しくて……つい?」

72: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/02(日) 18:07:47.72 ID:Fw/FAqFT0
小鳥「あら? 真美ちゃんは伊織ちゃん達と一緒に仕事なの?」

真美「うん、そだよー!」

P「頑張れよ!」

真美「大骨に乗ったつもりでいてYo」

伊織「ちょっと! 私には何にもないわけ?」

P「伊織の事は信頼してるからな」

伊織「あ、当たり前よ! で、でも……一言ぐらいくれても……良いじゃない」

真美亜美「「ニヤニヤ」」

あずさ「あらあら」

律子「ふふっ……」

小鳥「音無フラッシュ!」パシャ

74: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/02(日) 22:19:34.32 ID:0mc9EsbP0
伊織「な、何よ! 亜美、真美ニヤニヤしない! 小鳥も何、撮ってんのよ!」

亜美「してないよ? ね、真美」

真美「ね、亜美」

小鳥「ごめんなさい。つい癖で……」

伊織「……もうっ! 時間でしょ!? 行くわよ!」

律子「はいはい……それでは、行ってきますね」

P「おう、行って来い」

小鳥「気をつけて行って来て下さいね?」

律子「はい。さあ、あなた達! 行くわよ」

75: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/02(日) 22:23:32.94 ID:4xf3iAVz0
真美「はーい。また今度遊ぼうね! 兄ちゃん!」

亜美「拒否権は無いからね。兄ちゃん!」

P「おう。時間が合えばな?」

あずさ「行ってきますね? プロデューサーさん」

P「はい。ですがそちらは出口じゃなくて社長室ですよ」

あずさ「あらあらあら」

P「伊織」

伊織「……何よ」

P「テレビの前のみんなにスーパーアイドル水瀬伊織の力を見せてやれ!」

伊織「!」

伊織「……にひひっ! 当たり前じゃない! あんたに言われるまでも無いんだから!」

五人「行って来まーす」

76: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/02(日) 22:33:59.78 ID:9+riaNS10
P「……」

小鳥「……静かになりましたね」

P「嬉しいような、寂しいような……」

小鳥「うふふっ……わかります」

P「そう言えば昼ですね」

小鳥「あ、本当……うぅ。時間が過ぎるの早いなぁ……」

P「充実してるんですよ。何か買って来ましょうか?」

小鳥「お弁当があるんで。プロデューサーさんの分もありますよ」

P「マジか? マジで?」

小鳥「マジだ!?」

P&小鳥「ショータイム♪」

P「……ツッコミ役が居ないんで止めましょう」

小鳥「……はい」

77: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/02(日) 22:42:48.05 ID:0mc9EsbP0
P「何でまた急に?」

小鳥「これは閣下ちゃん……(閣下ちゃんには黙っているように命令……頼まれてたけど良いわよね?)」

春閣下「……」ゴッゴッゴ……!

小鳥「じ、じゃなくて! 今日はたまたま! つ、ついでですから!」

P「は、はぁ……?」

小鳥(このプレッシャーは……! 閣下ちゃん!? 閣下ちゃんなの!?)

P「それじゃあ……遠慮なく頂いても?」

小鳥「どうぞどうぞ」

78: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/02(日) 22:51:01.54 ID:4uFogi1P0
P「おっ! なんか可愛らしい弁当ですね」

小鳥「そうですか?」

春閣下「……」そわそわ

P「あんまり見た目には拘らない方なんですけど、これは良いですね」

小鳥「そうですか」にこにこ

P「……小鳥さんの何時もの弁当と違うような?」

小鳥「き、今日は特別なんです! それより食べて下さい! 感想を待っている娘も居るんですよ!」

P「は、はい……」

79: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/02(日) 22:59:33.73 ID:wQ7UHz110
P「先ずは卵焼きから……」

春閣下「……」そわそわ

P「美味いですね。俺好みです」

春閣下「……」ほっ

小鳥「良かったです」

P「おにぎりも……」

美希「おにぎり!?」がばっ

春閣下「げはっ!?」ドテン

80: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/02(日) 23:05:13.63 ID:H+YAAmTy0
P「み、美希……起きたのか?」

美希「ハニー! おはようなの! それよりおにぎりは何処なの!?」

P「これだけど……」ひょいっ

美希「おにぎり!」

春閣下「……!」

美希「……ん?」

P「どうしたんだ?」

美希「……貰おうと思ったけどやめるの。ハニーが食べてあげて」

81: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/02(日) 23:32:17.59 ID:a3edTvaw0
P「ん? 美希がそう言うなら食べるけど……」

美希「うん。そうしてあげたら良いと思うな!」

小鳥(天使ミキエル……)

春閣下「……美希」

美希「あ、春香。蹴落としちゃってごめんね?」

春閣下「別に良いよ。それより」

美希「?」

春閣下「……ありがとう」

美希「何で春香がお礼言うの?」

春閣下「え?」

美希「ミキはおにぎりの声を聞いただけだよ? おにぎりがハニーに食べて欲しいって言ってたの!」

春閣下「何それ怖い」

83: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/03(月) 00:51:42.65 ID:RavQOh//0
美希「気持ちを込めたおにぎりには魂が宿るんだよ? ミキはそれがわかるだけなの」

春閣下「知らないよ……」

美希「春香はまだまだなの! アハッ☆」

春閣下「……あなたには敵わないわね」

美希「春香?」

春閣下「何でもないよ。良かったら、私の食べる?」

美希「わーい! 春香大好きなの!」

春閣下「もう、調子良いんだから……」

84: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/03(月) 00:52:57.06 ID:RavQOh//0
P「昼からCMの撮影だろ? テレビ局まで送るよ」

美希「本当!? やっ……でも、ハニーは仕事があるんだよね?」

P「気にしなくて良いぞ?」

美希「……お願いしても良い?」

小鳥(上目遣い美希ちゃんキター!)

P「何だ。美希が遠慮するなんて珍しいな」

美希「むっ……ミキだって成長するの! 失礼だって思うな!」

P「ごめんごめん……という訳で」

小鳥「はい。事務所は任せて下さい」

美希「春香も行こ?」

春閣下「……私が?」

85: ◆Up8IhYvBU2 2014/03/03(月) 00:55:58.56 ID:RavQOh//0
P「おいおい。春香はオフだぞ」

美希「? だったらどうして事務所に来ているの?」

春閣下「……ちょっと用事」

美希「……ふーん」

春閣下「私もご一緒しても良いですか?」

P「……春香が良いなら俺は構わないぞ」

美希「春香、良かったね!」

春閣下「ふふっ……そうだね」

89: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/03(月) 23:14:57.69 ID:khI0SllM0
ーーテレビ局。

P「到着、と」

美希「は……プロデューサー。ありがとうなの!」

P「いや、良いよ。俺は一度事務所に帰るけど……」

美希「うん。あ、お迎えは別にしなくて良いの」

美希「帰りはミキ一人で十分なの! だから、ハニーはお仕事してて?」

P「……美希」

美希「ほらね? ミキも成長してるの! 特に胸とか!」

92: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/03(月) 23:21:56.68 ID:khI0SllM0
千早「くっ……!」

千早「……?」

千早「何か不愉快な発言が聞こえた気がしたわ……」

93: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/03(月) 23:28:44.09 ID:CidQnJZy0
P「……そうだな。美希も最初の頃と比べ、随分と大人になったな」

美希「うん! このまま大人になって、ハニーのお嫁さんになるの!」

P「……おい」

美希「あはっ☆ 期待して待っててね? ハニー!」だっしゅ

春閣下「……行ったわね」

P「……ああ。事務所に戻ろう」

94: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/03(月) 23:32:53.76 ID:YzMj3g7M0
ーーP車。

P「付き合わせて悪かったな」

春閣下「私の意思よ。プロデューサーが謝るような事じゃないわ」

P「……そうか」

春閣下「そうよ」

P「……なあ」

春閣下「何?」

P「弁当ありがとうな」

春閣下「なっ……!?」

95: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/03(月) 23:38:03.64 ID:s8EeeHrJ0
春閣下「……こほん」

春閣下「気づいていたの?」

P「まあな。そこまで鈍くないさ」

春閣下「どの口が言うのかしら?」

P「手厳しいな……」

春閣下「うふふっ……」

P「弁当……美味かったぞ」

春閣下「なっ……」

P「……ははっ」

春閣下「……バカ」ボソッ

96: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/03(月) 23:48:03.69 ID:pylAEITq0
P「何か出来ることないか?」

春閣下「……?」

P「礼だよ。礼」

春閣下「いらないけれど……無下にするのもプロデューサーの為にはならないわね」

P「はははっ……わかっていてくれて助かるよ」

春閣下「……」

P「俺に出来る事なら何でも言ってくれ」

春閣下「……何でも、ね」

春閣下「そうね。なら、今日はあなたの家に泊めて貰いましょうか」

P「なっ……!」

97: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/04(火) 00:15:47.83 ID:txBB72uX0
P「いや、流石にそれは……」

春閣下「……うふふ」

P「でも……何でもって言ったか……小鳥さんに迷惑をかけるのも……」

春閣下「……」くすくす

P「……いや……だが……いけるか……?」

春閣下「ふふふっ……冗談ーー」

P「よし、良いぞ」

春閣下「え」

P「?」

98: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/04(火) 00:45:54.94 ID:r7y3cRVi0
P「そうと決まったら、色々と準備しないとな」

春閣下「ま、待ちなさい」

P「何せ人を呼ぶのは久しぶりだからな。あ、汚くしてる訳じゃないぞ!」

春閣下「ま、待って……」

P「小鳥さんにも言っておかないと……」

春閣下「待っ……」おろおろ

P「よし、事務所に到着っと」

春閣下(小鳥が反対するでしょう……)

99: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/04(火) 00:51:41.65 ID:KC+6j/Wp0
ーー事務所。

小鳥「良いんじゃないですか?」

春閣下「なっ……」

P「急にすみません」

小鳥「良いんですよ。何となくこうなるだろうとは思ってましたから」

P「だってさ」

春閣下(今更、冗談だったなんて言えないじゃない……)

100: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/04(火) 01:00:18.60 ID:Loxg6p0D0
春閣下「そうね……世話になるわ」

P「おう!」

春閣下「……もう」

小鳥(ピョピョピョ……! これを春香ちゃんに教えたら面白い事に……)

P「やめてくださいね?」

小鳥「!? い、嫌だなぁ……何の事ですか?」

春閣下「……本」

小鳥「はい! 余計な事はしません!」

103: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/04(火) 12:14:50.92 ID:smR2kZyL0
P「本?」

小鳥「何でも無いですよ?」

P「そうですか……(ろくなことじゃないんだろうなぁ)」

小鳥「あ、そう言えば」

P「俺の居ない間に何か?」

小鳥「真ちゃんと雪歩ちゃんが来ましたよ。入れ違いになりましたけど……」

P「え! 本当ですか? 久しぶりに会いたかったなぁ……」

小鳥「まだ近くに居ると思いますよ?」

P「本当ですか? 何処に……」

真「ここですよ!」ドアバタン

P「」

104: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/04(火) 12:16:12.50 ID:smR2kZyL0
P「はっはは……こいつめ」ぐりぐり

真「ちょっ……ぐりぐりしないで下さい! いたっ!」

雪歩「だから止めようって言ったのに……」

P「ていうか、聞いてたのか?」

真「何がです?」

雪歩「?」

P「聞いてないなら良い」ぐりぐり

真「だから痛いです、て!」

雪歩「うふふ……良いなぁ。真ちゃん楽しそう」

春閣下「そう……なの?」

105: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/04(火) 16:20:20.96 ID:0kkq4cnu0
真「もう、髪がぐしゃぐしゃじゃないですか! せっかく久しぶりに会えたのに……」

P「ぐりぐりするのに最適なんだよなぁ……」

真「意味がわかりませんよ!」

小鳥「キャー真王子ー」

真「はい!」キラッ

真「……って、何させるんですか!」

雪歩「お久しぶりですぅ」

P「雪歩。久しぶりだな! 男の人を埋める癖は治ったか?」

雪歩「そ、そんな癖ありませんよぅ!」

春閣下「……」

真「……」

小鳥「……」

雪歩「距離を取らないで下さい!?」

106: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/04(火) 23:13:21.06 ID:wTMwCXfq0
P「冗談はさて置き……本当に久しぶりだな。二人とも」

真「プロデューサーが相変わらずで安心しました」

雪歩「でも……無理は駄目ですよ? あ、そうだ。久しぶりにお茶をお淹れしますね」

P「よく考えたら、アイドルにお茶を淹れさせてる事務所って……」

雪歩「す、好きでやってるから良いんですぅ!」

真「プロデューサー。あんまり雪歩を虐めたら駄目ですよ?」

P「俺なりの愛なんだけどなぁ……」

雪歩「あ、愛ですかぁ!?」ガタン

小鳥(可愛いなぁ……)

107: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/04(火) 23:18:32.68 ID:dF+dmVZz0
雪歩「せ、セーブの方ですか?」

P「何だよ。セーブって……そのままだよ」

雪歩「プロデューサーが……愛……私に……うぅ……」ぶつぶつ

真「ゆ、雪歩!?」

P「俺……何か変な事言いました?」

小鳥「さあ?(この人の事だから家族愛と同じなんだろうなぁ……)」

春閣下「……」

108: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/05(水) 00:53:26.85 ID:epVVepOa0
P「調子はどうなんだ?」

真「そりゃあもう、絶好調ですよ!」

雪歩「真ちゃんは凄いね……私なんか、まだまだ駄目ですぅ……」

真「雪歩だって、この前監督に褒められたって言ってたじゃないか」

雪歩「そ、それは……たまたまだよぅ……」

P「まあ、良い傾向じゃないか。二人とも、無理はしないようにな?」

真「プロデューサーがそれを言います?」

P「な、何だよ……」

雪歩「一番無理するのはプロデューサーです!」

P「そうか、な?」

真「春香もそう思うよね?」

109: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/05(水) 01:01:11.58 ID:Trr8cEoJ0
春閣下「……」

雪歩「春香ちゃん?」

真「春香ってば!」

春閣下「え? 私……?」

真「春香以外に誰が居るんだよ……」

春閣下「あ、あはは……ごめんね。少しぼーっとしてたみたい」

真「プロデューサーが一番無理しそう、って話」

春閣下「あ、うん。そうだね…プロデューサーさん! 駄目ですよ。ちゃんと身体に気をつけなきゃ!」

P「春香まで……」

小鳥「そうだ。プロデューサーさんたら、最近。菓子パンばっかりなのよ?」

P「ちょっ……」

110: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/05(水) 01:07:57.37 ID:m5Vc8Kkj0
雪歩「やっぱりそうですぅ!」

真「千早に食事はちゃんとしろ、って言ってませんでした?」

P「お、俺は良いの!」

真「良く……」

雪歩「良くありません!!」

P「お、おう……」ビクッ

雪歩「プロデューサーが倒れたらみんなが心配するんですよ!」

P「……すまん。心配してくてるのに誤魔化すようなことして」

雪歩「あっ……わかって貰えたら良いんです……私も生意気な事、言って……」

111: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/05(水) 01:15:27.05 ID:j4r3W/oU0
P「いや。雪歩の言うとおりだから良いんだよ……それより」

雪歩「はい?」

P「か、顔が近い……」

雪歩「……」マッカッカ

小鳥「あら、可愛い……でも、これって……」

雪歩「埋まってますううぅぅぅぅぅ……!」床掘り

小鳥「やっぱり!?」

真「うわあ! 雪歩、落ち着いて!」

P「何の。負けるか!」床掘り

真「何で張り合うんですか!?」

113: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/05(水) 12:17:47.16 ID:1OiJkwgJ0
小鳥「事務所に穴が空くなんて久しぶりね……」

雪歩「うぅ……すみません……」

P「気にするなって」

雪歩「……プロデューサー」

P「雪歩が事務所に帰って来てくれた。それで十分だ」

小鳥「うふふ……そうですね」

雪歩「プロデューサー……小鳥さん……ただいま!」

P&小鳥「おかえり」

真「あれ? 何か可笑しくない?」

115: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/05(水) 23:34:44.36 ID:Af5JoBd90
真「長いこと話しちゃいましたね……」

雪歩「外が真っ暗ですぅ」

P「送ろうか?」

真「魅力的なお誘いですけど……ちょっと雪歩と寄る所が……」

雪歩「すみません……」

P「いや、謝る事は無いけど……程々にな?」

真「はい! プロデューサー。また!」

雪歩「プロデューサー。さよなら」

春閣下「……」

P「春香?」

春閣下「……え?」

P「雪歩と真が帰るんだってさ」

116: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/05(水) 23:35:47.08 ID:Af5JoBd90
春閣下「え? あっ……真、雪歩。またね!」

真「う、うん? バイバイ、春香」

雪歩「春香ちゃん。今度はゆっくり話そうね?」

春閣下「うん! 雪歩は気をつけてね?」

真「ボクは?」

春閣下「真は雪歩を守ってあげてね?」

真「ちょっ……ボクも女の子なんだけど!」

春閣下「あはは……冗談だよ。真も気をつけてね?」

真「うん! じゃあ」

117: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/06(木) 00:18:09.52 ID:DVs/9ESh0
P「……また静かになりましたね」

小鳥「会えただけで十分じゃないですか」

P「……そうですね」

春閣下「……」

小鳥「閣下ちゃん?」

春閣下「……何?」

小鳥「元気が無いようだけど……」

P「殆ど黙ってたな……どうかしたか?」

春閣下「何でもないわ。何でも……」

P「……」ぽんぽん

春閣下「何……その手は?」

P「何となく」

春閣下「くすっ……バカ」

118: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/06(木) 00:38:03.65 ID:NK1G7UF40
小鳥「もう良い時間ですね……」

P「音無さんの方は後、どれくらいですか?」

小鳥「ん~もう少しなんですけど……」

P「俺もです……よし、一気に終わらせちゃいましょう!」

社長「では、私がやっておこう。キミ達は帰ってくれても構わんよ」

小鳥「きゃあーー!」

P「で、出たーー!?」

春閣下「!?」びくっ

社長「な、何だね?」

小鳥「しゃ、社長!? 居たんですか?」

P「居たんなら居たって言って下さいよ」

社長「」ヒドイ

119: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/06(木) 00:57:23.85 ID:QdRNbHj80
社長「言いたい事はあるが、先ほど言った通りだ。後は私に任せて帰りたまえ!」

P「え、本当ですか?」

小鳥「良いんですか?」

社長「二言は無いよ、任せたまえ!」

P「よっ! 日本一!」

小鳥「世界一!」

P「ついて来て正解でした!」

小鳥「これからも、ついて行きます!」

社長「ハッハハハ……やめてくれ、照れるじゃないか!」

120: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/06(木) 01:07:27.59 ID:R3jBp4Nr0
P「それじゃあ……遠慮なく」ドサッ

小鳥「お願いします!」ドサッ

社長「え……」

山積みの仕事「ふーん、アンタが社長? まあ、悪くは(ry」

社長「」

春閣下(哀れだわ……)ほろり

123: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/06(木) 17:18:32.88 ID:3o9VBDEq0
小鳥「少し多くないですか?」

P「そうですね。やっぱり、やって行きましょうか」

社長「ま、任せたまえ!」

小鳥「ですけど……」

社長「大丈夫だ、問題ない!」

P「それは駄目な時の台詞じゃあ……」

社長「良いから、今日は帰りたまえ! 社長命令だ!」

P「……それじゃあ、お言葉に甘えて」

小鳥「そうですね……」

社長「では、また明日も頼むよ!」

「「「お疲れ様です」」」

社長「ああ、お疲れ様」

ガチャ、バタン

社長「……今夜中に終わると良いが」

124: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/06(木) 19:04:55.76 ID:CjLPz5sa0
小鳥「思ったより早く終わっちゃいましたね」

P「そうですね。社長には感謝しないと……」

春閣下(変わり者だけど優秀なのよね……この二人)

小鳥「せっかく早く終わったんですから……どうです?」くいっ

P「今日は春閣下も居ますし……」

春閣下「私は構わないわ」

小鳥「決まりましたね!」ピョッ

P「まあ、春閣下が良いなら……飲み過ぎないで下さいね?」

小鳥「はーい」ピョッ

127: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/06(木) 23:30:54.90 ID:3Q8urNGP0
ーー行きつけの酒屋。

小鳥「別に! 結婚するだけが人生じゃないと思うんですよ! 私やぁ!」

P(ですよねー)

春閣下「……」他人のフリ

小鳥「あ、小鳥まだ結婚してないんだ? え~モテそうなのに! 意外! あっはははは……うわあぁーん!」

春閣下(マジ泣き!?)

P「飲み過ぎですよ」

小鳥「うわあぁーん!」

128: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/06(木) 23:34:14.04 ID:/VRnh5ky0
店主「お客さん、お客さん」

小鳥「なんれすかぁ……」

店主「ご縁をどうぞ」

小鳥「ほ、本当!?」

店主「……」チャリン

小鳥「……五円?」

店主「ご縁……五円……ふふっ!」

小鳥「うわあぁぁーーん!!」

131: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/07(金) 00:00:19.81 ID:W3lSw9Ct0
P「ややこしくなった!?」

店主「げ、現金なだけに元気に……」

春閣下「あなたは黙ってて」

??「えぇい! やかましいぞ! 黙って飲む事も出来んのか!」

P「あ、あなたは……! 子安……」

黒井「ウィ、黒井だ。相変わらず鬱陶しいな、三流プロダクション765プロの諸君!」

P「ほら、小鳥さん。子安社長ですよ?、こんな所で珍しいですよ。可笑しいですよ」

黒井「聞かんか! いちいち私を苛つかせおって……!」

132: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/07(金) 00:10:58.48 ID:iw7FBV1A0
P「嫌味を聞いている暇ないんですが……」

黒井「貴様等が騒がしいからだろうが!」

小鳥「……黒井いぃぃ!」

黒井「ウィ!?」

小鳥「結婚がそんなに偉いんですか! そうなんですか!?」

黒井「う、ウィ……いや、私もしていな……酒が入ると相変わらず絡むな……君は」

P「普段が普段なだけに溜め込んでいるんでしょう。子安社長はそういう事あるんですか?」

黒井「黒井だ。フンッ……三流プロダクションのへっぽこプロデューサーになにがわかる」

春閣下「……」むっ

133: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/07(金) 00:21:35.47 ID:iw7FBV1A0
黒井「おやおや、無個性アイドルも一緒とは。何だ、何か言いたいことでもあるのか?」

春閣下「……」ゴッゴッゴ……!

黒井「な、何だ……このプレッシャーは……!?」

P「前から思ってましたけど、子……黒井社長って中二病ぽいですよね」

黒井「な、何だと!?」

小鳥「中二病でしゅよ! 中二病!」

黒井「ええい! やかましい!」

134: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/07(金) 00:35:51.78 ID:C06qtacz0
黒井「やってられるか! 私は帰るぞ! 代はここに置いておく……釣りはいらん」

店主「まいど。外はまっ黒井ので、お気をつけて……ふふっ」

黒井「う、ウィ。また静かな時にでも来る」

小鳥「こらぁーー! 逃げるか、黒井いぃぃ!」

P「俺が抑えておきますんで」

黒井「ふん……アデュー」

135: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/07(金) 00:37:59.48 ID:C06qtacz0
P「ほら、俺たちも帰りますよ」

小鳥「やだぁーー! まだ飲むーー!」

春閣下「……何時もこうなの?」

店主「割と」

P「えっと……幾らですか?」

店主「黒井さんがお支払いになりましたよ?」

P「……え?」

店主「あの人楽しそうでしたから」

春閣下「……よくわからない」

P「……俺も」

店主「外はまっ黒井ので……」

P「それはもう良いです」

136: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/07(金) 19:41:34.95 ID:Sp9WEmLB0
小鳥「うぅ……すみません、プロデューサーさん」

P「大丈夫ですか?」

小鳥「な、なんとか……自力で帰れるくらいには……」

P「近くまで送って行きますよ。車なんで」

小鳥「す、すみません……うぅ」

P「因みに俺は飲んでないからな、みんなも気をつけろよ!」

春閣下(誰に言っているのかしら……)

137: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/07(金) 20:17:00.69 ID:qKd5FmDO0
小鳥「うぅ……すみません、プロデューサーさん」

P「大丈夫ですか?」

小鳥「な、なんとか……自力で帰れるくらいには……」

P「近くまで送って行きますよ。車なんで」

小鳥「す、すみません……うぅ」

P「因みに俺は飲んでないからな、みんなも気をつけろよ!」

春閣下(誰に言っているのかしら……)

138: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/07(金) 20:36:19.78 ID:eHZOhm3N0
ーーP車。小鳥を送り届けた後。

春閣下「……今日は色々な事があって、疲れたわ……」

P「まあ、社会勉強とでも思って……」

春閣下「社会勉強……ね」

P「そう言えば、着替えとかどうするんだ?」

春閣下「春香から借りた物があるわ」

P「なら良いか……」

春閣下「プロデューサーの家……どんな所……?」

P「割と良いマンションだ」

春閣下「へぇ……」

P「他は高いのに、その部屋だけ安かったんだ……ラッキーだよ」

春閣下「……え?」

143: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/07(金) 23:44:03.87 ID:1PoQD+UQ0
P「どうした?」

春閣下「……大丈夫なの? そこ」

P「大丈夫って?」

春閣下「何か……その……出たり……とか」

P「何だ、そういう事か……大丈夫だよ」

春閣下「そうね……馬鹿な事を聞いたわ……」

P「知り合いの女の子に見てもらったら、悪い子じゃないてさ」

春閣下「」

144: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/07(金) 23:48:41.46 ID:1PoQD+UQ0
春閣下「わ、私、やっぱり……小鳥の所で……」

P「そんなに怖がるなって。ポータルガイストが起きるか、気配を感じるくらいだよ」

春閣下「お、降りる!」

P「おいおい、今から小鳥さんの世話になる訳にもいかないだろ?」

春閣下(私を怖がらせようとしてるのかしら……居るわけないもの)

P「ん?」

春閣下「わかったわ。ここまで来たら、ジタバタするなんて無様だもの」

春閣下(私が存在しない物を怖がるっと思ったら、大間違いよ)フフンッ

145: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/08(土) 00:03:12.82 ID:VvuwjvZF0
ーーPのマンション

ガチャ

P「ただいまー」

春閣下「癖なの?」

P「返って来ないのわかってても言っちゃうんだよな」

春閣下「……そう」

P「でも、たまに返してくれるんだよ」

春閣下「……へぇ(まだ諦めていないのね)」

P「ま、入ってくれ」

147: ◆W3QMxObWAg 2014/03/08(土) 00:19:20.57 ID:5mgfCme40
春閣下(何を仕掛けて来るのやら……)

春閣下「お邪魔するわ」

P「邪魔するんやったら帰って」

春閣下「はいよ」くるり

P「え」

春閣下「……あ」マッカッカ

148: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/08(土) 00:21:51.48 ID:5mgfCme40
P「まさか乗るとは……痛い! 蹴らないで!」

春閣下「……!」ゲシゲシ

P「同じ所ばっかり!?」

春閣下「はぁ……はぁ……次やったらタダじゃおかないわよ」

P「イエス、ヨア、ハルカッカ」

春閣下「全く……意外といい部屋ね。私物が少ないけど」

P「寝るか食べるだけだしな……」

春閣下「……ふぅん」

149: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/08(土) 00:33:18.87 ID:qlcn1xwI0
P「お湯張ったら、風呂入るか?」

春閣下「そうね……そうするわ」

P「ちょっと風呂掃除して来るけど、大人しくしててくれよ?」

春閣下「わかっているわ。子供じゃないもの」

P「頼むぞ」

春閣下「ごゆっくり」きらーん

150: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/08(土) 00:40:43.73 ID:v9emmz5j0
春閣下「さてと、プロデューサーの弱味になるものは……っと」

春閣下「ありきたりだけど、ベッドの下とかは……」

春閣下「何かあるわね。箱みたいだけど……」

「駄目だよ」

春閣下「わかってるわ。ここまでしているという事は、誰にも見られたくないということーーそこまで無粋じゃ……」

春閣下「……」だれー?

春閣下「……」いない

春閣下「……あれ?」

152: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/08(土) 22:02:20.76 ID:v4mGBT2f0
春閣下「気のせい、気のせい……あら? あの娘達のCD……ドラマや番組のDVDかしら?」

春閣下「……あの娘達の、ね」

P「スポンジの泡ってしつこいよなぁ……どうした?」

春閣下「何でもないわ」

P「なら良いけど……お湯が入ったら、入っちゃってくれ」

春閣下「……ありがとう」

P「何してたんだ?」

春閣下「あなたの弱味を探してたわ」

P「……!! な、な、な、何言ってんだ!? んなの、ありませんことよ?」

春閣下(わかりやすい……)

153: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/08(土) 22:12:53.64 ID:Zl4lgJNP0
春閣下「ねぇ……」

P「お、おう……?」ドキドキ

春閣下「どうして、あなたや小鳥は私に優しくしてくれるの?」

P「? まあ……当たり前だからじゃないか?」

春閣下(私は春香じゃないのに……?)

P「……?」

春閣下「何でもない……先に入らせて貰うわ」

春閣下「……覗いたらタダじゃおかないわ」フフッ

P「あ、それは大丈夫です」マジで

春閣下(それはそれでムカつくわね……)

154: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/08(土) 22:15:45.30 ID:Fr2AvxNa0
ーー風呂場。

春閣下「意外と綺麗にしてるのね……何でお風呂にゲーム機が……」

春閣下「……何だ。これシャンプーなのね」

春閣下「765プロでプロデューサーの家に入ったのは私ぐらいじゃないかしら……ふふっ」

チャプン。

春閣下(いいえ……私は765プロの一員じゃなかったわね……私はあの娘達からしたら部外者でしかない)

春閣下(私は天海春香の空蝉、影、偽物……居場所なんてない)

155: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/08(土) 22:46:12.55 ID:d2F6bm1i0
春閣下「やめましょう……らしくない」

春閣下「……それより本当に覗きに来ないつもりかしら?」

春閣下「……」うーん?

春閣下「もしかして……ホm」はっ

春閣下「だったら、美希やあずさにデレデレしない、か」

春閣下「……やっぱり……ここ……?」

春閣下「……」イラッ

春閣下「寝ている時に踏んでやる」うん

157: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/09(日) 00:01:37.97 ID:xqXjnOa80
春閣下「他人の家で長風呂するのもアレよね……上がりましょう」

春閣下「……タオルは何処かしら」

春閣下「プロデューサーを呼ぶわけにも……いいえ、この際仕方ないわね」

春閣下「プr……」

「はい」

春閣下「あら、ありがとう。気が利くわ……ね」

春閣下「……」いないよー?

シーン

春閣下「……」ふきふき

春閣下「……」きがえきがえ

158: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/09(日) 00:11:34.17 ID:HeIe0/i40
P「お、意外と早かったな……どれ、俺も……」

春閣下「……」ぎゅっ

P「良い香りだ(何のつもりだ)」

春閣下「……」ぎゅう

P「風呂入りたいんだけど……」

春閣下「我慢しなさい」ぷるぷる

P「ええ~」

159: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/09(日) 00:15:59.41 ID:NdfdY2Al0
春閣下「あなたは朝にお風呂入るようにしてるんでしょ?」

P「いや、違うけど」

春閣下「……だめ?」うるっ

P「イエス、ヨア、ハルカッカ!」

春閣下(私が言うのも何だけど、大丈夫かしら、この人)

P「んじゃあ、寝るか。俺はソファーに……お前はベット使ってくれ」

春閣下「え……」

160: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/09(日) 10:09:57.36 ID:wxshiZ8F0
P「結局、一緒に寝ることになりました……」

春閣下「すー……すー……」

P「あんは目を何処で覚えたのか……卑怯過ぎるだろ」

P「……本当に何を怖がってたんだ?」

「ねー」

P「こいつにも色々とあるんだろ……よし、寝よう」

P「あんまり自分を追い込むなよ……」

春閣下「……」

163: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/09(日) 22:22:43.04 ID:kKowzAc90
目覚まし「朝ですよ! こんなに可愛い目覚まし時計に……」ポチッ

P「……いい匂いがする」

P「……そう言えば、春閣下が泊まったんだったな」

春閣下「あら、もう起きたのね」

P「……」

春閣下「……寝ぼけてる?」

P「かなり」

春閣下「……早く顔を洗って来なさい。朝食を冷ましたりしてら、タダじゃおかないわよ」

P「……あい」

164: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/09(日) 22:24:57.10 ID:kKowzAc90
ジャーパシャパシャ

P「……タオル、タオル」

「はい」

P「何時もすまないなぁ……っと、これで完璧だな」

春閣下「食材ぐらい補給しときなさい。ロクな物が作れないわ」

P「時間がなぁ……っと、早く食べないと」

春閣下「まだ時間はあるんじゃない?」

P「早目に事務所へ行って、なるべく早く仕事を始めるんだよ」

167: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/09(日) 22:52:14.02 ID:Ab1LZRJy0
春閣下「……無理するなって言われたばかりでしょう」

P「そうなんだけどな……っと、お前は今日、どうするんだ?」

春閣下「今日は春香、事務所に来るのでしょう? 私が行くわけにもいかないじゃない」

P「だよな。まあ、好きにしてくれてて、良いから」

春閣下「ええ。そうするわ……」

P「ん、味噌汁って、やっぱ人によって味違うよな」

春閣下「そうでしょうね」

169: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/09(日) 23:02:13.57 ID:wxshiZ8F0
P「好きだよ」

春閣下「え……」どきっ

P「この味噌汁」

春閣下「……!」ゲシッゲシッ

P「今のは俺が悪かった! でも蹴らないで、地味に痛い!」

春閣下「朝食終わったら、弁当持ってさっさと行きなさい」

P「お、おう……」

春閣下「な、何よ……」

P「いや、嫁さん貰ったらこんな感じなのかなーって」

春閣下「……」ゴゴゴゴ……!

P「行ってきます!」シュタ!

ガチャ……バタン

春閣下「ふふっ……バカ」

170: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/09(日) 23:19:58.80 ID:K/R7C65k0
ーー765プロ事務所。

やよい「人の迷惑になる暴走はだめかなーって」殺劇舞荒拳

千早「容赦の欠片もない高槻さん可愛い!」

雪歩「あのね、真ちゃん。私は怒っているわけじゃないの。真ちゃんには真ちゃんの似合う格好と言うものがーー」

真「……」しゅん

伊織「ちょっと! 私のプリン食べたの誰よ! 」

真美「亜美じゃない?」

亜美「真美が食べてるのみたよー!」

伊織「……二人で食べたのね」

真美&亜美「「ちょwwww」」

171: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/09(日) 23:21:14.02 ID:K/R7C65k0
美希「あずさの膝枕なの……zzz」

あずさ「あらあら、甘えん坊さんね」

小鳥「頭が痛い……」

律子「ちゃんと自分の限界を考えて飲まないからーー」くどくどわふー

春香「あ、プロデューサーさん!」

P「……なんじゃこりゃあ?」

春香「ジーパン?」

P「違う」

172: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/09(日) 23:45:37.10 ID:Ltn/YuT10
社長「やあ! おはよう!」

P「おはようございます。あの……これは一体……?」

社長「なに、ちょっとしたサプライズだよ! 最近、どうもキミや小鳥君が寂しそうだったからね!」

P「じゃあ、昨日のは……」

社長「うむ! なんやかんやと手回しをしてたのだよ!」

P「凄いです!」

社長「そうだろう、そうだろう!」

P「社長は本当に社長だったんですね!」

社長「ん?」

P「感激しました!」

社長「そうかい? ハッハハハ……」

174: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/10(月) 00:00:51.60 ID:ICRyzjwO0
美希「この感覚は……」ぴきーん

美希「ハニー!」

P「よう、昨日ぶり……羨ましい所からの挨拶だな」

あずさ「あ、あらあら……プロデューサーさんが良ければーー」

美希「む、美希の膝にするの!」

P「しないよ」

美希「むー、いけずって思うな!」

あずさ「プロデューサーさんはいけずですねぇ……うふふ」

P「えー」

175: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/10(月) 00:05:38.80 ID:26/SUN6Z0
千早「くっ……プロデューサーに高槻さん、春香……私はどうすれば……! いっそのこと、四人で幸せに……」ぶつぶつ

P「……関わらないでおこう」

やよい「うう……千早さんが止まってくれません……」

P「だったら、近いうちに新しい技を伝授しようか」

やよい「本当ですか!? うっうー!」

P「やよいは可愛いなぁ」

真美「兄ちゃんだー!」

亜美「わーい! 兄ちゃん、兄ちゃん」

P「何だ、やけに懐くじゃないか」

178: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/10(月) 00:13:46.38 ID:h+00h4uc0
真美&亜美「「いおりんから守ってー!」」

P「ほらよ、伊織」ぽーい

伊織「にひひっ……気が利くじゃない……」

真美「うわうわ?あっさり裏切られたよー!」

亜美「鬼、悪魔、とある事務員!」

伊織「にひひっ……どうしてやろうかしら……」

真美&亜美「「亜美(真美)は良いから真美(亜美)は見逃して!」」

伊織「なら二人仲良く、お仕置きを受けさせてあげるわ」

真美&亜美「「ちょっwwww」」

180: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/10(月) 00:18:31.58 ID:Q75TKvSr0
律子「プロデューサー。おはようございます」

P「おう、おはよう……って、小鳥さん……」

小鳥「痛い、痛いよぅ……」しくしく

律子「プロデューサーがちゃんと小鳥さんを見ててくれないと……」

P「……じゃあ、律子がやってみる?」

律子「すみませんでした」

小鳥「うぅ……酷い……」しくしく

181: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/10(月) 00:28:46.07 ID:HLJY4yte0
こっそり付いて行って、こっそりとあの人を驚かしてやろう。周りにバレなければ問題ないだろう。

電車を使い、歩きで事務所まで。

あの人はどんな顔をするのかしら?

事務所まで辿り着く……何か騒がしい。
千早、やよい、美希、真美、亜美、伊織、真、雪歩、あずさ、律子、小鳥、社長、春香……そしてあの人。

楽しそうだった。変わりない。

私が……居なくても、事務所のみんなは。

楽しそうだった。

182: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/10(月) 00:39:57.54 ID:dzxdkrUL0
それはそうよね……私は天海春香の偽物だもの。

春香のフリをしてたら……私も一員なんだ、って勘違いしていた。

馬鹿みたい……私は私……春香じゃない……でも、みんなと過ごした記憶は私の中にもある 。

でも、みんなの記憶には私は居ないーー私は偽物だから。

186: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/10(月) 22:31:44.48 ID:Q75TKvSr0
ーー公園。

春閣下「帰りましょう……こんな所に居ても仕方ないわ」

春閣下「……何処に帰れば良いのかな……?」

??「閣下ちゃん……」

春閣下「……あなた」

春香「隣、座っても良い?」

春閣下「……ええ」

187: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/10(月) 22:33:41.19 ID:Q75TKvSr0
春閣下「どうしてここが?」

春香「私も何かあったらここに来るから……って、これが聞きたい訳じゃないよね?」

春香「何となく、ううん……夢で見てたから、閣下ちゃんの」

春閣下「……そう」

春香「消えるつもり?」

春閣下「……あなたならわかるでしょう? 私が何なのかぐらい」

春香「……あるよ。皆なら、きっと閣下ちゃんを受け入れてくれる」

春閣下「でしょうね……でも、それだけは駄目」

188: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/10(月) 22:36:31.98 ID:0GAssTUj0
春香「どうして?」

春閣下「私があなたの偽物だから……そんなの偽の居場所にしかならない」

春香「……何でそういう風に考えちゃうの?」

春閣下「……」

春香「本物とか偽物とか、どうでも……」

春閣下「どうでも……?」

春香「あ、違う……!」

春閣下「どうでも良いなら! どうでも良いなら、天海春香を私に渡してよ!」

春香「閣下ちゃん……」

189: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/10(月) 22:39:16.64 ID:qESyfUu30
春閣下「私の中には、春閣下として皆と過ごした記憶がある……でも皆にはない!」

春閣下「その記憶も偽物! 偽物だらけの私にどうしろって言うの!」

春香「閣下ちゃん……この公園が何なのかわかる?」

春閣下「何よ……急に」

春香「良いから」

春閣下「ここは……あなたが」

春香「うん」

「「あの人と出会った場所」」

190: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/10(月) 22:40:27.25 ID:qESyfUu30
春香「私ね、あの日があったから今の私があるんだと思う」

春閣下「……」

春香「でも、あの出会いは私の。閣下ちゃんの出会いじゃない」

春閣下「……ッ! 何が言いた……」

P「……よう」

春閣下「……何で」

春香「だから、今日を閣下ちゃんのその日にしよう?」

191: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/10(月) 23:41:19.22 ID:AyDY/xPo0
P「……お前はどうしたい?」

春閣下「わ、私は……」

P「皆と一緒に居たいか、居たくないか……決めてくれ」

春閣下「決めて……どうすると言うの……」

P「お前が悩みに悩んで、苦しんでいるのは知っているーーそれでも、俺達と一緒を選ぶなら」

P「俺がお前を守るよ。頼りないかも知れないけどな?」

春閣下「わ、私はーー」

193: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/11(火) 22:08:27.57 ID:JO+AIL+C0
ーー765プロ事務所。

小鳥「……っと言うことなの」

真「成る程ね……昨日の違和感はそれだったのか」

美希「昨日話してた春香が違う春香で……あれ? じゃあ、今日話してた春香は……もーう! わけわかんないの!」

あずさ「あらあら、びっくりねぇ?春香ちゃんが二人居たなんて……双子さん?」

律子「聞いてました?」じろ

あずさ「冗談よ?」

雪歩「……あずささんの冗談は分かりにくいですぅ」

あずさ「あら? そうかしらぁ……?」

194: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/11(火) 22:10:26.35 ID:JO+AIL+C0
亜美「ってかさぁ?」

真美「なんで黙ってたの?」

全員(納得している顔)

真美「うわうわ?! 何か良くわからないけど、ちつれいなことぽいよ!?」

亜美「許せませんな。兄ちゃんには亜美と真美の膝椅子の刑にしなくては!」

千早「私は知ってたわ」どやぁ

真美亜美「「納得いかない!」」

やよい「私も知ってました!」

伊織「そう。やよいは賢いわね」なでなで

やよい「えへへ……」てれてれ

196: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/11(火) 22:42:06.15 ID:j0CSAJlM0
伊織「それで? 春香とプロデューサーはそのもう一人の春香を迎えに行っている訳ね?」

小鳥「うん、もうそろそろだと思うけど……」

社長「なに、彼と天海君に任せておけば問題ないだろう」

律子「……ですね」

美希「仲間が増えてライバルがまた増えたの……春香はともかく、もう一人の春香は警戒しないと、なの」

小鳥(いい感じの関係図が……ピョヘヘ)

197: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/11(火) 22:52:50.33 ID:j0CSAJlM0
「「ただいま帰りました」」

社長「やあ、少し遅かったね?」

P「はい。ご迷惑かけてすみませんでした」

社長「いや、責めている訳ではないよーーそれと彼女が」

P「はい。ほら」

春香「閣下ちゃん。プロデューサーさんの後ろに隠れてないで頑張って!」

春閣下「わ、分かっているわよ!」

千早(もう一人の春香も可愛いわ……この娘も加えるべきかしら?)

春香(千早ちゃんが真剣そうな顔を……閣下ちゃんの事を考えてくれているんだね)

200: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/12(水) 12:50:16.72 ID:Ha0PX4LS0
春閣下「私が……もう一人の春香よ」

春閣下「いきなりの事で皆も混乱していると思う……でも……私を受け入れて欲しいの」

P「俺からも頼むよ」

春香「みんな、お願い!」

美希「意味がわからないの」

春香「美希…….」

美希「あ、誤解しないでね? ミキは何でそんなお願いするかがわからないって言ったの」

美希「びっくりしたけど、そっちの方の春香ともお友達になりたいと思っていたんだよ?」

P「……美希」

美希「だからそんなお願い意味ないて思うな! あはっ☆」

202: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/12(水) 21:58:24.90 ID:VBQNR3Gj0
伊織「……私達も美希と同じよ」

伊織(言いたい事、全部美希に言われたわね)

真「へへっ賑やかになりますね!」

律子「十分、賑やかなんだけど……
ま、悪い事じゃないわね」

雪歩「あ、それなら新しい湯呑み買わないと……」

小鳥「掛け算のパターンが増えて暫くは困らないわ!(良かったわね。閣下ちゃん)」

やよい「算数ですか?」

小鳥「な、何でもないのよ?」

203: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/12(水) 21:59:52.88 ID:VBQNR3Gj0
真美「ターゲットが増えましたなー亜美さんや」

亜美「腕が鳴りますなー真美さんや」

千早「亜美、真美? 余り困らせたらダメよ?」

あずさ「ところでプロデューサーさん?」

P「はい?」

あずさ「閣下ちゃんはアイドルの活動は……」

204: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/12(水) 22:13:16.11 ID:MtJmKPbr0
春閣下「……アイドル活動をするつもりはないわ」

P「彼女には簡単な事務を手伝ってもらいます」

社長「残念だが……自分で決めた事なら仕方ないね」

律子「……本当にいいの?」

春閣下「律子。あなたにならわかる筈よ……そんな事出来っこない」

律子「……そうね」

春閣下「それに、アイドルじゃないからこそ手に入る物もあるわ……」ちらっ

律子「……成る程」くすっ

205: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/12(水) 22:37:41.65 ID:RUx29S//0
P「違う。構えはこうだ!」

やよい「こう、ですか?」あちょー

P「え、何?」

春閣下「何でもないわ。ふふっ……」

美希「む、何かハニーが取られちゃうような予感がするの!」

春香「あはは……まさかぁ……だよね?」

春閣下「さて、どうかしら?」

春香「閣下ちゃん!?」

215: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/13(木) 23:22:38.95 ID:Zj/FlZyA0
美希「こうしちゃいられないの! ハニー!」

春香「プロデューサーさん!」

律子「はいはい。アンタ達は仕事があるでしょ!」

春香「うぅ……そうでした……」

美希「律子……さん。今はそれどころじゃないの! ハニーが、ハニーが!」

律子「そのプロデューサーが一生懸命取って来た仕事よ?」

216: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/13(木) 23:38:46.09 ID:3yqwNYmC0
美希「む、その言い方は卑怯なの」

伊織「卑怯も何も事実じゃない……」

美希「デコちゃんは黙ってるの!」

伊織「デコちゃん言うな!」

美希「ハニー! ミキが居ない間に浮気したら、やっだからね!」

P「浮気って……美希は俺の何なんだよ」

美希「 ここは美希以外には眼中に無いよ……って言うところなの!」

217: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/13(木) 23:48:04.15 ID:lSVDYpQi0
P「お前なぁ……」

美希「そっちの春香も! ハニーに手を出したらや!」

春閣下「……ふふっ」

律子「はいはい。春香」

春香「美希、いい子だから行こうね?」

美希「HA☆NA☆SE! あぁん! ハニー!」

218: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/14(金) 00:07:56.79 ID:ZbndVoel0
真「春香に引きずられて行っちゃいましたね……」

雪歩「大丈夫でしょうか……」

伊織「事務所から出たら観念するんじゃない?」

律子「そうね。そこら辺の分別が出来るようになった分、美希も成長しましたね」

P「……そうだな」

伊織「前は扱い辛かったものね……」

219: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/14(金) 00:12:41.51 ID:zO2rgnKM0
P&律子「……」

伊織「……何よ。何か言いたいわけ?」

P&律子「「別に?」」

千早「プロデューサー。私もそろそろ……」

P「お、自動OFFになってたか」

千早「? 変なプロデューサー」くすっ

220: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/14(金) 00:41:42.81 ID:cptxUieB0
千早「久しぶりに皆と話せて楽しかったです」

P「そうか。良かったな」

千早「はい……それでは、また」

真美「うわうわー! 真美も途中まで一緒に行くって言ったじゃん!」

千早「そんなに慌てなくても置いて行ったりしないわ」

真美「だったら手を繋いで行こうよー」

千早「ふふっ……仕方ないわね。わかったわ」

真美「やったー!」

221: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/14(金) 00:48:24.35 ID:cptxUieB0
真「っと、ボクもそろそろ……」

雪歩「あ、近くまで一緒に行って良い?」

真「もちろん! やよいは雪歩とだったよね?」

やよい「はい! 私もご一緒します!」

P「おう、頑張ってこい」

律子「私達もそろそろ行くわよ」

あずさ「久しぶりに皆と話せて良かったわねぇ」

伊織「……否定はしないわ」

223: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/14(金) 18:50:48.27 ID:u9en1WMU0
亜美「ねぇねぇ、何って呼べば良いの? はるるんマークII?」

春閣下「それはやめて」

亜美「んじゃあ、かっかんと呼ぼう!」

春閣下「か、かっかん……?」

律子「亜美、行くわよ」

亜美「ラジャーラジャー!」

春閣下「……かっかん」ぼそっ

224: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/15(土) 01:22:10.41 ID:Kiet3VWh0
律子「それではプロデューサー。私達も行って来ます」

P「ああ。気を付けてな」

律子「はい。じゃあ、あなた達。行くわよ」

竜宮小町「はーい」

春閣下「……皆が行った途端に静かになったわね」

P「そりゃあな……っと、俺もそろそろ打ち合わせに行かないと」

春閣下「……遅くなるの?」

225: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/15(土) 01:23:27.40 ID:Kiet3VWh0
P「そんなに遅くはならないと思うけど……」

春閣下「そう、わかったわ……行ってらっしゃい」

P「……おう」

小鳥(今の夫婦のやり取りみたい、って言ったら怒られるかな……)

小鳥「気をつけて行って来て下さいね」

P「はい。事務所をよろしくお願いします」

226: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/15(土) 01:25:13.19 ID:Kiet3VWh0
小鳥「……二人だけになったわね」

春閣下「そうね。何か手伝うわ」

小鳥「それじゃあ、この書類を……」

小鳥携帯「メール受信するの……だる……電気、ちょうだい?」

小鳥「あら、プロデューサーさんからのメール……うふふ」

春閣下「?」

小鳥「あ、何でもないわ。この書類を整理して貰える?」

春閣下「え、ええ……」

227: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/15(土) 18:37:23.90 ID:cm0pWvxB0
小鳥「閣下ちゃん。この後、私と一緒に向かって欲しい所があるの」

春閣下「……私が行く意味あるの?」

小鳥「もちろん! 閣下ちゃんが居ないと話にたらないの!」

春閣下「そ、そう……わかったわ。でも、何があるの?」

小鳥「765プロ全体の問題と言っても過言じゃないわ」

春閣下「全体……良くわからないけれど、私に出来る事ならやるわ」

小鳥(ちょろい)

228: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/15(土) 18:52:13.91 ID:cm0pWvxB0
小鳥「さあさあ! 行くわよ♪」

春閣下「ちょっと……何処へ……」

小鳥「タクシー!」

運転手「わかるわ。何方まで?」

小鳥「○○までお願いします!」

運転手「○○……ええ、勿論。わかるわ」

春閣下「……危ない所じゃないでしょうね」

小鳥「行けば」きりっ

運転手「わかるわ」キリッ

春閣下「……」イラッ

229: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/15(土) 19:31:31.39 ID:oeFMG/d00
春閣下「……カラオケ?」

P「お、来たか……」

春閣下「何で……?」

P「お疲れ様です」

小鳥「いえいえ、皆はもう?」

P「はい。後は主役を待つだけです」

春閣下「話が見えないのだけど……」

P「行けばわかるって」

春閣下「ちょっと……手を引っ張らないで……!」

小鳥「急いで急いで♪」

春閣下「せ、背中を押さないで……!」

230: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/15(土) 22:36:11.45 ID:SbUaBUOU0
P「よし、この部屋だ。先に入れ」とんっ

春閣下「……なっ」

春香「閣下ちゃん!」

「765プロへようこそ!!」

春閣下「……」ぽかーん

春香「閣下ちゃんの歓迎会ですよ! 歓迎会!」

232: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/16(日) 10:39:32.76 ID:SV1B5Kpu0
伊織「全く、もう少しマシな所なかったの?」

社長「いや、もう少し良い場所があったんだが……」

美希「こっちの方が765プロらしいって思うな」

真「まあ……確かに」

雪歩「確かに、私達らしいですぅ」

やよい「私は楽しいですよー?」

律子「やよいは良い子ねぇ……」

P「ってな訳で、今日は無礼講だ」

春閣下「そ、そう……?」

233: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/16(日) 10:44:10.55 ID:SV1B5Kpu0
真美「かっかんも座って、座ってー」

春閣下「え、ええ……」

亜美「採点で一番低かった人は罰ゲームだかんね!」

千早「……え? わ、私……聞いてないのだけど……」

小鳥「だ、大丈夫かなぁ……自信ありません」

P「小鳥さんは歌が上手いじゃないですか」

小鳥「な……いつ聴いたんですか!?」

P「この前酔っ払っいながらの帰り道に」

小鳥「」

234: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/16(日) 18:40:03.15 ID:n6D3/Ya70
P「デュアル仕様!」

社長「Vega」

P「Ultair」

P&社長「Action-ZERO♪」

デッデデーン95点

P「ふっ……」

社長「まだまだ衰えていないね!」

小鳥「デュエットでこの点数……だと……?」

236: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/17(月) 02:09:10.98 ID:/3eb6LsA0
律子「一人じゃ辛いからーー」

真美「どんな未来が待ってるんだろうーー」

雪歩「君は聴こえる? 僕のこの声が闇に虚しくーー」

美希「いつも通りのある日の事ーー」

伊織「女の子は誰だってーー」

P「いや、皆歌上手いな……」

小鳥「律子さん以外はアイドルですし……」

社長「カラオケっと言う物は楽しいものだね。若返った気分だよ……次は海導っと」

237: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/17(月) 02:15:31.67 ID:jA1RDQ3d0
P「歌わないのか?」

春閣下「歌える歌……あの子と被っちゃうのよ」

やよい「だったら一緒に歌いましょう!」

春閣下「……」

やよい「ダメ、ですか……?」

春閣下「いいえ……一緒に歌いましょう」

やよい「うっうー!」パァ

春閣下「ふふっ……歌は何かしーー」

キラメキラリ

春閣下「」

238: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/17(月) 18:41:43.47 ID:I/HHabDe0
春閣下「歌い……きった……わ」

P「よくやったよ」

春閣下「笑いを堪えていたわね……」ゲシッ

デッデデーン97点

P「良かったじゃないか……痛い、痛いって!」

小鳥「自業自得ですよ」

P「小鳥さんは隠し撮りしてたじゃないですか……」

小鳥「ちょっ……」

千早(小鳥さんが隠し撮り……隠し鳥……)

千早「……ふふっ」

春香「千早ちゃん?」

千早「何でもないわ」キリッ

239: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/17(月) 19:04:50.94 ID:6Lo1n0Yd0
亜美「結局。88点の兄ちゃんがビリだねー」

真美「片翼の天使なんか歌うからだYO」

P「歌でアイドルに勝つなんて無理ゲーだろ……」

美希「ミキは機械が可笑しいって思うな!」

P「美希は良い子だなぁ」なでなで

小鳥(良く歌えたなぁ……)

真美「あのままやってたら、はるるんがビリだったのにー!」

春香「た、助かった……」

千早「プロデューサー」

P「千早が考えているような事じゃないよ」

千早「そうですか」くすっ

244: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/18(火) 01:41:34.95 ID:ZsQP88iO0
亜美「罰ゲームは……」

P「今すぐ家に帰れってか? 仕方ないなぁ……」いそいそ

亜美「言わないよ!? 帰る準備しない!」

真美「かっかんに決めて貰いまSYO!」

春閣下「……私が?」

真美「だって、かっかんが主役だしー」

亜美「ねー」

春閣下「……そうね。後で夜景の綺麗な場所にでも連れて行って貰いましょうか」

245: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/18(火) 01:43:56.29 ID:ZsQP88iO0
小鳥「それって罰ゲームって言うより……」

春香「デートじゃないですか!」

春閣下「デ……!?」

美希「そうな……」

律子「はいはい。あなた達も罰ゲームの事は納得してたじゃない」

春香「そ、そうなんですけど……私と同じ顔の女の子がプロデューサーさんとデートするのは……複雑と言いますか……わかりました」

美希「ぐぬぬ……今は引くしかないの」

246: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/18(火) 01:56:19.45 ID:y+oD/3BK0
社長「丁度いい時間だ。そろそろお開きにしようじゃないか」

真「えぇーそんなぁ……」

真美「まだまだ遊び足りんないよー!」

亜美「ぶーぶー」

律子「仕方ないでしょう。明日も仕事があるんだから」

社長「なに、また機会があるさ」

あずさ「うふふ……そうですね」

伊織「ま、十分じゃない?」

雪歩「今日は久しぶりに皆と遊べて……楽しかったです」

247: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/18(火) 02:08:51.21 ID:LyJKCSrU0
P「じゃあ、何人か俺の車に……」

春香「プロデューサーさんは閣下ちゃんを連れて行ってあげて下さい」

P「そうか……わかった。そうするよ」

春香「はい。そうしてあげて下さい」

春閣下「春香……」

春香「……負けないからね」ぼそっ

春閣下「なっ……」

P「おい、行くぞ」

春香「ほら早く行かないと、プロデューサーさんが待ってるよ?」

春閣下「え、ええ……また」

248: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/18(火) 02:10:55.05 ID:LyJKCSrU0
千早「……良かったの?」

春香「うん。でも譲るのは今日だけだから」

千早「……そう」

春香「諦めないよ。私」

千早「……私もよ」

春香「え?」

千早(春香、もう一人の春香に高槻さん、プロデューサー……必ず成し遂げてみせるわ)

千早「……ふふっ」

春香「何だろう……寒気が……風邪かな?」

千早「ダメよ春香。身体には気をつけないと……ふふふっ」

249: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/18(火) 02:24:54.33 ID:LyJKCSrU0
ーーP車内。

P「……何か寒気が……冷房かかってないよな?」

春閣下「……私も」がたぶる

P「……まあ、いいや。夜景だっけか?」

春閣下「本気にしてたのね……」

P「行くのやめるか?」

春閣下「……ん、行く」

P「了解。近場は……よし、あそこにするか」

春閣下「詳しいの?」

P「色々とあるんだよ。すぐに着くから待ってろ」

250: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/18(火) 21:45:59.01 ID:XDbjiTAg0
ーーとあるビルの屋上。

春閣下「……綺麗」

P「自然の夜景も良いが、これはこれで良いだろう?」

春閣下「ええ……でも良いの?」

P「ここの社長に許可は貰っているから大丈夫。好きなだけ眺めてくれってさ」

春閣下(どんな手を使ったのかしら……)

P「位置的に中々、見れない光景だからな。ゆっくりと楽しんだら良い」

春閣下「……私だけ?」

P「あんまりこういう場所は強請られないからな……」

春閣下「……そう」

251: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/18(火) 21:59:09.71 ID:hSsLl3k50
春閣下「これで良かったのかしら……」

P「お前……まだ……」

春閣下「皆が幾ら私を認めても世間から見れば、私は異質な存在よ?」

P「上手くやる」

春閣下「何時まで隠し通すつもり?」

P「何時までも、だ」

春閣下「他人の空似で通すの? 通せるわけない……きっとDMAも全部、同じなのよ?」

P「……」

春閣下「私が入院したりして、そこでバレたりする可能性は?」

P「……それでも守る」

春閣下「理屈じゃないのね……」

P「無理なんて初めからわかってるさ。それでも……」

春閣下「……?」

P「お前と離れたく無いんだよ」

252: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/18(火) 22:12:33.27 ID:225QLHWq0
春閣下「……バカね」

P「……まあな」

春閣下「ねぇ……このリボン覚えてるかしら?」

P「……お前と春香を二人に分けたリボン」

春閣下「……そうよ」

P「それがどうかーー」

春閣下「……ねえ」

P「?」

春閣下「このリボンを解いたら……」

P「……!」

春閣下「……どうなるのかしら?」

256: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/19(水) 00:26:16.72 ID:NGkLXwep0
P「馬鹿な事を言うな」

春閣下「本気よ? 皆が受け入れてくれて嬉しい……でも、不安ばっかりなのは事実だもの」

春閣下「……だから」

しゅる

P「やめろ!」

春閣下「プロデューサー……嬉しかったわ」

P「良いから! リボンを着けろ!」

春閣下「得体の知れない私に優しくてくれた、家に上げてくれた、皆が私を受け入れてくれた……もう、十分」

258: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/19(水) 08:59:06.56 ID:VMsBSltY0
>>257
そんなに似てます? 私はそれを見たことないので。


P「十分……?」

春閣下「……ええ」

P「そんな顔をして良く言う」

春閣下「……言ってくれるわね」

P「プロデューサーは人の顔を見る職業だからな、大体わかる……十分なんてのは嘘だろ?」

春閣下「ええ……そうね。私にはやり残した事があるわ」

P「なら、もう一度……俺を信じてくれないか?」

259: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/20(木) 00:44:57.87 ID:RKfoVXnt0
春閣下「今までのはあなたの本心?」

P「当たり前だ」

春閣下「なら……私の今やりたい事は終わったわ」

P「……?」

春閣下「今更リボンを外したぐらいで私が消えるわけないじゃない。大体、リボンを着けながらシャワーを浴びたりしてると思ったの?」

P「……あ」

春閣下「案外、抜けているのね?」

P「」

261: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/20(木) 16:10:05.20 ID:XOn5nPTY0
P「……」

春閣下「……ねえ」

P「……」

春閣下「……?」

P「……」

春閣下「聞いてるの?」

P「……」

春閣下(からかい過ぎたかしら……?)

P(やばい。すっごく恥ずかしい……)

春閣下「ね、ねえ……」オロオロ

263: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/21(金) 00:13:16.80 ID:C65B9oP/0
P(必死になってた俺、すっごい恥ずかしい! 何が)

春閣下「ちょっと…….」

P『お前と離れたくない! キリッ!』

春閣下「……やっぱり、怒っているのね?」

P(だよ! バカ丸出しじゃないか!)

春閣下(やり過ぎた……なら、謝るべきかしら……?)

P(……こんな事考えている事自体が恥ずかしい)

春閣下「あの……」

P「……」

春閣下「騙して悪かったわ……だから……無視、しないで……」

264: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/21(金) 00:51:36.55 ID:orgAS7oX0
P「なあ……春閣下」

春閣下「! ……な、何……?」

P「良い時間だ……帰ろうか」

春閣下「え? え、ええ……」

P(気にしても仕方ないよな……)

春閣下(何だったのかしら……でも、良かった)

P「帰りに何か食べてくか? ラーメンとか」

春閣下「……簡単な物で良いなら作ってあげるわ」

P「お、そうか。そっちのが良いな」

春閣下「……ふふ」

P(……機嫌が良いな。何かあったのか、よくわからないな)

265: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/21(金) 01:31:36.57 ID:D93Rwlij0
ーー翌日、765プロ。

P「おはようございます」

春閣下「おはよう」

小鳥「プロデューサーさんに閣下ちゃん。おはようございます」

社長「やあ、おはよう!」

P「社長が朝から事務所に顔を出されてるなんて珍しいですね。社長室に居られることが多いですのに」

社長「いやぁ……私もキミ達との交流をなるべく増やそうと思ってね」

P「それは良い考えですね」

社長「だろう? 何か悩みがあったら言いたまえ!」

P&小鳥「「それじゃあ、給料をーー」」

社長「すまない。用事を思い出したよ」ダッシュ

P&小鳥「「逃げた!?」」

春閣下「くすっ……全然、ダメじゃない」

267: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/22(土) 00:13:40.69 ID:ld5+DTG+0
P「……あれ? 春香とやよいって、午後からじゃなかったか?」

春香「来ちゃいました♪」てへっ

やよい「来ちゃいました♪」てへっ

春閣下「同じ事言っているのにこの違いは……」

小鳥「流石は春香ちゃんクオリティ……」

春香「な、何ですか!」

P「……春香」ほろり

春香「プロデューサーさんまで!?」がーん

268: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/22(土) 00:28:06.33 ID:OVB9gzB40
P「冗談はさて置き……時間までどうしているつもりだよ」

春香「閣下ちゃんとお話してます!」

春閣下「嫌よ」

やよい「私もお話がしたいかなーって」

春閣下「勿論よ」なでなで

春香「……泣いて良いですか?」

春閣下「とは言っても、私は事務の手伝いがーー」

P「別に構わないぞ」

小鳥「そうよ? ゆっくりで良いのよ?」

春閣下「だけど……いいえ……そうね、そうするわ」

269: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/22(土) 00:43:26.80 ID:ysIAP6ZY0
春香「そうだ。クッキー焼いて来たんだ」

やよい「春香さんのクッキーですか!? 嬉しいです!」

春閣下「…….」

春香「あ、またクッキーかよ。ちょっとはバリエーション増やせよなぁ……って思ったでしょ!」

春閣下「いや、思ってない」

春香「なんと、今日のクッキーはただのクッキーじゃありません! はい。小袋に分けてあるから、一つずつね」

やよい「あ、事務所の皆の顔です!」

春香「プロデューサーさんと小鳥さんにも……はい」

P「これはまた……ありがとうな、春香」

小鳥「何時もありがとう。春香ちゃん」

270: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/22(土) 00:59:13.63 ID:jydotNV00
小鳥「プロデューサーさん。ちょっと良いですか? ーーのことなんですけど」

P「それはーーでお願いします」

小鳥「わかりましたーーあ、それと……」

春香「凄いよね……プロデューサーさんと小鳥さん」

やよい「かっこいいです!」

春閣下「……普段はアレな分ね」

春香「あはは……」

千早「おはようございます」

276: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/22(土) 09:05:34.82 ID:Dk8dMPGy0
春香「千早ちゃん! おはよう」

千早「あら、春香も来てたのね……おはよう。高槻さんも」

やよい「おはようございます!」

千早「……」

春閣下「……なに?」

千早「ごめんなさい。何も無いわ……おはよう」

春閣下「おはよう……」

春香「千早ちゃんにも、はい!」

277: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/22(土) 09:15:01.29 ID:7MZB14La0
千早「クッキー? 春香のクッキーは好きなのだけど……無理してない?」

春香「うーん……好きでやってるから、大丈夫だよ!」

千早「……そう。なら良いのだけど……あら、クッキーの形が……皆の顔をしているのね」

春香「自信作だよ!」

やよい「とっても美味しいです!」

千早「ふふっ……本当に皆の分もあるのね、可愛らしいわ」

千早「高槻さんのクッキー……閃いたわ!」

278: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/22(土) 09:27:45.11 ID:lBgwar390
やよい「千早さん?」

千早「何かしら」ぺ  ろ

やよい「どうして私の顔の形をしたクッキーを舐めてるのかなーって」

千早「深く味わう為よ」キリッぺ  ろ

やよい「そうなんですか! 春香さんのクッキー美味しいですよね!」

千早「うふふっ……そうね、高槻さんも……是非、私の顔の形をしたクッキーを……!」

春香「プロデューサーさん!? また千早ちゃんのスイッチがーー」

P「……」そらし

小鳥「……」そらし

春香「あ、あれ?」

春閣下「同時に目を逸らしたわね……」

279: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/23(日) 00:23:08.55 ID:FrUVPLED0
千早「高槻さんも私を食べて? さあ、さあ!」

やよい「千早さんが何か怖いです……」

P「千早……いい加減にしないと、あずささんと美希の三人でグラビア撮影の仕事入れるぞ」

千早「……春香。クッキーありがとう」

春香「あ、うん……」

春閣下「よっぽど、嫌なのかしら……」

やよい「千早さんは今日、どんなお仕事があるんですか?」

千早「歌番組の収録よ」

やよい「凄いです! 私はお料理番組なんですよ」

280: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/23(日) 00:37:58.18 ID:FrUVPLED0
春香「それって、やよいがレギュラーのだよね?」

やよい「はい! そうですよ」

千早「その番組はよく参考にさせて貰ってるわ」

やよい「本当ですか? 嬉しいです!」

春香「千早ちゃん。誰かさんに食べて貰っても良いように練習してるもんね?」

千早「は、春香!」

やよい「誰ですか? あ、もしかしてーー」もがっ

春閣下「黙っていてあげなさい……皆、頑張ってるのね」

281: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/23(日) 00:44:30.75 ID:46nrB2Ma0
春香「……ねえ」

春閣下「……」

春香「閣下ちゃんもアイドルしたいんじゃないの?」

春閣下「別に……ここに居られるだけで私は満足よ」

やよい「……閣下さん」

春閣下「そんな顔は似合わないわよ?」

千早「あなたは……それで良いの?」

春閣下「良いのよ」

春香「……」

282: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/24(月) 21:34:52.53 ID:BBhC4JoU0
小鳥「区切りが良いですし、少し休憩にしましょうか」

P「……もうそんな時間ですか」

小鳥「仕事してると時間の流れが速く感じますね……」

P「……嫌ですね」

小鳥「いや、全く……」

千早「年寄り臭いですよ……二人とも」

P「はん! 自分は若いからって余裕ってか!」

小鳥「その余裕は今だけだから! 時間の流れなんて黒い稲妻の比じゃ無いんだから!」

千早「あの……わ、私……そんなつもりではーー」

283: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/24(月) 21:40:15.56 ID:D4AYUR010
春香「千早ちゃん」

千早「は、春香! わ、私どうしたらーー」

春香「プロデューサーさんと小鳥さんの冗談だから」

P「見ましたか小鳥さん」

小鳥「見ましたとも、慌てる千早ちゃん……可愛かったですね」

千早「」

春香(何時もの仕返しかな……)

春香「プロデューサーさん。少し時間良いですか?」

P「……ああ」

284: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/24(月) 22:13:05.97 ID:ExYDVnL80
P「話というのは……あいつの事か?」

春香「はい。閣下ちゃんはーーやっぱり、アイドルがやりたいんだと思います」

P「……そうだな。俺もそう思う。本人が良いなら是非、やらせてやりたいとも思ってるーーが」

春香「難しい、ですか?」

P「顔はお前と瓜二つだしな……そんな二人が同じ事務所でアイドルをやってる、なんてな……」

春香「私と双子という事にすればーー」

P「すぐバレるだろうな。今のままじゃ……調べようとする奴も出て来るだろうし」

春香「どうにも、ならないんですか……?」

P「諦めるつもりは無いけど……難しい、な」

春香「そうだ……私と交代しながらアイドルすればーー」

285: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/24(月) 22:41:46.54 ID:srIkxh820
P「……ファンを騙して、か?」

春香「そんな言い方……!」

P「すまん……だが、それをしたら喜ぶと思うか?」

春香「傷つく、と思います……ごめんなさい……考え無しに……」

P「それだけ一生懸命なんだろ? 悪くはないさ……それより、本当にアイドルをやりたいかを本人に聞かないとな……」

春香「素直に言うと思います?」

P「……素直にさせる方法はあるにはある……強引だけど」

春香「それって……」

P「耳貸して」

春香「は、はい……」

286: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/24(月) 22:51:52.16 ID:Wcgx/DAm0
P「それはだなーー」

春香「ひあっ! く、くすぐったい……んっ……!」

P「お前な……」

春香「が、我慢します……」

P「……」

春香「え……た、確かに強引ですね……」

P「元々予定していた来週のライブに春閣下を招待し、お前達が最高のステージを見せるだけだ」

春香「うぅ……それが難しいんですけど……皆で、か」

P「ああ。皆の力で、だ」

春香「……やります!」

287: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/26(水) 21:59:23.36 ID:34gTjYRN0
P「そうか……春香ならーーいや、誰に聞いてもそう言いそうだな」

春香「そうですよ。皆、優しいですから」

P「春香はその中でも飛び抜けてるけどな?」

春香「そ、そうですか? ……照れちゃいますね」

P「照れるような事でも無いだろ」

春香「もう! プロデューサーさんは鈍感ですね!」

P「何で怒られたんだろう……」

288: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/26(水) 22:01:13.19 ID:34gTjYRN0
P「皆にも言っておいてくれ」

春香「もうメールで皆に一斉送信しちゃいました!」

P「早いな。おい」

春香「そうと決まればレッスンですよ! レッスン!」

P「張り切ってる所悪いけど……春香は、今からTV局な」

春香「で、でも……空いた時間にするぐらいなら大丈夫ですよね!」

P「良いけど、無茶するなよ?」

春香「プロデューサーさんもですよ?」

P「……言うようになったな」

春香「えへへ……」

289: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/26(水) 22:04:24.37 ID:Z0LRUX5d0
その日からアイドル達、それぞれの特訓が始まった。

美希「あ! ミキのおにぎり食べちゃ、ダメなの!」

伊織「ひ、一つぐらい良いじゃないのよ!」

忙しい間を縫ってのレッスンは決して楽ではない。

真美「うわうわー! 何でそこで乗り状態になんのさー」

亜美「するつもりは無かったんだよー」

だけど、苦ではなかった。何故かと聞いたら彼女達はこう答えるだろう。

雪歩「んー……あ、この湯呑みは閣下ちゃんに似合うかも!」

真「そう? ボクはーーこっちの方が……」

それは仲間のーー友達の為だったから。

291: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/28(金) 12:11:29.02 ID:UC6BfASu0
律子「ちょっと……本当に私もやるの?」

伊織「当たり前じゃはい。プロデューサー兼アイドルでしょう?」

律子「私は正真正銘のプロデューサーです!」

亜美「律っちゃん……」

律子「な、何よ……」

亜美「かっかんの為なんだよ? 嫌なの……?」うるうる

律子「あ、亜美? ……べ、別に嫌な訳じゃ……」

亜美「律っちゃんが出ないなら……中止にするしか無いよね……」

あずさ「泣かないで亜美ちゃん……」

亜美「あずさお姉ちゃんも泣いてんじゃん……う、うえ……」

あずさ「……亜美ちゃん」ぐすっ

律子「わ、わかったわよ! やれば、やれば良いんでしょう!」

亜美&あずさ「「やったー」」

律子「」

伊織「律子もまだまだね……にひひっ」

292: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/28(金) 23:21:59.07 ID:pDE8PlCR0
小鳥「上手くいくと良いですね」

P「いきますよ。その為に皆が頑張っているんですから」

春閣下「何の話?」

P「今度のライブだよ」

春閣下「……ふーん?」

小鳥「閣下ちゃん。この書類を纏めて貰える?」

春閣下「わかったわ」

P「あ、電話して来ますね」

小鳥「はい」

293: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/28(金) 23:26:47.58 ID:Jdgt66lc0
P「……もしもし。765プロのーーと申します」

P「いえいえ。お孫さんには私も学ぶ事が多くて……はい? 婚約……いや、まだ独り身なんで」

P「鈍感……確かによく言われますが、よくご存知で……あれ、呆れてます?」

P「……先日、お話した件なんですが……はい」

P「一人のアイドルを生み出すのに是非とも、会長のお力をーー」

P「……本当ですか? ありがとうございます。このご恩は必ず……」

P「それでは、約束の日にーー水瀬会長」ニヤリ

小鳥(悪い顔してるなぁ……)

297: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/29(土) 23:25:45.01 ID:92HGRTIn0
ーーライブ当日。

P「皆、間も無く時間になるけど、問題ないな?」

春香「はい! 大丈夫です!」

千早「私も心身共に問題ありません」

美希「もう待ちきれないの!」

真「久しぶりの皆揃ってのライブですからね! もう、張り切っちゃいますよ!」

雪歩「ふ、震えて来ました……けど……こ、これは武者震いなんですぅ!」

真美「真美に任せとけば、大丈夫だ。問題ない」

亜美「亜美、ライブが終わったら……ううん、何でもないよー」

P「……そこ、いらんフラグを立てない」

298: ◆IIiEuGs1j. 2014/03/29(土) 23:27:32.51 ID:92HGRTIn0
やよい「大丈夫です! たーくさん、練習して来ました!」

伊織「誰に言っているのかしら? この伊織ちゃんがしっかり、フォローしてやるわよ!」

あずさ「あらあら?? 先ほどまで社長の車に乗ってたんですけど、いつの間に着いたのかしら?」

律子「やるからには全力で、大成功を狙います! プロデューサー殿。しっかり、見てて下さいね」

P「よし、こっちは大丈夫だな……約一名が次元を歪めているところ以外は」

春閣下「……まだ状況が飲み込めないのだけど」

P「良いじゃないか。見たかっただろ?」

春閣下「それは……そうなのだけど……」

P「よし、じゃあ……みんな、行って来い!」

「はいっ!」

春香「それじゃあ……掛け声をよろしく! 閣下ちゃん!」

春閣下「な、何で私が……」

299: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/01(火) 12:58:46.87 ID:wxSW6nFv0
伊織「譲ってあげるって言ってんだから、早くしなさいよね」

亜美「早くしないと時間が来ちゃうよー」

真美「それとも、かっかんには荷が重過ぎましたかなー?」

春閣下「なっ……やってやろうじゃない」

P(ちょろいなぁ……)

春閣下「765プロ! ファイトーー!」

「「「オー!!!」」」

「長らくお待たせしました。765プロオールスターズライブを開催します」

300: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/01(火) 13:03:31.75 ID:wxSW6nFv0
春香「乙女よ、大志を抱け! 夢見て素敵になれーー」

春香ファン「H・A・R・U・K・A・ハルカ!」

千早「泣くことならたやすいけれど、悲しみには流されないーー」

千早ファン「……」

真「だってキミが好きだ!!」

真ファン「キャーキャー真サマー」

真ファン2「アニキと呼ばせてくれー」

美希「大好きハニーイチゴみたいに純情なの」

美希ファン「ハニーって俺のことだし」

美希ファン2「いやいや俺」

美希ファン3「妄想乙」

P「にやにや」

美希ファン「気のせいか、何かムカついた」イラッ

美希ファン2「俺も」イラッ

301: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/02(水) 00:25:55.69 ID:u94PLCaw0
P「皆のパフォーマンスはどうだ?」

春閣下「凄い、わ……春香としてステージに立った記憶はあるのだけど」

P「アイツ等は見ている側からしても凄い事しているんだよ」

春閣下「……」

P「アイドル、やってみないか?」

春閣下「……前にも話したでしょう」

P「アイドルをやりたいか、やりたくないかを聞いているんだ」

春閣下「……やりたい」

P「そうか……!」

春閣下「私は……諦めてただけ……本当はアイドルをやりたい……」

春閣下「アイドルを……私に……やらせて……お願い」

????「それを聞きたかった」

302: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/02(水) 00:27:53.24 ID:u94PLCaw0
春閣下「貴方は……?」

????「ふむ……キミが……確かに、面白いオーラを纏っておる」

P「予定よりお早いですね。水瀬会長」

水瀬会長「孫の晴れ姿をいち早く見たくてね。いや、私もせっかちになったものだ……」

春閣下「水瀬財閥の……」

水瀬会長「いやいや、ここに居るのはただのファンだよーー先ほどの言葉に偽りは無いかね?」

春閣下「……はい」

水瀬会長「キミが歩もうとしている道はただひたすら険しい……わかるね?」

春閣下「はい……それでも……私は……アイドルをやりたい」

水瀬会長「……よろしい。私で良ければ力を貸そう」

春閣下「!?」

水瀬会長「そこのプロデューサー君に力を貸すつもりだったが……気に入った。キミ達に力を貸そうじゃないか」

303: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/03(木) 00:18:39.06 ID:fBvsfxFv0
春閣下「……ありがとう……ございます」

P「俺からも、ありがとうございます」

水瀬会長「……プロデューサー君。これでキミは私に借りが出来たな?」

P「? そうですね。感謝します」

水瀬会長「……つまりは私の頼みも聞いてくれる、という訳で良いかな?」

P「え……ええ。私に出来る限り、ですが」

水瀬会長「キミにしか出来んよーーおっと、彼女の出番か!」

やよい「うっうー! 行きますよ!」

P「……やよいの大ファンなんだよ。会長」

春閣下(孫の応援してあげなさいよ……)

304: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/03(木) 00:32:13.08 ID:CDvcaxvB0
春閣下「……ありがと」

P「まだ礼を言うのは早いだろ?」

春閣下「……そうね」

P「今はこのライブが無事に終わるよう、見守ろうーー何処かの誰かさんに負けないようにな」

春閣下「……ええ」くすっ

水瀬会長「みんなで食べようよ! ん ……なんだね?」

P&春閣下「「いえ、別に」」

306: 書き溜まるまでsage進行 ◆IIiEuGs1j. 2014/04/08(火) 10:35:35.86 ID:D4NvvGJs0
春香「みんなー! ありがとう!」

千早「ありがとうございました!」

真美&亜美「ありがとうねー!」

P「今回も無事に終わったな」

水瀬会長「おっと……私は、そろそろ失礼する」

P「伊織に会って行かないのですか?」

水瀬会長「高槻やよいちゃんのファンとバレたら何を言われるか、わかったもんじゃないからね……」

春閣下(やよいのハッピに、八巻まで巻いてたら……ねぇ)

水瀬会長「キミの活躍を期待しているよ……では、な」

P(格好が格好なら、かっこいいのにな ……)

307: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/08(火) 10:36:58.76 ID:D4NvvGJs0
美希「ねえ! ミキ、ハニーから見てミキラキラしてた?」

P「ああ、流石だ」

真「ちょっと、美希ばっかり褒めてズルいですよ!」

真美「仕方ないよ……兄ちゃんにとって、ミキミキは特別な女なんだから……真美達とは扱いが違うのも無理無いんだよ……」

亜美「兄ちゃん……ミキミキと幸せにね?」

美希「! それって本当なの!?」

P「あ、それはないない」

美希「」

春香「突き放しが容赦ない……」

やよい「もう、真美と亜美が悪いんでしょ!」めっ!

真美「……なんか……ごめんね?」

亜美「亜美たち、悪ノリし過ぎたよ……」

美希「謝られると……余計に落ち込むの……」

308: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/08(火) 10:40:05.87 ID:rZyMWrdq0
律子「ほらほら、バカやってないの! 引き上げるわよ」

伊織「流石にクタクタね……」

あずさ「みんな、元気ねぇ」

雪歩「い、一歩も動けません……」

P「まあ、今までに無いくらいのビッグライブだったからな……みんな、本当にお疲れ!」

春香「プロデューサーさんも、お疲れ様でした!」

千早「素晴らしい時間でした」

亜美「ねぇねぇ、兄ちゃん」つんつん

真美「打ち上げしようよ。打ち上げ」つんつん

P「つんつんしない! 打ち上げか……そうだな」

律子「……本気ですか? もうクタクタなんですけど……ね、伊織」

伊織「打ち上げするんでしょ? 早く行くわよ」着替え終了

律子「……別って事ね」

309: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/08(火) 14:24:51.89 ID:DX3XBjhx0
真美「何処でやんの?」

P「事務所だよ。社長がノリノリで飾り付けしてくれてる」

亜美「社長ェ……」

伊織「……私たちらしい、のかしらね」

律子「という事は打ち上げをするのは早い段階で決まっていた、という訳ですか」

P「……まあな」チラッ

春閣下「……何よ」

律子「……成る程、そういう事ですか」

美希「律子……」

美希「……」

美希「……っ」

美希「……さん、ハニーと分かり合うなんてズルいの!」

律子「そんなんじゃないわよ……ちょっと、そんなにさん付けしたくないの?」

美希「慣れないだけって思うな」

311: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/08(火) 16:02:12.17 ID:xNJY3bpD0
ーー事務所。

「「「戻りましたー!」」」

社長「やあ! 待っていたよ。大成功だったようだね」

P「はい。みんなのお陰です」

社長「それと……」

P「はい。会長には約束して貰えました」

社長「そうか、そうか! それは良かった!」

春閣下「……社長」

社長「何だね?」

春閣下「……その……ありがとう」

社長「いやいや、私は何もしていないよ」

春香「何の話ですか?」

312: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/08(火) 16:04:27.82 ID:xNJY3bpD0
社長「そうだったね。皆にはまだ詳しい事は言っていなかったか」

P「そうでしたね。社長からどうぞ」

社長「コホン……皆、ここに居る春閣下君だが……」

春閣下「……」

社長「この度、アイドルとしてレビューして貰う事になった!」

「「「え?!!」」」

P「そんなに驚く事ないだろ……」

春香「だ……だって、いきなりじゃないですか! もう少し時間が掛かるものだとばかり……」

P「思ったより話が上手く進んでなぁ」

真美「兄ちゃん、すっごく悪い顔してるよー」

亜美「悪い大人だー」

P「大人ってのは、悪い物なんだよ」

やよい「へー……そうなんですか!」

伊織「ちょっと! やよいに変なこと教えないでよ!」

やよい「じゃあ! プロデューサーやみんなは子供だったんですね!」

P「……え」

やよい「だって、すっごく良い人ですから!」

P「……お、おう」

小鳥「うわっまぶし!」

律子「何やってるんですか……」

313: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/08(火) 17:05:02.99 ID:4eyqL7Vg0
社長「気を取り直して……765プロの新しいアイドルを歓迎しようじゃないか」

春閣下「ちょっと……ここまでしなくても……!」

春香「良いじゃない! せっかくだから甘えちゃおうよ!」

千早「そう言って、春香? あなたも騒ぎたいだけでしょ?」

春香「のヮの」

真美「ご馳走とかないのー?」

亜美「ご馳走が無いのにパーチィとか言われてもねー?」

やよい「もう、ワガママ言わないの!」

小鳥「ふふふっ……リバースカードオープン!」

真「うわー! テーブルにご馳走の山が!?」

雪歩「ど、どうしたんですか!?」

P(会長、だな)

春閣下「……」

伊織「諦めたら?」

春閣下「……そうするわ」

314: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/11(金) 10:26:38.38 ID:rkxUYk400
社長「マジックをお見せしよう!」

小鳥「待ってましたー!」

社長「ここに空箱がある……杖で叩くと」

箱「な、なんだ……!? 私は確か、自分の部屋で珈琲を……また高木の仕業か!」

社長「そしてもう一度叩くと」

箱「」

社長「消えました、はい!」

亜美「すっごいYO!」

真美「どんな仕掛けなんだろ?」

社長「マジックだよ」キリッ

P「今回は黒井社長だったか……」

律子「他にバリエーションがあるんですか?」

315: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/11(金) 10:32:18.89 ID:XCNCxhpL0
やよい「早口言葉をします!」

やよい「がしゅば……いきなり噛んじゃいました!」てへっ

高槻さん可愛い「高槻さん可愛い!」

春香「うわっ! 千早ちゃん!?」

伊織「……私も危うくああなる所だったわ」

春香「い……伊織?」

真「まっこまっ……」

雪歩「阻止」

真「」

雪歩「あのね、真ちゃん。私は別に可愛い真ちゃんを否定している訳じゃないの。真ちゃんは十分、可愛いよ? ……でも真ちゃんはその方向性が……」

真「……」しゅん

春香「ガチ説教してる!?」

316: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/11(金) 10:45:19.74 ID:iuFoAMwa0
あずさ「どれも美味しいわぁ」もぐもぐ

美希「美味しいの」もぐもぐ

あずさ「太っちゃったりして……うふふ」

美希「ミキは幾ら食べても太らない体質なの!」えへん

あずさ&春香「じゃあ全部、食べて貰おうかしら!」くわっ!

美希「何で怒られたの……わからないけど……怖いから、ごめんなさい」

あずさ「私だって! 私だって……!」

春香「あずささん! 泣かないで下さい! 私も一緒に感張りますから……」

あずさ「春香ちゃん……」

美希「……なんなの?」

317: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/11(金) 10:56:55.35 ID:8xv7joyn0
765プロ屋上。

P「……主役がこんな所でどうしたんだ?」

春閣下「主役も何も、あの娘達は勝手に盛り上がってるじゃない」

P「別にお前をのけ者にしてる訳じゃ……」

春閣下「別に嫌って言ってる訳じゃないわ……すぐに戻るつもりよ」

P「なら良い……」

春閣下「何であなたは戻ろうとするのかしら?」

P「……一人になりたいんだろ?」

春閣下「……女心がわかってないわね」

P「……プロデュースより難しいよ」

春閣下「ふふっ……今更、気づいたの……?」

318: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/12(土) 21:46:39.57 ID:5Y6TEOj30
春閣下「……誓って」

春閣下「……あなたは、私ーー私達をトップまで導いてくれますか?」

P「……勿論、誓う」

P「必ず、お前達をトップアイドルにしてみせるーー絶対にだ」

春閣下「……ありがとう」

「プロデューサーさん!」

「プロデューサー!」

「兄ちゃーん!」

「ハニー! 何処なのー?」

春閣下「くすっ……そろそろ戻りましょう」

319: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/12(土) 21:51:44.45 ID:5YPFU7bj0
そしてーー幾つかの月日が流れて。

とうとう、765プロに新しいアイドルが誕生した。

勿論騒ぎにはなったが、予想していた程ではなかったーー恐らくは、水瀬会長の力のお陰だろう。

320: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/12(土) 21:53:19.04 ID:5YPFU7bj0
765プロの新アイドル衝撃デビュー

天海春香と瓜二つ、双子か!?

小鳥「騒いでますね……」

P「そりゃあ、いきなり同じ顔のアイドルがデビューすれば騒ぎになりますよ……これを利用しない手は無いんですが」

小鳥「利用、ですか?」

P「このまま一気にファンを取ってみせます」

小鳥「春香ちゃんとファンの取り合いになるんじゃあ……」

P「売り出し方は全然違いますが……多少は。まあ、そこはプロデューサーとしての腕の見せどころですよ」

321: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/12(土) 21:54:56.14 ID:5YPFU7bj0
小鳥「益々、忙しくなりますね……無理しないで下さいよ?」

P「一人ぐらい、軽いものですよ」

社長「それは頼もしいね! 久しぶりに、ティンと来た娘を二人見つけたんだよ!」

P「え」

社長「二人とも乗り気でね! 近いうち、キミにプロデュースして貰う事になりそうなんだよ」

P「ちょっ……」

社長「そのつもりで頼んだよ。ではね」

P「……」

小鳥「……泣いて、良いんですよ?」

P「い、いや……プロデューサーとしての……腕の、見せどころだなぁ……はっはは……」

小鳥(何て健気な……)

322: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/12(土) 23:21:23.97 ID:AznDSqC20
P「オレサマオマエプロデュース」ぶつぶつ

小鳥「お、落ち着いて下さい!」

P「はっ……! 音無さんにも負担かけちゃうかも知れませんね……申し訳ない」

小鳥「いえ! どんどん負担かけちゃって下さい!」

P「……お世話になります」

小鳥「いえいえ……」

春閣下「おはよう……この空気は何かしら?」

小鳥「閣下ちゃん。おはよう」

P「何でもない。挨拶回りに行くぞ」

春閣下「一人で行けるのに……」

P「生意気言うな……行って来ますね」

小鳥「気をつけて行って来て下さいね」

323: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/12(土) 23:48:12.00 ID:vAIsXZlF0
春閣下「……まだスタート地点なのよね」

P「ああ、先ずはみんなに追い付かないとな」

春閣下「追い付く? 違うわ」

P「……?」

春閣下「追い付くだけじゃ足りない。追い越す気で行くわ」

P「お前なら出来そうだよ」

春閣下「そう、私は何だって出来るの……あなたが居ればね」

ぎゅっ

P「お、おい……手!」

春閣下「ふふっ……ちゃんと着いて来なさい。私の……プロデューサー」

324: ◆IIiEuGs1j. 2014/04/12(土) 23:51:47.46 ID:qj+fjhxG0
とある店。

??「出会えるねこみみ……にゃ?」

??「怪しいにゃ……でも……これがあれば更に上へ行けるかも……? 買う、買うにゃ!」

??「これで向かうところ敵なしにゃ!」

おわり