1: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 22:15:45 ID:/luszKm.

リヴァイ「ひたすらに」ハンジ「戯れる」



の続き。全て引き継がれてる。
ハンジ女の短編的リヴァハン。投下は5話ずつくらいで基本不定期

前スレ同様、時系列やらなんやらかんやら無視しながら思いつきで書いていく
そんなわけでサ○エさん時空と化している

今回は流れ次第でエロあるかもしれないし、ないかもしれない。注意

一年回っている最中。続きは10月半ばから


では投下

引用元: ハンジ「戯れの」リヴァイ「ハズだった」

 

2: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 22:18:30 ID:yluwvLiQ

【言いたい】


ハンジ「はぁー」ズルズル

リヴァイ「……」スタスタ

ハンジ「また無理って言われたー」ズルズル

リヴァイ「そう、ほいほい巨人捕獲なんぞできるか」スタスタ

ハンジ「分かってるけどさぁ」ズルズル

リヴァイ「で」ピタッ

ハンジ「ん?」

リヴァイ「いつまで背中に乗っているつもりだ」

ハンジ「乗ってんのは肩にだよ。両腕で」

リヴァイ「どっちでもいい、どけ」

ハンジ「もうそろそろ巨人捕獲してもいいと思うんだよね」

リヴァイ「話を続けるな」



3: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 22:23:37 ID:yluwvLiQ

【分かってるけど】


――ゴォォォ……ガタガタッ

ハンジ「……」ジー

リヴァイ「何見てんだ?」

ハンジ「ん? 外荒れてるなって」

リヴァイ「嵐だからな」

ハンジ「壁外調査延期かな?」

リヴァイ「こんな中で出たら全滅必至だな」

ハンジ「……もう一回捕獲の許可頼みに行こうかな……」

リヴァイ「やめとけ。エルヴィンの心労を増やすな」

ハンジ「でもさ、被験体がなきゃ研究もなかなか進まないんだよ」

4: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 22:24:28 ID:yluwvLiQ

リヴァイ「……」

ハンジ「研究が進まなきゃ巨人の事が分からないまま……なんでもいい、何か糸口でも……」

リヴァイ「……」ポンッ

ハンジ「リヴァイ……?」

リヴァイ「……」ワシャワシャ

ハンジ「うわっ!? ちょっと、ぐちゃぐちゃにしないで!」

リヴァイ「今後一切捕獲しねぇって言われた訳じゃねぇだろ」ワシャワシャ

ハンジ「……うん」

リヴァイ「優先させる事があんだ。我慢しろ」ワシャ…

ハンジ「うん……分かってる」

リヴァイ「……」ナデナデ



5: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 22:29:13 ID:yluwvLiQ

【きちんとしないと】


――ゴォォォ……!

ハンジ「……外、本当に荒れてるなぁ」

リヴァイ「今日は一日動けねぇな」

ハンジ「昼間なのに部屋も暗くて陰鬱としてるねぇ」

リヴァイ「そう思うからそう感じるんだろ」

ハンジ「暗いのは事実だよ」

リヴァイ「それより髪をどうにかしろ。ぐちゃぐちゃだ」

ハンジ「あなたがやったんでしょうが」←グシャグシャ

7: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 22:30:20 ID:yluwvLiQ

リヴァイ「直さねぇからだろうが」

ハンジ「まだ撫でてくれんのかなって思って」

リヴァイ「……ガキか」ナデナデ

ハンジ「いいじゃんか」

リヴァイ「……」ナデナデ

ハンジ「ふふっ」

リヴァイ「……」ギュッギュッ

ハンジ「……ん?」

リヴァイ「直したぞ」

ハンジ「うおっ!? 撫でてると思ってたら!?」



8: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 22:35:29 ID:yluwvLiQ

【安心した】


――ゴォォォ……

ハンジ「ふぅ……」

リヴァイ「まだ諦めきれねぇのか? しつけぇな」

ハンジ「そう簡単に諦められるなら研究なんてしてないっての」

リヴァイ「また次回申請すりゃいいだろ」

ハンジ「……少しでも早く研究したい」

リヴァイ「……」

ハンジ「今回はもうしないよ。延期で忙しくなるだろうし」

リヴァイ「……そうか」

ハンジ「ああ……早く巨人達に会いたいなぁ~。
捕獲できなくてもこの目で見て削ぐだけでもいいんだぁ」キラキラ

リヴァイ「変態は健在か」



9: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 22:40:05 ID:yluwvLiQ

【キノコ】


ハンジ「リヴァイ、キノコ狩りをしたいと思わないかね?」

リヴァイ「思わねぇな」

ハンジ「秋と言えばキノコだし」

リヴァイ「他にも沢山あるがな」

ハンジ「いやいや……いい場所があってさ」

リヴァイ「そこのキノコは食えねぇよ」

ハンジ「お願い! 掃除手伝ってぇー!!」

リヴァイ「キノコが生えるまでほっとくんじゃねぇ」



10: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 22:45:40 ID:yluwvLiQ

【結局返した】


――休日:リヴァイの自室――


リヴァイ「……」

ハンジ「ねー、これの続きはー?」つ本

リヴァイ「お前また俺の部屋に……。自室綺麗になってんだろ」

ハンジ「んー、なんかリヴァイの部屋の方が過ごしやすくてさー」ゴロゴロ→

リヴァイ「出ていけ。ベッドで転がるな」

ハンジ「いやー」←ゴロゴロ

11: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 22:46:52 ID:yluwvLiQ

リヴァイ「……俺は出掛ける。部屋から出る時、鍵かけとけよ」ポイッ

ハンジ「えぇー!? 出掛けるなら私も行くよ!」パシッ

リヴァイ「なんでだ」

ハンジ「いいじゃん」チャラッ

リヴァイ「なら鍵返せ」

ハンジ「いや」

リヴァイ「何に使う気だ」

ハンジ「いない時に侵入して巨人画だらけに!!」

リヴァイ「返せ」



12: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 22:51:23 ID:yluwvLiQ

【最近した】


ハンジ「リヴァイ、何買うのー?」

リヴァイ「掃除用具」

ハンジ「好きだねぇ」

リヴァイ「すぐにダメになるからな」

ハンジ「大事に使いなよ」

リヴァイ「大事に使っていても汚れが酷いと一回でダメになる事もある」

ハンジ「えーよく掃除してんのに、リヴァイの部屋そんな汚れてんの?」ケラケラ

リヴァイ「お前の部屋の所為だ」



13: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 22:56:33 ID:yluwvLiQ

【買った】


ハンジ「ねーねー、これ買おうよ」

リヴァイ「クッション?」

ハンジ「うん。リヴァイの部屋に置いとくの」

リヴァイ「いらねぇよ」

ハンジ「私が使うんだよ」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「リヴァイの部屋にいる時に」

リヴァイ「俺の部屋はお前の別荘じゃねぇ」



14: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 23:01:11 ID:yluwvLiQ

【我が物顔】


ハンジ「よし、ここだな」ポフッ

リヴァイ「勝手に置くな」

ハンジ「いいじゃん、クッションくらい」

リヴァイ「お前のじゃなければな」

ハンジ「仕方ないなぁ」フゥー

リヴァイ「持って帰れ」

ハンジ「リヴァイも使っていいから」

リヴァイ「ここは俺の部屋だ」



15: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 23:06:30 ID:yluwvLiQ

【“異”訳した】


ハンジ「」スースー

リヴァイ「おい、ハンジ、起きろ」ユサユサ

ハンジ「んー……まだ寝るー」

リヴァイ「自分の部屋で寝やがれ」

ハンジ「うー……あれ? 夕方?」ゴシゴシ

リヴァイ「ああ」

ハンジ「そいじゃ帰るかなぁー」フワァー

リヴァイ「とっとと帰れ」

16: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/02(日) 23:07:29 ID:yluwvLiQ

ハンジ「あーこりゃ夜、寝れないかなぁ。資料でも読み耽るか」

リヴァイ「昼間に自室で読み耽りゃよかっただろうが」

ハンジ「えー、昼間はリヴァイと遊んでるから」

リヴァイ「遊ばなくていい」

ハンジ「リヴァイが寂しいだろうなって」

リヴァイ「邪魔なだけだ」

ハンジ「また遊びに来るねー」

リヴァイ「来るな」

ハンジ「分かった。来るね」

リヴァイ「お前は俺の話をちゃんと聞け」



24: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/03(月) 23:51:41 ID:snRzvt7c

【起こせ】


ハンジ「おあよーリヴァイ」フワァァ

リヴァイ「眠そうだな」

ハンジ「んー、昨日結局夜中まで巨人の資料読み漁っちゃって……ふわぁぁ」

リヴァイ「仕事中に寝るなよ」

ハンジ「あはは、自信ないわー。あ、モブリット、おはよー」

モブリット「おはようございます」

リヴァイ「……モブリット」

25: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/03(月) 23:52:15 ID:snRzvt7c

モブリット「はい?」

リヴァイ「これを渡しておく」つハリセン

モブリット「は……?」

リヴァイ「いいか、こう構えて全力だ」ブンッ

モブリット「え?」

ハンジ「ちょっと、モブリットに変なこと教えないで……ふわぁぁ」

リヴァイ「遠慮はしなくていい」スッ

モブリット「……はい、分かりました」つハリセン

ハンジ「モブリット、返事すんな、受け取んな!」



26: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/03(月) 23:57:02 ID:snRzvt7c

【不本意なんですよ?】


ハンジ「……」ボー

モブリット「……」

ハンジ「……」スゥ…

パシーン!

ハンジ「いてっ」

モブリット「寝ないでください」

27: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/03(月) 23:57:59 ID:snRzvt7c

ハンジ「あー寝かけたか……」ボー

モブリット「……」

ハンジ「……」コックリ

パシーン!

モブリット「あんまり使わせないでくださいよ」

ハンジ「いたた……くそっリヴァイめ。モブリットに変なもん持たせやがって」

モブリット「寝なければ使いませんよ」

ハンジ「お陰様でだいぶ目が覚めたよ」ケッ



28: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/04(火) 00:02:20 ID:KEQY0wlM

【優しく起こせ】


ハンジ「ちょっと、リヴァイ」

リヴァイ「なんだ?」

ハンジ「これ返す」つハリセン

リヴァイ「モブリットに渡していた筈だが?」

ハンジ「余計な事指導しないでよ!」

リヴァイ「目ぇ覚めただろ」

ハンジ「こんな覚まされ方は嫌だよ」

リヴァイ「どんなのがいいんだ? 拳か蹴りか?」

ハンジ「暴力から離れろ!!」



29: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/04(火) 00:07:16 ID:KEQY0wlM

【表情で分かる】


ハンジ「優しい方向での起こし方無いの?」ハァー

リヴァイ「?」

ハンジ「なにその“そんな方法あったか?”みたいな顔」

リヴァイ「起きれりゃいいだろ」

ハンジ「よくないわっ!」

リヴァイ「?」

ハンジ「“さっぱりわかんねぇ”みたいな顔すんじゃねぇ」

リヴァイ「……」フゥー

ハンジ「なんだその“全くうるせぇ奇行種だな”って態度は!!」

リヴァイ「寝るお前が悪い」

ハンジ「そりゃそうだけどもう少し優しくだね!?」

モブリット「ハンジ分隊長……何故リヴァイ兵長の言いたい事が分かるんですか……?」



30: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/04(火) 00:12:31 ID:KEQY0wlM

【これならどうだ】


リヴァイ「大体、それで起こしたのはお前が先だ」

ハンジ「あ、そうだっけ?」

リヴァイ「よく目が覚めていいだろ」

ハンジ「……リヴァイ、根に持つタイプなんだね。根暗? 調査兵団の兵士長根暗なの?」プフー!

――ガッ

ハンジ「いだだだだだ!! 暴力良くない!」

リヴァイ「暴力じゃねぇ、撫でてるだけだ」ギリギリ

ハンジ「アイアンクローのどこが撫でてるって言うんだ!!!」

リヴァイ「今度からこれで優しく起こしてやる」

ハンジ「ハリセン以上に優しくねぇ!!」



33: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/05(水) 22:14:11 ID:pt3tPy9Q

【何故普通に起こさない?】


リヴァイ「結局どんな起こされ方がいいんだ?」

ハンジ「普通に声かけてよ」

リヴァイ「それだと眠気はとれねぇだろ」

ハンジ「ん? 確かに……」ウーン

リヴァイ「ミントをまぶたに塗るか?」

ハンジ「……それそのあと暫く仕事になんないよね?」

リヴァイ「唐辛子を口に放り込むのもいいな」

ハンジ「だから仕事になんないっての」

リヴァイ「面倒くせぇな。その辺の草、放り込むか」

ハンジ「それこそミントでいいよね?」



34: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/05(水) 22:19:00 ID:pt3tPy9Q

【起こし方】


ハンジ「分かった」

リヴァイ「何がだ?」

ハンジ「さっきの起こし方、リヴァイがされたい起こし方なんだね!」ウンウン

リヴァイ「違ぇ」

ハンジ「ちゃんと全部用意したげるからね?」

リヴァイ「違ぇって言ってんだろうが」

ハンジ「まぶたにミント塗って、口に唐辛子とその辺の草放り込んでやるから覚悟しやがれ」

リヴァイ「一つもお前にやってねぇのになんで恨まれてんだ」



35: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/05(水) 22:24:53 ID:pt3tPy9Q

【試しに】


ハンジ「」スースー

リヴァイ「……」

ハンジ「」スースー

リヴァイ「……」ハナギュッ

ハンジ「ふがが……」スーハー

リヴァイ「……」クチポフッ

36: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/05(水) 22:25:23 ID:pt3tPy9Q

ハンジ「」ムググ

リヴァイ「……」

ハンジ「~~!!///」ムグググッ

リヴァイ「……」

ハンジ「――ぶはっ!! はぁーはぁー!!」

リヴァイ「起きたか」

ハンジ「こ、殺す気か!!」ゼェゼェ



37: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/05(水) 22:30:34 ID:pt3tPy9Q

【最終手段】


ハンジ「なんっちゅー起こし方すんだ!!」

リヴァイ「暴力的なのは嫌だと言ったな?」

ハンジ「言ったけど!」

リヴァイ「ミントや唐辛子やその辺の草も嫌だと言ったな?」

ハンジ「当たり前でしょうが!」

リヴァイ「ならもう鼻と口を塞ぐくらいしかねぇじゃねぇか」

ハンジ「他にあるだろ!! いくらでも!」



38: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/05(水) 22:35:56 ID:pt3tPy9Q

【覚えてないくらい】


ハンジ「全く、鼻と口を塞ぐのも立派な暴力だからね?」

リヴァイ「ならどうやって起こせばいいんだ?」

ハンジ「今まで普通に起こしてきたでしょうが!!」

リヴァイ「そうだったか?」

ハンジ「大体、もう夜なんだし、目を冴えさせる必要ないじゃない」

リヴァイ「ちょっと試しにな」

ハンジ「試しで殺しかけるな!」

リヴァイ「それよりお前、ちゃんと部屋で寝ろと何回言ったら分かんだ?」

39: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/05(水) 22:36:52 ID:pt3tPy9Q

ハンジ「あ、えー……あははー、集中しちゃうとつい、ね」ヘヘッ

リヴァイ「……風邪ひくぞ」

ハンジ「ちゃんと毛布が用意されている!」バッ!

リヴァイ「誰が掛けるんだ?」

ハンジ「…………通りがかった人?」

リヴァイ「偶然任せか。……本当に危ねぇな」ハァー

ハンジ「何で?」

リヴァイ「……鍵かけとけ」

ハンジ「それじゃ誰も毛布かけてくれないし、起こしてくれないじゃない」

40: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/05(水) 22:38:02 ID:pt3tPy9Q

リヴァイ「毛布は掛けて仕事しろ」

ハンジ「それここで寝る気満々だね」

リヴァイ「残業してる時は大概寝てんだろ」

ハンジ「そうだけど、鍵かけたらリヴァイが運んでくれないじゃん」

リヴァイ「なんで俺が運ぶのが前提なんだ」

ハンジ「意地でも起きないと運んでくれるよねー」ケラケラ

リヴァイ「……何回寝たふりしてやがったんだ?」

ハンジ「ハッ! しまった!!」



43: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/06(木) 23:31:45 ID:qGuzb53o

【いつの間に】


ハンジ「あれ? そういや耳に息吹きかけて起こすとか前に言ってなかった?」

リヴァイ「そっちがよかったか?」

ハンジ「いや、しろって意味じゃなくて!」

リヴァイ「それじゃお前起きなかったからな」

ハンジ「え? やったの?」

リヴァイ「何度か」

ハンジ「何度も!?」



44: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/06(木) 23:36:11 ID:qGuzb53o

【居眠りする筈】


リヴァイ「……」ボー

ハンジ「今日はリヴァイが眠そうだね」

リヴァイ「まぁな」ボンヤリ

ハンジ「仕事溜まってんの?」

リヴァイ「昨日で大体終わらせた。あと少しだからのんびりやる」

ハンジ「ふぅん……」

ハンジ(あとで覗きに行こうっと)ニヒッ

リヴァイ「?」



45: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/06(木) 23:41:04 ID:qGuzb53o

【息でダメなら】


――コンコン

ハンジ「リヴァーイ?」

シーン

ハンジ「んー? いる筈なんだけど……」カチャッ

ハンジ「あ、開いてる……リヴァイ? 入るよ?」キィー

ハンジ「あっ」

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「やっぱり居眠りしてら」ニヒッ

46: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/06(木) 23:41:52 ID:qGuzb53o

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「ハリセン準備ー」ニヤニヤ

ハンジ「あ、いや待てよ?」ソォー

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「……」スゥー

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「ふぅ~」

リヴァイ「む……んー」ポリポリ

ハンジ「……」

リヴァイ「」スゥスゥ

47: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/06(木) 23:42:47 ID:qGuzb53o

ハンジ(よく寝てる。耳に息吹きかけただけじゃ起きないな……うーん……)

ハンジ(そうだ! それなら)ソォー

リヴァイ「」スゥスゥ


――カプッ


リヴァイ「!?」ガッターンッ!!

ハンジ「あ、起きた」

リヴァイ「お前!! 今何を!?」サッ

ハンジ「耳に息じゃダメだったから噛んでみようかと」

リヴァイ「馬鹿か!!?」



48: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/06(木) 23:47:24 ID:qGuzb53o

【少し寝ぼけてる】


リヴァイ「……」ムスッ

ハンジ「リヴァイー、ごめんってばー」

リヴァイ「……」ミケンニシワシワー

ハンジ「あー、ほら眉間のシワが深いよ?」プスッ

リヴァイ「指を刺すな」パシッ

ハンジ「怒んなくてもいいじゃんかー」

リヴァイ「うるせぇ、近寄んな。変態メガネ」

ハンジ「えーっと……あ、そうだ! 私の耳噛んでいいからさ!! ほら」サッ

49: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/06(木) 23:48:26 ID:qGuzb53o

リヴァイ「……益々馬鹿か、テメェ」

ハンジ「もー、ごめんってー」

リヴァイ「暫く俺に近寄んな」

ハンジ「そんなに怒るとは」

リヴァイ「眠りを妨害された上にそんな気色の悪ぃ事されたら怒るに決まってんだろ」

ハンジ「仕事中だから起こしただけじゃん。それにもうしないってー」

リヴァイ「当たり前だ」

ハンジ「許してよー」

リヴァイ「……」

ハンジ「ねぇ、リヴァイってば――」

――グイッ

50: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/06(木) 23:49:28 ID:qGuzb53o

ハンジ「!?」

――カプッ

ハンジ「ぬぁ!?」ゾクッ

リヴァイ「……」ツー…

ハンジ「ひぁっにゃにっ! をぉ!?///」ゾクゾクッ

リヴァイ「……」スッ

ハンジ「ふ、い、今、噛んだだけじゃなくて!! な、舐め……!!?///」フラッ…ペタンッ

リヴァイ「仕置きだからな。同じじゃダメだろ」フンゾリ

ハンジ「威張る事じゃねぇし、やり過ぎだろ!! アホ!!!///」



51: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/06(木) 23:54:31 ID:qGuzb53o

【悪いとは思ってる】


ハンジ「信っじらんない!!」

リヴァイ「知るか」

ハンジ「普通舐める!?」

リヴァイ「知らねぇよ」

ハンジ「私は噛んだだけなのに!!」

リヴァイ「そもそもそれが信じらんねぇだろうが」

ハンジ「この前変な起こされ方した仕返しだよ!」

リヴァイ「仕返しがおかしいから悪ぃ」

ハンジ「そうだ! よく考えたらリヴァイから仕掛けてきたんだからリヴァイが謝るべきでしょう!?」

52: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/06(木) 23:55:43 ID:qGuzb53o

リヴァイ「さぁな」

ハンジ「謝れ!!」

リヴァイ「……なんか用があったんじゃねぇのか?」

ハンジ「あ、そうそう。荷物で重い物があるんだけど、みんな出払っててさ」

リヴァイ「運べってか?」

ハンジ「そう」

リヴァイ「俺はお前の便利屋じゃねぇ」

ハンジ「今回は黙って運んでもいいんじゃないの?」

リヴァイ「……分かった」

ハンジ「よし!」フンスッ



56: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/07(金) 23:41:19 ID:OywaA3GQ

【灯り】


――深夜:食堂――


ハンジ「あ、来た来た」

リヴァイ「遅くなったか?」

ハンジ「ううん」

リヴァイ「そうか……。じゃあ、いつものようにこっちのランプは消すぞ」フッ

ハンジ「うん、1つで充分だからね」

リヴァイ「ああ」カタンッ

ハンジ「あ、座った」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「心臓の音はー?」

リヴァイ「毎回聞かねぇと気がすまねぇのか?」

ハンジ「すまない」

57: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/07(金) 23:42:52 ID:OywaA3GQ

リヴァイ「はぁー……」ガタッ

ハンジ「よっしゃ来い」


リヴァイ「少しくらい座らせろ」ギュッ
 ハンジ「あとで思う存分どうぞ」ギュッ


――トクンットクンッ……


リヴァイ「……」ナデ…
 ハンジ「……」ギュゥ


リヴァイ「毎回聞いててよく飽きねぇな」ナデナデ
 ハンジ「飽きないよ」


リヴァイ「……そうか」
 ハンジ「うん」


――ジジッ……フッ


リヴァイ「!?」
 ハンジ「!?」

58: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/07(金) 23:44:00 ID:OywaA3GQ


リヴァイ「ランプの灯りが……」スッ

ハンジ「消えちゃったね。油が切れたかな?」スッ

リヴァイ「チッ……何も見えねぇな」ガタッ

ハンジ「あ、急に動くと危ないよ」ガシッ

リヴァイ「大丈夫だ。机にそっていく。離していい」

ハンジ「……」グッ…

リヴァイ「ハンジ?」

ハンジ「……暫くしたら目がなれて、少しは見えるようになるからそれまで動かない方がいいよ」

リヴァイ「……そうだな」

ハンジ「リヴァイ……せっかくだし、もうちょっとだけいい?」クイクイ


リヴァイ「……分かった」ギュッ
 ハンジ「……」ギュゥ


リヴァイ「……」
 ハンジ「……見えない程真っ暗だと……」

59: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/07(金) 23:45:11 ID:OywaA3GQ


リヴァイ「あ?」
 ハンジ「なんか……他に誰もいないんじゃないかって思うね」


リヴァイ「ぞっとしねぇな」
 ハンジ「あはは! 確かに」


リヴァイ「……大丈夫か?」
 ハンジ「……今回の犠牲は少なかったけど……」


リヴァイ「少ないに越したこたねぇが……数の問題でもねぇしな」ナデ…
 ハンジ「うん……」


リヴァイ「……」ナデナデ
 ハンジ「何も見えなくても、こうしてると落ち着くね」


リヴァイ「……そうか」
 ハンジ「うん、体温と音を感じるから……生きてる人が側にいるんだなって、安心する」


リヴァイ「……」ナデ…
 ハンジ「……」ギュゥ

60: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/07(金) 23:46:03 ID:OywaA3GQ


リヴァイ「……目がなれた。離すぞ」
 ハンジ「うん」


――シュボッ


リヴァイ「灯心が沈んでた」

ハンジ「ああ、それで消えちゃったのか。2つとも点けとけばよかったかな?」

リヴァイ「どっちかでいい。油が勿体ねぇ」

ハンジ「あはは、そうだね」

リヴァイ「もう、戻るか」

ハンジ「うん。結局リヴァイ、座れてないね」

リヴァイ「立たされっぱなしだったな」

ハンジ「灯りって大事だね」

リヴァイ「灯りの所為か?」



61: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/07(金) 23:51:03 ID:OywaA3GQ

【様子を見てた】


――旧調査兵団本部――


ハンジ「ふんふふーん……ん?」


窓|リヴァイ「……」


ハンジ「いたいた。リヴァイ、何してんの?」

リヴァイ「ハンジか」

ハンジ「あ、エレン達見てたんだ?」ヒョイッ



オルオ「いいか、馬の手入れは重要だ」

エレン「はい!」

オルオ「馬は賢いからな。相手をちゃんと見るんだ」

馬「ぶるるる」カブッ

62: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/07(金) 23:52:12 ID:OywaA3GQ

オルオ「いってぇ!?」

エレン「オ、オルオさん!!」

ペトラ「本当、馬は賢いよね」

オルオ「皮肉はいいから助けろ!! 禿げる!」

馬「ぶひひひん!」ハムハム

エルド「飼い葉にでも見えたのか?」

グンタ「はは……助けてやろうぜ」



ハンジ「ぶはははは! 楽しそうだね!」

リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイ、混ざりたいの?」

リヴァイ「なんでだ」



63: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/07(金) 23:57:10 ID:OywaA3GQ

【ハロウィン】


ハンジ「リヴァイ!」

リヴァイ「ああ、ハン……」ミケンニシワー

ハンジ「人の姿見るなりなんだよ、失礼な」

リヴァイ「なんだその格好」

ハンジ「似合うー? 兵服だけど変な角と、牙、黒い羽で悪魔になってみた」

リヴァイ「バイ菌みてぇだな」

悪魔ハンジ「バイ菌……確かに」

リヴァイ「そんな格好で何する気だ」

64: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/07(金) 23:58:09 ID:OywaA3GQ

悪魔ハンジ「ただ変な格好で仕事するだけだよ。忙しいし」

リヴァイ「普通に働け」

悪魔ハンジ「気分気分。リヴァイはこれね」つマント

リヴァイ「着ねぇよ」

悪魔ハンジ「黒いマントだけだって。裏地は赤の」

リヴァイ「なんのつもりだ」

悪魔ハンジ「吸血鬼だよ。リヴァイスカーフつけてるからこれだけで吸血鬼風になるし」

リヴァイ「断る」

悪魔ハンジ「いいじゃないかぁー、リヴァイはこれだけだし」

65: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/07(金) 23:59:08 ID:OywaA3GQ

リヴァイ「‘は’?」

悪魔ハンジ「うん、他は……」

エルヴィン「やぁ、おはよう。二人とも」

リヴァイ「エルヴィン……」

悪魔ハンジ「おはよう、エルヴィン。どう? その犬耳」

犬耳エルヴィン「うむ、垂れ耳が似合うと言われるな」

悪魔ハンジ「うんうん、似合ってるよ」

リヴァイ「……なに素直に着けてんだ、お前」

犬耳エルヴィン「しっぽも着いてるぞ?」ファサ



66: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/08(土) 00:04:14 ID:VlxW9VSY

【仮装させる為に】


リヴァイ「……なに遊んでんだ」

犬耳エルヴィン「今日は特に外部の者に会う予定はないしな。たまにはいいんじゃないか?」ファサ

悪魔ハンジ「あはは! 振り向く度に揺れていいね」

リヴァイ「馬鹿か」

犬耳エルヴィン「リヴァイは……吸血鬼か?」

悪魔ハンジ「やっぱりマントだけでわかる?」

犬耳エルヴィン「ああ。似合いそうだな。どれ」スッ

リヴァイ「やめろ!」

犬耳エルヴィン「リヴァイ、団長命令だ」ニッコリ

リヴァイ「そんな命令聞く必要ねぇな」

犬耳エルヴィン「そうか、ならば仕方ない。
ハンジ、顔だけ出せる猫の着ぐるみみたいのがあったな?」

67: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/08(土) 00:06:04 ID:VlxW9VSY

悪魔ハンジ「ああ、猫スーツみたいの。あるよ」

リヴァイ「!?」

犬耳エルヴィン「リヴァイの壁内での兵服をそれにするか」フム

リヴァイ「何考えてんだ!」

犬耳エルヴィン「リヴァイ、ハロウィンが終わっても一人仮装してるのと、
今このマントだけ着けるのとどっちがいいんだ?」

リヴァイ「テメェ……」

犬耳エルヴィン「マントごときでうだうだ言うのは情けないぞ?」スッ…キュッ

吸血鬼リヴァイ「……」ミケンニシワー

悪魔ハンジ「あははは! 似合う似合う!!」

犬耳エルヴィン「この仮装の為にあるようなスカーフだな」

吸血鬼リヴァイ「……馬鹿な事考えやがって、クソメガネが」チッ

悪魔ハンジ「先にエルヴィンに協力してもらっててよかったわー」アハハ!



68: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/08(土) 00:11:31 ID:VlxW9VSY

【人類滅亡計画?】


犬耳エルヴィン「……で、ーーを」

吸血鬼リヴァイ「……」

猫耳ミケ「エルヴィン、そうすると……」

魔女ナナバ「でもミケ……」

吸血鬼リヴァイ「……」

狼男モブリット「うーん……」

69: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/08(土) 00:13:00 ID:VlxW9VSY

ジャックオーランタンゲルガー「ミケさん、では……」

吸血鬼リヴァイ「……これはなんの会合だったか? 人類でも攻めるのか?」

悪魔ハンジ「いつもの会議じゃん」

吸血鬼リヴァイ「“いつもの”じゃねぇよ」

悪魔ハンジ「ちゃんと聞きなよ?」

吸血鬼リヴァイ「頭に入ってこねぇし、ゲルガーに至ってはでかくて邪魔だ」

悪魔ハンジ「……うん、あれはちょっとやり過ぎた」

ジャックオーランタンゲルガー「?」



73: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/08(土) 23:54:33 ID:VlxW9VSY

【犬耳デー】


リヴァイ「……エルヴィン……お前……」

犬耳エルヴィン「ん? どうした?」

リヴァイ「ハロウィンは終わったぞ? 今日は1日だ」

犬耳ハンジ「そう! 11月1日! 犬の日!!」

リヴァイ「お前もか」

犬耳ハンジ「今日は犬耳デー! ちゃんとリヴァイのもあるよ」スポッ

リヴァイ「着けんな」スポンッベシッ

犬耳ハンジ「いてっ!」

74: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/08(土) 23:55:34 ID:VlxW9VSY

犬耳エルヴィン「物は大事にしないと駄目だぞ、リヴァイ」スッ

リヴァイ「それはゴミだ」

犬耳エルヴィン「立ち耳で可愛いじゃないか」

犬耳ハンジ「先っちょがちょっと折れてるのが可愛いでしょ?」

犬耳エルヴィン「ハンジのは真っ直ぐだな」

犬耳ハンジ「そう! 本当はこっちをリヴァイに着けようかと思ったんだけど敢えてちょっと折れてるのを」

犬耳エルヴィン「うむ、いい判断だな、ハンジ」

犬耳ハンジ「でしょ!」

リヴァイ「理解できねぇ」



75: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/09(日) 00:00:24 ID:2zbDIstM

【本人に自覚無し】


犬耳リヴァイ「……」ムスッ

犬耳エルヴィン「怒ってるな」

犬耳ハンジ「怒ってるね」

犬耳ナナバ「似合ってるけどね」

犬耳ミケ「諦めればいいものを」

犬耳リヴァイ「なんでお前らは受け入れてんだ」

犬耳エルヴィン「まぁ、たまに変わった事をしてもいいだろう?」

犬耳リヴァイ「ただでさえ変人の集まりだのなんだのと言われてんのにか」

犬耳ミケ「今更一つ増えたところでどうという事もないだろ」

犬耳ハンジ「はい、リヴァイ、しっぽしっぽ」

犬耳リヴァイ「着けねぇよ」

76: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/09(日) 00:01:52 ID:2zbDIstM

犬耳ハンジ「ええー!」

犬耳ナナバ「みんな着けてるよ、リヴァイ」

犬耳リヴァイ「だからなんで嫌がらねぇんだよ、お前らは」

犬耳エルヴィン「抵抗する方が疲れるからな」

犬耳ミケ「まあ、気分転換にはなる」

犬耳ナナバ「いいじゃないか、今日までだし」

犬耳リヴァイ「あまり甘やかすと何かにつけてやらされんぞ」

犬耳エルヴィン「さすがリヴァイだな。ハンジの生態をよく分かっている」

犬耳ミケ「リヴァイがいつもやられている事か」

犬耳ナナバ「つまりはリヴァイはいつもハンジを甘やかしてる、と」

犬耳リヴァイ「……違ぇ」

犬耳ハンジ「甘やかされてるか……?」



77: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/09(日) 00:06:09 ID:2zbDIstM

【中毒】


リヴァイ「……」ズズズズ

ハンジ「……」

リヴァイ「……」カチャッ

ハンジ「リヴァイは紅茶好きだね。いつも飲んでる気がする」

リヴァイ「まぁな、お前はよくコーヒー飲んでるな」

ハンジ「あれは仕事のお供みたいなもんだね」

78: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/09(日) 00:06:52 ID:2zbDIstM

リヴァイ「目覚まし変わりか」

ハンジ「濃いお茶でもいいんだけどね」

リヴァイ「飲みすぎるなよ」

ハンジ「トイレ近くなっちゃうもんね」

リヴァイ「まぁ、それもあるが、なんでも飲みすぎは身体に悪そうだ」

ハンジ「あー、そういや不思議と一日飲まないと落ち着かない気がするわ」

リヴァイ「中毒にでもなってんじゃねぇか?」

ハンジ「……それ、リヴァイもじゃない?」



79: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/09(日) 00:11:34 ID:2zbDIstM

【一日一回】


モブリット「ハンジ分隊長、こんなところに!」

ハンジ「モブリット」

モブリット「なかなか戻って来ないからどこに行かれたかと思ったら」

リヴァイ「仕事抜け出してきたのか」

ハンジ「いやいや、ちょっと席はずすだけの筈だったんだけど、リヴァイ見つけちゃって」

リヴァイ「なんだそりゃ」

ハンジ「とりあえずちょっかいかけとかないと」

リヴァイ「かけんな、迷惑だ。モブリット、早く連れていけ」

80: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/09(日) 00:12:34 ID:2zbDIstM

モブリット「はい! ほら、行きますよ? ハンジ分隊長」

ハンジ「はいはーい。またねーリヴァイ」フリフリ

リヴァイ「ああ」


――スタスタスタスタ

モブリット「あまりリヴァイ兵長に迷惑かけてはいけませんよ?」

ハンジ「あはは! あれで結構迷惑してないんだって」

モブリット「……そうでしょうか?」

ハンジ「それに一日一回くらい、ちょっかいかけとかないとなんか気がすまないんだよね」ケラケラ

モブリット「やめてください! 迷惑ですよ!!」



81: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/09(日) 00:17:19 ID:2zbDIstM

【お茶のお陰か?】


リヴァイ「……」

リヴァイ「…………」

リヴァイ「………………」

リヴァイ(なんか今日は静かだな)

リヴァイ(まぁ、仕事は捗(はかど)るが……ちょっと落ち着かねぇ)

リヴァイ「……」

リヴァイ「…………」

82: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/09(日) 00:18:19 ID:2zbDIstM

ハンジ「やほーリヴァイ! 昨日ぶりー! 息抜きがてらお茶しなーい?」ヒョコッ

リヴァイ「……ハンジ」

リヴァイ(そういや、今日は会ってなかったか……)

ハンジ「いい茶葉手に入れたんだよ! 一緒に飲も?」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「はいどーぞー」カチャッ

リヴァイ「ん……」ズズズズ

ハンジ「ふはー、落ち着くねぇ」

リヴァイ「……そうだな」



85: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/09(日) 23:57:31 ID:2zbDIstM

【落ち葉掃きしてた】


ハンジ「……」ジッ

リヴァイ「……」

ハンジ「……」ジー

リヴァイ「……なんだ?」

ハンジ「いや……」ジー

リヴァイ「……」

ハンジ「……」ジー

リヴァイ「さっきからなんだ」

ハンジ「人って結構頭の上に注意っていかないもんなんだね」

リヴァイ「あ?」スッ…カサッ

ハンジ「ずっと乗っかってたよ」ケラケラ

リヴァイ「……早く言え」つ落ち葉



86: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/10(月) 00:02:41 ID:dsIUbP3w

【まだ持ってる】


ハンジ「ちょっと寒くなってきたね」

リヴァイ「肌寒い程度だけどな」

ハンジ「ここに毛皮があるけど着ない?」スッ

リヴァイ「着ねぇよ。それ毛皮じゃねぇだろ」

ハンジ「いやいや、ある意味ね」

リヴァイ「捨てろ」

ハンジ「そんな勿体ない事できないよ。あ、パジャマにしたら?」

リヴァイ「お前がしろ」

ハンジ「ええー猫スーツ着たリヴァイがみたいのにぃー」

リヴァイ「着ねぇって言ってんだろうが」



87: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/10(月) 00:07:49 ID:dsIUbP3w

【くま猫……】


ハンジ「うーん……」

リヴァイ「何悩んでんだ?」

ハンジ「いや、この猫スーツなんだけど」

リヴァイ「まだ持ってやがんのか」

ハンジ「捨てるわけないじゃん」

リヴァイ「持ってる必要もねぇだろ」

ハンジ「何かに使わないと勿体ないじゃない?」

リヴァイ「誰かにやれ」

ハンジ「残念! たった今、前にリヴァイから貰ったデカくまに着せる事を思い付きました!」

リヴァイ「くまなのに猫なのか」

ハンジ「うん、くまなのに」



88: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/10(月) 00:13:09 ID:dsIUbP3w

【間に合わなかった】


――壁外調査――


エルド「リヴァイ兵長!! あっちが……!!」

リヴァイ「チッ……」パシュッ!

――ギュルルッ! ザシュッ!

ズゥン……


グンタ「――おい! しっかり……っ!!」

――スタッ

リヴァイ「……どうだ?」

グンタ「兵長……」フリフリ

リヴァイ「……そうか……」

調査兵「リ……兵……ちょ……」

89: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/10(月) 00:14:07 ID:dsIUbP3w

リヴァイ「なんだ?」スッ…ガシッ

調査兵「……奴等……を……」グッ

リヴァイ「……ああ……必ず絶滅させてやる」グッ

調査兵「……兵……――」スルッ…

リヴァイ「……」

調査兵「」

エルド「……」

グンタ「……」


――ギュイィィィ

ハンジ「――リヴァイ!!」

リヴァイ「!!」

ハンジ「こっち、手伝って!!」ギュイィィ

リヴァイ「……お前達はあっちで戦ってる班と合流しろ」パシュッ

エルドグンタ「「はっ!」」

90: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/10(月) 00:15:24 ID:dsIUbP3w


――ギュイィィィ

リヴァイ「……どうした?」

ハンジ「……」チラッ

リヴァイ「……」ベットリ

ハンジ「……あっちに3、4体固まってる。応戦してる班が……」

リヴァイ「……」チラッ



巨人「あ゙あ゙ぁぁ」ガシッ!

調査兵A「うわぁぁぁ!!」

調査兵B「やめろぉぉ!!」パシュッ



リヴァイ「急ぐぞ」パシュッ!

ハンジ「ああ!」ギュイィィ



91: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/10(月) 00:20:14 ID:dsIUbP3w

【泣きたいのは】


――深夜:食堂――


リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイ」

リヴァイ「……来たか」

ハンジ「うん……」カタンッ

リヴァイ「……」

ハンジ「……今回も……キツかったね」

リヴァイ「……ああ」

92: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/10(月) 00:21:47 ID:dsIUbP3w

ハンジ「……」

リヴァイ「……」

ハンジ「……」…グスッ

リヴァイ「……泣くくらいならこっちに来い」

ハンジ「……うん」カタッ


リヴァイ「……」ギュッ
ハンジ「……」


リヴァイ「……今日は音聞かねぇのか?」
ハンジ「あとで。今は普通に……」ギュッ


リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「……」

93: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/10(月) 00:22:51 ID:dsIUbP3w


リヴァイ「……」
ハンジ「……私も」


リヴァイ「あ?」
ハンジ「私もちゃんと背負ってるから」


リヴァイ「……」
ハンジ「リヴァイには及ばないかもしれないけど……ちゃんと」


リヴァイ「……知ってる」グッ
ハンジ「……リヴァイ……」ナデ…


リヴァイ「……」ギュゥ
ハンジ「……」

94: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/10(月) 00:24:06 ID:dsIUbP3w


リヴァイ「……」ギュゥゥ
ハンジ「……ん……」


リヴァイ「……っ悪ぃ……」スッ
ハンジ「大丈夫、ちょっと苦しかっただけ」フゥー


リヴァイ「……」グイッ
 ハンジ「わっ」


リヴァイ「聞いてろ」グッ
 ハンジ「……うん」ギュッ


リヴァイ「……」ナデナデ
 ハンジ「……」

ハンジ(……リヴァイ……)ギュゥ



98: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/11(火) 23:41:43 ID:AiQPQXn2

【理解者】


――ハンジ研究室――


リヴァイ「おい、ハンジ……」

ハンジ「あー……リヴァイ」ヘロヘロ

リヴァイ「徹夜か」

ハンジ「んー、お腹減った」

リヴァイ「とりあえずお茶飲め」カチャンッ

ハンジ「あー、持ってきてくれたんだ。ありがとー」ゴクゴク

リヴァイ「食いもんも持ってくるか?」

99: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/11(火) 23:43:23 ID:AiQPQXn2

ハンジ「んーいや、行こうかな」ガタッ

リヴァイ「気をつけろよ」スタスタ

ハンジ「大丈夫大丈夫」スタスタ

エルヴィン「二人共おはよう。ハンジ、徹夜か?」

ハンジ「うん、眠い」

エルヴィン「あまり無茶はするんじゃないぞ?」

ハンジ「平気平気」

リヴァイ「無茶が標準みたいなもんだからな」

ハンジ「リヴァイが答えないでよ」

リヴァイ「本当の事だろうが」

100: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/11(火) 23:45:44 ID:AiQPQXn2

ハンジ「壁外でのリヴァイに比べたらまだまだじゃん」

リヴァイ「俺は無茶してねぇよ」

ハンジ「無茶が標準だからね」ケラケラ

リヴァイ「お前が言うな」

エルヴィン「お互い深く理解し合っているんだな。仲が良くて何よりだ」ウンウン

リヴァイ「仲良くねぇ」

エルヴィン「照れなくていいんだぞ?」

リヴァイ「照れてねぇ」

エルヴィン「ハンジはお前のよき理解者だろう?
リヴァイもハンジに気を許しているようだし。さっきも様子を見に行ったりわざわざお茶を」

リヴァイ「黙れ」

101: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/11(火) 23:47:18 ID:AiQPQXn2

エルヴィン「照れなくていいんだぞ?」

リヴァイ「同じセリフを二度も吐くな」

ハンジ「あーもう無理」ヘタリ

リヴァイ「おい、へたり込むんじゃねぇ」グイッ

ハンジ「食堂までの道程が遠い」デローン

リヴァイ「だから持ってくるかと聞いただろうが。ほら、掴まれ」

ハンジ「うー」

エルヴィン「やはり仲良いいじゃないか」クッ

リヴァイ「人として当たり前の事をしているだけだ。手伝え悪魔」



102: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/11(火) 23:52:39 ID:AiQPQXn2

【人任せ】


リヴァイ「ほら食え」コトッ

ハンジ「ありがとう! 生き返るー!」モグモク

エルヴィン「集中するのはいいが程々にな。そのうち餓死してしまうぞ」

ハンジ「大丈夫だよ。リヴァイかモブリットが必ず見に来てくれるから」

リヴァイ「人任せにするんじゃねぇ」

エルヴィン「さも当然といった風情だな」

103: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/11(火) 23:54:30 ID:AiQPQXn2

ハンジ「来なかったら本当に倒れてるね」

リヴァイ「それは脅しか?」

ハンジ「事実を述べてるまでだよ」

エルヴィン「嫌な事実だな」

リヴァイ「……放っておくと腐乱死体にでもなってそうだ」

エルヴィン「夏だと尚厄介だろうな」

ハンジ「ご飯中なんだけど!?」



104: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/11(火) 23:59:26 ID:AiQPQXn2

【婦夫】


ハンジ「食べたー。お腹いっぱい」

リヴァイ「片付けるぞ。エルヴィン、それも寄越せ」カチャカチャ

エルヴィン「ああ、ありがとう」

ハンジ「ふー、眠くなってきたー」ペショ

エルヴィン「ここで寝たら風邪ひくぞ?」

ハンジ「あー……そうだねぇ……」

エルヴィン「ハンジ?」

ハンジ「」スースー

リヴァイ「ハンジ! お前、食ってすぐ寝るなといつも言ってんだろうが!」

105: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 00:00:32 ID:Y6QkxkSU

ハンジ「んん……眠いんだよ……」

リヴァイ「消化に悪ぃ」

ハンジ「まだリヴァイより若いから大丈夫」

リヴァイ「そういう問題じゃねぇ」

ハンジ「寝るー。寝かせてー」

リヴァイ「せめて自分の部屋で寝ろ」

ハンジ「もう限界だから連れてってー」

リヴァイ「立て。自分で戻れ」

ハンジ「連れてけー」

エルヴィン(夫婦、のようだが男女が逆だな)



106: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 00:05:32 ID:Y6QkxkSU

【手袋】


ハンジ「はい、これあげる」

リヴァイ「手袋か」

ハンジ「そろそろ必要だよねぇ」

リヴァイ「そうだな」

ハンジ「ねぇねぇ、手袋を逆さまに言うとなーんだ?」

リヴァイ「……さぁな」

107: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 00:06:21 ID:Y6QkxkSU

ハンジ「ほらほら、て、ぶ、く、ろ、だから、ろから始まってー」

リヴァイ「?」

ハンジ「あーもう! ろの次はく!」

リヴァイ「??」

ハンジ「ろーくーぶーてー!!」

リヴァイ「分かった、6回ぶてばいいんだな。頭出せ」

ハンジ「知ってやがった!!」クッソゥ!!



108: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 00:11:25 ID:Y6QkxkSU

【いけないこと】


――索敵演習:休憩中――


ハンジ「手袋するとちょっと暑いかな?」

リヴァイ「動くとな」

ハンジ「でもじっとしてるとそれはそれで寒いんだよね」

リヴァイ「だな」

ハンジ「うーん、うまくいかないね」

リヴァイ「動いときゃいいだろ」

109: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 00:12:25 ID:Y6QkxkSU

ハンジ「常には無理じゃない。そうだ!」

リヴァイ「あ?」

――ガシッ

ハンジ「これでいい」
§
リヴァイ「何がだ」

ハンジ「手を繋ぐのが一番手っ取り早い」
§
リヴァイ「手だけにか」

ハンジ「ぶふー!! 本当だ!」
§
リヴァイ「離せ」

110: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 00:13:49 ID:Y6QkxkSU

ハンジ「やだ。寒い」
§
リヴァイ「片手だけ温めてどうすんだ」

ハンジ「片方温まったらもう片方もやる」
§
リヴァイ「はぁー……温まったら離すぞ?」

ハンジ「分かったー」
§
リヴァイ「……手は温かくはなるが回りの目が寒くなりそうだな」

ハンジ「うはは! じゃ、木を背にちょっと後ろ手にして隠しちゃえ」ササッ
§
リヴァイ「……」

ハンジ「……なんかいけないことをしてる気分になるね」
§
リヴァイ「馬鹿か」



113: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 23:42:30 ID:Y6QkxkSU

【喜怒哀楽】


ハンジ「うっはー! これいい!!」ニコニコ

リヴァイ「……」



ハンジ「――でね! あれはどうかと思うんだよ!!」フンヌー!!

リヴァイ「……」



ハンジ「本当に……酷いよね?」ウゥゥ…

リヴァイ「……」



ハンジ「あはははは!!」ゲラゲラ

リヴァイ「……お前は感情の起伏が激しいな」

114: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 23:43:30 ID:Y6QkxkSU

ハンジ「ええ? 素直に感情を出してるだけだよ」

リヴァイ「まぁ……そう……か?」

ハンジ「感情はちゃんと出しといた方がストレス貯まらないんだよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイはあんまり表に出さないね」

リヴァイ「少しは出してるとは思うが」

ハンジ「いやーまだまだだよね。基本仏頂面だし。もっと出せ出せ!」

リヴァイ「……俺がお前みたいになってんの想像してみろ」

ハンジ「えー……?」

115: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 23:44:34 ID:Y6QkxkSU



――想像――


喜)リヴァイ「うっはー! これは最高だ!!」


怒)リヴァイ「ああ? ふざけんなっ!!」


哀)リヴァイ「うっ……うぅ……うわぁぁ!!」


楽)リヴァイ「ぶわあははははは!!!」


――想像終了――



ハンジ「……ごめん、喜怒哀楽の怒り以外、すんげぇ怖い」ガクガクブルブル

リヴァイ「……だろうが」



116: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 23:50:30 ID:Y6QkxkSU

【私は末っ子】


エルヴィン「少し休憩するか」

――ガタガタガタ……ガヤガヤ……

エルヴィン「……」

リヴァイ「……」

ミケ「……」

ハンジ「……」

エルヴィン「お前達は行かないのか?」

リヴァイ「別にここで構わねぇ」

ミケ「どうせ戻ってくるわけだしな」

ハンジ「同じくー」

117: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 23:51:34 ID:Y6QkxkSU

エルヴィン「そうか」

リヴァイ「お前は?」

エルヴィン「まぁ、同じだ」

ハンジ「そんなもんだよね」

ミケ「そうだな」

リヴァイ「……」

エルヴィン「……」

ミケ「……」

ハンジ「……このメンバーを家族にあてはめるとなんだろう?」

リヴァイ「いきなりわけわかんねえ事言うな」

ハンジ「暇潰しの話題だよ。本当にリヴァイ兄ちゃんはノリが悪いよね」

118: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 23:53:03 ID:Y6QkxkSU

リヴァイ「お前の兄貴になった覚えはない」

エルヴィン「ははっ! リヴァイが兄か。では俺は?」

ハンジ「……お父さん?」

リヴァイ「ぶふっ」

ミケ「ぐふっ」

エルヴィン「お父さん……」

ハンジ「あれ? そうするとミケがお母さんに!?」

ミケ「!?」

リヴァイ「こんな髭面の母親は嫌だ」

エルヴィン「妻でも嫌だな」

ミケ「……せめて伯父さんにしてくれ」



119: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/12(水) 23:58:29 ID:Y6QkxkSU

【下手すると違う意味に聞こえる】


ハンジ「あ、いたいた。リヴァイ兄ちゃーん!」

リヴァイ「……」ミケンニシワー

ハンジ「あひゃひゃひゃひゃ!! 嫌そうー!!」

リヴァイ「気色悪ぃからやめろ」

ハンジ「んじゃ、弟がいい?」

リヴァイ「そのごっこ遊びから離れろ」

ハンジ「あ、エルヴィンパパだ! パパー!!」

リヴァイ「……それは本当にやめてやれ」



120: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/13(木) 00:03:29 ID:8sZ4Uslc

【俺の所為じゃない】


エルヴィン「ハンジ……何事かと思ったぞ」

ハンジ「物凄い勢いでこっち来るエルヴィン初めて見たかも」

リヴァイ「妙な噂が立つだろうが、やめろ」

ハンジ「あはははは! あ、じゃあミケも変な噂立っちゃったかな?」

エルヴィン「……なんて呼んだんだ?」

ハンジ「ミケママー! って」

リヴァイ「それは……」

エルヴィン「あらぬ疑いを掛けられてるやもしれんな」

121: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/13(木) 00:04:29 ID:8sZ4Uslc

ミケ「ああ、全く迷惑だ」

ハンジ「うっひょう!!? いつの間に背後に!?」ビックゥッ!

ミケ「本当にやめてくれ」

ハンジ「あとでミケおじちゃん、って言い直したじゃない」

ミケ「おじちゃんも傷つく」

ハンジ「繊細だなぁ」

リヴァイ「お前が図太過ぎるんだ、クソメガネ」

ミケ「……リヴァイの所為な気がしてきたな」

エルヴィン「そうだな」

リヴァイ「……こいつは元から図太いだろ」



122: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/13(木) 00:09:10 ID:8sZ4Uslc

【同じ】


ハンジ「はぁー! やっと終わったよー」

リヴァイ「で、風呂は?」

ハンジ「長く掛かった仕事の後の声掛け第一声は大概それだね」

リヴァイ「言わねぇと入らねぇだろ」

ハンジ「ふふふ……言われる前にちゃんと入ってやったぜ!!」ドヤァ

リヴァイ「それが当たり前だ」

ハンジ「私にしては快挙じゃん! ほれほれー確かめてみ!」ガバッ

リヴァイ「!?」

ハンジ「石鹸の香りー!!」アハハ!

リヴァイ「……離せ」

ハンジ「リヴァイとお揃いだね!」

リヴァイ「ああ……そうだな、調査兵団の兵のほとんどとお揃いだな」



125: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/13(木) 23:49:05 ID:8sZ4Uslc

【気分転換】


リヴァイ「……チッ」バサッ

ハンジ「なんだかご機嫌ななめだね」

リヴァイ「書類の処理が一番面倒臭ぇ」

ハンジ「鬱々してると頭からキノコ生えるよ」

リヴァイ「お前の部屋じゃねぇんだ」

ハンジ「今日のお昼、外で食べようや。少しは気が晴れるかもよ?」

リヴァイ「……そうだな」

ハンジ「よーし、決定!」



126: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/13(木) 23:53:41 ID:8sZ4Uslc

【屋上】


リヴァイ「外で食うとは言ったが……」

ハンジ「屋上でしたー」アハハ!

リヴァイ「わざわざ何故……」

ハンジ「見晴らしいいじゃん?」

リヴァイ「寒い」

ハンジ「まあ、いい天気とはいえ、風は冷たいねぇ」

リヴァイ「寒い」

127: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/13(木) 23:55:36 ID:8sZ4Uslc

ハンジ「もう、仕方ないなぁ」ガバッ

リヴァイ「……」

ハンジ「これでいいでしょ?」ギュー

リヴァイ「よくねぇよ、離せ」

ハンジ「人が上着替わりになってやってんのに」

リヴァイ「頼んでねぇ。室内に戻りてぇって言ってんだ」

ハンジ「せっかくリヴァイがカイロとして役立つ季節だというのに」

リヴァイ「そんな季節はねぇよ」



128: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/14(金) 00:00:38 ID:H6t17/w.

【変な空気】


――深夜:食堂――


――カタッ

リヴァイ「……ハンジ」

ハンジ「あ、いた」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「いや……今回は怪我人だけで犠牲者いなかったから……」

リヴァイ「ああ、珍しくな」

ハンジ「いないかもなって思ったんだけど」

129: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/14(金) 00:02:09 ID:H6t17/w.

リヴァイ「お前も来てんじゃねぇか」

ハンジ「うん、なんとなく」

リヴァイ「俺もなんとなくだ」

ハンジ「習慣になっちゃったかな?」

リヴァイ「……かもな」

ハンジ「……」

リヴァイ「……」

ハンジ「……」ウズウズ

リヴァイ「……なんだ?」

ハンジ「え? いや……」

リヴァイ「……」

130: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/14(金) 00:03:31 ID:H6t17/w.

ハンジ「……」ソワソワ

リヴァイ「……」

ハンジ「……」モジモジ

リヴァイ「はっ……」

ハンジ「な、何笑ってんの?」ギクッ

リヴァイ「……ほら来い」

ハンジ「うっ……///」

リヴァイ「来ねぇならもう戻るぞ」

ハンジ「あ、ダメ!」

リヴァイ「ほぅ?」

ハンジ「ぐぬぬ……」カタッ

131: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/14(金) 00:04:38 ID:H6t17/w.


リヴァイ「さっさと言え」ポンッ
 ハンジ「だって……」ギュッ


リヴァイ「だって、なんだ?」ナデ…
 ハンジ「今回はやっちゃダメなのかなぁって」


リヴァイ「別に構わねぇよ」ナデナデ
 ハンジ「うん……」


リヴァイ「……なんか落ち着かねぇしな」
 ハンジ「へ?」


リヴァイ「あ?」
 ハンジ「……いや……なんでも」


リヴァイ「……」ナデナデ
 ハンジ「……」ギュゥ



132: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/14(金) 00:09:17 ID:H6t17/w.

【無防備】


――休日:リヴァイの自室――


ハンジ「あ、ねぇリヴァイ……」クルッ

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「ありゃ、寝てら」

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「よいしょ」

リヴァイ「」ズルッ

――ポフンッ

ハンジ「膝枕ー」ナデナデ

リヴァイ「」スゥスゥ

133: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/14(金) 00:10:33 ID:H6t17/w.

ハンジ「……」ジッ

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「……ふふ……熟睡」

ハンジ(……無防備だなぁ)チョイッ

リヴァイ「ん……? むぅ……」…スゥスゥ

ハンジ「……」ジッ

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「……ふふ」ナデ…

ハンジ(顔も小さいや……)

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「……」ツー…

ハンジ(……小さい鼻……)

リヴァイ「」スゥスゥ

134: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/14(金) 00:11:30 ID:H6t17/w.

ハンジ「……」ツゥ…

ハンジ(…………唇)

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「……」

ハンジ「……本当に……無防備だね……」

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「……襲われても知らないよ?」チョイッ

リヴァイ「うぅ……ん……」スゥスゥ

ハンジ「……」

ハンジ「……なんてね……」

リヴァイ「」スゥスゥ



135: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/14(金) 00:16:14 ID:H6t17/w.

【来たなら運んで】


――ハンジ研究室――


ハンジ「うーん……」

リヴァイ「まだいたのか」

ハンジ「ああ、リヴァイ」

リヴァイ「もう遅い。部屋に戻れ」

ハンジ「……そうだね」

リヴァイ「素直だな」

ハンジ「ん、ちょっと疲れた」ノビー

136: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/14(金) 00:17:15 ID:H6t17/w.

リヴァイ「……」

ハンジ「……もっと材料があればなぁ……もっと時間があれば……もっともっと私の頭がよければ……」

リヴァイ「……」

ハンジ「そしてもっと知りたいなぁー。その為には巨人の捕獲が!!」キランッ+

リヴァイ「エルヴィンの許可が下りねぇ限り、協力はしねぇ」

ハンジ「ちぇー。つまんないのー」ガタッ

リヴァイ「つまるとかつまんねぇとかの問題じゃねぇんだよ。さっさと部屋に戻れ」

ハンジ「疲れたから引きずってって」ノシッ

リヴァイ「歩け」



153: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/15(土) 00:02:34 ID:XVxL6iFk

【ツリー】


ハンジ「あ、見てリヴァイ。もうクリスマスツリー飾られてる」

リヴァイ「ああいうの早ぇよな」

ハンジ「まぁ、商法のひとつなんだろうけどね」

リヴァイ「……」フン

ハンジ「あれ見るともうすぐ年の瀬なんだなぁって思うわ」

リヴァイ「俺はそろそろ大掃除だな、と思うな」

ハンジ「リヴァイって一年の内、4分の3くらい掃除の事考えてんじゃないの?」

リヴァイ「んなわけあるか」

ハンジ「あれ? 多過ぎた?」

リヴァイ「ほぼ毎日に決まってんだろうが」

ハンジ「……少な過ぎたのか」



154: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/15(土) 00:07:19 ID:XVxL6iFk

【見過ごせない】


リヴァイ「という訳で大掃除だ」ドンッ

ハンジ「朝っぱらから何がだよ……今日、13日だよ?」

リヴァイ「前に言っただろうが、13日が煤払いといって本来の大掃除の日だと」

ハンジ「あー……そういや……」

リヴァイ「またギリギリにされたら敵わねぇからな」

ハンジ「まぁ、そうかもしんないけど、今やったら年末には戻っちゃうよ」

リヴァイ「む……」

ハンジ「だから今日はやめとこうよ、ね?」

リヴァイ「いや、やる」

ハンジ「えー? また戻っちゃうって」

リヴァイ「年末頃もまたやる」

ハンジ「……なんだか本末転倒な気がするんだけど」



155: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/15(土) 00:12:10 ID:XVxL6iFk

【じゃれてた】


ハンジ「はぁー」ズルズル

リヴァイ「乗っかるな」スタスタ

ハンジ「疲れてんだよ」ズルズル

リヴァイ「だからなんだ」ピタッ

ハンジ「だから乗っかてんだよ」フゥー

リヴァイ「乗っかっていい理由にはなんねぇよ。どけ」

ハンジ「いいじゃんかぁー。今日は本当に疲れてんだよー」ブー

156: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/15(土) 00:13:08 ID:XVxL6iFk

リヴァイ「今日“は”?」

ハンジ「ハッ!! しまった!!」

リヴァイ「いつもはなんだ」

ハンジ「え? えー……ふはははははは」ニヘー

リヴァイ「誤魔化しになってねぇぞ」

ハンジ「もーいいじゃーん! 疲れてんだからさー」

リヴァイ「俺が疲れてねぇとでも思ってんのか?」

ハンジ「え? じゃあ、私が運ぶの?」

リヴァイ「……そうじゃねぇ」



157: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/15(土) 00:18:23 ID:XVxL6iFk

【そんな反省はいらない】


ハンジ「リヴァイ、私、反省したよ」

リヴァイ「ああ?」

ハンジ「いつもリヴァイに運んでもらって楽してた事」

リヴァイ「あぁ……」

ハンジ「だからリヴァイに恩返しをしようかと」

リヴァイ「恩返し?」

ハンジ「今日は私が運んであげる! さぁ、来い!!」カモンッ!

リヴァイ「お前底抜けの馬鹿だろ?」



158: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/15(土) 00:23:30 ID:XVxL6iFk

【意地】


ハンジ「しかしさー、リヴァイが丁度いい感じなんだよねぇ」

リヴァイ「何がだ」

ハンジ「この背丈の差だよ」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「乗っかりやすい」

リヴァイ「ふざけんな」

ハンジ「大いに真面目だよ」

リヴァイ「尚悪い」

159: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/15(土) 00:24:29 ID:XVxL6iFk

ハンジ「だからこれからもよろしくねー」

リヴァイ「やめる気ねぇのか」

ハンジ「ないない」ケラケラ

リヴァイ「肩に針でも仕込んでやろうか?」

ハンジ「そしたら頭に乗っかるよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「何をしても乗っかってやるから無駄だよ!」

リヴァイ「何がしてぇのか分からねぇが、もう好きにしろ」ハァー

ハンジ「私の根性勝ち!!」

リヴァイ「粘着の間違いだろ」



168: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:03:13 ID:87XCLNdg

【危機】


――壁外調査:巨大樹の森――


リヴァイ「――ハンジ!!」

ハンジ「――っ!!?」ギュイィィ

巨人「あぁあー」ブンッ

――クンッ!!

ハンジ「ワイヤーが!? くっ!!」パシュッ

リヴァイ「ハンジ!!」

ハンジ「くっ! ダメ……か……?」キュイィィ

ドカッ!

ハンジ「――あぅっ!!」

169: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:04:30 ID:87XCLNdg

リヴァイ(……樹に!!)

巨人「あぁ……」

リヴァイ「チッ!!」ギュンッ

ギュルルル!! ザシュッ!!

巨人「あ゙ー……」ズゥン

リヴァイ「ハンジ!!」スタッ

ハンジ「」ブラン…

リヴァイ「チィッ……」パシュッ

ガシッ!

リヴァイ「……」ギュイィィ…スタッ

ハンジ「」

170: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:05:32 ID:87XCLNdg

リヴァイ「ハンジ!」ペシ

ハンジ「」

リヴァイ「ハンジ! おい! 起きろ!!」ペシペシ!

ハンジ「」

リヴァイ「ハンジ!!!」

ハンジ「」

リヴァイ「おい……っ! 脈……!!」サッ

――トクットクットクッ……

リヴァイ(脈はある……)ホッ

ハンジ「……ぅ……」ピクッ

リヴァイ「ハンジ!?」

171: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:06:30 ID:87XCLNdg

ハンジ「うぅ……」

リヴァイ「ハンジ……」

ハンジ「うっ……」ハァハァ

リヴァイ「――はぁ……生きてやがる……」

ハンジ「」ハァハァ

リヴァイ(気を失ってるだけか……)サラッ

ハンジ「」ハァハァ

リヴァイ(……だが早く医療班に診せねぇと)グイッ

ハンジ「う……」

リヴァイ「……大丈夫だ」グッ

――パシュッ!



172: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:11:21 ID:87XCLNdg

【怪我】


――ガラガラガラガラ……

ハンジ「――っ!」ピクッ

モブリット「! ハンジさん!?」

ハンジ「モブ……リット?」

モブリット「あぁ、良かった」

ハンジ「わ……たし?」ムクッ

――ズッキーン!

ハンジ「いっ!!」

モブリット「ああ、動いちゃダメですよ……強く身体を打ったそうですから」

ハンジ「……あぁ……巨人に……ワイヤーを引っかけられて……」

モブリット「別にワイヤーを射って勢いを殺したと聞きました。さすがですね」

173: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:12:58 ID:87XCLNdg

ハンジ「結局樹にぶつかっちゃったけどね」イタタ

モブリット「いえ、そうしなかったらもっと酷い怪我だったと思いますよ」

ハンジ「まぁ、ね」

モブリット「しかしそれでもリヴァイ兵長がいなかったら……」

ハンジ「ああ、リヴァイに助けられたね。後でお礼言わなきゃ」

モブリット「……心臓が止まるかと思いましたよ……」ハァー

ハンジ「はは……止めちゃダメだし、あまり狼狽えてもいけないよ?」

モブリット「そんな無茶な」

ハンジ「道連れで死なれる方が嫌だもの」

モブリット「……」

ハンジ「身体中痛いけど大きな怪我はなさそうだね」

モブリット「本当に……良かったです」ホゥ…



174: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:17:53 ID:87XCLNdg

【見舞い】


エルヴィン「ハンジ、大丈夫か?」

ハンジ「うん、全治一週間だって。ただの打ち身と擦り傷」

エルヴィン「そうか」

ハンジ「雑務くらいはできるから」

エルヴィン「おとなしくしておけ」

ハンジ「いやー動けないって辛いんだよねぇ」

エルヴィン「リヴァイが心配する」

175: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:19:02 ID:87XCLNdg

ハンジ「なんでリヴァイなの」アハハ

エルヴィン「君を運んで来たリヴァイは珍しく取り乱してたぞ」

ハンジ「へ?」

エルヴィン「大声で医療班を呼んだりしてな」

ハンジ「……へぇ」

エルヴィン「暫くこれでからかうつもりだ」

ハンジ「あはは! いてて……やめてあげてよ。ていうか多分リヴァイなら誰にでもそんなだって」

エルヴィン「そうだな……からかうのは君に任せよう。早く復帰できるといいな」

ハンジ「うん」



176: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:24:19 ID:87XCLNdg

【よかった】


――リヴァイ自室――


――コンコン

リヴァイ「……開いてる」

ガチャッ

ハンジ「リヴァイ!」

リヴァイ「……お前か」

ハンジ「お礼言いに来たよ! ありがとねー、助けてくれて」

リヴァイ「……動いて大丈夫なのか?」

ハンジ「大した事なかったよ。全治一週間だって」

リヴァイ「そうか……」

177: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:25:30 ID:87XCLNdg

ハンジ「いやー、リヴァイが冷静に対処してくれたお蔭だよー」アハハ

リヴァイ「……」

ハンジ「そういやちょっと取り乱してたとか聞いたけどー?」ニヤニヤ

リヴァイ「……」

ハンジ(あれ?)

リヴァイ「……」

ハンジ「……リヴァイ?」

リヴァイ「……そこに座れ」

ハンジ「へ?」

リヴァイ「座れ」

ハンジ「うん?」ストンッ

リヴァイ「……」ポンッ…ナデナデナデナデ

178: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:26:32 ID:87XCLNdg

ハンジ「う、おぉぉ!?」

リヴァイ「……」ナデナデナデナデナデナデ

ハンジ「ちょ、何なに何なに!?」

リヴァイ「うるせぇ、黙ってろ」

ハンジ「ええぇ?」

リヴァイ「……」ナデナデ

ハンジ「……」

リヴァイ「……」ナデナデ

ハンジ「……どうせなら」

リヴァイ「あ?」ナデナデ

ハンジ「……どうせなら、こう……音とか体温とか……」

リヴァイ「……身体中痛めてんだろ」ナデナデ

179: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:27:31 ID:87XCLNdg

ハンジ「あ、そうだった」

リヴァイ「馬鹿が」

ハンジ「むぅ……じゃ優しくで」


リヴァイ「……」ソッ
 ハンジ「……」キュッ


リヴァイ「……」ナデ…
 ハンジ(……ふふ)スリッ


リヴァイ「……った」ボソッ
 ハンジ「え?」


リヴァイ「……」ナデナデ
 ハンジ「……うん……」




180: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:32:31 ID:87XCLNdg

【こき使ってた】


ハンジ「リヴァイ運べー!!」

リヴァイ「もう治ってんだろうが」

ハンジ「まだ痛い……痛いよ」ウゥゥ

リヴァイ「……」イラッ

ハンジ「てなわけでー」

リヴァイ「痛いのはここか?」

ガシッ!

ハンジ「は?」

ギリギリギリギリギリ……

ハンジ「いだだだだだだ!!! ヘッドロックやめてぇー!!」

181: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 00:33:38 ID:87XCLNdg

リヴァイ「ああ、本当にいてぇみたいだなっ」ギリッ

ハンジ「ごめんごめんごめんー!! もう大丈夫だからぁー!!!」イタタタ!

リヴァイ「チッ……」スッ

ハンジ「うぅ……復帰して間もない人間に優しくない……」シクシク

リヴァイ「復帰までの間、クソみてぇに人をこき使ったヤツに言われたくねぇ」

ハンジ「運んでもらったり、運んでもらったり運んでもらったりしただけじゃん」

リヴァイ「無意味にな」

ハンジ「無意味じゃないよー」

リヴァイ「なんだ?」

ハンジ「リヴァイの筋肉を鍛え――」

ガッ! ギリギリギリギリギリ……

ハンジ「ごめんごめんごめんごめん!!! お願いだからアイアンクローをやめてぇー!!!」



187: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 23:46:05 ID:87XCLNdg

【事件です】


ハンジ「私達は今ー」

リヴァイ「……困ってるな」

ハンジ「なんでこんな事に……」ハァー

リヴァイ「……」

ハンジ「……ここってさ」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「調査兵団本部内でもかなり端っこでさ」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「だからなのか古い資料やらが詰め込まれてる」

リヴァイ「そうだな」

188: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 23:47:03 ID:87XCLNdg

ハンジ「んであんまり人が来ない所なんだよね」

リヴァイ「用がなきゃな」

ハンジ「とはいえ貴重な物も置いてある」

リヴァイ「それが必要でここに来たんだっけか」

ハンジ「そうそう、遠いから何度も往復したくなくてさ」

リヴァイ「俺をまた荷運び人にしやがったんだよな」

ハンジ「換わりに書類片付ける約束したでしょー」

リヴァイ「まぁな」

ハンジ「んで、まぁいっぺんに運びたいと思ってリヴァイを連れてきた訳ですが」

リヴァイ「……この辺りに人が来る予定は?」

ハンジ「ほぼないね」

189: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 23:47:58 ID:87XCLNdg

リヴァイ「……せめて扉が普通のならな……」

ハンジ「頑丈な扉だよねぇ。リヴァイでも無理?」

リヴァイ「多分な」

ハンジ「そっかぁー」

リヴァイ「そうだな」

ハンジ「……」

リヴァイ「……」

ハンジ「……ぬああぁー!! だぁれかー!! 助けてー!! 閉ーじ込ーめらーれたー!!!!」バンッ!!

リヴァイ「最悪だ」チッ



190: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 23:52:19 ID:87XCLNdg

【いざとなったら】


ハンジ「確かに古い扉だけど鍵が壊れてるとかないわー」

リヴァイ「外からは開いたがな」

ハンジ「今でも外から開くのかなぁ?」

リヴァイ「どうだろうな」

ハンジ「モブリットやらが気づいて来てくれるとしても多分夕方とか夜とか……」

リヴァイ「それよりも早く来てくれるといいんだがな」

191: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 23:54:07 ID:87XCLNdg

ハンジ「そうだね、なるべく早く来てほしいものだけど……」

リヴァイ「とりあえず持っていく筈だった物を集めるか」

ハンジ「うん、そうしよう」

リヴァイ「いざとなったら窓から出ればいい」

ハンジ「ここ3階なんだけど」

リヴァイ「? だから?」

ハンジ「……意にも介してねぇ」



192: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/16(日) 23:59:07 ID:87XCLNdg

【しりとり】


ハンジ「……」

リヴァイ「……」

ハンジ「集め終わったね」

リヴァイ「そうだな」

ハンジ「……しりとりでもする?」

リヴァイ「そんなグロい趣味はない」

ハンジ「どっちが先に2つ共取れるかだね。尻取り合戦」

リヴァイ「……取らなくていい」



193: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/17(月) 00:05:18 ID:NARQoeLU

【暇つぶし】


ハンジ「……り……料理」

リヴァイ「利子」

ハンジ「心理」

リヴァイ「立体機動」

ハンジ「浮き彫り」

リヴァイ「流行」

ハンジ「瓜」

リヴァイ「り責めか……力量」

ハンジ「う……」

リヴァイ「……」

194: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/17(月) 00:06:10 ID:NARQoeLU

ハンジ「うー……」

リヴァイ「‘り’にこだわるからだ」

ハンジ「う、受け売り!」

リヴァイ「理想」

ハンジ「また、う! リヴァイ、う責めかよ!」

リヴァイ「こだわらなきゃ幾らでもあるだろ」

ハンジ「瓜売り!」

リヴァイ「売りだけでいいんじゃねぇのか? 利用」

ハンジ「ぬぅぅ!!」

リヴァイ「……まだ誰も来ねぇな……」



195: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/17(月) 00:11:59 ID:NARQoeLU

【事故】


ハンジ「しりとり飽きた! あー! 早く誰か来てー!」ゴロン

リヴァイ「寝転がるな。汚ぇぞ」

ハンジ「あ!」ガバッ

リヴァイ「なんだ」

ハンジ「あの本棚の上! 探してた本だ!! あんな所にあったんだ!」

リヴァイ「台がねぇと届かねぇな」

ハンジ「この椅子の背に立ったら丁度よさそう。リヴァイ支えてて」

リヴァイ「大丈夫か? この椅子ぼろぼろだが」

ハンジ「ちょっとくらい大丈夫だと思うけど……万が一の為に眼鏡ははずしとくか」カチャッ、コトン

リヴァイ「見えんのか?」

196: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/17(月) 00:15:04 ID:NARQoeLU

ハンジ「あれ取るくらいなら平気だよ。もし椅子が壊れたら助けてね」ギシッ

リヴァイ「ああ……気を付けろよ」グッ

ハンジ「うん。よっと……」ギシッギシッ

ハンジ「取れた!!」

リヴァイ「なら早く降りろ。お前が重くて椅子が奇声を上げてやがる」

ハンジ「奇声かよ。リヴァイよか軽いっつーの。とりあえず座るとこに……」トンッギシッ…

リヴァイ「気を付けろよ。ほら、手」スッ

ハンジ「あ、ありがと」ギュッ

――バキッ!!

ハンジ「おわっ!」ガクッ

リヴァイ「危ね……!」グッ

197: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/17(月) 00:16:15 ID:NARQoeLU

ハンジ「あ――」

――××ガチッ


ハンジ「!」
リヴァイ「!」


――ズルッ


リヴァイ「……と」グッ
 ハンジ「わっ」ガシッ


リヴァイ「……」
 ハンジ「……」


リヴァイ「……大丈夫か?」グイッ

ハンジ「あー……うん。平気!」スッ

リヴァイ「怪我は?」

ハンジ「多分大丈夫。リヴァイは?」

198: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/17(月) 00:17:45 ID:NARQoeLU

リヴァイ「大丈夫だ」

ハンジ「なら良かった!」

リヴァイ「やっぱり重かったな」

ハンジ「椅子がボロかった所為でしょうが! まぁでも本取れたよー!」ワッヒョーイ!

リヴァイ「暴れんな、埃が舞う」

ハンジ「ええっと、眼鏡……あった。じゃ、あっちでおとなしく読んでくるよ!」スチャッ

リヴァイ「ああ……」

スタスタスタ……

ハンジ「……っ」

ハンジ(あ……唇ちょっと切れちゃったな……)ペロッ


リヴァイ「……」チッ

リヴァイ(……口が痛ぇ)



204: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/17(月) 23:47:31 ID:NARQoeLU

【動揺】


ハンジ「……」モクモク

リヴァイ「……」ペラッ

ハンジ「……」ペラッ

リヴァイ「……」モクモク

ハンジ(内容が頭に入らない……)

ハンジ「……」チラッ

205: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/17(月) 23:48:52 ID:NARQoeLU

リヴァイ「……」モクモク

ハンジ(黙々と本読んでら。……リヴァイの唇も赤くなってるな)

ハンジ(口紅みたい)ブフッ

ハンジ「……」

ハンジ(……気まずー)

ハンジ(……まぁ、ちょっとだしね。うん。忘れよう)

リヴァイ「……」



206: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/17(月) 23:53:38 ID:NARQoeLU

【脱出方法】


リヴァイ「……」チラッ

ハンジ「……」モクモク

リヴァイ「……」

リヴァイ(誰も来る気配がねぇな。……窓から出るか?)スクッ

ハンジ「!」

リヴァイ「……」カタッ

リヴァイ「……」ジッ

リヴァイ(ここにあるカーテン使えば降りれるか?)クイッ

ハンジ「リヴァイ、まさか本当に降りる気?」

207: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/17(月) 23:54:48 ID:NARQoeLU

リヴァイ「結構待ったろ」

ハンジ「そうだけど危ないよ」

リヴァイ「いつまでもここにいるわけにいかねぇだろ」

ハンジ「うーん……でも」

リヴァイ「……クソでもしたくなったらどうすんだ?」

ハンジ「!!」

ハンジ「ひ、人の尊厳に関わる!!」ヒィィ

リヴァイ「だろ」

ハンジ「気をつけてね?」

リヴァイ「当たり前だ」ビッ

ハンジ「破って繋げるの?」

208: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/17(月) 23:56:01 ID:NARQoeLU

リヴァイ「ああ」ビリィッ

ハンジ「手伝うよ」

リヴァイ「結んでくれ」

ハンジ「はいよ」スッ

リヴァイ「! ハンジ」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「……」ツッ

ハンジ「!?」ビクッ

リヴァイ「唇切れてんな、大丈夫か?」

ハンジ「だ、大丈夫!」

リヴァイ「歯が当たったか?」

ハンジ「――っ!///」

209: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/17(月) 23:56:55 ID:NARQoeLU

リヴァイ「? どうした?」

ハンジ「い、いや……」

ハンジ(動揺してんの私だけかよっ)

リヴァイ「手ぇ止まってんぞ」

ハンジ「あ、ごめん」シュルシュル

リヴァイ「……事故だろ」

ハンジ「!」

リヴァイ「……」シュルシュル

ハンジ「……うん」



210: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/18(火) 00:01:52 ID:chIPDIlI

【脱出成功】


ハンジ「はぁー良かった。出られたねぇ」

リヴァイ「扉は開けっぱなしにしとかねぇとな」

ハンジ「修理の手配もしとかないとね」カキカキ

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「何?」

リヴァイ「……あらぬ疑いを掛けられそうだな」

ハンジ「あ、ああ、殴られたとか? こけてぶつかったとでも吹聴しとくよ」アハハ

リヴァイ「事故とはいえ悪かったな」

ハンジ「んーまぁ、リヴァイも痛そうだしお互い様でしょ」

リヴァイ「どうにかなってんのか?」

ハンジ「赤くなってるよー。口紅つけたみたい」ケラケラ

リヴァイ「……暫く掃除してるふりでもするか……?」



211: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/18(火) 00:06:58 ID:chIPDIlI

【打ち上げ】


リヴァイ「ハンジ、これを……」

ハンジ「あ、リヴァイ。飲んでく?」

リヴァイ「飲み会か」

ハンジ「ついさっき長く掛かった仕事が終わってね。みんなで持ち寄って打ち上げするとこ」

リヴァイ「とりあえず、これ渡しとくぞ」

ハンジ「ああ、書類ね。ありがとう。参加しない?」

212: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/18(火) 00:08:22 ID:chIPDIlI

リヴァイ「まだ仕事が残ってる」

ハンジ「一杯くらいいいじゃーん。ほれー」スッ

リヴァイ「……」ガシッ

ハンジ「おっ?」

ゴクッゴクッゴクッ……

リヴァイ「……飲んだ。行く」スッ

ハンジ「一気飲みかよ」



213: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/18(火) 00:14:18 ID:chIPDIlI

【ぐるぐる回る】


――ワイワイガヤガヤ……

ハンジ(……あれから一応普通に接してるけど……)グビッ

ハンジ(なんっかもやもやすんなぁー)グビッ

ハンジ(互いにあの程度の事、気にするような年齢でもないのにね)グイッ

ハンジ(今までだって……いろんな事故あったし。今回も事故だ)トポトポ

ハンジ(だから今回も何も変わらない……筈なのに)グビッ

ハンジ(……なのになんでこんなにもやもや……)グビグビッ

ハンジ(でもでも、キスだもんね? 今までのとはちょっと違うよね?)グビグビグビッ

ハンジ(……これは気にするのに年齢関係無いよね?)プハー

214: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/18(火) 00:15:37 ID:chIPDIlI

ハンジ(あーでもリヴァイは全く気にしなさそうだ)フッ

ハンジ(つーか唇切っちゃうとか歯をあてちゃうとか子供か)ブフッ

ハンジ(次はあてちゃいけないねー)グビッ

ハンジ(……ん? 次? ねぇーよ!)ブフーッ!

モブリット「……ハンジさん、飲み過ぎじゃないですか?」

ハンジ(……なんか頭回んなくなってきたな)グイッ

モブリット「ハンジさん?」

ハンジ「おっ? 何?」

モブリット「飲み過ぎです」

ハンジ「あれ? そうかな?」

モブリット「ぼんやりとしながら片っ端から飲んでます。
時々1人で笑ってますし……潰れちゃいますよ」

215: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/18(火) 00:16:59 ID:chIPDIlI

ハンジ「んー? 潰れたらリヴァイが……あ、今日いなかったわ!」アハハハハ!

モブリット「もうお酒は没収です!」サッ

ハンジ「えー? モブリットの意地悪ー」ブー

モブリット「ハンジさん、飲み過ぎるとたち悪くなるでしょ!」

ハンジ「知らなーい」

モブリット「いつもはリヴァイ兵長がいる時しかそんなに飲まないのに……どうしたんですか?」

ハンジ「んーそうだっけ?」

モブリット「そうですよ。リヴァイ兵長に絡んで最後は運ばれてるじゃないですか」

ハンジ「あー……あ?」

モブリット「毎回ヒヤヒヤしてるんですよ? なのに大抵次の日には記憶無くしてますし……」ハァー

ハンジ「なんか苦悩してんね、モブリット。禿げるよ?」

モブリット「誰の所為ですか!」



219: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 00:31:07 ID:Xx3R/FXY

【訪問】


モブリット「本当にお一人で帰れますか?」

ハンジ「大丈夫大丈夫。後、任せてごめんね。じゃ、おやすみー」ヒラヒラ


モブリット「まぁ、いつもと違ってちゃんと歩けてるし……大丈夫かな……?」

ラシャド「モブリット! 手伝ってくれ!」

モブリット「あ、ああ! 今行く」



――廊下――


――スタスタスタ……

ハンジ「んー考え過ぎて、リヴァイもいないのに飲み過ぎたなーっと」

ハンジ「部屋……部屋……あれぇ?」…フラフラ

220: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 00:32:13 ID:Xx3R/FXY

ハンジ「ここリヴァイの部屋だぁー。とんとーん」

――コンコン


リヴァイ「……誰だ、こんな時間に」

ハンジ『わったしー! 開っけてー』アハハ

リヴァイ「いつも以上に陽気だな」スタスタ

ガチャッ

リヴァイ「何の用――」

ガバッ!

リヴァイ「!?」

ハンジ「あはははは! リヴァイー!!」ギュー

リヴァイ「……酒臭ぇな。まだ飲んでたのか」

221: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 00:33:15 ID:Xx3R/FXY

ハンジ「うんー飲んでたー。あ!」ヒック

*机に酒*

ハンジ「誘い断ったくせに飲んでんじゃん。仕事はー?」

リヴァイ「さっき終わった。何の用だ」

ハンジ「あーあれだよ。部屋まで運んで?」

リヴァイ「ここまで歩いて来たんなら自分で戻れ」グイッ

ハンジ「もう無理ー。あのね、部屋に行こうとしてた筈なんだけどね、
気がついたらリヴァイの部屋の前にいたんだよ」アハハ

リヴァイ「……」

ハンジ「不思議だよねぇ? 多分ね、リヴァイに運んでもらえって事だと思う訳だよ」

リヴァイ「どんな理屈だ。帰れ」



222: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 00:38:13 ID:Xx3R/FXY

【面倒な酔っ払い】


ハンジ「今日はさ、ちょっと飲み過ぎたんだよ」フラフラ

リヴァイ「おい、どこに行く」

ハンジ「もういいや、ここで」ボフンッ

リヴァイ「よくねぇよ、勝手に寝るな」

ハンジ「眠いしめんどいからいいー」

リヴァイ「出ていけクソメガネ」

ハンジ「いーやー」

223: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 00:39:10 ID:Xx3R/FXY

リヴァイ「人のベッドを占領すんじゃねぇ」グッ

ハンジ「んじゃ一緒に寝ればいいじゃない」グイッ

リヴァイ「!?」

ドサッ

ハンジ「これでおーけー」アハハ

リヴァイ「よくねぇ!」

ハンジ「おとなしくしなよー。初めてじゃあるまいしー。はい、寝るー」ギュッ

リヴァイ「この酔っ払いが……!!」グイッ

ハンジ「酔っ払いですよー?」ケラケラ



224: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 00:44:17 ID:Xx3R/FXY

【理性が】


リヴァイ「お前、酒が変な所に入ってんな?」

ハンジ「うーんそうかもー」アハハ

リヴァイ「いつも以上にたち悪ぃな」

ハンジ「……ねぇリヴァイ、ちゅーする?」

リヴァイ「あ? お前イカれたか?」

ハンジ「あはははは! 絶賛イカれ中ですよー!」

リヴァイ「本当にたち悪ぃ酔い方しやがって……起きろ!」

ハンジ「前のリベンジだよー。あん時唇切れちゃったし」

リヴァイ「……」

リヴァイ(気にしてねぇと思ってたが……)

ハンジ「どこの子供だって話だよねぇー」ケラケラ

225: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 00:45:57 ID:Xx3R/FXY

リヴァイ「……いいから起きろってんだ! クソメガネ!!」

ハンジ「……もう……」グイッ

リヴァイ「!?」ドサッ

ハンジ「――うるさいなぁ」グッ

リヴァイ「ハンジ、やめ――!!」


ハンジ「――ん」チュッ
リヴァイ「――っ!」


ハンジ「ふ……あはは! しちゃったー」アハハハ

リヴァイ「――ってめぇ……」

ハンジ「大人しくなったかなー? 今度は唇切れなかったねぇ。リベンジ成功!」ニッコー

リヴァイ「――っふざけんな」グイッ!

ハンジ「わっ!?」ドサッ

226: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 00:47:01 ID:Xx3R/FXY

リヴァイ「この酔っ払いが」

ハンジ「あはははは! リヴァイに襲われるー!」ゲラゲラ

リヴァイ「誰が襲うか」

ハンジ「いやぁ、この組み敷かれてる状況は誰がどう見ても襲ってるよー?」ケラケラ

リヴァイ「……」

ハンジ「きゃー! たーすけてぇーとか言ってみたりー」アハハハ

リヴァイ「……」

ハンジ「……あれぇ? 本当に大人しくなっちゃったねぇ?
ちゅーしたら大人しくなるスイッチでもあんの?」ケラケラ

リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイー? ……んーあれかな? も1回やったら戻るのかな?」

リヴァイ「……」

ハンジ「も1回するー?」ニコー

227: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 00:48:14 ID:Xx3R/FXY

リヴァイ「……」スッ

ハンジ「あ」


リヴァイ「――――」
ハンジ「ん―――」


リヴァイ「…………酔うから悪ぃんだ」スッ

ハンジ「……ふふ……まぁ別に……リ……ァ……なら……ぃ…………」…スー

リヴァイ「……ハンジ?」

ハンジ「」スースー

リヴァイ「……お前」

ハンジ「」スースー

リヴァイ「――っはぁぁー……」チッ

リヴァイ(……危なかった)ガシガシ

228: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 00:49:12 ID:Xx3R/FXY

ハンジ「」スースー

リヴァイ「……こっちだって酒が入ってんだ」

リヴァイ「酔ってる時に誘うなと言っただろうがクソメガネ」グリグリ

ハンジ「うぅ……」スースー

リヴァイ「……」

リヴァイ「……お前、万が一にもそうはなりたくねぇだろ……?」…ナデ

ハンジ「」スースー

リヴァイ「……」

リヴァイ「……次は知らねぇからな」ハナギュー

ハンジ「ふがが……」



229: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 00:54:35 ID:Xx3R/FXY

【どうしてくれよう?】


――朝――


ハンジ「……リヴァイの部屋」ボー

ハンジ「……」チラッ

リヴァイ「」スゥスゥ ←ソファにいる

ハンジ(何コレ……)ズーンlll

――ズキンッ

ハンジ「――っ! いてて……」ズキズキ

230: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 00:55:40 ID:Xx3R/FXY

ハンジ「頭いた……」

リヴァイ「……起きたか」ゴソッ

ハンジ「リヴァイ……」

リヴァイ「……昨日の事、覚えてるか?」

ハンジ「うーーん……」ズキッ

ハンジ「いたたたたた!」ズキズキ

ハンジ「無理! 思い出せない! 私何した?」

リヴァイ「……」



231: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 01:00:18 ID:Xx3R/FXY

【嘘】


ハンジ「――部屋に乱入したあげくベッドを占領した、と」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「……それだけだよね?」

リヴァイ「どういう意味だ?」

ハンジ「いや、そんだけぐでんぐでんになってたなら他にも何か変な事してないかなって」

リヴァイ「……」

リヴァイ「……してねぇよ」

232: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 01:01:06 ID:Xx3R/FXY

ハンジ「……今の間は何?

リヴァイ「別に」

ハンジ「私何したの?」

リヴァイ「何もしてねぇよ」

ハンジ「……ねぇ、正直に言って? 何したの?」

リヴァイ「何もしてねぇって言ってんだろうが」

ハンジ「それ絶対嘘だ! 私一体何したんだぁー!!?」ガシガシ



240: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 23:56:41 ID:Xx3R/FXY

【脅す】


リヴァイ「……いいから納得しておけ」ハァー

ハンジ「だってさぁ……」

リヴァイ「……本当に知りたいか?」

ハンジ「うん……事と次第によっては責任の取り方も変わるし……」

リヴァイ「責任……な」

ハンジ「?」

241: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/19(水) 23:57:50 ID:Xx3R/FXY

リヴァイ「……ハンジ、本当に、言っていいんだな?」ズイッ

ハンジ「へ?」ビクッ

リヴァイ「どうなんだ?」ジッ

ハンジ「ちょっ、近い……なんか怖い……からやっぱりいい……」

リヴァイ「そうしとけ」スッ

ハンジ「ぬぅぅ」

ハンジ(なにコレすんげぇ気になる! 本当に何したんだ? 私!)



242: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 00:02:56 ID:5DSOyrws

【考え込む】


ハンジ(……とりあえず、状況を見るに多分一線は越えてない。それはよかった)ホッ

リヴァイ「……おい」

ハンジ(問題は何をしたか……)ウーン

リヴァイ「クソメガネ」

ハンジ(あの様子からしてリヴァイに教えてもらうのはやめた方がよさげ……)ウゥーン

リヴァイ「聞いてんのか?」

ハンジ(聞いたら何かとんでもない責任取らされそう……)ヌゥ

リヴァイ「いい加減ベッドから降りろ」

243: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 00:04:04 ID:5DSOyrws

ハンジ(って事は何かとんでもない事をしたと言うわけで……)ヌゥゥ

リヴァイ「……」

ハンジ(とんでもない事……裸躍りしたとか? いやいや、服着てるし)ウーム

リヴァイ「おい……」

ハンジ(もしや逆にリヴァイをひん剥いて裸躍りさせた!? そりゃとんでもないな!!)クワッ

ハンジ(ていうかそれは見てみたい!)ブフッ

リヴァイ「降りろ」ゲシッ

ハンジ「おわっ!?」

ドシャッ!

ハンジ「いったー! 何すんだよ!」

244: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 00:06:27 ID:5DSOyrws

リヴァイ「ちゃんと声は掛けてた」

ハンジ「……酷いなぁ」

リヴァイ「気づかねぇお前が悪い」

ハンジ「そりゃそうだけど」

リヴァイ「あとなんか悪意を感じた」

ハンジ「……鋭いな」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「いや、なんでも。 迷惑掛けたね、今度なんか埋め合わせするよ。とにかく帰るわ」

リヴァイ「……ああ」



245: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 00:11:21 ID:5DSOyrws

【あれはどういう事?】


――ハンジの部屋――


ハンジ(さて、リヴァイから直接聞き出すのはやめとくとして、自分の記憶が頼りか……)

ハンジ(えーっと、リヴァイの部屋に行った事はうっすら覚えてる)

ハンジ(それから?)

ハンジ「……」

ハンジ「…………」

ハンジ「わからん!」ドサッ


――この酔っ払いが……!!


ハンジ「!!」ガバッ!

ハンジ(今、ちょっと思い出しかけた?)

246: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 00:13:01 ID:5DSOyrws

ハンジ(もう1回寝転がってみよう)トサッ

ハンジ(……もう1回?)


――も1回するー?


ハンジ「!!」ガバッ!

ハンジ「あ……」


――……ねぇリヴァイ、ちゅーする?


ハンジ「ああぁぁああぁぁ!!!!///」


――……あはは! しちゃったー


ハンジ「ぎゃあぁー!!///」


――ちゅーしたらおとなしくなるスイッチでもあんの?


ハンジ「いっやぁぁぁ!! 私なんって事をぉぉぉ!!!///」ガシガシ

247: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 00:14:11 ID:5DSOyrws

ハンジ「うわあぁぁ!! だから黙っててくれたのかぁー!!」

ハンジ「直接聞いてたら恥ずかしくて死んでたぁぁー!!」ヒィィ!!

ハンジ「ぬあぁ!! リヴァイに申し訳ないぃー!! どうすればぁー!!?」ジタバタ

ハンジ「うああぁぁ……嫌だっただろうなぁ。……最悪だよ……」ズーンlll


――……酔うから悪ぃんだ


ハンジ「!!?」バッ

ハンジ「…………あれ?」

ハンジ「……」

ハンジ「…………」

ハンジ「………………」

ハンジ「――っ///」



248: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 00:19:23 ID:5DSOyrws

【考える事を放棄】


ハンジ「……」

ハンジ「…………」

ハンジ(どうする。どうしたらいい?)

ハンジ(思い出した今、顔を合わせるのがあり得ない程恥ずかしいんだけど)

ハンジ(知らぬふりするしかないよな……リヴァイもそうしてくれてる)

ハンジ「……」

ハンジ(でもリヴァイからのって……?)

ハンジ「……っ///」

ハンジ(いや! リヴァイもお酒入ってたし、お仕置きのつもりだったんじゃないかな? うん!)

ハンジ(知らぬふりするなら確かめる事は出来ないけど……)

249: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 00:20:54 ID:5DSOyrws

ハンジ「……」

ハンジ(……お仕置きだとしても……自分からって……嫌じゃなかったって事?)

ハンジ「む……///」

ハンジ(いや、いやいやいやいや……酔ってたからだって)ブンブン

ハンジ(アイツが私をそんな風に見てるとは到底思えないし)

ハンジ(それに嫌だとか嫌じゃないとかいう問題ではない)

ハンジ(私がリヴァイを襲った上に気を使わせた事が問題なんだ)

ハンジ(やはりきちんと謝罪をするべきか……?)

ハンジ(……うーん……謝罪すべきだけど、わざわざリヴァイは知らないふりをしてくれた訳で……)ヌゥ

ハンジ(自分の為でもあるだろうけど多くは私の為だろうな。ならば甘んじるべきか……)

ハンジ(とは言え人として……)プスプス

ハンジ「っだー!! もういい!! 今度会ったら決める!! 今日は仕事だ! 仕事!!」



250: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 00:25:16 ID:5DSOyrws

【挙動不審】


エルヴィン「では、今日の会議はここまでだ」

ガタッガタッ……

ハンジ「……」

リヴァイ「おい、ハンジ」

ハンジ「!」ビクッ

リヴァイ「この資料だが、終わったらお前に返せばいいのか?」

ハンジ「あ、ああうん。そう、そうだよ」オロオロ

リヴァイ「?」

ハンジ「私のとこに、うん」ワタワタ

リヴァイ「どうした? 大丈夫か?」

ハンジ「だ、大丈夫! じゃ、仕事あるから!!」スタタタタ…

リヴァイ「?」



255: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 23:52:02 ID:5DSOyrws

【動揺が止まらない】


ハンジ「…………」ズーンlll

ハンジ(怪し過ぎる……行動が)

ハンジ(普通にしないと……)

ハンジ「……はぁ……」ペショ

――コンコン

ハンジ「はーい……どーぞー」

――ガチャッ

リヴァイ「覇気のねぇ返事だな」

256: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 23:53:01 ID:5DSOyrws

ハンジ「リヴァイ!?」ガバッ!

リヴァイ「何驚いてんだ。ノックに返事してただろ」

ハンジ「あ、う、うん」ドギマギ

リヴァイ「……資料返しに来た」

ハンジ「うんうん、ありがとう!」アセッ

リヴァイ「お前、本当に大丈夫か? 熱でもあんじゃねぇか?」サラッ…ピトつ

ハンジ「――っ!?///」ズザッ!

リヴァイ「?」

ハンジ「だ、だだ大丈夫!///」ブンブン

257: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 23:54:11 ID:5DSOyrws

リヴァイ「……そうは見えねぇが……」

ハンジ「し、仕事が溜まってるから! 忙しくて! だからじゃないかな? もう行きなよ、ね!」

リヴァイ「……ああ。無理はするなよ」

ハンジ「う、うん……ありがとう」

パタンッ

ハンジ「……」

ハンジ(挙動不審過ぎる……)ズーンlll

ハンジ「はぁ……」

ハンジ(自分から襲ったってのがね……また恥ずかしくてなぁ)ガシガシ

ハンジ(普通にしないと……普通……普通にってどうしてたっけ?)

258: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/20(木) 23:55:16 ID:5DSOyrws

ハンジ「……」

ハンジ(……リヴァイは普通だな……私ごときじゃ動揺しない……か)

ハンジ(だよねー、女として見てないもんね!)

ハンジ「……」

ハンジ(……いや、ならむしろ更に嫌なんじゃ? じゃ、何か? 人として見られてないとか?)

ハンジ(失礼な話だな)

ハンジ「……」

ハンジ(やめよ……なんかへこむ)



259: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/21(金) 00:01:13 ID:G3Yih/qU

【様子が変】


リヴァイ「ハンジ」

ハンジ「ひゃい!!」ビクゥッ

リヴァイ「……」

ハンジ「な、何?」

リヴァイ「……エルヴィンからお前に届けろと言われた」ペラッ

ハンジ「あ、ああ書類ね。ありがとう」

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「……何?」

260: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/21(金) 00:02:04 ID:G3Yih/qU

リヴァイ「……いや」

ハンジ「他に何かある?」

リヴァイ「……それだけだ。じゃあな」

ハンジ「うん」

スタスタスタ……

リヴァイ「…………」

リヴァイ(いつにも増して変だ)フム

リヴァイ「……」

リヴァイ(…………もしかして?)



262: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/21(金) 00:07:17 ID:G3Yih/qU

【悩んだ結果】


ハンジ「……」カリカリ

ハンジ「……」カリカリ…ピタ

ハンジ「……はぁー」ペショ

ハンジ(いつまでもああいう態度は良くないよなぁ。謝るか知らないふりで通すかきちんと決めないと)

ハンジ(というか知らないふりはもう無理だな)

ハンジ(……酔ってたとはいえ無理矢理奪うとか……しかも誘ったし!)

ハンジ「――っ///」

ハンジ(恥ずかしすぎるっ!!)ジタバタ

ハンジ「うぅ……」

ハンジ(――謝ろう。謝って無かった事にしよう。そしたら元に戻れる)

ハンジ(このままなんて嫌だし……)

ハンジ「うん、そうしよう」ガタッ



263: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/21(金) 00:12:22 ID:G3Yih/qU

【謝罪】


――コンコン

リヴァイ「開いてる」カリカリ

ガチャッ

ハンジ「今、大丈夫?」

リヴァイ「……ああ」ピタ

ハンジ「そっか、良かった」

リヴァイ「何か用か?」

ハンジ「うん……」

リヴァイ「……」

ハンジ「……えと」モジモジ

リヴァイ「……この前の事か?」カリカリ

264: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/21(金) 00:13:53 ID:G3Yih/qU

ハンジ「!!」

リヴァイ「違ったか?」

ハンジ「う、ううん。そう」

リヴァイ「……思い出したんだな」カリカリ

ハンジ「う……ん」

リヴァイ「終わった」ガタッ

ハンジ「へ?」

リヴァイ「仕事だ。いつまで立ってんだ。そこのソファに座れ」

ハンジ「うん」ポフッ

リヴァイ「で?」

ハンジ「謝りに」

リヴァイ「何か埋め合わせしてくれんだろ? それでいい」

265: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/21(金) 00:14:55 ID:G3Yih/qU

ハンジ「……でも……あんな事してたとは思わなかったから……」

リヴァイ「……」

ハンジ「本っ当にごめん!! あんなつもりはなかったんだ!」

ハンジ「その……ちょっと考え事しながら飲んでたから……変な酔い方しちゃって……」

リヴァイ「……」

ハンジ「ごめんね、嫌だっただろうに……」

リヴァイ「気にしてねぇよ」ポフッ

ハンジ「……本当に?」

リヴァイ「ああ……酒で前後不覚になってたんだ仕方ねぇだろ」

ハンジ「……うん」

リヴァイ「酔っぱらいの戯れ事だ……俺も酔ってたしな」…ナデ

ハンジ「……っ……うん」

266: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/21(金) 00:16:19 ID:G3Yih/qU

ハンジ(やっぱり酔ってたからか……だよね、私もだし……)シュン

ハンジ「……なら……いいんだけど……」

リヴァイ「……」ナデナデ

ハンジ「あ。あと、今までの態度もごめんね。なんかどうしたらいいのか分かんなくなってさ」アハハ

リヴァイ「……構わねぇよ」ナデナデ

ハンジ「……ありがとう」ホッ

リヴァイ「……」ナデナデ

ハンジ「本当、リヴァイは見た目によらず優しいねー」フフ

リヴァイ「……」ナデナデ

ハンジ(……あれ? 見た目によらず、にツッコミ来るかと思ったのに……?)

リヴァイ「……」スルッ…

ハンジ(……? 手が頬に……?)

267: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/21(金) 00:17:25 ID:G3Yih/qU

リヴァイ「……」ナデ…

ハンジ「……っ」

リヴァイ「…………」

ハンジ「…………」

リヴァイ「…………もう部屋に戻れ」スッ

ハンジ「……うん」

リヴァイ「……いつもの店な」

ハンジ「! うん、分かった。何でも頼んでいいよ」

リヴァイ「ああ。財布すっからかんにしてやる」

ハンジ「やっぱお手柔らかに……」

リヴァイ「しねぇ」



268: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/21(金) 00:22:21 ID:G3Yih/qU

【新たな悩み?】


ハンジ「じゃ、残りの仕事片付けてくる。またあとでね!」

リヴァイ「ああ」

パタンッ

リヴァイ「……」

リヴァイ「チッ……」

269: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/21(金) 00:23:26 ID:G3Yih/qU



――スタスタスタスタ……

ハンジ「……」スタスタ

*ハンジの自室*

ガチャッパタン

ハンジ「……」

ハンジ「…………」

ハンジ「………………」

ハンジ(あの手は何!!?)クワッ!



275: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/21(金) 23:59:48 ID:G3Yih/qU

91【お詫び中】


ハンジ「……」ボー

ハンジ(あれ、何だったんだろう)

リヴァイ「……」モグモグ

ハンジ「……」ボー

ハンジ(あの手……)

リヴァイ「……食わねぇのか?」

ハンジ「ハッ! 食べる食べる」モグモグ

276: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:01:19 ID:/aWpf.0I

リヴァイ「……」

ハンジ(いけないいけない、つい“あの手”について考えてしまう)モグモグ

ハンジ(だって……ねぇ? なんかさ……そんな雰囲気だったのに……)モグ…

ハンジ(いや別に! して欲しかった訳じゃなく!!)

ハンジ「……」モグモグ…

ハンジ(どういう……つもりだったんだろう……)

ハンジ(よく頭撫でてるけど、それと同じかな? 慰め?)

ハンジ(……きっとそう……前に私なんて頼まれてもごめんだとか言ってたしな……)

277: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:04:22 ID:/aWpf.0I

ハンジ「…………」チラッ

リヴァイ「……」モグモグ

ハンジ「……」

ハンジ(…………ダメだ。これ以上は考えない方がいい)フイッ

ハンジ(……考えちゃいけない)

ハンジ「……」

ハンジ(これで元に戻れる)

ハンジ(全部無かった事にして……今までのままで)

リヴァイ「……」ジッ



278: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:09:38 ID:/aWpf.0I

【無かった事に】


――ハンジ自室前――


ハンジ「これでお詫び終了で?」

リヴァイ「……そうだな」

ハンジ「良かった。マジで全財産無くされるかと」ホー

リヴァイ「どんな大食いだ」

ハンジ「あはは! そうだね」

279: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:10:50 ID:/aWpf.0I

リヴァイ「……馬鹿か」

ハンジ「……」ジッ

リヴァイ「……なんだ?」

ハンジ「……その……これで無かった事に……でいいんだよね?」

リヴァイ「……そのつもりで奢ったんじゃねぇのか?」

ハンジ「あ、うん。そう、そうだね」ハハ…

リヴァイ「……」

ハンジ「あはは……」



280: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:15:16 ID:/aWpf.0I

【壊したくない】


ハンジ「……」

リヴァイ「部屋に戻らねぇのか?」

ハンジ「へ? ああ、戻るよ……」

リヴァイ「……無かった事にすんだよな?」

ハンジ「うん……そう……だよ」

リヴァイ「ならその顔はなんだ」

ハンジ「その顔?」

リヴァイ「……泣きそうなツラしてんぞ」

ハンジ「え……そ、そう?」ペタペタ

リヴァイ「何なんだ……」チッ

ハンジ「え?」

リヴァイ「…………本当はどうしたいんだ?」

281: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:16:24 ID:/aWpf.0I

ハンジ「どう……って?」

ハンジ(本……当は……?)

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「……っ」ギクッ

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「……っ……あはっ……こ、怖いよ? リヴァイ」

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「……無かった事にするん……でしょ?」

リヴァイ「お前がどうしたいかを聞いてる」

ハンジ「……」

リヴァイ「……なんで答えねぇんだ?」

ハンジ「さっき言ったじゃない……」

リヴァイ「顔が納得してねぇから聞いてんだ」

282: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:17:52 ID:/aWpf.0I

ハンジ「あは、あはは! か、顔が変なのは元からだよー?」

リヴァイ「……」ジロッ

ハンジ「……っ」ビクッ

リヴァイ「……なんでそんな顔をする?」ジッ

ハンジ「え……と……」

ハンジ(……あれ?)

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「……その……」

ハンジ(なんでもないって……無かった事にするって……言えばいいのに……)

リヴァイ「……ハンジ」

ハンジ「……あ」

ハンジ(言葉が……出てこない……)

リヴァイ「なんでだ?」ジロッ

283: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:19:24 ID:/aWpf.0I

ハンジ「……っ!」フイッ

リヴァイ「目を逸らすんじゃねぇ」グイッ

ハンジ「――っ」

リヴァイ「……またそのツラだ」ハァー

ハンジ「……」

リヴァイ「……いい加減にしろよ? どうしたいんだクソメガネ」イラッ

ハンジ「あ……」

ハンジ(……無かった事に……しないと……)

ハンジ「…………だって」

リヴァイ「なんだ?」ギロッ

ハンジ「……あの……手が……」ボソッ

リヴァイ「あの手?」

ハンジ「――っ!」ハッ

ハンジ(な……にを口走って……!?)

284: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:20:36 ID:/aWpf.0I

リヴァイ「どういう……」

ハンジ「な、なんでもない! 無かった事で納得してるよ!! じゃ、そういう事で!!」クルッ! ガチャッ


――バンッ!!


ハンジ「――っ!?」ビクッ!

リヴァイ「……何逃げてんだ」

ハンジ「あ、足癖悪いよ?」ゴクッ

リヴァイ「あの手ってのはなんだ?」

ハンジ「……なんでもない」

リヴァイ「こっち見て言え」グイッ! バンッ!

ハンジ「……っ……痛いよ、リヴァイ」

リヴァイ「答えろ」ギロッ

ハンジ「――っ」



285: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:25:18 ID:/aWpf.0I

【答えが怖い】


リヴァイ「納得いく説明をしろ」

ハンジ「……」

リヴァイ「……逃がすつもりはねぇからな」

ハンジ「……なんでもないよ」

リヴァイ「そのツラでなんでもねぇわけねぇだろ」

ハンジ「さっきのお詫びで全部無かった事でいいじゃない……」

リヴァイ「……お前がそんなツラさえしてなければな」

ハンジ「……どんな顔してようとリヴァイには関係ないでしょ」

リヴァイ「関係なくねぇよ」

ハンジ「なんでだよ。関係ないよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「離して」

リヴァイ「……あの手ってのはなんだ?」

286: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:26:42 ID:/aWpf.0I

ハンジ「……」ビクッ

リヴァイ「なんの事だ?」

ハンジ「……」

リヴァイ「黙ってんじゃねぇよ」

ハンジ「…………っ」

リヴァイ「それも言わねぇつもりか?」

ハンジ「だって……なんでも……ない……から」グッ

リヴァイ「飽くまで言い張るか……答えるまで離さねぇからな」ググッ

ハンジ「……」ギリッ

リヴァイ「おい、ハンジよ」

ハンジ「……んで……」ボソッ

リヴァイ「答えろ」

ハンジ「――なんで問いただそうとするの!? なんでもないって言ってるでしょ!!」

リヴァイ「ああ?」

287: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:28:09 ID:/aWpf.0I

ハンジ「大体……リヴァイの所為じゃない!!」

リヴァイ「?」

ハンジ「謝罪して、お詫びで終わらせようとしたのに、あんな事するから!!」

リヴァイ「……あんな?」

ハンジ「始めのは2人共お酒入ってたし! “理性が曖昧”だった!!」

リヴァイ「!」

ハンジ「でも謝罪した時の……頬を撫でた……あの手は……!」

リヴァイ「っ……あぁ……あれか……」

ハンジ「リヴァイが悪いんだろ!?」

リヴァイ「……」

ハンジ「だ、大体……酔ってたからって……」

ハンジ「こっちから誘ったからって……キスなんてするから……」

リヴァイ「……」

ハンジ「だからわからなくなるんだよ……私なんて……」グッ

ハンジ「……私なんて!!」ギリィ

288: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:29:16 ID:/aWpf.0I

リヴァイ「……ハ」

ハンジ「――女として見てなんかいないくせに……!!!」

リヴァイ「……」

ハンジ「――あ……っ!!」ハッ!

ハンジ(……あぁしまっ……!!)

リヴァイ「ハンジ……」

ハンジ「――待って!! 待ってごめん!!!」

リヴァイ「……あ?」

ハンジ「いい!! ごめん! 何も……言わないで……」

リヴァイ「……」

ハンジ「お願い……忘れて……リヴァイは関係ないから」

リヴァイ「ああ?」イラッ

ハンジ「私の問題だから……全部……無かった事にして」

リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイは何も悪くない。私が……」

289: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:30:18 ID:/aWpf.0I

リヴァイ「お前は何も……」

ハンジ「違う。ちょっと混乱してうまく感情の処理ができなかっただけ
……だから変な顔になっちゃったんだよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「……あはは、リヴァイは優しいから。仲間が変だったら心配するよね」

リヴァイ「……」

ハンジ「大丈夫だから。無かった事でいいから」

リヴァイ「……“で”いい?」

ハンジ「……無かった事にして」

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「……お願い」

リヴァイ「……分かった」スッ

ハンジ「……」ホッ

リヴァイ「……」



290: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:35:50 ID:/aWpf.0I

【衝動】


ハンジ「……ごめんね」

リヴァイ「……」

ハンジ「ちょっと……混乱しただけでなんでもないし、平気だから」

リヴァイ「本当に……全部、無かった事でいいんだな?」

ハンジ「…………うん」

リヴァイ「分かった……あれは無かった事にしてやる」

ハンジ「……うん」ハァー

リヴァイ「……」

ハンジ「……変な事言って本当にごめん……全部忘れて」

ハンジ(――これで……)

291: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:36:56 ID:/aWpf.0I

リヴァイ「……」

ハンジ「……」

ハンジ(これでいいんだよね……これで元に戻れる……よね……?)

リヴァイ「チッ……平気ならなんでそのツラなんだ……」イラッ

ハンジ「え?」

リヴァイ「気に入らねぇ……」

――ガシッ!

ハンジ「へ? ――んぅ!?」

292: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:38:26 ID:/aWpf.0I


リヴァイ「――――」
ハンジ「んん!? んー!?」

ハンジ(は? 何? 今何されてんの!!?)


リヴァイ「……」グッ

ハンジ「な……リヴァ――んん!!?」


リヴァイ「――――」ヌルッ
ハンジ「ーー!!?」

ハンジ(はぁぁ!? 舌が……!?)


リヴァイ「ん……」グッ
ハンジ「んん……ふ……ん……」

ハンジ(ちょっ……やば……眩(くら)む……)トロン


リヴァイ「はっ――――」ヌチュ…
ハンジ「ん……///」

ハンジ(ど……しよ……力が……抜け)

293: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:39:35 ID:/aWpf.0I


――カクンッ


リヴァイ「……と」ガシッ…グイッ
ハンジ「あ……んん!?」


リヴァイ「――――」ヌル…
ハンジ「!?」

ハンジ(え!? まだ続けんの!?)


リヴァイ「はぁっ……――」
ハンジ「ん……ふ……んく……」

ハンジ(ちょっ……いつまで……?)ボー


リヴァイ「――――」
ハンジ「んん……」

ハンジ(……長い……)

294: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:40:37 ID:/aWpf.0I


リヴァイ「――――」
ハンジ「う……」バンッ

ハンジ(もう……息……が……!)


リヴァイ「――――」
ハンジ「ーーっ!! ーーっ!!」バンバンッ!


リヴァイ「――――」
ハンジ「~~~~っ!!!」バンバンバンバンバンバンッ!!!


リヴァイ「ふっ……はっ」

ハンジ「はっ――っ///」ズルッ

リヴァイ「……」グイッ

ハンジ「――はぁ! ……はぁ……はぁ……」ギュゥ

リヴァイ「大丈夫か?」

ハンジ「だ……」ハァハァ

リヴァイ「……」

295: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 00:41:29 ID:/aWpf.0I

ハンジ「――大丈夫なわけあるかっ!!! 息できないでしょうが!!!!」バッ

リヴァイ「鼻でしろよ」

ハンジ「あの状況での鼻呼吸にも限界があるわっ!! 馬鹿かぁー!!!」

リヴァイ「……そりゃ悪かったな」

ハンジ「ハッ! ……ていうか……な、なん……何……///」


リヴァイ「……」グイッ
ハンジ「!?」

ハンジ(近っ……目、いつもより怖い……?)ドッドッドッ…


リヴァイ「……今度は無かった事には出来ねぇな?」
ハンジ「はい?」


リヴァイ「チッ……もう立てんだろ。じゃあな」スタスタスタ…

ハンジ「は? え? ちょっ、待っ……ええぇぇええぇぇぇ!!?」



302: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 23:51:37 ID:/aWpf.0I

【答えが見つからない】


――ハンジ自室――


ハンジ(……結局追及する間もなく行っちゃった)

ハンジ(“立てんだろ”って立てねぇよ! 這って部屋に戻ったわ!)

ハンジ(――つーか何すんだよ! アイツ!! 何あれ!! やり過ぎだろっ!!///)ガシガシ

ハンジ(もう頭ん中更に大混乱だよ!!)バンッ

ハンジ「はぁ……はぁ……」

ハンジ(……あの時はしなかったくせに……何したいの?)ハァー

ハンジ(あの状況でやめたって事はそうなりたくなかったからじゃないの?)

ハンジ(元の関係に戻す為に奢らせたんじゃないの?)

303: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 23:53:13 ID:/aWpf.0I

ハンジ(こっちは必死で無かった事にしようとしたのに……)

ハンジ(なんだ? 私は奢り損か!?)

ハンジ「……」

ハンジ(――無かった事にされんのが嫌だったの?)

ハンジ(なんだよ、それ。それなら自分から無かった事にしないって言えばいいじゃんか!)

ハンジ(やるだけやって逃げんな!!)バンッ!

ハンジ「……ん?」

ハンジ(……逃げた? 逃げたのか? なんで?)ウーン

ハンジ(……もしかして……照れてた……とか?)フム

ハンジ(あ、耳。赤かったような?)

ハンジ「……」

304: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 23:54:42 ID:/aWpf.0I

ハンジ「……ぶふっ」

ハンジ(自分からしておいて……)ブフー!

ハンジ(……って笑い事じゃねぇ。どういうつもりだ)

ハンジ(そりゃこっちだって変な空気作って悪かったけど、無かった事にするで納得したじゃないか!!)

ハンジ(……せっかく元に戻ろうとしたのに! どうすんのさ!?)

ハンジ(それに、私相手じゃ頼まれてもごめんじゃなかったの!?)

ハンジ(結局私を女として見てんの見てないの!?)

ハンジ(リヴァイはどうしたいの!? どういうつもりなの!?)

ハンジ(質問くらいさせろよ!!)

ハンジ「あー! もう!! 逃げやがって!!」ガシガシッ!!

ハンジ「本っ当、何考えてんのか分かんない!!」



305: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/22(土) 23:59:19 ID:/aWpf.0I

【ずっと抑えてた】


――スタスタスタスタ……

リヴァイ「……」ピタッ

――ガンッ!!

リヴァイ(……ああ、クソがっ……!)ゲシゲシ

リヴァイ(なんで問い詰めた!? なんで無かった事にしなかった!?)ガンッ!

リヴァイ(なんの為にあの時、手を止めた!?)

リヴァイ(こうなるからじゃねぇか……!)チッ

リヴァイ(……大体アイツもいい加減にしろってんだ! 何度誘うなと……!!)ガッ

306: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/23(日) 00:00:27 ID:jLsin0p2

リヴァイ(しかもなんだ? 何が関係ないだ? 何ぬかしてやがんだ!)ゲシゲシッ!!

リヴァイ「……」ガッ…

リヴァイ(…………アイツが悪ぃんだ。あんなツラしやがるから)

リヴァイ「……」

リヴァイ「……はぁー」ゴンッ

リヴァイ(“あの手”、か。……あれがまずかった……)

リヴァイ(なんとか堪えたんだが……やっぱり引っ掛かってやがったか)

リヴァイ(あの時触れるんじゃなかったな……)

リヴァイ「……」

307: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/23(日) 00:01:52 ID:jLsin0p2

リヴァイ(……部屋ん中じゃなくてよかった)

リヴァイ(お蔭であれで済んだ……でなきゃ……)

リヴァイ「……」

リヴァイ(あいつまたわたわたしやがるんだろうな……)

リヴァイ(仕事に支障を来す訳にはいかねぇ……危険だ)

リヴァイ「……」

リヴァイ(……無かった事にするしかねぇよな)

リヴァイ(かなり無理矢理だがこれ以上は……)チッ

リヴァイ(まぁ、下手な事せずなんでもないふりしてりゃ聡いアイツの事だ、察するだろ)ハァー



308: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/23(日) 00:06:13 ID:jLsin0p2

【悩んでたのに】


壁|ハンジ「……」ドッドッドッ…

壁|ハンジ(すんげぇドキドキするわ)コソコソ

壁|ハンジ(リヴァイに会ったらどう対応すれば?)キョロキョロ

壁|ハンジ(ていうかこれから本当にどうすんの?)ウーン

リヴァイ「……お前はこそ泥か?」

ハンジ「うぉわっ!?」ビックゥ!!

リヴァイ「何やってんだ」

309: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/23(日) 00:07:09 ID:jLsin0p2

ハンジ「いつの間に背後に!?」

リヴァイ「いつの間にもクソもねぇよ、邪魔だ」

ハンジ「いや、その……///」モジモジ

リヴァイ「お前も会議だろ? 行かねぇのか?」

ハンジ「え、あ、うん行く」

リヴァイ「なら早くしろ」スタスタ…

ハンジ「うん……」

ハンジ(……ん?)



310: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/23(日) 00:12:19 ID:jLsin0p2

【平常過ぎて】


――数日後――


ハンジ「……」ボンヤリ

ハンジ(びっくりだね。あれから……すげぇ普通なんだけど)

ハンジ(なんかあんのかと思ったら……リヴァイ、なんにも変わらないんだけど)

ハンジ(暫く慌ててた私が馬鹿みたいに普通なんだけど)

――コンコン

ハンジ「どーぞー」

ガチャッ

ハンジ「お、リヴァイ」

リヴァイ「お前の書類が間違って俺の所に来てた」

ハンジ「ああ、わざわざありがとう。そうだ、あのさー」

311: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/23(日) 00:13:38 ID:jLsin0p2

リヴァイ「なんだ?」

ハンジ「次の休日、また買い物付き合ってよ」

リヴァイ「断る」

ハンジ「断るなよ」

リヴァイ「その日は掃除をすると決めている」

ハンジ「そいじゃ、邪魔しに行こう」

リヴァイ「来たらゴミとして燃す」

ハンジ「ひでぇな!!」

リヴァイ「忙しいんだ、付き合ってられるか。じゃあな」

パタンッ

ハンジ「……」

ハンジ(ほら、私も普通になるくらい普通)

ハンジ(アイツ“無かった事に出来ねぇな?”とか言いながら無かった事にしやがった)

ハンジ(もう本当に無かったかのような気がしてきたわ)

312: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/23(日) 00:14:58 ID:jLsin0p2

ハンジ(……いや、さすがにあそこまでされてそれはないな)ハァー

ハンジ「……」ペショッ

ハンジ(まぁ、お蔭でリヴァイがいてもある程度平常心で仕事に臨めるけどさ)

ハンジ「……」

ハンジ(……アイツの他の事はともかく、こういうところは本当に何考えてんだかよく分かんないなぁ)

ハンジ(せっかく戻った感じだから聞くのはなぁ。またこじれそうだし)

ハンジ(主に私の精神が)

ハンジ「……」

ハンジ(リヴァイはどうしたいんだろう?)

ハンジ「……わかるわけないか」

ハンジ(……じゃあ、私は? リヴァイとどうなりたい?)

ハンジ「…………」ガシガシッ

ハンジ(なんてなー……本当は分かってた……ずっと前から分かってたんだ)

ハンジ(でも分からないふりするしかなかったんだ……だって)

ハンジ「……」

313: ◆uSEt4QqJNo 2014/03/23(日) 00:17:30 ID:jLsin0p2

ハンジ(……私達は大人だ。あんなのちょっとした戯れ事だと誤魔化す事くらいできる)

ハンジ(また素知らぬふりをしてバカになればいい)

ハンジ(そうしないと……だって……)

ハンジ「……」グッ

ハンジ(……だってリヴァイはきっとそんな事望んじゃいない……)

ハンジ(彼にとって多分邪魔なモノだと思うから)

ハンジ(だから……私は……)

ハンジ「……」

ハンジ(なのに……)

ハンジ(分からない……分からなくなった)

ハンジ「…………」

ハンジ(……忙しかったからいつもより遅い日にちだけど、今日は食堂で会う日)

ハンジ(……前のように来てくれるのかな……?)




次回 ハンジ「戯れの」リヴァイ「ハズだった」中編