3: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 09:58:32.63 ID:+5DKTKNT0
千早は激怒した。必ず悪のプロデューサー、Pを覗かなければならぬと決意した。

千早「事務所をプロデューサーの手から救います」

P「お前がか」

千早「覚悟!」

P「よく見ると、巨 じゃない?」

千早「そ、そんな……」てれてれ

P「隙あり」

千早「!?」

引用元: 「走れ千早」

 

アイドルマスター 如月千早 1/8スケール ABS&PVC製 塗装済み完成品フィギュア
ファット・カンパニー (2018-03-31)
売り上げランキング: 1,038
4: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 10:00:30.13 ID:+5DKTKNT0
P「……さて、どうしてくれようか」

千早「弟の優の結婚式があるのです……三日だけ私を許してくれませんか?」

P「可笑しなことを言う……逃がした小鳥が帰って来るとでも言うのか?」

千早「ええ。戻って来るのです」

P「話にならん……貴音、あずさ、律子の合同グラビア撮影の仕事を入れてやろう」

千早「やめてください! やめて! やめてえぇ! や・め・てえぇぇぇ!!」

P「お、おう……そんなに嫌なのか……」

千早「私が信じられないのなら……私の親友にアイドルの春香がいます」

春香「え、私!?」

千早「彼女を人質に置いていきます。私が帰って来なかったら……春香を好きにして構いません」

春香「ちょっ……」

P「良いだろう……」

千早「必ず、帰って来ますから」

5: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 10:02:19.97 ID:+5DKTKNT0
千早「優ーー! 幸せになってねーー! お姉ちゃん、ずっと見守ってるからー!」

優「お、お姉ちゃん……」

千早「……何か忘れている気がしないでもないわ……ま、大した用事ではないでしょう」

優「お姉ちゃん……ありがとう。僕、幸せになる……彼女も幸せにしてみせるから」

千早「ええ……!」

優「それより……お友達の春香さんは来ていないの?」

千早「何でかしら……心配ね」

優「心配だね」

6: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 10:05:24.62 ID:+5DKTKNT0
千早「……」

千早「私は……何かを忘れている……?」

千早「……!」

千早「そうよ……何で忘れていたの……?」

千早「大事な事じゃない……!」

千早「……早く、早く行かないと……!」

千早「あの子の元に……走らないと……!」

7: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 10:07:21.99 ID:+5DKTKNT0
千早「……!」

ドン

ガチャ

千早「高槻さーん!」

やよい「千早さん?」

千早「優が、優が結婚して……私、一人なの! 寂しいの!」

やよい「……わかりました!」

千早「高槻さん……!」

やよい「千早さんが寂しい時は、私が優さんの代わりに、妹になっちゃいます!」

千早「高槻さん!」

9: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 10:57:38.99 ID:+5DKTKNT0
千早は激怒した。必ず悪のプロデューサー、Pを……。

千早「……この流れ、見覚えがあるわ……」

千早「……デジャブ?」

千早「……?」

千早「何か急がなければならないような……」

千早「とにかく……走りましょう!」

10: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 10:59:09.70 ID:+5DKTKNT0
真「えっと……ボク達、何してるんだっけ?」

響「真はバカだなぁ」

真「何だと!」

響「プロデューサーに頼まれて、もうすぐここを通る人を倒すんじゃないか」

真「どんな顔だっけ?」

響「忘れた」

真「響はバカだなぁ」

響「何だと!」

真「……」

響「……」

真&響「あっははは……」

11: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 11:00:46.98 ID:+5DKTKNT0
千早「……ちょっと良いかしら?」

真「はい?」

響「ん?」

千早「道を開けて欲しいのだけど」

真「あ、ごめん」

響「自分達、邪魔だったな……ごめん」

千早「良いのよ……それじゃあ」

真&響「またねー」

12: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:13:24.64 ID:mUtp+0500
玲音「キミが千早?」

千早「……誰?」

玲音「玲音」

玲音「走るのをやめた方がいい。もう、間に合わない……あの子は助からないよ」

千早「……?」

玲音「キミは遅かった……もう少し……もうちょっとでも早ければ……春香は助かったのに」

千早「……」

千早「……」

千早「……あ」

13: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:22:56.92 ID:P9qFWyJC0
千早「玲音さん、だったかしら」

玲音「……?」

千早「私は諦めないわ……あの子が、春香が私を信じて、待っててくれる……それだけで私は走れるから」

玲音「いい目だね……わかった。もう止めはしない」

千早「玲音さん。私にまだ伝えたいことがあるんじゃないかしら?」

玲音「そうだね……伝えたいことがあるとしたら……あれしかない」

千早「あれ……?」

玲音「ああ……」

14: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:24:54.04 ID:P9qFWyJC0
玲音「アイドルマスターワンフォーオール5月15日に発売! 残りは2日! 限定版を買わない? そんなのプロデューサーじゃない! 」

千早「A○azonで予約したわ」

玲音「そう? ありがとう」

千早「それじゃあ……」

玲音「うん」

千早は再び走った。最愛の友の元に……!

走れ! 千早!

16: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:27:04.60 ID:P9qFWyJC0
千早「裁かれるべきなのは私よ!」

春香「千早ちゃん!」

千早「ごめんなさい……春香」

春香「ううん……良いんだよ……千早ちゃん、来てくれたんだもん!」

千早「……聞いて欲しいの」

春香「?」

17: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:29:21.55 ID:P9qFWyJC0
千早「私は一度、諦めようとしたわ……春香。私を力一杯、はたいて頂戴」

春香「何で……?」

千早「でないと……私はあなたの親友だなんて、胸を張って名乗れない」

春香「……うん。わかった」

パシン

千早「……ありがとう。春香」

19: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:31:45.89 ID:P9qFWyJC0
春香「千早ちゃん。私は……この三日間、千早ちゃんを少し疑ったの」

千早「え……?」

春香「だから力一杯、私をはたいて……でないと、千早ちゃんの親友だなんて名乗れない」

千早「……わかったわ」

バシン!!

春香「……っ!?」

千早「春香……?」

春香「あ、ありがとう……千早ちゃん」

20: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:35:31.16 ID:P9qFWyJC0
P「……お前等の望みは叶った。お前等は俺の心に勝ったんだ」

千早「……プロデューサー」

春香「プロデューサーさん」

P「俺もお前達の仲間に入れて欲しい。どうか、俺の願いを聞き入れ、お前達の仲間の一人にしてくれ」

千早「……喜んで」


終劇

21: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:38:08.40 ID:P9qFWyJC0
P「良い話だったなぁ」

千早「全米が涙しますね」

春香「いやいやいや! 何なんですか、今の!?」

春香「何でいきなり、三文芝居に付き合わさせられたんですか!?」

千早「そうだわ……! ちょっと、聞いて欲しいのだけど!」

春香「な、なに……?」

千早「プロデューサーが私の牛乳プリンを捨てたの!」

22: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:45:22.25 ID:P9qFWyJC0
春香「ぷ、プリン?」

千早「そう! 私が楽しみにしてた牛乳プリン!」

P「だから……それは……」

春香「うーん……確かに、黙って捨てたプロデューサーさんが悪いかな?」

千早「春香ならそう言ってくれるって、思ってたわ!」

春香「事務所の冷蔵庫に入れてたの?」

千早「家のよ?」

春香「ふーん……え?」

23: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:47:54.59 ID:P9qFWyJC0
千早「家の冷蔵庫に冷やしておいた牛乳プリン……仕事終わりのお風呂上がり……楽しみにしてたのに」

春香「んー……ちょっと待とうか……春香さんの頭が追いつかない……」

P「……千早」がしっ

千早「な、なんですか……?」

P「家にあったプリンな……」

千早「……」どきどき

P「……賞味期限がかなり、過ぎてたんだ」

春香「待ってって言ったじゃないですか、やだー」

24: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:50:10.82 ID:P9qFWyJC0
千早「そんな……!」

P「千早。見ないで食べそうだし……お腹壊さないように、捨てたんだ」

P「ごめんな?」

千早「い、いえ……そういうことなら……むしろ、謝るのは私です!」

春香「春香さん置いてけぼりにするの、いっくなーい」

P「俺が作ったので良かったら……冷蔵庫にあるから」

千早「プロデューサーが……?」

P「ま、まあ……市販のものより、味は落ちるだろうけど……」

25: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:51:15.85 ID:P9qFWyJC0
千早「嬉しいです……」

P「そうか? なら、作ったかいがあるよ」

千早「お風呂上がりに……今度こそ、二人で食べましょう」

P「ああ……そうしような?」

春香「あれ? 本当に放置、するの?」

春香「……」

春香「……」

春香「春香さんは激怒した」

終わり。

27: ◆IIiEuGs1j. 2014/05/13(火) 17:55:58.13 ID:lRNjL/XU0
おまけ

桃美希「鬼退治するのー」

響「なんくるないさー」

亜美「おー!」

真美「鬼を退治したら、宝は真美達のものだね!」

亜美「宝があれば、毎日が酒池肉林だよ!」

響「どうやって、わけるんだ?」

美希「美希が10、みんなが0でどう?」

三人「おい」