1: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/03(木) 13:58:17.87 ID:5G8qDjFZ0


アヴァロン内

C.C.「初めてだよ…。お前みたいな男は……。」

ルルーシュ「C.C.…」


ドグシャッン!!!

ルルーシュ「なっ!?カレンッ!」

ガシッ!

ルルーシュ「くっ、しまった!」

カレン「あなたは私が止める!さよなら…ルルーシュ……」

C.C.「待て、カレン!」ウィーガシャン

カレン「乗り込むのが少し遅かったわねC.C. ……残念だけど、これで終わりよ!」

ルルーシュ「くっ…!」

C.C.「待てと言っているんだ!カレン…お前はこれでいいのか?本当にルルーシュを[ピーーー]ことがお前の望みなのか!?」

カレン「っ!ちがうッ!!!…違うけど、でも…私にはもう……私にはもうルルーシュの考えていることがわからないの!どうしてルルーシュがこんなことをするのか……いったい何が目的なのか……」

C.C.「カレン…」

カレン「ルルーシュは私を頼ってはくれない…もうルルーシュは…私なんか…」


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引用元: カレン「あなたは私が止める!」

 

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8: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/03(木) 19:34:18.06 ID:+A/5wIfo0
アヴァロン内

C.C.「初めてだよ…。お前みたいな男は……。」

ルルーシュ「C.C.…」

ドゴッン!!!

ルルーシュ「なっ!?カレンッ!」

ガシッ!

ルルーシュ「くっ、しまった!」

カレン「あなたは私が止める!さよなら…ルルーシュ……」

C.C.「待て、カレン!」ウィーガシャン

カレン「乗り込むのが少し遅かったわねC.C. ……残念だけど、これで終わりよ!」

ルルーシュ「くっ…!」

C.C.「待てと言っているんだ!カレン…お前はこれでいいのか?本当にルルーシュを殺すことがお前の望みなのか!?」

カレン「っ!ちがうッ!!!…違うけど、でも…私にはもう……私にはもうルルーシュの考えていることがわからないの!どうしてルルーシュがこんなことをするのか……いったい何が目的なのか……」

C.C.「カレン…」

カレン「ルルーシュは私を頼ってはくれない…もうルルーシュは…私なんか…」


9: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/03(木) 19:36:11.81 ID:+A/5wIfo0
ルルーシュ「……」

C.C.「それは違うぞッ!カレン!」

カレン「えっ!?」

C.C.「ふふふ、このぼうやはな、どうしようもないくらい大事なモノをたくさん抱えていてなぁ…その中でも特に大事なモノは遠くにおいておく、そういうやつなんだよ」

カレン「……ルルーシュ」

ルルーシュ「すまない、カレン。本当は君とは…黒の騎士団とは戦いたくなかった…。だが、俺の計画は絶対に潰させはしないッ!たとえ、君が相手でも!」

カレン「……そんな状態じゃあかっこつかないわね」クスッ

ルルーシュ「ふっ、まあな。…カレン、ここで俺を見逃してはくれないか?無理な願いであることはわかっている。だが、ここで俺を殺せば、今度はシュナイゼルによる恐怖政治が始まるぞ!君はシュナイゼルに、フレイアに勝つことができるのか?」

カレン「…条件があるわ。あなたの言う計画ってなに?それを教えて」

ルルーシュ「っ…それは…」

C.C.「ゼロレクイエム」

ルルーシュ「C.C.!それをカレンに教える必要はッ!」

C.C.「言わなければお前は殺されるんだぞ?仕方ないだろう…」

ルルーシュ「っ……」

カレン「C.C.続けてちょうだい」



10: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/03(木) 19:38:53.14 ID:+A/5wIfo0
カレン「嘘っ…。それじゃあ、ルルーシュは…。一人ですべてを抱えて死のうとしているの?」

C.C.「そうだ…。」

ルルーシュ「…すべて話したぞ、カレン。さあ、俺を解放してくれ!」

カレン「……認めない」

ルルーシュ「え?」

カレン「認めないわっ!そんなシナリオッ!あなた一人がすべてを背負って死ぬなんて!そんなの…」

ルルーシュ「カレン…」

カレン「そんなの…悲しすぎる…」

ルルーシュ「……今聞いたことは全て忘れてくれ。やはり君には教えるべきではなかった。」

カレン「……私も参加するわよ、その計画」

ルルーシュ「なっ!」

C.C.「ほぉ…」

カレン「でも、勘違いしないで!あなたのやり方に賛同したわけじゃないわ!あなたが生きている世界を…私は生きたいの…。」

ルルーシュ「……」

C.C.「まあ、いいんじゃないか。むしろ、カレンがいたほうが捗る部分もあるだろうし…」

カレン「ルルーシュ、ダメだって言っても無駄よ。私は決めた、あなたの世界を守るって!」ビシッ

ルルーシュ「…どのみち参加させなければ解放してはくれないのだろう?ならば、選択の余地はない。」

カレン「ルルーシュ!」パァッ

ルルーシュ「かなり時間を取ってしまった…。いそいでシュナイゼルの元へ向かうぞっ!」

C.C.カレン「了解っ!」


11: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/03(木) 19:46:15.56 ID:+A/5wIfo0

ダモクレス内部

シュナイゼル「まさか、フレイアを無効化して、ダモクレス内部に侵入してくるとはねぇ…」

カノン「いかがいたしましょう?」

ディートハルト「ここは一旦撤退をなさったほうが……」

グワゴッガッシャン!

シュナイゼル「なっ!ナイトメア!?」

ガシッ!

カレン「あなたは私が止める!さよなら、シュナイ……」

ルルーシュ「待て、カレン!殺すことはない!ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる……」キュイイイイイインン

シュナイゼル「すべてはゼロのために…」

カノン「そ、そんな……」

C.C.「なんだ、簡単だったな…。これならスザクの手を借りずとも制圧できそうだな」

カレン「さあ、早くナナリーのところへ行きましょう!」

ルルーシュ「ああ!…うん?カレン、お前何か踏んでいるぞ?」

カレン「え?本当?やだ、きたなーい」

ディートハルト肉「」

13: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 19:09:03.74 ID:McmK9ijS0

ナナリー「私がお兄様を止めなくては…。」カチカチカチカチカチ

ガラガラグワッシャン!

ガシッ!

ナナリー「……」

カレン「あなたは私が止める!さよなら、ナナ……」

ルルーシュ「待て!カレン!ナナリーはすでに気絶している!ダモクレスのカギは手に入ったし、殺す必要はまったくない!」

ナナリー「……」

カレン「え?そう?」

スザク『ルルーシュ、残ったナイトオブラウンズを全員撃破した後捕獲して、アヴァロンに乗り込んだ星刻達も包囲したよ』

ルルーシュ「よし!さあ、いくぞ!次は世界にこのことを伝えなくては!」

C.C.「やはり私が思った通り、カレンは桁違いに戦力となるな。ふふふっ、自分の人を見抜く才能が怖いよ」

ルルーシュ「ああ、お前には助けられてばっかりだな。C.C.俺の共犯者よ。ありがとう。お前無しではこの戦い勝つことはできなかっただろう」

C.C.「ルルーシュ…」

カレン「ちょっと!今がんばっているのはC.C.よりも私よ!わ・た・し!褒めるなら私を褒めなさいよ!」

ルルーシュ「もちろん、君にも感謝しているよ、カレン。おかげで俺の計画は盤石となった。君が変えられないほどにな…」

カレン「ルルーシュ…私はあきらめていないから……必ずあなたを救って見せるから!」


14: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 19:10:02.90 ID:McmK9ijS0

数週間後…

C.C.「ふふっ、随分と嫌われているようだな。支持率0%とは。」

スザク「もうこれ以上下げようがないね。ルルーシュ早く死んだ方がいいんじゃないかな?」

ルルーシュ「いやまだだ、まだ温い。次は…」

カレン「……」

カレン(このままじゃ計画通りルルーシュが死んじゃう…。絶対に止めなくちゃ!そのためにもまずは周りの人たちから説得しなきゃ…)

カレン「ジュレミア卿、少しお時間を拝借してもよろしいでしょうか?」

ジェレミア「うむ、かまわないぞ紅月卿」

15: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 22:20:39.24 ID:McmK9ijS0

ジェレミア「……」コツコツコツ

カレン「……」コツコツ

ジェレミア「それで何の用かね?」ピタッ

カレン「…突然ですが、ジェレミア卿」

ジェレミア「ん?」

カレン「…ジェレミア卿はルルーシュのことがお嫌いですか?」


ジェレミア「なっ!…なんだと!?そんなことは……」

カレン「……」

ジェレミア「そおぁぁんんなあぁぁことはぁぁぁ!ありえないッッッっ!!!!我が忠義は永遠であり!!!私にとって消えることのない幸福そのものなのだッ!!!!」ウワァァァァ

カレン「……」

ジェレミア「何故そのようなことを聞くッ!?何故だ!紅月カレンッ!」

カレン「…だったら」ボソッ

ジェレミア「?」

カレン「だったら!ルルーシュを助けてください!…お願いします……ルルーシュを…救って……」

ジェレミア「……なるほどな。そう言えば、君は元々ルルーシュ様の計画には反対だったな。ゼロレクイエムはルルーシュ様のご決断だ。私にはルルーシュ様を裏切ることなどできない!」

カレン「……」

ジェレミア「すまない…」

カレン「…子ども」

ジェレミア「え?」ピクッ

カレン「ルルーシュの子どもはかわいいだろうなぁー残念だなぁー」

ジェレミア「なっ!紅月卿!それは脅迫か!?」

カレン「ルルーシュの子どもはかわいくて、お利口で、ジェレミアージェレミア―ってくっついてきたりして…」

ジェレミア「ぐわああああああああああッッっっ!!!!!!紅月卿――――!!!!おのれ―――!ぐうぅぅぅぅ―――!」

カレン「それももうおしまいかぁールルーシュ似のかわいい子どもはおしまいかぁー」

ジェレミア「ぐはっ!!!!!くっ、わかった!わかった…。できる限り君に協力するッ!だから、子供は!ルルーシュ様の子供は…」

カレン「大丈夫です!私が元気な子どもを産んでみせます!」

ジェレミア「…子供」ガクッ

カレン「よし!まずは一人目!次は…」

16: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 22:57:20.28 ID:McmK9ijS0

咲世子「あら、カレン様?」

カレン「咲世子さん!お話があります!」

咲世子「はい、何でしょうか?」

カレン「ルルーシュを…助けてください!」

咲世子「……ゼロレクイエムのことですか。」

カレン「はい、私一人では止めることができません。しかし、みんなが力を合わせれば!」

咲世子「止めることができる…。しかし、それはルルーシュ様の意志を裏切ることになるのでは?」

カレン「それでも…それでも私は…生きてほしい。ルルーシュに生きてほしいんです!償うのであれば、生きて償ってほしい…」

咲世子「……」

カレン「…自分勝手でルルーシュを裏切ることになってしまうのはわかっています。でも、私はもう引けない…。もうルルーシュと離れたくない!ルルーシュと明日を生きたい!」

咲世子「!」

カレン「咲世子さん……お願いします!」

咲世子「そうですね…。一度はあきらめた道ですが、カレン様!あなたがいればできるかもしれませんね。」

カレン「!…はい!」

咲世子「ルルーシュ様のために!」

カレン「はい!私とルルーシュが築く未来のために!」

咲世子「うふふ、そうですね(ルルーシュ様と未来を築くのは私ですけど…)」

カレン「はい!よろしくお願いします!」

咲世子「では、わたしはこれからルルーシュ様生存計画のための諜報活動に励みますわ」シュタッ



カレン「これで三人目!C.C.は愛人枠とピザで抑えたし、後はスザクだけね!」

17: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/05(土) 00:07:03.70 ID:QodPgePE0

スザク「ダメだ!」

カレン「どうして……どうしてわかってくれないのよ!」

スザク「ルルーシュの罪は必ず償わせる…。たとえ、ルルーシュが中止したとしても、周りが許したとしても、僕はルルーシュを許すわけにはいかない!」

カレン「……スザク」

スザク「ごめん……カレン……」

カレン「……」

スザク「じゃあ、僕はもういくから…」

カレン「……待って!」

スザク「!」クルッ

カレン「実は…私のおなかには……ルルーシュの子どもがいるのっ!」

スザク「な、なんだってっ!!!」

カレン「だから、この子のためにも、ここで父親を失うためにはいかないのよっ!」

スザク「なっ…あっ……」

カレン「スザク!」

スザク「……カレン、悪いことは言わない。今すぐその子をおろすんだ。」

カレン「…!スザクあんた……」

スザク「君はまだ学生だ!子どもを育てるのにも苦労する。…それに父親はもうすぐいなくなる。」

カレン「っ!スザクのバカ!」ダッ

スザク「カレン……」

18: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/05(土) 00:07:45.02 ID:QodPgePE0
カレン「……」テクテク

スザク「あっ!カレン!戻ってき

カレン「スザクのバカ!脳筋!天然!意気地なし!」ダッ


スザク「カレン……」

スザク「(僕には……もう……)」


カレン「……」テクテク

スザク「あっ!カレン!また戻ってき

カレン「スザクのぐず!父親殺し!死にたがりや!」ダッ


スザク「カレン……」

スザク「(僕は……もう……悪口を言われたくない……)」

スザク「……戻るか」




ガンガラグワッシャァッ!!!!!




スザク「なにっ!紅蓮……?」

カレン「あなたは私が止める!さよなら、スザクッ!」


ガシッ!!!


スザク「しまった!(はっ!ギアスがっ!)」キュイイイイイイインン

スザク「僕は…生き…だめだ、どうしようもないや……」

カレン「はじけろっ!わからずやぁぁぁっっ!!!!!」


グワァッシャァァァン!!!!


スザク肉「」

カレン「はぁ…はぁ……これでルルーシュは……」ボトボト

スザク肉「」

カレン「ごめんなさいスザク……。でも私は退かない!絶対にルルーシュを救って見せる!」

21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/05(土) 19:13:41.29 ID:pK+mv9dv0

カレン「……」チラッ

ルルーシュ「どこだっ!スザクはどこに行った!?」キョロキョロ

咲世子「それが…行方がまったく掴めない状況でして……」チラチラ

ルルーシュ「くそっ!これでは当初の計画が……」オロオロ

C.C.「スザクが抜けたとなってはまた計画を練り直す必要があるな…」チラチラ

ジェレミア「ルルーシュ様、何者かが庭園に腐った肉を放った模様です」チラチラ

ルルーシュ「ふん!俺を恨む民衆の仕業だろ。片づけておけ。それより今はスザクだ!」

カレン「ルルーシュ、私に一つ案があるわ」

ルルーシュ「なんだ?」

カレン「変えるのよ!計画そのものを!ルルーシュが死ぬという前提を!」

ルルーシュ「しかし、ここまで恨まれているのだ……。もはや、俺が死ぬのは絶対…」

カレン「大丈夫よ!私が…私があなたを救って見せるっ!」

ルルーシュ「……まさか、カレンがスザクに何かをしたんじゃないだろうな?」

カレン「し、してないわよ…」オロオロ

ルルーシュ「……」

カレン「してないったら、してないの!」アセアセ

ルルーシュ「……」ジー

カレン「うぅー……」ウルウル

22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/05(土) 19:15:16.44 ID:pK+mv9dv0

ルルーシュ「…まぁ、カレンはこれまで嘘をついたことはないし……信じよう!カレン疑ってすまなかった。」

カレン「まったく!ほんとは簡単には許さないんだから!でも、信じてくれてうれしい…」

ルルーシュ「ここまで来たんだ…。いつも付き従ってくれている君を俺は信じているよ」

カレン「う、うん。(罪悪感がすごいわね…)」

ルルーシュ「…どうしたカレン?大丈夫か?」

カレン「私は大丈夫よ!私より、ルルーシュ。あなたの方が心配よ。ゼロの頃よりもやせたんじゃない?元々モヤシみたいな体だったのに今じゃカイワレ大根みたいよ」

ルルーシュ「ほっといてくれ…。と言いたいが実は俺自身心配でな…。このままでは皇帝の威厳もでない…。どうしたものか……。」

咲世子「あら?ルルーシュ様は毎日三食きちんと食べているはずですのにおかしいですね?」

ルルーシュ「……」

ジェレミア「もしや、何者かが毒を仕込んでいるのでは!?ルルーシュ様今すぐ専門医に!」

C.C.「落ち着けジェレミア。こいつの場合は…。そうだな…、精神的な物だろうな。」

カレン「精神的な物?」

C.C.「考えてもみろ。やりたくもない悪政をさせられ、日々民衆から罵られ、そう長くない未来に殺される予定なんだ。…誰だって不安に駆られる。悪夢や吐き気などの一つや二つあるだろうな……。」

ルルーシュ「……」

カレン「C.C.の言っていること本当なの?ルルーシュ?」

23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/05(土) 22:29:38.01 ID:pK+mv9dv0

ルルーシュ「……」

ジェレミア・咲世子「ルルーシュ様…」

ルルーシュ「……」

カレン「ルルーシュッ!」

ルルーシュ「……心配させたままにする嘘をつくよりも本当のことを言って少しでも改善できた方がいいだろうな。」

カレン「じゃあ、やっぱり!」

ルルーシュ「そうだ……この胸にのしかかる不安、苛立ち、絶望の重みに俺は参っているよ……だが、これもゼロレクイエムのためだと思えばなんてことはない。少しだけ我慢すればいい。そう、あと少しだけ……」

咲世子「……」

C.C.「……」

ルルーシュ「ふふっ、心配するな。ゼロレクイエムへの影響は少ない。それにスザクがいなくとも、もしもの時は誰かにギアスをかけ、演じさせればよい。だから、わざわざ計画を変更させる必要はないんだよカレン。このままで十分だ」

カレン「(ルルーシュの決意は固い…。何とかしないと…)」

カレン「……ルルーシュ、少し話があるんだけど…今日の夜あなたの部屋に行ってもいい?」

ルルーシュ「今日の夜か…」

カレン「…ダメかな?」

ルルーシュ「いや、かまわない。今日の夜だな」



カレン「うん!(もう時間がない!ゼロはいざとなったら替えが効く…。今日の夜に全てが決める!)

27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/06(日) 20:03:50.96 ID:kc87fWJG0

ルルーシュ皇帝陛下寝室


カレン「紅月カレンです」コンコン

ルルーシュ「ああ、入ってくれ」

カレン「失礼します」ガチャ

ルルーシュ「ふふっ。公私混同せず、きちんと身分をわきまえ、政務をこなせる…有能だなカレン」

カレン「そんなのゼロに仕えていた時からやってたでしょ?何よ今更…」クスッ

ルルーシュ「いや、それほど有能ならどこにでも勤めることができると思ってな…」

カレン「……」

ルルーシュ「カレンはゼロレクイエム後の目的はあるのか?」

カレン「目的?」

ルルーシュ「ああ、ジェレミアはオレンジ農園、C.C.は旅に出るそうだ。君はどうなんだ?」

カレン「…考えていない」

ルルーシュ「…そうか。まあ、学園に戻るっていうのが一番現実的だろうな。今頃はリヴァルが生徒会長だったりしてな」

カレン「…ルルーシュ、言ったわよね?一緒に学園に戻ろうって」

ルルーシュ「……」

カレン「…私今でも信じてるから。ルルーシュは私と一緒に学園に戻ってくれるって」

ルルーシュ「……。…カレン、すまない。どうやら、俺は君との約束を果たせないようだ…」

28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/06(日) 20:06:08.32 ID:kc87fWJG0

カレン「っ!」グイッ

ルルーシュ「っく!カレン、よせっ!」

カレン「ルルーシュッ!どうしてよっ!どうしてあなたはそこまでして!」

ルルーシュ「言ったはずだ…。ゼロレクイエムは絶対だとッ!誰にも止められはしない!世界のために必要なプログラムなんだ!」

カレン「その世界の中にあなたがいないじゃない!」

ルルーシュ「当然だッ!俺が殺されることで完成するんだ!言わばアポトーシスなんだ!ここまで完遂させたんだ!絶対にやり遂げてみせる!そのためにも、あともう一歩なんだ!あともう一歩で…!」

カレン「させない!絶対に食い止めてみせる!」

ルルーシュ「何故だ!?何故ここまできて邪魔をするんだカレン!?」

カレン「っ!それはあなたが好きだからよっ!」

ルルーシュ「…っ!……」

カレン「…もう忘れちゃったの?アッシュフォード学園であなたにキスをしたこと…。私ものすごく勇気を出してやったんだからね…」

ルルーシュ「……」

カレン「あの時、結局あなたからは答えを聞けなかったわね…。ねえ、ルルーシュ。C.C.がルルーシュは大事なモノを遠くにおく奴だって聞いて私すごくうれしかった…」

ルルーシュ「……」

カレン「ルルーシュはこんなにも私を大事に想ってくれていたんだって。だから、私その想いに答えようって…。たとえ、ルルーシュとは違う道を選ぶことになってもルルーシュには…ルルーシュだけには生きてほしいって…そう考えたの…」



29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/06(日) 21:41:46.52 ID:kc87fWJG0

ルルーシュ「……」

カレン「ねえ、ルルーシュ答えてよ!私のこの想いはあなたにとって邪魔だったの!?私はもうあなたの傍にいてはいけないの!?」

ルルーシュ「……カレン、俺は君のことを信頼していたつもりだ。君の戦場での働きはナイトオブゼロに匹敵するものであり、政務では俺の命令を忠実にこなしてくれる。君は俺にとって大事な存在だった…。」

カレン「だった…?」

ルルーシュ「ああ…。だが、これまでだ!はっきり言おう!君は邪魔だ!俺の邪魔をするスザク並みに、勝手に行動するC.C.並みに、生きろというギアスがかかっているスザク並みに邪魔なんだ!」

カレン「……」

ルルーシュ「俺に君はもう必要ない。ふははっ、清々する。カレン俺の顔を見ろ。お前という邪魔者が消えて俺は今どんな顔をしている!?きっと、久しぶりに水を得る魚のように生き生きとしているだろう!」

カレン「……」

ルルーシュ「どうしたカレン?ふふっ、黙っていても構わないが早く部屋から出て行ってくれないか?お前ももう俺の顔なんて見たくもないだろう!」

カレン「…そつき」

ルルーシュ「?」

カレン「…ルルーシュの嘘つき」

ルルーシュ「なっ!?俺がいったい何の嘘をついたと言うんだ!?答えろッ!カレン!」

カレン「……」

ルルーシュ「答えろッ!!」



カレン「…だって」

ルルーシュ「だって何だ?」

30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/06(日) 21:43:47.70 ID:kc87fWJG0































カレン「…ルルーシュ、今泣いてるわよ?」
































31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/06(日) 21:48:05.99 ID:kc87fWJG0


ルルーシュ「あっ!?いや、これは…」クルッ



カレン「……それとも、ルルーシュの涙はうれし泣き?」

ルルーシュ「そ、そうだ!うれし泣きだっ!お前と別れるのがうれしくて泣いているんだ!」ポタポタ

カレン「…そう。そんなに目を真っ赤に腫らせて…。そんなにうれしいんだ?」

ルルーシュ「ああっ!そ、そうだっ!ほんとに…うれしくて…うれしくて……涙が止まらないよ……」ポロポロ

カレン「ルルーシュ……」

ルルーシュ「……さ、さあ…。は、早くここがら出て行ってくれ…」ポロポロ

カレン「……」

ルルーシュ「……」ポロポロ



カレン「……」ギュッ

ルルーシュ「っなあ!?な、何をずる!?俺を離ぜ!俺をだれだっておもっでいるんだ!?」ウッウゥゥゥ

カレン「…悪逆皇帝ルルーシュでしょ?」



ルルーシュ「ぞうだ!だがら、もうっ!…もう、ごんなにも惨めな俺を……みないでぐれ……」グスッ


32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/06(日) 22:43:34.46 ID:kc87fWJG0

カレン「……無理よ。言ったでしょ?必ずあなたを救って見せるって…」

ルルーシュ「俺は……ざっき、グスッ、水を得だんだ…。久しぶりに水を得だ魚なんだ…。だからもう……救いなんで…」


カレン「……それは違うわよ…。ルルーシュ」

ルルーシュ「…?」

カレン「…魚は水が無いと死んじゃうんだから…。だから、水と魚は昔も今も一緒じゃないと…ね?」

ルルーシュ「!……あぁ。そうだったな…。俺どしたことが…。グスッ。魚は水が無いと死んでしまうんだよな」

カレン「うん…」

ルルーシュ「それじゃあ、カレン…。もう少しだけ……もう少しだけこの状態でいてくれ…」ギュッ

カレン「…わたしが傍にいてもいいの?邪魔にならない?」

ルルーシュ「君が俺に教えてくれたんだろ?魚は水と一緒じゃないと生きれないって…」

カレン「…私がルルーシュにとっての水?」

ルルーシュ「…ああ。俺は君無しでは生きれない魚の様だな……」

カレン「…ほらやっぱり、ルルーシュは嘘をついてた」クスッ

ルルーシュ「…嘘?」

カレン「ルルーシュは水を得たんじゃなくて、自分から捨てちゃってたってことじゃない」

ルルーシュ「ふっ…。そうか…。そうだな…。俺はいつの間にかたくさんの水の中で過ごしていたんだな…。C.C.にスザク、ナナリー、生徒会のみんな。それ以外にも…。そして、それが当たり前すぎてまったく気づかなかった…。俺は…もう少しで君まで失ってしまうところだった……」

33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/06(日) 22:47:37.88 ID:kc87fWJG0

カレン「ルルーシュ……」

ルルーシュ「……カレン、君の存在が俺にとって不可欠な様に、今の君も俺の存在が不可欠なんだろうな…」

カレン「……」コクッ

ルルーシュ「……君の気持ちがようやく理解できたよ。不思議だなぁ…。こんなこともっと早く気づいて当然だったのに…」

カレン「ルルーシュは、頭がいいから……気づけなかったのかもしれないわね…」

ルルーシュ「…そうだな。気づいてしまうといけない。とんでもないものだな。俺の計画を狂わせるカードがまだあっただなんて……」

カレン「!…それじゃあ、ルルーシュ!ゼロレクイエムは!?」

ルルーシュ「…すまない、カレン。それでも…それでも俺はゼロレクイエムを完遂する!!!」

カレン「!……そう…」

ルルーシュ「すまない…」

カレン「ううん、いいの。でも、今だけは…今だけはそのことを忘れさせて…」ギュッ

ルルーシュ「…いや、いいんだ。俺も今だけは…今だけは忘れていたいんだ…」ギュッ



カレン「(ルルーシュを止める方法…。本当は話し合いで解決したかった…。でも、ルルーシュの決意が固いことは知っている。だから、確実に止められる作戦は用意しておいた…。それでも……これだけはしたくなかったけど…ごめんなさい。ルルーシュ)」

34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/07(月) 20:26:37.34 ID:O+Jf/2ch0





ルルーシュ「zzzzzzz……」

ルルーシュ「…っうぅぅん……。……ここは?」ムニャムニャ

ルルーシュ「なんだこの狭く、暗い、何もない部屋は?牢獄か?いったい俺は昨夜何をしていた?」

-------------------------------------------------------------------------------------------------

カレン「……無理よ。言ったでしょ?必ずあなたを救って見せるって…」
カレン「ううん、いいの。でも、今だけは…今だけはそのことを忘れさせて…」

カレン「おやすみ…ルルーシュ……」
-------------------------------------------------------------------------------------------------

ルルーシュ「!…そうだ、カレン!」バッ

ルルーシュ「カレンはどこだ!?」キョロキョロ



コツコツコツコツ…


ルルーシュ「(!…誰か歩いてきている)」

ルルーシュ「誰だ!?誰かそこにいるのか!?」


ジェレミア「私です。ジェレミア・ゴッドバルトです」ヌッ

ルルーシュ「ジェレミア!?助かった!今すぐここから出してくれ!何者かが俺をここに閉じ込めたらしい!」

ジェレミア「……」

ルルーシュ「どうした?ジェレミア?」

35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/07(月) 20:27:54.29 ID:O+Jf/2ch0

ジェレミア「その前にぜひ見ていただきたいものがございます」ゴトッ

ルルーシュ「なんだテレビか…。そんなもの…。何故今見る必要…が…っ!」



テレビ「私、カレン・ヴィ・ブリタニアは婚約者であるルルーシュ・ヴィ・ブリタニアを投獄し、皇位の座を奪ったことを発表すると共に、新たなるブリタニア帝国の女帝とし、君臨することをここに宣言する!」



ルルーシュ「なん…だと…!?どういうことだっ!?何故カレンがっ!」ワナワナ

ジェレミア「今の状況を作り出した黒幕…とでも言いましょうか。それはカレン様でござます」

ルルーシュ「なにっ!?そ、それでは…」

ジェレミア「左様にございます。ルルーシュ様を投獄するよう命じられたのもカレン様で

ルルーシュ「ちがうっ!一番聞きたいのはそこではない!」

ジェレミア「?…ああ、何故私がカレン様に付き従っているかという

ルルーシュ「それもちがうっ!何故だ!?何故……カレンが俺の婚約者になっている!?何故だ!?答えろジェレミア!」

ジェレミア「……ブリタニア皇族の皇位継承者となるためには一族になる必要がございます。故に、カレン様はルルーシュ様と御婚約をなされたことに……」

ルルーシュ「…終わりだ。ゼロレクイエムは完全に終わりだ……。もう、絶対に成功などしない…。」

ジェレミア「当然でありましょう。王座を奪われたとあっては…」

38: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/07(月) 21:32:49.26 ID:O+Jf/2ch0

ルルーシュ「間違っているぞ、ジェレミア。ただ王座を奪われただけなら俺であれば再び奪い返せる」

ジェレミア「……」

ルルーシュ「問題は俺の婚約者であるカレンに奪われたということだ…。悪逆非道というイメージからただの色欲に溺れた間抜けな元王へと塗り替わってしまった…。これでは100%悪のイメージを築けない…。もう一度築こうとしても民衆に嘲笑されるだけだ…女一人にすべてを奪われたスザクよりも間抜けな王だと……」

ジェレミア「…枢木卿はさすがにそこまで国民にバカだと思われているお方ではないかと」

ルルーシュ「例えだ!例えっ!」



コツコツコツコツ…



ルルーシュ「!」

ジェレミア「これは、これは…。思っていたよりも御早いご到着でしたなぁ。カレン様」

カレン「…うん、早くルルーシュと話がしたかったから」

ルルーシュ「カレンっ…」ギリ

ジェレミア「では、私は政務の方へ戻りますので…」

カレン「うん、いろいろとありがとう」


コツコツコツコツ…


39: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/07(月) 22:11:04.50 ID:O+Jf/2ch0

カレン「……」

ルルーシュ「……」

カレン「……」

ルルーシュ「……」

カレン「……」

ルルーシュ「……」



カレン「あのさ…」

ルルーシュ「……」

カレン「怒ってる…よね…。でも、私はどうしてもゼロレクイエムを止めたかった!どんな手を使ってでも…あなたを救いたかった!」グッ

ルルーシュ「……」

カレン「……ごめんなさい。あなたの気持ちを踏みにじって…。あなたはもう、私のことが嫌いなのかもしれないけど……私はいつまでもあなたが好きだから」

ルルーシュ「……」

カレン「だから、いつか話してくれる気になったら…話してくれると……」

ルルーシュ「……」

カレン「……うれしい。…あ、牢獄でもちゃんと生活できるように私がいろいろとお世話はするつもり。したいこともできる限りはするから。ここから出ることはしばらく出来ないけど…」

40: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/07(月) 22:20:19.06 ID:O+Jf/2ch0

ルルーシュ「……」

カレン「…じゃあ、私……行くね…」

ルルーシュ「……」

カレン「…また、来るから」

ルルーシュ「……」

カレン「…またね」クルッ



ルルーシュ「……待て」

カレン「!な、なに!?」クルッ

ルルーシュ「……民衆は……民衆は俺のことを何と言っていたか……。わかるか?」



カレン「…うん。スザク以下の脳無しだって……」

ルルーシュ「…そうか」

カレン「……うん」

ルルーシュ「……それだけだ」プイ

カレン「……」

ルルーシュ「……」

41: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/07(月) 22:23:01.50 ID:O+Jf/2ch0

カレン「…あっ!それと……」

ルルーシュ「……」

カレン「……スザクよりましな奴だと思ってたって……」

ルルーシュ「……」

カレン「あっ!それに!ルルーシュ以上にカレンとお似合いの奴はいないってリヴァルが……」

ルルーシュ「……」

カレン「それと、それと!あのね!」

ルルーシュ「もういいっ!」ガシャン

カレン「!」ビクッ

ルルーシュ「もういい…」

カレン「ご、ごめんなさい……」

ルルーシュ「……」

カレン「……」


ルルーシュ「……カレン、もしかして最後のはお前が考えたのか?」

カレン「……うん」

ルルーシュ「そうか……」

カレン「……」

ルルーシュ「……」

カレン「ま、またね…」

ルルーシュ「……」



カレン「(……………………………………ルルーシュ)」

46: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/08(火) 20:09:37.70 ID:/H5L2qXV0

数日後…


C.C.「朝も夜も恋焦がれて~星になるよ♪キミマモル♪戦いは行方

カレン「C.C.入るわよー」ガチャ

C.C.「知らッズ…なんだ、カレンか。入るならノックくらいしろ。おかげで興ざめだ…」ムスッ

カレン「何言ってんのよ!こっちはさっきから何回もノックしているんだから!」ウガー

C.C.「?…おかしいな?私には何も聞こえなかったぞ?」

カレン「これだけ大音量で歌ってたら聞こえるはずがないでしょう!まったく…」

C.C.「まあ、あまりカリカリするな。何か用があって来たんだろ?いったい何の用だ?」


カレン「……私、ルルーシュを怒らせちゃったみたい」

C.C.「……」

カレン「……ルルーシュ全然口をきいてくれないの」

C.C.「……」

カレン「……」


C.C.「え?終わりか?」

カレン「う、うん」

C.C.「それだけなのか?ルルーシュがお前に対して行ったのは本当にそれだけなのか!?」

47: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/08(火) 20:53:34.40 ID:/H5L2qXV0

カレン「うん」

C.C.「え?本当か!?嘘だろ!?もっと、罵ったり暴力をふるったり、いろいろあるだろ?」

カレン「あっ!そういえばっ!」

C.C.「なんだ、やっぱりまだあるじゃないか…」

カレン「…ルルーシュ全然私のことを褒めてくれなくなったの」

C.C.「……」

カレン「前は何かする度に『ありがとう、カレン』『おかげで助かったよ、カレン』って言ってくれたのに……」

C.C.「…そうか(私のことは全然褒めてくれないくせに…)」ギリッ

カレン「…手料理を持っていってもただ食べるだけで……」

C.C.「……(そこは食べるのか……)」

カレン「でも、手料理じゃない、宮廷料理を持っていった時のルルーシュの顔は恐かったわ……」

C.C.「…そうなのか(それには怒るのか……)」

カレン「……もうルルーシュは私のことが嫌いになっちゃったのかな……」

C.C.「いや、なっているだろう。お前が投獄したんだから……」

カレン「……もうルルーシュは私のこと許してくれないかも……」

C.C.「……」

カレン「…嫌だよ。そんなの……」グスッ

48: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/08(火) 21:25:10.12 ID:/H5L2qXV0

C.C.「…カレン。こうなることは簡単に予想できただろう?むしろ、このくらいで泣くってお前……。なんだかお前に賛同したことを後悔しそうだよ……」

カレン「わかっている!!!」

C.C.「!」

カレン「自分でも情けないのはっ!でも…実際にルルーシュにあんな態度をとられたら私……悲しくて……」

C.C.「……」

カレン「ぅうう……」ポロポロ

C.C.「……カレン。だが、それでもお前はもう立ち止まることはできないぞ?お前の望みを叶えるためにも、ここで泣いている暇はないぞ?」

カレン「……」

C.C.「お前が救うんだろ?ルルーシュを…ルルーシュの明日を」



カレン「……そうね。ごめんなさい、私自分に甘かった。もう泣かない。紅月カレンはもう退かない!」ダン

C.C.「カレン・ヴィ・ブリタニアだろ?今は」

カレン「…そうだったわね///」

C.C.「ふふっ、何だ、今更照れるな。そんなことではこの先思いやられるな……」

カレン「もう!今はどうでもいいことでしょ!」

C.C.「ああ、そうだな。それで今後どうするんだ?」

カレン「それはもう決めてある。私が次にやるべきことは……」










カレン「……黒の騎士団の解放っ!!!」

51: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/09(水) 20:32:52.48 ID:oilRkOeR0

ごめんなさい
間違いがあったので訂正→

テレビ「私、カレン・ヴィ・ブリタニアは婚約者であるルルーシュ・ヴィ・ブリタニアを投獄し、皇位の座を奪ったことを発表すると共に、新たなるブリタニア帝国の皇女とし、君臨することをここに宣言する!」

このセリフの部分の   皇女×
            女帝○     がたぶん正しい


52: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/09(水) 20:51:10.21 ID:oilRkOeR0


ブリタニア帝国内刑務所


玉城「おいおい、聞いたか!?何でもカレンが今のブリタニア帝国の支配者らしいぜっ!きっと、俺達をここから出してくれるに違いねえ!」

扇「……」

藤堂「……」

その他「……」

玉城「…おいおいみんなどうしちまったんだ!?俺達がここから出られるチャンスがようやくやってきたんだぜ?」


扇「……玉城。お前救いようのないバカだな…」

玉城「なっ!なに!?」

藤堂「忘れたのか!!紅月カレンは我々を裏切り、ルルーシュに味方した裏切り者だぞ!」

玉城「あっ……で、でも!もしかしたらルルーシュを倒すためにあえて裏切ったのかもしれないだろっ!」

扇「ニュースを見てなかったのか?あの戦いの一番の功績はカレンで、ルルーシュの独断によってナイトオブワンに任命されたんだぞ?」

玉城「だから、それはルルーシュを倒すためにあえて…」

藤堂「それに、聞けば紅月は、ルルーシュのすぐ側で護衛をしていたそうではないか。暗殺・捕縛どちらも十分狙えたはずだ。」

星刻「なのに、今更我々を助けるために裏切る…というのはいささか不自然ということか」

53: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/09(水) 22:04:07.77 ID:oilRkOeR0

玉城「……じゃあ、俺達はこのまま?」

扇「……。だが、そうなるとカレンの狙いがわからない」

藤堂「考えられるのはルルーシュとの意見の食い違い、急な心境変化、王座を狙ってのこと…。いずれにしても、我々の処遇も近いうちに決まるだろう…」

玉城「えっ…。処遇って?」

扇「はぁ…。お前は…。元々俺達は死刑囚だろう。その処遇をいつまでも決めず、場合によっては何らかの反政府組織によって逃がされる可能性だってあるのにほっとくはずがない」

藤堂「つまり、近いうちに刑が執行されるな」

玉城「……」

扇「ああ…」

藤堂「今のうちに身辺の整理でもしておけ」

星刻「……」

玉城「…嫌だ」

扇「?」

玉城「…俺はまだ死にたくねえ!!!」

扇「……」

藤堂「……」

玉城「いやだー!!!誰か!誰かあぁぁ!!!」ガシャンガシャン


看守「誰だ!騒いでいるのはっ!!!」ドタバタ

54: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/09(水) 22:38:54.02 ID:oilRkOeR0



死刑囚全員「……」

看守「…まったく。今日は女帝陛下がおいでになるというのに……」

玉城「!」

藤堂「いよいよか……」

扇「……」

星刻「(天子様…)」


コツコツコツ……….



看守長「全員並べっ!!!」

死刑囚全員「!」バッ

看守長「もったいなくも、女帝陛下自らがわざわざ貴様ら死刑囚のために足を運んできてくださった。女帝陛下は一人一人と直接話をしたいそうだ。よって、今から呼び上げる順番に、この牢から出て、指示に従え。」


扇「(カレン…何が狙いなんだ……)」

藤堂「(懐柔策か?それとも、見せしめにまずは何人か殺すつもりか?)」

玉城「(俺はまだ…死にたくねえよ……)」


看守長「まずは死刑囚001藤堂!貴様だ!おい、お前連れていけ」

看守「はい!」

55: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/09(水) 22:42:12.63 ID:oilRkOeR0


看守「失礼します!」コンコンガチャ

カレン「来たわね…」

看守「死刑囚001藤堂連れて参りました!では、失礼しました!」ビシッ!ガチャ

カレン「久しぶりですね。藤堂さん」

藤堂「……」

カレン「…はぁ。私嫌われていますね。仕方ないですね…。さっそく本題に入りたいと思います」


藤堂「(やはり何かあるのか…)」

カレン「死刑囚001あなたはブリタニア帝国に刃向い、数々のテロ行為により、多くの市民を死傷させた行為は許し難く、本来ならば死刑となります」

藤堂「……(本来?)」

カレン「しかしながら、私の持つ権利により、死刑を免れることが可能です」

藤堂「なっ!(まさか本当に!?)」

カレン「……ただし、条件があります」ジッ

藤堂「……(くっ、やはりきたか。これは懐柔策!黒の騎士団を忠実な駒にするための卑劣な手)」

カレン「その条件というのが……」ジー

藤堂「……」ゴクッ

56: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/09(水) 23:09:57.18 ID:oilRkOeR0




カレン「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアへ忠誠を誓うことです!」ビシッ

藤堂「なにっ!?ルルーシュだと!?」

カレン「はい…全国生中継で忠誠を誓ってもらいます」

藤堂「…意味がわからない。君ではなく、王座を奪い取られたルルーシュに忠誠を誓えというのか!?ルルーシュは君の宿敵なはず!謀反は君とルルーシュの芝居だったというわけか?いや、そもそもルルーシュに忠誠を誓わせることに、君に何の利益があるんだ!?」

カレン「……ルルーシュにはあなたの力が必要なんです!!!」

藤堂「……」

カレン「…お願いです!藤堂さん!彼を…助けてください……」



藤堂「……詳しく話してもらおうか、紅月」

カレン「はい……」











看守長「次!死刑囚002…」

玉城「(俺は…生きるっ!)」

57: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/09(水) 23:16:00.19 ID:oilRkOeR0




C.C.「どうだ?黒の騎士団は全員説得できたか?」

カレン「ええ、玉城さん以外は…」

C.C.「…ほぉ?あいつはそんなにも頑固で信念を貫き通すようなやつだったのか」

カレン「ちがうわ。一対一になった途端、殴りかかってきたからその場でねじ伏せたの」

C.C.「……」

カレン「はぁ…。玉城さんだけは死刑を免れないかも…」

C.C.「だが、悪くはない進行状況だ。あとは……」












カレン「そう…。あとは…(ルルーシュ…にすべてを話して始める…。私の計画を……)」

59: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/10(木) 21:01:37.67 ID:ZaSCxaBB0



テレビ「ご覧ください!あれこそが我らが女神・カレン・ヴィ・ブリタニア様です!悪虐皇帝ルルーシュと婚約後、クーデターを起こし、彼を王座から追放した手腕は今もなお健在であり、世界各国の復興に力を注いでいるとの…」プツン





コツコツコツ……





ルルーシュ「……」

カレン「ルルーシュ……」コツ

ルルーシュ「……」

カレン「…終わったわ。計画のための準備は全て終わった」


ルルーシュ「……計画?」

カレン「!(やっと、話してくれた!)」

カレン「うん!私の計画!ルルーシュ帰還計画!」

ルルーシュ「ルルーシュ……帰還…計画……?」

カレン「そう!ルルーシュがもう一度みんなの前に姿を現すの!」

ルルーシュ「……」

カレン「♪」ウキウキ

ルルーシュ「…そして?」

カレン「…え?それで終わりだけど……」

60: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/10(木) 21:03:00.57 ID:ZaSCxaBB0

ルルーシュ「……。カレン、何が目的だ?」

カレン「?…ルルーシュを救うこと」

ルルーシュ「……それで俺が救われるのか?皆の前に姿を現すことが俺にとっての救いか?」

カレン「……そう。そうすれば、もう一度やり直せる」



ルルーシュ「……」

カレン「悪逆皇帝からただのルルーシュ・ヴィ・ブリタニアに戻ればルルーシュはもう一度やり直すことができる!」

ルルーシュ「……」

カレン「もうゼロレクイエムみたいなことはしなくていいのよ…。もう自分を殺すことなんて……する必要はなくなる!」

ルルーシュ「……」



カレン「みんなが許してさえくれればルルーシュは自分を殺さなくていい!」

61: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/10(木) 21:04:00.38 ID:ZaSCxaBB0














ルルーシュ「………ふっ、フッフッ、ふふふっ、フハハハハハハッ!!!!」

カレン「ル、ルルーシュ?」

ルルーシュ「アハハハハッッ!!!アハッハッハハ…ハハ…ハッ……………













































ふざけるなよ」ガシャン!

62: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/10(木) 21:56:10.39 ID:ZaSCxaBB0



カレン「!」ビクッ

ルルーシュ「…そんな計画のために……。俺の…俺の…俺のゼロレクイエムは!」ギリッ

カレン「……なによっ」フルフル

ルルーシュ「そんな計画のためにゼロレクイエムは潰されたというのかッ!!!」

カレン「何よっ!!!」ドン

ルルーシュ「なっ!?」ビクッ

カレン「私の計画の何がダメだっていうのよ!!!」


ルルーシュ「…全てだッ!!!」

カレン「……」

ルルーシュ「そんなことでは俺は救われない!俺はそんな救いなど求めていない!!そして誰も……俺を許しなどしないっ!!!」


カレン「ちがうっ!!!」


ルルーシュ「…ちがう?何がちがう!?」

カレン「あなたを救いたいのは私のわがまま!あなたがこんな救いを求めていないのは…知っている……」

ルルーシュ「それならっ!」



カレン「でもっ!!!」

ルルーシュ「!」

63: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/10(木) 22:14:53.19 ID:ZaSCxaBB0



カレン「それでもあなたが生きているならっ!あなたにもう一度チャンスがあるなら!……私はそっちに賭けたい…。あなたの生きている未来に賭けたい!」

ルルーシュ「未来など…いらない……俺が生きることで世界の憎しみが消えないのなら……俺は未来を…明日を望まない!!!」


カレン「憎しみは消して見せるッ!!!」

ルルーシュ「なに!?どうやってだ!?どうやって消すというんだ!?」

カレン「私がお願いするッ!!!」



ルルーシュ「っ!?」

カレン「……私がみんなに…世界中のみんなにお願いする!!!」


ルルーシュ「……」

カレン「ルルーシュを許してって!ルルーシュを受け入れてって!ルルーシュとこの世界を生きて欲しいって!」


ルルーシュ「……そんな子供みたいな願い……誰も聞きはしない!そんなことで世界が俺を許すわけがないっ!」

カレン「許すわ!!!」

ルルーシュ「っく!何を根拠にっ……」

カレン「根拠ならあるわっ!……だって私、人を許したことあるもの、許されたことも」

64: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/10(木) 22:15:34.65 ID:ZaSCxaBB0

ルルーシュ「それとこれでは訳が違うっ!!!俺は何千、何万人と殺し、世界を圧政により苦しめた悪逆皇帝!許されない!許されるわけがないっ!」

カレン「そんなことないっ!…時間はかかるかもしれない。もしかしたら、10年、20年……それ以上かかるかもしれない!」


ルルーシュ「……」

カレン「それでも、いつかは許される…。ずっと、その人を憎むことはできない……」

ルルーシュ「そんなもの……ただ、時間が経ち、皆忘れていっているだけだ……」

カレン「……」

ルルーシュ「君の言っていることは偽善だ、幼稚だ、妄想だ。都合のいいことを並べて、叶いもしない夢を見続けている理想主義者そのものだ」

カレン「……それでもみんなはいつかわかってくれる…。私の願いを……」

ルルーシュ「……。それも違う」

カレン「……」

ルルーシュ「君の願いはほんの一部の人に届くだけだ。みんな上辺は許しても、心の奥では憎んでいる。100年経とうが、俺のやったことは歴史として語り継がれるだろう…」

カレン「……」

ルルーシュ「…君の夢は叶わないんだよ、カレン」

65: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/10(木) 22:23:03.19 ID:ZaSCxaBB0







カレン「……やっぱり、ルルーシュね」ハァ

ルルーシュ「……?」

カレン「現実的でないこと、不可能なことは否定する…」

ルルーシュ「当然だ。出来もしないことなど、俺ならしない。俺が起こした奇跡も現実的であり実行可能だったからだ」フン


カレン「…もし、私が奇跡の一つでも起こせば説得力が増すかしら?」

ルルーシュ「ふっ…。ああ、そうだな。君が俺の目の前で奇跡の一つでも起こせるなら、何でもしよう」

カレン「言ったわね?」ジッ

ルルーシュ「ああ、言ったさ。賭けてもいい」

カレン「そう。じゃあ、もしこの場で奇跡を起こせたならルルーシュには私の言うことを聞いてもらうわ」

ルルーシュ「いいだろう!そうだな…なら、もし、君が奇跡を起こせなかった…奇跡と呼ばれるほどのことをできなかったら……」

カレン「……」ゴクッ





ルルーシュ「君に俺を殺してもらおうか…」ニヤッ

66: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/10(木) 22:25:51.50 ID:ZaSCxaBB0

カレン「!?」

ルルーシュ「君は今やこの世界の女神だ…。俺を殺すことで君はゼロ並みの人気を得るだろうな。まあ、黒の騎士団に参加していた部分がネックだが…。今考えられる中で一番世界が平和へと導かれる方法は、これだな」

カレン「……」

ルルーシュ「どうする?カレン?受けるか?」

カレン「……わかったわ」

ルルーシュ「そうか、ではさっそく見せてもらおうか?君の言う奇跡を」フッ

カレン「……」ゴソゴソ

ルルーシュ「……」

カレン「ここに鍵と銃があるわ」

ルルーシュ「…ああ」


ガチャンッ!

ガラガラガラ….


カレン「……」

ルルーシュ「…まさか、悪逆皇帝である俺を許す…。これが奇跡!っとでも言うのか?失笑ものだな…」

67: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/10(木) 22:28:11.00 ID:ZaSCxaBB0

カレン「…はい、これ」ポイ

ルルーシュ「?」

カレン「ルルーシュ、今ならあなたはその銃で私を殺すことができるわ…」

ルルーシュ「!?」

カレン「私を許せない、皇位を取り返したいのなら、その銃の引き金を引いて……」グッ


ルルーシュ「カレンっ!?」

カレン「もし、私を許すことができるのなら私の手をとって」スッ

ルルーシュ「…こんな…こんなもの奇跡でもなんでもない!」

カレン「偽善で、幼稚で、妄想的な私の夢が叶う第一歩よ、あなたがあれだけ否定した私の夢の第一歩をあなたが叶える……これって奇跡じゃない?」

ルルーシュ「!?」

カレン「ルルーシュ…選んで……」




















カレン「私を殺すか、私の手を取るか……」

72: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/12(土) 00:20:16.59 ID:rJG73guD0

カレン「……」

ルルーシュ「っ……」

ルルーシュ「(何を迷っているんだ…クロヴィスを、ユフィを殺したあの日から……俺は)」

カレン「ルルーシュ……」

ルルーシュ「(俺の邪魔をするならカレンだって同じだ!…俺は…俺はここでカレンを……殺す!)」

グッ……

カレン「……」

ルルーシュ「(くっ…ダメだ……指が動かない……落ち着け。落ち着いてまずは、今後の展開を考えるんだ。カレンを殺すことで俺の望む展開に何かプラスになればいい…。まずは、そのことを考えるんだ…。)」ブルブル

カレン「……(よかった。殺されるのかと思った。・・・でも、ルルーシュはまだ迷っている……)」

ルルーシュ「(まずカレンを殺せば、俺が賭けに勝った場合の約束は実行不可能。つまり、残るのはカレンの死のみ。そうだ!カレンが死ぬ!これは大きい!ゼロレクイエムをもう一度やり直せるほどの非道。女神と呼ばれ、多くの人々に支持されているカレンを殺す。民衆の怒りは凄まじいはず。俺が再び皇帝へと君臨することは難しくない。ブリタニア帝国の中枢はジェレミアが握っている。カレン亡き後は、俺へ忠誠を示すだろう…。)」ニッ

カレン「…!」ビクッ

ルルーシュ「出来た……。完璧だ。ありがとう、カレン。君のおかげゼロレクイエムは再び軌道に乗り出す…。国民の侮辱的な視線は憎悪に変わる」

カレン「……」


73: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/12(土) 00:23:30.37 ID:rJG73guD0

ルルーシュ「まったく…。俺としたことが……。何故気づかなかったのだろうな……。……どうやら君との生活は俺にとって好ましくないようだ。俺を怠惰にさせてしまう君とのつながりもこれで終わりだ……。」カチャ

カレン「…そう、決めたのね」

ルルーシュ「ああ…。さようならだ。カレン」カチッ



カレン「(伝えたはずなのに…。私の思いは…。全て伝えたはずなのに…。届かなかった…。)」



バァンッ!!!



カレン「(………ルルーシュ)」

















78: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/12(土) 21:21:24.85 ID:2bKp2MuS0

ルルーシュ「っく…くそ……カレン…うっ…どうしてっ。どうしてこんなことに……」


カレン「」



ルルーシュ「俺は……守れなかった……。何一つ守ることなどできなかった…」



カレン「」



ルルーシュ「約束したのに…。スザクと約束したはずなのに……。ゼロレクイエムを完遂させると……」



























カレン「ルルーシュ……」


79: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/12(土) 22:01:18.58 ID:obk/nBDT0


ルルーシュ「俺には…できない……カレンを殺すことなんて…できない……」グッ

カレン「……」

ルルーシュ「もうこれ以上何も失いたくない……」フルフル

カレン「ルルーシュ……」ギュ

ルルーシュ「!」

カレン「大丈夫……私はあなたの前から消えない。あなたの傍にずっといる…」

ルルーシュ「……俺は…弱い…」

カレン「私だって……変わらない」

ルルーシュ「……」

カレン「でも、ルルーシュのためなら……ルルーシュがいるから……」ギュウウ

ルルーシュ「……」

カレン「私は…ここまで来ることができた……」

ルルーシュ「……」

カレン「……」

ルルーシュ「……ふっ」

カレン「?」

ルルーシュ「俺は…君のその想いに負けたのかもな……」

80: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/12(土) 22:29:12.28 ID:obk/nBDT0

カレン「!!ルルーシュ、それじゃあ!」

ルルーシュ「ああ、完敗だ。約束通り君に従うよ。……奇跡は起こせるものだな」

カレン「ルルーシュ!ありがとう!」ギュウウウウウ

ルルーシュ「カ…カレン、く…苦しい……」

カレン「♪」ギュウウウウウウウウウウウウウ

ルルーシュ「……」カチャ

カレン「!」ビクッ

ルルーシュ「……」カチ

カレン「ル…ルルーシュ?」

ルルーシュ「…心配するな。これは君に対してではない。けじめをつけるんだ。俺自身に」

カレン「ルルーシュッ!やめ…



バァンッ!!!



ルルーシュ「っぐ…くっ…っつ……」

カレン「ルルーシュ!」

ルルーシュ「…はぁ…はぁっ…っつ……。この、手の傷は……忠誠の証……俺へのけじめ…」

81: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/12(土) 22:37:15.95 ID:obk/nBDT0

カレン「……そんな、そんなことしなくても……私は……」

ルルーシュ「カレン、覚えておくんだ……今、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが君に忠誠を誓ったことを。俺だけは…絶対に、絶対に君を裏切らないことを……」ギュ

カレン「……」コクコク

ルルーシュ「カレン……俺は、君を……ぁぃ…」

カレン「……」

ルルーシュ「……」

カレン「……!」



カレン「(き、気絶している!)」ガバッ




タッタッタッ……











カレン「(ルルーシュの気絶は緊張と失血からきたものでたいしたことはなかった。…いよいよ実行する。私の計画。ただ伝えるだけ。世界の人々に。私の願いを)」

84: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 17:48:43.13 ID:QeAgAT3v0

それほど長くない月日が経過…



カレン「いよいよね…。ルルーシュ」

ルルーシュ「……」

カレン「いよいよ、日本国民の前に姿を現す時が来たわ」

ルルーシュ「……日本か。まさか、本当は俺を殺すつもりではないだろうな?」フッ

カレン「……」キッ

ルルーシュ「…すまない。冗談だ」

カレン「…言いたいことはわかるわ。あなたを一番憎んでいる日本人の前で行うんですもの。本当に…本当に殺されるかもしれない……」

ルルーシュ「……」

カレン「…でも」

ルルーシュ「心情的には日本人に一番に許してもらいたい。そして、日本が許してくれるのなら他の国だって……というところか?」

カレン「……」コク

ルルーシュ「俺は君に忠誠を誓ったんだ。今更何か言うつもりはない」


カレン「そう…」

ルルーシュ「…時間だ。いくぞ」

カレン「うん!」

85: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 17:56:20.49 ID:QeAgAT3v0



ヒューヒュー




ざわざわざわざわ……
                      誰か出てきたぞ!
みろ!カレン様だ!
                      え!?本物!?
我らが女神!
                      女神?あの裏切り者が?
しっー!バカ、殺されるぞ
                      黒の騎士団を裏切り、ルルーシュ皇帝をも裏切った魔女
恐ろしや、恐ろしや
                      しかし、名君主と聞く
前のルルーシュ皇帝が悪逆過ぎたんだ…。
                      ルルーシュよりましというわけか
しかし、ここでいったい何を発表するというんだ?
                      日本の独立だったりしてな
もしくは、黒の騎士団の解放?
                      さあな、はじまるぞ……









ジェレミア「これより、カレン女帝陛下が演説を行う。静寂に……」



シーン……


カレン「日本の皆さん聞いてください…。私カレン・ヴィ・ブリタニアはルルーシュ・ヴィ・ブリタニアのこれまでの非道なる行為を全て許し、彼を解放します!」

86: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 19:16:21.19 ID:QeAgAT3v0

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!





ざわ!ざわっ!ざわ!ざわっ!!!





ルルーシュを!?
                      バカな!?あの男を許し、解放だと!?
一体何を考えておられるのだ!?
                      所詮ブリタニアに寝返った人間
ふん!やはり、魔女だったか…


                      

ざわざわざわざわ…





カレン「…では、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアをここに……」

ルルーシュ「……」コツコツコツ

カレン「……ルルーシュ。私はあなたの罪を全て許し、ここにあなたを解放することを宣言します」

ルルーシュ「ありがたき幸せ。この恩はどうやって返せばよいものやら……」





ふざけんなっ!!!





カレン「!」

ルルーシュ「!」






そうだそうだ!!!
                     この裏切り者が!!!
ブリタニアの犬め!!!
                     全て茶番劇だったんだろう!?
魔女と魔王が作り上げたシナリオ通りというわけか!!!
                     殺せ!!!ルルーシュを殺せ!!!
魔女以外、誰一人として貴様を許さんぞ!!!
                      悪逆皇帝めっ!!!

87: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 19:49:00.30 ID:QeAgAT3v0

ルルーシュ「……」

カレン「……」



やんや!やんやっ!やんや!やんやっ!!!



カレン「皆さん!!!」

……

カレン「言いたいことはわかります」

……

カレン「でも…お願いです。彼を…彼を許してくれませんか?彼の今後の行いは私が保障します!!!」



ルルーシュ「……(いたいけな少女の願いという演出か)」



カレン「お願いです!どうか、どうかルルーシュを救ってください!」



ざわざわざわざわ…

どうする!?
                       でっちあげだ…
嘘に決まっている……
                       信じられるか…
あの悪逆皇帝のことなんか……

88: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 20:51:20.69 ID:QeAgAT3v0

藤堂「カレン女帝陛下の発言は我々が保障しよう」

!!!!!!!


藤堂!?
                     藤堂だけではない、黒の騎士団全員!?
黒の騎士団が保障するのか…
                     なら…俺は…
私は…



ルルーシュ「……(黒の騎士団を味方につけたか。しかし、信じるのは半分程度だろううなぁ)」

カレン「…今からルルーシュを皆さんの前に出します。もし、ルルーシュを許せないんなら……好きにしていただいて構いません……」



ざわざわざわざわ…


カレン「ルルーシュ……」

ルルーシュ「……」コク

89: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 21:07:48.02 ID:QeAgAT3v0



コツコツコツ……


ヒュー…ヒュー…



カレン「(お願い……ルルーシュを……許してあげて……)」



コツコツコツ……ピタ……




ルルーシュ「……(風が強いな)」

カレン「(ルルーシュ…)」




ヒュー…ヒュー…


ビュウウウウウ


ゴォォォォ


バサッ






カレン「(風が!ルルーシュ!)」

90: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 21:21:25.02 ID:QeAgAT3v0




ルルーシュ「そうか…」

カレン「?」














ルルーシュ「これが世界の答えか…」

カレン「!!!」


















カレン「(遠くて、よく見えなかった。風のせいで、よく見えなかった。けど、たぶん、ルルーシュは……)」

カレン「ルルーシュッ!!!!!」




91: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 22:04:07.47 ID:QeAgAT3v0














ルルーシュ「…カレン…俺は……






























                          許されなかったよ……」ポタポタ

92: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 22:05:17.07 ID:QeAgAT3v0

カレン「!!!」ダッ



キャアアアアアアアああああああああ!!!!!!!
                        どうなった!?
いったい何が!?
                        胸に剣が…
いったい誰が!?
                        お、俺じゃないぞ!
何故こんなことに!?
                        わ、わからない…

ジェレミア「ルルーシュさまあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」


咲世子「急ぎ救護班を!!!」


藤堂「……終わりだな」

扇「ルルーシュ帰還計画は…完全に失敗した…」

星刻「希望とは薄いものだな……」



93: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/13(日) 22:06:03.02 ID:QeAgAT3v0

ルルーシュ「」ドサッ

カレン「どいて!ルルーシュから離れて!!!」グイグイ

ジェレミア「包囲しろ!!!会場から誰一人として逃がすな!!!!」

カレン「ルルーシュッ!!!」ダキッ

ルルーシュ「カレン…か……」

カレン「ルルーシュ!ごめんなさい!私のせいで…こんな…こんなことに……」ポタポタ

ルルーシュ「泣くな…。わかっていたさ…。こうなることは」

カレン「ルルーシュゥ…」

ルルーシュ「だけど、君の奇跡が……俺に夢をくれた……」

カレン「……」

ルルーシュ「君が見せてくれた夢は…本当に楽しかったよ……」


カレン「……」

ルルーシュ「できるなら…もう少しだけ……夢を……夢を………見ていたかった……」

カレン「ルルーシュ!いや!死んじゃだめ!」

ルルーシュ「……カレン、許すんだ」

カレン「!」

94: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 22:06:53.21 ID:QeAgAT3v0

ルルーシュ「…俺に……俺に剣を刺したやつを……君が…っ……許すんだ……」

カレン「私が……」

ルルーシュ「……カレン」


カレン「私が…私が……」



ルルーシュ「…っ…くっ…っ……カレン…」














































カレン「         私には無理だよ           」

95: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 22:07:35.79 ID:QeAgAT3v0

ルルーシュ「!」

カレン「ごめんなさい……ルルーシュ」

ルルーシュ「……そうか」

カレン「私には…私には許せない!!!絶対に!絶対に許せない!」

ルルーシュ「……」

カレン「ルルーシュ?ねえ、ルルーシュ?」

ジェレミア「カレン様!医療班が来ました!さあ、いそいで!」

ルルーシュ「」



カレン「…いや」ギュッ

ジェレミア「?」

カレン「いやああああ!!!!」ギュウウウウウ

ジェレミア「!!!」

カレン「いやだ!!!ルルーシュは…ルルーシュは渡さない!!!」ギュウウウウウウウウウウウウウ

ジェレミア「…カレン様」

カレン「もう、ルルーシュは……」

ジェレミア「……」

カレン「うぅぅぅぅ……」

ジェレミア「……」クルッコツコツコツ

カレン「ルルーシュゥゥゥ…うぅぅっ……」




96: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/13(日) 22:08:20.55 ID:QeAgAT3v0





ジェレミア「ルルーシュ様を殺した犯人は特定できておりませぬが、幸いなことに誰一人として逃がしてはおりません」

カレン「……」ナデナデ

ジェレミア「犯人特定までは時間の問題かと……」

カレン「…殺せ」ナデナデ

ジェレミア「え?」

カレン「全員殺せ!!!」ナデナデ

ジェレミア「…イエス、ユア・マジェスティ」

カレン「大丈夫だからね…ルルーシュ……仇はとったからね……」ナデナデ

ルルーシュ「」




97: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 22:09:25.98 ID:QeAgAT3v0



C.C.「支持率1%か…すごい落ちぶりだな……」

カレン「……」ナデナデ

C.C.「いつまで愛でているつもりだ?」

カレン「…うるさい」ナデナデ

C.C.「…そうか。実はな、私もジェレミアも咲世子もお前のことを当てにはしていなかったんだ……」

カレン「!…じゃあ、どうして!?」

C.C.「何故だろうな…。奇跡をみてみたくなったんだ」

カレン「…奇跡?」

C.C.「ああ。もし、絶対にお前の計画がうまくいくんだったら、愛人枠なんかで私が満足するわけがないだろう?だから、これは夢のようなもので奇跡が起こらなければ叶いっこないって思うようにしていた」

カレン「……」

C.C.「だから、お前ほど動揺はしなかった…」

カレン「……」

C.C.「なあ、もういいだろう?解放してやれよ。ルルーシュを…」

カレン「……できない」ナデナデ

C.C.「……できるさ。アヴァロンでもルルーシュのことを理解して解放してやったんだ。今回も同じ。ルルーシュのことを理解してやれ……」

カレン「……」ナデナデ



カレン「(ルルーシュのことを理解……)」



98: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 22:11:18.02 ID:QeAgAT3v0












ニュースキャスター「ご覧ください!!!あれが第100代目、唯一女帝陛下にして黒の騎士団エース・ブリタニア帝国女帝陛下カレン・ヴィ・ブリタニアです!!!そして、ご覧ください。愚かにもブリタニア帝国に刃向った囚人達の姿を。オール・ハイル・カレン」






リヴァル「カレン…これがお前のやりたかったことなのかよ……」

藤堂「……」

扇「カレン……」







ざわざわ……

名君主から一転…
                  今では前代以上の粗暴を働く独裁君主
虐殺など日常 
                  ルルーシュ様の頃が懐かしい…



99: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 22:12:12.20 ID:QeAgAT3v0

カレン「フン…」

ニュースキャスター「ん!?あれはなんだ!?」




ざわざわ……





リヴァル「ゼロ!?」

リナリー「ゼロ?」

カノン「ゼロですって!?」

玉城「ゼロって!?」




ゼロ「……」ダッ

ジェレミア「やつには手を出すな!私が相手をする!!!」ザッ

ジェレミア「ふん!」シュッ

ゼロ「……」サッ

ジェレミア「なに!かわされた!?(行け、仮面の騎士よ)」

ゼロ「……」シュタ

カレン「っち!」バッ

ゼロ「……」ジャキーン

カレン「しまった…銃が……」

ゼロ「……」スウゥゥゥゥ



カレン「……」

100: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 22:13:49.02 ID:QeAgAT3v0
-----------------------------------
カレン「…わかったわ。ルルーシュを失ってようやくルルーシュのことを理解できた」

C.C.「やるのか…どうしても?」

カレン「ええ。世界の憎しみは、今私に集まっている。憎しみの連鎖を断ち切るためよ」

C.C.「……」

カレン「結局、私もルルーシュと同じね…」

C.C.「ああ、そうだな。どっちも大馬鹿者だ……」

カレン「…でも、私が許容することを拒んでしまった……」

C.C.「だから、ゼロレクイエム以外に道はない……」

カレン「世界が明日を迎えるためにも……」

カレン「C.C.あなたには英雄になってもらうわ。ゼロとして」

C.C.「本当はこんなに面倒くさいことは御免なんだが……愛した男と親友の頼みだ。聞かざるを得ないな」

カレン「ごめんなさい…C.C.」

C.C.「ふふっ…。そんなことでは悪逆女帝の顔は務まらんぞ。顔を上げて笑え」


カレン「……」ニコッ
-----------------------------------

101: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/13(日) 22:15:17.69 ID:QeAgAT3v0


ゼロ「……(カレン!)」



カレン「……」ニコッ





ッ!!!!!




カレン「……」ボタボタ

ゼロ「……」シュバ

カレン「……ごめんなさい。ルルーシュ。結局私は止められなかった。少し時間を稼いだだけ。何も止められなかった」ドサ

ゼロ「……カレン」

カレン「……でも、あなたと過ごした日々は…本当に…夢みたいに…楽しかった…。…もう少しだけ、見ていた…かった……」




ゼロ「……」

カレン「……」

ゼロ「…見れるさ。次は何もかも全てうまくいく」

カレン「」

ゼロ「だから、今回はもう休め。…おやすみ、カレン」クル




ゼロッ!!!ゼロッ!!!ゼロッ!!!ゼロッ!!!



















救いのない夢                                                



104: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/14(月) 19:09:27.97 ID:N1oTWuZZ0





ルルーシュ「そうか…」

カレン「?」










ルルーシュ「これが世界の答えか…」

カレン「!!!」









カレン「(遠くて、よく見えなかった。風のせいで、よく見えなかった。けど、たぶん、ルルーシュは……)」






カレン「ルルーシュッ!!!!!」

105: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/14(月) 19:40:47.77 ID:N1oTWuZZ0



ルルーシュ「…カレン…俺は……





























                          ……許されたのか?」


106: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/14(月) 19:42:06.33 ID:N1oTWuZZ0

カレン「!」

ジェレミア「おお!ルルーシュ様ァ!!!」

藤堂「……」パチパチ

咲世子「……」パチパチパチ





ウォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!
許された?悪逆皇帝が!?
                何故誰も手を出さなかった?
信じたのか?女帝陛下を?黒の騎士団を?
                わからない…わからない…
だけど……
                ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアを…
救ってしまったな……
パチパチパチパチッ!!!!!!!ヒュー!ヒューヒュー!!!





ルルーシュ「……」

カレン「ルルーシュ!」ダッ

ルルーシュ「俺は…生きているんだな……」

カレン「うん!」コク

ルルーシュ「ふふっ、こんな俺でもまだ生きていていいんだな…」

カレン「うん!うん!」コクコク

107: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/14(月) 20:24:28.01 ID:N1oTWuZZ0

ルルーシュ「俺は…ここで死を覚悟していた……」

カレン「……」

ルルーシュ「死んだとしても、文句や恨みは無かった…」

カレン「……」

ルルーシュ「だが、今この時を過ごしてわかったんだ…」

カレン「……」

ルルーシュ「俺は生きたい――」

カレン「…うん!」

ルルーシュ「――生きて、君と明日を過ごしたい!」

カレン「私も、あなたと明日を……」モジモジ

ルルーシュ「カレン、正式なプロポーズはまだだったな?」

カレン「すご…え?えっ!?」

ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが望む…その…俺と共に…生きてくれ……一生を……」

カレン「」ポカーン

ルルーシュ「だ、だめか!?」

カレン「う、うん」

ルルーシュ「なっ!?くそっ!いったい、どこでミスをした!?」

カレン「ち、違う!そうじゃない!あなたのプロポーズにOKしたの!」

ルルーシュ「っ!本当か!?


カレン「本当よ!…でも、おかしい」クスッ

ルルーシュ「?」

カレン「だって、今更なんだもん。ルルーシュ私にどれだけ恥ずかしいセリフを言ってきたか覚えている?」

ルルーシュ「……知らん」

カレン「嘘!だって、さっきも“君と明日を

ルルーシュ「知らん!もう、俺は行くぞ!!!」プイ

カレン「待ってよ!ルルーシュ!」クスクス


108: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/14(月) 21:01:49.71 ID:N1oTWuZZ0






宮殿内

ルルーシュ「…それでカレンこれからどうするんだ?」

カレン「えーと、まずは残った囚人たちの解放でしょ?それに

ルルーシュ「なんだと!?まだ解放していなかったのか!?」

カレン「だって、ルルーシュを助けることで精いっぱいだったんだもん!」

ルルーシュ「だからといって…」

カレン「もう!今は私が女帝よ!それに私に忠誠を誓ったんじゃなかったの?」

ルルーシュ「くっ……」

カレン「ふふん!」

スザク「やあ、ルルーシュにカレン!」

カレン「!!!」

ルルーシュ「ほぁっ!?スザク!!!お前今までどこに行っていたんだ!?」

スザク「うん、カレンに殺されかけてね……」チラ

ルルーシュ「なにっ!?」バッ

カレン「……」


109: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/14(月) 21:20:02.20 ID:N1oTWuZZ0

ルルーシュ「カレン!本当なのか!?」

カレン「……嘘よ」

ルルーシュ「カレンは嘘だって言っているじゃないか。本当は何でいなくなったんだ?」

スザク「……カレンに関係しているよ」

ルルーシュ「カレン本当か?」

カレン「嘘よ」

ルルーシュ「スザク、いい加減にしろ。そろそろ本当のことを話してくれたって……」

スザク「……実は腹痛で」

ルルーシュ「……」

カレン「……本当なんじゃない?」

スザク「……(カレンッ!都合のいいことばかり!)」ギリッ

ルルーシュ「お前には心底がっかりさせられたよ。だが、昔の縁だ。これまで通り付き合うよ」

スザク「……」

カレン「もういいでしょ?じゃ、私達やることがあるから」

ルルーシュ「そうだな。またな、スザク」

111: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/14(月) 21:54:26.15 ID:N1oTWuZZ0

スザク「……ゼロレクイエム」ボソッ

ルルカレ「!」

スザク「がっかりだよ。ルルーシュ、僕との約束を破るなんて……」

ルルーシュ「っ……」

スザク「やっぱり、ルルーシュは嘘つきだね」


ルルーシュ「ま、待て!ゼロレクイエムはお前が腹痛でいなくなったせいで、できなかっただろう!」

スザク「そんなの――いくらでも代わりをたてられたはずだ!!!」

ルルーシュ「うっ…」

スザク「逃げたな!ルルーシュ!死ぬのが怖くて逃げたな!?」

ルルーシュ「ち、ちがう……」

スザク「…本当はね、僕は君が、カレンが世界に許しを乞うたあの場所にいたんだ」

カレン「……」

スザク「本当は…あそこで君を、ルルーシュを殺すつもりだった……」

ルルーシュ「なら何故、何故俺を殺さなかった!?」

スザク「殺さなかった!?くふっ、まるで僕が自分でそう選んだ様な言い方をするんだね」

ルルーシュ「?」

カレン「?」

スザク「あれ?君たちの仕業じゃないのかい?C.C.に邪魔に入られて殺せなかったんだけど」

カレン「!―C.C.が!?」

スザク「本当に知らないのかい?」

カレン「知らない」

ルルーシュ「カレンが知らないと言っているではないか!スザクッ!」


112: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/14(月) 22:15:00.04 ID:N1oTWuZZ0


スザク「そう…。まあ、いいけど。でも、君が償わなかったことに変わりはないよ」

ルルーシュ「……」

スザク「ルルーシュ、今からでも遅くはない。償うんだ!ユフィに!シャーリーに!」

ルルーシュ「……俺は」

カレン「…ルルーシュ」



ルルーシュ「…俺は決めたんだ!カレンと!明日を生きるとっ!!!」

カレン「ルルーシュ!」パァ

スザク「……そうなんだ…」

ルルーシュ「すまない、スザク」

スザク「いや、いいんだ。もう、いいんだ」

カレン「……」

ルルーシュ「……。カレン行こう」

カレン「……うん」

ルルーシュ「……」コツコツコツ

113: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/14(月) 22:26:24.85 ID:N1oTWuZZ0

スザク「……」

カレン「……スザク」


スザク「…なんだい?カレン」

カレン「どうやって生き返ったの?確かにあなたは紅蓮の手で殺したはず……」

スザク「……。…そこで“自分の手で”と言わないところに腹がたつよ」

カレン「……」

スザク「……」

カレン「……」

スザク「はぁ…。……ギアスの力で生き返ったんだ」

カレン「ギアス!?」

スザク「うん。“生きろ”というギアスによって分散した僕の肉体が原子レベルで結合して、こうしてもう一度元の姿に戻ったんだ」

カレン「えっ………」

スザク「……」

カレン「わ、私もう行くね!じゃあ」タッタッタ

スザク「……」

スザク「……(引かれた)」


114: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/14(月) 22:30:57.05 ID:N1oTWuZZ0


ルルーシュ「まったく、やるべきことがたくさんあるな」

カレン「そうね。まずはブリタニア帝国の中枢の解体、そしてその一部を黒の騎士団や各国の首脳に移転させる分散化」

ルルーシュ「まったく、忙しくて休む時間もないな」

C.C.「そうか。大変だな」

ルルーシュ「C.C.久しぶりに顔を見るな」

C.C.「まったく、あまり私を一人にするな。まあ、これからは毎晩一緒に入れるわけだが」

カレン「ちょっと、C.C.!毎晩ってそれじゃあ私はいつ――」

C.C.「三人で楽しめばいいだろう?」

カレン「…仕方ないわね」

ルルーシュ「?」

カレン「ねえC.C.……私の知らない間にルルーシュを救ってくれたんでしょ?ありがとう」

C.C.「……言ったからな。次は何もかもうまくいくと…」

カレン「ん?」

C.C.「……なに独り言だ」

ルルーシュ「カレン、おしゃべりの途中で申し訳ないがもう時間だ」

カレン「そうね!またね、C.C.」

C.C.「…幸せにな、カレン」

115: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/14(月) 22:40:14.77 ID:N1oTWuZZ0


ルルーシュ「ナナリーはすぐ解放しろ。シュナイゼルにはゼロからの命令でブリタニアの内政を担当させろ。カノンは恐らく、シュナイゼルについていくだろ。玉城はそのままでいい。」

ジェレミア「承知いたしました!では、ゼロは咲世子にやらせましょう」

ルルーシュ「うむ、それでいい」

カレン「はぁ、結局政治はルルーシュに任せっきりね」

ルルーシュ「誰にでも得意不得意があるからな。まあ、政治に関しては俺が特に得意だったというだけだ」

スザク「ねえ、ルルーシュ僕のデスクがないんだけど…」

カレン「でも、もしもの時は政治よりも私を優先してよね。私の騎士ナイトオブゼロ・ルルーシュ」


スザク「え?ルルーシュが…ナイトオブゼロ?…僕のい、居場所は…?」

スザク「……」ビキビキ

スザク「ルルーーーシュッ!!!!カレーーン!!!」バッ


ルルーシュ・カレン「……」バッ


ルルーシュ「ああ、当然だろ。君がいるから俺はここにいる」タッタッタ

カレン「あなたとなら私は進める!さあ、行こっ!ルルーシュ!」アハハ







奇跡の起こった世界



121: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/15(火) 21:11:55.22 ID:MWbvRN2D0

番外編


カレン「(世界がルルーシュを許してから一年がたった……。藤堂さんや扇さんは自分のやりたいことを始め、星刻たちは中華連邦自治区へと帰った。玉城さんは死刑を受けた。そして、私とルルーシュは……)」



ルルーシュ「ん?どうしたカレン?そんなにうれしそうな顔をして?」

カレン「うれしくてあたりまえよ!だって今日は――」

スザク「だって、今日はカレンの親御さんへと挨拶しに行くんだもんね!」

ルルーシュ「ああ、なるほど!だから、そんなにうれしそうなんだな!」

スザク「あはは、カレンはまだまだ子供だなー」

ルルーシュ「あはは!」

スザク「あはは!」

カレン「……(一人余計なのがいる……)」


122: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/04/15(火) 21:13:24.15 ID:MWbvRN2D0


カレン「だいたい何でスザクまでついて来るのよ!」

スザク「……君が悪いんだ」

カレン「はっ?」

スザク「君が勝手にルルーシュをナイトオブゼロに任命したから!――僕は職を失い、口座も凍結された!」

カレン「……」

ルルーシュ「……スザク」

スザク「だから、僕にはもうルルーシュの親友ポジションしか残っていないんだ!!!」

ルルカレ「……」

スザク「ルルーシュの親友ポジションにいれば、三食食べ放題、遊び放題!…僕はもう失うわけにはいかないんだぁ!」

カレン「……屑の発想ね」

スザク「黙れ!君のせいで僕は――」

カレン「ふざけないで!1度失職したぐらいでなによ!また履歴書考えて職を取り返せばいいじゃない!いつもみたいに働きなさいよ!工事現場の仕事!?それともコンビニのバイト!?何だってやりなさいよ!」

スザク「……」

ルルーシュ「カレン、俺も昔似たようなことを言われた気がする……」

スザク「だったら、僕を養え。女帝なら出来ることがあるだろう?」

ルルーシュ「あれ?俺昔それに似たようなこと言わなかったか!?」

カレン「……死ね」

123: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/15(火) 21:13:53.37 ID:MWbvRN2D0

スザク「っ!!違うだろカレン!そこは“しっかりしろ!スザク!!”だろ!」

カレン「どうして私が死にぞこないの化け物ニートなんかを応援しなくちゃいけないのよ?」

スザク「だから、これは君のせいで――」

カレン「そうやっていつも人のせいにして!働き口なら今全世界で急募しているわよ!世界はまだまだ復興の最中!人手が足りないくらいよ!」

スザク「ええー、でも、正直今更ナイトオブラウンズ以下の仕事とかありえないよ」

カレン「……」

スザク「だって、今のままだって食にも服にも寝る場所にも困らないし、ルルーシュが毎日おこづかいくれて何でも買ってくれるし」

カレン「!!ルルーシュ!?」

ルルーシュ「……すまない、カレン。スザクの要求を断るたびに”カレンにセクハラするぞ”とスザクが耳元で脅すものだから、つい……」

スザク「……」

カレン「……あんたって、最低っ!」ギロッ

スザク「……これはルルーシュのせいでもあるんだ。ルルーシュが僕にギアスをかけたから!ゼロレクイエムを中止したから!」

ルルーシュ「…すまない、スザク」


スザク「いや、いいんだ。もう、いいんだ」

ルルーシュ「……」

カレン「昨日もそのやりとりしていたわね」

ルルーシュ「昨日というか、去年、スザクが初めて言ったのを最初に、毎日言っているんじゃないか?」

124: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/15(火) 21:16:15.72 ID:MWbvRN2D0

スザク「そうだっけ?」

カレン「何が”いや、いいんだ。もう、いいんだ”よ!全然許して無いじゃない!」

スザク「もう、いいだろ。早くしないとカレンの実家に着かないよ」

ルルーシュ「そうだな早くいこう」

スザク「うん!じゃあ――

カレン「ちょっと待って!だからって、なんでまったく関係ない、あんたまでついて来るのよ!」

スザク「…うるさい!離れないぞ!ルルーシュからは絶対に離れないぞ!僕が離れた途端、今まで住んでいた場所を売り払って、僕を置いてどこか遠い場所に住むつもりだろっ!」

カレン「な、何言ってるのよ!そ、そんなことするわけないじゃない!」

ルルーシュ「そうだぞ、スザク。何を根拠に……」

スザク「聞いたんだ!咲世子とジェレミアが新しい宮殿について話していることを!」

ルルーシュ「なにっ!カレン本当か?」

カレン「……っ(咲世子さん!だから、あれだけスザクの身体能力には気をつけろと言ったのに!)」

カレン「……嘘よ」

ルルーシュ「なんだ、嘘か」

スザク「嘘なんかじゃない!僕は聞いたんだ!僕は500m以内ならどんな物音だって聞こえる!だから、嘘なんかじゃ――」

カレン「嘘よ」

ルルーシュ「スザク、もう嘘はいいだろ。ほら、いくぞ」

スザク「……(くそ!カレンめ!女狐め!)」

カレン「(危なかった……もうこんな脳筋ニートの世話はこりごりよ……)」



番外編終わり