1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 19:16:00.96 ID:yfptz2py0
美希「むぅー……律子は細かいの、いちいちウルサイの」

律子「あなたねぇ……何度も言ってるのに直さないから言ってるの」

美希「そんなこと言って、律子はミキのことがキライなの」

律子「ちょ……急に何言ってんのよ、そんな訳ないでしょ?」

美希「嘘!律子はミキがキライだから、そうやっていつも怒ってるの!」

律子「どうしたのよ?ちょっと落ち着いて――」

美希「ウルサイの!もう律子なんかしらないのっ!」ダッ

律子「ちょっと美希!?」


 バターン!!


律子「なんなのよもう……はぁ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403604960

引用元: 美希「律子!」律子「さんをつけなさい」  

 

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 19:32:18.26 ID:yfptz2py0
伊織「ちょっと律子」

律子「あぁ伊織、どうしたの?」

伊織「どうしたの?じゃないわよ、あんたちょっと言い過ぎよ」

律子「……なんですって?」ムッ

伊織「あんなの今更じゃない、それなのにいちいち目くじら立て過ぎなのよ」

律子「……あのね、言っておくけど伊織もそうよ」

伊織「はぁ!?今はわたしは関係ないでしょ!?」

律子「関係なくないわよ、あんたもいい加減に目上の人への口のきき方を――」

伊織「何よっ!?心配して声かけたのに!もう知らない!!」プイ

律子「ちょっと伊織!?」

伊織「ふんっ!」スタスタ


 バターン!!


律子「なんなのよ、全く」

律子「……仕事しよ」

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 19:49:50.53 ID:yfptz2py0
律子「…………」カタカタ

亜美「りっちゃーん!!」ガバッ

律子「わっ!?」

亜美「構って構って→」グイグイ

律子「っ!」イラ

律子「亜美!!」

亜美「っ!?」ビクッ

律子「私が今、何をしてるか見て分からない!?」

亜美「あ……えと……ゴメ――」

律子「いま仕事中なの!忙しいの!わかったら邪魔しないでっ!!!」

亜美「……ふぇ」ジワァァ

律子「……あっ」

亜美「う…ふぐ……うええぇぇぇ!!」ボロボロ

律子「あっ、あっ……ご、御免なさい亜美……」

亜美「ふぇぇぇ!!ちょ、ちょっと……えぐ、構って、ほしかった……!だげなのにぃぃ……」グズグズ

律子「だから御免ね?今日は朝から――」

真美「ひどいよりっちゃん!」

律子「! 真美」

真美「亜美だって、最近いそがしくて真美と離れてさびしがってるから、りっちゃんに構ってほしかっただけなのに……」

律子「いやだからね、今日はちょっと――」

真美「もういいよ!亜美、あっち行こ!」

亜美「……うん」グスグス

律子「だから待って――」


 バターン!


律子「何やってんのよ……!」グシャグシャ

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 20:07:33.37 ID:yfptz2py0
PLLLLLL!

律子「はいもしもし」ピッ

あずさ『もしもしー、おはようございます』

律子「おはようございます、どうしたんですか?あずささん」

あずさ『実は……その、悪いんですけどぉー……』

律子「はぁー……また迷ったんですか?」

あずさ『……はい、すみません』

律子「あぁはいはい、別に良いですよ……向かえに行きますから、何処にいるのか教えてもらえます?」

あずさ『……すみません、やっぱり大丈夫です』

律子「はぁ?何言ってるんですか」

あずさ『いえ、その……』

律子「どうしたんですか?」

あずさ『……すみません、私が全部悪いのはわかってるんです』

あずさ『ただ、そんな露骨に嫌な声を出されてしまうと……』

律子「っ!すみません、今日は――」

あずさ『プロデューサーさんに、お願いしてみます、お仕事の邪魔をしちゃってすみません』プツッ

律子「あずささん!待っ……」

律子「…………」

律子「もう!今日はなんだってのよ!?」

11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 20:23:34.88 ID:yfptz2py0
―――

律子「響!またハム蔵に逃げられたの!?」

律子「皆の迷惑になるから、逃げられるんだったら家に――」

響「律子は実家暮らしでしょ!?」

響「自分はこっちには、ハム蔵たちしか家族がいないからさびしいんだぞ!!」

―――

律子「雪歩、男の人が苦手なのはわかるけど――」

雪歩「じゃあ、律子さんは苦手なものや人はないんですか!?」

雪歩「苦手な人の前でも全く平気でいられるんですか!?」

―――

律子「真、女の子らしいアイドルになりたいのはわかるけど――」

真「なんだよ!律子はプロデューサーをやりたいから、ここに来たんだろ!?」

真「ボクだってやりたい事を目指して良いじゃないか!」

14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 20:32:35.99 ID:yfptz2py0
―――

律子「千早、歌の仕事がしたいのはわかるけど、もう少し他の仕事も――」

千早「律子はプロデューサー業に専念するために、人気もあって周りが引き止めたにもかかわらず、アイドルを辞めたんでしょう?」

千早「そんな人に私の事をとやかく言われたくないわ」

―――

律子「貴音、また昨日もラーメン食べたの?今日のお昼もあんなに――」

貴音「では律子嬢は、今すぐプロデューサーを辞めろと言われて辞められるのですか?」

―――

律子「やよい、あなたはもう少し、周りを頼りに――」

やよい「律子さんだって、いつも皆にそう言われてるのに、一人で頑張ってるじゃないですか!」

―――

律子「春香、また転んだの?アイドルなんだし、もし大怪我でもしたら――」

春香「私だって好きで転んでるわけじゃありません!」

18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 20:44:04.28 ID:yfptz2py0
―――

律子「…………」

律子「今日は一体なんなの!?」バン!


 ガチャ


美希「律子」

律子「! 美希!あんた今まで何処に……というかまた――」

美希「またそうやってすぐ怒るの」

美希「律子は皆がキライだから、ミキだけじゃなくて皆にもすぐ怒るの」

律子「だから、そんな訳――」

美希「だから皆も、すぐに怒る律子はキライなの」

律子「えっ……!?」

美希「だからもう、ミキたちに話しかけないでほしいの」

律子「嘘……でしょ?」

美希「それだけ、じゃあね」

律子「ちょっと待っ――」


 ガチャ バタン


律子「……嘘よね?」

律子「ただ、私は……皆のために……」

律子「それじゃ……私が今までしてきたのは……」

律子「……そんな……嘘でしょ……?」

19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 21:14:26.78 ID:yfptz2py0
―――――――――

律子「…………」

律子「夢か……」

律子「ん……なんであんな夢みたのかしら」

律子「……あぁそっか」

律子「去年は皆で誕生日のパーティーをやってくれたけど、今年は何もなかったから」

律子「『実は私って嫌われてたりして』なんて、ちょっと思っちゃったっけ」

律子「ふっ……我ながら馬鹿ねぇ」

律子「去年より段違いに忙しいんだから、皆の予定も合わなくて当然じゃない」

律子「全くもってアホらしいわね」

律子「……あれ」

律子「でも先月は伊織と亜美も真美も、忙しかったけど予定合わせて、皆で祝ったわよね」

律子「…………」

律子「えっ……まさか本当に……?」

20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 21:25:57.20 ID:yfptz2py0
―――――

律子「…………」スタスタ

律子(うー……朝から変な事考えちゃったなー)

律子(なんか事務所に行きずらいなぁ……)

律子(……いやいやないない!)ブンブン

律子(そうよ、あんな事あるわけないわ!)

律子(スーーー……ハァーーー……よし)

 ガチャ

律子「おはようございまー――」

 パーン!パーン!

「「「誕生日、おめでとー!!!」」」

律子「えっ?」

21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 21:43:59.58 ID:yfptz2py0
P「おはよう律子!悪かったな、昨日は何もしてやれなくて……」

小鳥「どうしても、今日しか皆の予定が合わなくて……」

律子「…………」

あずさ「律子さん、改めて誕生日おめでとうございます」

あずさ「それと、私達のためにいつもありがとうございます」

伊織「今日はあんたのために、皆で朝早くから準備したんだから感謝しなさいよね!にひひっ」

亜美「りっちゃん!いつも亜美たちのためにありがとね!」

律子「皆……」

美希「律子…さん!」トテトテ

律子「美希……」

22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 21:54:33.83 ID:yfptz2py0
美希「昨日は何もしてあげられなくてゴメンナサイなの」

美希「はいこれ、プレゼント!誕生日おめでとうなの!」

律子「えぇ、ありがとう」

美希「あのね、律子…さん」

律子「なぁに」

美希「ミキね、律子…さんに今までたっくさん怒られたし、これからもいっぱい怒らせちゃうと思うけど」

律子「えぇ」

美希「でもね、ミキこれからももーっと頑張って、もっともっとキラキラできるようになるから」

律子「………」

美希「それで、律子…さんに怒られた以上に笑って褒めてもらえるようになるから」

美希「ミキの事、ちゃんと見ててね?」

律子「美希……」

美希「だから、これからもよろしくおねがいしますなの!」

美希「それと、いつもありがとうございますなのっ!」

律子「っ!」ジワッ

23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 22:02:44.66 ID:yfptz2py0


 ギュッ

美希「わっ!?……律子?」

律子「……さんをつけなさい」

美希「律子…さん、どうしたの?」

律子「ありがとう、美希」

美希「……どーいたしましてなの、あはっ!」ギュッ

律子(馬鹿ね、私ったら)

律子(こんなに素敵で良い子たちを、少しでも疑った自分が恥ずかしいわ)

律子「……よし!」パッ

律子「美希!今日確かレッスンの予定が入ってたわね」

美希「うん」

律子「よし、じゃあ今日は特別に私が見るわね」

美希「はいなの!」

美希「……え?」

24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/24(火) 22:08:40.64 ID:yfptz2py0
律子「今日のお礼に、特別ミッチリやってあげますからね」

美希「ちょっと待つの!そんなのってないの!」

美希「今日くらい、やさしくしてくれたっていいの!」

あずさ「あらあらー」

伊織「良い気味ね♪」

亜美「んっふっふ→」

律子「そこの三人!あなたたちも一緒よー」

あずさ「あ、あらあら……」

伊織「ちょっと!?私たちは別に良いでしょ!?」

亜美「うあうあー!りっちゃん、そりゃないっしょ→!」

律子「何言ってんのよ」

律子「まだまだトップに立つには、もっと頑張ってかなきゃやっていけないわよ」

律子(それと私も、この子たちのためにも、もっと頑張らなくちゃね!)






おわり