2: ◆mTQtXPIEW. 2014/08/01(金) 09:36:34.33 ID:cBUp117Yo
モバP(以下P)「泳げないってどうよ」

杏「だって必要ないしー」

P「学校で習わなかったのか?」

杏「いやー、最初はいけると思ったんだけど、うん、無理だね」

P「…もしかしてサボってきたとか?」

杏「…さぁ?」

P「ほう…。よし、泳ぎの練習するか」

杏「えー、嫌だよ」

P「俺と一緒に練習だ。どうだ?」

杏「ぐっ…い、いやだ! 杏は泳がないよ!」

P「そうか…」ピポパポ

杏「…ん? 誰にかけてるの?」

P「マストレさんだが」

杏「う、うわー! 杏、プロデューサーに泳ぎ教えて欲しいなー!」

P「よしよしそうかそうか。よし、行くか! 頑張るぞ、おー!」

杏「…おー」

引用元: モバP「え、泳げないの?」杏「うん」 

 

3: ◆mTQtXPIEW. 2014/08/01(金) 09:37:20.67 ID:cBUp117Yo
~屋外プール~

P「やってきました!!」

杏「あれ? 杏以外に誰もいないよ?」

P「ここのプールの名前な、『櫻井プール』」

杏「あっ…」

P「おかげさまで、後日、俺はここのお嬢様とめでたくデートだ」

杏「…ふーん」

P「杏さん?」

杏「練習するんでしょ! 早くしてよ!」

P「おっ、珍しいこともあったもんだ」

杏「……」ムスーッ

4: ◆mTQtXPIEW. 2014/08/01(金) 09:38:07.49 ID:cBUp117Yo
杏「着替えるの面倒くさい…」

P「さっきの威勢はどこに。自分で着替えてもらわないと困るんだが」

杏「プロデューサーが着替えさせてよー」

P「…いや、水着だぞ?」

杏「…うん」

P「えっ。…わかった」

杏「うん。…えっ」

P「えっ」

5: ◆mTQtXPIEW. 2014/08/01(金) 09:39:09.24 ID:cBUp117Yo
~~~
~~


P「よし、それじゃあ練習はじめるぞ」

杏「いえーい…」

P「水は大丈夫だよな? まず、泳ぐのに大事なのはバタ足だ」

杏「あーあの疲れるやつ?」

P「んー、まあそうだな」

杏「えー」

P「えー、じゃない。ほら、プールサイドに座って、足をバタバタさせろ」

杏「ちぇっ…」ジャボジャボ

P「もっと!もっとだ!」

杏「…あーもうダメだ!」ジャボ…

P「早いな!? もっと頑張れよ…」

杏「…ご褒美くれる?」

P「ご褒美? そうだなー、暑いしアイスキャンディーは?」

杏「嫌だ」

P「えっ」

杏「杏、今年はもういらないよ…」

6: ◆mTQtXPIEW. 2014/08/01(金) 09:39:41.12 ID:cBUp117Yo
P「じゃあ何がいいんだよー」

杏「…そうだね。もう一回、あそこに行きたいな」

P「あー結構いいところだったよな。よし、じゃあまたあいつらと」

杏「二人っきりで、だよ」

P「…わかったよ」

杏「へへっ。あ、あと杏の頭に手を当てて、日光を遮ってよ」

P「えー」

杏「たまになでてもいいから」

P「…このやろっ!」ワシャワシャ

杏「わ~♪」

7: ◆mTQtXPIEW. 2014/08/01(金) 09:40:17.43 ID:cBUp117Yo
~~~
~~


杏「…あー! もう無理!」バシャ…

P「お疲れ」ナデナデ

杏「んっ…♪」

P「よし、じゃあ次は浮かぶ練習だ」

杏「えっ、入るの?」

P「当たり前だろ?」

杏「い、嫌だ! 絶対嫌だ!」

P「ったく…ほら、抱えてやるから、おいで」

杏「…うん」

P「よいしょ、やっぱ軽いな」

杏「絶対に離さないでよ!」

P「わかってるよ。しかし、これだけ軽いと浮かびやすいだろ」

杏「………」ビクビク

8: ◆mTQtXPIEW. 2014/08/01(金) 09:40:45.82 ID:cBUp117Yo
P「手ぇ繋いでるから、浮いてみろ」

杏「無茶言うね…。絶対離さないでよ?」

P「おう。ちなみに、これが終わったら少し泳いでもらうぞ」

杏「えっ…」

9: ◆mTQtXPIEW. 2014/08/01(金) 09:41:42.52 ID:cBUp117Yo
P「よし、頑張れよ。せーのっ」

杏「っ!」

P「お、やっぱり浮いてるな」

杏(苦しい…けど、手のひらに感じるプロデューサーの手の感触…ぬくもり…)

P「結構続くな」

杏(…そうだ! もう少し頑張って、これでおしまいにしてもらおう! 杏、今日頑張ってるよね? いいよね!)

P「…おーい、杏さんやーい」

杏「………」ブクブク

P「…! まさか!!」バッ

杏「………」グッテリ

P「――っ!!! やっちまった…」





杏(ふふーん、騙されてるね…)

10: ◆mTQtXPIEW. 2014/08/01(金) 09:42:23.11 ID:cBUp117Yo
P「くそっ! 杏! 起きてくれ!」

杏「………」

P「くそっ! くそっ! こういう時はどうすればいいんだ!? ――人工呼吸か!?」

杏(!!?)

杏(ちょっと待ってヤバイってそれ杏聞いてないよ!)

杏(やばいやばいやばい。いいの? こういう形でしていいの? 杏!)

P「よしっ…」

杏(うわぁあぁああ)

P「たしか胸骨を圧迫するんだよな…骨が折れて後から痛くて大変だと聞いたが、この際構ってられねえよな!」

杏(……えっ)

11: ◆mTQtXPIEW. 2014/08/01(金) 09:43:08.02 ID:cBUp117Yo
P「確かこの辺を…」

杏(待って待って待って)

P「よしっ…いくぞ!」

杏「ストッッップ!」ガバッ

P「………」ニコッ

杏「あっ……」

P「お見通しなんだよ!!」ダキアゲル

杏「うわーっ!」

P「いくぞ! 杏ぅ!」ダイビーング

杏「うわぁぁああああ」ビシャーン


ちひろ「熱中症には気をつけてくださいね! ドリンク冷やしてお待ちしております!」ニコッ

おわり