1: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 00:38:11.84 ID:QM723tI90
冬馬「ビデオ撮れてるかマネージャー?」

静「バッチリよ!」

冬馬「来週の料理番組のためにカメラの前で料理を作る練習をしないとな」

冬馬「コホン、よし…」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1413041881

引用元: 冬馬「今日はスパイスからのカレーを作るぜ」 

 

2: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 00:39:29.43 ID:QM723tI90
冬馬「今日はルーを使わないスパイスから作るカレーを作るぜ」

冬馬「まず材料はにんじん玉ねぎ鳥肉じゃが芋といった基本の具」

冬馬「ちょっとした味をつけるためににんにくと生姜」

冬馬「そしてスパイスはコリアンダー、クミン、カルダモンにシナモン」

冬馬「色をつけるターメリック、辛味をつけるチリペッパーも使うんだ」

冬馬「4人分の場合はスパイスとにんにくと生姜は小さじ二杯くらいだが今日は大食い翔太のためにたくさん使うぜ」

3: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 00:41:55.92 ID:QM723tI90
冬馬「まず鍋に油をしいてクミン、カルダモン、シナモンを入れるんだ」

ジュウウウウウウウウウ

静「あら、とてもいい香りが…」クンクン

冬馬「この香りを油に移すんだ、ここがポイントだ」ジュウウウジュウウウウ

冬馬「ここで注意するのはうっかりスパイスを焦がさないようにすることだ」

冬馬「焦がしたらすべてが台無しだからな」

4: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 00:44:47.39 ID:QM723tI90
冬馬「ある程度においが移ったら刻んだ玉ねぎを入れるんだ」パッパッ

ジュウウウウウウウウウ

冬馬「スパイスの香りが染み込んだ油を玉ねぎに混ぜるように炒めるのがポイントだ」

冬馬「よく炒めたらにんにくと生姜を入れ、さらに炒める」

ジュウウウウウウウウウ

静「なんだかおなかが空いてきちゃった」

5: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 00:46:29.17 ID:QM723tI90
冬馬「さて、いよいよスパイスの投入でだ、チリペッパー、ターメリック、コリアンダーを入れて」パラパラ

冬馬「少量の水で伸ばすんだ」

ジュウウウウウウウウウ

冬馬「焦げないように気をつけてっと…」

冬馬「よし、スパイスが全体によく馴染んだな、ここに塩コショウを少々加えて…」パラパラ

ジュウウウウウウウウウ

冬馬「よし、後は鶏肉を人数分いれてよく焼いて…」

冬馬「ある程度焼いたら水を入れて15分くらい煮詰めれば完成だ」

6: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 00:49:29.12 ID:QM723tI90
ピンポーン

冬馬「来たか、マネージャー」

静「はいはーい」

ガチャ

静「いらっしゃーい!」

北斗「お待たせしました、冬馬、野菜買ってきたぞ」

冬馬「よし、それじゃあサラダの準備をしてくれ」

北斗「了解」

翔太「僕おなかがすいたー」

冬馬「もう少し待ってろ」

翔太「はーい」

7: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 00:56:35.36 ID:QM723tI90
冬馬「カレーってのは、スパイスの割合が大切なんだよ」

冬馬「味はどうだ…? うっしゃ、いい感じだな!」

冬馬「マネージャーも味見してみるか? うまくてぶったまげるぜ!」

静「どれどれ?」ペロッ

静「あ、おいしい!」

冬馬「だろ!」

北斗「冬馬、ポテトサラダができたぞ」

冬馬「じゃあ先に置いといてくれ」

北斗「はいはい、冬馬のカレーは本格的だから俺も早く食べたいなぁ」

冬馬「すぐできるから待っててくれ」

北斗「了解」

8: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 01:01:48.91 ID:QM723tI90
冬馬「よし! 完成だ! 待たせたな、俺特性スペシャルカレーだ!」

翔太「もう待ちくたびれちゃったよー」

冬馬「わりぃわりぃ、だが待った甲斐があるだろ?」

翔太「まあね♪」

冬馬「あれ? マネージャー、カメラは?」

静「そこにおいておいたわ、私たちが食べている姿をとろうと思ってね」

冬馬「なるほど」

静「それじゃあいただきましょうか!」

北斗「ええ」

9: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 01:05:54.74 ID:QM723tI90
翔太「冬馬君のカレー大好き♪ どこのお店より好きかも!」パクパク

冬馬「嬉しいこと言ってくれるじゃねえか」

翔太「おかわり何杯までOK?」

冬馬「腹いっぱいになるまで食っていいぜ」

翔太「わーい!」

北斗「翔太、ご飯粒がついてるぞ」

翔太「ほんと? ジョバちゃん、取って欲しいなぁ?」

静「はいはい」

10: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 01:13:21.85 ID:QM723tI90
北斗「しかしこうして4人一緒にご飯が食べられるなんて素晴らしいですね」

静「ほんとね、このままずっと食べたいわね」

翔太「僕たちの関係がずっと変わらなかったらこのカレーもずっと食べられるよ♪」

冬馬「みんなが食べたかったら喜んで作ってやるぜ!」

北斗「それじゃあまた明日も作ってくれるかい」

冬馬「いや流石に毎日はきついぜ」

北斗「それもそうか!」

冬馬たち「あはははははははは!!!」

11: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 01:15:44.01 ID:QM723tI90
冬馬たち『あはははははははは!!!』

冬馬「………」

娘「親父、何見てんだ?」

冬馬「若い頃の映像さ」

娘「若い頃? 今とあまり変わらないな」

冬馬「嬉しいこと言ってくれるじゃないか」

娘「これ、母さんか? 若いな」

冬馬「そうだ」

娘「ふ~ん」

冬馬「これ見たら懐かしくなったな せっかくだからカレーでも作るか、スパイスから作るやつ」

娘「ルーなしで作るのか? 面倒臭くねぇか?」

冬馬「大丈夫だ、簡単だ 今作るから待っててくれ」

12: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 01:17:37.59 ID:QM723tI90
冬馬「お待たせ」

娘「どれどれ…、うめぇな!」

冬馬「それはよかった、味も昔と変わらないようだ」

娘「昔からこんなうまいもの作れたのか、すげえな!」

娘「よく考えたら家事も洗濯も料理も今まで親父一人でやってたんだよな」

冬馬「まあな」

娘「ハイスペックすぎるぜ! あ、でもなんか申し訳ねえな…あたし、何もしなくて…」

冬馬「お前はお前で忙しいだろ、別に気遣う必要はない その気持ちだけで十分だ」

娘「それならいいけど…」

13: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 01:20:04.20 ID:QM723tI90
冬馬(北斗、翔太、静… 関係が変わりすぎてバラバラになってしまったが…)

冬馬(このカレーの味だけは変わらないようにしたよ)

冬馬(4人一緒にはもう無理だけど…、またいつかみんなで食べようじゃないか…)

14: ◆5m18GD4M5g 2014/10/12(日) 01:24:38.97 ID:QM723tI90
娘「おかわり!」

冬馬「ああ、わかった」

娘「なあ、作り方を教えてくれないか?」

娘「あたしも作ってみたいからさ」

冬馬「ああ、喜んで」

冬馬(思い出は物や記憶の中でいつまでも忘れずに受け継がれていくもの)

冬馬(このカレーもその一つだな)

終わり