ゲンドウ「突然だが、ネルフは財政難だ」第一話

14: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 00:40:59.59 ID:/QpKWUAO
シンジ「いっ……たたたた」
綾波「……碇くん」

シンジ「?」

シンジ「…………」ジーッ

モミッ

シンジ「!!!」

ナオコ「あらあら」

ミサト「ちょ!直接のタッチはまずいでしょっ!」

マヤ「しっかり揉んでますね……」

ミサト「かかか…カッ……」スッ
リツコ「いいわ。回し続けましょ」キリッ

ミサト「…………」

ミサト(また悪い癖がでたわよ…)

引用元: ゲンドウ「突然だが、ネルフは財政難だ」 

 

21: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 00:44:50.08 ID:/QpKWUAO
マヤ「…………」ジッー

ミサト「でもあんた……直接的接触はいくらなんでも……」

リツコ「あのね、このドラマの良さは斬新さなのよ」

ミサト「それはそうだけどいくらなんでも……」

ガヤガヤワーワーガヤガヤワーワー

シンジ「あのっ……僕らはどうすれば……」

ガヤガヤワーワーガヤガヤワーワー

シンジ「………いいんだろうね」

綾波「…………」ジッー

シンジ「…………」

綾波「…………さあ」

26: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 00:48:42.38 ID:/QpKWUAO
リツコ「とにかく二人はそのまま待機!」

ワーワーガヤガヤワーワーガヤガヤ

綾波「…………」

シンジ「…………」モミッ

綾波「んっあ………」

シンジ「あっ………」

シンジ「ごめん………」

綾波「いいえ………」

ワーワーガヤガヤワーワーガヤガヤ

28: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 00:53:06.51 ID:/QpKWUAO
綾波「それより………」ジッ

シンジ「ん?」

綾波「……………」ジーッ

シンジ「…………?」ジーッ


むっくり(はぁと)



シンジ「¥$∞♂♀&#%*@!?」

ワーワーガヤガヤワーワーガヤガヤ

ナオコ「ほらほら二人とも、タイムアウトみたいよ」チラッ

マヤ・リツコ・ミサト「!」

シンジ「やっ………これは………///」

31: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 01:00:19.29 ID:/QpKWUAO
ミサト「………もう後で大変なことになっても知らないんだからね」

リツコ「よし!じゃあ続けて」
シンジ「い、い、い、い…い…いや……あ、あ、あ、あの……」

シンジ「僕は、別に……ああっ!」

綾波「どいてくれる?」

シンジ「あ……うわっ!あ、あの……!」

綾波「……なに」

シンジ「あの……僕は…その……僕はっ……た、たの、頼まれてっ……つまり……」

シンジ「カ、カードを新しくなったから届けてくれって……」ゴクリ

ミサト「あのキョドリ具合は演技じゃないわね」

リツコ「自然な表情……いいわぁ……」

ナオコ「リッちゃん……」

32: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 01:04:18.08 ID:/QpKWUAO
―ネルフ廊下―

リツコ「いやあーいい画がとれたわぁ」ホクホク

ミサト「……あんたには呆れて物もいえないわ」

マヤ「とんだ災難だったわね、シンジ君」

ミサト「いやあー役得じゃないの?レイのお   揉めて」

シンジ「そ!そんな訳ないじゃないですか」

シンジ「むしろ本当に災難ですよ///」

ナオコ「まあ可愛い」

ナオコ「ユイちゃんと初めて朝帰りした後のゲンドウ君みたい」クスッ

シンジ「なっ………」

綾波「…………」ムッ

34: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 01:10:17.93 ID:/QpKWUAO
ミサト「さて次のシーンはシンジ君がお父さんの悪口をレイに言ってムッとさせるシーンね」

リツコ「しかしこのエスカレーター…高所恐怖症にはたまらないわね………」ブルブル

ミサト「ああ……そういやあんたこれを使うのが嫌で
    ワザワザ待ち時間の長いエレベーターつかってるんだったわね」

マヤ「うわあ………」

リツコ「まっマヤやめなさい……!死んじゃうわよ」ブルブル


44: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 01:17:42.39 ID:/QpKWUAO
綾波「…………」ツン

シンジ「綾波?どうしたの」

綾波「べつに」

シンジ「その………胸を揉んだことを気にしてるの?」

綾波「……『その事』は気にしてないわ」

シンジ「?」

マヤ「じゃあ!スタート!」

シンジ「さっきはごめん」
綾波「何が?」
シンジ「………」
綾波「………」
シンジ「ねえ、綾波は恐くないの?またあの零号機に乗るのが。」
綾波「どうして?」
シンジ「前の実験で、大怪我したんだって聞いたから…平気なのかな、って思って。」
綾波「あなた、碇司令の子供でしょ?信じられないの?お父さんの仕事が。」
シンジ「当たり前だよ!あんな父親なんて!」

マヤ「はい!カッー……」

綾波「………」

パチン!

シンジ「???」

47: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 01:21:03.81 ID:/QpKWUAO
マヤ「か…カット!」

シンジ「???」ヒリヒリ

リツコ「だっ……大丈夫、シンジ君!」

ミサト「ちょっとレイ!なんでシナリオでもないのにシンジ君を殴るのよ」

綾波「…………」

ミサト「レイ!」キッ

綾波「………碇くんが自分で考えればいいと思うの」

シンジ「???」

ナオコ「あらあら」ニヤニヤ

53: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 01:28:59.97 ID:/QpKWUAO
―ネルフ体育館―

ミサト「えーではこれからラミエル戦の撮影を始めたいと思いますが」

マヤ「はい!ラミエルおいで!」

◇<ラー!

リツコ「あら…マヤの声に反応するのね」

マヤ「はい!何か面白そうかなと思ったんで音声認識装置を付けてみました」

◇<ラーラー!

リツコ「あら可愛い」

綾波「………こんにちは」

◇<ラー!

綾波「すごくかわいい……」

54: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 01:31:43.07 ID:/QpKWUAO
ミサト「でも容量がパンパンじゃなかったっけ」

マヤ「ちょっとくらい大丈夫ですよー」

◇<ラー

シンジ「かわいいね、綾波」

綾波「そうね」ツン

シンジ「……………」

58: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 01:35:52.36 ID:/QpKWUAO
マヤ「それじゃーラミエルが街にやって来て……」

マヤ「初号機を蹴散らすシーンからやりたいと思います」

マヤ「冬月先生、お願い出来ますか」

冬月「立っているだけで良いと言う話ならな」

冬月「だが、ビームとは……どれ程の威力なのかね」

マヤ「えっと、衝撃はマッサージ程だと予想されます」

冬月「…………ならよいが」

マヤ「それじゃー撮影スタートです!」

◇<ラー!

61: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 01:39:47.21 ID:/QpKWUAO
◇<ラー

綾波「………ラー」ナデナデ

◇<ラー///

ミサト「しかし本当にかわいいわね、あのラミエル」

リツコ「ええ。まあ本物は可愛げもクソも無かったんだけど」

ミサト「撮影終わったらネルフで飼いましょうか」

リツコ「そうね。ペンペンと並んでいいキャラクターになるわね」

マヤ「センパイたちー!始めますよ」

リツコ・ミサト「はーい」

70: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 01:45:45.15 ID:/QpKWUAO
マヤ「それじゃあ撮影スタート!」

(((◇<ラー

青葉「目標は、塔の沢上空を通過。」

日向「初号機、発進準備に入ります。ロックボルト外せ。」

マヤ「解除確認」

日向「了解。」

青葉「目標は芦ノ湖上空へ侵入。」

日向「エヴァ初号機、発進準備よろし!」

ミサト「発進!」

パーパッパパーパパパパー

初号機(冬月)「…………」ジャキン!

冬月(ユイ君も居ないのに一体何をしてるんだろうか……)

◇<………


73: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 01:53:07.90 ID:/QpKWUAO
初号機(冬月)「まあ…マッサージ程度なら良いか」

初号機(冬月)「腰にも優しいだろうしな」

マヤ「よし。じゃあ粒子ビームの発射(最弱)……設定よしっと」

◇<………

マヤ「スイッチオン!」

◇<………
☆<キシャー!

マヤ「………ん?」

☆<ピカッ

青葉「目標内部に高エネルギー反応!」

ミサト「な…なんですって!?」

バババババババババババ!!!!!!!!!!

初号機(冬月)「あ………れ……?」

マヤ「えっえっえっ」


78: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 01:57:35.80 ID:/QpKWUAO
リツコ「な……何か話と違うわね……」

マヤ「あれっ……最弱にしたはずなのに……」

マヤ「まさかっ」

ミサト「避けて!」

初号機(冬月)「えっえっ」

バババババババババババ…

ズッゴオオオオオオオ!!!!!!!!!!!

初号機(冬月)「う゛あ゛あああああああああ゛!!!!!!!!!!!!」

ミサト「副司令!」

リツコ「撮影中断!マヤ、ラミエルの電源落として!」

マヤ「や……やってます!で……でも……」

初号機(冬月)「う゛あ゛ああぁぁだだだたゆい゛ぐううううんん゛んんん…!!!!!!!」

83: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:02:06.71 ID:/QpKWUAO
冬月「いやだ!もういやだ!!ここから出してくれっ!!出してくれ赤木くん!!」

ナオコ「冬月先生をあそこから…」

リツコ「ダメよ」

リツコ「今エヴァをどかせばセットは全滅……最も憂慮すべき事態となるわ」

ミサト「でも……」

ミサト「…………」グッ

ミサト「マヤちゃん!リモコンをぶっ壊して!」

マヤ「えっ」

マヤ「でもそんな事をすれば何が起きるか……」

ミサト「掛けるしかないわ!早く!」

マヤ「はい!」

ガン!

マヤ「…………」

86: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:05:57.05 ID:/QpKWUAO
☆<キシャー!

☆<………

◇<ラー

初号機(冬月)「……………」バタン

日向「目標は攻撃を中止!」

ミサト「初号機回収。救急ケージへ」

マヤ「救護班待機!」

青葉「……パイロット確認。心音微弱」

ミサト「救護措置急いで!」

◇<ラー

綾波「らみえるさん………」

90: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:09:26.43 ID:/QpKWUAO
冬月「…………」ガラガラガラ

ナオコ「コウゾウ先生……!しっかり!」


◇<ラー

◇<ラー


ドリルルルルルル

マヤ「攻撃は中止しましたが………」

マヤ「再変形を開始しました」

ミサト「………セットの爆破装置を狙う気ね」

ミサト「…………くっ」

96: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:14:22.09 ID:/QpKWUAO
―会議室―

ミサト「状況は」

マヤ「えー冬月副司令の意識が戻ったそうで…」

マヤ「症状は胸と腰に掛けて軽い火傷」

マヤ「夜には司令と共に再び撮影参加出来る見込みです」

マヤ「二人とも絶対安静が条件ですが」

ミサト「…………追加シーンがまた増えたわね」

マヤ「ごめんなさい……」

リツコ「あれくらいの衝撃ならお湯くらいは沸きそうよね」

リツコ「ねっシンジ君?」ニヤリ

シンジ「……えっ」


102: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:23:01.64 ID:/QpKWUAO
ミサト「で、敵は………」

ナオコ「容量を無視したプログラムと装備で頭が混乱しちゃってるの」

ナオコ「それに…無駄に頭がいいからどこを狙えば私達が困るのかもわかってる」

マヤ「現在、ネルフ本部(模型)へ直接攻撃を仕掛けるつもりです」

リツコ「あの中にはのちのち使う予定の自爆装置が入ってるのよ」

ミサト「………なんか非常に気分の良くない話ね」

日向「先の戦闘データから目標は一定範囲内の敵を自動排除するものと思われます」

青葉「おまけに自動補修機能も付いてるために……的確にコアを撃ち抜かなければなりません」

マヤ「ただ…変形機能をつけちゃったんで形状が安定しません」

リツコ「第2東映を嘗めてたわね…私達」

ミサト「ええ」

107: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:28:43.38 ID:/QpKWUAO
リツコ「自爆装置が発動すれば…セットはパー」

マヤ「作り直す時間も予算もありません」

ミサト「下手すりゃワンクール丸々放浪なんてことになりかねないわね」

シンジ「もはや別のドラマじゃないですか…それって」

日向「で、問題の先端部ですが装甲複合体第2層を通過。既に第3層まで侵入しています」

青葉「今日まで完成していた22層…全ての格納式装甲体を貫き、本部(模型)直上への到達予想時刻は……」

青葉「明朝午前0時06分54秒……あと10時間14分後です」

リツコ「ってことはあと5時間で脚本書き直さなきゃね…」

109: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:33:39.64 ID:/QpKWUAO
リツコ「おまけに冬月副司令と司令は動けない」

マヤ「零号機(着ぐるみ)もまだ2/3程しか完成してません」

青葉「初号機(着ぐるみ)は先の損傷でまともに動きません」

ミサト「状況は芳しくないわね」

日向「白旗でもあげますか」

ミサト「そうね。でもその前にちょっちやっておきたい事もあるの。」

ミサト「確か戦自研の極秘資料、諜報部にあったわよね」ニヤリ

110: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:38:23.84 ID:/QpKWUAO
リツコ「しかしまた、無茶な作戦を立てたものね。葛城作戦部長さん」

ミサト「無茶とはまた失礼ね。残り9時間で実現可能。おまけに最も確実なものよ」

ブロロロロ………

ミサト「ゲホッ」

リツコ「戦自が羨ましいわね…こんな立派な車が持てて」

ミサト「…ごほん!ヤシマ作戦。その名の如く、ネルフ全施設から電気を接収して……
戦自研が極秘に試作開発中の、陽電子自走砲(携帯式)まで強制徴発。
未完成の為、自律調整出来ない部分はエヴァを使って……」

リツコ「…………マヤ、撮ってる?」

マヤ「ばっちりです」ジーッ

ミサト「………なんか半分ドキュメントみたいになってきたわね」

113: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:43:42.48 ID:/QpKWUAO
「とにかく……あの戦自の子。クビにならなきゃいいけど」

モワンモワン

ミサト「以上の理由によりこの自走陽電子砲は本日15時より特務機関ネルフが徴いたします。」

研究員「無理です葛城さーん」

研究員「………いや。今は加持さんでしたっけ」

ミサト「職場じゃ旧姓使ってるから葛城でいいわ」

研究員「だってドラマに使うんでしょ…」

研究員「一回うちに協力要請して断られたって聞きましたよ」

ミサト「…………ぐっ」

ミサト「………ふうん」

バサッ

研究員「なんですかそれ」

ミサト「写真よ」

研究員「何の」

ミサト「何のって………ねえ?」

モワンモワン

リツコ「怖い女ね」

ミサト「あら。手段は選ばなくてよ」

116: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:49:33.39 ID:/QpKWUAO
リツコ「でも………あの写真一体どこで…」

ミサト「言わずもがなでしょ」

リツコ「蛇の道は蛇ね……」


ピンポンパンポン♪

「今夜午前0時より未明にかけてネルフで大規模な停電があります。
皆様のご協力をお願いします。繰り返します……」

オペレータ「やったあ!ってことは今日は定時上がりねサツキー、アオイ♪」

オペレータ「………はしゃぎすぎよカエデ」

オペレータ「期待するだけ損するわよ…」

117: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:53:10.89 ID:/QpKWUAO
プルルルルルル……

『只今電話に………』

トウジ「でないな」

ケンスケ「っすね」

トウジ「ここ数日綾波さんもシンジ君も来てないからなぁ」

ケンスケ「心配っすね」

トウジ「とりあえず留守電でも残しておこう」

ケンスケ「っすね」

119: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:56:53.10 ID:/QpKWUAO
青葉「使徒の先端部、第7装甲板を突破」

ミサト「エネルギーシステムの見通しは」

日向「ネルフ内にある変電設備から直接」

ミサト「エヴァ初号機と零号機(着ぐるみ)の状態は」

マヤ「現在スタッフ総出で修繕中です」


オペレータ「やだーなんでこんなことやんなきゃなんないのよぉー!」ヌイヌイ

オペレータ「だから言ったでしょうが」ヌイヌイ

オペレータ「………はあ」ヌイヌイ

120: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 02:58:57.72 ID:/QpKWUAO
リツコ「あとはパイロットの問題ね」

リツコ「………乗るかしら」

ミサト「乗らないでしょ」

リツコ「…………」ジーッ

シンジ「…………えっ」

シンジ「僕らがやるんですか」

綾波「…………」

綾波(らみえるさん……)

122: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 03:05:56.24 ID:/QpKWUAO
…………………
…………
……

冬月「嫌なのだよ。エヴァに乗るのが。」

冬月「うまく行って当たり前。」

冬月「だから誰も褒めてくれない。失敗したらユイ君に嫌われる。」

冬月「酷けりゃ死ぬだけ。なんで私はここにいるんだろう……」

冬月「何か変わるかもって、何かいい事あるかもと思って着ぐるみを来たんだ。」

冬月「嫌な思いするためじゃない」

ユイ「そうやって嫌なことから逃げ出して生きていくつもりですか」

冬月「生きる……」

冬月「……なんで生きてるのか俺は……」

冬月「生きていてもしょうがないと思っていたじゃないのか。」

冬月「碇もユイ君も、誰も私をいらないのだろうな。」

冬月「エヴァに乗らない私は必要ないのだろう。」

冬月「だから私はエヴァに乗るしかないのだ。」

冬月「だから私はここにいられるのだ。」

冬月「だけどエヴァに乗ると……」

ゲンドウ「…………」ヌッ

冬月「うわああああああああ」

128: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 03:08:56.73 ID:/QpKWUAO
冬月「嫌な夢をみた」

ゲンドウ「ならば赤木くん…リツコくんの方に話すが良い」

冬月「…………碇よ」

ゲンドウ「なんだ」

冬月「現場に戻りたくない」

ゲンドウ「じゃあ戻らなくて良い」

ゲンドウ「さらばだ」

ガラッ

冬月「と……止めんか!」

132: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 03:13:07.00 ID:/QpKWUAO
日向「敵先端部第17装甲帯を突破」

マヤ「ネルフ本部到達まであと4時間55分」

リツコ「ま、なんだかんだでいい画が撮れそうで助かったわ」

ミサト「………次回から碇シンジ放浪記に題名変えるつもり?」

リツコ「冗談よ」

綾波「…………」

ミサト「…………んっ」

ミサト「レイ、シンジ君は」

綾波「さあ」

ミサト「さあって………」

134: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 03:21:48.90 ID:/QpKWUAO
次回予告

第2東映の刺客ラミエルによって
自爆装置発動の危機に見舞われるネルフ本部(模型)
戦自研から強奪してきた陽電子砲で何やら一発かます予定のミサト
しかし。その作戦の直前に初号機(着ぐるみ)に乗り込む予定のシンジが消えてしまう。

シンジはエヴァに乗るのか?
綾波とのいざこざは?
冬月の価値は?

果たして強欲な人々の物語は何処へ続くのか


次回「決戦、第三新東京市」



さぁ~てこの次も
サービス、サービスゥ♪


144: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 06:31:32.12 ID:/QpKWUAO
サアア………

シンジ「…………」

ミサト「いた。シンジ君…」

シンジ「………考え事があって」

ミサト「?」

シンジ「ラミエル…綾波と仲良かったじゃないですか」

ミサト「気に入ってたみたいだしね」

シンジ「良いのかなって」

ミサト「…………」

ミサト「所詮生きているものと生きていないものよ」

ミサト「生きる意思を持てるのは生きているものだけ」


145: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 06:36:45.06 ID:/QpKWUAO
シンジ「僕には分かりません」

シンジ「なんで父さんも副司令もあんな目にあったのに…続けるのか」

シンジ「………たかがドラマなのに」

ミサト「…………」

ミサト「ちょっち付き合って」

  決戦、第
     三
     新
     東
    京
     市
     


          ※模型

146: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 06:37:41.34 ID:/QpKWUAO
―エレベーター内―

ミサト「15年前…セカンドインパクトによって人類の半分が死滅した」

シンジ「知ってます」

ミサト「そして5年前…使徒が襲来した……」

ミサト「まだ当時10歳だったあなた達に世界の命運は委ねられた」

シンジ「………そんなこともありましたね」

ミサト「ま、今回のドラマ作りはそれに比べりゃ何てことないと思ってない?」

シンジ「……………」


147: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 06:39:00.97 ID:/QpKWUAO
チ――ン♪

シンジ「………ここは」

ミサト「レベルEEE。かつて第2の使徒を保管していた場所」

ミサト「そして今は………」



ミサト「編集室よ」


ガチャ



オペレータ「…………」ウトウト

オペレータ「ZZZ」

青葉「ぐか………っほぇっ!」ガバッ

シンジ「あ……青葉さん!?」

148: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 06:40:11.38 ID:/QpKWUAO
シンジ「見掛けないと思ったら……」

ミサト「彼らは一週間前から夜は編集室に籠りっきりなの」

ミサト「……ドラマに編集をするために」

シンジ「……………」

ミサト「私達は主人公降板なんて冗談言ってたけどホントはあなたとエヴァに…ネルフの未来を預けてるのよ」

シンジ「そんな辛いこと……なんで僕なんですか」

ミサト「理由はないわ」

ミサト「それが運命だったってだけ。ただし。戦ってるのは私達…演者だけじゃないの。」

ミサト「みんな、一緒よ」

シンジ「…………」

シンジ「やります……やってみます」


ミサト「…………」ぎゅっ


149: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 06:41:30.88 ID:/QpKWUAO
マヤ「ではスタート!」

ミサト「では本作戦の各担当を伝達します」

ミサト「シンジ君は初号機で砲手を担当」

シンジ「はい」

ミサト「レイは零号機で守備を担当して」

綾波「はい」

リツコ「今回はより精度の高いオペレーションが求められます。」

リツコ「そのために未調整の零号機より
修復中ながらも初号機の方が有利なの。」

リツコ「いい、シンジ君。陽電子は地球の自転 地場 重力の影響を受け直進しません。」

リツコ「その誤差を修正するのを忘れないで。正確に、一点のみを貫くのよ」

綾波「わたしは……わたしは初号機を守ればいいのね」

リツコ「そうよ」

綾波「わかりました」

マヤ「……はい、カット!」

リツコ「しかしミサト、よく考えたわね。」

リツコ「確かに、コアだけを撃ち抜けば被害は最小限に押さえられるわ」

ミサト「まあね。ただ…変形されるのは…結構キツいのよね」

ミサト「しかし全く今の状況に違和感のないセリフだこと」

マヤ「ドキュメンタリーを撮ってる気分になりますね」

リツコ「視聴者側は……まさかホントにヤシマ作戦を発動させてたなんて思いもしないでしょうね」



150: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 06:42:47.96 ID:/QpKWUAO
ミサト「さて。………リツコ」

リツコ「ええ。司令が発令所待機で助かったわ」

シンジ「…………まさか」ゴクリ

ミサト「戦いの前の……」

ミサト「お着替えたーいむ!」

マヤ「いえーい」

リツコ「視聴率15%越えは堅いわね」


シンジ「…………はぁ」

綾波「……………」

151: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 06:44:25.61 ID:/QpKWUAO
ミサト「ただし今回は仕切りを置いてあるから」

シンジ「………えらく薄っぺらいですね」

ミサト「まあ身体のラインとかは見えるだろうけど」

シンジ「まったく…作戦前に(ぼくも綾波も)迷惑な話ですよ」



『迷惑な話ですよ』

『迷惑な話ですよ』

『迷惑な話ですよ』



綾波「……………」



152: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 06:46:36.90 ID:/QpKWUAO
ミサト「とりあえず……本来は着ぐるみに着替えてもらわなきゃならないんだけど」

ミサト「視聴者を幻滅させないためにまずプラグスーツにきがえて……って」

綾波「…………」ぬぎっ

ミサト「レイ!お願いだから考えて脱いで!」

綾波「…………」ぬぎぬぎっ

ミサト「ああー… 首がぁー………」

シンジ「…………」モンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモンモン

153: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 06:54:06.24 ID:/QpKWUAO
シンジ「なんか綾波………不機嫌そうだけど」

綾波「べつに」ツンツン

シンジ「?」

マヤ「じゃあスタート!」

綾波「…………」ガサゴソ

綾波「…………」ガサゴソ

シンジ「これで……死ぬかも知れない」

綾波「…………」ガサ

綾波「いいえ。あなたは死なないわ……わたしが守るもの。」

ミサト(ああ……やっぱり 首が……)

シンジ「僕に守る価値なんてないよ……」

綾波「本当ね」

シンジ「…………えっ」

リツコ「カット!カット!」

ミサト「レイ!台本に書いてないセリフは言わない!」クドクド

綾波「…………」

ミサト「まったく…なんで…」

綾波「碇くんに聞いて下さい」

シンジ「????」

154: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 06:59:44.02 ID:/QpKWUAO
日向「赤木博士!」タタッ

リツコ「どうしたの」

日向「それが……まだ着ぐるみが出来上がってないみたいで……」

リツコ「全く……あの子達ったら……」

ミサト「ごめんね。着ぐるみが出来上がるまでちょち待ってちょうだい」

ミサト「その間に……これ」

シンジ「?」

ミサト「本部広報部あてに届いた伝言よ」

トウジ『えっと…シンジくん…プールの撮影以来中々学校にこないから心配してます』

ケンスケ『チョー心配』

トウジ『で……あの……撮影頑張って下さい』

ケンスケ『チョーガンバ』


シンジ「……………」

シンジ「…………ふふっ」

155: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:03:23.30 ID:/QpKWUAO
シンジ「綾波は…なぜエヴァに乗るの?」

綾波「絆だから」

シンジ「絆?」

綾波「そう……絆」

シンジ「父さんとの?」

綾波「碇くん以外との」

シンジ「えっ」

マヤ「カット!」

ミサト「こらレイ!なんでさっきからセリフ改変してシンジくんに突っ掛かるのよ!」

綾波「…………」ツン

ミサト「…うん………もお」

156: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:12:08.46 ID:/QpKWUAO
日向「時間です」

ミサト「シンジ君がエヴァを着てくれた……それだけでも感謝するわ。ありがとう」

シンジ「いえ………」テレッ

ミサト「まあ勝たなきゃネルフ解体も同然なんだけども」

シンジ「…………」

ミサト「ヤシマ作戦発動。陽電子砲狙撃準備……第一次接続開始」

日向「了解。各方面の一次、及び二次変電所の系統切り替え」

マヤ「全開閉器を投入…接続開始」


なんだかんだ


日向「陽電子稼働中、発射点まであと0.2、0.1」

ミサト「第五次最終接続!」

日向「全エネルギー、超高電圧放電システムへ!」


◇<ラー!

☆<キラッ


日向「第三第一攻撃システム蒸発!」
ミサト「悟られるわよ。間髪入れないで……次っ!」

綾波「……………」

モワンモワン

◇<………

綾波「ラー!」

◇<ラー!

綾波「うふふっ」


モワンモワン

綾波「…………」ぐっ

158: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:15:43.07 ID:/QpKWUAO

シンジ(……………)

日向「陽電子加速管、最終補正」

マヤ「パルス安定…問題なし」

シンジ(やっぱり……納得できないなぁ……)

シンジ(なんで綾波は僕に冷たいんだろう………)

シンジ(なんかしたかなぁ……)

「13、12、11、10、………………3、2、1」


ミサト「発射!」

シンジ「…………」

シンジ「あっ」カチッ

159: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:21:40.26 ID:/QpKWUAO
バババババババババババ!

!?>◇ ←―――――――

←◇―――――――

……………

…………ズッゴオオオオオオオ!

◇<………

ミサト「…………やったか?」

◇<…………

◇<ラー!


ミサト「外した!?」

☆ …グワッ

ミサト「まさか…このタイミングで!?」

日向「目標に、高エネルギー反応!」

ミサト「シンジくん!危ない!」

シンジ「…………えっ」


☆<キラッ……ピチュン!

161: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:25:20.89 ID:/QpKWUAO
シンジ「うわああああああああ!!!」

ミサト「レイ!」

綾波「……………」シラッ

リツコ「まずい!試算よりエネルギーが増してる!」

マヤ「ラミエル!やめて!」

☆<ラアアアアアアアアア!


バババババババババババ

シンジ「うわああああああああ」

ミサト「なにやってんのよレイ!」

ミサト「レイ!」

綾波「司令のおしゃれメガネ………」

シンジ「うわああああああああ」

162: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:28:40.64 ID:/QpKWUAO
ミサト「っていうか私達も……」

バババババババババババ

リツコ「キャア!」

☆<ラー!



◇<…………


ボッ!
メラメラメラメラ………


◇<…………フ



綾波「やり遂げた男のせなかね…………」

163: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:32:18.60 ID:/QpKWUAO
ミサト「…………くぅ」

ミサト「ちきしょ……セットの一部が燃えてる……」

ミサト「エネルギーシステムは?」

日向「まだ行けます!既に再充電を開始」

ミサト「陽電子砲は……?」

マヤ「健在です。現在砲身を冷却中…ですがあと一回撃てるかどうか」

ミサト「確認不要。やってみるまでよ。」

ミサト「…………シンジ君は」

シンジ「……………くっ」

ミサト「シンジ君!」

綾波「…………」

164: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:34:45.63 ID:/QpKWUAO
ミサト「レイ!聞いてる?」

綾波「………はい」

ミサト「………このままだとシンジ君、どうなるか分からないわよ」

綾波「…………というと」

ミサト「……あの子が可愛いのも分かる。シンジ君の鈍感さに腹が立つのもわかる。」

綾波「…………」

ミサト「でも。自分が一番今何をすべきなのか考えなさい」

綾波「……………」


◇<ラー


綾波「………はい」

165: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:39:14.52 ID:/QpKWUAO
ミサト「シンジ君大丈夫?急いで狙撃ポイントに戻って」

シンジ「くぅぅ………」

ミサト「シンジ君?シンジ君?」

シンジ「うう………」

ゲンドウ「現時刻を以て初号機パイロットを更迭。狙撃手は零号機パイロットに担当させろ」

冬月「碇!」

ゲンドウ「こんな事は言いたくないが」

ゲンドウ「………使えなければ切り捨てるまでだ」


166: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:44:47.13 ID:/QpKWUAO
ゲンドウ「親としても司令官としてもシンジをこれ以上は……」

ミサト「待ってください!」

ゲンドウ「…………えっ」

ミサト「彼は逃げずにエヴァに乗りました!自らの意志で退避しない限り……彼に託すべきです!!」

ゲンドウ「…………しかし」

冬月「………」

ミサト「自分の子供を……信じてください。」

ミサト「わたしもシンジ君を信じます」

ゲンドウ「…………」

ゲンドウ「分かった。好きにしたまえ」

ミサト「ありがとうございます」



冬月「…………一本とられたな」

冬月「考えも…言い回しも。」

ゲンドウ「…………」

167: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:48:42.35 ID:/QpKWUAO
ミサト「シンジ君………」

シンジ「はい!」

マヤ「初号機…G型装備を廃棄。射撃最終システムをマニュアルに切り替えます」

青葉「敵先端部、本部直上0地点に到達」

ミサト「第2射…急いで!」

日向「ヒューズ交換!砲身冷却終了!」

「射撃諸元……再入力完了。以後の誤差修正は、手動操作に任せます」

シンジ「………くっ」

シンジ「ううっ」



◇<……

☆<クワッ


マヤ「…………!」

マヤ「目標に…再び高エネルギー反応!」

ミサト「ヤバイ!」

168: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:51:37.10 ID:/QpKWUAO
バババババババババババ

初号機(シンジ)「うわっ!」

ミサト「シンジ君!」

零号機(綾波)「…………」ヌッ

初号機(シンジ)「…………綾波!?」

☆<ラー!


バババババババババババ

零号機(綾波)「……………っ」

バババババババババババ

零号機(綾波)「…………ごめんなさい」

169: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 07:59:33.37 ID:/QpKWUAO

バババババババババババ

零号機(綾波)「あつい………」

リツコ「盾がもたない!」

マヤ「既に盾の耐久限界を越えてます!」

零号機(綾波)「…………」


ミサト「まだなの!?」

日向「あと20秒です」

シンジ「…………早く!」

零号機(綾波)「……………どかない」


◇<ラー!

バババババババババババ

零号機(綾波)「絶対どかない」

バババババババババババ


シンジ「…………」カチッ


◇<!


バババババババババババ

←◇――――――――

◇<………

★<ラアァァァァァァァァァ………

一同「…………」

ミサト「や………」
ミサト「…………やった!」


※ちなみにしつこいようですが実際の1/50スケールでお送りしています

170: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 08:02:48.66 ID:/QpKWUAO
零号機(綾波)「……………」

零号機(綾波)「…………」バタン

ミサト「れ………レイ!」

リツコ「救護班呼んで!」

マヤ「………いっせんまん……が……」

初号機(シンジ)「…………」ヌギヌギ

シンジ「綾波!」タタッ


172: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 08:08:43.97 ID:/QpKWUAO
零号機(綾波)「…………」
シンジ「…………うっ」ジーッ

シンジ「綾波!大丈夫か綾波!…………」ヌガセッ

綾波「…………」


綾波「ん…………」

シンジ「良かった……」

シンジ「えっと………」

シンジ「自分には……ほかに何もないなんていうなよ」

綾波「………言ってないわ」

シンジ「…そう…だったっけ……」

綾波「…………ええ」

シンジ「……………」

綾波「………ごめんなさい。こう言うときどんな顔すればいいのか分からないの」

シンジ「…………」

シンジ「笑えばいいと思うよ」

綾波「……………」

綾波「…………」ニコッ

174: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 08:13:32.41 ID:/QpKWUAO
ミサト「ねえ。あの二人…本編使いたいほど物凄くいい感じなんだけどさぁ」

リツコ「…………ええ」

ミサト「着ぐるみなのよね」

リツコ「………あとでここだけ撮り直しね」

ミサト「それに結果的にセット……ボロボロだし」

リツコ「どうしましょうね。ほんとに」

マヤ「それよりこれ……どうしましょ」

◆<…………

リツコ「…………」

リツコ「……レイに見えないように廃棄。」

マヤ「………はい。」

リツコ「………の前にちょっとまって」

マヤ「?」

175: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 08:20:18.94 ID:/QpKWUAO
―病院―

ゲンドウ「レイ!レイ!大丈夫かレイ!」ギュッ

綾波「……はい。痛いです。」

ゲンドウ「そうか………ってて」

ユイ「あなたこそ大丈夫ですか」

シンジ「父さん……もう無理しないでよ」

マヤ「レイは手に軽いやけどを負った程度でしたが…」

マヤ「ごめんなさい。ラミエルの暴走に関しては私の責任です…」

ユイ「いいのよ。VTR見せて貰ったけどリアリティがあって逆に良かったわ。」

ミサト「あはは……」

ユイ「でも……赤木博士は?」

マヤ「えっと……いまラミエルの破棄のほうに向かってまして」

綾波「…………」

ガラッ

マヤ「あっセンパイ!遅かったじゃないですかぁ…」

176: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 08:28:43.82 ID:/QpKWUAO
マヤ「昨日から一体………」

リツコ「…………」スタスタスタ

綾波「…………」

リツコ「はい。レイ」

綾波「?」

ユイ「これは…………」

リツコ「ラミエルの残骸を加工して作った携帯ストラップよ」

ミサト「あら……なかなか可愛いじゃない」

リツコ「女の子なんだから携帯にストラップの一つや二つ…付けた方がよくってよ」





§
§

◇<ラー


綾波「……………」

綾波「…………ありがとうございます///」

178: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 08:39:17.07 ID:/QpKWUAO
マヤ「さて。こんな展開に水を差すのはアレなんですが」

マヤ「結局…セットの1/3が壊滅状態に。」

マヤ「えー零号機の改修費とセットの改修費……モロモロ赤字…というか破綻しました」

ゲンドウ「えっ」

マヤ「つまりこれ以上は撮影を続けられないと」

青葉「ネットの実況で先週も100スレ越えなのに!?」

マヤ「予算がないんじゃ仕方ないです」

リツコ「…………黒字倒産みたいなもんじゃない」

マヤ「予算がないんです」

ゲンドウ「…………仕方あるまい」

冬月「………碇」

ゲンドウ「今日を持ってネルフドラマ化計画は………」

ガラッ

???「レイ!」

ゲンドウ「……………」

179: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 08:44:21.56 ID:/QpKWUAO
ゲンドウ「話の途中なんだが………」

???「ああ!私の可愛いレイ!大丈夫かい?」タタッ

綾波「…………」

???「すまないな。中々仕事が忙しくて……会いに来れなくて」

綾波「そう…久しぶり……」

綾波「…………おとうさん」

シンジ「…………」

シンジ「えっ……綾波のおとうさん?」

綾波「…………ええ」

時田「ああ。紹介が遅れました。」

時田「私。時田シロウと申します」キリッ

182: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 08:49:32.87 ID:/QpKWUAO
時田「久しぶりシンジ君」


シンジ「なんだ……すっかりヒゲがなくなってるから分かりませんでした」

ユイ「あら。お義兄さんこんにちは」

時田「やあ…ユイちゃんお久しぶり」

リツコ「あれっ……」

リツコ「でもおかしくない?」
リツコ「レイは綾波でお父さんは時田…」

リツコ「で……ユイさんは碇だから」

ナオコ「りっちゃん。なんでレイが碇家に預けられてるのかくらい考えなさい!」

リツコ「あっ………」

236: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 19:32:14.00 ID:/QpKWUAO
―第七話、撮影開始―

日本重化学工業

時田「職員に大人気ですよ。新世紀エヴァンゲリオン。」

ゲンドウ「また君に借りができたな…。」

時田「返すつもりもないくせに。」

ゲンドウ「ふっ………」

時田「この前『彼ら』が知名度をタテに迫ってきましたが、あしらっておきましたよ」

ゲンドウ「………模造品を作ろうなどとはいい根性だ」

時田「ま、協力出来ることはなんでもします」

時田「私はレイの『父親』なんですから」

ゲンドウ「…………」



時田「…………」 バチバチ ゲンドウ「…………」


シンジ「あの二人……」

ユイ「いいのよ。いつものことだから放っておきなさい」

237: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 19:40:33.62 ID:/QpKWUAO
マヤ「でも助かりましたねー」

リツコ「意外なコネがあったものね」


モワンモワン

時田「………で、さっきは何の話をされていたんですか」

マヤ「あ。その……いまネルフでドラマを作ってるんですけど……」

時田「ああ!ネットでとっても人気ですよね。」

時田「我々の業界でも注目してるんですよー。ホンモノのロボットを使って撮影してるって!」

マヤ「いえ……その……日本政府からの撮影許可が出なかったんで……」

時田「えっ……じゃあ……」

リツコ「ネルフ以外のシーンでは模型と着ぐるみを使って撮影してるんです。」

マヤ「最初は投資は撮影器具だけでいいと思ったんですけど……思ったよりお金がかかって」

ミサト「上層組織とテレビ局から予算は貰ってるんですけど昨日の撮影での損害が大きく……」

リツコ「セットも壊れてしまったんで撮影も当分まともに出来ませんわ」

一同「……………はあ」

綾波「…………」クイックイッ

時田「何だいレイ」

綾波「……………」ジーッ

238: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 19:48:04.86 ID:/QpKWUAO
時田「…………」ポンッ

時田「わかりました。その件については私がなんとかしましょう」

ゲンドウ「えっ」

ユイ「おっ…お義兄さん?」

時田「当分撮影を続けられる様に十分な資金を提供しましょう」

時田「セットが壊れているというなら……そうだ。うちに来て撮影すれば良い」

リツコ「えっ……い、いいんですか?」

時田「はい。丁度CM撮影に使った我が社の模型セットもありますし………」

ミサト「ありがとうございます!」

時田「ただし………条件があります」

リツコ「………条件?」


モワンモワン

マヤ「まあでも…脚本オール書き直しは痛かったですね」

リツコ「こんなに時間に追われたのは初めてだわ」

ミサト「でもなんていうか時田さんも商売上手っていうかやり手っていうか」

ナオコ「まるまる30分自分とこのCMするんだからねえ…」

245: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 20:05:58.92 ID:/QpKWUAO
リツコ「母さん……ついて来ちゃったの!」

ナオコ「日本重化学工業共同体の見学なんて滅多に出来ないじない」

リツコ「…………何時になったら帰るのやら」

マヤ「それよりセンパイ。この間放映された第弐話と第参話のデータが届きました」

リツコ「そう。でどんな感じかしら」

マヤ「第弐話と第参話の尺増しに関しては相変わらず哲学的だと好評です」

ミサト「何て言うかこっちにとっちゃ都合のいい視聴者ね」

マヤ「ただ……シンジ君の風呂上がりのシーンに関しては苦情が来てまして」

リツコ「放っときなさい。児ポ法が改正されたら考えりゃいいわ」

マヤ「はい。その件については既に圧力をかけてます」

ミサト「その圧力を他に使えなかったの……」

マヤ「それと……数件のアニメ制作会社が潰す気かとかなんだかんだと言ってきましたがスルーしておきました」

ミサト「気持ちは分からなくもないけどね」

マヤ「あと既にレイと使徒に関して商品化の話も来てまして……」

リツコ「そっち(第弐東映)に任せるわ」

マヤ「ありがとうございます」


246: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 20:15:07.87 ID:/QpKWUAO
マヤ「ただ……キャラクターの件ですが」

マヤ「やはりイマイチ女性とオタクの心を掴めてないっていうか」

ミサト「恋愛要素……ヒロインとイケメン分が不足してるわよね」

リツコ「流石に私とレイだけじゃきついわねー」

ミサト「………」

マヤ「それと主人公に関しては相変わらず不評な感じです」

ミサト「まあ存在感がないよりはいいわよ」

リツコ「……しっかし注文の多いスポンサーよね」

マヤ「でもたっぷりお金を貰いましたし」

ミサト「金には変えられないわよ」


―パーティー会場―

時田「えーここが日本重化学工業共同体のパーティー会場になってまして」ペラペラ

時田「良く世界のVIP達をお迎えしてまして」ペラペラ

時田「わっはは我々の科学力は全盛期のネルフをも越えてますかな」ペラペラ


ユイ「…………」ニコニコ

ゲンドウ「…………」イライラ

249: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 20:21:13.34 ID:/QpKWUAO
リツコ「なんか最初はいい人かなとは思ったけど」

マヤ「………鼻につきますね」

時田「いやあー最近もうかりっぱなしでしてねー」ペラペラ

時田「忙しくて忙しくて」ペラペラ

リツコ「貧乏暇なしな私達への当て付けかしら」

ミサト「レイにいいところ見せたいんでしょ」

時田「お陰でいまや従業員1000人もの大企業です」ペラペラ

時田「入りたまえ」パンパン


ゾロゾロ………

従業員「こんにちは」
従業員「こんにちは」
従業員「こんにちは」

   ―中略―

従業員「こんにちは」

リツコ「アア、ハイコンニチワ」ハァハァ

マヤ「挨拶にも一苦労ですね」
綾波「………」ZZZ

ミサト「完全に空回りしちゃってるわねこりゃ」

250: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 20:25:19.94 ID:/QpKWUAO
時田「では、日本重化学工業共同体がすごいロボットを作ったという設定でパーティーを行います」

リツコ「……はい」

ざわざわ……

従業員「………でさー」
従業員「あはは……」


時田「………よしよし」

時田「じゃあ料理を運んできたまえ」パンパン

料理人「イエスムッシュ!」ガラガラ

ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ(中略)ガラガラ

リツコ「…………なにこの料理の量」

マヤ「バカみたいですね」

綾波「…………」ZZZ

ミサト「………なんか可哀想になってきたわ」

252: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 20:31:56.68 ID:/QpKWUAO
ミサト「あの……これは料理番組じゃないので」

ミサト出来れば飲み物と軽食程度で……」

時田「そうですか……仕方ないですね」

時田「撤収」

料理人「イエスムッシュ!」

ガラガラガラガラガラガラガラガラ(中略)ガラガラ

料理人「撤収完了!」

ガラッ

リツコ「みてよミサト」

ミサト「………ええ」

リツコ「でっかいテーブルの真ん中に瓶ビールだけって」

マヤ「……極端ですね」

ミサト「悪い人じゃないってことは分かったわ」

255: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 20:39:43.83 ID:/QpKWUAO
マヤ「えー……じゃあパーティーでセンパイと時田さんが討論するってシーンなんですけど」

マヤ「アドリブ……アドリブってセンパイ」

リツコ「自分のシーンだし…まあ、いいかなって」

ミサト「相変わらずのバカっぷりね」

シンジ「………父さん?」

ゲンドウ「なんだ」

シンジ「その……」

ゲンドウ「仕方あるまい。イメージアップに悪人面は必要ないからな」

シンジ「そうじゃなくて。ちょっと寂しそうだなって」

ゲンドウ「………ふん」

256: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 20:44:25.12 ID:/QpKWUAO
マヤ「それじゃあシーン214、スタート!」

ミサト(……リツコのヤツ大丈夫かしら)

時田「本日はご多忙のところ、日本重化学工業共同体の実演会にお越しいただきまことにありがとうございます。」

時田「皆様には後程、管制室の方にて試運転をご覧いただきますが、ご質問のある方はこの場にてどうぞ。」

リツコ「はい!」

時田「これは、ご高名な赤木リツコ博士。お越しいただき光栄のいたりです。」

リツコ「質問を、よろしいでしょうか?」

時田「ええ、ご遠慮なくどうぞ。」

時田(ここでネルフの人間を論破すれば………)

時田(父親の株もグーンと上がる!)ニヤッ

綾波「…………」

258: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 20:47:53.74 ID:/QpKWUAO
リツコ「先ほどのご説明ですと、内燃機関を内蔵とありますが。」

時田「ええ、本機の大きな特長です。連続150日間の作戦行動が保証されております。」

リツコ「しかし、格闘戦を前提とした陸戦兵器に内蔵することは…」

リツコ「安全性の点から見てもリスクが大きすぎると思われます。」

時田「5分も動かない決戦兵器よりは役に立つと思いますよ。」ニヤッ

ゲンドウ「…………」ムカッ

ユイ「あなた……ね…?」

ゲンドウ「………わかっている」

リツコ「…………」ピキッ

ナオコ「あらあら。リッちゃんのスイッチが入っちゃったみたいね」

260: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 20:57:17.53 ID:/QpKWUAO
ミサト「リツコ……止めなさいよ!」

ミサト(小声で)「スポンサーなのよ?」

時田「制御できない兵器など、まったくナンセンスです。」

時田「聞けばエマージェンシーモードが搭載されているらしいじゃないですか」

時田「そんなもの、一旦スイッチを入れればヒステリーを起こした女性と同じですよ、手におえません。」

従業員「HA!HA!HA!HA!」

リツコ「それを調整するためのパイロットとテクノロジーです!」

時田「まさか。人の心が押さえるとでも?本気ですか?」

リツコ「ええ、もちろんですわ。」

時田「ハハッ冗談は止してもらいたい。現にエマージェンシーモードで怪我人が出てるじゃないですか」

リツコ「それは……」

時田(…………勝つる!)

―中略―

時田「とにかく私が言いたいのは」

時田「いつまでもネルフの時代じゃないってことですよ」

従業員「HA!HA!HA!HA!」

リツコ「…………くっ」


マヤ「は………はい!カット!」

時田「ふっ…………」

時田「…………」チラッ

綾波「…………」

綾波「…………」プイッ

時田「???」

265: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 21:12:08.98 ID:/QpKWUAO
時田「な………レイ!」

綾波「…………」スタスタスタ

時田(な……何が起きたんだ………)

時田(論破したよな?技術者としてはカッコよかったよなぁ?)

時田「????????」


ミサト「…………完全なる空回りね」

マヤ「あっあの……葛城さん」

ミサト「どうしたのマヤちゃん」

マヤ「センパイが……ボヤ騒ぎを……」

ミサト「…………はぁ。」

ミサト「……折角だからとりあえず悔しがるシーンでも追加しときましょ」

266: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 21:18:02.41 ID:/QpKWUAO
ナオコ「なんか……凄いことになっちゃってるわね」

ゲンドウ「ふん。」

ゲンドウ「まあ大方見栄を張りたいと言うところだろうな」

ユイ「………妹一家は複雑な事情があって」

ユイ「妹は私にレイを預けたまま新しい旦那さんと中国に行ったっきりだし…」

ユイ「お義兄さんは妹と離婚した負い目から中々レイに会いにこれないし……」

ユイ「レイに良いとこ見せたいって気持ちは分からなくもないんだけどね」

ナオコ「い……色々と複雑なのね」

269: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 21:23:08.42 ID:/QpKWUAO
時田「レイ……どうしたんだい?」

綾波「…………」プイッ

時田「………どうも父親の格好のよさが伝わらないようだな」

時田(ならば………)

時田「…………」ニヤッ


マヤ「センパイセンパイ!」

リツコ「………なに」ボウッ

マヤ「まだ燃やしてたんですか」

リツコ「…………」

マヤ「それより撮影について変更が出ました」

リツコ「え?」


271: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 21:29:56.98 ID:/QpKWUAO
時田「JAがエヴァと戦って勝つ感じでお願いしたい」

リツコ「…………はあ?」

マヤ「えっと……ザコエルをJAとエヴァが協力して倒すみたいな話でしたよね」

時田「それじゃダメなんです」

時田「JAがエヴァに勝たなきゃいけないんです」

ミサト「この人は一体何を言ってるのかしら」

マヤ「田舎臭い名前のロボットに負けるなんて屈辱ですね……」

ゲンドウ「……………」イライラ

リツコ「いくらスポンサーだからってやらかし過ぎよ」



時田(ふっ………)

時田(お父さんのJAが碇さんちのエヴァよりも上だということを見せつけてやる!)

時田(レイ!しっかり見ていろ!)

277: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 21:35:06.31 ID:/QpKWUAO
マヤ「じゃあ撮影開始です」

冬月「…………私は今日は初号機じゃないのかね」

ゲンドウ「私がエヴァだ」

ユイ「あら冬月先生いらっしゃったんですか」

冬月「ああ。君の後ろにずっと。」


マヤ「…………じゃ、じゃあJAがエヴァを投げ倒すシーン………スタート!」

JA(冬月)「……………」スタスタスタ

初号機(ゲンドウ)「…………」

時田「カット!カット!」

マヤ「え?」

時田「ダメですよ!そんな歩き方じゃ」

JA(冬月)「わ……私か?」

時田「もっとJAは……」


ゲンドウ「…………」イライラ

279: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 21:41:03.58 ID:/QpKWUAO
テイク24

ミサト「動きの指導だけでテイク24………」イライラ

リツコ「何が違うか全くわからないけどね」イライラ

一同「……………」イライラ

マヤ「………スタート」イライラ

初号機(ゲンドウ)「………」イライラ

JA(冬月)「……………」スタスタスタ

時田(うん。指導のかいあってJAの気品ある動きが再現できたぞ)

マヤ「そこでJA、初号機に飛びかかって初号機がJAに倒され………」


初号機(ゲンドウ)「もう…………」

初号機(ゲンドウ)「我慢ならん!」グワッ

JA(冬月)「えっ」


282: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 21:46:22.63 ID:/QpKWUAO
時田「…………えっ」

ガッ!

JA(冬月)「いっ………碇!?」

初号機(ゲンドウ)「………田舎ロボットが……!」ガン!ガン!ガン!

JA(冬月)「碇!やめんか!やめんか!」ガン!ガン!ガン!

JA(冬月)「…………フヒッ」

時田「うわああああああああJAが!JAがああああああああ」


ユイ「……………」

シンジ「…今日は……止めないの?」

ユイ「ええ」

289: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 21:56:43.33 ID:/QpKWUAO
ゲンドウ「…………」

時田「…………」

マヤ「副司令の方は現在ネルフ病院へ。」

リツコ「治療費もお願いしますね」

時田「…………」

マヤ「JAは……そうですね。もう使い物にはなりません。」

ゲンドウ「すまん………つい」

リツコ「まあ司令のお気持ちは分からなくもないですが」

時田「…………」チラッ

綾波「…………」プイッ

時田(畜生……父親の威厳が……)

時田(このままだと……)

時田(……いや、今回は私とJAの責任ではない。中の人の責任だ。)

時田(……よし。こうなれば奥の手だ。)

リツコ「とりあえず今後の予定ですが……」

時田「私が間違っていたよ」

リツコ「?」

時田「着ぐるみで……八百長で勝ったって仕方あるまい」

ミサト「今頃気がついたんですか」

時田「だから今度はガチンコでやる。」

ミサト「………え?」

293: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 22:05:08.77 ID:/QpKWUAO
パララララララララ……

リツコ「何て言うか、筋金入りのバカってああ言う人の事をいうのよね」

ミサト「いくらなんでも娘に尊敬されたいが為に……こんなにやるもんなのかしら」

リツコ「あら。娘の為に南極まで行った父親を持つあなたが言うセリフじゃなくってよ」

ミサト「…………」

マヤ「何かスケール的にも碇司令といい勝負ですね」


時田「はーいオーライオーライ」

ナオコ「初めて実物のJAを見たわ……」

時田「よし。そこでストーップ!」

時田(本物のJAだぞ!見ろ、レイ!)

時田「………」チラッ


シンジ「へぇ。このストラップ名前呼ぶと反応する機能がそのままついてるんだ。」

綾波「そうよ。碇くんもやってみて」

シンジ「えっ………恥ずかしいな……」

シンジ「………ラー」

§

◇<ラー

シンジ「すごい……」

綾波「かわいい……」


時田「(´・ω・`)」

296: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 22:10:02.93 ID:/QpKWUAO
プルルルルルル
ガチャ

ミサト「はい。葛城」

ミサト「…………ん。わかった……初号機の準備が出来たみたいよ」

リツコ「………全く、初号機になにかあったらどうするつもりなのかしら」

ミサト「………まあ修理費も出してくれるってんだからいいじゃない」

リツコ「そうね。わざと傷でもつけてがっぽり修理費を請求しましょう」

ミサト「……新手の当たり屋ね」

298: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 22:20:46.34 ID:/QpKWUAO
―日本重化学工業共同体―

マヤ「はい!じゃあJAの起動シーンの撮影を始めます」

リツコ「ちゃっかり起動テストシーンまで取るなんてやらしいわね」

マヤ「スタート!」

時田「これより、JAの起動テストを始めます。」

時田「何ら危険は伴いません。そちらの窓から安心してご覧ください。」

オペレータ「起動準備よろし。」

時田「テスト開始!」

オペレータ「全動力、開放!」
―中略―

オペレータ「出力、問題なし。」

時田「歩行開始!」


ズシーン

ミサト「へーぇ、ちゃんと歩いてる。自慢するだけのことは、あるようね。(棒読み)」


時田(どうだ……今の俺はカッコイイだろう!)

マヤ「…………」メモメモ

ナオコ「なにやってるの?」

マヤ「いえ。今後の……第2東映の参考になればと」

ナオコ「べ……勉強熱心ね」

299: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 22:23:09.06 ID:/QpKWUAO
時田「どうした?」
オペレータ「変です、リアクターの内圧が上昇していきます!」

オペレータ「一次冷却水の温度も上昇中!」

時田「バルブ開放、減速材を注入!」

オペレータ「だめです、ポンプの出力が上がりません!」

時田「いかん、動力閉鎖、緊急停止!」

オペレータ「停止信号、発進を確認!」

オペレータ「受信されず!」

オペレータ「制御不能!」


時田「そんなバカな!」

綾波「……………」

301: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 22:30:55.20 ID:/QpKWUAO
マヤ「カット!カット!」

マヤ「どっ………どうしたんですか?」

時田「いや………その……」

時田「JAが故障してね」

時田「………まあ歩行機能がアレなだけで…特に大変な訳ではないんだが」

時田「まいったな……こんなときに…」

時田「すまないが今日は帰ってくれないか」

マヤ「ええっ!困ります!」

マヤ「こちらにもスケジュールが……」

リツコ「…………」パシャ

時田「…………?」

リツコ「…………」ピッピッ

リツコ「…………送信っと」

時田「?????」

302: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 22:37:37.62 ID:/QpKWUAO
リツコ「ふう。あとは時間の問題ね」

時田「?」

リツコ「悪いけど、JAが不具合を起こした件。戦自にタレコミさせてもらったわ」

時田「なっ……」

リツコ「この間の戦自研の彼にメールアドレスを聞いておいて良かった」

時田「君は、戦自が色々理由をつけてJAを徴収しようとしていることを知っているのか!」

リツコ「ええ。ですから腹いせに」

リツコ「今日決めたところまで撮影出来なければ……我々、破産するかもしれませんから」

時田「……………くっ」

リツコ「戦自が来るまでに止められるかしら」

時田「…………」

リツコ「よろしければ…初号機がお力を貸して差し上げてもよくってよ?」ニヤッ



ナオコ「リッちゃん……」

マヤ「センパイ、覚醒しましたね」

ミサト「ピンク映画館の件が嘘のようね」

304: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 22:44:53.15 ID:/QpKWUAO
時田「直接……JA内部にパスワードを入力するのが手っ取り早い」

リツコ「分かりました」

リツコ「じゃあ……初号機がJAを止めることを条件に」

リツコ「こちらの指示に従って頂けますね」

時田「……………」チラッ

綾波「……………」

綾波「…………はぁ」

時田(父親の威厳が父親の威厳が父親の威厳が父親の威厳が)

305: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 22:47:02.95 ID:/QpKWUAO
リツコ「よし。じゃあ今回はJAが初号機を倒すなんて下らないくだりはよして」

リツコ「初号機が暴走したJAを止める感じで行きましょう」

時田「……………エヴァに屈する形になるということか」

リツコ「ええ。いやなら構いませんが」ニヤッ


シンジ「うわぁ………」
ミサト「さっきの仕返しね」
マヤ「センパイ……非道です」
ナオコ「鬼の子を生んだ覚えはないんだけどね……」

306: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/09(火) 22:54:30.62 ID:/QpKWUAO
次回予告

消えた冬月

覚醒したリツコ

仕組まれたJAの暴走

JAを止めるべく立ち上がるシンジと初号機

無くした父親の威厳


果たして戦自が来るまでにJAは。時田は。


そして下方硬直する親子関係はどこへと続くのか。



次回、二つの意味で「人の造りしもの」




さぁ~てこの次も
サービス、サービスゥ♪



345: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 16:54:35.56 ID:NLTvKAAO
ゲンドウ「で、だ。」

ゲンドウ「…なんで私がこんな格好をしてるんだ」

リツコ「耐熱用のスーツです」

ゲンドウ「それは知ってる」

ゲンドウ「私が聞きたいのは何故こんな格好をしているのかと言うことで」

リツコ「ツンデレ……ってご存知」

ゲンドウ「……は?」

リツコ「まあかくいう私も最近青菜くんから教わったんだけど」

青葉「青葉です」


347: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 16:59:00.28 ID:NLTvKAAO
青葉「司令は所謂極悪非道の精神病の父親という役柄」

青葉「いわゆるツンドラポジションなんです」キリッ

ゲンドウ「な…何を君は言ってるのかさっぱり…」

ミサト「………やっぱり青葉くんって」ゾクッ

シンジ「前々から隠しきれない何かが滲み出てましたけどね」

青葉「司令は自覚はないでしょうが、結構掲示板だと人気らしいんです」

マヤ「はい。こちらの書き込みをご覧ください」


350: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 17:08:22.39 ID:NLTvKAAO
【EVA】ゲンドウにひたすら蕩れるスレ■ー■12【エヴァ】


105:以下、使徒にかわりましてVIPがお送りします [] 2015/05/10(水) 00:34:21.31

ゲンドウたんハァハァ

658:以下、使徒にかわりましてVIPがお送りします [] 2015/05/10(水) 00:48:48.68

眼鏡もサングラスも可愛い

1000:以下、使徒にかわりましてVIPがお送りします [sage] 2015/05/10(水) 01:42:21.21

1000ならゲンドウは俺のパパ


マヤ「12……まさに祭り状態ですね」

ゲンドウ「ご……極悪非道な父親なはずのに何故だ。」


352: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 17:10:44.16 ID:NLTvKAAO
ゲンドウ「私の演技力が足りないのか?」

青葉「違います」

青葉「………自分はね、思ったんです」

青葉「視聴率が10%越えないのは司令のせいなんじゃないかと」

ゲンドウ「わ…私のせいなのか」

青葉「司令には、たまにはデレて貰わないと。」

ゲンドウ「???」


ユイ「確かに……可愛いところのある男の人は素敵ね」

ゲンドウ「えっ」

綾波「そうね」

ゲンドウ「…………」

リツコ「初号機と共に大地に舞い降りる精神病の司令」

リツコ「精神病の司令が犬猿の仲の精神病の息子と協力して無茶苦茶な方法でJAを止める!」

リツコ「熱い………熱いわ!」

ミサト「……ちょっとでもあんたを尊敬した私がバカだったわ」

355: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 17:25:56.35 ID:NLTvKAAO
JA「…………」スタスタスタ

時田「JA!JA!私の可愛いJA!」

時田「はやく……早く止めてくれ!」

ミサト「任せて下さい」

ミサト「シンジ君ー!準備はどう?」

シンジ『は……はい!バッチリです』

ミサト「司令は?」

ゲンドウ「………ああ」

ミサト「よし。」

リツコ「…………」カタカタカタカタ

ミサト「……リツコ、何やってンのよ」

リツコ「あれだけ言われちゃ……ねぇ」カタカタカタカタ

ミサト「?」

356: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 17:30:52.88 ID:NLTvKAAO
オペレータ「ここの指揮信号が切れると……ハッチが手動で開きますから」

オペレータ「バックパックから進入できます。」

ミサト「了解」

ミサト「強制停止のプログラムは?」

時田「…………希望だ。」

時田「頼んだぞ」

ミサト「はい」

ミサト「それじゃあ初号機を投下開始して」

マヤ「了解」

ミサト「エヴァを切り離した後は速やかに離脱、安全高度まで上昇して。」

日向「了解。」

ミサト「シンジ君。目標と並走し、私を背後部に取り付けて。以後は可能な限り目標の移動を塞き止めてね。」

シンジ「はい」

時田「ああ………JA!JA!」

綾波「……………」ムッ

357: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 17:34:57.29 ID:NLTvKAAO
シンジ「………ミサトさん」

ミサト「なに」

シンジ「やっぱり危なくないですか」

ミサト「無茶は承知よ。でも…これは日本重化学工業共同体だけの問題じゃない。ネルフの命運も掛かってるのよ」

シンジ「でも危な過ぎます!」

ミサト「大丈夫、エヴァなら万が一の直撃にも耐えられるわ。」

シンジ「じゃなくって、父さんが!」

ミサト「ああ、あと傷の一つでもつけてくるの忘れないでねー」

シンジ「……………」

358: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 17:40:26.81 ID:NLTvKAAO
リツコ「……………」カタカタカタカタ

リツコ「…………完了ね」ニヤリ

ミサト「じゃあ始めて!」

日向「エヴァ、投下位置!」

ミサト「ドッキングアウト!」
シンジ「了解!」

テッテッテーテテテテッテテーテッテッテーテテテテッテテー

JA「……………」スタスタスタ


初号機「…………」ザッザッザッ

ミサト「…………ぷ」

ミサト「ぷははははははははは!!」

日向「なんかしゅ……しゅ……シュールですね」ゲラゲラ

青葉「田舎ロボット乙wwwwwwwwwwww」


時田「…くっ」

時田「………屈辱的だ」

綾波「……………」

361: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 17:48:11.68 ID:NLTvKAAO
JA「……………」スタスタスタ


初号機「…………」ザッザッザッ
初号機「…………」ガシッ


シンジ「追いついた!」

ミサト「戦自が来るまで時間がないわ。このまま乗り付けて!」

ミサト「碇司令。エヴァからJAのハッチまで乗り移れますか?」

ゲンドウ「構わん!やれ!」

シンジ「…………父さん」

シンジ「わかった。頑張ってね」

リツコ「ぷ……ぷぷぷっ………」

青葉「エヴァの掌に司令って……ふんっ!」

クスクスクスクスクスクスクスクス

ゲンドウ「……さっさとやれ。」

363: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 17:53:14.13 ID:NLTvKAAO
シンジ「じゃあ……いくよ!」

初号機「………」ズッ

ゲンドウ「………よし。あと少しだシンジ。」

ゲンドウ「よし。飛び移るぞ」

JA「…………」ピタッ

ゲンドウ「えっ」

シンジ「急にJAが……」

シンジ「と……父さん!!」


ズルッ

ゲンドウ「うおおおおおおおお落ちる!!」

ミサト「アチャー」

365: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 17:59:02.58 ID:NLTvKAAO
ドンッ!

シンジ「…………きゃ……キャッチ……」

ゲンドウ「た………助かった………」ドクドク

ユイ「きゃあ!あなた!」

ナオコ「頭が血まみれ……」


ミサト「す………ストップストップ!」

時田「ええっ!」

時田「ここで止められたらJAが……」

ゲンドウ「いや。そのその必要はない。」ドクドク

ゲンドウ「シンジ!続けろ!」ドクドク

シンジ「でも!」

ゲンドウ「時田シロウ!聞いているか!」ドクドク

時田「あ……え………?」

ゲンドウ「父親の威厳を、見せてやる」ドクドク

ゲンドウ「しっかり見ていろ」ドクドク

366: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 18:03:12.49 ID:NLTvKAAO
リツコ「ん………それよりさぁ」

ミサト「どしたの?」

リツコ「ね、エヴァを運んだ飛行機に自動撮影のカメラ付いてたっけ」

日向「いえ。そんな予算はありませんから誰かが撮影しなければ……」

リツコ「JAには?」

時田「JAは実戦用の軍事ロボットだ。カメラなど付いている訳がない」

リツコ「…………」ジーッ

マヤ「…………」

青葉「…………」

ユイ「…………」

ナオコ「……………」

綾波「……………」

一同「……………」

371: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 20:35:31.40 ID:NLTvKAAO
―JA内部―

シンジ「父さん………気をつけて!」

ゲンドウ「………」

ゲンドウ「熱いな」

ウィーン………

ゲンドウ「………ここか」

ミサト「JA内のOSに強制停止プログラム用のパスワードを入力してください」

ゲンドウ「分かっている。」

ゲンドウ「希望、と……」



ジャン♪



Error:パスワードが間違っています




ゲンドウ「エラー……だと?」


ミサト「なっ……何でなのよ!」


372: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 20:37:30.16 ID:NLTvKAAO
ミサト「司令!ローマ字……カタカナ……」

ゲンドウ「………ダメだ」

ゲンドウ「考えられるパターンは全て試した!」

ミサト「時田さん!」

時田「い……いや、希望で合っているはずだ!」

時田「こんな時に嘘を付いて何になる!!」

ミサト「一体どうなって……」

ミサト「……………」ギロッ


リツコ 3~♪


375: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 20:45:16.52 ID:NLTvKAAO
ミサト「ごるぁああああああ!!!リツコおおおおおォォオオー!!!!!!!!!!」グワッ

リツコ「やっ…やだわぁ、ミサトぉ」

リツコ「そんな鬼のような形相で………」

ミサト「さっきからカタカタカタカタカタカタカタ何かやってると思いきや」





ミサト「あんた、日本重化学工業共同体のPCにハッキングしてたんでしょ!」





リツコ「いや……それは……」

ミサト「JAが止まらなくなったのも、強制停止のパスワードを書き換えたのもアンタの仕業ね」

リツコ「…………」






リツコ「てへっ☆」


376: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 20:47:25.02 ID:NLTvKAAO
時田「き……君!不正アクセスは立派な犯罪だぞ!」

リツコ「あら。ネルフが超法規的機関だってこと、お忘れ?」
時田「なっ………」

ミサト「さっさとパスワード教えなさい!」

リツコ「………無理よ」

一同「!?」

377: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 20:54:33.78 ID:NLTvKAAO
よいこのみんなへ:本来、不正なアクセスは犯罪です。1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されるぞ!

ユイ「やめましょうね^^」

―――――――――


ミサト「なんで」

リツコ「このノートPCはMAGIに接続されているの」

リツコ「新たにこのコンピュータで設定されるシステムパスワードは…」

リツコ「実質的にMAGIの干渉を受けるためセキュリティ上」

リツコ「………MAGIが選んだ12821ケタのランダムな英数字で構成されるの。」

ミサト「い……いちまんにせんはっぴゃくにじゅういちけた!?」


379: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 20:57:25.57 ID:NLTvKAAO
リツコ「……そう。」

マヤ「手動で入力すれば約5時間は掛かります」

時田「そんな………」

リツコ「なんせネルフが誇るスーパーコンピュータですからね」

リツコ「照会できることは出来るけど…手動入力はまず不可能ね」

ナオコ「さすがは私の人格を移植したスーパーコンピュータ!」

一同「…………」

ミサト「あの時、売っぱらっちまうべきだったわね」


380: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 20:58:51.21 ID:NLTvKAAO
ミサト「あ………あんたねー」

リツコ「だってだってぇ……」

ミサト「だってじゃない!感情的になりすぎるの、アンタの悪いクセよ!」

時田「じゃ、じゃあ停止する方法は……」

リツコ「あ、それは勿論用意してるわ。こっちも大事になって放送中止にするつもりは毛頭ないしね」

ミサト「で、なんなのよっ!」ガシッ

リツコ「く……苦しいわよミサト」

ミサト「言え!言いなさい!」

時田「………まさか」

リツコ「そう。強制停止のパスワードが使えない今、JAを停止させる手段は一つ。」

リツコ「………軍事プログラムの全消去よ」

ミサト「リツコ!あんたいくら頭にきたってやっていいことと悪いことが――」

時田「な……なんて事をしてくれたんだ……」

綾波「……………」



381: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 21:02:08.58 ID:NLTvKAAO
時田「そんな……軍事プログラムをデリートは実質的にJAに関する全プログラムのデリートと同義。」

時田「……プログラムのデリートは最高機密だぞ!」

リツコ「分かっております」

時田「もろもろから許可を貰わねばならないし……許可書やらなんやらとても間に合わない!」

ミサト「だから、あなたの独断で、構わないわ」

時田「しかしそんなことをすれば……」

時田「JAも私も………」

ミサト「でも、このまま放って置けば……テレビ局への提出期限に間に合わなくなり、私達ネルフも破綻するわ。」

ミサト「そうなればネルフは解体。みんな路頭に迷うことになるし、当然育ての親の司令達はそれなりの責任を背負うんでしょうね。」

時田「自業自得じゃないか」

382: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 21:03:06.65 ID:NLTvKAAO
ミサト「そうね。でも」

ミサト「そうなればレイが可哀想なことになるかもしれないわよ」

時田「私が引き取れば――」

ミサト「親権は元奥さんにあるんでしょ。」

時田「ぐっ……」

ミサト「その妹さんもどこにいるかわからないんだし…」

ミサト「レイに、寂しい思いをさせたいのかしら」

時田「………なんだか納得がいかん」

ポンッ

ユイ「JAもレイもあなたがつくったもの。」

ユイ「でも、プログラムは組み立て直せても子供は……ね?」

時田「…………」

綾波「……………」

386: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 21:08:08.50 ID:NLTvKAAO
時田(レイに久しぶりに会えたというのにこのザマだ……)

時田(ネルフに協力してしまったばっかりに)

時田(どっちに転んでも地獄だ)

時田(最早父親の威厳もクソも………)

綾波「…………」ジッ

時田「……………」

時田「…………イだ」

ミサト「はい?」

時田「……綾波レイだ」

ミサト「レイが一体……」

時田「プログラム消去のパスワードだよ」

綾波「……………!」

391: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 21:14:32.64 ID:NLTvKAAO
時田「………もう、好きにしろ」

ミサト「ありがとうございます!」

ゲンドウ「か………葛城くん、あ……熱いのだが」

ミサト「あ、お待たせしました。パスワードは『綾波レイ』だそうです」

ゲンドウ「………ああ」


ピッピッピッ


………………………
………………
…………
………



ピピッ



『パスワード:認識しました』



JA「………………」スタスタスタ


JA「……………」ピタッ



オペレータ「JAの停止、プログラム消去確認しました」




青葉「と………止まったか……」

ミサト「…………はぁ」

時田「終わった………」ヘナヘナヘナヘナ


綾波「……………」

395: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 21:19:16.63 ID:NLTvKAAO
ゲンドウ「………終わったか」
ガチャッ

シンジ「………父さん!」

ゲンドウ「ああ……シンジか」

ゲンドウ「………熱い」

シンジ「…………良かった」ホッ

ゲンドウ「心配していたのか」

シンジ「…………息子だからね」ニコッ

シンジ「父さん………すごく格好よかった」


ゲンドウ「…………」


ゲンドウ「そうか」



397: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 21:21:38.74 ID:NLTvKAAO
プルルルルルル

シンジ「あっ……ミサトさんから通信だ」


ミサト「……あのーちょっといいところ何ですが」


ゲンドウ「何だ。」


ミサト「えっと……カメラがですね……回っていなくてですね……」


ゲンドウ「えっ」



ミサト「つまりは撮り直しってことです」ニコッ



シンジ「そんな………!」

ゲンドウ「ば……」


ゲンドウ「ばかな…………」バタリ


シンジ「父さん!父さん!」


399: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 21:26:06.71 ID:NLTvKAAO
ミサト「………救護班呼んで」

マヤ「はい!」

ユイ「………はあ」



ピーポーピーポー♪



………………
…………
……



冬月「相室とは奇遇だな」


ゲンドウ「…………ああ」

冬月「…………」

冬月「………定期的だな」

ゲンドウ「ああ」

401: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 21:34:04.69 ID:NLTvKAAO
時田「…………」

オペレータ「代表。そんなに落ち込まないで下さい」

時田「………全プログラムの消去」

時田「それにもう事故発生から3時間は経過してる」

時田「もしかしたら……戦自研に見られたかもしれん…」

時田「私は終りだ!破産だ!」

リツコ「それで落ち込むなって方が無理よね」ニヤニヤ

時田「くっ…………」キッ

リツコ「はい」

時田「?」



5/10(水)19:21

To:戦自研のメガネくん
Sub:無題
――――――――




ス・カ




時田「えっ」

404: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 21:38:52.23 ID:NLTvKAAO
リツコ「まっ………」ピッ

リツコ「私はあなたをビビらせたかったってだけよ」

ミサト「すんごいケンカよね、これ」


時田「………にしては損失は随分大きかったが」


リツコ「全プログラムの消去、失われた父親の威厳、二人の入院費、エヴァの修理費もろもろ………」

リツコ「そうね。ちょっとやり過ぎたと思ってるわ。」ニコッ

時田「エヴァの損失も…なのか」

リツコ「ええ。」

408: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 21:50:21.03 ID:NLTvKAAO
時田「………破産だ」

リツコ「とにかく、やり過ぎ…大人気なかったと反省してるわ。」スッ

時田「あんた、今度はなにを………」

リツコ「お釣りは、しっかり払う主義でしてよ?」

時田「えっ」

リツコ「さて、どれくらい残ってるのかしら」

マヤ「ログは大分残ってます」

マヤ「夜中までには復旧出来ると」

リツコ「そう。ま、一部ノートPCにバックアップ用にデータも残しといたし」

時田「よ……夜中?今日の、か!?」

リツコ「MAGIの一部システムを利用してグレードアップもして差し上げます。」

リツコ「初号機の修理費もきっちり払って戴かないと困りますしね?」

時田「そ……そんなことって……」

リツコ「ネルフの科学力を嘗めんなって話ですわ。」

時田「……………」ポケーッ

リツコ「母さん、手伝って貰えますか」

ナオコ「勿論よ。リッちゃん。」

409: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 21:56:45.44 ID:NLTvKAAO
マヤ「あー!待ってくださいよぉセンパイ!」

スタスタスタ……


時田「……………」

時田「格好悪いな。俺って」


クイクイッ


時田「?」

綾波「…………」ヌッ

◇<……ラーッ

時田「レッ………レイ?」


綾波「………そんなことないわ」


時田「えっ」


綾波「パスワード教えてくれたときのおとうさん……」


綾波「わたしにはかっこよく………みえました」


時田「レイ………」

綾波「わたしより…JAの方が大事なんだと思ってたの……」

時田「……そんなことはない」

時田「お前の幸せが、一番大切だ」


綾波「おとうさん………」


綾波「ありがとう」ニコッ


412: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 22:01:45.78 ID:NLTvKAAO
マヤ「………あ、そうだ」ピタッ

時田「?」

マヤ「とりあえず修理の見積書です」

時田「…あ……ああ。約束だからな。」

時田「なになに………」

時田「いちじゅうひゃくせんまんいちおくじゅう………お………」

マヤ「宜しくお願いしますね♪」


ミサト「…………なんか。収まるとこに収まった感じね」


リツコ「あっ………そうだった」

リツコ「そう言えばドラマ……撮り終わってなかったわね」


ミサト「あっ」


マヤ「ギリギリ明るい感じですね。撮るなら今でしょうか」

リツコ「いやあ、一年中夏で助かったわね」

マヤ「じゃ、葛城さんよろしくお願いします」

ミサト「えっ」


414: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 22:08:46.47 ID:NLTvKAAO
リツコ「時田さん。歩行機能はまだ生きてますか」

時田「ま………まあな。」

リツコ「碇司令のシーンは全てカット」

リツコ「で、JAが暴走したシーンから撮り直しね」

リツコ「さっきの流れを参考にちょっと脚本に手直ししといたから」

リツコ「それじゃミサト、シンジ君。よろしくねー」

ミサト「な!ちょ、なんで私なのよー!」

リツコ「何でって…私は復旧作業があるし…ケガでもしたら大変でしょ…」

マヤ「私も……」

青葉「自分も」

ナオコ「私達は死んでるし…ね、ユイさん。」

ユイ「頑張って下さいね」


ゾロゾロ……


ミサト「そんな……」

ミサト「初号機からJAに乗り移るなんて無理よー!」

日向「大丈夫です葛城さん」

ミサト「日向くん…」

日向「僕がバッチリ録画しますから」グッ

ミサト「いやああああああああああああ!!!!!!!!」

418: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 22:16:16.56 ID:NLTvKAAO
―日本重化学工業共同体実験場―

テッテッテーテテテテッテテーテッテッテーテテテテッテテー♪

JA「……………」スタスタスタ

初号機「…………」ダッダッダッ

日向「エヴァ、投下位置!」

ミサト「……ドッキングアウト」

シンジ「了解!」

初号機「…………」タッタッタッ

初号機「…………」ガッ

シンジ「追いついた!」

リツコ『さ、ミサト!』

JA「……………」スタスタスタ



ヒュオオオオオオォォォ…………



ミサト「……………」



ミサト「無理よおおおおおお!!!!!!!!」



リツコ「あーん!もうカット!カット!時間がないってのに……」


ミサト「おろしてえぇぇぇえぇぇ!!!!!!!!!!」



アスカ「戻って来てみれば………」

加持「一体何やってんだ……ミサトは………」


422: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 22:27:42.30 ID:NLTvKAAO
アスカ「初号機まで出動してるって……」

初号機「………」タッタッタッ

綾波「……………」ペタ

時田「ふふふふふ」

リツコ「億単位の借金を背負ってるってのにいい気なもんね……」

アスカ「しゃ……借金?え?」

加持「俺達が居なかった間に一体何が……」

綾波「………おかえり」ヌッ

アスカ「ひゃあ!」

アスカ「ちょ……びっくりするじゃない!」



綾波「ラー!」

◇<ラー!



アスカ「なっ………」


423: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/10(水) 22:34:25.68 ID:NLTvKAAO
次回予告

帰ってきたアスカと加持

メインヒロイン投入で加速するラブロマンス

登場する自称船長

続くロケ、そして再び増えた予算

暴走する使徒にアスカはシンジは

次回
アスカ、(再)来日


さぁ~てこの次も
サービス、サービス♪

451: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 14:43:17.60 ID:3pEkwQAO
―ネルフ発令所―

綾波「遅れました」

ミサト「どうしたの……遅かったじゃない」

綾波「何か表にスーツを来た人がいっぱいいて、いっぱい写真を撮られて」

リツコ「すっかり人気者ね」

ミサト「あっ、そういやアスカおかえり」

アスカ「ただいま」

アスカ「しっかし……帰って来てみれば大変な事になってんのね」

アスカ「体育館はボロボロだし……」

アスカ「で、見掛けないけど司令と副司令とユイママは?」

シンジ「二人は入院中なんだ。母さんとナオコさんは二人の看病に行ってるよ」

マヤ「ええ……確かこれで3回目ですね」

リツコ「全く入院費もバカにならないわよね」

リツコ「司令は最近掌の皮膚移植したいとかなんとか言い出すし…まいっちゃうわ」

シンジ「そのうち死んじゃうんじゃないのかなぁ…あの二人……」

リツコ「そしたら生命保険でラブドールでも買って置いときましょ」



日向「………問題ない(キリッ」




一同「HA!HA!HA!HA!HA!」


アスカ「……なんなのよこのどす黒い職場は一体」


452: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 14:44:18.55 ID:3pEkwQAO
リツコ「で、青菜くん。第四話、伍話のデータを頂戴」

青葉「青葉です」

青葉「えー第四話、伍話ですが、視聴率は5%~7%と停滞気味ですね」

ミサト「って……ちょっと、月曜日だってのに二話分しか余裕がないじゃない!」

リツコ「まあ、仕方ないわね」
マヤ「ネットでの評判は…四話は綾波出せ、エヴァ出せ、冬月出せ、シンジイラネの嵐でとにかく大不評でした」

ミサト「あんなに金かけたのに……ねぇ?」

リツコ「……………」




453: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 14:45:10.44 ID:3pEkwQAO
青葉「ただ第伍話は視聴率はまあまあだったもののスレの伸びは掲示板全体で500オーバーと記録を更新しました」

青葉「一時サーバダウンまでして大騒ぎです」

リツコ「やっぱり、零号機の犠牲もムダじゃなかったのね」

ミサト「数億の損失には見合わないけどね」

マヤ「あっ…いえ…そこじゃなくて」

リツコ「えっ」

マヤ「実況スレがサーバダウンしたのは……」

マヤ「レイがお   をシンジ君に揉まれたシーンです」

アスカ「お……おっぱ………」カアア


454: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 14:46:35.43 ID:3pEkwQAO
アスカ「シンジ!何なのよ、レイのお   ってのは!」

シンジ「いっ……いや……それは事故で……」

綾波「柔らかかった?」

シンジ「あ……綾波……何を……」

綾波「……碇くんのは固かったけど」ポッ

アスカ「なっ…………」ギロッ

綾波「……………」ニヤリ

シンジ「ちょっ……綾波ぃ~!」


457: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 14:53:01.58 ID:3pEkwQAO
青葉「で、この騒ぎですが…思わぬ方向に」

ミサト「な……なによ」

青葉「シンジ君の殺害予告スレが乱立。現在、第三警視庁に被害届を出しています。」

シンジ「えっ」

マヤ「警備して貰ってるから大丈夫よ」

シンジ「はあ……」

アスカ「まぁ、私もあんたを殺してやりたい気持ちでいっぱいだけどね」ギロッ

シンジ「…………」ゾクッ

マヤ「それと…BPOから苦情が…」

青葉「児童ポルノではないかという意見がありまして」

青葉「現在、児ポ法の改正については圧力を掛けていますが、第ニ東京議会が独自にフィクションに関する規制条例を可決しようとしています。」

ミサト「全く石川のヤロー、エセ右翼のくせに昔っからネルフに突っ掛かってくるのよね」

リツコ「まぁ、想定の範囲内ね。気にしなくていいわ。」

青葉「範囲内……ですか」



458: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 14:55:56.41 ID:3pEkwQAO
リツコ「考えてもみなさい」

リツコ「主に苦情を出してるのはバカな主婦」

リツコ「石川の最大の敵もある意味主婦よ。」

リツコ「主婦さえ取り込めれば…ねぇ、リョウちゃん?」ジッ

加持「おっ……俺かぁ!?」

リツコ「顔だけはこの中でダントツにいいじゃない」

加持「だけとは心外だなぁ」

加持「でも俺は結婚しちまってる訳だし」

リツコ「隠せばいいじゃない」

ミサト「なっ………」

加持「まあ……ミサトとも最近ご無沙汰だし、他の人妻も悪くないかもなぁ」

ミサト「ちょ、ちょ、アンタ何するつもりよ!」


460: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 14:58:27.43 ID:3pEkwQAO
リツコ「でもま、これで分かったことがあるわ」

リツコ「ヒロインを立たせれば、ネットでは反響が大きいんだと」

青葉「結局、騙されても騙されてもBOXを買うような人間はネットに集まってますからね」

ミサト「で……またレイを主役にするの?」

リツコ「何いってんのよ。それじゃ視聴者に飽きられちゃうでしょ」

リツコ「ここは一旦主役交代で…」

アスカ「………まさか」

リツコ「アスカ、頑張ってね」

アスカ「い…………」



モワンモワン



シンジ「アスカのお   柔らかいね」ニコッ




モワンモワン




アスカ「いやああああああああああああああ」



461: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:01:03.08 ID:3pEkwQAO
ミサト「でー、リツコ次のロケ先決まったの」

リツコ「まあね」


アナウンサー『続いてのニュースです。』



アナウンサー『日本重化学工業共同体が軍事用ロボットJA(改)の開発に成功』



アナウンサー『業界から多大な注目を集め、株価は急上昇し』

アナウンサー『これに伴い社名も時田重化学工業に…』



ミサト「あんたにもうちょい商才があればね」

リツコ「……所詮今のうちだけよ」ニヤリ


463: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:04:17.12 ID:3pEkwQAO
アナウンサー『ずばり。成功の秘訣は』

時田『1%の才能と99%の娘へ愛情ですかね』

アナウンサー『謙遜しちゃって』

時田『あまりにも、新システムの開発は楽だったんでね』

アナウンサー『よっ!ロボット業界の帝王!』

時田『わーはっはっはっはっ……』

ピッ


リツコ「まあ、そんなこんなで今度のロケ先は今ノリに乗ってる時田重化学工業さんからご紹介頂いた……」

リツコ「海洋生態系保存研究機構…に決定しました」

シンジ・アスカ「かいようせいたいけいほぞんけんきゅうきこう?」



464: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:07:04.60 ID:3pEkwQAO
―第八話、撮影開始―



パララララララララ

トウジ「ええっ!それじゃ、今日はほんまにミサトさんとデートっすか?」

トウジ「この帽子、今日のこの日のためにこうたんです~!ミサトさ~ん!」

シンジ「で…どこに行くんですか……」

ミサト「豪華なお船で太平洋をクルージングよ。」


マヤ「はい、カット!」


パララララララララ


アスカ「ちょっと、狭いじゃないー!」ぎゅうう

綾波「口から内蔵が……」ぎゅうう

リツコ「仕方ないでしょ。エヴァとかエヴァの着ぐるみとか色々積んでるんだから」

加持「しかし、ヘリコプターで移動なんてセレブなもんだな」

リツコ「まあね。修理費って名目でガッポリ貰ったもの」


ミサト「だったら…もっといい飛行機チャーターしなさいよ」

リツコ「今回は弐号機の着ぐるみ……それからプラグスーツを新しく発注しちゃったもんだから」

マヤ「はい!発注されました。」

ミサト「…………あれっ」

ミサト「使徒は?」

リツコ「なんかアッチのほうにイキがいいのがいるからって」

ミサト「イキ?」


465: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:09:21.80 ID:3pEkwQAO
アスカ「わあ!ミサト見てよ!」

ミサト「なに……アスカ……って!」

アスカ「おっきな船が………!」


―海洋生態系保存研究機構―

ミサト「チキショー…あんな消毒なんて聞いてなかったわよ」

マヤ「着ぐるみとカメラに防水機能つけといて正解でしたね」

船長「いやあ、どうも海洋生態系保存研究機構へようこそ」

ミサト「ああ……ハイ……。」


466: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:10:31.19 ID:3pEkwQAO
ミサト(小声で)「ちょっとリツコ」

リツコ(小声で)「なぁに」

ミサト(小声で)「この人……ここの所長よね」

ミサト(小声で)「なんで海軍の制服着てるのよ」

リツコ「さあ」

船長「えー、私のことは船長とお呼び下さい」

シンジ「えっ………所長さんじゃないんですか」

船長「いいえ。船長です。」キリッ



468: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:14:34.69 ID:3pEkwQAO
加持「諜報部にあった資料だとここの所長は海軍に入りたかったらしいんだが……」

加持「年齢制限ですでに時遅しってな訳で…」

加持「同じような海好きの人間を集めてこの海洋生態系保存研究機構を始めたらしい」

ミサト「だから自分のこと、船長なんて人に呼ばせてるのね」

加持「しっかし……もの凄い技術だよなぁ。」

加持「海を昔みたいに戻した上にオーバー・ザ・レインボーの1/2レプリカを買い取って浮かべちまうなんてな」

加持「鉄オタが鉄道会社を始めちまうようなもんだ」

加持「いやはや…趣味も行くとこまで行くと、最早うすら怖ささえ感じるよ」

綾波「てつどう………がいしゃ」

船長「で、この船は―」

シンジ「はあ、はあ、……そうなんですか」

綾波「……………」チラッ


綾波「………いいわね」

469: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:15:56.25 ID:3pEkwQAO
アスカ「でも………なんで私の弐号機まで駆り出されなきゃなんないのよ」

リツコ「仕方ないでしょ。先方がどうしてもエヴァを生で見たいって言うんだから」

アスカ「エヴァも随分安売りするようになったのね」

ミサト「はい。じゃ、アスカこの服着て」

アスカ「何よコレ」

ミサト「ワンピースよ」

アスカ「もしかしてそれが言いたいが為じゃないでしょうね」

ミサト「とにかく、着る!」

アスカ「……だっさぁ」



アスカ(いかにもセカンドインパクト前のデザインじゃない……)



シンジ「あ、そのワンピース可愛いですねミサトさん」



ミサト「でしょー……でもアスカは……」



アスカ「やだこれチョー可愛い!チョーオシャレ!」


470: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:17:11.50 ID:3pEkwQAO
サアア……

綾波「うみかぜ……」

アスカ「アンタ、海に来たことないの」

綾波「司令が水、苦手だから……」

アスカ「あんたんとこも大変ね」

艦長「それじゃー始めてくれたまえ」

艦員「ヤー!」

艦員「空母、発進!」


パララララララララ


ケンスケ「おおーっ、空母が5、戦艦4、大艦隊だ!ほんと、持つべきものは友達だよなぁー!」

トウジ「これが…豪華なお船…?」

ケンスケ「まさにゴージャス!さすがは国連軍が誇る正規空母、"OVER THE RAINBOW"!」

マヤ「カット!」


471: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:19:50.80 ID:3pEkwQAO
艦長「どうですかね、うちの船達は」

ミサト「あら船長。ああ……なんともご立派な艦隊で……」

艦長「ここでは艦長とお呼び下さい。研究員は艦員で」

ミサト「な……なんで」

艦員「リアリティ追求の為であります」

ミサト「は………はあ……」

艦長「返事はヤー」

ミサト「ヤー………」

艦長「で、この艦隊なんですが少々場所の都合上1/2ですがね、これを浮かべるために我々海洋生態系保存研究機構を作ったようなものであります!」

艦員「HA!HA!HA!HA!HA!」

リツコ「筋金入りのアホ達ね」

アスカ「…………空母だけじゃ飽きたらず」

シンジ「戦艦まで……」

加持「いやはや…恐れいったね」


472: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:20:43.72 ID:3pEkwQAO
リツコ「はい、アスカ」

アスカ「また何よ」

リツコ「台本よ」

アスカ「……ホントにドラマを作ってるーって感じよね。」

アスカ「いくら日本が平和で戦争介入の仕事がないからってネルフは制作会社に……」ペラ

アスカ「……………」

アスカ「ねえリツコ」

リツコ「なぁにアスカ」

アスカ「…………レイがお   晒したってマジなの」

リツコ「マジもオオマジよ」

アスカ「………これもマジなの」

リツコ「ええ。視聴率アップの為にさぁ、脱いで」

アスカ「嫌よ」

リツコ「脱ぐのよ!」

アスカ「嫌!」

リツコ「脱げ!」

アスカ「パンツは嫌ぁ!」

リツコ「脱がしてやるわ」

アスカ「いやあああああこないでええええ!!!!!!!!」

473: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:26:25.96 ID:3pEkwQAO
リツコ「………仕方ないわね」

リツコ「レイ」

綾波「はい」

綾波「……………」ヌギッ

アスカ「な……な………」

アスカ「何やってんのよレイ!」

レイ「主役の交代よ」ヌギヌギッ

レイ「できました……………」プルン

アスカ「ちょ………お…お……」

アスカ「丸見えじゃない!」

アスカ「アンタには恥じらいってのがないの!?」

レイ「ないわ」キリッ

ミサト「じゃあまた揉まれましょうか」

レイ「はい」

ミサト「よし」

ミサト「シンジくーん!」

シンジ「えっ、なんですかー」

アスカ「いやあああ!らめらめらめえええええ!!!!!!!」

475: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:44:02.49 ID:3pEkwQAO
シンジ「なんですか」

綾波「なんでもないの」

シンジ「そ……そうなんだ」

綾波「……………」

アスカ「……………」ドヨンド

リツコ「ありがとうアスカ」ニコッ

アスカ「………悪魔達め」

アスカ「…………なんかスースーするわね」

リツコ「……………茶色ね」ヌッ

アスカ「!?」バッ


アスカ「…………もうやだ帰りたい」

476: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:54:54.38 ID:3pEkwQAO
青葉「エヴァの搬入、完了しました。」

ミサト「ご苦労さま」

テイク1

マヤ「じゃあ、ドイツからやって来た少女、アスカの登場シーンです!」

アスカ「………このセリフ、言うの?」

リツコ「もちろんよ?ドイツ語ってこんな感じじゃない」

アスカ「………英語発音じゃない。ドイツへの冒涜だわ」

マヤ「じゃあスタート!」

ケンスケ「はぁーっ、凄い、凄い、凄い、凄い、凄い、凄ーい……」

トウジ「待て!待たんかい!」

トウジ「くっそお…止まれ!止まらんかい!」

バッ

アスカ「…………ヘ」

アスカ「ヘンロォ~ミサァト!元気してた?」

ミサト「まあねーあなたも………せ………ふ………んふっ」


ミサト「……むふふふふほへ!!!!!!」

ケンスケ「ヘンロォwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwぱねっすwwwwwwwwwwww」



リツコ「台本はwwwwwwwwwwwwハローwwwwwwwwwwwwなのにwwwwwwwwwwww」

一同「(笑)」ゲラゲラゲラゲラ

シンジ「みんな……ひどいって………」

『ヘンロォ~ミィサァトォ』

シンジ「……………ぷっ」
シンジ「ぷはははっ」

アスカ「……………」

アスカ「……………」タッ

478: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 15:59:29.20 ID:3pEkwQAO
―階段下―

アスカ「もういや………」

アスカ「へんなワンピース着せられるし」

アスカ「パンツ脱がされるし」

アスカ「台本の英語もドイツ語も発音変だし」

アスカ「ちゃんと発音したらしたで笑われるし」

アスカ「もう……やだ」


綾波「…………」ヌッ

アスカ「…………!」

481: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 16:05:02.15 ID:3pEkwQAO
綾波「戻って。みんな困ってるわ」

アスカ「…………」キッ

アスカ「あんた、全国ネットでお   晒したくせによく平気ね」

アスカ「…………人形!恥知らず!」

アスカ「私はアンタとは違うの!」

綾波「…………ないで」

アスカ「は?」

綾波「………甘えないで」

アスカ「えっ」

アスカ「………甘えるも何も私はパイロットとして……」

綾波「………わからないの」

アスカ「なにが」

綾波「ネルフがなくなれば元も子もないのよ」

綾波「もちろんエヴァも売り払われ………あなたの居場所もなくなるわ」

アスカ「それは………」

483: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 16:13:13.25 ID:3pEkwQAO
アスカ「でも!私こんな思いするの……嫌よ!」

綾波「…………撮影の度に入院する司令はどうなるのかしら」

アスカ「それは――」

綾波「経費削減のため火傷した掌の皮膚移植手術も受けられないのよ」

アスカ「…………」

ミサト「レイのお父さんもリツコも億単位の借金を抱えてるわ」

アスカ「ミサト!」

綾波「………私達の苦しみは一瞬ですむの」

綾波「ネルフは私の絆………だから」

アスカ「……………」


ミサト「ごめんなさい。アスカ。みんな、雰囲気をつくりたかっただけで悪気はないのよ。」

ミサト「………撮影、戻りましょ」ニコッ


アスカ「………………」

486: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 16:20:05.76 ID:3pEkwQAO
テイク2
トウジ「くっそお…止まれ!止まらんかい!」

バッ

アスカ「ヘンロォ~、ミィサァトォ!元気してた?」

一同(耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ)

ミサト「まあねー。あなたも、背、伸びたんじゃない?」

アスカ「そ。ほかのところもちゃんと女らしくなってるわよ。」

ミサト「紹介するわ。エヴァンゲリオン弐号機専属パイロットセカンドチルドレン、惣流・アスカ・ラングレーよ。」

リツコ「風!」

青葉(行くぞ!)

日向(おうっ!)

アスカ(…………腹を決めたわ)

アスカ(行くわよ、アスカ!)

ブオオオ

アスカ「……………」

フワッ

一同「……………!?」

488: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 16:27:43.00 ID:3pEkwQAO
トウジ「なっ………」

アスカ「……………」

ケンスケ「なんでパwwwwwwwwwwwwイwwwwwwwwwwwwパwwwwwwwwwwwwなんすかwwwwwwwwwwww」

ミサト「は…生えてない?」

アスカ「えっえっ」

リツコ「もしかして……剃ったの?」

アスカ「だ……だって腋と同じで………」

マヤ「わ……わき……」

ミサト「あ………あすか……ぷっ」

ミサト「ぷはははははは!!!!!!!!!!」

一同「HA!HA!HA!HA!HA!HA!HA!」

ゲラゲラゲラゲラゲラゲラ

アスカ「…………」

リツコ「えっ……違うの?違うの?」

491: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 16:35:36.87 ID:3pEkwQAO
テイク3
ミサト「あんた、知識偏ってるわよね」

リツコ「………うるさいわね」

リツコ「アスカー終わった?」

アスカ(死にたい)


アスカ「………前張り張ってきたわ」

ミサト「そうね。それがいいわ。」


フワッ

トウジ(前張りありとはいえ………)

トウジ(惣流さん……ぐっ………///)

アスカ「…………」キッ

パン!パン!パン!

アスカ「…………」

トウジ「な……何すんのや!」

アスカ「見物料よ。安いもんでしょ。」

トウジ「なんやてぇ~?そんなもん、こっちも見せたるわ!」



|⊃   ブルン


アスカ「……………!」

トウジ「あ……こ………これは……」

綾波「……………」ジッ

委員長「…………」

トウジ「あっ……えっ……これは」

委員長「^^」

495: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 16:51:10.78 ID:3pEkwQAO
トウジ「…………」ボロッ

シンジ「だ………大丈夫?」

トウジ「………まあまあ。」


マヤ「それじゃあ、艦長撮影お願いします」

艦長「任せたまえ。」キリッ

ミサト「………なりきっちゃってるわね」

リツコ「何故かこのドラマ……俳優には困らないわよね」

マヤ「はい!じゃあスタート!」

艦長「おやおや、ボーイスカウト引率のお姉さんかと思っていたが、それはどうやらこちらの勘違いだったようだな。」

ミサト「ご理解いただけて幸いですわ。艦長。」

艦長「いやいや、私の方こそ、久しぶりに子供たちのお守りができて、幸せだよ。」


艦員(研究員)「かんちょおおお!!!!!!」ブワッ

艦員(研究員)「素敵なお姿です!!!!!!!」

艦員(研究員)「遂にッ遂に我々の日頃の鍛錬の成果が……ううっ」

艦員(研究員)「我、人生に悔いなしであります……」



ミサト「ちょっと静かにしてもらえませんか」

496: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 17:01:02.84 ID:3pEkwQAO
艦長「私は………私はいま!輝いているぞ!」ジーン

艦員「ヤー!艦長が今、一番素敵です!」

リツコ「じゃ、再開して」

マヤ「スタート!」

艦長「まだだ!エヴァ弐号機および同操縦者は、ドイツの第3支部より本艦隊が預かっている。」

艦長「君らの勝手は許さん!」

艦員(研究員)(オオー)

艦員(研究員)(艦長………カッコイイです!)

ミサト「では、いつ引き渡しを?」

副長「新横須賀に陸揚げしてからになります。」

艦長「海の上は、われわれの管轄だ。黙って従ってもらおう。」キリッ

艦員(研究員)(かんちょ……///)

ミサト「分かりました。ただし、有事の際は、われわれネルフの指揮権が最優先であることを、お忘れなく。」

トウジ「かっこえぇ~」

シンジ「まるでリツコさんみたいだ(棒読み)」

艦長(いま………私が一番輝いている!)

艦長(苦節20年………ううっ)

クイッ

加持「相変わらず、凛々しいなぁ。」

アスカ「加持先輩!」

加持「ども!」ニコッ


艦長「……………」

艦員(研究員)「…………」


500: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 17:49:13.60 ID:3pEkwQAO
シーン11

ういいいいいん……

ミサト「ちょ……このエレベーター……狭い……」

艦長「仕方あるまい。オーバーザレインボーを忠実に再現しているんですから」

マヤ「じゃースタート!」

ミサト「なんであんたがここにいるのよ~!」

加持「彼女の随伴でね、ドイツから出張さ。」

トウジ(…………そ、惣流さんの胸が……)

ミサト「迂闊だったわ~、十分考えられる事態だったのに。」
トウジ(ちょうど………///)むくっ

シンジ「!?」

シンジ「お尻に何か当たって……」

ミサト・アスカ・シンジ「ちょっと!触らないでよ!」

ミサト「…………えっ」

アスカ「あれっ」

リツコ「……ここはアスカとミサトだけの予定よね」

シンジ「だって、誰かが僕のお尻……」

トウジ「あっ………」

|つ

トウジ「また……[禁則事項です]……してる///」


アスカ「いやああああああああああああああああああ」
シンジ「うわああああああああああああああああああ」

委員長「^^」

トウジ「いやああああああああああああああああああ」

502: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 17:59:42.78 ID:3pEkwQAO
マヤ「それじゃあお昼にしまーす」

ミサト「ん?リョウジ、お弁当は」

加持「えっ………えっ?」

ミサト「ハア?作って来なかったの?」

加持「だってお前、そんなこと一言も……」

ミサト「言われなくても作りなさいよ」ガスッ

加持「………すいません」

リツコ「物凄い尻にしかれっぷりね」

アスカ「えー、じゃあお昼無しなの?」

リツコ「うー………困ったわね」

艦長「やあ。その心配なら要りませんよ」

ミサト「艦長………」

艦長「この戦艦は、オーバーザレインボーを忠実に再現していましてね」

艦長「………もちろん、食堂も」ニヤッ

503: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 18:04:44.83 ID:3pEkwQAO
―食堂―

ミサト「おおー!立派なもんねー」

加持「普段弁当だし、食堂なんて使わないからなぁ……」

加持「結婚前を思い出すな」

ミサト「なっ………///」カアア

ミサト「………ばかっ」

艦長・艦員「……………」イライラ


マヤ「じゃー撮影入ります。食事しながら談笑するシーンです」

艦員「料理入りまーす」ガラガラガラガラガラガラガラガラガラ

シンジ「わあー美味しそう!」
艦員「スタッフの皆さんの分もあちらに置いてあるのでお好きなのをどうぞ」

綾波「…………何がいい」

◇<ラー

綾波「そう。ラーメンね」


505: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 18:12:23.80 ID:3pEkwQAO
艦員「…………」ガラガラガラガラガラガラ

加持「お、来た来た」

艦員「………あいよ」ガラガラガラガラガラガラ

加持「………えっ」

加持「………これって」

加持「……エサ用の生鯖ですよね」

艦員「……………」ガラガラガラガラガラガラ

加持「…………」


艦長「これでアイツもおしまいだな」

艦長「いくら顔が良くても、生鯖を食べてる男なんぞ、アシカのようでカッコ悪いにも程があるからな」

艦員「そうですね」


一同「HA!HA!HA!」

506: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 18:21:03.34 ID:3pEkwQAO
マヤ「はい、スタート!」

シンジ「いや、そんな…偶然です…」

加持「偶然も運命の一部さ。才能なんだよ、君の。」パクパク

艦長「………ん?」

加持「じゃ、また後で。」ニコッ

シンジ「はい。」

ミサト「冗談…悪夢よ、これは…」


マヤ「カット!」

加持「おつかれー」ニコッ

艦長「あれ……あいつ……」

艦員「普通の食事を食べてましたね……」

加持「やあ、船員さんたち。フードが足りなかったんですよね?」ニコッ

加持「言ってもらえれば他の人の分も作りましたが」

艦員「自分で……作ったんですか?今?」

加持「ええ。それが?」キラキラ



艦長「………負けた」ボソッ

艦員「………なっ」

艦長「完全なる敗北だよ」

艦長「くっ……認めよう。君が一番、輝いている」

艦員「かんちょおおおおおおおおオオオ!!!!!!」



加持「??」



507: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 18:22:23.32 ID:3pEkwQAO
アスカ「あーあ、お腹いっぱい」

シンジ「美味しかったねー」

アスカ「まあね」

ミサト「よし。じゃ、二人ともコレに着替えて」

ジャーン

アスカ「………何よこれ」

リツコ「プラグスーツうううう」

アスカ「………まるで[たぬき]みたいに言わなくてもわかるわよ」

リツコ「着て」

アスカ「ええっ、この●●●●な服を?私が?」

リツコ「そうよ」

アスカ「あたし嫌!」

リツコ「[禁則事項です]見せときながら今更何いってんのよ」

アスカ「あ………あれは……事故みたいなもんだし……」

ミサト「大丈夫よアスカ」

アスカ「…………何が大丈夫なのよ」

ミサト「シンジ君もおんなじの一緒に着るから」

シンジ「ええっ」

アスカ「シンジ………モ……」

シンジ「いっ嫌ですよー」

アスカ(………お、お揃いか///)

517: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 19:20:29.51 ID:3pEkwQAO
リツコ「おっとその前に……シーン15の撮影があったわね」

マヤ「はい。」


リツコ「じゃ。エヴァに乗って」

アスカ「じゃあ、エントリープラグを……」

リツコ「違うわ」

リツコ「エヴァの上によ」

アスカ「………は?」

リツコ「エヴァの上に乗って、台詞をいうのよ」

アスカ「や………いやよ!危ないじゃない!」

リツコ「…………私はね、あなたの女優魂を見たいの」キリッ

アスカ「………はぁ?」

ミサト「まーたでた」


518: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 19:22:08.77 ID:3pEkwQAO
アスカ「頭でも打ったの?」

ミサト「……ハイパーメディアクリエーターだから仕方ないのよ」

アスカ「は……はいぱー?」

リツコ「足りないのよ」クドクド
リツコ「女優なら――」クドクド
アスカ「…………!」ピカーン

アスカ「…………じゃあ、お手本見せてよ」

リツコ「えっ」

ミサト「それもそうね。脚本家魂を見てみたいわ」

リツコ「えっえっ」

一同「のーれ!のーれ!のーれ!のーれ!」



519: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 19:24:19.98 ID:3pEkwQAO
リツコ「…………」ガクガクブルブル

マヤ「センパイは良く頑張ったと思いますよ?」

アスカ「それじゃあ安全も確認できたところだから……」

よいしょ


ヒュオオオオオオォォォォォォ………

アスカ「って………高っっ!」

リツコ「スタート!」

アスカ「え、あ、心の準備が……」

シンジ「赤いんだ、弐号機って。知らなかったな。」

アスカ「ち、違うのはカラーリングだけじゃないわ。」

アスカ「しょ、しょ、所詮、零号機と初号機は、開発過程のプロトタイプとテストタイプ。訓練無しの………」

リツコ「カーット」

アスカ「な、ちゃんと言えてたじゃない!」

リツコ「もう一回」ニヤリ

アスカ「くっ……クソババア……」

リツコ「はい、スタート!」

アスカ「えっえっ」

ミサト「…………終わるのかしら……撮影」


520: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 19:25:30.38 ID:3pEkwQAO
アスカ「ん………じゃあ撮り終わったことだし着替えてくるわ」

リツコ「何いってんのよ」

アスカ「はあ?」

リツコ「ここで着替えなさい」

アスカ「こ………ここって……階段よ!」

リツコ「そう。」

アスカ「シンジもいるのに?」

リツコ「女優魂を見せつけなさい」

アスカ「…………くっ」

アスカ「分かったわ!その代わりリツコも監督魂、見せてよね!」

リツコ「言われなくてもよ。」


アスカ「…………」ヌギッ


シンジ「何だかんだでアスカもノリノリですね」

ミサト「毒されたのよ」



523: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 19:26:29.00 ID:3pEkwQAO
リツコ「さて、皆様お待ちかねの弐号機起動シーンよ」

シンジ「…………わーい」

シンジ「でも……リツコさん。なんで僕も弐号機のプラグスーツを……」

リツコ「やっぱり三角関係ってそそると思うの」

シンジ「はあ。」

リツコ「ただ残念なことに私の中のアスカはあなたをゾウリ虫程度にしか思っていない」

シンジ「ゾウリ虫………」

リツコ「どんな時に恋って生まれるか、ご存知?」

シンジ「さあ………」

リツコ「何かを『共有』してるときだと思うの。その場の空気だったり……」

ミサト「………アンタの恋愛論はいいから要旨をいいなさい要旨を」

リツコ「二人で一緒に…弐号機に乗ってもらいます」

アスカ・シンジ「ええええええええええええ!?」

531: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 21:47:09.89 ID:3pEkwQAO
加持「いやはや、リッちゃん、冗談がキツ過ぎるな」

リツコ「本気よ」

ミサト「あんた……いくら〆切が迫ってて追い込まれてるからってね」

マヤ「とりあえず理論上は出来ないこともありませんが」

マヤ「なんせデータが……」

ミサト「アスカ一人でいいじゃないの……」

リツコ「私ね。思ったの。」

ミサト「………また?」

リツコ「やっぱり、リアリティって必要なんじゃないのかなって」

ミサト「精神病の主人公視点のなんて非常識の極みだけどね」


533: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 21:51:29.81 ID:3pEkwQAO
リツコ「考えみればサキエル戦もシャムシエル戦の撮影も死闘を繰り広げていたじゃない」

リツコ「ヤシマ作戦だってJAだって、実際に皆で一緒に戦ったじゃない」

ミサト「半分くらいはアンタのせいなんだけどね」

リツコ「逆に考えれば『そう言う姿勢』が視聴者の心を掴んで離さない由縁なのよ」

リツコ「そんな訳で弐号機にはちゃんと話通り、ヤラセなしで二人が乗るべきなんだとおもうわ。」

ミサト「いや、そのりくつはおかしいでしょ」

加持「と言うよりなんかリッちゃんの目がおかしいな」

ミサト「っていうか、もし何あったら……責任とれるのかしら」



日向「すでにネルフの借金は50億オーバーです。」


※参考※
50億で買えるものの一例
http://rocketnews24.com/?p=23164



リツコ「まあいまさら50億だろうが51億だろうが然程変わらないわよ」

ミサト「…………典型的多重債務者のご意見ね」


534: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 21:54:12.57 ID:3pEkwQAO
リツコ「はい。じゃあこれからエヴァ発進から使徒戦まで撮ります」

アスカ「で、イキのいい使徒役ってのはどこよ。」

リツコ「バカね。エヴァサイズの魚なんて居るわけないじゃない。」

アスカ「バッ………」

マヤ「後で着ぐるみを使ったシーンの際に撮影して合成するから」

マヤ「使徒がいる体でお願いね」

アスカ「一人相撲ってわけね」

リツコ「あらやだ二人相撲よ」

アスカ「……起動できるの?」

リツコ「理論上は」

アスカ「まあいいわ。さっさと撮っておしまいにしましょ」



535: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 21:57:15.17 ID:3pEkwQAO
マヤ「それじゃあスタート!」

アスカ「L.C.L.ペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラデスネルフペラペラペラペラペラペラペラペラ」

アスカ「シンクーロスッタァト」

ケンスケ「スッタァトwwwwwwwwっすかwwwwwwwwwwwwwwww」


委員長「こっ……こら相田くん……アスカさん……ぷぅ」

青葉「…………んふっ」

プークスクスプークスクスプークスクスプークスクス

アスカ(アスカ……耐えろ耐えるのよ)


ピー


『ドイツ語:認識不可能』




リツコ「バグじゃなくてwwwwwwww認識不可能wwwwwwwwwwww」

ケンスケ「スッタァトwwwwwwwwwwwwしませんすねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


アスカ「……………」



536: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 21:58:27.60 ID:3pEkwQAO
シンジ(ふふっ。アスカも雰囲気作り、頑張ってるんだな)

シンジ(よし……僕も……)

マヤ「スタート!」

シンジ「バグだ。どうしたの?」

アスカ「思考ノイズ!ジャマしないでって言ったでしょう!?」

シンジ「なんで?」

アスカ「あんた日本語で考えてるでしょう?ちゃんとドイツ語で考えてよ!」


シンジ「分かったよ…」

シンジ(笑わせなきゃ笑わせなきゃ笑わせなきゃ)

シンジ「ば……バウムクーヘン。」

シンジ(…………いける!)

アスカ「…………」

ミサト「…………」

リツコ「…………」

艦長「…………」

加持「あ………あはははは」

マヤ「あ、え、あ……カット!」

シンジ「…………」

540: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 22:05:43.24 ID:3pEkwQAO
マヤ「弐号機、起動開始成功しました!」

ミサト「あら……驚いた」

リツコ「よろしい。ではそのまま外に出て」

アスカ「了解!行くわよ、シンジ。」

シンジ「よいしょ……」

ガシーン

艦員「オオー!」

艦長「あれが……本物のエヴァンゲリオンか……」

艦員「やばいっす!やばいっす!」

シンジ「ふぅ……どうにか動くみたいだね」

アスカ「へへん♪」

弐号機「…………」クイッ

艦員「オオー!!!!!!!!」

アスカ「ふふん♪」

弐号機「……………」ビシッ


艦員「オオオオー!」

シンジ「なんかアスカ………楽しそうだね」

541: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 22:15:13.63 ID:3pEkwQAO
マヤ「じゃあ次にカバーを被って……」

マヤ「バッと飛び上がるシーンです」

艦長「あの……」

リツコ「なにか」

艦長「ここまで来てその……アレなんですが」

リツコ「はい?」

艦長「………大丈夫何でしょうか」

リツコ「ああ。彼らは熟練のパイロットですから大丈夫ですわ」

リツコ「さ、跳んで。着地は船は壊さない様にお願い………」

アスカ「いやああああああ!!!!!!」

ガシーン

リツコ「えっ」


542: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 22:18:47.93 ID:3pEkwQAO
リツコ「何?えっ………どういう……」

マヤ「えっと、やはりパイロットが二人…投入したせいかどうもバグが置きて」

マヤ「力の加減を調整する装置に不具合が」

ミサト「ごぉおオオオオるああぁぁああああああリツコオオオオォォォォォォォォォ!!!!!!!!」

リツコ「えっえっあ、どうしよう…」


シンジ「うわああああああああアスカ!着地着地!」

アスカ「わかって………」


ガシーン

ドンッ!


アスカ「よ……よし、成功……」

艦長「うわああああああああ私の私の私の20年間掛けて揃えたコレクションがああああああああああああああああああ」

543: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 22:24:10.34 ID:3pEkwQAO
ガシーン!ガシーン!

ガシャン!ガシャン!

ズッゴオオオオ……

艦長「お願いだから……お願いだから止めさせてくれえ…」

艦長「飛行甲板がめちゃめちゃじゃないか………」

リツコ「………だめよ、芸術、アートに犠牲は……」ジーッ

パリーン

艦長「うわああああああああ……」

艦員「艦長、しっかり!」

ミサト「リツコ!もう良いでしょ!取り返しのつかないことになるわよ」

リツコ「……………」

シンジ「あ、アスカもう……これくらいで……」

アスカ「ダメよ、今私は使徒と戦ってるんだから!」

シンジ「そう言う体なんでしょ……」

アスカ「いける!」

シンジ「…………」


544: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 22:28:42.62 ID:3pEkwQAO
アスカ「とおりゃああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

シンジ「や、やめなってアスカ……もうそこは……」

リツコ「いいわ…いいわよ……」ゴクリ

ミサト「ちょ……ちょっとアスカ……アンタ、それ防水装備じゃ……!」

アスカ「おりゃああああああああああ!!!!!!!!」

バッシャーン………



マヤ「弐号機、水中に……」


ピー

アスカ「あっ」

マヤ「OSに冠水……停止しました」


ミサト「……………」ギロッ

リツコ「あ…………」

リツコ「あはははははは」

548: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 22:45:52.55 ID:3pEkwQAO
マヤ「ええ………戦艦・空母合わせて4艦が一部もしくは全部を破損」

マヤ「ちなみにエヴァ弐号機も浸水してしまってるために…プログラムと濡れてしまった部品の交換が…」

リツコ「…………」

ミサト「今回は自業自得よ。全く……何でエヴァに防水装備を着けなかったのよ」

リツコ「節約…のため………」

ミサト「…………はぁ。ま、なんとか上層部(ゼーレ)に掛け合って上げるから。」

リツコ「ホント!」パアア

ミサト「ほら……機構の方にもナシつけたから撮影、始めましょ」



この時リツコは知るよしもなかった。
これが史上最悪の二つの事件…
『0.9%ショック』、『野球拳事件』をひき起こすきっかけになる…ということを。



550: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/11(木) 22:51:23.32 ID:3pEkwQAO


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        |::|:|ヽ。,       (´_7 /    次回予告
         |::|:|:::l::∧       /
        ノ::|:|::::|::\      _∧
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      /:::::/:::::) コ | |::::):.:.:.:.ユ_    | |
    // ̄ヽ(__〉〉(__;:.:.:.:.‐:.:ヽ</
    //⌒\\)  ̄|| ̄|\:.:.:.:.:.:|:| ̄〈\
    /::|    \|/   ||  |:.:.:\.rn|:.\ 〉ノ\
   {:::|     〉イl7 \ \:└l_r'..:.:.:.`ヽ|/〈|


ゲンドウ、冬月が不在の中
あらわれる謎の巨大魚
一体誰が着ぐるみを着ると言うのか
暴走する巨大魚
破壊される物達
かさんで行く借金
増えるスポンサー
無くなる自由

そして、新たな使徒が第三新東京市(模型)に現れた。

果たしてリツコはどこへ行こうと言うのか

さぁてこの次も
……みんなで見てねっ♪

578: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 19:54:29.80 ID:4MC.BsAO
マヤ「それじゃ、撮影を再開させて頂きます」

リツコ(こんなレプリカのお舟になんの価値があるかは分からないけど)

リツコ(とりあえず私も謝っておいた方がいいのかしら)

リツコ「ええ、この度は私の手違いで……」

艦長「ああ、オーバーザレインボーの修復もしていただけるということですし」

艦長「全壊した戦艦は…もういいんですよ」ニコッ

リツコ「………え?

リツコ「あ…ありがとうございます…」

艦長「その代わり楽しみにしてますね…」

リツコ「へっ」

艦長「赤木……いや、」

艦長「リツコさん///」ポッ

リツコ「えっ」

艦長「はじめてなんで…リードというか優しくしていただけると……」

リツコ「み……ミサト!は、話って一体なんなのよ!」

ミサト「責任は自分の身体でとりなさい」ニヤリ

リツコ「……えっ」


580: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 19:56:07.83 ID:4MC.BsAO
―海洋生態系保存研究機構研究用水槽室―

シンジ「うわぁ」

ミサト「魚がいっぱいねー」

綾波「おいしそう………」ゴクリ

船長「いかがですかな」

ミサト「あら艦長」

船長「ここでは船長とお呼び下さい」

ミサト「………一体何が違うんですか」

船長「気分の問題、オンオフの切り替えの問題です」キリッ

ミサト「………どっちもオフってますよね」

581: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 19:58:12.06 ID:4MC.BsAO
イルカ「きゅいきゅい♪」

アスカ「この魚、イルカよね!」

シンジ「本当だ!図鑑の通りだ!」

船長「お嬢さん、イルカは魚じゃなくて哺乳類ですよ」

アスカ「泳いでるから魚でしょ」

船長「いや。直接子供を産みますから哺乳類なんですよ」

アスカ「カモノハシは卵を産むけど哺乳類よ」

船長「とにかくイルカは哺乳類です」

アスカ「魚よ。泳いでるもの。」

シンジ「あはは……」


582: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 19:59:07.99 ID:4MC.BsAO
船長「この海洋生態系保存研究機構はセカンドインパクトや使徒襲来による戦闘で失われた種を保存すると共に」

船長「生物同士を掛け合わせて新たな海洋生物を産み出す研究もしています。」

加持「何の目的で?」

研究員「最早生態系のバランスは崩れていますから、新たな生物でその調整をしようと言うわけです。」

加持「なるほど……」

加持「しかし、別の目的も……あるんでしょ?」ニコッ

研究員「…………」

研究員「……ホントのところは7割方我々の趣味です。」

ミサト「……末恐ろしいわね」


583: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 20:00:24.84 ID:4MC.BsAO
綾波「碇くん、これは?」

シンジ「あ、これはヒトデっていうんだよ」

綾波「お星様の形をしてるのね」

アスカ「かわいいわよね」

綾波「ええ。かわいいわね。」

§

◇<…………


§

☆ クワッ


アスカ「う………動いた!?」
綾波「……あなたはそのままでも十分かわいいから大丈夫よ」

584: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 20:01:04.42 ID:4MC.BsAO
マヤ「で、今から使徒とエヴァが戦うシーンを撮りたいんですが……」

ミサト「そういや、イキのいい使徒ってどこよ…」

船長「おまかせ下さい!」

船長「おーい!」



バッシャーン!



カギエル「キュウウイ!」


ミサト「なっ………」

加持「これって………」

船長「おお、可愛いなぁ」

カギエル「キュウウイ」

加持「ばか……で………か…い…な」

ミサト「エヴァ(着ぐるみ)の10倍の大きさって……どうなってんのよ」

カギエル「キュウキュウウイイイ」

船長「かわいいのぅかわいいのぅ」ちゅっちゅっ

加持「ペンペンに対するミサトの態度にそっくりだな」

ミサト「な……こんな化物みたいな魚の飼い主と一緒にしないでよ」


588: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 20:08:44.61 ID:4MC.BsAO
船長「いやね、たまたま使徒とエヴァの戦いを目にする機会がありましてね」

船長「まあさすがに詳しいデータはわかりませんので想像に過ぎませんが」

船長「彼を目指して海洋生物の遺伝子を配合したんです」

船長「海洋生物の保存が我々の目的ですからな。都合上1/10ですが…」

ミサト「海洋生物っちゃ生物だけど……」

加持「で、どうしたらこんな生物が出来上がるんですか……」

研究員「たしかカツオとマグロとイルカとエイとサメとウミヘビだったかな」

研究員「まあ似て非なる生物になってしまいましたがね」

アスカ「実際のカギエルよりもなんか凶暴そうじゃない……」


590: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 20:14:32.98 ID:4MC.BsAO
カギエル「ギュイー」グワッ

アスカ「うわ………やっぱり、サメが入ってるだけあってキバがものすんごいじゃない………」

シンジ「勝てる気がしないよね……」

船長「ああ、躾はきちんとしておりますので大丈夫ですよ」

船長「カギエル、ジャンプ!」

カギエル「…………キシャアアアア!」

船長「うわぁ!そのシーラカンスは食べちゃダメだよぉ!貴重なデータなんだからぁ!」

カギエル「キシャアアアア」ムシャムシャ

研究員「うわぁあああああああ!カブトガニは…カブトガニだけはあああああああああああ」

ミサト「…………大丈夫、なの」

リツコ「多分」

591: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 20:19:07.26 ID:4MC.BsAO
アスカ「これは本気で死人が出るわよ…」

アスカ「って言うか誰がエヴァに入るのよ」

綾波「こう言う時に限って、司令と副司令がいないのよね」チッ

アスカ「あんたね………」

加持「いやはや……何とも強烈な……」

ミサト「はい。」

加持「えっ」

ミサト「引いて」

加持「…………」ゴソゴソ

加持「ほい。引いたぞ」

ミサト「どれ………」

『スカ』

ミサト「…………」チッ

加持「な………何なんだよミサト」

ミサト「誰がエヴァに乗るかくじ引きしてるのよ」

ミサト「良かったわね命拾い出来て」

加持「え………」

592: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 20:24:35.65 ID:4MC.BsAO
ミサト「はい。リツコ」

リツコ「えっ……あたしも引くの?」

ミサト「もちろんよ。大丈夫。万が一の事があればオバさんに髪を染めてもらうから。」

リツコ「あ……アンタね!」

ミサト「ほれ」

リツコ「ん……もおお……」ゴソゴソ

リツコ「引いたわよ」

ミサト「…………」

『スカ』

一同「…………」チッ

リツコ「ええっ」

593: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 20:32:07.33 ID:4MC.BsAO
綾波「何か、黒ひげ危機一髪をやってるみたいよね」

アスカ「そんなご機嫌な状況ならどんなに良いことか……」

ミサト「んじゃ次はシンジ君。」

シンジ「ぼ………僕も引くんですか!?」

ミサト「まあ…主人公だけど、不人気だしいいかなって」

シンジ「そんな………」

アスカ「ほらさっさと引きなさいよ」

シンジ「……………」ガサゴソ

シンジ「引きましたよ」

ミサト「おっ……何が出たかな♪」

シンジ「……………」ゴクリ




『あったりー♪』




シンジ「えっ」



アスカ「まあ最近空気気味だったんだからいいんじゃない」
綾波「碇くんが死んでも代わりはいるもの」


シンジ「……………」ジッ

カギエル「……………きゅい♪」

シーラカンス「…………」プカプカ

シンジ「う……………」

シンジ「うわああああああああああああああ!!!!!!!」

604: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 21:12:09.84 ID:4MC.BsAO
マヤ「じゃあこれからシンジ君には、実験プールに潜って貰います」

マヤ「はい。じゃあシンジ君、着ぐるみね♪」

シンジ「……………」

マヤ「防水機能がついてるから水を吸ったりする心配もないわ。」

マヤ「酸素も充満させてあるし、15分くらいなら持つと思うから」

シンジ「…………はい」

マヤ「指示は無線からするから従ってね」

ミサト「シンジ君、ネルフの命運が掛かってるんだからね」

シンジ「はい」

シンジ(逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃ(以下略))

リツコ「ちなみに逃げようとしてもムダよ。」

リツコ「プールの出入口はしっかり封鎖してあるから」ニコッ

シンジ「………………」

606: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 21:16:52.09 ID:4MC.BsAO
弐号機(シンジ)「…………じゃ、潜ります」

ジャパーン

コポコポ……

弐号機(シンジ)「…………はあ。」コポコポ

弐号機(シンジ)「何だか父さんの気持ちが分かった様な気がするや……」コポコポ

マヤ「それじゃあシンジ君。カギエルを放流するわね。」

弐号機(シンジ)「プログレッシブナイフ……装備」

船長「がんばっておいでね」
ちゅっちゅっちゅっ

カギエル「ギュイー」


ミサト「いや、頑張られても困るんですけどね」

607: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 21:35:22.83 ID:4MC.BsAO
ミサト「カギエル、放流!」

バッシャーン

カギエル「クギュウウウウウ……!」

マヤ「シンジ君、左舷9時方向から来るわよ!」

弐号機(シンジ)「え………あ……」

シンジ(で………でかい……)

シンジ(何とかしなくちゃ…)

弐号機(シンジ)「って!カギエルがいない!」

マヤ「エヴァ…目標を喪失しました」

ミサト「しまった!」

608: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 21:38:19.08 ID:4MC.BsAO
カギエル「きゅい~」

マヤ「目標、再びエヴァに接近!」

弐号機(シンジ)「来たっ!……って口ぃ!?」

カギエル「きゅい」ニヤリ

弐号機(シンジ)「うわぁあああっ!」

カギエル「ギュイーイイイ!!!!!!!」パクッ

609: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 21:42:57.96 ID:4MC.BsAO
ミサト「な……何が起きたの?」

アスカ「って弐号機はどこ!?いないじゃない!」

マヤ「えーエヴァ弐号機、目標体内に侵入!」

トウジ「…………それって食べられたってことですよね」


ギュルギュルギュル

マヤ「酸素供給用のケーブルがカギエルに引っ張られて延びて行きます!」

アスカ「まるで釣りね………」

―水中―

カギエル「きゅい♪」

弐号機(シンジ)「うわああああああああああああああ」

ミサト「まずい!このままだと噛み砕かれるわよ!」

船長「カギエルやめろ!それは食べ物じゃないぞ!美味しくないぞ!」

612: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 21:50:33.34 ID:4MC.BsAO
シンジ(どうしよう………今はどうにか持ちこたえてるけど)

シンジ(どうにか口を開けて脱出しないと………)

カギエル「きゅい♪」

シンジ(か………体に歯が食いこむ………)

アスカ「み…ミサト!このままだとマジでシンジ…死んじゃうわよ!」

ミサト「…………とにかく、シンジ君を助け出しましょ」

リツコ「ええ………」

ミサト「死人が出たらへんな噂とか曰とかがついて回ることになるわよ」

リツコ「それはそうだけど……」

ミサト「それに、司令に殺され兼ねないわよ。私達。」


一方

ゲンドウ「はなせ!はなせ!」

ナオコ「あら、どうしてゲンドウ君…縛られてるのかしら」

ユイ「先手を打っただけです」

ナオコ「そう。ま、滅多に見れる光景じゃないから見学していきましょ」

ユイ「どうぞどうぞ」

ゲンドウ「みるな!みるな!はなせ!」

冬月「…………」

613: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 22:07:25.88 ID:4MC.BsAO
アスカ「でも助けるったってどうやって………」

リツコ「そうだわ」

リツコ「確か、戦艦がむこうの方にまだ浮いてたわよね」

マヤ「……となりのゲージに浮いてますが……」

リツコ「運んで来れる?」

青葉「………システムにハッキング出来れば」

リツコ「ん、じゃやって頂戴」
ミサト「………何をする気なのよ」

リツコ「ここまできちゃ、シンジ君にどんな武器を渡したって勝ち目はないわ。」

リツコ「使徒の口をこじ開けて……」

リツコ「直接カギエルに砲撃、戦艦を自爆させるのよ」

ミサト「……完全に殺しにかかってるわよね」


615: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 22:12:51.01 ID:4MC.BsAO
マヤ「ハッキング完了」

マヤ「戦艦はカギエルの位置を予想した上で自動運航、自動砲撃に切り替えました」

リツコ「良くやったわねマヤ」

リツコ「これなら見映えもするし完璧だわ」

アスカ「でも……もし…砲撃までにシンジが口をこじ開けられなかったら」

リツコ「まあ。死んじゃうんじゃない?」

アスカ「ちょ!止めなさいよ!今すぐ止めなさいよ!」ブンブン
ミサト「…………という事なんだけどシンジ君」

シンジ「うわああああああああ」

618: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 22:23:08.56 ID:4MC.BsAO
シンジ(と……とにかく口を開けて脱出しなきゃならない……)

シンジ(って、全然状況が変わらないどころか悪化してるじゃないか…)

弐号機(シンジ)「う……うおおおおおお!!!!!!!」

カギエル「……………きゅい♪」カミッ

弐号機(シンジ)「くそ…全然上がらない………」

アスカ「と、とにかく…私達にも何か……」

綾波「…………はい」


アスカ「………釣竿?」

綾波「これを口に引っ掻けて釣り上げれば……」

アスカ「なるほど!口は開くわね!」


研究員「せ………船長、あれは」

船長「生き残った戦艦じゃないか!何故勝手に動いている…」

船長「もしや君たち……」

研究員「自動砲撃モードになっています」

船長「なっ………」

船長「まさかカギエルを殺す気かね!」

リツコ「死ぬかどうかは分かりませんが……。」

リツコ「このままだと確実に主役は死んでしまいますので」

船長「言ってくれれば麻酔銃でも打ったのに!」

リツコ「あら……そうでしたか……」

リツコ「でも……ロックしちゃいましたし……」

リツコ「例のごとく12000ケタのパスワードが設定されちゃいましたし……」

ミサト「あんたは皆が不幸になる方法を産み出す天才よね」

620: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 22:28:22.68 ID:4MC.BsAO
船長「もうだめだもうだめだ」

研究員「船長!」

船長「カギエルを作るために…俺は色んな物を犠牲にしてきた……」

リツコ「………例えば」

船長「家族も…娘も…」

研究員「船長は●●だったじゃないですか」

船長「とにかく終りだ……」

弐号機(シンジ)「…………もうだめだ」

弐号機(シンジ)「ああ………もし僕が死んだら『ざまあwwwwwwwwwwww』とか言われちゃうのかな」

弐号機(シンジ)「……………」

弐号機(シンジ)「噛み砕かれるのと爆発するの……どっちが楽に[ピーーー]るんだろう」


622: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 22:33:18.00 ID:4MC.BsAO
アスカ「死ぬなんて甘ったれたこといってんじゃないわよ!」

弐号機(シンジ)「あ………アスカ!」

アスカ「アンタ一人の力じゃどうにもならないんだったら」

綾波「私達が力を貸すわ」

弐号機(シンジ)「綾波………!」

アスカ「ほら、もう一度頑張りましょう」

弐号機(シンジ)「…………」

弐号機(シンジ)「うん!」


マヤ「戦艦……残り2分で目標に到達します!」



アスカ「おらおらおら!カギエルの一本釣りじゃああああああい!!!!!!!!」

弐号機(シンジ)「………怖いよアスカ」

623: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 22:39:05.37 ID:4MC.BsAO
弐号機(シンジ)「…………よし!」

シンジ「開け!開け!開け!開け!開け!開け!開け!」

ミサト「使徒の口は!?

船長「まだ開かん……」

綾波「開いて開いて開いて開いて開いて」

アスカ「開け!開け!開け!開け!開け!開け!」

ミサト「間に合わないわ!三人とも……早く!」

アスカ「とにかく、余計なことは考えないで」

綾波「集中………するのね」


マヤ「接触まで後20!」

ミサト「…………」ゴクリ

マヤ「接触まで後15!」

シンジ・アスカ・綾波「開け!」


624: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 22:42:17.35 ID:4MC.BsAO

くぱぁ(はぁと)

弐号機(シンジ)「開いた………」

ミサト「し…シンジ君危ない!避けて!」

弐号機(シンジ)「…………えっ」

キュイイイイイイイイ………

カギエル「!?」

チュッドォォォォォオオオオオオオオオオオ………

マヤ「砲撃、完了しました」

625: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 22:45:29.70 ID:4MC.BsAO
船長「うわああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」

船長「戦艦が!戦艦が!」

研究員「船長、しっかり!」

船長「そうだ………カギエル!カギエル!」

船長「……………あれ」

船長「いない」

マヤ「カギエル………消滅を確認しました。」

船長「…………そんな」キュウウ……

船長「…………」バタン

研究員「船長…………!」

628: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 22:51:27.18 ID:4MC.BsAO
アスカ「そうだわ………シンジ!シンジ!」

バシャッ

加持「…………ふう」プルッ

ミサト「あんたいつの間に潜ってたの……」

加持「どうにか形は保ててるみたいだよ」

アスカ「シンジ!」



ジーッ(チャックを開ける音)




アスカ「シンジ!シンジ!シンジ!」



シンジ「…………ん」

アスカ「良かった………」

アスカ「って……キャア!頭が血まみれじゃない!」

シンジ「生きてたんだ……」

アスカ「ミサト!早く救護を……」



シンジ「こう言うときどんな顔すればいいか分からないや」

綾波「笑えば良いと思うわよ」



アスカ「…………案外元気そうでよかったわ」




630: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 22:58:50.73 ID:4MC.BsAO
リツコ「ちょっとシナリオ外だったけど……」

リツコ「いい作品が撮れたわ。ちょっと感動しちゃった」グスン

ミサト「感動に浸ってるところ、悪いんだけど」

ミサト「こっちにも涙ぐましいもんがあるわよ」

リツコ「…………えっ」

マヤ「今回の損害についての見積もりが出来ました」ペラッ

リツコ「ええっと……………」

マヤ「戦艦とオーバーザレインボーの修理費、カギエルの研究費、海洋生態系保存研究機構への慰謝料」

マヤ「シンジ君の治療費、弐号機の修繕代、消えもの代、ヘリコプターのチャーター代、施設利用費などなどです」


リツコ「…………ゼロがたくさんね」


633: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 23:08:28.70 ID:4MC.BsAO
ピーポーピーポー……

シンジ「先生によれば、急激な運動をしなければ大丈夫、だってさ」

アスカ「心配したんだからね。」

アスカ「全くリツコのヤツ……後で一発ぶん殴っといてやろうかしら」

ミサト「その必要はないわよ。海洋生態系保存研究機構はああみえても国も出資してる組織よ。」

ミサト「絞られてるんじゃない?上に相当。」

マヤ「でもまた借金が増えちゃいましたね……」


アスカ「はい、シンジあーん」

シンジ「や、やめてよ恥ずかしい」

綾波「碇くんあーん………」

シンジ「ちょっと綾波まで………」

ゲンドウ「シンジ、あーん」

シンジ「!?」

636: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 23:20:28.02 ID:4MC.BsAO
ゲンドウ「シンジ!心配したぞ!」ぎゅうう

シンジ「傷口にあたって痛いよ父さん……」

ゲンドウ「良かった良かった」ぎゅうう

ユイ「止めなさい」ガンッ

ゲンドウ「………痛い」

アスカ「あんたんちは相変わらずね」

加持「しかし冷静な判断が出来なくなるって怖いな」

ミサト「今回は本気で海洋生態系保存研究機構の人達に同情するわ……」

マヤ「最近センパイ……〆切に常に追われているせいか頭がおかしくなっちゃったんでしょうか……」グスン

マヤ「使徒と戦ってる時は、あんなに格好良かったのに……」

ミサト「なんか相変わらずネルフは財政難よね……」



『続いてのニュースです』

『この度時田重化学工業がゲームメーカー・ゼガを買収したことを発表しました』

シンジ「綾波のお父さんはすごいや」

綾波「ゲーム………」

643: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 23:40:47.72 ID:4MC.BsAO
アスカ「あんたはゲームとかやったこと無さそうよね」

綾波「………そんなことはないわ」

アスカ「へえ……以外ね」

綾波「電車でG○!とか、桃太郎○鉄とか、A○車で行こうとか、箱庭鉄道○ルートレイン・特急編とか鉄○むすめとかトレイ○レイダーとか」

アスカ「………もういいわ」


アスカ「シンジ、あんたは?」

シンジ「僕は小太鼓の鉄人とかポップスミュージックとかダンシングレボリューションとか……」

アスカ「司令は?」

ゲンドウ「インベーダーにテトリス…最近のゲームはぷ○ぷよサン……くらいか」

一同(さ………最近!?)

青葉「僕はマブラ○、CROSS†○HANNEL、家族○画なんかがおすすめっすかね」キリッ

アスカ「いや、青葉さんには聞いてないから」

青葉「………」

ガラッ!

???「そうです!ゲームは生活必需品と言っても過言ではありません!」

一同「!?」


649: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/12(金) 23:54:47.23 ID:4MC.BsAO
??「やっぱり、ゲームって素晴らしいですよねー」ペラペラ

??「はぁ…ホントにゼガに入れて良かった……」ペラペラ

シンジ「あ……あの……」

??「ああ、あなたは碇シンジくん……だよね」

シンジ「そ……そうだけど……」

アスカ「っていうか……あんた誰よ」

??「あっ……すいません自己紹介遅れました」

マナ「霧島マナ、ゼガの広報部勤務です。尊敬する人物はジャネットジャクソンです!」

シンジ「じゃ………」

ゲンドウ「おお!君はまだ若いのにジャクソン5を知っているのかね」

マナ「ええ!」

ゲンドウ「おお!」


シンジ「………なんか目が輝いてるね……父さん。」

653: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 00:01:58.72 ID:bfu0BAAO
マナ「ええ。時田重化学工業と第二東映のお話を聞きまして……」

アスカ「第二東映?」

マヤ「そういえば……うちの会社、ネルフに協力してから株があがったとか言ってたっけなぁ…」

マナ「ですから、わが社の新商品をドラマの中でアピールしていただきたく参上した訳です!」

アスカ「新商品………?」

マナ「はい。これなんですけど……」

バサッ

シンジ「うわぁ!ダンシングレボリューションみたいだ!」

マナ「ふふん。ちょっと違うんですよ♪」

マナ「このゲームは二人の息を完璧に合わせないとクリア出来ないシンクロ的音ゲー」

マナ「瞬間、心、重ねて」

マナ「略してシュンココです!」

アスカ「…………なんか一昔前のネーミングセンスね」

660: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 00:07:19.15 ID:bfu0BAAO
マナ「とにかく、うちのゲームを全面に出したお話を作って頂きたいんですよ」

マナ「もちろん、スポンサーとして…それなりのことはさせていただきますから!」

ミサト「そうね……悪い話じゃないわよね……」

マナ「でしょでしょ?」

マヤ「でもセンパイが帰って来ないと……」


♪チャーチャチャチャンチャンチャンチャ

リツコ「えいっほらっ母さん!」

ナオコ「やだ、リッちゃん、そこっ、ほらっ」

♪パパラパッパラー

71点

リツコ「ふぅ………まあまあかしら」

マナ「初めてにしては凄いですよー!」

リツコ「そうかしら………」


ミサト「…………反省してないわね。ありゃ。」

664: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 00:14:10.04 ID:bfu0BAAO
リツコ「とにかく、話は聞かせて貰ったわ」

リツコ「引き受けましょう。否引き受けさせてください。」

マナ「お願いなんですが…こう、使徒も音ゲーっぽい感じで倒して貰ったりは……」

リツコ「脚本の一つや二つ、書き直しましょう」

マナ「きゃあ♪やったー!」

マナ「これで目論見……いや、目的が達成できます!」

アスカ「まあ、いいんだけどさあ……」

マヤ「と、決まったら早速…撮影の準備を……」

マナ「シンジ君、よろしくね♪」ペタペタ

シンジ「え……あ……まぁ……」

アスカ「……なっ」

アスカ「離れなさいよ」

シンジ「ちょっと痛いよアスカ!」


ワーキャーワーキャーワーキャーワーキャーワーキャー


マナ「……………」

マナ「………………」ニヤッ

666: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 00:32:49.00 ID:bfu0BAAO
     r‐z´   /         `ヽL_
      |/|/ / /|  |   ト、 \ \ヽト \
     V/|/| /‐|<|_,l  |_>‐ヽ| ト、|| ト、|
     イ|イ |/y'´(.j`´|\|´ヒ)`'v|ノN`| |
     || | |∧      ・      /k)  | |   次回予告
     || | |ヽヘ、  「  ̄`|  イ-'|  | |     耳かっぽじってよーく聞きなさいよ!!!!
     || | |:|:|:|:l\. |_  ノ.///:::|  | |
      |{< ̄ ̄\´\ ̄ 7/ ̄〉´ ̄\l.|
     ノ/ー(⌒ヽ:.:.:\ \/ .イ:.:.:.:.://、|
     //  ヽ::::ハ:.:.:.:.:| >Xく |:.:.:.:.|/ \
    /〈  / ̄}::::::\:.:.ト、/∧ .>|:.:.:.:.}∠   \
    { :}/´l  .::|/::::: ̄ ̄`)ハ〉|:.:.:./:::::<   >
    |Kl  |..:::::ヘ / ̄| ̄/  ./:.:./\::::::::..../\

遅れるシナリオ
現れる新人社員
流れるクラシック
揺れる二人の心
壊れる二人の絆
溢れる二人の愛
早まる締切日

怪しく微笑む新人社員の目的は
試される、己の人徳

一体どこへとたどり着くというのか

さぁ~てこの次も……
皆でグーテンモーゲン♪

704: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 21:55:33.03 ID:bfu0BAAO
―第八話、撮影開始―

学校

ケンスケ「あーあ、猫も杓子も、アスカ、アスカかぁ…」

トウジ「みな平和なもんや。」

ケンスケ「毎度ありぃ!」

トウジ「写真にあの性格は、あらへんからなぁ。」

マヤ「はーいカット!」

マヤ「お疲れさまっ」

トウジ「いえ。また出番があって嬉しいです」

ケンスケ「…………っす///」


マヤ「センパイ、ようやく学校の使用許可出てよかったですね♪」

リツコ「手のひら返しもここまで来ると…むしろ感心しちゃうわよね」

ミサト「まあ…あの看板は無いわなぁ」


『☆第三新東京の新しい魅力!新世紀エヴァンゲリオンを第三新東京は全力で応援してます☆』

リツコ「全く……特撮で町興しなんてやらしい限りね」


アスカ「それよりリツコ、さっきの写真……なんなのよ」

リツコ「え………あぁ……」かくしっ


705: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 21:56:18.66 ID:bfu0BAAO
アスカ「ちょ、見せなさいよ!」

リツコ「何でもないから……あっ」

アスカ「何々……」



一枚目:アスカ、着替え中

二枚目:アスカ、スクール水着

三枚目:アスカ、下駄箱

四枚目:アスカ、ラブレターを踏み潰す

アスカ「なっ………」

アスカ「か、か、か、隠し撮りじゃない!」

ミサト「ふむふむ……ラブレターを踏み潰すのは良くないわね」

アスカ「だ、だって帰ってきてから毎日毎日……」

アスカ「つうか、いつの間にこんなもん!」

マヤ「あ、MAGIに学校の監視カメラをリンクしてあってね」

アスカ「腐ってもスーパーコンピュータでしょうが…」

リツコ「あら…使徒を倒し終わってから石像状態のMAGIの機能を最大限利用してるだけよ」

マヤ「じゃあアスカ次のシーンお願いね」

アスカ「…………また?」

マヤ「ええ。」


706: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 21:58:11.05 ID:bfu0BAAO
アスカ「……どうせ笑うんでしょ」

リツコ「まさかー」

アスカ「…………」

ざわざわ

生徒A「あ!惣流さんだ!」

生徒B「すごぉ~い♪生で見ちゃった」

マヤ「アスカ目当てのギャラリーも増えてきたわねー」

アスカ「…………///」

アスカ「ま、まあやってあげてもいいわよ」

マヤ「じゃあスタート!」

アスカ「ハ…」

♪チャンチャチャーチャーチャーチャーチャー

アスカ(…………もういいわ)

アスカ(わたしがこいつらのレヴェルに合わせてあげればいいんでしょ)


アスカ(ほんとに日本人は……)
アスカ「ハ……ハ……」

アスカ「ハローゥ、シンジ!」

アスカ「グーテンモーゲーン!」


シンジ「ぐ………ぐ………」プルプル


シンジ「………むふっ」

ケンスケ「カwwwwwwタwwwwwwwwカwwwwwwナwwwwwwっすかwwwwwwwwww」


どっ

ギャラリー(爆笑)


アスカ「………」

708: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 22:00:36.90 ID:bfu0BAAO
―ネルフ内―

マヤ「使徒を発見するシーンは海機の方々に協力していただいたんで無事終了……」

マヤ「で、学校での撮影は今ので終わりました」

リツコ「アスカのカタカナドイツ語のせいで、予定より2時間も遅れちゃったわ」

ミサト「アスカも、お年頃なのよ」

リツコ「で………セットの方なんだけど出来たの?」

マヤ「はい。多少……復旧してない場所はありますが」

マヤ「まあ、それもリアリティがあっていいんじゃいかと」

マヤ「それよりセンパイ、次は例のシーンですよ」

リツコ「…………そうね」

ミサト「例の?」

リツコ(いつもグチグチうるさいミサトに遂に仕返ししてやる時が来たわ………)ニヤリ

710: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 22:05:12.43 ID:bfu0BAAO
ミサト「次のシーンは追加……みたいだけど……」

ミサト「ガラス越しに鼻息荒く登場ってどう言うことなのかしら」

リツコ「…………」ドキドキ

ミサト「何緊張してんのよ」

リツコ「べっ………別にしてないわよ!」ドキドキ

ミサト「…………変なやつ」

マヤ「加持さん。センパイからの指示なんですが………」

加持「ええっ!?」

マヤ「お願いします」

加持「ま……まあいいが……」チラッ

ミサト「?」


711: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 22:09:01.26 ID:bfu0BAAO
マヤ「それじゃスタート!」

加持「少し、痩せたかな?」ギュッ

ミサト「………なっ!」

リツコ「そう?」ドキドキ

加持「悲しい恋をしてるからだ。」

リツコ「どうして、そんな事が分かるの?」ドキドキ

加持「それはね、涙の通り道にほくろのある人は、一生泣きつづける運命にあるからだよ。」サワッ

リツコ「ひ…………」

リツコ「ひゃあああああああ!!!!!!」ガタン

加持「えっ」

マヤ「か……カット………」

加持「だ……大丈夫かリッちゃん!?」

リツコ「だ………だめ………」ドキドキ

ミサト「…………慣れないことしようとするからよ」


714: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 22:12:56.83 ID:bfu0BAAO
マヤ「はいカット」

マヤ「センパイお疲れ様です」

リツコ「え………ええ」ドキドキ

ミサト(ふぅ~ん)

ミサト(でもま、リツコがそう言うつもりなら……)

マヤ「あ、それじゃ次はエレベーター内で加持さんと葛城さんが口論をするシーン……ですが」

ミサト「いいわ。まかせといて。」

マヤ「ではエレベーターの扉が開いたら撮影開始ですので……」

ミサト「了解よ」

リツコ「…………ふっ」ニヤリ

ミサト(勝ったつもりでいるわよあのバカ)

ミサト「ちょっと加持くんいいかしら」グイッ

加持「?」

717: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 22:19:21.38 ID:bfu0BAAO
―エレベーター内―

ミサト「リョウジ、これから私の言うこと…ちゃんと聞きなさいよ」

加持「………ああ」

ミサト「…………」ゴニョゴニョ

加持「ほ………本気か!?」

ミサト「やらないなら離婚だけども」


加持「……………分かりました」

ミサト「…………」ニヤリ


―エレベーターホール―

アスカ「なんかミサト達遅いわね」

シンジ「エレベーターの故障とか………」ガシッ

シンジ「ってええ!?」

マナ「シーンジくん♪」

シンジ「ま……ま……マナさん!」

綾波「どうしてあなたがここにいるの」

マナ「視察よ視察。スポンサーなんだから権利はあるでしょ♪」

マナ「ねーシンジ君♪」ペタペタ

アスカ「は!離れなさいよ!」

ワーキャーワーキャーワーキャーワーキャーワーキャー

リツコ「そこ、静かにして!エレベーターが降りてきたから」

マヤ「それじゃあスタート!」

チーン♪


………ガチャ


一同「!?」

718: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 22:23:38.50 ID:bfu0BAAO
ミサト「…………ん」チュウウ

加持「………」チュウウ


アスカ「な………な………」

マナ「ワァーオ!    キス♪」

ミサト「やっだ、見てる!」

加持「誰が?」

ミサト「誰って…」

ドンッ


ミサト「もう、加持君とは何でもないんだから、こういうのやめてくれる?」


加持「でも、君の唇はやめてくれ、とは言わなかったよ。」


加持「君の唇と君の言葉、どっちを信用したらいいのかな?」キリッ


マヤ「か………」

マヤ「カット!」

リツコ「なっ………////」

ミサト「ふふん」ニヤリ

リツコ「み……ミサト……台本にない演技はしないで」

ミサト「あら」

ミサト「半分は演技じゃなくてマジよ?」ニヤリ

リツコ「くっ…………」


シンジ「女って怖いね……」

アスカ・綾波「そうね」

720: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 22:33:10.02 ID:bfu0BAAO
―ネルフ体育館―

マヤ「さて…いまから使徒戦の撮影をしたいんですが」

ミサト「なんで廃棄したはずのラミエルがそこに置いてあるのよ」

リツコ「粗大ゴミとして出したら帰って来ちゃったの」プハー

アスカ「…………タバコ吸ってる場合じゃないでしょ」

リツコ「あら、電子タバコに変えたのよ」

アスカ「……………」


ゲンドウ「それより、私達のこの状態は何なのかね」ギュウウ

冬月「碇………きつい」ギュウウ

綾波「ににんばおり……?」

シンジ「ああ、そういえば父さん退院したんだ」

ゲンドウ「ああ。今すぐお前を抱き締めてやりたいがこの状態では叶わない」

ゲンドウ「すまないな」

シンジ「ううん。ずっとそうしててくれたらいいな。」

722: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 22:46:22.41 ID:bfu0BAAO
ユイ「二人の着ている使徒は……イスラフェルね」

リツコ「そう。今回の使徒は音楽を司る天使イスラフェル」

リツコ「まあ実際には襲来しなかった欠番の使徒なんだけどね」

シンジ「確かにゲームにぴったりな使徒ですね」

リツコ「それだけじゃないのよ。裏死海文書によれば分裂型の使徒で、お互いシンクロしながら攻撃してくる……らしいわ」

マナ「シュンココの為の使徒ですね」

イスラフェル(ゲンドウ)「なるほど……」ギュウウ

イスラフェル(冬月)「キツくなるからしゃべるな……」ギュウウ

マヤ「で、この着ぐるみには仕掛けがあって……一体の使徒のように見えますが」

マヤ「真ん中にダメージを与えると………」ガスッ

イスラフェル(冬月・ゲンドウ)「ぐはっ」

マヤ「隠れていた部品が飛び出して二体に分かれるんですよ」

アスカ「…………で、いくら掛かったのよ」

マヤ「あはは」

アスカ「あははじゃなくて……」

723: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 22:50:43.72 ID:bfu0BAAO
ミサト「それに……こっちも聞いてないわよ……」

リツコ「えっ?」

弐号機(ミサト)「なんで私達がエヴァの着ぐるみを着なくちゃなんないのよ」

初号機(加持)「…………」ハァ

リツコ「ああ……シンジ君のケガもまだ完治した訳じゃないし」

リツコ「アスカもレイもシンジ君が着ないなら着ないって聞かないし……」

リツコ「夫婦仲良さそうだし、いいかなって☆」

ミサト「…………絶対さっきの仕返しでしょ」

リツコ「さあ………」ニヤリ

マヤ「センパイ………」

729: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 23:15:06.44 ID:bfu0BAAO
初号機(加持)「いやはや……とんでもない目にあったよ」

弐号機(ミサト)「私のせいってワケ」

初号機(加持)「…………」

弐号機(ミサト)「はっきり言いなさいよ」

初号機(加持)「君も少し子供っぽいところがあるよね」

弐号機(ミサト)「…………なっ」

マヤ「そろそろ本番でーす」

初号機(加持)「……………」

弐号機(ミサト)「……………」

730: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 23:28:02.63 ID:bfu0BAAO
マヤ「じゃあ、とりあえずアスカとシンジ君はアフレコよろしくね」
アスカ・シンジ「はぁい」
ミサト「…………」イライラ

マヤ「スタート!」

シンジ「はっ、来た!」
ミサト「攻撃開始!」イライラ
アスカ「じゃ、私から行くわ!援護してね!」

弐号機(ミサト)「…………」イライラ

アスカ「いける!」

イスラフェル(ゲンドウ)「なんかお前と融合していると考えると気持ちがわるい………」ギュウウ

イスラフェル(冬月)「奇遇だな」ギュウウ

イスラフェル(ゲンドウ)「そんな下らないやり取りをしているうちに……来たぞ」


弐号機(ミサト)「…………」キッ

イスラフェル(ゲンドウ)「あ…れ…顔が…………」

イスラフェル(不機嫌)「……不機嫌気味なのかね」

アスカ「ちょ……ちょっとリツコ……ミサトの目がなんかマジよ!」

マヤ「獲物を狩るような目付きですね」

弐号機(ミサト)「うおおおォォオオー!!」キシャアアアアア

イスラフェル(ゲンドウ・冬月)「ま………待て葛城くん……落ち着いて………」

弐号機(ミサト)「リョウジ[ピーーー]やアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

イスラフェル(ゲンドウ・冬月)「いやあああああああ!!!!!!!!」


ズッゴオオオオ…………


イスラフェル乙(ゲンドウ)「…………」
イスラフェル乙(ゲンドウ)「無様だな」

イスラフェル甲(冬月)「……………ああ」

アスカ「あっちゃ………」
リツコ「………まるで犬神家ね」

732: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 23:34:55.04 ID:bfu0BAAO
テイク8

ズッゴオオオオ……

シンジ「お見事…」

アスカ「どう、サードチルドレン!戦いは、常に無駄なく美しくよ!」

イスラフェル「……………」

ぱかっ


イスラフェル甲(冬月)「………………」

イスラフェル乙(ゲンドウ)「……………」

ミサト「ぬゎんてインチキ!」

マヤ「カット!」

イスラフェル甲(冬月)・イスラフェル乙「…………ぬふう」バタン

ミサト「……………」イライラ

リツコ「気が済んだのかしら。綺麗に割れたわ」

アスカ「全くどうしちゃったのよ…ミサトは…」


733: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 23:41:10.79 ID:bfu0BAAO
マヤ「で………これから初号機と弐号機がイスラフェルにやられる場面なんですけど」

ユイ「ほら、あなた立って」

イスラフェル乙(ゲンドウ)「しかし血が………」ポタポタ

ユイ「そのくらいなめときゃ治ります」

イスラフェル甲(冬月)「じゃあお願いするかな」ポタポタ

イスラフェル乙(ゲンドウ)「永遠に治らないようにしてやろうか」

弐号機(ミサト)「…………」

初号機(加持)「よお。おつかれさん」

弐号機(ミサト)「……………別に疲れてないわよ」

初号機(加持)「まあ司令と副司令の方がお疲れ気味かもな」ニコッ

弐号機(ミサト)「……………それってどういう意味よ」ギロッ

初号機(加持)「…………えっ」

弐号機(ミサト)「分かったわ!私が悪いって言うんでしょ」

初号機(加持)「そんなことは誰も………」


マヤ「ケンカ………始めちゃいましたよ」

リツコ「面白そうだから撮って置きましょう」

マヤ「はい…………」

734: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/13(土) 23:50:05.42 ID:bfu0BAAO
弐号機(ミサト)「最近ご無沙汰なの、なんでか分かる?」

初号機(加持)「なんでそう言う話になるんだよ…皆見てるぞ」

弐号機(ミサト)「構うもんですか!ね、何でか分かる?」

初号機(加持)「知ったこっちゃない!!!!!!!!」

弐号機(ミサト)「やだ怖い。怒鳴り出したわ……」

初号機(加持)「今更怒鳴り出したもクソもないだろう」

弐号機(ミサト)「何?じゃあ私が悪いの?はいはいごめんなさい」

初号機(加持)「別に謝らなくても」

弐号機(ミサト)「何よ!こっちが謝ってるってのに!!」ドンッ

初号機(加持)「や………やめろよミサト!」ドンッ

弐号機(ミサト)「つ……妻を殴ったわね!!」ドンッ


ワーキャーワーキャーワーキャーワーキャーワーキャーワーキャーワーキャーワーキャー

リツコ「ちょっと、二人とも止めなさいよ!セットに………」

弐号機(ミサト)「キャアアアア!」

初号機(加持)「うわああああああああ」

バッシャーン!


シンジ「うわあ………」

アスカ「頭から突っ込んでるわよ」

綾波「さらに犬神家………」


マヤ「セット、直したばっかり何ですけどね………」

リツコ「マヤ、撮れてる?」

マヤ「ええ……まあ。」

リツコ「じゃあ今の無様な姿を全国に流してやりましょう」

737: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/14(日) 00:00:08.48 ID:brCv.oAO
ミサト「……………」
加持「……………」

リツコ「とりあえずセットの修理代はあんたたちの給料から差し引くから」ガミガミ

ミサト「返す言葉もないわ」



リツコ「それじゃあ、次のシーン」

リツコ「スタート!」

マヤ「本日午前10時58分15秒、分離した目標甲の攻撃を受けた初号機は、駿河湾沖合い2キロの海上に水没」

マヤ「同20秒、弐号機は目標乙の攻撃により活動停止。この状況に対するE計画責任者のコメント。」

リツコ『無様ね。』

ミサト(くっ…………)


アスカ「もぉ、あんたのせいでせっかくのデビュー戦が目茶目茶になっちゃったじゃない!」

シンジ「何言ってんだよ、惣流が間抜けなことしただけじゃないか!」

ミサト(間抜け…………)


アスカ「まぬけぇ~!?どうしてグズのあんたがそんなこと言えるのよ、図々しいわねぇ!」
ミサト(グ………ズ………)

ミサト(リツコめ………わざわざ台詞を変えたわね………)

シンジ「何だよ!焦って倒そうとするから大変なことになるんだろ!」

アスカ「何よあれ、海の中でドザエモンみたいに!だっさぁ~」


ミサト(ドザエモンは言い過ぎよ………)

冬月「まったく恥をかかせおって!」キッ

リツコ「…………」ニヤリ

ミサト(……クソックソクソクソッ)

740: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/14(日) 00:10:07.36 ID:brCv.oAO
―ミサト宅―

アスカ「まったく……とんだ1日だったわよ」

マヤ「あら、まだ撮影は終わってないのよ」

アスカ「えええ!!!!!!」

ミサト「……………」イライラ

アスカ「あれ、加持さんは」

ミサト「今日は帰らないって」

アスカ「ふうん……」

ミサト「ん……で、何なのよこの大荷物は」

リツコ「ああ、今日から二人には……ええと共同生活をしてもらいます」

アスカ・シンジ・ミサト「えええええええええ!!!」

リツコ「二人にはゲームクリアって仕事があるのよ」

アスカ「…………なんでゲームクリアと共同生活が関係あんのよ」

リツコ「同じ釜の飯をどうのこうのっていうでしょ」

ミサト「…………単なる思い付きね」

リツコ「ま、劇中でも共同生活するんだしその方が便利でしょ」

ミサト「しかし……アスカやシンジ君の荷物だけじゃこんなには」

ゲンドウ「ああ、私達の分も入っているからな」

ミサト「!?」

ユイ「ごめんなさいね、この人……シンジと一緒に居たいって聞かなくて」

綾波「……よろしくお願いします」ヌッ

ミサト「…………」

ミサト「はぁ……」

741: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/14(日) 00:22:10.32 ID:brCv.oAO
マヤ「それじゃあ再開しまーす」

マヤ「スタート!」

アスカ「………」ガラッ

アスカ「おまけに、日本人てどうしてこう危機感足りないのかしら?」ガラッ

アスカ「よくこんな鍵のない部屋で暮らせるわね。信じられない。」ガラッ

ミサト「日本人の心情は察しと思いやりだからよ。」ヌッ

シンジ・アスカ「ミサト(さん)…」

ミサト(察しと思いやり………か。)

ミサト(自分で言ってて胸が苦しいわ)


―第三新東京市・歓楽街―

客引き「おにーさん♪いまなら安くしときますよ」

加持「悪いが、そう言う気分じゃないんだ」

加持「参ったな………」

加持「今日は帰らないとは言ったが……」ガサゴソ


ガラーン

加持「日本に帰ってから……小遣い、まだ貰って無かったんだ……」

加持「ネルフカードも期限切れだったしなぁ……」ポンポン

加持「?」

冬月「……………」ニコッ

742: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/14(日) 00:27:28.01 ID:brCv.oAO
加持「………やあ、副司令」

冬月「奇遇だな」

冬月「しかし意外だよ。君のような既婚者…しっかりした奥方を持つ君が夜遊び、とはね」

加持「まあ………」

冬月「……………」

冬月「よかろう。今日は私の奢りだ。」

加持「えっ」

冬月「葛城君の性格から察すると……小遣い制ではないかね」

加持「ははっ……分かりますか」

冬月「君も丸くなったもんだ」

冬月「碇もそうだったが結婚と言うものには、どうも奇妙な力があるらしい」

加持「そう……なんですかね…」

冬月「さあ。飲み明かそう」

加持「はい」

745: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/14(日) 00:35:39.90 ID:brCv.oAO
―再びミサト宅―

リツコ「はい。じゃあ二人には早速これをやってもらいます」

バサッ

アスカ「…………ホントにやるの?」

リツコ「スポンサーの商品なんだから、そりゃやるでしょうに」

アスカ「……………」

マヤ「じゃあテストしてみましょう」

リツコ「それが良いわね」

マヤ「じゃあ二人とも、これに着替えてね」

アスカ「な………なによこれぇ!」

リツコ「スポンサーが推奨するシュンココ用のウェアよ」

アスカ「ウェアって……ほぼスク水じゃない……」

マヤ「はい。シンジ君も……」

シンジ「…………女用と何が違うんですか」

マヤ「前のフリフリのイロ……かな」

ゲンドウ「なるほど……着心地は悪くないな」

シンジ「って父さん!」

ゲンドウ「息子が身につける物だ。安全性をチェックしておかないと……」

シンジ「母さん………なんとか………」

【鏡】

ユイ「……………♪」キメッ


シンジ「……………もう皆壊れちゃえばいいや」

748: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/14(日) 00:41:55.77 ID:brCv.oAO
―居酒屋―

♪シッアワセハーアルイテフンフンフン

加持「…………では、頂きます」

冬月「遠慮は要らんよ」

加持「はい。」ゴクッゴクッ

加持「…………ぷはっ」

冬月「いい飲みっぷりだ」

加持「いやはや……お恥ずかしい」

加持「…………あの、一つ聞いてもいいですか」

冬月「なんだね」

加持「どうして副司令は……」

加持「結婚なさらないんですか」

冬月(ズッキュウウウゥゥウゥゥゥン)

冬月「……………」ゴクッゴクッ

加持「え………あ………まずいこと聞いちゃいました?」

冬月「…………ゲフゥ」

冬月「構わんよ。」

冬月「まあ早い話がストーカー……まあ、精神的にだが、し続けた結果かね」ゴクッゴクッ

冬月「碇の野郎………」

加持「あの………酔ってます?」

749: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/14(日) 00:52:11.95 ID:brCv.oAO
冬月「ははっ。ジャパニーズキョートユニバーシティジョークだよ」

加持「………私は京大出ではないんで良く分かりませんが」

冬月「要はな、学生だった…ユイ君を…女性として意識してしまっていたんだよ」

加持「……そんなこと言っちゃって良いんですか」

冬月「信用している」

加持「元スパイだったのに?」

冬月「昔の話だ。それに結局君は我々を選んでくれたからな。」

加持「ははっ………」

冬月「とにかく、まあ、彼女に恋愛感情を抱いていたんだよ」

冬月「だが…ある日紹介したい人がいるという話になってな」

冬月「前の日にプロポーズの予行練習をしていたにも関わらず…だ。」

冬月「それが、学内で評判の悪い男だった碇…当時は六分儀だったか…だった。」

加持「それは…キツイですね…」

冬月「しかもその場所が警察署だから笑ってしまう」

冬月「……………」ゴクッゴクッ

冬月「まあ……やっぱり、諦めきれずに所謂デートをするという情報を掴んだので」ゲフゥ


冬月「……尾行したんだ。」


752: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/14(日) 01:02:09.82 ID:brCv.oAO
冬月「最初は井の頭公園だったよ。」

冬月「ボートに乗る二人の姿を見てシメタと思ってにやついていたのは良い思い出だ」

冬月「だが…やはり若い二人だ。デート場所もどんどん過激になっていく。」

加持「見ちゃったんですか」チビチビ

冬月「ああ。見ちゃったですよ。」ヒック

冬月「ラヴ・ホテル通称モーテルに入っていく姿を……な」

加持「…………」

冬月「ショックなんてもんじゃなかった。正直碇を消してやろうかとも思った」

冬月「いや、これはキョートユニバーシティジョーク、冗談だ」

加持「は…はあ。」

冬月「とにかく恨めしかった。六分儀が。」

冬月「その後、セカンドインパクトが起きたのだが…それを機にユイ君とは連絡が途絶えてしまった」

冬月「当時…まだ持てていたのでな何人……いや何十人もの女を抱いた」

冬月「が、やはり忘れることは出来なかった。」

冬月「そんな時にユイ君と碇が結婚したことを知ってな」

冬月「だが不思議と……肩の荷が降りた気がしたよ」

冬月「しかし誰とも結婚する気にもなれず……ここまで来てしまった訳だ」

加持「…………波乱万丈ですね」

冬月「旗から見ればそうかもしれん。が、私にとっては平凡な人生だったよ。」

冬月「この人生しか知らんのだからな」

加持「……………」

755: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/14(日) 01:13:12.21 ID:brCv.oAO
冬月「だが私は幸せだと思っている」

冬月「まずユイ君と仕事が出来る。」

加持「そこですか」

冬月「それに碇はその……」

冬月「私の唯一無二の親友だ。」

加持「掴み合いのケンカをしたって……聞きましたが」

冬月「ああやって嫌味を言い合い、じゃれあうことを我々は楽しんでいるんだよ。」

加持「そうなんですか」

冬月「だがな、やはりもっと前にユイ君と出会っていればと…あり得もしない歴史に想いを馳せる時もある。」

加持「…………」

冬月「私が言いたいのはな。折角好き合う二人が一緒になれたんだ。」

冬月「簡単な事でダメになって欲しくない」

冬月「それに私の場合は極端なケースだったが……」

冬月「君達に想いを寄せる人間がいたことを…、可能性があったことを忘れないで欲しい」

加持「そう…ですよね」

冬月「ま、私のエゴに過ぎぬがな」グイッ


日向「ヘックショイ!」

日向「………風邪かな」

758: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/14(日) 01:21:43.18 ID:brCv.oAO
―再びミサト宅―

♪チャンチャチャーチャーチャーチャーチャー

ユイ「あなた、右よ!」クイッ

ゲンドウ「あ…ああ……」


チャン♪


ミサト・リツコ・マヤ・ナオコ「おおー」

リツコ「って母さんいつの間にいたの」
ナオコ「ずっと居たわよ」

ジャン!

『82点』

ユイ「…………まあまあね」
ゲンドウ「いや、そんなに真剣にならんでも……」


ガラッ

シンジ「お待たせー」
アスカ「……………」

リツコ「あら。準備出来たのね。」

マヤ「じゃあミュージックスタート!」


♪チャンチャチャーチャーチャーチャーチャー

シンジ「ほっ…………」スタッ

シンジ「よし」シュバッ


リツコ「さすが音ゲーが好きなだけあって…うまいわね」

ミサト「でもアスカは……」


アスカ「キャッ!」ヘナッ
アスカ「よいしょ」ヘナッヘナッ

マヤ「創作盆踊りでしょうか………」

761: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/14(日) 01:37:08.08 ID:brCv.oAO
         / \ヽ\ヽヘ i ソ// / _八_
        ノ\ ミミヾ、ヽN / /イ´ 三{
         ゝヘ.r'    イリハ´   `ヾ≦イ
         トュ、lソ _,、  '     ,、ム 仁{
        ゝ { { `≧、__」__/_,ィ≦__`/}ィ,j
         >、 ミ{` ̄´イj ,iヾ'" ̄` }_入
       , ィ'´ `ヽ.   ,'|     ,'/: : : \   次回予告
   ,、, ィ´     .li. , <`_〉 、  /: : : : : : : `': . .      
  /.:L: : : : : : : : : :.l.ハ.' ー ―-ノ ィ: : : : : : : : : : : `丶、
  ,′|: : : : : : : : : : .|  ヘ     /: : : : : : : : : : : : : : : : : :\
  l: : {: : : : : : :   '.,   {ゝ---′_,/ : : : : : : : : : : : : : : : /`、
  |: : ;         ヽ_.l ノ __,ィ´        : : : : : : /.: : :|
 入: ',         rヘ, 二>          : : :/.: : : :|
 ヽ\' ,        Ⅷ/                 ./.: : : :ハ
  l  ヽ        y′             ./.: : : : : : |
  |   ',       《               /.: : : : : : : : :|

ミサトの部屋に越してきた碇一家
明かされた冬月とゲンドウの過去
些細なことで仲を違えてしまった加持夫妻
意外とダンスが下手だったアスカ
そして……ちょっとだけ起きるラブロマンス

果たして二組のペアーは無事、作戦を遂行出来るのか

ネルフの明日はどっちだ。

次回
瞬間、心、重ねて

さぁ~てこの次も

ゲンドウ「冬月先生後を頼みます」

……所詮、人間の敵は人間だよ

818: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 17:03:24.27 ID:D.XzGkAO
リツコ「これは……」

マヤ「参りましたね……」

♪チャンチャチャーチャーチャーチャーチャー

アスカ「はっ……ほっ」ヘナッヘナッ

シンジ「はっ…………」スタッ


マヤ「合わせるにも……」

リツコ「……合わせられないと言った状況ね」


チャン♪

アスカ「ふう……終わったわ」

シンジ「何点でゲームクリアでしたっけ」

リツコ「100点よ」

アスカ・シンジ「………ええ!」

アスカ「ひゃ…ひゃくって…そんな、無理ゲーじゃない!」

リツコ「最近じゃ音ゲーの達人みたいな人がいて、直ぐにクリアされちゃうらしいのよ」

アスカ「だからってこんな……」

マヤ「あっ、点数でますよ」


ジャン!





『25点』




アスカ「なっ……」

シンジ「………アスカの古文の点数より悪いね」

アスカ「よ、余計なことは言わんでいい」

819: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 17:05:26.52 ID:D.XzGkAO
リツコ「撮影は最大でも……劇中では6日ってことになってるけど実際にはその半分しか延ばせないわ」

リツコ「その間に……完璧なシンクロダンスを仕上げて頂戴」

アスカ「そ、そんな無理よ!」

リツコ「じゃあ、また[禁則事項です]とついでに生 でも晒す?」

アスカ「なんでそう言う話に……」

リツコ「最早手段は選んでられない状況まで来てるの。」

リツコ「ネルフを潰したくなきゃ脱ぐか踊るか、選びなさい」

ミサト「8割方あんたのせいだけどね」

リツコ「……………」ぷはぁ

ミサト「うちは禁煙よ」


マヤ「とりあえず明日には同級生の皆を呼んでリハーサルの場面を撮影するから」

マヤ「その時までに、多少は踊れるようにしなきゃならないんだけど…」

アスカ「………無茶よ」

アスカ「こんなの、出来るわけないわ!!」バシッ

一同「…………」

822: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 17:08:36.84 ID:D.XzGkAO
リツコ「じゃあ脱ぎなさい」

アスカ「いや!」

リツコ「じゃあ踊りなさい」

アスカ「出来ない!」

リツコ「どっちかにしなさい。」

アスカ「私は何もやりたくない!」

一同「…………」

シンジ「……アスカ」

アスカ「なによ」

シンジ「やるだけやってみない?」

アスカ「ムダな努力よ」

シンジ「したくない?」

アスカ「……だって」

アスカ「出来るわけないのに…やるなんて……」

シンジ「……僕も、そのムダな努力に付き合うつもりだよ」

アスカ「えっ」

シンジ「出来るだけ、アスカに教えられることは教える。」

シンジ「もしどうしても上手く行かなければ僕がアスカに合わせる」

アスカ「でも……それじゃあ100点なんて……」

シンジ「取れないかもね。でも…何もしないまま、後悔したくないんだ。」

アスカ「…………!」


823: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 17:11:38.17 ID:D.XzGkAO
シンジ「なんとなくさ……前回の出来事から……そう思えるようになったんだ」

シンジ「アスカと綾波のお陰だよ」

アスカ「…………」

シンジ「がんばろう。アスカ?」

アスカ「………あんたって時々男前よね」ボソッ

シンジ「えっ」

アスカ「な、何でもないわ////」

アスカ「ほら、さっさとやるわ……」

ゲンドウ「シンジいいいいい!!!!!!いつの間に男らしく………」バッ

ユイ「……………」シュッ

∪∪←ゲンドウ
つ←ユイの足


ゲンドウ「うえっ!?」


バッタン……



ナオコ「ゲンドウ君………」

ユイ「あなたは明日、都議会にいくんでしょ。寝なさい。」

ゲンドウ「しかし……」

ユイ「寝なさい」

ゲンドウ「…………」

ゲンドウ「…………」チラッ


ユイ「^^」

824: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 17:13:53.37 ID:D.XzGkAO
シンジ「それじゃあ始めるよ」

アスカ「やだ!どさくさに紛れてお   さわんないでよ!」

マヤ「やだー」

リツコ「ひゅーひゅー」

シンジ「ち、ちがいますよ!」

アスカ「●●●バカ変態信じらんない!!!!」


ワーワーキャーキャーワーワーキャーキャー


ミサト「……………」

ナオコ「どうしたの?ミサトちゃん。」

ミサト「………いえ」

ナオコ「寂しいんでしょ?」ニコッ

ミサト「えっ………」

ナオコ「ふふっ。何だか不思議な感覚だわぁ…ミサトちゃんがお嫁さん。加持くんが旦那さんって。」

ミサト「私自身もなんだか……」

ナオコ「……男の人もね、ああ見えてっていうと語弊があるけど大変なのよ」

ミサト「あいつが?」

ナオコ「完全に理解するなんて不可能だけど」

ナオコ「いまのシンジ君とアスカちゃんみたいに…理解しようと努力するのが…夫婦なんじゃないかしら」

ナオコ「たとえ満点じゃなくてもね?」

ミサト「……………」



825: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 17:16:19.98 ID:D.XzGkAO
―一方、歓楽街―

冬月「いきゃりのばっきゃろぉ」ヒック

加持「みしゃとのばっきゃろぉ」ヒック

冬月「いんやぁ、きみとはわかりあえるとまえまえきゃら……」ヨロヨロ

加持「あっっっしもれーす。ふきゅしれー」ヨロヨロ

客引「お、お客さんいま丁度可愛い子がフリーですよ」ヌッ


加持「にゃに!」


冬月「わたしゃ、ぼしぇいてきなひちょがいいじょ」


客引「いますよー、当店はお   コースにマザコンコースからスカトロコースまで多数ご用意しております。」

冬月「にぇるふきゃーどはちゅかえりゅかにぇ?」

客引「おお!ネルフカードをご利用頂ければ入浴料がタダになります!」

冬月「よし、きゃじきゅんいくじょ!!!!!!!!!」

加持「ひゃい!」

客引「新 器エ エ 下 音に二名様ごあんなーい♪」

加持・冬月「ひゃーい♪」トテッテッテテッテッテ






ミサト「………なんだか寒気がするわ」

リツコ「気のせいよ」

827: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 17:31:06.82 ID:D.XzGkAO
―翌日―
マヤ「それじゃあ三人がシンジ君達のところへ遊びにくるシーンをとりまぁす」
リツコ「もう次シーンまでの時間がないからNGなしの方向でよろしくね」

ケンスケ「っす」
トウジ「久しぶりに一緒のシーンだねヒカリ」
ヒカリ「寂しかったぁ~」
トウジ「もぉ、毎晩あってるじゃないか」
ヒカリ「でも、トウジとは24時間一緒にいたいのぉ」

リツコ「……………」イライラ

マヤ「そ、それじゃあスタート!」

トウジ「しかし、シンジの奴どないしたんやろ?」

リツコ「…………ん?」

ケンスケ「学校を休んで、もう三日か。」

トウジ「あれ?イインチョやんか………」


リツコ「待って!カット!カット!」

マヤ「ど、どうしたんですかセンパイ」

リツコ「鈴原くん、いまあなた何着てる?」

トウジ「せっ……制服……ですが」

リツコ「なんで」

トウジ「だってヒカリとこのあとデートの予定なんで…きちんとした格好を」

リツコ「あなたジャージキャラの設定でしょ」

トウジ「で、でも………」

リツコ「マヤ、備品のあったわよね」
マヤ「ええ」

リツコ「ジャージ、着なさい」

トウジ「…………はい」

マヤ「でもセンパイ……どうしましょう……ジャージ」

リツコ「編集で繋いどきゃいいわ」

マヤ「そんなことで……いいんですかね…………」

829: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 17:44:18.13 ID:D.XzGkAO
―ミサト宅―

♪チャンチャチャーチャーチャーチャーチャー

アスカ「ほっ」

シンジ「はっ」

トウジ「何をやってるですかこの二人は」

ミサト「ダンス………のつもりなんだけどね」

マヤ「まだ良くなった方なんですよ」

リツコ「ってあなた、また制服に……」

トウジ「勘弁してください。レストランにジャージは……入店拒否されかねませんから」

ミサト「いいじゃないリツコ。可愛いもんじゃないのね?」

ヒカリ「さっきは三バカなんていってごめんね……」

トウジ「気にしてないよヒカリ」


リツコ「…………」イライラ

830: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 17:49:48.22 ID:D.XzGkAO
リツコ「しょうがないわね」

リツコ「今日のところは脚本の方を合わせるしか………」

アスカ「ああ!もういや!」ガタン

シンジ「アスカ………」

アスカ「なんでこんな……」

シンジ「でも、上手くなったとは思うよ!」

アスカ「よくゆうちょなことを言ってられるわね」

アスカ「私は出来なきゃ脱がされるの!」

リツコ「…………」

リツコ「レイ、ちょっとシンジ君とやってみて」

綾波「はい」

アスカ「なっ……」

♪チャンチャチャーチャーチャーチャーチャー

綾波「…………」スタッ

シンジ「あっ………」スタッ

シンジ(うまい………)

チャン♪

一同「オオー」

マヤ「点数、出ます!」

ジャン!

『92点』

一同「オオー!」


アスカ「……………」

831: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 17:54:07.63 ID:D.XzGkAO
リツコ「レイもね、ヘタッぴだったのよ」

アスカ「…………」

リツコ「あなたに何が足りないか…わかる?」

アスカ「………」タッ

シンジ「ちょっとアスカ!」タッ


マヤ「あの二人………出てっちゃいましたね」

リツコ「マヤ、追いかけるわよ。カメラ持って」

マヤ「は………?」


832: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 17:57:49.40 ID:D.XzGkAO
―コンビニ―

カラーン♪

店員「いらっしゃいませー」

アスカ「…………」テクテク

アスカ「お腹空いた」

アスカ「…………」ジーッ

シンジ「コンビニ?」

カラーン

シンジ「…………」

シンジ「いた。」

アスカ「…………」

シンジ「あの……」

アスカ「何も言わないで!」

アスカ「分かってるわ。私は踊るしかないのよ。」

シンジ「………………」

アスカ「やるわ、私。」



833: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 18:03:13.76 ID:D.XzGkAO
―展望台―

アスカ「んぐっ……んぐっ……」

シンジ「ホントに……大丈夫?」

アスカ「ぷっはああああ!」

アスカ「んっ」パクパク

アスカ「腹が減っちゃ戦は出来ないもんね」

シンジ「………うん」

アスカ「こーなったら、何としてもレイやリツコを見返してやるのよ!」

アスカ「私は誰かと比べられることだけは我慢ならないのよ」パクパク


シンジ「そんな、見返すだなんて…」

アスカ「なぁ~に甘い事言ってんのよ!男の癖に!」

アスカ「傷付けられたプライドは、十倍にして返してやるのよ!」

シンジ「ま、期待してるよ」

アスカ「ふん。上手くなりすぎて私に着いてこれなくなっても知らないわよ。」

シンジ「あはは……」

アスカ「食べ掛けだけど………食べる?」ズイッ

シンジ「………ありがとう」パクパク

アスカ(か………間接キッス////)

835: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 18:08:53.08 ID:D.XzGkAO
マヤ「はい、カット!」

アスカ「…………えっ」

シンジ「ぶううう!!!!!!」

リツコ「撮らせて貰ったわ」ヌッ

アスカ「えっ……」

ミサト「自然な表情が良かったわよ~アスカ」

アスカ「なっ………一体どういう」

リツコ「はい、台本」

アスカ「…………」ペラペラ

アスカ「…………この中でも逃げ出してるのね、私」

リツコ「アスカはアスカに近いキャラクターとは言え」

リツコ「まさかシナリオ通りになるとはねぇ……」ニヤリ

マヤ「直前のシーン、撮り直すからゴミを片付けて……」

ワハハハハハハ

ミサト「?」

冬月「それでな……碇の奴は……」

加持「それは大変でしたね」

ミサト「あっリョウジ」

加持「あっ………」

836: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 18:17:04.66 ID:D.XzGkAO
ミサト「なんでここにいんのよ」

加持「と……都議会の帰りだ」

ミサト「ふぅん」

ミサト「昨日はどこに泊ったの?」

加持「副司令の家さ」

冬月「あ……ああ。」

ミサト「ふうん…………」ジッ

加持「…………」ダラダラ
ミサト「…………」

ミサト「お帰りなさい」

加持「あ………ああ」

加持「ただいま。」

マヤ「じゃあ早速ですがお二人、室内の撮影が終わったらワイヤーアクションの練習がありますんで!」

ミサト「ええっ!?」

リツコ「ガチガチ武装の戦自に生身で勝てたご夫婦なんだから平気でしょ」ぷはぁ

ミサト「クソリツコ………」ポンッ

加持「がんばろう。な?」

ミサト「リョ……リョウジ……/////」


ユイ「一件落着みたいですね」

ゲンドウ「ああ。」

ユイ「都議会の方はいかがでした?」

ゲンドウ「あー、それがな」

ユイ「思わしく無かったんですか」

ゲンドウ「………ああ」

ユイ「でもテレ東の社長さんも良く言って下さってますし……」

ゲンドウ「………不甲斐ないな」

838: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 18:28:43.52 ID:D.XzGkAO
―ミサト宅―

リツコ「生活するタイミングも同じにすること」

アスカ「なんでそこまで………」

リツコ「ゲームの仕組みについて多少調べたのよ」

リツコ「例え二人が完璧に踊りきったとしてもタイミングが微妙にずれると95点止まり」

リツコ「逆に多少ミスしてもお互いのタイミングが完璧に合えば……満点を狙える」

リツコ「素晴らしく良くできたゲームだわ。………売れるかどうかは別だけど」

シンジ「そんなこと言っちゃていいんですか…」

リツコ「はい。という訳で夕食の時間です」

つ【ハンバーグ】ゴトッ

アスカ「あ!私の大好物じゃない!」

アスカ「いっただっき……」


ビリビリ

アスカ「いやあああああん!!!!!!!!!」

シンジ「うわああああああああああああああああああああ」

リツコ「二人にはユニゾンすることを怠れば電流が流れる装置を付けてもらいました」

アスカ「そんな………うぐうううう……」

ビリビリ

アスカ「いやアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
シンジ「うわああああああああああああああ」


リツコ「ちゃんと鍵で開けないと電流が流れちゃうから気を付けてね」


839: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 18:36:28.00 ID:D.XzGkAO
シンジ「いただき………」

ビリビリ

アスカ「イヤアアアアアアアアアアアアアアアア」
シンジ「うわああああああああああああああああああああああああああ」


リツコ「それよりあの二人も……上手くやってるかしらね」


ぶらーん

ミサト「…………」

加持「……………」

マヤ「じゃあ宙返りしてください」

ミサト「い……いきなり出来るわけないでしょ!」

マヤ「いいから、宙返りしたいって願ってみてください」

ミサト「………宙返りしたい宙返りしたい」

くるりん

ミサト「………おっ」

加持「いやはや……すごいな……こりゃあ」

マヤ「実験用の品なんですが第2東映が開発した脳波を読み取り、自由に伸縮するなど高機能のワイヤーです」

マヤ「現在特許申請中で…」

ミサト「あんたんとこの会社…だんだん怖くなってきたわ」

840: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 18:44:13.19 ID:D.XzGkAO
♪チャンチャチャーチャーチャーチャーチャー

シンジ「ほっ」チラッ

アスカ「よいしょ」チラッ


ユイ「お互いを意識するようになりましたねぇ」

ゲンドウ「うう…すまないな……シンジ………」ぎゅうう

綾波「いたいです」

リツコ「それより……例の件はどうなりました」

ゲンドウ「早くて1ヶ月後に可決の見通しだ」

リツコ「………」

ゲンドウ「すまないな。石川にはこちらも色々握られているんだ。」

リツコ「どうしましょうか」

ゲンドウ「可決されたら考えればよい。某協会が提唱する新児ポ法は阻止できた訳だしな。」

ユイ「まさか我々も槍玉にあげられるなんて……ね」

青葉「ネットでもこちらを支持する声が圧倒的多数です」

リツコ「あらいたの若葉くん」

青葉「青葉です」

リツコ「ネットの支持…ね」

リツコ「………………」


841: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 18:50:08.86 ID:D.XzGkAO
チャン♪

シンジ・アスカ「ふう」

ジャン♪

『80点』

シンジ・アスカ「うん。伸びてきた(わ)」

ユイ「すごいわねー。まるで兄弟みたい」

シンジ・アスカ「その例えはどうかと……」

シンジ・アスカ「ミサト(さん)達はどうなの」

リツコ「ええ。上手くいってるみたいで…今日は一晩中やるらしいわ…」

シンジ「へぇ。そうなんですか。」

アスカ「やだっ////」

シンジ・アスカ「えっ」

ビリビリ

シンジ・アスカ「ギャアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」


リツコ「………あしたの撮影も大丈夫そうね」

842: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 18:57:27.87 ID:D.XzGkAO
リツコ「それじゃあ明日頑張ってね」カチャッ

アスカ「あっ………」

シンジ「外れた」

リツコ「それじゃあ私達、食事にいってくるから」

マヤ「練習、頑張ってね」



―ネルフ体育館―

加持・ミサト(キックしたいキックしたい………)

加持・ミサト「ヤアアアアアアアアアアア!!!!!!!」

ズッゴオオオオ……

加持・ミサト「…………完璧だ(わ)」

加持「明日の撮影…バッチリだな」

ミサト「やっ、やっぱり夫婦だからかしら……」

加持「そうだな」ニコッ

ミサト「……………」ジッ

加持「なっ……なんだよミサト」ドサッ

ミサト「…………好き」チュッ

加持「ミサト…………」

加持「……………」ギュッ



アスカ「ミサトは?」

シンジ「仕事。今夜は徹夜だって、さっき電話が。」

アスカ「やっぱり………」

シンジ「しっかしみんな……遅いなぁ」

アスカ「…………」

アスカ「…………」ニヤリ

843: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 19:01:50.08 ID:D.XzGkAO
アスカ「じゃあ、今夜は二人っきり、ってわけね。」

シンジ「えっ」

ガラッ

アスカ「これは決して崩れる事のないジェリコの壁!」

シンジ「はぁ…」

アスカ「この壁をちょっとでも越えたら死刑よ!子供は夜更かししないで寝なさい!」

シンジ「でも……」

アスカ「でもじゃない!」

アスカ「………どうして日本人は床の上で寝られるのかしら、信じらんないわ。」



844: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 19:06:11.50 ID:D.XzGkAO
―深夜―

シンジ「……………」

アスカ(………まだ壁、越えてこないわ)

アスカ(早くしないと帰ってきちゃうじゃない)

アスカ(こうなったら……)

ガラッ

シンジ「……………」

アスカ「……………」スタスタスタ

ガチャ

ジャー

アスカ「……………」スタスタスタ

シンジ「……………」

アスカ「……………」バタン

シンジ「!?」

アスカ(ふふっ……隣に寝とけば……)

アスカ(ちゅ……チューの一つや二つ……)

シンジ「………ねてるの?」

アスカ(お………起きてるのばれた!?)

アスカ(ね……寝言でごまかせば………)

アスカ「んっ…」

アスカ「ママ…ママ……」


アスカ(って何て寝言なのよ………)

シンジ「…自分だって子供の癖に…」

アスカ(うっ………)

845: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 19:09:55.49 ID:D.XzGkAO
アスカ「……………」

シンジ「…………」ジッ

アスカ「…………」チラッ

シンジ「……………」ジーッ

アスカ(や、やだマジで!?)

アスカ(し、シンジの顔が……)

シンジ「……………ん」

アスカ(どうしよう、どうしよう)

アスカ(い…いいわ。寝たふりしといてあげるから存分に熱いキッスを………)


パッ

シンジ「!?」


マヤ「はいカットー♪」


シンジ・アスカ「ええっ!?」

851: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 20:06:16.81 ID:D.XzGkAO
リツコ「二人っきりにしておいたらどうなるか……覗いてたのよ」ニヤニヤ

マヤ「バッチリ撮れてます♪」

ユイ「ふふっ。シンジも男の子なのね~」

ナオコ「可愛いわぁ~」

シンジ「ぇ…ぁ……」

ゲンドウ「んむーむーむー」シバリッ

ゲンドウ「めむむー!(はなせー)」ジタバタ

綾波「……………」

アスカ「…………」ニヤッ

綾波「……………」ムッ


―ネルフ体育館―

ミサト「ん………」

ミサト「あのまま寝ちゃった……」

加持「…………」ZZZ

ミサト「片付けて服着ないと…リツコにまた弱味を……」


グチャッ

ミサト「もう…リョウジったら……だらしないんだから…」

ミサト「畳んで……」


ピラッ


ミサト「ん………?」


ハッ


ミサト「これは………!!!!!!!」

857: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 20:34:12.44 ID:D.XzGkAO
―朝・ネルフ体育館―

マナ「みっなさぁ~んおはようございまぁす♪」

マヤ「今日は使徒戦とゲームのシーンをダブルで撮りたいと思います」

アスカ「はーい」

シンジ「…………」

アスカ「もう、シャッキリしなさいよシャッキリっ」

シンジ「ははっ……」

ユイ「なんだか夫婦みたいね」

ナオコ「そうですねぇ」

シンジ「や…やめてよぉ!」

アスカ「………ふふっ♪」

綾波「………ムッ」

マナ「あれー?リツコさんは?」

マヤ「ああ、センパイならなんかMAGIのメンテナンスだって言ってましたよ」

マナ「ふうん………」


858: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 20:43:23.59 ID:D.XzGkAO
マヤ「四人とも、支度は出来ましたか?」

イスラフェル乙(ゲンドウ)「……ああ」

イスラフェル甲(冬月)「とりあえずこの装甲の薄さはなんとかならんのかね……」

マヤ「仕方ありませんよ。経費削減です。」

イスラフェル甲(冬月)「前々から思っていたが金の削りどころがおかしくないか」

マヤ「エヴァのお二人?」

初号機(加持)「ああ。出来たよ」

弐号機(ミサト)「そうね加持くん」

初号機(加持)「何だよ昔みたいに呼んだりして…よそよそしいな」

弐号機(ミサト)「そーんなことないわよ♪」ニコッ


マヤ「それじゃあ配置お願いしますー!」

マヤ「二人はアフレコよろしくね」


シンジ・アスカ「はい!」

綾波「…………」

859: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 20:47:45.03 ID:D.XzGkAO
マヤ「スタート!」

カチン!

ミサト「音楽スタートと同時に、A.T.フィールドを展開。後は作戦通りに。」

ミサト「2人とも、いいわね?」

シンジ・アスカ「了解!」

シゲル「目標は、山間部に侵入。」

アスカ「いいわね、最初からフル稼動、最大戦速で行くわよ!」

シンジ「分かってるよ。62秒でケリをつける。」

青葉「目標、ゼロ地点に到達します!」


イスラフェル乙(ゲンドウ)「…………」スタスタスタ

イスラフェル甲(冬月)「………………」スタスタスタ


ミサト「発進!」

860: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 20:53:16.37 ID:D.XzGkAO
マヤ「ミュージックスタート!」

日向(いくぞ!)

青葉(おうっ!)

♪チャンチャチャーチャーチャーチャーチャー

初号機(加持)・弐号機(ミサト)「………………」シュバッ

マヤ「お二人とも、都合上イスラフェルの装甲薄いんで手加減してくださいねー」

イスラフェル乙(ゲンドウ)「くるぞ冬月」

イスラフェル甲(冬月)「いままでは歪みあってきたが味方同士……は初めてだな」

イスラフェル乙(ゲンドウ)「ふっ」

マヤ「お二人とも、ワイヤーが上がったら融合の忘れないで下さいね!」

イスラフェル乙(ゲンドウ)「お前と融合……なんて」

イスラフェル甲(冬月)「気色悪い限りだな」

イスラフェル乙(ゲンドウ)・甲(冬月)「奇遇だな」

マヤ「来ます!」

861: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 21:02:40.96 ID:D.XzGkAO
チャン♪チャン♪

初号機(加持)「なあミサト」バシッ

イスラフェル乙(ゲンドウ)「ぐはっ」

弐号機(ミサト)「なに加持くん」バシッ

イスラフェル甲(冬月)「ぐはっ」

イスラフェル乙(ゲンドウ)「…………」バシッ

初号機(加持)「なんかやっぱりおかしいぞ」クルッ


イスラフェル甲(冬月)「…………」バシッ

弐号機(ミサト)「…………自分の胸に聞いてみたら」クルッ


♪チャンチャチャーチャーチャーチャーチャー


アスカ「なんかすごいわね」

シンジ「うん………」

マナ「…………ふむふむ」メモメモ

マヤ「何やってるの霧島さん」

マナ「いやっ……あはは~」

863: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 21:22:17.17 ID:D.XzGkAO
初号機(加持)「自分に?」ババババババババババ
イスラフェル乙(ゲンドウ)「アワワワワワワワワワ」ズキュッズキュッ

弐号機(ミサト)「……じゃあ聞くけど」バババババババババババ
イスラフェル甲(冬月)「アワワワワワワワワワ」ズキュッズキュッ

初号機(加持)「なんだ」クルッ
弐号機(ミサト)「…………」クルッ

マヤ「イスラフェルは融合!エヴァは飛び上がってください!」

青葉(日向!スイッチオンだ!)
日向(任せとけ!)カチッ

イスラフェル乙「冬月!」
イスラフェル甲「ああ!」

ガシッ!

イスラフェル(ゲンドウ・冬月)「………さあ、遠慮なく来るが良い!」

初号機(加持)「?」ヒュン

弐号機(ミサト)「昨日、名刺を拾ったんだけどね」ヒュン




弐号機(ミサト)「…………ヒトミって誰?」




初号機(加持)「えっ」

マヤ「攻撃してください!」

初号機(加持)「……………」
弐号機(ミサト)「たああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

アスカ「な……なんかミサト、マジっぽくない!?」
アスカ「殺気が半端ないわよ!」
綾波「止めないと………」
マヤ「で……でもセンパイに怒られたくないし……」

シンジ「とうさあああああああああああん!!!!!!!!!」

イスラフェル(冬月)「………まずいな」
イスラフェル(ゲンドウ)「ああ」

ズッゴオオオオ!!!!!!!!!!!!!

867: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 21:40:15.26 ID:D.XzGkAO
初号機(加持)「う…………」

弐号機(ミサト)「…………」



マナ「あっちゃー」

アスカ「最後の最後で……」

マヤ「え………エヴァ両機確認しました」

リツコ「無様ね」

マヤ「せ……センパイ、帰って来てたんですか?」

リツコ「イスラフェルの二人は?」

マヤ「意識が無いようで救護に…」

リツコ「また治療費がかかるわね」



弐号機(ミサト)「…………」ヌギヌギ

ミサト「ねえ、加持君。新 器エ エ 下 音ってなにかしら?」

加持「ばっ……そんなデカイ声で……!」

ミサト「ねえ、お   コース本 120分 キ キ大満足オプションのヒトミちゃんってダレカシラー」


マヤ「不潔………」ギロッ

リツコ「 キ…ヌ………////」

870: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 21:52:04.08 ID:D.XzGkAO
―ミサト宅―

ミサト「…………」

ガチャ

ミサト「あれ、開いてる?」

加持「ちゃんと閉めてきたつもりなんだがなぁ」

ミサト「話しかけないで…………」フンッ

マヤ「………不潔です」ギロッ

ユイ「ふふふっ」

ナオコ「しっかし酷い名前の風俗店よねぇ~エ エ 下 音って(笑)」

加持「………いや、冬月先生に」

ミサト「浮気を他人のせいにするなんて最低ね」

マヤ「……最低です」ギロッ


加持「どうしてこうなった」


マナ「お話し中のところ申し訳ないんですが私……夕方から会議があるので」

リツコ「じゃ、早速着替えて頂戴」

アスカ「またあれ着るの?」

シンジ「………仕方ないよ」

アスカ「うぅ………」

871: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 22:13:15.30 ID:D.XzGkAO
マナ「とりあえず、100点を出していただかなければ、こちらとしてもアピールにならないといいますか」

リツコ「わかっていますわ」

マナ「……ならいいんですけど」


アスカ「ちょ…ちょっとシンジ、見ないでよ」ヌギヌギ

シンジ「み……見てないよ!」

アスカ「昨日私にキスしようとしたのに?」

シンジ「なっ……あれは…」

アスカ「こっち向くな●●●」

シンジ「ご……ごめん」

アスカ「シンジも………」ヌギヌギ

シンジ「えっ?」

アスカ「加持さんみたいなこと……考えたりするの?」

シンジ「なっ……////」

くるっ

アスカ「…………私とキスした後、どうする気だったの?」

シンジ「い……え……別に…………」

アスカ「別に?」

シンジ「いや………」ゴクリ

アスカ「何なのよ」

ガラッ

シンジ・アスカ「!?」

綾波「………時間よ」

シンジ「あ……綾波かぁ、ビックリさせないでよ」

アスカ「…………」チッ

綾波「調子に乗らないで」ボソッ
アスカ「……………」ムッ

873: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 22:19:31.10 ID:D.XzGkAO
リツコ「時間がないから一発で決めるように」

アスカ・シンジ「はいっ!」

マヤ「それじゃあスタート!」
アスカ「行くわよ、シンジ」

シンジ「うん!」

♪チャンチャチャーチャーチャーチャーチャー

アスカ・シンジ「はっ」スタッ

アスカ・シンジ「ほっ」シャン

マヤ「良い感じです!」

ミサト「す……凄い進歩じゃない」

リツコ「ビリビリ君のお陰ね」

ミサト「…………時々あんたが怖くなる時があるわよ」

リツコ「リョウちゃんと一緒に……どう?」

ミサト「遠慮しとくわ」


アスカ・シンジ「右!左!右斜め!」バッ

シンジ(すごいや……アスカ!)スタッ

アスカ(ふん。私だってやれば出来るのよ。)スタッ


綾波「…………いけるわ」

874: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 22:25:04.14 ID:D.XzGkAO
ミサト「二人ともラストスパートよ!」ニギッ

加持「頑張れ!」ニギッ

ミサト・加持「あっ………」

ミサト「…………」パッ

リツコ「素直じゃないんだから」

♪チャンチャチャーチャーチャーチャーチャー


アスカ「決めるわよ!」クルクル

シンジ「わかってる!」クルクル


ジャン♪

アスカ・シンジ「…………」スタッ


ナオコ「あら………」

マヤ「すごい…………」

ミサト「ピッタリ……ね」


マヤ「て、点数出ます!」

ミサト「………」ゴクリ

加持「………」ゴクリ

マヤ「………」ゴクリ

ナオコ「………」ゴクリ

ユイ「………」ニコニコ

綾波「………」

リツコ「………」ニヤッ

マナ「………」

アスカ・シンジ「…………」ゴクリ

875: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 22:29:16.20 ID:D.XzGkAO



ジャン♪





『100点』



マヤ「ひゃ……ひゃくてんです」

アスカ「やった……やったわよシンジ!」ピョン

シンジ「う……うん!」

ミサト「キャア!やったわ!」ギュッ

加持「あ………ああ。」ギュッ

ミサト「あっ………///」

加持「………すまなかった」

ミサト「ううん…ご無沙汰だったしね…」

ミサト「愛人作られるよりはいいわ」ニコッ

加持「じゃあ、来週も……」

バチン

ミサト「調子に乗るな。」

マヤ「やりましたねセンパイ!」

リツコ「まあね」


マナ「……………」


876: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 22:36:16.32 ID:D.XzGkAO
ワーワーキャーキャー

マナ「じゃあ、これから会議がありますので失礼します」ニコッ
ユイ「え、ええ。」

ガチャ

マヤ「センパイ!私達もやりましょうよー」

リツコ「えっ……」

マヤ「スイッチオン♪」

♪チャンチャチャーチャーチャーチャーチャー

リツコ「…………」スタッ

マヤ「……ほっ……あれっ」ヘナッヘナッ

リツコ「…………」スタッ

マヤ「よいしょ………」ヘナッヘナッ
チャン♪

マヤ「あ、点数出ますよ」

ジャン!

『87点』

マヤ「わっ!意外な高得点ですね♪」

シンジ「わあ!最初なのにすごいや!」

アスカ「上手くなったんじゃない?」

ワーワーキャーキャー


ナオコ「………!」
ナオコ「…………」タッ


ガチャ


リツコ「………母さん?」

878: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 22:48:22.95 ID:D.XzGkAO
ナオコ「………待って!」

マナ「あら、リツコさんのお母様」

ナオコ「………良かったの?」

マナ「何が、ですか?」

ナオコ「………リツコのこと、見抜いてたんでしょ」

マナ「さあ……」

ナオコ「ちょっとゲームの中を見たらね……点数が10点、加算されるように設定が改変されてたのよ」

ナオコ「全く…あの子がしそうなことだわ」

マナ「ああーだから使徒戦の時に居なかったんだぁー」

ナオコ「………良いの?」

マナ「うちのゲームシステムは店舗にて改変されることを防止するために色々工夫してるんですけどね」

マナ「………まだまだ改善の余地があることがわかりました♪」ニコッ

マナ「それに100点だって、きちんと表示されてるなら何も問題ありません」

マナ「上の人間も……なにか理由をつけて減額を狙いたかっただけなんだろうけど……」

マナ「私、そう言うの好きじゃないからいいんですよ」

ナオコ「どこも不景気だから…ね。」

マナ「それに二人が90点以上とることを…リツコさんは信じてたんでしょ」

マナ「90点だって難しいですよ、相当。」ニコッ

ナオコ「…………」

マナ「わざわざありがとうございました。じゃ、仕事があるんで……」スタスタスタ


881: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 22:57:38.99 ID:D.XzGkAO
ナオコ「………」

ナオコ「帰って叱んなきゃね」

プルルルルルルル

???「やあ、君か」

マナ「どうも。ゼガの霧島です。」

???「どうだ、目的は達成出来たか」

マナ「ええ。計画通りネルフ内に侵入成功。MAGIとの接触も成功しました。」

???「で、パスワードは」

マナ「赤木リツコ博士のMAGI接続のPCがゲームに仕掛けたウイルスに上手く掛かってくれました。」

マナ「いまからお送りします」

???「ゲーム内のウイルスは?」

マナ「感染確認と同時に消去ゼガ側に発覚することはありません。」

???「よくやった。しかし…パスワードの桁がアホみたいに多いな……」

マナ「そうですね。解除まで10日前後掛かるかもしれませんね」

???「石川の方も上手くいっている。……君には良い席を用意して待っておこう」

マナ「ありがとうございます♪」

886: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 23:25:53.86 ID:D.XzGkAO
アスカ「…………」ふう

シンジ「大変な大仕事……だったね」

アスカ「あとでリツコにビフテキでも奢って貰わなきゃ割に合わないわ」

シンジ「あれ……そう言えば母さんは?」



ミーンミンミンミーンミーンミンミンミーンミーンミンミンミーン

―病院―

ゲンドウ「冬月…起きたか」

冬月「……………」

ミーンミンミンミーンミーンミンミンミーン

ピッピッピッピッ……

ゲンドウ「……死んではいないようだな」

冬月「…………」

ガラッ

ゲンドウ「ああ……食事なら……」

ユイ「………あなた」

ゲンドウ「…………ユイ」

887: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 23:32:59.18 ID:D.XzGkAO
ゲンドウ「シンジは上手くいったか」

冬月「……………」

ユイ「ええ。先ほどスポンサーさんから電話がありましたよ」

ユイ「予定通り支援させて貰いますって」

ゲンドウ「………そうか」

ゲンドウ「後で誉めてやらんとな」

ユイ「……………」

ミーンミンミンミーンミーンミンミンミーン

ユイ「……………」ギュッ

ゲンドウ「!?」

ゲンドウ「えっえっ……」ドキドキ

ユイ「いつもお疲れさま」ニコッ

ゲンドウ「あ………ああ」

ユイ「何て言うか……使徒と戦ってた時より今は、格好よくみえる」チュッ

ゲンドウ「………なっ、病院だぞ」

ユイ「ふふふっ。じゃ、また明日ね」

ゲンドウ「……………」


ミーンミンミンミーンミーンミンミンミーンミーンミンミンミーン

冬月「……………」

冬月「…………今日は勘弁してやるさ、六分儀」ボソッ


889: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/15(月) 23:52:28.18 ID:D.XzGkAO
             ,. -‐ ''"  ̄   ̄`ー-、
           __/‐,:-'"´   、      ',
            / ,:=、 ';ヘ       ',   ,    !
.           / / ./≧_l,ヘ , , i  !   , !    |
         i. '  l !   i. |l∧!__,イ__,'/ ! __  '、
            !   、 |=、 レl7ラi,Z_ iノ/リ'´i }    \
          V゙ヽヾrf'p!     '-'゙.  l/ノ/  、   、ヽ
             ` ゙リ          /∧!  l    ヽ`
                  ,!ヽ、 __,    / V:| .ハ:Nヽlヽ|
               レV \¨   /  |/;リ` _フ、
                ヽ/ヽ -.イ    ヽソ リ
               / ./ .>-──--`、
              ///> '´ _ _ ___ __  l
               //.//_´,,==--_---_\i
              / .i,/ '"_ __..- './´/.    \}
          |::/丶,'"´   ヽ.//       .|〉
          |/lヽ/      :}        /
          //|::::| i :   .:::}         /
         /::::/{::::|: i : : \く      / }
         |:::イ |ヽ|: : : : :i  .{`ー-,,____,,/
         |::/ i::::ヽ : : : :i .{゙==__==}
         |/  〉::::| 、i  i `Tー,,_,,,--}、


次回予告よ。

膨らむ期待
膨らむ 間
膨らむ………

さぁーて次回も見てくれなきゃ


………嘘つき

936: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:04:28.47 ID:9VcztgAO
―第拾話、撮影開始―

アナウンサー『現在放映中の特撮ドラマ新世紀エヴァンゲリオンが大変なブームを巻き起こしています』

アナウンサー『現場の山岸さーん』

山岸「はい。」

山岸「こちらでは新世紀エヴァンゲリオンの撮影が行われているんですが……大変な騒ぎです」

ギャラリー「キャアアアア!加持くんよおおおおお」ワーワー

ギャラリー「何、加持リョウジチョーイケメンじゃん!」

加持「やあ」ニコッ

ギャラリー「キャアアアア!!!!!マジかっけえええええ!!!!!」キャッキャ

938: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:09:24.77 ID:9VcztgAO
山岸「このように…すごい騒ぎになってます。」

山岸「ギャラリーの一人にお話を聞いてみましょう」

お前ら「きょ、きょ、きょ、きょ、今日は…」

お前ら「あ、あ、あ、アスカたんを見にきますた!……フヒッ咬んじゃった」



加持「すんごい人だかりだなぁ」

アスカ「加持さんがミサトと結婚してるなんて知ったらあの人たちはどうなっちゃうのかしらね」

加持「アスカのファンだってそうさ」

アスカ「な!か、か、加持さん!!!!」

加持「あははアスカはからかい甲斐があるなぁ~」

アスカ「………ムッ」


939: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:12:34.04 ID:9VcztgAO
リツコ「全く…デパートの中まで入ってこられちゃ…撮影になんないわね……」プハー

加持「禁煙だよ…リッちゃん」

マヤ「でももう納期迫っちゃってるんですから…」

リツコ「仕方ない…か」

マヤ「それじゃあスタート!」

加持「何だ…ここ、水着コーナーじゃないか…」

アスカ「ねぇねぇ、これなんかどう?」クイッ

加持「いやはや、中学生にはちと早すぎるんじゃないかな?」

アスカ「加持さんおっくれてるぅ~。今時こんくらい、あったりまえよぉ。」

マヤ「はいカット」

アスカ「ふう……」

お前ら「アスカアアアアアアアア!!!!!!!!」


940: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:14:01.85 ID:9VcztgAO
アスカ「………はいはい」ニコリッ♪

お前ら「ウオオオオォオオオォォオオ!!!!!!!」ガタン

リツコ(なによ……アスカアスカって………)

お前ら「リツコォオオオォォオオ!!!!!!!」

リツコ「!」

お前ら「リッちゃアアアアアアアアアアアアアアアアん!!!!!!!」

リツコ(し、し…仕方ないわね)


リツコ「は~い♪」ニコリッ

お前ら「アスカたんが見えない!邪魔アアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」

リツコ「…………」


941: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:15:45.31 ID:9VcztgAO
―ネルフ―

アスカ「はあ………」

シンジ「お疲れさま」

アスカ「ありがと。お腹いたいわ………」

シンジ「便秘?」

ガスッ

シンジ「んひっ!?」

アスカ「皆さんお馴染み女の子の日二日目よ」

シンジ「ひゃ……そうなんら……」(あ、そうなんだ)

アスカ「あーなんかイライラしてきたわ」イライラ

シンジ「怖いよアスカぁ…」


943: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:24:34.32 ID:9VcztgAO
綾波「そう言えば…どこまですすんだの?」

青葉「ああ…先週の第八話が放送されましたが大好評でしたよ」

日向「アスカも初登場ながら人気ランキング二位に食い込んでます」

アスカ「………一位は誰なのよ」

リツコ「レイよ」

綾波「ふっ………」ニヤッ

アスカ「キシャー!」

綾波「で、第七話は?」

青葉「え……ああ………」

青葉「それが……」

マヤ「ネット上の評判が……芳しくないといいますか…思わしくないといいますか……」

リツコ「誰得」

綾波「えっ」

リツコ「コールされまくりだったらしいわよ」ニヤッ

ミサト「リツコ!もうちょい言い方が……」

綾波「そう…ですか」

リツコ「株価も下がれば夕飯がおいしくいただけるんだけど」

ミサト「いじわる婆さんね」

リツコ「婆さんは余計よ」


944: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:27:33.14 ID:9VcztgAO
加持「それより…台本がまだ上がってこないんだがどうしたんだいリッちゃん」

リツコ「まるで筆が進まないのよ」

リツコ「アアアアアアアア!」ガバッ

ミサト「あんた、もう納期は迫ってるんでしょ」

青葉「納期……というよりはデッドラインでしょうか」

ミサト「デッドライン?」

加持「随分おどろおどろしい響きだなぁ…」

青葉「これが予定表です」

ミサト「只今第八話まで終了…。」

日向「今日は月曜日ですよね。第九話の放映スケジュールは……」

加持「こ……今週の水曜日!?」


945: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:29:00.34 ID:9VcztgAO
ミサト「リツコあんたどういうつもりなのよ!」グワッ

リツコ「だ……だって……先週の撮影の練習で3日くらい使っちゃって……」

ミサト「それはいいとして脚本よ!書き溜めとかしてないの!?」

リツコ「……………」

ミサト「あんたね………」

ミサト「って…あれ、そんなこといいながら結構進んでんじゃない」

リツコ「あ?えっ!あれ!こ……これは……」ガサガサ

ミサト「なによ見せてみなさいよ」

リツコ「あっえっ…こ…これは……」


946: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:30:09.23 ID:9VcztgAO
ミサト「どれどれ……」

ミサト「レイが美しい身体をシンジにいやらしくも艶やかに…見せつける。」

ミサト「と、シンジは思わず 起を……」

加持「こ……これは……」

リツコ「あ……アハハハハハハハハ」

ミサト「なんで台本書かないで●●小説なんかを書いてんのよ!!」

リツコ「売れるかなーって」

ミサト「………その前に捕まるわよ」



947: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:31:15.95 ID:9VcztgAO
ミサト「おら!書けッ!」バチン!

リツコ「………うう」

マヤ「セーンパイ!」

リツコ「……なによマヤ。いまあなたと遊んでる場合じゃないの」

マヤ「そんな意地悪言わないで下さいよー」

マヤ「プラグスーツに凄い機能を付けたんです!!!!!」

加持「ほお……」

リツコ「どんな機能か見せて頂戴」

マヤ「了解です♪」

マヤ「スイッチ、オン!」

ポチッ

948: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:33:41.96 ID:9VcztgAO

……………ムク
………ムクムク

ミサト「?」

ムクムクムク

ムクムクムクムクムクムクムクムクムクムクムク

アスカ「な……なによ……コレ」

シンジ「プラグスーツが膨らんでる?」

マヤ「はい。」


綾波「………で?」



マヤ「え?」


綾波「どうなるの?」

マヤ「どうにもならない」

綾波「……そう」

マヤ「はい」



949: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:35:22.78 ID:9VcztgAO
ミサト「……………」ギロッ

マヤ「ひいっ」

ミサト「このくそ金も時間もない時に何をやってんのよ!」

マヤ「いや、これには耐熱機能もついてて……弐号機(着ぐるみ)にもお揃いの機能を……」

ミサト「弐号機にまで………」


ユイ「忙しいせいか……なんだか皆ピリピリしてるわね」

ナオコ「ええ。なんだか最近特に。」

ユイ「それに引き替え……この人は……」

ゲンドウ「…………」ジーッ

冬月「碇、さっきからずっと鏡を睨み付けとるようだが……どうした?」

ゲンドウ「………笑顔の練習だ」

冬月「そ…そうか」

ゲンドウ「ああ」

ナオコ「ふふっ」

ユイ「………はぁ。」


950: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:37:29.86 ID:9VcztgAO
ゲンドウ「しかし、職場が険悪な雰囲気だと言うのは由々しき事態だな」

冬月「それもそうだな…何だかんだで皆疲れているんだろうな」

ゲンドウ「………そうだ」

冬月「どうした碇」

ゲンドウ「温泉、行こう」

冬月「………現実逃避か」

ゲンドウ「違う。ネルフのメンバーで温泉へ慰安にいこうと言っているのだ。」

ゲンドウ「慰安旅行もまだだったからな」

冬月「しかし、締め切りも近い上に借金の返済で…予算もそんなにないぞ」

ゲンドウ「構わんよ。予算なら私のポケットマネーから出す」
ゲンドウ「撮影も温泉ですればよかろう。ルネッサンス辺りならプールもついている。」

ゲンドウ「はたまたプリンセス天功がプロデュースした家族で楽しめる浮翌遊風呂も……」

冬月「……家族サービスが目的なら他でやってくれ」




(※注・箱根ルネッサンスは実在する箱根ユ○ッサンとはなんら関係はありません)

951: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:41:33.61 ID:9VcztgAO
―二日後―

シンジ「わあ!温泉だ!」

綾波「温泉ね」

アスカ「…………温泉か」チッ

ミサト「で、脚本は書けたの」

リツコ「まあね。軽く二日程徹夜したけど。」

加持「クマがひどいなこりゃ……」

ミサト「ふうん。で、どんな内容なの」

リツコ「マグマ」

ミサト「は?」

リツコ「熱膨張」

加持「?」

リツコ「何気なく書いた●●小説も役に立つもんね。フヒッ」

ミサト「なんか…大丈夫リツコ」

リツコ「それに今回わかったことがあるのよ」

リツコ「〆切を守ってばかりじゃだめよ。攻めなきゃ。」

ミサト「……だからなんなのよ」


952: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:45:32.32 ID:9VcztgAO
加持「それよりマヤちゃんは?」

リツコ「後から来るそうよ。なんか……もの凄い使徒を作るんだって張り切ってたわ」

ミサト「その発言だけ取ると……マヤちゃんはもはや神様ね」

―箱根ルネッサンス―

支配人「御皆さん今日はようこそ御おいでにおなりましたね」

支配人「私支配人の本田と申します」

ゲンドウ「すまないな。急に撮影に使わせて欲しいと頼んでしまって……」

アスカ「今時蝶ネクタイってどうなのよ。セカンドインパクト前じゃあるまいし…」ボソッ

綾波「全くマッチしてないハッピもセカンドインパクト度、高いわよ」ボソッ

シンジ「聞こえるよ…二人とも」

953: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:47:13.74 ID:9VcztgAO
支配人「いえいえ。私、メカ系の絵を描くのが趣味でしてね。」

支配人「御エヴァンゲリオン様、御最高です。」

支配人「御ネルフ様の御一行様のお為でしたらお貸しきりくらい……と申したいところなのですが…」

ゲンドウ「が?」

支配人「もう一件……お大事なお取引先のご宴会が入ってしまいまして」

ゲンドウ「構わん。むしろ世話を掛けるのはこちらのほうだ。」

支配人「いや、御司令殿にそう御おっしゃってお頂けますと……」

支配人「ではでは、とりあえずお荷物をお部屋の方へお運びいたします。」


アスカ「なんだか凄く丁寧な人ね」

シンジ「あれは丁寧っていうか……」


954: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 11:59:55.20 ID:9VcztgAO
アスカ「わあああ!」

アスカ「素敵な眺め!オーシャンビューねー」キャッキャ

綾波「…………」

シンジ「…………」

アスカ「………そんな顔しないでよ」

アスカ「あー!もう周り中、山山山なのは分かりきってんのよ!ウキー!」

ミサト「ま、ホント三人には可哀想なことしちゃったわね」

加持「こんなときに修学旅行……とはなぁ」

シンジ「修学旅行に行けなくて悔しがるシーン撮るの…なんだかアレだったよね」

アスカ「リツコってホント鬼よね」

リツコ「芸術に犠牲はつきものよ」

ミサト「逃げ口上になると思うなよ」

956: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 12:06:29.82 ID:9VcztgAO
アスカ「スカイダイビングしたかったわ……」シュン

綾波「お魚さんと触れ合いたかったわ……」シュン

リツコ「………」

リツコ「よろしい。私がなんとかしましょう」

アスカ「……なんとかなるの」

リツコ「ええ。この私に任せておきなさい」ニヤッ

綾波「………」


958: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 12:20:11.40 ID:9VcztgAO
アスカ「………」フワフワ

シンジ「わ…わぁい……」フワフワ

リツコ「どう?」

アスカ「どうって……」

バシャッ!

アスカ「そりゃなんか浮かんでるわよ!」

アスカ「目をつむれば空を飛んでる気がしなくもないわよ!」

綾波「私はしないけど」

アスカ「でもなんなのよ?これは?お風呂よね?スカイダイビングじゃないわよね?ね?」

リツコ「浮翌遊風呂~」([たぬき]風に)

リツコ「かのプリンセス天功がプロデュースしたのよ。すごいでしょ」

アスカ「……………」

ツンツンツンツンツンツンツンツン


綾波「赤木博士……これは?」

ツンツンツンツンツンツンツンツンツンツンツンツン

リツコ「ドクターフィッシュよ」

リツコ「存分にお魚さんとの触れ合いを楽しんで頂戴」

綾波「…………」

ツンツンツンツンツンツンツンツンツンツンツンツンツンツン

959: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 12:33:00.04 ID:9VcztgAO
アスカ「いいわけないでしょおおおお!?」

綾波「ないわ」

リツコ「えー……ダメ?」

アスカ「ダメに決まってんじゃない」

リツコ「でもスカイダイビングなんて………」

アスカ「この際スクーバダイビングでもいいわよ」

綾波「お魚さん………」

リツコ「そうね………」

ミサト「せめて…なんとかしてあげなさいよ」

リツコ「そういえば今後の撮影なんだけど…」

リツコ「スキューバダイビングと言えなくもないし」

リツコ「……お魚さんと触れあえなくもないわ」

アスカ「……マジ?」

リツコ「マジよ」

リツコ「でも……碇司令と副司令にやって貰う予定だったのだけれど」

アスカ「やる!やるわ!」
綾波「………やります」


アスカ「…………」
綾波「…………」

968: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 21:38:58.49 ID:9VcztgAO
―プール―

加持「じゃあスタートだ!」

カチン!

シンジ「それって、日本語の設問が読めなかった、って事?」
アスカ「そ。まだ漢字全部覚えてないのよね、向こうの大学じゃ、習ってなかったし。」

シンジ「大学?」

アスカ「あ、去年卒業したの。でぇ、こっちのこれはなんて書いてあるの?」

シンジ「あ、熱膨張に関する問題だよ。」

アスカ「熱膨張?とどのつまり、ものってのはあたためれば膨らんで大きくなるし冷やせば縮んで小さくなる、って事じゃない。」

アスカ「あたしの場合、胸だけ暖めれば、少しはおっ……おっぱ……」

アスカ「///」

加持「カット!」

リツコ「……これで八回目よアスカ」

アスカ「だっ!だってお……お   なんて恥ずかしいセリフ……」

リツコ「[禁則事項です]晒しといていまさら純情ぶってんじゃないわよ」

アスカ「あ!あれは…事故みたいなもんで……」

リツコ「ご覧なさいレイを」

アスカ「?」

綾波「お   お   お   お   お   お   お   お   お   お   」

シンジ「綾波………」

969: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 21:43:34.29 ID:9VcztgAO
アスカ「シンジ、みてみて!」

アスカ「バックロールエントリー!」

ザブン

加持「はいカット。お疲れさん。」

加持「テイク12、か…乙女心は複雑だな」

リツコ「全く、アスカって見た目によらずどんくさいのよね」
ミサト「っていうか今気がついたんだけどさぁ」

ミサト「このプールネルフのにそっくりよね」

支配人「左様でございます」ヌッ

シンジ「わっ!」

支配人「こちらの御プールはですね、御ネルフ様の御プールの御作りを参考にさせていただいてまして。」


アスカ「……なんか旅行だってのにテンション下がるわね」


970: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 21:51:21.47 ID:9VcztgAO
リツコ「じゃあプールサイドの撮影も終わった事だし」

リツコ「はじめるわよ」ニヤッ

ミサト「またあんた何を企んでるのよ」

リツコ「ドキッ!女だらけの真夏の美少女水泳大会~」

アスカ「ハアアアアアア?」

リツコ「人が二人以上集まれば社会が生まれる」

リツコ「そして……争いも生まれる。自然の摂理ね」

アスカ「で、なんで私達がそんな下らないことやんなきゃなんないのよ」

リツコ「マヤがこっちに来るまでまだ時間が掛かりそうだからその内にどっちが潜るか決めようと思って」

アスカ「今回改造したのは弐号機なんでしょ。だったら私が……」

リツコ「プラグ内は別撮りだし中のひとは視聴者には分からなくてよ」

アスカ「む………」


971: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 21:58:39.71 ID:9VcztgAO
アスカ「もう……仕方ないわね」

アスカ「負けないわよ!」

綾波「ええ。」



加持「しかしリッちゃん、なんだってこんなことを…」

リツコ「特典映像用よ」

加持「DVD、発売決まったのか」

リツコ「モチのロンロンよ。」

リツコ「下らない映像撮りまくって」

リツコ「とりあえず単品、ボックス、完全版ボックス、リマスター版ボックスに分割して付けるつもりよ」

加持「いやはや…商魂逞しいと言うかなんと言うか」


974: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 22:10:43.56 ID:9VcztgAO
リツコ「ミサトー!支度できたあ?」

ミサト「………なんだってこんなカッコを…」

ワァオ!

シンジ「ビ」

冬月「キ」

加持「ニ」

ゲンドウ「………だと」

ミサト「ん……もぉ」プルン

一同「おおー」

リツコ「………チッ」


リツコ「それじゃあルールを説明するわ。」

リツコ「まずミサトをプールに投入します。」

ミサト「あ…あたし!?」

リツコ「逃げ回るミサトの水着(上)を先に取った方が勝ち」

リツコ「無駄なその身体を少しは役立てなさい」

ミサト「待ちなさいよ。あんたねあたしがカナヅチなのを……」

リツコ「はい、スタート」ピーッ

綾波「………」キッ

アスカ「………」キッ

バッチャーン!

ミサト「えっえっえっ」

976: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 22:15:32.24 ID:9VcztgAO
ミサト「ちょ、ちょっと待って!待ってよ!」

綾波「…………」グワッ

バシャッ!バシャッ!

アスカ「………」グワッ

バシャッ!バシャッ!バシャッ!

シンジ「バタフライ……」ゴクリ

加持「二人ともやるなぁ」

ミサト「やだ!来ないで…来ないでよぉ!」

リツコ「そんなちんたらあるってたら取られるわよ!」

ミサト「じゃあどうすればいいってのよ!」

リツコ「さあ」

ミサト「リツコあんた覚えときなさいよ!」

978: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 22:22:39.07 ID:9VcztgAO
アスカ(レイも中々やるわね)ゴボゴボ

アスカ(大人しいくせしてやる時きゃやるのよね)ゴボゴボ

アスカ(ふん。私が上だってこと知らしめてやるわ!)ゴボゴボ

アスカ(ずえっえええええええったい、負けないんだから!)ゴボゴボ

綾波「私も負けない……」

綾波「絶対負けない」

綾波・アスカ「キシャー!」

ミサト「キャアアアア!!」

加持「……しかし特典映像が三十路を狙って必死に泳ぐ女子なんて果たして受けるのか?」

マヤ「なんか酸っぱいですよね」

シンジ「帰って来てたんですか」

マヤ「ええ。ちょっと前に。でもタイミング見計らってました。」

加持「賢い選択だと思うよ」

979: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 22:34:10.80 ID:9VcztgAO
綾波・アスカ(いける!)

リツコ「遂に!遂にミサトのビキニを……掴んだああああ!」

シンジ「司会まで始めちゃいましたよ」

加持「ハハハハ……」

アスカ「…………」

綾波「…………」


プルン!

ミサト「キャア!」


リツコ「果たして勝者は……」


綾波「………取ったわ」

アスカ「……………」


リツコ「レイ!!!!!!!!!」

ワーワーヒューヒューワーワーヒューヒュー(効果音)




加持「アイデアは良かったんだけどな」

マヤ「なんか盛り上がらないっていうか」

冬月「冷静に考えれば葛城くんの水着をどうしたって仕方あるまい」

シンジ「……しょっぱいですよね」

青葉「一人例外はいるようですが」



日向「イヤッホォオオオォォオオ!!!!!」ガタン

982: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/03/20(土) 22:51:53.41 ID:9VcztgAO
リツコ「と、言うわけで大乱戦の末レイがマグマダイブ権を得ることになりましたー」

アスカ「なんていうかあれ、捻り過ぎて正直失敗だったわよね」

ミサト「…なんか私が滑っちゃったみたいで恥ずかしかったわ」

マヤ「じゃ、早速これを着てね」

アスカ「ちぇっ……私がやりたかったのになぁ」

綾波「………プラグスーツ?」

マヤ「そうよ。」
マヤ「弐号機も改造したらちょっとスペースが余っちゃって」
マヤ「で、丁度プラグスーツに膨らむ機能をつけたから調整しようと……」
綾波「……着たまま膨らむの?達磨みたいに?」
マヤ「ええ」

綾波「………アスカ」

アスカ「な……何よ」

綾波「どうぞ」

アスカ「いいわよ、どうぞ」
綾波「そんなこと言わずにダイビングしたいんでしょ」
アスカ「あんただって魚と触れ合いたいんでしょ」
綾波「別に」

アスカ「私だってそんな別に」
ゲンドウ「じゃあ私がやる」
冬月「じゃあ私もやる」
ユイ「私も」
ナオコ「私も」
リツコ「私も」
ミサト「じゃ私も」
加持「俺も」
日向「僕も」
青葉「僕も」
シンジ「えっと…僕も」
綾波「じゃ。私も」

アスカ「えっ!」
アスカ(な!なんで皆いきなり……)
アスカ(でも…皆やりたがってるってことは案外楽しいかも知れないわ)

アスカ「し……仕方ないわね。私がやってあげても……」

一同「どうぞどうぞ」

アスカ「………」