1: トマト 2011/06/12(日) 21:01:16.70 ID:hIWKB2zAO
このスレは上条さん家のベランダに様々な人が引っ掛かる話です。

別なマンガのキャラも引っ掛かるので注意してください。

では始まります。

引用元: 上条「朝起きたらベランダに…」 

 

とある魔術の禁書目録(14) (ガンガンコミックス)
鎌池和馬
スクウェア・エニックス
2: トマト 2011/06/12(日) 21:01:55.47 ID:hIWKB2zAO
フィアンマ「腹が減った」

上条「」

フィアンマ「腹が減ったと言っているだろう」

上条「いや、ちょっ、えぇぇ!?」

フィアンマ「うるさいな、静かにしろ」

上条「いや、朝起きてベランダに全身真っ赤な男が引っ掛かってたら誰でも驚きますよ!?」

フィアンマ「いいから腹が減った。だからさっさと何か作れ」

上条「わけがわかんねぇ…けど不幸だぁぁぁ!!」

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) 2011/06/12(日) 21:02:21.07 ID:hIWKB2zAO
上条「と、とりあえず野菜炒めくらいしか出せませんが…」スッ

フィアンマ「いただきます、ごちそうさま」パクッ

上条「えっ早っ!」

フィアンマ「不味いな」キッパリ

上条「そんなはっきり言うなよ!ちょっとぐらい気使ってくれないと上条さん泣きそうなんだけど!」

フィアンマ「そんなの俺様の知ったことじゃない」

上条「何この人…」

4: トマト 2011/06/12(日) 21:02:53.57 ID:hIWKB2zAO
上条「というかお前は一体どこの誰なんだよ?」

フィアンマ「神の右席リーダー、右方のフィアンマだ」

上条「…うん、全然分かんないな。で?何であんなとこに引っ掛かってたんだ?」

フィアンマ「少々追われている身でな」

上条「追われてる?一体誰に…」

フィアンマ「ムキムキ、板倉、全身ピアスの三人に」

上条「うん、さっぱり分からない」

5: トマト 2011/06/12(日) 21:03:29.34 ID:hIWKB2zAO
上条「あぁ、ちなみに俺の名前は上条当麻って言うんだ、よろしくな」

フィアンマ「興味ないな」

上条「ひどい!」

ピンポーン

上条「ん?誰か来たな」

上条「はいはーい、今出ますよっと」

ガチャ

ヴェント「……」

上条「……」

上条(ぜ、全身ピアスっぽい人来たぁぁぁ!!)

7: トマト 2011/06/12(日) 21:03:59.72 ID:hIWKB2zAO
ヴェント「…ここに真っ赤な男は来てないかい?」

上条(と、とりあえずシラを切るべきか…?)

上条「い、いやー上条さんはそんな人知りませんのことよ?」

ヴェント「あっそう」

上条(ほっ、良かったこれで帰ってくr)

ヴェント「あんた私にシラ切るなんて良い度胸してんじゃないのさ」ニヤリ

上条「」

上条(バ、バレてるぅぅ!心の中読まれたのかぁぁぁ!?)

8: トマト 2011/06/12(日) 21:04:40.18 ID:hIWKB2zAO
ヴェント「覚悟は出来てるわよねぇ」スッ

上条「えっちょっ、そのハンマーどっから出したの!?」

ヴェント「[ピーーー]」キィン

上条「くっ」バキーン

ヴェント「はぁ?」

上条「あ、危ねぇ…何だ今のは」

ヴェント(こいつ…今の攻撃をどうやって…)

上条(くそっ…何だ今のは、超能力じゃないのか?)

フィアンマ「おい、さっきからうるさいぞ。テレビの音が聞こえんだろう」

ヴェント「」

上条「」

ヴェント「やっぱりいんじゃねぇかぁぁ!」

上条(何でこのタイミングで出てくんだよぉぉぉ!)

9: トマト 2011/06/12(日) 21:05:06.20 ID:hIWKB2zAO
フィアンマ「騒がしいと思ったらヴェント、お前だったのか」

ヴェント「いや、ここで何してんのよ、アンタは!?」

フィアンマ「俺様はテレビを見てただけだ」フンスッ

ヴェント「そういうこと聞いてんじゃねぇんだよ!」

フィアンマ「今良いとこなんだよ、だから出直して来てくんない?」

ヴェント「誰が出直すかぁぁぁ!」

上条(あれ?上条さんもしかして空気?)

10: トマト 2011/06/12(日) 21:05:49.37 ID:hIWKB2zAO
上条「あ、あの~」

ヴェント「あん?」ギラッ

上条(こ、怖ぇ!)「お、お二人はどういったご関係で…?」

フィアンマ「俺様の下僕だ」

ヴェント「誰が下僕だ!私は神の右席の一人、前方のヴェントって肩書きがあんのよ!」

フィアンマ「おい、ブラコンを忘れているぞ」

ヴェント「誰がブラコンだこらぁ!」

上条(何か御坂と似てるな…)

11: トマト 2011/06/12(日) 21:06:17.22 ID:hIWKB2zAO
ヴェント「いいから帰んぞ!アックアとテッラもアンタのこと探してんだから」

フィアンマ「嫌だ」キッパリ

ヴェント「は?」

フィアンマ「嫌だ」キッパリ

ヴェント「ゴメン、何か耳腐ったっぽいわ。もう一度言ってくんない?」

フィアンマ「嫌だ」キリッ

ヴェント「えっ何で?しかも何で最後だけカッコつけたの!?」

フィアンマ「俺様神の右席飽きた」

ヴェント「飽きたからやめますってか…?」

フィアンマ「うん」コクリ

ヴェント「ブチコ」スッ

上条「落ち着いて、落ち着いて、とりあえずハンマーしまいましょう」

12: トマト 2011/06/12(日) 21:06:57.77 ID:hIWKB2zAO
――上条家室内

ヴェント「」イライラ


フィアンマ(テレビ見てる)

上条(何だこの空気)

上条(いや、おかしいよね。朝起きてベランダに布団干そうとしたら何か芋づる式にイベントが発生してってんだけど)

上条(何これ?新手の死亡フラグ?)

上条(やべーよ、死にたくねーよ、まだやり残したことたくさんあるよ、未練たっぷりすぎて浮かばれねーよ)

ヴェント「おい」

上条「ひゃ、ひゃい!」ビクッ

ヴェント「客を家に上げたなら茶の一杯ぐらい出すってのが常識じゃないの?」

上条「あっ、そ、そうですね!じゃ今すぐ用意しますんで」

フィアンマ「あっ俺様の分も頼む」

上条(お前はもっと自重しろぉぉぉ!!)

13: トマト 2011/06/12(日) 21:07:55.86 ID:hIWKB2zAO
ヴェント「で?」

フィアンマ「ん?」

ヴェント「結局アンタは何がしたいの?」

フィアンマ「息抜き」

ヴェント「そんな言い分がまかり通るとでも思ってんの?」

フィアンマ「思っちゃいないさ、だが邪魔するのなら俺様の腕で吹き飛ばすまでだ」

ヴェント「…あっそう」


14: トマト 2011/06/12(日) 21:08:59.19 ID:hIWKB2zAO
フィアンマ「意外だな、お前のことだから噛みついてくると思ったんだが」

ヴェント「別に、アンタの捜索もあまり本意的じゃなかったしね。第一アンタ相手に私じゃ勝てないし…」

ヴェント「とりあえず今回は引き上げるけどアックアやテッラが来たときにはちゃんと帰ってくることね」

フィアンマ「考えとく」

ヴェント「アンタ探しにこんなとこまで来たこっちの身にもなってみなさいよ。ったく科学なんて嫌で仕方ない」ハァッ

フィアンマ「ははっ、なら帰りは俺様が送ってやろう」ズズッ

ヴェント「ちょっと…『その腕』で何する気よ」

フィアンマ「言ったろ、『送ってやる』って」ニヤッ

ヴェント「はぁ!?ちょっ待っ…!」

フィアンマ「グッバイ」ヴンッ

ヴェント「オイッ待t」ヒュッ

上条「お待たせしましたー…ってあれ?ヴェントさんはどちらに?」

フィアンマ「帰った」シレッ

上条「えっ、いつの間に!?」

15: トマト 2011/06/12(日) 21:09:41.48 ID:hIWKB2zAO
フィアンマ「さて、俺様は少し寝る」

上条「えっ、ここに居座る気!?」

フィアンマ「当然だろう?身銭の一銭のない俺様にどこに行けというのだ」

上条「不幸だ…」

16: トマト 2011/06/12(日) 21:10:07.70 ID:hIWKB2zAO
フィアンマ「というよりお前は良いのか?」

上条「何が?」

フィアンマ「学生というものは常に勉学に励むものだろう。ならば必然的に行くとこがあるんじゃないのか?」

上条「そうだ!学校、忘れてた!」

フィアンマ「まったく、少々抜けてるんじゃないか」

上条「いや、アンタには言われたくない」

17: トマト 2011/06/12(日) 21:10:51.37 ID:hIWKB2zAO
上条「まだまだ聞きたいことはあるけどとりあえず学校行かないと!言っとくけど上条さんがいない間に物盗ったりするなよ」

フィアンマ「逆に聞くが盗むほどの物がこの部屋にあるのか?」

上条「ぐっ…そう言われてみれば」

フィアンマ「いいからさっさと行って来るがいい。俺様は寝る」

上条「あぁもう良いや、行ってきまーす!」

18: トマト 2011/06/12(日) 21:11:26.93 ID:hIWKB2zAO
――放課後

上条「はぁ…やっと終わった」

上条「にしても小萌先生、あんなに課題追加しなくたって…」ブツブツ

上条「ふぅー我が家に到着ですよっと」

上条「ただいまー」ガチャ

フィアンマ「む?帰ったか、上条」

アックア「お帰りなのである」

上条「」

アックア「?」

上条(だ、誰ぇぇぇ!?)

19: トマト 2011/06/12(日) 21:12:22.37 ID:hIWKB2zAO
アックア「挨拶が遅くなった。我が輩は神の右席の一人、後方のアックアである」

上条「あっご丁寧にどうも…って違う!何で一人増えてんの!?」

フィアンマ「まぁ話せば長いんだが…」

~数時間前~

ピンポーン

フィアンマ「……む?」パチッ

ピンポーン

フィアンマ「客人か…」

フィアンマ(そういえば上条はいなかったんだったな)

フィアンマ(居留守でだんまりを決め込むべきか…)

ピンポンピンポーン

フィアンマ(…仕方ない、直に俺様が出てやるか)

フィアンマ「待ってろ、今開ける」ヨイショ

ガチャ

アックア「やはりここにいたであるか」

フィアンマ「…アックア」

20: トマト 2011/06/12(日) 21:12:58.34 ID:hIWKB2zAO
フィアンマ「とりあえず上がるといい」

アックア「邪魔するである」スッ

フィアンマ「単刀直入に聞くがお前も俺様を連れ戻しにきたのか?」

アックア「そうであるな」

フィアンマ「やはりか…」

アックア「しかしなかなかここも居心地が悪くないものであるな」

フィアンマ「あー俺様も何だか分かる。居心地よくてさっき昼寝しちゃったもん」

アックア「我が輩もしばらくここに居座るのである」

フィアンマ「そうだな、是非そうしろ」

~~~~~~~~~

フィアンマ「…で、現在に至るわけだ」

上条「納得出来るかぁぁぁ!!」

21: トマト 2011/06/12(日) 21:13:26.37 ID:hIWKB2zAO
アックア「というわけでしばらくよろしく頼むのである」

上条「一つ屋根の下に男三人って…不幸だ」

フィアンマ「というより俺様は腹が減った、何か作れ」

上条「いい加減殴っていいか?」

アックア「落ち着くである」

22: トマト 2011/06/12(日) 21:14:27.99 ID:hIWKB2zAO
上条「いやー、アックアが金持ってきてたおかげで普段より豪勢な夕飯ですよっと」

アックア「上条は料理が上手いのであるな」

フィアンマ「御託は良い、さっさと食おう」

上条「そんじゃあ…」

「「「いただきま『ピンポーン』」」」

フィアンマ・アックア「」イラッ

上条「せっかくの食事前に…一体誰だよ」

上条「はーい、どなたでせうか?」ガチャ

テッラ「……」

上条「」

上条(何か今までで一番ファッションが奇抜な人来たぁぁ!)

23: トマト 2011/06/12(日) 21:15:02.60 ID:hIWKB2zAO
テッラ「私、人を探していましてねー」

上条「そ、そうですか」

上条(どうせあの二人の関係者だろ…)「その人って全身真っ赤なのが特徴でしょうか」

テッラ「察しがよくて助かりますねー。至急連れ戻すよう言われてるんですよー」

上条「そ、それは大変ですね~」

テッラ「えぇ、まったくですよー」

上条・テッラ「ハハハハハ」

「「テッラァァァァァ!!」」

上条・テッラ「」ビクッ

24: トマト 2011/06/12(日) 21:15:36.08 ID:hIWKB2zAO
フィアンマ「人が腹減ってる時に出てくんなぁぁ!第三の腕で消し飛ばしてやろうかぁ!?」

テッラ「あっ、やっぱりここにいたんですねフィアンマ!」

アックア「テッラァァァ、貴様は自分の存在と我が輩達の食事の優先順位すら分からないのかぁぁぁ!」

テッラ「何でアックアまでいるんですか?てか私の存在って食事にも劣るんですか!?」

フィアンマ「俺様>アックア>食事>ヴェント>小麦粉>上条>お前、だろ?」

アックア「いや、上条は少なくとも小麦粉よりは上である」

テッラ「泣きたくなってきましたねー」グスッ

上条「上条さんもですよ」グスッ

25: トマト 2011/06/12(日) 21:16:36.86 ID:hIWKB2zAO
テッラ「いいから帰りますよ、二人とも!」

フィアンマ「だが断る」フンスッ

アックア「我が輩も同じくである」フンスッ

テッラ「あのですねーワガママ言われても困るんですよー?第一貴方達はローマ正教の誇る最終兵器、神の右席の二人なんですからねー」グチグチ

テッラ「なのでもう少し自覚というものを」フィアンマ「アックア」アックア「ぬぅんっ!」アスカロンッ

テ/ッラ「」

フィアンマ「やれやれ、これで静かになったな」

アックア「やっと食事にありつけるである」

上条「ちょっ救急車!救急車ぁぁ!!」

26: トマト 2011/06/12(日) 21:17:25.61 ID:hIWKB2zAO
~一週間後~

アックア「世話になたである」

フィアンマ「また来るぞ」

上条「できれば二度と来てほしくないんですが…」

アックア「ではテッラを迎えに行ってくるである」

フィアンマ「テ/ッラの状態から一週間で退院できるとは…学園都市の科学はすごいものだな」

アックア「テッ/ラではなかったであるか?」

フィアンマ「いやテ/ッラであってるだろ」

アックア「そうだったであるか?テ/ッ/ラじゃなかったであるか?」

フィアンマ「おい、増えてるぞ」

上条「いいからさっさと行ってください」

27: トマト 2011/06/12(日) 21:18:25.88 ID:hIWKB2zAO
サラバデアルッ!
マタナ-

上条「ふぅ、やっと行った…」

上条「まるで嵐のような一週間でしたよ…」

上条「こんな時はベランダに出て新鮮な空気を」ガラッ

球磨川『あれ?』

上条「」

球磨川『君は誰?そして僕はどうしてこんな所にいるのかな?』

上条「…不幸だ」

32: トマト 2011/06/13(月) 00:02:32.79 ID:odlZpNyAO
球磨川『どうして僕はこんな所にいるのかな?』

上条「こっちが聞きてぇ!何でまたベランダに人が引っ掛かってんだよ!?」

球磨川『いやー今日はジャンプの発売日だったからさ、朝イチでコンビニに向かったんだ』

上条「ほうほう」

球磨川『で、気がついたらここに引っ掛かってたってわけ』

上条「いや納得できねぇぇぇ!!」

33: トマト 2011/06/13(月) 00:03:20.48 ID:odlZpNyAO
球磨川『とりあえず自己紹介しとくね。僕の名前は球磨川禊っていうんだ、よろしくね』

上条「あっ俺の名前は上条当麻ってんだ、よろしくな球磨川」

球磨川『馴れ馴れしく呼ぶんじゃねーよ』

上条「!?」

球磨川『あはは、びっくりした?いやー上条ちゃんの驚いた顔は面白いね』

上条「…え?今のって冗談?」

球磨川『そうだよ、ふふ…写真撮っとけば良かった』

上条(本当に冗談だったんだよな…?この人声に感情がこもってないというか分かり辛いんだよな)

34: トマト 2011/06/13(月) 00:04:18.46 ID:odlZpNyAO
上条「…とりあえず上がったら?」

球磨川『うん、そうするよ。お邪魔しまーす』ガララ

上条「まぁ何もないけど…お茶でもどうぞ」

球磨川『あっご丁寧にどうもね』

上条「そんじゃあ話を進めるか。球磨川は何で引っ掛かってたのか本当に覚えてないんだよな?」

球磨川『上条ちゃんもしつこいなー。僕は嘘なんてつかないよ』

上条「だ、だよな。疑って悪かった」

球磨川『まぁ嘘なんだけどね』

上条「え?」

球磨川『あぁ違うよ、本当に何であんな所に引っ掛かってたかは覚えてないんだ。僕が言いたいのは嘘をつかないのが嘘ってことだよ』

上条(何かこの人と話してると会話がギクシャクするな…。毒されていくっていうか何ていうか…)

35: トマト 2011/06/13(月) 00:05:09.85 ID:odlZpNyAO
上条「見たところ球磨川も学生だよな。何学区に住んでるんだ?」

球磨川『学区?知らないよそんなの』

上条「いや、学園都市に住んでて学区を知らないって…」

球磨川『学園都市?どこ、それ?』

上条「もしかして…『外の人間』か?」

球磨川『へぇーここ学園都市って言うんだ』

上条(だとしたら結構おおごとだな…。警備員や風紀委員に連絡するべきか?)

球磨川『おーい、聞いてるー?』

上条「あっ悪い、少し考えごとしててな」

球磨川『もぉー僕を空気にしたら許さないよ?』

球磨川『今度また同じことがあったらネジぶちこんじゃうよ?』

上条「こ、怖いこと言うなぁ!」

36: トマト 2011/06/13(月) 00:06:50.80 ID:odlZpNyAO
上条「外に出るには手続きとかしないといけないんだけど球磨川は何の手続きもしないで学園都市に入って来たんだろ?だったら最悪警備員に連行されるかも…」

球磨川『嫌だ!僕なにもしてないのに捕まりたくないよ!』

上条「だよな…どうするかな」

球磨川『……』

上条「球磨川?」

球磨川『考えたんだけどさ、僕がベランダに引っ掛かってることに気づいたのは上条ちゃんと会ってからなんだよね』

上条「そうなるな」

球磨川『だから思ったんだ。僕と上条ちゃんの出会いをなかったことにすれば良いんじゃないかなって』

上条「…は?」

球磨川『だから、なかったことにするんだって』

上条「いや、おっしゃってることがイマイチ…」

球磨川『もー上条ちゃんは理解が足りないなー。もっと勉強したら?』

上条「ぐっ…心が込もってない分、余計心に突き刺さる」グサッ

37: トマト 2011/06/13(月) 00:07:28.15 ID:odlZpNyAO
上条「いや、本当に意味が分からないって!『なかったことにする』ってどういうこと!?」

球磨川『そんなの僕の過負荷(マイナス)があれば簡単だよ』

上条「…過負荷?」

球磨川『じゃあさっさとやろっか。グダグダやってたらいつまで経ってもジャンプが読めないからね』

上条「それって超能力なのか?そういう類いのものだったら俺の右手が…」

球磨川『超能力とかそんな少年マンガっぽいものあるわけないでしょ上条ちゃん。中二病ってないで現実見ようよ』

上条「いや、ここはそういう街で」

球磨川『もう良いかな?いい加減ジャンプ読みたいからやるよ?』

上条「えっちょっ待っ!」

球磨川『大嘘憑き(オールフィクション)』

~~~~~~~~~

38: トマト 2011/06/13(月) 00:07:58.07 ID:odlZpNyAO
上条「……」

上条「…あれ?俺なにしようとしてたんだっけ?」

上条「確か新鮮な空気を吸うためにベランダを開けて…」ガララ

フレンダ「お腹空いたってわけよ…」グゥー

上条「」

上条「…不幸だ」

39: トマト 2011/06/13(月) 00:08:50.63 ID:odlZpNyAO
球磨川『…ん?』

球磨川『どうやら戻ってこれたみたいだね』

球磨川『それにしても学園都市か…面白そうだったな』

球磨川『また行けたら上条ちゃんにいろいろ案内してもらおっかな』

球磨川『さーてジャンプ買いに行こうっと♪』

45: トマト 2011/06/15(水) 01:43:22.72 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「お腹が空いたってわけよ…」グー

上条(今度は金髪の少女が引っ掛かってるとは…とりあえず家に上げた方が良いのか?)

フレンダ「サバ缶が食べたいってわけよ…」グー

上条(サバ缶…?)

46: トマト 2011/06/15(水) 01:43:48.56 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「結局サバ缶は最高ってわけよ」ムシャムシャ

上条(あったのは良いけど、賞味期限が切れてたなんて言えない。絶対に言えない)

フレンダ「ごちそうさまってわけよ」

上条「お、お粗末様でーす」ドキドキ

フレンダ「?どうかした?」

上条「い、いえいえ何でもありませんのことよ!?」ビクッ

フレンダ「?」

47: トマト 2011/06/15(水) 01:44:15.36 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「自己紹介が遅くなったね。私の名前はフレンダ=セイヴェルン、結局フレンダで良いわけよ」

上条「俺の名前は上条当麻、まぁ好きに呼んでくれて構わないぜ」

フレンダ「じゃあこれからは当麻って呼ぶわけよ」

上条「……」

フレンダ「どうしたの?」

上条「いや…女の子に下の名前で呼ばれるとグッとくるものがありましてね…」

フレンダ「?」

48: トマト 2011/06/15(水) 01:44:45.52 ID:jkCOuMaAO
上条「にしてもフレンダって外人だろ?そのわりには日本語上手だよな」

フレンダ「ふふん、まぁーね。でも私の自慢はこのすらっとした脚線美ってわけよ」スラッ

上条「じゃー何であんな所に引っ掛かってたか教えてくれるか?」

フレンダ「結局スルーとかひどいわけよ」ズーン

49: トマト 2011/06/15(水) 01:45:16.68 ID:jkCOuMaAO
上条(まぁーこんな可愛い娘だしあの二人のときよりは厄介な問題じゃないだろ)

フレンダ「いやーことの発展は私が悪いんだけどね」

上条「うん」

フレンダ「脅されて機密の情報を外部に漏らしちゃったわけよ」

上条「うんうん」

フレンダ「で、麦野が私をフレ/ンダにするって言うからね」

上条「うん?」

フレンダ「とっさに逃げようとしたら原子崩しでふっ飛ばされて気がついたらベランダに引っ掛かってたってわけよ」

上条(ぜ、全然簡単な問題じゃなかったぁぁ!むしろあの二人より物騒じゃねぇかぁぁぁ!!)

50: トマト 2011/06/15(水) 01:45:44.71 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「これで説明は終わりってわけよ」

上条「えーと、要はその麦野さんとかいう人を怒らせちゃったってわけでせうか?」

フレンダ「結局そういうわけよ」

上条「ははぁ…」

フレンダ「ちなみに麦野はレベル5の第四位だよ」

上条「」

上条「レ、レベル5ォォォ!?」

51: トマト 2011/06/15(水) 01:46:12.71 ID:jkCOuMaAO
上条「それはまた偉い人を怒らせたな…ちなみにフレンダは?」

フレンダ「私は無能力者だよ」

上条「うーん…なんとか謝って許してもらえないのか?」

フレンダ「可能性は低いってわけよ…」

上条「……」ウーン

上条「わかった」

フレンダ「何がわかったの?」

上条「俺も一緒に謝りに行く!」

フレンダ「えぇ!?」

52: トマト 2011/06/15(水) 01:46:40.14 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「いやいやいや、当麻には関係ないことだから良いってわけよ!」

上条「ここで会ったのも何かの縁だし、乗りかかった船だ!俺も力を貸す!」

上条「いくら他人でも困ってたら見過ごすことなんて出来ねぇんだ!」

上条「頼む、フレンダ!俺にも手伝わせてくれ!」ドゲザッ

フレンダ「えぇぇぇ!?」

53: トマト 2011/06/15(水) 01:47:11.31 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「…良いの?もしかしたら死んじゃうよ?」

上条「大丈夫、謝るのには慣れてる」

フレンダ「確かにさっきの土下座は尋常じゃないスピードだったわけよ…」

上条「な?心強いだろ」

フレンダ「…結局当麻はお人好しってわけよ」

上条「よく言われますよ」

54: トマト 2011/06/15(水) 01:47:49.05 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「じゃあ今から麦野に連絡を取ってくるわけよ」ガタガタ

上条「電話するだけでそんな震えてんのに本当に大丈夫か?」

フレンダ「だ、大丈夫だって。じゃあ連絡してくるね」ガタガタ

ガチャッ バタン

上条(…にしても麦野、さんか…。今のところレベル5の第四位ってぐらいしか情報が無いけど一体どんな人なんだろ?)

上条(フレンダの怖がりようからしてすごいガタイな人なんじゃ…)ブルブル

フレンダ「連絡してきたよ」ガチャ

上条「ほあぁぁぁ!?」ビクッ

フレンダ「?」

55: トマト 2011/06/15(水) 01:48:32.40 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「今すぐ第八学区の廃工場に来いだって」

上条(廃工場…明らかに人気の無いところだな。怪しいな…)

上条「…よし、じゃあ行くか」

フレンダ「了解ってわけよ」

56: トマト 2011/06/15(水) 01:49:27.82 ID:jkCOuMaAO
――第八学区

フレンダ「…到着したってわけよ」

上条「じゃあまずフレンダが一人で行くんだ。俺も後ろからこっそりついていくから」

フレンダ「…怖いってわけよ」ガタガタ

上条「大丈夫だ。もしヤバくなったら俺が助けに行く」

フレンダ「…信頼してるよ。当麻」

上条「まかせなさい」フンッ

57: トマト 2011/06/15(水) 01:49:54.33 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「」スタスタ

上条「」コソコソ

フレンダ「」スタスタ

上条「」コソコソ

上条(だんだん広いとこに出てきたな…)

フレンダ「」ピタッ

上条(着いたか…?)

麦野「…待ちわびたわよーフ・レ・ン・ダー♪」

フレンダ「…麦野」

上条(あれが第四位か…)

58: トマト 2011/06/15(水) 01:50:21.04 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「あのね、麦野…」

麦野「うん、分かってる。分かってるよフレンダ」

フレンダ「え…?」

麦野「わざわざ殺されに来てくれたんでしょー?」

フレンダ「!違う、私は麦野に謝りに…!」

麦野「ブ・チ・コ・ロ・シ・確定よーん♪」ドシュウ!

フレンダ「!」

上条「危ねぇ!」ガシッ

フレンダ「わっ」バッ

ドォーーーンッ!!

59: トマト 2011/06/15(水) 01:50:50.24 ID:jkCOuMaAO
上条「ゲホッ、無事か?フレンダ」

フレンダ「わ、私は大丈夫ってわけよ」

麦野「あれー?誰かにゃーん、人の楽しみを邪魔するのはー?」

上条「…けんな」ボソッ

麦野「あ?」

フレンダ「当麻…?」

上条「ふざけんなって言ってんだよ!!」

麦野「は?んだテメェ」

60: トマト 2011/06/15(水) 01:52:02.58 ID:jkCOuMaAO
上条「何でお前は何の躊躇も無く人を殺そうとすることが出来るんだ!しかもフレンダはお前の仲間なんだろ!?」

麦野「何?いきなり登場しては人に説教?てかアンタには関係無いでしょ。今なら見逃してやるからさっさと消えたら?」

上条「ふっざけんな!何で失敗したくらいでコイツが殺されないといけねぇ!フレンダだって脅されて仕方なくだったんだ!仲間なら分かってやれんだろ!?」

麦野「めんどくさい奴ねぇ…」ハァッ

麦野「いいわ、分かった…」

麦野「ブ・チ・コ・ロ・シ・か・く・て・い・ね」

61: トマト 2011/06/15(水) 01:52:38.36 ID:jkCOuMaAO
麦野「おらぁ!」ドシュウ!

上条「!」

チュドーー---ン!!

フレンダ「当麻!」

麦野「あーあ、素直にケツふって逃げてりゃ長生き出来たのに」

麦野「まっ、残念だったにゃーん」

上条「誰が残念だって?」ザッ

麦野「!」

フレンダ「!」ホッ

麦野「テメェ…今の攻撃をどうやって…?」

麦野(…まさか!)

麦野「テメェ…¨幻想殺し¨か」

上条「良いぜ…お前が平気で人を殺せる奴だっていうなら…」

上条「まずはその幻想をぶち[ピーーー]!」

62: トマト 2011/06/15(水) 01:53:24.04 ID:jkCOuMaAO
麦野「しつけぇんだよぉぉ!」ドシュウ

上条「お前なんかにフレンダを殺させねぇぇぇ!」バキン

麦野「アンタは何も知らないからそんな綺麗事を並べられんだよ!私やフレンダが一体何をやってんのか知ってるの!?」

上条「!?」

フレンダ「! む、麦野やめて!」

麦野「殺し…人殺しよ!」

上条「!」

フレンダ「うっ…」

63: トマト 2011/06/15(水) 01:54:14.41 ID:jkCOuMaAO
麦野「殺しだよ、殺し!私達の仕事は人を[ピーーー]こと!」

フレンダ「麦野…やめて」

麦野「私やフレンダはもう20人以上の人を殺してんのよ!」

麦野「テメェが守ろうとしてるものはとっくの昔に汚れてんだよ!」

麦野「どうよ?¨幻想殺し¨アナタの幻想が殺された気分は?」

上条「それはお前がフレンダを[ピーーー]ことと何の関係があるんだ?」

麦野「は?」


64: トマト 2011/06/15(水) 01:55:29.62 ID:jkCOuMaAO
上条「フレンダは人を殺したのかもしれない…。でも俺にはそれを確かめる術がない」

上条「けどな…だからってお前に殺されていい理由になんてなんねぇだろうが!」

麦野「うっせぇぇんだよぉぉぉ!!」ドシュウ

上条「!」バリーン

麦野「テメェに…テメェなんかに私達の何が分かるってんだ…!」

麦野「何も知らないで平和ボケした奴なんかにどうこう言われる筋合いなんて無ぇんだよぉぉぉ!!」

上条「分かるわけねぇだろ!」

麦野「!」

65: トマト 2011/06/15(水) 01:56:07.30 ID:jkCOuMaAO
上条「確かに俺はお前のことなんて何一つ知らねぇ!けど…」

上条「お前は本当の悪人なんかになりきっちゃいねぇ!」

麦野「はぁ!?何を根拠に…!」

上条「お前の発言を聞いてて思ったよ…何でお前は自分を蔑むようなことばっかり言うんだ?」

麦野「!」

上条「本当は人殺しなんかしたくねぇんだろ?平穏な生活ってのに憧れてんだろ!?」

上条「だったら逃げんな!諦めんな!目を背けるな!」

上条「お前が本当に欲しいものは手を伸ばせば届く距離にあるんだ!!」

上条「いい加減始めようぜ!第四位!」

麦野「うっせぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

66: トマト 2011/06/15(水) 01:56:52.11 ID:jkCOuMaAO
上条「」ハァハァ

麦野「」ハァハァ

フレンダ(二人とも…かなり疲労してるってわけよ)

麦野「…本当、しぶといわね。幻想殺し」ハァハァ

上条「…しぶといのが上条さんの取り柄ですからね」ハァハァ

麦野「…良いわ!次で終わらせてあげる!私の最大出力をもって!!」ズズズ…

上条「あぁ…受けて立つぜ!第四位!!」ザッ

麦野「受けてみろぉぉ!幻想殺しィィィ!!」ズッドォォォン!!

上条「うっおぉぉぉぉぉ!!」

67: トマト 2011/06/15(水) 01:57:18.25 ID:jkCOuMaAO
――――――――……

モクモクモク…

フレンダ「結局どうなったってわけよ…?」ケホケホッ

麦野「……」

上条「…受けきったぜ、第四位」

フレンダ「と、当麻!無事だったってわけよ!?」

上条「ははっ言ったろ?しぶといのが取り柄だって」

フレンダ「…ぷぷっ」

麦野「あはははは!」

フレンダ「!?」

68: トマト 2011/06/15(水) 01:58:05.30 ID:jkCOuMaAO
麦野「あーもう何かフレンダ[ピーーー]のとかどうでもよくなっちゃった…」

フレンダ「え?」

上条「…許すってことか?」

麦野「今回、はね。アンタに免じて特別に水に流すわ」

上条「……」

麦野「安心して。アンタがいなくなった後に殺したりなんかしないわ」

上条「…わかった」

麦野「さっ、帰るわよフレンダ。私お腹空いちゃったし」

フレンダ「…麦野」

麦野「何よ?」

フレンダ「本当に…本当に私を許してくれるの?」

麦野「だからさっきも言ったでしょ?今回はって。今度失敗したらフ/レ/ン/タ/゙にするから」

フレンダ「ぜ、絶対に失敗しないわけよ」ガタガタ

麦野「…ふふっ♪」


69: トマト 2011/06/15(水) 01:58:59.43 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「当麻!結局ありがとうってわけよ!」

上条「いやいや、フレンダが無事ならそれで良いって」

フレンダ「結局当麻には感謝してもしきれないってわけよ…」

上条「そんなのいいって。俺がやりたくてやったわけだし」

フレンダ「それじゃあ私の気が済まないってわけよ!だから…」

フレンダ「その…今度、私とデーt」麦野「フレンダー!いつまで話してんの?さっさと帰るわよー!」

フレンダ「…麦野、空気を読んでほしいってわけよ」グスン

上条「?」

70: トマト 2011/06/15(水) 01:59:32.94 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「じゃあ当麻、私は行くってわけよ」

上条「あぁ、元気でな…っと、そうだ」

上条「ちゃんと伝えるんだぞ。フレンダの気持ちを…」

フレンダ「分かってるってわけよ!」

<フレンダー!?

フレンダ「じゃあそろそろ行くね、またね当麻」

上条「あぁ!またな、フレンダ」

フレンダ「うん!」ニコッ

71: トマト 2011/06/15(水) 02:00:12.77 ID:jkCOuMaAO
~アイテムのアジト~

麦野「たっだいま~」

フレンダ「ただいまってわけよー」

絹旗「おかえりなさ…って、えぇ!?フレンダ!」

滝壺「おかえり、二人とも」

麦野「滝壺、悪いんだけど鮭弁取ってくれない?」

フレンダ「あっ自分もサバ缶頼んで良いですか?」

滝壺「うん、わかった」ヨイショ

絹旗「それでも普通に接してる滝壺さんには超驚きます…」

72: トマト 2011/06/15(水) 02:00:39.91 ID:jkCOuMaAO
絹旗「…へぇ、それで超許したと…」

麦野「まっ次は許さないけどにゃーん?」

滝壺「良かったね、ふれんだ」

フレンダ「あの…みなさん」

麦野・絹旗・滝壺「?」

フレンダ「本当に申し訳なかったってわけよ!!」バッ

麦野・絹旗・滝壺「!!」

73: トマト 2011/06/15(水) 02:01:12.98 ID:jkCOuMaAO
フレンダ「私あのとき、本当に怖くて…自分のことしか考えてなかったってわけよ!」

絹旗「フレンダ…」

フレンダ「私一人のミスでアイテムの情報を敵に漏らしちゃったってわけよ!」

麦野「……」

フレンダ「だから…本当に申し訳なかったってわけよ!」ドゲザッ

滝壺「ふれんだ…」ギュッ

フレンダ「た、滝壺さん…?」

滝壺「大丈夫だよ、ふれんだ。そんなことで私達はふれんだを見限ったりしない」

絹旗「滝壺さんの超言う通りです。だってフレンダは…」

麦野「同じアイテムの『仲間』だからにゃーん」

フレンダ「……うっ」ジワッ

フレンダ「うえぇぇぇぇぇ!!」ダー

74: トマト 2011/06/15(水) 02:02:06.88 ID:jkCOuMaAO
滝壺「落ち着いた?」

フレンダ「…みんな、本当にありがとうってわけよ」シクシク

絹旗「ちょっ、鼻かんで下さい。涙と鼻水で超汚くなってますよ」

麦野「ふふっまだまだ子供ね。フレンダも」

フレンダ「わ、忘れて下さい!結局さっきのは忘れてほしいってわけよ!…あれ?」

滝壺「どうしたの?ふれんだ」

フレンダ「そういえば帰ってから一度も浜面を見かけないんですが…またパシリか何かってわけ?」

滝壺「……」

麦野「……」

絹旗「あ、あのですねフレンダ。浜面は…」

フレンダ「?」

75: トマト 2011/06/15(水) 02:02:36.88 ID:jkCOuMaAO
~上条家~

上条「フレンダの奴、大丈夫かな…」

上条「まっ、きっと大丈夫だろ。仲間なんだから」

上条「あっそうだ。洗濯物いれないと…」

ガラララ…

浜面「……」

上条「……」

浜面「あ、あはは…ども」

上条「」ガララ…

浜面「ちょっ、閉めないで!スルーしないで!」

77: トマト 2011/06/15(水) 02:05:15.76 ID:jkCOuMaAO
蛇足的なエピソード①

上条「そういえば何で俺だけ下の名前なんだ?」

フレンダ「当麻はサバ缶くれたから特別ってわけよ」

上条「さいですか…」

78: トマト 2011/06/15(水) 02:05:42.69 ID:jkCOuMaAO
蛇足的なエピソード②

フレンダ「ちょっと物置かせてもらうね」ヨイショ

上条「ん?可愛い人形だな。触ってみてもいいか?」

フレンダ「それは爆弾ってわけよ」

上条「ふおぉ!?危ねっ!危ねぇー!」

79: トマト 2011/06/15(水) 02:06:26.02 ID:jkCOuMaAO
蛇足的なエピソード③

フレンダ「私が持ってるリモコンを押さない限り爆発しないから大丈夫ってわけよ」

上条「な、何だ…なら安心か」

フレンダ「でも強い衝撃をあたえたら爆発するかもね」

上条「やっぱ危ないんじゃねぇかぁぁぁ!!」

80: トマト 2011/06/15(水) 02:07:14.00 ID:jkCOuMaAO
蛇足的なエピソード④

滝壺「ねぇ、むぎの」

麦野「ん?」

滝壺「もしかして何か良いことでもあった?」

麦野「んーん、なーにも♪」

滝壺「? そう」

81: トマト 2011/06/15(水) 02:11:51.54 ID:jkCOuMaAO
絹旗「結局、『スクール』の動きが超ありませんね」

フレンダ「結局まだ油断は出来ないってわけよ」

麦野「それにしても何の音沙汰も無さすぎるわね…」

――その頃、某所

垣根「」チーン

フィアンマ「で、結局何だったんだコイツは?」

アックア「変な因縁つけて来たから仕方なく相手したであるが…」

テッラ「二人とも容赦ないですねー」

89: トマト 2011/06/15(水) 23:22:00.96 ID:jkCOuMaAO
~上条家室内~

上条「で?何でアンタはあんな所に引っ掛かってたんだ?」

浜面「いきなりだな…せめて自己紹介ぐらいさせてくれよ」

上条「ん、まぁそうだな…俺の名前は上条当麻。至って平凡な高校生ですよ」

浜面「俺の名前は浜面仕上だ。よろしくな、上条」

上条「あぁ、よろしく」

90: トマト 2011/06/15(水) 23:22:28.10 ID:jkCOuMaAO
上条「じゃあ話を戻すけど、何で浜面はあんな所に引っ掛かってたんだ」

浜面「いやーふっ飛ばされて気が付いたらあんな所に…」

上条「何か前にも聞いたような…」

91: トマト 2011/06/15(水) 23:23:12.86 ID:jkCOuMaAO
浜面「ったく麦野の奴、フレンダが逃げたからって俺に八つ当たりしやがって…」ボソボソ

上条「ん?どうかしたか?」

浜面「いや、俺の周りには何でろくな女がいねぇんだろうなと思って…」

上条「何だって!?」ガタッ

浜面「ど、どうした!?」ビクッ

上条「…お前もか?浜面!」

浜面「え?まさか…上条、お前も!?」

上条「分かる、分かるぜその気持ち!痛いほど分かる!!」

浜面「分かってくれる人がいた!何か超嬉しいんだけど!!」

92: トマト 2011/06/15(水) 23:24:03.38 ID:jkCOuMaAO
上条「俺の周りにはさ。いっつも電撃飛ばしてくる常盤台のお嬢様とか、何かあればすぐ頭突きしてくるオデコDXさんとか、それに金属矢で襲ってくる奴もいるんだよ!!」

浜面「俺もパシリにされるわ、八つ当たりはされるわ、超浜面言われるわ、挙げ句にはふっ飛ばされるわで散々なんだぜ!?」

上条「分かる分かる、すっげぇ分かる!!」

浜面「分かってくれる人いた!あぁもう飲もう!今日は共に飲み明かそう!!」

93: トマト 2011/06/15(水) 23:25:05.73 ID:jkCOuMaAO
浜面「何だろうな…この一日でお前とはすげぇ親友になれた気がする…」

上条「あぁ…俺もだよ」

浜面「…相棒、と呼んで良いか?」

上条「あぁ…こちらこそよろしくな…相棒」

94: トマト 2011/06/15(水) 23:25:44.66 ID:jkCOuMaAO
浜面「…よし、メアドの交換も済んだし、俺行くわ」

上条「…辛くなったらいつでも連絡して来いよ」

浜面「それはお互い様だぜ…相棒」

上条「あぁ…達者でな」

浜面「おう…」

95: トマト 2011/06/15(水) 23:26:34.00 ID:jkCOuMaAO
上条「…いやー久々に話の合う奴と出会えたな…」

上条「ってもうこんな時間か!?やべぇ遅刻する!」

上条「せめて布団ぐらいは干してかないと…」ガララ…

朝倉「お腹減った…」グ-

上条「」

上条「不幸だ…」

96: トマト 2011/06/15(水) 23:27:32.66 ID:jkCOuMaAO
浜面「上条…お前も頑張れよ」

浜面「…っと、着いたな」

浜面「おーい今戻ったぞー」ガチャ

滝壺「おかえり、はまづら」

麦野「あら?帰ってきたんだ」

浜面「いや、そりゃ帰って来るだろ」

絹旗「やっぱり浜面は超浜面ですね」

フレンダ「結局、浜面はいつも通りの扱いってわけよ」

浜面「」

浜面「ぎゃあぁぁ!?お化けぇぇぇ!!」

フレンダ「ちょっ!誰がお化けよ!?」

104: トマト 2011/06/21(火) 22:44:52.37 ID:b4BMQ8UAO
上条「ベランダを開けたらまた誰か引っ掛かってました…って何?俺ん家のベランダって人を引き寄せる不思議な力があんの?それともいわく付きか何かなの?」

上条「おい、ふざけんなよ!ここは科学の街、学園都市だろ!?信じねーぞ、俺はオカルト何か信じねーかんな!!」

朝倉「ねぇ、ほっとくと長くなりそうだからとりあえず入れてくれない?」

上条「あっはい」

105: トマト 2011/06/21(火) 22:46:08.25 ID:b4BMQ8UAO
朝倉「おじゃましまーす」ガララ

上条「これはもう遅刻だよな…小萌先生に怒られる」ハァッ

朝倉「最初は…とりあえず貴方の名前を教えてほしいな」

上条「あっうん、俺の名前は上条当麻って言うんだ。よろしくな…え~と」

朝倉「私の名前は朝倉涼子、好きに呼んでいいわ」フフッ

上条「じゃあ眉毛で」

朝倉「」チャキッ

上条「ごめんなさい、すいません本当冗談です。なのでそのナイフしまって下さい」

106: トマト 2011/06/21(火) 22:47:52.79 ID:b4BMQ8UAO
上条(やべぇぇぇ!この子なんて物騒な物持ってんのぉぉぉ!?とりあえず話を戻そう)

上条「…でだ。何で朝倉はあんな所に引っ掛かってたんだ?」

朝倉「うーん、それがよく分からないのよねー。第一ここはどこなのかしら?」

上条「ここは学園都市だぞ。知らないのか?」

朝倉「学園都市?」キョトン

上条「もしかして外部の人間か…?」


107: トマト 2011/06/21(火) 22:48:46.08 ID:b4BMQ8UAO
朝倉「学園都市…学園都市…ダメね、情報統合思念体にアクセスできないわ…」ブツブツ

上条「情報統合思念体…?」

朝倉「ううん、こっちの話よ。気にしないで」

上条「?そっか」

108: トマト 2011/06/21(火) 22:49:31.99 ID:b4BMQ8UAO
上条「うーん、外部の人間だとしたら色々な手続きをしないと入って来れないはずだし…朝倉は本当にどうやって入って来たのか覚えてないんだよな?」

朝倉「うん、気が付いたらあそこに引っ掛かってたわ」

上条「そうか…」

上条(…とりあえず警備員や風紀委員に連絡した方が良いのか?)ウーン

朝倉「ねぇ、考え事してるとこ悪いんだけど、私お腹ペコペコなの。だから何か食べさせてくれないかな?」

上条「あぁ、そういやそんな事言ってたな。余り物でよければ…」

朝倉「構わないわ」

上条「ん、じゃあすぐ用意するから待ってくれ」

朝倉「はーい」

109: トマト 2011/06/21(火) 22:49:59.00 ID:b4BMQ8UAO
朝倉「いただきまーす」パクッ

上条(フィアンマ達が残してったオカズとサバ缶がまだ残ってて助かったな…)

上条(というか本当この人は一体何者なんでせうか…)ウーン

上条(そういや学校…あーもう今日休もっかな…。でも後々面倒だし…)ウウーン

朝倉「ごちそうさま」カタッ

上条「ん、お粗末様です」

110: トマト 2011/06/21(火) 22:50:48.49 ID:b4BMQ8UAO
朝倉「さてと、ご飯もごちそうになっちゃったし。私もう行くわ」スクッ

上条「えっ良いのか?朝倉は学園都市の人間じゃないんだろ!?何だったら少しの間俺ん家に居ても良いんだぞ?」

朝倉「うーん、せっかくの提案ではあるけど遠慮しとくわ。だって襲われるかもしれないしね♪」クスッ

上条「か、上条さんは紳士ですよ!そんな事しませんのことよ!?」

朝倉「それに…情報を操作するのは得意なの」

上条(情報を操作?)「本当に大丈夫なのか…?」

朝倉「ふふっ心配性なのね上条くんは…」

朝倉「…それじゃあ私もう行くから」

上条「…困ったことがあればいつでも家に来ていいからな!?」

朝倉「うん、是非そうさせてもらうわ。じゃあね上条くん、また会いましょう」

上条「あぁ…またな、朝倉」

111: トマト 2011/06/21(火) 22:51:14.52 ID:b4BMQ8UAO
バタンッ…

上条「行っちゃったな…」

上条「本当に大丈夫なんだよな?朝倉の奴…」

上条「…まぁきっとまたすぐ会えるよな……さて、俺も学校に行くか!」

上条「……」

上条「遅刻の言い訳考えないとな…」ハァッ

112: トマト 2011/06/21(火) 22:52:04.78 ID:b4BMQ8UAO
――翌日

土御門「いやー昨日は大変だったな、上やん」

上条「本当…小萌先生にみっちり絞られましたよ…」トホホ

青ピ「えぇなー上やん、小萌先生に絞ってもらえるなんて。ところで上やんは何で遅刻したん?」

上条「い、いやー!あの、それはですねー!」ギクッ

吹寄「どうせ腑抜けた貴様のことだから寝坊でもしたんだろう?」

上条「そ、そうなんだよ吹寄さん!いやー目覚まし時計が壊れててさ!」

青ピ「何やただの寝坊かいな」

土御門「まっ、上やんらしいにゃー」ハハッ

上条(ベランダに引っ掛かってた女の子を匿ってたから遅刻したなんて言えないしな…)

113: トマト 2011/06/21(火) 22:52:32.14 ID:b4BMQ8UAO
青ピ「そういや上やん、今日転校生が来るって知ってた?」

上条「は?転校生?」

土御門「そーそー、朝からその話題で持ちきり何だぜい」

青ピ「しかも何と女の子らしいで!?」

上条「へぇ、そうなのか…一体どんな娘が来るんだろうな」

吹寄「また貴様らはそんな上ついた話をして…」ゴゴゴ

上条「ちょっ、吹寄さん?俺はただどんな娘か予想してただけですよ!?」

吹寄「問答無用!!」

上条「オデコだけはやめt」キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン

小萌「はーい皆さん、さっさと席に座りやがれですよー?」ガララ

吹寄「チッ!運が良かったな、上条」

上条「危ねぇ…チャイムに救われた…」

青ピ「いやー危なかったな上やん」

土御門「下手すりゃ俺達も殺られてたぜい…」

114: トマト 2011/06/21(火) 22:53:41.31 ID:b4BMQ8UAO
小萌「さぁーみんな、今日は何と転校生が来ます。しかも可愛い女の子なのですよー」

男ども「「ウォォォォォ!!」」

小萌「野郎ども、黙らないとスケスケミルミルですよー?」

男ども「」シーン

小萌「それじゃあ転校生ちゃん、入ってきて下さーい」

青ピ(一体どんな娘が来るんやろなぁ)ハァハァ

上条(何か青ピの奴から邪なオーラが…)

ガララッ

朝倉「はじめまして、朝倉涼子と言います。みんな、これからよろしくね♪」ニコッ

男ども「「オォォォォー!!」」

青ピ「むっちゃ可愛ぇやないか!」ウッヒョ-

上条「」

115: トマト 2011/06/21(火) 22:54:22.99 ID:b4BMQ8UAO
上条「あ、朝倉!?何でお前がここに?」

朝倉「私がここに居たらマズいのかしら?」

上条「いや、そんなことはないですけど…」

ハッ?カミジョウノシリアイカヨ?
オイ、フザケンナヨ。オレラノキタイヲカエセヨ
カミヤン、アトデコロス

上条「え?皆さん…何で敵意の視線を私に向けるんですか?」

朝倉「あら、上条くんはずいぶん人気者なのね」

上条「不幸だ…」

116: トマト 2011/06/21(火) 22:55:19.77 ID:b4BMQ8UAO
小萌「ちなみに朝倉さんはレベル4の大能力者なのですよー」

上条「えっそうなのか朝倉?てか一体全体どういうことなのかさっぱり分かんねぇぞ!?」

朝倉「うーん、その事についてはまた今度話すわ。ね?」ニコッ

カミジョウシバク!
アノヤロウ、イキテハカエサネェ!

上条「…朝倉さん、その約束果たせそうにありません」

117: トマト 2011/06/21(火) 22:56:13.97 ID:b4BMQ8UAO
朝倉(大丈夫、私に任せて)ウィンク☆

上条「?」

朝倉「私、暴力を振るう人は好きじゃないな…」

カミジョウ、スマン
アァ、オレラオナジクラスノナカマダモンナ
カミヤン、ワルカッタ

上条「た、助かった…」

朝倉(一飯のお礼よ♪)フフッ

118: トマト 2011/06/21(火) 22:57:07.33 ID:b4BMQ8UAO
――翌日…休日

上条「…いやーまさか朝倉の奴が転校して来るとは…」

上条「ていうか結局、朝倉って何者なんだ?よく分かんねぇな」

上条「今度その事を詳しく聞いてみるか…」

上条「……」シーン

上条「何か久々だな…こうして一人だけの時間って…」

上条「でもまたベランダを開けたら誰か居たりして…」ガララ

土御門「よっ!上やん」ブラーン

上条「」


119: トマト 2011/06/21(火) 22:58:00.58 ID:b4BMQ8UAO
上条「いや、よっ!じゃねぇよ!何で人ん家のベランダに引っ掛かってんのお前は!?」

土御門「いやー知り合いのテレポ-タ-に家まで飛ばしてって頼んだら私は便利屋じゃない!ってキレられてここに飛ばされたんだにゃー」

上条「何てはた迷惑な…」


120: トマト 2011/06/21(火) 22:59:15.84 ID:b4BMQ8UAO
土御門「あっそういや上やんに聞きたい事があったんだぜい」

上条「ん?何だ?」

土御門「朝倉についてなんだが…上やん、何か詳しい事を知ってるか?」

上条「?いや、朝倉については俺もよく知らないんだ。今度詳しい事を聞く予定だからその時お前にも話すよ」

土御門「ん、頼むにゃー」

上条「何だ?お前もしかして朝倉のこと気になってんのか?」ニヤニヤ

土御門「…気になってるといえば嘘じゃないがそういう感情ではないにゃー」

上条「は?じゃあ何で?」

土御門「何となく興味があるだけさ。じゃあ邪魔したな、上やん」ガチャッ バタン

上条「あっ…行っちまった」

121: トマト 2011/06/21(火) 23:02:35.89 ID:b4BMQ8UAO
上条「土御門のやつ、何で朝倉のことを嗅ぎまわってんだ…?」ウーン

上条「…まっ今は気にしても仕方ない、か」

上条「あっそういやベランダ開けっぱなしだったな。閉めないと」ヨイショ

?「…空いた」ボソッ

上条「ん?」

初音ミク「お腹空きました…」グ-

上条「…また何か引っ掛かってた」

139: トマト 2011/07/03(日) 23:48:10.42 ID:Fut5A1RAO
ミク「お腹が空きました…」グ-

上条「…とりあえず中に入るか?」

ミク「では、お言葉に甘えて」ガララ

上条(いい加減この流れに慣れてきた自分が怖い…)

140: トマト 2011/07/03(日) 23:48:36.99 ID:Fut5A1RAO
上条「とりあえず自己紹介しとくな。俺の名前は上条当麻、至って普通の高校生ですよ」

ミク「私は初音ミクと良います。至って普通のボーカロイドです」

上条「へぇーボーカロイドかー」

ミク「はい」

上条「……」

ミク「……」

上条「…ボーカロイドって何?」

ミク「えっ」

141: トマト 2011/07/03(日) 23:49:02.26 ID:Fut5A1RAO
ミク「ボ、ボーカロイドを知らないんですか!?」

上条「…はい」

ミク「ボカロですよ?ボカロ!」

上条「いや…ごめん、本当に知らない」

ミク「上条さんって普段からあまり音楽とか聴きませんか…?」

上条「お、音楽?そうだな、あまり…」

ミク「そうですか…」ショボ-ン

上条(えー?落ち込んじゃった)

142: トマト 2011/07/03(日) 23:49:29.06 ID:Fut5A1RAO
上条「と、ところでそのボーカロイドっていうのは一体何なんだ?」

ミク「えっ?あーそうですね。簡単に言うと科学の限界を越えた技術によって作られたボーカリストの技能を持つスーパーアンドロイド、それがボーカロイドです」

上条「へぇーよく分かんないけど結構すごいんだな…」

ミク「でしょ?」フフン
上条「じゃあどういう事が出来たりするんだ?」

ミク「えーと…ボーカロイドだから歌う。エネルギー供給のために食べる。そしてなんとなく寝る」

上条「……」

ミク「……」

ミク「ごめんなさい…何か普通でごめんなさい…」ズ-ン

上条(また落ち込んじゃったー!)

143: トマト 2011/07/03(日) 23:50:15.00 ID:Fut5A1RAO
ミク「良いんですよ…どうせ私なんて…私なんて…」ブツブツ

上条「そ、そんなことないぞ!?それに自分の歌声で皆を癒せるなんてとても素晴らしいことじゃないか!」

ミク「…本当ですか?」

上条「あぁ本当、本当さ!」

ミク「上条さぁぁぁ~ん!!」ブワッ

上条(と、とりあえずこれで機嫌は直ったな)ホッ


144: トマト 2011/07/03(日) 23:50:40.99 ID:Fut5A1RAO
ミク「」グ-

ミク「あっ」///

上条「ん?今のは腹の音か?」

ミク「そ、そういえばお腹が空いてるんでした」ハズカシイ

上条「簡単な物なら用意出来るけど」

ミク「あっ大丈夫です、非常食なら持ってきてますんで」ゴソゴソ

上条(非常食?)

ミク「これです」

つY ←ネギ

上条「」

145: トマト 2011/07/03(日) 23:51:32.43 ID:Fut5A1RAO
上条「え?非常食?それが?」

ミク「はい」

上条「それ食うの?生で?」

ミク「はい、何か問題でも?」

上条「えぇ…ネギとかありえな」

ミク「みっくみくにすんぞ」

上条「すいませんでした」

146: トマト 2011/07/03(日) 23:52:01.19 ID:Fut5A1RAO
上条「…ところで、何で俺ん家のベランダに引っ掛かってたんだ?」

ミク「ふぁい、それはでふねー」ポリポリ

上条「…食い終わってからで良いぞ」

ミク「……」ゴックン

ミク「それはですねー。まず私が学園都市にやって来た理由から説明するんですけど…」

上条(学園都市のことも知ってるみたいだし外部の人間じゃないようだな)

ミク「明日開催されるコンサートの準備をする為、はるばるやって来たんですよ」

上条「コンサート?

ミク「ちなみに私のです」

上条「……」

上条「えっ」

ミク「だから私のコンサートですって」

上条「えっ、え?」


147: トマト 2011/07/03(日) 23:53:24.70 ID:Fut5A1RAO
上条「コ、ココ、コンサート?」

ミク「はい」

上条「初音の!?」

ミク「だからそう言ってるじゃないですか」

上条「まさかこの学園都市でアイドルという存在と出会えるとは…」

ミク「信じていただけましたか?」

上条「え?まぁ…」

ミク「あっまだ露骨に信じてませんね」

上条「いや…何となく初音はインドア派な感じがすんだよな」

ミク(ある意味間違いではないですけどね)

148: トマト 2011/07/03(日) 23:53:55.52 ID:Fut5A1RAO
上条「それで?その流れからどうなったらあんな所に引っ掛かるんだ?」

ミク「いや~今日は準備だけだったから後は観光でもして来たらって言われたので、適当にブラブラ歩いてたら…」

上条「ウチのベランダに引っ掛かってたわけか…」

ミク「何で引っ掛かってたのかはイマイチ覚えてないんですよねー」アレー?

上条「本当どうなってんだウチのベランダ」

149: トマト 2011/07/03(日) 23:54:57.55 ID:Fut5A1RAO
上条「てか今ごろスタッフの人達が探してるんじゃないか?」

ミク「あー確かに…でも私、電話とか持ってないんで…」

上条「なら俺のケータイを貸すよ」ハイ

ミク「あ、ありがとうございます!」

上条「場所は第〇学区の〇〇男子寮って言えば分かると思うから」

ミク「何から何まで本当すいません」

上条「いや、もう何かこういう面倒ごとには慣れたっつーか…」ハハッ

ミク「?」


150: トマト 2011/07/03(日) 23:55:23.38 ID:Fut5A1RAO
ミク「…はい、はい、では待ってます」ピッ

ミク「30分後くらいに迎えに来てくれるそうです」

上条「ん、これで一安心だな」

ミク「本当上条さんのおかげで助かりました~」エヘヘ-

上条「なに、大したことはしてないって」

ミク「にしても30分間ただ待ってるだけっていうのも退屈ですよねー」ウーン

上条「30分くらい話してればあっという間だろ」

ミク「そうだ!何か上条さんの話しを聞かせて下さいよ」

上条「俺の話し?」

ミク「はい、何か面白いエピソードとかないんですか」

上条「ただの平凡な高校生の上条さんの話なんか聞いても何も面白くないですよ?」

ミク「私が聞きたいから良いんですよ♪」フフッ

上条「まぁ初音がどうしてもってなら話すけど…」

上条「そうだな…あれは俺が布団を干そうと思ってベランダを開けたとき…」

~~~~~~~~~

151: トマト 2011/07/03(日) 23:56:19.49 ID:Fut5A1RAO
~~~~~~~~~

上条「…で、嵐のような一週間を過ごしてその二人は帰って行ったってわけ」

ミク「……」

上条「やっぱ面白くn」ミク「すっごい面白いじゃないですか!!」

上条「へ?」

ミク「めちゃくちゃ面白いですよ!何ですかその外人さん達、一度会ってみたいです!」

上条「そ、そうか?」

ミク「というか普通の高校生はそんな体験しませんって!」

上条(これは褒められてると言っていいのか?)


152: トマト 2011/07/03(日) 23:57:38.59 ID:Fut5A1RAO
ピンポーン

上条「お?」

ミク「どうやらお迎えが来ちゃったみたいですね」

上条「本当話してたらあっという間だったな」

ミク「私としては十分すぎるくらい面白い話が聞けたので満足ですよ」

上条「そりゃあ良かった」

ピンポンピンポ-ン

ミク「あっ早く出ないと」

上条「はーい、今出ますよー」ガチャッ

リン「あ、やっと開いた」

レン「どうもーこんにちはー」

上条「…あの、どこのお子さんでせうか?」

レン「むっ!」

リン「私達は子どもじゃないよ!」プンスカ

上条「いや、どう見ても子どもにしか…」

ミク「あれ?リンちゃんレンちゃんが迎えに来てくれたの?」

上条「えっ初音の知り合い?」

ミク「うん、この二人もボーカロイドなの」

上条「へぇー、そうなのかー」

153: トマト 2011/07/03(日) 23:58:51.51 ID:Fut5A1RAO
レン「マスターに頼まれて僕たちが迎えに来てあげたんだからね。感謝してよ?」

ミク「ごめんねー二人ともー」テヘヘ

リン「それにしてもお姉ちゃん、大丈夫?何もされてない?」

ミク「何が?私は別に大丈夫だよ?」キョトン

リン「だって男はみんな狼なんだよ?おいそこのウニ頭、お姉ちゃんに手ぇ出したりしてないよね!?」ギロッ

上条「狼って…こう見えて上条さんは紳士ですよ?」

リン「そうやって自分で言う奴が一番信用ならないのよ。
汚らわしい 嗚呼汚らわしい 汚らわしい!」

上条「上条さんの心がもうボッコボコですよ…」トホホ

レン「…心中お察しします」

154: トマト 2011/07/04(月) 00:00:12.91 ID:vOwYykyAO
リン「じゃあお姉ちゃん、そろそろ帰ろっか」

レン「うちの姉が本当にお世話になりました」ペコッ

上条「あっこれはどうもご丁寧に」ペコッ

ミク「あの、上条さん!」

上条「ん?」

ミク「これ…良かったら」スッ

上条「何だこれ?」

ミク「明日のコンサートのチケットです。良かったらいらして下さい」

上条「えっ良いのか?」

ミク「はい!ぜひ上条さんには私の歌を聴いてもらいたいんです」

上条「そっか…ならありがたく受け取らせてもらうよ」

レン「あれ?しかもそれ特等席のチケットじゃない?」

上条「えっマジで?」

ミク「できるだけ近くで聴いてもらいたいですからねー」エヘヘ

リン「おいウニ頭、ちょっと表出ろ」

レン「落ち着いて落ち着いて」

155: トマト 2011/07/04(月) 00:00:49.35 ID:vOwYykyAO
サヨーナラ-!
マタアシタアイマショー!

上条「あぁ、またなー!」

上条「…行っちゃったな」

上条「…まぁまた明日会えるし、今日は早めに休むとするか」

156: トマト 2011/07/04(月) 00:01:45.34 ID:vOwYykyAO
ミク「あー今日は楽しかったな~♪」

レン「ねぇ、上条さんと一体何してたの?」

ミク「んー?秘密ー!」エヘヘー

リン「…あの野郎」ゴゴゴゴ

レン(…怖っ)ガタガタ

157: トマト 2011/07/04(月) 00:02:27.56 ID:vOwYykyAO
――翌日

上条「…えーと、チケットに書いてある場所によると…ここだな」

ワイワイ ガヤガヤ
ミクタン、ハァハァ

上条「結構人が多いなー」

青ピ「あれ?上やんも来てたん?」

上条「青ピ、お前も来てたのか」

青ピ「ふふっ、僕は美女がいるとなれば例え火の中水の中、どこにでも現れる男やで!?」

上条「いや、それただの行きすぎた追っかけじゃん」

158: トマト 2011/07/04(月) 00:03:23.25 ID:vOwYykyAO
青ピ「にしても上やんがこういうのに来るなんて珍しいなー」

上条「チケットもらったからさ。せっかくだから来てみようって思ったんだ」

青ピ「ん?上やん…それ、特等席のチケットやん!」

上条「あっそういやレンの奴が昨日そう言ってたな」

青ピ「レンってもしかして鏡音リン、レンのレン!?」

上条「あぁ、初音達とはちょっとした知り合いでな。てか昨日、知り合ったばっかなんだけどな」

青ピ「まさか上やん…そっち方面にもフラグを…!?」

上条「は?フラグ?」

青ピ「…だとしたら許せへん!上やん覚悟ぉぉぉ!!」

上条「なっ!俺が何したってんだぁぁ!?」


159: トマト 2011/07/04(月) 00:04:56.36 ID:vOwYykyAO
上条「…あの後、青ピは警備員に連行されましたとさ、めでたしめでたし」

上条「まぁそんなことはさておき、そろそろ始まるか」


ミク「皆さん、こんにちはー!」

上条「おっ来た」

ミク「今日はお忙しい中、集まっていただきありがとうございまーす!!」

ウォォォォォ!!
ミクチャン、キタァァァ!
コチラスネ-ク、コンサートカイジョウノシンニュウニセイコウシタ

上条「ずいぶん賑やかだなー」

ミク「今日は皆さん楽しんでって下さい!では早速、歌って行きたいと思います♪」


160: トマト 2011/07/04(月) 00:07:49.61 ID:vOwYykyAO
ミク「~♪」

上条(……)

ミク「♪~♪」

上条(歌ってる時のアイツ…本当に楽しそうだな)

ミク「~♪~♪」

上条(何ていうか初音の…アイツ自身の心が込もってる感じがする)

161: トマト 2011/07/04(月) 00:09:11.69 ID:vOwYykyAO
――数時間後

ミク「今日はありがとうございましたー!」

パチパチパチ
ミクチャン、サイコー!
コチラスネ-ク、ニンムヲカンリョウシタ

上条「終わっちゃったな。本当あっという間だった…でも」

ミク「それでは皆さん、また会いましょー!」

上条(…また会おうな、初音!)

162: トマト 2011/07/04(月) 00:10:10.39 ID:vOwYykyAO
――数日後

上条「あれ以来誰もベランダに引っ掛からなくなって、それは平和なこと何だけど…」

上条「なーんか退屈だよなー」ハァッ

上条「俺が慣れちゃったってせいもあるんだろうけど…」

上条「やっぱあのドタバタした生活が好きだったのかなー?」ウーン

163: トマト 2011/07/04(月) 00:11:49.82 ID:vOwYykyAO
ピンポ-ン

上条「ん?誰だろ…はい、今出まーす!」

ガチャッ

フィアンマ「喜べ上条、また来てやったぞ」

球磨川『やぁ上条ちゃん、君は覚えてないだろうけどとりあえず久しぶりだね♪』

フレンダ「結局、また当麻に会いに来ちゃったってわけよ」

浜面「また来たぜ上条!」

朝倉「ふふっ上条くん、私も来ちゃった♪」フフッ

ミク「今度はプライベートで来ちゃいましたー」テヘヘ

上条「」

上条「最後の最後で言わせてもらうけどさ…」

上条「やっぱ不幸だぁぁぁぁぁ!!」



おわり

164: トマト 2011/07/04(月) 00:13:59.04 ID:vOwYykyAO
これでこの話しは終わりです。

あとはちょっとだけそれぞれの後日譚なんかを投下して行きます。


165: トマト 2011/07/04(月) 00:14:46.79 ID:vOwYykyAO
―フィアンマの場合

ヴェント「ねぇ腹減ったから何か作って、2秒で」

フィアンマ「俺様も腹が減ったな。おい上条、急いで何か作れ」

アックア「我が輩の分も頼むのである」

テッラ「あっ私の分もお願いしますねー」

上条「いや、何で増えてんのぉぉぉ!?」

166: トマト 2011/07/04(月) 00:17:47.51 ID:vOwYykyAO
上条「いや、アックアとフィアンマは分かるよ!何で他の二人も居んの!?」

ヴェント「私はこんな所に来たくて来たわけじゃないわよ!」チッ

上条「え?じゃあ何で来たの?」

フィアンマ「こいつの科学嫌いを直すために無理やり連れて来た」

上条・ヴェント「「余計な事すんなよ!!」」

167: トマト 2011/07/04(月) 00:22:04.88 ID:vOwYykyAO
上条「じゃあ板倉は?」

テッラ(板倉?)「私は貴方にお礼が言いたくて来たんですよー」

上条「お礼?」

テッラ「貴方が救急車を呼んでくれなかった限り私はいまだにテ/ッラの状態でしたからねー」

上条「…あの時は御愁傷様です」

テッラ「いえいえ…ああいう扱いには慣れてますし…」グスン

上条(この人も苦労してんだな…)

168: トマト 2011/07/04(月) 00:22:39.58 ID:vOwYykyAO
―球磨川の場合

球磨川『上条ちゃん、僕に学園都市を案内してよ!』

上条「…いや、誰?」

球磨川『まぁ小さいことは気にしないでさ、ね?』

上条「いや、気にするだろ!」

169: トマト 2011/07/04(月) 00:25:19.53 ID:vOwYykyAO
球磨川『仕方ないなー。こんな時は無かった事を無かった事に…』

球磨川『なんて事は出来ないんだよねー残念ながら』

上条「…はぁ」

球磨川『まぁ無くなったものは仕方ないし、また一から友情を築いてこうぜ上条ちゃん!』

上条「えっ俺らってそんな仲良かったの?」

170: トマト 2011/07/04(月) 00:26:00.80 ID:vOwYykyAO
―フレンダの場合

フレンダ「ね、ねぇ当麻!」///

上条「ん?何だ?」

フレンダ「こ、今度一緒にデ(prrrr!!)

上条「悪い俺のケータイだ」モシモシ?

フレンダ「ちくしょう…ケータイちくしょう…」グスン

171: トマト 2011/07/04(月) 00:26:26.46 ID:vOwYykyAO
―浜面の場合

浜面「でな、その絹旗って奴が…」ア-ダ

上条「俺も毎回勝負ーとか言われて…」コ-ダ

浜面「ファミレスではドリンクバー往復させられるし…」ソ-ダ

上条「ちょっとした事で頭突きされるし…」ド-ダ

…男達の夜は長い。

172: トマト 2011/07/04(月) 00:26:53.16 ID:vOwYykyAO
―朝倉の場合

朝倉「ごめんねー荷物持ちなんてやらせて」

上条「ん、この前のお裾分けのお礼ですよ」ヨイショ

御坂「ちょっとアンタ!」

上条「げっビリビリ!」

御坂「ビリビリって言うな!」

朝倉「あら?もしかして上条くんの知り合い?」

上条「知り合いっつーか腐れ縁だな」

御坂「誰が腐れ縁だコラァ!!」ビリビリ

上条「うぉっ危ねっ!」

173: トマト 2011/07/04(月) 00:31:32.66 ID:vOwYykyAO
朝倉「こらこら、むやみやたらに能力を使っちゃいけないのよ」

御坂「だってコイツが」

朝倉「上条くんの言い分がカンに触ったのは私にも分かるけどだからって暴力なんか奮っちゃダメよ」

上条(いや、俺が眉毛って言ったらナイフ出してたよね)

御坂「ぐっ…それもそうね…ごめん」

朝倉「ん、よろしい♪ねぇ上条くん、私この娘とちょっとお話しがしたいな」

上条「じゃあ近くの喫茶店でも行くか」

175: トマト 2011/07/04(月) 00:35:04.39 ID:vOwYykyAO
――30分後

朝倉「へぇー常磐台に通ってるんだー。御坂さんって頭良いのねー」

御坂「いやーそれほどでも無いですよ。朝倉さんはアイツと同じ学校何ですか?」

朝倉「うん、しかも同じクラスよ。上条くんったらいっつも真面目に授業受けないで寝てばっかなのよね」

御坂「全く…腑抜けてんのかしら?」

朝倉「一度、彼にはみっちり勉強させる必要がありそうね」

御坂「その時はぜひ私も協力させていただきます」

朝倉「ふふっ心強いわ♪」

上条(あれからすぐに意気投合してる二人…)

上条(…女って怖い)ガタガタ

176: トマト 2011/07/04(月) 00:35:49.37 ID:vOwYykyAO
―初音ミクの場合

ミク「今日も何か面白い話し聞かせて下さい♪」

上条「…うん、そうだな」

リン「」ジ-

上条「えーと…」

リン「」ジ-

上条「…あの、リンさんは何で居るんでせうか?」

リン「ウニ頭の監視」ジ-

上条「…さいですか」

177: トマト 2011/07/04(月) 00:40:55.11 ID:vOwYykyAO
こんな感じで上条さんの日々は続いて行くんじゃないかな?

本当は他にもやりたい話があったんですけど…一通さんVS朝倉さんとかアックアが削板と力比べしたりとか…まぁだいぶはしょってこのSSは終わりです。

最後まで読んでくれた皆さん、本当にありがとうございました。