2: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:30:49.10 ID:wVOh5q/SO
上条「ん?」

一方通行「ン?じゃねェ。いつまで抱いてンだ?」

上条「一生」

一方通行「マジで言ってンのか」

上条「大マジ」

引用元: 一方通行「いつまでそれを抱いてンだ」 

 

3: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:31:27.43 ID:wVOh5q/SO
一方通行「やめろよ」

上条「やめない」

一方通行「やめろ」

上条「なんでそこまで嫌がるわけ」

一方通行「……そォだなァ、あえて言葉にするなら無駄だからだ」

4: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:32:09.30 ID:wVOh5q/SO
上条「無駄じゃないよ」

一方通行「無駄だ」

上条「こうすることが俺のやるべきことだ」

一方通行「違ェな」

上条「違うくない」

一方通行「…合ってたとしても無駄ではある」

上条「無駄じゃない」

5: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:33:11.35 ID:wVOh5q/SO
一方通行「無駄だろォがよ」

上条「こうしてなきゃ駄目なんだ。義務なんだ」

一方通行「…」

上条「だから無駄じゃないよ」

一方通行「義務にも無駄はある」

上条「…」

6: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:33:49.06 ID:wVOh5q/SO
一方通行「俺はそォいう無駄な道を進ンだことがあるから分かる」

上条「これを抱くのは無駄じゃない」

一方通行「何回でも言ってやる」

上条「…」

一方通行「無駄だ」

7: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:34:20.95 ID:wVOh5q/SO
一方通行「抱いても帰ってこねェぞ」

上条「…」

一方通行「その骨に肉が付くことはねェぞ」

上条「…」

8: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:35:04.90 ID:wVOh5q/SO
一方通行「喋りだしもしねェ」

上条「…」

一方通行「生きかえらねェぞ」

上条「生きかえってもらうために抱いてるわけじゃない」

9: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:36:11.63 ID:wVOh5q/SO
一方通行「…」

上条「今まで俺は前しか見なさすぎた」

上条「だから後ろが見えなかった」

一方通行「…」

上条「見るべきだったんだよ…」

一方通行「そォだな」

10: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:37:23.45 ID:wVOh5q/SO
一方通行「でも今は前を見るべき時だ」

上条「もう前は見ずに、ここにいてやるべきなんだ」

一方通行「…」

上条「もうどこにも行かず、一緒にいてやるからな」

一方通行「…わかったよ」

上条「わかってくれたか」

11: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:38:30.50 ID:wVOh5q/SO
一方通行「もう無駄とか、やめろとか言わねェ」

上条「そうか」

一方通行「…」

上条「ありがとう」

一方通行「俺がすててやる」

上条「え?」

12: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:39:11.74 ID:wVOh5q/SO
一方通行「その骨と」

上条「なにいってる?」

一方通行「その修道服」

上条「」

13: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:40:11.18 ID:wVOh5q/SO
上条「あ」

一方通行「貸せ」

上条「やめてくれ、ぇ」

一方通行「駄目だ。嫌ならお前がすてろ」

上条「頼むよ、それだけはやめてくれ、なんでもするからさ、すてるのだけはやめてくれ」

一方通行「ダメだ」

14: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:41:04.72 ID:wVOh5q/SO
一方通行「俺は譲らねェ」

上条「頼むよ」

一方通行「すてる以外の選択肢はやらねェ」

上条「う」




15: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:42:00.93 ID:wVOh5q/SO




一方通行「…」パチ

土御門「お目覚めだな、おれン家さ」

土御門「派手にやられたなあ」

一方通行「…」

土御門「マンションの入口で血まみれで倒れてた」

16: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:42:43.27 ID:wVOh5q/SO
一方通行「…」

土御門「いつものようにな」

一方通行「…」

土御門「いい加減殴られるのも慣れたか?」

一方通行「…」フラ

土御門「おっと、もう行くのか」

17: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:43:30.82 ID:wVOh5q/SO
一方通行「帰ンだよ」

土御門「どっちへ?」

一方通行「…」

土御門「ハイハイすいません」

18: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:44:20.96 ID:wVOh5q/SO
土御門「それにしてもお前が上やんを諭す側になるとはなぁ」

一方通行「…」

土御門「グループやってた時には考えられないことだな」

一方通行「なにが言いてェ」

土御門「いや。お前も成長したなあ、と」

一方通行「黙れ」

19: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:47:00.10 ID:wVOh5q/SO
一方通行「俺が成長したンじゃねェ」

土御門「…」

一方通行「あいつが駄目になったンだ」

土御門「それは失礼した」

20: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:47:33.65 ID:wVOh5q/SO
一方通行「チッ」

土御門「引き続き、お勤め頑張れ」

一方通行「なに勘違いしてンだ」

土御門「?」

一方通行「俺はもう行かねェよ」

土御門「こりゃまた失礼」

21: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:49:05.42 ID:wVOh5q/SO
土御門「…」

土御門「失望したか?」

土御門「それとも」

土御門「やっと『上条当麻』ってのを知っただけか?」

土御門「まあどっちでもいいか」

土御門「今の上条当麻に嘆いているのは、一方通行だけじゃないし」

土御門「注意して見張っておかなきゃいけないのは、そっち…」

22: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:55:20.08 ID:wVOh5q/SO
アレイスター「…」

ローラ『…』

アレイスター「借りを作ってしまったな」

ローラ『いいということよ、イギリスにとっても禁書目録の喪失は焦りける事態だから』

アレイスター(フン、その役割は別にあの少女でなくともいいのだろう)

アレイスター「まあ…これでやっと、眉間に皺を寄せる日々とはしばらくおさらば…」

23: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:55:54.60 ID:wVOh5q/SO


上条「インデックス…」

インデックス「…」

上条「もうどこにもいかないからな」

インデックス「…」

上条「もう幻想殺しについて調べないで、ここにいるから」

インデックス「…」

上条「ご飯もいつでもたくさん作ってやる」

インデックス「…」

24: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 16:58:03.05 ID:wVOh5q/SO
上条当麻は第三次世界大戦後
自分の右手に宿る幻想殺しについて詳しく知るため、戦いに自ら身を投じ続けた
しかし、まったく学園都市に帰らなかったわけではない

帰った。自分の住む学生寮に。

いつもそこには、銀髪のシスターの少女がいた。
そんな人生を送り続けた。

25: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 17:00:02.28 ID:wVOh5q/SO
ある時上条は、とてつもなく大きな戦いと、とてつもなく強い相手に出会った。

それは上条とあくせられーたとはまづらの三人の力を合わせても
なかなか決着がつかないものだった

三ヶ月かかった。

長かったから、いつものように学生寮に帰ることにした。

しかし、帰ってもそこに少女はいなかった。

26: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 17:02:25.57 ID:wVOh5q/SO


上条「死んだ?」

カエル医者「大きな原因はストレスと過労だね?」

上条「もうお墓の下?」

カエル医者「遅かった」

上条「俺が?」

カエル医者「僕がだ」

27: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 17:03:09.08 ID:wVOh5q/SO
あまりに上条の帰りが遅いことに心配した彼女は

食事も喉に通らず、睡眠もロクにとらず
無茶な生活をしつづけた
こもえ先生たちは一生懸命説得した
けど話を聞かず、結果死んでしまった


らしい。

28: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 17:03:54.68 ID:wVOh5q/SO


上条「手紙でも、なんでもいいから出すべきだったよな」

インデックス「…」

上条「自分のことに集中しすぎてた」

インデックス「…」

上条「お前にまた甘えてた」

インデックス「…」

29: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 17:04:33.12 ID:wVOh5q/SO
上条「だからもうずっとここにいるよ」


インデックス「とうま」


上条「?」

インデックス「…」


インデックス「とうま」


30: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 17:05:34.20 ID:wVOh5q/SO
上条「骨からじゃない…」

インデックス「おなかへった」

上条「幻聴じゃない」

上条「玄関からだ」

インデックス「おそいかも」

上条「あ」

インデックス「早くごはん」

上条「インデックスだ」

31: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 17:08:53.50 ID:wVOh5q/SO
上条「インデックス?」

インデックス「そうだよ私はIndex-Librorum-Prohibitrumだよ」

上条「インデックスだ」

インデックス「そうだよ」

32: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 17:10:42.50 ID:wVOh5q/SO
上条「ほらな」

インデックス「おなかへった」

上条「本当は死んでなかったのか!」

インデックス「生きてるよ」

上条「と、いうことは」

インデックス「…」

33: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 17:12:54.49 ID:wVOh5q/SO
上条「あの骨は偽物だったのか!」

上条「そうか、俺があまりに帰らないから死んだフリして隠れてたのか!今までのは放置してた罰ゲームか!」

上条「よかったあ!インデックスは生きてた!まだいるんだ!」

インデックス「生きてるよ」

34: ◆CB973lmTFg 2011/09/29(木) 17:15:57.68 ID:wVOh5q/SO
上条「やっぱり抱き続けたのは無駄じゃなかった!」

インデックス「いい加減ごはん!」

上条「ああすまねえ!今すぐ作る!!」

インデックス「はやくはやく」

上条「もうどこにも行かねえからな!」

インデックス「あの骨は?」

上条「ああどうしようか…メシくったらテキトーなところに埋めてくるか」

インデックス「…」

47: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:40:42.81 ID:cJ43sBtSO
土御門「……」

土御門「いったい、なにがしたいんだアレイスター」

土御門「今の上条当麻に『アレ』を送るのは逆効果だろうが…血迷ったか」

土御門「……ん?」

土御門「これは…」


土御門「そういうことかよ…」

48: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:42:07.50 ID:cJ43sBtSO

上条「ははは」

インデックス「はぐぐ、むぐ、ごっくん」

上条「おいしいか?」

インデックス「うん」

上条「ははっ、やっぱりいつものインデックスだ」

インデックス「ねえ」

上条「ん?」


インデックス「あそこの骨はいつすてるの?」

49: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:43:05.70 ID:cJ43sBtSO
上条「……いつにしよう」

インデックス「早くすてたほうがいいかも」

上条「どうしても捨てなきゃ駄目か?」

インデックス「とうまが置いておきたいならいいけど、趣味が悪いと思うんだよ」

50: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:45:13.99 ID:cJ43sBtSO
上条「まあな…でも」

インデックス「?」

上条「偽物とはいえ、長い間抱いていたら愛着がわいて…な…」

インデックス「ふうん…」

51: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:45:55.60 ID:cJ43sBtSO

一方通行「…」

プルルル

一方通行「…」

一方通行「何だ」

土御門『俺だ』

一方通行「番号は変えたはずなンだが」

土御門『あぁ、だから割り出すのに苦労した』

一方通行「うざってェ」

52: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:46:33.45 ID:cJ43sBtSO
一方通行「用件は」

土御門『上やんの状況に変化があった』

一方通行「…」

土御門『おや、本当にあきらめたのか』

一方通行「…」

53: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:47:15.95 ID:cJ43sBtSO
土御門『あれだけご熱心に通っていたのに』

一方通行「…」

土御門『たくさんの上やんを慕う人たちが、どんどん失望し離れていく中、一人あきらめず…』

一方通行「細切れにされてェのか」

54: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:48:16.02 ID:cJ43sBtSO
土御門『悪い悪い』

一方通行「…」

土御門『で、どうする?』

一方通行「…」

一方通行「さっさと言え」

55: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:48:50.23 ID:cJ43sBtSO
土御門『ふ、また頑張ってみる気に?』

一方通行「そっちから持ちかけたンだろォが」

土御門『ふん』


土御門『あくまで状況報告だぞ』

一方通行「…」

56: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:50:52.87 ID:cJ43sBtSO
土御門『とまぁ、こんな感じだ』

一方通行「……マジで、言ってンのかソレ…」

土御門『マジさ』

一方通行「……」

土御門『みごと骨を抱くのを卒業した上やんは、幻想にとらわれて、いまだ立ち止まりつづけています、とさ』

57: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:51:43.76 ID:cJ43sBtSO
一方通行「……」

土御門『…』

一方通行「ハッ」

ピッ

プー プー プー

一方通行「……」


一方通行「もう駄目だな。アイツ」

58: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:52:17.52 ID:cJ43sBtSO

プー プー プー

土御門「…」

土御門「そうだ…」

土御門「このまま上やんがアイツらのおもちゃにされるくらいなら…」

土御門「そうしてやってくれ、一方通行」

59: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 03:54:12.29 ID:cJ43sBtSO

美琴「…」

美琴「暇ね」

美琴「一日ってこんなに長いんだ、って最近感じるようになったわ」


美琴「……ん?」


美琴「あんたも長いの?」
一方通行「…」

69: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:08:41.92 ID:cJ43sBtSO
美琴「へー」

一方通行「…」

美琴「その様子じゃアンタもついに諦めたみたいね」

一方通行「…」

一方通行「お前は、いつだったっけか」

美琴「一年くらい前かな」

70: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:10:55.34 ID:cJ43sBtSO
一方通行「あァ、そォ」

美琴「…」

一方通行「…」


美琴「一年間、無駄にしたわねえ」

71: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:12:13.55 ID:cJ43sBtSO
一方通行「…」

美琴「…」

一方通行「あァ」

美琴「やっと目がさめたワケ」

一方通行「でも、お前が思ってる意味の『無駄』じゃねェぞ」

72: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:12:47.90 ID:cJ43sBtSO
美琴「? どういう意味よ」

一方通行「なンでこの結論に、もっと早くたどり着かなかった」

美琴「…」

一方通行「…」

美琴「あんたまさか」


一方通行「上条当麻を殺してやる、という結論に」

73: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:13:28.64 ID:cJ43sBtSO
美琴「本気?」

一方通行「あァ」


美琴「なんであんなヤツにそこまでしてやらなければいけないのよ」


一方通行「お前と違って、まだ上条を救うことは諦めてねェ」


美琴「…」

74: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:14:16.00 ID:cJ43sBtSO
一方通行「目を覚まさせることも諦めた」

一方通行「骨を抱くのをやめさせることも諦めた」

一方通行「失望もした」

一方通行「でも、今のヤツを救ってやりてェンだよ」

美琴「……ふぅん、でもそれって」

美琴「結局まだ失望しきってないってことじゃない」

一方通行「…」

75: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:15:03.79 ID:cJ43sBtSO
美琴「人って変わるものね」

一方通行「……お前の思ってるみたいな綺麗なモンじゃねェよ」

美琴「じゃあどういうことよ」

一方通行「今の上条の現状をきけば、お前にも分かる」

美琴「……?」

76: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:16:09.11 ID:cJ43sBtSO
美琴「は?」

一方通行「…」

美琴「さすがにうそでしょ…?」

一方通行「情報提供者は情報通で、家が上条の隣のヤツだ」

美琴「でも『アレ』ってのは…まさか…」

一方通行「あのシスターの組織が、回収のために街に来ているらしいぞ」

77: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:17:12.95 ID:cJ43sBtSO
一方通行「残念ながらほぼ事実と言える情報だ」

美琴「はは…」

美琴「そこまでなのアイツ」

一方通行「…」

美琴「ずっと本人の骨を馬鹿みたいに抱いていたくせに、『アレ』と本人を間違えたの」

一方通行「……」

78: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:19:30.39 ID:cJ43sBtSO
美琴「あれ」

一方通行「…」

美琴「なみだが」

美琴「なみだ……っ、う、……なんで…」

一方通行「止まらねェだろ?」

美琴「とまらない…なんで、あんなヤツどうでも、っ、よくなった…ぅ、はずなのに…」

79: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:20:22.98 ID:cJ43sBtSO
一方通行「哀れすぎンだろ?」

美琴「ええ…」

一方通行「もォ殺してやりてェだろ?」


美琴「ええ」

80: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:21:25.47 ID:cJ43sBtSO
美琴「手伝うわ」

一方通行「覚悟はあンのか?」

美琴「アンタ私を馬鹿にしてんの?」

一方通行「分かった」

一方通行「じゃあ上条を救うぞ」

美琴「ええ」

81: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:23:12.51 ID:cJ43sBtSO
一方通行「なるべく楽に殺すつもりだ」

美琴「そうね」

一方通行「だがどォ殺す?アイツを楽に、なンて不可能に近い」

美琴「そうね。説得してた時に何回も顔面がくずれるくらい殴られたから分かる」

一方通行「遠距離から銃で撃ってみるか?いや、無駄に素早いから急所を外す可能性が…」

美琴「あ」

一方通行「?」

82: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:24:24.72 ID:cJ43sBtSO
美琴「一つあるわ」

美琴「今の上条を殺してあげられるかもしれない手が」

一方通行「なンだ」

美琴「そのためには第四位や第六位にも声をかけなきゃね」

一方通行「詳しく話せよ」

美琴「…ええ」

83: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:25:29.27 ID:cJ43sBtSO
上条「インデックスなにを見てるんだ?」

インデックス「お料理番組」

上条「へえ」

インデックス「豆腐ハンバーグ特集らしいんだよ!」

上条「ほおーウマそうなの作ってるなあ」

84: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:26:37.05 ID:cJ43sBtSO
インデックス「むむむ」

上条「?」

インデックス「……とうま」

上条「あれ食べたいのか?」

インデックス「うん」

上条「はは、しょうがないヤツだな、うりうり」

インデックス「ひゃ」

85: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:27:14.39 ID:cJ43sBtSO
インデックス「もう髪の毛をグシャグシャにするなんてひどいんだよ、あぐぐ」

上条「はは、いたた、わりぃわりぃ!」

インデックス「ぷはぁ…あっ、とうま」

上条「ん?」

インデックス「いま、レシピのまとめを言ってるんだよ」

上条「おぉそうか!これを逃したら作れないな」

86: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:27:48.59 ID:cJ43sBtSO
インデックス「メモとぺんを持ってきたよ」

上条「ありがとうな」

上条「よーしメモるぞ」

ガシャーン!!

インデックス「!?」

上条「なんだ?今の音は」

87: ◆CB973lmTFg 2011/10/01(土) 22:29:12.94 ID:cJ43sBtSO
上条「いってくる…」

インデックス「玄関からなんだよ」

上条「!」

インデックス「どうしたの」

上条「隠れてろインデックス!」

「…………」

上条「相変わらず行儀が悪いな、テメエは…」

107: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 19:58:45.12 ID:nyX0EvHSO
第三話

108: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:00:05.23 ID:nyX0EvHSO
上条「相変わらず行儀が悪いなテメエは」

ステイル「……」

上条「そんなデカイ寝袋持ってまで…まさか泊めてくれとか頼みにきたのか?」

ステイル「…」

上条「なんのつもりだ」

ステイル「別に」

上条「答えろよ」

ステイル「……」

109: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:01:22.48 ID:nyX0EvHSO
ステイル「回収しにきたんだ」

上条「……なにを」

ステイル「一つしかないだろう。まさかキミとでもいうと思ったかい?」

上条「…」ビュッ

ステイル「おっと」ヒュッ

上条「一歩でも近づいてみろ」

ステイル「相変わらず手がはやいね」

上条「インデックスを回収してなにするつもりだ…」
ステイル「これも一つしかないだろう。そこの『彼女』を回収してすることなんて」

110: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:02:17.72 ID:nyX0EvHSO
上条「インデックスを禁書目録として利用するつもりか」

ステイル「…」

上条「遠隔操作のことを忘れたのか?それでインデックスが幸せでいられるとでも思ったのかよ、よりにもよってお前が」

上条「見損なったぜ」

ステイル「インデックス、ねえ」

ステイル「あそこに隠れてる『彼女』のことかい」

上条「他に誰がいるんだよ」

ステイル「また一段階腐ったのか、落ちる所まで落ちるんじゃないかいキミは」

上条「……どういうことだよ」

上条「インデックスをイギリスに戻すのに反対することのどこがおかしいんだ」

111: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:03:09.31 ID:nyX0EvHSO
ステイル「おかしいさ」

上条「なに!?」

ステイル「あれは『あの子』じゃない」

インデックス「とうま?」


ステイル「あの子のクローンじゃないか」


上条「」

112: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:04:18.51 ID:nyX0EvHSO
上条「は?」

ステイル「気付いてないとは言わせないよ」

上条「待てよ。なんで魔術側のインデックスのクローンがつくれる」

ステイル「イギリスと学園都市は繋がりがあるだろう、ウチの女狐が『あの子』の情報を学園都市のトップに渡したんだ」

上条「……な」

ステイル「実際僕はインデックスのクローンを回収してこいと言われて来たんだ」

113: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:05:03.77 ID:nyX0EvHSO
ステイル「……」

上条「そういえばお前、その寝袋…」

ステイル「…」


上条「中身なんだよ…」


ステイル「君の予想した通りのものが入ってるよ」

114: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:06:38.37 ID:nyX0EvHSO
それは遠い記憶。

みさかいもうとがクローンであることを知った夏。

彼女が自分と同じクローンの死体を詰めた袋を担いでいた時を思い出していた。

115: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:07:33.87 ID:nyX0EvHSO
上条「テメエ…」

ステイル「神裂から君の腐り具合を聞いていたのでね」

ステイル「これくらいの刺激を与えないとまともに取り合わないだろう、と思って」

上条「そんなことしていいと…」

ステイル「…」

116: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:09:10.61 ID:nyX0EvHSO
ステイル「一応いうけど殺したのは僕じゃないよ」

上条「そういう問題じゃねえ…」

ステイル「僕だって見せ付けられたんだ、『完全記憶能力』がなかった失敗作だってね」

上条「やめろ」

ステイル「まあとりあえず分かっただろう。あそこの『彼女』はクローンだと」

上条「……」

ステイル「さっさと現実を見て彼女を渡してもらう」

ステイル「『彼女』は『あの子』じゃないならのだから」

117: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:10:04.80 ID:nyX0EvHSO
上条「黙れ!」

ステイル「黙っても事実は

上条「嘘だ!」

ステイル「まだ裏はあるだろうが、クローンであることは事実だ」

上条「だってどこからどうみてもインデックスじゃないか!」

ステイル「クローンというのはそういうものだろう?」

上条「声も噛み付き癖も大食らいも!完璧インデックスだ!」

118: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:10:43.27 ID:nyX0EvHSO
ステイル「……」

上条「そうか、お前は前のインデックスのパートナーだからな…」

上条「適当なこと言って俺とインデックスを離そうとしてるんだな!テメエふざけ…」


ステイル「ふざけるの大概にしろよ、弱虫が」

119: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:12:07.05 ID:nyX0EvHSO
上条「っ」ガツ

ステイル「目を覚ませよ、いや正直になれよ」

インデックス「とうまっ」

ステイル「本当は分かっているだろうが、あの子の骨を墓から掘り返してまで抱き続けたお前ならば」

上条「……あ」

インデックス「やめて、とうまに乱暴しないで」

ステイル「ここにいる『彼女』が『あの子』でないことぐらい」

120: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:13:22.54 ID:nyX0EvHSO
上条「知らない…」

ステイル「違うだろ全然。『彼女』には『あの子』のような自然な温かみがない、酷く機械的な優しさ」

上条「……」

インデックス「貴方に何がわかるの」

ステイル「分かる」

121: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:15:34.62 ID:nyX0EvHSO
ステイル「逃げたい気持ちはわかる」

上条「…」

ステイル「辛さから逃げたい気持ちは分かる、あの子の死を否定したい気持ちも分かる」

上条「う」

ステイル「僕も『彼女』で、ルーンを刻む目的を取り戻した気になって楽になりたい」

ステイル「でも違うんだよ、彼女はあの子じゃないんだ」

上条「言うなっ!」

122: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:16:59.17 ID:nyX0EvHSO
ステイル「ぐっ!」ドサ

上条「……クローンとは分からなかったけど」

インデックス「とうま?」

上条「あいつが、あの時あのベランダで出会ったインデックスじゃないのは分かってた」

上条「わかるさ、分からないはずねえだろ!」

上条「だって今までずっとインデックスと一緒にいたんだから」

上条「全部、お前のいう通りだ…」

インデックス「とうま」

123: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:18:08.58 ID:nyX0EvHSO
ステイル「……」

インデックス「とうま…」

上条「……ごめん」

インデックス「ねえ、とうま」

上条「…」

インデックス「私のことはきらいになっちゃったの?」

上条「…」

124: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:19:10.72 ID:nyX0EvHSO
ステイル「……」

上条「そんなことない」

インデックス「え?」

上条「お前のことが嫌いになったんじゃない」

上条「ただ、今までお前のことを『アイツ』として好きでいた」


上条「俺は、お前自身を見てすらなかった、ってことだ」

インデックス「…」

125: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:20:37.47 ID:nyX0EvHSO
上条「ごめん」

インデックス「……いいよ」

上条「これからは『アイツ』ではなく、『お前』として仲良くいたい」

インデックス「でもあの人ほど好きになってはくれないんでしょ」

上条「そんなことは分からない」

インデックス「だって私は偽物」

上条「だからアイツとお前を比べない」

上条「どうなるかは今後の俺ら次第」


インデックス「…うん」

126: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:21:48.89 ID:nyX0EvHSO
上条「…何にしてもまず骨を墓に戻して」

上条「アイツと、お別れをしなきゃ」

上条「全てはそれから…だ」

ステイル「…」

ステイル「やっと現実を認めたか」

上条「ああ」

上条「まだすこし悲しいけど」

127: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:22:38.12 ID:nyX0EvHSO
上条「俺の都合でいつまでも縛りつけるわけにはいかないから」

インデックス「とうま」

上条「インデックスにしなきゃいけない償いは、こんなことじゃないとやっと分かったから」

ステイル「フン…」

128: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:23:48.83 ID:nyX0EvHSO
上条「そういえばお前はインデックスを回収しに来たって言ってたな」

ステイル「…」

インデックス「とうま」

上条「…」

ステイル「ここは下がろう」

上条「いいのか?」

ステイル「ああ。僕も寝袋に入ってる死体を埋葬してあげなきゃいけないからね」

上条「…」

129: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:24:41.80 ID:nyX0EvHSO
ステイル「僕のわがままに付き合わせて、酷いことをした…」

上条「わがまま」

ステイル「さっきまでの腐ってる君の生き方は、あの子を馬鹿しているようで腹が立っていた」

インデックス「…」

ステイル「だから目を覚まさせようと、この死体を利用した」

上条「すまねえ…」

ステイル「…回収についてはなんとかしてやるから、二度と腐るなよ。でなければ燃やす」

上条「…ああ」

130: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:27:34.37 ID:nyX0EvHSO


雷鳴が轟く

天から地へではなく
正面から真っ直ぐ


131: ◆CB973lmTFg 2011/10/06(木) 20:28:43.16 ID:nyX0EvHSO
ステイル「…」ドサッ

上条「え?」

インデックス「?」

ステイル「…」ボシュウウウ…

上条「おいなんだよ、ステイル」

ステイル「………」

上条「ステイル」


「完璧だな」

144: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:44:06.70 ID:W9QeocwSO
アイテムの隠れ家

浜面「麦野ー絹旗ー。買ってきましたよー」

滝壺「はまづら」

浜面「?」

滝壺「血」

浜面「!?」

滝壺「なんか危ない」

浜面「…」

145: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:44:35.42 ID:W9QeocwSO
浜面「血はここに繋がってる…いつも麦野がいる部屋に…」

滝壺「…なんだろ。変な感じがする」

浜面「…?」

滝壺「へんな…わからないけど、変な感じ」

浜面「とにかく滝壺は俺の後ろに」

滝壺「はまづら」

浜面「麦野!」ガチャ



146: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:45:55.51 ID:W9QeocwSO


浜面「……なんだこの状況」

絹旗「はま、づら…」

浜面「…」

147: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:47:03.71 ID:W9QeocwSO

ステイル「…」

インデックス「…」

上条「とりあえず、隠れ…」

ガシャーン

インデックス「…」ボシュウウウ…

上条「…え」

インデックス「…」ゴトッ

148: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:47:56.14 ID:W9QeocwSO
上条「うおおおおおあああああああああッッッ!!?」

インデックス「…」ジュウウウウウ

上条「インデックスぅううああああああああああ!?」

上条「なんだよ!これはぁぁあ!」

149: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:49:07.97 ID:W9QeocwSO
ヒュウウウ…

一方通行「…………………」パリッパリッ

一方通行「本当に御坂の案は成功だ…いける」

一方通行「だがまた上条には命中しなかったか」

一方通行「雷より、こっちの方がいいかもなァ」

一方通行「…」ィィイイイ…

一方通行「障害物関係なくブチ抜ける『原子崩し』」

一方通行「第六位の、最強の透視能力を使って位置把握」キィイイ

一方通行「そして、『原子崩し』を、俺の能力で…」

一方通行「トバす」

ギャイイイイイイイイ

150: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:49:35.99 ID:W9QeocwSO

上条「よし、インデックスとステイルも隠せた…」ズルズル

上条「俺も壁に隠れて様子を…」サッ

上条「」ゾクッ

バシュ

上条「!?」

151: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:50:19.69 ID:W9QeocwSO
シュウウウ………

上条「……」

上条「…」ボトッ ゴロン

上条「俺のからだ……」

上条「が……」

上条「下半身が……ない…?」

152: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:50:48.68 ID:W9QeocwSO
上条「…」ドシャア

上条「……」

上条(悪い、ステイルインデックス…)

上条(俺……も……負け………ちまっ………)

ジワァァァアアアア

153: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:51:41.17 ID:W9QeocwSO
遠いビルの屋上

一方通行「…」ジッ

一方通行「やった」

一方通行「殺せた」

一方通行「殺してやれた」

一方通行「これで上条も救われる」

一方通行「罪悪感というものから解放されてこれ以上堕ちなくてすむ」

一方通行「ひゃは」

一方通行「あはぎゃはははははははははははっ!!」

ズキン

154: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:52:11.37 ID:W9QeocwSO
一方通行「………な」

一方通行「しまった…」


一方通行「御坂の言葉…忘れて、た…感情を昂ぶらすな、と……ぐゥあ!」

一方通行「…暴走する…やべェ…抑えき、れ……」

ドシャア

155: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:52:57.29 ID:W9QeocwSO
その傍ら


浜面「…」

浜面「一方通行…」

浜面「確かに麦野の原子崩しを使ってやがった」

浜面「つまり絹旗の言ってたことは本当か」

浜面「麦野が第三位の子と一緒に倒れていたのは…」

浜面「能力を奪うため、利用するために…」

一方通行「」

156: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:53:35.38 ID:W9QeocwSO
浜面「…」ガッ

浜面「あの腐れのために頑張るのはいいがよ」

浜面「そのために俺の仲間を利用して、あんなにするってんなら、こっちにも考えがある」

浜面「お前とは世界を旅して共闘した仲だ、その度に言ったよな」

浜面「許してはいないって…」

浜面「躊躇わないぜ」ガチャ

バン

157: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:54:25.37 ID:W9QeocwSO
ビチャ

一方通行「」ドク ドク ドク

浜面「…」

浜面「…ところで」

浜面「さっきから、周りを渦巻く光みたいなのはなんだ?」

ギィィィィイイイイイイイイイ

アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア


幻想猛獣『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』

浜面「!?」

158: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:55:10.03 ID:W9QeocwSO
浜面「な、なんだ…これ!」

浜面「銃で…」バンッ バンッ


幻想猛獣『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア』グニャア


浜面「!」

幻想猛獣『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア』

浜面「まず…!」

グチャッ

159: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:55:39.01 ID:W9QeocwSO
幻想猛獣『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』


幻想猛獣『jn上rkf』

幻想猛獣『nst殺jmhd』

幻想猛獣『myg嬉are』

幻想猛獣『zsr止mql関dn』

幻想猛獣『rki助ou』

160: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:56:24.03 ID:W9QeocwSO
生まれた幻想猛獣は、建物を潰しながら、真っ直ぐ上条の家に向かいました。

愛しき人はまだ、死んではいない

かつて現れた初代と違い苦しむ様子はなく、嬉しさのあまり泣いています。

中には第四位など、無理やり引き込まれた者たちの苦もありましたが
幻想猛獣はその痛みを無視していました。

161: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:56:55.07 ID:W9QeocwSO
そのまま待てば死ぬ。
意識もない。
起き上がらない。
だけど。

そのまま死ぬのは許さない。
僕の一撃で死ななければ満足しない。

162: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:57:23.72 ID:W9QeocwSO
上条のもとへついた幻想猛獣は
はいいろの翼を、身を削りながら生やしました。

そして振り下ろすと片方は上条の残った上半身に、
もう片方は、右手に

幻想殺しにあたりました

翼は自分の体から作ったものなので
翼が異能として打ち消されるのと連動して


幻想猛獣は消えてしまいました。

163: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:58:21.54 ID:W9QeocwSO
キィィイイイ…


上条「…………」

上条「………」

上条「……」

上条「…」



上条「」

164: ◆CB973lmTFg 2011/10/10(月) 23:58:47.07 ID:W9QeocwSO
第四話 終

182: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 01:47:37.07 ID:AZtwweoSO
最終話 1

183: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 01:49:12.10 ID:AZtwweoSO
こんなにもこの恋があっけなく終わるとは思っていなかった
恋というものを詳しく知っていたわけじゃないけれども

でも

妹達を助けるために立ち上がってくれた背中
自分も死にかけのくせに誰かのために立ち上がっている背中

思い出すたびに胸が熱くなってた、この想いは大切なものだったはず
そんな鋼鉄のように揺るがないと思っていたこれは、風船のように急激に萎んだ
落差になんとも言えない気持ちになる

これが恋なの?それとも私が薄情なだけ?女心と秋の空というやつ?

184: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 01:50:08.71 ID:AZtwweoSO
冷めてから間もない時は自己嫌悪に陥っていた。

アイツの落ちぶれぶりは酷い。でも分からなくはなかった。
大切な人が自分のせいで死んだら…沈まないわけがない
そういう考えを持っているのに、勝手に失望するなんて私は最低だ。と思いながらもあの学生寮に足を向けられない毎日をすごした

このもどかしさは時が解決してくれた。

どうでもよくなった。どんどん薄くなってく。
時という水がこの感情の濃さを薄めていく。

自然すぎて忘れていかないよう気をつけることもできなかった。

185: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 01:50:41.37 ID:AZtwweoSO
なんでこんなことで悩んでいたんだろう。
アイツは自分自身の問題で悩んでいるのだから、アイツ自身で解決すべき。

私が悩む必要なんかなかったわ。

186: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 01:51:38.44 ID:AZtwweoSO
そうしてたくさんの日々が過ぎ、もはやアイツのことなんか忘れていた時に

一方通行は現れ、私は話をきいた。

上条当麻を殺してやろうと思った。かわいそうになったから。
涙が出たから。この涙に温かみを感じないから。

これは、虫の死骸がアリに食料として運ばれていくのをみて「あーかわいそうね」と思うような無関心ね咲にある酷く勝手な慈悲。

そんな酷い感情を抱いてしまうほど酷い上条当麻。

殺すことで救ってあげよう。

187: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 01:52:18.91 ID:AZtwweoSO
そのためにはどうしよう。

あ、そうだ。確かただの研究者なのに私といい勝負した人がいた。

脳に負担をかけずに、たくさんの能力を使えるようになる共感覚性を利用した…
都市伝説にもなった…

188: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 01:52:48.78 ID:AZtwweoSO
御坂「ねぇ」

一方通行「ン?」

御坂「いいアイディアがあるわ」

一方通行「いってみろ」

189: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 01:53:59.39 ID:AZtwweoSO


一方通行「……本当ならイイかもな、共感覚性を利用した多才能力者」

御坂「ええ、でも無駄に詰め込んでも意味がないから…」

一方通行「超能力者に、エサを限定か」

御坂「私は、その下準備のためにあわなきゃいけない人がいるから、アンタはエサ達を行動不能にしといて、その方が楽」

一方通行「あァ」

190: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 01:55:05.40 ID:AZtwweoSO
御坂「エサ達の居場所については私がハッキングして…」

一方通行「問題ねェ、イイ情報屋がいる」

御坂「…上条の隣人?」

一方通行「あァ」

191: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 01:56:31.14 ID:AZtwweoSO

木山「本気なのかい」

御坂「ええ」

木山「しかしなんのために…」

御坂「別にアンタみたいにたくさん犠牲にするわけじゃないわ、それに早ければ一日で終わるし解放する」

木山「……わかった信用しるよ、だがねあのデータはすでに消去…」

御坂「大丈夫」

192: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 01:58:25.65 ID:AZtwweoSO
初春「レベルアッパーのアンインストールのデータ?」

御坂「ええ」

初春「残ってますけど…何に使うんですか?」

御坂「それをもとに、またレベルアッパーつくってくれない?」

初春「それはさすがに無茶ですよ」

御坂「可能にする助っ人よんでる」

初春「あ」

木山「話しかけないでくれ、いま一生懸命仕組みを思い出している」

193: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 01:59:35.92 ID:AZtwweoSO

がちゃ

麦野「なんだ…!?」

一方通行「まァ、寝ろ」

麦野「な…」

グチャリ

一方通行「よし終わり」

194: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 02:00:20.16 ID:AZtwweoSO
ずるずる

一方通行「よいしょ、とォ…」

麦野「…」

一方通行「第四位をここに寝かせて、第五位と六位をその横に並べる…」

御坂「おーす」

195: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 02:02:25.10 ID:AZtwweoSO
一方通行「御坂か」

御坂「みんな酷い有様ね、生きてるの?」

一方通行「あたり前だ」

御坂「そうは思えない」

一方通行「そンなことより、下準備とやらは終わったのか?」

196: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 02:04:44.39 ID:AZtwweoSO
御坂「まだ。アンタの脳波はかりたいって、だから来た」

一方通行「脳波?」

御坂「音楽きいた人の脳波を無理やり核となる人間の脳波にあわせて、核を中心にした脳波のネットワークつくるって仕組みだった気がするから」

一方通行「これと仕組みが似てるンだな」とんとん

御坂「そうなんだ」

197: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 02:05:40.13 ID:AZtwweoSO

一方通行「さァどォぞ」

木山「…」

御坂「どうしたの?」

木山「本当に信用していいのだね?」

御坂「私にきかれても、核になるのはソイツよ」

198: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 02:06:29.13 ID:AZtwweoSO
木山「…」

一方通行「…三下がやるよォなことはしねェよ」

御坂「だって」

木山「…つまり私では止められない、ということか」

一方通行「…」

199: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 02:07:35.30 ID:AZtwweoSO
木山「完成だ」

御坂「ありがとう」

木山「久しぶりにクマができたよ…」

御坂「苦労かけて、ゴメン」

木山「…」

御坂「じゃ」

200: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 02:09:23.00 ID:AZtwweoSO
御坂「じゃ、聴くわね」

一方通行「いいのか?お前が核じゃなくて」

御坂「今更よ、それにアンタの方が頭キレるし」

一方通行「…」

御坂「じゃあ…」

201: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 02:10:45.26 ID:AZtwweoSO


御坂「……」

御坂「…じゃ、ここに転がってるやつらにも聞かせるわよ」

一方通行「これで完成なのか?」

御坂「まだ、私が意識失ってから」

一方通行「はァン…」

202: ◆CB973lmTFg 2011/10/18(火) 02:11:51.77 ID:AZtwweoSO
御坂「いち、に、さん、し、そして私とアンタで六人…一人足らないじゃない」

一方通行「あァ、第二位は無理だ。統括理事長の野郎が厳重に隠しちまってる」

御坂「だらしないわね」

一方通行「黙れ、学園都市の闇を知れ」

御坂「あまり思い出したくないわ」

211: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:08:18.41 ID:eaUBhDXSO
最終回 2

212: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:08:54.11 ID:eaUBhDXSO
ずる…

御坂「?」

絹旗「むぅ…」ずる…ずる…

御坂「なにこのこ」

一方通行「…あァ、第四位の連れだ」

御坂「甘いわねぇ、手足縛ってさるぐつわしてるだけじゃ…」

一方通行「手足の骨も折っといたはずなンだが」

御坂「あー本当だ折れてる、血だらけだし」

絹旗「むぅ…」ずる

御坂「這ってきたあとにも、血がついてるんじゃない?」

213: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:09:35.91 ID:eaUBhDXSO
絹旗「むっ!」

一方通行「うるせェな」

御坂「そうね」

ばりばり

絹旗「」ばた

御坂「静かになった」

一方通行「無駄な殺しは感心しねェ」

御坂「殺してないわよ」

214: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:10:06.30 ID:eaUBhDXSO
御坂「……」

ばた

一方通行「…そろそろ効果が現れるか」

一方通行「…!」

一方通行「わかる」

215: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:12:27.81 ID:eaUBhDXSO
超電磁砲も、原子崩しも、心理掌握も、第六位の能力も、第七位の能力の真理も…

これら全てが理解できる、使い方がわかる、使える…
これらに、俺のベクトル変換を使えば

例えば第三位の電撃を
かつて第二位との戦闘で、石ころを超電磁砲以上のスピードで飛ばしたように
俺のベクトル変換でベクトルを最適化させて、目一杯飛ばせば

いわゆる超能力が飛び出す銃が完成、ってか?

この銃で、前兆を感知できないくらいの長距離から狙撃すれば、殺せる。


よし、実行しにいこう。

216: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:13:02.79 ID:eaUBhDXSO
最終回 3

217: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:13:33.12 ID:eaUBhDXSO
浜面「な、なんだよこの状況…」

アイテムの隠れ家に帰ると、血痕を発見した。
それを辿っていくと、いつも麦野が女王のように君臨している部屋についてしまった。
いやな予感しかしないから扉をあけると
麦野が音楽プレイヤーをつけながら倒れていた。
常盤台中学の制服を着た二人の女の子といっしょに。あ、茶髪の子はつけてない。

「はま、づ…」

声が聞こえたほうを見ると、そこには
手足がおかしな方向に曲がり、血だらけで、しかも衣服や肌が焦げている
絹旗がもぞもぞしていた。

218: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:14:43.65 ID:eaUBhDXSO
絹旗に視線がいったことで視界が広がり、倒れているのが麦野と常盤台の二人だけでないことに気付いた。

黒髪でハチマキを巻いた暑苦しそうな男と、容姿はよく見えないが誰かいる。
そいつらも音楽プレイヤーを装備して、倒れている。
ここで倒れているのは、絹旗をあわせて、六人。

219: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:15:35.36 ID:eaUBhDXSO
絹旗「りよう…です」

浜面「利用?」

絹旗「麦野とここで超倒れている人たちは…第一位が力を得るための…材料にされたんです」

浜面「どういうことだよ!」

絹旗「浜面に理論を説明しても理解できないでしょうから…超ざっくり…いいますと…麦野たちの能力を一方通行が奪っていった…」

浜面「うば…!?」

220: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:16:19.16 ID:eaUBhDXSO
絹旗「いま意識がないのは…そのために…一方通行の脳波に無理やりあわされたから…」

浜面「つ、つまり…」

浜面「一方通行の勝手な都合で…麦野がこんなにされた……ってことか!?」

絹旗「ええ」

221: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:16:55.37 ID:eaUBhDXSO
浜面「……」

滝壺「はまづら…」

浜面「一方通行の居場所、分かるか」

絹旗「……おそらく」

222: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:17:59.78 ID:eaUBhDXSO
浜面「上条家周辺の狙撃しやすい場所……なるほど、そういうことか」

浜面「あのやろう」


浜面「ども」


浜面「悩むのはいいが、俺らを巻きこんでんじゃねえよ…」

223: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:18:56.14 ID:eaUBhDXSO
行間 傍観者たち

224: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:19:52.10 ID:eaUBhDXSO
「趣味が悪いね」

「なぜだい」

「その私が撮った過去の映像を私の前で見るとは…みせつけているのか」

「そんなつもりはないさ…この人間達の歪みがあまりに愉快で…再び見たくなっただけ」

225: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:20:57.35 ID:eaUBhDXSO
「…」

「それにしても君のプラン、あと三百年くらいは遠のいたのでは?」

「幻想殺しだけでなく一方通行まで…」

「周りが見えていない」

226: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:22:00.11 ID:eaUBhDXSO
「禁書目録のクローンをつくりだし、その回収にかつてのパートナーをむかわせ、そこで上条当麻を目覚めさせる…」

「確かに亡き禁書目録にとらわれている幻想殺しの目を覚ますには、同じくかつてパートナー禁書目録を無くしたステイル=マグヌスが適任、そこまではいい」

「そうだよ…見えていなかったのだよ、幻想殺しの周りの人間の歪みが」

「違うだろ、その歪みによるリスクを考えていなかったのだろう」

227: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:23:21.64 ID:eaUBhDXSO
「…」

「幻想殺しはいいヒーローだね」

「もちろん全く欠点がないわけではない、彼なりに悩んだり期待に応えられなかったりする時もあるが、けっこう救う力のある人間だ」

「しかし…」

228: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:35:28.35 ID:eaUBhDXSO
「そんな完璧に近いようにみえる人間は他人から過大評価される」

「……周りの人間が勝手に像をつくる」

「その像を強く尊敬していた第一位と三位は、現実と自分の作った上条当麻像とのギャップに耐えられず歪んだ」

「…」

「…勝手に、ね」

229: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:35:53.99 ID:eaUBhDXSO
「そんな完璧に近いようにみえる人間は他人から過大評価される」

「……周りの人間が勝手に像をつくる」

「その像を強く尊敬していた第一位と三位は、現実と自分の作った上条当麻像とのギャップに耐えられず歪んだ」

「…」

「…勝手に、ね」

230: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:40:28.61 ID:eaUBhDXSO
「自分で歩けるほどには成長していると思っていたのだが…」

「成長していたさ、しかしね、そのきっかけが彼なわけだよ?誰かが腐ったら無視できるわけがない。歩む力を得たからこそのリスクも考えておかなければ」

「…正に向かったのに負のリスクか…人間とは理解し難い」

「なにをいう人間」

231: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:42:04.36 ID:eaUBhDXSO
「……っ」

「どうした?」

「生命維持装置故障かな…胃が痛い気がする、頭も」

「冥土帰しにバージョンアップしてもらったら…」

「絶交中」

「追い詰められているなあ」

232: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:42:45.02 ID:eaUBhDXSO
「はあ…」

「もういっかい過去の映像を見よう」

「エイワス」


「これだから人間観察はやめられない」

233: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:44:32.94 ID:eaUBhDXSO
過去の映像の最後

234: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:46:21.70 ID:eaUBhDXSO

どくどくどく

一方通行(……うたれた…?)

一方通行(……上条暗殺に成功…して…)

一方通行(……いきなり、意識がなくなり……)

一方通行(……気がついたら、血が…でて……)

一方通行(……)

235: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:47:29.15 ID:eaUBhDXSO
どくどくどく

一方通行(死ぬ…)

一方通行(……でも、まァ…)

一方通行(……上条を救えたし…こんな死に方も……)

一方通行(……)

236: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:49:50.49 ID:eaUBhDXSO
どくどく

一方通行(俺はバカか…)

一方通行(こンなンで死んでどォすンだ!)

一方通行(俺は、死なねェ!)

一方通行(打ち止めたちとこンな別れ方…)

一方通行(……………………………)

237: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:51:25.04 ID:eaUBhDXSO
どく

一方通行(どォしても、この達成感が消えねェ…)

一方通行(こンな死に方も悪くねェ…って気持ちが消えねェ……)

一方通行(……くそォ)

238: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:53:54.15 ID:eaUBhDXSO
どく…


一方通行「いつまでそれを…」

一方通行「そンな気持ちを、抱いてンだ」

…………

一方通行「おれ」

239: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:54:52.05 ID:eaUBhDXSO




240: ◆CB973lmTFg 2011/10/19(水) 01:56:08.37 ID:eaUBhDXSO
おしまい