1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/08(木) 22:04:51.51 ID:TgChUL3/0
冴えカノSSです。

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引用元: 澤村英梨々「あたし、倫也にとって、なんなのよっ!!」 

 

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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/08(木) 22:05:27.19 ID:TgChUL3/0
安芸倫也(高校三年生になって、俺は英梨々と同じクラスになった
あれから色々あったが、俺は英梨々と本当の意味で仲直りを果たし、そして…)

英梨々「倫也?」

倫也(俺はある日の放課後、英梨々に呼び出された…)

英梨々「ねえ倫也…あたし、倫也にとって、なんなのよ…
倫也にとって、あたしはなんなの……。単なる、友達なの?」

倫也「英梨々…?」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/08(木) 22:07:01.32 ID:TgChUL3/0
英梨々「ねぇ、教えてよっ!!倫也にとって、あたし
はなんなの!?倫也、倫也の方から、あたしに
言い寄ってくれたことないじゃないっ!! 
倫也方から、あたしを抱き締めてくれたことないじゃないっ!!
あたし、倫也に一杯アプローチしたのに…。
それでも倫也は気付いてくれなくて…。あの新幹線のホーム
での事は、あたしの精一杯の勇気だったんだよ……
なのに、倫也は答えをあれから出してくれなかった…。
あたし、怖くなった…。
もしかして倫也はあたしの事なんてどうでも良いと思ってるんじゃ
ないかって、あたしは、だから怖くなった、好きって一言を
倫也に言えなくなった。だって拒絶されたら怖いもんっ!!
あたしの気持ちは、子供の頃から変わって無い。
だけど倫也の気持ちは、あたしには分からなかった。
あたしは、倫也の昔の思い出しか持ってない、だから倫也との
新しい思い出を作ろうって、あたし必死だった。あたしも
昔のあたしじゃなくて、新しい自分に変わろうって必死だった。
倫也の好きな女の子に成りたいって思った。
でもどんなに頑張っても、倫也があたしをどう思っているか
分からなかった……あたしはこんなに倫也の事が好きなのに…
もしかしたら、あたしのこの想いは、倫也にとって
迷惑なものなのかの知れない、そんな風にあたしは考える様になってきた。
だからやっぱりあたしは倫也と友達でい続けようと思った。
倫也にとってあたしは何なのか……それを考えるだけで、怖かったから。
友達なら、こんな想いをしなくてすむと思ったから……
あたしはこのままで良いと思った……。
あたしはこのままでもいいと思ったのに……
でもサークルからあたし達が抜けて…あたしは本当に一人
ぼっちになって……。そしたら、このままじゃ嫌だっていう
気持ちが湧いてきて……っ
そしてやっぱりあたしは倫也の事が忘れられないんだって思ったの。
思いが抑えきれなくなっちゃって……。
だって倫也は、あたしの初恋の人なんだもの……。
ずっと、ずっと好きだったんだもの……
あたしは……あたしは……っ。倫也のこと、
あたし、子供の頃から大好きだった。だから子供
の頃、倫也と絶交した時すっごく泣いたんだよ。
すっごく泣いたんだから……っ
でも、倫也とはいつか仲直りしたいって思って。
好きだったから、倫也にあたしの笑顔
を覚えていて欲しかった。そして、いつかまた、
仲直り出来る日を思って……
だからあたしは、花火大会、小学校に二人で行った時、
精一杯の勇気を振り絞ったんだよ。
あたしにとっては、あれは精一杯の勇気だった
もしかしたら、倫也とはもう仲直り出来ない
かもしれない。でも、わたしはどうしても倫也が好きだった……。
倫也との繋がりを消したくなかった…。
だから…っ
倫也にとっては、ささいな問題だったのかもしれないけど……。
あたしにとっては、とても大事な事だったの……っ
でも……。本当に長かった……。倫也との仲直りまでの時間は、
あたしにとっては本当に長かった……。あたしは、一生懸命に絵を
描き続けた。いつか、この絵が倫也を感動させられる
んじゃないか、って……
でも、年を経るにつれて、こんなことをしても、
意味がないんじゃないかって思えてきた……。
だって、こんなあたしの絵なんて、
こんなに絵師の人たちがいる世界で、倫也を本当に
信者に出来る自信ないもの……っ
それでも、あたしは絵にすがるしか
なかった……。同人にすがるしかなかった。
あたしにとっての、倫也との接点。それは、
絵と同人誌しかなかったから……っ
そして、高校生に成って……。あたしの願いが、ようや
く届いた……
そして、これが最後のチャンスなんだって思った。
神様がくれた、最後のチャンスなんだって。あたしの
気持ちを倫也に伝える、神様からの最後の
チャンスなんだ、って……っ
だけど、倫也は、昔と一緒で、あたしの想
いには全く気付いてくれなかった。だからあたし
は、倫也に行動で知らせようと思った。あたしの想いを……
でも倫也にとって、あたしはいつまでも、
昔の幼なじみのままだった。あたしにとっては、
精一杯の勇気だったのに……。倫也はあたしのそんな心に、
気付いてくれなかった……っ
だから、あたしは怖くなったの……。もしかした
らあたしのことを、倫也は何とも思って
ないんじゃないか……。だから、最後の賭け
だった……っ

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/08(木) 22:07:52.53 ID:TgChUL3/0
でも、サークルが半分解散しちゃって……
あたしにだって、わかってた。倫也が、
子供の時とは違うってこと
でも、あたしには子供の時の倫也の思い出
しかなかったんだもんっ。ずっと一緒にいら
れたわけじゃなかったんだもんっ
倫也との空白の時間……。それを取り戻そ
うと、あたしは必死だったんだよっ
そして、あたしも変わろうと必死だった。過去の
わたしじゃなく、新しいあたしになろうと必死
だった
そうすれば、倫也はあたしにに振り向いてく
れるんじゃないか……。幼なじみのあたしじゃな
くて、新しいあたしなら、倫也は振り向い
てくれるんじゃないか、って思ったの……っ
だから、絵柄だって変えたんだよっ。あたしも、
変わろうって……っ。昔のあたしじゃなくて、新
しい自分に変わろうって
だけど、それでも倫也は私を見てくれな
かった……っ。倫也は最後まで、あたしを見て
くれなかった……っ
嫌いなら嫌いって、はっきり言ってよ……っ!!
あたしに気のあるそぶりを見せないでよっ!! 今、
ここで、あたしことが好きなのか、答えてよぉ……っ
そうしないとあたし、倫也のこと、
いつまでも想い続けちゃうじゃない……っ!! 
苦しいんだから……っ!! 想い続けているのは、
とっても苦しいんだから……っ!!」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/08(木) 22:08:29.36 ID:TgChUL3/0
倫也「英梨々…ごめんな…俺も英梨々の事…好きだ…。」

英梨々「馬鹿//あたしもよ、倫也//」

二人は幸せなキスして終了

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/08(木) 22:10:26.42 ID:TgChUL3/0
波島出海「せ~んぱい!」

倫也「うおっ!?い、出海ちゃん、ちょっと当たってる!当たってる!
ちょっと離れて!」

出海「え~先輩、せっかく一緒の学校に入ったのに…もっとスキンシップ
しましょうよ!私に…新しい喜びを教えて下さいよ…」

倫也「ぶっ!?ちょ、波風立てるような事言わないでくれよ!
あ、俺用事があったんだ!じ、じゃ先に行くね!」

出海「あ、先輩~?もう照れちゃって可愛い//」

英梨々「………」

出海「あっ澤村先輩…」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/08(木) 22:11:06.06 ID:TgChUL3/0
英梨々「ねえあんた…どういうつもりかしら?」

出海「あ、あのですね…倫也先輩と居るとつい
からかってみたくなっちゃって…もしかして怒ってます?」

英梨々「…別に怒って無いけど、好きじゃ無いなあ、ああ言うのって
あたし…あんたの先輩よね?もう少し敬ってくれても良いんじゃ無い?」

出海「ご、ごめんなさい…」

英梨々「口じゃ何とでも言えるわよね?確かに、倫也とあたしが付き合って
何故かその学校にあんたが入学して、あんたの肩身が狭いのは分かるけど…
あ~あ~分かった…日頃の鬱憤晴らそうとしてるんだ、ふーん…」

出海「えっ…わ、わたしはそんなこと」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/08(木) 22:13:00.53 ID:TgChUL3/0
英梨々「あーあー冬の頃が懐かしいわ、色々あったけど、
あんたとは良い同人仲間になれそうだったのになあ…」

出海「うう…せんぱい…」

英梨々「うう…せんぱい…じゃないわよ!?なにそれ、可愛いと思って言ったの?
いい加減、後輩キャラ辞めたら?」

出海「キャラって、私は別に!」

英梨々「キャラでしょ!先輩、とかえへへとか、うにゅって言っていれば
良いんだもの、楽よね後輩キャラ…」

出海「そ、そんなこと言われても…」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/08(木) 22:13:50.33 ID:TgChUL3/0
英梨々「良いわよね…いつも倫也に構われて、うう先輩の意地悪…とか
きゃっ、何処を触ってるんですか!とか英梨々先輩だけずるいです!
私も倫也先輩の家にお泊まりしたいです…とか、それで最後はアレ?
後輩としてじゃなくて、一人の女の子として見て欲しいの…でしょ?
やりたい放題出来るわよね…!」

出海「うう…グスン…」

英梨々「今度は鳴き真似?あんた一体誰に媚びを売ってるの?
ここにはあたしとあんたしか居ないのよ?」

出海「ううん…いじめられてます…」

英梨々「いじめられてる?誰によ!教えなさいよ、ねえ、ねえってば!」

出海「さ、澤村先輩に…」

英梨々「あたし!?あたしがあんたをいじめてるの?」

出海「あ、いやその…」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/08(木) 22:14:25.47 ID:TgChUL3/0
英梨々「あたしがあんたをいじめる訳ないでしょ…?可愛い倫也の後輩なんだから…
変な事言わないで…それとも、そのてるてる坊主みたいなポニテが何か予報
しちゃった?」

出海「そんな事いったら澤村先輩だって金色のてるてる坊主を…!」

英梨々「いやねえ…人間がてるてる坊主を頭に付ける訳ないじゃない
これ髪の毛よ、何言ってるのよあんた、馬鹿ねえ…」

英梨々「ホント…馬鹿ね!!」

出海「うう…うわああああああん…」

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/08(木) 22:15:06.89 ID:TgChUL3/0
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倫也「お、おい英梨々、出海ちゃんが泣いて走って行ったが
何かあったのか…?」

英梨々「さあ…?あの子にも色々あるんじゃない?
それより早く帰りましょ?」

倫也「お、おう…。まあ仲良くな…。」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/08(木) 22:16:52.27 ID:TgChUL3/0
終わりです。元ネタはドラマCD。私の文章力のなさで不快に思われたら申し訳ない…
元ネタはとっても明るいから、是非見てみよう!