1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/27(火) 00:41:08.78 ID:BlKKiOGv0
ちひろ「ぴ、Pさん!」

P「はい」

ちひろ「こ、この企画書なんですけど……」

P「あれ? ……あちゃー、ミスってますね」

ちひろ「はい。あと、予算案ももう少し……」

P「えー……削りますかこれ」

比奈「ちょっといいでスか」

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引用元: 千川ちひろ「あっ、ねえお兄ちゃ――」 

 

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/27(火) 00:44:33.63 ID:BlKKiOGv0
P「なんだ? もうちょっと待ってくれるか」

比奈「いや、すぐ終わるんで」

ちひろ「なに?」

比奈「トボけない」

P「おいおい何のことだよ。この間のコピー本なら俺は知らんぞ」

比奈「えっ、ちょっと何スかそれ」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/27(火) 00:49:01.91 ID:BlKKiOGv0
比奈「ま、まあそれは後にするとして」コホン

比奈「さっきちひろさん何て言ったっスか」

ちひろ「え、企画書の話? これは比奈ちゃんのじゃなくて――」

比奈「その前っス」

ちひろ「えーっと……」

比奈「お兄ちゃんって何スか?」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/27(火) 00:54:11.70 ID:BlKKiOGv0
ちひろ「ああ……えっと……」

P「ほら、よくある話だろ。先生のこと『お母さん』って呼んだりとか」

ちひろ「そ、そうそう! 家にいる時の癖でつい」

比奈「あー、普段呼ぶ時の癖が出ちゃってね」

ちひろ「そうなの! 家では『Pさん』なんて呼び方しないし――」

P「おい」

ちひろ「あ」

比奈「かかったっスね」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/27(火) 01:06:08.11 ID:BlKKiOGv0
比奈「とは言っても、とりあえず説明してもらっていいスかね?」

比奈「苗字違うし、年齢差も分からないし……」

比奈「まさか…………そういうプレイ?」

ちひろ「違います! ちゃんとした兄妹!」

P「うーん……ちゃんとしてるのかしてないのか……」

ちひろ「えーっ!?」

P「血は繋がってないんだよ。義理の妹」

ちひろ「で、でも! ずっと一緒に住んでるんですよ!」

P「ずっとじゃねえよ。お前が勝手にだな……」

ちひろ「だって!」

比奈「進めてもらっていいスか?」

18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/27(火) 01:15:30.65 ID:BlKKiOGv0
P「まず先に言っておくと、俺色々あって母親が3人いるんだ」

比奈「ドロドロじゃないスか」

P「いやまあ、仕方ないって事情もあるんだが……それはともかく」

P「家の親父の再婚相手が連れてきたのが……あー、もう呼び捨てでいいか? ちひろなんだけど」

ちひろ「私はその時かなり小さかったんです。物心付いた時にはお兄ちゃんはお兄ちゃんでした」

P「で、また別れちゃって……。苗字がまた変わって……」

ちひろ「もちろん、その後だって片時もお兄ちゃんのことは忘れませんでした」

P「分かったから、ちひろ分かったからもう」

比奈「…………」ウーム



比奈「エロゲっスね」

P「エロゲじゃないっスね」

23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/27(火) 01:19:55.62 ID:BlKKiOGv0
P「アイドルがそういうこと言っちゃダメでしょ」

比奈「エロゲじゃなかったら何なんスか」

P「俺の人生だよ」

比奈「うわぁ……」

P「仕方ないだろ、色々あったんだよ」

24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/27(火) 01:25:31.43 ID:BlKKiOGv0
比奈「っていうか、ちひろさん兄から金取ってんスか?」

P「金取ってるって……そういう業務だよ」

ちひろ「本当は私の業務じゃないんですけど……」

P「えっ」

ちひろ「その、私の方で色々経費とか調整するために」

P「ちょっと待って聞いてないぞ俺」

ちひろ「0は無理だけど、少しでもお兄ちゃんの負担減らしたくて……」

比奈「お兄ちゃん好きすぎるでしょ」

ちひろ「…………」エヘヘ

比奈「…………」

比奈「やっぱりエロゲっスよね?」

P「エロゲじゃないっスって」

31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/27(火) 01:38:26.45 ID:BlKKiOGv0
比奈「え、ちょっと待って。最初に一緒に住んでるとか言ってなかったっスか?」

ちひろ「もちろん」

P「就職先が同じだってバレた瞬間転がり込んできたんだよ。給料に浮かれて2LDKなんて選ぶんじゃなかった」

ちひろ「ダメだったら引越させるつもりだったけど」

P「マジかよ……。まさか俺を追いかけて入社したとか言い出さないよな?」

ちひろ「ううん、それは偶然。東京に住みながら探そうと思ってた」

比奈「なに運命的な再開果たしてんスか」

ちひろ「う、運命……?」

ちひろ「…………」ポッ

P「盛り上がるのやめてくれよ」

34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/27(火) 01:46:28.55 ID:BlKKiOGv0
比奈「あーあーもうエロゲでいいっスよ……。戸籍上他人なんだから好きにやっちゃえばいいじゃないスか……」

P「何急にスネてんだよ」

比奈「ふーんだ」ツーン

ちひろ「!」

P「『そういえばそうだった!』って顔すんのやめろよ」

ちひろ「じゃあやっぱり……『お兄ちゃん』より『Pさん』の方がいいかな……?」

P「だから盛り上がるなって。ここ事務所だぞ」

ちひろ「じゃあ帰ってから……」

P「やめなさい」

38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/27(火) 01:57:51.63 ID:BlKKiOGv0
比奈「だってもうしょっちゅうコスプレとか見せびらかしてるんでしょ?」

ちひろ「毎度色々こだわってるの!」

P「夏だろうが冬だろうが露出が凄いんだよ。他に見せる相手いないもんかね」

ちひろ「そりゃあもう、Pさんの為ですから♪」

P「早速かよ」

比奈「ふん」ツツーン

40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/27(火) 02:07:17.58 ID:BlKKiOGv0
ちひろ「苗字がまた一緒になるんですよー♪」

P「親のヨリ戻させるかなあ」

ちひろ「絶対ダメ!」

比奈「…………」ポチポチ

P「今度は何しだしてんだよ……」

比奈「しょうがないから社内LINEで情報拡散してんスよ」

P「えっ」

比奈「あ、まゆちゃんの返信早い」

P「げっ」


おしまい