1: ◆5m18GD4M5g 2015/03/03(火) 00:02:10.25 ID:B75XpUSZ0
冬馬「ふわぁ…、もう朝か…」

黒井「朝遅くまで寝ていると体に毒だ」

黒井「さあ、早く着替えて飯を食べるんだ」

黒井「今日は私が作っておいたぞ」

冬馬「えっ、そうなのか?悪いな」

黒井「気にするな、今日は大事な日だからな」

冬馬「そうだったな」

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引用元: 黒井「冬馬、もう朝だから起きろ」冬馬「う~ん…」 

 

2: ◆5m18GD4M5g 2015/03/03(火) 00:05:06.18 ID:B75XpUSZ0
コゲコゲー

冬馬「…こりゃひでぇな」

黒井「こ…これは失敗作だ、完成品はこっちだ」ササッ

冬馬「まあ、こっちは見た目は良いな」

冬馬「味はどうかな?」パクッ

モグモグ

黒井「どうだ?」

冬馬「…ふっ」

黒井「!?」

冬馬「今度俺が作り方を教えてやるよ」

黒井「すまん…」

4: ◆5m18GD4M5g 2015/03/03(火) 00:07:24.69 ID:B75XpUSZ0
冬馬「それで、今日は俺に何をしてくれるんだ?」

黒井「このセレブな私がお前のために取って置きのプレゼントを用意しておいたぞ」

黒井「一生忘れられない誕生日にしてやるつもりだ」

冬馬「そうか、それでどんなプレゼントだ?」

黒井「フッ…、もう手配はすんでいる」

黒井「さあ、早く着替えるんだ」

冬馬「ああ、わかった」

5: ◆5m18GD4M5g 2015/03/03(火) 00:09:40.48 ID:B75XpUSZ0
運転手「おはようございます、社長、冬馬様」

運転手「いつでも出発可能です」

黒井「よし冬馬、乗るぞ」

冬馬「どこへ行くんだ?」

黒井「なに、もうすぐわかる」

ブロロロロロロロロロロロロ


―――――――
―――――――
―――――――

黒井「着いたぞ」

冬馬「空港?海外に行くのか?」

黒井「ああ、今日はお前にとって大切な日だからな」

黒井「さあ、そろそろ出発する、行くぞ」

冬馬「ああ」

キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!

6: ◆5m18GD4M5g 2015/03/03(火) 00:12:18.59 ID:B75XpUSZ0
冬馬「やっぱ景色すげぇな…!」

冬馬「それにしても今までいろんな誕生日を経験したが…」

冬馬「海外に行くなんて初めてだ」

黒井「これくらいのことで驚くのなら」

黒井「これから連れて行くところに行ったらもっと驚くだろうな」

黒井「それでいい、お前の驚く顔、喜ぶ顔が見たい」

黒井「私にもっと見せてくれ、それが今の私の生き甲斐となるのだから」

冬馬「なら期待してるぜ、あんたが用意したゴージャスなプレゼントをよ」

7: ◆5m18GD4M5g 2015/03/03(火) 00:15:14.10 ID:B75XpUSZ0
ワイワイ ガヤガヤ

冬馬「ここって…」

黒井「そう、オーストラリアだ」

黒井「日本の寒さなんて忘れるくらい暑いだろ?」

冬馬「ああ、もう今すぐ脱ぎたいくらいだな!」

黒井「その前に腹が減っただろ、ランチでもどうだ?」

冬馬「ああ、そうだな」

冬馬「とりあえずなんか適当に…」

黒井「おいおい、この私が愛するものに適当なものを食べさせるわけには行かないだろう」

黒井「この日のために予約しておいたレストランで食ようではないか」

黒井「おっと、礼はいい」

黒井「これからよりいいところに連れて行くからな、礼はその時にとっておけ」

冬馬「そうか、ならその時のためにとって置いてやるぜ」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 00:20:27.33 ID:B75XpUSZ0
ザザアアアアアアン

冬馬「ここは?」

黒井「オーストラリアの中でも…」

黒井「いや、世界の中でトップクラスのリゾート地だ」

黒井「この海を、この空を、この光景を見てどう思う?」

冬馬「…日本では見られない光景だな」

冬馬「日本の海だってこんなに澄んだ青色はしていなかったぜ」

冬馬「心が晴れそうだ」

黒井「喜んでくれたか?」

冬馬「まあな、だがこの程度じゃ終わらないんだろ?」

黒井「鋭いな、流石私の妻なだけのことはあるな」

冬馬「長い間暮らしてるだけのことはあるだろ?」

黒井「まあな」

11: ◆5m18GD4M5g 2015/03/03(火) 00:21:46.75 ID:B75XpUSZ0
黒井「ここがこのリゾートの目玉である場所だ」

黒井「ここからはヘリで見るぞ、地上じゃ見えづらいからな」

冬馬「ヘリか…プライベートで乗るのは初めてだな」

黒井「さあ、もたもたしないで乗るぞ」

冬馬「わかってる」

ブロロロロロロロロロロロロロ

冬馬「何があるんだろうな?」

黒井「私たち二人にふさわしいものだ」

12: ◆5m18GD4M5g 2015/03/03(火) 00:22:39.01 ID:B75XpUSZ0
黒井「これだ」

冬馬「これは…」

黒井「凄いだろ、珍しいだろ」

冬馬「ああ、ハートマークの珊瑚礁なんてロマンチックだぜ!」

黒井「まあ私もロマンチストだからな」

冬馬「どうやってできたんだ?なあおっさん、もっと近づいてくれないか?」

黒井「いい笑顔だ…、おい、もっと寄せろ」

パイロット「ラジャー」

13: ◆5m18GD4M5g 2015/03/03(火) 00:23:47.73 ID:B75XpUSZ0
ブロロロロロロロロロロロロロ

冬馬「スゲー!マジ良いぞこれ、こんなにきれいなものがあったなんて!」

冬馬「おっさん、ありがとな!」

黒井「礼には及ばないさ、お前の笑顔を見るためならどんなことでもするぞ」

黒井「このハートマークのさんご礁は今の私たちを表現している」

黒井「そうは思わないか?」

冬馬「ああ、俺たちの愛をぴったり表しているぜ!」

冬馬「もう忘れられない誕生日になったぜ!」

黒井「ふっ…」

14: ◆5m18GD4M5g 2015/03/03(火) 00:25:19.47 ID:B75XpUSZ0


冬馬「なあおっさん」

黒井「何だ?」

冬馬「まさかあんたがこんなに心が優しい人間なんて思っても見なかったぜ」

冬馬「あんたと一緒にいれて、とても幸せだぜ」

黒井「お前は一つ勘違いをしてるぞ」

冬馬「え?」

黒井「お前が私を心優しい人間に変えさせたんだ」

黒井「私は冬馬という存在のおかげでここまで変われた」

黒井「本来礼を言うのは私だ、ありがとう」

冬馬「よ、よせよ///照れるぜ」

黒井「フフッ…」

15: ◆5m18GD4M5g 2015/03/03(火) 00:26:45.34 ID:B75XpUSZ0
黒井「さて、そろそろかな」

冬馬「なにがだ?」

黒井「3、2、1…」

ヒュウウウウウウウウウウウウ…

ドオオオオオオオオオオオオン!!!

冬馬「うわぁ…、すげえ花火だな…」

黒井「お前のために用意しておいたんだ、綺麗だろ」

冬馬「ああ、とてもな…」

冬馬「だが花火でI LOVE YOUって書くのはどうなんだよ?」

黒井「愛が伝わって良いじゃないか」

冬馬「それもそうだな」

16: ◆5m18GD4M5g 2015/03/03(火) 00:27:27.80 ID:B75XpUSZ0
黒井「改めて言おう」

黒井「冬馬」

冬馬「ん?」

黒井「誕生日、おめでとう」

冬馬「ありがとう//」

チュッ

終わり