1: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/08(水) 23:37:16.65 ID:4I2jgJVNo


―――事務所


ぽかぽか

  ぽかぽか……


李衣菜「……春だね」

凛「うん、春」


李衣菜「なんだか眠いね……ふわぁ」

凛「うん……。くぁ……」

李衣菜「しゅんみんあかつきをおぼえず、だっけ」

凛「……そうだっけ……んんぅ」ウト

李衣菜「あはは、寝ちゃダメだよ?」

凛「ん……。努力する……」

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引用元: 李衣菜「春」凛「うらら」 

 

2: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/08(水) 23:40:39.13 ID:4I2jgJVNo
李衣菜「そうそう、春って言えばさ」

凛「うん……?」

李衣菜「やっぱり桜の季節だね」

凛「だね」

李衣菜「それで、桜ってさ……」

凛「うん」


李衣菜「ロックだよね!」

凛「うん。…………うん?」

3: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/08(水) 23:44:12.64 ID:4I2jgJVNo
李衣菜「とっても大きな木でさ、でも小さくて綺麗なピンク色の花を咲かせて……」

李衣菜「それがヒラヒラ舞い散って……すっごくクールだと思わない?」

凛「……そ、そう?」

李衣菜「そうだよ。うんうん、桜はロックだよなぁ!」

凛「う、うーん……?」

4: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/08(水) 23:46:15.53 ID:4I2jgJVNo
P「……凛、凛。ちょっとこっちへ」

凛「あ、プロデューサー。なに?」トテトテ

P「適当に頷いとけ。そしたら李衣菜、満足するから」ボソッ

凛「なるほど」


凛「……李衣菜。ちょっと考えたんだけど……私も桜、ロックだと思うよ」

李衣菜「おおっ。いやー、さすが持つべきは相棒だね。分かってくれると思ったよ~♪」ルンルン

凛(すごく嬉しそう)

5: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/08(水) 23:52:31.11 ID:4I2jgJVNo
凛「私もね、よくハナコの散歩で桜並木の道を歩くんだ」

李衣菜「へー、気持ち良さそうだね」

凛「ふふ、うん。……でね、ふと思ったんだけど」

李衣菜「うん」

凛「桜の花ってピンク色でしょ?」

李衣菜「うんうん、だね」


凛「だったらさ、蒼色の桜があってもいいよね」

李衣菜「うん。…………うん?」

7: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/08(水) 23:56:48.22 ID:4I2jgJVNo
凛「蒼いバラがあるんだし、蒼の桜があってもいいと思うんだ」

凛「品種改良? とかでなんとかしてくれないかな」

李衣菜「……で、でも綺麗かなぁ」

凛「綺麗で素敵だよ、きっと。だって蒼だもん」

李衣菜「う、うーん……?」

8: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/08(水) 23:58:58.23 ID:4I2jgJVNo
P「……李衣菜、李衣菜。ちょっとおいで」チョイチョイ

李衣菜「あ、プロデューサー。凛が……」トテトテ

P「適当に同意しとけ。そうすりゃ凛、満足するから」ボソッ

李衣菜「なるほどー」


李衣菜「……凛。よくよく考えたら、蒼い桜もアリかなって思うよ、私も」

凛「でしょ? ふふ、やっぱり李衣菜は相棒だね。分かってくれて良かった」ニコー

李衣菜(すごく嬉しそう)

9: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/09(木) 00:01:08.30 ID:4jafqt29o
李衣菜「で、なんだけど」

凛「ん」

李衣菜「桜といえば、アレだよね」

凛「うん、アレだね」

李衣菜「そう、」


凛・李衣菜「「お花見!」」


凛「ふふっ♪」

李衣菜「へへへ♪」

10: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/09(木) 00:02:08.59 ID:4jafqt29o
凛「というわけで」

李衣菜「お花見行きましょう、プロデューサー!」

P「お? おお、花見か、いいな! 時間取れたら近くの公園でも行くか?」

李衣菜「はいっ。へへ、決まりだねっ」

凛「ふふ、楽しみだね」

11: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/09(木) 00:04:20.22 ID:4jafqt29o
P「花見って言ったらやっぱ、桜の木の下で食べる弁当だよな」

凛「あ、それなら李衣菜が料理上手だから、適任だよ」

P「おお、李衣菜が?」

凛「うん。すごく美味しいよ、李衣菜のご飯。泊まりに行くといつも作ってくれるんだ」

李衣菜「そ、そんな美味しいだなんて……へへ、ありがと凛」

12: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/09(木) 00:05:25.19 ID:4jafqt29o
P「はは、李衣菜が料理かぁ。得意なものとかあるのか?」

李衣菜「あ、えっと……一応、煮物とかです」

P「煮物ぉ? けっこう家庭的なんだな李衣菜、すごいなぁ」

李衣菜「あはは、プロデューサーの胃袋だって掴んじゃいますよ! なんてねっ」

13: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/09(木) 00:08:50.19 ID:4jafqt29o
P「おー、言ってくれるなぁ。じゃあなおさら弁当も楽しみだな」

李衣菜「えっへへ、大船に乗った気持ちでいてくださいね!」

P「ああ、期待してるよ」

李衣菜「へへ♪」


凛「……むむ」

14: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/09(木) 00:10:02.55 ID:4jafqt29o
凛「……わ、私もっ」

P「ん? どした凛」

李衣菜「?」

凛「私もお弁当作ってくる。プロデューサー、食べてくれるよね」

P「おっ、凛も料理が上手なんだ?」

凛「も、もちろん」

李衣菜(あれ、凛って確か……)

15: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/09(木) 00:21:11.22 ID:4jafqt29o
P「得意料理はあるのか?」

凛「……ある、よ?」

P「なんで疑問系?」

凛「き、気のせいだよ」

李衣菜「……じゃあ凛、答えてみてよ、得意料理」

凛「…………」


凛「……………………ゆ、ゆでたまご」

P「……お、おう……」

李衣菜(やっぱりかぁ……)

16: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/09(木) 00:23:40.29 ID:4jafqt29o
凛「ほ、他のだってちゃんとできるし。簡単だよ料理なんて」

李衣菜「わ、悪いこと言わないから練習しよう、ね?」

凛「いい。李衣菜には負けない」

李衣菜「いや勝ち負けじゃなくて……プロデューサーに食べてもらうんだからさ」

凛「…………なら、教えてくれる?」

李衣菜「もち。またうちに来なよ、一緒にお弁当作ればいいじゃん?」

17: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/09(木) 00:26:10.61 ID:4jafqt29o
凛「そっか……それもいいね。合作だね」

李衣菜「うん、2人で作ってプロデューサーに食べてもらお!」

凛「……うんっ」


P「ふふ、なんか丸く収まったな。ほんと楽しみにしてるよ」

李衣菜「任せてください、とびきり美味しいの作りますからっ」

凛「私だって、プロデューサーの胃袋掴んでみせるからっ」

18: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/09(木) 00:27:12.45 ID:4jafqt29o
P「うん、ありがとな! ……じゃあ俺、ちょっと出てくるから。留守番頼めるか?」

凛「ん、いいよ」

李衣菜「はい、いってらっしゃーい」

P「あぁ、いってきますっ」


がちゃり ぱたんっ


19: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/09(木) 00:29:09.15 ID:4jafqt29o
凛「……私、頑張るね」

李衣菜「うん、私も手伝うよ」

凛「ライバルだけど……ほんとにいいの? 教えてもらって」

李衣菜「ライバルの前に、私たちは相棒。でしょ?」

凛「あ……。そうだね、そうだった。……ありがとう、李衣菜」

李衣菜「へへっ、いいっていいって♪」

20: ◆/FlK6/6bHs 2015/04/09(木) 00:30:16.29 ID:4jafqt29o
凛「でさ」

李衣菜「うん?」



凛「蒼い卵焼きとかウインナーってできるのかな?」

李衣菜「やっぱり凛は作らないほうがいいかな」



おわり