1: 876SS、投下します ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:33:22.14 ID:ZvHl2xtu0
愛「大変大変変態大変です!!」

絵理「愛ちゃん、大声出してどうしたの? ライブ中に照明が落ちてきた?」

愛「それは大変ですね! でもそれ私じゃないです! とにもかくにも大変なんです!」

絵理「落ち着いて、愛ちゃん」

愛「絵理さん! 聞いてください!」

絵理「大変って何が?」

愛「え、えっと! 言っても信じて貰えるか分からないんですけど……」

絵理「愛ちゃん、話してみて。気になるから」

愛「あっ、はい。ちょっと私もビックリして混乱してるんです」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1360647201

引用元: 愛「ママが涼さんにキスをした」 

 

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2: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:38:02.33 ID:buDpD5d30
絵理「天使の鈴使う?」

愛「なんですかそれ? 天使の羽なら分かりますけど。らんらんらーんランドセルーはー」

絵理「天使の羽。ごめん、続けて」

愛「そうでしたね。ふぅ……。えっと、あのその! ママが!」

絵理「舞さんが?」

夢子「こんにちわー! 涼居ますかー?」

愛「ママが涼さんにキスしてたんです!!!!」

絵理「へ?」

夢子「は?」

3: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:39:29.00 ID:buDpD5d30
愛「唇と唇が重なったんです!」

絵理「ベーゼ?」

夢子「へ? チッス?」

愛「は、はい! キスです!」

夢子「誰と、誰が?」

愛「ママが涼さんにキスをしたんです!」

絵理「アグネス、カモン?」

夢子「な、なによそれ! サンタがママにキスをしたみたいに言っちゃって!」

絵理「それ、見間違いってことはない?」

夢子「そ、そうよ! あんなうだつの上がらないヘタレ眼鏡と鬼神日高舞がキスだなんて! た、他人の空似じゃないの!?」

4: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:41:34.27 ID:buDpD5d30
愛「ホントですよ! 私、見たんです! あんなセンスのない服着てるの、涼さんだけですよ!」

夢子「セ、センスが無いって……。否定はしないけどさ」

絵理「それなら確定だね。後あんまりそれ外で言わない方が良いよ。律子さん、滅茶苦茶怒るから」

愛「そうなんですか?」

夢子「そのこと詳しく話してくれる!? 詳細希望!」

愛「えっと、今思い出しますね……」

愛「あれは有る日曜日の昼下がり……。と言うか今日の事で、私は雪歩先輩と一緒に世界スコップ展覧会を見に行っていたんです」

夢子「なによその土臭そうな展覧会は」

愛「お土産もあるんですよ! このスコップは闇人さんっていう人が持ってたらしく……」

夢子「いるか! そう言うの良いから、話を続けてよ!」

愛「あっ、はい。その帰り、雪歩先輩がお仕事で事務所に戻って、私だけで帰ることになったんです」

5: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:43:10.61 ID:XCFwh7xL0
回想だよー!!

夢子「うるさっ!!」

絵理「今なら耳栓スタドリ3つで売るよ?」

夢子「アンタは運営の犬か!」

絵理「ぬこの方が好きだよ」

夢子「知らんがな」

愛「えっと、話していいですか?」

絵理「あっ、ごめんね」

夢子「で、それからどうなったの?」

愛「えっとですね……」

6: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:44:09.58 ID:nxOPLNVg0
愛『まーだまだ地味、だねっ♪ キスも地味、だねっ♪ ふーわふわっ』

愛『ん? あれは、ママ?』

舞『――』

愛『誰かと話しているのかな? ちょっと覗いちゃえ!』

舞『――』

?『――』

愛『良く見えないなぁ……。あれ? あのセンスカケラのない服は……、涼さん?』

舞『――』

涼『――』

愛『ママと涼さん、あんなに仲良かったっけ? 2人とも、楽しそうにお話してるけど。何話してるんだろ?』

7: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:46:13.04 ID:nxOPLNVg0
舞『それで愛ったら、若乃花がアメフト選手してたって言ったら驚いちゃって』

涼『それは誰だってビックリしますよ』

舞『あの顔は面白かったわよ? これで驚くようじゃ、私たちのことバレたらどんなリアクション取るかしらね?』

涼『ははは、鼓膜破れちゃいそうですね。でも、ちゃんと話さないといけませんよね』

舞『大丈夫よ。あの子、単純だから。なんだかんだ言っても喜ぶわよ』

涼『なら、良いんですけどね』

愛『私たちの関係? ユニットでも組むのかな?』

舞『あら、涼君。クリーム口元についてるわよ』

涼『え? ホントですか? どこです?』

舞『取ってあげるわ。えいっ』

涼『わっ!』

ズキュゥゥゥゥン

8: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:47:15.61 ID:nxOPLNVg0
愛『はうっ!!』

舞『ふふ、ご馳走様』

涼『舞さぁん……、誰か見てたらどうするんですか? 今の、完璧アウトですよ』

舞『誰も見てないわよ。後、涼君。2人の時は、なんて呼ぶのか決めたわよね?』

涼『ま、舞……』

舞『よろしい。合格! じゃっ、行きましょ! 今日は遊び倒すわよ!』

涼『ま、待ってくださーい!』

舞『捕まえてみなさーい!』

涼『あはははー!』

愛『ママが、涼さんにキスをした……』

回想終了だよー!

9: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:48:28.61 ID:nxOPLNVg0
愛「ってことがあって……。あまりの衝撃映像に、私声が出ませんでした」

夢子「」

愛「夢子さん?」

夢子「」

絵理「いーつもひとーりーでーあーるーいてたー」

夢子「勝手に殺すな! 嘘よ! いくらあんたの母親が破天荒極まりないからって、自分の半分ぐらいの年齢の男子に手を出すなんて……。警察呼ぶわよ!!」

愛「だ、ダメです! そんなことしたら警察が壊れます! 桜田門が血で染まります!」

夢子「そっちの心配!?」

絵理「否定できないのが、舞さんらしいね。そうだ。アグネスも一緒に呼ぼう。ひなげしの花を手向けにして」

夢子「止めときなさい! あんたアグネスに恨みでもあるの!?」

10: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:49:36.48 ID:nxOPLNVg0
愛「だから私、どうすればいいか分からなくなって……」

絵理「確かに、愛ちゃん位の歳の子なら複雑かも。下手すれば、涼さんがお義父さんになるわけだし」

夢子「はぁ!?」

愛「ええ!? パパになるんですか!?」

絵理「うん。両者好き合ってたなら行き着くゴールは結婚だよ。墓場らしいけど」

愛「涼さんが、パパ……。想像つかないです」

絵理「キャンユーセレブレイト?」

夢子「ノゥワッシング! そ、そんなこと、あっちゃイケないのよ!! 今から探しに行きましょう! とっちめてやる! アンタらも来なさい!」

絵理「えー。動くの嫌かな」

夢子「今度お昼ご飯奢るから!」

絵理「なら行ってあげる」

11: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:56:02.95 ID:nxOPLNVg0
愛「それじゃあママと涼さんを追っかけましょう! 世界の平和のために!!」

絵理「銀河を救えるのは、私たちだけ?」

夢子「壮大過ぎない!?」

愛「今ここに! 特攻偶像Aチーム結成!」

絵理「2人ぐらい足りないね」

夢子「なんの話よ!」

絵理「それにしても、最強のアイドル日高舞×名門秋月最高傑作。凄い子供が生まれるね。ダークドレアムかな」

夢子「いや、配合みたいに言わないでよ」

絵理「3DS版はシンボルエンカウントが嫌で買ってないよ」

夢子「あんたの趣味は知らないわよ」

愛「何を話してるんですか? 行きますよ! どりゃああああああ!」

夢子「わわっ! 待ちなさいよ!」

絵理「えっと、仕事は……無しってことで」

12: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:57:01.95 ID:nxOPLNVg0
愛「デッデッデッデッデデッデッデッデッデ」

絵理「チャララ~」

夢子「……楽しそうね、あんたたち」

絵理「うん。この後桜井さんが何回死ぬか楽しみ。Brave Song歌ってあげるね」

夢子「どういう意味だ!! でもどこに行ったのよ?」

絵理「愛ちゃん。どこに行くとか聞いていた?」

愛「えっと、遊び倒すって言ってました!」

絵理「じゃあホテルはないね」

愛「ホテル?」

夢子「あんたは何も知らなくて結構! でも遊び倒すって、色々あるわよ? しらみつぶしに探しても、時間と体力の無駄じゃない?」

13: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 14:59:10.32 ID:nxOPLNVg0
愛「どこが有りますか?」

絵理「ゲームセンター、遊園地、ネットカフェ、美術館。色々あるね」

愛「美術館と言えば、今ゲルテナ展とか言うのをやってるみたいですけど……。なんだか嫌な予感がするのでやめておきましょう!」

絵理「舞さんのキャラクター的に、美術館は有り得ないね」

夢子「美術品壊しそうだし」

愛「じゃあ他のところですね」

夢子「ネカフェは無いと思うけど……」

愛「あっそう言えば! 今日って遊園地が開演云周年キャンペーンとかで、フリーパスチケットが安かったんです!」

夢子「テレビでやってたわね」

絵理「デートの定番だね。そこが怪しいかも」

14: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:00:30.67 ID:gc5QyMQ60
愛「じゃあそこかも知れませんね!」

夢子「思いたったら吉日、今すぐ行きましょ」

愛「みなさん、ジェットコースターに乗りましょう!」

絵理「お化け屋敷も捨てがたい?」

愛「フリーパスだからとことん楽しみましょう!」

絵理「ナイトパレードもあるね」

夢子「遊びたいだけ!? これで2人がいなかったら、とんだピエロじゃないの」

絵理「3人で作った想い出、プライスレス」

愛「お金で買えなもの価値が有ります! 買えるものは、M@ster Cardで!」

夢子「はいはい、分かったわよ。私もここんとこ忙しくて、なかなかオフが取れなかったし」

愛「今すぐ行きましょう! タクシータクシー!」

15: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:01:18.18 ID:zjdb7fKs0
夢子「そもそもよ? なんで涼と日高舞が知り合いなわけ?」

愛「えっと、絵理さんと涼さんを家に招いたことが有って。その時は、涼さんが男の人って知らなかったんですけど……」

絵理「そういえば、あの時涼さんなにか焦ってたかも」

夢子「大方日高舞にばれたんじゃないの?」

絵理「そして弱みを握られ、舞さんの玩具にされる涼さん」

舞『ここがええんか? なぁ? ええんか?』

涼『ふ、踏まんといてください! 僕のりゅんりゅんがりゅんりゅんしてりゅんりゅんしちゃいますわああああああん!』

夢子「なんで関西弁やねん」

愛「りゅんりゅんりゅんりゅんで何を言ってるか分からなかったんですけど、どこを踏まれてたんですか?」

絵理「教えてあげない?」

愛「よっ、じゃん!!」

16: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:03:18.03 ID:zjdb7fKs0
夢子「つまりそれが事実だとすれば、涼の秘密を知る数少ない存在だったって訳ね。それで涼は色々相談してたってとこかしら?」

絵理「娘の目を盗んで、2人で逢引するうちに、失ったと思っていた恋心が燃えあがり、2人はめくるめく背徳の愛に……」

夢子「煽らないでよ!」

愛「なんだか良く分からないですけど、アダルティです」

タクシー運転手「着きました。料金は910円です」

絵理「桜井さんの格好良いとこ、見てみたい?」

愛「財布が厚い!」

夢子「払えってか!? 大学生のコンパみたいなノリで迫るな! 後で876に請求してやる!」

絵理「流石桜井パイセン。太っ腹!」

夢子「パイセン言うな!」

タクシー運転手「ありがとうございました」

17: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:03:48.90 ID:zjdb7fKs0
遊園地 入口

黒ずくめの男1(ガリ)「大人2枚だ」

黒ずくめの男2(デブ)「兄貴、フリーパスの方がお得ですぜ」

黒ずくめの男1(ガリ)「じゃあそれだ」

黒ずくめの男2(デブ)「へい!」

夢子(男2人で遊園地って……)

愛「遊園地ヒャッホー!!」

絵理「日常を忘れることの出来るテーマパーク!」

愛「楽しみますよ!!」

夢子「ちょっと! アンタ私たちの目的忘れてない?」

18: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:05:21.15 ID:zjdb7fKs0
絵理「ジェットコースター全制覇?」

愛「ここのクレープ、すごく美味しいんですよ!」

夢子「へぇ、そうなんだ。それは食べてみたいわね……ってちゃうわ! はぁ、コイツら役に立つ気配がないわ……。こうなったら私だけでも」

愛「でもどうやって探すんですか?」

絵理「この中から探すのは至難の業?」

夢子「そもそもここにいるって確定したわけじゃないもんね」

愛「そうだ! 迷子センターで呼んで貰うとか!」

夢子「アンタが迷子になったみたいになるわよ?」

迷子センター『765プロよりおこしの水瀬伊織様、三浦あずさ様がお待ちですので、迷子センターまでお迎えに』

夢子「お姉様なにしてるんですか!?」

愛「?」

19: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:07:09.78 ID:zjdb7fKs0
夢子「迷子センターはなし! 色々めんどくさそーだし」

愛「それじゃあかたっぱしに見て回りましょう! タンクローリー作戦です!」

夢子「ローラー作戦の間違いよ、それ」

絵理「それじゃあお化け屋敷、行こうよ」

夢子「はぁ? お化け屋敷?」

絵理「うん。デートスポットとしては良いと思う」

夢子「そうなの? あんまり遊園地行ったことないから知らないのよね」

愛「行きましょう! お化け退治に!」

絵理「ゴーストバスターズ」

夢子「目的が違う! 退治って何よ! 中の人に危害加えるの!? なんと迷惑!」

絵理「素直に驚かされるお客さんばかりと思ったら、大間違い?」

20: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:09:07.34 ID:XCFwh7xL0
愛「ところでお化けって本当にいるんでしょうか?」

絵理「愛ちゃんの隣にいるよ?」

愛「そうなんですか!?」

夢子「勝手に幽霊にするな!」

絵理「名前はドロンパ」

夢子「ちがーう!! 誰がドロンパよ!!」

愛「なんだ、残念です」

夢子「どういう意味だ、おい」

絵理「ぬりかべでよければ、765プロにいるよ?」

愛「そうでした!」

夢子「あんたら結構ひどいこと言うわね!」

絵理「一反木綿でも可」

夢子「その辺にしておきましょ。消されるわよ」

21: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:09:48.35 ID:XCFwh7xL0
愛「行きますよー!!」

お化け役1「わー!」

夢子「きゃっ!」

愛「きゃあああああああ!」

お化け役1「み、耳がー!!」

夢子「こ、鼓膜破れる……」

お化け役2「井戸からこんにちわデス!」

夢子「ひぃ! 貞子!?」

絵理「……サイネリア、何やってるの?」

お化け役2「バイトデス……」

絵理「そうなんだ、頑張ってね」

夢子「なんだ、絵理の知り合いか。脅かさないでよ」

お化け役2「いや、そう言う仕事デス」

愛「鈴木さんこんにちわ!」

お化け役2「本名で呼ぶなー!」

22: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:11:00.74 ID:XCFwh7xL0
夢子「……いなかったわね」

絵理「うん。いなかったね」

愛「そういえば、ママお化け屋敷が苦手って言ってました! ああ見えて、怖いの苦手なんですよ。前もホラー番組見たら、一緒にお風呂入ろうって言ってきて……」

絵理「弱味ゲッチュ?」

夢子「先に言いなさいよ! 時間無駄に使っちゃったじゃない」

愛「でも楽しかったですよ?」

夢子「いや、私らの目的は飽くまで涼と日高舞を追っかけることで」

愛「あっ! マスコットがいますよ! 写真撮ってくださーい!」

夢子「最後まで聞けー!!」

絵理「愛ちゃんはまだ子供だからね。遊園地が楽しくて仕方ないんだと思うよ?」

夢子「子守って、大変ね」

23: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:12:25.76 ID:XCFwh7xL0
マスコット「ハハッ!」

愛「あっ、このボタン押したら撮れますから」

マスコット「ハッ?」

愛「お願いしますねー! 絵理さん、夢子さん。撮りましょう!」

夢子「撮ってもらうの!?」

絵理「発想の逆転だね」

愛「それじゃあ撮ってくださーい!」

絵理「1+1は?」

あいえりゆめ『にー!!』

夢子(の、乗ってもうた……)

マスコット「ハハッ(涙)」

24: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:14:08.65 ID:XCFwh7xL0
夢子「しっかし、どこにいるのかしら? これだけ広いと探しようがないわ」

愛「一望できればいいんですけどね」

絵理「ジェットコースターに乗って高い所から見れば、2人を見つけられるかも?」

愛「ジェットコースターですか! 今日のメインです!」

夢子「へ? そうなの? じゃあ乗ってみますか」

愛「きゃああああああ!」

絵理「FOOOOO!」

夢子「ヒーハー! たっのしいいいいいいい! 私は風、風になる!!」

黒ずくめの男1(ガリ)「うわあああああ!」

黒ずくめの男2(デブ)「帽子が飛んでいくううううう!」

25: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:15:42.79 ID:XCFwh7xL0
夢子「思いっきり楽しんでもうた……」

絵理「一番はしゃいでたね」

夢子「煩いわね! しかもよくよく考えたら、ジェットコースターに乗ったところで速過ぎて見つけれるわけないでしょうが! 馬鹿か! もしくは馬鹿か!」

愛「そうですか? ママの運転の方がもっと速いですよ?」

夢子「それ道交法違反!! つーかあの人免許もってるかすら怪しいわ!」

絵理「じゃあ次はあのジェットコースターに」

夢子「乗りたいだけでしょ! もういいわよ! 乗ったところで見つからなかったんだから!」

愛「じゃあフリーフォールで」

夢子「絶叫マシーンにどれだけこだわりがあるの!? 観覧車で良いでしょうが! ゆっくり周りが見えるわよ!」

絵理「女3人で観覧車は、負け組?」

夢子「だまらっしゃい!」

26: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:17:29.93 ID:XCFwh7xL0
絵理「でも観覧車は、遊園地デートの最後って相場が決まってるよ」

夢子「うーん。確かにそれは一理あるわね」

絵理「だからジェットコースターに」

夢子「1人で乗って来なさいよ!」

絵理「桜井さんと一緒に、風になりたいな?」

夢子「はいはい、分かったわよ……。乗りゃあいいんでしょ、乗りゃあ!」

絵理「桜井パイセンのそういうとこ、好きだよ?」

夢子「あんたに言われても嬉しくないわよ! ってパイセン言うな!」

愛「じゃあジェットコースター全制覇しちゃいましょう!」

夢子「はぁ、こうしている間にも、涼はどこかに行ってしまうのに……」

舞「でそれがさー」

涼「あはは! それは凄いですね!」

27: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:20:38.26 ID:XCFwh7xL0
夢子「思いっきりいたああああああ!?」

涼「ん?」

舞「どうかした?」

涼「いや、今知っている人の声が聞こえたような……」

夢子「ユ、ユンゲラー!!」

涼「なんだ、ただのユンゲラーか。あれ、おかしいなぁ……」

舞「気のせいじゃない? それより、行こっ!」

涼「うわっ!」

絵理「涼さんが難聴持ちでよかったね」

夢子「あわ、あわわわ……。マジぴょんですか……。腕組んでる……」

28: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:21:42.56 ID:XCFwh7xL0
愛「夢子さんのライフがゴリゴリ減ってます!」

涼「――」

舞「――」

絵理「あの雰囲気、恋人だね。クロだよ、桜井さん」

夢子「こないなこと、あるわけないんや……」

愛「キャラがおかしくなってます!」

絵理「あっ、私たちの順番来たね」

夢子「そ、そうよ。これは夢なの。目が覚めたら、隣に涼が寝ていて」

絵理「現実を受け入れろ、TENGA娘」

夢子「誰がTENGAだっつーの!」

愛「TENGA?」

夢子「アンタは知らなくていいから!」

29: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:24:30.54 ID:XCFwh7xL0
愛「私たちも乗りましょう!」

夢子「まだ恋人と決まったわけじゃない! まだ行ける」

絵理「強がってる桜井さん、そそるね」

夢子「変なこと言うな!」

絵理「きゃああああ?」

愛「ひゃっふうううううううう!」

黒ずくめの社長(ファット)「超! エキサイティン!」

黒ずくめの社長(ダンディ)「Wryyyyyyy!!」

夢子「いやあああああ!」

涼「わああああ!」

舞「ひゃっふうううう! さっいこー!」

30: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:26:09.09 ID:VINT5+/40
舞「あー、気持ちいい! ねえ涼君、次はどれに乗る?」

涼「おかしいな……」

舞「ん? どうしたの、さっきから」

涼「いや……。思いっきり知り合いっぽい声が聞こえたんですけど」

舞「そう?」

涼「確かその辺から」

夢子「クルッポー」

絵理「トゥットゥルー」

愛「ぶ、ぶるあああああ!」

舞「ただのハトとまゆしぃと若本じゃない」

涼「そうですね。気にし過ぎかな?」

31: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:27:57.24 ID:VH76R4+I0
夢子「あんなんで騙されるってどれだけお花畑なのよ」

涼「御免ね、舞」

舞「気にしないでよ。それじゃあ、次はアレに乗るわよ!」

涼「うん。あっ、舞。手、握ろ。離れないようにさ」

舞「涼君……」

夢子「ま、舞、だと……? 恋人つなぎで……」

愛「夢子さん、消えるんですか?」

絵理「いーつーかー人はひとーりーになーてー」

夢子「やめい! 本当に消えるところだったわ!」

愛「でもこれで信じて貰えましたか? ママと涼さんの事」

夢子「そうね……。流石に認めざるを得ないわね」

32: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:28:48.36 ID:bcwQl8vQ0
絵理「夢子さん、物分かりが良いね」

夢子「だって……、仕方ないでしょ?」

涼「――!」

舞「――!」

夢子「あんなに楽しそうな量の顔見たら、負け認めなきゃいけないじゃない」

絵理「こーどーくさーえー愛しー笑ってられるように あーたーしはー戦うんだー」

夢子「涙なんか見せないわよ……」

舞「――!」

涼「――!」

絵理「……茶化してゴメン」

夢子「ほんと、馬鹿みたいよね。涼が芸能生命賭けてまで私を助けてくれたのを勘違いしちゃって。あいつは私の事、友達としか見てなかったのよ」

33: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:32:17.56 ID:bcwQl8vQ0
愛「……ママー! 涼さーん!!!」

舞「え?」

涼「あ、愛ちゃん!? それに、皆……」

舞「愛、アンタまさか」

愛「うん。ずっとつけていたんだ。邪魔するつもりはなかったし、ママが涼さんの事好きなら、文句は言わない。……だけど」

舞「愛?」

愛「ずるいよ、ママは。夢子さん、ずっと涼さんの事想ってたのに……。分かっているけど、納得できないよ」

夢子「……ッ!」

舞「貴女が、桜井さん……」

夢子「憐れんだりしないでくださいね。その方が惨めですから。でも1つだけ、涼に聞かせて欲しいことが有るの」

涼「何かな、夢子ちゃん」

34: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:35:16.44 ID:bcwQl8vQ0
夢子「日高舞の事、好きなの?」

涼「……うん。きっと、この人以上の女性に会うことは、もうないと思う」

夢子「そっか。なんだろ、自分が馬鹿らしくなったわ。ツンケンして、自分の想いを一回も伝えずにさ。そりゃ、日高舞に負けるわ」

涼「夢子ちゃん、ごめん。僕は」

夢子「謝んないでよ。惨めになるじゃない。5分だけ、泣かせて? そうすれば、またいつもの私に戻るから。おめでとう、涼」

涼「ありがとう、夢子ちゃん」

夢子「舞さん……。その、上手く言えないんですけど……。涼は馬鹿でダサいけど、凄く格好良い奴ですから。仲良くして、下さいね」

舞「ええ。それは私だって。知っているわ。涼君の良い所を、貴女に負けないぐらい」

絵理「桜井さん。よしよし……」

夢子「グスッ……」

35: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:36:22.18 ID:bcwQl8vQ0
愛「ママは……、本気なの?」

舞「愛。隠しててゴメン」

愛「謝らなくていいよ。ママは涼さんの事、どう思ってるか。それだけ聞かせて」

舞「愛しているわよ。愛と同じぐらい」

愛「そうなんだ。じゃあ、パパになるの?」

舞「それは……」

涼「愛ちゃん。もしも2年後、いやそれ以上先になるかもしれないけど――。舞にふさわしい男になれたなら、結婚したい。変だよね、2、3歳上のお父さんだなんて」

涼「でも僕は本気なんだ。舞の全てを、僕は受け止めたい」

舞「涼君!」

涼「え、えっと! だから、その……。娘さん! お母さんを僕に下さい!」

愛「良いですよ!」

36: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:37:36.11 ID:FBwv2Wph0
夢子「軽っ!」

舞「涼! 私も大好きよ!」

涼「舞! 幸せな家庭を作ろうね!」

絵理「ペッタジーニッ! ペッタジーニッ!」

夢子「お姉様、失恋しちゃいました。でも、気分はスッキリしてます」

愛「あっ、でも涼さんはまだ結婚できる歳じゃないですからね。ちゃんと2年待ってくださいね!」

愛「あっ、パパって呼ばないと、ダメですか?」

涼「そ、それは恥ずかしいかな……。愛ちゃんの呼びたいようにね?」

愛「家族が増えるよー!」

絵理「やったね、愛ちゃん!」

夢子「やめい!」

37: ◆CiplHxdHi6 2013/02/12(火) 15:40:39.53 ID:xmvejd1u0
舞「もう、はしゃいじゃ……っ、うっ!」

涼「舞? 大丈夫?」

舞「う、うん。少し吐き気が……。あれ、これ前にも……」

愛「どうかした?」

舞「ううん。何でもないわよ」

涼「大丈夫? ジェットコースターとかそう言うのは止めておく?」

舞「うん。そうするわ。ほかにも色々あるんだし。それじゃあ、今日は楽しんじゃいましょう!」

愛「遊園地をエンジョイしたよー!」

後に最強の遺伝子を持つアイドルが芸能界を蹂躙するが、それはまた別のお話。

あずさ「ここはどこかしら~? えっと、神室町?」

お終い