1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 08:25:05.53 ID:rbY/NeTkO
キョン(またハルヒに振り回される日々を送るか、この世界で平穏に暮らすか)

キョン(こっちで文芸部に入ってみて…長門とのんびり、か)

キョン(それもいいかもしれん)

キョン「俺は長門を選ぶ」

長門「えっ?」

引用元: キョン「俺は長門を選ぶ」 

 

長門有希ちゃんの消失 (8) (カドカワコミックス・エース)
ぷよ
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6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 08:30:48.29 ID:rbY/NeTkO
長門「い、今、何を」

キョン「いや、気にしないでくれ」

長門「そう…」

キョン(ハルヒや古泉が消えて焦りが無いとは言わんが)

キョン(どうにも手がかりが見つからないしな)

キョン「長門」

長門「」ビクッ

キョン「これ、入部届けってどう書けばいいんだ?」

長門「あ…」パアァ

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 08:34:39.64 ID:rbY/NeTkO
長門「あの…ありがとう」

キョン「ん?いや、こっちこそ最初は挙動不審で悪かったな」

長門「…」フルフル

キョン「で、すまん。文芸部ってのは何をすればいいんだ?読むだけか?」

長門「書く…こともできる」

キョン「お前は書くのか?」

長門「えっ…」カァァ

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 08:41:32.04 ID:rbY/NeTkO
長門「…たまに、だけど」

キョン「読んでいいか?」

長門「!…だ、だめ」カァァ

キョン(おお、恥じらっている)

キョン(こっちの長門はやっぱり新鮮だな)
キョン(…楽しいかもしれん)

キョン「あぁ、もしかしてこのパソコンに…」カチカチ

長門「…!やめて、見ないで!」カァァ

キョン(…楽しい)

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 08:44:59.73 ID:rbY/NeTkO
キョン「すまんすまん、じゃあ今日は俺も本を読むかな」

長門「…」コクン

キョン(どれどれどんな本が…げっ、睡眠導入剤ばかりだ…)

キョン(まぁ、俺でも字を眺めるくらいはできるさ)

キョン「…」ペラ

長門「…」ペラ

キョン「…」

長門「…」ちらっ

キョン「…zzz」

長門「」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 08:49:01.11 ID:rbY/NeTkO
長門「…」そわそわ

キョン「…くかー」

長門「…」すくっ

長門「あ、あの…風邪…ひくから…」

キョン「…くかー」

長門「…」

長門「…」くすっ

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 08:56:00.47 ID:rbY/NeTkO
キョン「…はっ!」

長門「…」ペラ

キョン「…外は真っ暗…すまん長門!鍵置いて先帰ってくれても良かったんだが」

長門「…?」

キョン「待っててくれたんだろ?」

長門「!ち、ちが」カァァ

キョン「それにしてもよく寝たな…帰ろうか、長門」

長門「…」コクン、コクン




キョン「長門は一人暮らしか?」

長門「どうして、知ってるの…?」

キョン「あ、いや、まぁ…人から聞いた」

長門「あ…朝倉さん?」

キョン「おぉ、それだ、朝倉だ」(なんで朝倉なんだ?)

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 09:01:35.73 ID:rbY/NeTkO
キョン「一人暮らしってことは、家事も全部自分でやってるんだろ?凄いな」

長門「あ、私はあまり…できない。から、朝倉さんが…たまに来てくれる」

キョン「へぇ…」(お人好しだな朝倉)

長門「あ、あのっ」

キョン「?」

長門「…来る?」

キョン「?」

長門「う、家に」まっかっか

キョン(なんですと)

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 09:13:51.70 ID:rbY/NeTkO
長門「お茶、どうぞ」

キョン「どうも」

長門「…」そわそわ

キョン(何を話題にすれば…)

キョン「なぁ、お前はどんな話を書くんだ?」

長門「えっ…」

キョン「テーマ教えるくらいならいいだろ?」

長門「…ミステリーや、エッセイ…あと、…れ、恋愛も…」カァァ

キョン「なぁ、俺も手伝えるか?それ」

長門「?」

キョン「読むと寝るし、書くのはもっと無理だしさ」

長門「…」

キョン「まぁ…役には立てないかもしれんが」

長門「!」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 09:16:55.16 ID:rbY/NeTkO
長門「…わ、私は、実際の恋愛を知らない」
キョン「ふむ」

長門「ミステリーやエッセイは大丈夫でも…恋愛は、書ける限度がある」

キョン「ほう」

長門「だっ…だから」

キョン「?」

長門「…恋愛を教えて欲しい」カァァ

キョン「」

ピンポーン

朝倉『長門さーん』

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 09:23:12.73 ID:rbY/NeTkO
長門「…待ってて」タタタ

キョン(なにやらとんでもないことになった)

キョン(恋愛を教える?んなもん俺だって初心者マークを持ってるさ)

キョン(しかし長門が恋愛小説…)

キョン(可愛いな)

朝倉「あら?キョン君こんばんわ」

キョン「げっ!朝倉!お前なんでここに」

朝倉「同じマンションなのよ、いちゃ悪い?」

キョン「…それはなんだ、鍋か」

朝倉「そ、夕御飯。あなたも食べてく?」

キョン「いらん。帰る」(長門との話はまた明日…)

長門「帰る…の?」おろおろ

キョン「」

キョン「食べてく」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 09:29:59.28 ID:rbY/NeTkO
朝倉「あなたここで何してたの?」

キョン「文芸部に入るんでな、その話だ」

朝倉「嘘くせぇ」ボソッ

キョン「!?」

長門「…」もぐもぐ

朝倉「長門さんも駄目じゃない、こんな遅い時間に男を部屋に入れるなんて」

長門「…か、彼は、大丈夫」カァ

朝倉「…」ギロッ

キョン(俺は死ぬかもしれない)

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 09:41:51.15 ID:rbY/NeTkO
長門「ごちそうさま」

朝倉「いいえ。じゃあ私は帰るけど」

朝倉「キョン君もほどほどにね?」ニコッ

キョン「」ぞくっ

朝倉「じゃあね」パタン



キョン「…じゃあ俺も帰るか」スクッ

長門「あ…」

キョン「まぁ明日も、文芸部に行くつもりだしな。話はその時にでも…」

長門「…っ」キュッ

キョン「ん?袖?」

長門「…教えてくれる?」

キョン「…あぁ、恋愛な」

長門「…」コクン、コクン

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 09:47:08.07 ID:rbY/NeTkO
キョン「教えるっつってもなぁ」

長門「…」ビクッ

キョン「俺もたいしてわからん」

長門「…」

キョン「いいのか?」

長門「…」コクン

長門「…あなたがいい」ニコ

キョン(●REC)

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 09:56:28.47 ID:rbY/NeTkO
次の日

谷口「ようキョン!朝から難しそうな顔してんな!」

キョン「おう谷口。…なぁ、聞きたいんだが」

キョン「恋愛ってなんだ」

谷口「」

谷口「誰だ!あ、相手は誰だてめぇ!」

キョン「まぁ誰でもいいだろう」

谷口「ふうん…恋愛か…言葉はいらねぇな」

キョン「ほう」

谷口「ぎゅっと抱きしめてがっと押し倒しゃいいのよ!」

キョン「それは逮捕だろう」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 10:01:39.44 ID:rbY/NeTkO
あっという間に放課後

キョン(谷口はあんなこと言っていたが)

キョン(当たって砕けてるぶん俺よりは経験あるんだしなぁ)

キョン(信じていいんだろうか)

キョン(…足が自然と文芸部室へ向かうな)
キョン(長門はもういるだろうか)

朝倉「…」じー

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 10:06:04.39 ID:rbY/NeTkO
部室

長門「…」ペラ

長門「…」キョロキョロ

長門「…」ペラ

長門「…」そわそわ

長門「…」ペラ

長門「…」パタン

タタタ

長門「…」ガチャ

長門「…」キョロキョロ

長門「…」バタン

長門「…」

長門「…♪」

48: なにこのげろ甘 2010/03/05(金) 10:13:28.43 ID:rbY/NeTkO
ガチャ

長門「!」

キョン「よっす」

長門「…」コク

キョン(…谷口、これで長門に嫌われたらお前を呪うぞ)

キョン「…あー、長門」ちょいちょい

長門「…?」

タタタ

キョン「失礼」ぎゅー

長門「ひ!」

キョン(どっちだ?ありか?無しか?)

長門「…」カァァァァ

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 10:19:04.09 ID:rbY/NeTkO
長門「あ、あの、や」

キョン「…やめ?」

長門「…なくていい」カァァ

キョン(谷口大明神!!!!!)

長門「あなたは」

長門「どうして…文芸部に来たの?」

長門「何かを探しているようだった」

長門「…けれど、今…こうしてる」

長門「いいの…?」

キョン(やーらけー)

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 10:26:45.26 ID:rbY/NeTkO
キョン「あぁ、このままで良いのか、確かに不安もあるんだが」

キョン「お前とこうしてる方が楽しいしな」
長門「な、な」まっかっか

キョン(おっと言葉はいらないんだっけか)
キョン(…では)

グイッ

長門「きゃ!」
どたっ

キョン(おお、俺は今長門を押し倒している)

長門「ひ…」

キョン(…あれこれは逮捕って俺が言ったよな)

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 10:35:44.54 ID:rbY/NeTkO
長門「やめ…」ふるふる

キョン(で、でもまぁ…谷口様!!)
ガバッ

長門「こ、これが、恋愛…?」グスッ

キョン「」

キョン「…すまない!長門!本当にすまん…!」

長門「…っひく」

キョン「おおお谷口いいぃ殺すうぅ」

長門「…ひっく」

キョン「だいたい谷口に相談した俺が馬鹿だった…!」

長門「…ひっく」

キョン「…すまん長門、泣き止んで…」

長門「ひっく」

キョン「お?」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 10:40:04.85 ID:rbY/NeTkO
長門「しゃっくひっくりが止まらひっくない」

キョン「しゃっくり」ポカン

長門「…驚いたひっくから」カァァ

キョン「…はは。ほれ、背中」さすさす

長門「…ひっく」

キョン「…男ってのは駄目だなぁ」さすさす

長門「ひっく」

キョン「恋愛をすぐ欲に繋げちまう」さすさす

長門「ひっく」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 10:45:17.38 ID:rbY/NeTkO
キョン「なぁ長門、お前、したいことはあるか?」さすさす

長門「ひっく?」

キョン「遊びに行きたいとか、何か食べに行きたいとか」さすさす

長門「…ひっく」

キョン「俺は女の子の遊びなんて妹しか知らないからな」さすさす

長門「…図書館に」ボソ

キョン「お」

長門「二人で、行きたい」カァァ

ドスッ!!!!

キョン「うおぁ!!壁に矢!?」

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 10:50:49.10 ID:rbY/NeTkO
キョン「矢に…手紙が…なになに」

『さすさすしすぎ アウト』

キョン「朝倉か…」

長門「私は、前に一度あなたにに会った」

長門「私立図書館で、カードを作ってくれた」

長門「…ありがとう」カァ

キョン(どうやら俺の記憶とは少し違うらしいが)

キョン「あぁ。じゃあまたあそこに行くか」

長門「…!」コクッ

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 10:58:23.40 ID:rbY/NeTkO
学校帰り、図書館

長門「…」キラキラ

キョン(長門の目がいきいきしている)

長門「…あの、こっち」くいっ

キョン「うおっ」

長門「…ここなら、眠くならない本もある」

キョン「おお、漫画」ペラ

長門「…」ペラ

キョン「…」ペラ

長門「…」ちら

長門「…♪」

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 11:09:00.48 ID:rbY/NeTkO
キョン「…」ペラ

キョン(風早…イケメンめ…)

キョン(いやでもこいつを見習って…)

キョン「長門」

長門「?」

キョン「…あ、もうちょい本棚の奥に行こうか」

長門「…」
タタタ

キョン(ええい!どうなっても知らん!)ちゅ

長門「…」ポカン

長門「…」ボッ

長門「…あ」カァァァァァァ

キョン(俺きめええぇ長門可愛いいぃ)

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 11:16:48.82 ID:rbY/NeTkO
長門「あ、あ」

キョン「嫌だったら心底すまん俺を殴ってくれすまない長門」

長門「ち、ちが」

キョン「おおおイケメンに限ることをしてしまった…!」

長門「嫌じゃ、ない」カアァ

キョン「まじか」

長門「恋愛…」

キョン「うん」

長門「恋愛」コク

キョン「だな」

長門「…」ニコ

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 11:21:34.24 ID:rbY/NeTkO
夜、長門の家

ピンポーン

長門「…あ、朝倉さん」

朝倉「お邪魔するわね?」スッ

長門「…」コクン

朝倉「ねぇ、キョン君に何かされた?」

長門「!!」カァァ

朝倉「…その顔じゃ、ばればれよ」クス

長門「あ…」

朝倉「急に仲良くなったわよね、あなたたち」

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 11:26:22.45 ID:rbY/NeTkO
長門「…彼が、文芸部に入ってくれて」

朝倉「でも何もできないでしょう?どうせ寝てばっかりだわ」

長門「そんなこと…。彼は、小説を書く手伝いに」

朝倉「何してるの?」

長門「れ、恋愛を」ボソ

朝倉「…」

長門「教えてくれて」カァァ

朝倉「…ふぅん」

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 11:32:31.68 ID:rbY/NeTkO
朝倉「その役目は私じゃ駄目なの?」スッ

長門「…?」ビクッ

朝倉「ずっと長門さんを見てたわ」ギュッ

長門「ひ…っ離し」ふるふる

朝倉「ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと見てたわ!!」
朝倉「私が一番!…あなたを幸せにできるのよ」ちゅっ

長門「や、や」

朝倉「どうしてあんな奴に」ちゅ、ちゅ

長門「…!」がたがた

朝倉「キスされたんでしょう?憎らしい…」ちゅ

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 11:38:37.68 ID:rbY/NeTkO
朝倉「可愛い可愛い長門さん」

長門「…」ぞく

朝倉「あなたが私を生んだのよ…って言ってもわかんないでしょうね」ちゅ

長門「…?」ガタガタ

朝倉「あんな奴に先を越されるくらいなら」ニコ

長門「…!」


①やっちゃう
②やらない
>>110

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 11:42:50.26 ID:TUOtvPUQO
長門逃走

113: 安価ですまん どうしたらいいかわからなかったから 2010/03/05(金) 11:46:51.76 ID:rbY/NeTkO
長門「…っ!」バッ
タタタッ

朝倉「あら」

バタン

朝倉「まあ、追いかけるのも私らしくないしね」クス





長門「…はぁ」

長門「…寒」ブルブル

長門「…コンビニ」

いらっしゃーせー

115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 11:50:34.09 ID:rbY/NeTkO
長門「…」ほっ

キョン「あれ?長門」

長門「…!」じわっ

キョン「え?なにこれまた風早になれと」

長門「…あの、…家に」

キョン「はい」

長門「帰りたくない」

キョン(なんと)

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 11:56:57.16 ID:rbY/NeTkO
キョン「…で、俺の家で良かったのか?」

長門「ご、ごめんなさい」

キョン(いえ万歳したいです)

キョン「まぁ、なんだ、ゆっくりしてけ」

長門「…ありがとう」

キョン(事情は聞かないほうがいいんだろう)

長門「…」キョロキョロ

ガチャ

妹「キョン君お客さんー?」

124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 12:03:50.81 ID:rbY/NeTkO
キョン「そーだ。ほれ、シャミとあっち行ってなさい」

妹「はじめましてー!」

長門「あ…」ペコ

キョン「お前長門を知ら…あー、知らないんだな、そうだった」

長門「…?」

妹「じゃあね!」

バタン

キョン「騒がしい奴ですまんな」

長門「…あなたは」

長門「…ここに、いていいの?」

129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 12:10:09.35 ID:rbY/NeTkO
長門「はじめて部室に来た時も」

長門「今も、何か違和感が…あって」

長門「ち、違う世界の人みたい」

キョン「…うん」

長門「…」しゅん

キョン「長門、よく喋るようになったな!」

長門「えっ…」カァ

130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 12:16:49.51 ID:rbY/NeTkO
長門「そ、そんな」ふいっ

キョン「俺はもっと無表情な長門を知ってるけど、こっちの方がいいな」

キョン(俺は風早だ俺は風早だ)

キョン「で、ですから、あの」

長門「…」コクン

キョン「恋愛しませんか」

長門「…」コクン、コクン

キョン「…」

長門「…」ぼっ

132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 12:23:16.56 ID:rbY/NeTkO
キョン(どうしようすぐ隣にはベッド)

キョン(目の前には正座した長門)

キョン(うおおおお!)

長門「…よっ」

長門「よろしくお願いします」まっかっか

キョン「…長門を選んで良かった」


おわる

294: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 06:39:27.78 ID:GTynFqUrO

キョン「長門」

長門「…?」

キョン「お前が嫌ならいいんだが、その」くいくい

長門「?……あっ」ボッ

キョン(可愛い)

キョン(しかし俺、ベッドの上に健全な男女が二人なんて)

キョン(親や妹が見たらどうなるか…!)

長門「わ、私は」

長門「嫌じゃない」カァァ

キョン(前言撤回、どうなってもいい)

296: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 06:48:19.37 ID:GTynFqUrO
長門「た、ただ」

長門「……」キョロキョロ

長門「…少し、怖い」

キョン「…うん」

長門「…」コクン

キョン「俺もです」

長門「…!」コクン、コクン

キョン(くそっ、可愛い)

キョン(これが恋愛ってやつですか)

キョン(今までありきたりな恋愛小説なんかは鼻で笑ってきたが)

キョン(もう笑えないな…くそ!)

298: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 06:53:45.99 ID:GTynFqUrO

キョン「えっと」

長門「…」

長門「…」ちゅ

キョン「…!」

長門「…っ」カァァァ

キョン「…」

長門「…、…」

キョン「…!」

299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 06:59:49.12 ID:GTynFqUrO
キョン「…………ぶは!」

長門「…は、は」ポカン

キョン「長門!息!息継ぎ!」

長門「あ、あの」

長門「やり方が、わからなかった」

キョン「まぁなんと」

長門「どっ、どうすればいいの?」

キョン「…俺も詳しくは知らんが」

長門「…」コク

キョン「舌を使うのが、セオリーだろうな」

301: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 07:07:50.82 ID:GTynFqUrO
長門「…舌」ペロ

キョン(うわ○○○…じゃなくて!)

キョン「長門、では失礼」

長門「ひ!待っ」

キョン(神様仏様長門様どうかお許しを)

長門「あ、ぁ」ビクビク

キョン(…正直目がとろけた長門は)

キョン(とんでもない威力です)ちゅ、ちゅ
長門「…っ」カァァ

303: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 07:14:11.99 ID:GTynFqUrO
キョン(…)ちゅ、ぺろ

長門「…」ぎゅ

キョン(……!ちょ、待て!!)

長門「…」とろん

キョン(しずまれしずまれしずまれ…あれ?でも別にしずめなくていいんじゃ)

長門「…?」

長門「ここ、大きく……あっ」カァァ 
304: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 07:25:33.65 ID:GTynFqUrO
長門「あ、あの」おろおろ

キョン「…どうするか」

長門「…?」

キョン「長門」ガシッ

長門「!」びく

キョン「いいか」

長門「あ…」

ガチャ

妹「キョン君電話ー」

305: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 07:34:32.97 ID:GTynFqUrO
妹「なんで二人ともベッドで正座なのー?」

キョン「座禅だ。電話って誰からだ?」

妹「朝倉さんって人~」

キョン「…」

長門「…」

ピッ

キョン「もしもし」

朝倉『キョン君?長門さんはそこにいるかしら』

キョン「ああ。なんでお前こんな時間に…」
朝倉『長門さんに謝っておいてもらえない?』

キョン「は?」

朝倉『私、酷いことしちゃったから』

306: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 07:40:22.35 ID:GTynFqUrO
キョン「…長門にかわろうか?」

朝倉『結構よ。また怖がらせちゃったら嫌だし』くすくす

キョン「お前…」

朝倉『私みたいなバグデータ、今の長門さんには必要ないみたいだし』

朝倉『脇役に徹するわ。…あ、でも』

朝倉『長門さんを泣かしたら、刺すからね』
ブッ

長門「…」

キョン「…朝倉が、すまんだと」

長門「…!」コクン

キョン「さ、寝るか」

長門「…?」

308: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 07:49:50.06 ID:GTynFqUrO
キョン(朝倉が怖いのも正直あるが)

キョン(焦りすぎな気もしたしな)

キョン「長門、お前ベッド使え」

長門「…」コクン

キョン「俺はは床に布団っと」ゴロン

長門「…」もぞもぞ

キョン「それじゃ、電気消すぞ?おやすみ」
パチン


長門「…ありがとう」

309: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 07:52:58.78 ID:GTynFqUrO
キョン「…くかー」

長門「…」もぞ

キョン「…くかー」

長門「…っ」もぞもぞ

長門(からだがあつい)

キョン「…くかかー」

長門「ん…ん…」もぞもぞ

長門(なんだか駄目なことしてる)

長門「…っ」もぞっ

311: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 08:06:00.48 ID:GTynFqUrO
長門「…っ」もぞ

長門(彼に申し訳ない、のに)

長門(…ごめんなさい)

長門「…あっ」もぞもぞ

キョン「う~ん…トイレ」すくっ

長門「…!!」ビクッ

キョン「ん?長門起きてるのか?」

長門「…ふあ、あ」ふるふる

キョン「起きてた」

312: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 08:09:21.70 ID:GTynFqUrO
キョン「どした、顔が赤いぞ」

長門「みっ…見ないで…」カァァァァ

キョン「…?熱でもあるのか」ぴたっ

長門「ひうっ」

キョン「」

キョン「…」

長門「…う…」グスッ

キョン(神様…!!!!ありがとう!!!!!)

317: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 08:40:02.13 ID:GTynFqUrO
キョン「何かしてたのか?」

長門「…」ふるふる

キョン「なんか声も聞こえたが」

長門「…」ふるふるふる

キョン「…とりゃ」こちょこちょ

長門「ひ!あ、あ、だめ!」

キョン「もっと触っていいか?」

長門「あ、あ…」まっかっか

キョン「長門」

長門「…」コクン

318: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 08:43:28.08 ID:GTynFqUrO
キョン(夢のようだ)

キョン(俺の下でぶるぶる震えるこの女の子は)

キョン(間違いなく俺の好きな長門で)

キョン(…やばいな)

長門「はう、あ」

キョン「…長門、俺のも触ってくれ」

長門「…ん」コク

キョン(指ほっせええぇ可愛いいぃ)

319: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 08:51:53.05 ID:GTynFqUrO
キョン(ハルヒ、朝比奈さん、古泉、そしてあっちの長門)

キョン(…未練が無いと言えば嘘になる)

キョン(…この世界とあっちの世界、どっちが正解かなんてわからんが)

キョン(少なくとも俺は死ぬほど幸せだ)


長門「…」ぼそ

キョン「え?」

長門「私を選んでくれて」

長門「ありがとう」ニコ


おわり

352: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 21:00:45.41 ID:GTynFqUrO
次の日

国木田「ねぇキョン、次の授業なんだけど」

キョン「ん?ああ」

国木田「…なんかキョン、感じ変わった?」

キョン「そうか?」

谷口「俺にはわかるぜ、お前は大人の階段をのぼった…そうだろ?」

キョン「朝から馬鹿なこと言うな」

キョン(谷口…お前わかって言ってるのか)



女子1「長門さん、はい、プリント」

長門「あ、ありがとう」

女子2(…?なんか長門さん)

女子1(感じ変わったよね)

長門「…♪」

353: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 21:06:13.69 ID:GTynFqUrO
谷口「まぁ、なんだ。彼女大切に…うっ…してやれ…」

国木田「泣きながら言わなくても…」

キョン(彼女か…)

放課後

ガチャ
キョン「あれ?」

キョン(…俺一人か)

キョン(あ、長門が読んでた本)

キョン「…」ペラ

キョン「…」ペラペラ

キョン「…」

キョン「…くかー」

355: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 21:13:44.28 ID:GTynFqUrO
ガチャ
長門「…あ」

キョン「…くかー」

長門「…」クス

長門(…上着を)そっ

キョン「くかー」

長門(…)

キョン「くかー」ギュッ

長門「!」ビクッ

長門「え?え?」あたふた

357: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 21:22:02.55 ID:GTynFqUrO
長門「あ、…離し」カァァ

キョン「…くかー」

長門「…?」きょとん

キョン「…すぴー」

長門「…」

長門「…」
そっ

長門「…」クス
なでなで

359: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 21:31:46.17 ID:GTynFqUrO
キョン「んあ」

長門「…おはよう」

キョン「おはよう………近!え?長門?」

長門「あなたが…」カァァ

キョン「寝てる間に本能むき出しかよ俺」

長門「…」コク

キョン「参ったな…」

キョン(大切にっつってもな)

キョン「長門、今度出かけないか?」

長門「…」きょとん

長門「デ…」

長門「…ート?」

キョン「」

360: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 21:36:54.69 ID:GTynFqUrO
キョン(さて、デートである)

キョン(昨日なかなか寝付けなかったとか緊張で死にそうだとかは、この際どうでもいい)

キョン(問題は、待ち合わせ30分前に来る気持ち悪い俺だ)

キョン(そして、それなのに長門がすでにいること)

キョン「…私服かわええ」


長門「…」そわそわ

長門「…」キョロキョロ

長門「…」

長門「…」そわそわ

362: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 21:42:25.63 ID:GTynFqUrO
キョン「長門!」

長門「!」

キョン「随分はやいな」

長門「…あ、あなたも」

キョン「…」ポリポリ

キョン「ま、どっか入るか」

長門「…」コクン、コクン

カランカラン

お二人様ですねー奥のお席どぞー
メニューこちらですー

364: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 21:53:48.49 ID:GTynFqUrO
長門「…」パアァ

キョン(…女の子らしい、実に女の子らしい)

長門「これと、これと…」

キョン「おおなんと」

長門「…」わくわく

キョン(これが幸せってやつか)

カランカラン

お二人様ですねー

「ありきたりな映画だったわね」

「すみません、期待に添えず」

「別に謝らなくても…」

「いえ、僕が誘ったのですから」

368: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 22:00:47.87 ID:GTynFqUrO
キョン「!」ガタッ

長門「!」びく

キョン「あ…あ…」

キョン「ハ…ハルヒ……?」

長門「…?」おろおろ

キョン「ハルヒ!」

ハルヒ「…誰」

キョン「…あ…俺だよ!ほら、」

ハルヒ「…どうしてあたしの名前を知ってるわけ?」

キョン「くっ…古泉!」

古泉「すみません…どちら様で?」

369: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 22:07:36.05 ID:GTynFqUrO
長門「あ…あの」

ハルヒ「どっか行ってよ!気持ち悪い!」

キョン「お前は俺を忘れたのか!」

古泉「…彼女にこれ以上近づくなら、警察を呼びます」
グイッ

キョン「…!」

ハルヒ「…出ましょう、古泉君」

キョン「ジョン・スミスだ!」

ハルヒ「!」

キョン「七夕の日の!ジョン・スミスだ!」

380: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 22:53:33.74 ID:GTynFqUrO
古泉「遅いですね、二人とも」

長門「…」

古泉「彼について教えてくれませんか?」

長門「…」

古泉「これでも涼宮さんの視界に入ろうと必死なんですよ」クス

長門「…私は」

古泉「…」

長門「彼のことを、ぜんぜん知らない」

長門「…ぜんぜん」キュッ

古泉「…」

383: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 23:09:03.06 ID:GTynFqUrO
長門「…」

古泉「…長門さん」

長門「…?」

古泉「寒いですか?震えてます」

長門「…」ビクッ

古泉「…」

長門「…」

長門「…彼は」

長門「どこかへ行ってしまいそうな人」

384: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 23:13:57.19 ID:GTynFqUrO
カランカラン

キョン「…遅くなった」

長門「…」

古泉「…涼宮さんは?」

キョン「俺の話を面白がって聞いてくれたな」

古泉「…」

キョン「それが現実ならいいのに、とも言ってた」

キョン「こっちのハルヒは、夢物語より現実を見る、常識人みたいだな」

古泉「…ふ」

キョン「?」

386: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 23:21:09.90 ID:GTynFqUrO
古泉「…羨ましいですね。あと」

パシン

キョン「いっ…」

古泉「彼女の代弁をしたまでです…では」

長門「あなたは」

長門「…あなたは、いいの」

古泉「僕は」

古泉「まぁ、あがいてみます」ニコ

387: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 23:23:09.73 ID:GTynFqUrO
キョン「長門」

長門「…」

キョン「すまない」

長門「…」ひっく

キョン「…」

長門「…やっぱり、あなたは、違う世界の人、みたい」

キョン「…」

キョン(泣かしてどうする、俺)

キョン(大切にするんじゃないのか)

389: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 23:28:31.34 ID:GTynFqUrO
長門「…」ひっく

キョン「俺はお前を選んだ」

キョン「なのに、ハルヒを追いかけちまったのは、まぁ、未練だろうな」

キョン「…すまない」

長門「…恋愛を」グスッ

長門「教えてくれて…ありがとう」ニコ

キョン「!」

長門「また」

長門「部室に来てくれたら、嬉しい」

390: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 23:32:49.20 ID:GTynFqUrO
次の日

谷口「おお、キョンが死んでるぞ」

国木田「キョン大丈夫?」

キョン(大丈夫なわけあるか)

谷口「さては女にこっぴどく振られたな」

国木田「ちょっと谷口…」

キョン(うおおお土にかえりたい)

391: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 23:39:25.85 ID:GTynFqUrO
放課後、部室

長門「…」ペラ

長門「…」
タタタ

ガチャ
長門「…」キョロキョロ

パタン
長門「…」そわそわ

長門「…」

ガチャ
キョン「…よっす」

長門「!」

392: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 23:46:17.71 ID:GTynFqUrO
キョン「あ、えーと」

長門「…」

キョン「…」

長門「あ、あの」キュッ

キョン(…袖)

長門「私も、あなたを選ぶ、から」カァァァ

長門「だ、だから…そのっ…」ふるふる

キョン「~~~」

キョン「長門!」ガシッ

長門「きゃっ」

キョン「昨日の店にまた行こう!美味いもんいっぱい食って楽しいことも死ぬほどしよう!」

キョン(大切にしたい大切にしたい)

393: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 23:53:22.23 ID:GTynFqUrO
長門「は、離して」カァァ

キョン「うおっすまん」

キョン(…テンションに任せて言ってしまいましたが)

キョン「…いいですか」

長門「…」

長門「…」コクッ

キョン「…!」

長門「じゃあ」

長門「また、図書館に」まっかっか


おわり