1: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/24(金) 01:08:09.61 ID:QHNquqxX0

のぞえり短編SS

書き溜めはちょっとしかないので基本更新は遅いです

設定は基本アニメ準拠、設定を曲げない程度の自己設定あり


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1429805289

引用元: 希「私とよく似た大切な貴女」 

 

2: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/24(金) 01:10:39.90 ID:QHNquqxX0

※アニメ一期最終話と二期一話の間の話

3: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/24(金) 01:13:13.23 ID:QHNquqxX0

希「引き留められたんやね、ことりちゃんのこと」

穂乃果「うん」

希「よかったやんな」

穂乃果「・・・悪いことしちゃったかな」

希「どうして?」

穂乃果「だって・・・有名なデザイナーさんに見込まれて…荷物も送っちゃってて・・・いざ飛行機乗ろうって時に・・・私の我儘で・・・」

希「どうやろか?戻ってきてくれたゆうことは、寧ろ嬉しかったんやない?」

穂乃果「そうなのかなぁ・・・」

希「きっとそうよ・・・私にも、覚えあるから」

穂乃果「え?」

希「ううん、なんでも」

絵里「穂乃果、希ー!休憩は終わりよー!」

穂乃果「あっ、はーい!」タタッ

希(・・・えりち)

4: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/24(金) 01:15:20.83 ID:QHNquqxX0



ーー初めて出会った

「絢瀬絵里といいます。よろしく」

自分を大切にするあまり、周りと距離を置いて

皆とうまく溶け込めない

・・・初めて出会った、自分と同じような人


ーー二年前、春



ーー廊下

希「はぁ~・・・」テクテク

 「絢瀬さん、かぁ・・・」ボケ-

5: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/24(金) 01:16:34.08 ID:QHNquqxX0

ドンッ!

希「あいたっ!」ズデッ

にこ「あぁっ!ご、ごめんなさい!怪我してませんか?」

希「い、いえ、大丈夫、です・・・」

にこ「ほんとにごめんなさ・・・?」

希「?」

にこ「あんた・・・もしかして希?」

希「え?どうして知・・・え!?もしかしてにこっち!?」

にこ「嘘!すごっ、あえーと・・・同じ学校だったのが・・・」

希「中学生二年の秋だから・・・二年ぶりくらい?」

にこ「へぇ~希も音ノ木だったのね!やぁ~ん、運命感じちゃう♪」

希「うふふ」クスクス

6: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/24(金) 01:18:41.66 ID:QHNquqxX0

ーーにこっちは、私が転校を重ねてきた中学校の内、二年生の秋に同じ学校だった・・・数少ない私の友達


希「にこっちは変わらないね」

にこ「希は・・・大きくなったわね」

希「そう?三センチくらいしか伸びてないよ?」

にこ「じゃなくてその……なんでもないわ」

希「?・・・あ、もしかして~?」ニヤニヤ

にこ「・・・」ゾワッ

希「うひひ、にこっちは○○○○大きくしたいんだ?」ワキワキ

にこ「え、ちょ・・・なにその手」ズリ

希「揉むと大きくなるって言うでしょ?」ニコッ

にこ「はぁ!?だからってなんであんたg」ワッシィィィ

希「ほれほれぇ」ワシワシ

にこ「ぎゃああああ!」

7: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/24(金) 01:20:07.41 ID:QHNquqxX0

ーー放課後、某飲食店

にこ「絢瀬?」

希「う、うん・・・何かしらない?」

にこ「絢瀬って・・・あの金髪でナイスバディの?」

希「そう!ロシアンクウォーターなんだって!」ドンッ

にこ「へ、へぇぇ~・・・」チカイチカイ

15: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/25(土) 22:14:58.39 ID:zwC5dOgl0

にこ「で?"何かしらない?"ってことは・・・友達になりたいとか?」

希「へっ!?あ、えっと・・・うん・・・///」ウツムキ

にこ「へぇー・・・珍しい、っていうか変わったのかしら?」

希「あはは、何も変わってないよ・・・」

にこ「そう?自分から友達作ろうだなんて・・・少なくとも昔のあんたなら言わなかったわよ?」

希「絢瀬さんは・・・特別なの」

にこ「特別・・・ってまさか好きなの!?」ガタッ!

希「声が大きいよにこっち!」

にこ「あっ・・・」

希「・・・別に、そういうんじゃないよ。ただ・・・絢瀬さんは、私と似てたから・・・」

にこ「ふーん・・・」

16: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/25(土) 22:34:35.48 ID:zwC5dOgl0

ーー帰り道

にこ「まぁ早めに話しかけた方がいいわよ。モテるからボヤボヤしてると他の人に取られちゃうだろうし」

希「そう・・・だよね、やっぱり」

にこ「?どうかした?」

希「恐いな、なんか気難しそうでしょ?」

にこ「あんたと似てるんでしょ?大丈夫よ」

希「それは・・・あれ?」

にこ「ん?」

希「あれ・・・絢瀬さんじゃない?」ユビサシ

にこ「あ、ほんとだ」


絵里「・・・」テクテク

亜里沙「お姉ちゃん、本読みながら歩く、危ないよ」

絵里「大丈夫・・・」ペラッ

17: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/25(土) 22:44:23.45 ID:zwC5dOgl0

希「横の、妹さんかなぁ?」

にこ「みたいね・・・嫌な予感が」

希「え?」

ゴツ-ンッ!

希「ん!?」


絵里「Больно!!(痛ッ!!)」ドサッ!

亜里沙「お姉ちゃん!!」


にこ「やっぱり」クスッ

希「」

にこ「・・・希、絶対仲良くなれるわよ」

希「うん、明日話しかけてみる」

にこ「え?今いったら?」

希「い、今はだめ!」

にこ「そう?あ、じゃあにここっちだから。じゃあね」

希「あ、またね」

にこ「明日、頑張んなさいよ」

希「う、うん!」



22: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/28(火) 18:31:42.08 ID:V9A70o320

ーー翌日

ドキドキドキ

希「・・・」ジ-

絵里「・・・」カリカリ

希(髪の毛弄りたい・・・)

教師「ーじゃあ次の問題を・・・東條!」

希「!?ぅあっ・・はい!」ガタッ

 「え、えと・・・あ・・・う・・・」ダラダラ

・・・・・・・・・・

希「一日中何も手につかなかった・・・」

にこ「え・・・じゃあ何?まだ絢瀬に話しかけてないの?」

希「・・・」コクン

にこ「はぁ・・・」

希「こっ!これからやで!?そういう予定なん!」

にこ「なによその口調・・・」

希「き・・・切り札・・・」

にこ「はぁ?まぁとにかく絢瀬んとこ行くわよ」グイッ

希「うぇっ!?あっ、ちょぉっ!」タタッ

25: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/28(火) 20:17:55.62 ID:V9A70o320

ーー昔から

昔から友達は作らないようにしてた。

正確には、三回くらい転校を経験してからかな?

どうせまた転校するんだ。

寂しい思いをするくらいなら友達なんかいらない。そう思ってた

・・・でも、ずっと一人で本ばかり読んでたら周りの雰囲気も悪くなるでしょ?

もしかしたらいじめられるかもしれない。

だから、友達は作らないように。でも雰囲気も壊さないように。

そうして思い付いたのが、エセ関西弁

「いろんなとこいったせいでこんな話し方になってしもうたんよ」

なんて感じで、適当にその場を盛り上げる。自己紹介は標準語だからみんな面白がってくれる。

転校生だから気になるっていうのも手伝って。で、みんなの興味が冷め来たところで転校。

時にはまぁ、にこっちみたいなこともあるけれど・・・

・・・まぁ、人見知りなだけなんやけどね。


26: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/28(火) 22:39:52.93 ID:V9A70o320

にこ「あ、いた。絢s・・・」


モブ1「あ・・・絢瀬さん!」

絵里「何かしら」

モブ1「あ、あの・・・今日、これからお暇ですか?」

絵里「・・・」

モブ2「こないださ、駅前に新しいドーナツ屋さんできたでしょ?行ってみない?」

絵里「結構です」ツンッ

モブ1「あっ・・・」

コツコツコツ

モブ2「ど・・・ドンマイ!また今度さ、誘ってみようよ!」

モブ1「うん・・・」グスッ


にこ「・・・」

希「私・・・今日は帰るね」

にこ「待ちなさい!」


27: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/28(火) 22:46:43.62 ID:V9A70o320

にこ「話しかけてきなさい!ほら帰っちゃうわよ!?」グイィィ

希「やだ!あんな態度とられたら私泣いちゃうから絶対!」

にこ「大丈夫よ!たぶん「やっちゃった・・・」って思ってるから!むしろチャンスよ!」

希「いーーやーー!」

にこ「強情ねまったく!!ふん!」ワシッ!

希「ひゃっ!?」ビクッ

にこ「行ってきなさい!」ドンッ

希「うわぁっ!」トッ

絵里「・・・」コツコツ

にこ(いけっ!)


28: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/28(火) 23:00:44.57 ID:V9A70o320

ーー階段踊り場

希(・・・っ!)

 「あのっ!」

絵里「?・・・貴女は?」クルッ

希「あの・・・わっ、私・・・」ウグ

絵里「・・・」

希(うぅ・・・もうどうにでもなれ!)スッ

 「ウチ、東條希!」ニコッ

絵里「・・・?」

希「絢瀬さんと友達になりたい・・・思うてるん!」カァァ

絵里「う・・・」

希「・・・!」ギュッ

絵里「う・・・うちは絵里!絢瀬絵里たい!よろしゅう!」キラッ

希「はえ・・・?」


33: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/30(木) 23:27:41.03 ID:ZetuRaC40

希「・・・」

 (博多弁・・・こっちが素なの?・・・クォーターなのに!?)

絵里「と・・・東條はんはあれか?東北の方の出身なんか?///」

希「へっ!?あ、う、うちは・・・生まれは東京よ?」

 (博多じゃない!・・・というか私のどう考えても関西でしょ!?)

絵里「せやったんか!わてはその・・・それん・・・」アタフタ

希「あ・・・絢瀬さん?」

絵里「どげんかせんと・・・うぅん・・・」パタンッ

希「うあっ!?」

にこ「希!」

希「にこっち!」

にこ「絢瀬倒れてるじゃない!保健室運ぶわよ!」

希「う、うん!」

・・・・・・


34: ◆EtlQ0ed0wU 2015/04/30(木) 23:37:04.50 ID:ZetuRaC40

・・・・・・

ーー保健室

絵里「ん・・・」パチクリ

にこ「あ、起きた?」

絵里「ここは・・・」

にこ「保健室よ。あんた踊り場で倒れてたから。」

絵里「踊り場・・・ーー!!///」カァッ

にこ「じゃあにこは帰るから。後は横の希からいろいろ聞いて。」ガチャッ

絵里「・・・」キョロ

希「・・・」ス-

絵里「・・・東條、さん・・・?」サワッ

希「んっ・・・ふぁ・・・あ!絢瀬さん大丈夫!?」

絵里「え、えぇ・・・」

希「はぁぁよかった・・・急に倒れたからビックリしちゃった」

絵里「・・・ねぇ?」

希「?」


38: ◆EtlQ0ed0wU 2015/05/01(金) 23:34:48.53 ID:kU2LvE2H0

絵里「その・・・見苦しいとこ見せちゃってごめんなさい」

希「そっ、そんな!私こそ急に似非関西弁で話しかけちゃって・・・」

絵里「えっ!?似非!?」

希「!」ビクッ

絵里「ハラショー・・・本物だと思ってたわ・・・」

希「あはは・・・昔から両親の仕事の都合で転校が多くてね・・・」

 「いろんなところ行く内に中途半端に覚えちゃって・・・」

絵里「・・・」

希「あっ・・・ご、ごめんね、どうでもいい身の上話しちゃって・・・」

絵里「ううん」

希「・・・」


41: ◆EtlQ0ed0wU 2015/05/06(水) 22:59:45.09 ID:ygMZZfYM0

絵里「・・・私ね、今までろくに友達が出来たことがなかったの」

希「・・・」

絵里「・・・日本人離れした見た目のせいもあると思う」

  「でもきっと・・・ただ私が不器用なせい」

  「今日もね、帰りに寄り道していかないかって誘われたのよ?・・・けど断っちゃった」

  「いっつもそう・・・変なプライドみたいなものが邪魔して」

希「・・・わ」

絵里「っ!はいおしまい!これでおあいこ!!」バッ

希「あっ・・・」

絵里「じゃあ私帰るわね・・・今日はありがとう。さよなら」コツ

希「待って!」

絵里「ごめんなさい・・・急ぐから」ガラッ

希「う・・・ん・・・」


42: ◆EtlQ0ed0wU 2015/05/06(水) 23:01:01.81 ID:ygMZZfYM0

ピシャッ

シ-ン・・・

希「・・・」

ピロンッ

希「・・・にこっち・・・」

『どう?あ、一緒に帰ってる最中だった?』

希「・・・っ!」ダッ

43: ◆EtlQ0ed0wU 2015/05/06(水) 23:02:06.62 ID:ygMZZfYM0

・・・

トントンッ

絵里「はぁ・・・」

  (・・・またやっちゃった)

  「東條さん・・・きっと私と同じ気持ちだったのに・・・」ウルッ

  「私っていつもそう・・・どうしてこんな・・・」グスッ

  「不器用とか・・・そういうレベルじゃないわよね」

シ-ン・・・

絵里「・・・帰ろう」

希「絢瀬さん!」タッ

絵里「!」

44: ◆EtlQ0ed0wU 2015/05/06(水) 23:06:42.31 ID:ygMZZfYM0

希「わた・・・っうち・・・まだ言いたいこと言えてないんよ・・・!」

絵里「っ・・・何・・・」グシッ

希「なぁ”えりち”・・・うちと友達になってくれん?」

絵里「・・・は?」

希「うちと、友達になって!」

絵里「じ・・・冗談はよしてよ・・・そんなこと思ってるはずないわ」

  (・・・あんな態度・・・とっちゃったし)

希「そんなことない!うちは本気よ!」

絵里(どうせすぐ嫌になるわ・・・はじめから友達なんて・・・)

  「・・・私、めんどくさいわよ」

希「・・・」

45: ◆EtlQ0ed0wU 2015/05/06(水) 23:08:57.81 ID:ygMZZfYM0

絵里「不器用で・・・変なところで意地はって・・・」

希「わかるよ」

絵里「わからないわ・・・貴女みたいな気さくな人に私の気持ちは」

希「ううん。・・・そんなことない」

 「うちだってえりちと一緒・・・ちゃんと友達が出来たことなんて殆どない」

絵里「そんな・・・だって貴女は・・・」

希「虚勢張ってるだけ。えりちと一緒なん、ほんとに」

 「だから・・・だから思ったん。えりちと友達になりたいって」

48: ◆EtlQ0ed0wU 2015/05/07(木) 23:11:55.04 ID:tb62j/yg0

絵里「・・・」

希「・・・」

絵里「ふふっ・・・変わってるわね、東條さん」

希「そうやろか?」

クスクス

希「ねぇ、名前で呼んでくれん?」

絵里「!」

希「あ!嫌なら無理にとは言わんから・・・」

絵里「そんなこと!・・・だ、だってもう私達・・・友達でしょう?」

希「ふぁ・・・///」カァ

絵里「あの・・・えっと・・・」

  「こ・・・これからよろしく・・・東條さん///」

希「よ・・・よろしく・・・えりち・・・///」


49: ◆EtlQ0ed0wU 2015/05/07(木) 23:27:41.26 ID:tb62j/yg0

・・・
・・


絵里「希?」

希「・・・」ボ-

絵里「のーぞーみー?」

希「はっ!?」

絵里「もうとっくにみんな帰っちゃったわよ?」

希「待っててくれたん?ごめん、すぐ支度するわ」イソイソ

絵里「希が居眠りなんて珍しいわね。どんな夢見てたの?」

希「んー?・・・ちょっと昔のことをね・・・」

絵里「?」

希「・・・えりち」

絵里「何?」

希「うちと友達でいてくれて・・・ありがと」

絵里「っ!///なによ改まって・・・」

希「さ、帰ろか?」

絵里「あ!ちょっと希待ちなさい!」

希「♪」

 (えりち・・・大好きよ)


50: ◆EtlQ0ed0wU 2015/05/07(木) 23:31:15.85 ID:tb62j/yg0

きりがいいので一旦おしまい。

続きはあるので次スレまで少々お待ちください。