2: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/28(木) 15:59:42.41 ID:n7ibCUef0
祐一「おはようございます………」
秋子「おはようございます、祐一さん」
秋子「今朝は遅いですね」
祐一「名雪が朝練らしくて……」
祐一「名雪を起こして、それで二度寝してしまったので」
秋子「そうなんですか。いつもすみませんね」
秋子「おはようございます、祐一さん」
秋子「今朝は遅いですね」
祐一「名雪が朝練らしくて……」
祐一「名雪を起こして、それで二度寝してしまったので」
秋子「そうなんですか。いつもすみませんね」
引用元: ・秋子「こんなジャムなんて、どうかしら?」祐一「えぇぇぇ…」【Kanon】
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3: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/28(木) 16:03:15.48 ID:n7ibCUef0
祐一「真琴ももう行ってますね。確か日直だったし」
秋子「そうですね。いつもは騒がしいですが、二人きりってのもなんだか新鮮ですね」
祐一「え? ええぇ、まぁ…」
祐一(な、何をいきなり……)
秋子「それはそうと、祐一さん。朝ごはん、食べますよね」
4: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/28(木) 16:19:01.49 ID:n7ibCUef0
祐一「あ、はい。いただきます」
秋子「コーヒーと紅茶、どちらが良いですか?」
祐一「コーヒーで。眠くてしゃーないです…」
秋子「かしこまりました」
祐一(ほんと、一人で登校するの、久しぶりだな…)
祐一(そう言えば、もうすぐ夏だな…)
祐一(佐祐理も誘って、みんなで遊ぼう。忙しいかね)
5: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/28(木) 16:23:53.06 ID:n7ibCUef0
秋子「お待たせいたしました、祐一さん」
祐一「どうも」
祐一(バターバター…)
祐一「……ん?」
秋子「どうされました?」
祐一「…いえ」
祐一(なんでこれ見よがしに変な色のジャムが…)
6: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/28(木) 16:26:40.06 ID:n7ibCUef0
秋子「そうでした、祐一さん」
秋子「また新作のジャムを作ったんですよ」
秋子「こんなジャムなんて、どうかしら?」
祐一(まるで今気づいたように言ったな!?)
祐一「あー…もう、バター塗っちゃったんで…」
秋子「そうですか…それでは、小分けにしますので、お友達にプレゼントしてください」
7: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/28(木) 16:27:23.06 ID:n7ibCUef0
祐一「それって罰ゲーム…あぁいやっ!」
祐一「わ、分かりましたよ…」
秋子「はい、どうぞ」
祐一「えぇ…」
秋子「いい天気」
秋子「今日は、とてもいい日になると良いですね」
祐一(このジャムを渡された時点で…もう…)
12: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/29(金) 16:08:26.51 ID:giTwgunx0
――――――――――――――
――――――
通学路
祐一「ふぅ………あ、あれは」
祐一「おう、栞」
栞「あ! ゆ、祐一さん!」
祐一「おう、祐一さんだぞ。一人か?」
13: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/29(金) 16:14:57.03 ID:giTwgunx0
栞「あ…はい。お姉ちゃん、風邪で…」
祐一「そうか……じゃあ、一緒に行くか」
栞「はい!」
栞(本当は、祐一さんを待ち伏せしてたんですけどね!)
栞「えへへへへへへへ」
祐一「? …楽しそうだな」
16: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/29(金) 18:23:45.91 ID:o3+9LjWw0
栞「それでですね、お姉ちゃんってば、アイス食べすぎて」
祐一「ははは…香里らしい」
栞「私の分まで食べた罰が当たったんですね」
祐一「なるほど…あ、そうだ」
17: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/29(金) 18:25:30.70 ID:o3+9LjWw0
祐一「栞、これあげるわ」
栞「祐一さんからのプレゼント!なんですか!」
祐一「いや、俺からじゃなく、秋子さんに持たされたもんだけど」
栞「…………なんですかこの禍々しい色…」
祐一「だよなぁ」
栞「……どうしましょう」
祐一「香里へのお見舞いってことで」
栞「えー………」
18: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/29(金) 18:49:59.96 ID:o3+9LjWw0
栞「まぁ、ありがとうございます」
祐一「おう。あと、秋子さんが作ったのだし、何か効能があるかもしれんしな」
栞「え、効能?」
祐一「秋子さん、年齢は分からんけど、まだすごい若々しいからな」
祐一「きっと、こーゆージャムに秘密が隠されてるに違いない」
栞「食べます!私!!」
祐一「だろ?欲しくなった?」
19: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/29(金) 19:02:26.74 ID:o3+9LjWw0
栞「ありがとうございます!」
栞「お礼と言ってはなんですが…これ、どうぞ」
祐一「何これ?栄養ドリンク?」
栞「あっはい。薬局のおまけですが」
祐一「ふ~ん…サンキューな」
栞「はい!」
20: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/30(土) 09:19:16.46 ID:ctVpvpW40
――――――――――――――
―――――――
教室
祐一「うっす。北川」
北川「おう、相沢」
祐一「おはよう、名雪」
名雪「くー…」
祐一「……」
北川「水瀬なら、教室に戻ってくるなり寝たぞ」
21: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/30(土) 09:42:44.92 ID:ctVpvpW40
名雪「んにゅ……ゆーいち……?」
祐一「起きろ。もう授業始まるぞ」
名雪「うにゅ~………眠いお~」
祐一「起きろ!受験生なのに、お前は…」
名雪「くー」
祐一「名雪!」
22: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/30(土) 10:03:45.90 ID:ctVpvpW40
名雪「うにゅ~…くー……」
祐一「はー……」
北川「水瀬のやつ、お前が毎晩なんかしてるせいで起きないんじゃないか?」
祐一「適当な事言うな!」
名雪「くー……」
祐一「ってかもう石橋来るぞ!起きろ!」
名雪「くー……」
名雪「……………おはようのキス………」
北川「!?」
23: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/30(土) 13:15:57.55 ID:RQJw3Lma0
北川「やっぱり相沢、お前!」
祐一「してねーよ!!」
祐一「だーもう、あ、そうだ……」
祐一「名雪、これでも飲め」
名雪「んー……?」
24: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/30(土) 13:23:36.40 ID:RQJw3Lma0
祐一「栄養ドリンクだ」
祐一「眼も覚めるだろ?多分」
名雪「うん……飲むー……」
名雪「ありがと、祐一……」
祐一「おう」
名雪「お礼に、これあげるおー」
祐一「なんだこれ」
25: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/30(土) 15:44:03.92 ID:RQJw3Lma0
名雪「スポーツドリンクー…」
祐一「お、おう…」
祐一「って!しかも残り少ないし!」
名雪「ごめんね、私の飲みかけ…………」
名雪「でも………私と間接キスになるおー」
祐一「それは全然気にしないけど」
祐一「……そうか、なるほど」
26: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/30(土) 15:54:02.87 ID:RQJw3Lma0
北川「どうした?」
祐一「こいつ後輩からの人気高いからな」
祐一「後輩に売りつけてやろう」
北川「うっわ!最低だなお前」
祐一「はっはっはっはっはっは!何とでも言え!」
名雪「ひどいよ祐一~…」ぎゅっ
祐一「うぉ!?いや、冗談だって」
27: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/30(土) 16:23:09.55 ID:RQJw3Lma0
―――――――――――――――――――
――――――――――
授業中
祐一(……………)
祐一(……!あの、校舎裏に居るのは…もしや)
名雪(祐一?)
祐一(…いや、なんでもないぞ)
30: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/03/31(日) 11:53:19.52 ID:3EYfAkqh0
校舎裏
祐一「よう。やっぱり舞か」
舞「祐一」
祐一「大学はどうした?ってか何やってんだこんなとこで」
舞「猫さんがいる」
祐一「ん?猫……あ」
舞「このへんで見かけた猫。この学校に住みついていた」
舞「猫さんに、ご飯を持って行ってる」
31: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/02(火) 10:48:44.26 ID:kfE7bnKF0
祐一「で、大学は?」
舞「出席日数足りないと分かったから」
祐一「…休んだのか」
舞「一般教養だから大丈夫」
祐一「あぁそう……」
祐一「バイトは?」
舞「終わってから行く」
祐一「そっか」
32: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/02(火) 15:51:33.52 ID:kfE7bnKF0
舞「猫さんにご飯あげたから私もご飯食べる」
祐一「佐祐理と食わんのか?」
舞「佐祐理は普通に授業。私はバイトだから、今食べておく」
祐一「どこだっけ?」
舞「牛丼屋」
祐一「つまみ食いしてないだろうな?」
舞「大丈夫。少しならばれない」
祐一「…いやすんなよ」
33: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/02(火) 19:16:34.86 ID:kfE7bnKF0
舞「みまみま」
祐一「それ佐祐理の弁当だな?」
舞「うん」
祐一「最近食ってないなぁ…いいなぁ」
舞「あげない」
祐一「えー…まぁ食いに行けばいい話だけど」
舞「佐祐理が寂しがってるから会いに来て」
祐一「はいはい」
34: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/02(火) 19:18:01.11 ID:kfE7bnKF0
舞「……!」
舞「………………!!」
祐一「あれ?どした?」
舞「ひくっ……、………!」
祐一「あ、水?持ってきてないのか?」
舞「………!」こくこく
祐一「何やってんだよ…」
35: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/03(水) 10:31:21.34 ID:p/lAwG570
祐一「ほら、スポーツドリンクだけど」
舞「……」ごくごくごくごく
祐一「大丈夫か?」
舞「うん」
祐一「そりゃよかったな」
舞「…………」じーっ
祐一「……………なんだ?」
舞「祐一と間接キス……」
祐一「残念だったな。そりゃ名雪のだ」
36: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/03(水) 12:59:38.05 ID:p/lAwG570
舞「そう……」
祐一「いや、落ち込まんでも」
舞「落ち込んでなんかいない」
祐一「そうかい」
祐一「さてっ、と……俺はもう授業だし行くけど」
舞「うん」
祐一「佐祐理にもよろしく言っといてくれ」
舞「………待って」
37: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/04(木) 10:41:41.69 ID:g2dLeglH0
祐一「ん?」
舞「お礼」
祐一「水の?いいよ、それ貰いもんだし」
舞「それでも。祐一」
舞「これ、あげる」
祐一「!? なんだこれ!?」
舞「脇差」
41: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/04(木) 23:15:31.59 ID:EcpNK/fA0
祐一「なんでこんなの持ち歩いてんだよ!!」
舞「私の剣の脇差。私にはもう必要ないから」
祐一「いや………ってか、お前二刀流だっけ?」
舞「………? 脇差は二刀流の為に使うものじゃない」
祐一「あれ?そうなの?」
舞「刃が欠けた時に使う。でも、結局使わなかった」
42: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/04(木) 23:18:44.38 ID:EcpNK/fA0
祐一「……これを受け取れと?」
舞「うん……最近は物騒だから」
祐一「お前みたいなんがいるから物騒なんじゃないかな………………」
舞「そんなことない」
祐一「ってか、法律に違反してるし…まぁいいか」
祐一「サンキューな、舞」
舞「うん」
43: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/04(木) 23:33:51.49 ID:EcpNK/fA0
――――――――――――――――――
―――――――――――
祐一「さて……今日は午前中で終わりか」
祐一「名雪ー、今日も部活か?」
名雪「えっ!?う、うん」
祐一「そうか、じゃあしゃぁないか。じゃあ一人で帰るわ」
北川「相沢、帰るのか?じゃあ一緒に美坂の家……」
祐一「じゃあなー」
北川「ちょ、ちょっと待てって!おい!」
44: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/05(金) 00:53:30.74 ID:SXDTh3zq0
商店街
祐一「そういや、本屋に行かなきゃならんかった」
祐一「相変わらず分かりにくい場所にあるよな…まったく」
祐一「………ん?」
あゆ「どいてどいて~~~~~~~っ!!」
祐一「………………」
45: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/05(金) 17:01:48.29 ID:0Y/fELRq0
あゆ「あ、祐一くん!」
祐一「誰ですか?それは」
祐一「俺に泥棒の知り合いなんて居ないんですが……」
あゆ「ゆ、ゆ祐一くんでしょ!助けて!追われてるんだよ!」
祐一「また食い逃げか……」
あゆ「うぐぅ……なんでそんな事言うんだよ!」
祐一「両手いっぱいにたい焼きの袋抱えて言う事か!」
46: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/05(金) 20:04:11.22 ID:0Y/fELRq0
おやじ「おーーーーーーーーい!!」
祐一「あ、来たぞ。自首しろ自首」
あゆ「うぐぅ……ちょっとお金が足りなかっただけだよぉ……」
祐一「何の言い訳にもなっとらんがな…」
あゆ「ゆゆゆゆゆういっちくん、どうしよっ」
祐一「だから自首しろって」
あゆ「ななななんとかなんないの!?」
47: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/05(金) 20:42:39.44 ID:0Y/fELRq0
祐一「その羽根で飛べへんのか?」
あゆ「うぐぅ……無茶苦茶だよぉ……」
祐一(生霊だったこともあったのによく言う……)
おやじ「こらああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
あゆ「どどどうしよっ!なんかないの!?」
祐一「ないって……」
48: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/06(土) 15:04:12.66 ID:5zsvgAOB0
あゆ「あ、祐一くん!いいの持ってる!!」
祐一「ん?」
あゆ「借りるよ!」
祐一「え?お前一体何を」
祐一「っておい!脇差っ……!」
祐一「お前そりゃマジでヤバい!!待て!!」
49: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/06(土) 15:09:47.97 ID:5zsvgAOB0
あゆ「さぁ!!どっからでもかかって来て!!」
ブンブンブンブンッ
あゆ「さあさあさあ!!!!!」
ブンッッッッ!!
祐一「うわぁ………」
おやじ「ひいいいいいい!?」
おやじ「う、うわああぁぁぁぁぁ!!」
祐一「……退散した………」
50: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/06(土) 15:10:23.79 ID:5zsvgAOB0
あゆ「ふぅ……危なかったよぉ」
祐一「てめぇ………とうとう山賊になり下がりやがったか」
あゆ「山賊ってなんだよぉ!」
祐一「武力で物を強奪してるんじゃ賊と同じだ!」
あゆ「うぐぅ…………」
51: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/06(土) 15:12:40.11 ID:5zsvgAOB0
祐一「警察来るかもしれんし俺逃げるわ……」
あゆ「ま、待って!これ……」
祐一「いや、たい焼き受け取ったら俺も共犯になりそう」
祐一「ってか、凶器化した時点でもう共犯っぽい……」
あゆ「いいから!ほら!」
祐一「いや、要らない!!やめろ!!」
52: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/07(日) 22:00:24.63 ID:5G9dbraT0
↑ ×化した ○貸した
―――――――――――――――
―――――――
祐一「押しつけられてしまった……どうしよう」
祐一「捨てるのもあれだな……」
祐一「捨て犬とか野良犬とか居ないかな……」
真琴「ゆーいちーーーーーっ!」
祐一「真琴?」
真琴「何してんのっ」ぎゅーっ
―――――――――――――――
―――――――
祐一「押しつけられてしまった……どうしよう」
祐一「捨てるのもあれだな……」
祐一「捨て犬とか野良犬とか居ないかな……」
真琴「ゆーいちーーーーーっ!」
祐一「真琴?」
真琴「何してんのっ」ぎゅーっ
53: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/07(日) 22:05:29.95 ID:5G9dbraT0
祐一「いや、本屋に行く途中だったんだ」
真琴「そうなんだ」
祐一「そしたら山賊に襲われたんだ」
真琴「山賊?」
祐一「そー、山賊」
真琴「ふーん……?」
54: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/10(水) 11:54:48.18 ID:xRclNGC40
祐一「真琴は何やってるんだ?」
真琴「え?あー」
真琴「新発売の中華まん買ったの」
真琴「いっしょに食べよ?」
祐一「おっ。じゃあ飲み物買って来るわ」
真琴「うん!」
57: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/10(水) 17:18:15.86 ID:xRclNGC40
公園
祐一「はい。ココアでよかったか?」
真琴「うん!」
祐一「あ、そうだ。たい焼きもあるぞ」
真琴「たい焼き……?」
真琴「あゆにあげたら?」
祐一「あゆから貰ったんだ。俺は要らんから」
真琴「ふーん」
60: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/11(木) 00:13:40.23 ID:nSPfoqya0
祐一「で、新発売の中華まんってのは?」
真琴「えーと」がさがさ
真琴「抹茶まん、いちごジャムまん、石狩鍋まん……」
祐一「色ものばっかや…………なんや石狩鍋て…」
真琴「そうね」
祐一「どういう意図なんだろう…」
61: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/11(木) 00:15:37.37 ID:nSPfoqya0
祐一「じゃ俺は石狩鍋をもらう」
真琴「祐一石狩鍋好きだもんねー」
祐一「おう」
真琴「真琴はいちごジャムを……うーん」
真琴「んー……これ、はずれかなぁ」
祐一「毎朝誰かさんが食ってるの見てるからじゃね?」
真琴「あはは、そうかしらね?」
祐一「学校はどうだ?」
真琴「楽しいかって?普通かなぁー」
62: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/11(木) 13:18:43.21 ID:DKT3nMZQ0
祐一「普通か」
真琴「うん。あゆと栞がいっしょのクラスなんだけど。あむ……」
真琴「おかげで退屈はしないわね」
祐一「あゆが一緒だとな。お、石狩鍋うめぇ」
祐一「ってか、栞ダブったんだよな…」
真琴「仕方ないわよ。ってか、復学出来てよかったわよね」
63: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/11(木) 13:21:48.28 ID:DKT3nMZQ0
祐一「本当、そうだよな。まぁ、それは真琴も、あゆもだ」
真琴「うん」
祐一「元気になってよかったよ。本当に…」
祐一(あの丘で真琴を見つけた時、どれだけ嬉しかったか)
真琴「あと、なんか男子がすごい話しかけてきてうざいわ」
祐一「ふーん、そうなん」
64: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/11(木) 20:25:34.98 ID:DKT3nMZQ0
真琴「祐一は心配しないの?」
祐一「誰と付き合うかってか?恋愛は自由にしなよ」
真琴「そ、そんなんじゃないってば。だから、祐一が……」
祐一「いや、そう言う事だったりするんじゃないか?」
祐一「真琴はかわいいからな」なでなで
真琴「あ……、ん……♪」
65: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/12(金) 11:18:14.59 ID:MPGqHI9B0
真琴「うん。外れだったわね」
祐一「石狩鍋はおいしかったぞ」
真琴「そうね。あ、これ、残りあげるわ」
祐一「抹茶まん……」
真琴「多く買っちゃったのよ」
祐一「そうか。じゃあ貰っとくよ」
真琴「うん。じゃ、真琴帰るね」
祐一「おう。気をつけて帰れよー」
66: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/12(金) 16:55:09.61 ID:MPGqHI9B0
――――――――――――――――――
―――――――――――
本屋
祐一「なんかすごい時間食ったような気がするぞ……」
祐一「さっさと買って帰ろう」
祐一「で、どれだっけ。参考書……」
祐一「ってか。なんで理系なのにセンター試験には国語があるんだろう」
67: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/12(金) 16:55:35.31 ID:MPGqHI9B0
祐一「ってか、何が楽しくて1000年以上前の文章を読まなきゃならんのだ」
祐一「土佐日記ってなんだよ。なんで古人のネカマブログなんて読まなきゃならないんだよ……」
美汐「相沢さんは古文がお嫌いですか?」
祐一「嫌いだよ。何て言うか。これからの時代、役に立つのか?」
美汐「と、言うと?」
祐一「たんなる一高校生の戯言だけど」
祐一「英語とかは役立つんだろうけどさ。古文は……って」
祐一「天野!?」
68: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/12(金) 16:56:33.58 ID:MPGqHI9B0
美汐「こんにちは。相沢さん」
祐一「お、お前……いつから………」
美汐「相沢さんがセンター試験の悪口を言ってた件からです」
祐一「最初からか……」
祐一「って!俺声に出てた!?」
美汐「はい。ばっちり」
69: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/13(土) 15:12:36.74 ID:WM9saHak0
美汐「相沢さんは参考書を買いにいらっしゃったんですか?」
祐一「ああ。天野は…?」
美汐「私もです。参考書と、あと少女漫画を」
祐一「そうか」
美汐「……運命ですね!」
祐一「言うと思った……」
71: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/15(月) 16:49:34.92 ID:PP1OtB2r0
祐一「ってか、まだ2年なんだから早くないか」
美汐「そんなことありませんよ」
美汐「今から始めている方もいらっしゃいますし」
祐一「そうかぁー?」
美汐「えぇ。相沢さん、大学に合格したらまた家庭教師をしてくださいますか?」
祐一「また天野の家でか?……気が向いたらな」
美汐「ふふ。楽しみにしていますね」
72: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/15(月) 18:59:34.37 ID:PP1OtB2r0
美汐「それはそうと、手に持っていらっしゃるのは何ですか?」
祐一「あ、これ?」
祐一「新発売とか言う…なんだっけ」
祐一「あぁ、抹茶まん、だっけか」
美汐「え!本当ですか!」
祐一「ん?」
美汐「先程コンビニに言ったら売り切れていたのですが…」
美汐「相沢さんが買われていたのですね」
祐一「や、俺じゃなくて真琴だ」
73: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/15(月) 23:34:07.61 ID:REUOdXRi0
美汐「そうだったんですか……私、抹茶が好きで買おうとしていたのですが…」
祐一「そうなのか?じゃあ、残り物だけどあげるよ」
美汐「え!よろしいのですか?」
祐一「おう」
美汐「ありがとうございます…!」
美汐「それでは」
74: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/19(金) 15:52:52.08 ID:gMMbAj7d0
美汐「あーーーーん」
祐一「…………え」
美汐「あーーーーん。してください、相沢さん」
祐一「…口に放り込めと?」
美汐「違います!もう、分からないお人……」
75: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/19(金) 20:49:32.02 ID:gMMbAj7d0
美汐「こう、私の隣に座ってですね」
美汐「あ、こちらです。お座り下さい」
祐一「…おう」
美汐「ちょっとずつ、こうちぎってですねぇ」
祐一「めんどいなお前はぁ!」
美汐「あーーーーーん」
祐一「あーもう!分かったよ!」
76: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/20(土) 12:48:19.32 ID:uISloArL0
――――――――――――――
―――――――
美汐「ごちそうさまでした」
祐一「おそまつさまでした……ったく」
美汐「ありがとうございます。相沢さん。ふふ……」
祐一(変な目で見られてたじゃないか……)
77: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/20(土) 19:15:12.63 ID:QuKbivOT0
美汐「お礼と言ってはなんですが……」
祐一「いや。いいよ」
美汐「そんなこと言わずに。受け取ってください」
祐一「え、これ、さっき買った少女漫画じゃないのか?」
美汐「違いますよ。これは、読み終わった方です」
祐一「あ、そうなのか?」
美汐「はい。面白いので、是非読んでみてください!」
祐一「お、おう……」
78: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/20(土) 23:50:43.10 ID:d3SomI/J0
美汐「はぁっ……私と相沢さんも、この漫画のような恋が出来れば…♪」
祐一「…金色夜叉みたいなのが好きか」
美汐「そうです!あぁ!」
美汐「祐一さん!あぁ…美汐さんっ……」
美汐「そして二人はっ、お互いの眼を見つめ、腰に手を……」
祐一「寸劇始めんな!………もう放って行こう。注目浴びちまうし…」
79: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/20(土) 23:52:12.91 ID:d3SomI/J0
――――――――――――――
―――――――
祐一「さて……参考書買ったし。これ、どうしよう」
祐一「少女漫画なんか読まないしなぁ」
祐一「えーっと……」
祐一「あ、そうだ。香里んとこ行こう」
80: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/21(日) 17:49:29.58 ID:NMPZ6AoL0
祐一「あのジャム食ったら死にそうだしな。さすがに」
祐一「ちゃんとしたお見舞いでも持って行ってやるか」
祐一「あと、暇でもしてるだろうしな」
祐一「…そうと決まれば、缶詰とスポーツドリンクでも買っていくか」
――――――――――――――――
―――――――――
81: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/21(日) 23:09:29.42 ID:NMPZ6AoL0
栞「おかえりなさいませ、祐一さん」
祐一「おう……って、おかえりなさいって」
栞「いずれは私たちの愛の巣になるんですよ!今のはその練習です♪」
祐一「栞、結婚しても家を出ないのか?」
栞「そ、そうですよね!」
栞「祐一さんと私の、憧れのマイホーム……はぁ」
栞「祐一さん。がんばって稼いでくださいね♪」
祐一「…で、栞は働かんのか……?」
82: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/22(月) 19:35:05.97 ID:hRWdqBsm0
祐一「冗談はそれくらいにして、香里は?」
栞「冗談!?……え?お姉ちゃんに用なんですか?」
祐一「ああ。風邪なんだよな。見舞い」
祐一「あと、あのジャムどうした?」
栞「……ちょっと匂って、ちょっと食べてから捨てました」
栞「ごめんなさい…」
祐一「いや、全然気にする事ないよ、栞」
83: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/23(火) 00:45:56.09 ID:kfhw+yR20
祐一「押しつけちゃってごめんな。はい、栞にはアイス買ってきた」
栞「あっ!ありがとうございます!」
栞「祐一さん、お姉ちゃんは部屋にいますので、どうぞ」
祐一「え、いいの?勝手に入って」
栞「う~ん…祐一さんならいいんじゃないですか?」
栞「北川さんならアレですけど」
祐一「アレって………まぁ入らせてもらうよ」
84: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/23(火) 22:21:59.58 ID:XjaUppn10
祐一「香里~」
ガチャ
香里「あら。相沢くん」
香里「って。ノックしなさいよ!」
祐一「あ、そうだったな。失礼」
85: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/23(火) 22:33:50.84 ID:XjaUppn10
香里「で、どうかしたの?」
祐一「ん?いや。単なる見舞いだ」
香里「そう?どういう風の吹きまわしかしら」
祐一「いや、まぁ。死んでないかなと思って見に来た」
香里「ちょ、縁起でもないわね!」
祐一「いや、割とマジだったんだが……」
86: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/25(木) 00:24:16.06 ID:TJZaUZZk0
祐一「あ、退屈してるだろうと思って少女漫画持って来たぞ」
香里「え?」
香里「ど、どうして相沢くんが少女漫画を」
祐一「ん?いや、ちょっと貰い物だ」
香里「ふ、ふ~ん……」
祐一「あと、缶詰と、スポーツドリンク」
香里「あ、ありがと……」
87: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/25(木) 18:28:17.17 ID:nKG0o9f50
祐一「なんか、弱ってる香里ってのも、珍しいな」
香里「そっそんなこと……」
祐一「一回しか見たことなかった」
祐一「あ、食べさせてやろうか?」
香里「えっ!?い、いいわよ」
祐一「遠慮すんなって」
香里「もう……」
88: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/26(金) 20:19:37.05 ID:ofeJU7kS0
―――――――――――――
―――――――
祐一「さて、俺、そろそろ帰るわ」
香里「え、もう…?」
祐一「ん。いや、長居しちまったしな」
祐一「あ、タオル。替えてきてやるよ」
89: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/26(金) 20:20:51.46 ID:ofeJU7kS0
栞「あ、祐一さん…」
祐一「栞。替えのタオル無いか?」
栞「え?あ、あちらです」
祐一「おう」
栞「あの……祐一さん。晩ご飯食べて行かれます?」
祐一「いや、今日は秋子さん待ってるだろうし。気持ちだけもらっとくよ」
栞「そうですか……」
祐一「また今度呼んでくれよ」
栞「はい!絶対来てくださいね」
90: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/26(金) 20:21:51.99 ID:ofeJU7kS0
ガチャ
祐一「香里。ほい、変えの」
香里「あ、ありがと……」
祐一「んじゃま、帰るわ。お大事に」
香里「あのさ……相沢くん」
祐一「ん?」
香里「……今日来たのって」
祐一「うん………?」
香里「………………やっぱなんでもないわ」
祐一「……?おう」
91: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/04/27(土) 22:26:19.97 ID:5tFAPWt30
―――――――――――――――――――
―――――――――――
祐一「さて……帰るとするか」
祐一「………あれ?鞄に何か?」
祐一「って。タオル。持って来ちまった」
祐一「明日返すとするか」
北川「ん?相沢?」
92: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/02(木) 01:55:35.87 ID:f0Mhwb4y0
北川「おーい!相沢ーーー」
北川「お前。帰ったんじゃなかったのか?」
祐一「ん…北川。ちょっと寄り道してただけだ」
北川「寄り道…俺も呼んでくれよ~」
北川「どこ行ってたんだ?」
祐一「香里んち」
北川「ってめぇ!ずりぃぞ!!」
祐一「……何がだ?」
94: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/03(金) 14:10:19.06 ID:kVLmLgMi0
北川「くっそぉ……美坂の家……」
祐一「…いや、お前行けばいいだろうに」
北川「!? おっ、おお俺一人でか!?」
祐一「そうだ!」
祐一(なんだこの馬鹿は……)
97: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/05(日) 12:47:47.08 ID:WaFRoyYC0
祐一「…で、お前は何してんだ」
北川「ん?あぁ、CD屋に行って来た」
祐一「なんだこれ。ドクロマークばっか」
北川「最近デスメタルにはまっててな…」
祐一(……この歳で厨二か…北川)
98: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/09(木) 11:46:49.75 ID:HFTjWM8C0
北川「あれ?お前手に何持ってんだ?」
祐一「ん?あぁこれ、間違えて持って来ちまった」
北川「ん?タオル………?」
祐一「香里が使ってたやつ」
北川「それをよこせえええぇぇぇぇぇ!!」
祐一(うわぁ……………)
100: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/16(木) 13:10:27.06 ID:dbH+yn8M0
祐一「まぁいいや。やるよ」
北川「おお恩に着るぜ親友!!」
祐一(…親友って思われたくねぇ。なんでだ…)
北川「お礼にこのCDやるぜ!」
祐一「うっわ。いらねぇ…」
北川「いらねぇなんて言うな!」
101: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/16(木) 13:10:53.02 ID:dbH+yn8M0
祐一「誰がこんなの聴くんだよ……」
北川「いや、意外にいいもんだって。聴いてみろよ」
祐一「はぁ……お前は…」
北川「さっそく俺はこれを持ち帰って」
祐一「だああぁぁぁっ言うな!!聞きたくない!!」
102: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/21(火) 00:01:25.71 ID:PUIP/dGk0
―――――――――――――――――――――――
――――――――――――
祐一「中古のCDショップはないだろうか。ここへんに」
祐一「こんなCDでも、20円くらいで受け取ってもらえるだろう」
祐一「もし無理なら野良ネコよけに使おう。うん」
七瀬「CDはカラス避けじゃないの。相沢」
祐一「ん?七瀬?」
103: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/21(火) 00:02:40.88 ID:PUIP/dGk0
七瀬「なんか独りで喋ってる危ない人がいるかと思ったらあんただったのね」
祐一「…………俺、また声に……」
七瀬「出てたわ。ばっちり」
祐一「この癖なくしたい……」
七瀬「そうね。いつかトラブルになりそうだわ」
104: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/23(木) 16:37:20.50 ID:vLDytiDG0
祐一「七瀬は何やってんだ?」
七瀬「ちょっと野暮用。あれ?あんた何持ってんの?」
祐一「ん?………!」
祐一「そうだ。これ、七瀬にぴったりだった。七瀬にやるよ」
七瀬「はぁ?」
祐一「これ。デスメタルのCD」
祐一「ほら。いかにも男らしいお前のテーマとして……」
祐一「ど、どうしたんだ?頭抱えて」
105: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/23(木) 20:03:29.90 ID:vLDytiDG0
七瀬「ううん……まったく同じセリフを言われた事があるの」
祐一「ふぅん?」
七瀬「ひんっ……もう。頭いたい」
七瀬「あんたも。こんな厨二くさいの買わないの」
七瀬「こんな一発ネタだけのために…」
七瀬「あいつじゃあるまいし…」
祐一「いや、北川から貰ったんだ」
107: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/24(金) 02:41:00.47 ID:aWNoJvYB0
七瀬「北川って、美坂の事好きな男子?」
祐一「おう……って、お前も知ってるのか…」
七瀬「知ってるも何も、分かるわよ。あんなあからさまな…」
七瀬「それで、あんたはあんたで、女の子の気持ちに気付いてあげてないし」
祐一「っな!?そんなこと……」
七瀬「あるの。まったく、あいつを思い出すわ…」
110: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/26(日) 00:16:54.04 ID:WJiymT050
七瀬「おせっかいかもしれないけど………あんた女の子の気持ち、あんた分かってないわ」
七瀬「もうそろそろ、あんたも腰を落ち着けなさい」
七瀬「これ。あげるわ」
祐一「遊園地の……チケット?」
七瀬「そ。知り合いが用事で予定狂ったし返そうと思ったんだけど」
七瀬「これ、あんたにあげる。これで誰か誘って告白でもしたら?」
祐一「こ、告白だって!?」
113: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/27(月) 01:45:28.61 ID:oTIqUdC40
七瀬「いい加減に」
祐一「で、でも、いきなり告白だなんてっ」
七瀬「全然いきなりじゃないじゃない!はぁ……」
七瀬「あ、そのCDと交換でいいわ」
祐一「いや、ちょっ……」
七瀬「ほら。行った行った。誰か誘って来なさいな」
114: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/27(月) 12:53:14.69 ID:9UrfTf4C0
――――――――――――――――
―――――――――
祐一「七瀬……」
祐一「誰かに決めろ、か……」
祐一「………」
祐一「…………」
祐一「…………………」
115: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/28(火) 20:17:07.13 ID:JcStYwOf0
祐一「………分かってる。みんなが俺に……好意を抱いてくれているのは…」
祐一「…………」
祐一「でも………俺はそれで、どうすればいいか分からなかった」
祐一「…だけど、いい加減、はっきりさせた方が良いんだな………」
祐一「いつまでも、俺がこんな態度なら、失礼だな……うん」
祐一「…………」
祐一「…………」
116: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/30(木) 12:29:35.35 ID:N07clYNG0
――――――――――――――――――――――
―――――――――――――
駅前
佐祐理「あれ……」
佐祐理「あ、祐一さんっ」
祐一「佐祐理!大学の帰りか?」
佐祐理「はい。祐一さん、奇遇ですね~」
佐祐理「えーと、あの……誰かと待ち合わせですか?」
祐一「え?まぁ、そんなとこかな」
117: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/05/31(金) 17:24:44.20 ID:wddI/Dfa0
佐祐理「え……やっぱり。そうなんですか」
佐祐理「それで……その……」
佐祐理「その方は………女のひとですか?」
祐一「ん?……おう」
佐祐理「そうですか……」
祐一(俯く佐祐理……)
118: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/06/02(日) 13:28:30.89 ID:Hlxl7/is0
佐祐理「…………それでは…………佐祐理、もう行きますね」
佐祐理(祐一さんが女の人と一緒に歩いているとこ、見たくないですし………)
祐一「え、なんで?」
佐祐理「ふぇー……その…………」
祐一「俺が待ってた相手、佐祐理なんだけど」
佐祐理「ふぇ?」
119: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/06/03(月) 00:38:49.35 ID:g6M2oXmS0
佐祐理「さ、佐祐理をですか?」ぱぁぁ
祐一「……おう」
佐祐理「あっあの!えっと。ふぇー………」
佐祐理「あの…佐祐理に何か用ですか……?」
佐祐理(ま、まさか、デートの約束………?)
佐祐理(でも、祐一さん鈍感ですから………)
佐祐理(そんな事、あるわけないですよね……………)
120: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/06/03(月) 12:59:13.40 ID:V8hWNgAc0
祐一「あのさ。佐祐理」
佐祐理「はい」
祐一「その……えっと」
祐一「……………」
佐祐理「………?」
祐一「今度の日曜さ。その……」
佐祐理「えっ………」
祐一「日曜さ。暇?」
佐祐理「っ!!」
122: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/06/03(月) 19:18:33.65 ID:V8hWNgAc0
佐祐理「ふぇ~……」
佐祐理「あ、あの、それって……」
祐一「で、デート……………しないか、佐祐理?」
佐祐理「………………!」
佐祐理「祐一さん……!」
佐祐理「………はいっ!喜んで!!」
124: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/06/17(月) 23:17:25.61 ID:maweZoEz0
祐一「…良かった。断られたらどうしようかと……」
佐祐理「そんなことっ!!佐祐理は、祐一さんが大好きだから、何だって……」
佐祐理「って!違います! 大好きってのは!えぇっと…………」
佐祐理「でっでもでも、、、別に違うってことでもなくてですね……」
佐祐理「はえ~………」かぁぁぁ
祐一「佐祐理、落ち着け」
126: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/07/01(月) 11:52:07.89 ID:dGOogPU30
佐祐理「でもでも!」
佐祐理「祐一さんから誘ってもらえるなんて、佐祐理、夢みたいですー……」
佐祐理「佐祐理、本当にうれしいんですよ~………」ぽー
祐一「お、おう」
祐一(こんなに喜んでくれるとは…)
127: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/07/01(月) 11:59:00.89 ID:dGOogPU30
佐祐理「佐祐理、楽しみにしてますね!祐一さん」
祐一「おう!えっとそれじゃあ、日曜、10時駅前でいいか?」
佐祐理「ええ!」
祐一「それじゃ。家まで送ってくよ」
佐祐理「……は、はい……ありがとうございます」
128: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/07/01(月) 14:29:11.85 ID:dGOogPU30
――――――――――――――――
――――――
祐一「…………」
佐祐理「あ!祐一さん」
祐一「おう、祐一さんだぞ」
佐祐理「あははー………………えっと」
祐一「ん?」
佐祐理「その…」
129: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/07/01(月) 16:33:01.01 ID:dGOogPU30
祐一「あぁっ。…………うん」
祐一「似合ってるよ、佐祐理」
佐祐理「!」
佐祐理「ふぇ~……あ、ありがとうございます……」
佐祐理「ゆ、祐一さんも……」
祐一「うん」
130: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/07/01(月) 22:01:06.65 ID:yMPQh6m50
祐一「それじゃ、行こっか」
佐祐理「はい…………」
佐祐理「あ、あの、祐一さん」
佐祐理「手、繋いでもいいですか…………?」
祐一「(佐祐理の上目使い……)お、おう。いいぞ」
佐祐理「あ………佐祐理、嬉しいです…」
131: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/07/02(火) 00:28:55.40 ID:Sb90MBDa0
佐祐理「えっと、どっちから行けば良いんでしたっけ」
祐一「ん…?二番線からだな」
佐祐理「あ、こっちですね」
祐一「おう……佐祐理?」
佐祐理「なんですか?」
132: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/07/02(火) 00:29:31.29 ID:Sb90MBDa0
祐一「切符買うからちょっと手、離して…」
佐祐理「ふぇ~…祐一さん、佐祐理と手をつなぐの、ヤですかぁ?」
祐一「いや、むしろ全然です!」
佐祐理「なら、良いですよね♪」
祐一(佐祐理、楽しそうだな……)
祐一(今日は、思いっきり楽しもう。そして……………)
祐一(昨日一晩中考えた言葉を、佐祐理に伝えよう)
祐一(これからもずっと、佐祐理と笑顔で過ごすために)
133: へび ◆cpjwZ75Wvw 2013/07/02(火) 00:32:05.24 ID:Sb90MBDa0
これでおしまいです
他の方々がこれを見てKanon思い出してもらえれば幸いです
KanonかONEのSSが増えてくれることを祈っています
へび
他の方々がこれを見てKanon思い出してもらえれば幸いです
KanonかONEのSSが増えてくれることを祈っています
へび
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