3 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:38:08.70 ID:9VX/bkZF0
(山奥の荒れ果てた教会)
スラ「何だろう?玄関の前に何かあるよ?」
スラ「わっ!!赤ちゃんだ!」
赤子「すーすー」
スラ「お手紙がついてる…ふむふむ…」
スラ「『神父様 どうかこの子を育ててやって下さい』かぁ
どうしよう…ここの神父様は随分前に死んじゃったんだよね」
(山奥の荒れ果てた教会)
スラ「何だろう?玄関の前に何かあるよ?」
スラ「わっ!!赤ちゃんだ!」
赤子「すーすー」
スラ「お手紙がついてる…ふむふむ…」
スラ「『神父様 どうかこの子を育ててやって下さい』かぁ
どうしよう…ここの神父様は随分前に死んじゃったんだよね」
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5 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:39:42.07 ID:9VX/bkZF0
赤子「すーすー」
スラ「ちっちゃい…やわらかい」ぷにぷに
赤子「すーすー」ぱちん
スラ「わっ。起きた」
赤子「…あきゃぁー?」
スラ「か、かわいい…」
7 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:41:23.82 ID:9VX/bkZF0
スラ「しかたないな。ボクが育てるか!」
スライムは 赤子をしらべた!
スラ「オスかな?メスかな?」ごそごそ
赤子「う?」
赤子は メスだった!
8 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:45:32.12 ID:9VX/bkZF0
スラ「あれ?この子ツノがある。ちっちゃいけど、しっぽも翼もある」
スラ「魔物の子?人の子?どっちでもいいか!」
スラ「よし!神父さんが使ってたベッドに入れよう…よっと」
赤子「あきゃーっ♪」
スラ「わわわっ。喜んでるみたい」
赤子「まんま。まんま」
スラ「ママじゃないよー。スライムだよー」
11 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:47:25.16 ID:9VX/bkZF0
スラ「ごはんは何をあげたらいいんだろう」
スラ「ボクみたいに草かな?お花かな?くだものかな?
それとも肉かな?お魚かな?…そうだ!」
スライムは 薬草をつかった!
赤ん坊は ペッとはきだした
スラ「やっぱりだめかぁ」
12 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:50:22.16 ID:9VX/bkZF0
スラ「ふんふん…ふんふん…なるほどなるほど。
神父様のご本は役に立つなぁ」
スライムは ただのぬのきれを とりだした
スライムは おいしいミルクを とりだした
スライムは 普通のチーズを とりだした
スライム「大丈夫。ボクがちゃーんと育てるからね」
13 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:52:33.41 ID:9VX/bkZF0
赤子「あーっ。ぷーっ」にぎっ
スラ「い、ぃたたたたたっ!やめてよう。頭を握らないでよう」
赤子「あぐあぐ、あぐあぐ」じゅるじゅる
スラ「やめてようやめてよう。ボクの頭は、 じゃないよぉ」
赤子「あきゃぁ♪」
赤子は 喜んでいる!
15 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:55:26.25 ID:9VX/bkZF0
赤子「すーすー」
スラ「かじかじ、かじかじ」
赤子「すーすー」
スラ「かじかじ、かじかじ…できた!」
スライムは 木のおしゃぶりを作り上げた!
赤子「んくんく、んくんく。すーすー」
スラ「うん。ちょうどいいね」
赤子は 幸せそうだ!
16 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:58:23.16 ID:9VX/bkZF0
(何処かの街 街はずれ 夜中)
スライムが あらわれた!
しかし 兵士はねむっている
スライムは そっと忍び込んだ!
スライムは ぬののふくを てにいれた!
スライムは ステテコパンツを てにれた!
スラ(道具屋のおじさん ごめんなさい)
スライムは にげだした!
18 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:01:53.71 ID:9VX/bkZF0
(山奥の荒れ果てた教会)
スラ「ずいぶん大きくなった」
乳児「あだーっ。んぷぅー」
スラ「あんなにちっちゃかったのに」
乳児「んばぁー!あだだぁ」ひょこっ
スラ「あっ!立った!」
乳児「ふぇ」とことこ
おおっと!乳児は バランスをくずしてしまった!
しかし スライムは からだで受け止めた
スラ「あぶないあぶない」
19 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:03:38.36 ID:9VX/bkZF0
乳児「あばーっ。うぱぁー」
スラ「はい、ごはん。今あげるからねー」
乳児「んぷぅーっ。ぁだーっ。」にぎにぎ
スラ「たのしいな。二人はたのしいな」
乳児は わらっている!
スライムも わらっている!
21 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:06:16.63 ID:9VX/bkZF0
スラ「あぱぱぱぱっ!」
乳児「あきゃぁ?! きゃっきゃっ!」
スラ「ぼよよぉ~ん」
乳児「きゃっきゃっ」
スライムは ぷくーっとふくれあがって 乳児にのしかかった!
乳児は わらっている
スライムも わらっている
24 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:09:17.63 ID:9VX/bkZF0
スラ「ほら。これもちゃんと食べて。
木の実も食べないと、強い子になれないよ」
乳児「まくまく、まくまく」
乳児の すばやさが 2あがった!
乳児の ちからが 3あがった!
乳児の かしこさが 2あがった!
25 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:12:08.74 ID:9VX/bkZF0
乳児「うーんうーん」
スラ「うなされてる…」
乳児「しくしく。しくしく」
スラ「(べろぉーん )」
乳児「にぱぁ」にぎっ
スラ「い、いたたたたっwでも、かわいい」
26 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:15:39.90 ID:9VX/bkZF0
乳児が あらわれた!
乳児は にげだした!
スライムは まわりこんだ!
スラ「つーかまえたーw」
乳児「あきゃぁっ♪」
スラ「ぺろんぺろん」
乳児は よろこんでいる!
27 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:20:03.18 ID:9VX/bkZF0
ザザーッ ガラガラピッシャーン!
乳児「…ふえっ」
乳児は おびえている
乳児は 泣き出した!
スラ「こわくない、こわくない。ボクがついてるからね」
乳児「んぅ…」ギュッ
スラ「よしよし」すりすり
29 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:23:21.24 ID:9VX/bkZF0
(何処かの街 酒場)
勇者「だはははっ!いやぁ、儲かった儲かった!」
魔法「まさかあのしっぽが、あんな高く売れるとはなー?」
戦士「俺達さ、いっその事"モンスターハンター"にでも転職すっかぁwww?」
勇者「いいねいいね!」
魔法「ひゃははははっ!おーい!酒、持ってこぉい!」
賢者「あの…すみません勇者殿。
ご飯も終わりましたし、私は先に宿屋に帰ってますね」とことこ
30 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:26:35.36 ID:9VX/bkZF0
魔法「ったく、あいつは堅てぇヤロウだなー!」
勇者「あいつ、まだ禁欲中かぁ?」
魔法「いい加減もう悟り開いたんだから、酒ぐらい付き合えってんだよなーwwww」
戦士「小うるさい賢者様もいなくなった事だし…
おし!今からパフパフ行こうぜー?!」
魔法「おっ!いいねいいねー」
勇者「ひゃっほーぃ!」
31 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:29:41.64 ID:9VX/bkZF0
(何処かの街 街外れ 林の中)
賢者「…遅くなって申し訳ありません。
本来なら、すぐ弔ってやりたかったのですが
あの方達は、そういった事を一切好まないので…」
賢者は 魔物の肉片をそっと取り出した
賢者は 魔物の肉片を地面に埋めた
賢者「ああ!全能なる我が主よ!この魔物に健やかなる眠りを与えたまえ」
賢者は 祈り始めた!
賢者(己の利益の為だけに、魔物を狩る愚行…早く辞めさせねば…)
33 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:32:47.16 ID:9VX/bkZF0
(何処かの街 街はずれ 夜中)
スライムが あらわれた!
しかし 兵士はねむっている!
スライム(ほんと、よく寝てるおじさんだなぁ)ダダダッ
スライムは 旅人の服を てにいれた!
スライムは うさぎのしっぽを てにいれた!
スライム(今日は、いいおもちゃが手に入った)
スライムは にげだした!
35 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:34:50.12 ID:9VX/bkZF0
(山奥の荒れ果てた教会)
スラ「やくそう」 幼女「あくほう」
スラ「ミルク」 幼女「みうう」
スラ「おみず」 幼女「おみう」
スラ「スライム」 幼女「すあいう」
スラ(言葉もちゃんと教えないとね)
37 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:38:40.26 ID:9VX/bkZF0
スラ「幼女。体ふくから、つばさたたんで」
幼女「はあい」
スラ「ほら、しっぽもちゃんとあげて?」
幼女「しっぽしっぽ。きゃっきゃw」こしょこしょ
スラ「くすぐったいよぉ」
39 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:40:37.86 ID:9VX/bkZF0
幼女「つんつん、つんつん」
スラ「ぷいぷい、ぷにぷに」
幼女「つんつん、つんつ」
幼女の こうげき!
幼女のつめは スライムにささった!
スライムに 1のダメージ!
スラ「いたあぁっ?!」
幼女「ごめんさい」
41 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:43:19.50 ID:9VX/bkZF0
女児「スラ…」
スラ「どうしたの?」
女児「こわいゆめ、みた」ぎゅう
スラ「じゃぁ、いっしょに寝るかい?」
女児「うん!スラ、だぁいすき!」ぎゅう
スラ「ボクも好きだよ」べろん
44 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:45:31.17 ID:9VX/bkZF0
幼女「…うわぁあーーーん!」
スラ「ど、どうしたの………って、あ!」
幼女は 壁の穴につっかえている!
スラ「うんしょうんしょ」すぽん!
幼女「ふぇっ、うえぇえーーん」
スラ「もう。君はスライムじゃないから、壁の穴はくぐれないよって前に言ったでしょ?」
幼女「うぐっ…ごめんさい…」
スラ「あーあ。しっぽと翼がキズだらけじゃないか」
幼女「くすぐったいw」
46 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:48:12.96 ID:9VX/bkZF0
スライムは 絵本をひらいた
幼女「これ、幼女とにてるね?」
スラ「そうだね。これは『人』っていうの」
幼女「でも、幼女とちょっとちがう」
スラ「そうだね。『人』には、つのもキバもつばさもしっぽもないもんね」
幼女「幼女は、『人』?」
スラ「うーん…どうかなぁ?どっちだろうね?」
47 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:50:45.58 ID:9VX/bkZF0
スラ「幼女ぉー。あぶないから、そろそろ降りておいでー」
幼女「スラ!すごい!すごいよ!外、ひろい!」バッサバッサ
幼女「たかいたかい!きもちいい!」
幼女「どこでもいける。どこまでもいける」
幼女「あ…スラ、ちいさくなった…」
幼女は 木の上でおびえている
48 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:53:08.44 ID:9VX/bkZF0
(何処かの村 酒場)
戦士「おい。魔物の群れが住む"巣"の情報が手に入ったぞ」
魔法「マジで?!ヒャッハァ!!狩り放題じゃねぇか!」
勇者「かなり良い話じゃねぇか。この辺の魔物はあらかた倒しちまったもんな。」
魔法「だけど…また賢者の野郎がゴネるんじゃねぇのか?」
勇者「…お前らちょっと耳貸せ…俺にいい考えがある…」ごにょごにょ
戦士「お、いいねいいね!」
魔法「よし、作戦決行ー!」
51 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:55:02.87 ID:9VX/bkZF0
戦士「というわけでさー、俺達、真面目に修行しようと思うんだ」
賢者「………」
勇者「ここのところ、修行サボりまくってたからさー
ここらで性根を入れ替えて、真面目に世界平和に貢献しようと思ってさー」
賢者「ああ!そうだったのですか!ようやく勇者らしいお考えになったのですね?!」
魔法「だから賢者ちゃんさー、俺達と一緒に修行しに行かない?」
賢者「ま、まぁ、そういう事であれば…」
勇者「サンキュウ!助かるよ!」
魔法(はっ。ちょろいな)
53 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:57:14.17 ID:9VX/bkZF0
(山奥の荒れ果てた教会)
女児「…あめ」
スラ「雨だねぇ」
女児「とぶ練習したい」
スラ「雨だからまた明日ね」
女児「練習しーたーいー」じたばた
女児は じたばたした!
しかし なにもおきなかった
ガラガラピッシャーン!
女児「ひゃぁっ!」ぶるぶる
スラ「女児は相変わらず雷ニガテだなぁー」
57 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:59:41.55 ID:9VX/bkZF0
スライムは みがまえている
女児「スラ!いくよー!ほっ!」
女児の こうげき!
スライムは さっと身をかわした
スライムの こうげき!
ミス!女児にダメージをあたえられない
スラ「あぁー。ボクじゃもう相手になれないかなぁ」
女児「まだまだー!練習、れんしゅぅー!」
58 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:04:05.83 ID:9VX/bkZF0
スラ「3、2、1…よし、OK!」
女児「ふひぃー。つかれたー」
スラ「かなり長く飛んでられるようになったね」
女児「もっと高く、たかぁーく飛びたい」
スラ「もうちょっと練習してからね。さあ!おやつにしよう」
女児「わぁいわぁい」
女児の最大HPが 6あがった!
女児の最大MPが 6あがった!
女児のすばやさが 3あがった!
59 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:07:02.31 ID:9VX/bkZF0
女児「すごいな、すごいな」
スラ「スライムはどこでも登れる」ずりずり
女児「女児も登れる?」
スラ「女児は、スライムじゃないから登れないよー」
女児「ずるーい!天井よじよじしたいー」
スラ「そのかわり、女児は飛べるでしょう?」
女児「あー。そっかーw」
60 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:11:16.98 ID:9VX/bkZF0
(どこかの岩山へ向かう道)
勇者「この辺りだろ、戦士が言ってた例の洞窟って。」
戦士「おう!自慢の斧がやっと振るえるな!」
魔法「お宝ガッポガポだぜ!」
賢者「えっ?皆さん今なんて」
勇者「いや、何でもないよ…っと!」
勇者の こうげき!
賢者「ぽぺっ?!」
賢者は気絶した!
63 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:14:25.15 ID:9VX/bkZF0
(どこかの岩山 岩穴)
勇者「ひゃっはぁ!」
魔法「イオンラ!メランミ!」
戦士「魔人切りぃ!」
魔物A をたおした! 魔物B をたおした! 魔物C をたおした!
魔法「ヒャダンイ!」
戦士「蒼天魔斬っ!」
勇者「オラオラァ!」
魔物D をたおした! 魔物E をたおした! 魔物F をたおした!
65 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:16:31.46 ID:9VX/bkZF0
賢者(うーんうーん)
魔法「すげぇ!ボロ儲けだな、おい。」
戦士「ああ。夜明けまで待って、寝込みを襲ったのは大正解だったな!」
魔法「これでいくらだ…?ひぃふぅみぃ、と」
勇者「おい。死体はよーく燃やしとけよ!くせぇからな!」
賢者「うーんうーん…はっ」
賢者は 目を覚ました!
67 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:18:44.32 ID:9VX/bkZF0
勇者「おっ。お目覚めか?」
戦士「がっはっは!ボロ儲けだぜ!」
賢者「み、みなさん、これは一体?」
勇者「いやー、良い修行になったよ。
おい戦士ぃ。お前、元盗賊だろ、"タカの目"頼むわ」
戦士「okok。"タカの目"っと…
お、南西の方角に大きい街があるぜ。」
魔法「よし、そこ行って休もうぜー」
賢者「………」
69 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:20:09.82 ID:9VX/bkZF0
(山奥の荒れ果てた教会)
スラ「本当に、大丈夫かなぁ…」
女児「だいじょぶだいじょぶー!×2」
スラ「こわいなぁ…こわいなぁ」
女児「スラ!いくよ!」バッサバッサ
スラ「わぁっ」
女児はスライムをつかんで 空高く舞い上がった!
71 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:22:48.47 ID:9VX/bkZF0
女児「スラ!たかいね!きもちいいね!」バッサバッサ
スラ「わぁーっ!めぇがぁまわるうぅぅぅ」
スライムは めをまわしている!
女児「あはは!あはははは!」
スラ「じょ、女児。きょ、今日はこれぐらいにしとこう…?」
女児「はぁーい」
72 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:25:36.66 ID:9VX/bkZF0
女児「スラー…。女児もお出かけしたいー」
スラ「そうだねぇ。もう大きくなったしね。
人に化ける術覚えたら、一緒にお外行ってみようか?」
女児「わぁいわぁい!…スラは、ちいさいまんまだねぇ」さわさわ
スラ「ちがうよ。女児が大きくなったんだよ」
女児「そっかー」ぴたんぴたん
スラ「こら。寝る時はしっぽで遊ばないの」
女児「えへへー」こしょこしょ
スラ「くすぐったいよぉ」
73 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:27:56.72 ID:9VX/bkZF0
(何処かの街 街はずれ 夜中)
スライムが あらわれた!
しかし 兵士は ねむっている!
スライム「(いつ来ても、おじさん寝てばっかだなぁ)」ダダダッ
スライムは 踊り子の服をてにいれた!
スライムは 銀の髪飾りをてにいれた!
スラ「(防具屋のご主人 ごめんなさい。
でも、これでお出かけの準備はバッチシだ!
よし!おうちにかえろう!)」
スライムは にげだした!
77 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:33:37.93 ID:9VX/bkZF0
(山奥の荒れ果てた教会)
童女「スラ!すごいよこのお洋服!はねが痛くない!!」
スラ「…背中まるだしだからねー」
童女「でもこれ…ちょっとおおきいねー」ぺたしぺたし
スラ「ほんとだ。おむねが余っちゃってるね」
童女「がばがばー」ぺたんぺたん
スラ「大丈夫。すぐ大きくなるさ」
78 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:35:47.22 ID:9VX/bkZF0
童女「スラ!できたよ!」
スラ「ちゃんと準備できた?」
童女「うん!」
スラ「荷物、重くない?」
童女「だいじょぶー」
童女は ふくろをせおった!
スラ「しばらくバイバイだね」
童女「うん。おうちバイバイ」
童女とスライムは 教会から飛び立った!
79 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:39:20.42 ID:9VX/bkZF0
童女「スラ。とおくのあれは何?」バッサバッサ
スラ「あれは砂漠。ボクは乾いちゃうから行けないんだ」
童女「スラ。とおくのあれは何?」
スラ「あれは谷。そうだなぁ。大きい崖みたいな?」
童女「スラ。とおくのあれは何?」
スラ「あれは雪山。すっごいすっごい寒いところだよー」
童女「スラは、なんでも知ってるねー」
スラ「えっへん」
81 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:40:43.14 ID:9VX/bkZF0
童女「スラ。あれなぁに?」バッサバッサ
スラ「ああ、あれが"海"だよ。前に絵本で見たでしょ?」
童女「うん!ぅわーっ。あれぜんぶお水なんだよね?」
スラ「そう。しょっぱいお水がいっぱいなの。
街に行く前に、ちょっと寄り道してこようか?」
童女「うん!」
童女とスライムは 海に降りた!
83 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:43:08.42 ID:9VX/bkZF0
(何処かの海辺)
マリンスライムが あらわれた!
しびれくらげが あらわれた!
マリ「こんにちは」
しび「こんにちくらげ」
童女「こんにちはー」
マリ「あら。『人』もいる?」
しび「どうやってきたくらげ?」
童女「お空からーばびゅーんって!」
マリ「あら!あなた飛べるの?」
スラ「この子は魔物なんだよ」
84 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:45:35.93 ID:9VX/bkZF0
マリ「それにしても『人』に良く似てる魔物ねぇ」
しび「めずらしくらげ」ぺたぺた
童女「ひゃぁっ」びりり
童女は しびれてしまった!
マリ「だ、大丈夫?」
しび「ごめんくらげー…」
童女「うん。だいじょうぶーw」
スラ「( )」
85 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:48:29.35 ID:9VX/bkZF0
マリ「他に仲間はいないの?」
童女「なか、ま?」
しび「仲間いないくらげー?」ふわふわ
マリ「そうだ!呼んでみたら、出てくるんじゃない?」
童女「わかった。やってみる」
童女は 大きな声で仲間をよんだ!
しかしだれもあらわれなかった
マリ「あちゃー」
童女「(´・ω・`)」
89 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:50:32.19 ID:9VX/bkZF0
童女「…なかまって、何?」
マリ「そうねー…お友達かしら?」
しび「ともだちだくらげー」
童女「童女、友達いない」しゅん
マリ「あらぁ………じゃぁ、私達が友達になるわ!」
童女「ほんとぉ?えへへ」にぱぁ
スラ「よかったねー♪」
しび「よし!あくしゅ…は、だめくらげね」
91 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:52:18.25 ID:9VX/bkZF0
マリ「私達、そろそろ仲間のところに戻らなきゃ。
じゃぁねー!海に来たら、いつでも呼んでねー」
しび「またくらげー」
マリンスライムたちは さっていった
童女「じゃぁーねぇー」ブンブン
スラ(童女はすごいなー。すぐ友達作っちゃった。
ボクは緊張してうまくしゃべれなかったのに)
92 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:54:57.69 ID:9VX/bkZF0
ざざーん ざざーん
ちゃぷちゃぷ ぱしゃぱしゃ
童女「…あはははは!あはは!…あれ、スラ?」
童女は はなしかけた
その方向にはだれもいない
童女「スラ?スラー?!」
童女は はなしかけた
その方向にはだれもいない
96 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:57:03.21 ID:9VX/bkZF0
童女「スラァ!スーラー!」ぐすん
マリンスライム(?)があらわれた!
スラ「やっと大きい貝をみつけたよぉ」もぞもぞ
童女「もうっ!スラっ!」
スラ「童女にあげる。はい!」
童女は「うみのおもいで」をてにいれた!
97 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:59:56.93 ID:9VX/bkZF0
童女「貝、海のにおいがするね」バッサバッサ
スラ「耳にあててごらん」
童女「ざーっざーって聞こえるー。ふしぎー」
スラ「波の音をおぼえてるのかな?だね」
童女「…あっ!裏がきらきらしてる!」
スラ「海の底の色なのかな?」
童女「スラ!これ、おうちに持って帰ろうねー」にこぉ
98 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:02:08.94 ID:jc52ce870
童女「ねぇ。スラはお友達、いないの?」バッサバッサ
スラ「うん。ボクは仲間からはぐれたスライムだから。
でも…童女がいるからさみしくないよぉ」
童女「えへへー 童女もー」ぎゅっ
スラ「えへへー ボクもぉー」すりすり
101 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:04:44.27 ID:jc52ce870
(何処かの街 街はずれ 林の中)
スラ「童女、こないだ練習で教えたでしょ?やってごらん?」
童女「うん!んくくくくくっ…」
童女は 変化の術を使った!
童女のつばさが 体内にひっこんだ!
童女のツメが 体内にひっこんだ!
童女のつのが 体内にひっこんだ!
スラ「よし。これで『人』に見えるよ」
童女「やったぁ!えへへ」ぺしぺし
スラ「あ。しっぽ忘れてる」
童女「えへへ。しっぱいしっぱい」くにくに
104 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:08:53.77 ID:jc52ce870
童女「わぁー。『人』がいっぱいー」とことこ
スラ「すごいね。いっぱいだね。」
童女「…スラァー。童女おなかすいたー」
スラ「そうだねぇ。持ってきたごはんは、みんな海で食べちゃったもんね」
童女「ごはん、もうない…」
スラ「わかった。ボク、こっそりもらってくる。
童女はここに座って待っててね。動いちゃダメだよ?」
童女「うん!わかった!」
スライムは どこかへ走っていった!
105 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:11:06.89 ID:jc52ce870
童女「(きょろきょろ きょろきょろ)」
童女「(きょろきょろ きょろきょろ)」
童女は 山盛りのりんごカートを 発見した!
童女「あ、りんごあった!」
童女は 駆け出した!
107 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:13:05.44 ID:jc52ce870
童女「しゃくしゃく もぐもぐ」
童女「もぐもぐ しゃりしゃり」
店員が 現れた!
店員「ダメだよお嬢ちゃん。売り物のりんご食べちゃー」
童女「ほへっ」
店員「お母さんは?お父さんは?」
童女「い、いない…」ドキドキ
店員「あっちゃー。何だよ。ジプシーの子かぁ?」
通行人「何だ何だ?」「泥棒かぁ?」「ジプシーですって」ざわ…ざわ…
童女は こんらんしている!
109 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:15:24.55 ID:jc52ce870
店員「とにかく、これ返せ!なっ?」
童女「あーっ!りんごぉ!」
童女は 店員を突き飛ばした!
店員に 15のダメージ!
店員「いってぇ…」
童女「ふわあぁあーぁん。うわぁーーん」
店員「おいこらこのガキぃ。泣いたって許さねぇぞ」
司教「お待ちなさい」
司教が あらわれた!
111 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:17:36.38 ID:jc52ce870
店員「こっ、これはこれは司教さま」
司教「子供相手に、一体何事です?」ジロリ
店員「い、いや、このジプシーの子供が勝手にりんごを…」
司教「お嬢ちゃん…おなかが空いてたのかな?」なでなで
童女「………うん」ぐすん
司教「では儂がこのりんご全てを買い取って差し上げよう。それで宜しいか
な?」
店員「へ、へぇ。司教様がそう仰るなら」へこへこ
113 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:19:51.44 ID:jc52ce870
司教「さぁ、遠慮せずにもっとお食べ?」なでなで
童女「う、うん」しゃりしゃり
司教「よっぽどおなかが空いてたんだねぇ」さわさわ
童女「うん」もぐもぐ しゃりしゃり
司教「………儂の屋敷に来れば、もっと沢山やるぞ?」にたぁ
童女「ほんとぉ?」
116 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:21:59.39 ID:jc52ce870
(何処かの街 商店市場付近)
魔法「親父。これ全部でいくらになる?」ドンッ
親父「う、うわわわわっ、こりゃまた沢山の戦利品ですねぇ」
戦士「虹色の甲殻に、白銀のツメ。全部キズ一つない代物だ。かなり珍しいだ
ろ?」
親父「ははぁ…こりゃ立派な魔物の部位だぁ。おや、こっちの袋は何ですか
な?」
勇者「こっちは魔物の脾臓だ。精がつくぜぇ」ボテッ
親父「こりゃぁ珍しい!高く査定させて頂きますよ!いやぁ、腕が鳴るなぁ!」
118 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:23:32.54 ID:jc52ce870
魔法「酒だ酒ぇ!もっと酒持って来いだ!」
戦士「おい、肉ぅ!一番良い肉はまだかぁ?」
勇者「はははっ!店中の酒全部と、メシ!!じゃんじゃん持ってこいー!」
賢者「…………」
戦士「ぼーっとしてんじゃねえぞ、賢者。おめえも、呑め」
賢者「い、いえ私は…」
戦士「るせー!黙って呑めやゴルァ!」
戦士は 酔っ払っている!
119 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:26:04.83 ID:jc52ce870
たちが あらわれた!
A「あらぁ…こちらのお兄さん達、随分ご機嫌じゃない?」
戦士「おーうよ、たんまり儲けたばっかりだからよ」
魔法「酌でもしてくれんの?ふひひっ」
戦士「ま、 でもいいがな!がはははっ!」
勇者「お前は下品なヤツだなぁ!ひゃははっ!」
賢者「!!」ガタン
123 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:28:35.71 ID:jc52ce870
魔法「俺の 術【スペルマジック】は効くぜぇ…天国見させてやる」
B「あたい 術だぁいすき。気が合いそうねぇ」
A「ゆうしゃさまぁー。あたしにご させてぇん」
勇者「何だぁ?俺様の夜の剣さばきが見たいってか?」
賢者「わ、私はっ、先に、やっ、宿に戻りますっ!」ダダダッ
賢者は にげだした!
127 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:30:34.03 ID:jc52ce870
賢者(どうしてあの方達は…あんなに野蛮で、破廉恥なのでしょう…)
賢者(まして勇者殿に至っては、己の使命を放棄してしまっているかの様です)
賢者(ああ、嘆かわしい…神よ。私は仕える勇者を間違えてしまいました…)
スライムが あらわれた!
しかし 賢者はスライムに気づいていない!
スライム「ぷ、ぷきゃっ?!」
賢者「おや?何かを踏んで…ス、スライム?」
130 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:32:38.44 ID:jc52ce870
スラ「ぷ、ぷるぷるっ!ボ、ボク悪いスライムじゃないよぉ」
賢者「大変申し訳ありません。よそ見をしておりました」
スラ「平気だよ。ボク、スライムだからぁ!
ところで人間さん。この辺で童女を見なかった?」
賢者「童女?」
スラ「ボクね、童女を探してるの」
賢者「童女…ですか。いえ。その様な子は見かけませんでしたねぇ…
この辺りは酒場や武器屋とか、大人向けお店が多いところですしねぇ…」
スラ「わかった!ありがと!見かけたら教えてね!」ダダダッ
賢者(誰かのペットかな?)
132 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:36:24.61 ID:jc52ce870
(何処かの街 街外れの館)
執事「お帰りなさいませ、司教様」
司教「うむ、ご苦労」
執事「おや?その子供は?」
司教「街で、ちとなぁ…そうだ。風呂を沸かしてくれ」
童女「しゃりしゃり」
執事「畏まりました…」
執事(まったく困ったお方だ。この病気さえなければ)
136 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:39:56.70 ID:jc52ce870
司教「ああ…なんと可愛いらしい…」さわさわ
童女「あったかいー」ばしゃばしゃ
司教「こりゃこりゃ、やめんか。うはははははっ!
しかし…このすべすべの肌、つやつやの髪、ぷくぷくおなか、すじ。
しみ一つ傷一つない、つるぺたょぅι゙ょ。はぁはぁ。
童女可愛い、可愛いよ童女」すりすり
童女「やぁーん。くすぐったいよー」
司教(い、いかん。楽しみはあとに取っておくか)
139 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:42:33.41 ID:jc52ce870
童女「これ、なぁに?」
司教「これか?これは肉じゃよ」
童女「にくー?(ぱくっ)うへっ!ぺっぺっ!」
司教「おやおや。口に合わなかったか?」
童女「りんごや木の実の方がおいしい…」しょぼん
司教「こっちはどうじゃ?ワインじゃよ」
童女「ワインー?(ごくん)うえっ!ぺっぺっ!」
司教「おやおや。口に合わなかったか?」
童女「お水やミルクの方がおいしい…」しょぼん
142 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:44:36.47 ID:jc52ce870
(何処かの街 宿屋の一室)
賢者(すっかり夜も更けてしまいました)
賢者(勇者殿は、まだ酒場から戻ってきません)
賢者(就寝前のお祈りはもうすませましたし、先に床に就くとしましょうか)
賢者(おや…?あれはさっきのスライムさん…街外れに走って行きますね…)
賢者(暇潰しがてら、様子を見に行くとしましょうか)
144 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:46:49.35 ID:jc52ce870
(何処かの街 街外れの館 離れの部屋)
童女「すーすー」
司教「様子はどうじゃ?」
執事「ぐっすり眠っておいでです…」(はぁ…)
司教「んふふふふふ…ご苦労。努々、奥には誰もこさせぬ様にな」
執事「仰せのままに」
司教は 扉をあけた!
司教「さー、お嬢ちゃんー♪
の間の居心地は、どうでしゅかー?
司教様が、おいしいミルクをあげましょうねー」
149 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:50:49.76 ID:jc52ce870
童女「すーすー…んぅ」ぱちり
司教「…おや、お目覚めかな?」ぺとぺと
童女「むにゃ………ほへっ?」
司教「うへへへへへ。動けないじゃろ?」さわさわ
童女「?!うーっ!うーっ!」ジタバタ
司教「磔にされたょぅι゙ょが、おびえもがく様…くぅっ!たまらん!」
童女「うーっ!んうーっ?!」
司教「これからは儂が、うーんと可愛がってやるからのぉ」べろりん
司教は童女の ほほをなめた!
童女は とりはだがたってしまった!
151 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:52:54.61 ID:jc52ce870
童女「うーっ!ふうぅーっ!」ジタバタ
司教「ふっへっはっほ…んふふっ。ょぅι゙ょの涙は美味しいのぉ」べろりん
童女「んんーっ!んふぅーっ!」ジタバタ
司教「優しく丁寧に食べてやるからのぉ。はぁはぁ」さわさわ
童女は キバを生やした!
童女「かじかじかじかじ……………っ!ぷはっ!」
童女は 皮の口枷を噛み切った!
童女「やぁだ、やぁだっ!!」
司教「ほっへっへっへ……って、おぉぅ?口枷が…?」
154 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:56:12.37 ID:jc52ce870
童女「…うーーーっ…ぐごるガグgg…」
童女の 顔色がかわった!
童女は 鋭いツメを生やした!
童女は 皮の手枷を引きちぎった!
童女は 皮の足かせを引きちぎった!
司教「なぬっ?!」
158 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:59:45.27 ID:jc52ce870
童女「gururururururur…ガァッ!」
童女は 太いしっぽを生やした!
童女は 真っ黒なつばさを生やした!
童女は 折れ曲がった金のツノを生やした!
司教「………いっ?!」
童女は 磔を素手で叩き壊した!
161 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:01:44.81 ID:jc52ce870
童女「ググゥ…ガアァアッ!」バッサバッサ
童女は もがき苦しんでいる!
司教「何だ、こやつは…ま、魔物か…?
闇色の翼に…黄金の角…
とがった赤いツメ…黒光りした尾…」
あばばばばばばばば あばばばばば」
司教は 腰を抜かしている!
童女は 壁に体当たりした!
童女「アガァ…?!グギグ…グググ…」
童女は もがき苦しんでいる!
司教「あばば…っ!い、今だ!」
司教は そっとにげだした!
164 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:03:49.09 ID:jc52ce870
スライムが あらわれた!
スラ(やっと見つけた!)
スライムは 窓ガラスをたたいた!
スラ「童女!…童女ぉっ…!」バンバン ゴンゴン
童女「グ……グガァ…」
童女は 苦しんでいる!
童女は 壁に突進した!
165 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:07:13.55 ID:jc52ce870
スラ「童女ぉ?!ボクだよ、スラだよ!」バンバン ゴンゴン
童女は おたけびをあげた!
童女は 腕をめちゃくちゃに回している!
スラ「ダメだぁ…聞こえてないみたいだ…よし!」
スライムは 煙突にのぼった!
スラ「今行くからねっ!えぃっ!」
スライムは 煙突を飛び降りた!
170 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:09:17.23 ID:jc52ce870
スライムが あらわれた!
童女「ガァ………?ゥグググゥ…」
スラ「童女!ボクだよ!スラだよ!」
童女は 苦しんでいる!
スライムは 童女の肩によじ登った!
童女「グァ……ゴガグググ…」
スラ「あぁ、かわいそうに…ごめんよ。ごめんよ」べろん
スライムは童女のほほを やさしくなめた!
童女「ググ……ぐ……ぅ………スラ?」
174 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:12:57.10 ID:jc52ce870
童女の こんらんがとけた!
童女「スラ、スラっ?!ふ、ふわぁあーーん!」
スラ「よしよし。よしよし」すりすり
童女「うわぁあーん!ひあぁーん!」
スラ「怖かったね。よしよし」なでなで
童女「ううっ…ひっく…ぐっす…」
童女は 泣きじゃくっている。
童女「…いたい…いたいよぉ…ひぐっ…」
スラ「ああ、血だらけじゃないか…」
178 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:15:38.11 ID:jc52ce870
スラ「とりあえず、ここから逃げなきゃ。
えっとえっと…よし、あの天窓から出よう!
待っててね。すぐ開けてくるからね!」ずりずり
童女「ひっく ぐすん」
スライムは 天井をつたって窓に辿り着いた!
スラ「今、開けるからね!」ぐにょぉーん
かちっ かちかちっ バンッ!
天窓が 開いた!
181 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:17:50.06 ID:jc52ce870
スラ「さぁ、ここへおいで!飛ぶんだ!」
童女「やぁっ…こわいよぉ…童女、お部屋ん中で飛んだことないもん」
スラ「できる!飛べるさ!ほら、スラんところにおいで!」
童女「………うん!」
童女は 空高く舞い上がった!
童女「ぁあんっ!上手く飛べないよぉっ!」
童女は 天井に頭をぶつけた!
184 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:19:51.83 ID:jc52ce870
童女「いたいよぉ…」
スラ「がんばれ!できるよ!もうちょっと!」
童女は 再び空高く舞い上がった!
天窓に 手が届いた!
スラ「よし!そのまま真っ直ぐ上!」
童女「うんっ!」バッサバッサ
童女は 部屋を脱出した!
スラ「やったぁ!」
185 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:22:39.76 ID:jc52ce870
童女「いたーあぃ?!んんんんっ!」
スラ「あっ、翼が!」
童女は 翼がつっかえている!
童女は じたばたした!
スラ「がんばれ!もうちょっと!」ぴょんぴょん
童女「んぐぐ……ぐぐっぐっ」ガチャーン!
天窓の窓枠は はずれてしまった!
天窓のガラスが 割れてしまった!
187 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:24:41.61 ID:jc52ce870
(何処かの街 街外れの館 屋根)
童女「スラ!やったよ!」
スラ「えらいえらい!よし、そのままボクを乗せて飛ぶんだ!」
童女「お外、さむぅいー!」ぶるるっ
スラ「おうち戻ったら服着られるから、ガマンして。
さぁ………今だっ、飛んで!」
童女は 翼をはためかせた!
童女とスライムは にげだした!
197 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:32:30.44 ID:jc52ce870
(何処かの街 街外れ 館への道)
賢者が あらわれた!
賢者(確かあのスライムは、この屋敷へと向かった筈なのですが…)
ガチャーン!ドシンッ!
バッサバッサ
賢者(な、何事ですか?!あ!屋敷の屋根に魔物がっ?)
賢者(翼を生やした、女性型の魔物………初めて見る魔物ですね…)
賢者(あっ、あのスライムが魔物の背に乗って飛んで…?!)
199 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:34:43.57 ID:jc52ce870
(何処かの街 街外れの館 庭先)
召使達「魔物が出たって?」「司教様は無事かしら…」「逃げなくていいの?」ざわざわ
司教があらわれた!
司教「お、落ち着け 皆の者!」
召使達「おおっ!」「司教様!」「ご無事で!」
司教「ああ。儂は無事だ!
か、か、か、神の力で、魔物は去った!」えっへん
召使達「おおおおー!」「さすが司教様!」「すごい!」ざわざわ
司教(本当は何もしてないんだが…ま、まあいいか!)
201 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:36:54.39 ID:jc52ce870
(何処かの街 宿屋)
賢者「ゆ、勇者殿っ!起きてらっしゃいますか…って、うわぁっ?!」
A「んああ っ、やぁ、いいぃ 」
勇者「何だよ賢者…ノックぐらいしろ。こっちはお楽しみ中なんだからよ」
賢者「あ、あのっ、申し訳ありません。今さっき、街外れの屋敷に魔物が現れて…」
勇者「何だって?」
A「きゃあんっ!い、いきなり立ち上がらないでよっ!
跨ってんだから、落ちちゃうじゃない!」
勇者「黙ってろ!おい、戦士と魔法使いにも声をかけろ」
204 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:39:09.48 ID:jc52ce870
戦士「見た事もない人型の魔物が現れたって?」
魔法「良い話じゃねぇか…そいつブっ殺して、身ぐるみ剥ごうぜ」
勇者「おい賢者。そいつが飛んでった方角に、俺達乗せて飛んでいけ」
賢者「え、ええっ!3人同時にですか?さすがの私でもそれはキツ」
勇者「るせぇ!お前ゴラドラムぐらいしか取り得ねぇんだから、黙ってやれ!」
賢者「………………はい…」
勇者「よし、夜明けと共に出発だ。狩りの時間だぜぇ…」
209 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:41:16.11 ID:jc52ce870
(何処かの街 街外れの館)
戦士「というワケでよ、司教。俺達がその魔物をブっ倒してやんよ」
司教「あ、ありがとう…ございます」
魔法「報酬はたんまり頂くぜぇ…へへへっ」
司教「そ、そんなぁ」
勇者「あぁん?勇者様、直々の討伐だってのに不満なのか?」
司教「め、滅相もございません!ど、どうか宜しくお願いします」
211 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:43:38.45 ID:jc52ce870
(何処かの街 街中)
賢者「この辺りの森には、魔物の巣の様な物があるのですか?」
村人A「い、いえ。そんな話は聞いた事ありません。魔物なんて、この辺じゃ見ませんですし。」
賢者「そうですか…」
村人B「あ、そういえばあの森の中には、たしか旅人用の教会があったかな。
かなり前に神父様が亡くなって以来、久しく使われてない廃墟の筈ですが…」
賢者「判りました。ありがとうございます。」
賢者(あの人型の魔物は、そこに巣食っているのかもしれませんね)
215 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:45:44.79 ID:jc52ce870
賢者は 大きな竜に姿を変えた!
勇者「よし、行こうぜ!」
魔法「どんな魔物だろうなぁ。へへっ」
戦士「まぁ、俺達の手にかかれば、どんなやつでも平気だろうよ」
勇者「おら!賢者!さっさと飛べ!このウスノロ!」ガンッ!
賢者「グウゥ…」
勇者達は 街から飛び去った!
219 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:48:40.73 ID:jc52ce870
(教会の森 樹木の上)
童女「うう ひっく」
スラ「………」すりすり
童女「『人』こわいよぉ…童女『人』きらぃぃ…」
スラ「………」なでなで
童女「…スラ…ごめんなさい。童女、勝手に動いてごめんなさい」
スラ「ううん。ボクこそ…童女一人にしてごめんね」
童女「ひっく ぐすん」
222 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:50:44.98 ID:jc52ce870
スラ「童女。そろそろ木から降りて、おうちにかえろう?」
童女「ひっく ひっく」
スラ「さむいでしょ?」
童女「うん」
スラ「おなかすいたでしょ?」
童女「うん…」
スラ「ごはんにしよう?ねっ?」
童女「…うん。おなかすいた。スラ、かえろう」
225 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:55:52.52 ID:jc52ce870
(教会の森 教会の中 夕方)
童女「あーさむかったー」がさごそ
スラ「そうだねー。裸んぼで、ずっと飛んできたもんねー。」
童女「スラー。ねむぃー」
スラ「そうだね、そろそろ寝よ」
勇者「ここかぁ?魔物が巣食ってるかもしんねぇって教会は?」
勇者が あらわれた!
魔法使いが あらわれた!
戦士が あらわれた!
賢者が あらわれた!
スラ「…あっ…ど、童女!隠れて!」
童女「ふぇっ?」
233 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:58:47.25 ID:jc52ce870
(教会の森 教会 夕方)
戦士「でけぇけど、中はオンボロだなぁ」ドカッ
魔法「お、生意気にもベッドがあらぁ。イオンラ!」
ベッドは粉々に砕け散った!
賢者「み、皆さん!廃墟といえど、教会は神の住まわれる場所です!
いくら何でもあまり無闇に壊しては」
魔法「…ったく、うるせーやつだな、おまえは!」
戦士「魔物が隠れてるといけねぇからな、派手にぶち壊そうぜ!」
勇者「おうよ!」
ドカッ バキッ バキャン!
236 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:01:15.24 ID:jc52ce870
(教会の森 教会 秘密の部屋)
スラ「…あっ…あっ…」ぶるぶる
童女「…スラ?」
スライムは ないている
スラ「童女っ。見ちゃ…見ちゃだめ…」
童女「………!」
スライムは おびえている
童女は 目を見開いた!
童女の視力が うーんとあがった!
童女の聴力が うーんとあがった!
243 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:03:24.51 ID:jc52ce870
(教会の森 教会 庭)
勇者「おい。例の魔物、いねぇじゃねぇか」
戦士「ああ。いっくらひっくり返しても、誰も出てきやしねぇ。」
魔法「もしかして、どっかに隠れてんのかもな」
勇者「そういや、中に何かあったか?」
魔法「うんにゃ。大したモンはなかったぜ。あったのは山積みの本と、これぐらいだな」ボスン
勇者「何だこりゃぁ。ただのガラクタじゃねぇか。」
戦士「ああ。こんなゴミ、売っても何の足しにもなりゃしねぇ」
戦士「大方、しけたじいさんでも住んでたんじゃねぇか?
…うさぎのしっぽに…ステテコパンツに…木のおしゃぶりぃ?」
249 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:07:07.79 ID:jc52ce870
魔法使いは 木のおしゃぶりを 天高く放り上げた!
賢者「お、おやめなさい…!それは神父殿の大事な遺品かもしれませ」
魔法「るせぇ!クソ賢者!メララ!」
ボッ!
木のおしゃぶりは 消し炭になってしまった!
勇者は わらっている
戦士は わらっている
魔法使いは 消し炭を足で踏み潰した!
251 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:09:17.37 ID:jc52ce870
勇者「おい。こうなりゃ、教会から焙り出すか…?」
戦士「いいねいいねー。派手にやろうぜ、パアッと!」
魔法「ひゃっはぁー!」
賢者「い、いけません…私はそんな事、断じて許しません!」わなわな
賢者は 魔法使いの前に立ちふさがった!
魔法「おいおいおいおい。また賢者がワガママ言ってるぜ、ゆうしゃぁ」
254 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:11:15.75 ID:jc52ce870
戦士「本当、うるせーやつだな、お前は!」
勇者「お前は俺様の言う事を、黙って聞いてりゃぁ良いんだよ!」
勇者は 賢者を突き飛ばした!
賢者は 木の幹に身体をぶつけた!
賢者は 目をまわしている
賢者「ううっ…」
魔法「へへっ。馬鹿なやつ。」
259 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:13:26.87 ID:jc52ce870
(教会の森 教会 秘密の部屋)
童女は スライムをやさしくつつみこんだ
スラ「童、女?」
童女「………」
童女の こうげき!
童女は するどいツメをつかった!
スラ「ぴ?ぷきぃっ」ガクン
スライムは きぜつした!
265 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:15:11.62 ID:jc52ce870
(教会の森 教会 庭)
童女が あらわれた
戦士「何だぁ?こんなところに…女の子…?」
魔法「はぁーい、おっじょうちゃーん♪迷子でしゅかー?」へらへら
童女「………」
勇者「ちっ。ガキかよ。へっ。色気もなんもねぇな」
戦士「俺はガキでも構わないで食っちまう男なんだぜ?」
魔法「俺も俺も。女ならなんでも良いさ。へへへっ」
童女「………」
270 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:17:29.51 ID:jc52ce870
戦士「お?何か持ってんぞ…よこせ!」
勇者「んー?………こりゃぁ、スライムか?」
魔法「かわいそうにー。
スライムちゃん、死んじゃったんでしゅかー?
もしかして、神父様に生き返らせて貰いに来たでしゅかー?」
戦士「俺達が燃やしてやろうか?はははははっ!」
童女「………」
勇者「賢者様ー。お優しい賢者様ー。出番ですよー。お前が埋めてやれっ!」ビュンッ
勇者は スライムを賢者に向かって投げた!
274 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:19:36.76 ID:jc52ce870
ぽてっ
スライムは 賢者の膝の上に落ちた!
賢者「うう………ん?」
賢者(…なんでしょう、これは………スライム、ですか?)
スラ「…ぷきゅぅ」
賢者(こっ、これは…あの時のスライム………ま、まさかっ)
280 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:22:23.18 ID:jc52ce870
魔法「さーてと。ペットロスのお嬢ちゃん?
今からお兄さん達がたっぷり慰めてあげましょうねぇ。
こんな時間に一人で出歩くなんて悪い子にはお仕置きだ。うへへへっ」
戦士「スライムのことなんて、すぐ忘れさせてやるからな」
戦士は 童女の身体に手を伸ばした。
童女は 戦士の手を振り払った!
童女「…おうち こわしたな…」
284 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:25:06.11 ID:jc52ce870
魔法「はぁ?おうちぃ?」
勇者「???」
戦士「何いってんだぁ?このガキ」
魔法「イカれてんのか?」
童女は 鋭いツメを生やした!
童女は 太いしっぽを生やした!
童女「おうちこわしたな!スラなかせたなぁ!」
286 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:28:31.40 ID:jc52ce870
童女は 折れ曲がった角を生やした!
童女「だいじなおうち こわしたなぁ!!」
童女は 真っ黒なつばさを生やした!
童女「グアァッー!ガルルルルrrrr…」
童女の体が ふくれあがった!
魔法「な、なんだぁ?!」
勇者「まさか…こいつが例のばけもんか?」
何と 童女の姿が巨大な竜へと変わっていく!
童女は 巨大な邪竜へと姿を変えてしまった!
294 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:32:07.75 ID:jc52ce870
怒れる邪竜が あらわれた!
戦士「せ、先手必勝ぉぉお!!」
戦士の こうげき!
戦士は 空高く飛び上がり 斧を振り下ろした!
邪竜は するどいツメでうけとめた!
ミス! 邪竜にダメージをあたえられない!
戦士「俺の斧が…効かないなんて…」
勇者「ばっ、ばけもん、だ」
魔法「ひやあぁぁあ!」
295 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:33:51.80 ID:jc52ce870
邪竜は 太いしっぽをめちゃくちゃに振り回した!
勇者は さっと身をかわした!
戦士は さっと身をかわした!
魔法使いは 当たってしまった!
魔法「ふぐぅ…っ」
魔法使いは 木の幹に身体をぶつけてしまった!
魔法使いは 目をまわしている!
301 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:35:55.77 ID:jc52ce870
戦士「こ、こりゃやべぇ………」
邪竜は 身の毛もよだつおたけびをあげた!
勇者は へいきだった!
戦士は たちすくんでしまった!
魔法使いは たちすくんでしまった!
勇者「戦士…魔法使い………に、逃げr」
邪竜の こうげき!
邪竜は 激しい風を巻き起こした!
勇者「うわぁーーーー!」
勇者は 遠くに吹き飛ばされてしまった!
勇者は 気を失った!
306 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:37:39.98 ID:jc52ce870
戦士は おどろき たちすくんでいる
邪竜の 引き裂くこうげき!
戦士に 355のダメージ!
戦士を 倒した!
魔法使いは おどろき たちすくんでいる
邪竜は 魔法使いを力いっぱい踏み潰した!
魔法使いに 999のダメージ!
魔法使いを 倒した!
314 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:40:51.20 ID:jc52ce870
賢者は じっとみをまもっている
賢者(あれは…ゴラドラムか?…いや…様子がおかしい…)
邪竜は おたけびをあげた!
邪竜は しっぽをめちゃくちゃに振り回し始めた!
辺りの木々が なぎ倒される!
賢者(いけない!このままじゃ、勇者殿が!)
賢者は スライムをそっと岩の陰に隠した
賢者「(神よ。私に力を…)」
賢者は ゴラドラムをとなえた!
323 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:44:02.07 ID:jc52ce870
賢者が あらわれた!
邪竜「グギャアァァァアア!」
邪竜は 大きな翼で打ち付けてきた!
賢者は さっと身をかわした!
邪竜は おたけびをあげた!
賢者は へいきだった!
邪竜は しっぽを振り回した!
賢者は さっと身をかわした!
賢者(攻撃の仕方がまるでデタラメだ…この者、もしや竜になりたてか?)
331 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:46:24.95 ID:jc52ce870
邪竜は おたけびをあげた!
賢者は へいきだった!
邪竜は 体当たりをしてきた!
賢者は 受け止めた!
邪竜「ガアアァッ?!」
賢者(…やはり…竜としては、弱い…)
338 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:48:27.93 ID:jc52ce870
スラ(うーんうーん)
スラ(うーんうーん)
スラ(どこかで、童女が泣いてる…)
スラ(ああ。赤ちゃんの時とおんなじ声だ)
スラ(大丈夫。こわくないよ。ボクがいるよ)
スラ(童女。一緒におうちへ帰ろう)
スライムは めをさました!
344 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:50:58.59 ID:jc52ce870
ズズーン ドズーン シュババババッ
スラ「わっ!りゅ、竜?!しかも2匹もいるよ?」
スラ「か、隠れなきゃ…かくれなきゃっ!でも、何処に…?」
スライムは 草むらに身を潜めた。
スラ(黒い方の竜…あの翼と、ツノ…)
スラ(あれは…きっと童女だ…でも、どうしよう)
スライムは まごまごしている
345 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:52:45.70 ID:jc52ce870
賢者(殺したくはない………気絶させれば、きっと元に戻る)
賢者は 勢い良く突進した!
邪竜は 倒れてしまった!
邪竜「グ、グギャア?!」
賢者は 邪竜の首にかぶりついた!
賢者(…落ちろ!)
邪竜「ゴゴォ… ガアァァッ… ガガッ………グル…」
邪竜は きぜつした!
邪竜は 童女の姿に戻った!
スラ(あ!やっぱり童女っ…!!)
349 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:54:37.70 ID:jc52ce870
賢者は 元の姿に戻った!
賢者(やはり…、元に戻ったか…)
賢者(しかし…何者でしょうか?この子は…)
賢者(ひとまず、勇者を連れて街に戻りましょう)
賢者は 勇者を抱えて立ち上がった!
賢者は ルルーラを となえた!
スラ(タイヘンだ!童女を、助けなきゃ!)
スライムは 童女を引きずって教会に戻った!
354 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:56:19.28 ID:jc52ce870
(教会の森 教会の中 深夜)
スラ「童女…童女ぉ」
童女「………………」
スラ「童女ぉ…」
童女「………………」
スラ( )
童女「…ん………ぅぁ…?」
スラ「童女!!よかった!気がついた?」
童女は めをさました!
360 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:59:57.89 ID:jc52ce870
童女「スラ…さむい………」ぶるる
スラ「そうだよね。裸ん坊じゃ、さむいよね」
あ!ちょっと待ってて!」がさごそ がさごそ
スライムは ただのぬのきれを渡した!
スラ「あった!童女が小さい時のおふとん!これでさむくないでしょ?」
童女「うん。さむくない」
スラ「今日は一緒に寝ようね」
童女「えへへ…」
363 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:03:18.04 ID:jc52ce870
(何処かの街 宿屋の一室 深夜)
勇者は ねむっている。
賢者(勇者殿。幼少の頃から、長らくお世話になりました)
勇者「「zzz………」
賢者(あの日、生涯お仕えすると誓ったのに…)
勇者「…………zzz…」
賢者(どうかお許しください。貴方の暴走を止める事が出来ない、私の未熟さ)
勇者「……zzz……」
賢者(そして、貴方を一人にしてしまう事を…)
賢者は 部屋からそっと出ていった
366 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:05:17.60 ID:jc52ce870
(教会の森 教会の中 夜明け前)
賢者が あらわれた
スラ「!!」
童女「!!」
賢者「あっ。待って!怖がらないでください!」
童女「う、ううっ…!」
賢者「違うよ。ごめんよ。違うんだよ」
スラ「あれ…いいにおいがするよ?」
賢者は きぬのローブを 差し出した!
賢者は あったか毛布を 差し出した!
賢者は ほかほかシチューを 差し出した!
賢者「私のお古のワンピースですが…どうぞ。あ、今暖炉に火をつけますね」
童女たちは おなかいっぱいになった!
376 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:07:42.23 ID:jc52ce870
童女は ねむっている
(かくかく しかじか)
賢者「なるほど。そういうワケで、あの日童女は魔物に変化したのですね?」
スラ「そうだよぉ。その悪いおじさんのせいだよ!
だってボクたち、悪い魔物じゃないよ?人を襲ったりしないもん」
賢者「うんうん」
童女「すーすー」
賢者「それにしても…君はずいぶん言葉が上手なスライムですね?」
スラ「ここの神父さんに教えてもらったんだよ!
ボクは昔、群れからはぐれたんだけど、
その後、ここの神父さん家に一緒に住んでたの」
賢者「ああ、そうだったのですか」
385 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:10:10.00 ID:jc52ce870
スラ「あのね!あのね!童女、良い魔物だよ!
すっごく良い子だよ?頭だっていいんだ。
ねぇ、賢者もそう思うでしょ?」ぴょんぴょん
賢者「そうですねぇ…少なくても私には悪い魔物には見えませんねぇ」
スラ「だってだって!ボクがそだてたんだもん!」えっへん
賢者「スラは、えらいですねぇ」なでなで
スラ「えへへ」
スライムは よろこんでいる
391 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:12:01.61 ID:jc52ce870
賢者「でも、スラ。聞いてください。
残念だけど、君達はこの教会からは離れなきゃいけない」
スラ「えっ?どうして?」
賢者「………」
スラ「ボクはね…童女とここでずっと一緒にいたいだけなの」
賢者「………」
スラ「もう街に行ったりしないし、『人』にも迷惑かけないよ?」
賢者「………」
スラ「ダメかな?ボクたち、ここにいちゃいけない?」
394 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:13:35.76 ID:jc52ce870
賢者「童女が倒した勇者…彼はとても気性の激しい人です。
体力を回復させたら、きっとすぐこの教会へやってきます。
今度は万全の体制を整えて、童女を殺しに来るでしょう」
スラ「そんなの!そんなの絶対だめだよ!」
賢者「出来れば私も、何としても避けたいんです。
しかし、勇者だけではありません。
この教会に魔物が住んでいると知られたら、街の人達もいずれはやってくるでしょう」
スラ「…………!」
賢者「童女がこの先、また『人』に襲われたら…?」
スラ「うん…うん…童女、また竜になっちゃう…」
賢者「だからスラ。いずれにしても君達はここにいられないんです」
スラ「どうしよう、どうしよう」
スライムは おろおろしている
403 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:17:44.42 ID:jc52ce870
賢者「私達『人』にとって、魔物は今もキケンな存在です」
スラ「………」
賢者「とはいえ、今回の件は、私の早合点でした。本当に申し訳ありません」
スラ「…しかたないよぉ…ボクだって、あの童女の姿、ちょっと怖かったもん」
賢者「君達の様に悪くない魔物はとても少ない。
今も魔物は『人』を襲い、『人』は追われる側ですから…」
スラ「…………」
賢者「でも一つだけ、君達が生き残れる方法があります」
スラ「ぷきっ?」
賢者「ここを去って、新しいおうちを見つける事です」
スラ「去る…」
408 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:19:59.66 ID:jc52ce870
賢者「そして、提案があります」
スラ「?」
賢者「今回のお詫びになるとは到底思えませんが、
私が、おうち探しをお手伝いするのはいかがでしょう?」
スラ「えっ!」
賢者「私は元僧侶なんで、困った者を放っておけないんです」にこっ
賢者「それにこう見えても私、結構強いんですよ?」
スラ「うん。それは知ってるよぉ。でも、おうちが…」
410 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:21:25.62 ID:jc52ce870
童女「おうちぃ…」zzz
スラ「童女っ?!」
童女「…おうち………むにゃ………」
賢者「おうち…とても大切な物なんですね」
スラ「童女ぉ…」じーん
賢者「あぁ…間もなく夜が明けてしまいますね…」
スラ「!!」
賢者「スラ。たとえ君が童女と二人で逃げるとしても、
彼女のこの疲労具合では、あまり遠くはへ飛んで行けないかと…」
412 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:22:51.32 ID:jc52ce870
スラ「………賢者」
スライムの 顔色が変わった!
スライムは ぴょんと飛び上がった!
スラ「おねがい。童女を殺させないで。ボク、童女すっごく大事なの」
賢者「わかりましたよ、スラ。童女」なでなで
童女「むにゃっ………?」
賢者「では、ちょっと準備をしてきます。
すぐ戻りますから、待っててくださいね」
賢者は 立ち上がった!
賢者は 街へと戻った!
414 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:24:10.41 ID:jc52ce870
(何処かの街 ルイダーの店 朝)
ルイ「ここはルイダーの店。仲間をもとめてあつまる出会いとわかれの酒場よ。何をお望み?」
賢者「私を…勇者殿のパーティからはずして頂きたいのです」
ルイ「本当にいいの?一度抜けたパーティには、自分からは戻れないわよ?
勇者のパーティに入れるなんてチャンス、なかなかないわよ?」
賢者「えぇ、構いません」
ルイ「ふぅん。判ったわ。じゃぁ、これとこれに書いてちょうだい」
賢者「はい」
417 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:26:11.53 ID:jc52ce870
ルイ「ここ。あとここ。それと、ここにも」
賢者「はい」
ルイ「…これでいいわ。今、登録解除申請してくるわね。」
賢者「ありがとうございます」
賢者は 勇者のパーティからはずれた!
賢者「ルイダーさん。朝早くからお手数をおかけしました」
ルイ「…あの坊や、かなりの乱暴者ですものねぇ。
前にもそれで辞めってた仲間が何人もいたし、
大方あんたも、散々泣かされた口でしょ?」
賢者「…ご想像にお任せ致します」
422 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:27:12.71 ID:jc52ce870
勇者「おい、ルイダー!賢者は来てるか?!」バンッ
ルイ「あらぁ…タイミングがいいのやら悪いのやら…」
賢者「…勇者、殿…」
勇者「てめぇ!俺様を置いてどこ消えてやがった!」
賢者「………………」
勇者「てめぇがいねぇから、俺が宿屋代払わされたじゃねぇか!
何で勇者の俺様が、身銭切らなきゃいけねぇんだよ!」バンッ!
ルイ「ちょっと!痴話喧嘩なら、外でやってちょうだ…」
勇者「るせぇ!黙ってろ!」ドガッ!
ルイ「きゃっ!」
ルイダーは にげだした!
426 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:29:00.75 ID:jc52ce870
勇者「ったく、てめぇは小さい時からそうだ。俺様の言う事なんか全然聞きゃしねぇ」
賢者「………………」
勇者「『勇者は無益な殺生をしてはなりません』とか
『勇者なのですから、規律を守らなければなりません』とか
いちいちいちいち小うるさく、俺様に指図しやがって!」
賢者「………………」
勇者「大体、ずっとボッチだったお前を、
誰が幼なじみのよしみでパーティに入れてやって、
立派な賢者にしてやったと思ってんだ?あぁ?」
430 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:31:06.39 ID:jc52ce870
賢者「………………」
勇者「何とか言えぇ!」ドカガンッ
賢者「…………っつ…」
勇者の こうげき!
賢者に 35のダメージ!
勇者「もういい!お前なんかやめだやめだ!
ウザイから、てめぇは今日限りパーティからはずす!」
賢者「………………」
勇者は PTリストをひらいた!
勇者「…おい………何でお前、パーティリストに入ってないんだ?」
賢者「先ほど、すでにやめさせていただきました」
勇者「はぁっ?!」
435 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:33:40.30 ID:jc52ce870
賢者「勇者殿。大変長らくお世話になりました。
幼少の頃から貴方にお仕え出来て、私は幸せ者"でした"。
貴方が私をどう思ってらしたのか…最後に判って良かったです」パンパン
賢者は 服の汚れを払った
賢者は 外に出た!
賢者「貴方の言う事を全部聞いてくれる、小うるさくない僧侶を探してください。では」
勇者「おいっ!ちょ、まてよ」
賢者「ルルーラ!」
賢者は 街から飛び去った!
440 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:35:49.57 ID:jc52ce870
勇者「おい…俺一人になっちまったじゃねえか…
魔法使いと戦士は、あの化け物にブッ殺されたし…
ふざけんな………ふざけるんじゃねぇぞ、ksg!
俺は"勇者"様だぞ?俺を…俺様を置いていくなぁああぁあー!」
勇者は はなしかけた
その方向にはだれもいない
448 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:38:02.77 ID:jc52ce870
(教会の森 教会の中 朝)
童女「………ん………おはよう…スラ」
スラ「童女?!おはよう」ぴょんぴょん
童女「さむぅーい…」ぶるぶる
スラ「火、消えちゃったもんね。早く賢者戻ってこないかなー?」
しゅんっ
賢者「ただいま戻りました…」
451 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:39:25.41 ID:jc52ce870
スラ「おかえりー。って、そのほっぺ、どうしたの?」
賢者「殴られました。ははは」
スラ「え、何に?」
賢者「勇者にです。
でも、もう大丈夫。彼とはお別れしてきました」
童女「お別れ…仲間、やめたの?」
賢者「えぇ、そうです。とてもとても残念ですけどね」
453 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:41:09.64 ID:jc52ce870
スラ「大丈夫?ちょっと待ってて」がさごそ
スライムは 薬草を差し出した!
スラ「はい、どうぞ」
賢者「あ、すみません…っててててて…」
童女「いたい?」とことこ
賢者「いやぁ。大したキズじゃありませんよ」
童女「ほっぺじゃないよ、ここ」
童女は 賢者の大きな胸に手をあてた
童女「こころ。いたい?」
賢者「……………」
460 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:42:58.18 ID:jc52ce870
賢者「ありがとう。痛く…ありません。
童女…貴方はとてもとても優しい子ですね」
スラ「あったりまえだよ!だってボクが育てたんだもん!」えっへん
賢者「貴方達より、私達『人』の方が…優しくないのかもしれません…」
童女「賢者はやさしーよ?
童女『人』きらいだけど、賢者はすきー♪』」ぎゅう
スラ「賢者は良い『人』だよ。だって神父様と同じ感じがするもん!」ぽよよん
賢者「ありがとう…」
464 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:44:17.78 ID:jc52ce870
賢者「改めて、申し上げます。
童女。スラ。私を『仲間』にしてくださいませんか?」
スラ「うん!もちろんだよ!ねぇ、童女?」
童女「…なか、ま………仲間!お友達っ?!」
賢者「ええ。そうです。お友達ですよ」
童女「えへへ、えへへ。お友達」くにくに
賢者「ふふふ。しっぽがくすぐったいですw」
466 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:46:18.60 ID:jc52ce870
(教会の森 教会の中 昼前)
童女「スラ!できたよ!」
スラ「ちゃんと準備できた?」
賢者「お二人とも、忘れ物はありませんか?」
童女「うん!みんな持った!」
童女は ふくろをせおった!
賢者「…ゴラドラム!」
賢者は 巨大な竜に姿をかえた!
469 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:47:22.40 ID:jc52ce870
賢者「それでは、新しいおうちを探す旅へ…」
スラ「行こう!」
童女「うん!」
三人は 教会から飛び立った!
童女「おうちバイバイ」
474 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:48:30.14 ID:jc52ce870
一人ぼっちになった勇者は、この後どうなるのか。
童女は一体、何者なのか。
新しいおうちは、見つかるのか。
けれどもこれは別の物語、いつかまた、別のときに話すことにしよう
オワリ
おつかれさまでした リセットボタンを押しながら 電源をお切りください
---------ぼうけん オワリ---------
赤子「すーすー」
スラ「ちっちゃい…やわらかい」ぷにぷに
赤子「すーすー」ぱちん
スラ「わっ。起きた」
赤子「…あきゃぁー?」
スラ「か、かわいい…」
7 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:41:23.82 ID:9VX/bkZF0
スラ「しかたないな。ボクが育てるか!」
スライムは 赤子をしらべた!
スラ「オスかな?メスかな?」ごそごそ
赤子「う?」
赤子は メスだった!
8 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:45:32.12 ID:9VX/bkZF0
スラ「あれ?この子ツノがある。ちっちゃいけど、しっぽも翼もある」
スラ「魔物の子?人の子?どっちでもいいか!」
スラ「よし!神父さんが使ってたベッドに入れよう…よっと」
赤子「あきゃーっ♪」
スラ「わわわっ。喜んでるみたい」
赤子「まんま。まんま」
スラ「ママじゃないよー。スライムだよー」
11 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:47:25.16 ID:9VX/bkZF0
スラ「ごはんは何をあげたらいいんだろう」
スラ「ボクみたいに草かな?お花かな?くだものかな?
それとも肉かな?お魚かな?…そうだ!」
スライムは 薬草をつかった!
赤ん坊は ペッとはきだした
スラ「やっぱりだめかぁ」
12 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:50:22.16 ID:9VX/bkZF0
スラ「ふんふん…ふんふん…なるほどなるほど。
神父様のご本は役に立つなぁ」
スライムは ただのぬのきれを とりだした
スライムは おいしいミルクを とりだした
スライムは 普通のチーズを とりだした
スライム「大丈夫。ボクがちゃーんと育てるからね」
13 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:52:33.41 ID:9VX/bkZF0
赤子「あーっ。ぷーっ」にぎっ
スラ「い、ぃたたたたたっ!やめてよう。頭を握らないでよう」
赤子「あぐあぐ、あぐあぐ」じゅるじゅる
スラ「やめてようやめてよう。ボクの頭は、 じゃないよぉ」
赤子「あきゃぁ♪」
赤子は 喜んでいる!
15 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:55:26.25 ID:9VX/bkZF0
赤子「すーすー」
スラ「かじかじ、かじかじ」
赤子「すーすー」
スラ「かじかじ、かじかじ…できた!」
スライムは 木のおしゃぶりを作り上げた!
赤子「んくんく、んくんく。すーすー」
スラ「うん。ちょうどいいね」
赤子は 幸せそうだ!
16 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 21:58:23.16 ID:9VX/bkZF0
(何処かの街 街はずれ 夜中)
スライムが あらわれた!
しかし 兵士はねむっている
スライムは そっと忍び込んだ!
スライムは ぬののふくを てにいれた!
スライムは ステテコパンツを てにれた!
スラ(道具屋のおじさん ごめんなさい)
スライムは にげだした!
18 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:01:53.71 ID:9VX/bkZF0
(山奥の荒れ果てた教会)
スラ「ずいぶん大きくなった」
乳児「あだーっ。んぷぅー」
スラ「あんなにちっちゃかったのに」
乳児「んばぁー!あだだぁ」ひょこっ
スラ「あっ!立った!」
乳児「ふぇ」とことこ
おおっと!乳児は バランスをくずしてしまった!
しかし スライムは からだで受け止めた
スラ「あぶないあぶない」
19 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:03:38.36 ID:9VX/bkZF0
乳児「あばーっ。うぱぁー」
スラ「はい、ごはん。今あげるからねー」
乳児「んぷぅーっ。ぁだーっ。」にぎにぎ
スラ「たのしいな。二人はたのしいな」
乳児は わらっている!
スライムも わらっている!
21 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:06:16.63 ID:9VX/bkZF0
スラ「あぱぱぱぱっ!」
乳児「あきゃぁ?! きゃっきゃっ!」
スラ「ぼよよぉ~ん」
乳児「きゃっきゃっ」
スライムは ぷくーっとふくれあがって 乳児にのしかかった!
乳児は わらっている
スライムも わらっている
24 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:09:17.63 ID:9VX/bkZF0
スラ「ほら。これもちゃんと食べて。
木の実も食べないと、強い子になれないよ」
乳児「まくまく、まくまく」
乳児の すばやさが 2あがった!
乳児の ちからが 3あがった!
乳児の かしこさが 2あがった!
25 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:12:08.74 ID:9VX/bkZF0
乳児「うーんうーん」
スラ「うなされてる…」
乳児「しくしく。しくしく」
スラ「(べろぉーん )」
乳児「にぱぁ」にぎっ
スラ「い、いたたたたっwでも、かわいい」
26 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:15:39.90 ID:9VX/bkZF0
乳児が あらわれた!
乳児は にげだした!
スライムは まわりこんだ!
スラ「つーかまえたーw」
乳児「あきゃぁっ♪」
スラ「ぺろんぺろん」
乳児は よろこんでいる!
27 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:20:03.18 ID:9VX/bkZF0
ザザーッ ガラガラピッシャーン!
乳児「…ふえっ」
乳児は おびえている
乳児は 泣き出した!
スラ「こわくない、こわくない。ボクがついてるからね」
乳児「んぅ…」ギュッ
スラ「よしよし」すりすり
29 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:23:21.24 ID:9VX/bkZF0
(何処かの街 酒場)
勇者「だはははっ!いやぁ、儲かった儲かった!」
魔法「まさかあのしっぽが、あんな高く売れるとはなー?」
戦士「俺達さ、いっその事"モンスターハンター"にでも転職すっかぁwww?」
勇者「いいねいいね!」
魔法「ひゃははははっ!おーい!酒、持ってこぉい!」
賢者「あの…すみません勇者殿。
ご飯も終わりましたし、私は先に宿屋に帰ってますね」とことこ
30 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:26:35.36 ID:9VX/bkZF0
魔法「ったく、あいつは堅てぇヤロウだなー!」
勇者「あいつ、まだ禁欲中かぁ?」
魔法「いい加減もう悟り開いたんだから、酒ぐらい付き合えってんだよなーwwww」
戦士「小うるさい賢者様もいなくなった事だし…
おし!今からパフパフ行こうぜー?!」
魔法「おっ!いいねいいねー」
勇者「ひゃっほーぃ!」
31 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:29:41.64 ID:9VX/bkZF0
(何処かの街 街外れ 林の中)
賢者「…遅くなって申し訳ありません。
本来なら、すぐ弔ってやりたかったのですが
あの方達は、そういった事を一切好まないので…」
賢者は 魔物の肉片をそっと取り出した
賢者は 魔物の肉片を地面に埋めた
賢者「ああ!全能なる我が主よ!この魔物に健やかなる眠りを与えたまえ」
賢者は 祈り始めた!
賢者(己の利益の為だけに、魔物を狩る愚行…早く辞めさせねば…)
33 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:32:47.16 ID:9VX/bkZF0
(何処かの街 街はずれ 夜中)
スライムが あらわれた!
しかし 兵士はねむっている!
スライム(ほんと、よく寝てるおじさんだなぁ)ダダダッ
スライムは 旅人の服を てにいれた!
スライムは うさぎのしっぽを てにいれた!
スライム(今日は、いいおもちゃが手に入った)
スライムは にげだした!
35 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:34:50.12 ID:9VX/bkZF0
(山奥の荒れ果てた教会)
スラ「やくそう」 幼女「あくほう」
スラ「ミルク」 幼女「みうう」
スラ「おみず」 幼女「おみう」
スラ「スライム」 幼女「すあいう」
スラ(言葉もちゃんと教えないとね)
37 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:38:40.26 ID:9VX/bkZF0
スラ「幼女。体ふくから、つばさたたんで」
幼女「はあい」
スラ「ほら、しっぽもちゃんとあげて?」
幼女「しっぽしっぽ。きゃっきゃw」こしょこしょ
スラ「くすぐったいよぉ」
39 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:40:37.86 ID:9VX/bkZF0
幼女「つんつん、つんつん」
スラ「ぷいぷい、ぷにぷに」
幼女「つんつん、つんつ」
幼女の こうげき!
幼女のつめは スライムにささった!
スライムに 1のダメージ!
スラ「いたあぁっ?!」
幼女「ごめんさい」
41 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:43:19.50 ID:9VX/bkZF0
女児「スラ…」
スラ「どうしたの?」
女児「こわいゆめ、みた」ぎゅう
スラ「じゃぁ、いっしょに寝るかい?」
女児「うん!スラ、だぁいすき!」ぎゅう
スラ「ボクも好きだよ」べろん
44 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:45:31.17 ID:9VX/bkZF0
幼女「…うわぁあーーーん!」
スラ「ど、どうしたの………って、あ!」
幼女は 壁の穴につっかえている!
スラ「うんしょうんしょ」すぽん!
幼女「ふぇっ、うえぇえーーん」
スラ「もう。君はスライムじゃないから、壁の穴はくぐれないよって前に言ったでしょ?」
幼女「うぐっ…ごめんさい…」
スラ「あーあ。しっぽと翼がキズだらけじゃないか」
幼女「くすぐったいw」
46 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:48:12.96 ID:9VX/bkZF0
スライムは 絵本をひらいた
幼女「これ、幼女とにてるね?」
スラ「そうだね。これは『人』っていうの」
幼女「でも、幼女とちょっとちがう」
スラ「そうだね。『人』には、つのもキバもつばさもしっぽもないもんね」
幼女「幼女は、『人』?」
スラ「うーん…どうかなぁ?どっちだろうね?」
47 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:50:45.58 ID:9VX/bkZF0
スラ「幼女ぉー。あぶないから、そろそろ降りておいでー」
幼女「スラ!すごい!すごいよ!外、ひろい!」バッサバッサ
幼女「たかいたかい!きもちいい!」
幼女「どこでもいける。どこまでもいける」
幼女「あ…スラ、ちいさくなった…」
幼女は 木の上でおびえている
48 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:53:08.44 ID:9VX/bkZF0
(何処かの村 酒場)
戦士「おい。魔物の群れが住む"巣"の情報が手に入ったぞ」
魔法「マジで?!ヒャッハァ!!狩り放題じゃねぇか!」
勇者「かなり良い話じゃねぇか。この辺の魔物はあらかた倒しちまったもんな。」
魔法「だけど…また賢者の野郎がゴネるんじゃねぇのか?」
勇者「…お前らちょっと耳貸せ…俺にいい考えがある…」ごにょごにょ
戦士「お、いいねいいね!」
魔法「よし、作戦決行ー!」
51 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:55:02.87 ID:9VX/bkZF0
戦士「というわけでさー、俺達、真面目に修行しようと思うんだ」
賢者「………」
勇者「ここのところ、修行サボりまくってたからさー
ここらで性根を入れ替えて、真面目に世界平和に貢献しようと思ってさー」
賢者「ああ!そうだったのですか!ようやく勇者らしいお考えになったのですね?!」
魔法「だから賢者ちゃんさー、俺達と一緒に修行しに行かない?」
賢者「ま、まぁ、そういう事であれば…」
勇者「サンキュウ!助かるよ!」
魔法(はっ。ちょろいな)
53 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:57:14.17 ID:9VX/bkZF0
(山奥の荒れ果てた教会)
女児「…あめ」
スラ「雨だねぇ」
女児「とぶ練習したい」
スラ「雨だからまた明日ね」
女児「練習しーたーいー」じたばた
女児は じたばたした!
しかし なにもおきなかった
ガラガラピッシャーン!
女児「ひゃぁっ!」ぶるぶる
スラ「女児は相変わらず雷ニガテだなぁー」
57 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 22:59:41.55 ID:9VX/bkZF0
スライムは みがまえている
女児「スラ!いくよー!ほっ!」
女児の こうげき!
スライムは さっと身をかわした
スライムの こうげき!
ミス!女児にダメージをあたえられない
スラ「あぁー。ボクじゃもう相手になれないかなぁ」
女児「まだまだー!練習、れんしゅぅー!」
58 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:04:05.83 ID:9VX/bkZF0
スラ「3、2、1…よし、OK!」
女児「ふひぃー。つかれたー」
スラ「かなり長く飛んでられるようになったね」
女児「もっと高く、たかぁーく飛びたい」
スラ「もうちょっと練習してからね。さあ!おやつにしよう」
女児「わぁいわぁい」
女児の最大HPが 6あがった!
女児の最大MPが 6あがった!
女児のすばやさが 3あがった!
59 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:07:02.31 ID:9VX/bkZF0
女児「すごいな、すごいな」
スラ「スライムはどこでも登れる」ずりずり
女児「女児も登れる?」
スラ「女児は、スライムじゃないから登れないよー」
女児「ずるーい!天井よじよじしたいー」
スラ「そのかわり、女児は飛べるでしょう?」
女児「あー。そっかーw」
60 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:11:16.98 ID:9VX/bkZF0
(どこかの岩山へ向かう道)
勇者「この辺りだろ、戦士が言ってた例の洞窟って。」
戦士「おう!自慢の斧がやっと振るえるな!」
魔法「お宝ガッポガポだぜ!」
賢者「えっ?皆さん今なんて」
勇者「いや、何でもないよ…っと!」
勇者の こうげき!
賢者「ぽぺっ?!」
賢者は気絶した!
63 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:14:25.15 ID:9VX/bkZF0
(どこかの岩山 岩穴)
勇者「ひゃっはぁ!」
魔法「イオンラ!メランミ!」
戦士「魔人切りぃ!」
魔物A をたおした! 魔物B をたおした! 魔物C をたおした!
魔法「ヒャダンイ!」
戦士「蒼天魔斬っ!」
勇者「オラオラァ!」
魔物D をたおした! 魔物E をたおした! 魔物F をたおした!
65 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:16:31.46 ID:9VX/bkZF0
賢者(うーんうーん)
魔法「すげぇ!ボロ儲けだな、おい。」
戦士「ああ。夜明けまで待って、寝込みを襲ったのは大正解だったな!」
魔法「これでいくらだ…?ひぃふぅみぃ、と」
勇者「おい。死体はよーく燃やしとけよ!くせぇからな!」
賢者「うーんうーん…はっ」
賢者は 目を覚ました!
67 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:18:44.32 ID:9VX/bkZF0
勇者「おっ。お目覚めか?」
戦士「がっはっは!ボロ儲けだぜ!」
賢者「み、みなさん、これは一体?」
勇者「いやー、良い修行になったよ。
おい戦士ぃ。お前、元盗賊だろ、"タカの目"頼むわ」
戦士「okok。"タカの目"っと…
お、南西の方角に大きい街があるぜ。」
魔法「よし、そこ行って休もうぜー」
賢者「………」
69 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:20:09.82 ID:9VX/bkZF0
(山奥の荒れ果てた教会)
スラ「本当に、大丈夫かなぁ…」
女児「だいじょぶだいじょぶー!×2」
スラ「こわいなぁ…こわいなぁ」
女児「スラ!いくよ!」バッサバッサ
スラ「わぁっ」
女児はスライムをつかんで 空高く舞い上がった!
71 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:22:48.47 ID:9VX/bkZF0
女児「スラ!たかいね!きもちいいね!」バッサバッサ
スラ「わぁーっ!めぇがぁまわるうぅぅぅ」
スライムは めをまわしている!
女児「あはは!あはははは!」
スラ「じょ、女児。きょ、今日はこれぐらいにしとこう…?」
女児「はぁーい」
72 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:25:36.66 ID:9VX/bkZF0
女児「スラー…。女児もお出かけしたいー」
スラ「そうだねぇ。もう大きくなったしね。
人に化ける術覚えたら、一緒にお外行ってみようか?」
女児「わぁいわぁい!…スラは、ちいさいまんまだねぇ」さわさわ
スラ「ちがうよ。女児が大きくなったんだよ」
女児「そっかー」ぴたんぴたん
スラ「こら。寝る時はしっぽで遊ばないの」
女児「えへへー」こしょこしょ
スラ「くすぐったいよぉ」
73 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:27:56.72 ID:9VX/bkZF0
(何処かの街 街はずれ 夜中)
スライムが あらわれた!
しかし 兵士は ねむっている!
スライム「(いつ来ても、おじさん寝てばっかだなぁ)」ダダダッ
スライムは 踊り子の服をてにいれた!
スライムは 銀の髪飾りをてにいれた!
スラ「(防具屋のご主人 ごめんなさい。
でも、これでお出かけの準備はバッチシだ!
よし!おうちにかえろう!)」
スライムは にげだした!
77 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:33:37.93 ID:9VX/bkZF0
(山奥の荒れ果てた教会)
童女「スラ!すごいよこのお洋服!はねが痛くない!!」
スラ「…背中まるだしだからねー」
童女「でもこれ…ちょっとおおきいねー」ぺたしぺたし
スラ「ほんとだ。おむねが余っちゃってるね」
童女「がばがばー」ぺたんぺたん
スラ「大丈夫。すぐ大きくなるさ」
78 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:35:47.22 ID:9VX/bkZF0
童女「スラ!できたよ!」
スラ「ちゃんと準備できた?」
童女「うん!」
スラ「荷物、重くない?」
童女「だいじょぶー」
童女は ふくろをせおった!
スラ「しばらくバイバイだね」
童女「うん。おうちバイバイ」
童女とスライムは 教会から飛び立った!
79 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:39:20.42 ID:9VX/bkZF0
童女「スラ。とおくのあれは何?」バッサバッサ
スラ「あれは砂漠。ボクは乾いちゃうから行けないんだ」
童女「スラ。とおくのあれは何?」
スラ「あれは谷。そうだなぁ。大きい崖みたいな?」
童女「スラ。とおくのあれは何?」
スラ「あれは雪山。すっごいすっごい寒いところだよー」
童女「スラは、なんでも知ってるねー」
スラ「えっへん」
81 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:40:43.14 ID:9VX/bkZF0
童女「スラ。あれなぁに?」バッサバッサ
スラ「ああ、あれが"海"だよ。前に絵本で見たでしょ?」
童女「うん!ぅわーっ。あれぜんぶお水なんだよね?」
スラ「そう。しょっぱいお水がいっぱいなの。
街に行く前に、ちょっと寄り道してこようか?」
童女「うん!」
童女とスライムは 海に降りた!
83 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:43:08.42 ID:9VX/bkZF0
(何処かの海辺)
マリンスライムが あらわれた!
しびれくらげが あらわれた!
マリ「こんにちは」
しび「こんにちくらげ」
童女「こんにちはー」
マリ「あら。『人』もいる?」
しび「どうやってきたくらげ?」
童女「お空からーばびゅーんって!」
マリ「あら!あなた飛べるの?」
スラ「この子は魔物なんだよ」
84 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:45:35.93 ID:9VX/bkZF0
マリ「それにしても『人』に良く似てる魔物ねぇ」
しび「めずらしくらげ」ぺたぺた
童女「ひゃぁっ」びりり
童女は しびれてしまった!
マリ「だ、大丈夫?」
しび「ごめんくらげー…」
童女「うん。だいじょうぶーw」
スラ「( )」
85 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:48:29.35 ID:9VX/bkZF0
マリ「他に仲間はいないの?」
童女「なか、ま?」
しび「仲間いないくらげー?」ふわふわ
マリ「そうだ!呼んでみたら、出てくるんじゃない?」
童女「わかった。やってみる」
童女は 大きな声で仲間をよんだ!
しかしだれもあらわれなかった
マリ「あちゃー」
童女「(´・ω・`)」
89 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:50:32.19 ID:9VX/bkZF0
童女「…なかまって、何?」
マリ「そうねー…お友達かしら?」
しび「ともだちだくらげー」
童女「童女、友達いない」しゅん
マリ「あらぁ………じゃぁ、私達が友達になるわ!」
童女「ほんとぉ?えへへ」にぱぁ
スラ「よかったねー♪」
しび「よし!あくしゅ…は、だめくらげね」
91 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:52:18.25 ID:9VX/bkZF0
マリ「私達、そろそろ仲間のところに戻らなきゃ。
じゃぁねー!海に来たら、いつでも呼んでねー」
しび「またくらげー」
マリンスライムたちは さっていった
童女「じゃぁーねぇー」ブンブン
スラ(童女はすごいなー。すぐ友達作っちゃった。
ボクは緊張してうまくしゃべれなかったのに)
92 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:54:57.69 ID:9VX/bkZF0
ざざーん ざざーん
ちゃぷちゃぷ ぱしゃぱしゃ
童女「…あはははは!あはは!…あれ、スラ?」
童女は はなしかけた
その方向にはだれもいない
童女「スラ?スラー?!」
童女は はなしかけた
その方向にはだれもいない
96 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:57:03.21 ID:9VX/bkZF0
童女「スラァ!スーラー!」ぐすん
マリンスライム(?)があらわれた!
スラ「やっと大きい貝をみつけたよぉ」もぞもぞ
童女「もうっ!スラっ!」
スラ「童女にあげる。はい!」
童女は「うみのおもいで」をてにいれた!
97 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/03(金) 23:59:56.93 ID:9VX/bkZF0
童女「貝、海のにおいがするね」バッサバッサ
スラ「耳にあててごらん」
童女「ざーっざーって聞こえるー。ふしぎー」
スラ「波の音をおぼえてるのかな?だね」
童女「…あっ!裏がきらきらしてる!」
スラ「海の底の色なのかな?」
童女「スラ!これ、おうちに持って帰ろうねー」にこぉ
98 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:02:08.94 ID:jc52ce870
童女「ねぇ。スラはお友達、いないの?」バッサバッサ
スラ「うん。ボクは仲間からはぐれたスライムだから。
でも…童女がいるからさみしくないよぉ」
童女「えへへー 童女もー」ぎゅっ
スラ「えへへー ボクもぉー」すりすり
101 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:04:44.27 ID:jc52ce870
(何処かの街 街はずれ 林の中)
スラ「童女、こないだ練習で教えたでしょ?やってごらん?」
童女「うん!んくくくくくっ…」
童女は 変化の術を使った!
童女のつばさが 体内にひっこんだ!
童女のツメが 体内にひっこんだ!
童女のつのが 体内にひっこんだ!
スラ「よし。これで『人』に見えるよ」
童女「やったぁ!えへへ」ぺしぺし
スラ「あ。しっぽ忘れてる」
童女「えへへ。しっぱいしっぱい」くにくに
104 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:08:53.77 ID:jc52ce870
童女「わぁー。『人』がいっぱいー」とことこ
スラ「すごいね。いっぱいだね。」
童女「…スラァー。童女おなかすいたー」
スラ「そうだねぇ。持ってきたごはんは、みんな海で食べちゃったもんね」
童女「ごはん、もうない…」
スラ「わかった。ボク、こっそりもらってくる。
童女はここに座って待っててね。動いちゃダメだよ?」
童女「うん!わかった!」
スライムは どこかへ走っていった!
105 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:11:06.89 ID:jc52ce870
童女「(きょろきょろ きょろきょろ)」
童女「(きょろきょろ きょろきょろ)」
童女は 山盛りのりんごカートを 発見した!
童女「あ、りんごあった!」
童女は 駆け出した!
107 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:13:05.44 ID:jc52ce870
童女「しゃくしゃく もぐもぐ」
童女「もぐもぐ しゃりしゃり」
店員が 現れた!
店員「ダメだよお嬢ちゃん。売り物のりんご食べちゃー」
童女「ほへっ」
店員「お母さんは?お父さんは?」
童女「い、いない…」ドキドキ
店員「あっちゃー。何だよ。ジプシーの子かぁ?」
通行人「何だ何だ?」「泥棒かぁ?」「ジプシーですって」ざわ…ざわ…
童女は こんらんしている!
109 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:15:24.55 ID:jc52ce870
店員「とにかく、これ返せ!なっ?」
童女「あーっ!りんごぉ!」
童女は 店員を突き飛ばした!
店員に 15のダメージ!
店員「いってぇ…」
童女「ふわあぁあーぁん。うわぁーーん」
店員「おいこらこのガキぃ。泣いたって許さねぇぞ」
司教「お待ちなさい」
司教が あらわれた!
111 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:17:36.38 ID:jc52ce870
店員「こっ、これはこれは司教さま」
司教「子供相手に、一体何事です?」ジロリ
店員「い、いや、このジプシーの子供が勝手にりんごを…」
司教「お嬢ちゃん…おなかが空いてたのかな?」なでなで
童女「………うん」ぐすん
司教「では儂がこのりんご全てを買い取って差し上げよう。それで宜しいか
な?」
店員「へ、へぇ。司教様がそう仰るなら」へこへこ
113 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:19:51.44 ID:jc52ce870
司教「さぁ、遠慮せずにもっとお食べ?」なでなで
童女「う、うん」しゃりしゃり
司教「よっぽどおなかが空いてたんだねぇ」さわさわ
童女「うん」もぐもぐ しゃりしゃり
司教「………儂の屋敷に来れば、もっと沢山やるぞ?」にたぁ
童女「ほんとぉ?」
116 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:21:59.39 ID:jc52ce870
(何処かの街 商店市場付近)
魔法「親父。これ全部でいくらになる?」ドンッ
親父「う、うわわわわっ、こりゃまた沢山の戦利品ですねぇ」
戦士「虹色の甲殻に、白銀のツメ。全部キズ一つない代物だ。かなり珍しいだ
ろ?」
親父「ははぁ…こりゃ立派な魔物の部位だぁ。おや、こっちの袋は何ですか
な?」
勇者「こっちは魔物の脾臓だ。精がつくぜぇ」ボテッ
親父「こりゃぁ珍しい!高く査定させて頂きますよ!いやぁ、腕が鳴るなぁ!」
118 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:23:32.54 ID:jc52ce870
魔法「酒だ酒ぇ!もっと酒持って来いだ!」
戦士「おい、肉ぅ!一番良い肉はまだかぁ?」
勇者「はははっ!店中の酒全部と、メシ!!じゃんじゃん持ってこいー!」
賢者「…………」
戦士「ぼーっとしてんじゃねえぞ、賢者。おめえも、呑め」
賢者「い、いえ私は…」
戦士「るせー!黙って呑めやゴルァ!」
戦士は 酔っ払っている!
119 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:26:04.83 ID:jc52ce870
たちが あらわれた!
A「あらぁ…こちらのお兄さん達、随分ご機嫌じゃない?」
戦士「おーうよ、たんまり儲けたばっかりだからよ」
魔法「酌でもしてくれんの?ふひひっ」
戦士「ま、 でもいいがな!がはははっ!」
勇者「お前は下品なヤツだなぁ!ひゃははっ!」
賢者「!!」ガタン
123 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:28:35.71 ID:jc52ce870
魔法「俺の 術【スペルマジック】は効くぜぇ…天国見させてやる」
B「あたい 術だぁいすき。気が合いそうねぇ」
A「ゆうしゃさまぁー。あたしにご させてぇん」
勇者「何だぁ?俺様の夜の剣さばきが見たいってか?」
賢者「わ、私はっ、先に、やっ、宿に戻りますっ!」ダダダッ
賢者は にげだした!
127 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:30:34.03 ID:jc52ce870
賢者(どうしてあの方達は…あんなに野蛮で、破廉恥なのでしょう…)
賢者(まして勇者殿に至っては、己の使命を放棄してしまっているかの様です)
賢者(ああ、嘆かわしい…神よ。私は仕える勇者を間違えてしまいました…)
スライムが あらわれた!
しかし 賢者はスライムに気づいていない!
スライム「ぷ、ぷきゃっ?!」
賢者「おや?何かを踏んで…ス、スライム?」
130 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:32:38.44 ID:jc52ce870
スラ「ぷ、ぷるぷるっ!ボ、ボク悪いスライムじゃないよぉ」
賢者「大変申し訳ありません。よそ見をしておりました」
スラ「平気だよ。ボク、スライムだからぁ!
ところで人間さん。この辺で童女を見なかった?」
賢者「童女?」
スラ「ボクね、童女を探してるの」
賢者「童女…ですか。いえ。その様な子は見かけませんでしたねぇ…
この辺りは酒場や武器屋とか、大人向けお店が多いところですしねぇ…」
スラ「わかった!ありがと!見かけたら教えてね!」ダダダッ
賢者(誰かのペットかな?)
132 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:36:24.61 ID:jc52ce870
(何処かの街 街外れの館)
執事「お帰りなさいませ、司教様」
司教「うむ、ご苦労」
執事「おや?その子供は?」
司教「街で、ちとなぁ…そうだ。風呂を沸かしてくれ」
童女「しゃりしゃり」
執事「畏まりました…」
執事(まったく困ったお方だ。この病気さえなければ)
136 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:39:56.70 ID:jc52ce870
司教「ああ…なんと可愛いらしい…」さわさわ
童女「あったかいー」ばしゃばしゃ
司教「こりゃこりゃ、やめんか。うはははははっ!
しかし…このすべすべの肌、つやつやの髪、ぷくぷくおなか、すじ。
しみ一つ傷一つない、つるぺたょぅι゙ょ。はぁはぁ。
童女可愛い、可愛いよ童女」すりすり
童女「やぁーん。くすぐったいよー」
司教(い、いかん。楽しみはあとに取っておくか)
139 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:42:33.41 ID:jc52ce870
童女「これ、なぁに?」
司教「これか?これは肉じゃよ」
童女「にくー?(ぱくっ)うへっ!ぺっぺっ!」
司教「おやおや。口に合わなかったか?」
童女「りんごや木の実の方がおいしい…」しょぼん
司教「こっちはどうじゃ?ワインじゃよ」
童女「ワインー?(ごくん)うえっ!ぺっぺっ!」
司教「おやおや。口に合わなかったか?」
童女「お水やミルクの方がおいしい…」しょぼん
142 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:44:36.47 ID:jc52ce870
(何処かの街 宿屋の一室)
賢者(すっかり夜も更けてしまいました)
賢者(勇者殿は、まだ酒場から戻ってきません)
賢者(就寝前のお祈りはもうすませましたし、先に床に就くとしましょうか)
賢者(おや…?あれはさっきのスライムさん…街外れに走って行きますね…)
賢者(暇潰しがてら、様子を見に行くとしましょうか)
144 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:46:49.35 ID:jc52ce870
(何処かの街 街外れの館 離れの部屋)
童女「すーすー」
司教「様子はどうじゃ?」
執事「ぐっすり眠っておいでです…」(はぁ…)
司教「んふふふふふ…ご苦労。努々、奥には誰もこさせぬ様にな」
執事「仰せのままに」
司教は 扉をあけた!
司教「さー、お嬢ちゃんー♪
の間の居心地は、どうでしゅかー?
司教様が、おいしいミルクをあげましょうねー」
149 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:50:49.76 ID:jc52ce870
童女「すーすー…んぅ」ぱちり
司教「…おや、お目覚めかな?」ぺとぺと
童女「むにゃ………ほへっ?」
司教「うへへへへへ。動けないじゃろ?」さわさわ
童女「?!うーっ!うーっ!」ジタバタ
司教「磔にされたょぅι゙ょが、おびえもがく様…くぅっ!たまらん!」
童女「うーっ!んうーっ?!」
司教「これからは儂が、うーんと可愛がってやるからのぉ」べろりん
司教は童女の ほほをなめた!
童女は とりはだがたってしまった!
151 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:52:54.61 ID:jc52ce870
童女「うーっ!ふうぅーっ!」ジタバタ
司教「ふっへっはっほ…んふふっ。ょぅι゙ょの涙は美味しいのぉ」べろりん
童女「んんーっ!んふぅーっ!」ジタバタ
司教「優しく丁寧に食べてやるからのぉ。はぁはぁ」さわさわ
童女は キバを生やした!
童女「かじかじかじかじ……………っ!ぷはっ!」
童女は 皮の口枷を噛み切った!
童女「やぁだ、やぁだっ!!」
司教「ほっへっへっへ……って、おぉぅ?口枷が…?」
154 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:56:12.37 ID:jc52ce870
童女「…うーーーっ…ぐごるガグgg…」
童女の 顔色がかわった!
童女は 鋭いツメを生やした!
童女は 皮の手枷を引きちぎった!
童女は 皮の足かせを引きちぎった!
司教「なぬっ?!」
158 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 00:59:45.27 ID:jc52ce870
童女「gururururururur…ガァッ!」
童女は 太いしっぽを生やした!
童女は 真っ黒なつばさを生やした!
童女は 折れ曲がった金のツノを生やした!
司教「………いっ?!」
童女は 磔を素手で叩き壊した!
161 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:01:44.81 ID:jc52ce870
童女「ググゥ…ガアァアッ!」バッサバッサ
童女は もがき苦しんでいる!
司教「何だ、こやつは…ま、魔物か…?
闇色の翼に…黄金の角…
とがった赤いツメ…黒光りした尾…」
あばばばばばばばば あばばばばば」
司教は 腰を抜かしている!
童女は 壁に体当たりした!
童女「アガァ…?!グギグ…グググ…」
童女は もがき苦しんでいる!
司教「あばば…っ!い、今だ!」
司教は そっとにげだした!
164 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:03:49.09 ID:jc52ce870
スライムが あらわれた!
スラ(やっと見つけた!)
スライムは 窓ガラスをたたいた!
スラ「童女!…童女ぉっ…!」バンバン ゴンゴン
童女「グ……グガァ…」
童女は 苦しんでいる!
童女は 壁に突進した!
165 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:07:13.55 ID:jc52ce870
スラ「童女ぉ?!ボクだよ、スラだよ!」バンバン ゴンゴン
童女は おたけびをあげた!
童女は 腕をめちゃくちゃに回している!
スラ「ダメだぁ…聞こえてないみたいだ…よし!」
スライムは 煙突にのぼった!
スラ「今行くからねっ!えぃっ!」
スライムは 煙突を飛び降りた!
170 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:09:17.23 ID:jc52ce870
スライムが あらわれた!
童女「ガァ………?ゥグググゥ…」
スラ「童女!ボクだよ!スラだよ!」
童女は 苦しんでいる!
スライムは 童女の肩によじ登った!
童女「グァ……ゴガグググ…」
スラ「あぁ、かわいそうに…ごめんよ。ごめんよ」べろん
スライムは童女のほほを やさしくなめた!
童女「ググ……ぐ……ぅ………スラ?」
174 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:12:57.10 ID:jc52ce870
童女の こんらんがとけた!
童女「スラ、スラっ?!ふ、ふわぁあーーん!」
スラ「よしよし。よしよし」すりすり
童女「うわぁあーん!ひあぁーん!」
スラ「怖かったね。よしよし」なでなで
童女「ううっ…ひっく…ぐっす…」
童女は 泣きじゃくっている。
童女「…いたい…いたいよぉ…ひぐっ…」
スラ「ああ、血だらけじゃないか…」
178 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:15:38.11 ID:jc52ce870
スラ「とりあえず、ここから逃げなきゃ。
えっとえっと…よし、あの天窓から出よう!
待っててね。すぐ開けてくるからね!」ずりずり
童女「ひっく ぐすん」
スライムは 天井をつたって窓に辿り着いた!
スラ「今、開けるからね!」ぐにょぉーん
かちっ かちかちっ バンッ!
天窓が 開いた!
181 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:17:50.06 ID:jc52ce870
スラ「さぁ、ここへおいで!飛ぶんだ!」
童女「やぁっ…こわいよぉ…童女、お部屋ん中で飛んだことないもん」
スラ「できる!飛べるさ!ほら、スラんところにおいで!」
童女「………うん!」
童女は 空高く舞い上がった!
童女「ぁあんっ!上手く飛べないよぉっ!」
童女は 天井に頭をぶつけた!
184 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:19:51.83 ID:jc52ce870
童女「いたいよぉ…」
スラ「がんばれ!できるよ!もうちょっと!」
童女は 再び空高く舞い上がった!
天窓に 手が届いた!
スラ「よし!そのまま真っ直ぐ上!」
童女「うんっ!」バッサバッサ
童女は 部屋を脱出した!
スラ「やったぁ!」
185 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:22:39.76 ID:jc52ce870
童女「いたーあぃ?!んんんんっ!」
スラ「あっ、翼が!」
童女は 翼がつっかえている!
童女は じたばたした!
スラ「がんばれ!もうちょっと!」ぴょんぴょん
童女「んぐぐ……ぐぐっぐっ」ガチャーン!
天窓の窓枠は はずれてしまった!
天窓のガラスが 割れてしまった!
187 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:24:41.61 ID:jc52ce870
(何処かの街 街外れの館 屋根)
童女「スラ!やったよ!」
スラ「えらいえらい!よし、そのままボクを乗せて飛ぶんだ!」
童女「お外、さむぅいー!」ぶるるっ
スラ「おうち戻ったら服着られるから、ガマンして。
さぁ………今だっ、飛んで!」
童女は 翼をはためかせた!
童女とスライムは にげだした!
197 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:32:30.44 ID:jc52ce870
(何処かの街 街外れ 館への道)
賢者が あらわれた!
賢者(確かあのスライムは、この屋敷へと向かった筈なのですが…)
ガチャーン!ドシンッ!
バッサバッサ
賢者(な、何事ですか?!あ!屋敷の屋根に魔物がっ?)
賢者(翼を生やした、女性型の魔物………初めて見る魔物ですね…)
賢者(あっ、あのスライムが魔物の背に乗って飛んで…?!)
199 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:34:43.57 ID:jc52ce870
(何処かの街 街外れの館 庭先)
召使達「魔物が出たって?」「司教様は無事かしら…」「逃げなくていいの?」ざわざわ
司教があらわれた!
司教「お、落ち着け 皆の者!」
召使達「おおっ!」「司教様!」「ご無事で!」
司教「ああ。儂は無事だ!
か、か、か、神の力で、魔物は去った!」えっへん
召使達「おおおおー!」「さすが司教様!」「すごい!」ざわざわ
司教(本当は何もしてないんだが…ま、まあいいか!)
201 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:36:54.39 ID:jc52ce870
(何処かの街 宿屋)
賢者「ゆ、勇者殿っ!起きてらっしゃいますか…って、うわぁっ?!」
A「んああ っ、やぁ、いいぃ 」
勇者「何だよ賢者…ノックぐらいしろ。こっちはお楽しみ中なんだからよ」
賢者「あ、あのっ、申し訳ありません。今さっき、街外れの屋敷に魔物が現れて…」
勇者「何だって?」
A「きゃあんっ!い、いきなり立ち上がらないでよっ!
跨ってんだから、落ちちゃうじゃない!」
勇者「黙ってろ!おい、戦士と魔法使いにも声をかけろ」
204 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:39:09.48 ID:jc52ce870
戦士「見た事もない人型の魔物が現れたって?」
魔法「良い話じゃねぇか…そいつブっ殺して、身ぐるみ剥ごうぜ」
勇者「おい賢者。そいつが飛んでった方角に、俺達乗せて飛んでいけ」
賢者「え、ええっ!3人同時にですか?さすがの私でもそれはキツ」
勇者「るせぇ!お前ゴラドラムぐらいしか取り得ねぇんだから、黙ってやれ!」
賢者「………………はい…」
勇者「よし、夜明けと共に出発だ。狩りの時間だぜぇ…」
209 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:41:16.11 ID:jc52ce870
(何処かの街 街外れの館)
戦士「というワケでよ、司教。俺達がその魔物をブっ倒してやんよ」
司教「あ、ありがとう…ございます」
魔法「報酬はたんまり頂くぜぇ…へへへっ」
司教「そ、そんなぁ」
勇者「あぁん?勇者様、直々の討伐だってのに不満なのか?」
司教「め、滅相もございません!ど、どうか宜しくお願いします」
211 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:43:38.45 ID:jc52ce870
(何処かの街 街中)
賢者「この辺りの森には、魔物の巣の様な物があるのですか?」
村人A「い、いえ。そんな話は聞いた事ありません。魔物なんて、この辺じゃ見ませんですし。」
賢者「そうですか…」
村人B「あ、そういえばあの森の中には、たしか旅人用の教会があったかな。
かなり前に神父様が亡くなって以来、久しく使われてない廃墟の筈ですが…」
賢者「判りました。ありがとうございます。」
賢者(あの人型の魔物は、そこに巣食っているのかもしれませんね)
215 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:45:44.79 ID:jc52ce870
賢者は 大きな竜に姿を変えた!
勇者「よし、行こうぜ!」
魔法「どんな魔物だろうなぁ。へへっ」
戦士「まぁ、俺達の手にかかれば、どんなやつでも平気だろうよ」
勇者「おら!賢者!さっさと飛べ!このウスノロ!」ガンッ!
賢者「グウゥ…」
勇者達は 街から飛び去った!
219 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:48:40.73 ID:jc52ce870
(教会の森 樹木の上)
童女「うう ひっく」
スラ「………」すりすり
童女「『人』こわいよぉ…童女『人』きらぃぃ…」
スラ「………」なでなで
童女「…スラ…ごめんなさい。童女、勝手に動いてごめんなさい」
スラ「ううん。ボクこそ…童女一人にしてごめんね」
童女「ひっく ぐすん」
222 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:50:44.98 ID:jc52ce870
スラ「童女。そろそろ木から降りて、おうちにかえろう?」
童女「ひっく ひっく」
スラ「さむいでしょ?」
童女「うん」
スラ「おなかすいたでしょ?」
童女「うん…」
スラ「ごはんにしよう?ねっ?」
童女「…うん。おなかすいた。スラ、かえろう」
225 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:55:52.52 ID:jc52ce870
(教会の森 教会の中 夕方)
童女「あーさむかったー」がさごそ
スラ「そうだねー。裸んぼで、ずっと飛んできたもんねー。」
童女「スラー。ねむぃー」
スラ「そうだね、そろそろ寝よ」
勇者「ここかぁ?魔物が巣食ってるかもしんねぇって教会は?」
勇者が あらわれた!
魔法使いが あらわれた!
戦士が あらわれた!
賢者が あらわれた!
スラ「…あっ…ど、童女!隠れて!」
童女「ふぇっ?」
233 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 01:58:47.25 ID:jc52ce870
(教会の森 教会 夕方)
戦士「でけぇけど、中はオンボロだなぁ」ドカッ
魔法「お、生意気にもベッドがあらぁ。イオンラ!」
ベッドは粉々に砕け散った!
賢者「み、皆さん!廃墟といえど、教会は神の住まわれる場所です!
いくら何でもあまり無闇に壊しては」
魔法「…ったく、うるせーやつだな、おまえは!」
戦士「魔物が隠れてるといけねぇからな、派手にぶち壊そうぜ!」
勇者「おうよ!」
ドカッ バキッ バキャン!
236 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:01:15.24 ID:jc52ce870
(教会の森 教会 秘密の部屋)
スラ「…あっ…あっ…」ぶるぶる
童女「…スラ?」
スライムは ないている
スラ「童女っ。見ちゃ…見ちゃだめ…」
童女「………!」
スライムは おびえている
童女は 目を見開いた!
童女の視力が うーんとあがった!
童女の聴力が うーんとあがった!
243 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:03:24.51 ID:jc52ce870
(教会の森 教会 庭)
勇者「おい。例の魔物、いねぇじゃねぇか」
戦士「ああ。いっくらひっくり返しても、誰も出てきやしねぇ。」
魔法「もしかして、どっかに隠れてんのかもな」
勇者「そういや、中に何かあったか?」
魔法「うんにゃ。大したモンはなかったぜ。あったのは山積みの本と、これぐらいだな」ボスン
勇者「何だこりゃぁ。ただのガラクタじゃねぇか。」
戦士「ああ。こんなゴミ、売っても何の足しにもなりゃしねぇ」
戦士「大方、しけたじいさんでも住んでたんじゃねぇか?
…うさぎのしっぽに…ステテコパンツに…木のおしゃぶりぃ?」
249 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:07:07.79 ID:jc52ce870
魔法使いは 木のおしゃぶりを 天高く放り上げた!
賢者「お、おやめなさい…!それは神父殿の大事な遺品かもしれませ」
魔法「るせぇ!クソ賢者!メララ!」
ボッ!
木のおしゃぶりは 消し炭になってしまった!
勇者は わらっている
戦士は わらっている
魔法使いは 消し炭を足で踏み潰した!
251 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:09:17.37 ID:jc52ce870
勇者「おい。こうなりゃ、教会から焙り出すか…?」
戦士「いいねいいねー。派手にやろうぜ、パアッと!」
魔法「ひゃっはぁー!」
賢者「い、いけません…私はそんな事、断じて許しません!」わなわな
賢者は 魔法使いの前に立ちふさがった!
魔法「おいおいおいおい。また賢者がワガママ言ってるぜ、ゆうしゃぁ」
254 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:11:15.75 ID:jc52ce870
戦士「本当、うるせーやつだな、お前は!」
勇者「お前は俺様の言う事を、黙って聞いてりゃぁ良いんだよ!」
勇者は 賢者を突き飛ばした!
賢者は 木の幹に身体をぶつけた!
賢者は 目をまわしている
賢者「ううっ…」
魔法「へへっ。馬鹿なやつ。」
259 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:13:26.87 ID:jc52ce870
(教会の森 教会 秘密の部屋)
童女は スライムをやさしくつつみこんだ
スラ「童、女?」
童女「………」
童女の こうげき!
童女は するどいツメをつかった!
スラ「ぴ?ぷきぃっ」ガクン
スライムは きぜつした!
265 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:15:11.62 ID:jc52ce870
(教会の森 教会 庭)
童女が あらわれた
戦士「何だぁ?こんなところに…女の子…?」
魔法「はぁーい、おっじょうちゃーん♪迷子でしゅかー?」へらへら
童女「………」
勇者「ちっ。ガキかよ。へっ。色気もなんもねぇな」
戦士「俺はガキでも構わないで食っちまう男なんだぜ?」
魔法「俺も俺も。女ならなんでも良いさ。へへへっ」
童女「………」
270 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:17:29.51 ID:jc52ce870
戦士「お?何か持ってんぞ…よこせ!」
勇者「んー?………こりゃぁ、スライムか?」
魔法「かわいそうにー。
スライムちゃん、死んじゃったんでしゅかー?
もしかして、神父様に生き返らせて貰いに来たでしゅかー?」
戦士「俺達が燃やしてやろうか?はははははっ!」
童女「………」
勇者「賢者様ー。お優しい賢者様ー。出番ですよー。お前が埋めてやれっ!」ビュンッ
勇者は スライムを賢者に向かって投げた!
274 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:19:36.76 ID:jc52ce870
ぽてっ
スライムは 賢者の膝の上に落ちた!
賢者「うう………ん?」
賢者(…なんでしょう、これは………スライム、ですか?)
スラ「…ぷきゅぅ」
賢者(こっ、これは…あの時のスライム………ま、まさかっ)
280 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:22:23.18 ID:jc52ce870
魔法「さーてと。ペットロスのお嬢ちゃん?
今からお兄さん達がたっぷり慰めてあげましょうねぇ。
こんな時間に一人で出歩くなんて悪い子にはお仕置きだ。うへへへっ」
戦士「スライムのことなんて、すぐ忘れさせてやるからな」
戦士は 童女の身体に手を伸ばした。
童女は 戦士の手を振り払った!
童女「…おうち こわしたな…」
284 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:25:06.11 ID:jc52ce870
魔法「はぁ?おうちぃ?」
勇者「???」
戦士「何いってんだぁ?このガキ」
魔法「イカれてんのか?」
童女は 鋭いツメを生やした!
童女は 太いしっぽを生やした!
童女「おうちこわしたな!スラなかせたなぁ!」
286 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:28:31.40 ID:jc52ce870
童女は 折れ曲がった角を生やした!
童女「だいじなおうち こわしたなぁ!!」
童女は 真っ黒なつばさを生やした!
童女「グアァッー!ガルルルルrrrr…」
童女の体が ふくれあがった!
魔法「な、なんだぁ?!」
勇者「まさか…こいつが例のばけもんか?」
何と 童女の姿が巨大な竜へと変わっていく!
童女は 巨大な邪竜へと姿を変えてしまった!
294 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:32:07.75 ID:jc52ce870
怒れる邪竜が あらわれた!
戦士「せ、先手必勝ぉぉお!!」
戦士の こうげき!
戦士は 空高く飛び上がり 斧を振り下ろした!
邪竜は するどいツメでうけとめた!
ミス! 邪竜にダメージをあたえられない!
戦士「俺の斧が…効かないなんて…」
勇者「ばっ、ばけもん、だ」
魔法「ひやあぁぁあ!」
295 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:33:51.80 ID:jc52ce870
邪竜は 太いしっぽをめちゃくちゃに振り回した!
勇者は さっと身をかわした!
戦士は さっと身をかわした!
魔法使いは 当たってしまった!
魔法「ふぐぅ…っ」
魔法使いは 木の幹に身体をぶつけてしまった!
魔法使いは 目をまわしている!
301 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:35:55.77 ID:jc52ce870
戦士「こ、こりゃやべぇ………」
邪竜は 身の毛もよだつおたけびをあげた!
勇者は へいきだった!
戦士は たちすくんでしまった!
魔法使いは たちすくんでしまった!
勇者「戦士…魔法使い………に、逃げr」
邪竜の こうげき!
邪竜は 激しい風を巻き起こした!
勇者「うわぁーーーー!」
勇者は 遠くに吹き飛ばされてしまった!
勇者は 気を失った!
306 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:37:39.98 ID:jc52ce870
戦士は おどろき たちすくんでいる
邪竜の 引き裂くこうげき!
戦士に 355のダメージ!
戦士を 倒した!
魔法使いは おどろき たちすくんでいる
邪竜は 魔法使いを力いっぱい踏み潰した!
魔法使いに 999のダメージ!
魔法使いを 倒した!
314 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:40:51.20 ID:jc52ce870
賢者は じっとみをまもっている
賢者(あれは…ゴラドラムか?…いや…様子がおかしい…)
邪竜は おたけびをあげた!
邪竜は しっぽをめちゃくちゃに振り回し始めた!
辺りの木々が なぎ倒される!
賢者(いけない!このままじゃ、勇者殿が!)
賢者は スライムをそっと岩の陰に隠した
賢者「(神よ。私に力を…)」
賢者は ゴラドラムをとなえた!
323 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:44:02.07 ID:jc52ce870
賢者が あらわれた!
邪竜「グギャアァァァアア!」
邪竜は 大きな翼で打ち付けてきた!
賢者は さっと身をかわした!
邪竜は おたけびをあげた!
賢者は へいきだった!
邪竜は しっぽを振り回した!
賢者は さっと身をかわした!
賢者(攻撃の仕方がまるでデタラメだ…この者、もしや竜になりたてか?)
331 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:46:24.95 ID:jc52ce870
邪竜は おたけびをあげた!
賢者は へいきだった!
邪竜は 体当たりをしてきた!
賢者は 受け止めた!
邪竜「ガアアァッ?!」
賢者(…やはり…竜としては、弱い…)
338 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:48:27.93 ID:jc52ce870
スラ(うーんうーん)
スラ(うーんうーん)
スラ(どこかで、童女が泣いてる…)
スラ(ああ。赤ちゃんの時とおんなじ声だ)
スラ(大丈夫。こわくないよ。ボクがいるよ)
スラ(童女。一緒におうちへ帰ろう)
スライムは めをさました!
344 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:50:58.59 ID:jc52ce870
ズズーン ドズーン シュババババッ
スラ「わっ!りゅ、竜?!しかも2匹もいるよ?」
スラ「か、隠れなきゃ…かくれなきゃっ!でも、何処に…?」
スライムは 草むらに身を潜めた。
スラ(黒い方の竜…あの翼と、ツノ…)
スラ(あれは…きっと童女だ…でも、どうしよう)
スライムは まごまごしている
345 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:52:45.70 ID:jc52ce870
賢者(殺したくはない………気絶させれば、きっと元に戻る)
賢者は 勢い良く突進した!
邪竜は 倒れてしまった!
邪竜「グ、グギャア?!」
賢者は 邪竜の首にかぶりついた!
賢者(…落ちろ!)
邪竜「ゴゴォ… ガアァァッ… ガガッ………グル…」
邪竜は きぜつした!
邪竜は 童女の姿に戻った!
スラ(あ!やっぱり童女っ…!!)
349 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:54:37.70 ID:jc52ce870
賢者は 元の姿に戻った!
賢者(やはり…、元に戻ったか…)
賢者(しかし…何者でしょうか?この子は…)
賢者(ひとまず、勇者を連れて街に戻りましょう)
賢者は 勇者を抱えて立ち上がった!
賢者は ルルーラを となえた!
スラ(タイヘンだ!童女を、助けなきゃ!)
スライムは 童女を引きずって教会に戻った!
354 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:56:19.28 ID:jc52ce870
(教会の森 教会の中 深夜)
スラ「童女…童女ぉ」
童女「………………」
スラ「童女ぉ…」
童女「………………」
スラ( )
童女「…ん………ぅぁ…?」
スラ「童女!!よかった!気がついた?」
童女は めをさました!
360 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 02:59:57.89 ID:jc52ce870
童女「スラ…さむい………」ぶるる
スラ「そうだよね。裸ん坊じゃ、さむいよね」
あ!ちょっと待ってて!」がさごそ がさごそ
スライムは ただのぬのきれを渡した!
スラ「あった!童女が小さい時のおふとん!これでさむくないでしょ?」
童女「うん。さむくない」
スラ「今日は一緒に寝ようね」
童女「えへへ…」
363 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:03:18.04 ID:jc52ce870
(何処かの街 宿屋の一室 深夜)
勇者は ねむっている。
賢者(勇者殿。幼少の頃から、長らくお世話になりました)
勇者「「zzz………」
賢者(あの日、生涯お仕えすると誓ったのに…)
勇者「…………zzz…」
賢者(どうかお許しください。貴方の暴走を止める事が出来ない、私の未熟さ)
勇者「……zzz……」
賢者(そして、貴方を一人にしてしまう事を…)
賢者は 部屋からそっと出ていった
366 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:05:17.60 ID:jc52ce870
(教会の森 教会の中 夜明け前)
賢者が あらわれた
スラ「!!」
童女「!!」
賢者「あっ。待って!怖がらないでください!」
童女「う、ううっ…!」
賢者「違うよ。ごめんよ。違うんだよ」
スラ「あれ…いいにおいがするよ?」
賢者は きぬのローブを 差し出した!
賢者は あったか毛布を 差し出した!
賢者は ほかほかシチューを 差し出した!
賢者「私のお古のワンピースですが…どうぞ。あ、今暖炉に火をつけますね」
童女たちは おなかいっぱいになった!
376 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:07:42.23 ID:jc52ce870
童女は ねむっている
(かくかく しかじか)
賢者「なるほど。そういうワケで、あの日童女は魔物に変化したのですね?」
スラ「そうだよぉ。その悪いおじさんのせいだよ!
だってボクたち、悪い魔物じゃないよ?人を襲ったりしないもん」
賢者「うんうん」
童女「すーすー」
賢者「それにしても…君はずいぶん言葉が上手なスライムですね?」
スラ「ここの神父さんに教えてもらったんだよ!
ボクは昔、群れからはぐれたんだけど、
その後、ここの神父さん家に一緒に住んでたの」
賢者「ああ、そうだったのですか」
385 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:10:10.00 ID:jc52ce870
スラ「あのね!あのね!童女、良い魔物だよ!
すっごく良い子だよ?頭だっていいんだ。
ねぇ、賢者もそう思うでしょ?」ぴょんぴょん
賢者「そうですねぇ…少なくても私には悪い魔物には見えませんねぇ」
スラ「だってだって!ボクがそだてたんだもん!」えっへん
賢者「スラは、えらいですねぇ」なでなで
スラ「えへへ」
スライムは よろこんでいる
391 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:12:01.61 ID:jc52ce870
賢者「でも、スラ。聞いてください。
残念だけど、君達はこの教会からは離れなきゃいけない」
スラ「えっ?どうして?」
賢者「………」
スラ「ボクはね…童女とここでずっと一緒にいたいだけなの」
賢者「………」
スラ「もう街に行ったりしないし、『人』にも迷惑かけないよ?」
賢者「………」
スラ「ダメかな?ボクたち、ここにいちゃいけない?」
394 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:13:35.76 ID:jc52ce870
賢者「童女が倒した勇者…彼はとても気性の激しい人です。
体力を回復させたら、きっとすぐこの教会へやってきます。
今度は万全の体制を整えて、童女を殺しに来るでしょう」
スラ「そんなの!そんなの絶対だめだよ!」
賢者「出来れば私も、何としても避けたいんです。
しかし、勇者だけではありません。
この教会に魔物が住んでいると知られたら、街の人達もいずれはやってくるでしょう」
スラ「…………!」
賢者「童女がこの先、また『人』に襲われたら…?」
スラ「うん…うん…童女、また竜になっちゃう…」
賢者「だからスラ。いずれにしても君達はここにいられないんです」
スラ「どうしよう、どうしよう」
スライムは おろおろしている
403 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:17:44.42 ID:jc52ce870
賢者「私達『人』にとって、魔物は今もキケンな存在です」
スラ「………」
賢者「とはいえ、今回の件は、私の早合点でした。本当に申し訳ありません」
スラ「…しかたないよぉ…ボクだって、あの童女の姿、ちょっと怖かったもん」
賢者「君達の様に悪くない魔物はとても少ない。
今も魔物は『人』を襲い、『人』は追われる側ですから…」
スラ「…………」
賢者「でも一つだけ、君達が生き残れる方法があります」
スラ「ぷきっ?」
賢者「ここを去って、新しいおうちを見つける事です」
スラ「去る…」
408 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:19:59.66 ID:jc52ce870
賢者「そして、提案があります」
スラ「?」
賢者「今回のお詫びになるとは到底思えませんが、
私が、おうち探しをお手伝いするのはいかがでしょう?」
スラ「えっ!」
賢者「私は元僧侶なんで、困った者を放っておけないんです」にこっ
賢者「それにこう見えても私、結構強いんですよ?」
スラ「うん。それは知ってるよぉ。でも、おうちが…」
410 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:21:25.62 ID:jc52ce870
童女「おうちぃ…」zzz
スラ「童女っ?!」
童女「…おうち………むにゃ………」
賢者「おうち…とても大切な物なんですね」
スラ「童女ぉ…」じーん
賢者「あぁ…間もなく夜が明けてしまいますね…」
スラ「!!」
賢者「スラ。たとえ君が童女と二人で逃げるとしても、
彼女のこの疲労具合では、あまり遠くはへ飛んで行けないかと…」
412 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:22:51.32 ID:jc52ce870
スラ「………賢者」
スライムの 顔色が変わった!
スライムは ぴょんと飛び上がった!
スラ「おねがい。童女を殺させないで。ボク、童女すっごく大事なの」
賢者「わかりましたよ、スラ。童女」なでなで
童女「むにゃっ………?」
賢者「では、ちょっと準備をしてきます。
すぐ戻りますから、待っててくださいね」
賢者は 立ち上がった!
賢者は 街へと戻った!
414 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:24:10.41 ID:jc52ce870
(何処かの街 ルイダーの店 朝)
ルイ「ここはルイダーの店。仲間をもとめてあつまる出会いとわかれの酒場よ。何をお望み?」
賢者「私を…勇者殿のパーティからはずして頂きたいのです」
ルイ「本当にいいの?一度抜けたパーティには、自分からは戻れないわよ?
勇者のパーティに入れるなんてチャンス、なかなかないわよ?」
賢者「えぇ、構いません」
ルイ「ふぅん。判ったわ。じゃぁ、これとこれに書いてちょうだい」
賢者「はい」
417 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:26:11.53 ID:jc52ce870
ルイ「ここ。あとここ。それと、ここにも」
賢者「はい」
ルイ「…これでいいわ。今、登録解除申請してくるわね。」
賢者「ありがとうございます」
賢者は 勇者のパーティからはずれた!
賢者「ルイダーさん。朝早くからお手数をおかけしました」
ルイ「…あの坊や、かなりの乱暴者ですものねぇ。
前にもそれで辞めってた仲間が何人もいたし、
大方あんたも、散々泣かされた口でしょ?」
賢者「…ご想像にお任せ致します」
422 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:27:12.71 ID:jc52ce870
勇者「おい、ルイダー!賢者は来てるか?!」バンッ
ルイ「あらぁ…タイミングがいいのやら悪いのやら…」
賢者「…勇者、殿…」
勇者「てめぇ!俺様を置いてどこ消えてやがった!」
賢者「………………」
勇者「てめぇがいねぇから、俺が宿屋代払わされたじゃねぇか!
何で勇者の俺様が、身銭切らなきゃいけねぇんだよ!」バンッ!
ルイ「ちょっと!痴話喧嘩なら、外でやってちょうだ…」
勇者「るせぇ!黙ってろ!」ドガッ!
ルイ「きゃっ!」
ルイダーは にげだした!
426 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:29:00.75 ID:jc52ce870
勇者「ったく、てめぇは小さい時からそうだ。俺様の言う事なんか全然聞きゃしねぇ」
賢者「………………」
勇者「『勇者は無益な殺生をしてはなりません』とか
『勇者なのですから、規律を守らなければなりません』とか
いちいちいちいち小うるさく、俺様に指図しやがって!」
賢者「………………」
勇者「大体、ずっとボッチだったお前を、
誰が幼なじみのよしみでパーティに入れてやって、
立派な賢者にしてやったと思ってんだ?あぁ?」
430 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:31:06.39 ID:jc52ce870
賢者「………………」
勇者「何とか言えぇ!」ドカガンッ
賢者「…………っつ…」
勇者の こうげき!
賢者に 35のダメージ!
勇者「もういい!お前なんかやめだやめだ!
ウザイから、てめぇは今日限りパーティからはずす!」
賢者「………………」
勇者は PTリストをひらいた!
勇者「…おい………何でお前、パーティリストに入ってないんだ?」
賢者「先ほど、すでにやめさせていただきました」
勇者「はぁっ?!」
435 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:33:40.30 ID:jc52ce870
賢者「勇者殿。大変長らくお世話になりました。
幼少の頃から貴方にお仕え出来て、私は幸せ者"でした"。
貴方が私をどう思ってらしたのか…最後に判って良かったです」パンパン
賢者は 服の汚れを払った
賢者は 外に出た!
賢者「貴方の言う事を全部聞いてくれる、小うるさくない僧侶を探してください。では」
勇者「おいっ!ちょ、まてよ」
賢者「ルルーラ!」
賢者は 街から飛び去った!
440 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:35:49.57 ID:jc52ce870
勇者「おい…俺一人になっちまったじゃねえか…
魔法使いと戦士は、あの化け物にブッ殺されたし…
ふざけんな………ふざけるんじゃねぇぞ、ksg!
俺は"勇者"様だぞ?俺を…俺様を置いていくなぁああぁあー!」
勇者は はなしかけた
その方向にはだれもいない
448 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:38:02.77 ID:jc52ce870
(教会の森 教会の中 朝)
童女「………ん………おはよう…スラ」
スラ「童女?!おはよう」ぴょんぴょん
童女「さむぅーい…」ぶるぶる
スラ「火、消えちゃったもんね。早く賢者戻ってこないかなー?」
しゅんっ
賢者「ただいま戻りました…」
451 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:39:25.41 ID:jc52ce870
スラ「おかえりー。って、そのほっぺ、どうしたの?」
賢者「殴られました。ははは」
スラ「え、何に?」
賢者「勇者にです。
でも、もう大丈夫。彼とはお別れしてきました」
童女「お別れ…仲間、やめたの?」
賢者「えぇ、そうです。とてもとても残念ですけどね」
453 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:41:09.64 ID:jc52ce870
スラ「大丈夫?ちょっと待ってて」がさごそ
スライムは 薬草を差し出した!
スラ「はい、どうぞ」
賢者「あ、すみません…っててててて…」
童女「いたい?」とことこ
賢者「いやぁ。大したキズじゃありませんよ」
童女「ほっぺじゃないよ、ここ」
童女は 賢者の大きな胸に手をあてた
童女「こころ。いたい?」
賢者「……………」
460 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:42:58.18 ID:jc52ce870
賢者「ありがとう。痛く…ありません。
童女…貴方はとてもとても優しい子ですね」
スラ「あったりまえだよ!だってボクが育てたんだもん!」えっへん
賢者「貴方達より、私達『人』の方が…優しくないのかもしれません…」
童女「賢者はやさしーよ?
童女『人』きらいだけど、賢者はすきー♪』」ぎゅう
スラ「賢者は良い『人』だよ。だって神父様と同じ感じがするもん!」ぽよよん
賢者「ありがとう…」
464 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:44:17.78 ID:jc52ce870
賢者「改めて、申し上げます。
童女。スラ。私を『仲間』にしてくださいませんか?」
スラ「うん!もちろんだよ!ねぇ、童女?」
童女「…なか、ま………仲間!お友達っ?!」
賢者「ええ。そうです。お友達ですよ」
童女「えへへ、えへへ。お友達」くにくに
賢者「ふふふ。しっぽがくすぐったいですw」
466 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:46:18.60 ID:jc52ce870
(教会の森 教会の中 昼前)
童女「スラ!できたよ!」
スラ「ちゃんと準備できた?」
賢者「お二人とも、忘れ物はありませんか?」
童女「うん!みんな持った!」
童女は ふくろをせおった!
賢者「…ゴラドラム!」
賢者は 巨大な竜に姿をかえた!
469 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:47:22.40 ID:jc52ce870
賢者「それでは、新しいおうちを探す旅へ…」
スラ「行こう!」
童女「うん!」
三人は 教会から飛び立った!
童女「おうちバイバイ」
474 : ◆LIvweD/yxQ 2009/04/04(土) 03:48:30.14 ID:jc52ce870
一人ぼっちになった勇者は、この後どうなるのか。
童女は一体、何者なのか。
新しいおうちは、見つかるのか。
けれどもこれは別の物語、いつかまた、別のときに話すことにしよう
オワリ
おつかれさまでした リセットボタンを押しながら 電源をお切りください
---------ぼうけん オワリ---------
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