3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:15:35.92 ID:HTcxHH+q0
船旅の途中船が遭難したアカギは無人島にいた
アカギ(……うっ、ここは?)
アカギ(無人島……)
アカギ(食べられそうなものは何も無いな……ん?)
ハム太郎「ここはどこなのだ?ボクは船に乗ってる途中嵐に巻き込まれて……」
アカギ「ハムスター……」
ハム太郎「あ、人がいるのだ」
アカギ「ククク…食料確保だ」
ハム太郎「やっやめるのだ!」
船旅の途中船が遭難したアカギは無人島にいた
アカギ(……うっ、ここは?)
アカギ(無人島……)
アカギ(食べられそうなものは何も無いな……ん?)
ハム太郎「ここはどこなのだ?ボクは船に乗ってる途中嵐に巻き込まれて……」
アカギ「ハムスター……」
ハム太郎「あ、人がいるのだ」
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6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:21:24.29 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ん?こいつほっぺたが……」
ハム太郎「ひっ、ひまわりの種が落ちるのだ!」
アカギ「ククク…なるほどそんなところに食料を隠してたってわけか」
ハム太郎「かっ!返すのだ!」
アカギ「ひまわりの種か、まぁ食えないことはないか……」
ハム太郎「それはボクのなのだ!」
アカギ「ん?なんだ……返せって言ってるのか……?」
ハム太郎「返さないとひどいのだ!」
アカギ「そうか……お前の大事な食料だもんな……」
ハム太郎「返してほしいのだ……!」
アカギ「なら、ギャンブルだ」
ハム太郎(……なにを言ってるのだ?)
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:25:57.51 ID:HTcxHH+q0
アカギ「よく聞けハムスター、非常時だ、食料は平等に分けなきゃいけない」
ハム(……?)
アカギ「このひまわりの種を勝負して取り合おう」
ハム(よくわからないけど勝負するようなのだ……)
アカギ「ここにカップが二つある、このどちらかにひまわりの種を入れる」
ハム(なんとなく言ってることがわかるのだ……)
アカギ「お前はどちらにひまわりの種が入ってるか当てる、当てたらお前の勝ちだ」
ハム(カップの中を当てればいいようなのだ)
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:28:52.20 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ククク、まずは第一試合だ」
ハム(ひまわりの種をカップに入れたのだ)
アカギ「よし、いいぜ、選べ」
ハム「こんなの簡単なのだ、ひまわりの種は匂いでわかるのだ」
アカギ「そっちでいいのか?」
ハム「確認を取っているのだ、もちろんこっちでいいのだ」
アカギ「じゃあ、カップオープン……」
ハム「見るまでもないのだ、ボクの勝ちなのだ」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:31:47.84 ID:HTcxHH+q0
アカギ「正解は……こっちだ」
ハム「なっ……!そんなバカななのだっ……!」 ぐにゃ~
アカギ「ククク…残念だったな、第一戦目はオレの勝ちだ」
ハム「おかしいのだ……確かにこっちから匂いがしたのだ」
アカギ「さて、第二戦目だ」
ハム「今度は慎重にやるのだ……」
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:34:37.69 ID:HTcxHH+q0
ハム「くんくん……」
アカギ(ククク……やはり獣……匂いで当てに来たか)
ハム「こっちなのだ!」
アカギ「そっちでいいのか、じゃあオープンだ」
ハム「………っ!?」
アカギ「ククク、ハズレだ……ハム吉」
ハム(ぐっ……!)
ハム太郎痛恨の2連敗っ……!
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:38:27.15 ID:HTcxHH+q0
ハム「おかしいのだ……こんなバカなことが連続で続くなんて変なのだ……」
ハム太郎に違和感……
しかしこの時ハム太郎は気づかない……
アカギが罠をしかけたことを……
アカギ「さて、三回戦といこうか」
ハム(そうなのだ、次は匂いのないほうを選んでみるのだ)
アカギ「さぁ、選べハム吉」
ハム(もう騙されないのだ……今度は逆を選ぶのだ、次こそボクの勝ちなのだ……)
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:41:29.60 ID:HTcxHH+q0
ハム「こっちなのだ!」
アカギ(ククク……)
ハム(なんなのだ……この笑いは……)
アカギ「そっちでいいのか?」
ハム(まさか、裏の裏をかいて今度は匂いがあるほうが正解……いや、そんなことはないのだ)
アカギ「じゃあオープ……」
ハム「ま、待つのだ!」
アカギ「……?なんだ、変えるつもりか……」
ハム(ど、どうすればいいのだ……ここは変えるべきか……そのままで行くか迷うのだ)
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:46:05.99 ID:HTcxHH+q0
アカギ(ククク……迷走しているなハム吉)
ハム(ぐぐっ……)
アカギ(お前が迷えば迷うほど……オレの術中……お前はもう抜けられない、この罠から)
ハム「やっぱりそのまま匂いのない方にするのだ!」
アカギ「そっちでいいのか、じゃあ……開けるぜ」
ハム(匂いなしのほうなのだ……今度は絶対に……)
カップオープン!
ハム「……なっ!?」
アカギ「ククッ!」
ハム「また……負けたのだ……」
アカギ「ヘタに考えたのが……お前の敗因だ」
ハム(この人間……悪魔じみてるのだ)
77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:51:18.90 ID:HTcxHH+q0
ハム(おかしいのだ……まるでこちらの意図を読まれているかのようなのだ)
アカギ「四回戦だ、さぁ選べハム吉」
ハム「もう、負けるわけにはいかないのだ……」
ハム太郎三度の苦渋を舐めさせられ真剣に挑むっ……!
ハム「こっちなのだ!」
アカギ「残念だったな」
ハム「そんなっ……またハズレたのだ!」
ハム太郎っ……!再び煮え湯を飲まされるっ……!
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:56:53.98 ID:HTcxHH+q0
アカギ(こんな簡単なトリックにひっかかるかね……)
ハム「ぐぅぅ……くやしいのだ……」
アカギ「ククク……まぁ今までのは冗談だ」
ハム「……?」
アカギ「返してやるよ……ひまわりの種」
ハム「なんなのだ?返してくれるようなのだ……」
アカギ「悪いが今までちょっとだけイカサマをさせてもらった」
ハム「……?」
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:00:03.06 ID:HTcxHH+q0
アカギ「お前が選んだほうのカップ、開けてやる」
ハム「……っ!?」
そのときハム太郎に電流走るっ!
ハム「入っていたのだ……!こっちのカップにもっ……!」
アカギ「ククク……まぁ……そういうことだ」
ハム(選んでないほうだけを開けてそっちに種があれば……必然逆には入ってないと思い込むのだ……!)
アカギ「ようやく気づいたか……?」
ハム(ボクは……遊ばれてただけなのだ……)
アカギ「ククッ……ハハハハッ!」
94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:03:13.03 ID:HTcxHH+q0
アカギ「まぁ……冗談はこのへんにして……」
ハム「………ひどい人間なのだ」
アカギ「次はいよいよ真剣勝負といこうか」
ハム(……また勝負するようなのだ)
アカギ「心配するな、次はちゃんとやってやるよ」
ハム「この人間……すごい自信たっぷりなのだ……」
アカギ「じゃあ行くぜ、次はがんばって当ててみろ」
ハム(今度は大丈夫なのだ、二者択一なら半分は勝つのだ)
103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:10:03.90 ID:HTcxHH+q0
アカギ「オープン」
ハム「また負けたのだ……12連敗なのだ……」
アカギ「ククッ、まったくツイてないなハム吉」
ハム「まるでこちらの考えを読まれているようなのだ…」
アカギ「さて、今日はもう眠くなった、続きは明日にしよう」
ハム(この人間寝る気なのだ……)
アカギ「それじゃまた明日な……(ゴロ」
ハム(眠ったようなのだ……これはもしかして……)
ハム太郎、アカギの眠りを確信するっ……!
ハム太郎に訪れた絶好のチャンス!垂涎の好機っ……!
119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:18:29.51 ID:HTcxHH+q0
ハム「今なら、ひまわりの種を取り返せるのだ……」
アカギ「Zzzzz…」
ハム「眠ってる間に種を奪い……あとは隠せばこっちのものなのだ」
ハム太郎、アカギが眠りについた隙をついて
種の奪還に挑むっ……!
ハム「んっ……?見つからないのだ……匂いもしないのだ…」
ハム太郎……アカギの体を物色するも発見できないっ……!
ハム「そんな……おかしいのだ……」
しばらく考えた末、ある異変に気づくっ……!
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:25:25.59 ID:HTcxHH+q0
ハム「こ、これは………」
ざわ……
ハム「ここ……土を掘った跡があるのだ……」
そう、アカギはひまわりの種を土に埋めていたのだっ……!
ハム「こちらがやろうとしたこを先にやられたのだ……」
ハム太郎の戦略、あっけなく轟沈!
ハム「ぐっ……くやしいのだ……(ボロ…ボロ…」
140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:30:57.68 ID:HTcxHH+q0
アカギ「朝か……」
ハム「くぅ……(ボロ……」
アカギ「腹減ったな……」
ハム「ボロ…ボロ…」
アカギ「ひまわりの種でも食べるか……」
ハム(あっ!ボクの種が食べられるのだっ!)
アカギ「うし……うし……」
ハム(ああああっ…!?)
アカギ(むしゃ……くちゃ……)
ハム(ひ、ひどいのだ……)
アカギ「ククク……けっこううまいもんだな」
ハム「うぅ……うぅ……(ボロ……」
151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:34:30.18 ID:HTcxHH+q0
ハム「ずるいのだ!ボクにも食べさせるのだ!」
アカギ「……?」
ハム「さっさと出すのだ!ひまわりの種っ!」
アカギ「なんだお前も食べたいのか……?」
ハム「食べたいのだっ!」
アカギ「まぁ……本来ならくれてやりたいとこだが……」
ハム「……?」
アカギ「種は、自分の力で手に入れろよ」
ハム(ダメなのだ、とてもくれる気がなさそうなのだ……サービス……サービスしてほしいだ!)
アカギ「さて、今日はまた別のギャンブルでもしてみるか……」
159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:38:56.08 ID:HTcxHH+q0
アカギ「実はここに麻雀牌がある……」
ハム「なんなのだ……大きな箱を取り出したのだ……」
アカギ「まぁ……ハム吉にはさすがに麻雀はできないだろうから……」
ハム「………なにをするつもりなのだ?」
アカギ「9(ナイン)で勝負だ」
ハム(よくわからないけどあれを使って勝負するようなのだ)
170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:43:14.11 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ククク……今までは種1個の取り合いだったが次はそうはいかない」
ハム「……なにをするきなのだ?」
アカギ「9(ナイン)で稼いだ点数分種を獲得するってのはどうだ?」
ハム(なにか危険な予感がするのだ……)
アカギ「そうか、オッケーか、それでこそ男だ」
ハム(なにか勝手に話しが進んでるようなのだ……)
アカギ「9(ナイン)のルールは簡単だ、1~9までの牌を一つ選び数字の大きいほうが勝ち」
ハム(……?)
アカギ「9で8に勝てば一気に17個の種をゲットできる、わかったか?」
ハム(よくわからないけど勝負には負けられないのだ……)
178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:46:49.08 ID:HTcxHH+q0
184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:49:42.39 ID:HTcxHH+q0
アカギの選んだ配は……
__
│一│
│萬│
━━━
アカギ「やるな、お前の勝ちだ」
ハム「勝った……のだ?」
アカギ「本来ならこれで1+9で10個種を手に入れられる」
ハム(よくわからないけどこの勝負ならイケそうなのだ!)
192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:55:07.73 ID:HTcxHH+q0
203 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:02:22.22 ID:HTcxHH+q0
アカギ「まずは17個だ……」
ハム(どうやら負けたようなのだ)
アカギ「種は残り53個だ」
ハム(心配いらないのだ、このゲーム……どうやら最低1回は勝てるようになってるのだ)
アカギ「じゃあ二回戦だ」
ハム(これなのだ、この9なら絶対に勝てるのだ)
アカギ「決まったようだな、オープンだ」
アカギの牌は1萬……!
アカギ「ククク……お前の勝ちだ、もってけ10個だ」
ハム「やったのだ!遂に……遂に手に入れたのだ!」
218 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:06:45.90 ID:HTcxHH+q0
ハム(うれしいっ……!念願の……ひまわりの種っ……!)
ハム太郎の脳内をかけめぐるっ……!
ドーパミン……βエンドルフィン……!チロシン……!
エンケファリン……!セロトニン……!ノルアドレナリン……!
まさにっ……桃源郷っ……!至福の……極みっ……!
アカギ「ククク……三回戦だ」
ハム太郎(今のボクなら……全然負ける気がしないのだ!)
アカギ「オープン……」
224 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:13:18.65 ID:HTcxHH+q0
勝負結果
回戦 アカギ ハム
1 ○9 ×8
2 ×1 ○9
3 ○6 ×5
4 ○2 ×1
5 ○3 ×2
6 ○4 ×3
7 ○7 ×6
8 ○8 ×7
9 ○5 ×4
総合得点
アカギ 80点
ハム 10点
233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:16:14.88 ID:HTcxHH+q0
アカギ「80対10か、なかなか良い勝負だったなハム吉」
ハム(負けたようなのだ……でも10個手に入ったからいいのだ」
アカギ「しかし……」
ハム(ん?なにかよくない予感がするのだ……)
アカギ「さっき言ったようにひまわりの種は全部で70個しかない」
ハム「なにか数字を言ってるようだけどよくわからないのだ……」
アカギ「90個あればお前にも10個あげられるが……」
ハム「なんだ……なにを言っているのだ……?」
ざわ…
ざわ…
240 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:19:03.62 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ここはやはり勝ち分を差し引くしかないな……」
ハム「よくわからないけど早く勝ち分をよこすのだ」
アカギ「80-10=70」
ハム「……?」
アカギ「つまり……オレが70個、お前の取り分はゼロだ」
ハム「あっ!ひまわりの種がっ……!」
アカギ「ククク、悪く思うなよ……」
ハム(なぜだっ……!なぜボクばかりがこんな目に合うのだ……!)ぐにゃ~~~
257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:26:44.76 ID:HTcxHH+q0
一週間後……
アカギ「ふぅ、なかなか助けがこないなハム吉」
ハム「あばばばば………おびょびょびょびょ……」
アカギ「お前も大分消耗してきたようだな」
ハム(なにも食べずに1週間が経ったのだ……)
アカギ「まぁ、お互いがんばろうぜ」
ハム(この人間が種を奪ったのが原因なのだ……)
アカギ「うし……うし……くちゃ……むしゃ……」
ハム(また種をうまそに食べてるのだ……憎いのだ……こうなったら……)
ハム太郎にある決意が芽生えるっ……!
それは決意というより……殺意!
ハム太郎意を決してアカギに飛びかかるっ……!
262 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:30:27.55 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ハハッ、じゃれるなよハム吉」
ハム(こいつの腕を食いちぎってやるのだ!)
アカギ「ハハハッ、くすぐったいぞハム吉」
ハム「カリカリカリカリ!」
アカギ「ん?なんだ……?そんなに噛みついてどうした?」
ハム「カリカリカリカリ!!」
アカギ「ククク……そうか、そういうことか……」
ハム「カリカリカリカリ!!!」
アカギ「オレと腕一本賭けて勝負がしたいっていうわけか……良い覚悟だハム吉」
ハム(ゾク…ゾク……なにかいけないスイッチを踏んだ気がするのだ……)
ざわ……
ざわ……
284 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:43:51.82 ID:HTcxHH+q0
アカギ「さてギャンブルの方法だが……」
ハム(またなにか勝負になったようなのだ)
アカギ「たまたまここにルーレットを持ってきている」
ハム(なにかでかいのが出てきたのだ)
アカギ「ククク、まぁそんな不安そうな顔をするな、ルールは簡単だ」
ハム(一体なにをするつもりなのだ……)
アカギ「これを回して玉を転がし玉の落ちたルーレットの目を当てる、それだけだ」
ハム(なにを言ってるのかさっぱりなのだ)
アカギ「もしオレが負けたら腕一本くれてやろう……」
ハム(……?)
アカギ「ただし、お前が負けたら……お前をまるごと食う、いいな?」
ハム(うっ……なにか命にかかわることをしようとしてるのだ……)
ざわ……
294 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:48:09.50 ID:HTcxHH+q0
アカギ「賭けるのは二択だ、赤か、黒か」
ハム(シート状のものがあるのだ……きっとここに乗るってことなのだ…)
アカギ「ハム吉は赤か、じゃあオレは黒だ」
ハム(この勝負……勝たなくちゃ……まずい気がするのだ……)
アカギ「じゃあ、回すぜ?」
ハム「おおっ!すごいのだ!丸いものが回ってるのだ!」
アカギ(ククク……)
301 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:53:12.07 ID:HTcxHH+q0
アカギ(ハム吉、悪いがこの勝負……すでにオレの意のままにある……)
カラ……
カラカラ……
アカギ(オレが狙った目は……既に決まっている)
アカギが安堵に浸っていたそのときっ……!
アカギの予想を超える事態は起きたっ……!
ハム「回っていて楽しそうなのだ!」
アカギ「なっ……!?」
ハム「ボクはハムスターだから回るものを見るとっ……!走りたくなるのだっ……!」
アカギ「……とっとこ走ってる……ハム吉がっ……!?」
アカギハム太郎の意外な行動に茫然自失っ……!
314 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:57:20.68 ID:HTcxHH+q0
ハム「うはぁぁぁぁああああ!」
走るハム太郎っ……!
正しいっ……走り方っ……!
ハム「ほぉぉぉぉおおおお!!!」
アカギ(まさか……こんな手があるとは……)
ざわ……
ざわ……
アカギ「ククク……良いだろう……もし赤が来たら……そのときは……くれてやるっ!オレの腕っ!」
ハム「ふぉぉぉぉおおお!!!」
とっとこ走るっ……ハム太郎っ……!
まさにっ……圧倒的走りっ……!
326 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:01:27.07 ID:HTcxHH+q0
そして遂に……ルーレットの目が出るっ……!
玉の落ちた先は…………「00」
どちらも負けっ……!
つまりは引き分けっ……!
アカギ「なっ………」
ハム「ふぅ楽しかったのだ……」
アカギ「ククク……」
ハム「……?」
アカギ「ハハハハッ!!」
ハム「……なんなのだ?」
アカギ「ハハハハッ!やるなハム吉!」
ハム「…?……??」
334 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:07:17.36 ID:HTcxHH+q0
アカギ「気に入ったぜ、ハム吉……」
ハム「なっ、離すのだ!」
アカギ「これは褒美だ、とっておけ」
ハム「なんなのだ?ひまわりの種……なぜ渡すのだ?」
アカギ「いや、褒美というよりは……そうだな友情の証ってとこだな」
ハム「なんだかよくわからないけど……ひまわりの種をもらえたのだ!やったのだ!」
アカギ「そんなにうれしいか」
ハム「いただきますなのだ!カリカリカリカリ」
アカギ「ククク、もっと欲しければくれてやる……」
341 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:11:55.21 ID:HTcxHH+q0
さらに一週間後……
アカギ「救援が来ないな……」
ハム「種が完全になくなったのだ……おなかすいたのだ」
アカギ「さすがに腹減ったな……」
ハム「もうダメなのだ……」
アカギ「このままここでくたばるのかもな……」
アカギが死を覚悟したその時……
遂に……救援の船が来たっ……!
僥倖っ!まさに僥倖っ!
船「ボ~~~~」
349 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:16:26.26 ID:HTcxHH+q0
ヒロ子「ハム太郎!」
ハム「ロコちゃん!助けに来てくれたのだ!」
ヒロ子「よかった、まだ生きてた!」
春名一家の船旅に連れて来られたハム太郎……
アカギも乗っていたその船が転覆……
春名家はなんかうまく救出されて2週間ハム太郎を捜索していた
なんかそんな設定っ……!まさに圧倒的こじつけっ……!
369 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:25:07.45 ID:HTcxHH+q0
アカギ「助けが来たか……」
ヒロ子「大丈夫ですか?」
アカギ「ああ……なんとかな」
ヒロ子「あなたがハム太郎を守ってくれたんですね……本当にありがとうございました!」
ハム「途中いじわるもされたけど仲良くなったのだ」
アカギ「ククク……お前ハム太郎って言うのか」
ヒロ子「はい、ハム太郎がお世話になりました」
こうしてアカギとハム太郎無事本土にたどり着いた……
378 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:32:19.51 ID:HTcxHH+q0
ヒロ子「それではさようならアカギさん」
アカギ「ん?ああ……これ少ないけど」
ヒロ子「えっ……封筒?」
アカギ「これでハム太郎にひまわりの種でも買ってやってくれ」
ヒロ子「あ、はい……」
ハム「ひまわりの種って聞こえたのだ……お腹いっぱい食べたいのだ!」
ククク……じゃあなハム吉……
とっとこ走れハム吉っ……!
アカギ「ククク……お前ハム太郎って言うのか」
おわり
アカギ「ん?こいつほっぺたが……」
ハム太郎「ひっ、ひまわりの種が落ちるのだ!」
アカギ「ククク…なるほどそんなところに食料を隠してたってわけか」
ハム太郎「かっ!返すのだ!」
アカギ「ひまわりの種か、まぁ食えないことはないか……」
ハム太郎「それはボクのなのだ!」
アカギ「ん?なんだ……返せって言ってるのか……?」
ハム太郎「返さないとひどいのだ!」
アカギ「そうか……お前の大事な食料だもんな……」
ハム太郎「返してほしいのだ……!」
アカギ「なら、ギャンブルだ」
ハム太郎(……なにを言ってるのだ?)
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:25:57.51 ID:HTcxHH+q0
アカギ「よく聞けハムスター、非常時だ、食料は平等に分けなきゃいけない」
ハム(……?)
アカギ「このひまわりの種を勝負して取り合おう」
ハム(よくわからないけど勝負するようなのだ……)
アカギ「ここにカップが二つある、このどちらかにひまわりの種を入れる」
ハム(なんとなく言ってることがわかるのだ……)
アカギ「お前はどちらにひまわりの種が入ってるか当てる、当てたらお前の勝ちだ」
ハム(カップの中を当てればいいようなのだ)
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:28:52.20 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ククク、まずは第一試合だ」
ハム(ひまわりの種をカップに入れたのだ)
アカギ「よし、いいぜ、選べ」
ハム「こんなの簡単なのだ、ひまわりの種は匂いでわかるのだ」
アカギ「そっちでいいのか?」
ハム「確認を取っているのだ、もちろんこっちでいいのだ」
アカギ「じゃあ、カップオープン……」
ハム「見るまでもないのだ、ボクの勝ちなのだ」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:31:47.84 ID:HTcxHH+q0
アカギ「正解は……こっちだ」
ハム「なっ……!そんなバカななのだっ……!」 ぐにゃ~
アカギ「ククク…残念だったな、第一戦目はオレの勝ちだ」
ハム「おかしいのだ……確かにこっちから匂いがしたのだ」
アカギ「さて、第二戦目だ」
ハム「今度は慎重にやるのだ……」
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:34:37.69 ID:HTcxHH+q0
ハム「くんくん……」
アカギ(ククク……やはり獣……匂いで当てに来たか)
ハム「こっちなのだ!」
アカギ「そっちでいいのか、じゃあオープンだ」
ハム「………っ!?」
アカギ「ククク、ハズレだ……ハム吉」
ハム(ぐっ……!)
ハム太郎痛恨の2連敗っ……!
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:38:27.15 ID:HTcxHH+q0
ハム「おかしいのだ……こんなバカなことが連続で続くなんて変なのだ……」
ハム太郎に違和感……
しかしこの時ハム太郎は気づかない……
アカギが罠をしかけたことを……
アカギ「さて、三回戦といこうか」
ハム(そうなのだ、次は匂いのないほうを選んでみるのだ)
アカギ「さぁ、選べハム吉」
ハム(もう騙されないのだ……今度は逆を選ぶのだ、次こそボクの勝ちなのだ……)
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:41:29.60 ID:HTcxHH+q0
ハム「こっちなのだ!」
アカギ(ククク……)
ハム(なんなのだ……この笑いは……)
アカギ「そっちでいいのか?」
ハム(まさか、裏の裏をかいて今度は匂いがあるほうが正解……いや、そんなことはないのだ)
アカギ「じゃあオープ……」
ハム「ま、待つのだ!」
アカギ「……?なんだ、変えるつもりか……」
ハム(ど、どうすればいいのだ……ここは変えるべきか……そのままで行くか迷うのだ)
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:46:05.99 ID:HTcxHH+q0
アカギ(ククク……迷走しているなハム吉)
ハム(ぐぐっ……)
アカギ(お前が迷えば迷うほど……オレの術中……お前はもう抜けられない、この罠から)
ハム「やっぱりそのまま匂いのない方にするのだ!」
アカギ「そっちでいいのか、じゃあ……開けるぜ」
ハム(匂いなしのほうなのだ……今度は絶対に……)
カップオープン!
ハム「……なっ!?」
アカギ「ククッ!」
ハム「また……負けたのだ……」
アカギ「ヘタに考えたのが……お前の敗因だ」
ハム(この人間……悪魔じみてるのだ)
77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:51:18.90 ID:HTcxHH+q0
ハム(おかしいのだ……まるでこちらの意図を読まれているかのようなのだ)
アカギ「四回戦だ、さぁ選べハム吉」
ハム「もう、負けるわけにはいかないのだ……」
ハム太郎三度の苦渋を舐めさせられ真剣に挑むっ……!
ハム「こっちなのだ!」
アカギ「残念だったな」
ハム「そんなっ……またハズレたのだ!」
ハム太郎っ……!再び煮え湯を飲まされるっ……!
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:56:53.98 ID:HTcxHH+q0
アカギ(こんな簡単なトリックにひっかかるかね……)
ハム「ぐぅぅ……くやしいのだ……」
アカギ「ククク……まぁ今までのは冗談だ」
ハム「……?」
アカギ「返してやるよ……ひまわりの種」
ハム「なんなのだ?返してくれるようなのだ……」
アカギ「悪いが今までちょっとだけイカサマをさせてもらった」
ハム「……?」
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:00:03.06 ID:HTcxHH+q0
アカギ「お前が選んだほうのカップ、開けてやる」
ハム「……っ!?」
そのときハム太郎に電流走るっ!
ハム「入っていたのだ……!こっちのカップにもっ……!」
アカギ「ククク……まぁ……そういうことだ」
ハム(選んでないほうだけを開けてそっちに種があれば……必然逆には入ってないと思い込むのだ……!)
アカギ「ようやく気づいたか……?」
ハム(ボクは……遊ばれてただけなのだ……)
アカギ「ククッ……ハハハハッ!」
94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:03:13.03 ID:HTcxHH+q0
アカギ「まぁ……冗談はこのへんにして……」
ハム「………ひどい人間なのだ」
アカギ「次はいよいよ真剣勝負といこうか」
ハム(……また勝負するようなのだ)
アカギ「心配するな、次はちゃんとやってやるよ」
ハム「この人間……すごい自信たっぷりなのだ……」
アカギ「じゃあ行くぜ、次はがんばって当ててみろ」
ハム(今度は大丈夫なのだ、二者択一なら半分は勝つのだ)
103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:10:03.90 ID:HTcxHH+q0
アカギ「オープン」
ハム「また負けたのだ……12連敗なのだ……」
アカギ「ククッ、まったくツイてないなハム吉」
ハム「まるでこちらの考えを読まれているようなのだ…」
アカギ「さて、今日はもう眠くなった、続きは明日にしよう」
ハム(この人間寝る気なのだ……)
アカギ「それじゃまた明日な……(ゴロ」
ハム(眠ったようなのだ……これはもしかして……)
ハム太郎、アカギの眠りを確信するっ……!
ハム太郎に訪れた絶好のチャンス!垂涎の好機っ……!
119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:18:29.51 ID:HTcxHH+q0
ハム「今なら、ひまわりの種を取り返せるのだ……」
アカギ「Zzzzz…」
ハム「眠ってる間に種を奪い……あとは隠せばこっちのものなのだ」
ハム太郎、アカギが眠りについた隙をついて
種の奪還に挑むっ……!
ハム「んっ……?見つからないのだ……匂いもしないのだ…」
ハム太郎……アカギの体を物色するも発見できないっ……!
ハム「そんな……おかしいのだ……」
しばらく考えた末、ある異変に気づくっ……!
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:25:25.59 ID:HTcxHH+q0
ハム「こ、これは………」
ざわ……
ハム「ここ……土を掘った跡があるのだ……」
そう、アカギはひまわりの種を土に埋めていたのだっ……!
ハム「こちらがやろうとしたこを先にやられたのだ……」
ハム太郎の戦略、あっけなく轟沈!
ハム「ぐっ……くやしいのだ……(ボロ…ボロ…」
140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:30:57.68 ID:HTcxHH+q0
アカギ「朝か……」
ハム「くぅ……(ボロ……」
アカギ「腹減ったな……」
ハム「ボロ…ボロ…」
アカギ「ひまわりの種でも食べるか……」
ハム(あっ!ボクの種が食べられるのだっ!)
アカギ「うし……うし……」
ハム(ああああっ…!?)
アカギ(むしゃ……くちゃ……)
ハム(ひ、ひどいのだ……)
アカギ「ククク……けっこううまいもんだな」
ハム「うぅ……うぅ……(ボロ……」
151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:34:30.18 ID:HTcxHH+q0
ハム「ずるいのだ!ボクにも食べさせるのだ!」
アカギ「……?」
ハム「さっさと出すのだ!ひまわりの種っ!」
アカギ「なんだお前も食べたいのか……?」
ハム「食べたいのだっ!」
アカギ「まぁ……本来ならくれてやりたいとこだが……」
ハム「……?」
アカギ「種は、自分の力で手に入れろよ」
ハム(ダメなのだ、とてもくれる気がなさそうなのだ……サービス……サービスしてほしいだ!)
アカギ「さて、今日はまた別のギャンブルでもしてみるか……」
159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:38:56.08 ID:HTcxHH+q0
アカギ「実はここに麻雀牌がある……」
ハム「なんなのだ……大きな箱を取り出したのだ……」
アカギ「まぁ……ハム吉にはさすがに麻雀はできないだろうから……」
ハム「………なにをするつもりなのだ?」
アカギ「9(ナイン)で勝負だ」
ハム(よくわからないけどあれを使って勝負するようなのだ)
170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:43:14.11 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ククク……今までは種1個の取り合いだったが次はそうはいかない」
ハム「……なにをするきなのだ?」
アカギ「9(ナイン)で稼いだ点数分種を獲得するってのはどうだ?」
ハム(なにか危険な予感がするのだ……)
アカギ「そうか、オッケーか、それでこそ男だ」
ハム(なにか勝手に話しが進んでるようなのだ……)
アカギ「9(ナイン)のルールは簡単だ、1~9までの牌を一つ選び数字の大きいほうが勝ち」
ハム(……?)
アカギ「9で8に勝てば一気に17個の種をゲットできる、わかったか?」
ハム(よくわからないけど勝負には負けられないのだ……)
178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:46:49.08 ID:HTcxHH+q0
アカギ「じゃあ軽く模擬戦をやってみるか」
ハム(この1~9のどれかを選べばいいようなのだ)
アカギ「じゃあオレはこれだ」
ハム(数字の大きいこれにするのだ)
アカギ「決まったようだな……じゃあオープンだ」
ハム太郎
__
│九│
│萬│を選択
━━━
対してアカギ……
ハム(この1~9のどれかを選べばいいようなのだ)
アカギ「じゃあオレはこれだ」
ハム(数字の大きいこれにするのだ)
アカギ「決まったようだな……じゃあオープンだ」
ハム太郎
__
│九│
│萬│を選択
━━━
対してアカギ……
184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:49:42.39 ID:HTcxHH+q0
アカギの選んだ配は……
__
│一│
│萬│
━━━
アカギ「やるな、お前の勝ちだ」
ハム「勝った……のだ?」
アカギ「本来ならこれで1+9で10個種を手に入れられる」
ハム(よくわからないけどこの勝負ならイケそうなのだ!)
192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:55:07.73 ID:HTcxHH+q0
アカギ「じゃあ本番だ……」スッ
アカギ牌を1枚選ぶ
対してハム太郎も選ぶっ……!
ハム「ここはハムの『八』なのだっ……!」
アカギ「決まったようだな、じゃあ……オープン」
アカギが選んだ牌は……
__
│九│
│萬│
━━━
アカギ9で8を刺す、完璧な勝利!
アカギ牌を1枚選ぶ
対してハム太郎も選ぶっ……!
ハム「ここはハムの『八』なのだっ……!」
アカギ「決まったようだな、じゃあ……オープン」
アカギが選んだ牌は……
__
│九│
│萬│
━━━
アカギ9で8を刺す、完璧な勝利!
203 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:02:22.22 ID:HTcxHH+q0
アカギ「まずは17個だ……」
ハム(どうやら負けたようなのだ)
アカギ「種は残り53個だ」
ハム(心配いらないのだ、このゲーム……どうやら最低1回は勝てるようになってるのだ)
アカギ「じゃあ二回戦だ」
ハム(これなのだ、この9なら絶対に勝てるのだ)
アカギ「決まったようだな、オープンだ」
アカギの牌は1萬……!
アカギ「ククク……お前の勝ちだ、もってけ10個だ」
ハム「やったのだ!遂に……遂に手に入れたのだ!」
218 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:06:45.90 ID:HTcxHH+q0
ハム(うれしいっ……!念願の……ひまわりの種っ……!)
ハム太郎の脳内をかけめぐるっ……!
ドーパミン……βエンドルフィン……!チロシン……!
エンケファリン……!セロトニン……!ノルアドレナリン……!
まさにっ……桃源郷っ……!至福の……極みっ……!
アカギ「ククク……三回戦だ」
ハム太郎(今のボクなら……全然負ける気がしないのだ!)
アカギ「オープン……」
224 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:13:18.65 ID:HTcxHH+q0
勝負結果
回戦 アカギ ハム
1 ○9 ×8
2 ×1 ○9
3 ○6 ×5
4 ○2 ×1
5 ○3 ×2
6 ○4 ×3
7 ○7 ×6
8 ○8 ×7
9 ○5 ×4
総合得点
アカギ 80点
ハム 10点
233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:16:14.88 ID:HTcxHH+q0
アカギ「80対10か、なかなか良い勝負だったなハム吉」
ハム(負けたようなのだ……でも10個手に入ったからいいのだ」
アカギ「しかし……」
ハム(ん?なにかよくない予感がするのだ……)
アカギ「さっき言ったようにひまわりの種は全部で70個しかない」
ハム「なにか数字を言ってるようだけどよくわからないのだ……」
アカギ「90個あればお前にも10個あげられるが……」
ハム「なんだ……なにを言っているのだ……?」
ざわ…
ざわ…
240 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:19:03.62 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ここはやはり勝ち分を差し引くしかないな……」
ハム「よくわからないけど早く勝ち分をよこすのだ」
アカギ「80-10=70」
ハム「……?」
アカギ「つまり……オレが70個、お前の取り分はゼロだ」
ハム「あっ!ひまわりの種がっ……!」
アカギ「ククク、悪く思うなよ……」
ハム(なぜだっ……!なぜボクばかりがこんな目に合うのだ……!)ぐにゃ~~~
257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:26:44.76 ID:HTcxHH+q0
一週間後……
アカギ「ふぅ、なかなか助けがこないなハム吉」
ハム「あばばばば………おびょびょびょびょ……」
アカギ「お前も大分消耗してきたようだな」
ハム(なにも食べずに1週間が経ったのだ……)
アカギ「まぁ、お互いがんばろうぜ」
ハム(この人間が種を奪ったのが原因なのだ……)
アカギ「うし……うし……くちゃ……むしゃ……」
ハム(また種をうまそに食べてるのだ……憎いのだ……こうなったら……)
ハム太郎にある決意が芽生えるっ……!
それは決意というより……殺意!
ハム太郎意を決してアカギに飛びかかるっ……!
262 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:30:27.55 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ハハッ、じゃれるなよハム吉」
ハム(こいつの腕を食いちぎってやるのだ!)
アカギ「ハハハッ、くすぐったいぞハム吉」
ハム「カリカリカリカリ!」
アカギ「ん?なんだ……?そんなに噛みついてどうした?」
ハム「カリカリカリカリ!!」
アカギ「ククク……そうか、そういうことか……」
ハム「カリカリカリカリ!!!」
アカギ「オレと腕一本賭けて勝負がしたいっていうわけか……良い覚悟だハム吉」
ハム(ゾク…ゾク……なにかいけないスイッチを踏んだ気がするのだ……)
ざわ……
ざわ……
284 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:43:51.82 ID:HTcxHH+q0
アカギ「さてギャンブルの方法だが……」
ハム(またなにか勝負になったようなのだ)
アカギ「たまたまここにルーレットを持ってきている」
ハム(なにかでかいのが出てきたのだ)
アカギ「ククク、まぁそんな不安そうな顔をするな、ルールは簡単だ」
ハム(一体なにをするつもりなのだ……)
アカギ「これを回して玉を転がし玉の落ちたルーレットの目を当てる、それだけだ」
ハム(なにを言ってるのかさっぱりなのだ)
アカギ「もしオレが負けたら腕一本くれてやろう……」
ハム(……?)
アカギ「ただし、お前が負けたら……お前をまるごと食う、いいな?」
ハム(うっ……なにか命にかかわることをしようとしてるのだ……)
ざわ……
294 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:48:09.50 ID:HTcxHH+q0
アカギ「賭けるのは二択だ、赤か、黒か」
ハム(シート状のものがあるのだ……きっとここに乗るってことなのだ…)
アカギ「ハム吉は赤か、じゃあオレは黒だ」
ハム(この勝負……勝たなくちゃ……まずい気がするのだ……)
アカギ「じゃあ、回すぜ?」
ハム「おおっ!すごいのだ!丸いものが回ってるのだ!」
アカギ(ククク……)
301 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:53:12.07 ID:HTcxHH+q0
アカギ(ハム吉、悪いがこの勝負……すでにオレの意のままにある……)
カラ……
カラカラ……
アカギ(オレが狙った目は……既に決まっている)
アカギが安堵に浸っていたそのときっ……!
アカギの予想を超える事態は起きたっ……!
ハム「回っていて楽しそうなのだ!」
アカギ「なっ……!?」
ハム「ボクはハムスターだから回るものを見るとっ……!走りたくなるのだっ……!」
アカギ「……とっとこ走ってる……ハム吉がっ……!?」
アカギハム太郎の意外な行動に茫然自失っ……!
314 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:57:20.68 ID:HTcxHH+q0
ハム「うはぁぁぁぁああああ!」
走るハム太郎っ……!
正しいっ……走り方っ……!
ハム「ほぉぉぉぉおおおお!!!」
アカギ(まさか……こんな手があるとは……)
ざわ……
ざわ……
アカギ「ククク……良いだろう……もし赤が来たら……そのときは……くれてやるっ!オレの腕っ!」
ハム「ふぉぉぉぉおおお!!!」
とっとこ走るっ……ハム太郎っ……!
まさにっ……圧倒的走りっ……!
326 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:01:27.07 ID:HTcxHH+q0
そして遂に……ルーレットの目が出るっ……!
玉の落ちた先は…………「00」
どちらも負けっ……!
つまりは引き分けっ……!
アカギ「なっ………」
ハム「ふぅ楽しかったのだ……」
アカギ「ククク……」
ハム「……?」
アカギ「ハハハハッ!!」
ハム「……なんなのだ?」
アカギ「ハハハハッ!やるなハム吉!」
ハム「…?……??」
334 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:07:17.36 ID:HTcxHH+q0
アカギ「気に入ったぜ、ハム吉……」
ハム「なっ、離すのだ!」
アカギ「これは褒美だ、とっておけ」
ハム「なんなのだ?ひまわりの種……なぜ渡すのだ?」
アカギ「いや、褒美というよりは……そうだな友情の証ってとこだな」
ハム「なんだかよくわからないけど……ひまわりの種をもらえたのだ!やったのだ!」
アカギ「そんなにうれしいか」
ハム「いただきますなのだ!カリカリカリカリ」
アカギ「ククク、もっと欲しければくれてやる……」
341 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:11:55.21 ID:HTcxHH+q0
さらに一週間後……
アカギ「救援が来ないな……」
ハム「種が完全になくなったのだ……おなかすいたのだ」
アカギ「さすがに腹減ったな……」
ハム「もうダメなのだ……」
アカギ「このままここでくたばるのかもな……」
アカギが死を覚悟したその時……
遂に……救援の船が来たっ……!
僥倖っ!まさに僥倖っ!
船「ボ~~~~」
349 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:16:26.26 ID:HTcxHH+q0
ヒロ子「ハム太郎!」
ハム「ロコちゃん!助けに来てくれたのだ!」
ヒロ子「よかった、まだ生きてた!」
春名一家の船旅に連れて来られたハム太郎……
アカギも乗っていたその船が転覆……
春名家はなんかうまく救出されて2週間ハム太郎を捜索していた
なんかそんな設定っ……!まさに圧倒的こじつけっ……!
369 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:25:07.45 ID:HTcxHH+q0
アカギ「助けが来たか……」
ヒロ子「大丈夫ですか?」
アカギ「ああ……なんとかな」
ヒロ子「あなたがハム太郎を守ってくれたんですね……本当にありがとうございました!」
ハム「途中いじわるもされたけど仲良くなったのだ」
アカギ「ククク……お前ハム太郎って言うのか」
ヒロ子「はい、ハム太郎がお世話になりました」
こうしてアカギとハム太郎無事本土にたどり着いた……
378 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:32:19.51 ID:HTcxHH+q0
ヒロ子「それではさようならアカギさん」
アカギ「ん?ああ……これ少ないけど」
ヒロ子「えっ……封筒?」
アカギ「これでハム太郎にひまわりの種でも買ってやってくれ」
ヒロ子「あ、はい……」
ハム「ひまわりの種って聞こえたのだ……お腹いっぱい食べたいのだ!」
ククク……じゃあなハム吉……
とっとこ走れハム吉っ……!
アカギ「ククク……お前ハム太郎って言うのか」
おわり
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