233: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 17:28:25.00 ID:YOdGxbKTP
上条「御坂はゲコ太が好きなのか」
美琴「そーよ、1にゲコ太2にゲコ太、3・4もゲコ太で5に当麻」
上条「えっ」
美琴「いろいろあったのよ、いろいろ。それまで蛙なんて眼中になかったんだけどねー」
上条「ほう、眼中になかった蛙に一目惚れするきっかけとは?(気のせいか……)」
美琴「聞きたい?(この鈍感……)」
上条「暇なのでぜひ」
美琴「あれは私が8歳のころ……、迷子になったとき、着ぐるみゲコ太に助けられたのが始まりで……」ポワワン
引用元: ・上条「御坂はゲコ太が好きなのか。」
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238: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 19:52:28.64 ID:YOdGxbKTP
美琴「まだ街に出たばかりで、迷子になっちゃってね」
上条「ふむ」
美琴「その時、ちょっと年上の男の子に声かけられたのよ」
上条「8歳の頃の年上っつーと10歳くらいか」
美琴「うん。最初は親切っぽかったんだけど、だんだんナンパっぽくなっちゃってさ」
上条「10歳で年下ナンパするなんてなかなかの行動力だな」
美琴「そこで助けてくれたのがゲコ太のTシャツを着た男の子だったのよ、この子もちょっと年上だったわね」
上条(………あれ?)
美琴「なんか幻想がどうのって訳わかんないこと言いながらナンパしてきた子と喧嘩になっちゃって」
上条「……………」
美琴「そのナンパっ子は幼いながら凄い能力者だったんだけど、どういうわけかその子、勝っちゃったのよね」
上条「………ナンパっ子の容姿は?」
美琴「いま思うとなかなかイケメンだったわね、なんていうか、ビジュアル系?って感じ。肌も髪も白くて、赤い瞳してた」
上条「へ、へぇー……」
239: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 20:03:56.10 ID:YOdGxbKTP
美琴「まだ8歳だった私は、そのゲコ太っ子が凄くかっこよく見えてねー……。そのあと一緒に知ってる道まで案内してくれたの」
上条「あは、は、そりゃ良い子だな……」
美琴「お礼言おうと思ったんだけど、その男の子はさっさと帰っちゃって。名前も聞かなかったから結局わからずじまい」
上条「それ以来、ゲコ太に惚れたと」
美琴「うん、でも………」
上条「でも?」
美琴「もしかしたら私、ゲコ太を通してあの男の子を見てるのかも」
上条「…」ドキッ
美琴「見慣れない街で不安いっぱいで……。そんななか助けてくれた私のヒーロー。ゲコ太を見てると心が暖かくなるのよ」
上条「…」ドキドキ
美琴「いま思うと、アレが私の初恋だったのかも」ニコッ
上条「」ズキューン
241: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 20:15:01.54 ID:YOdGxbKTP
美琴「もちろん見つからなかったから失恋ってことになるんだけどね」テレテレ
上条(可愛い……)ドキドキ
美琴「こんなとこかな、ちなみにその時の私には癖毛があったみたい。まぁ、打ち止めと同じね」
上条「……今もゲコ太が好きってことは、まだそいつを好きってことだよな?」
美琴「そうね……、確かにそうかも」
上条「そうか……。その男の子は惜しいことをしたな」ドキドキ
美琴「まったくよ、この御坂美琴の心を振り回すなんて。………あ、そろそろ門限だし帰らなきゃ」
上条「おー、もうそんな時間か」
美琴「じゃーまたね。あ、最後にもうひとつ」
上条「どした?」
美琴「その、あ、アンタだって、私のこと助けてくれたし、けっこう心の支えになってるんだからね?」
上条「お、おぉ……。じゃ俺からもひとつだけ」
244: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 20:25:08.76 ID:YOdGxbKTP
じゃ、喧嘩の件は後に両親から伝えられたということで
美琴「な、なによ……?」
上条「………その男の子も、実はその時に御坂に一目惚れしてたりするかもな」
美琴「はぁ? なんでアンタがそんなこと……」
上条「ま、いいや。ほら、暗くならないうちに帰らないと、またスキルアウトの丸焼きを作るはめになるぞー」
美琴「わ、わかってるわよ」
上条「またなー」
美琴「うん」
…
美琴「ゲコ太っ子かぁ、懐かしいなぁ……」
美琴(いま思うとあの男の子って当麻にそっくりね………)
美琴(あの時……)ポワポワ
245: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 20:30:53.05 ID:YOdGxbKTP
…
美琴(8歳)「ふぇえ、お家わからなくなっちゃったよぅ……」
???(あ、あの子可愛い……)
???「おい、オマエ」
美琴(8歳)「だーれ?」
???「俺かァ? 俺はなァ、この学園都市の最強ってやつだァ」
美琴(8歳)「最強? すごーい。でも私とあまり(歳)変わらないよね?」
???「10歳だからオマエよりは年上だっての、敬語使え敬語」
美琴(8歳)「じゃあ2つ年上だね」ニコッ
???「お、おォ……/// で、なンかあったのかァ?」
美琴(8歳)「うーん、お家わからなくなっちゃって……」
???「なンだ迷子かァ、なら俺の家の奴ら呼ぶか? この辺には顔利くらしいし」
美琴(8歳)「ま、迷子じゃないもん!」
???「待ってろォ、いま家の奴を……」ピピピ
美琴(8歳)「でも、知らない人に着いてっちゃいけないって……」
246: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 20:42:48.51 ID:YOdGxbKTP
???「大丈夫だっつーの、まァ年中白衣を着てる以外はただの人間だァ」
美琴(8歳)「でもぉ……!」
???「あァ面倒くせェな、さっさと来い」グイッ
美琴(8歳)「ふぇえ……!」グスン
???「お、おィ………」アセアセ
ゲコ太「テメェ! その子になにしてんだ!」ババーン
???「あァ? なンだオマエ?」
ゲコ太「小さい女の子を無理矢理連れてこうとしてただろ! さっさと手を離せよ、泣いてんじゃねぇか!」
???「なンだァ? この俺に指図すンのかァ?」
ゲコ太「テメェが誰だろうと関係ねぇ! さっさと手を離せ!」
???「はっ、なンなら力ずくで離してみろよ?」
ゲコ太「いいぜ、テメェが女の子を泣かせても構わねぇってんなら、まずはその幻想をぶっころす!」
美琴(8歳)「ちょ、ちょっと2人とも……!」
247: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 20:50:32.17 ID:YOdGxbKTP
ゲコ太「うらぁ!」ガシッ
???「なっ……! 反射が効かねェ!?」
ゲコ太「でやぁ!」バキッ
???「ぐっ……! ちくしょう、意味わかンねェ! なンだよコイツ!」
ゲコ太「二度とこの子に触れるんじゃねぇ!」
???「チッ……、覚えとけよォ!」スタタター…
美琴(8歳)「あの……」
ゲコ太「ん、大丈夫だったか?」
美琴(8歳)「う、うん………///」
ゲコ太「そっか、よかったよかった」ナデナデ
美琴(8歳)「ふにゃー………」パチッ
249: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 20:57:18.81 ID:YOdGxbKTP
…
ゲコ太「ほら、この道に出たらもうわかるだろ?」
美琴(8歳)「うん! あの建物が私のお家!」
ゲコ太「よかった、じゃあ俺はこれで……」
美琴(8歳)「ふぇ……行っちゃうの?」
ゲコ太「あぁ、でも近くに住んでんだしまた会えるよ」
美琴(8歳)「うん! 私ね、御坂美琴っていうの!」
ゲコ太「みことか、俺の名前は………」
…
美琴(あれ、あのあと名前聞いてたんだっけ?)
美琴(なんて言ってたっけ……思い出せない………)
美琴「気になる……」
251: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 21:09:54.29 ID:YOdGxbKTP
その後、上条の部屋。
イン「ねぇとうま、なんか帰ってきてからずっと上の空だよ?」
上条「ん、そうか?」
イン「そうだよ、私ははやく晩御飯食べたいな!」
上条「はいはい………」
…
詩菜『上条さんはねぇ、小さい時は近所の女の子に夢中で……』
上条『はぁ? 俺が?』
詩菜『いつもその子をまるでストーカーのように追っかけて、物陰から見てたんですって』
上条『ふーん、もう覚えてないなぁ……』
詩菜『ある時その女の子をかけて他の男の子と喧嘩したって聞いた時はびっくりしたんですよ?』
上条『俺がねぇ……』
252: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 21:10:51.03 ID:YOdGxbKTP
お風呂入ってくる
256: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 21:50:23.65 ID:YOdGxbKTP
詩菜『真っ白で目だけ赤い男の子にさらわれそうになってたから助けたんですって』ニコニコ
上条(真っ白で目だけ赤いって、一方通行みたいな子供だな……)
詩菜『でも当麻さん、その女の子の名前を忘れたって後悔していましたよ。ついさっき聞いた名前を忘れるなんて、さすがのウニ頭ですね』
上条『いやウニ頭は余計だから』
詩菜『その後もその子に話し掛けられず、結局それ以降話せなかったと……』
上条『ふーん………』
上条(ま、子供らしい恋のしかただよな。別に珍しいことじゃない)
…
イン「とうま! ご飯まだ!?」
上条「お、おぉ……、すまんぼーっとしてた」
イン「はやくしてね!」
257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 21:58:14.86 ID:YOdGxbKTP
『今もゲコ太が好きってことは、まだそいつを好きってことだよな?』
『そうね……、確かにそうかも』
上条「…」ボー
イン「お腹すいたー!」
『いま思うと、アレが私の初恋だったのかも』
上条(初恋………今も俺を好き……)
イン「とうまー!」
上条(あん時の御坂……可愛かったな………)
イン「ぶふぇー……」
上条「わるいインデックス、俺ちょっと出てくるから晩御飯はそこに入ってるカップラーメン食っててくれ」
イン「もうなんでもいいかも……」
259: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 22:06:18.63 ID:YOdGxbKTP
イン「どこ行くの?」
上条「遥か昔に立てたフラグを回収してくる」
イン「フラグ……?」
上条(考えてみりゃ御坂って顔はいいし、性格も俺以外にはいいみたいだし、妹達を命懸けで助けようとするくらい優しい良い娘なんだよな……)
上条(でも俺への態度は明らかに嫌悪ばかりのような……)
『けっこう心の支えになってるんだからね?』
上条「………ぐふ」
イン「……とうま?」
上条「上条当麻、出撃します」
イン「…………いってらっしゃい」ナンダヨ
261: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 22:22:14.64 ID:YOdGxbKTP
その頃、常盤台女子寮。
美琴(うー思い出せない………なんて名前だったっけ……)
黒子(お姉様……、またなにかあったのでは……)
prrrrr……
美琴「電話? もう、誰よこんな時に……」ピッ
美鈴『やっほー! 元気してるー!?』
美琴「うわー、いま一番嫌なテンション……」
美鈴『なにそれ酷い! ねぇねぇ、彼とはいまどんな感じ?』
美琴「かかか彼って……! 別ににゃにも……!」
美鈴『あはは、かっわいー! いやでも、すごく運命的だと思わない? 小さい時助けてもらったヒーローに再開だなんて!』
美琴「………へ?」
美鈴『あれ? 忘れちゃったの? ビジュアル系な男の子にナンパされた所を助けてもらったって』
262: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 22:32:34.02 ID:YOdGxbKTP
美琴「え、ちょっと待って、なんで………」
美鈴『ホントに忘れちゃったの? てっきりそれがあったからあの上条当麻くんに惚れたのかと思ってたんだけど……』
美琴「……」
美鈴『おーい………』
『うん! 私ね、御坂美琴っていうの!』
『みことか、俺の名前は……』
美琴「上条……当麻………」
美鈴『……なんか取り込んでるみたいだし、一回切るね?』ピッ
美琴「アイツ………」
『その男の子も、実はその時に御坂に一目惚れしてたりするかもな』
美琴(それって………!)
265: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 22:38:43.32 ID:YOdGxbKTP
prrrrr……
美琴(また電話……、って当麻から!?)
美琴「どどどうしよう……!」ワタワタ
黒子(ほんのり頬を染めているということは、またあの類人猿ですのね……)ハァ…
美琴「………も、もしもし?」
上条『御坂…………』
上条『話が、あるんだ』
.
272: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 23:12:58.17 ID:YOdGxbKTP
美琴「はははは話って?」
上条『大事な話なんだ。ていうかもう寮の前まで来ていたり……』
美琴「はぁ!?」
ガチャッ
上条「………おっす」
美琴「あ、アンタなにやってんのよ! 女子寮の前うろついてたら不審に思われるわよ!?」
上条「いやー、既に何回か職務質問を受けまして……」
美琴「もう! そこで待ってなさい!」
タタタ…
美琴「まったくあのバカ……!」
寮監「御坂」
美琴「ひぃっ!?」ビクーン
273: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 23:23:23.76 ID:YOdGxbKTP
寮監「門限はとっくに過ぎているんだぞ、外に出る気か?」
美琴「いいいいえ、その……!」
寮監「では今正面玄関の取っ手にかけているその手はなんだ?」
美琴「あう………」
寮監「…………外にいる不審者は御坂の知り合いか?」
美琴「え!? えっと……」
寮監「アンチスキルに引き渡してもいいんだが、常盤台の女子寮に不審者となると体裁が悪い。さっさと追い払ってこい」
美琴「え、いいんですか?」
寮監「もちろん私の監視下でだ」
美琴「はい………」
274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 23:32:29.71 ID:YOdGxbKTP
…
上条「あの、あの女性は……」
美琴「……ウチの寮監」
上条「あ、やっぱりまずかったかな?」
美琴「最悪よ。で、何の用?」
上条「あのさ、御坂」
美琴「ふぇ?」ドキッ
『その男の子も、実はその時に御坂に一目惚れしてたりするかもな』
美琴(も、もしかして……!)
上条「あのさ御坂」
美琴「は、はい!」
上条「あの、あの女性は……」
美琴「……ウチの寮監」
上条「あ、やっぱりまずかったかな?」
美琴「最悪よ。で、何の用?」
上条「あのさ、御坂」
美琴「ふぇ?」ドキッ
『その男の子も、実はその時に御坂に一目惚れしてたりするかもな』
美琴(も、もしかして……!)
上条「あのさ御坂」
美琴「は、はい!」
276: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 23:38:32.71 ID:YOdGxbKTP
上条「……ええと…………」
美琴「…」ドキドキ
寮監「…」イライラ
上条「その………あ……」
美琴「………!」ドキドキ
上条「明日、暇かな………?(ちくしょう、二人きりじゃないと言えねぇよ!)」
美琴「……あ、明日? 明日は別に……暇だけど……」
上条「ちょっと一緒にどっか遊びに行こうかー、なんて………」
美琴(え、これってもしかしてデートの誘いとか!?)
上条「あ、嫌ならいいんだけど………」
美琴「い、嫌じゃない!!」
寮監「…」イライラ
277: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 23:43:18.19 ID:YOdGxbKTP
上条「ほ、ほんとか……?」
美琴「嫌じゃない……アンタとなら……」
上条(顔赤い……やっぱり御坂は俺のこと……)
美琴「いいわよ、明日ね。付き合ったげる」
寮監「…」イライラ
上条「お、おぅ……」
寮監「…」プツン
寮監「あーーー!!! うざってぇーー!!!」
上琴「「!!??」」
寮監「なんだお前達は!! さっさとくっ付けばいいだろうがよ!! 目の前で甘い空間広げやがって!!」
美琴「あ、あの、寮監……?」
279: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 23:50:09.27 ID:YOdGxbKTP
寮監「そうだよ!! 私はなんてなァ! 色恋なんざ似合わねえししたくても不可能なんだよ!! せっかくの男もとんだババアに奪われちまってよお!!!」
美琴「ひぃぃ……」ガクブル
寮監「はい! デートの約束はできた! 終わり! とっとと帰れ不審者!!」
上条「え、でも……」
寮監「肉団子とタタキ、どっちがいい?」
上条「すんませんでした!! じゃあ御坂、明日な!」
美琴「あ、うん………」
寮監「………………………さて、御坂」
美琴「ひっ!!」ビク
寮監「門限を過ぎているというのに、外に出たな?」
美琴「え、それは寮監が………!!」
282: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/26(日) 23:58:04.97 ID:YOdGxbKTP
寮監「ん? 私がいつ許可を出した?」ニッコリ
美琴「な、なによ嫉妬してんの!?」
寮監「御坂」
美琴「ひぅっ……!!」ビクーン
寮監「この際、男が駄目なら女に走るべきか……」ボソッ
美琴「………………………………はい?」
寮監「御坂」
美琴「」ゾワッ
寮監「今日は一晩かけて縦社会というものを教えてやる」
美琴「や………やだ………やだよぅ………」
寮監「さぁ、行くぞ」ガシッ
美琴「く、黒子ーー!! 助けてぇ!!」
黒子(申し訳ありませんお姉様、黒子では力になれませんの……)ガクブル
美琴「な、なによ嫉妬してんの!?」
寮監「御坂」
美琴「ひぅっ……!!」ビクーン
寮監「この際、男が駄目なら女に走るべきか……」ボソッ
美琴「………………………………はい?」
寮監「御坂」
美琴「」ゾワッ
寮監「今日は一晩かけて縦社会というものを教えてやる」
美琴「や………やだ………やだよぅ………」
寮監「さぁ、行くぞ」ガシッ
美琴「く、黒子ーー!! 助けてぇ!!」
黒子(申し訳ありませんお姉様、黒子では力になれませんの……)ガクブル
284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 00:05:19.95 ID:7LPuPK9bP
…
上条「はぁ……、結局言えなかったな……」
上条(でも御坂の態度からして、俺に好感を持ってくれていることは間違いないようだ)
上条(明日………、か)
上条(とっさにそう言ったけど………)
上条「俺ってこんなに意気地なしだったか………?」
上条(小さいころから能力者に立ち向かって女の子を助けるほど、度胸のある男だったはずだろ?)
上条(それに今日の俺は俺じゃない。ちょっぴり悪ノリな上条さんだ)
上条「あの寮監とやらにも勝てる………はず!!」
上条「待ってろよ俺の運命の人!!」
285: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 00:12:24.44 ID:7LPuPK9bP
…
寮監「く………! 御坂、おとなしく罰を受けろ!!」
美琴「いや! いやぁ!」バチバチ
寮監「能力を使ったな!? 罰を延長する!!」
美琴「やだ! 誰か………、誰か助けてよぉ!!」バタバタ
生徒達「「「ゴクリ…………!」」」
寮監「ふ、いま私が離れれば、すでに獣と化した他の生徒達に食い物にされることになるぞ?」
美琴「う、嘘でしょ……」
生徒「御坂様ハアハア……」
寮監「さぁおとなしく………………………………、ん?」
286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 00:18:33.79 ID:7LPuPK9bP
美琴「ふぇ………?」
寮監「はぁ…………、どうやらまた不審者が来たようだ」
美琴「アイツが!?」
寮監「あれほど脅しをかけたというのに、また来るとは面白い。御坂、出迎えてやれ」
美琴「は、はい……」ガクブル
美琴(な、なんか一時的には助かったけど、さらにひどいことになるような……)
上条「………おっす」
美琴「………なにやってんのよ」
上条「いやー、このままでは上条さんは引き下がれないなーと」
寮監「ほう?」キラン
289: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 00:28:30.57 ID:7LPuPK9bP
上条「大事な話があるんだ、御坂」
美琴「はひぃ………」ドキドキ
寮監「面白い、貴様は常盤台を敵に回してでもその意志を貫くというのだな?」
生徒達「私たちのお姉様に手を出したら……!!」ゴゴゴ…
上条「あは、は………、逃げ切れるかなー………」ガシ←美琴を抱き上げた
美琴「……はぇ?」
上条「………逃げる!!」ダッ!
美琴「えぇぇーー!?」
タタタ………
寮監「ふ、おもしろい、非常に面白い」キラリ
生徒達「寮監様、わたくし達はどうすれば……?」
290: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 00:33:09.44 ID:7LPuPK9bP
寮監「白井」
黒子「はいですの」
寮監「ジャッジメントでもあるお前が今回、リーダーとなれ。陣頭指揮は私がとる」
黒子「了解しましたわ、かならずやお姉様をあの類人猿から取り戻してみせますの」
寮監「ふふ、ふ…………戦争だ……」
生徒達((…………怖い))
327: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 18:56:57.91 ID:7LPuPK9bP
…
タタタ…
美琴「ちょっと! もう降ろして……!」
上条「嫌だ! ここで止まったら確実に捕まっちまう!」
美琴「あ、アンタ全員レベル3以上の常盤台から逃げられると思ってんの!?」
上条「逃げ切れなくても……!」
上条(告白する時間さえ確保出来れば……!)
美琴「もう……、 明日の朝刊の見出しは確定ね! 『無能力少年、夜中の常盤台女子寮から生徒をさらう!!』」
上条「……」ピタッ
美琴「……うわぁ! ちょっと、いきなり止まんないでよ!(コイツの手が……! 手が変なトコに当たって……!)」ビクッ
上条「ど、どうしよう………遂に俺も性犯罪者……!」ガタガタ
美琴「はぁ……、逮捕は確実ね……(さ、さりげなく首に手をまわしてみたり……///)」
上条「……………いや、それでも!」シャキーン!
美琴「ひゃぁぁ!///」ビクーン!
328: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 19:04:08.36 ID:7LPuPK9bP
黒子「見つけましたわ! あそこですの!」ヒュン
上条「チッ……! もう少し辛抱してくれ!」ガバッ←抱き直した
美琴「あっ……そこはだめぇ……!///」
黒子「お、ぉぉぉおぁおおのれこの類人猿んん!! 即座に行為に及ぶとはぁぁあああ!!」
寮監「ふ、ふふ………いいなぁ……若者は………」ヒタヒタ
上条「うぉぉ魔術師より怖ぇぇえええ!!」
美琴「ふにゃー……///」バチバッチン
上条「おぉぉこっちも怖ぇぇええ!?」
マチヤガレデスノー! オネェサマヲカエセー!
マテルカァウォォオオ……フニャー…ウギャアァァ!?
………
……
…
330: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 19:11:50.34 ID:7LPuPK9bP
美鈴「………それで、美琴はついさっき思い出したみたいで」
詩菜「あらあら、当麻さんも忘れてたみたいですよ?」
美鈴「あはは、やっぱり似た者同士なのかな?」
詩菜「なにはともあれ、これで元通りですねー……」
……
………
深夜、いつかの鉄橋にて。
上条「はぁ……やっと撒いたか……」
美琴「ふにゃ……」パチッ
上条(どうやら放電し尽くしたみたいだな……)
上条「おーい、御坂ー」
美琴「ふにゃあ……?」
上条「………(可愛い、けどいつ追いつかれるかわかんねぇし)」
331: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 19:18:49.79 ID:7LPuPK9bP
美琴「ふにゅぅ………」ポワポワ
上条「おーい、“美琴”さーん」
美琴「……!!?」ガバッ!
上条「おぉ、戻った戻った」
美琴「………え!? ふぇ!?」キョロキョロ
上条「こっちこっち」チョイチョイ
美琴「あ………///」
上条「意識ははっきりしてるな?」
美琴「あ、あの……//」
上条「ん?」
美琴「とりあえず、降ろして………///」
上条「お、おぉ、わりぃわりぃ」
333: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 19:34:06.85 ID:7LPuPK9bP
…
美琴「で、なんでこんなことしてんのよ?」
上条「えーと……」
美琴「常盤台全体を敵に回しちゃって。タダじゃ済まないわよ?」
上条「いや、それでもお前に言わなきゃいけないことがあってな」
美琴「はぁ?」
上条「ほら、昼間の話………」
美琴「昼間……」ドキッ
上条「いろいろ、思い出してしまってさ」
336: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 19:45:06.66 ID:7LPuPK9bP
上条「お前か言ってたゲコ太っ子ってやつな、アレ実は俺なんだ」
美琴「へ、へぇ………」
上条「そういうことなんだ」
美琴「そうなんだ……」
上条「……」
美琴「……」
上条「うん、じゃ」
美琴「あ、うん、またね………」
上条「また明日なー……」スタタター…
美琴「……」
黒子「………あ、お姉様! ……………あら? あの類人猿は?」
美琴「帰っちゃった……」
黒子「……はぁ?」
338: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 19:53:34.41 ID:7LPuPK9bP
黒子「ならば何故お姉様をこのような所まで連れてきたんですの?」
美琴「さぁ………」ボー…
寮監「そうか、不審者がいなくなったのならちょうどいい。帰って罰の続きだ」ガシッ
美琴「」ゾワワッ
生徒達「お姉様……」ハァハァ
美琴「ちょ、ちょっとなんでみんな……!」
黒子「レベル5であるお姉様を好きに出来るのは寮監くらいしかいませんもの。かくいう私も……」ハァハァ
美琴「い、嫌ぁ! 離して………!」
寮監「ふん、抵抗するならばすればいい。それもまたいい」
340: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 20:04:33.24 ID:7LPuPK9bP
上条「って違うだろ俺ぇぇええええ!!!!」ドドド…
生徒達「……!?」ビクッ
黒子「な……! 戻ってきましたの!?」
上条「あぶねぇ……! ついいつものノリで帰るとこだったぜ……!」
美琴「あ、アンタ………!」
上条「よう御坂、悪かったな、ここで帰っちゃ俺、ヒーローじゃなくなっちまうもんな」
美琴「な……!///」ボフン
上条「さぁ、御坂から手を離しな。どけなきゃ力ずくで離させることになるぜ……」キリッ
美琴(な、なんかよくわかんないけどカッコイイ……///)
寮監「ふ………ふふ…………ふ………」
美琴「!!?」ビクッ
寮監「面白い………ふふ…………」
生徒達(怖い……)
342: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 20:16:29.56 ID:7LPuPK9bP
寮監「そうか、お前は常盤台女子寮の能力者約100人近くを相手に勝てる気でいるのか……」
上条「へん、かつて一方通行さえ破ったこの右手さえあれば……!」
寮監「さらにこの私にも勝てる気でいるんだな?」
上条「……」チラ
美琴「……」ガタガタ
上条「…………なぁ、御坂。あの人ってどれくらい強い?」
美琴「……めちゃくちゃ強いわ」ガクブル
上条「………めちゃくちゃ強い?」
美琴「……わけわかんないくらい強いわ」
上条「………俺、勝てるかな?」
美琴「……」
上条「………なんで目を逸らすんですか御坂さん?」
寮監「さぁ、どうする?」
上条「………えーと」
348: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 21:33:04.15 ID:7LPuPK9bP
美琴「大丈夫! アンタなら勝てる!」
上条「マジか!」
美琴「マジよ! アンタなら勝てる、だってアンタは私のヒーローなんだもん!」
上条「そ、そうだよな! 神の右席にだって張り合えたんだ、俺は強いんだ!」
寮監「ほう、ならばかかってこい」
黒子「寮生一同も全力を持ってお出迎えしますわ」
上条「よし、行くぞこのやろぉ!!」
美琴「頑張って!」
353: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 21:54:21.44 ID:7LPuPK9bP
…
上条「マジすいませんでした。世の中なめてました、すいませんでした」ドゲザ
寮監「最近の男にしてはなかなかだったが、私に勝とうなど10年早い」
上条「てゆうか相手が女の子って卑怯だろ! 殴れるわけねぇじゃん!」
黒子「言い訳とは見苦しい、負け犬はさっさと帰るんですの」
美琴「………なにやってんのよ」ハァ
上条「うぐ………!」ズキーン
美琴「ほんと………馬鹿みたい……」
上条「す、すみません……」
美琴「私なんかのために、そんなボロボロになって………、ほんと、馬鹿よアンタ」グスン
上条「御坂……?」
黒子「……」
358: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 22:08:36.37 ID:7LPuPK9bP
美琴「もう……馬鹿ぁ………」ポロポロ
上条「み、御坂……」
寮監「な、なんだ、泣けば許されるとでも……」オロオロ
御坂「ふぇえ………」ポロポロ
寮監「う………」
生徒達「御坂様が涙を……」
上条「寮監…………」
寮監「な、なんだ」
上条「これがアンタの正義かよ……」
寮監「これは規則で……」
上条「じゃあ、なんで御坂は泣いてんだよ」キリッ
寮監「いやオマエのせいだろ」
366: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 22:44:54.65 ID:7LPuPK9bP
上条「えっ、俺のせいなの?」
美琴「……」コク
上条「……………………まぁそれは置いといて」
生徒達(あ、逃げた)
黒子(逃げましたわね)
上条「御坂はいま泣いてるんだ!」
美琴(えっ、なにキャラ?)
上条「人を不幸にするのが規則だってんなら、まずはその幻想を……!」
寮監「少し落ち着け」ギリッ
上条「あ痛い痛い痛い!! ギブ! ギブ!」バンバン
寮監「さっきから見ていれば……、要するにお前は御坂のことが好きなんだろ?」
美琴「……!」ドキッ
377: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 23:08:10.02 ID:7LPuPK9bP
上条「……そうだよ」
美琴「!」
寮監「ほう、だが御坂に言い寄る男などそれこそ星の数ほどいるぞ? 理事長の子息である海原光貴でさえ門前払い。お前がそいつらよりも御坂に相応しいという証拠がどこにある?」
上条「証拠………? 俺は無能力者で、落ちこぼれのクズだよ。海原みたいな王子様になんかなれねぇ」
寮監「ふむ、身の程は弁えているようだ」
上条「けどよぉ……」
美琴「…」ドキドキ
上条「好きにもなっちまうだろうがよ。小さい頃に助けた女の子に一目惚れして、この歳になってようやく再会出来て、しかもその女の子はいまだに自分を助けたヒーローに一途な想いを寄せていたとなればよぉ……」
黒子(お姉様と類人猿が………小さい頃から知り合い……!?)ガクガク
生徒達(………台詞長い)
上条「少女漫画みてぇだけど、俺は運命ってやつを感じずにはいられねぇんだよ。御坂は俺が守る。アイツの中では、俺はいつまでもヒーローでいたいんだよ」
寮監「く……!」
379: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 23:18:20.42 ID:7LPuPK9bP
美琴「」フラー
黒子「お、お姉様! お気をたしかに!!」
寮監「そ、そんなものはお前の自己満足だ! 自分の我が儘で御坂を振り回そうというのか!?」
上条「そうさ、これは自分のためだ。でもな、御坂のことを好きな俺が幸せになれれば、その時には御坂も幸せになっていると、俺は思うんだ」
美琴「え、えへへ……えへ……」
黒子「お姉様……おいたわしや……」
寮監「……………お前はどうなんだ、御坂」
美琴「……」
寮監「御坂?」
美琴「ふにゃー……」バチバチバッチン
寮監「おぉぉおおお!!?」
381: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 23:33:16.65 ID:7LPuPK9bP
寮監「御坂! 電気をしまえ!」
美琴「ふにゃあ……?」バチバチ
上条「御坂………!」バッ
生徒達(御坂様が漏電……!?)
上条「ほいさ!」ポン
美琴「ふぁ……?」プシュゥ…
寮監「御坂の電撃を……、お前はいったい……!」
上条「ふふーん、どうやら御坂にも俺が必要なようだなぁ」ニヤニヤ
寮監「くぅ……!」
上条「ま、御坂は俺にべた惚れみたいだし。改めて御坂に確認とるほどでもなかったかなー? それに携帯はもうペア契約……」
寮監「少し黙れ」ギリッ
上条「あだだだだだだ!! ギブギブぅ!!」
382: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 23:38:14.77 ID:7LPuPK9bP
寮監「あぁぁちくしょう!! 私の周りで! 私の周りでぇぇえええ!!」ギリギリ
上条「ぉぉぉお折れる! 折れるぅぅ!!」バタバタ
寮監「うらやましいなぁぁあああちくしょぉぉおおお!!」ギリギリバキーン
上条「ごぼぁ!!」
美琴「ふにゃぁ……」
黒子「お姉様……」シクシク
生徒達「あ、あの、寮監様………」
寮監「あ?」
383: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 23:43:48.23 ID:7LPuPK9bP
生徒達「どうか、お二人の仲を認めてあげてください……」
寮監「……」ポイ
上条「げぶ」ベシャ
生徒達「あのような御坂様、私達はついぞ見たことありません……」
生徒達「罰ならばなんでも受けます。ですから御坂様を……」
寮監「……」
生徒達「寮監様……」
寮監「……………………おい、不審者」
上条「はい」サッ
寮監「………認めてやる」
上条「マジっすか」
寮監「………特別だ」
上条「へへっ、あざーっす」
生徒達「……」
388: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 23:50:43.88 ID:7LPuPK9bP
寮監「お前達は罰を受けなくていい」
生徒達「本当ですか?」
寮監「罰はこの男に受けてもらう」
上条「えっ、俺?」
寮監「そういうわけだ、一発殴らせろ」
上条「まさかの体罰ですか。しかし俺も男、御坂を手に入れる代償なら安いもんだ。よしこい!!」
寮監「よーし、歯を食いしばれ」
上条(ふん、いくらなんでも女のパンチじゃ……)
寮監「逃 げ る な よ ?」
上条「」ゾクッ
上条(やばい、俺、死n
……
…
392: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/28(火) 00:03:01.21 ID:BU+xUxjJP
…
……
翌日、とある病室。
蛙顔「体調はどうだい? ………と言ってもそのギブスをはめているうちは喋れないか」
上条「うー……」
美琴「ほら、無理しないの」
蛙顔「顎関節骨折に3箇所の鞭打ち、歯は4本折れて口内に突き刺さってるなんて、いったいなにが……」
美琴「階段から落ちたんです」
蛙顔「いやでも……」
美琴「階段から落ちたんです」
蛙顔「…………」チラ
上条「………」コク
蛙顔「……………まぁ、あまり無理はしないようにね? じゃあ僕は別の患者さんのとこに行くよ」テクテク
美琴「………うふふ、当麻ぁ」ゴロニャン
上条「?」
……
翌日、とある病室。
蛙顔「体調はどうだい? ………と言ってもそのギブスをはめているうちは喋れないか」
上条「うー……」
美琴「ほら、無理しないの」
蛙顔「顎関節骨折に3箇所の鞭打ち、歯は4本折れて口内に突き刺さってるなんて、いったいなにが……」
美琴「階段から落ちたんです」
蛙顔「いやでも……」
美琴「階段から落ちたんです」
蛙顔「…………」チラ
上条「………」コク
蛙顔「……………まぁ、あまり無理はしないようにね? じゃあ僕は別の患者さんのとこに行くよ」テクテク
美琴「………うふふ、当麻ぁ」ゴロニャン
上条「?」
394: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/28(火) 00:12:15.24 ID:BU+xUxjJP
美琴「傷ついたヒーローを出迎えるのは、ヒロインの手厚い看病なのよ?」
上条「む……(そりゃ最高ですね)」
美琴「だから、当麻が退院するまで付きっきりで看病してあげるんだからぁ……えへへ……///」
上条「むぅ……(あぁ、やっと不幸が過ぎた後の幸福タイムなわけですね)」
美琴「えっと、とりあえず私の能力をフル活用ね」パチッ
上条「もごぉ!?」
美琴「安心して、特定の電流を流すことによって代謝を良くして治癒を早めるの、ちょっと痛いけどね」パチパチ
上条「…………!」ブンブン
美琴「いくわよー……、えいっ」
バチンッ
いい加減終わり
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