雪穂「あのねお姉ちゃん…そろそろそういうワガママなところを直していかないとお嫁に行けなくなっちゃうよ？」ﾊｧ

穂乃果「いいもん！ずーーーーっと雪穂に面倒見てもらうから！！」

雪穂「…」



雪穂「……ごほん！と、とにかく、もっと大人にならなきゃダメだよ？わかった？」

穂乃果「ぶー…生意気に大人ぶっちゃって……」

雪穂「少なくともお姉ちゃんよりは大人な自信あるね」ｴｯﾍﾝ

穂乃果「えー！そんな事ないよー！！」

雪穂「そんなことありますー！」ﾍﾞｰ

穂乃果「ないったらないもん！！」ｳｶﾞｰ


ｷﾞｬｰｷﾞｬｰ!!




ほのママ（…まだまだ子供ね）

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


穂乃果「…って話を昨日したんだけど、どう思う？」

ことり「どうって…」ｱﾊﾊ

海未「貴女って人は…」ﾊｧ

穂乃果「えー！だって結婚までしたのに会えないって寂しくない？」

海未「そうなる原因を作ってしまった自分たちに問題があるのです！」

ことり「いくら好きな人がいるからって、他の人に迷惑をかけちゃダメだと思うな」

穂乃果「うーん…やっぱりそうなのかなぁ」ﾊｧ

海未「…」

ことり「でも…自分たちが悪いにしても好きな人と１年に１回しか会えないのは寂しいよね」

穂乃果「だよね…ことりちゃんとか海未ちゃんと会えなくなったら……って思うと辛いもん」ｼｭﾝ

ことうみ「」

穂乃果「？」

海未「そ、それとこれとは話が別です！私たちは結婚していないので大丈夫です！」

ことり「そうそう！私たちはずーっと一緒だもん！ね？ね！！」

穂乃果「ホント！？えへへ…よかった～」

ことうみ「…」

絵里「…あら？それじゃまるで私達と会えないのは寂しくないみたいじゃない」

ことほのうみ「！！」

希「ひどい…もう高校生じゃないからってこんな簡単に切り捨てられるなんて……」ｵﾖﾖﾖ

ことり「え、絵里ちゃん！？希ちゃん！？なんでここに…学校は！？」

絵里「今日はお休みになっちゃったのよ。で、暇だから希に連絡してみたら…」

希「ウチもヒマしてたってわけ！」ｴｯﾍﾝ

海未「なぜ得意気なのですか…」

穂乃果「…」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

絵里「ん？どうしたのほのｋ」




穂乃果「絵里ちゃーん！！希ちゃーん！！」ﾓｷﾞｭｰ!!

絵里「！！」/////

希「あらあら」

ことうみ「…」ﾑﾑﾑｯ

穂乃果「…」ｷﾞｭｰ

絵里「ほ、穂乃果？ちょーっと苦しいんだけど……」

穂乃果「あっ…ごめん！うれしくてつい」ｴﾍﾍ

希「穂乃果ちゃんは変わらないなぁ」ﾌﾌｯ

絵里「本当にもう……穂乃果は……」

穂乃果「？」

ことうみ「…」ﾌﾞｽｰ

希（２人も相変わらずやね）ｸｽｸｽ



絵里「でも不思議な気分ね。自分がここに数か月前まで通ってたなんて」

希「もうすっごい昔のような気がしてたんやけど…そうでもないんやね」

ことほのうみ「…」

絵里「……ごめん。しんみりさせちゃった？」

穂乃果「！！」

穂乃果「う、ううん！そんな事ないよ！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

海未「いや、そんな事ないというのもどうかとは思いますが…」

希「ふふっ」

穂乃果「あっ！そうだ！」

ことうみのぞえり「？」

穂乃果「せっかくだから一緒に帰ろうよ！あの頃みたいに寄り道とかしたい！！」

ことうみのぞえり「！！」

海未「き、今日は生徒会の仕事もありません。羽目を外しすぎてはいけませんが少しくらいならうんぬんかんぬん…」

ことり「海未ちゃん…楽しみなら楽しみって言えばいいのに」ｸｽｸｽ

海未「ことりっ！？」////

希「えー？そうなのー？」ﾆﾔﾆﾔ

絵里「こんな可愛い仲間を持って私たちは幸せ者ねー」ﾆﾔﾆﾔ

海未「希ー！絵里ー！！」ｳｶﾞｰ/////

穂乃果「ぶー！海未ちゃんばっかりズルいー！！」

希「もちろん穂乃果ちゃんもことりちゃんも可愛いよー」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

穂乃果「ホント！？えへへ～…」

絵里「…」ﾑﾑｯ

穂乃果「よーっし！そうと決まったらみんなに連絡してくる！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

絵里「ちょっ！穂乃果！？」

ことり「……行っちゃった」

希「落ち着きが無いのも相変わらず、かな？」ｸｽｸｽ

海未「何のための携帯電話だと…」ﾊｧ

絵里「まあ、いつになっても穂乃果は穂乃果ってことかしら」

ことり「…そうかも♪」


――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

凛「希ちゃーん！絵里ちゃーん！！」ﾀﾞｷｯ

希（デジャビュやね）ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

真姫「来るなら来るって連絡しなさいよね…」ｸﾙｸﾙ

絵里「ごめんなさい。急に決まったことだから」

真姫「べ、別に謝ってほしいわけじゃなくて…えっと……」

海未「真姫。嬉しい時は嬉しいと素直に言った方が相手には伝わりますよ？」ﾌﾌﾝ

真姫「う、海未！？」//////

ことり（海未ちゃんがここぞとばかりに…）

花陽「今日はどうする？クレープ食べて、パンケーキ食べて、ケーキ食べて……締めはやっぱりご飯？」

穂乃果「賛成！！」

真姫「却下」

希「よーし！これで全員そろった事やし、今日は遊び倒すぞー！」



ｵｰ!!








にこ「いやいやいやいやいやいや！！」ﾊﾞﾀﾝｯ!!

８人「！！」ﾋﾞｸｯ

にこ「ないでしょ！？そろって！ないでしょー！！」ｳｶﾞｰ

希「あ、忘れてた」ﾃﾍｯ

にこ「嘘つけー！『至急オトノキニ集合セヨ』って連絡くれたわよね？え？これ集合させといてハブろうとしてたの？怖っ！！」

希「１人で疑心暗鬼の沼にずぶずぶと…」

にこ「誰のせいよ誰のー！！」

希「にこっち…ウチら、親友やろ？」ﾌｯ

にこ「意味わかんない！！」

真姫「！！」ﾋﾞｸｯ

のぞにこ「…」ｼﾞｰ

真姫「言わないから！！」////

凛「よおーっし！今日はめいっぱい遊ぶにゃー！！」ｸﾙｸﾙ

穂乃果「わーい！！」

絵里「あーもう！そんなに暴れないの！」

花陽「でも嬉しいなぁ…こうやってみんなが揃うなんて」

ことり「うんっ♪」

海未「新しい生活が始まって皆忙しかったですからね…」

真姫「てかなんで今日にこちゃん達が暇してるのよ…」

にこ「自主！」

希「休講！」

真姫「…ｲﾐﾜｶﾝﾅｲ」/////


――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

凛「クレープもパンケーキも美味しかった～」

花陽「私、米粉ケーキは邪道だと思ってたけどそんなことなかったよ～」

真姫「ホントに食べてばっかりじゃない…」

穂乃果「幸せ～」ﾎﾜﾜﾜ

海未「明日からダイエットです！」

穂乃果「うっ！」

にこ「しっかしあの頃と何にも変わってないのね…あんた達もこの町も」

希「そのくだりやったからカットで」

にこ「なんか今日当たり強くない！？」ｶﾞﾋﾞｰﾝ

ことり「ん？なんだろうこのポスター……」

ことり「！！」ﾜﾅﾜﾅ

絵里「？　どうしたの？」

ことり「こ、これ！これ見て！！」

８人「？？」

『織姫・彦星コンテスト』


にこ「あー…よくやってるわよね。商店街とかで」

凛「優勝者には商品券１万円分！みたいな？」

海未「ことりは何を慌てているんです？」

ことり「ここ！」

穂乃果「なになに…『参加者には参加賞としてアルパカグッズの詰め合わせをプレゼント』…？」

ことり「ほしい！」

絵里「アルパカ…グッズ？」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

花陽「絵里ちゃん！？」

真姫「でもけっこう面倒くさくない？二人一組で衣装とかも自前なんでしょ？」

ことり「ほしい！！」

海未「……こうなったことりはテコでも動きません」

希「ここへ来て新たな一面やね…」

ことり「衣装は私が用意するから…お願い！手伝って！」

にこ「え～でもぉ～にこが参加しちゃったらぁ～余裕で優勝しちゃってぇ～参加賞どころじゃないと思うんですケドぉ～」

希「そう？じゃあ、ことりちゃんと海未ちゃん、えりちと穂乃果ちゃん、花陽ちゃんと凛ちゃん、ウチと真姫ちゃんで参加しよっか」

真姫「４つもいるの？アルパカグッズ」

ことり「あるならあるだけ！」

海未「まあことりの頼みでは断れませんね…」

凛「凛は彦星がいいなー！かよちんは織姫ね！」

花陽「ええ！？凛ちゃんが織姫だよ～」

穂乃果「よおっし！やるぞー！」

絵里「でも採点基準とかどうなってるのかしら…」

にこ「そろそろ泣くわよ」

希「じゃあとりあえずエントリーだけ済まして、今日は解散にする？」

穂乃果「あ、待って！せっかくだからウチに寄ってもらってもいい？」

希「？」

穂乃果「今ね、七夕のキャンペーンでお客さんに短冊を書いてもらってるんだけど…せっかくだからみんなのも飾らせてほしいなって！」ｴﾍﾍ

凛「短冊？書きたい書きたーい！！」

海未「そういえば今年はまだでしたね」

ことり「アルパカさんほしい…アルパカさんほしい…」

花陽「そ、それでいいんだ…」

希「そうだ。話戻るけどにこっちは彦星ね」

にこ「ぅえっ！？どう考えても私は………いや、彦星ね」ﾁﾗｯ

希「でしょ」ﾁﾗｯ

真姫「？」

絵里「…よし、じゃあ穂乃果のお家まで競争！負けた人はジュース奢りー！！」ﾀﾞｯｼｭ

穂乃果「ちょっ！？絵里ちゃんズルばっかり！！」

ﾏﾃｰ!!


――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

海未「しかし毎年立派な笹ですよね…」

凛「これどうやって立ててるの？」

穂乃果「え？お母さんが『ふんっ！』ってやってるよ？」

花陽「お父さんじゃないんだ…」

穂乃果「お父さんは昔失敗して下敷きにになったのがトラウマなんだって」

真姫（あの見た目で…）

絵里「よし。じゃあみんな書けた？」


ﾊｰｲ!


にこ「これって高い方がいいとかあったっけ？」

希「ないんじゃない？それに一番高いところって穂乃果ちゃんの部屋より上やん」

にこ「それもそっか」

・・・


穂乃果「今日はみんなありがとう！」

希「これくらいならお安い御用やん？」

絵里「それでこの後なんだけど…どうする？コンテストの準備？」

にこ「衣装以外に準備がいるの？」

ことり「うん。さっき調べたら各グループ３分間アピールタイムがあるんだって」

凛「アピール…」

花陽「タイム？」

絵里「何をしてもいいみたいなんだけど、逆に言えば３分間は何かをしなくちゃいけないって事になるわね」

にこ「むっふっふ…そうじゃなきゃ面白くないわよねぇ」

希「でもそれも考えて衣装も考えて…じゃことりちゃん大変やない？」

ことり「ううん！もともと私のワガママだし…」

海未「ことりには私がついているので大丈夫です！」ﾌﾌﾝ

穂乃果「おお！海未ちゃんカッコいい…」

にこ「じゃあいいケド…裁縫の段階になったら遠慮しないで呼びなさいよ？それくらいならできるから」

ことり「……ありがとう。みんな」ｳﾙｳﾙ

絵里「よし。じゃあ後は各々考えるって事で今日は解散かしら」

穂乃果「そうだね…もうちょっと一緒にいたかったけど」

凛「またすぐ会えるにゃー」

花陽「うん…そうだよね」

真姫「…」

海未「…」

ことり「…」

にこ「……だーもう！こんなんじゃここに根が生えちゃうじゃない！帰るわよ！お邪魔しましたー！！」ﾂｶﾂｶ

希「おっ！にこっちが頑張ってる」ｸｽｸｽ

にこ「うるさい！！」/////

海未「…にこの言うとおりですね。帰りましょう」

ことり「うん…」


ﾊﾞｲﾊﾞｰｲ!
ｵｼﾞｬﾏｼﾏｼﾀｰ!


穂乃果「ばいばーい！！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

穂乃果「……」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

穂乃果「…」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-数日後-


穂乃果「いらっしゃーい！」

絵里「お邪魔します。はい。これつまらない物だけど…」

穂乃果「！！」

穂乃果「こ、こ、これはまさかっ……ケーキ！！」ｶﾞｶﾞｰﾝ

絵里（いちいち大げさなんだから）ｸｽｸｽ

穂乃果「ありがとう絵里ちゃん…これから毎日ウチに来て？」ｷﾞｭｰ

絵里「素直に喜べないわね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

・・・


絵里「さて、じゃあアピールの内容だけど…その前に」

穂乃果「？」

絵里「穂乃果は織姫と彦星について、どう思ってる？」

穂乃果「え？どうって？」

絵里「１年に１回しか会えなくて可哀想とか、逆にそれがロマンチックだ…とか。そういう考えを共有しておきたいのよ」

穂乃果「う、うん…」

絵里「？　どうしたの？」

穂乃果「ほら私ってワガママだから…ちょっとズレちゃってるかも」ｴﾍﾍ

絵里「何言ってるの？穂乃果はワガママじゃ……なくもないけど私が聞きたいのは変に作ってない素直な意見なの」

穂乃果「以後気をつけます…」ｽﾞｰﾝ

絵里「もう！いいから教えて？」

穂乃果「…」

穂乃果「私は…やっぱり織姫も彦星も仕方ないと思うし、こんなひどい事されて可哀想としか考えられない」

絵里「…」

穂乃果「もちろん自分たちのワガママのせいだって事はわかってるんだけど…でも……」

絵里「好きなんだからしょうがなかったんじゃないか。って？」

穂乃果「うん…」

絵里「…」






絵里「なんだ。私と一緒じゃない」

穂乃果「えっ！？」

絵里「だって仕事が手につかないくらい好きなのよね？それはもうどうしようもないでしょ？」

穂乃果「！！」

穂乃果「そうそう！そんな時に仕事しろって方が無理なんだよ！」

絵里「ね！そんな２人を引き離すとかわかってないわよね…」

穂乃果「うん！絶対適当に仕事しちゃうよね。相手が気になって」

絵里「間違いないわ…私ならもう何もやる気起きなくて引きこもっちゃうと思う」

穂乃果「あはは！絵里ちゃんらしくないね！」

絵里「でも人を好きになるってそういう…」ﾊｯ

絵里「…」

穂乃果「ん？絵里ちゃん？」

絵里「よし！決めた！」

穂乃果「？」

絵里「私たちはこういう路線でいきましょう！」

穂乃果「えっ？」

絵里「下手なお芝居するくらいなら、私たちの思いの丈をぶつけてやりましょ？」

穂乃果「…というと？」

絵里「七夕の納得できない部分、３分間ひたすら愚痴ってやろうじゃない！」

穂乃果「ええええっ！？それ大丈夫なのかなぁ…」

絵里「大丈夫！記録より記憶に残りましょう！」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

穂乃果「え、絵里ちゃんに変なスイッチ入っちゃった…」

絵里「ふふふふ…」





絵里「と、その前に」

穂乃果「！？」

絵里「ﾎﾉｶﾊ…ｿﾉ…ｽｷﾅﾋﾄﾄｶｲﾙﾉ?」

穂乃果「どうしたの絵里ちゃん！？」ｶﾞﾋﾞｰﾝ

絵里「いや…なんかこう…経験ありそうな言い方だったから……」

穂乃果「うーん…自分は無いけど他人の経験なら豊富だよ！マンガで！！」ｴｯﾍﾝ

絵里「！！」

絵里「そ、そうよね！そういう経験は大事よねうんうん！！」

穂乃果「…」

穂乃果「じゃあ絵里ちゃんは？」

絵里「…」

絵里「……えっ？」

穂乃果「絵里ちゃんはそういう経験、あるの？」

絵里「わ、私？」ｱﾀﾌﾀ

穂乃果「うん！教えて？」

絵里「」

穂乃果「？」

絵里「も、もちろん………あるわ」

絵里（頭の中で）

穂乃果「へ、へぇ～…さすが絵里ちゃん！どんな人なの？」

絵里「うっ！」

穂乃果「？」

絵里「ひ、秘密よ！穂乃果には秘密！！」

穂乃果「えー！なんでー！！教えてよー！！」ﾌﾞｰﾌﾞｰ

絵里「絶対秘密！」

穂乃果「絵里ちゃんのケチー！！」

絵里「聞こえませーん」

穂乃果「むむむ…じゃあヒント頂戴？」

絵里「……ヒント？」

穂乃果「うん！それくらいならいいでしょ？」

絵里「…」

絵里「……」ｺﾞｸﾘ

穂乃果「？」

絵里「そうね……」




絵里「太陽…かな」

穂乃果「…え？」

絵里「２回は言わないからね」ﾌﾟｲｯ////

穂乃果「え、絵里ちゃん…」

絵里「…」ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ







穂乃果「そんなに暑苦しい人が好きなの？」

絵里「」ﾄﾞﾃｯ

絵里「ま、まあそうね…そうかも」

穂乃果「よおっし！じゃあ私ももっと熱くなろう！やればできるさ！！」

絵里「さすがに日本の気温に影響するレベルはちょっと…」

穂乃果「…」

絵里「じゃあ方向性も決まったことだし台本でも作っちゃおうかしら」

穂乃果「おお本格的…」

絵里「何事も準備が大事なのよ。私のカバンの中にノートとペンがあるから取ってもらっていい？」

穂乃果「漁っちゃっていいの？」

絵里「その言い方されるとなんか嫌ね…」

ｺﾞｿｺﾞｿ

穂乃果「はい！ノート！」

絵里「ありがとう。ペンはケースに入ってると思うんだけど…」

穂乃果「うん。……あった！はい！」

絵里「ありがと」ｷﾞｭｯ

穂乃果「！！」ﾋﾞｸｯ////

絵里「あっ…ごめん手を……え？」

穂乃果「はっ！！」////

穂乃果「わ、私の方こそごめん！びっくりしちゃって…」ｱﾊﾊ

絵里「…」

穂乃果「よ、よーっし！台本作るぞー！おー！！」

絵里「…」

穂乃果「おー！！」

絵里「お、おー」

絵里（え？今の反応って…もしかして……）









絵里（嫌われてる！？）ｶﾞｰﾝ

穂乃果「…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

・・・


絵里「よし。完璧。あとは私たちの演技力にかかってるわね」

穂乃果「大女優絵里ちゃんの腕の見せ所だね！」ﾌﾝｽ

絵里「…穂乃果も出るのよ？」

穂乃果「うへぇ…」



絵里「よし。じゃあキリもいいし今日はそろそろおいとましようかしら」

穂乃果「！！」

穂乃果「…」

絵里「？」

穂乃果「じゃあまた…ね？」ﾆｺｯ

絵里「……ええ。練習、ちゃんとしておいてね？」

穂乃果「うん」

絵里（いつもなら『えー！もっと一緒にいようよー！！』…とか言ってくれるのに）ｼｭﾝ

穂乃果「…」





穂乃果（ジャガイモジャガイモジャガイモ）ﾓﾝﾓﾝ

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-コンテスト当日-


ｶﾞﾔｶﾞﾔ
ｻﾞﾜｻﾞﾜ


ことり「…なんでこんなにお客さんが？」

希「なんでも参加者が予想を大きく上回ったうえに…」

にこ「ラブライブ優勝者が参加する…って噂も流れたらしいわね」

凛「情報漏えいだにゃー」

絵里「まあ一番の問題は参加者が増えたことよね…」

花陽「アルパカグッズ、上位に入賞しないともらえない事になっちゃったらしいです」

真姫「自信ないわ」ﾊｧ

絵里「あら？めずらしく弱気じゃない」

真姫「だって…」ﾁﾗｯ

のぞにこ「？」

穂乃果「よーっし！じゃあ気合入れて頑張ろう！海未ちゃん？」

海未「ええ！今日はことりの為にも負けられません！全力でいきますよ！おー！！」


ｵｰ!!



真姫「海未ってことりには甘いわよね…」

にこ「それで穂乃果とバランスとってるんじゃない？」

・・・


絵里「しかし簡易とはいえ控室があるなんてすごいわね…」

穂乃果「衣装はもう運んでくれてあるらしいけど…あった！」

穂乃果「！！　え、絵里ちゃん！見て！見て！」

絵里「…すごい出来じゃない。ことりとにこ、頑張ってくれたのね」

穂乃果「えっと…絵里ちゃんが彦星で、私が織姫だね」

絵里「うん。しかし楽しみだわ…穂乃果の織姫」ﾌﾌｯ

穂乃果「なに？似合ってないって笑いたいの？」ｼﾞﾄｰ

絵里「まさか！素直に楽しみなだけよ？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

穂乃果「…」/////

絵里「さあ、早く着替えましょ？」

穂乃果「う、うん！」

・・・


穂乃果「絵里ちゃーん！着替え終わった？」

絵里「ええ！じゃあご対面ね」

ほのえり「せーのっ！」ﾊﾞｯ



ほのえり「」



絵里「えっ…あ……えっと……」/////

穂乃果「え、絵里ちゃん…その……す、すっごくカッコいい」/////

絵里「ほ、穂乃果も！キレイっていうか可愛いっていうか……とにかく魅力的よ！すごく！本当に！！」

穂乃果「ホント！？さすがことりちゃんだなぁ…」ｴﾍﾍ

絵里「…」

穂乃果「…」





絵里「り、リハーサルしましょうか！！」

穂乃果「そ、そうだね！！」

～～～～～～～～～～～～～～～～
～～～～～～～～～～～～～～～～


穂乃果（結局集中することができずに時間は過ぎて…）


～～～～～～～～～～～～～～～～
～～～～～～～～～～～～～～～～


「それでは絢瀬絵里さん！高坂穂乃果さん！どうぞー！！」



絵里「行くわよ穂乃果！」

穂乃果「うん！」


ﾀｯﾀｯﾀ


ほのえり「よろしくお願いします！」


ｷｬｰ!!
ｷｬｰ!!


穂乃果「っ！」ﾄﾞｸﾝｯ

絵里「…」

穂乃果「」

絵里「…？」

絵里「穂乃果？どうしたの？」ﾎﾞｿｯ

穂乃果「…」

穂乃果「わ、忘れちゃった…」

絵里「え？」

穂乃果「全部…忘れちゃった」ｳﾙｳﾙ

絵里「」

穂乃果「どうしよう…どうしよう……」


ｱﾚｰ?
ﾄﾞｳｼﾀﾉｶﾅ?


絵里「…っ！」



絵里「今日の貴女は…一段とお美しい」ｽｯ

穂乃果「！？」/////


ﾁｮｯ…ｷｬｰ!!

穂乃果「え、絵里ちゃん！？」

絵里「こうなったらアドリブでいきましょう…たかが３分よ！」

穂乃果「う、うん…」



絵里「どうしたんです？せっかく一年ぶりにこうしてお会いできたのに…」

穂乃果「……」ｷﾞｭｯ

穂乃果「ごめんなさい。でも貴方だって悪いのです」

絵里「私が？」

穂乃果「はい。貴方が私の気も知らず太陽が好きなんて言うから」

絵里「えっ？」

絵里（ほ、穂乃果！？）

穂乃果「その日から色々考えて眠れないしご飯も２回しかおかわりできないし…」

絵里「」


ｱﾊﾊｰ
ｲｲｿﾞｲｲｿﾞｰ


真姫「ねえこれ…」

希「面白い事になって来たね」ｳｼｼ

穂乃果「もしかしてって思っちゃって…それで……」

絵里「えっ…あーえっとー……」

穂乃果「だ、だからここではっきりさせてください！」ｸﾞﾜﾝｸﾞﾜﾝ

絵里「」

絵里（ほ、穂乃果がパニックでおかしくなってる…）

絵里「お、落ち着いて？何か勘違いしてるというかこの状況が良くないというか…」


ﾅﾝﾀﾞｰ?
ﾋｺﾎﾞｼｳﾜｷｰ?
ｻｲﾃｰ!!


絵里（話も思わぬ方向に！？）

絵里「な、何を言ってるんだ織姫。私たちはもう結婚してるじゃないかー」

穂乃果「でも１年に１回しか会えないじゃないですか」

絵里「そ、それは私たちｇ」

穂乃果「っ！」ﾓｷﾞｭｰ

絵里「えっ！？」/////

ｷｬｰ!!
ｷﾞｬｰ!!
ﾎﾉｶｰ!!


穂乃果「なんでこんなに好きなのに離れなければならないのか納得できません！」

絵里「え…ちょっ……」/////

穂乃果「そもそもこんな精神状態で仕事ができようか！できない！」

絵里「し、仕事？何言って…」

穂乃果「せめてテレビ電話くらいは許してもらえないでしょうか？ねえ皆さん？」


ﾜｰ!!
ｲﾔﾀﾞﾒﾀﾞﾛｰ！！
ｱﾊﾊﾊ!!


絵里「！！」

絵里「え？これって…」

穂乃果「…」




穂乃果「ごめん！台本思い出した」ﾃﾍｯ

絵里「…」

絵里「本当に…穂乃果は……」ﾊｧ

・・・


凛「おつかれさまー！結局太陽って何者なの？藤田？」

穂乃果「え、ええっと…」

花陽「…」

花陽「凛ちゃん！そろそろ準備しないと」

凛「そっか！また後でねー！！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

花陽「…」ﾆｺｯ

絵里「…」

穂乃果「…」

絵里「と、とりあえず控室に戻りましょう？」

穂乃果「うん」


ﾃｸﾃｸ

絵里「ねぇ、穂乃果」

穂乃果「…」

絵里「なんで急に台詞を思い出せたの？もしかして元々忘れてなかったなんてことは…」

穂乃果「違うよ！本当に忘れちゃってた……でも」

絵里「でも？」

穂乃果「絵里ちゃんに言いたいこと言えたら、なんかスッキリしちゃって」ｴﾍﾍ

絵里「…」

穂乃果「それにほら、台本って言っても私たちが思ってること書いただけでしょ？」

絵里「まあ…」

穂乃果「だからスラスラ～って言葉が出てきたの！」

絵里「な、なるほど…」

絵里「…」

穂乃果「？」

絵里「でもそうなると…ね、穂乃果は離れたくないくらい私の事が…その……」

穂乃果「…」









穂乃果「そうだよ？」

絵里「…」

絵里「えっ！？え…え……？」

穂乃果「ねえ絵里ちゃん。今日うちに来てくれない？ちょっとだけ…お話したいな」

絵里「」

穂乃果「ダメ？」

絵里「そ、そそそそれくらいならお安い御用よ！」

穂乃果「…ありがと」ﾆｺｯ

絵里「！」ﾄﾞｷｯ






穂乃果「よーっし！そうと決まればみんなを応援するぞー！頑張れー！！」

絵里「！？」


――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

「優勝は園田海未さん南ことりさんペアでーす！」


ことうみ「…え？」


「優勝者には商品として３泊４日のハワイ旅行が贈られまーす！」


ことうみ「……え？」


「なお優勝者にはこの後行われる写真撮影に参加していただきますのであしからず！みんなー！この２人と写真が撮りたいかー！！」


ｳｫｫｫｫｫｵｵ!!


ことうみ「えええええええ！？」





凛「２人とも連れて行かれちゃった…」

花陽「でもすごいなぁ…優勝なんて」

にこ「にこ達ももう少し本気出してればねー…」

真姫「誰のせいで失格になったと思ってるのよ！誰の！」

にこ「にこを仲間外れにしようとしたあんた達が悪いんでしょうが！！」

希「でもウチらが一番笑い取れてたよね？失格になった時のにこっちのリアクションで」

真姫「最初から狙ってたのね…」ﾊｧ

絵里「まあまあ、こうしてアルパカグッズも手に入ったことだし」

穂乃果「終わりよければすべてよし！だね！」ﾌﾝｽ

花陽「２つあればことりちゃんも喜んでくれるよね！」

希「よし！じゃあ今日はパーッと…いきたいところやけど主役が軟禁されてるんよね…」

にこ「さすがにみんな揃ってないのに打ち上げはね…今日は解散にする？」

凛「うん。せっかくだからみんなでやりたいもん！」

絵里「じゃあ次会う時も衣装を持ち寄って…かしら？」

真姫「七夕どころか海の日辺りになっちゃいそうだけどね」

希「ええんやない？それはそれで面白そう」

穂乃果「だね！」

にこ「よし。今日はコレで解散！各々荷物は忘れずに持ち帰る事！いいわね！？」


ﾊｰｲ!!

・・・


穂乃果「ただいまー！」

絵里「お…おじゃまします」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

穂乃果「えへへ…結局この衣装で帰ってきちゃったね」

絵里「おかげで目立ってしょうがなかったけど…」

穂乃果「それは絵里ちゃんがカッコいいからだよ！」

絵里「穂乃果が可愛いからよ」

ほのえり「…」ﾑﾑﾑ



雪穂（え？この人たち玄関で何やってるの…）

亜里沙（お姉ちゃんハラショー！！）

ｶﾞﾗｶﾞﾗ


穂乃果「相変わらず狭い部屋だけど…どうぞ？」

絵里「これで狭いとか怒られるわよ？」

穂乃果「そうかなぁ…まあいいや。座って座って！」

絵里「ありがとう。でもシワになっちゃいそうで…」

穂乃果「だからってずーっと立ってる訳にもいかないでしょ？どうぞどうぞ！」

絵里「うん。じゃあ遠慮なｋ…うわっ！」ﾂﾙﾝ

穂乃果「！！」


ﾄﾞｼｰﾝ!!


絵里「あいたた…ごめん穂乃果！大丈…ぶ……」

穂乃果「…ぁ」/////

絵里（え？こ、これ…ベッドに押し倒しちゃったみたいに…）ｱﾜﾜﾜ/////

絵里「ご、ごめん！すぐどくから…」

穂乃果「ま、待って！！」

絵里「え？」

穂乃果「…」

穂乃果「……変なの」

絵里「な、何が？」

穂乃果「最近ずっと……変なの」ｳﾙｳﾙ

絵里「」

穂乃果「絵里ちゃんが帰っちゃったあとすっごい寂しくてね」

穂乃果「絵里ちゃんの事ばっかり考えちゃってね」

穂乃果「絵里ちゃんの…絵里ちゃんの……」

穂乃果「っ！」ｷﾞｭｯ

絵里「ほ、ほのか！？」

穂乃果「絵里ちゃんが悪いんだもん」

絵里「え？」

穂乃果「絵里ちゃんが悪いの！！」

絵里「な、なんでよ！？何かした！？」

穂乃果「だ、だって…だって！！」

絵里「？」

穂乃果「わ、私はジャガイモなのに太陽の事が好きなんて言うから…」

絵里「…」

絵里「……どういうこと！？」ｶﾞﾋﾞｰﾝ

絵里「私言ったわよね！？何回も！穂乃果は私の太陽だって言ったわよね！？」

穂乃果「」

絵里「…………あ」/////

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「…」



穂乃果「…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

絵里「！？」ﾋﾞｸｯ

穂乃果「え、えへへ…さすが彦星様と織姫様だなぁ」ｸﾞｽｯ

絵里「？？？」

穂乃果「私ね、笹の先端に太陽になりたいって短冊飾ったんだよ？」

絵里「え…」

穂乃果「高い方が願いがかないそうだったから…部屋から頑張ってつけたの」

絵里（そういえば誰かもそんな話をしてたわね…）

穂乃果「その甲斐あって…かなぁ」

絵里「？」

穂乃果「願い、叶っちゃった」ｴﾍﾍ

絵里「！！」

絵里「そ、それって…」

穂乃果「うん」

絵里「…」

穂乃果「…」




絵里「穂乃果…」

穂乃果「絵里ちゃん…」






――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

ｶﾝﾊﾟｰｲ!!


ことり「来月ハワイ行ってくるよ～」ｴﾍﾍ

海未「もう外国には行くまいと思っていたのですが今回ばかりは…」

にこ「何～自慢～？」

希「ほら嫉妬しない。特別賞でたわし貰えたからええやん」

にこ「その時点でもう芸人枠じゃない！何よたわしって！何に使うの！？」

真姫（確かに）

ことり「でもやっぱりアルパカさんグッズが一番うれしいよ～ありがとう～」ﾃﾞﾚﾃﾞﾚ

海未「ええっ！？」ｶﾞﾋﾞｰﾝ

凛「まあ元々それが目的だったし…」

花陽「ことりちゃんがうれしそうだとこっちまで嬉しくなっちゃうね」ｴﾍﾍ

にこ「それはそうと…」ﾁﾗｯ

穂乃果「はい、絵里ちゃんあーん♪」

絵里「あーん♪」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

絵里「うん！穂乃果が食べさせてくれるからいつもより美味しいわ～」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

穂乃果「ええ～！穂乃果にも～」ｱｰﾝ

絵里「はいはい」




凛「…」

花陽「…」

真姫「…」

穂乃果「お休みの日は絶対連絡してね？あとお昼休みも！」

絵里「もちろん!穂乃果だって電話は３コール以内に出てくれなきゃ嫌よ？」

穂乃果「大丈夫！絵里ちゃんこそ既読無視とかしたら泣いちゃうからね？」

絵里「しないけどそれならやっぱり電話の方が…」




海未「…」

ことり「…」

穂乃果「今度一緒のお洋服買おうよ！」

絵里「ええ！それとおそろいのアクセサリーも…」

穂乃果「それは絵里ちゃんに作ってほしいなぁ…ダメ？」ｳﾙｳﾙ

絵里「ま、まかせて！気合と愛を一生懸命込めるわ！」

穂乃果「わーい！絵里ちゃん大好きー！！」ﾓｷﾞｭｰ




にこ「…」

希「…」

希「これ…アレよね」

にこ「うん。間違いないわね」

海未「今ならわかります。ご丁寧に衣装も着ていますし」

ことり「こういう事だったんだね…ちょっと納得しちゃったかも……」

花陽「わー！わー！！」/////

凛「かよちん…」

真姫「ｲﾐﾜｶﾝﾅｲ」





穂乃果「絵里ちゃん！ちゅー」

絵里「ええ！？みんなが見てるわよ？……もう」////





７人「…」





７人「…」ｽｩ






７人「「「「「「「イチャイチャ禁止ー！！！！！」」」」」」」




ほのえり「」






おしまい