1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:01:49.02 ID:EdaSQjUVo
モバP「したいんですよ」

ちひろ「通報されたいんですか?」

モバP「いやいや待ってください、おかしいでしょう?」

ちひろ「プロデューサーさんの頭がですか?」

モバP「ありがたいことに、ありすにあんなに懐かれて好かれているんです」

モバP「それに応えていちゃいちゃするのなんて、普通でしょう?」

ちひろ「ありすちゃんの年齢考えてくださいよ」

モバP「語弊がありました。こう、より親愛を高めたいんですよ」

ちひろ「あまり変わってない気がします」

ちひろ「というかありすちゃんの親愛度、まだ上がるんですか?」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1368615708

引用元: モバP「ありすといちゃいちゃしたい」 

 

2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:02:21.35 ID:EdaSQjUVo

~第一話~

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:06:02.13 ID:EdaSQjUVo
ありす「ただいまもどりました」

ちひろ「ありすちゃん、帰って来ましたね」

モバP「お帰りありす」

ありす「Pさん、お仕事頑張って来ました!」

モバP「うんうん、偉いな」ナデナデ

ありす「えへへ……Pさんに褒めてもらいたくて……頑張りました」

ちひろ「ありすちゃんも、えらく甘えるようになりましたね、ほんと」

ありす「あ、ちひろさんいたんですか?」

ちひろ「……酷い」

モバP「こらこら、そんなこと言ったら駄目だろ」

ありす「すみません、冗談ですよ」

ちひろ「……でも二人っきりのほうが嬉しいんでしょう?」

ありす「それはまあ……そうですけれど」

ちひろ「……予想してたとはいえはっきり言われるのも」

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:07:17.01 ID:EdaSQjUVo
モバP「そういや、総選挙の結果見たぞ」

ありす「あ、本当ですか?」

モバP「24位なんて頑張ったじゃないか」

ありす「ありがとうございます。でも……もうちょっと上を目指したかったです」

モバP「十分だって。ありすはまだ所属して日も浅いのに、これだけ高い順位なんだし」

モバP「それに俺はありすのプロデューサーなんだから、他はどーでもいいの」

ありす「そっか……えへへ、Pさんが喜んでくれるなら、それでいいかなぁ」

モバP「そうそう。まあ高いのに越したことはないけどな!」

ありす「もう、どっちなんですか」

モバP「もっとありすの可愛さを知ってもらうために、俺が頑張らないとな」

ありす「私としては、Pさんが知ってくれればそれで……」

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:07:48.46 ID:EdaSQjUVo
モバP「ところで、せっかくだから何かご褒美でもあげようか?」

ありす「ご褒美ですか?」

モバP「ありすが頑張ったから、この順位なわけだしな」

モバP「何か欲しいものとかあるか?」

ありす「えっと……そうですね……」

ありす「私とその……ずっと一緒にいてくれたら……」

モバP「そんなの当たり前じゃないか」

ありす「ずっと、ずーーっとですよ?」

モバP「そんな心配しなくても」

ありす「ならいいんです……えへへ♪」

モバP「変なありすだなぁ」

6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:08:56.14 ID:EdaSQjUVo
モバP「それで、結局ご褒美はいいのか?」

ありす「あ……うーんとそれじゃあ……」

ありす「今日はPさんの家にお邪魔していいですか?」

モバP「なんだそんなことか。別に構わないよ」

ありす「やったぁ……ありがとうございます」

モバP「ていうか、時々来てるじゃないか」

ありす「でも久しぶりじゃないですか」

モバP「そうだっけ?」

ありす「そうですよぉ……Pさんツアー行ってて寂しかったんですから……」

モバP「そうだったなぁ、ごめんな」

ありす「だから今日はその分沢山甘えますからね……!」

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:10:21.09 ID:EdaSQjUVo
モバP「そんなわけでちひろさん、俺ありすと帰ります」

ちひろ「え、あ、はい?」

モバP「お疲れ様でしたー」

ありす「お疲れ様でした」

ちひろ「ああ、はい……お疲れ様」

ガチャ、バタン



ちひろ「やっと帰った……」

ちひろ「色々と言いたいことはありますが……」

ちひろ「とにかく解放された……あの雰囲気から……」

8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:10:59.25 ID:EdaSQjUVo
モバP「さてと……どうする、このまま俺の家に行くか?」

ありす「あ、お買い物行きましょう。私、ご飯作りますから材料を」

モバP「そう言って前失敗してたけど、大丈夫なのか?」

ありす「こ、今度は大丈夫です、ちゃんと練習したもん……!」

モバP「んじゃあ、楽しみにしてるか」

モバP「……というか、ご褒美ということで俺の家に来るのに飯作らせるって、なんか変な気もするな」

ありす「いいんです、私がそうしたいんですから」

モバP「まあ、ありすがそれでいいならいいけど」

ありす「まずはお料理をちゃんと出来るようにならないと、いいお嫁さんになれませんよね?」

モバP「ん? まー出来る事にこしたことはないよな」

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:11:28.41 ID:EdaSQjUVo
~スーパー~

ありす「えっと……Pさんは何を食べたいですか?」

モバP「なんだろ、何でもいいけどなぁ」

ありす「そう答えられると作る方としては一番困ります」

ありす「好きなものとかないんですか?」

モバP「んー……特に……」

モバP「あ、カレーでいいや」

ありす「カレーですね、解りました」

モバP「これなら簡単だし、ありすも失敗しないだろ」

ありす「う~……前の失敗はたまたまだもん……」

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:11:57.48 ID:EdaSQjUVo
ありす「えっと……お肉に……野菜……それから」

モバP「ありす、せっかくだからなんかお菓子でも買ってやろうか?」

ありす「Pさん……私はもうお菓子で釣られるような子供じゃないんですけれど……」

モバP「じゃあ、要らないのか?」

ありす「……要らないとは言ってないじゃないですか」

モバP「どれが欲しい?」

ありす「それじゃあ……これがいいです」

モバP「あいよ」

ありす「ご飯食べ終わったら一緒に食べましょうね」

11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:12:32.82 ID:EdaSQjUVo
~P宅~

モバP「ただいまーっと」

ありす「お邪魔します」

ありす「……って、部屋意外と汚れてますね」

モバP「ツアーでずっと空けてたけど、ホコリは溜まるもんだな……」

ありす「まずお掃除しちゃいましょうか」

モバP「いいのか? してもらってばっかなんだけど」

ありす「じゃあPさんも手伝ってくださいね」

モバP「ああ、そりゃもちろん」

ありす「えへへ……それじゃあ一緒に頑張りましょう」

12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:13:12.86 ID:EdaSQjUVo
モバP「よし……大体綺麗になったかな」

ありす「そうですね」

ありす「それじゃあ私はご飯の準備しちゃいますね」

モバP「ああ、俺も手伝うよ」

ありす「え、そんないいんですよ……お料理まで手伝ってもらわなくても」

ありす「Pさんはゆっくりしてくれて」

モバP「そうは言ってもなぁ、今日はしてもらってばっかりだし」

モバP「ありすのご褒美のはずなのにな」

ありす「私は……Pさんと一緒にいられるだけで」

モバP「じゃあ、飯も一緒に作ったほうがいいだろ」

ありす「ふふっ、そうですね……それじゃあ一緒に」

13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:13:57.69 ID:EdaSQjUVo
ありす「えっと、あとは煮込めば……」

モバP「完成か?」

ありす「ですね」

ありす「ありがとうございます、手伝ってくれて」

モバP「いやいや、ろくな手伝いはできなかったけどな」

ありす「それでも嬉しいです。やっぱり一緒が……いいですね」

モバP「そうだな……って、ぼーっとしてると焦げるぞ」

ありす「あっ、いけない……」

モバP「そーいうところが一緒じゃないと駄目だなって感じるな」

ありす「うぅ~……」

14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:14:36.63 ID:EdaSQjUVo
モバP「それじゃあいただきます」

ありす「いただきます」

モバP「うん、美味いな」

ありす「ちゃんと作れて良かったです……」

モバP「こりゃもうちょっと難しいのでも大丈夫だったかな」

ありす「だから前失敗したのはたまたまですよぉ……」

モバP「2回もたまたまが続いたら疑われても仕方ないぞ」

ありす「か、過去を引きずっても仕方ないと思います。大事なのは今です!」

モバP「そうだな、今回はちゃんと出来てるし、えらいえらい」ナデナデ

ありす「もう……すぐそうやって……」

モバP「嫌か?」

ありす「嫌なわけないじゃないですか……」

15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:15:16.67 ID:EdaSQjUVo
モバP「あ、このお菓子美味いな」

ありす「私のお気に入りですよ」

モバP「ふうん、じゃあ今度からありすのご機嫌を取る時はこれを買ってこよう」

ありす「いくらなんでもそれはどうかと思います、Pさん……」

モバP「ははは、すまんすまん、ほら、あーん」

ありす「あーん……もう……こんなんで……もぐもぐ……誤魔化さないで……」

モバP「じゃあやめようか?」

ありす「だーめです……あーん」

モバP「はいはい、ほら」

ありす「あむ……えへへ……」

16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:15:47.52 ID:EdaSQjUVo
モバP「いやぁ……結局ありすに色々世話になりっぱなしだったな」

ありす「私は気にしないですよ?」

モバP「ありすのご褒美だったのになぁ、いいのか?」

ありす「こうやって一緒にいるだけで、十分ですよ」

モバP「俺としてはありがたいことだ」

ありす「これからもお仕事頑張りますから……」

ありす「だから、これからもずっと一緒にいてくださいね?」

モバP「ありすは寂しがりやだな」

ありす「えへへ……♪」

17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 20:16:21.30 ID:EdaSQjUVo
~翌日~

モバP「おはようございまーす」

ありす「おはようございます」

ちひろ「おや、お二人揃って出勤ですか……仲がいいですね、ほんと」

ありす「Pさん、また泊まりに行っていいですか?」

ちひろ「は?」

モバP「いいけど、着替えはちゃんと持ってこいよ」

ありす「昨日は泊まるつもりは無かったんですけれど……つい」

ちひろ「つい、なんなんですか……ちょっとプロデューサーさん」

モバP「ん? ああ、別に泊まるのも別にこれが初めてじゃないですから、心配しなくて大丈夫ですよ」

ちひろ「いやいや……余計駄目でしょ、おかしいですよね?」

モバP「?」

ありす「?」

ちひろ「……そんな『どこが?』みたいな顔しないでください」



第一話 完

22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 23:03:03.40 ID:EdaSQjUVo

~第二話~


紗南「今回はあたしが登場するよ!」


23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 23:04:26.29 ID:EdaSQjUVo
紗南「はっ、よっ、と」

ありす「あれ、紗南さん?」

紗南「おー、ありすちゃんじゃん」

ありす「事務所でゲームですか?」

紗南「いやさ、あたしのプロデューサーが、なんか忙しいみたいで」

紗南「しばらく一人でゲームでもして遊んでろってさー。冷たいよねー」

ありす「そうなんですか」

紗南「ありすちゃん、一緒に何かやる?」

ありす「え、っと……どんなゲームやるんですか?」

紗南「そうだねー……今あるのだと◯◯くらいかなぁ」

ありす「そのゲームはあんまり得意じゃないので、申し訳ないですけれど」

紗南「そっか、じゃあ仕方ないねー」

24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 23:05:02.39 ID:EdaSQjUVo
モバP「よお、ありす……それと紗南ちゃん」

ありす「あっ、Pさん」

紗南「ありすちゃんのプロデューサーさん、こんにちはー」

モバP「こんにちはっと。二人でゲームでもしてたのか?」

紗南「いやーそのつもりだったんだけど、ありすちゃんに断られちゃった」

ありす「済みません……◯◯はどうも苦手で」

モバP「お、それ俺得意だな」

紗南「ほんと!? じゃー、一緒にやろうよ」

モバP「よし、やってやろうじゃないか」

ありす「えっ……Pさん、いいんですか?」

モバP「ああ、丁度暇だったしな」

25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 23:05:49.17 ID:EdaSQjUVo
紗南「よーし、コテンパンにしてあげるから、覚悟してね!」

モバP「おっと、そう簡単にいくかな?」

ありす「…………む~」

ありす「……私もやります」

紗南「へ? 苦手なんじゃないの?」

ありす「Pさんがやるなら私もやります」

紗南「……無理しなくても」

モバP「まあ人数多いのほうが楽しいよな」

ありす「そうですよ、早く始めましょう」

紗南「そうだね、じゃあ始めよー!」

26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 23:06:45.76 ID:EdaSQjUVo




紗南「くぅ~、負けちゃった……強いなぁ」

モバP「ははは。まあ紗南ちゃんも強いよ。俺も勝ったり負けたりだ」

紗南「あたしたちはいい勝負してるけど……問題は……」

ありす「……うぅ、全然勝てない」

モバP「まあ……苦手だっていうことはあるな」

ありす「Pさぁん……どうしたら上手くできるんですか……?」

モバP「どうすれば、って言われてもなぁ」

27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 23:07:17.03 ID:EdaSQjUVo
モバP「例えば、ここはこうやって……」

ありす「こう、ですか?」

モバP「うーん、それよりもこうかな」

ありす「よ、よく解らないです……」

モバP「んー……」

ギュッ

ありす「あ……Pさんの手……」

モバP「こうして、こんな感じだけど、解るか?」

ありす「あ、えと……は、はい」

28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 23:07:51.53 ID:EdaSQjUVo
モバP「紗南ちゃん、ちょっと悪いけどありすの相手してみてくれる?」

紗南「え……ああ、うん……」

ありす「よろしくお願いします」

紗南「じゃあ、いくね」

ありす「えと、こうやって……」

モバP「そうそう、上手だぞ」

ありす「えへへ……そうですか?」

モバP「それでここはこうすると……」

ありす「ちょ、ちょっとPさん……急に触られると」

モバP「っと、すまんすまん」

紗南(……はやく終わんないかなー)

29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/15(水) 23:09:05.60 ID:EdaSQjUVo
紗南P「ふー、ようやく片付いた……って」


ありす「どうですか、Pさん!」

モバP「おー上手い上手い。さすがありすだな!」

ありす「そんな……Pさんの教え方が上手だから……」

モバP「いやいや、そんなことないぞ。元々ありすはゲームは得意だったんだしな」

ありす「それでもPさんのおかげです……また一緒にしましょうね」

モバP「そうだな、今度は俺の家で一緒にやるか」

ありす「はい……!」


紗南P「なんだこりゃ? ありすちゃんがあいつの膝の上でゲームしてるな」

紗南「あーっ、やっときた!」

紗南「もう……あたしがどんな気持ちでこの中にいたと思ってるの!」

紗南P「そんなこと言われても困るんだが……」

紗南「バツとして徹夜でゲーム付き合ってよねPさん!」



第二話 完

34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 03:07:48.99 ID:VhYXIswYo

第三話


荒木比奈(20)

35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 03:08:21.40 ID:VhYXIswYo
ありす「おはようございます」

ありす「あれ、だれもいない……?」

比奈「う、うう~ん……」

ありす「あ、荒木さんが寝てる……」

ありす「周りには漫画の原稿かな……? 事務所で描いてたのかなぁ」

比奈「くちゅん……」

ありす「風邪引いちゃうかも……なにかかけといてあげよう」

ありす「毛布があったし、これで……」

36: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 03:08:49.17 ID:VhYXIswYo
ありす「……荒木さんどんなの書いてるんだろう?」

ありす「ちょっとだけ……」

ペラリ

ありす「わぁ……上手」

ありす「男女の恋愛物みたいですね」

ありす「私も……Pさんと……」




 

37: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 03:09:17.37 ID:VhYXIswYo
ありす『Pさん……』

モバP『ありす……!』

ありす『好きです……もう離しません……!』

モバP『ああ、俺もだ!』

ありす『じゃあ証明してください……今ここで……』

モバP『どうすればいいんだ?』

ありす『そんなの決まってるじゃないですか』

モバP『ありす……』


――――――――――――――――――


ありす「えへへ……Pさぁん……」

ありす「それで次のページは……」




 

38: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 03:09:59.92 ID:VhYXIswYo
モバP『んっ……』

ありす『あ……っん……』

モバP『これで……いいか?』

ありす『駄目です……まだ足りません』

モバP『そうか、それじゃあ……』

ありす『はい、私……Pさんになら』

モバP『ありす……』


――――――――――――――――――


ありす「……て、だめだめっ!」

ありす「わ、私にはまだ早いです、Pさん……!」

ありす「で、でももうちょっとだけ……」

39: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 03:11:02.94 ID:VhYXIswYo
ありす「わ、わ……こ、こんな風に……」

比奈「んぅ……? あっ、あああああっ!!」

比奈「駄目ッス! それは読んじゃ駄目ッスぅ!」

ありす「ひゃうっ!?」

比奈「あ……ありすちゃん、見たッスか……?」

ありす「えっと……ちょっとだけ……」

比奈「あ、その、えーっとスね……これはその」

ありす「あの、私も勝手に読んじゃってごめんなさい」

比奈「あ、いや……私も迂闊だったスから……」

比奈「徹夜で描いてたからつい寝ちゃったんスね、私……」

40: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 03:11:31.00 ID:VhYXIswYo
比奈「えーっと、ひとまず私はこれで……」

ありす「あ、はい……」

比奈「出来ればさっきの中身は忘れてくださいッス……それじゃあ」


ありす「荒木さん……いっちゃった」

モバP「どうしたんだありす? ぼーっとして」

ありす「あ、えっ……? Pさん……!?」

モバP「おう……そんな驚かれると俺もびっくりするんだが」

ありす「す、すいません」

ありす(……さっきまでは想像だったけど)

41: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 03:12:09.35 ID:VhYXIswYo
ありす「…………」

モバP「どうしたんだ? 俺のことじーっとみて」

ありす「Pさん……キスしませんか?」

モバP「は?」

ありす「あ、いえ……ごめんなさい、なんでも……っ!?」

チュッ

ありす「あっ……」

モバP「これでいいか?」

ありす「えへへ……もうこんなの卑怯ですよぉ」

モバP「これくらいなら、して欲しくなったらいつでもしてやるって」

42: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 03:12:37.93 ID:VhYXIswYo
ありす「んーでも、今度はちゃんとムードとかが欲しいですね」

モバP「あー、そういうのは俺解らん」

ありす「ふふっ、私もPさんにはあんまり期待してないです」

モバP「ちぇっ、言うなぁ」

ありす「いつか……」

ありす(いつか、この先のことをPさんと一緒に……)

モバP「ありす?」

ありす(でもまだ私には早いかな……今はこのままで)

ありす「なんでもないですよ」

モバP「なんだよそれ」

43: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 03:13:19.30 ID:VhYXIswYo
比奈「うぅ~~……」

比奈P「どーしたんだよ比奈?」

比奈「あぁ、プロデューサー……聞かないでくださいッス」

比奈「いたいけな少女に見せてはいけないものを見せてしまったんス……」

比奈P「よう解らんが、なんとなく想像はついた」

比奈P「だから事務所で描くのはやめとけと」

比奈「締切ギリだったんッスよー、仕方なかったんッス!」

比奈「とりあえず、まだ残り数ページあるんで……今日手伝ってもらっていいスか?」

比奈P「しゃーねーなー」



第三話 完

45: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 17:51:58.88 ID:Pd4UsENdo

~第四話~
 

46: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 17:52:32.29 ID:Pd4UsENdo
~事務所~

ありす「すぅ……すぅ……」

モバP「あれ、ありすが寝てる」

ありす「ん、ん~……」

モバP「気持ち良く寝てるみたいだけど、事務所のソファーで寝られるとちょっと困るな」

モバP「おーい、ありす?」ペシペシ

ありす「んぅ……? ふあ……Pさぁん……?」

モバP「おー、起きたか?」

ありす「ん~……ん」

モバP「こんなところで寝てたら風邪引くかもしれないし、寝るなら仮眠室で……」

47: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 17:53:16.07 ID:Pd4UsENdo
ありす「Pさんもいっしょにねましょー……」

モバP「え、いや俺は仕事もあるし……」

ありす「やー……Pさんもいっしょがいいー……」

モバP「ありす、お前まだ寝ぼけてるのか?」

モバP「仕方ない、仮眠室に運んでやるか……」

ありす「んぅ……ふぁ……」

モバP「ほらありす、運ぶからじっとしてろよ、っと」

ありす「んー……」

ありす「えへへ……おひめさまだっこ……」

48: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 17:53:49.13 ID:Pd4UsENdo
~仮眠室~

モバP「ほら、寝るならここで寝なさい」

ありす「はぁーい……むにゃ……」

モバP「じゃ、俺はもう行くからな」

ありす「やだぁ……いっしょがいいー……」

モバP「ったく、仕方ない……寝るまでだぞ」

ありす「ありがとうPさん……あと」

モバP「ん?」

ありす「手もぎゅってしてくれると嬉しいです」

モバP「お前今ちゃんと起きてるだろ?」

ありす「駄目ですか?」

モバP「はいはい、甘えん坊だなありすは」

49: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 17:54:16.05 ID:Pd4UsENdo
モバP「これでいいか?」

ありす「えへへ……これなら気持ち良く寝れそうです」

モバP「全く、起きたくせに」

ありす「でもこうやって布団に入ると、また眠たくなってきちゃいます……」

モバP「そっか、まあ寝ていいよ。今日はもう予定ないはずだし」

ありす「そうしますね……お休みなさい、Pさん……」

モバP「ああ、お休みありす」

ありす「ん……すぅ……」

50: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 17:57:41.43 ID:Pd4UsENdo
モバP「寝たかな……?」

モバP「じゃあ、俺は仕事でも……」

ありす「んー……」

モバP「と思ったけど、なんかありすの寝顔見てると」

モバP「……俺も寝るかな……眠くなってきた」

ありす「んぅ……P、さぁん……」

モバP「仕事あるけど、まあいいか」

モバP「丁度疲れてたし、俺も一眠りしよう」

モバP「仕事はその後でも十分だしな」




 

51: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 17:58:10.23 ID:Pd4UsENdo
ありす「んっ、ふぁぁ……」

ありす「Pさんは……いるのかな?」キョロキョロ

モバP「zzz……」

ありす「あ、隣のベッドで寝てる」

ありす「お仕事大変みたいだし……寝かせてあげたほうがいいのかな?」

ありす「…………」

ありす「せっかくだし、私も一緒に……」ゴソゴソ

ありす「えへへ……ちょっと狭いけど……」

ありす「もうちょっとだけ……Pさんが起きるまではこうしてていいよね」



第四話 完

52: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 22:46:18.10 ID:Pd4UsENdo

~第五話~
 

53: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 22:46:45.73 ID:Pd4UsENdo
ありす「Pさん、次の私のオフの日ってお暇ですか?」

モバP「え、まあ暇っちゃ暇かな? 事務仕事だけだし」

ありす「じゃあ一緒にお買い物しませんか?」

モバP「買い物? 何買うんだ?」

ありす「私は服を買おうかなって……」

モバP「服かぁ、俺は別に間に合ってるしなぁ」

ありす「あんまり私服で外に出ないだけじゃないんですか?」

ありす「この前家にお邪魔させてもらった時着てた服も、大分よれてましたよ?」

モバP「あー、確かにあんまり私服で出ないな……仕事の時はスーツだし」

ありす「Pさん、かっこいいんですから服もちゃんとして欲しいです」

モバP「かっこいいかぁ、俺?」

ありす「かっこいいです」

54: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 22:47:16.72 ID:Pd4UsENdo
モバP「まあいいや、付き合うのは構わないよ」

ありす「ありがとうございます」

ありす「良かったら、どんなのが良いか意見を聞かせてくださいね」

モバP「でも俺センスとかないし、意見とか参考にならないぞ?」

ありす「いいんですよ、Pさんがどう思うかが一番大事なんです」

モバP「まあそう言うなら」

モバP「でもありすならどんなのでも可愛いと思うぞ」

ありす「えっ……そ、そう言われてもやっぱり見て欲しいし……」

モバP「じゃ、次のオフか。何時に行くかは……メールでもするよ」

ありす「はいっ」

55: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 22:47:47.58 ID:Pd4UsENdo
~後日~

ありす「あ、Pさん」

モバP「すまん待たせたか?」

ありす「いえそんな、私が少し早く来ちゃっただけですから」

モバP「じゃあ早速行くか」

ありす「Pさんの服から見ます?」

モバP「俺のはどうでもいいんだけどなぁ、まあ適当に見るか」

ありす「はーい」

56: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 22:48:17.18 ID:Pd4UsENdo
~お店~

モバP「……どう?」

ありす「わぁ、いいですっ、すごいいいですよ」

モバP「そう褒められると照れるな」

ありす「これ買いますか?」

モバP「そうだな、ありすがそこまで気に入ったなら」

モバP「俺のはもうこれでいいよ。次はありすのを買おうか」

ありす「えっと……それじゃあ……」

57: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 22:48:46.55 ID:Pd4UsENdo
ありす「これと、これ……どっちがいいですか?」

モバP「それならこっちかな」

ありす「こっちかぁ……こっちとこっちだとどっちが可愛いですか?」

モバP「それならこっち」

ありす「解りました」

ありす「じゃあこれ買ってきますね」

モバP「そんな簡単に決めちゃっていいのか?」

ありす「いいんです。言ったじゃないですか、Pさんの意見が一番大事なんです」

モバP「そんなもんか」

58: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/16(木) 22:49:14.47 ID:Pd4UsENdo

アリガトーゴザイマシター


モバP「結構買ったな。っと、荷物持つよ」

ありす「そうですね……あ、ありがとうございます」

モバP「みんなありすに似合ってたと思うし、今度着てくる時が楽しみだな」

ありす「えへへ……そんな期待されると照れちゃいます」

ありす「これでPさんのために、可愛くなれたかな……?」

モバP「ああ、なれたなれた。もう最高だよ」

ありす「私Pさんにふさわしくなれるように頑張りますね」



第五話 完

64: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 03:23:57.71 ID:AkvbrLeIo

~第六話~
 

65: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 03:24:23.34 ID:AkvbrLeIo
ありす「映画……ですか?」

モバP「ああ今度一緒にどうだ?」

ありす「はい、是非行きたいです」

モバP「おおそうか、断られたらどうしようかと思ったよ」

ありす「そんな、断るわけないじゃないですか。でも、どうしてまた?」

モバP「ん、まあ見たい映画があったけど、一人で行くのはなんか寂しいしな」

モバP「ありすと一緒に見れるなら、そっちのほうがいいからさ」

ありす「そうですね、一緒のほうが楽しいです」

モバP「んじゃ、今度のオフの日にでも行くか」

ありす「はいっ」

66: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 03:25:05.81 ID:AkvbrLeIo
~後日~

ありす「あっ、Pさんもう着いてたんですね」

モバP「前はありすが先に着いてたからなぁ。待たせるのはやっぱり忍びない」

モバP「あとそれ前に買った服だろ? 似合ってるぞ、可愛い可愛い」

ありす「そ、そうですか……えへへ」

ありす「ちなみに何の映画見るんですか?」

モバP「とりあえず見たいのはアクション系の映画だけど……」

モバP「せっかくだから、その後一緒にやってる他のもいくつか見てみるか」

ありす「解りました」

67: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 03:25:57.26 ID:AkvbrLeIo
~映画館~

モバP「よーし、やっぱ映画館って言ったらポップコーンとジュースだよな」

ありす「そういうものなんですか?」

モバP「あれ、今時はそうでもないの?」

ありす「あ、いえ……食べ物を食べる音を気にする人がいるって、以前ネットで見たことがありまして」

モバP「あー、確かにそう言う人もいるのかな」

ありす「なのでむしろ少数だと思ってました、そういう人は」

モバP「ありすはあんまり映画館来ないのか?」

ありす「はい。だから今日はPさんと一緒に来れて嬉しいです」

モバP「ははは、そう言ってもらえたら連れてきた甲斐があるよ」

モバP「まあ今日は平日だし、見る映画も公開されて結構経ってるから人少ないと思うし」

モバP「大丈夫じゃないかな。だからほら、ありすも一緒に食おうぜ。どれにする?」

ありす「え、えと……それじゃあキャラメル味で」

68: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 03:26:24.97 ID:AkvbrLeIo
ありす「…………」ジーッ

モバP「えらく熱心にパンフレット読んでるな」

ありす「こういうのってちゃんと読んだほうがいいんじゃないですか?」

モバP「どーなんだろうな、中にはインタビューとかあって、読むといいのもあるだろうけど」

ありす「私、こういう映画全然見ませんし……一応読んどこうかなって」

モバP「まあ、始まるまで時間あるしな。自由にしてていいよ」

ありす「…………」ジーッ

モバP(……しかしちょっとちょっかい出したくなるな)

モバP「……ふぅ~」

ありす「ひゃうんっ!?」

ありす「Pさんっ……な、何するんですかぁ……もうっ」

モバP「いや、つい」

ありす「つい、じゃないですよぉ。びっくりしたんですから……」

ありす「次やったら本当に怒っちゃいますからねっ」

モバP「へーい」

69: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 03:26:53.31 ID:AkvbrLeIo
モバP(一応おとなしくしとき、映画は始まった)

ありす「わぁ……」

モバP(珍しいのか、ありすは終始目を輝かせていた)

ありす「Pさん、すごいですよっ。あんなことまで」

モバP(アクションシーンでは、えらくはしゃいでいた。人が少なくて良かった)

ありす「わわっ……ふぁ……」

モバP(映画よりありすを見てるほうが楽しいな)

ありす「……? Pさん、どうしたんですか?」

モバP「いや、ありすは可愛いなぁって思って」

ありす「と、突然なんですか……て、照れますから……」

70: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 03:27:21.31 ID:AkvbrLeIo
ありす「終わっちゃいましたね」

モバP(映画よりありすをずっと見ててしまった。まあいいや)

ありす「次は何を見ますか?」

モバP「そうだなぁ……」

モバP(ありすの反応が面白そうなのは……)

モバP「あれにするか」

ありす「あ、あれって……ホラー映画ですか……?」

モバP「ん、ありすはホラー駄目か? 怖いか?」

ありす「い、いえ別にっ、こ、怖くなんかないですっ……!」

ありす「た、ただの映像なんですし、実際あるわけじゃないですし……」

モバP「んじゃ、一緒に見ようか」

ありす「は、はい……うぅ……」

71: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 03:28:06.04 ID:AkvbrLeIo
ありす「大丈夫、大丈夫……」

モバP「ありす始まるぞー」

ありす「は、はい……」


ありす「……うぅ」

モバP(あ、これガチで怖いや、結構くるものがあるな)

ありす「Pさぁん……」

モバP(ありすが俺の手を掴んで離さないし)

ありす「ひっ……やぁ……」

モバP(あ、泣きそうかも……ちょっとそそる)

ありす「きゃぁぁっ!」ダキッ

モバP「ちょ、ありす驚きすぎだ。落ち着けって」

ありす「うぅ……これ怖すぎですよぉ……」

72: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 03:28:34.62 ID:AkvbrLeIo
ありす「……ぐすっ」

モバP「すまん、ここまでとは思わなかった」

ありす「すっごく怖かったです……」

モバP「次で最後にするか……ありすは何か見たいのあるか?」

ありす「えっと、それじゃあ……これ」

モバP「恋愛映画か」

ありす「駄目……ですか?」

モバP「いんや、ありすが見たいなら文句はないよ」

73: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 03:29:16.94 ID:AkvbrLeIo
モバP(と言ったものの……やはりあまり興味はないから、退屈だな)

ありす「…………」

モバP(ありすは熱中してるみたいだし……どうしようかな)

ありす「あっ……」

モバP(丁度キスシーンか……)

ありす「……Pさん」

モバP「ありす」

チュッ……

ありす「んっ……」

モバP「ちょっと期待してたのか?」

ありす「はい……映画を選んだ時からこうなるかな、って」

74: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 03:29:44.62 ID:AkvbrLeIo
モバP「そういや前にした時はムードとか言われたっけ」

モバP「今回はどうかな?」

ありす「えへへ……最高ですね」

モバP「そっか、またいつか映画一緒に見に来るか?」

ありす「はい、Pさんとなら何度でも」

ありす「あ、でも……怖いのはあんまり……」

モバP「怖がって抱きつくありすも可愛かったのになぁ」

ありす「い、言わないでください……あぅ……」



第六話 完

78: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 13:35:44.66 ID:AkvbrLeIo

~第七話~
 

79: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 13:36:21.87 ID:AkvbrLeIo
モバP「んー……」

ありす「どうしたんですか、Pさん?」

モバP「ありすか。いやな、ちょっとタブレットPCでも買ってみようかと思ったんだが」

モバP「どれがいいのかさっぱりなんだよな」

ありす「じゃあ私が教えてあげますよ」

モバP「そうか、頼むよ」

ありす「はい。Pさんは何を知りたいんですか?」

モバP「ありすが持ってたのってiP◯dだったよな? あれの利点ってなんだ?」

ありす「ゲームがいっぱい出来るんですよ!」

モバP「えっ、ああ、うん……」

モバP(そうだよな、まだ12歳だしな……)

80: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 13:36:49.28 ID:AkvbrLeIo
モバP「ゲームも最近全然してないな」

ありす「やっぱり忙しいんですか?」

モバP「それもあるけど……なんだろうな、自然とやらなくなってった」

ありす「紗南さんとやったのは?」

モバP「ああ、あれはやたらと話題になってたから」

モバP「最近のゲームはさっぱりだよ」

ありす「あ、じゃあ今から一緒にゲームしませんか?」

モバP「今から? んー、まあいいか」

ありす「実は私の好きなゲームがあって……Pさんと一緒にやってみたかったんですよ」

モバP「ほー、どんなのかな」

81: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 13:37:17.11 ID:AkvbrLeIo
ありす「これですけど……結構難しいですから私が教えてあげますね」

モバP「おう、頼む」


ありす「それで、こんな感じで操作するんです」

モバP「なるほど。ありすの説明は解りやすくていいな」

ありす「そ、それほどでもないですよ!」

モバP(ゲームのことだとちょっと得意げになるのが可愛いなぁ)

ありす「じゃあひと通り教えたので、一緒にやってみましょう」

モバP「よし、やってみるか」

82: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 13:37:43.68 ID:AkvbrLeIo




モバP「よし、クリアっと」

ありす「上手ですね……Pさん」

モバP「そうか?」

ありす「はい……もう私より上手な気がします……スコアも私より上だし……」

ありす「もしかして私……下手くそなのかなぁ……うぅ」

モバP「そんなことないさ。ありすの教え方が良かったから、ありすのおかげだ」

ありす「そう、なのかな……?」

モバP「そうそう、ありがとなありす」ナデナデ

ありす「あ……えへへ……」

モバP「それに俺、学生の頃はそこそこゲーマーだったんだぜ?」

ありす「あ、それはちょっと思いました。紗南さんといい勝負してましたよね」

83: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 13:38:11.95 ID:AkvbrLeIo
モバP「まあせっかく一緒にやってるんだから、楽しまないとな」

ありす「そうですね」

モバP「……って、あれ? ここ上手くいかないな」

ありす「あっ、それは……こうするんですよ」

モバP「あ、なるほどなぁ。流石だなありす」

ありす「えへへ……これくらいそんな大したことじゃないですよ」

モバP(といいつつ、すごい嬉しそうな顔してる、可愛い)



第七話 完

88: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 19:35:54.63 ID:AkvbrLeIo

~第八話~
 

89: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 19:36:23.74 ID:AkvbrLeIo
~事務所~

モバP「ふー、ただいま戻りました」

モバP「って、あれ? 誰も居ないのか」

ありす「ん……すぅ、すぅ……」

モバP「あ、ありす居たのか……ソファーで寝てたんだな」

モバP「まあ今日はもうこの後予定もないし、このまま寝かしてもいいか」

モバP「っと、風邪引かないように毛布はかけておかないと」

モバP「あったあった……」ファサ

ありす「んん……Pさぁん……」

モバP「寝言かな? 夢でも見てるのかな」

90: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 19:36:53.48 ID:AkvbrLeIo
ありす『えへへ……Pさん私たちようやくですね……』

モバP『ああ、色々あったけどな』

ありす『嬉しいです……Pさんと結婚出来るなんて』

モバP『でも本当に俺でいいのか?』

ありす『Pさん以外に考えられません……だから絶対に幸せにしてくださいね?』

モバP『もちろんだ。これからはずっと一緒だぞ』

ありす『Pさん……』


―――――――――――――――――――――


ありす「ずっと……いっしょ……えへ……」

モバP「えらく幸せそうな顔して、どんな夢見てるんだろうな」

91: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 19:37:25.10 ID:AkvbrLeIo
モバP『ただいまー』

ありす『お帰りなさいPさん、ご飯にします? お風呂にします?』

モバP『んー……なあありす』

ありす『はい?』

モバP『何か一つ忘れてない?』

ありす『え、と……その……恥ずかしいですよぉ』

モバP『でもありすに言ってほしいなー俺は』

ありす『もう……我が儘なんですから……』

ありす『ご飯にします? お風呂にします? それとも……わ、私……?』

モバP『そりゃもちろん、ありすにするぜ!』


―――――――――――――――――――――


ありす「やぁん……Pさん、●●●なんだからぁ……むにゃ……」

モバP「え、なに、俺? どんな夢見てるんですかありすさん」

ありす「そんな……とこぉ……」

モバP「どこだよ!」

92: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 19:37:57.33 ID:AkvbrLeIo
モバP『うん、美味い。ありすの作る飯は本当に美味いな』

ありす『もう……毎日言ってますよそれ』

モバP『それくらい美味いんだよ。あーほんと幸せだ』

ありす『ふふっ……ご飯くらいで大げさですよ?』

モバP『そんなことないよ。俺のためにアイドルもやめちゃって、こうやって色々してもらって』

モバP『本当に良かったのか?』

ありす『……いいんですよ。確かにアイドルはちょっと続けたかった気持ちもありましたけれど』

ありす『そんなのよりも、こうしてPさんのために尽くすほうが大事なことなんです』

モバP『いやーこんないいお嫁さんもらって俺は本当に幸せだよ』

ありす『私も幸せです。Pさんと一緒にいれて、Pさんのために色々とすることが』


―――――――――――――――――――――


ありす「わたし……Pさんのためなら……どんなことでも……」

モバP「寝言だけ聞いてると、何か危険な香りがしてくる」

モバP「まあ、ありすは幸せそうに寝てるからいいか」

93: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 19:38:27.47 ID:AkvbrLeIo
モバP『そうだ、ありすは何か欲しいものはないのか?』

ありす『欲しいもの、ですか?』

モバP『ああ。まあ日ごろの感謝みたいなもんだ』

ありす『えっと……特に欲しいものは』

モバP『本当にないのか? なんでもいいぞ?』

ありす『あっ、それじゃあ……』

モバP『お、なんだ?』

ありす『あの……そろそろ……』


―――――――――――――――――――――


ありす「Pさんとの……こどもが……ほしいですぅ……」

モバP「……何言ってるんだこの子は」

モバP「夢の中でどんなことになってるんだ、全く」

ありす「えへへ……Pさぁん……むにゅ」

94: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/18(土) 19:38:55.02 ID:AkvbrLeIo
ありす「んっ……んぅ……ふぁぁ……」

モバP「お、起きたかありす」

ありす「あれ……Pさん……?」

モバP「おう、俺だ。ところでありす、ちょっと気になったんだが」

ありす「はい?」

モバP「寝てる時、どんな夢見てたの?」

ありす「夢……? えっと……」

ありす「……………………あぅ」

モバP(ものすごく顔が赤くなった。うん、なんとなく解った)

ありす「ひ、秘密ですっ……!」



第八話 完

96: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/19(日) 01:27:59.97 ID:kzNPqKu8o

~第九話~
 

97: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/19(日) 01:28:27.84 ID:kzNPqKu8o
モバP「ありすの髪ってなんていうか、綺麗だな」

ありす「そうなんでしょうか? 気にしたことないですが……」

モバP「サラサラだし、真っ直ぐなストレートで」

モバP「なんだか、このまましばらく指で触っていたい」

ありす「んっ……褒められて悪い気はしないですね……」

ありす「Pさんは髪は長い方が好きですか?」

モバP「そーだなー、どっちかっていうと長いほうがいいけど」

モバP「ありすのだったら、なんだって可愛いだろうからなー」

ありす「えへへ……」

98: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/19(日) 01:28:54.93 ID:kzNPqKu8o
モバP「よし、せっかくだから俺が髪を梳いてやろう」

ありす「あ、じゃあお願いします……」

モバP「よしよし、じっとしとくんだぞ」

ありす「はーい」

モバP「……ん、やっぱりありすの髪は綺麗だな」

ありす「もう……褒めすぎですよ」

モバP「いやいや、ブラシも流れるように動くし」

モバP「こういうのって手入れしてないと大変なんだろ?」

ありす「んー……解りません、あまり意識してませんし」

99: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/19(日) 01:29:34.29 ID:kzNPqKu8o
ありす「ふぁ……人にやってもらうのって意外と気持ちいいです」

モバP「お、そうか?」

ありす「はい。きっとPさんが上手なんですね」

モバP「まあそれほどでもないさ、ふふん」

ありす「くすっ……じゃあ、これからはPさんに髪を梳いてもらうのを日課にしようかな」

モバP「おう、任せとけ」

モバP「そういやせっかく髪長いんだし、他の髪型とかしないのか?」

ありす「Pさん何かして欲しいのでもあるんですか?」

モバP「別にそういうわけじゃないけど、ただなんとなくな」

100: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/19(日) 01:30:04.88 ID:kzNPqKu8o
ありす「ちなみに、どんな髪型とかみたいんですか?」

モバP「そうだなぁ、そんだけ長いと色々出来そうだしな」

ありす「今度色々やってみましょうか」

モバP「是非頼む。写真も取ってきっちり記録しておこう」

ありす「そ、それはちょっと恥ずかしいような」

モバP「大丈夫だって、ありすならなんでも可愛くなるさ」

ありす「うぅ……そうかなぁ……?」

モバP「楽しみだなぁ。色んなありすが見れるんだから」

ありす「あんまり期待されるのも……あう……」

101: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/19(日) 01:30:33.38 ID:kzNPqKu8o
モバP「毛先もサラサラだな。触ってて気持ちいいくらいだ」

ありす「ありがとうございます」

モバP「…………こちょこちょ」

ありす「やっ、やあ……くすっ、くすぐったいですよぉ……」

モバP「いや、なんかついこの毛先を見てると、悪戯したくなった」

ありす「もう、ちゃんとやってください」

モバP「とはいってもなあ、ほれこちょこちょ」

ありす「あっ、あはは……もう……私の髪の毛で……あ、遊ばないでください」

モバP「やっぱり髪の毛でもくすぐったいのか、ほれほれ」

ありす「やっ、だ、だからぁ……止めてくださ……あはは」

102: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/19(日) 01:31:05.62 ID:kzNPqKu8o
モバP「よし、これでいいか」

ありす「はふぅ……ちょっと色々ありましたけれど……ありがとうございます」

モバP「なんのなんの、こっちもやってて楽しかった」

ありす「むー、次やるときはちゃんとしてくださいっ」

モバP「そうだな、こんなのまで日課になっちゃったら大変だ」

ありす「私怒ってるんですからね……?」

モバP「ごめんごめん……ほら、許してくれよ」ナデナデ

ありす「撫でれば機嫌とれると思ってませんか……?」

モバP「じゃあ、どうして欲しいんだ?」

ありす「ぎゅーってしてくれないと、許してあげません」

モバP「仕方ないなぁ、ありすは」



第九話 完

107: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:15:16.93 ID:4w9K9/kxo

~第十話~


安部菜々(17?)

108: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:15:47.13 ID:4w9K9/kxo
ありす「はぁ……」

菜々「どーしたのありすちゃん?」

ありす「あ、菜々さん……少し考え事を」

菜々「良かったらおねーさんが相談に乗っちゃうぞ!」

ありす「えっと、それじゃあ……」

ありす「大人っぽくなるにはどうしたらいいんでしょうか……?」

菜々「大人っぽく? なんでまた?」

ありす「Pさんに相応しくなるには、子供っぽいままじゃあ駄目かなって……」

菜々「ありすちゃんはまだ12歳なんだし、無理して大人っぽくなったりしなくてもいいんじゃないかな?」

ありす「でも……」

菜々「うーん……」

109: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:16:15.69 ID:4w9K9/kxo
~帰り道~

ありす「やっぱり急に大人っぽくなるなんて無理かなぁ……」

???「もし、そこのお嬢さん」

ありす「私ですか?」

ありす「……って変な格好してますけれど、菜々さんじゃないんですか?」

???「ち、違いますよ! ナナはナナじゃないです!」

ありす「あ、はい……それでいいです」

???「あなたは悩んでますね、大人っぽくなりたいと」

ありす「は、はい」

???「ここにいいものがあります」

ありす「飴……ですか?」

???「ただの飴じゃあありません。年齢を操作出来る不思議な飴です」

???「子供になるのも大人になるのも思いのままですよ!」

ありす(う、胡散臭いですね……)

110: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:16:45.34 ID:4w9K9/kxo
???「使い方は簡単。食べながらなりたい年齢の自分を思い浮かべるだけです」

???「一つあげますので、どうぞご自由にお使いください」

ありす「あ、ありがとうございます」

???「メルヘンチェーンジ☆、と言いながら食べるとより効果的です」

ありす「…………」

???「あとこれは誰にも言っちゃいけませんよ? ありすちゃんには特別です」

ありす「は、はぁ……」

???「それじゃあ~せえの……ウーサミン! ばいばーい!」



ありす「……」

ありす「どうしたんだろう菜々さん……」

111: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:17:13.49 ID:4w9K9/kxo
~ありすの部屋~

ありす「一応貰っちゃったけど……」

ありす「あんなファンタジーみたいなお話信じろってほうが無理ですよね……」

ありす「でもまあ……せっかく貰ったのに捨てるのも勿体ないですし」

ありす「菜々さんがくれたものですから、変なものじゃないでしょう」

ありす「食べるくらいは……」

ありす「…………」

ありす「め、めるへんちぇーんじ☆」パク

ありす(……大人っぽくなりますように)

112: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:17:40.46 ID:4w9K9/kxo
ありす「ん……あ、あれ……?」

ありす「か、身体が大きくなってるような……」

ありす「わ、わわっ……」


ありす「…………」

ありす「本当に大人になっちゃった……」

ありす「これでPさん喜んでくれるかな?」

ありす「ちょっと会いに行こうかな」

ありす「それにしても……」

ありす「私、大きくなっても●●●●あんまり大きくならないんだ……」

113: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:18:28.05 ID:4w9K9/kxo
~P宅~

ピンポーン

モバP「はいはい、どちら様?」

ありす「あ、あの……」

モバP「……どなたですか?」

ありす「あ、ありすです……橘ありす」

モバP「……はい? えっと、何かの冗談?」

ありす「し、信じられないかもしれませんが、本当です……!」

モバP「と言われても……確かに面影はあるけど、証拠はあるのか?」

ありす「えっと、この前服を買いに行ったり、映画を見たりしましたよね?」

ありす「それで見た映画は――」

114: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:19:18.18 ID:4w9K9/kxo
モバP「んー、解った。本当にありすみたいだな」

ありす「信じてくれますか」

モバP「ぶっちゃけまだ半信半疑だよ。なんで大人になってるんだ?」

ありす「これも信じられないかもしれませんが……不思議な飴を食べたら大きくなって……」

モバP「ドラ◯もんみたいだな」

ありす「でもでも、これでPさんに相応しくなりましたよね?」

モバP「えっ?」

ありす「私ずっと気にしてたんです……私はまだ子供だから」

ありす「早く大人になりたいなぁ……って。Pさんと一緒にいてもおかしくない女性になりたかったんです」

モバP「ありす……」

115: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:19:45.44 ID:4w9K9/kxo
ありす「その……どうですか、今の私は?」

モバP「そうだな……確かに大人っぽくなって綺麗って言葉がぴったりだ」

ありす「えへへ……嬉しいです」

モバP「わっ、と……急に抱きつくなよ」

ありす「いいじゃないですか……いつ戻るか解りませんし」

ありす「胸もあんまり大きくならなかったけど……ちゃんとありますよ?」

モバP「むう……確かに柔らかな感触が」

ありす「どきっとします?」

モバP「そりゃあ、なぁ」

116: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:20:12.85 ID:4w9K9/kxo
ありす「あっ、せっかく来ましたからご飯でも作りましょうか?」

モバP「お、いいのか?」

ありす「はいもちろんです」

モバP「じゃあお願いするよ」

ありす「解りました。台所借りますね」


モバP「……なあありす」

ありす「はい?」

モバP「その格好どうにかならないか?」

ありす「あれ、男の人は好きなんじゃないですか? 裸エプロン」

モバP「いや、そりゃあいいけど……目のやり場が」

ありす「くすっ……意外とウブなんですねPさん」

モバP「だってなぁ、そんなありす初めて見るし……」

ありす「我慢できなくなったら、私はいつでもいいんですよ……?」

モバP「そんなにくっつくなって……」

ありす「ふふっ……そうですね、早くお料理を作らないと」

117: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:20:40.23 ID:4w9K9/kxo




モバP「ごちそうさま」

ありす「お粗末さまでした」

ありす「お風呂沸かしてありますので、よかったら入ってください」

モバP「悪いな、そんなことまで」

ありす「いえそんな、好きでやってることですから」

ありす「あ、お背中流しましょうか?」

モバP「いや、そんなことまでしなくても」

ありす「じゃあ、一緒に入ります?」

モバP「残念ながらうちの風呂場は狭いんでね」

ありす「ちょっとがっかりです……」

118: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:21:10.52 ID:4w9K9/kxo




ありす「お風呂いただきました」

モバP「おー、風呂あがりの姿も随分色っぽいな」

ありす「えへへ……照れます」

モバP「で、やっぱり今日は泊まる気?」

ありす「はい、もちろんです」

モバP「だよなぁ。ちょっと待ってろ、布団とか出してくるから」

ありす「一緒の布団でもいいのに……」


モバP「よし用意できたし……もう寝るか?」

ありす「そうですね」

モバP「じゃあお休みありす」

ありす「お休みなさいPさん」

119: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:22:03.48 ID:4w9K9/kxo
モバP「…………」

ありす「…………」

モバP「…………」

ありす「……Pさん、起きてますか?」

モバP「……なんだ?」

ありす「大人になった私は……どうでしたか?」

モバP「んー、最初はびっくりしたし色々ドキドキもさせられて、まあ新鮮だったよ」

ありす「えへへ……せっかくだから普段じゃ出来ないようなことをしてみたんです」

ありす「……実はものすごく恥ずかしかったですけれど」

モバP「無理に背伸びしなくてもいいのに」

120: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:22:35.63 ID:4w9K9/kxo
ありす「Pさん、そっちに行っていいですか?」

モバP「仕方ないな……ほら」

ありす「えへへ……ありがとうございます」

モバP「あ、身体戻ってるな」

ありす「はい、いつの間にか……」

モバP「まあなんだ……大人になったありすもいいけど」

モバP「やっぱいつものありすが一番だよ」

モバP「大人になんて嫌でもなるんだしさ、子供なときなんて今だけだから」

モバP「今は今で、目一杯楽しんだほうが得だぞ」

ありす「そうですね……大人になったらこうやって甘えられなくなるかもしれないですしね」

モバP「まあありすが甘えてくれるなら、いつでも大歓迎だが」

ありす「そんなこと言ったら、ずーっとPさんに甘えちゃいますよ?」

モバP「どんとこい」

121: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 13:23:08.76 ID:4w9K9/kxo
???「……というわけで」

???「シンデレラの魔法は0時を過ぎたので、解けてしまいました」

???「終わりはハッピーエンドなので、めでたしめでたしですね!」

???「……え? あの飴はなんだって?」

???「残念ながら、ウサミン星の企業秘密なのでお教えできません」

???「あ……っと、効果が切れちゃった」

???「メルヘンチェーンジ☆」パク

???「キャハッ☆ラブリー17歳」

???「それじゃあナナはこの辺で~」



第十話 完

126: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 20:49:09.96 ID:iIUwse5Xo

~第十一話~


喜多日菜子(15)

127: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 20:49:39.14 ID:iIUwse5Xo
日菜子「むふ……むふふ♪」

モバP「ん、誰かと思えば日菜子ちゃん」

日菜子「むふ……? ありすちゃんのプロデューサーさんですか」

モバP「また妄想してるのか?」

日菜子「はい、楽しいですよぉ? むふふ」

モバP「ふむ。最近少し気になってることがあるんだよな」

日菜子「気になることですか?」

モバP「いやさ……俺とありすって結構仲良くなったじゃないか?」

日菜子「そうですねぇ。出会ったころのありすちゃんに比べて、随分変わりましたねぇ」

モバP「そうなんだよ。だからさ、今出会ったころみたいに」

モバP「苗字で呼んだり、ちょっと冷たくしたらどうなるかなぁって」

日菜子「むふ……いいですね、ちょっと妄想してみましょうか」

日菜子「日菜子が思うにですね……こうなると思います」

128: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 20:50:11.60 ID:iIUwse5Xo
ありす『Pさん、おはようございます』

モバP『ああ、おはよう橘さん』

ありす『…………えっ?』

モバP『どうした?』

ありす『あの……今私のこと苗字で……』

モバP『それがどうしたんだよ?』

ありす『なんで名前で呼んでくれないんですか……?』

モバP『そんなの俺の勝手だろ? ほら、早く仕事行ってきなって』

ありす『あ……じゃ、じゃあ一緒に……』

モバP『俺も忙しいんだよ。一人で行ってくれ』

ありす『あ……は……はい……』


―――――――――――――――――――――


モバP「いくらなんでも冷たくしすぎじゃない? 俺が酷いやつにしか見えない」

日菜子「それくらいのほうが後で良い展開になるかなぁって」

129: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 20:50:38.88 ID:iIUwse5Xo
ありす『私……何かPさんの気に障るようなことしちゃったのかな……』

ありす『うぅ……ぐすっ……』

ありす『ううん……きっとお仕事頑張ったら褒めてくれるから……』

ありす『お仕事頑張らないと……』

ありす『このままなんていや……』


―――――――――――――――――――――


日菜子「みたいな感じになると思うんですよぉ」

モバP「いやぁ、ありすはいい子だな」

日菜子「むふ……ところがプロデューサーさんは酷い人で」

日菜子「こんな健気なありすちゃんに、まだ冷たく当たるんです」

モバP「やめてくれよ、妄想と解ってても結構傷つく」

130: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 20:51:08.65 ID:iIUwse5Xo
ありす『ただいま戻りました』

モバP『あーお帰り橘さん』

ありす『あ、あのPさん、私お仕事頑張りましたよ?』

モバP『で?』

ありす『だ、だから……私のこと名前で……』

モバP『仕事頑張るのは当たり前だろ?』

ありす『あ……あぅ……うぅ……』


―――――――――――――――――――――


日菜子「ああ、なんて酷い人」

モバP「妄想だからな? 俺、こんな人じゃないから」

日菜子「ありすちゃんの心は大きく傷ついてついに……むふ」

モバP「なんだよ」

131: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 20:51:45.48 ID:iIUwse5Xo
ありす『Pさん酷いです……』

ありす『私とずっと一緒にいてくれるって言ったのに……』

ありす『あれは嘘だったんですか……? ねえ……Pさん……』

ありす『私Pさんがいないともう……生きていけないんですよ……?』

ありす『どうして……? どうしてですか……? なんで……?』

ありす『なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで』


―――――――――――――――――――――


日菜子「むふ……むふふ……」

モバP「なあ、日菜子ちゃん」

日菜子「はい、なんですかぁ?」

モバP「最近なんか変な漫画とか読んだ?」

日菜子「むふ……漫画じゃありませんが……」

日菜子「妄想のバリエーションが増えるかと思って、最近これを聞いたんですよ」

モバP「『ヤンデレなアイドルに愛されて夜も眠れないCD』……こんなのあるのか」

日菜子「むふふ、良かったらお貸ししましょうか?」

モバP「遠慮しとく」

132: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 20:52:14.84 ID:iIUwse5Xo
モバP「まあ今のは妄想だし、ありすがそんな風になるなんてないだろ」

日菜子「解りませんよぉ?」

日菜子「ありすちゃんが何気に言ってる台詞に……その片鱗がみえなくもないです、むふ」

モバP「怖いこと言うなよ」

日菜子「むふ……まあちょっと過激に妄想しちゃいましたけど」

日菜子「日菜子も実際どうなるか気になりますねぇ」

日菜子「試しに呼んでみてはどうですか?」

モバP「む……まあすぐネタばらしすれば、大丈夫……かな?」

日菜子「丁度ありすちゃん、来たみたいですよ」

133: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 20:52:42.44 ID:iIUwse5Xo
ありす「Pさんおはようございます。それと日菜子さんも」

日菜子「おはようありすちゃん」

モバP「おはよう……橘」

ありす「…………えっ?」

モバP「どうした?」

ありす「あ、あの……今私のこと苗字で……」

モバP「それがどうしたんだよ?」

ありす「なんで名前で呼んでくれないんですか……?」


日菜子(ここまでは日菜子の妄想と同じですねぇ……むふふ)

134: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 20:53:15.88 ID:iIUwse5Xo
モバP「そんなの俺の勝手だろ? ほら、早く仕事行ってきなって」

ありす「……解りました」

ありす「Pさんがそんな意地悪するのでしたら、私ももうプロデューサーのこと名前で呼んであげません」

モバP「えっ?」

ありす「それじゃあお仕事行ってきますね、プロデューサー」

モバP「ちょ、ちょっとまったありすっ!」

ガチャ、バタン

モバP「……やっぱり怒っちゃったよ」

日菜子「ネタばらしする間も無かったですねぇ……」

日菜子「日菜子のせいですよね……ごめんなさい」

モバP「ああ、まあ俺も気になってたし……やったのは俺なんだから」

モバP「日菜子ちゃんが気にすることはないよ」

モバP「帰ってきたら、謝らないとなあ……」

135: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/20(月) 20:54:05.73 ID:iIUwse5Xo




ありす「ただいま戻りました」

モバP「お、お帰りありす」

ありす「ただいまです、プロデューサー」

モバP「なあ俺が悪かったよ。ごめんな、ちょっとした悪戯だったんだよ……」

ありす「……つーん」

モバP「もうしないからさ、許してくれよ……頼む」

ありす「もうあんなことしませんか?」

モバP「しない、絶対しない」

ありす「じゃあ、許してあげます……今回だけですよ?」

モバP「ありがとうありす……!」

ありす「結構傷ついたんですからね……?」

ありす「Pさんのこと信頼してるから……だから名前で呼ばれるのが嬉しいんです」

ありす「だから……こんなこと絶対しちゃ嫌です……」

モバP「ああ、約束する」



第十一話 完

139: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 15:54:00.03 ID:XwyBo5dvo

~第十二話~

前川みく(15)

ありすにゃん

140: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 15:54:31.56 ID:XwyBo5dvo
みく「……どーいうことにゃ」

ありす「ど、どうしたんですかみくさん?」

みく「ありすちゃんのその衣装にゃ!」

ありす「私の……衣装ですか?」

みく「どーして猫耳と尻尾がついてるにゃ! 猫キャラはみくのものにゃ!」

ありす「わ、私に言われましても……Pさんに、今日の衣装はこれだって渡されただけなので」

みく「最近みくのキャラを脅かす人が多すぎにゃ……」

モバP「おーいありすー」

ありす「あれ、Pさんどうしたんですか?」

141: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 15:55:05.44 ID:XwyBo5dvo
モバP「駄目だろありす」

ありす「えっ?」

モバP「ちゃんと打ち合わせした通りに喋らないと」

ありす「うぅ……本当にしないと駄目ですか?」

モバP「今回はそういう企画だし」

ありす「わ、解りました……にゃん」

みく「おかしいにゃ……みくのアイデンティティが……」

みくP「おいみく、お前もちゃんと指定の衣装着ろよ」

みく「にゃん? みくの衣装これじゃないのかにゃ?」

みくP「全く……確認してなかったのか? お前の衣装はこれだよ」

みく「……Pチャン、これ犬みたいにゃんだけど」

みくP「そりゃそういう衣装だから。ほら早く着替えてこい」

142: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 15:55:32.21 ID:XwyBo5dvo
みく「むう……CDデビューした時にやった企画もそうだけど、なんでみくを犬キャラにしたがるにゃ……」

みくP「みく、語尾」

みく「解ってるにゃわん」

みくP「……まあいいか」

みく「これ以上にないほど、みくのアイデンティティがクライシスにゃ……わん」

みく「流石にこれは『ま、いっか』では済まされないにゃわん」

ありす(文句言いながらもちゃんとやるんですね……)

モバP(みくちゃん、真面目だなぁ)

みく「これでバッチリにゃわん!」

みくP「おー可愛いぞみく」

みく「にゃふふ♪」

143: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 15:56:47.24 ID:XwyBo5dvo
ありす「あ、あのPさん……」

モバP「どうしたありす?」

ありす「わ、私もその……可愛いですか……にゃ?」

モバP「すっげえ可愛い、お持ち帰りしたい」

ありす「あ、う……そんなに言われると、照れます……にゃ」

モバP「あーいいなぁ、猫キャラ。これからそっちの方でも売りだしてみようかな」

みく「それは困るにゃわん、猫キャラはみくのものだにゃわん」

みくP「お前今犬だろ」

みく「Pチャンはうっさいにゃわん!」

ありす「あ、えと……やっぱりこういうのはみくさんが似合ってると思いますし……」

ありす「それに私は……見せるならPさんだけがいいにゃあ……」

モバP「……ありすは可愛いなぁ!」

みくP「ひゅーひゅー」

みく「ひゅーひゅー、にゃわん」

144: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 15:59:40.54 ID:XwyBo5dvo
モバP「つーことで衣装チェンジすることにした」

モバP「猫耳ありすを楽しむのは俺だけでいいや」

みくP「なんという職権乱用」

みく「じゃあやっぱり猫キャラはみくのものってことだにゃわん!」

みく「みくも着替えていいかにゃわん?」

みくP「あ、みくはそのまんまね」

みく「にゃんでにゃわん! にゃん権侵害だにゃわん!」

モバP(文句言ってるのに、語尾は律儀だなぁ)

ありす「あ、あのいいんですか、勝手に衣装替えちゃって……?」

モバP「あーいいのいいの、その辺りは自由だったし。でも代わりの衣装はそうだなぁ……」

モバP「この不思議の国のアリスでいいか、ありすだけに」

みく「安直だにゃわん」



145: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 16:00:11.29 ID:XwyBo5dvo
ありす「……あの衣装結局貰っちゃった」

ありす「Pさん、可愛いって言ってくれたなぁ……」

ありす「……にゃん♪」

ありす「Pさん……大好きだにゃん」

ありす「にゃんちゃって……えへへ」



みく「今日もどこかでみくのアイデンティティが脅かされてる気がするにゃ……」

みく「でもっ、みくは自分を曲げないよ!」

みくP「おーいみく、この間の犬キャラ、評判良かったからもう一回な」

みく「え……ひどくない?」



第十二話 完

152: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 20:08:21.23 ID:XwyBo5dvo

~第十三話~


鷺沢文香(19)

153: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 20:08:52.90 ID:XwyBo5dvo
ありす「また新しいアイドルが増えるんですか?」

モバP「ああ、どうやら本屋でティンと来たからスカウトしたらしい」

ありす「本屋……ですか」

モバP「本が好きみたいだな。もしかしたらありすと話が合うかもな」

ありす「そうだといいです」



文香P「……というわけで今日から所属する新しい子だ」

文香「……ええと……鷺沢文香です」

文香「……本が好きで……趣味は本屋めぐりと栞作りです」

文香「……あまり人と話すのは得意ではありませんが……よろしくお願いします」

文香P「みんな仲良くしてやってくれよな」

154: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 20:09:22.63 ID:XwyBo5dvo
文香「……」

ありす「あの、ちょっといいですか……?」

モバP「……聞こえてない?」

文香「……あ、すみません、本に夢中で」

モバP(何かありすと出会ったころを思い出すやり取りだ)

ありす「あ、いえ、今いいですか?」

文香「……はい、何でしょうか?」

ありす「えっと……私、橘ありすといいます」

モバP「あ、俺はありすのプロデューサーだ」

文香「……よろしくお願いします」

ありす「それで、文香さんって本が好きなんですよね?」

ありす「私もよく本を読むんですよ」

文香「……そう、なんですか」

ありす「良かったら、仲良くしていきましょう?」

文香「……は、はい……」

155: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 20:09:49.51 ID:XwyBo5dvo
モバP「俺からも色々聞いていい?」

文香「……あ、はい」

モバP「本屋でスカウトされたって聞いたけど」

文香「……はい、突然……アイドルを探しているって言われて」

モバP「へー、そこで働いてたの?」

文香「あ、いえ……叔父の手伝いで……本業は大学生です」

モバP「なんでアイドルになろうって思ったの?」

文香「……その、アイドルになったらもしかしたら……前に進めるかなって……」

モバP「前に?」

文香「……私、人と話すのは得意じゃなくて……」

文香「……今もいっぱいいっぱいで……目も合わせるのも苦手で……」

モバP(確かにこの子、目を合わせて喋ってないな)

156: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 20:10:17.60 ID:XwyBo5dvo
文香「アイドルになったら……そんな自分を変えれるって……プロデューサーさんが……」

モバP「あいつよくそんなことさらっと言えるなー」

ありす「Pさんも大概だと思いますけれど……」

モバP「え、そう?」

文香「私……変われるでしょうか……?」

モバP「どうだろうなぁ……」

ありす「大丈夫ですよ」

文香「え……?」

ありす「きっと変われます。だって私がそうだから」

文香「……あなたも?」

157: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 20:10:45.17 ID:XwyBo5dvo
ありす「私の『ありす』って名前、昔は嫌いだったんです」

ありす「それで悩んでいたけれど……アイドルになって……Pさんと会って変わったんです」

文香「……そうなんですか」

ありす「だから頑張って行きましょう。きっと前へ進めますよ」

モバP「そうだな、君次第だけど頑張ればきっと変われるよ」

文香「……ありがとうございます」

文香P「っと、ここにいたのか。なんか、早速仲良くなってるじゃないか」

文香「……プロデューサーさん」

文香P「人付き合いが苦手って言ってたからちょっと不安だったけど、問題なさげかな」

文香「……そんな……これはたまたまです……」

文香P「まあ、そうやってちょっとずつ慣れていけばいいさ」

文香P「ありすちゃんもありがとな」

ありす「あ、いえ……文香さん、これからもよろしくお願いしますね」

文香「……はい、こちらこそ」

158: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/21(火) 20:12:05.62 ID:XwyBo5dvo
文香「……あの、プロデューサーさん」

文香P「なんだ?」

文香「……私、少し頑張って見ようかと思います……その、アイドルを」

文香P「お、やる気が出たか?」

文香「……頑張って、その……」

文香「……目を合わせて話せるくらいには……なりたいです」

文香P「ははは、まあそうだな。まずはそこからだな」

文香「……ちょっとだけ努力してみます……新しい自分に……興味が……」



第十三話 完

164: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 11:55:58.66 ID:ZbAszjb5o

~第十四話~

和久井留美(26)

165: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 11:56:26.40 ID:ZbAszjb5o
留美「ふう……」

モバP「あれ、どうしました和久井さん?」

留美「いえね……私のプロデューサーがいまいち私の気持ちを受け止めてくれなくて……」

モバP「は、はあ……」

留美「私もこんな年齢だし……やっぱりもう無理なのかしら?」

モバP「そ、そんなことないですよ。和久井さんは魅力的ですって」

留美「あら、ほんと?」

モバP「はい、和久井さんの魅力に気づいていないあいつがバカなんですよ」

留美「ふふっ、ありがとう……」

166: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 11:56:53.69 ID:ZbAszjb5o
留美「もうあんな人のこと忘れて……貴方にしようかしら?」

モバP「えっ……?」

留美「だって……私の魅力を解ってくれる人のほうがいいもの」

モバP「ちょ、和久井さん……」

留美「だめ……留美って呼んで……」

モバP「い、いや、あの……俺には……」


ありす「だめーーーーーっ!!」


留美「あら?」

モバP「あ、ありす?」

167: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 11:57:20.85 ID:ZbAszjb5o
ありす「だめだめだめです……!」

ありす「Pさんは……Pさんは……私のだもん……!

ありす「私とずっと一緒にいるって約束したんです……!」

ありす「だから……駄目なんです……!」

留美「……ふふっ」

留美「冗談よ。驚かしてごめんなさいね、ありすちゃん」

ありす「……冗談……ですか?」

留美「こんな可愛い先約があったんじゃ、私の入る余地なんてないものね」

留美「それに……私にはやっぱりあの人しかいないもの……」

留美「……ちゃんとエスコートしてあげなさいよ?」

モバP「えっ、あ……もちろんです」

留美「それじゃあ……」

168: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 11:57:49.23 ID:ZbAszjb5o
モバP「ふー、ちょっと驚いたけど……ありがとうなありす、助かった」

ありす「あ、うぅ……」

モバP「どうした?」

ありす「あ、その、とっさにあんな事言っちゃって私……」

モバP「ははは、心配しなくても俺はありすのものだぞー」

ありす「い、言わないでくださいよ……恥ずかしいんですから……」

モバP「まあでも、ちょっと嬉しかったしな」

モバP「それにありすだって俺のものだからなー、ははは」

ありす「うぅ……そんなはっきり言われると……照れますから……」

モバP「可愛いなぁありすは」



第十四話 完

169: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 11:59:20.97 ID:ZbAszjb5o
~おまけ~

モバP「そういや今日はCDの発売日かぁ」

ありす「あ、そうですね」

モバP「茜ちゃん、みりあちゃん、菜々さん、美波ちゃん、幸子ちゃんの5人だったか」

ありす(一人だけさん付け……)

モバP「いつかありすもCDデビュー出来るといいなー」

ありす「そんな……私なんてまだまだ……」

モバP「いやいや、俺の中じゃありすはいつデビューしてもおかしくないくらいだから!」

ありす「えと……ありがとうございます」

モバP「あー、はやくありすにCDの話来ないかなぁ」

ありす「やっぱり私がCDデビューすると、Pさんは嬉しいですか……?」

モバP「そりゃ、もちろん」

ありす「じゃあ、えと……頑張ってみますね……Pさんの期待に応えられるように」



おまけ 完

172: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 21:53:46.23 ID:ZbAszjb5o
モバP「そろそろフェスが始まるなぁ」

ありす「そうですね」

ありす「あ、いちごありますよ、一緒に食べませんか?」

モバP「おう、いただくよ」

ありす「はいどうぞ」

モバP「……ん、甘くて美味い」

ありす「あむ……うん、美味しいです」

モバP「そういやありすがいちご狩りに行ったのもフェスの時だっけ」

ありす「あ、そうですね」

モバP「あの時は一緒に行けなくて悪かったなぁ」

ありす「そんな……お仕事あったんじゃ仕方ないですよ」

モバP「でもなぁ……そうだ、今度一緒に行くか?」

ありす「えっ、いいんですか?」

モバP「ああ。実は俺もちょっとやってみたいし」

173: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 21:54:41.92 ID:ZbAszjb5o
~後日~

モバP「ありすー、用意できたかー?」

ありす「ちょ、ちょっと待ってください……」

ありす「えと……お待たせしました」

モバP「えらい気合入った格好だな? いちご狩りなのに、そんな服だと動きづらくないか?」

ありす「あ、ちゃんとそれ用の服も用意してます」

モバP「そっか、まあありすは一度行ったことあるもんな」

ありす「それに行くまでは……やっぱり可愛い服で一緒にいたいです」

モバP「そういうものか」

ありす「デートなんですよ? 可愛く見られたいって思うのは普通です」

モバP「確かに言われてみれば、これは立派なデートだった」

ありす「気付いてなかったんですか……? もうっ……」

174: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 21:55:08.81 ID:ZbAszjb5o
モバP「ま、行こうか」

ありす「はい……あの」

モバP「ん?」

ありす「手、つないでいいですよね……?」

モバP「ははは、そんなの聞かなくても」

ありす「えへへ……」ギュッ

モバP「じゃ、改めて行くか。俺初めてだから何気に楽しみなんだよな」

ありす「色々調べて来ましたから私に任せてくださいっ」

モバP「おー、頼もしいな」

175: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 21:55:49.93 ID:ZbAszjb5o
モバP「うっし、ここだ着いたぞ」

ありす「えっと、どうすればいいんですか?」

モバP「ちょっと待っててな……予約してるから……」


モバP「悪い悪い、待ったか?」

ありす「いえ、大丈夫です」

モバP「で、こんなの貰ったけどこれ何?」

ありす「いちごのヘタ入れと、コンデンスミルクですね」

ありす「好みですけれど、いちごにつけて食べると美味しいですよ」

モバP「ふーん、なるほどなぁ」

ありす「そのままのいちごばかり食べると飽きちゃうので、味を変える意味でもあるといいです」

176: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 21:56:21.74 ID:ZbAszjb5o
モバP「おー、いちごがいっぱいだな」

モバP「高い位置に栽培してあるんだな。これなら取るのが楽でいいや」

ありす「Pさんいちご園によってやり方が違うと思うのですが……詳しいことを聞いてませんか?」

モバP「ああそうだったな、色々説明された」


モバP「――って感じだ」

ありす「解りました。それじゃあ……一緒に摘みましょう」

モバP「ちなみにいちごってどう摘むのがいいんだ?」

ありす「えっと……いちごは傷つきやすいので……こうやって」

ありす「人差し指と中指で軽く茎を挟んで……こういう風にやると……」

モバP「おっ、綺麗に採れた。なるほどなぁ」

ありす「えへへ……解りましたか?」

177: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 21:56:49.28 ID:ZbAszjb5o
ありす「Pさん、Pさん」

モバP「なんだありす?」

ありす「はい、あ~ん」

モバP「あむ……うん、甘い」

ありす「えへへ……それじゃあ、その……次は私に……」

モバP「はいはい、ほら」

ありす「あ~ん……んっ……美味し♪」

モバP「やっぱ、摘みたてだと美味く感じるなぁ」

ありす「そうですね……あ、Pさんそこに二つ並んでいるのがありますよ」

ありす「一緒に取ってあげましょう?」

モバP「そうだな」

178: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 21:57:18.03 ID:ZbAszjb5o
モバP「ぱくっ……うん、美味い美味い」

ありす「Pさん、いちごはヘタのほうから食べたほうが美味しいんですよ」

モバP「へぇ、知らなかった」

ありす「先端のほうが甘いですから……ヘタから食べたほうが甘さを楽しめます」

モバP「でも俺一口で食うから、あんまり関係ないや……あむ」

ありす「あっ……そう、ですね……」

ありす(せっかく調べてきたのに……)

モバP「どうしたありす?」

ありす「……なんでもないもん」

モバP「……?」

179: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 21:57:49.46 ID:ZbAszjb5o
ありす「……あっ」ブルッ

モバP「ん、なんだありす?」

ありす「あっ、いえ……その……」

モバP「どうした、何かあったのか?」

ありす「えっと……そ、その……」

ありす「……お、●●●●に行きたいです……トイレはどこですか……?」

モバP「ああ、確かあっちだけど」

ありす「し、仕方ないんですよっ! いちごって水分が多いですから……!」

モバP「解った解った。早く行ってこい」

ありす「うぅ……行ってきます……」

180: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/22(水) 21:58:17.72 ID:ZbAszjb5o




モバP「そろそろ時間かな」

ありす「……美味しかった、お腹いっぱいです」

モバP「そーだなー、しばらくはいちご要らねえや」

ありす「ふふっ……そうですね」

モバP「良かったら今度は違うのでも行くか?」

ありす「私はどこでもいいですよ」

ありす「Pさんと一緒なだけで楽しいですから」

モバP「そう言ってくれると嬉しいよ。またどこかに遊びに行こうな、二人で」

ありす「はい……Pさんと一緒に……」



第十五話 完

185: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 13:34:02.02 ID:VjZ7+UDFo

~第十六話~


龍崎薫(9)

市原仁奈(9)

横山千佳(9)

186: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 13:34:40.49 ID:VjZ7+UDFo
薫「ひまー」

仁奈「ひまですよ」

千佳「ひまだねー」

千佳「ねーねーおじさん、千佳たちのプロデューサーはどこいったのー?」

モバP「(お、おじさんかぁ……)営業で出て行ったんだよ」

薫「せんせぇいつかえってくるの?」

モバP「んー、ちょっと解らないなぁ」

仁奈「すごくひまですよ……おにーさん、仁奈と遊びやがるです」

モバP「えっ、俺も仕事が……」

千佳「嘘だー、いっつもありすちゃんと遊んでるの知ってるんだからねー」

モバP「いやあれは遊んでるわけ……でもあるか」

薫「じゃあかおるたちと遊んでくれるんだねー?」

モバP「ちょっとの間だけだぞ?」

仁奈「わーい!」

187: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 13:35:08.18 ID:VjZ7+UDFo
ありす「おはよう――」

千佳「わー、あははっ! おじさんすごい力持ちー! たかーい!」

薫「いいなー次はかおるもー」

仁奈「仁奈のこともわすれるんじゃねーですよ!」

モバP「解った、解ったから三人でじゃれるのはやめてくれ」

ありす「……ございます」

千佳「あー、ありすちゃんおはよー」

ありす「……Pさん何してるんですか?」

モバP「おお、ありすおはよう。いや、ちょっとこの子たちの遊び相手をだな」

ありす「そう、ですか」

188: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 13:35:54.94 ID:VjZ7+UDFo
ありす「……えと、Pさんが困ってるから、そのくらいにしておこう?」

千佳「えー、そんなことないよねー? あたしたちと遊ぶの楽しいよねー」

モバP「あーまあ遊び相手くらいなら別に構わないが」

仁奈「ほら、おにーさんもこー言ってるですよ」

ありす「でも……」

薫「ねーねーはやくー、次はかおるにー」

モバP「ああ、はいはい」

薫「わー、すごいすごいー、あはは」

ありす「……」

モバP「ありすも良かったら相手してやってくれよ、一人で三人の面倒は見きれん」

ありす「……ずるいです」

モバP「えっ?」

189: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 13:36:54.22 ID:VjZ7+UDFo
ありす「みんなだけずるいです。私もPさんと一緒に遊ぶんですっ」

モバP「いや、あのありす? 四人も相手するのは流石に」

ありす「次は私の番だもん……」

モバP「なんだ? ありすも遊んで欲しかったのか?」

モバP「全く……みんなよりお姉さんなのに、甘えん坊なんだから」

ありす「だめですか……?」

モバP「そんなことないぞ、ほらっ」

ありす「わっ……えへへ……♪」

モバP「これでいいか?」

ありす「はいっ……今思うと……ちょっと恥ずかしいですけれど」

190: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 13:37:21.68 ID:VjZ7+UDFo
千佳「なるほどなるほど」

薫「どーしたの千佳ちゃん?」

千佳「ありすちゃんはきっと、あたしたちにおじさんをとられると思ったんだよ」

ありす「えっ、そ、そんなこと……なくもないけれど……えと……」

仁奈「どーしてそー思うですか?」

千佳「あたしの見たアニメの中でこーいうのあったもん。ヤキモチってやつでしょ!」

モバP「そーなのかありす?」

ありす「あぅ……そ、その……は、はい」

ありす「だ、だって……Pさんすごい楽しそうだったんだもん……」

千佳「だめだよおじさん、女心ってやつを解ってあげなきゃ」

モバP「むう……」

191: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 13:38:26.07 ID:VjZ7+UDFo
千佳「仕方ないから、遊ぶのもこれで終わりにしよっと」

薫「遊んでくれてありがとー」

仁奈「あとはありすおねーさんと、遊んであげてくだせー」

モバP「え、ああ。暇つぶしになれたのなら幸いだよ」

千佳「じゃあねー」


ありす「……うぅ、情けないです」

モバP「何が?」

ありす「私より小さい子に、気を使わせちゃって……」

モバP「ははっ、まあ正直言うと相手するのも大変だったし助かったけど」

モバP「それに俺もありすと遊ぶほうがいいからなー」

ありす「あ、ありがとうございます……」

ありす「私もPさんと一緒が一番です」

モバP「ありがとな」

ありす「あんなふうにヤキモチを焼くなんて、子供っぽいかもしれないけれど……」

ありす「今は子供だから……いいですよね?」



第十六話 完

196: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 22:56:20.49 ID:dm8ToX9vo

~第十七話~


神谷奈緒(17)

197: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 22:56:56.36 ID:dm8ToX9vo
ありす「あ……雨降って来ましたね」

奈緒「ほんとだ……予報じゃ言ってなかったのに」

ありす「Pさんきっと傘持って行ってないだろうなぁ……迎えに行ってあげないと」

ありす「奈緒さんは行かないんですか?」

奈緒「はぁっ、な、なんであたしが……」

ありす「でも奈緒さんのプロデューサーも傘持って行ってないんじゃないですか?」

ありす「今頃困ってるかもしれませんし……」

奈緒「解ってるけどさぁ……ああ、もうなんでまたこんなこと……」

奈緒「絶対また加蓮とかにからかわれる……」

ありす「奈緒さん、行かないんですか?」

奈緒「行くよ……仕方なくだけど」

198: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 22:57:23.50 ID:dm8ToX9vo
奈緒「……はぁ、ありすちゃんは凄いな」

ありす「えっ、突然どうしたんですか?」

奈緒「いやさあたしと違って、素直に自分の気持ちを言ってて……」

奈緒「正直羨ましいよ」

ありす「だって……Pさんの前では素直になろうって決めましたから」

ありす「……まだ時々素直になれないときもありますけれど」

奈緒「はっきり言うなぁ……」

ありす「えへへ……でも私がこうなれたのもPさんのおかげですから」

奈緒「プロデューサーのおかげ……か」

199: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 22:57:54.15 ID:dm8ToX9vo
奈緒「あ、あたし向こうだから」

ありす「解りました。それじゃあここで」

ありす「奈緒さん、頑張ってください……!」

奈緒「えっ、ああ……ありがと」

奈緒「ちょっとだけ……素直になれるように頑張ってみるよ」


奈緒「とは言ったものの……」

奈緒「やっぱりあたしのガラじゃないよな……」

奈緒「うぅ……やっぱり無理だってあたしが素直になんて……」

奈緒P「あれ、奈緒?」

奈緒「うわぁっ!? い、いつからいたのさ!?」

奈緒P「いつも何もついさっきだけど」

200: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 22:58:50.77 ID:dm8ToX9vo
奈緒P「もしかして傘持ってきてくれたのか? いやー助かる」

奈緒「そ、そりゃ……風邪引かれたら困るし……」

奈緒P「前も似たようなこと言ってたな。一回だけなんじゃなかったっけ?」

奈緒「うっ……意地悪いこと言うなよ、帰るぞ……」

奈緒P「すまんすまん、ほら傘入れてくれよ」

奈緒「だからなんで一緒に入ろうとするんだよ……ったく」

奈緒P「気にすんなって。早く帰ろうぜ」

奈緒「あーもうっ、そんなにくっつくな……」

201: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 22:59:18.61 ID:dm8ToX9vo
奈緒「……えっと、あのPさん」

奈緒P「ん?」

奈緒「あたしっていつも素直じゃないけど……でも」

奈緒「感謝は、してるんだよ……? だ、だからさ……」

奈緒「い、いつも……ありがとう」

奈緒P「へぇー……突然どうしたんだ? 奈緒が急に素直にお礼を言うなんて」

奈緒「た、たまにはいいだろ……今度こそ一回だけだからな……」

奈緒P「えーなんでだよ。もっかい言ってくれよ。言わないともっとくっつくぞ」

奈緒「なんでだよ! 恥ずかしいんだよ……ぜーったいもう言わないからなっ!」

奈緒P「うーん、仕方がない。言いたくなるようにもっとプロデュースを頑張るか」

奈緒「……ったく、やっぱり素直になるなんてあたしのガラじゃないよ」

202: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 22:59:46.12 ID:dm8ToX9vo
ありす「あっ、Pさーん」

モバP「おーありす、もしかして迎えに来てくれたのか?」

ありす「はい、雨降ってきてPさん傘持ってなかったと思ったので」

モバP「助かるよ」

ありす「あの、それで……Pさんの傘も持ってきたんですけれど……」

ありす「良かったら……その、相合傘がしたいなぁ……なんて」

モバP「ん、相合傘か。もちろんいいぞ」

ありす「えへへ、それじゃあ一緒に……」

モバP「もっとくっつかないと濡れるかもな」

ありす「じゃあ……思いっきりくっついちゃいますよ?」

203: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/23(木) 23:00:15.16 ID:dm8ToX9vo
ありす「じゃあ帰りましょうPさん」

モバP「ああ」

ありす「こんな風にPさんと一緒に歩けるなら、雨の日も悪く無いですね」

モバP「そうだなぁ、たまにはいいな」

ありす「Pさんも私が傘忘れたら迎えに来てくれますか?」

モバP「そりゃ当然」

ありす「それじゃあ……今度わざと忘れちゃおうかな……えへへ」

モバP「じゃあ俺も、次はわざと持って行かないでおこう」

ありす「ふふっ……なんだかあべこべですね」

モバP「ははっそうだな。まあたまにするからいいものなんだろうな、こういうのは」

ありす「そうかもしれませんね」

ありす「だから、寄り道していきませんか? もうちょっと長くこうしていたいですから」

モバP「ああ、いいよ」



第十七話 完

208: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/24(金) 20:11:45.72 ID:SJZIJd1To

~第十八話~
 

209: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/24(金) 20:13:17.14 ID:SJZIJd1To
~事務所~

ありす「はいPさん、冷たいお茶です」

モバP「さんきゅ」

ありす「今日暇になっちゃいましたね」

モバP「ごくごく……ぷはっ、そうだなぁ仕事の予定が変更になるとは」

ありす「今日はどうしましょうか?」

モバP「あ、そうだ。俺の家で一緒にゲームするか?」

モバP「ついこないだ、新しいゲーム買ったんだよな」

ありす「そうなんですか」

モバP「この前ありすと一緒にゲームしただろ? あれからちょくちょくまたするようになってなぁ」

ありす「じゃあPさんの家にお邪魔しますね」

モバP「おー来い来い」

210: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/24(金) 20:13:44.56 ID:SJZIJd1To
~P宅~

モバP「ただいまっと」

ありす「お邪魔します」

モバP「早速そのゲームをやってみるか」

ありす「どんなゲームですか?」

モバP「まあやってみれば解るよ。ありすやってみるか?」

ありす「え、いきなりですか?」

モバP「まーチュートリアルも親切だし、すぐ出来るようになるよ」

ありす「解りました、それじゃあ……」

モバP(よし……!)

211: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/24(金) 20:14:21.66 ID:SJZIJd1To
ありす「女の子が出て来ました」

モバP「主人公だからな」

ありす「結構可愛いですね……」

モバP「別にそういう理由で買ったわけじゃないぞ」

ありす「なんだか……だんだんとおどろおどろしい雰囲気になってきたんですが」

モバP「そういうゲームだからな」

ありす「もしかして……これって怖いゲームですか?」

モバP「ん、ありすは怖いのは駄目か?」

ありす「そ、そんなことないですっ……ないですけど……」

ありす「うぅ……」

モバP(一回やらせてみたかったんだよなぁ、ホラーゲーム)

モバP(ホラー映画見た時の反応も良かったから……)

モバP「オープニング終わったみたいだな」

ありす「あ、自由に動けます……」

モバP「まあ適当に歩きまわって、色々探してみるんだ」

212: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/24(金) 20:14:49.45 ID:SJZIJd1To
ありす「うぅ……今にも何か出そうですよぉ……」

モバP「そりゃホラーゲームだし」

ありす「ひっ……な、何か出て……」

モバP「そりゃホラーゲームだし」

ありす「こ、ここ調べるみたいですけれど……調べたら変なのが出てきたりしませんよね……?」

モバP「解らないなぁホラーゲームだし」

ありす「ド、ドア開けたら向こうから襲ってきたりしませんよね……?」

モバP「あるかもなぁホラーゲームだし」

ありす「……なんですかそれぇ……ぐすっ」

モバP(正直ありすの泣き顔はそそる)

213: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/24(金) 20:15:15.36 ID:SJZIJd1To
ありす「な、何か取りました……カメラですか……?」

モバP「カメラだな」

ありす「何に使うんでしょう……」


ウガァァァッ

ありす「きゃぁぁっ!?」ダキッ

モバP「おっと」

ありす「Pさん……! な、なにか……なにか出て……!」

モバP「ありすー画面見ないと進めれないぞ」

ありす「そ、そんなこといったってぇ……」

モバP「ほらチュートリアル出てる、読まないと」

ありす「む、むりっ……むりです……」

モバP(いい反応するなぁ)

214: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/24(金) 20:15:43.40 ID:SJZIJd1To
ありす「あぅ……うう……」

モバP「ほらカメラを構えて、それでさっきの霊を倒すんだよ」

ありす「こ、こうですか……?」

モバP「そうそう、それで……」

ありす「やっ、やぁ……こ、こっちに来てる……Pさぁん……!」

モバP「落ち着けありす。ファインダーに霊が納まったところでシャッターを切るんだ」

ありす「え、えとえと……ど、どのボタンだっけ……あれ?」

モバP「これだよ」

ありす「あっ……! こ、こうですか……!?」


ギャァァァ

ありす「た……倒した……んですか?」

モバP「うん、そんな感じで進んでいくんだよ」

215: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/24(金) 20:17:22.26 ID:SJZIJd1To
モバP「といったところでプロローグが終了だな」

ありす「うぅ……ぐすっ……ひっく……」

モバP「そんな怖かったのか?」

ありす「だ、だって……だってぇ……」

ありす「前に怖い映画見てから……ひぐっ……怖いの全然駄目になって……」

モバP(あ、てことはこうなったのは俺のせいか……)

ありす「なのにこんなのさせるなんて……酷いですよぉ……」

モバP「いや、済まない。ちょっと意地悪が過ぎたな」

モバP「ほらおいで」

ありす「ぐしゅ……Pさん……」ギューッ

モバP「よしよし、落ち着くまでこうしててあげるから」

ありす「……ぐすん」

216: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/24(金) 20:17:49.24 ID:SJZIJd1To
モバP「落ち着いたか?」

ありす「はい……」

モバP「よしよし、落ち着いたところで別のゲームをやるか?」

ありす「もう怖いのは嫌ですよ……?」

モバP「大丈夫大丈夫、もう怖くないから」

ありす「どんなゲームですか?」

モバP「まあゾンビが出てくるんだけど……」

ありす「……怖いゲームじゃないですかっ!」

モバP「いや、あんまり怖くないんだよ。やってみれば解るけど」

ありす「……本当ですか?」

217: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/24(金) 20:18:19.53 ID:SJZIJd1To
モバP「とりあえず俺のやってたデータをロードして……」

ありす「……雰囲気はあんまり怖くないですね」

モバP「まあ舞台はただのショッピングモールだからな」

ありす「あと……操作してるキャラがすごい変な格好なんですけれど……」

モバP「ユニークだろ?」

ありす「ゾンビも……あんまり見た目は怖くないですね」

モバP「で、だな……このゲームの何が面白いかっていうと」

モバP「例えばゾンビに向かって、殴る蹴るをすると」

ありす「……あっさりやられちゃってますね」

ありす「血が出たりしてますけれど……吹っ飛んで行ったりしててシュールです」

モバP「そうなんだよなぁ、やたらシュールなことが出来るんだよ」

218: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/24(金) 20:18:51.36 ID:SJZIJd1To
モバP「例えばここにショッピングカートがある」

ありす「ありますね」

モバP「これを押しながらゾンビに突っ込んでいくと……」

ありす「轢いて行っちゃってますね……このゾンビ弱すぎじゃないですか?」

モバP「他にもマネキンとかあるだろ?」

ありす「ありますね」

モバP「これでゾンビを殴ったり……」

ありす「……」

モバP「他にも武器にパラソルとかボールとか芝刈り機とか……」

ありす「……変なゲームですね」

モバP「まあちゃんと怖いところもあるんだけど……シュールなところが目立つんだよなぁ」

モバP「ありすもやる?」

ありす「……遠慮しておきます」



第十八話 完

225: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 02:20:57.33 ID:7Us0g6xEo

~第十九話~
 

226: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 02:21:25.46 ID:7Us0g6xEo
~P宅~

モバP「あの後ありすは俺の家に泊まることになった」

モバP「ありす曰く――」


ありす『Pさんのせいで、怖くて一人で眠れそうにありません』

ありす『だから責任とって、今日一日はずっと一緒にいてもらいます』


モバP「――とのことだ」

モバP「いやまあいいよ? 別に泊まるくらいは」

モバP「そんなの前からあったしさ、でも……」

モバP「風呂は流石に一人で入ろうよ」

ありす「無理です嫌です怖いです」

227: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 02:21:58.46 ID:7Us0g6xEo
モバP「だいたい、お化けとか出るわけないじゃないか」

ありす「解らないじゃないですか……! 怖い話をすると霊が寄ってくるっていいますし……うぅ……」

モバP「話じゃなくてゲームだけどな」

ありす「同じですよぉ……」

モバP「はぁ……まあゲームをやらせた俺にも責任はあるしな」

モバP「今日だけだぞ?」

ありす「本当ですか……よかったぁ……」

モバP「ていうかありすは恥ずかしくないのか、俺と一緒に入るのは」

ありす「そ、それはもちろん……恥ずかしいですけれど……」

ありす「それ以上に怖いし……それにPさんだったら……」

モバP「流石に12歳に手は出さないぞ」

228: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 02:22:30.04 ID:7Us0g6xEo
モバP「そういや着替えあるのか?」

ありす「こういう時のためにちゃんと置いてます」

モバP「えっ、マジで? いつの間に……」

ありす「はい、このクローゼットの中に置いといたんですが……」

モバP「ああそれか。そういやあったなあ」

ありす「私、置いとくこと言いませんでしたか?」

モバP「聞いた気がするかもしれないけど、忘れてた」

ありす「えと、とにかく着替えに関しては問題ありません」

モバP「そっか、じゃあ入るか」

229: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 02:22:57.63 ID:7Us0g6xEo

カポーン


ありす「Pさん、髪の毛洗うの手伝ってください」

モバP「一人で洗えないのか?」

ありす「洗えますけれど、せっかくですから」

モバP「仕方ないな。あ、そうだシャンプーハットでも使うか?」

ありす「そ、そこまで子供じゃないですっ……!」

モバP「冗談だよ、じゃ洗うぞー」

ありす「んっ……」

モバP「こんなもんでいいのか?」ワシャワシャ

ありす「そう、ですね……人に洗ってもらうのって……結構気持ちいいです」

モバP「そりゃ良かった」

ありす「えへへ……」

230: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 02:24:20.33 ID:7Us0g6xEo

ザパー

ありす「ふう……」

モバP「よし、後は一人で出来るな?」

ありす「え、身体も洗ってくれないんですか?」

モバP「流石に甘えすぎだ。一人でやりなさい」

ありす「む~……」

モバP「むくれたって駄目だ」

ありす「はぁい……じゃあ次の機会にお願いします」

モバP「おいおい……最近のありすは俺に甘え過ぎだぞ?」

ありす「えへへ……駄目ですか?」

モバP「いやいいけどな」

ありす「もうっ、だったら言わないでくださいよ」

231: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 02:24:47.89 ID:7Us0g6xEo
ありす「……いいお湯でした」

モバP「冷たいお茶でも飲むか?」

ありす「あ、お願いします」

モバP「ほい」

ありす「ありがとうございます……んくんく」

ありす「ぷあ……お風呂上がりに飲むと気持ちいいですね」

ありす「あ、そうだ……Pさん」

モバP「ん?」

ありす「髪の毛乾かすの手伝ってもらえますか?」

モバP「俺が? なんでまた?」

ありす「だって……前に私の髪の毛を梳いてくれたじゃないですか」

モバP「あーあー、あったあった」

ありす「あれ結構気に入ったんですよ? 言いませんでした?」

モバP「そーいやそうだったっけ……日課にはならなかったけど」

ありす「お願いします。はいドライヤー」

232: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 02:25:15.72 ID:7Us0g6xEo
モバP「ありすー」ブオー

ありす「は~い……」

モバP「どうだー?」ブオー

ありす「きもちーですぅー……」

モバP「そりゃよかったー」ブオー

ありす「ふぁ~……ふぁぁ……」

モバP「もう眠いのか?」

ありす「はふぅ……気持よくて……なんだか」

モバP「これ終わったらもう寝るか」

ありす「そーしますぅー……」コックリ

モバP「まだ寝るなよー?」

ありす「はぁ~い……」

233: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 02:25:50.36 ID:7Us0g6xEo
ありす「むにゅ……」

モバP「ほら布団敷いたから、こっちこーいありすー」

ありす「はぁ~い……ん~……」フラフラ

モバP「ああもう……運んでやるか、ほら」ヒョイ

ありす「んん~……」

モバP「よいしょ……っと。これでよし」

ありす「Pさぁん……」

モバP「どうしたありす?」

ありす「おやすみなさぁい……」

モバP「ああ、お休みありす」

234: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 02:26:21.62 ID:7Us0g6xEo




ありす「んっ……」ブルッ

ありす「んー……●●●●……」

ありす「トイレ……行かなきゃ……」


シーン


ありす「…………うぅ」

ありす「ひ、一人でトイレくらい……いけるもん……」

ありす「…………真っ暗」

ありす「……や、やっぱり無理……Pさぁん……」

235: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 02:26:53.17 ID:7Us0g6xEo
モバP「ふあぁぁ……終わったか?」

ありす「ご、ごめんなさい……起こしちゃって」

モバP「まあいいよ。それくらい」

モバP「でもありすは本当に怖がりになっちゃったなぁ」

ありす「あう……」

モバP「これから一人でトイレに行けるのかぁ?」

ありす「だ、大丈夫だもん……今日はあんなゲームしちゃったから……だもん」

モバP「ははは、まああれだ」

モバP「今日は一緒に寝てあげるからさ、そしたら怖いことも忘れるさ」

ありす「はい……お願いします」

モバP「それじゃあお休みありす」



第十九話 完

239: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:06:05.00 ID:WlEjohu8o

~第二十話~
 

240: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:06:37.50 ID:WlEjohu8o
~事務所~

日菜子「むふ……むふふ」

モバP「ん、今は日菜子ちゃんだけか?」

日菜子「ありすちゃんのプロデューサーさん、おはようございます」

モバP「ああ、おはよう」

モバP「また妄想してるのかい?」

日菜子「むふ……もちろんです。妄想ぱわー充填中です」

モバP「ちなみに今どんな妄想してるの?」

日菜子「プロデューサーさんとありすちゃんことですねぇ……むふふ」

モバP「えっ、俺とありす? なんで?」

日菜子「だって、事務所でもいちゃついてますから。妄想の材料に事欠かないんです……むふふ♪」

モバP「そんなつもりは……まああるかも」

モバP「ちなみにどんな妄想してたの?」

日菜子「そうですねぇ……例えば」

241: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:07:12.30 ID:WlEjohu8o
♪夜のショーウインドーに アナタの後ろ姿を見た


ありす『あ、あれって……Pさん?』

ありす『Pさー……ん……?』


♪人波がスチルのように 私も不意に立ち停まるの


ありす『え……なんで……?』

ありす『隣にいる女の人は……誰なんですか?』

ありす『Pさん……』

242: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:07:40.04 ID:WlEjohu8o
♪瞳に焼き付いたのは アナタとアノコの笑顔


ありす『どうして……Pさん……?』

ありす『なんでそんなに楽しそうなんですか……?』

ありす『なんで私以外の人にそんな笑顔を向けるんですか……?』

ありす『私だけじゃ……なかったんですか……?』


♪切なく苦しいけれど


ありす『なんで……あんなところ見ちゃったんだろ……』

ありす『こんな気持ちになるんだったら……見なくてよかったのに』

ありす『Pさん……なんで私じゃないんですか……?』

243: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:08:08.09 ID:WlEjohu8o
♪聞くだけならば 簡単じゃない


ありす『Pさん……昨日女の人と一緒に歩いてましたよね?』

モバP『…………』

ありす『あ、いえ……別にそれが悪いってわけじゃないんです……ただ……』

ありす『あの人とどういう関係かな……って』

ありす『Pさんすごく楽しそうだったから……』

ありす『もしかしたら……私と一緒にいるよりも……』

モバP『…………』

ありす『そんなことないですよね……?』

ありす『私と一緒にいてくれるって……約束しましたよね……?』

ありす『あれは嘘だったんですか……?』

244: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:08:38.10 ID:WlEjohu8o
♪「べつに」なんて言わないで 「ちがう」って言って

♪言い分けなんか聞きたくないわ 胸が張り裂けそうで


モバP『別にありすには関係ないだろ』

ありす『関係ない……かもしれませんけれど……』

モバP『俺が誰と一緒にいようが関係ないだろ?』

モバP『プライベートのことまで言われたらたまったもんじゃないよ』

ありす『……なんで……なんでそんなこと言うんですか?』

ありす『私が聞きたいのはそんなことじゃない……』

ありす『どうして……違うって言ってくれないんですか……?』

245: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:09:07.90 ID:WlEjohu8o
♪私のことが好きなら アノコを忘れて


ありす『Pさんは……私のこと好きですよね?』

モバP『…………』

ありす『もしそうだったら……あの人のこと忘れてください……』

ありす『私が一緒にいますから……だから……』

モバP『無理だよ』

ありす『えっ……?』

モバP『大体最初から無理だったんだよ』

モバP『年齢差もあるし、アイドルだから世間の目もある』

モバP『最初からこうなるって決まってたようなもんだ』

ありす『そんな……じゃあなんで私と……』

246: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:09:35.50 ID:WlEjohu8o
♪どこか遠くへ連れて行って


ありす『……そんなの嫌です』

モバP『わがまま言うな』

ありす『世間の目がなんだっていうんですか……』

ありす『だったら……だれも知らないようなところに二人で行きましょう?』

ありす『そしたらきっと……』

モバP『子供の考えだな』

ありす『いや……いや……なんで? Pさん……何でですか……?』

ありす『私はPさんと一緒にいたい、それだけなのに……』

ありす『なんでそんなことすら、許されないんですか?』

モバP『……この話は終わりだ』

ありす『Pさん……Pさん待って……』

247: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:10:02.65 ID:WlEjohu8o
♪夜の駐車場で アナタは何も言わないまま


モバP『…………』

ありす『…………』

モバP『今日の仕事、酷い出来だったぞ』

ありす『……済みません』


♪ラジオから流れるメロディ 私は今日を振り返るの


ありす『今日は久しぶりにPさんと一緒の仕事だったのに……』

ありす『Pさんは全然私のこと気にかけてくれなくて……』

ありす『あれからPさんは何も言ってくれない……何度聞いても……』

248: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:10:32.37 ID:WlEjohu8o
♪あの海 あの街角は 思い出に残りそうで


ありす『そして……今日はPさんとの最後のお仕事……』

ありす『これを最後に、Pさんは私の担当を降りるらしい……』

ありす『こうやって……Pさんと一緒に見る景色も最後なの……?』


♪この恋が遊びならば 割り切れるのに 簡単じゃない


ありす『嫌です……そんなの……』

ありす『Pさんのことこんなに好きなのに……』

ありす『こんなにも……想っているのに……胸が苦しくなるほど……』

ありす『この気持ちが……尊敬や信頼程度なら……どれほど良かっただろ……』

249: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:10:58.95 ID:WlEjohu8o
♪「じゃあね」なんて言わないで 「またね」って言って


モバP『じゃあなありす……今まで楽しかったよ』

ありす『い、いやっ……嫌です!』

モバP『ただプロデューサーを降りるだけだ。そんな悲しむことでもないだろ』

ありす『でもそれじゃあ……もう一緒に……一緒にいられない……』

ありす『お別れの言葉なんて……聞きたくないです……!』

モバP『しつこいぞ!』

ありす『あっ……あ……』

モバP『俺たちは終わったんだよ。もう諦めてくれ』

モバP『じゃあな』

250: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:11:26.33 ID:WlEjohu8o
♪私のモノにならなくていい そばに居るだけでいい


ありす『だ、だったら……私のこと好きじゃなくてもいいから……だから……』

ありす『そばに……一緒にいさせてください……』

モバP『ちっ……好きにしろ……俺はもう関係ない』


♪アノコにもしも飽きたら すぐに呼び出して


ありす『はい、好きにします……ねえPさん』

モバP『…………』

ありす『私はずっと待ってますからね? Pさんのこと……』

ありす『きっと私のほうがあの人よりも……Pさんのことずっとずっと想ってますから……』

ありす『だから……必要になったらすぐに呼んでください……そして……』

ありす『私のことを……』


♪壊れるくらいに抱きしめて

251: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:11:53.48 ID:WlEjohu8o
♪「ゴメン」なんて言わないで 「またね」って言って


ありす『まだですか……Pさん?』

ありす『私ずっと待ってるんですよ、あれから……』

ありす『Pさんが……私のこと呼んでくれるのを……』


prrrr

ありす『……あっ』

ありす『Pさんから……あはっ……』

ありす『もしもし……?』

モバP『ああ、ありすちょっといいか?』

ありす『はい、もちろんです!』

252: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:12:21.13 ID:WlEjohu8o
モバP『俺にもう付きまとうな』

ありす『えっ……?』

モバP『確かに好きにしろとは言ったけどな……もういい加減にしてくれ』

ありす『Pさん、どうしてそんなこと言うんですか……?』

ありす『私はただ……そばにいたいだけ、一緒にいたいだけなのに……』

モバP『度がすぎるんだよ……こっちも迷惑なんだ……』

モバP『もう俺のことは忘れてくれ、頼むから』

ありす『嫌ですよ……そんなの……大体Pさんじゃないですか』

ありす『私をこんな気持ちにさせたの……なのに……なのにっ……!』

モバP『……ごめんな、でももういいだろ。終わりにしよう』

プツッ

ありす『Pさん……!? Pさん、Pさん……!』

ありす『そ、そんなぁ……』

253: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:12:48.88 ID:WlEjohu8o
♪私のモノにならなくていい そばに居るだけでいい

♪アノコにもしも飽きたら すぐに呼び出して


ありす『……ふふっ』

ありす『Pさん……嘘ですよね。冗談ですよね』

ありす『だってあんな女より私のほうがずっとずっと……Pさんのこと好きだもん』

ありす『だから……きっと……Pさんは私のことまた呼んでくれるよね?』

ありす『待ってますから……ずっとずっと……』

ありす『Pさんが私のこと、呼び出してくれるまで……』


♪壊れるくらいに抱きしめて

♪壊れるくらいに愛して


ありす『Pさん……大好きです……ずっとずぅーっと……』

254: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/25(土) 21:13:21.64 ID:WlEjohu8o

―――――――――――――――――――――


モバP「……長い妄想だったな」

モバP「この流してた曲なんだよ」

日菜子「曲とか流していると色々と妄想が捗るんです、むふふ♪」 

日菜子「これは歌詞が歌詞だけに、妄想の内容はあんな感じですけれど……むふふ」

モバP「ていうかまた俺が酷い奴になってたなぁ、おい」

日菜子「むふ……本当に酷い人でしたね」

モバP「俺がありす以外になびくとかないから」

日菜子「細かいこと気にしちゃ駄目ですよぉ、むふふ」



第二十話 完


261: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:13:04.32 ID:+dar6/zBo

~第二十一話~


向井拓海(18)

及川雫(16)

262: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:13:31.88 ID:+dar6/zBo
~P宅~

ありす「Pさーん」

ピンポーン

ありす「……あれ、今日遊びに行くって伝えたのに」


prrrr

ありす「あ、Pさんからだ……もしもし?」

モバP『あ、ありす? もう俺の家来ちゃってる?』

ありす「はい、今家の前に」

モバP『ごめんなー、急に処理しないといけない仕事が入って』

モバP『すぐ終わるから家上がって待ってていいよ。合い鍵渡したよな?』

ありす「解りました。それじゃあお邪魔しますね」

モバP『もうちょっと早く連絡できたら良かったんだけど……』

ありす「いえ、気にしないでください。お仕事頑張ってください」

263: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:14:00.38 ID:+dar6/zBo

ガチャ

ありす「お邪魔しまーす」

ありす「わっ……」

ありす「すごいごちゃごちゃしてて……なんていうか……」

ありす「Pさん最近忙しいみたいだし、お掃除する時間もないのかな?」

ありす「……もし私がお掃除してあげたら」


モバP『おおっ、わざわざ掃除してくれたのか?』

モバP『偉いなぁありすは。そうだ、何かご褒美をあげないとな』


ありす「……なんて、えへへ」

ありす「よし、頑張っちゃおうっと」

264: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:14:26.69 ID:+dar6/zBo




ありす「ふう……うん、綺麗になった」

ありす「えっと次は……」

パサリ

ありす「あ、何か本が……」

ありす「……あ、ぅ……こ、これって……●●●な……」

ありす「……Pさんも男の人なんだし……持っててもおかしくないけれど……うぅ……」

ありす「こ、これ見たら……Pさんの好みが解るかな……?」

ありす「ちょっとだけ……」

ペラリ

ありす「…………」

ありす「…………わわっ……こんな」

265: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:14:53.56 ID:+dar6/zBo
ありす「…………」

ありす「……今気づいたけれど」

ありす「この本の女の人、みんな胸がおっきい……」

ありす「…………」ペターン

ありす「わ、私はまだ子供だし……きっとこれから……」

ありす「あっでも……」

ありす「確か前に不思議な飴を食べて大きくなった時も、胸は……」

ありす「…………」

ありす「……どうしたら大きくなるのかな」

266: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:15:24.32 ID:+dar6/zBo
~後日~

雫「胸が大きくなる方法ですかー?」

拓海「なんでんなことアタシに聞くんだよ……」

ありす「お二人が事務所の中でも特に大きいので……」

ありす「お願いします……教えてもらえませんか?」

拓海「うっ……そこまで真剣に頼まれると断るのもわりいしな……」

雫「といわれましても……具体的にどうすればいいかなんて解らないですねー」

拓海「まあ……ぶっちゃけアタシも知らねえ。気づいたらこうなってた」

ありす「何かないんですか? 特別なことをしてるとか」

267: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:15:53.83 ID:+dar6/zBo
雫「そーですねー。私は牛乳を毎日飲んでますがー」

ありす「牛乳ですか……」メモメモ

拓海「あーなんか聞くなそれ。でも効果ねーって聞いたことあるぞ」

拓海「アタシは牛乳なんてめったに飲まねーし」

ありす「……」ケシケシ

雫「それじゃーあれですねー、胸は揉むと大きくなるそうですよー」

ありす「も、揉む……ですか」

雫「男の人に揉んでもらうと、効果が高いって聞きましたー」

拓海「それこそ嘘くせえ……」

268: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:20:02.99 ID:+dar6/zBo
ありす「それじゃあ……お二人とも誰かに揉んでもらったんですか?」

拓海「ばっ、んなわけねーだろーが!」

雫「残念ながら、そういう人はいませんでしたからねー」

雫「今は違いますけどねー。揉んではもらってませんがー」

ありす「拓海さんもいるんですか?」

拓海「はぁっ!? ア、アタシはんなヤツいるわけ……ア、アイツはそんなんじゃねーし……」

ありす「アイツ?」

拓海「あー、アタシのことはどうでもいいだろ!」

雫「それにありすちゃんにも、良い人がいるじゃないですかー」

ありす「えっ、あ……え、えっと……それは……」

拓海「子供に何言ってんだよ……」

雫「揉んでもらうと大きくなるかもしれませんねー」

ありす「あう……そ、そんなこと……うぅ……」

拓海「はいはい、この話は終いにしようぜ」

269: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:20:44.02 ID:+dar6/zBo
ありす「…………」

モバP「んっ、どうしたありす?」

ありす「Pさん、お願いがあります……」

モバP「おー、ありすからのお願いならなんでも聞いてあげるぞ」

ありす「本当ですか?」

モバP「俺に出来ることならなー」

ありす「大丈夫です、Pさんにしかできませんから……」

ありす「え、えと……私の、その……胸を……も、揉んで……くれませんか……」

モバP「はい?」

ありす「だ、だからその……私の……」

ありす「あぅ……」

270: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:21:25.82 ID:+dar6/zBo
モバP「よしよし、何があったんだ? 言ってごらん」

ありす「……前にPさんの家に言って、お掃除をしたとき」

モバP「ああ、俺が仕事でいなかったときか。あの時は助かったよ」

ありす「えへへ……そんな、大したことはしてませんよ」

ありす「あっ、それで……そのときに、その……」

ありす「●●●な本を見つけちゃって……」

モバP「えっ」

ありす「その本に出てきた女の人がみんな……胸が大きくて」

ありす「Pさんも……そういうのが好きなのかなって」

モバP「あーそれはな」

ありす「でも私は……こんなのだから……」

ありす「どうやって大きくしたらいいか聞いたら……も、揉んでもらうといいって……」

モバP「そういうことね……」

271: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:22:09.20 ID:+dar6/zBo
モバP「ありす、実はあの本は俺のじゃない」

ありす「えっ……?」

モバP「あれは同僚に押し付けられたんだよ」

ありす「……誰にですか?」

モバP「拓海ちゃんと雫ちゃんのプロデューサー二人に」

ありす「あっ……」

モバP「あいつら事あるごとに、●●の良さを勧めてくるから……」

モバP「だから俺が別に、●●好きってわけじゃないんだ」

ありす「……事情は解りました、でも」

モバP「ん?」

ありす「捨てずに持っていたってことは、やっぱりその……」

ありす「そっちのほうがいいってこと……ですよね?」

モバP「……いや、まあ……俺も男だし、ね?」

ありす「…………」

272: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:22:41.54 ID:+dar6/zBo
モバP「大丈夫、俺はありす一筋だから!」

モバP「ありすのなら、どんなのだって俺は好きになれるぞ!」

モバP「ちっちゃかろうと大きかろうと!」

ありす「わ、解りました……解りましたから、あんまり大声で……」

モバP「っと、すまんすまん」

ありす「と、とにかく……Pさんの気持ちは解りました」

ありす「へ、変なこと頼んで済みませんでした……」

モバP「ああいや、気にするな。元々は俺があんな本残してたせいだし」

モバP「でもありすが揉んで欲しいっていうなら、俺は別にいつでもいいぞ?」

ありす「あ、えと、その……は、恥ずかしいので遠慮しておきますっ……!」

273: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 16:23:09.09 ID:+dar6/zBo
ありす「……良かった」

ありす「Pさんもああ言ってくれたし、心配しなくてもいいのかな」

ありす「…………でも」

ありす「お、大きくたって困らないよね」

ありす「明日から牛乳飲むようにして」

ありす「自分で胸をマッサージするようにしようかな……」

ありす「Pさんに……も、揉んでもらうのは……」

ありす「もうちょっと大きくなってからで…………なんて……」



第二十一話 完

277: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:55:02.17 ID:mU2i0fcjo

~第二十二話~
 

278: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:55:34.25 ID:mU2i0fcjo
モバP「はい、はい……すいませんちひろさん」

モバP「いえ、そんなマジですって。マジで風邪なんです」

モバP「フェスで忙しいのは解ってますけど……いやほんと申し訳ない」

モバP「今日一日だけでもよろしくお願いします」

プツッ


モバP「はぁ……だる」

モバP「あー何もする気起きねえ……辛いな」

モバP「しかし風邪でも腹は減ってくるわけで……どうすっかな」

モバP「取り敢えず寝よ……」

279: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:56:13.10 ID:mU2i0fcjo

ガチャ、バタン

ありす「Pさん、大丈夫ですか……!?」

モバP「んっ……あ、あれ、ありす……? なんで俺の家に……」

ありす「ちひろさんから、風邪で休んでるって聞いたので急いで来たんです」

ありす「あ……もしかして起こしちゃいました……? ごめんなさい……」

モバP「あーいいよいいよ……別に……げほっげほっ……」

モバP「やべ……熱上がったかも……」

ありす「Pさんは寝ていてください」

ありす「私が看病しますから」

モバP「じゃあ頼むよ……まずは飯くれないか……朝から何も食ってなくて」

ありす「あ、はい! すぐに作りますね」

280: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:56:40.43 ID:mU2i0fcjo
ありす「Pさん」

モバP「なんだー……?」

ありす「頭上げてもらっていいですか? 氷枕用意しました」

モバP「あ、さんきゅー……」

モバP「結構気持ちいいな……これ……」

ありす「もうちょっと待っててくださいね。今おかゆ作っていますから」

モバP「悪いなー……ありす」

ありす「気にしないでください」

ありす「私はこうやって、Pさんのために何か出来るのは嬉しいですから」

モバP「あーほんとありすがいてくれてよかったー……」

モバP「身体弱ってる時って、誰かが一緒にいてくれるだけで結構嬉しいもんだ」

281: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:58:08.31 ID:mU2i0fcjo
ありす「Pさん、おかゆ出来ました」

モバP「あんがと、いただくよ」

ありす「あ、駄目ですよ。起き上がっちゃ」

モバP「いや、流石にそこまで悪くは……ごほっごほっ」

ありす「駄目ですっ……! 今Pさんは病人なんですから、大人しくしていてください」

ありす「おかゆなら私が食べさせて上げますから」

モバP「あー解った……ありすに任せる……」

ありす「ふー、ふー……熱いから気をつけてくださいね?」

ありす「はい、あーんしてください」

モバP「……あむ」

ありす「美味しいですか?」

モバP「ん……美味い」

282: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:58:40.67 ID:mU2i0fcjo
モバP「……ごちそうさま」

ありす「はい、お粗末様でした」

ありす「えと……それじゃあお薬を……」

モバP「薬……どこやったっけな……」

ありす「あ、来る途中で買って来ましたから大丈夫です」

ありす「はい、どうぞ。お水も置いておきますね」

モバP「ああさんきゅ……ごほっごほっ……」

モバP「ていうかありす、こうやって看病してくれるのはいいが……」

モバP「ありすにも風邪が移ったら大変だし、俺はもういいから帰ったほうが……」

ありす「もう何言ってるんですか……風邪引いているPさんを放っておけるわけないですよ」

モバP「しかしだな……」

ありす「ふふっ、もし私に風邪が移ったら看病してくれますか?」

モバP「そりゃあもちろん」

ありす「じゃあ、問題ないじゃないですか」

283: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:59:55.61 ID:mU2i0fcjo
ありす「えと、氷枕を変えて……あ、汗拭いたほうがいいですよね」

モバP「別にこのままでもいいけど……げほげほっ……」

ありす「駄目ですよ。ちゃんと拭いておかないと気持ち悪くなりますよ?」

モバP「んじゃタオル貸してくれ……拭くから……げほっげほっ」

ありす「咳も酷くなっちゃってませんか? 私がやりますから、じっとしてていいですよ」

モバP「うーむ……悪いな何から何まで……」

ありす「それじゃあ、上脱いでもらっていいですか?」

モバP「ああ」

ありす「それじゃあ拭きますね……っしょ」

ありす「大丈夫ですか? このくらいで」ゴシゴシ

モバP「ああ、大丈夫だ……意外とさっぱりするな」

284: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 00:03:05.04 ID:QuXyVNUao
モバP「ごほっ……うー、熱下がらないな」

ありす「Pさん大丈夫ですか……?」

ありす「えっと……私に出来ることは……えっと……」

モバP「ああ、もういいよ」

ありす「え、でも……」

モバP「来てからずっと俺の看病してて疲れたろ」

モバP「さっきも言ったけど移るかもしれないし」

モバP「俺はまた寝るから、そしたら多分治ってるさ」

モバP「だからありすはもう帰ってもいいよ」

ありす「そう、ですか……」

モバP「じゃ、お休みありす」

ありす「はい、お休みなさいPさん」

285: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 00:03:38.78 ID:QuXyVNUao




モバP「うっ、ん……」

モバP「ふぁ……俺確か……そうだ、風邪引いて」

モバP「あれ?」

ありす「すぅ……すぅ……」

モバP「全く、帰っていいって言ったのに」

モバP「熱は……大体下がったかな?」

モバP「ありすのおかげだな……ありがとなありす」ナデナデ

ありす「……えへへ……Pさぁん……すぅ……すぅ……」



第二十二話 完

287: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 09:37:43.81 ID:yMH5vW1uo

~第二十三話~
 

288: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 09:38:25.38 ID:yMH5vW1uo
ちひろ「えっ、事故で怪我したお婆さんを病院に連れて行っているので遅刻しそう、ですか?」

ちひろ「プロデューサーさん、そんな今時子供でもつかないような嘘を……」

ちひろ「マジなんですか? まあ解りました、こちらのほうはなんとかしておきますから」

ちひろ「いえいえそんな……今度何か奢ってくださいね」

ガチャン


ちひろ「はぁ、仕方ないとはいえ……色々と仕事が溜まっている時に」

ちひろ「あ……社長への報告も溜まってましたね」

ちひろ「プロデューサーさんのこと言うついでに行ってきますか」

289: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 09:38:53.77 ID:yMH5vW1uo
ありす「おはようございます」

ありす「……あれ、誰もいないのかな」

ありす「Pさんがまだ来てないなんて、珍しいかも……」

ありす「ひとまず来るのを待っとこうかな……」





ありす「……」

ありす「遅いなぁPさん、どうしたんでしょうか?」

ありす「何かあったのかも……」

290: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 09:39:21.79 ID:yMH5vW1uo
ありす「そうだ、電話……」

prrrr prrrr

ありす「……出ない」

ありす「今慌ててこっちに来てるのかな、寝坊しちゃったりして」

ありす「ふふっ、Pさんが寝坊なんて珍しいです」

ありす「今度私が起こしてあげようかな、モーニングコールとかで」

ありす「そしたら朝からPさんの声も聞けるし……えへへ……」

291: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 09:39:52.23 ID:yMH5vW1uo




ありす「……いくらなんでも遅すぎる気がします」

ありす「もしかして寝坊なんかじゃなくて……」

ありす「Pさんに何かあったんじゃ……」

ありす「もしそうだったら……うぅ……」

ありす「そ、そんなの……そんなはずないですよね……」

ありす「はやく来てください……Pさん」

292: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 09:40:26.20 ID:yMH5vW1uo
ちひろ「ふー、社長の長話に付き合ってたら遅くなってしまいました」

ありす「あ、おはようございますちひろさん」

ちひろ「ありすちゃん、おはよう」

ありす「あの……Pさんのこと何か聞いてませんか?」

ありす「まだ来てないみたいですが」

ちひろ「ああはい、連絡がありまして」

ちひろ「確か事故にあった――」

ありす「……えっ!?」

ありす(Pさんが……事故? そんな……うそ……)

ちひろ「お婆さんを病院に連れて行ったとかで……ってありすちゃん、聞いてます?」

293: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 09:41:20.31 ID:yMH5vW1uo
ありす「わ、私病院に行ってきます!」ダッ

ちひろ「えっ、ありすちゃん? ちょっと」

ちひろ「……ものすごい勢いで走って行っちゃいました」

ちひろ「……私は悪くないですよね?」



ありす「はっ、はっ、はっ……」

ありす「Pさん……はぁはぁ……」

ありす「あっ……病院どこか聞いてなかった……」

ありす「うぅ、ぐす……どうしよう……Pさぁん」

294: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 09:42:09.36 ID:yMH5vW1uo
ありす「と、とにかく近くの病院に……」

ありす「Pさん、無事でいてください……」

モバP「……あれ、ありす?」

ありす「えっ……あっ……」

モバP「どうしたんだ、そんなに息を切らせて」

ありす「うっ、ぐすっ……うぅ……」

モバP「えっ、ちょ、なんで泣いてるんだ?」

ありす「うわぁぁぁん……Pさんっ……良かったぁ……ぐすっ……」

モバP「え、えーっと……なんだこれ……とにかく泣き止んでくれありす」

ありす「ひっく……ひっく……そんなこといったってぇ……」

ありす「わた……し……えっぐ……すごくしん、ぱい……してぇ……わあぁぁぁん……」

295: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 09:42:40.95 ID:yMH5vW1uo




モバP「……なるほど解った」

モバP「早い話がありすの勘違いか」

ありす「あう……だ、だって……ちひろさんが……」

モバP「早とちりすぎだぞありす」

ありす「で、でも電話も出てくれなかったし……」

モバP「病院では電源切らなきゃだろ?」

ありす「真面目なんですねPさん……」

モバP「まあ、ありすが心配してるようなことは無かったんだ」

モバP「安心しただろ? 事務所に帰ろうか」

ありす「はい……」

296: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 09:43:07.65 ID:yMH5vW1uo
ありす「あのPさん……」

モバP「なんだ?」

ありす「私嫌ですからね……? 事故とかで……」

ありす「Pさんが私を置いていなくなっちゃうなんて……」

モバP「解ってるさ」

モバP「こんな寂しがりやなありすを一人残していくなんて出来ないからな」

ありす「寂しがりやなんて……そんなこと……ありますけれど」

モバP「あれ、認めちゃうんだ」

ありす「Pさんが一緒にいてくれるなら、それでもいいです」

ありす「私のこと一人にしちゃ嫌ですよ……?」



第二十三話 完

300: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/27(月) 22:52:42.59 ID:iUcm8Gyoo

~第二十四話~
 

301: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/27(月) 22:53:09.47 ID:iUcm8Gyoo
~P宅~

モバP「んーっと……どこやったっけ?」

ありす「どうしたんですか、何か探してるみたいですが?」

モバP「いや、耳かきどこやったっけ?」

ありす「耳かきなら以前使ったあとここに……」

モバP「お、あったあった」

ありす「あ、待ってください」

モバP「ん?」

ありす「貸してください」

モバP「え、俺今から使おうかと思ってたんだけど」

ありす「えへへ……どうぞ、耳掃除してあげます」

302: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/27(月) 22:53:37.22 ID:iUcm8Gyoo
モバP「む……じゃあお言葉に甘えるか」

ありす「はい、どうぞ私の膝に」

モバP「悪いな……っしょっと」

ありす「それじゃあ始めますね。じっとしていてくださいよ?」

モバP「ああ解ってるよ」

ありす「気をつけますけれど……もし痛かったらごめんなさい」

モバP「……落ち着いてやってくれよ?」

ありす「では……」

303: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/27(月) 22:54:06.24 ID:iUcm8Gyoo
ありす「どうですか……?」

モバP「うん、いいんじゃないか。痛くはないよ」

ありす「上手に出来てます?」

モバP「一人でやるよりかは良い感じかなー」

ありす「えへへ……よかった」

モバP「あとありすの膝枕が気持ちいいな」

ありす「も、もうっ、何を言ってるんですか……」

モバP「これから耳掃除はありすにしてもらうか」

ありす「ふふっ、私は構いませんよ?」

304: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/27(月) 22:54:34.10 ID:iUcm8Gyoo
ありす「ふ~」

モバP「おおうっ」

ありす「あっ、びっくりさせちゃいました?」

モバP「いや息を吹きかけられるとは思ってなかったから」

ありす「ちょっとびくってなってて面白かったですよ?」

モバP「言うなよ。大体突然耳に息吹きかけられたらそうなるって」

ありす「かもしれませんね」

モバP「まあ反対の耳も頼むよ」

ありす「はーい」

305: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/27(月) 22:55:01.36 ID:iUcm8Gyoo
ありす「ふ~……はい終わりましたよ」

モバP「むう、来ると解っててもなんとも言えない感じだ」

ありす「どんな感じなんですか?」

モバP「んー、こんな感じだ」

モバP「ふ~」

ありす「やぁん……!」

ありす「Pさん……きゅ、急にやめてください」

モバP「どうだった?」

ありす「い、いきなり耳に息吹きかけられたら誰だってびっくりしますよぉ」

モバP「そうだな、俺もそうだった」

306: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/27(月) 22:55:29.07 ID:iUcm8Gyoo
モバP「とりあえずありがとな、ありす」

ありす「あ、いえこれくらい」

モバP「それじゃあ次は俺がありすの耳掃除をしてやろうか」

ありす「え、あ……じゃあお願いします」

モバP「よしよし、ほら寝っ転がって」

ありす「これでいいですか……?」

モバP「オッケーオッケー、それじゃ始めるぞ」

ありす「はい、お願いします」

307: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/27(月) 22:55:57.66 ID:iUcm8Gyoo
モバP「……」

ありす「んっ……」

モバP「……」

ありす「はっ……あん……」

モバP「……」

ありす「ふぁ……やぁ……」

モバP「あのさ、掃除してるときに変な声出すなって」

ありす「ご、ごめんなさい。でも……なんだか自然に……」

モバP「ありすは耳が弱かったりするんだろうか」

ありす「解りません……」

308: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/27(月) 22:56:31.21 ID:iUcm8Gyoo
モバP「ふ~」

ありす「んんっ……ふぁ……」

モバP「片方終わったぞ」

ありす「あ、ありがとうございます……はふぅ……」

モバP「耳掃除しただけなのに、なんでそんなに疲れてるんだ」

ありす「うぅ……自分でするときはこんなことないんですが……」

ありす「もしかしてPさん、ものすごく耳掃除上手なんじゃないですか……」

モバP「いや、ありすが耳弱すぎるだけなんじゃないか?」

ありす「やっぱりそうなんでしょうか……?」



第二十四話 完

312: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 18:55:35.23 ID:NSnGBbfeo

~第二十五話~
 

313: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 18:56:05.29 ID:NSnGBbfeo
~P宅~

モバP「あー今日も雨か」

ありす「もうすぐ6月で梅雨の時期ですからね」

モバP「降らないと困るのは解るけど、やっぱり降られると面倒だ」

ありす「せっかくのオフだったのに、残念ですね……」

モバP「まあ家でのんびりするのも悪くないけど……」

ありす「あ、Pさんお茶淹れました。少し肌寒いので温かいのを」

モバP「ありすは気が利くなー……ずずっ」

モバP「うん、美味い」

314: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 18:56:32.80 ID:NSnGBbfeo
モバP「テレビもなんかいまいち面白いのがないな」

モバP「ありすはテレビよく見るのか?」

ありす「えっと、どちらかというと休日は読書やゲームのほうを……」

モバP「そっか。ずずー……あー、何かお茶請けがほしいな」

ありす「ちょっと探してきますね」

モバP「あ、それくらい俺がやるよ」

ありす「え、でも……」

モバP「いいからありすは座ってろって」

ありす「それじゃあお願いします」

315: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 18:56:59.98 ID:NSnGBbfeo
モバP「煎餅くらいしかなかったが……まあ何でもいいか」

ありす「ありましたか?」

モバP「ああ。ありすも食うか?」

ありす「お煎餅ですか、いただきますね」

モバP「こーやってダラダラする休日もたまにはいいなー」

ありす「くすっ……そうですね」

ありす「でもやっぱり、私はPさんと一緒にどこかに行きたかったなぁ……」

モバP「雨降ってなかったらなぁ。まあ今度またどっか行こうか」

ありす「はいっ」

316: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 18:57:29.06 ID:NSnGBbfeo
ありす「んっ……」

モバP「どうしたありす?」

ありす「あ、いえちょっと寒くて……」

モバP「今日だいぶ気温低いもんな……大丈夫か?」

ありす「えっと……何か羽織るものありますか?」

モバP「うーん……」

モバP「ありすこっちおいで」

ありす「え? 何でしょうか?」

モバP「ほい」ギューッ

ありす「わっ、わわぁ……」

モバP「で、このまま座って座って」

317: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 18:58:04.29 ID:NSnGBbfeo
モバP「くっついてれば温かいだろ」

ありす「あっ、はい……とっても温かいです」

モバP「んーありすの抱き心地はいいなぁ。ちっちゃくて丁度良い感じだ」

ありす「えへへ……」

モバP「今日はずっとこうしてようかな」

ありす「そ、それは流石に……」

モバP「なんだ、ありすは嫌なのかー?」

ありす「い、嫌じゃないですけれど……」

モバP「じゃあ今日はずっとこのままなー」ギューッ

ありす「もぉ……Pさんったら……」



第二十五話 完

318: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 18:59:06.98 ID:NSnGBbfeo
~おまけ~

モバP「この前のでふと考えたんだが」

ありす「この前?」

モバP「ありすを一日中抱きついてた時」

ありす「あ、あの時ですか……Pさん本当にずっと私に抱きついてるんだもん……」

モバP「で、ありすの抱き枕とか売れるんじゃないかと思ったんだが、どうかな?」

ありす「抱き枕ですか……? 私は別に構いませんが……」

モバP「ちなみに他の抱き枕はこんな風だな」

ありす「……微妙に●●●●格好の絵が多くないですか?」

モバP「……まあその方が売れるからな」

ありす「だ、駄目ですこんなのっ! 却下です」

モバP「そうか。まあノリで思いついただけだから気にしないでくれ」

ありす「ほんとにもう……」

モバP「ありすを抱き枕にしていいのは俺だけだよなっ!」

ありす「えっ、あ、はい……」



おまけ 完

320: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 22:31:48.04 ID:FYWTKKv+o

~第二十六話~
 

321: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 22:32:36.00 ID:FYWTKKv+o
日菜子「むふ……むふふ」

ありす「あれ、日菜子さん?」

日菜子「むふ……? ありすちゃんですか、おはようございます」

ありす「あ、はい、おはようございます」

ありす「今事務所にいるの日菜子さんだけですか?」

日菜子「そうですよぉ、だからついつい妄想に熱が」

ありす「そ、そうなんですか」

日菜子「もうすぐ6月、6月といえばジューン・ブライド、結婚ですよねぇ」

日菜子「日菜子もいつか王子様と……むふふ」

ありす「結婚……ですか……」

ありす(私も今は無理だけれど……いつかPさんと……)

322: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 22:33:12.81 ID:FYWTKKv+o
モバP『ありす、これを受け取ってくれるか?』

ありす『あ、これって……指輪……』

モバP『その、なんか改まってこう言うのも今さらかもしれないけど』

モバP『俺と結婚してくれないか……ありす』

ありす『Pさん……はいっ……もちろんです!』

ありす『嬉しいです……私、ぐすっ……』

モバP『おいおい、泣くことないだろ?』

ありす『だって……嬉し過ぎて……』


―――――――――――――――――――――


ありす「なんて風にプロポーズされて……」

ありす「えへへ……」

323: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 22:33:42.40 ID:FYWTKKv+o
モバP『似合ってるよありす』

ありす『そ、そう……ですか?』

モバP『ああ、とても綺麗だ……そのウェディングドレス』

ありす『私たちこれで本当に……ずっと一緒になれるんですね』

モバP『ああ、もう絶対に離さないからな』

ありす『はい……いつまでもPさんの傍に……!』


―――――――――――――――――――――


ありす「綺麗だって言ってくれて……ずっと一緒だって言ってくれて……」

ありす「えへへ……」

324: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 22:34:12.99 ID:FYWTKKv+o
ありす「それでそれで……私とPさんは永遠の愛を誓って……」

ありす「誓いのキスもしちゃって……」

ありす「えへへ……やだ、Pさんったら……」


日菜子「もしもーし、ありすちゃーん?」

ありす「……え、あっ、はいっ」

ありす「えと、何でしょうか?」

日菜子「いえいえ、ただ熱心に妄想していたなあと思って……むふふ」

日菜子「誰との結婚を妄想してたんですか? むふふ」

ありす「あ、えと……うぅ……」

325: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 22:34:46.16 ID:FYWTKKv+o
日菜子「ありすちゃんの気持ちも解りますよぉ」

日菜子「結婚はやっぱり憧れちゃいますからね」

日菜子「日菜子も日々、様々なシチュエーションで妄想をしているものです……むふふ」

ありす「は、はぁ……」

日菜子「もしプロデューサーさんが日菜子の王子様なら……」

日菜子「結婚式はやっぱり……海の見える教会が……むふ、むふふ♪」

日菜子P「日菜子、もう来てたのか」

日菜子「あ、プロデューサーさん」

日菜子P「遅れて悪いな。じゃあ仕事行くか」

日菜子「そうですね。それじゃあありすちゃん、またね」

ありす「あ、はい。頑張ってください日菜子さん」

326: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 22:35:14.12 ID:FYWTKKv+o
日菜子「むふふ……」

日菜子P「また妄想か?」

日菜子「どうして日菜子の王子様は気づいてくれないんでしょうねぇ」

日菜子P「何のことだ?」

日菜子「むふふ……もっと日菜子が積極的にならないといけないのかも」

日菜子「えいっ」

日菜子P「うおっ、日菜子どうした?」

日菜子「なんでもないですよぉ? 早くお仕事に行きましょう」

日菜子P「解ったからくっつくなって」

日菜子「むふふ……いーじゃないですかこれくらい」

日菜子「王子様はお姫様をエスコートするものですよ? むふふ♪」

327: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/28(火) 22:35:47.87 ID:FYWTKKv+o
ありす「結婚……Pさんのお嫁さん……」

ありす「まだ無理だけれど……」

ありす「えへへ……早くなれたらいいなぁ」

モバP「何をだ?」

ありす「ふえっ……!? Pさん、いつからそこに……!?」

モバP「ついさっきだけど……」

ありす「聞きました……?」

モバP「いや、途中からしか聞こえなかったが……早くなれたらいいとか」

モバP「ありすは何かなりたい職業でもあったのか?」

ありす「えっと……ありますけれど……内緒です」

モバP「なんだよ、気になるなぁ」

ありす「いいんです、いつかPさんも絶対に解りますから」



第二十六話 完

330: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 14:28:52.64 ID:r/oG03m8o

~第二十七話~
 

331: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 14:29:20.99 ID:r/oG03m8o
モバP「まあうちの事務所人数多いしなんとかなるか」

ちひろ「ですね」

ありす「おはようございます」

モバP「ありすか、おはよう」

ちひろ「おはようありすちゃん」

ありす「お二人してどうしたんですか?」

モバP「いやまずはこれ見てくれよ」

ありす「すごい沢山缶コーヒーがありますが……?」

モバP「以前うちで宣伝したメーカーのなんだけど……」

モバP「新商品を宣伝して欲しいらしくて、送られてきたんだよ」

ちひろ「結構な数がありますけど、元々人数の多い事務所ですしね」

332: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 14:29:48.72 ID:r/oG03m8o
モバP「さっそく一本飲んでみるか……」

ちひろ「それじゃあ私も……」

ありす「…………」

モバP「ん? ありすも飲みたいのか?」

ありす「あ、えと……私は……」

モバP「ってありすにはまだ早いかな、ははは」

ありす「むっ……」

ありす「私だってコーヒーくらい、飲めますからっ」

モバP「えっ、いや無理しなくても」

ありす「無理じゃないもん……!」

333: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 14:30:16.69 ID:r/oG03m8o
モバP「でもこれ」

ありす「ごくっ……ごくっ……」

モバP「ブラックなんだけど、大丈夫か?」

ありす「……っ…………うぅ」

ありす「に……にが……く……ないです……」

モバP「そんな顔しかめて言われても説得力がないな」

ありす「……うぅ、こんなのよく飲めますね」

モバP「まー誰だって最初はそんなもんだろう」

モバP「ていうか大人だから飲めるわけでもないしな。慣れだよ慣れ」

334: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 14:30:55.33 ID:r/oG03m8o
モバP「で、残ったそれどうするんだ? 自分で飲めるか?」

ありす「無理です……」

モバP「んじゃあ俺が飲もうか」

ありす「あ、はい。お願いしま……」

ありす「あっ……」

モバP「ん?」

ありす「や、やっぱりちひろさんが飲んでください」

ちひろ「えっ、私ですか?」

ありす「は、はい。じゃないと……」

モバP「?」

ありす「と、とにかくちひろさんお願いします」

335: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 14:31:25.34 ID:r/oG03m8o
ちひろ(……ああ、なるほど)

ちひろ「いえ、私は遠慮しておきます」

ありす「え、なんでですか」

ちひろ「私も正直そこまでコーヒーは好きではないので」

ちひろ「二本も飲むのはちょっと……なのでプロデューサーさんにお願いしてください」

モバP「あれ、ちひろさんコーヒー苦手だったんですか?」

ちひろ「ええ、たった今苦手になりました」

モバP「はぁ? ……まあいいや、ほらありす俺が飲むから」

ありす「うぅ……でもぉ……」

モバP「どうしたんだよ、何かあるのか?」

336: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 14:32:13.88 ID:r/oG03m8o
ありす「だって……その、か……」

モバP「か?」

ありす「間接キスに……なっちゃう……」

モバP「……あはは、そんなのこと気にしたのか?」

ありす「そんなことってなんですか……」

モバP「普通にキスしたこともあるのに、今更だな」

ちひろ(えっ、なにそれ)

ありす「そ、そうですけれど……やっぱりちょっと……恥ずかしいし、照れちゃいますよぉ……」

モバP「ほらほら、いいからいいから」ヒョイ

ありす「あっ」

モバP「ごくごく……」

337: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 14:32:45.19 ID:r/oG03m8o
モバP「うん、美味い」

ありす「も、もうっ……Pさんったら……」

モバP「それとも直接キスしたほうが良かったか?」

ありす「あ、うぅ……ばかぁ……」

モバP「ははは、照れてるありすも可愛いなぁ」


ちひろ(色々言いたいことはありますが)

ちひろ(黙ってましょう……面倒くさいし……)



第二十七話 完

345: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 23:01:39.58 ID:A2sCpa/2o

~第二十八話~


脇山珠美(16)

346: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 23:02:06.92 ID:A2sCpa/2o
ありす「あ……珠美さんだ」

珠美P「珠美はちっちゃくて可愛いなぁ!」

珠美「ちっ、ちっちゃくなど……あ、頭を撫でないでくださいっ!」

珠美P「そういうなよー、ほら抱っこしてやるぞ」

珠美「だ、抱っこ!? 本気ですか? 珠美はそこまで子供じゃないし!」

珠美「でも、その……あうう……」

珠美P「よしよーし」

珠美「ううーっ、これでも珠美は高校生なんです! 子供扱いしないでもらいたいです!」

珠美P「無理だな」

珠美「ええー……そんな……」

347: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 23:02:52.93 ID:A2sCpa/2o
ありす「珠美さん、おはようございます」

珠美「ありす殿……いや、恥ずかしいところを見られてしまったものです」

珠美「どうしてプロデューサーは、珠美のことをああも子供扱いするのか……」

ありす「そ、それは……」

ありす(やっぱりちっちゃいからじゃ……)

珠美「今失礼なこと考えたのではありませんか?」

ありす「そ、そんなことないですよ?」

珠美「うぅ……珠美はまだ成長期ですから、これから伸びるんです……」

ありす「え、えっと……頑張ってください」

348: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 23:03:20.87 ID:A2sCpa/2o
ありす「でも子供扱いも、考えようでは悪くないと思いますよ」

珠美「なぜそう思うのですか?」

ありす「だって……子供ってことは沢山甘えてもいいってことですから……」

珠美「む……しかし、剣士たるものが甘えを出すなど……」

ありす「それにプロデューサーみたいな大人の人からしたら」

ありす「珠美さんくらいでも、やっぱり子供になっちゃうと思いますよ」

珠美「そう言われると、確かにそうかもしれません」

珠美「しかし……やはりちびっこ扱いは……」

ありす(そんなに気にしてるんだ……)

349: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 23:03:58.34 ID:A2sCpa/2o
珠美「ううむ……」

珠美P「あれ珠美どうした、悩み事かー?」

珠美P「なんだったら俺が相談にのるぞ? ほらほらこっち来い」

珠美「P殿……ではお言葉に甘えて……」

珠美P「お? 珍しいな、珠美の方から来るなんて」

珠美「そういう気分なんです」

珠美P「よしよし」ナデナデ

珠美「……なるほど、言われると悪くないと思えますから不思議なものです」

珠美P「何が?」

珠美「こちらの話です」

350: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 23:04:27.36 ID:A2sCpa/2o
珠美P「あーあ、いつもこうやって来てくれたらいいのに」

珠美「珠美のことちびっこ扱いしないのでしたら、考えなくもないですよ」

珠美P「あーそりゃ無理だわ。こんなにちっこくて可愛いのに」

珠美「P殿は珠美が剣士ということを忘れてはいませんか?」

珠美P「なんだ? 可愛いって言われるのは嫌か?」

珠美「わ、悪い気はしませんが……」

珠美P「じゃあいいーじゃないか」

珠美「うぅ……やはりこれっきりにしておくべきなのでしょうか」

351: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/29(水) 23:04:55.82 ID:A2sCpa/2o
ありす「…………」

モバP「ありすー、どこだー?」

ありす「あ、Pさん」

モバP「あ、いたいた……って、おっと」

ありす「えへへ……ぎゅー」

モバP「どうしたんだ急に?」

ありす「なんだかPさんに甘えたくなっちゃったんです」

モバP「仕方ないなぁ。ありすは子供なんだから」

ありす「いいんです。こうやって甘えれるなら子供で」



第二十八話 完

355: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:24:37.13 ID:KR4iAZzco

~第二十九話~
 

356: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:25:05.52 ID:KR4iAZzco
ありす「Pさんのばかぁっ……! もう知らない……!」

モバP「あっ、ありす!」


モバP「はぁ……やっちまった」

ちひろ「あらプロデューサーさんどうしました?」

モバP「あ、いえ……ちょっとありすと喧嘩しちゃいましてね」

ちひろ「珍しいですね。いつも嫌というほどいちゃついているくせに」

モバP「何か言い方に刺があるんですが」

ちひろ「気のせいですよ」

ちひろ「それでどうして喧嘩になったんですか?」

357: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:25:34.91 ID:KR4iAZzco
モバP「いや俺が全面的に悪いんですが……」

モバP「仕事が忙しくて、ありすとの約束をすっぽかしちゃったんですよ」

ちひろ「それはそれは……でもありすちゃんなら事情を言えば解ってくれそうですが」

モバP「それだけならそうだったかもしれないです」

モバP「けど連絡することも忘れてしまって……」

モバP「ありすからの連絡もあったんですが気づかず……俺のこと随分待ってたみたいで」

ちひろ「酷い人ですねプロデューサーさん。鬼ですね悪魔ですね」

モバP「いやほんと…返す言葉もございません」

358: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:26:02.34 ID:KR4iAZzco
モバP「なあありす、悪かったって許してくれよ」

ありす「……」ツーン

モバP「ありすー……」

ありす「……」

モバP「はぁ……」


モバP「ちひろさん、どうすればいいんでしょうか……」

ちひろ「私に聞かれましても」

モバP「何かいい手はないですかね?」

ちひろ「そうですねえ……」

ちひろ「お詫びにどこか遊びに連れて行ったらどうですか?」

モバP「なるほど……」

359: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:26:29.73 ID:KR4iAZzco
モバP「ありすーっ」

ありす「…………」ツーン

モバP「ほんとごめんな。お詫びにさ、遊園地にでも行かないか?」

ありす「…………」ピクッ

モバP「なっ、頼むよ……これで許してくれないか?」

ありす「…………」

モバP「だめか……?」

ありす「……解りました」

モバP「えっ?」

360: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:26:57.42 ID:KR4iAZzco
ありす「Pさ……プロデューサーのこと、まだ許してませんけれど」

ありす「遊園地でちゃんと私のことエスコートしてくれたら……考えなくもないです」

モバP「ありすぅぅ! ありがとおぉっ!」

ありす「きゃっ!? ちょ、ちょっと……そんな抱きつかないで……」

モバP「いやぁこのまま嫌われたままだとどうしようかと心配で」

ありす「べ、別に私はまだ許した訳じゃ……」

モバP「解ってる解ってる。しっかり楽しませてやるからなー」

ありす「解ってるなら離れて……うぅ、もうっ……」

モバP「じゃあいつ行くかは……また連絡するからな」

ありす「あ、はい」

361: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:27:25.74 ID:KR4iAZzco
~ありすの自室~

ありす「Pさんと一緒に遊園地……」

ありす「えへへ……楽しみ……」

ありす「……って、違いますし……まだ許してないですし」

ありす「ちゃんとエスコートできないと、許してあげないもん……」

ありす「…………」

ありす「えへへ……」

ありす「何乗ろうかなぁ? せっかくだからいっぱい乗りたいし……」

ありす「早く当日にならないかなぁ」

362: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:27:54.27 ID:KR4iAZzco
~当日~

モバP「あれ、ありすもう来てたのか?」

ありす「え、あ……はい」

ありす「やっぱり、その……楽しみでしたから」

モバP「そうかそうか、それは良かった」

ありす「で、でもまだプロデューサーのこと許した訳じゃないですからね……!」

モバP「ははは、じゃあ頑張ってエスコートしないとな」

モバP「早速行こうか」

ありす「あっ……」

モバP「手繋いだほうがいいだろ?」

ありす「は、はい」

363: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:28:26.33 ID:KR4iAZzco
モバP「そういえばその服、見たことないし新しいのか?」

ありす「はい。えと……一応今日のために……」

モバP「わざわざ買ったのか? 可愛いからいいけどな」

ありす「あ、ありがとうございます……」

ありす「そのプ、プロデューサーの服もかっこいいですね……」

モバP「ああ、少しは自分でも服に気を使うようにしてみたんだよ」

ありす「ふふっ……いいことですよ」

モバP「そういえば気になってたんだけど」

ありす「何ですか?」

モバP「ありすの持ってるその荷物はなんだ?」

ありす「ひ、秘密です……」

モバP「秘密か、じゃあ仕方ない」

364: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:29:32.39 ID:KR4iAZzco
~遊園地~

ありす「わぁ~……」

ありす「すごいすごいです……! 人がいっぱいで」

ありす「Pさんっ、早く早く。早く遊びましょうよ!」

モバP「ありすーあんまりはしゃぎ過ぎるなよー?」

ありす「はっ……えと……こほん」

ありす「プロデューサー、早くしてください」

モバP「はいはい」

モバP「ありすは何か行きたいアトラクションはあるか?」

ありす「そうですね……一度ジェットコースターに乗ってみたいです」

モバP「ありすはああいうのが好きなのか?」

ありす「どちらかというと、興味本位ですね……乗ったことがないので」

365: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:30:07.68 ID:KR4iAZzco
モバP「この遊園地ジェットコースターはいくつかあるけど

モバP「初めてなら、あまり激しいのはやめとくか」

ありす「お願いします」

モバP「あんまり激しいのだと、身長制限も大きいしなー」

ありす「そうみたいですね……150cm以上のとかあります……」

モバP「ありすは乗れないな」

ありす「ま、まだ伸びますから……!」

ありす「乗れるようになったら、また一緒に来たいです……」

モバP「あはは、よし行くか。ほら手繋いで行くだろ?」

ありす「あ、はい……えへへ」

366: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:30:41.88 ID:KR4iAZzco

ガタン ゴトン

ありす「わっ……た、高いです……」

モバP「ありす、喋ってると舌噛むかもしれないから気をつけろ」

ありす「は、はいっ」

カタカタカタカタ

ありす(も、もうすぐ頂上……)

ガタン、ゴーーーッ

ありす「きゃっ……きゃぁぁぁぁっっっ!!」

ありす「やぁぁぁぁぁっっ……!!」




 

367: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:32:06.93 ID:G8Qx+Y7Ao
ありす「はふぅ……」

モバP「大丈夫かありす……? ふらふらだぞ?」

ありす「あれで激しくないって言うんですか……?」

モバP「一応この遊園地のなかじゃ、一番優しいはずだが……」

ありす「もう乗りたくないです……」

モバP「ありすは絶叫系は駄目みたいだな。もっとのんびりしたのに乗るか」

ありす「お願いします……」

モバP「メリーゴーランドがあるけど、どうだ?」

ありす「あ、乗りたいです」

モバP「よし、決まり」

368: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:32:42.72 ID:G8Qx+Y7Ao
モバP「さて、どれに乗るか……」

ありす「PさんPさん、この二人で乗れるのにしましょう……!」

モバP「お、そんなのがあるのならそれにするか」

ありす「えへへ……やっぱり一緒に乗りたいですから」

モバP「……っと、そろそろ動くみたいだな」


ありす「わぁっ……!」

ありす「周りの景色が綺麗ですね」

モバP「夜はライトアップされるらしいからもっと綺麗かもな」

ありす「そうなんですか? じゃあ夜にもう一度乗りたいです」

モバP「時間があったらな」

369: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:33:12.03 ID:G8Qx+Y7Ao
~お昼~

ありす「お腹すいちゃいましたね」

モバP「昼飯時だな。何か買って食べるか」

ありす「あ、待ってください」

モバP「ん?」

ありす「えと、その……これ……」

ありす「お弁当作ってきたんです……良かったら」

モバP「えっ、まじで?」

ありす「は、はい……早起きして作ったんです、けど……」

モバP「ありがとなありす、早速いただこうかな」

370: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:33:50.65 ID:G8Qx+Y7Ao
モバP「もぐもぐ……うん美味い」

モバP「ありす、料理上手になってきてるなぁ。俺も嬉しいぞ」

ありす「そ、そんな、やめてください……照れますから」

モバP「褒めるべきところは褒めないとな」

モバP「それで……俺はもうありすに許されたのかな?」

ありす「あっ……えと」

ありす「ま、まだ半分くらいですっ」

モバP「そっか、じゃあもう半分許してもらえるまで頑張らないとな」

モバP「ほらありすも食べないと。それとも食べさせて欲しいのかー?」

ありす「あ……じゃ、じゃあ、食べさせてください……」

371: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:34:17.76 ID:G8Qx+Y7Ao
モバP「さてと、飯も食い終わったし次はどこに行くか」

ありす「うーんと……」

モバP「あ、あそことかどうだありす?」

ありす「……あれってお化け屋敷っぽいんですけれど」

モバP「お化け屋敷だからな」

ありす「Pさん、私がお化け駄目なの知ってますよね……?」

モバP「まあまあ、もしかしたら怖くないかもしれないじゃないか」

ありす「うぅ……でも……」

モバP「ほら、克服するためにも頑張って行ってみよう」

ありす「は、はい……」

372: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:34:45.25 ID:G8Qx+Y7Ao
~お化け屋敷内~

ありす「……うぅ」

モバP「いかにもな雰囲気だなぁ」

ありす「Pさん……ぜ、絶対手を離さないでくださいね? 離しちゃ嫌ですよ……!」

モバP「解ってるって」

モバP「それに作り物なんだから、大して怖くは……」

グアァァァ

ありす「きゃぁぁぁっ!!」

モバP「うおっと!」

ありす「ひっ、うぅ……」

モバP「ありすー、そんなにしがみつかれると歩けないんだが」

ありす「む、むりです……や、やっぱりむりぃ……」

373: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:35:13.22 ID:G8Qx+Y7Ao
ありす「やぁぁぁっ……!」

モバP「よしよし」

ありす「やだぁ……お化け怖い……! もうやだぁ……!」

モバP「大丈夫だもうすぐ出口だぞ」

ありす「うぅ……Pさん、手もっとぎゅってしてくださいぃ……」



モバP「やっと出れたな」

ありす「はぁ……あぅぅ……もう絶対に入りたくないです」

ありす「あっ……」

モバP「どうした?」

ありす「あ、いえ……私少しお手洗いに……」

374: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:35:40.48 ID:G8Qx+Y7Ao




モバP「ふー、結構遊んだな」

ありす「もうすっかり暗くなっちゃいましたね」

モバP「そろそろ最後にするか。何乗る?」

ありす「最後は……あれがいいです」

モバP「観覧車か。まあお決まりだよな」

ありす「じゃあ行きましょう」

375: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:36:13.23 ID:G8Qx+Y7Ao
~観覧車内~

ありす「……綺麗ですね」

モバP「ああ」

ありす「Pさん……今日はありがとうございました」

モバP「これで俺は許してもらえたのかな」

ありす「許すも何も……私が意地になって我が儘言っただけですから」

ありす「Pさんがお仕事忙しいのは解ってたのに……」

ありす「でもやっぱり……連絡くらいは欲しかったです」

モバP「本当に悪かった……」

ありす「私ものすごく不安になったんですよ?」

ありす「もしかして私のことどうでもよくなったんじゃないかって……」

376: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 01:36:41.66 ID:G8Qx+Y7Ao
モバP「そんなわけないだろ」

ありす「解ってます。でも本当に……一人で待ってる時は寂しかったんです」

ありす「もう嫌ですよ……? あんなことしたら……」

モバP「大丈夫だ。もう二度とあんなことしない」

ありす「じゃあ……許してあげます……えへへ」

モバP「よかった」

ありす「あ、観覧車終わっちゃいましたね……」

モバP「そうみたいだな。じゃあ、帰るか?」

ありす「最後に……キスしてくれますか」

モバP「ああ、それくらいお安い御用だ」



第二十九話 完

379: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 19:05:45.76 ID:+Qud7UETo

~第三十話~


渋谷凛(15)

380: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 19:06:15.17 ID:+Qud7UETo
ありす「おはようございます」

凛「あ、ありすちゃんおはよ」

ありす「凛さん、おはようございます」

ありす「~~♪」

凛「ありすちゃん、なんだかご機嫌だね」

ありす「えっ、そ、そうですか?」

凛「そりゃあそんな気分よく鼻歌歌ってたらそう思うよ」

凛「何かあったの?」

ありす「えへへ……実は昨日Pさんと遊園地に行って……」

凛「へえー」

381: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 19:06:43.58 ID:+Qud7UETo
ありす「――それでそれで、私の手をずっと握ってくれてて」

凛「ああ、うん」

ありす「服も可愛いって褒めてくれましたし」

凛「良かったね」

ありす「私の作ったお弁当美味しいって食べてくれて」

凛「へー」

ありす「お化け屋敷は怖かったけど、ずっと私の傍を離れないでいてくれたし」

凛「ああ、そう」

ありす「えへへ……また行きたいなぁ」

凛(いつまで続くんだろ)

382: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 19:07:10.83 ID:+Qud7UETo
ありす「凛さんはどうなんですか?」

凛「へ、私?」

ありす「プロデューサーと何か無いんですか?」

凛「え、あ……いや……」

凛「そりゃあ、たまに一緒に遊びに行ったりはするけど……別にそんなのじゃ……」

ありす「無いんですか?」

凛「な、無くもないけど……私は別に……」

凛「あっでもこの前、プレゼントくれたんだ。これなんだけど……どうかな?」

ありす「わぁ、素敵ですね」

凛「ありがと、私も気に入ってるんだ」

383: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 19:07:38.97 ID:+Qud7UETo
凛「二人で買い物に行って、色々選んで……楽しかったな」

ありす「いいですね、そういうの」

凛「あと時々プロデューサーってさ、私の家にわざわざ花買いにきてくれるんだよね」

凛「これって……やっぱり私に会いにきてくれてるのかな?」

ありす「きっとそうですよ」

凛「そ、そうかなやっぱり……ふふっ、嬉しいな」

凛「あ、あとねこの前遊びに行った時なんかは――」

ありす「あ、それなら私も――」

384: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 19:08:08.84 ID:+Qud7UETo
ありす「……なるほど素敵な人ですね、凛さんのプロデューサーは」

凛「ありすちゃんのプロデューサーも良い人だね」

凛「まあ私のプロデューサーには負けるけどね」

ありす「それは聞き捨てなりませんね。Pさんが一番ですよ!」

凛「いやいや、私のプロデューサーのほうが頼りになるし優しいよ」

ありす「いつも一緒にいてくれるPさんのほうが素敵な人です」

凛「うう~っ……」

ありす「むぅ~っ……」

385: ◆cFFmUxF1p6 2013/05/31(金) 19:08:36.19 ID:+Qud7UETo
モバP「…………」

凛P「…………」

モバP「おい止めてこいよ」

凛P「無理だよ。お前が止めてこいよ」

モバP「だってあの中に飛び込む勇気はねえよ!」

凛P「俺もねえよ!」


二人はちゃんとプロデューサーにまるめこまれて仲直りしました



第三十話 完

390: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 00:49:38.40 ID:53P9nyj7o

~第三十一話~


[ジューンブライド]橘ありす

391: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 00:50:08.42 ID:53P9nyj7o
ありす「えっと、Pさん……この衣装は」

モバP「ジューンブライドってことで用意したんだけど」

ありす「私まだ小学生なんですけど……こういうのは早くないですか……?」

モバP「そうか? まあ他にも桃華ちゃんとかも着てるみたいだし、いいじゃないか」

ありす「そ、そうかもしれませんが……」

ありす「でも結婚前にウェディングドレスを着ちゃうと……その……」

モバP「ん?」

ありす「婚期が遅れるって言うじゃないですか……」

モバP「なんだ、そんなことか」

モバP「問題無いだろ、俺がいるし」

392: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 00:50:37.03 ID:53P9nyj7o
ありす「それは……あぅ……そうかもしれないですけれど」

モバP「なんだー? ありすは俺と結婚するのが嫌なのかー?」

ありす「そっ、そんなわけ……! ないじゃないですか……」

モバP「ははは、じゃあやっぱり問題ないよな」


ありす「……前にちょっと日菜子さんと妄想したことはあったけれど」

ありす「ほ、本当にドレスを着ちゃうなんて……」

ありす「うぅ……もしかしてPさん聞いてたんじゃ……」

モバP「ありすー?」

ありす「はっ、はい?」

モバP「ぼーっとしてどうした?」

ありす「い、いえ何でもないです」

393: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 00:51:17.13 ID:53P9nyj7o
モバP「さてと、準備が出来たら撮影に移るか」

ありす「え?」

モバP「おいおい、これも一応仕事なんだからな?」

ありす「あ、そっか……」

ありす「あのPさんそれだったら……その……」

モバP「ん?」

ありす「Pさんと二人で並んでるのが撮りたい……です」

モバP「えっ、俺?」

モバP「いやでも、俺用の衣装なんて……」

モバP「えっ、あるの? ちゃんとタキシードが? 準備いいな、おい」

ありす「駄目……ですか?」

モバP「仕方ない。まあなんとかなるだろうし……」

394: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 00:51:44.92 ID:53P9nyj7o
ありす「Pさん、もっとくっつきましょうよ」

モバP「いや、十分だろ?」

ありす「私たち新郎と新婦なんですよ? ほら……」

モバP「解った解った……」

ありす「えへへ……」

ありす「やっぱり早く大人になりたいです……」

ありす「こんなのじゃなくて、本当にPさんと……」

モバP「ありす今は撮影に集中な」

ありす「あ、はい……そうですね」

395: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 00:52:14.47 ID:53P9nyj7o
モバP「これで終わりかな。お疲れ様でしたー」

ありす「お疲れ様でした」


モバP「なんか衣装貰えちゃったな」

ありす「そうですね」

ありす「Pさん……」

モバP「どうした?」

ありす「待ってくれますよね? 私が、その……本当に結婚出来るようになるまで」

モバP「待てないなんて言うわけないだろ?」

ありす「えへへ……楽しみ……」



第三十一話 完

398: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 18:49:40.69 ID:aWmWAyl+o

~第三十二話~
 

399: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 18:50:08.43 ID:aWmWAyl+o
ちひろ「それでここはこうやるんです」

ありす「解りました」

ちひろ「でもまたどうして書類整理のお手伝いをしたいと言い出したんですか?」

ありす「えっと、それは……」

ちひろ「ありがたいですが、ありすちゃんはアイドルの方の仕事もありますから」

ちひろ「わざわざ手伝わなくても構わないんですよ」

ありす「でも、その……お仕事覚えたほうがいいかなぁって……」

ちひろ「? 仕事を覚えて手伝ってくれるのに越したことはありませんが」

ちひろ「別にありすちゃんがすることじゃ……」

ありす「気にしないでください。勝手にしていることですから」

400: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 18:50:39.04 ID:aWmWAyl+o
ちひろ「……なんてことがあったんですよ」

モバP「いいことじゃないですか。仕事を覚えようとして手伝ってくれるなんて」

ちひろ「まあそうなんですけどね、なんでまた突然そんなことを、と思って」

ちひろ「何か心当たりはありますか?」

モバP「いえ、特には」

ちひろ「そうですか。ありすちゃんが何か行動を起こす時って」

ちひろ「大抵プロデューサーさんが関わってると思ったんですが」

モバP「あははは、そりゃ言い過ぎですよ」

401: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 18:51:06.71 ID:aWmWAyl+o
~後日~

ありす「あの、ちひろさん」

ちひろ「ありすちゃん、今日も手伝ってくれるんですか?」

ありす「はい。よければ色々と教えてください」

ちひろ「いいですよ。でも何で突然こんなことしようとしてるんですか?」

ありす「それは……」

ちひろ「誰にもいいませんから」

ありす「本当ですか……? 特にPさんには……」

ちひろ「解ってますよ」

ちひろ(やっぱりプロデューサーさん関係じゃないですか、全く)

402: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 18:51:36.29 ID:aWmWAyl+o
ありす「えっと……将来Pさんと結婚した時」

ちひろ「あ、はい」

ちひろ(結婚することは確定なんですね……)

ちひろ(まあ前のジューンブライドのイベントはすごい嬉しそうにしてましたからねえ)

ありす「もしかしたら、アイドルを辞めなきゃいけないかもしれないじゃないですか」

ちひろ「必ずしもそうではないと思いますが……可能性はありますね」

ありす「でもPさんと一緒にお仕事したいし……だから」

ちひろ「書類整理とか事務の仕事を覚えようと?」

ありす「はい、そういうことです」

403: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 18:52:04.74 ID:aWmWAyl+o
ありす「あ、あの……Pさんには言わないでくださいね」

ちひろ「どうしてですか? 別に言ってもいいと思いますが」

ありす「だ、だって……Pさんが気にしちゃって、お仕事に支障があるかもしれないし……」

ちひろ「はいはい解りました。黙っておきますね」

ありす「お願いします」

ちひろ「でも、今後こういうのはしなくていいですよ?」

ありす「え?」

ちひろ「ありすちゃんも大変でしょうし……」

ちひろ「実際にそうなった時にちゃんとまた教えてあげますよ」

ありす「あ、はい……その時はよろしくお願いします」

404: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/01(土) 18:52:38.01 ID:aWmWAyl+o
ちひろ(結局、原因はプロデューサーさんでしたねぇ)

モバP「ん? 何か用ですかちひろさん」

ちひろ「いーえ、何でもありません」

モバP「俺のことじっと見てたじゃないですか」

ちひろ「別に何でもありませんよ。ただ、ありすちゃんは健気だなぁと思ってただけです」

モバP「え、ありす? なんでまたありすの話が?」

ちひろ「ひみつでーす」



第三十二話 完

409: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/02(日) 22:40:53.29 ID:9fJ1T7fPo

~第三十三話~
 

410: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/02(日) 22:41:22.90 ID:9fJ1T7fPo
~P宅~

ピンポーン

ありす「Pさーん」

ありす「……あれ、いないのかな?」

ありす「今日お仕事お休みのはずだけど……」

prrrr

モバP『あーもしもし、ありすか』

ありす「あ、Pさん。お家にいないみたいですけれど、どうしたんですか?」

モバP『いやーすまんすまん。急な仕事が入って』

ありす「えっ、またですか?」

モバP『家で待っててくれ。すぐ終わると思うから』

ありす「あ、はい。解りました」

411: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/02(日) 22:42:02.42 ID:9fJ1T7fPo
ありす「お邪魔しまーす」

ありす「……またこんなに散らかってる」

ありす「もう……私が来るって解ってるのだから掃除くらいしたらいいのに」

ありす「……忙しいから仕方ないのかな」

ありす「しょうがないですね……私が綺麗にしてあげなくちゃ」

ありす「Pさんったら、私がいないと駄目なんですから♪」

ありす「ふんふ~ん」

412: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/02(日) 22:42:30.94 ID:9fJ1T7fPo

ピンポーン

ありす「あれ、Pさん……だったら呼び鈴鳴らさないだろうし……」

ありす「お客さん……? 出ていいのかな」

ピンポーン

ありす「あっ、はーい!」

ガチャ

ありす「はい、どちら様……」

???「あら、女の子?」

ありす「女の人……? えと……」

413: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/02(日) 22:42:57.84 ID:9fJ1T7fPo
???「ここってPの家で合ってる……わよね? Pはいないのかしら?」

ありす「あ、今お仕事で出ておりまして……」

???「仕事? 今日休みだって聞いたのだけど」

ありす「急に入った仕事みたいで……すぐ帰ってくるそうですが」

???「そうなの。上がってもいいかしら?」

ありす「えっと……その、どちら様ですか?」

???「あ、ごめんなさいね。私、Pの母です」

ありす「えっ、ええっ……! Pさんのお母さん!?」

Pの母「ところであなたは?」

ありす「わ、私はPさんの担当アイドルです……」

Pの母「ああ、あなたがありすちゃんね!」

ありす「えっ、私のこと……?」

Pの母「もちろん知ってるわよ。Pからあなたのこと聞くから」

ありす「あ、そうなんだ……えへへ……」

414: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/02(日) 22:43:35.35 ID:9fJ1T7fPo
ありす「あ、どうぞ上がって下さい」

Pの母「お邪魔するわね」

ありす「あ、掃除中で散らかってますけれど……」

Pの母「全然問題ないわよ。むしろもっと散らかってるものだと思ってたわ」

Pの母「今でも一人暮らし出来てるのが不思議なくらいだもの」

ありす「ふふっ、そうですね。そう思います」

ありす「お茶出しますから、少し待ってて下さい」

Pの母「あら、そんな気にしなくても」

ありす「いえ、お客様ですから」

Pの母「気の利く子ねー。あの子が気に入るのも解るわ」

ありす「そ……そんな……」

415: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/02(日) 22:45:27.81 ID:9fJ1T7fPo
ありす「どうぞ」

Pの母「いただくわね」

Pの母「ずずっ……それでありすちゃん」

ありす「はい?」

Pの母「ありすちゃんってうちのPが好きなのよね?」

ありす「ふぇっ……!? そ、それは……えと……」

Pの母「Pに話を聞いた時はえらく気に入られてたみたいだし」

Pの母「Pがいないのに家に上がって掃除までしてて」

Pの母「これで違うって言われても説得力ないわよー」

ありす「あぅ……」

Pの母「あの子からよく話を聞くから、あなたの気になっててね」

Pの母「まさか、こんなに小さい子だとは思わなかったけどねー、あははっ」

416: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/02(日) 22:48:11.21 ID:9fJ1T7fPo
ありす「え、えっと……やっぱり私じゃ駄目でしょうか……?」

ありす「まだ子供だし……」

Pの母「……正直賛成とは言いにくいけど」

Pの母「一人の女としては反対とも言いにくいわねー」

Pの母「ありすちゃん、あなた本気なのよね?」

ありす「もちろんです……! 私はPさんのこと本気で……!」

Pの母「じゃああたしとしては、特に言うことはないわ」

Pの母「まあ子供って言ったらそうだけど……待てばいい話よね」

ありす「……待ちます。もちろんです」

Pの母「だったら当人たちの気持ちの方が大事よ」

Pの母「Pのこと嫌いにならないでね」

ありす「そんなこと絶対にないですからっ!」

Pの母「はっきり言い切っちゃったわねー、ふふっ」

417: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/02(日) 22:48:58.66 ID:9fJ1T7fPo
モバP「ただいまー……って、母さんっ!?」

Pの母「お邪魔してるわよー」

モバP「え、なんで来てるの? 聞いてねえんだけど!」

Pの母「近いうちにこっちに来るからって言ったわよー、聞いてなかったの?」

モバP「そんなアバウトなので解るか!」

モバP「ありすもすまん。まさか今日に限って……」

ありす「いえ、そんな……私は別に」

Pの母「そーよそーよ、ありすちゃんもこう言ってるんだから気にしないの」

Pの母「大体、部屋の掃除くらい自分でしなさいよ全く」

モバP「うっ、それは……」

418: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/02(日) 22:50:14.57 ID:9fJ1T7fPo
Pの母「そんなんじゃありすちゃんに嫌われても知らないわよ」

ありす「Pさん大丈夫です、それくらいじゃ嫌いになんてなりませんよ」

Pの母「あーほんといい子だねえ。あんた、しっかり逃がさないようにするんだよ」

モバP「ちょ、何言って……別にそんなんじゃ」

Pの母「違うっていうのかいこのロリコンが」

モバP「うっ……違わないが……」

Pの母「えっとありすちゃんいくつだっけ?」

ありす「12歳ですが」

Pの母「じゃ最短で4年ね。結婚できる年になるまでに、そっぽ向かれないようにするんだよ」

モバP「わ、解ってるよ……ていうか母さんはいいのかよ」

Pの母「ありすちゃんが良いって言ってるんだからいいんじゃない?」

Pの母「ねーありすちゃん」

ありす「はい、お母さん」

Pの母「うーん可愛い娘が出来たみたいで嬉しいわー」

モバP「はぁ……うちの母さんは適当なんだから」

419: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/02(日) 22:50:44.81 ID:9fJ1T7fPo
Pの母「じゃ、そろそろ帰るわ」

モバP「さっさと帰れ、ったく」

Pの母「ありすちゃん、この子のことよろしくねー?」

Pの母「甲斐性のない子だけど面倒見てあげて」

ありす「えへへ……解りました」

モバP「俺が面倒見られる側かよ……」

Pの母「せめて掃除くらい自分でしてから文句言いな」

モバP「ぐっ……」

Pの母「じゃあねー。結婚式にはちゃんと呼ぶのよー」

モバP「あーもう、早く帰れ!」

420: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/02(日) 22:51:28.10 ID:9fJ1T7fPo
モバP「はぁ疲れた」

ありす「ふふふ……面白いお母さんですね」

モバP「ったく……こっちはいい迷惑だよ」

ありす「あの……でもこれで……」

ありす「Pさんのお母さんには認められたってことですよね?」

モバP「まあ、そうなるな」

ありす「えへへ……嬉しいです」

モバP「いつかありすの両親にも挨拶しないとなぁ」

ありす「それは……まだちょっと早いかも」

モバP「かもな。もう少し待ってからでもいいよな」

ありす「はい……私ちゃんと待ちますから」



第三十三話 完

424: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/03(月) 23:24:49.51 ID:ZpDXnOfno

~第三十四話~
 

425: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/03(月) 23:25:19.76 ID:ZpDXnOfno

ワンワン キャッキャッ

モバP「ありすは一緒に遊ばないのか?」

ありす「わ、私は興味ないです……」ソワソワ


モバP「素直に犬と遊んで来ればいいのに」

日菜子「いえ、あれは違いますね」

モバP「うおっ、日菜子ちゃん……どこから」

日菜子「むふ……ありすちゃんは犬と一緒に遊びたいんじゃなくて」

日菜子「犬になって遊びたいんですよぉ……むふふ」

モバP「は?」

日菜子「つまりこういうことです」

426: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/03(月) 23:25:47.28 ID:ZpDXnOfno
モバP『よーしよし、首輪似合ってるぞありす』

ありす『わ、わん……』

モバP『ほんとありすは撫でると気持ち良さそうな顔するなー』

ありす『くぅーん……』スリスリ

モバP『お手』

ありす『わんっ』

モバP『よしよし、ちゃんと出来たな偉い偉い』

ありす『えへへ……』


―――――――――――――――――――――


日菜子「みたいなですねぇ……むふふ、むふ」

モバP「日菜子ちゃん……今度は何に影響されたんだ」

427: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/03(月) 23:26:15.02 ID:ZpDXnOfno
日菜子「でもありすちゃん、実際やらせたら絶対満更でもないと思いますよぉ」

モバP「なぜそう思う?」

日菜子「なぜって……普段からプロデューサーさんに物凄く懐いてますし」

モバP「ま、まあ好かれているのはありがたい」

日菜子「撫でてる時とか、尻尾があったら勢い良く振ってそうです、むふ」

モバP「あー、それはなんか解るかも」

日菜子「あとありすちゃんに犬耳があったら、間違いなく垂れ耳ですねぇ」

モバP「どうしてだ?」

日菜子「服従してる犬は、耳が垂れているそうですから」

モバP「服従って……」

日菜子「あくまで犬の話ですよ……むふふ」

428: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/03(月) 23:26:43.14 ID:ZpDXnOfno
モバP「ま、まあ日菜子ちゃんの言う話はともかく」

モバP「以前猫耳ありすで企画を出したこともあるから、犬耳もありだな」

日菜子「そのままペットにしちゃうんですね……むふふ」

モバP「日菜子ちゃん、今日はやたらと妄想が激しくない?」

日菜子「むふ、むふふ」

ありす「……何の話をしているんですか?」

モバP「うおっ、ありすいつの間に」

ありす「日菜子さんと随分仲良さそうに話してましたけど……」

日菜子「別に何でもないですよぉ。ただちょっと妄想してただけです」

ありす「妄想? どんなのですか?」

モバP「あ、いやどんなのでもいいだろ?」

429: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/03(月) 23:27:11.00 ID:ZpDXnOfno
日菜子「ありすちゃんが、プロデューサーさんのペットになったらっていう妄想ですよ」

ありす「えっ」

モバP「いや別に俺がそういうこと言ったわけじゃないぞ?」

日菜子「それでありすちゃんは犬っぽいなぁ、なんて……むふふ」

ありす「Pさん……そういうのがいいんですか……?」

モバP「いやだから違うから」

日菜子「首輪似合ってるって言ってたじゃないですかぁ」

モバP「そりゃ日菜子ちゃんの妄想の中の話でだな」

ありす「Pさんの趣味をとやかく言うつもりはありませんが……」

モバP「だから違うって」

430: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/03(月) 23:27:38.84 ID:ZpDXnOfno
~後日~

凛「あれ、ありすちゃん?」

ありす「あ、凛さん」

凛「ペットショップで会うなんて思わなかった。何買いに来たの?」

ありす「えと、首輪を……」

凛「ありすちゃん、ペット買うの?」

ありす「いえ、そういうわけでは……」

凛「?」

ありす「本当に似合うって言ってくれるのかな……?」



第三十四話 完

433: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/04(火) 13:58:24.62 ID:7nsgUtK6o

~第三十五話~
 

434: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/04(火) 13:58:52.06 ID:7nsgUtK6o

『待って……待って下さいPさん……』

『いや、行かないで……一緒にいるって約束したのに……』

『ずっと一緒にいるって……言ったじゃないですか……』

『なんで……なんで私の傍から離れちゃうんですか……?』

『嫌……嫌、こんなの……』



ありす「いやぁぁっっ……!?」ガバッ

ありす「あっ……夢? 夢……ですよね?」

ありす「夢に決まってます……Pさんが離れて行っちゃうなんて」

435: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/04(火) 13:59:27.40 ID:7nsgUtK6o
ありす「もうこんな時間なんだ……ちょっと寝過ぎちゃった」

ありす「Pさんもう起きてるよね? 電話してみようかな……」

ありす「やっぱりちょっと不安だし……」

prrrr

ありす「…………」

ありす「あれ……出てくれない」

ありす「なんで……? もしかして……」

ありす「そんなはずない……だってあれはただの夢だもん」

436: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/04(火) 14:00:03.03 ID:7nsgUtK6o
ありす「……」

ありす「Pさんの家に行かなきゃ……!」

ありす「何かあったのかもしれないし……それに」

ありす「もしかして本当に……どこかに行っちゃったら」

ありす「嫌、それだけは……」

ありす「もしそんなことになったら……ぐすっ……うぅ……」

ありす「私もうどうしたら……」

ありす「早くPさんの家に……今すぐ……」

437: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/04(火) 14:00:51.23 ID:7nsgUtK6o
~P宅~

ありす「はぁ……はぁ……」

ありす「やっと着いた……はぁっ……」

ありす「いるよね……? 今日はお仕事お休みのはずだし」

ありす「私を置いてどこかに行っちゃったりしないですよね……?」

ピンポーン ピンポーン

ありす「……Pさんなんで出てくれないんですか?」

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン

ありす「どうして……Pさんいないんですか?」

ありす「もう勝手に入っちゃいますよ?」

438: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/04(火) 14:01:18.42 ID:7nsgUtK6o

ガチャ

ありす「お邪魔します……Pさん?」

ありす「本当にいないのかな……もしかしてさっきの夢って……」

ありす「……あっ」

モバP「……zzz」

ありす「良かったぁ……寝てるだけだったんだぁ……」

ありす「Pさんって電話しても起きないんですね」

ありす「もうっ、心配したんですから……」

ありす「えへへ……せっかくだから私も一緒に」モゾモゾ

ありす「お休みなさい……」

439: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/04(火) 14:01:45.99 ID:7nsgUtK6o
モバP「ふぁ……あ~よく寝た」

モバP「って、うおっ!?」

ありす「すぅ……すぅ……」

モバP「なぜありすが……とにかく起こすか」

モバP「おいありす、起きろ」

ありす「んぅ……? Pさぁん……? おはようございますぅ……」

モバP「うん、おはよう。で、なんでここにいるんだ?」

ありす「Pさんのせいですよぉ……心配したんですからぁ……」

モバP「俺のせい? とにかく寝ぼけてないで目を覚ませ」

ありす「ふぁい……」

440: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/04(火) 14:02:19.84 ID:7nsgUtK6o
モバP「えっと、つまり」

モバP「俺がいなくなっちゃう夢を見て、怖くなったから電話をかけてみれば」

モバP「出なかったから心配になって家に来た、と?」

ありす「は、はい……そういうことです」

モバP「ったく、心配しすぎだろ?」

ありす「え、えと……Pさんが電話にちゃんと出てくれたら良かったんです……!」

モバP「いや悪い。いつもなら起きれるんだが、今日休みなこともあって寝るのが遅かったからな」

ありす「本当に……いなくなっちゃうんじゃないかって……ぐすっ……」

モバP「ああ、泣くな。そんなわけないだろ」

ありす「でもぉ……ひっく……うぅ……うぇぇん」

441: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/04(火) 14:02:46.80 ID:7nsgUtK6o
ありす「嫌ですよ……? 勝手にいなくなっちゃ……」

モバP「そんなこと絶対しないから。約束するさ」

ありす「良かった……」

モバP「さてと……それでありすはこれからどうする?」

モバP「せっかく休みだし、どっか一緒に出かけるか?」

ありす「はいっ」

ありす「やっぱり二人一緒がいいですね……」



第三十五話 完

446: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 00:01:26.32 ID:i1ocqcLro

~第三十六話~
 

447: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 00:01:54.07 ID:i1ocqcLro
モバP「ふむ……中々面白いな」

ありす「あれPさんゲームですか?」

モバP「ああ、とあるゲーム会社とコラボすることになってな」

モバP「うちのアイドル達との恋愛ゲームを出すことになってるんだ」

ありす「へえ……そうだったんですか」

モバP「まあありすはまだ12歳だしな……攻略対象にするわけにもいかんし話がいかなくて当然だ」

モバP「というかうちの事務所はアイドルが多いから、誰を出すか揉めに揉めたぞ」

ありす「た、大変そうですね」

モバP「それはもう各アイドルのプロデューサーたちが」

モバP「自分のアイドルの良さをゲーム制作側に、必死にプレゼンしてる様は……」

448: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 00:02:22.13 ID:i1ocqcLro
ありす「それでPさんのやってるゲームがそれですか?」

モバP「ああ試作品ってことで試しにプレイしてる」

モバP「事務所的に困る表現とかあっても困るしな」

ありす「面白いんですか?」

モバP「結構面白いぞ?」

モバP「各アイドルのプロデューサーが、必死に横から口出してただけあるな」

ありす「それ制作陣側からしたら、すごく迷惑そうですよ……」

モバP「多少は仕方ない……自分の担当アイドルが変に書かれるのもそりゃ嫌だろうし」

449: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 00:02:50.21 ID:i1ocqcLro
モバP「まあそれだけあって、中々キャラは魅力的だし」

モバP「まさかゲームで、知らない一面をこうして知ることになるとはなぁ」

ありす「……むー」

ありす「私が出てないなら、Pさんがやることないじゃないですか」

モバP「そうかもしれんが、結構面白いし……」

ありす「でもでも、その……」

ありす「私以外の子のことを好きになっちゃったら……嫌だもん」

モバP「ぷっ、あははっ!」

ありす「わ、笑わなくても……」

ありす「Pさんなんだか凄い気に入ってたみたいだから……」

450: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 00:03:18.29 ID:i1ocqcLro
モバP「大丈夫だって。言ってもたかがゲームだし」

モバP「実際には全く触れ合ってないんだからさ、好きになるなんてないぞ」

ありす「でも気になっちゃったりしないんですか……?」

モバP「まあ全くしないっていったら嘘になるが……」

モバP「ありすがいるんだからなー」ナデナデ

ありす「えへへ……」

モバP「でも最近やきもちが多いぞー?」

ありす「あぅ……だってだって……やっぱり待たないといけないから」

ありす「Pさんが離れて行っちゃわないかって……焦っちゃうんです」

モバP「心配するな。俺は一途ないい男だぞー」

ありす「くすっ……そうですね」

451: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 00:03:50.26 ID:i1ocqcLro
モバP「でもありすを登場させてもよかったかなぁ」

ありす「どうやってですか……? さっき無理だって言ったばかりなのに……」

モバP「ほら主人公の妹とかさ。今考えればいくらでもやりようはあったな」

モバP「待てよ……妹ってことは……」

モバP「ありす、お兄ちゃんって言ってみてくれ」

ありす「え……は、はい……」

ありす「お、お兄ちゃん……?」

モバP「俺をお兄ちゃんだと思って、何か適当に喋ってみてくれ」

ありす「えと……お兄ちゃん、大好き……!」

モバP「よし、今からちょっとありすを妹役として出すようにかけあってくる!」

ありす「えっ、あ、あの……Pさん……!?」

ありす「行っちゃった……」



第三十六話 完

455: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 19:46:56.18 ID:Hes4NlWgo

~第三十七話~
 

456: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 19:47:23.90 ID:Hes4NlWgo
紗南「ふんふーん♪」

ありす「紗南さん、また事務所でゲームですか?」

紗南「まーまー堅いこと言いっこなしでー」

紗南「てかさーありすちゃんも一緒にやろうよ」

ありす「えっ、私もですか?」

紗南「一人より二人のほうがたのしーじゃん」

ありす「そうでしょうけど……」

紗南「大丈夫だって。Pさんもそれくらい別に何も言わないとおもうよ」

ありす「じゃあちょっとだけですよ……?」

457: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 19:47:51.92 ID:Hes4NlWgo
紗南「何しよっかなー。何かしたいのとかある?」

ありす「いえ紗南さんのお好きなのでいいですよ」

紗南「じゃー◯太郎電鉄でもしよっか」

紗南「ふふん、あたしそーとーやり込んでるから覚悟してね」

ありす「こういうゲームって運じゃないんですか?」

紗南「運もあるけど◯鉄は実力がものをいうゲームだって、あたしは思ってる」

ありす「……ひとまずやってみます」

紗南「うん、それじゃあ始めよっか」

458: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 19:48:20.44 ID:Hes4NlWgo




ありす「……ぐすっ」

紗南「……ほらゲームだしこういうこともあるって」

ありす「解ってます解ってますけれど……」

ありす「こんなにも差をつけられるなんて……ひっく……」

紗南「ああごめんっ! そりゃちょっと途中から楽しくなって、やりすぎたかもしれないけど」

紗南「何も泣くことはないじゃない」

ありす「……な、泣いてないです……ぐすん」

紗南「そんな涙目で言われても……」

459: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 19:48:48.59 ID:Hes4NlWgo
モバP「んー二人でなにしてるんだ?」

紗南「ああっ、ありすちゃんのプロデューサーさんじゃん! よかったぁ……」

モバP「えーっと……ありすはどうしたんだ?」

ありす「どうもしてないです……ぐす」

紗南「いや、あたしがちょっとやり過ぎちゃって……」

モバP「おーおーこの差は酷いな。俺なら途中でゲーム投げてるよ」

紗南「いやーあたしも調子よくてつい」

ありす「ぐすっ……うぅ……Pさぁん……」

モバP「ああ、ほらよしよし」

460: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 19:49:16.98 ID:Hes4NlWgo
モバP「こんなのゲームなんだし気にしてちゃキリないぞ」

ありす「そうなんですけれど……でも悔しいですよぉ……」

モバP「まあ気持ちは解るけどな」

紗南「うんうん、ゲームでも負けるのは嫌だよね」

モバP「大体◯鉄をやる紗南ちゃんが悪い」

紗南「えっあたしのせい!?」

モバP「◯鉄がリアルファイトに発展するのは有名だろー」

紗南「いやあんなのネタでしょ……?」

モバP「広い世の中なんだから実際あってもおかしくないだろ、多分」

461: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 19:49:46.95 ID:Hes4NlWgo
ありす「もうやりたくないです……」

モバP「まあありすもあんまり気にするなって。次やったら逆になるかもしれないしな」

紗南「そうそう、そうだよ!」

ありす「じゃあ……もう一回やってみます?」

紗南「じゃあ今度はプロデューサーさんも一緒に、ね!」

モバP「ん、いいけど仕事もあるし少しだけな」

紗南「よーし、じゃあみんなでもういっかいね」




 

462: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/05(水) 19:50:16.90 ID:Hes4NlWgo
ありす「…………」

モバP「いや、まあ……」

紗南「別に悪気はないんだよ……?」

モバP「でもまた……ありすが最下位だな」

紗南「さっきよりましだけど……やっぱり差がついちゃったね」

ありす「ぐすっ……ひっく……」

モバP「ああっ、泣くなって!」

紗南「……ありすちゃんがこんなに◯鉄が弱いなんてねー」



第三十七話 完

467: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 01:17:24.14 ID:g17VJzFgo

~第三十八話~


島村卯月(17)

468: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 01:17:51.98 ID:g17VJzFgo
卯月「えへへっ、ピース……イェイ!」

卯月P「うん、良い感じだ。その調子で撮影を続けるぞ」

卯月「はーいっ」

ありす「…………」

卯月「あれ……? プロデューサーさんちょっといいですか?」

卯月P「えっ、ああ」

卯月「ありすちゃん、どうしたの?」

ありす「あ、いえ……卯月さんを見てました」

卯月「私を?」

ありす「凄い笑顔が素敵だなぁ……って思って」

469: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 01:18:19.44 ID:g17VJzFgo
卯月「そうかな? えへへっありがと」

ありす「どうしたらそんな風な笑顔になれるんでしょうか……?」

卯月「えっ?」

ありす「私も卯月さんみたいに笑えるようになりたいです」

卯月「私みたいに? う~ん……」

卯月「私も特に意識したことなんてないし……言われても困っちゃうな」

ありす「あ、ごめんなさい」

卯月「ううん、謝ることなんてないよ」

470: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 01:18:46.80 ID:g17VJzFgo
卯月「ありすちゃんはなんでそう思ったの?」

ありす「なんでって……」

卯月「私は今のままでも、十分ありすちゃんは素敵だと思うけどなぁ」

ありす「だけど……卯月さんみたいに笑えたらもっと喜んでくれるかなって……」

卯月「ありすちゃんは、その笑顔は誰に向けるの?」

ありす「えっ……?」

卯月「ファンのみんなに向けるの?」

ありす「……いえ、ある特定の人のために」

卯月「じゃあ私に聞いても仕方ないよー」

471: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 01:19:17.84 ID:g17VJzFgo
卯月「多分ありすちゃんが笑顔を見せたいその人は」

卯月「ありすちゃんの笑顔だからこそ嬉しいと思うんだ」

卯月「私の笑顔を参考にしても仕方ないんじゃないかな」

ありす「あっ……」

卯月「それに私は知ってるよ?」

卯月「ありすちゃんがたまに見せる笑顔がとっても素敵だってこと」

ありす「そ、そうでしょうか……?」

卯月「うんうん。とっても可愛らしい!」

ありす「あ、ありがとうございます……えへへ……」

卯月「そうそう、その笑顔!」

472: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 01:20:06.13 ID:g17VJzFgo
ありす「あの、ありがとうございました」

ありす「私なりに頑張ってみようと思います」

卯月「うん、頑張ってね!」

卯月P「おーいもういいかー?」

卯月「あ、はーい!」

卯月P「じゃあ続けるぞー? 最高の笑顔を頼むなー」

卯月「はいっ! プロデューサーさんに向けて最高の笑顔を見せてあげますね!」

473: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 01:20:36.26 ID:g17VJzFgo
ありす「……うん、私も」

モバP「何してるんだありす?」

ありす「あっ、いえちょっと……」

モバP「んー? まあいいけどさ」

ありす「Pさん」

モバP「おわっと……急に抱きついてきてどうした?」

ありす「えへへ……秘密です」

モバP「嬉しそうだなー何か良い事でもあったのか?」

ありす「そういうわけじゃないですけれど……」

ありす「Pさんの前では、いつもより笑顔でいれたらいいなって」



第三十八話 完

476: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 20:29:10.02 ID:9V/qz4Nho

~第三十九話~
 

477: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 20:29:37.10 ID:9V/qz4Nho
~P宅~

モバP「今日は休みだが……昼飯どうすっかなぁ」

モバP「店屋物でもいいが、財布的に家にあるもので済ましたい」

モバP「ありすが来てくれたら楽なんだが……」

モバP「っていかんいかん……何考えてんだよ俺は」

モバP「母さんにもしっかりしろって言われたしな。冷蔵庫の中はっと……」

モバP「我が家のことながらなんもねえ」

モバP「カレーでいいか……俺でも作れるし」

モバP「あー米も研がなきゃ……それから――」

478: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 20:30:04.17 ID:9V/qz4Nho
モバP「ふう……まあこんなもんか」

モバP「どれ味見を……うん、流石にカレーを不味く作るほど俺の料理の腕は酷くなかった」

モバP「んじゃよそって……」

ピンポーン

モバP「ん? はいはい、どちら様ー」

ガチャ

ありす「こんにちはPさん」

モバP「おうありす、いらっしゃい」

ありす「上がっていいですか?」

モバP「もちろんだ」

479: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 20:30:32.34 ID:9V/qz4Nho
ありす「あ、いい匂いがしてますね」

モバP「昼飯にカレー作ったんだよ」

ありす「もうお昼作っちゃったんですね……作りに来たんですけれど残念です」

モバP「まあありすに頼ってばかりなのもな」

モバP「せっかくだから一緒に食うか」

ありす「はい、いただきます」

モバP「んじゃ待っててくれ。今からよそうから」

480: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 20:31:04.88 ID:9V/qz4Nho
モバP「いただきます」

ありす「いただきます」

モバP「ぱくっ……うん普通だな我ながら」

ありす「あむっ……」

モバP「どうだありす? まあ何の変哲もないただのカレーだろうけど」

ありす「――っ!? はっ、うぅ……はあっ……!」

モバP「……どうしたありす?」

ありす「か……かっ、からい……れす……」

ありす「お水くらはい……」

モバP「あ、ああ、はいはい」

481: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 20:31:32.92 ID:9V/qz4Nho
ありす「こくんこくん……」

モバP「そんなに辛かったか? 普通に作ったつもりなんだが」

ありす「Pさん……これ甘口ですか」

モバP「え? 確か辛口だけど」

ありす「……私は甘口以外は食べれません」

モバP「えっまじ?」

ありす「……なんですか、舌がお子様だといいたいんですか」

モバP「あっいや、そういうわけじゃ……」

ありす「そのうち食べれるようになるもん……」

482: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/06(木) 20:32:02.44 ID:9V/qz4Nho
モバP「まあそう言う事情なら仕方ないが……どうするそれ?」

ありす「こんなに食べれません……辛くて」

モバP「どうにか辛さを和らげる方法ってないのか?」

ありす「牛乳とかヨーグルトを入れると、緩和できるって聞いたことがありますが」

モバP「うちの冷蔵庫にそんなものはないな」

ありす「そうですか……うぅ、頑張って食べてみます」

モバP「あんまり無理しなくても」

ありす「だ、大丈夫です……ぱくっ」

ありす「もぐもぐ……や、やっぱりからい……です……ぐすん」



第三十九話 完

487: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/07(金) 21:19:58.62 ID:W7gC8cuho

~第四十話~


古賀小春(12)

488: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/07(金) 21:20:27.48 ID:W7gC8cuho
~事務所~

ありす「おはようございます」

小春「あうう~、次はえっと……赤に」

ありす「……何してるんですか?」

小春「えっ? あっ、わわっ~」

小春「うう~これ結構たいへんです~」

ありす「あの、なぜ事務所にツイスターが?」

小春「あっ、ありすちゃんも一緒にしますか~?」

489: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/07(金) 21:21:07.48 ID:W7gC8cuho
小春「これはですね、プロデューサーさんがレッスンの一環として~」

ありす「ただゲームしてるようにしか見えませんでしたが……」

小春「きっとプロデューサーさんは、小春のために楽しくトレーニング出来るように」

小春「これを持ってきたって思うんです~」

ありす「はぁ……」

小春「せっかくだからありすちゃんも一緒にしませんか~?」

小春「一人より二人のほうが楽しいと思いますから~」

ありす「いいですけれど……今誰もいないんですか?」

小春「さっきまで海さんがいたんですけど、お仕事行っちゃいました~」

490: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/07(金) 21:21:37.01 ID:W7gC8cuho
ありす「それじゃあ誰がスピナーを回すんですか?」

小春「すぴなー?」

ありす「指示をだすルーレットを回す人がいないんじゃないかなって……」

小春「それならヒョウくんが~」

ヒョウくん(おう、まかせろや)

小春「ちゃんとやってくれますよぉ~」

ありす「……何か釈然としませんが、解りました」

小春「じゃあ一緒に遊びましょ~」

491: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/07(金) 21:22:17.49 ID:W7gC8cuho
小春「うう~……腕が~」

ありす「くうぅ……つ、次はどうすれば……?」

小春「えっとぉ、次は右足を赤に~」

ありす「み、右足……う、うう~ん、辛いですこれ……」

小春「足がぷるぷるしますぅ~……」

小春「ありすちゃん、もう少しずれてくれませんか~」

ありす「わ、私もこれが精一杯で……」

モバP「何してるんだ二人とも?」

ありす「えっ、あっ、わわっ……!」

小春「わわっ……あわわぁ~!」

ズテーン

モバP「……事務所に入ったら女の子二人がツイスターゲームしてるって、何これ?」

492: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/07(金) 21:22:59.85 ID:W7gC8cuho
小春「あうう~……」

ありす「あぅ……痛いです」

小春「あっ、ごめんねありすちゃん~」

ありす「もうっ、Pさん突然声かけないでください」

モバP「ああ、すまんすまん。ところでありす……」

ありす「何ですか?」

モバP「次やるときはスカートでしないようにな。見えてるぞ」

ありす「ふぇっ……!? あっ、やぁんっ……!」

小春「なるほど~、だから海さんは小春のスカートをズボンにしたんですね~」

モバP「小春ちゃんのそれも、ほつれてきてるんだけど……」

小春「えっ、ええ~!?」

493: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/07(金) 21:23:26.49 ID:W7gC8cuho
ありす「うぅ……恥ずかしい」

モバP「スカート履いてやるもんじゃないよあれは」

ありす「次から気をつけます……」

小春「小春たくさん練習しましたし、これでプロデューサーさんと一緒に遊べるでしょうか~?」

モバP「いや小春ちゃん、このゲームを異性とやるのは色々と……」

小春「?」

モバP「……まあいいか。俺じゃないし」

ありす「私もPさんと一緒にしたいな……」

モバP「えっ」



第四十話 完

497: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/08(土) 01:41:00.12 ID:jtowk3Uko

~第四十一話~


堀裕子(16)

498: ◆cFFmUxF1p6 2013/06/08(土) 01:41:28.62 ID:jtowk3Uko
~事務所~

裕子「むむむっ……」

ありす「何してるんですか?」

裕子「ありすちゃん静かにして! 今集中してるんだから!」

ありす「あ、はぁ……」

裕子「むむむ……曲がれーえいっ!」

ありす「…………」

裕子「……おっかしいなぁ?」

ありす「超能力なんて無いと思いますが……」


次回 モバP「ありすといちゃいちゃしたい」 後編