男「おかえり、妖精さん」 前編

564: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/27(土) 00:02:18.19 ID:tvsUfzHG0
妹「戻りました・・・」

妖精C「かおいろがわるいよ?」

妖精A「大丈夫ですか?」アセフキ

妹「いえ、大丈夫です、ありがとうございます・・・」

妖精B「妹さん、お部屋に・・・いきましょう」

妹「そうですね、とりあえず今日は」



引用元: 男「おかえり、妖精さん」 

 

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565: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/27(土) 00:07:39.61 ID:tvsUfzHG0
―――妹家―――

妖精B「やっぱり、顔色が・・・良くないです・・・」

妹「そうですか・・・すみません、心配掛けて・・・」

妖精B「今日は・・・早く寝ましょう」

妹「いえ、逆に、Bちゃんに慰めてほしい気分です・・・」

妖精B「・・・?」

妖精B「わかりました・・・」ナデナデ

妹「あうう・・・」

566: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/27(土) 00:11:38.96 ID:tvsUfzHG0
―――一方、男家―――

妖精A「妹さん、どうしたんですか?」

男「いや、ちょっとした意見の対立が」

妖精C「?」

男「たぶん、しばらくしたら元に戻るよ」

男「たぶん・・・」

妖精D「大丈夫なんでしょうか・・・」

567: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/27(土) 00:17:11.80 ID:tvsUfzHG0
男「とりあえず、今は気にしなくていいから、寝ましょう!」

妖精D「ご、ご主人様がそう仰るなら・・・」

男「Eちゃんもねー」ポン

妖精E「はうっ!?」ビックゥ

男「あ、ごめん、驚かせちゃった・・・?」

妖精E「べ、べ、べ、別に、だい、大丈夫ですっ!!」

男「あ、ごめん・・・」

568: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/27(土) 00:22:03.74 ID:tvsUfzHG0
男「さて!」

男「妹の事はまた明日考えますので、今日は寝ましょう!」

妖精A「はい!」

男「電気消すよ?」

妖精E「ちょっと、まってください・・・おふとん?にまだ入れてなくて・・・」イソイソ

男「はーい」

妖精E「よいしょ、よいしょ・・・」

妖精D「ここです、ここに足を」

妖精E「あ、ありがとう・・・」スポ

男「オッケー?」

妖精E「は、はい」

男「それじゃあ、お休み!また明日ー」パチン

――――――――――
5日目終了
コイン:28枚

580: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 19:31:24.66 ID:qYL9eypO0
―――6日目、朝―――

妹「・・・おはようございます」

男「おはよう」

妖精B「あの・・・ご主人様・・・」

男「Bちゃんおはよう!なに?」

妖精B「妹さんの、元気がないみたいなんですが・・・」

男「ちょっと意見の食い違いが」

妖精B「?」

581: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 19:35:53.96 ID:qYL9eypO0
男「まあ、ご飯食べてよ、少しは元気でるかも」

妹「・・・はぁ」

男「ほら、よそってあげるから」

妹「はい・・・」

妖精A「?」

妖精C「?」

妖精D「・・・」

582: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 19:40:32.82 ID:qYL9eypO0

「ごちそうさまでした!」

男「今日の食器洗い係は?」

妖精A「あ、私g」

妹「私がやってはいけないでしょうか」

男「・・・遠慮してもらいたいね」

妹「はい」

妖精A「?」

妖精C「?」

妖精D「ご主人様、ご主人様」

妖精D「妹さん、なんだか様子が変じゃないですか?」

男「そうなんだよなぁ・・・」

583: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 19:46:32.15 ID:qYL9eypO0

妹「なんですか兄さん?家の外でする話とは・・・。」

妹「意見を変える気になりましたか?」ジト

男「いや、それはないんだが」

男「てか俺と同じセリフで帰すな」

妹「寒いので戻ります」

男「いや、聞け」

妹「なんですか、もう」

584: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 19:51:06.16 ID:qYL9eypO0
男「ふて腐れるのは勝手だが、それをあの子らの前で見せないでやって」

男「下手したら『遊園地行くって言ったから妹さん、不機嫌になったのかも・・・』とか」

男「『遊園地、遠慮した方がいいんじゃ・・・』って流れになりかねない」

妹「・・・」

男「あと、こうしてみんなで出掛けることはもうないだろうし、最後の思い出くらい良い思い出にしようよ」

妹「・・・わかりました」

男「ありがとう」

585: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 19:56:29.20 ID:qYL9eypO0
ガチャ

男「戻ったー、寒かったー」

妖精A「あのっ」

男「はいなんでしょう?」

妖精A「やっぱり、私たち遊園地は遠慮しようかと・・・」

妹「」

男「遅かった」

586: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 20:01:16.64 ID:qYL9eypO0
妹「・・・というわけでそんな考えてるような訳で機嫌悪かった訳ではないんです」

男「とりあえず妹が遊園地を嫌がっているわけではないから安心して」

妹「と言うわけで気にしないでくださいね」

男「あ、お皿洗ってくれたAちゃんにお礼、はい」チャリン

妹「・・・」

妖精A「ありがとうございます!」

587: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 20:05:16.23 ID:qYL9eypO0
男「さて、美容院に行こうか」

妖精D「はい!」

妖精A「準備できてます!」

妖精D「私も出来てます!」

男「妹はどうする?」

妹「兄さん家でBちゃんたちと居ます」

妖精C「いっしょにお留守番だー!」

妹「お留守番だー!」ナデナデ

588: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 20:10:18.80 ID:qYL9eypO0
妖精C「えへへー」

妖精E「・・・」ウワメヅカイ

妹「よーし、Eちゃんも撫でちゃうぞー」ナデナデ

妖精E「・・・///」

男「わかった、じゃあ行ってくる」

妹「行ってらっしゃい」

バタン

589: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 20:13:27.06 ID:qYL9eypO0
―――美容院―――

男「この二人の髪をすいてください」

店員「はい」

男「どれくらい・・・とか?は彼女らに聞いてください」

店員「分かりました」

店員「じゃあ、ちょうど空いているので、お二人とも、中へどうぞ」

男「じゃあ、いってらっしゃい」

妖精A「はい!」

妖精D「はい」

590: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 20:19:07.31 ID:qYL9eypO0
―――十数分後―――

店員「終わりましたよー」

男「いかがです?」

妖精D「軽くていい感じですっ」

妖精A「うん!」

男「ありがとうございます」

店員「いえいえ」

591: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 20:23:53.94 ID:qYL9eypO0
男「それなら、短くすればいいのに、って思うのは男性だからか?」

妖精D「それはそうでしょうね・・・」

男「そうなのか・・・」

妖精D「これすら嫌がる人も居るでしょうし」

男「奥が深すぎるな」

男「あ、じゃあ会計を」

592: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 20:28:31.69 ID:qYL9eypO0
男「お昼・・・どうしようかなー・・・。」

妖精D「もうお昼過ぎてるんですね」

男「起きるのが遅かったからね」

妖精A「グッスリでしたね」エヘヘ

男「休みの日は、仕方ないでしょう。」

妖精D「平日は早いですもんね」

男「そうそう」

男(世間一般では別にそこまで早くは無いんだが)

593: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 20:34:06.30 ID:qYL9eypO0

男「お昼は外食にしちゃおうかなぁ・・・。」

妖精A「ガイショク?」

男「どこかお店で食べちゃおうかなって」

妖精D「お店って食材だけじゃなくて、完成した料理も売ってるんですね!」

男「この前まで行ってたスーパーじゃないけどねー」

妖精A「別のお店ですか?」

男「そう、食事をするための、専用のお店です!」

妖精D「おお!」

594: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 20:36:37.69 ID:qYL9eypO0
男「ファミレスに来たよ!」

男「ここには『サラダバー』なるものがあって、サラダ食べ放題なのだ」

妖精A「食べ放題!?」

男「あ、そうだ、妹に連絡しないと・・・」ピポパ

妖精D「良いんですか・・・?」

妖精A「お金、たかいんじゃあ・・・」

男「いや、全然そんなことないんだよ」トゥルルルルル

男「あ、もしもし、妹?」

595: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 20:46:50.78 ID:qYL9eypO0
妹「兄さーん」

男「なんであの流れで『合流』になるんだ」

妹「Cちゃんたちが外食を未体験というのは些かかわいそうかな、と」

男「そりゃ、一理あるけどさ」

男「お前がお昼作るのが嫌だっただけじゃ」

妹「・・・」

男「妹?」

妹「・・・」

男「妹さん?」

596: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 20:59:33.03 ID:qYL9eypO0
男「というわけで」

男「サラダ取り放題だ!」

妖精C「おおおお!!」

妖精B「大丈夫・・・なんですか?」

男「Aちゃんたちにも聞かれたが、そんな高いもんじゃないし」

妹「ふつうの食べ放題は」

男「ありません」

597: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 21:03:14.01 ID:qYL9eypO0
妹「兄さん兄さん」ヒソヒソ

男「何?」

妹「もうちょっとお肉とか頼みましょう」ヒソヒソ

男「そんな策略には乗らん」

妹「いえ、今回はそうではなく」

男「?」

598: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 21:11:02.63 ID:qYL9eypO0
妹「傍から見たらこの子たちは育ち盛りの少女なわけですよ」

男「はい」

妹「そんな子たちにサラダだけ食べさせてたら、どう見ても虐待してる人みたいじゃないですか!」

男「そうか、やべっ・・・」

妹「頼んだお肉はなんなら私が食べますから!」

男「そうか、頼ん・・・うーん・・・やっぱりはめられた感が・・・」

妹「でも事実でしょう?」

男「そうなんだが・・・」

妹「はいべル押します!」ピンポーン

599: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 21:16:58.37 ID:qYL9eypO0
妹「ごちそうさまでしたー!」

男「よく食べるなぁ」

妹「お気になさらず」

妹「さて・・・私はお手洗いに行きますが・・・、他に行きたい子、居ますか?」

妖精D「あ・・・はい」

妹「じゃあ、一緒に行きましょう」

男「いってらー」

600: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 21:27:42.03 ID:qYL9eypO0
妹「戻りましたー・・・あれ?」

男「ん?」

妹「会計を済ませてくれていたらパーフェクトでした」

男「してありますよ」

男「した上で貴女方をお待ちしておりました」

妹「おおお!流石です」

601: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 21:29:54.78 ID:qYL9eypO0

男「はいこれ」

妹「なんですか?」

男「レシート」

妹「ちっ」

男「自分の分くらい、お願いしますよ」

妹「・・・まぁ、いつも兄さんに食事を作ってもらってるのは私ですからね、払いますよ」

男「ありがとう」

602: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 21:32:14.41 ID:qYL9eypO0
妹「えっと・・・兄さん、お釣り624円ありませんか」

男「だいたいでいいよ」

妹「お、少し男気を見せやがりましたね」

男「まぁ、一応・・・」

妹「じゃあこれで」

男「ありがとう」

603: ◆e2qiR6vDkY 2013/04/28(日) 21:38:19.97 ID:qYL9eypO0
男「じゃあ出ますが、大丈夫かな?」

妖精A「大丈夫です!」

妖精B「・・・おっけーです」

妖精C「いいよー!」

妖精D「問題ありません!」

妖精E「へいきです」

妹「では、お店、出ましょうか」

612: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 21:56:35.17 ID:lvIoTwIz0
―――スーパー―――

男「夕飯の買い物をして帰ります」

妖精A「今日はなんですか?」

男「妹が食べたがっていたのでしゃぶしゃぶにします」

妹「む・・・ここぞとばかりに出してきやがりましたね」

613: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 22:04:17.38 ID:lvIoTwIz0
男「野菜もたっぷり入れるし大丈夫だよな」

妹「果たしてそれはしゃぶしゃぶというのでしょうか」

男「言うでしょ。しゃぶしゃぶするんだから、たぶん」

妹「そうですかねー・・・」

男「この肉がいいかなー」

妹「兄さん兄さん、このお肉どうですか」ユビサシ

男「うーん、どうしてもサーロインの厚切り肉でしゃぶしゃぶしたいなら止めないけど」

妹「止めてください、ギャグですよ、ギャグ!」

614: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 22:09:46.64 ID:lvIoTwIz0
男「お、この間評判だったフルーツをまた買おうかな」

妹「またリンゴですか?」

男「今回は別のがいいなー」

妹「ミカンはいかかです?」

男「Aちゃんは酸っぱいって言ってたな」

妹「甘酸っぱいのが良いところですがねぇ・・・」

男「それかバナナはどうだ?」

妹「あ、私バナナダメなので。パスです」

男「お前じゃなくて妖精さんに食べさせる話な」

615: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 22:14:22.48 ID:lvIoTwIz0
妹「ミカンは試食がありますが、バナナにはありませんね」

男「5人が次々に試食ってのもどうかと思うが・・・」

妹「相当卑しい人に見えますね」

男「仕方ない、ダメだったときは妹に処理してもらうとして、ミカンでも買うか」

妹「甘いのでお願いします」

男「その見分けは妹のが上手いだろ・・・」

616: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 22:21:58.22 ID:lvIoTwIz0
―――帰り道―――

妹「兄さんはまたか弱い女子に荷物を持たせるんですか・・・」ハァ…

男「その『かよわいおなご』から持つ、と言われてしまいましたから」

妖精B「・・・えへへ」

妖精C「かよわくないよ!」

妖精D「魔法が使える今、人間よりは強いと思いますよ?」

男「何故俺を倒して逃げないか不思議だよねー」

妖精A「恩はちゃんと返しますから!」

617: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 22:29:17.00 ID:lvIoTwIz0
―――男家―――

男「ただいまー」

妹「お肉冷蔵庫に入れときますねー」

男「ありがとう」

男「というわけでBちゃんCちゃん、荷物運びお疲れ様」チャリン

妖精B「///」

妖精C「あと9こ!」

男「そうだねぇ・・・」

男「あ、皆、手を洗っといで!」

618: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 22:36:17.78 ID:lvIoTwIz0
妹「これから夕御飯まで暇ですよね?」

男「そうだな、何かすることの提案でもあるの?」

妹「テレビゲームしませんか!」

男「いいけど・・・。やったこと無い子が5人も居るんだけど」

妹「大丈夫です!スティックとボタン1つしか使いませんから!」

男「はぁ・・・」

619: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 22:44:02.79 ID:lvIoTwIz0
男「というわけで」

妹「1回目は私、兄さん、AちゃんBちゃん」

妹「2回目は私、CちゃんDちゃんEちゃん!」

妹「あとは適当に勝ち抜けですかね」

妖精B「はい・・・」

男「コントローラーが4つも何であるんだよ・・・」

妹「悪いですか!」

男「悪くはないけどさ・・・」

620: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 22:49:41.66 ID:lvIoTwIz0
男「・・・どのモード?」

妹「これです!」

男「はいはい」

妹「町にアイテムが色々落ちてるので、それを拾って自機を強化するんです」

妖精A「はい」

男「アイテムの効果は?随時解説は無理だろ?」

妹「ふふん、そう言うと思いまして・・・」

621: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 22:56:35.19 ID:lvIoTwIz0
妹「ここに色々なアイテムの効果を書いた紙がありますから参考にして下さい」

男「うわあ・・・」

妖精C「おおお!」

男「ラミネートまでして・・・無駄に用意周到すぎだろ」

妹「いつかこんな日が来ると思ってましたからね!」

妹「こんなすぐにとは予想外でしたが、製作しておいて良かったですよ」

622: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 23:06:58.87 ID:lvIoTwIz0
妹「それじゃあスタートです!」

男「あれ、動かないぞ」

妹「兄さん、Aボタンでブレーキなんですよ。アクセルは自動です」

男「なんと」

妹「ちゃんと操作表見てくださいよ」

男「なんかみたら負けな気がした」

623: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 23:18:41.92 ID:lvIoTwIz0
男「あー、遊んだ遊んだ」

妹「なんか異様にEちゃんの上達が早かったです」

妖精E「そ、そうですか?」

妹「はい、かなり。最後の方なんて普通に勝ちまくってたじゃないですか」

男「普通に俺より強かった」

妹「普通にやったことあるんじゃないかってレベルでした」

男「あぁ、普通に」

妹「えぇ、普通に」

男「普通に突っ込み待ちなんだが」

妹「兄さんが突っ込んでくださいよ、普通に」

625: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 23:32:07.18 ID:lvIoTwIz0
男「さて、普通に夕食作るよ!」

妹「もう"普通"はいいのでお願いします」

男「はい」

妹「じゃあ、遊んでます」

男「少しでも手伝おうとは思わないんだな」

妹「いいんですか?私が作ると食べさせる相手がゴミ箱になりますよ?」

男「」

妖精D「あの・・・私たちはお手伝いしなくていいんですか?」

男「あ、うん。後片付けをやってもらってるしね」

626: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 23:40:02.32 ID:lvIoTwIz0
男「できたよー」

妹「わぁい」

妖精C「お風呂そうじしたよ!」

男「おぉ、ありがとう」

妖精C「そのあとちゃんとボタン押した!」

男「一番上のボタン?」

妖精C「うん!」

男「フタした?」

妖精C「うん!」

男「栓した?」

妖精C「・・・・・・自信ない」

627: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 23:51:52.62 ID:lvIoTwIz0
妖精B「あの、・・・してありました」

男「よかったよかった。完璧にできるようになったかー」ナデナデ

妖精C「えへー」

男「はいお駄賃」チャリン

妖精C「おだちんって?」

男「お礼のコインのこと。」

妖精C「なるほどー」

628: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/02(木) 23:57:09.42 ID:lvIoTwIz0
男「あ、ほうれん草まだ食べてもらったことないや」

男「友にもらったサイトによれば平気だけど」

妖精D「食べます!」

妹「私じゃダメですか?」

男「こればっかりは人間には代替できないと思う」

妹「ですよね」

男「さっきのお風呂掃除なら、してもよかったのに」

妹「寒いので嫌です」

男「おま」

629: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/03(金) 00:06:36.82 ID:SnSQcMqy0
男「ほうれん草も大丈夫そうだね」

妖精D「はい!」

男「お礼どうぞー」チャリン

妖精D「ありがとうございます!」

妹「7・・・」

男「よし!じゃあいただきますしようか」


「いただきます!」

638: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 21:43:15.27 ID:PdJv6SlK0
男「この鍋には熱いお湯が入ってるから、触らないように気をつけてね」

妖精A「ぞぞっ」

男「そしてこれがお野菜と」

妖精C「おおっ!」

男「肉です」

妹「おおっ!」

639: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 21:50:15.21 ID:PdJv6SlK0
妹「この食べ物はですねー」

妹「食べたい物をこうやって取りまして―」

妹「この鍋のお湯でしゃぶしゃぶとしまして」

妹「そしてこのタレにつけて」

妹「頂くのです!」

妖精B「おおー・・・」パチパチ

妹「気に入らなかったらタレにつけなくてもいいですよ」

妖精A「食べてみます!」

妖精D「キャベツ!」

妖精E「ほうれん草・・・?」

640: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 21:55:44.89 ID:PdJv6SlK0
男「他にもタレ的なものがあるよー」

男「ドレッシングもあるし」

妖精A「かけてみます!」

妖精B「タレもおいしいかも・・・」

妹「おお」

男「良かったら妹もドレッシング使っていいよ」

妹「私は肉ですから要りません!」

641: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 22:10:38.64 ID:PdJv6SlK0
妹「さすが兄さん、しゃぶしゃぶも格別です」

男「え、俺は生肉用意しただけで、実際に加工したのは貴女だと思いますが」

妹「・・・つまり?」

男「俺が作った率皆無です、はい。」

妹「・・・なるほど」

妹「じゃあ、さすが私!しゃぶしゃぶは格別です!」

男「そんな茹でることに技術を必要とする物じゃないと思う」

642: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 22:19:59.52 ID:PdJv6SlK0
「ごちそうさまでした!」

妖精D「今日もおいしかったです!」

男「今日のお皿当番は?」

妖精E「わ、わたしです」

男「ちなみに、やったことはありますか」

妖精E「無いですけど、やります」

妖精B「・・・私が、付き合います」

男「おー、ありがとう」

643: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 22:24:17.71 ID:PdJv6SlK0
妖精B「・・・・・・・・・、やり方は以上、とりあえずやってみて」

妖精E「わかった」

妖精E「・・・」ゴシゴシ

妖精B「手が、洗剤で滑りやすくなるから・・・気を付けてね」

妖精E「へ?」ツルッ

妖精B「あっ」

妖精E「ふうっ!!!」

ガシャン!

644: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 22:33:27.48 ID:PdJv6SlK0
男「ちょ、大丈夫!?」

妹「割っちゃいました?」

妖精E「あの、えと、その」

男「うわぁぁぁ!100万円の超有名陶芸家が作った皿がー!」

妖精B「ひ、ひゃく、まん・・・」サーッ

妖精E「うそっ・・・ですよね!?」

男「はい嘘です」

妖精B「」

男「ちょっとからかっただけです」

妖精E「ふぇぇ」

妹「ちょっと兄さん・・・」

男「それより、お皿片付けるからどいてー」

645: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 22:40:23.40 ID:PdJv6SlK0
男「いやー、Eちゃんはどじっ子さんだったのかな?」

妖精E「そ、そんなわけじゃ・・・」

妖精B「別段、そうは思いませんでしたが・・・」

男「次からはもっと丁寧にお願いね!100万円は嘘だけど、タダではないから」

妖精E「はい・・・」

男「よしいい子だ。二人とも怪我はない?」

妖精B「大丈夫・・・です」

妖精E「私も、大丈夫です」

男「ならよかった・・・、はい、片付いたよ」

妖精E「本当に申し訳ありませんでした」

男「おう、そんな気にしなくて良いけどね」

646: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 23:00:41.35 ID:PdJv6SlK0
男「怪我はないみたいだな」

妹「良かった」

妖精A「お皿が割れると怪我することがあるんですか?」

男「あぁ、食器に使われてる陶器とかガラスは、割れると割れたところがナイフみたいに鋭利になるんだ」

妹「床に落ちたのとか裸足で踏むとそれはそれは痛いです」

男「まぁ、スリッパ履いてもらってるから、もし取りきれてなくても大丈夫だが」

妖精B「終わりました・・・」

男「お疲れ!」

妹「ご苦労様です」

647: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 23:10:09.37 ID:PdJv6SlK0
男「1枚だけで済んだようですね」

妖精E「は、はい・・・」

男「じゃあ、お礼、はい!」

妖精E「う、受け取れませんよ・・・」

妖精B「そのお金で・・・新しいお皿を買ってください・・・」

妹「なんていい子!感涙です!」

男「そういわれると弱いなぁ・・・」

648: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 23:14:57.43 ID:PdJv6SlK0
男「さて、お風呂ですね」

妹「お風呂ですね!」

男「誰からにします?」

妖精D「何人づつに分けますか?」

妹「このマンションのお風呂に4人は無理がありますね」

男「既に3人の時点で大分無理があるもんなぁ」

男「というか、そろそろ妖精さんたちだけで入れませんか?」

妹「・・・それを言っちゃいますか」

649: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 23:18:29.03 ID:PdJv6SlK0
男「というわけでAちゃんCちゃんDちゃん」

男「BちゃんEちゃん妹になりましたか」

妖精A「ご主人様・・・」

妹「すみませんねー」

男「何が?」

男「あ、そうだ、別に俺の部屋の風呂に入らなくてもいいよ?」

男「妹の部屋に行けば・・・」

妹「シャンプーとかボディソープ代が浮きますから!」

男「こいつ・・・」

650: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 23:26:12.05 ID:PdJv6SlK0
妹「じゃあ、Aちゃんたちからお先に・・・」

男「石鹸とか自由に使っていいからねー」

妖精A「はい!」

妖精C「いってきます!」

妖精D「ありがとうございます」

妹「あ」

男「どうした?」

妹「後で私が髪の毛を乾かすことを考えたら私たちが先の方がいいですかね?」

男「何なら俺が乾かすけど」

妹「兄さんは雑なんですよ!」

男「」

651: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 23:34:26.19 ID:PdJv6SlK0
―――お風呂上がり―――

妹「手が熱い!」

男「お疲れー」

妹「6回もドライヤーは辛いですって!」

妹「そろそろDちゃん辺りはやり方覚えてませんか?」

妖精D「実は覚えてますけど・・・」

妹「けど?」

妖精D「やっていただけたら幸せかなと」

妹「右手の一本や二本あげましょう」

男「おいおい」

652: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 23:39:12.06 ID:PdJv6SlK0

男「さて、明日に備えて早めに寝ましょう!」

妹「そしてここで歌の妖精Eちゃんの子守唄フラグは立ちます?」

妖精B「だ、だめです!・・・」

妹「な、なぜ?」

妖精B「3日くらい起きません!・・・」

妹「子守唄最強過ぎました」

男「遊園地どころか大学までアウトになっちまう・・・」

653: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 23:46:00.87 ID:PdJv6SlK0
男「今日の犠牲はCちゃんか」

妹「もう犠牲でいいです・・・」

妖精C「わーい!」

男「Cちゃんは寝相が悪いみたいなので」

男「ある意味で『犠牲』は妹の方だが」

妹「ご褒美でしょう」

男「・・・お前がそう思うならいいけど」


654: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 23:52:45.36 ID:PdJv6SlK0
―――妹家―――

妖精C「わーい!」ドタドタ

妹「こらこら、走り回っちゃだめですよー」

妖精C「妹さんの部屋、ひさしぶりだもん!」

妹「兄さんの部屋と形一緒ですけどね」

妹「さ、兄さんの言う通り、早めに寝ましょう!」

655: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/04(土) 23:59:35.62 ID:PdJv6SlK0
―――布団―――

妖精C「・・・」

妖精C「・・・」

妖精C「・・・」

妖精C「・・・」

妖精C「・・・」クイクイ

妹「何ですか?」

妖精C「ねむれない・・・」

妹「明日の事が気になりすぎて、眠れないんですね」

妹「目を閉じて、横になってるだけでも体は休まるそうですから、そうしていればいいですよ」ナデナデ

妖精C「うん・・・」

妹(寧ろ眠れない、眠れないと考えると余計眠れなくなるそうですし)

656: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/05(日) 00:17:04.49 ID:NEYgsUeH0
妹(カッコいい事を言っておきながら)

妹(私も眠れません!!)

妹(どうしようどうしよう、明日は早く起きなきゃいけないのに・・・)

妹(はっ!!もう4時!・・・どうしようどうしよう・・・・・・・)

妖精C「すぅ・・・すぅ・・・」


―――――――――――――――
6日目終了

669: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 21:05:03.93 ID:5bg1OSXS0
―――次の日、朝―――

妖精D「ご主人様?」ユサユサ

男「ん・・・はっ!」ガバッ

男「な、何時?」

妖精D「あ、大丈夫です、まだ9時です」

男「そっか・・・ありがと、起こしてくれて」ナデナデ

妖精D「いえいえ」♪

男「ご飯作ってくるね」

670: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 21:12:00.74 ID:5bg1OSXS0
男「できたよー」

妖精D「ごはんですよー」ユサユサ

妖精E「ん・・・」ゴシゴシ

妖精B「おは・・・よう」フアアァァ

妖精A「Zzz」

妖精D「ごはんですよー」ユサユサユサ

妖精A「んんん~・・・あと・・・5分・・・」

妖精D「だめですー、ご主人様をお待たせできませんっ」ユサユサ

妖精A「じゃあおきるー・・・」

妖精A「・・・」

妖精A「Zzz・・・」

妖精D「二度寝しちゃダメです!」ユサユサユサ

671: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 21:19:28.20 ID:5bg1OSXS0
男「妹来ないな・・・」

妖精B「そう・・・ですね」

男「冷めちゃうし、先に食べてましょう!」

男「いただきます!」

「いただきます!」

妖精A「んにゃあぁぁ・・・」ウツラウツラ

男「Aちゃん大丈夫?」

妖精A「だいじょうぶ・・・ですぅ・・・」

妖精D「楽しみすぎて眠れなかったみたいです・・・」

672: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 21:24:41.88 ID:5bg1OSXS0
妖精A「ごはん食べたら目が覚めてきました・・・!」

男「お、それは良かった」

妖精E「これおいしい・・・」モシャモシャ

妖精B「えっと・・・それは・・・レタス?キャベツ?」

男「それはキャベツだね」

妖精E「キャベツ・・・」モシャモシャ

妖精D「キャベツは魔力補給にもなって一石二鳥です!」

男「それを聞いてからアブラナ科の野菜が増えました」

673: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 21:29:04.95 ID:5bg1OSXS0
「ごちそうさまでした!」

男「ついに妹、来なかったな」

妖精D「まだ寝てるんでしょうか・・・」

男「俺も寝過ごすところだったしな」

男「でも、こういう遊びの行事は欠かさず起きるのが妹の特技だったんだけど」

妖精A「そ、それは特技なんですか?」

<ドタドタ

男「お、来たかな?」

674: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 21:35:26.09 ID:5bg1OSXS0
妹「すみませんでした」

男「まさか遊びの日に妹が寝坊するなんて」

妹「私自身想定外で驚いてます・・・」

妖精C「ごめんなさい・・・」シュン

男「大丈夫、遊園地は逃げないから」

男「とりあえず朝ご飯を食べよう、な?」

675: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 21:39:45.86 ID:5bg1OSXS0
男「流石に俺らはもう食べちゃったから」

妹「いただきます」

妖精C「いただきます!」

男「あ、妹用に肉もあるよ、はい」コトッ

妹「あ、ありがとうございます」

676: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 21:43:55.17 ID:5bg1OSXS0
妹「ごちそうさまでした!」

男「早食いは体に悪いぞ?」

妹「私のせいで遅れているのでこの程度・・・」

男「遊園地は逃げないって」

妹「今日と言う日は過ぎていくんです!」

男「ちょっとくらい大丈夫だって!」

677: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 21:50:00.34 ID:5bg1OSXS0
妖精C「ごちそうさまでした」アセアセ

男「急がなくていいってば」

妖精A「歩いていくんですか?」

妹「人間は飛べませんからね」

妖精A「そ、そうではなくて・・・」

男「電車と言う乗り物に乗ります」

妖精D「電車!」

妖精C「でんしゃ?」

妹「ダッシュより速く動く乗り物です」

妖精B「・・・それははやいです」

678: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 21:54:12.99 ID:5bg1OSXS0
妖精A「お皿洗いました!」

男「ありがとう、お疲れさま!」チャリン

妖精A「34枚です!」

妹「・・・」ジトー

男「妹、諦めろ」

妖精A「?」

妖精D「・・・」

679: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 22:00:00.47 ID:5bg1OSXS0
男「さて、準備はできた?」

妖精D「妖精一同、準備完了です!」

妹「お手洗いは済みましたか?」

妖精B「平気、です」

妖精C「だいじょうぶ!」

妖精A「行きました!」

妖精E「ま、まだ、洗ってないです」

妖精B「あ、そういうことじゃ・・・なくて、」

妹「トイレに行きましたか?ってことです」

妖精E「そ、それなら、大丈夫・・・です」

680: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 22:06:12.28 ID:5bg1OSXS0
妖精D「みんな大丈夫みたいです!」

男「羽、隠しましたか?」

妖精A「みんな大丈夫みたいです!」

妖精B「・・・自分が」

妖精A「え?・・・あっ」サワサワ

妖精A「てへへ」ポン

男「よし、じゃあ、出発!」

681: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 22:08:53.38 ID:5bg1OSXS0

妹「今日は暖かいですね!」

妖精E「少し暑いくらいです・・・」

妖精A「電車、ってどこにあるんですか?」

男「家にはないね。だから、駅まで歩いて行って、そこで乗ります」

妖精A「そうなんですかー」

妹「はい、広がると危ないですから一列になってくださーい」

男「小学生の引率みたいだな」

682: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 22:13:51.89 ID:5bg1OSXS0

男「ここが駅です」

妖精C「あ!今とおったのがでんしゃ?」

男「そうだよー」

妖精B「本当に・・・はやい」

妖精A「あ、あれに飛び乗るんですか!?」

妹「まさか!あれはたまたま通りすぎる電車だっただけです」

妹「ちゃんと駅で停まって、乗り降りの時間を用意してる電車もあります。」

683: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 22:19:54.01 ID:5bg1OSXS0
男「切符買ってきた」

妖精A「きっぷ」

妖精D「切符をあの機械に通して、中に入るの」

妖精C「へぇー。ものしりー!」

妖精D「わ、私もご主人様に教わっただけだけどね」

妹「兄さん、私のは?」

男「定期圏内だから、定期で乗って」

妹「なるほど」

684: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/06(月) 22:24:38.25 ID:5bg1OSXS0
ガシャン

妖精C「おおお!」

男「反対から出てきた切符を受け取ってね」

妖精B「穴が、開いた・・・?」

妹「穴をあけて、中に入ったか入ってないか確認してるんです」

妖精E「すごい技術・・・」

妖精A「面白い!」ガチャン

男「さて、と・・・じゃあ電車を待とっか」

693: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 21:51:17.59 ID:6P7iqg210
<前回のあらすじ>

男たち御一行は遊園地に向かうため、近くの駅までやってきました。
切符を買って改札の中に入り、電車を待つ男たちだったのでした。

―――――――――――――――


―――ホーム―――

男「あ、Bちゃん以外に注意が」

妖精E「えと、なにでしょう?」

男「電車内は静かにするのがマナーだから、騒がないようにお願いします」

妹「全く喋るな、という訳じゃないですけどね?」

妖精B「・・・なんで、私はいいんですか?」

男「いや、元々無口だし、大丈夫かなって」

妖精B「むぅ・・・」

妹「あ、電車来ますよ!」

694: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 21:55:07.46 ID:6P7iqg210
妖精C「おぉぉ!あたしたちの目のまえに入り口が!」

妖精A「しかも私たちのために自動でドアが!」

妹「しかも時間ぴったりなんですよ、すごいですね」

妖精E「すごい・・・」

男「はい、乗ってー」

<ダァァシエリイェッス

695: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 22:01:18.35 ID:6P7iqg210
妖精E「だあ、しえりいぇっす・・・って、なんて意味ですか?」

妖精D「そういえば前に乗ったときも言ってましたね、気になります」

妹「あれは、『ドア、閉まります』って言ってるんですよ」

妖精E「・・・え?」

妖精D「・・・え?」

696: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 22:08:40.05 ID:6P7iqg210
―――電車内―――

妖精C「はしりだした!」

妖精C「すごーいっ!!」

妖精A「静かに、静かに」

妖精C「そうだった」ムグ

妖精B「・・・」フルフル

妹「?・・・Bちゃん?」

妖精B「・・・」グッ

697: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 22:15:19.36 ID:6P7iqg210
妹「Bちゃん?酔っちゃいましたk」

妖精B「っ!」

妖精B「うわぁ!」volume.70

妖精B「き、綺麗な風景!」volume.50

妖精B「すっごい速くて・・・!」volume.30

妖精B「み、右から左に・・・」volume.15

妖精B「街が・・・流れてるみたい・・・」volume.5

男「」

妹「」

妖精E「」

妖精B「あ・・・あの・・・///////」カァァァァ

698: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 22:20:08.46 ID:6P7iqg210

男「・・・なるほど」

男「大きな声なんか出さないだろうと思われたくなかったと」

妹「ああ、もう!かわいいなぁ!」ナデナデ

妖精B「/////////」ウツムキ

男「でも確かに出せないだろうと思ってたからビックリした」

妖精C「すごいなぁー」

妖精D「びっくりしたね」

妖精C「うん」

妖精E「私も、聞いたことなかったのに」

699: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 22:25:59.56 ID:6P7iqg210
妖精D「今日はこの間より空いてますね!」

男「そうだな、今日は7人全員座れるくらいにガラガラだもんな」

妖精A「いつもはもっと人が居るんですか?」

妹「酷い時は座るどころか立ってるのが窮屈なくらい混む事がありますよ」

妖精C「ぞぞっ」

男「特に朝はねぇ」

700: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 22:35:46.40 ID:6P7iqg210
男「お」

男「次の駅で降りるから、準備しておいて」

妖精D「はい!」

妹「なるほど、あの遊園地ですか」

妖精A「今まで知らなかったんですか?」

妹「兄さんが秘密にするので」

男「聞かれなかったからだよ!」

701: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 22:43:11.28 ID:6P7iqg210
―――遊園地―――

男「駅を降りたら目の前に遊園地」

妖精A「ご主人様っ!あの回ってるの何ですか!?」

男「観覧車だね」

妖精C「あの電車よりはやいのは!?」

妹「ジェットコースターです」

男「あれは乗れないかもしれないけど」

702: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 22:49:57.51 ID:6P7iqg210
妖精B「ソフトクリーム、って美味しい・・・ですか?」

男「え?あぁ、売ってるね。美味しいよ!」

妖精D「あの陸にある船はなんでしょう?」

妹「機械で揺らすアトラクションです」

妖精E「あの塔は・・・?」

男「上までのぼるとここら辺が展望できるんだ」

703: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 22:59:24.93 ID:6P7iqg210
妹「何から行きましょうか?」

男「最初はユルいのがいいな」

妹「ならメリーゴーランドとかどうです?」ユビサシ

妖精D「馬?」

男「あれ乗ってみる?」

妖精A「ぜひ!」

704: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 23:06:44.75 ID:6P7iqg210
妹「兄さん、乗らないんですか?」

男「恥ずかしいわ!」

妹「なら、撮影をお願いします」

男「お、分かった」

妹「今カメラを・・・」

男「携帯で良くない?」

妹「・・・」スッ

男「一眼レフなんか扱えません!」

705: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 23:10:59.79 ID:6P7iqg210
妹「いえ、これはミラーレス一眼です」

男「俺からしたら一緒だから!」

妹「なら仕方ないですね、これで」

男「おお、コンパクトなデジカメ」

妹「これならボタン押すだけですし」

706: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 23:16:43.38 ID:6P7iqg210
―――メリーゴーランド―――

妹「さぁ、乗りましょう!」

妖精C「どれでもいいの!?」

妹「いいですが、兄さんが写真撮るみたいなんで、まとまってほしいですね」

妖精A「はーい!」ドタドタ

妹「走ると危ないですよ!」

707: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 23:17:47.97 ID:6P7iqg210
~♪

妖精E「う、動いた・・・!」

妖精D「回ってます!」

妖精A「あ!ご主人様ーっ」ブンブン

男「そんな手を振らなくてもわかるよー」パシャパシャ

妖精B「・・・おぉ」

妖精A「上下にも動いてるよ!」

妹「そうですねぇー・・・ん?」

708: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 23:28:10.62 ID:6P7iqg210
妖精E「~~♪~♪~♪~~♪~~~♪~~♪」

妹(EちゃんがBGMに合わせて鼻歌歌ってます!)

妹(何てレアな・・・)

妖精E「~♪~~♪♪~~~♪♪~~」

妹(なんだか心まで洗われるような歌声です・・・!)

709: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 23:30:55.23 ID:6P7iqg210
妖精A「楽しかったです!」

妹「私も楽しませてもらいました」チラッ

妖精E「?」

男「?」

妹「次はどうしましょうか?」

男「コーヒーカップとか良いんじゃないか?」

妹「よし!コーヒーカップいきましょう!」

710: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 23:35:36.72 ID:6P7iqg210
―――コーヒーカップ―――

妖精D「コーヒーカップの形をしてるんですね」

妖精E「何が・・・起こるんですか?」

男「それは・・・」

<ピリリリリリ

男「もう始まるから、自分で確かめてみよう」

妖精E「ええっ」

711: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 23:40:28.41 ID:6P7iqg210

妖精D「ま、回ってます!」

妖精A「さっきより回ってる!」

妹「まだまだですよ!」グルグル

妖精B「何をして・・・うひゃぅ!」

妹「このハンドルを回すとさらに回ります!」

妖精A「じゃあ私も!」グルグル

妖精C「あたしもっ!」グルグル

妖精B「ふぁぁぁぁ・・・」

712: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 23:45:09.31 ID:6P7iqg210
男「妹のカップ、回りまくってるな・・・」

妖精D「負けません!」グルグル

男「おおっ!?」グルン

男「なら俺も回すぞ!」グルグル

妖精E「ふわぅ」

714: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/08(水) 23:49:54.60 ID:6P7iqg210
妖精B「目が・・・まわった・・・」

妖精E「私も・・・あぅ」

妖精C「今のたのしかった!」

妹「ちょっとムキになりすぎました」

男「やりすぎたなぁ・・・」

妹「あ、何かショーをやってますよ!」

男「休憩がてら見に行こうか」

724: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 22:08:48.94 ID:LiTePzIX0
男「マジックショーだな」

マジシャン「扇子から水出しまーす」ジャババ

妖精C「あれならあたしのほうが・・・」

妹「そ、外で魔法は禁止です」

妖精C「えー」

725: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 22:14:07.74 ID:LiTePzIX0
マジシャン「このボール浮かせまーす」フワフワ

妖精D「ご主人様!あれなら行けますっ」

男「すごいけど、今はダメだからね!」ナデナデ

妖精D「わ、わかってます!///」

726: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 22:19:04.41 ID:LiTePzIX0
マジシャン「熱湯が一瞬で水になりまーす」

妖精B「・・・」クイクイ

男「ん?」

妖精B「・・・」(自慢げな表情)

男「うん、できるのは知ってるよ」ナデナデ

妖精B「・・・///」

727: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 22:24:57.13 ID:LiTePzIX0
妹「いやぁ、微妙でしたねえ」

男「すごいんだろうが、身内にタネも無しにやる子らが居るからね」

妹「仕方ないですね」

男「逆にマジシャンも妖精だったりして」

妹「妖精にあんなオジサンが居ると思いたくないです」

男「まぁ、なぜか人間から見て可愛い子しかいないって言うし」

728: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 22:31:28.43 ID:LiTePzIX0

妖精C「あの超はやいのにのってみたい!」

男「ちょっとこのボードの前にたってみて」

妖精C「立ったよ!」

男「背筋ピーン」

妖精C「はい!」シャキッ

係員「ちょっと・・・足りないですねー」

妹「やっぱり身長制限が」

係員「裏にありますもうひとつのコースターなら行けますよ」

妖精C「ほんとっ!」パァァ

男「おお」

妖精C「いこっ!」グイッ

男「はいはい、引っ張らないでー」

729: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 22:37:35.61 ID:LiTePzIX0
妹「さっきのより簡単なコースターですね」

男「確かにCちゃんでもイケるな」

妹「一番ちっちゃいCちゃんが一番乗り気ですね」

妖精C「うん!」

妖精B「あの・・・さっきから・・・」

妖精E「悲鳴が、聞こえるのですけど・・・」

男「これはさっきのコーヒーカップの比にならない位怖いよ」

妖精D「!」

妹「挑戦したい人だけにしましょう」

男「そうだな、みんな・・・乗ってみたい?」

730: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 22:42:41.52 ID:LiTePzIX0
妹「BちゃんEちゃんが辞退ですね」

男「じゃあ、俺が面倒見てるから、妹は・・・」

妹「いえっ!さっきは兄さんが外に居たので!今回は私が!」

男「え?あ、そう?」

妹「はい!是非!」

男「ジェットコースター苦手なクチ?」

妹「ま、まっさかーww」

731: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 22:49:29.27 ID:LiTePzIX0
―――ジェットコースター―――
男「はい、チケット」

男「落とさないように持っててね」

妖精D「並んでますね」

妖精C「さっきのはもっとすごかったよ!」

男「ジェットコースターは人気アトラクションだからなぁ」

妖精A「あ、進みました!」

男「じゃあ詰めてー」

732: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 22:55:58.36 ID:LiTePzIX0
妖精C「やっとだー!」

係員「お待たせいたしましたー」

男「座ったら、黒いバーを降ろしてねー」

妖精D「出来ました!」

妖精C「準備できた!」

733: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 23:02:26.43 ID:LiTePzIX0
妖精D「動き出しました!」

男「昇ってるなー」

妖精A「あ、あれ?意外と、高い?」

男「あ、お願いだから羽出して飛んで逃げたり転移して逃げたりしないでね」

妖精D「は、はいっ」

妖精A「た、高い高い高い高いっ!」ギュウウウ

男「痛い痛い」

734: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 23:09:12.44 ID:LiTePzIX0

男「来るぞ!」

ガタン

妖精C「おおっ!」

妖精D「あっ!」

妖精A「あぅ・・・」

ゴォォォォ

妖精C「おおおおおっ!?」

妖精D「あ、あぅぅぅぅぅっ!!」

妖精A「きゃぁぁぁぁァァァァァァァッッッ!」

735: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 23:18:05.36 ID:LiTePzIX0
―――一方ジェットコースター外―――

妹「さて、兄さんたちは並んだみたいですね」

妹「私たちは何をしてましょうか・・・」

妹「あ!あのゴーカート乗りましょうか?」

妖精E「ゴーカート?」

736: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 23:25:00.74 ID:LiTePzIX0

妹「足元の右ペダルを踏んで加速、左ペダルを踏んでブレーキです」

妖精B「走った・・・!」ブォォ

妖精E「あ、あわわっ」ゴン!!

妹「あ、すいません、これを回して進む方向変えるんです」クルクル

妖精E「い、言うのが遅すぎです!」ブォォォ

妖精B「この道は・・・なんですか?」

妹「レースコースですね、簡単なものですけど」

妹「レースしてみましょうか!」

737: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 23:36:39.56 ID:LiTePzIX0
妹「じゃあこのコースを先に2周した人が勝ちです」

妖精E「はい」

妹「よーい、」

妹「ドン!」

妖精B「むむむ」ブォォォ

妖精E「出遅れた・・・」ブォォン

妹「お先しますよー!」ブォォォ

738: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 23:40:43.56 ID:LiTePzIX0

―――1週目後半―――

妹「あっ!」ガツン

妖精B「・・・1位だー」ブォォォ

妖精E「お先しますよー」ブォォォ

妹「わ、私の声マネまでする余裕が・・・。負けませんよ!」

739: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 23:46:07.96 ID:LiTePzIX0
―――2週目後半―――

妹「むぅ、なかなか追い付きません・・・ん?」

妹「Eちゃん、Bちゃんの後ろに張り付いて何を・・・ハッ!」

妹「スリップストリーム!」

妹「相手のマシンを壁にして、自身の空気抵抗を減らすってやつです!」

妹「・・・からのインベタ!」

妹「Bちゃん抜かれちゃいました!」

妹「って、何で私は実況してるんでしょう・・・」

740: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/10(金) 23:51:22.13 ID:LiTePzIX0
妹「Eちゃんおめでとうございます」

妖精E「あ、ありがとうございます」

妖精B「・・・本当に、覚えるのか早い・・・」

妹「これは万能なんでしょうか?それともレース限定なんでしょうかねぇ?」

妖精E「///」

741: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/11(土) 00:00:25.01 ID:nEJ5iBt10
―――合流―――

妹「一人死んでませんか」

妖精A「あぅ・・・」

男「予想以上に高かったらしい」

男「そっちは逆に一人生き生きとしてないか?」

妖精E「~♪」

妹「ものすごいドライビングテクニックを駆使してゴーカートで1位になってましたから」

男「物覚えがいいんだな・・・」

742: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/11(土) 00:07:02.82 ID:nEJ5iBt10
妖精A「死ぬかと思いました・・・」

妹「よしよし」ナデナデ

男「そこのソフトクリームでも食べようか。休憩がてら」

妹「また休憩ですか」

妖精B「ソフトクリーム・・・!」

750: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 21:36:21.50 ID:FAW29W1r0
男「バニラにチョコにイチゴか」

妹「定番ですね、ちょっと品ぞろえは少なめですが・・・」

男「だがどの味も知らない子がここに5人」

妹「好きな色で選んでもらえばいいのでは」

男「じゃあ、それで」

751: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 21:43:45.31 ID:FAW29W1r0
妹「まぁ、そりゃあチョコには行きませんよね(チョコ)」

妖精B「ドキドキ・・・(バニラ)」

妖精C「つめたいよ!(イチゴ)」

妖精A「どうやって食べるんだろ・・・(イチゴ)」

妖精D「私も知らないや・・・(バニラ)」

妖精E「??(イチゴ)」

男「適当にかぶりつけばいいよ(バニラ)」

妹「早く食べないと溶けちゃいますから気を付けて」

752: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 21:48:38.20 ID:FAW29W1r0
妖精B「はむ」

妖精B「・・・♪」

妖精C「食べてもつめたい!」

妖精D「甘くておいしいです!」

妖精A「白いのちょうだい!」

妖精D「じゃあピンクのもらうねー」

妹「茶色いのも食べてみませんか?」

妖精B「いただきます・・・」パク

妖精B「白いの・・・どうぞ」

妹「じゃあ遠慮なく!」

753: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 21:53:52.88 ID:FAW29W1r0
妖精E「・・・」ジーー

男「ん?白、いるかい?」

妖精E「いっ、いえ、別に・・・」

男「はいどうぞ」

妖精C「あたしもっ」パクッ

妖精E「あ・・・」シュン

男「ほら、Eちゃんもどうぞ」

妖精E「は、はい!」キラキラ

754: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 22:00:37.97 ID:FAW29W1r0
妹「さて、食べ終わったところで・・・」

妹「お化け屋敷行っちゃいます?」

妖精D「お、お化け?」

妖精A「あの建物にお化けが!?」

妖精B「・・・いってみたい」

男「意外に興味ある子もいるんだね」

妖精B「暗くて・・・静かなところは好き・・・」


755: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 22:07:58.60 ID:FAW29W1r0
男「さすがにお化け屋敷の中は写真とか撮れないし、全員参加でいい?」

妹「ええそうしましょうそうしましょう」

妹「意外な子が苦手だったりしますからね」ニヤ

妖精D「うぅ・・・」

男「ん?」

756: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 22:12:45.09 ID:FAW29W1r0
男「さて、列に並んだところで」

男「さっそくホールドされたわけですが」

妖精D「・・・」ギュウ

妹「私もですよ」

妖精E「・・・」ガシッ

男「Dちゃん、こういうの苦手?」

妖精D「は、はい、ちょっと・・・」

757: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 22:17:38.20 ID:FAW29W1r0
妖精A「大妖精のDなら余裕だと思ったけど」

妖精C「たしかに」

妖精A「なんか、どんな難問でもすらすら解決してたもんね」

妹「へえ・・・」

妖精D「問題には何かしら条件だったり、過去の例だったり、色々情報があるじゃないですか」

妖精D「幽霊は非科学的ですし、得体が知れないですし、情報がないんですよっ!」

男「知識ゆえにピンチも余裕だったが、知識がないと余裕もないと」

758: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 22:23:36.46 ID:FAW29W1r0

―――お化け屋敷内―――
―――男サイド―――

男「7人組はダメだったねぇ」

妖精A「3、4に別れましたねー」

妖精D「あぅぅ・・・何か出そうです・・・」

妖精A「あの井戸とか?」

妖精D「井戸・・・?」

貞子「ウボァー」

妖精A「わっ、ビックリしたっ」

妖精D「!!!!!!!!!!!」ガシッ

男「おおぅ」

759: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 22:42:32.87 ID:FAW29W1r0
妖精D「びっくりしたよぅぅ・・・」ユサユサ

妖精A「ご、ごめんね?」

妖精A「ほら、前見て歩かないと・・・転んじゃうよ?」

妖精D「う、うん」クルッ

ろくろ首「やあ」

妖精D「ひぃぃぃぃっ!!」ギュゥ

妖精A「うぅ、ビックリさせないでくださいよぅ・・・」ギュッ

男「ビックリさせるのがお仕事だからさ」

男「てか両腕をつかまれて身動きできない」

760: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 22:44:52.89 ID:FAW29W1r0

妖精A「あ、ドアだ」

妖精D「で、出ぐch

ドラキュラ「ガー」バタン

妖精D「いいいぃぃぃぃぃ!!」

妖精A「Dが先に驚いちゃうから、ビックリしないなぁ」

妖精D「え、Aが、先を歩くといいよ!」

妖精A「よーし!」

761: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 22:52:35.16 ID:FAW29W1r0

妖精D「あ、あの茂み・・・何か出そうじゃない?」ギュゥゥ

男「出そうだねー」

ガサガサ

妖精A「で、出るよ!がさがさいってるもん!」

茂み「・・・」

妖精A「あれ?」

妖精A「なぁんだ、出な

ジェイソン「キシャー」

妖精A「ひぃぃぃぃっ!」ビックゥ

妖精D「はぅぅぅっ!!」ギュッ

妖精A「ひ、卑怯ですっ!不意打ちなんてっ!!」

男「それがお化けだから」

762: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 22:57:19.59 ID:FAW29W1r0
男「このお札を剥がして、出口に持っていくんだ」

妖精D「ふ、『封』って書いてありますよ?」

男「剥がしたら封印も解けちゃうかもねぇ!」ニヤニヤ

妖精D「えっ、えっ?」

妖精A「でも、剥がさないとダメなんですよね?」

男「そうだね、それがないと出られないかもしれないよ」

妖精D「そ、それは困ります!」

763: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 23:03:54.19 ID:FAW29W1r0
妖精A「ご主人様、取ってくださいっ!」

男「お断る」

男「なんなら今お前たちで何とかするように命令しちゃおうか?」ニヤニヤ

妖精D「酷いですっ!酷いですーっ!」パシパシ

妖精A「わ、私がやる」

妖精A「こういうのは勢いが大事、勢いが!」

妖精A「剥がして、すぐダッシュ!おーけー?」

妖精D「あぅぅ、うん」b

764: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 23:08:43.55 ID:FAW29W1r0
妖精A「勢いだーーっ!!!」ベリッ

キョンシー「剥がすなぁぁ!!」

妖精D「ひゃぁぁぁぁぁ!!」ダダダダ

妖精A「逃げろぉぉぉっ!」ダダダ

妖精A「逃げるぅぅぅぅっ!」ダダダ

男「引っ張らないでー!」

765: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 23:15:50.31 ID:FAW29W1r0
ゾンビ「うあー」

妖精D「いやああああああああぁぁぁ!!」ダダダ

口裂け女「私綺麗?」

妖精A「きれいですぅぅぅぅ!!」ダダダ

ガイコツ「ケタケタ」

妖精D「やめてええぇぇぇ!!!!」ダダダ

男「走るの速いって!」

妖精A「ほ、本物の出口見えたっっ!!」ダダダ

妖精D「うわあぁぁぁぁん!!」ダダダ

766: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 23:21:44.02 ID:FAW29W1r0

妖精D「い、生きて出られました・・・」

妖精A「死ぬかと思ったよぉ・・・」

男「いや、彼らに殺す意思はないんだけどね」

妖精D「でも、何かとりついたり・・・したかも・・・」ゾワゾワ

妖精A「あんなにいっぱいいたから・・・そういう種類のも居たかも・・・」

男「あー、それなんだが」

767: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 23:26:01.40 ID:FAW29W1r0
妖精D「な、中に居たのは全員人間だったんですか!?」

男「うん」

妖精D「酷いです、ご主人様!」ポカポカ

妖精A「酷いですー・・・」ジトー

男「あんまりにも反応が可愛いもんだから」

妖精D「本当に怖かったんですよっ!!」

男「でも、もう大丈夫だな!」

妖精D「もう一回来ることがあるかは分かりませんけどね」シュン

妖精A「でも、急に出てくるのは分かっててもビックリしちゃうと思う・・・」

768: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 23:32:36.17 ID:FAW29W1r0
―――妹サイド―――

妖精E「・・・」ガシッ

妖精B「・・・」シレッ

妹「Bちゃんは余裕そうですねぇ」

妖精B「もともと、薄暗いところとか、好きなので余裕・・・ですっ」キリッ

妹「Eちゃんは余裕無さそうですね」

妖精E「べっ、別に、大丈夫ですよっ!」

妹「おぉ、そうでしたか!」

妹「じゃあ、先頭に行きましょうか!」

妖精E「嫌です」ギュウゥ

妹「ですよね」

769: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 23:39:10.00 ID:FAW29W1r0
妹「Cちゃんは平気ですか?」

妖精C「ふんいきは平気だけど・・・」

妖精E「あ、怪しい井戸が・・・」

貞子「ウボァー」

妖精E「いやーーーッ!」ギュウゥ

妹「いたいいたい」

妖精C「おお、昔のBちゃんそっくりー」ケラケラ

妖精B「ほんとだ・・・髪長い・・・」

770: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 23:46:02.89 ID:FAW29W1r0
ろくろ首「やあ」

妖精E「っ!!!!」ガシッ

妹「わ、私もビックリしました」ドキドキ

妖精B「井戸みたいに・・・分かりやすくなかったですからね・・・」

妹「冷静に分析しないでくださいっ!」

妖精C「ひっぱっていい?」

ろくろ首「堪忍してな」

妖精E「」ガタガタ

771: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/12(日) 23:53:28.11 ID:FAW29W1r0
妖精C「ドアだ」

妖精B「出口かな?」

ドラキュラ「ガー」バタン

妖精B「おぉ・・・」

妖精C「背たかーい!」

妖精E「・・・」ガタガタガタ

妹「Eちゃん、私の背中にぴったりくっつくのやめません?」

妖精E「・・・」ブンブンブンブン

妹「そんな全力で首を横に振らなくても」

772: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/13(月) 00:02:33.80 ID:cV7bkqsF0
妖精C「あ、なんかはってあるよ?」バリッ

キョンシー「はーがーすーなー」

妖精C「あっ、ごめん」ペタ

妹「あ、たぶんその札を持ってか無いといけないっぽいですよ?」

妖精C「じゃあはがしちゃお」

キョンシー「はーがーすーなー」

妖精B「剥がさないと・・・出られないというんです」

キョンシー「ウボアー」

妹(セリフ不足みたいですね)

773: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/13(月) 00:10:28.22 ID:cV7bkqsF0
ゾンビ「うあー」

妖精E「・・・」ガタガタ

妹「離れないと楽しめませんよ?」

妖精E「離れても・・・楽しめません・・・」ギュウウウウ

口裂け女「私綺麗?」

妖精C「口がなければねー」

口裂け女「ですよねー」

妖精B「口を隠せればなかなか・・・」

妹「・・・・・・」

774: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/13(月) 00:13:50.15 ID:cV7bkqsF0
ガイコツ「ケタケタ」

妖精B「ガイコツ・・・の服?」

ガイコツ「あ、見なかった事に」

妖精C「女の人が中に居るよ!」

ガイコツ「あ、見ちゃダメ見ちゃダメ」

妹「もうすっかりグダグダになってますよ・・・」

775: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/13(月) 00:20:08.71 ID:cV7bkqsF0
妹「結局、BちゃんCちゃんは驚かないし、Eちゃんは私に隠れてやり過ごすわで少し期待はずれでした」

男「こっちはDちゃんの意外な一面が見られて楽しかった」

妹「くそう!もう一度いきませんかDちゃん!」

妖精D「いいですよ?」

妹「よーし!・・・え?」

妖精D「ご主人様から正体を聞かせていただいたので、もう怖くないです!」

妹「に・い・さ・ん?」

776: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/13(月) 00:24:18.02 ID:cV7bkqsF0
男「え!俺が悪いん!?」

妹「はい」

男「いや、こんなことなるなんて知らなかったし!」

男「Dちゃんあたりかなり涙目だったし、教えないわけには・・・」

妹「うーん・・・涙目だったなら仕方ない・・・ですか」

妹「そうだ写真!兄さん、デジカメ渡しときましたよね?」

男「あんな暗闇で撮れるとでも思ってんのか?」

妹「思ってませんよチクショー!」

786: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 21:46:52.87 ID:QMVrIAO20
妹「悔しい・・・」

男「済んだ事は済んだ事!」

妹「むうう・・・兄さんのせいのくせに・・・・」

男「さて、次行きましょう次!」

妹「スルー!」

男「バイキング行こうか!」

妖精C「バイキング?」

787: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 21:52:52.02 ID:QMVrIAO20
妹「サラダバーの時のバイキングとは違いますよ!」

妖精A「サラダバー・・・の?」

妹「あれ?」

男「たぶん食べ放題のことバイキングと呼んでないと思う」

妹「あー、呼んでませんでしたっけ?」

男「うん、たぶん呼んでない」

男「少なくともこの反応では」

妖精B「・・・?」

妖精C「?」

788: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 21:59:33.30 ID:QMVrIAO20
妹「ああー・・・」

妹「言っておけばフラグになった物を!」

男「フラグって」

男「こんなどうでもいい事でフラグって」

妹「フラグって大切ですよ?」

789: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 22:07:13.27 ID:QMVrIAO20
―――バイキング―――

男「さて、並ぼうか」

<ゴオオォォォ

妖精E「これって、ひょっとして・・・」

妖精B「・・・ジェットコースター的な・・・」

妹「そうですね」

男「さっきのよりは難易度低いけど、充分にあのフンワリ感はあるから、苦手なら避けた方がいいね」

妖精E「避けます!」

妖精B「さけます・・・!」

790: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 22:13:42.30 ID:QMVrIAO20
妹「じゃあBちゃんEちゃんは私とどこか別の

男「今回は妹が一緒に乗れよ!」

妹「い、いえ、別に、いい、ですよ」

妹「わ、私は、」

男「ジェットコースターの時、妹乗れなかったじゃん?」

男「今回は俺がBちゃんたち見てるよ」

妹「いいんです!良いんですよ!」

妹「私はいいです!!」

791: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 22:21:19.07 ID:QMVrIAO20
男「でも」

妹「いいです!!」

男「でm」

妹「い・い・で・す!!」

男「ひょっとして、こういうの駄目な人?」

男「そういえば妹が絶叫物に乗ってるの全然見ないような・・・」

妹「ままままままさっかかかかかそんなことははははは」ダラダラ

792: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 22:27:56.95 ID:QMVrIAO20
―――バイキングの近く―――

妹「はあ・・・助かった・・・」

妖精B「・・・妹さん、苦手なんですか?」

妹「え?あぁ・・・そうですね、怖いんです、絶叫モノは・・・」

妹「一度乗ってみれば分かると思いますけど・・・アレはないです」

妹「あの落下時のふわっと感は絶対ダメです無理です不可避です!」

妖精B「乗ってみれば・・・?」

妖精E「乗って・・・みれば・・・」

793: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 22:33:43.18 ID:QMVrIAO20
―――バイキング―――

妹「な、何で戻ってきたんですか」

妖精E「乗ってみます!」

妖精B「・・・何事も、経験してみないと・・・」

妹「じゃ、じゃあ、私は外から撮影を・・・」

妖精B「・・・妹さんの」

妹「?」

妖精B「・・・妹さんのちょっといいとこ見てみたい」

妹「!?」

794: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 22:41:02.32 ID:QMVrIAO20
男「ん?結局乗るのか?」

妹「の、乗りたくないんですけど」

妹「乗らないわけにも、行かなくなって」

男「?」

妖精C「だいじょうぶ?」

妹「だ、ダメかもしれません」

妹「でも、が、が、頑張ります!!」

795: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 22:46:47.67 ID:QMVrIAO20
妹「」ガタガタ

妖精E「あ、あの・・・」

妹「ご、ごめんなさい・・・」ガタガタ

妖精E「い、いえ、抱きつくのは構わないのですが」

妖精E「安全バーは下ろした方が、いいと、思います」

係員「すいません、バーを」

妖精E「さっきからこの方が忠告してます」

796: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 22:53:34.72 ID:QMVrIAO20
妹「バ、バ、バ、バーを下ろしたら抱きつけないじゃ、ないですか!!」

男「頑張れ妹」

<ピリリリリリリ

妹「ひいいいいいい!!」

妖精A「動き出しました!」

妖精B「うぅ・・・」

797: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 23:03:01.52 ID:QMVrIAO20

妹「ひゃああああああああ!!!!!!」

妖精D「すごいです!グーッときます!」

男「そうだねぇ!」

妖精E「楽しいかも・・・」

妹「あう・・・」

妖精E「・・・妹さん?」

妹「」

妖精E「妹さん?」ユサユサ

妹「」

妖精E「き、気絶して・・・?」

798: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 23:13:57.60 ID:QMVrIAO20
妖精E「ごっ、ご主、ご主人さま、妹さんが・・・気絶してますっ」

男「へ?」

妹「」

男「そ、そんなにダメだったのか」

男「というか初めてEちゃんにそう呼ばれた気がする」

妖精E「あ、あうう・・・」

妖精A「Eも慣れてきちゃったね!」

799: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 23:22:11.45 ID:QMVrIAO20
男「まだまだ振れ幅大きくなるぞ?」

妖精B「わりとダメです・・・ううぅぅ!」

妖精A「大空からぎゅーんって急降下した時の感じに似てます!」

男「というか原理的には同じことだけども」

妖精B「私は・・・急降下も苦手で・・・ううぅぅぅぅ・・・!」

妖精D「でも後ろ向きに急降下する機会はなかなか無いですよねっ!」

800: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 23:28:06.78 ID:QMVrIAO20
妖精A「あ、あうう・・・高くなってきました・・・」

男「落ちるフンワリ感は大丈夫なのに高いのはダメなの?」

妖精A「い、いえ、高い所を飛んでた事もありましたし、そうじゃ、ないとっ!」

妖精A「きゃああぁ!!」

男「バーで拘束されてるから怖いのかも」

妖精A「そ、そうですね・・・自分の意思じゃないから・・・」

801: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 23:34:43.39 ID:QMVrIAO20
男「これが最大幅かなあああ?」

妖精E「楽しい・・・楽しい!!」

男「Eちゃんはすっかり楽しんでるな」

妖精B「あううぅ・・・これ、いつ終わるんですかあああああ!」

妖精A「たっ、高いぃぃ!!」

男「そ、そろそろ終わるはず」

妹「」

男「妹・・・」

802: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 23:41:33.96 ID:QMVrIAO20
―――下船―――

妹「はらひろほれふれ」

男「はらほろひれはれすら正しく言えないほど衰弱してしまった」

妖精B「わ、私が無理に、誘ったばかりに・・・」

男「大丈夫大丈夫、妹ならきっと笑って流してくれるさ」

妹「もう・・・もう絶対に乗りません・・・!」

803: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 23:46:32.85 ID:QMVrIAO20
男「じゃあアレは?」

フリーフォール「やあ」

妹「ぜっっっっっっっっっったいにのりません!!!!!!」

男「アレに乗るか100万払うかって言ったら?」

妹「100万払います!」

男「じゃあ払って」

妹「・・・はじめてのア○ムがこんなタイミングで訪れるとは」

男「冗談冗談」

804: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 23:51:15.43 ID:QMVrIAO20
妹「冗談が過ぎますよ兄さん・・・」

男「まぁまぁ」

妹「で、本当にタダで乗らなくていいんですよね?」

男「・・・そうです、ごめんなさいでした」

妹「ほんとにほんとですね!?」

男「うん・・・トラウマになってしまったか?」

805: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/16(木) 23:56:24.20 ID:QMVrIAO20
妖精A「ひょっとして、この間妹さんが不機嫌だったのはやっぱり遊園地が嫌だったから・・・ですか?」

妹「あ、あれは本当に遊園地のせいじゃないんですよ!」

妹「むしろみんなが楽しんでる姿が見られるなら、と言って機嫌を直したくらいですから」

妖精D「そ、そうだったんですか」

妹「絶叫系はすっかり外野の予定でしたけどね・・・。まさか参加型とは」

813: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/18(土) 22:18:34.59 ID:xxPGCZTDO

妹「お腹空きません?」

男「え?あぁ、もう2時過ぎなのか・・・」

妹「お昼にしましょう!」

男「どこが良いかな」

妹「そもそもどんなお店があるのかよく知らないんですよね」

男「遊園地内だしな」

814: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/18(土) 22:27:46.08 ID:xxPGCZTDO
男「と言うわけで適当なレストランに」

妹「『ファミリー』レストランですよ」

男「じゃあ適当に決めますか」


男「サラダボウルと野菜スティック」

男「あと人数分のご飯」

妹「それと肉」

店員「かしこまりました」

男「このファミレスにはサラダバー無いからサラダ食べ放題じゃないんだ、ごめんね」

妖精A「いえ、お構い無くっ」

妖精D「食事を頂けるだけでありがたいですから・・・」

815: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/18(土) 22:36:15.63 ID:xxPGCZTDO
「いただきます!」

妖精C「キャベツだー!」

妖精A「レタスだー!」

妖精D「大根です!」

妖精B「ニンジンもおいしそう・・・」

妖精E「トマトがある・・・」

妹「肉です!」

男「みんなよく食べるなぁ」

816: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/18(土) 22:46:21.25 ID:xxPGCZTDO
妹「や、やらかしました・・・」

妹「この間のファミレスと同じノリでお肉頼みましたけど、食べきれない・・・」

男「そりゃあ妹は特に朝ごはん遅かったもの」

妖精D「そうでしたね」

妹「すっかり・・・忘れてました・・・」

男「仕方ないなぁ」

817: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/18(土) 22:48:40.58 ID:xxPGCZTDO
男「苦しい・・・」

妹「すみません、食べてもらって」

男「捨てるのはもったいないしな!」

妹「さすがにこれで回転系に乗ったらヤバイですね」

男「なら、あそこに行こう」

妖精B「どこですか・・・?」

818: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/18(土) 22:57:52.06 ID:xxPGCZTDO
―――ゲーセン―――

妹「遊園地中にゲーセンなんてあるんですね」

男「いや、ここだけかもしれない」

妹「まぁ、入ってみましょう」

妖精A「何をするところなんですか?」

妹「入ってから説明しましょう!」

819: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/18(土) 23:02:25.77 ID:xxPGCZTDO
―――ゲーセン内部―――

妖精C「機械がいっぱいだー」

妖精D「機械の中に何か入ってますね」

妹「機械を操作して中身の商品を手に入れるゲームなのです!」

妖精B「・・・」クイクイ

男「ん?なに?」

妖精B「・・・――、――――――、――――――」

男「ごめん、聞こえない・・・」

妖精B「ご主人さま、うるさいので、私だけ、まほうで、音小さくして、いいですか?」ヒソヒソ

男「バレないならいいよ」

妖精B「ありがとうございます」キィン

820: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/18(土) 23:16:11.95 ID:xxPGCZTDO
妹「プリクラは欠かせませんよね!」

男「7人も入るか?」

妹「最近のプリクラなら余裕ですよ!」

妹「まぁ、モテない兄さんのプリクラ像は子供の頃ママとやったプリクラのままなんでしょうが」プププ

男「悪いかよ!」

821: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/18(土) 23:20:29.78 ID:xxPGCZTDO
男「とりあえず目とかキモくなるのは知ってます」

妹「キモくなるって・・・まぁ、男性が加工されたらキモくなりますが」

男「オフにできないの?」

妹「出来ません」

男「ええー」

822: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/18(土) 23:29:02.40 ID:xxPGCZTDO
妹「撮りますよー?」

妹「せっかくですから何かポーズを決めましょうよ」

妖精D「な、何か・・・とは?」

妹「いえ、考えてないです」

妖精E「えええ」

823: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/18(土) 23:50:02.76 ID:xxPGCZTDO
妹「グダグダでしたね」

男「ポーズも酷いな」

妹「まぁ、私たちらしくていいんじゃないですか」

男「他に何か欲しいものとかないかな?」

妖精A「これ綺麗・・・」

男「すげ、宝石セット?」

妖精C「きらきらしてる!」

妹「都合よく5つセットですね。ちょっとちゃっちいですが」

妹(どちらかというと綺麗なガラス玉ですけどね)

男「とってやろうじゃん」

824: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/18(土) 23:56:41.56 ID:xxPGCZTDO
男「いけっ」

<ピロリロピロリロ

妖精D「掴みました!」

男「ところが」

<ピロリロピロリロ

<ポト

妖精A「落ちちゃいました!」

妹「力が弱すぎて落ちちゃうんですよね・・・」

男「でも、何回かやれば落ちるパターンだこれ」

妖精C「ご主人さま、ファイト!」

825: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/19(日) 00:01:34.80 ID:nNODgjdDO
<ガコン

妖精E「穴に落ちました!」

妹「ゲットです!」

男「やったよー」

妖精D「おめでとうございますっ」ハイタッチ

妖精B「綺麗・・・」

男「でも、宝石じゃなくてガラスみたいだね」

妹「今気づいたんですか・・・」

826: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/19(日) 00:07:59.44 ID:nNODgjdDO
男「ぬいぐるみとかどう?」

妖精C「うーん・・・」

妖精E「この前の、ゲームのキャラクターがいます」クイクイ

妹「ほんとですね、欲しいですか?」

妖精E「いえ、見てるだけです」

827: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/19(日) 00:13:56.43 ID:nNODgjdDO
男「じゃあ、ゲーセンはもう出よっか」

妹「はい」

妖精D「妖精全員います!」ビシッ

妹「確認ご苦労様です」ビビシッ

837: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 21:46:36.45 ID:TE7/pE7DO
男「再び遊園地だな」

男「と・・・次はあれ乗ってみるか?」

妹「アレ?」

男「自転車みたいなのを漕いで移動するアレ」

妹「ああ・・・レール上を進むあれですね」

男「名前なんて言うんだろうな、アレ」


838: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 21:53:43.02 ID:TE7/pE7DO
男「二人乗りだから俺は撮影係に回ってもいいよ」

妹「妖精さんたちはアレはちょっと乗れませんよ?」

男「そうか?・・・自転車乗った事が無くても漕ぐんだよってことを教えてあげれば大丈夫なような気がするけど」

妹「そこじゃないんですよ、問題は」

男「?」


839: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 21:59:35.94 ID:TE7/pE7DO
妹「そうですね・・・じゃあ、Aちゃんの服装は?」

妖精A「呼びました?」

男「服装?・・・今日はフードがついたふんわりとした上着にフリルのついたかわいらしいスカートを履いてますね」

妖精A「///」

妹「気がついた事は?」

男「無い」キッパリ

妹「スカートですよスカート!」

妹「スカート履いた子がペダルを漕いでるのを撮影する成年男性は多分逮捕されますよ」

男「そ、そう来たか・・・」

840: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 22:25:50.29 ID:TE7/pE7DO
妹「それじゃあ、あれ乗りませんか?」

男「回転ブランコ?妹大丈夫なのか?」

妹「回転系には強いですよ?」

男「でも高いよ?」

妹「高所恐怖症というわけでもないんですよ?」

男「落下系がダメなだけなのか」

841: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 22:31:52.43 ID:TE7/pE7DO
男「ぐるぐる回るタイプのアトラクションだけど、みんなどうする?」

妖精A「どのくらい回りますか?」

男「コーヒーカップより回りません」

妖精B「それなら・・・乗ります」

妖精C「のるー!」

妖精A「乗りたいです!」

妖精D「私も!」

妖精E「み、みんな乗るなら私も!」

842: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 22:41:19.56 ID:TE7/pE7DO
妹「ガラガラなので3、2、2に分乗です」

男「写真はいいのか?」

妹「はい、もう沢山撮りましたから」

妹「まあ、シャッターチャンスがあれば撮りますけどね」

<ピリリリリリリ

妖精A「あっ!回り出しました!」

男「どんどん速くなるよ」

妖精B「浮いた・・・?」

妹「遠心力です!」

843: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 22:46:41.55 ID:TE7/pE7DO
妖精E「これ楽しいです!」

妖精D「適度なスリルー!」

妖精C「わーー!」

妖精A「あれ?遅くなりましたよ?」

男「もうそろそろ終わりだね」

妖精B「もっと・・・乗りたかったです」

妹「あんまり乗りすぎるとまた目が回っちゃいますよ?」

妖精B「あ・・・あぅ」

844: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 22:55:05.68 ID:TE7/pE7DO
男「今のはみんなにウケたな」

妹「よかったです!」

男「もう・・・日が傾いてきたな」

妹「まだ春ですからね・・・。4時過ぎは夕方です」

男「そろそろ帰らないとな」

妹「もうですか?」

男「あんまり遅くなると危ないからね」

妖精A「楽しかったです!」

妖精E「・・・怖いのもあったけど」

妖精D「怖いのも今思えば、いい思い出です!」

妹「すっかり帰宅ムードですが」

妹「帰宅前にはあれに乗るのが定番ではないでしょうか!」ユビサシ

男「観覧車か」

妹「時間押してる訳じゃ無いんですし、乗りましょう、乗りましょう」

男「そうだな、夕日で綺麗だしな」

845: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 23:00:06.68 ID:TE7/pE7DO
―――観覧車―――

妹「4人乗りですね」

男「また3、4に別れましょう」

妖精D「わかりました!」

妖精D「B、C、私が妹さんと」

妖精A「私とEはご主人さまと」

男「了解。さ、並ぼっか」

妹「さすが夕方、並んでますねぇ」

846: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 23:08:24.93 ID:TE7/pE7DO
―――妹サイド―――

妹「ようやく乗れました!」

妖精B「昇ってく・・・」

妖精D「どんどん高くなりますね!」

妹「てっぺんまでいけば、ジェットコースターより高いんですよ!」

妖精C「すごい!」

妹「私たちの町は・・・見えますかねぇ?」

847: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 23:16:46.68 ID:TE7/pE7DO
妹「てっぺん来ました!」

妖精C「高いー!」

妹「海が見えますね!」

妖精D「海は・・・行ったこと無いですね」

妹「無いんですか!」

妹「でも、今行っても寒いですからねぇ・・・」

妖精A「そうですねえ」

妹「夏、居たら良かったんですけどね・・・」

848: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 23:26:10.26 ID:TE7/pE7DO
妹「あの山、ハゲてますね」

妖精A「かわいそうに・・・。木々がみんな枯れてます・・・」

妹「あれ・・・?」

妹「やけに・・・枯れた山、多くないですか・・・?」

妖精D「あの山も、あの林も枯れてますね・・・」

妹「人間って屑ですね」

妹「とりあえず謝ります」ペコリ

妖精B「そ、そんな・・・」

妖精D「妹さんが伐採したんじゃないんですから!」

849: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 23:35:28.85 ID:TE7/pE7DO
―――男サイド―――

男「ジェットコースターより高いけど、Aちゃん大丈夫?」

妖精A「急に落下しないなら大丈夫です!」

男「それなら良かった」

妖精E「高くなってきましたね!」

男「お、海が見えるよ」

妖精A「ほんとですね!」

妖精E「本物、初めて見ました・・・」

850: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 23:40:29.12 ID:TE7/pE7DO
妖精A「私たちの森が見えます!」

男「あそこかー・・・枯れ木ばっかだな・・・」

妖精E「向こうの山は、木がなくなってます・・・」

男「どんどん自然が壊されてるんだな・・・。」

男「人間として、妖精を保護してあげないといけない義務を感じる」

妖精A「確かに、私たちも、商人さまに助けられなかったら餓死していたと思いますし・・・」

妖精E「私は餓死しかけましたし・・・」

851: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 23:45:45.64 ID:TE7/pE7DO
―――下車―――

妹「なんか、色々考えさせられました・・・」

男「そうだな・・・」

妹「もっと、こう・・・ロマンチックな展開だと思ってましたよ」

妖精E「ごめんなさい・・・」

妹「むしろ私たちがごめんなさいですよ」

男「ここでそんな話しても仕方ないし、とりあえず・・・帰ろうか!」

妹「そうしましょう・・・!」

妖精D「妖精、全員確認しました!」ビシッ

妹「帰りもお疲れさまです!」ビシッ

852: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/22(水) 23:51:10.94 ID:TE7/pE7DO
―――電車内―――

妖精C「Zzz・・・」

妹「ふふっ、最後元気無いと思ったら眠かったんですね」ナデナデ

男「ついたら起こすから、眠っててもいいからね」

妖精B「すぅ・・・」

男「お、寄りかかってきた」ナデ
妹「実を言うと私も眠いです・・・」ファァァァ

男「寝るなら寝とけ。起こしてあげるから」

妹「それじゃあ、おまかせします・・・」

853: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/23(木) 00:00:11.31 ID:Ynk/Os9DO
妹「すみません、ぐっすりで・・・」

男「いいって。ほら、家まであと少し頑張れー」

妖精C「うにゃ・・・」ウツラウツラ

妹「おんぶしてあげましょう」

妹「よいしょ!」

男「さすが妹」

妖精D「あ、信号青です!」

男「よし、渡るよー」

863: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 21:40:45.30 ID:RsE8ETwDO
男「ただいまー」

妹「今日は楽しかったです!」

妖精A「そうですね!」

男「ほら、手洗いとうがいしておいでー」

妖精D「はい!」

864: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 21:48:34.44 ID:RsE8ETwDO
妖精B「洗いました・・・」

男「じゃあ俺はご飯でも作るか!」

妖精C「お風呂そうじするね!」

妹「疲れてるでしょう?今日はやらなくてもいいと思いますよ?」

妖精C「でも、やりたかった・・・」シュン

妹「あ、いえ、やりたいなら止めませんよ!ただ、大変だろうな、と思っただけですからっ」

妖精C「じゃあやるっ」ドタドタ

妖精E「お部屋のお掃除・・・しなくていいんですか?」

妹「全然平気ですよ!」

妖精E「それなら、お言葉に甘えて・・・」

妖精C「できたよー!」

妹「さ、さすがCちゃん。恐ろしいスピード」

妖精B「でも、蓋するの忘れてた・・・」

妖精C「ご、ごめん」

男「ありがとうね!もうすぐご飯出来るから待っててねー」

865: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 21:57:15.83 ID:RsE8ETwDO
男「できたよー」

妖精D「お皿用意しました!」

男「ありがとう、ついでに運んでくれるかな?」

妖精D「はいっ」

男「ありがとー」

866: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 22:04:52.57 ID:RsE8ETwDO
男「お手伝いありがとう」

妖精D「いえいえ」

男「コイン入れておくね」チャリン

男「お風呂掃除の分も入れるよー」チャリン

妖精E「あと4枚・・・!」

妹「あと・・・4枚」

867: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 22:10:04.49 ID:RsE8ETwDO
「いただきます!」

男「この調子だと明日くらいには集まるな」

妖精E「余裕です!」

妖精A「スープ美味しい・・・」ズズズ

妖精E「え、本当?」ズズ

妖精E「ホントだ・・・」

男「美味しい?」

妖精E「べ、別にっ」

妹「でも、『ホントだ』って漏れてましたよ、声が」

妖精E「そ、それはっ、『ホント』じゃなくて、」

妖精E「フントです!」

男「誰だよ」

妹「物理の偉い人ですよ」

男「知ってるよ」

868: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 22:18:33.59 ID:RsE8ETwDO
「ごちそうさま!」

男「買っておいたミカンがあるよー」

妹「デザートに食べましょう!」

妹「あ、皮剥いてあげますね」

妖精B「・・・ありがとうございます」

妹「よいしょっと・・・」

妹「まずは1房ずつどうぞ!」

妖精E「そのまま食べていいんですか?」

男「そうだな、外皮は向くけど、これはそのまま」パクッ

男「おお、甘い」

妹「でしょう!」

妖精A「試食のより甘いですね!」

男「そうだな、妹すごい」

妖精D「はむはむ」

妖精B「もぐもぐ」

869: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 22:29:00.74 ID:RsE8ETwDO
妖精A「いっぱい食べちゃいました」

妹「いいんですよ、好きなだけ食べて」ニコ

妹「・・・さて!お風呂入りましょう!」

男「頑張れ妹」

妹「?何をですか?」

男「ドライヤー」

妹「み、みんなのためなら頑張れます!」

男「任せた」

870: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 22:37:06.25 ID:RsE8ETwDO
男「妹がお風呂行ってる間に、お皿洗いお願いします」

妖精D「お任せください!」

男「お任せたー」

男「先にお礼入れておくねー」チャリン

妖精C「あと3まい?」

妖精E「うん・・・!」

871: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 22:44:43.94 ID:RsE8ETwDO
妹「」

男「ド、ドライヤーお疲れ」

男「そんな満身創痍になりながらも、手を抜かない妹、流石だ」

妹「ふ、ふふ・・・もっと誉めてもいいんですよ・・・」

男「お疲れ!」

872: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 22:51:42.72 ID:RsE8ETwDO
男「今日の犠牲はDちゃんです」

妹「あー・・・、そう言えば『私の家に泊まる事』を犠牲と呼んでましたね」

男「昨夜も呼んだが」

妹「何故か忘れてました」

妖精D「よろしくお願いしますっ」

妹「はい、お願いします」

873: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 23:02:32.53 ID:RsE8ETwDO
妹「それでは兄さん、お休みなさい」

男「お休みー」

バタン

妹「・・・」

妹「さて、うちに行きましょうか!」

妖精D「はい!」トテトテ

874: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 23:09:47.19 ID:RsE8ETwDO
―――妹家―――

妹「歯磨きましたか?、ってDちゃんには言うまでもないですね」

妖精D「えへへ」

妹「それではお布団にどうぞ」ポンポン

妖精D「失礼します・・・」

妹「はしゃいで騒いで疲れたでしょう、ゆっくり寝てくださいね」

妹「明日で、帰るのかもしれないですし」ナデナデ

妖精D「・・・」

妖精D「妹さんは・・・」

妖精D「妹さんは私たちに何をしてもらったら幸せですか?」

妹「・・・私ですか」

875: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 23:14:53.49 ID:RsE8ETwDO
妹「そりゃあ。兄さんと一緒です」

妹「今まで居てくれて、幸せでした」ニコ

妹「もう、私たちは、恩返しとかいいので」

妹「商人さんに恩返ししてあげてください」ギュッ

妖精D「・・・はい」

妹「お休みなさい、です」

――――――
7日目終了
コイン あと3枚

876: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 23:20:55.07 ID:RsE8ETwDO
―――妹家・深夜―――

妖精D(お手洗い・・・)

ガシッ

妹「むにゃ・・・」

妖精D「妹さん、ちょっと離してくださ・・・」

妹「かえっちゃやです・・・」

妖精D「!」

妹「はっ!」ガバッ

妖精D「ひゃう!」

妹「あ、Dちゃん・・・?どうかしましたか?」

妖精D「いえ、お手洗いに・・・」

877: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 23:27:49.68 ID:RsE8ETwDO
妹「そうですか、いってらっしゃい。場所はわかりますよね?」

妖精D「はい、ご主人様の家と同じですよね」バタン

妹(帰ってしまう夢を見るとは・・・)

妹(私も相当来てますね)ハァ

妹(はっ・・・ま、まさか声に出してないですよね!?)

878: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 23:33:58.71 ID:RsE8ETwDO
―――8日目、朝―――

男「今日は寝坊しなかったなー」

妹「私を寝坊キャラにしないでください!」

男「悪い悪い」

妖精A「今日もサラダが美味しいです!」

妖精B「この『ごはん』もすっかり好きになりました・・・」

男「それはよかった!」

879: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 23:40:47.63 ID:RsE8ETwDO
男「それじゃあ、行ってくるな」

妖精C「いってらっしゃい!」

妖精E「戸締まり留守番はお任せください」

妹「よろしくお願いしますね」バタン

妖精D「・・・」

妖精C「どうしたの?」

妖精D「あのね、みんな」


880: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 23:45:33.72 ID:RsE8ETwDO
―――電車内―――

友「よっす」

男「よう、2日ぶり」

妹「おはようございます」

友「早速報告だが、この土日、親戚のところにいった俺は!」

友「親戚のおじさんからお小遣いゲッツ!」

友「これで新しい妖精が買えるぜwwww」

男「おめでとう」

妹「一方で兄さんは・・・」

友「どうした?」

881: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/24(金) 23:52:45.86 ID:RsE8ETwDO
男「今日、帰ったら商人のところに帰すことになりそうだな」

妹「いつも大学行ってる間に食器洗い、掃除、洗濯をこなしてますからね・・・」

友「ついにリミットか」

男「だが、5人誰一人として死ななかったぞ」

友「ふーん。じゃあ次は俺も●●してみっかな!」

男「そういう意味じゃなかったんだが」

友「すまんすまん、逆に俺はそれしか考えてないww」

882: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/25(土) 00:01:09.45 ID:YOU+JgSDO
男「で、お前はまだ新しい妖精買ってないのか?」

友「帰ってきたのが昨日の深夜だったからな。まだ買えてない」

妹「じゃあいつ買うんですか?」

友「今日・・・と言いたいが、明日になるな」

男「ん?なんでだ?」

友「今日は無調教デーでな。ソフト調教は売らないんだ」

友「値段的にソフト調教狙いの俺としては今日はスルーだ」

友「そして明日!明日は全種類売るからそこを狙って行くんだ」

男「丁寧なご説明ありがとう。どうでもよかったが」

妹「どうでもよかったですね」

友「そっちから聞いてきたのに・・・」

男「ソフトって何だと聞いたときの説明の時もそうだったけどさ、お前説明が長いんだよ」

友「悪かったな!」

883: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/25(土) 00:07:05.37 ID:YOU+JgSDO
男「月曜はダルいなー」

妹「兄さんは4限迄あるんでしたっけ」

男「お前今日も3限までだっけ?そんなスカスカで単位大丈夫かよ」

妹「兄さんが再履修多いだけですよ・・・。私は今23単位ですし」

男「ゔっ」

妹「ちゃんと勉強しましょうね」

884: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/25(土) 00:12:59.86 ID:YOU+JgSDO
―――そんなこんなで4限目―――

教授「であるからしてー」

男「・・・」

男(あと10分が長いんだよな・・・)

ブブブ

男「妹からメール?」パカ

妹『ヤバイ』

男「・・・」

男(スルー安定)パタン

885: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/25(土) 00:18:22.30 ID:YOU+JgSDO
ブブブ

男(またか)パカ

妹『妖精さんがヤバイ』

男(どういうことだ、と。返信)

男(本当に急用ならメールじゃなくて電話してくるだろうから、妹で対処できるのか?)

ブブブ

妹『超絶急用ではないのですが、今日は寄り道しないで来てください』

男(なぜ勿体ぶる?今言えばいいのに)

男(まさか、送別会的なやつを画策してるとか!?)ワクワク

895: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 22:11:07.41 ID:+yEL/kyp0
―――男家―――

男「ただいま!」

妹「あ、兄さん。おかえりなさい」

男「一体何なんだよ・・・」

妹「まずはこちらをご覧ください」

男「脱衣所?」

妹「何か感想は?」

男「は?」

妹「これを見て何か思うことはありませんか?」

男「無いけど・・・」

妹「はぁ。ではこちらに」

896: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 22:17:50.77 ID:+yEL/kyp0
男「台所だな」

妹「何か感想は?」

男「また!?・・・いや、別に出掛ける前と変わり無いように見えるけど・・・?」

妹「そこで何か疑問が出ませんか?」

男「?」

妹「ダメダメですね」

897: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 22:22:36.38 ID:+yEL/kyp0
妹「答えあわせです!」

男「はぁ」

妹「兄さん、惜しいとこまでいってるんですよ?」

男「え?」

妹「出掛ける前と変わり無い、が答えです」

男「出掛ける前と変化してなきゃいかんのかい」

妹「ええ。なぜなら」

妹「いつもは妖精さんが洗ってくれていましたからね。食器。」

男「あ」

妹「そう言えばいつもお出迎えしてくれる妖精さんが今日は来ませんね」

男「ッ!!早く言えよ!」ダダダ

898: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 22:28:31.65 ID:+yEL/kyp0
―――居間―――

男「みんな!?」ガラッ

妖精A「あ、ご主人様」

男「よかったー・・・大丈夫?」

妹「私が急用で無いと言った時点でそんな大事じゃないですよ」

妖精C「だいじょうぶって、何が?」

男「いや、食器洗うのとか、洗濯とか、いつもしてくれてるのに今日はしてくれてなかったから」

妖精D「そ、それは・・・」

男「ん?」

妖精D「だっ、だるかったからです!」

妹「!?」

男「ダルかった・・・?」

899: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 22:37:07.60 ID:ZK9czQWDO
男「風邪かな?熱はある?」ピト

妖精A「そ、そうではなくてっ」

妖精D「やるのが面倒くさいと言ってるんです!」

男「えっ」

妹「ええっ!?」

900: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 22:42:14.44 ID:ZK9czQWDO
―――回想、男らが行った直後―――

妖精D「・・・」

妖精C「どうしたの?」

妖精D「あのね、みんな」

妖精A「改まって、何?」

妖精D「今日はお手伝いやめようと思うんだ」

妖精C「おてつだいって、何を?」

妖精D「全部、かな?お洗濯も、お皿洗いも」

901: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 22:48:21.32 ID:ZK9czQWDO
妖精A「私はいいけど。なんで?」

妖精E「今日頑張れば、40枚集まるのに・・・」

妖精D「そこに問題が」

妖精B「・・・?」

妖精D「実は昨夜・・・」ゴニョゴニョ

妖精A「妹さんがそんなことを?」

妖精D「うん。と言うわけで妹さんの幸せのために今日はお仕事お休みしましょう!」

妖精C「あたしたちは賛成でいいと思うけど、Eは?」

妖精E「妹さんのためなら!」

902: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 22:54:51.51 ID:+yEL/kyp0
―――回想終わり―――

妖精A「と言うわけだったんです」

男「なるほど」

妖精D「言わない予定だったのに・・・」ショボン

男「ごめんごめん。でも、あそこまでいつもと違うと、さすがに何があったか聞かない訳には」

妹「わ、私のために・・・」ギュウウ

妖精D「あう・・・///」

妹「でも・・・。私、覚悟決めました。やっぱり帰らなきゃダメです」ナデナデ

妖精D「妹さん・・・」

妹「商人の所でも元気にやってくださいねっ!」

903: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 23:00:04.75 ID:+yEL/kyp0
妖精A「それじゃあやっぱりお洗濯を・・・」

男「やってくれるの?明日でも・・・」

妖精A「これ以上ご主人様のご厚意を無下にしてはいけないかなって・・・」

男「それなら、今日の仕事をやってくれたら明日解散にしよう」

妹「半日ちょっとしか延びないんですね」

男「そこは妖精さんの寿命との兼ね合いもあって」

男「それでいい?」

妖精A「はい!」

妖精C「わかった!」

妖精E「明日・・・」

妖精D「なら、明日・・・ですね」

妖精B「私も・・・いいです」

男「なんと言う団結」

904: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 23:05:37.12 ID:+yEL/kyp0
男「コイン3枚、と」チャリンチャリンチャリン

妹「貯まりましたね」

男「あっという間だったな」

妹「・・・えぇ」

男「これで・・・」

男「これで、良いんだよな」

妹「・・・・・・」

905: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 23:12:40.19 ID:+yEL/kyp0

男「あれ、この袋なんだっけ?」

妹「兄さんがとったガラス玉とプリクラが入ってますよ」

男「宝石と言って・・・。どれどれ」

男「『赤い宝石はルビー』」

妹(のようなガラス玉)

男「『青い宝石はサファイア』」

妹(のようなガラス玉)プププ

男「『緑の宝石はエメラルド』」

妹(のようなガラス・・・ぶふっ)

男「『透明な宝石は水晶』」

妹(ダイヤじゃないだけ良心的です)

男「『黄色い宝石はトパーズ』」

妹(のようなガラス玉っ!)

男「・・・『を、イメージしたガラス製品です』」

妹「ぶふぉぅっ!」

妖精B「!?」ビクッ

906: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 23:18:08.23 ID:+yEL/kyp0
妹「これ、どうするんですか?」

男「記念にあげたい所だけど・・・」

妖精E「頂けるんですかっ!?」キラキラ

妹「でもこれを持たせて商人の元に返しても、商人に盗られちゃいますよねぇ・・・」

妖精B「まかせて下さい・・・」キィン

男「うおっ!?」

妹「消えた!」

妖精D「光子の動きを静かにして、物体から数センチ以上離れると見えなくなる技です」

男「か、解説ありがとう」

妹「Bちゃんの能力便利ですねー」

907: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 23:23:23.44 ID:+yEL/kyp0
妹「ほんとだ、近づいたら見えます・・・!」

男「じゃあ宝石とプリクラを皆に・・・って、」

男「商人に首輪つけられたら、やばくない?」

妖精D「あっ・・・」

妹「まぁ、宝石は安物ですから、盗られちゃってもいいですけどね」

妹「プリクラは焼き増し出来ますし」

908: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 23:28:51.26 ID:+yEL/kyp0
妖精A「ルビーです!」

妖精B「サファイア・・・」キラキラ

妖精C「と、ぱーず?」

妖精D「エメラルドですー」

妹「Eちゃん、透明なのでよかったんですか?」

妖精E「はい、これもキラキラしてて綺麗ですよ?」

妹「どれ・・・あっ、本当ですね!」

妖精E「そうでしょう?」ドキドキ

909: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 23:34:47.16 ID:+yEL/kyp0
男「寝る時間だよ!」

妹「いやぁ、イベントがないと時が経つのが早いですね!」

男「今日の犠牲はEちゃんです!」

妹「で、でました!私の家に泊まることを犠牲とか奴!」

妖精E「よろしくお願いしますっ」ペコリ

妹「はい!では私の家に行きましょう!」

妖精B「E、なんだか楽しそう・・・」

男「修学旅行みたいなノリか?」

妹「そのノリの例えは妖精さんたちに伝わらないですよ」

910: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 23:39:51.60 ID:+yEL/kyp0
―――妹家―――

妹「歯磨きできましたかー?」

妖精E「はいっ」

妹「ではお布団にどうぞ」

妖精E「入りましたっ」

妹「電気消しまーす」パチン

妖精E「はいっ!」

911: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 23:47:12.68 ID:+yEL/kyp0
妹「あの、Eちゃん」

妖精E「あっ、はい、何でしょう?」

妹「その・・・やけにテンションが高く見えるんですが、やっぱり帰れるとわかったからですか?」

妖精E「あっ、違います」

妹「その反応は本当に違うみたいですね」

妖精E「えと・・・私が、私のテンションが高いのは」

妖精E「その、い、い、」

妖精E「い、妹さんと一緒だからです」ゴニョゴニョ

妹「ええっ!?」

912: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/26(日) 23:54:47.31 ID:+yEL/kyp0
妹(どっ、どうしてこうなった!)

妖精E「♪」ギュッ

妹(抱きついて放してくれませんっ)

妖精E「?」ウワメヅカイ

妹「い、いえなんでもないです」

妹(きっと深夜の魔法で口が滑っちゃったんでしょうね)

妹(・・・おやすみなさい)ナデナデ

妖精E「♪」

―――――――――――――――
8日目終了
コインコンプリート

923: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 22:11:51.58 ID:DG82PXEC0
―――9日目、朝―――

妹「おはようございます」

妖精E「・・・」キュッ

男「お前、Eちゃんと仲いいな」

妹「はい、予想以上に仲がよかったです」

男「今朝はアブラナ科総出の朝食だよ」

妹「暫く食べられないかもしれないですからね・・・」

男「・・・そうだな」

924: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 22:29:24.35 ID:DG82PXEC0
男「先週は休講だった3限が今日はある」

妹「え?」

妹「私もそうなんですが、まさか兄さんが取ってるのって・・・」

男「力学2」

妹「同じ教室に居たんですか・・・」

男「マジかよ」

925: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 22:38:16.02 ID:DG82PXEC0
「いただきます!」

男「魔力フルチャージしていってね」

妹「フルチャージすると、どれくらい持つんですか?」

妖精D「魔力を使わなければ、1月は持つと思います!」

男「燃費いいね」

妹「・・・向こうでも元気にしてくださいね」

妖精B「あんまり、元気にすると・・・魔力を浪費します」

妹「向こうではおとなしくしてくださいねっ!」

926: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 22:44:43.08 ID:DG82PXEC0
男「足りる?」

妖精A「充分すぎるくらいです!」

妖精B「大丈夫・・・です」

妖精C「あたしもー」

妖精D「右に同じです!」

妖精E「さらに右に同じです!」

927: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 22:51:05.88 ID:DG82PXEC0
「ごちそうさまでした!」

妖精A「お皿洗いは・・・?」

男「してくれるなら嬉しいけど・・・」

妹「お礼にコインをあげても無駄になりますね」

妖精A「折角ですからやります!」トテトテ

男「じゃあ俺は仕度するか・・・」

928: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 22:58:21.50 ID:DG82PXEC0
妖精A「終わりました!」

男「ありがとー」

男「お礼になでなでしてあげよう」ナデナデ

妖精A「えへへへ」

妖精D「お、お部屋の掃除などは・・・?」

男「それはさすがに時間かかるし、いいよ」

妖精D「そ、そうですか・・・」

男「気を使ってくれてありがとうねー」ナデナデ

妖精D「はいっ♪」

929: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 23:04:24.11 ID:DG82PXEC0
男「さて・・・と。時間だな」

妹「そろそろ家を出ないといけないですね」

男「一週間ちょっとだったけど、楽しかったよ」

妖精D「はい!それは私たちも一緒ですっ」

男「うまく抜け出せるようならいつでもここに来ていいからな!」

妖精D「そ、それはちょっと無理・・・でしょうね」

男「・・・だよな」

930: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 23:11:26.48 ID:DG82PXEC0
妖精C「きょうまでたのしかったよー!」

男「商人はお前を見たらびっくりするんじゃないか?」

妖精B「最初は落ち込んでて・・・今とは別人だったね」

妖精C「ううう・・・はずかしい///」

妹「元通り元気になれたんですから、良い事です!」

妖精D「うん!Cは元気な方があってるもん」

妖精C「そ、そうかな、えへへ」

931: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 23:22:51.43 ID:DG82PXEC0
妖精D「忘れ物ない?」

妖精E「宝石と写真だけ・・・でしょ?」

妖精B「大丈夫・・・」

男「カギ、閉めちゃうね」ガチャン

妖精A「ううぅ・・・」

男「そっ、そんな泣きそうな顔しないで・・・」

妖精A「だって・・・だってぇ・・・」グズ

妹「やめてください・・・っ」

妹「私にも伝染します・・・からぁ・・・」グスッ

932: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 23:28:05.80 ID:DG82PXEC0
―――駅前―――

男「それじゃあ、ここでお別れだ」

妹「元気に、静かに暮らしてくださいねっ!!」ブンブン

妖精D「さようなら・・・!」

妖精D「みんな、男さんのこと、大好きでした!!」

妖精B「ありがとう・・・!」

妖精C「ごはんもおいしかったよ!」

妖精E「妹さんも、・・・大好きですっ!」

妖精A「それじゃあっ・・・さようならっ」グスッ

933: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 23:36:38.85 ID:DG82PXEC0
―――電車内―――

男「・・・」

妹「・・・」

友「あ、あのー・・・」

男「・・・」

妹「・・・」

友「いや、妖精返さなきゃよかったじゃん」

男「そうもいかないだろ・・・」

妹「あの子たちの当初の願いでしたから」

男「そのために毎日頑張ってくれたんだから」

934: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 23:42:28.29 ID:DG82PXEC0
友「そこはさ、なんかご主人様権限で、ビシッと行かなかったのか?」

男「行ったかもしれないけど、さ」

妹「・・・」

友「でも、別れの時に泣いてる子もいたんだろ?」

友「ってことは少なからずここに残りたいと思う心もあったわけじゃん」

男「そうだけど・・・」

友「引き止めて、欲しかったとか」

男「やめろ・・・考えたくない」

935: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 23:46:44.70 ID:DG82PXEC0
―――大学―――

友「じゃあまた3限で・・・。」

男「ああ・・・」

友「一応忠告しておくが、期末も近いんだから、さすがに授業くらいちゃんと聞け。な?」

男「それは・・・お前が言えるセリフなのか」

友「おっ、ツッコむくらいの元気はあるんだな。それなら安心だ。じゃ!」

妹「それでは兄さん、私ともまた、3限で」

男「ああ、またな」

男「・・・はぁ・・・」

936: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 23:51:30.46 ID:DG82PXEC0
―――3限―――

友「おいおい、授業中もずっと精が抜けてんじゃねえか・・・」

男「悪いな・・・」

友「この調子じゃ、1限2限の授業もちゃんと聞けてないな?」

男「すまん・・・」

友「い、いや、俺に実害はないからいいんだが」

友「ん?少なからず実害があるような気もするが・・・いいや」

937: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/28(火) 23:56:11.34 ID:DG82PXEC0
友「そ、それにしても、妹ちゃんが同じ授業取ってたなんてビックリだな!」

男「そうだな」

妹「そうですね」

友「ダメだ、妹ちゃんにも精気が無い・・・」

男「・・・」

妹「・・・」

友「ちょ、こ、この状況で俺にどうしろとーっ!!!」

講師「まずは授業を聞け」

友「あ、サーセン・・・」

949: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 22:34:44.37 ID:tLsr2Qe60
―――男と別れた直後、妖精サイド―――

妖精A「・・・」グスッ

妖精D「・・・泣いててもしょうがないもんね、商人様の所に行こう」

妖精B「こんどこそ・・・御恩返し・・・」

妖精C「またご飯全然食べられなくなるねー」

妖精E「恩返しの為なら、仕方ないよ」

妖精D「ご飯が全く食べられなかった所を救っていただいたんだから」

950: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 22:45:22.29 ID:tLsr2Qe60
妖精A「ぐすっ・・・」

妖精B「大丈夫・・・?」

妖精A「大丈夫・・・だけど・・・寂しくて・・・」グスッ

妖精C「うぅ・・・そう言われたら、寂しくなってきた・・・」

妖精E「私も・・・」

妖精D「うう・・・」

妖精B「し、しっかり・・・」

951: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 22:49:57.03 ID:tLsr2Qe60
―――即売会場前―――

妖精D「つ、着いたね」

妖精A「緊張する・・・」

妖精C「ここからきたのに?」

妖精D「し、しばらく来てなかったからね」

妖精B「D、ノックとかよろしく・・・」

妖精D「い、よーしっ!」

952: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 22:57:12.23 ID:tLsr2Qe60
コンコン

妖精D「・・・」ドキドキ

ガチャ

商人「あぁ!?どなた?」

妖精D「あ、あのっ!」

商人「妖精?」

妖精D「あ、あの、私たち、先週売られた、妖精でっ」

妖精A「商人様にお礼をする為に、帰ってきました・・・!」

商人「・・・へぇ・・・」

商人「おかえり、妖精さん」ニタァ

953: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 23:02:18.43 ID:tLsr2Qe60
―――一方で大学―――

友「ちっ、怒られたぜ」

男「逆に俺らを見習って静かにしてみたらいいんじゃないか」

妹「・・・友先輩はいつもうるさいですよ」

友「フ、フルボッコやめて!」

男「はぁ・・・」

友「あ!ごめん!」

友(扱いづらいな!妖精いなくなったくらいで扱いづらいな!!)

954: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 23:07:29.40 ID:tLsr2Qe60
友「そっ、そうだ!新しい妖精を買いに行こう!今日!」

妹「いいです」

友「そんなこと言わずに!な?」

妹「他の子を連れてこられても」

妹「失って嘆いているのはカラダではないので」

友「う゛っ」

友「き、きっとまた、その子たちみたいな純粋な妖精に出会えるって!」

955: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 23:15:01.86 ID:tLsr2Qe60
友「別に、今日別れた妖精と、浮気はしないみたいな事は言ってないんだろ?」

男「・・・」

妹「あの子たちじゃないと、ダメなんですよ・・・!」

男「俺は・・・」

男「俺は、新しい妖精もありだと思う」

妹「兄さん!?」

956: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 23:21:12.37 ID:tLsr2Qe60
男「俺さ、遊園地の観覧車から枯れた山々を見て、人間って酷い事したんだなって思ったんだ」

妹「それは私も思いましたけど・・・」

男「それで、その償いをしないといけないって思った」

男「それってすなわち妖精を飼って、楽な生活さえてやる事じゃないかな」

妹「それは・・・」

957: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 23:26:32.61 ID:tLsr2Qe60
男「もちろんあの子たちが帰ってくるならそっちのがいいとは思ってる。身勝手だけど。でも、帰ってこないんだ」

男「それなら、別の妖精を幸せにしてあげたいと思うな」

妹「私は!商人の所へ駈け込んで、あの子たちを保護してやりたいと思うんです!」

男「そんな事をしたら・・・商人とあの子たちの意見が一致してるんだから、お前つかまるぞ・・・」

妹「っ!!兄さんの馬鹿!分からずや!」ダッ

友「ちょ、ちょっと!」

男「・・・」

友「まだ授業中なのに・・・」

958: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 23:32:08.02 ID:tLsr2Qe60
―――放課後―――

友「良いのかよ・・・妹ちゃん放っといて・・・」

男「大丈夫だ、そんなバカみたいな事するようなやつじゃない」

友「それはそうだろうけど・・・」

男「それで?3限終わりだけど、もう店やってんの?」

友「さすがに・・・まだまだ時間かかるな」

男「そうか・・・」

友「茶でも飲もうぜ。気晴らしにもなるさ」

男「分かった、行こう」

959: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 23:38:20.34 ID:tLsr2Qe60
―――妹家―――

妹「何か・・・」カチャカチャ

妹「何か情報は無いんですか・・・」カチャカチャ

妹「何か、商人とやらの事が嫌になるような情報は・・・」カタカタ

妹(そんな事を調べて、本当にあの子たちの為になるんでしょうか・・・・)

妹「い、今はまず、取り返すことが先決」

妹「とにかくあの子たちを説得できるような情報を探さないと・・・」

960: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 23:44:25.65 ID:tLsr2Qe60
―――夜、即売会場―――

友「よし、そろそろ始まるな」

男「そうか・・・」

友「どんなのを買うんだ?」

男「ソフト、だろうな。金銭的に」

友「だよなー」

961: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 23:49:28.08 ID:tLsr2Qe60
男「出来れば3人以上欲しいな」

友「多い方が楽しいか?」

男「それもあるし、2人以上だと、人間に対して恐怖を抱いても、仲間内で相談したりできるし」

友「確かに俺も知らないとこに一人で出されたら不安だわ」

男「だから、3人くらいのグループにすれば、わりと早くなじめるかなって」

友「なるほどなるほど。俺も参考にしよう」

962: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/30(木) 23:54:59.59 ID:tLsr2Qe60
商人「レディースエンドジェントルメーン!」

友「大半がジェントルマンだがな」

男「『紳士』何て一人もいないだろ・・・」

商人「本日一発目はこちら!なんとソフト一匹でなんと!10000円ポッキリだ!」

シィーーーン……

……

……

商人「おや?本日は新参さん無しですか」

商人「じゃあ、1500円から。開始!」

963: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 00:00:26.40 ID:ZlJEsdAB0
―――妹家―――

妹「そんな情報出てこない・・・か」

妹「時間的にも・・・もう兄さんは即売会場に居るでしょうし」

妹「私の負けですね・・・」

妹「・・・・・・いえ、兄さんが新しく妖精を買ってきても、まだ戦いが終わるわけじゃありません」

妹「私はあの子たちの為に、商人の悪どい情報を見つけて見せます!」

964: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 00:05:11.60 ID:ZlJEsdAB0
―――再び即売会場―――

友「今の2人組とかよくなかったか?」

男「良いんだろうが・・・。あんまり、欲しいと思わなかったな」

商人「じゃあ、次!次はこの3人組!」

商人「えっと?調教はソフト。値段は3匹で4000円!どうだ!」

友「男、俺、この子らにしようと思うけどいいか?」

男「いいよ」

友「はい!」

965: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 00:10:15.87 ID:ZlJEsdAB0
友「よしよし、4600円で落とせた」

男「おめでとう」

友「おう、お前もいい子が見つかるといいな」

商人「次は?・・・と、次はハードの子だよ!」

商人「この子だ、はいドーン!なんとこの子が9800円から!どうだ?」

友「未調教だとかハードは高えなぁ・・・」

友「やっぱいちゃラブすんなら未調教だろうけど、高くちゃ出来るもんも出来ない」

男「そう・・・だな」

966: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 00:20:12.32 ID:ZlJEsdAB0
商人「よしよし、売れたな。次行こうか次」

商人「えっと次は?ああ、5人組か」

商人「檻持ってきてー。はいはいアリガト」

商人「はい、こいつら5匹で20000円!どうだ!」

男「!!」

友「おっ、男。5匹セットだぞ。狙っ・・・男?」

商人「高いって?まぁまぁ、こいつらには面白い話があるんだ聞いてくれ」

商人「前にもこいつらを売ったんだが、1週間ちょっとで俺のとこに戻ってきたんだ」

商人「そんで、『御恩返しさせてください!』だってさ、笑えるよなww」

男「・・・」

968: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 00:26:36.17 ID:ZlJEsdAB0
商人「そんな期待に満ちた表情のとこを眠らせてやったから、こいつらを買えばもれなく絶望を味あわせてやることができるってこった!」

シィーーーン

商人「あ?案外反応悪いな。んー・・・なら10000円から!どうだ!」

友「お、おい、男?」

男「・・・」ワナワナ

男「・・・」

男「ふう・・・」グッ

男「・・・・・・はい!」

969: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 00:31:13.86 ID:ZlJEsdAB0
友「なあ、話を聞いた限りじゃ、その妖精って・・・」

男「・・・ああ」

友「マジで?」

男「友」

友「え?あ、何?」

男「ありがとうな」

友「っ!そ、そんな面と向かって言うなよ恥ずかしい!」

970: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 00:35:49.44 ID:ZlJEsdAB0
―――即売会終了後―――

商人「あいよ、お前さんの妖精だ」

友「あざーっす!」

商人「で、お前さんは・・・ん?前にも見た事がある気がするな。常連か?」

男「いえ、常連と言うほどでは」

商人「そうか、まぁごひいきにして下さんな。お前さんはこの5匹だったか」

商人「お前さんがめいっぱい楽しめるように、首輪の他に手枷足枷口枷、耳栓に目隠しをサービスしておいたぞ!」

友「すげえ!ハード仕様じゃん!」

男「そんなのいらん!」

商人「そうか?じゃあ自分で取ってやんな。おら、枷のカギだ」

971: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 00:40:19.59 ID:ZlJEsdAB0
友「じゃあ今日はここで」

男「おう」

友「良かったな、男」

男「そうだな!」

友「明日からは元気に大学こいよ!」

男「もちろんだ!」

友「またなー」

972: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 00:45:25.98 ID:ZlJEsdAB0
―――男家―――

男「・・・」

妖精A「むぅー!」

男「口のを外してみよう」カチャン

妖精A「ぷわっ、な、何でこんなことするんですかぁ・・・」

妖精A「商人様・・・?」

男「な、なんかすごい背徳的な気分になってきた」

973: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 00:49:34.91 ID:ZlJEsdAB0
男「もう、解放してあげよう」

妖精A「あうっ、眩し・・・あれ?」

妖精A「・・・?」

男「えっと・・・やぁ」

妖精A「こ、こんばんは・・・あれ?」

妖精A「ど、どういう状況・・・なんでしょう?」

男「とりあえずAちゃんだけの拘束品を取っ払ってみた次第です」

妖精A「え・・・?」

974: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 00:55:04.12 ID:ZlJEsdAB0

男「皆のも外してやらないと・・・」

妖精B「あ、あれ・・・?」

妖精E「ご、ご主人様、何でここに?」

男「いや、俺の家だからな」

妖精D「ご、ご主人様・・・?」

男「はい、そうです」

妖精C「あれ?ここ、朝みた気がするー」

男「みたと・・・思うよ」

妖精D「ご、ご主人様?泣いて・・・?」

男「い、いや、泣いてない、断じて泣いてない!」ゴシゴシ

975: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 01:01:35.70 ID:ZlJEsdAB0
妖精B「いや、泣いてます・・・」

男「だって・・・だってッ!」

男「ほんのちょっとの間だったけど!居なくなって寂しかった!!」

男「きっともう帰ってきてくれないと思って!寂しかった・・・」

妖精A「ご主人様・・・」

男「自分たちの意思じゃないと思うけど、それでも帰ってきてくれて嬉しいんだ」

男「おかえり、妖精さん」ニコッ

男「妖精さんたちが帰ってきてくれて、すごく幸せだ!」ギュッ

妖精D「あう・・・///」

976: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 01:06:29.22 ID:ZlJEsdAB0
―――妹家―――

妹「そんな小さな町の一商人の事なんかさすがにネットじゃ出てきませんね」

<ピンポーン

妹「誰でしょう?」ポチ

男『俺だー、開けてくれ』

妹「兄さん?今さら何ですか?あ、今日買ってきた妖精さんのご紹介ですか」

男『・・・まあそんなものだな。』

妹「すみません、今調べ物で忙しいので明日でも・・・」

男「え?今がいいな」

977: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 01:11:21.71 ID:ZlJEsdAB0
妹「全く兄さんは・・・。前回買った時も私にすがってきましたよね」

男『そうだっけ』

妹「まぁ、どうしても私の力が必要だというなら行きますよ」

男『実は連れてきてる』

妹「へえ、従順じゃないですか。良いでしょう、見ますよ」

妹「今出るんで、待っててください」

男『はーい』

妹「はいどうも、出てきましたよ」

妹「・・・居ないじゃないですか?」

男「ちょっと、色々あって、隠れてる」

妹「はあ」

男「おーい、出てこいよー」

978: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 01:16:07.58 ID:ZlJEsdAB0
?「!」ダダダ

ドカーン!

妹「うぐう!」

妹「な、なんで私にタックルして・・・」

妖精E「えへへ・・・!」ギュウ

妹「ん?あれ?」

妖精D「お、お久しぶりですー」

妖精C「朝会ったばっかりだよ」

妖精A「ど、どんな言葉をかければいいのか・・・」

妹「?え?え・・・?」

男「買ってきた」

妹「え?」

男「買ってきた」

妹「・・・え?」ブワッ

979: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 01:26:10.64 ID:ZlJEsdAB0
妹「買い戻して・・・きたんですか・・・?」ポロポロ

男「いや、商人が勝手に売ってたんだ」

男「こいつらの事、何も考えてなかった」

妹「や、やっぱり・・・」

男「だから、この子らはやっぱり、家に住まわせてあげたい」

妹「兄さん・・・!」

男「いいかな・・・妖精さん・・・」

妖精A「はい!・・・はいっ!!」

妖精B「商人様に、感謝が伝えられないのは、残念ですけど・・・」

妖精E「そもそも、商人様には私たちの気持ちが伝わらないって分かった気がします」

妖精D「出来れば、少しでも感謝の気持ちを伝えたかったですけど・・・これじゃあ、無理でしょうしね・・・」

妖精D「やっぱり、ここがいいです!」

妖精C「うん、ここだいすきっ!」

妹「妖精さん・・・!」

980: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 01:32:47.63 ID:ZlJEsdAB0
妹「死ぬまで面倒みてあげますからねっ!!」

妖精A「あ、ありがとうございます!」

妖精D「あと何日生きるかは分かりませんけど・・・」

妖精C「そうなの!?」

男「それならなおさら大切にしてあげるからさ!」

男「よしっ!そうときまれば夕食だ!」

男「とびきりおいしい夕食を作ってあげよう!」

妖精B「ごはん・・・」

妖精E「ありがとうございます!」

男「おう!これからもよろしくな!」

妖精「はいっ!!」


―――――――――――――――――
おしまい。

989: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 02:01:27.52 ID:ZlJEsdAB0

良い機会なのでちょっと人物紹介①


・男
主人公。妖精さんたちの為を思い、商人のもとへ帰すことを提案。
妖精さんたちの良き父のような立ち位置。洋服店が苦手。ツッコむ事が多い。

・妹
元変態。今では妖精さんたちの良いお姉さん。妖精さんたちの為を思い、帰さないことを提案。
ボケもツッコミもこなすが、兄に対してはよくボケる。Eちゃんに懐かれている。

・友
変態。妖精を●●●の玩具に使っていたが、男を見習い、次はやさしく接してみるらしい。
だが、妖精さんたちと出会うきっかけとなり、また妖精さんたちを救うきっかけともなったキーパーソン。

・商人
妖精たちをうる商人。あからさまにクロそうな立ち位置だが、今のところシロ。限りなくグレーだがシロ。
一見さんに容赦が無く、ぼったくる。超ぼったくる。

990: ◆e2qiR6vDkY 2013/05/31(金) 02:14:37.84 ID:ZlJEsdAB0
良い機会なのでちょっと人物紹介②

・妖精A
ドジっ娘。だったのだが、ちゃんと物事を語れる子がDちゃんだけではきつかったので、だんだんとその属性は薄れた。
草の魔法が使えるらしいが、その魔法が役に立った事は作中まだない。
好きな色はピンク。男にルビーを貰った。真面目なDちゃんより不真面目で、元気なCちゃんよりおとなしい。

・妖精B
無口っ娘。台詞には『・・・』を多用する。特徴は黒髪ロング。妖精なのに。その気になれば大声で叫んだりもする。
静寂の魔法が使える。音を静かにするだけでなく、分子や光子の動きも静かにするなどで応用が利く。
好きな色は青。男にサファイアを貰った。元同じグループのEと特に仲がいい。

・妖精C
元気っ娘。セリフの一部がひらがなになる事がある。頭はそんなに良くないが、日常困るほどではない。
水の魔法が使える。男や妹の家の洗濯機やお風呂場はこの子のおかげでピッカピカだそう。
好きな色は黄色。男にトパーズを貰った。頭が良いDと良くつるむ。

・妖精D
真面目っ娘。勉強ができて、応用も利く大妖精サマ。妖精の知識の男との意思疎通は彼女がやれば完璧。
風の魔法が使える。その応用でワープ的なのまで使える始末。どんな応用だ!
好きな色は緑。男にエメラルドを貰った。多分男と一番話してる。AちゃんCちゃんとは特に仲がいいみたい。

・妖精E
ツンデレっ娘。だったのだが、今では妹にデレデレ。男に対してはまだ若干不安からかツンデレの気を見せる。
歌の魔法が使える。その応用でBと念話し、自身は死の危機から助け出された。
好きな色は不明。男に水晶を貰った。元同じグループのB、そして妹と仲がいい。