前回 道明寺歌鈴「藍色!」北条加蓮「思い出達」相葉夕美「お花っ」

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:06:37.36 ID:bfnoJ13u0
CD第8弾
橘ありす 片桐早苗 一ノ瀬志希 塩見周子 櫻井桃華
おめでとう!


相葉夕美「CDデビューのメンバーに私の名前がないんだけど!?」バーン

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引用元: 相葉夕美「CDデビューのメンバーに私の名前がないんだけど!?」 

 

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3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:08:09.89 ID:bfnoJ13u0
――事務所――

北条加蓮「…………」チラッ

高森藍子「…………」チラッ

道明寺歌鈴「あ、あの、私の名前も……なんでもないです、はい」

夕美「おかしいよね! 選挙で上位になったらCDデビューできるってモバP(以下「P」)さん言ってたんだけど!?」

夕美「いや別にそれの為だけに頑張ったんじゃないけどさぁ!」

加蓮「…………」

藍子「…………」

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:09:09.85 ID:bfnoJ13u0
歌鈴「あの、ドキュメンタリーアニメでボイスグループに入った片桐さんがいるなら、わた、私もっ……や、やっぱり分不相応ですよね、はい」

夕美「しかも周子ちゃんと志希ちゃんはいるのに!? 選挙上位組の2人もいるのに!? 私だけいないっておかしくないかな!?」

夕美「次にお待ちくださいってこと!?」

夕美「いいんだけど! でもなんだか納得いかないよ! ……も~~~~~!」

加蓮「…………」

藍子「…………」

夕美「……あ、あの、ちょっとは何か言ってほしいんだけど……?」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:10:10.67 ID:bfnoJ13u0
藍子「あの――」

加蓮「藍子」サッ

藍子「っ」

加蓮「…………」(首を横に振る)

夕美「???」

加蓮「…………」

夕美「ううっ、なんだかモヤモヤするっ! 大人のみんなってこういう時にお酒を飲んじゃうのかな?」

歌鈴「ええっ!? 夕美ちゃんって、まだ18歳で……!」

夕美「分かってる~~~!」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:11:10.69 ID:bfnoJ13u0
夕美「もうっ、こうなったらPさんに直談判だよ! Pさんはどこにいるのっ?」

加蓮「忙しそうに駆けずり回っているよ。今は営業の最中じゃないかな」

夕美「あ、加蓮ちゃん、私のことちゃんと見えてたんだ……無視されるからてっきり……」アハハ

夕美「とにかくっ! CDデビューのメンバーに私がいないの!」

夕美「ううっ、こうなったら事務所に立てこもってやる~! デビューさせろってメガホンで叫んでやる~!」

歌鈴「あの、それ、ドキュメンタリーアニメで同じこと……ううんっ、わた、私も参加します! あっ、でもそんなことしたらPさんにご迷惑が……えっと、えっと……ど、どうしよう……!」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:12:10.93 ID:bfnoJ13u0
夕美「一緒にやろうね歌鈴ちゃん! きっとPさんだって分かってくれるもんっ」

歌鈴「私が参加することは既に決定済みなんですか!? あ、あのっ、その、私、ドジだからきっと夕美ちゃんのご迷惑になりますから!」

夕美「後ろに立ってくれるだけでもいいよ!」

歌鈴「そんな~~~~っ!」

加蓮「…………」

藍子「…………」

夕美「……あの、加蓮ちゃん藍子ちゃん、そろそろ何か言ってほしいな? そりゃー2人にとっては人事(ひとごと)なんだろーけどさー、その、ちょっとくらいは、ね?」

夕美「あっ、一緒に抗議してくれるっていうなら大歓迎だよっ♪ 2人の言うことなら、Pさんもきっと聞いてくれるんじゃないかな」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:13:10.53 ID:bfnoJ13u0
加蓮「………………」スクッ

歌鈴「加蓮ちゃん……?」

加蓮「ハァ……」

加蓮「他人ごと、かぁ……ナメたこと言ってくれるなぁ」

夕美「へ」

加蓮「いやまあ私はいいよ? 所詮は藍子繋がりだし、そんなに話してないし、一緒にLIVEもしてないからね」

夕美「え、いやそんなつもりはないんだけどな……加蓮ちゃんも私の友達で――」

加蓮「でもさぁ……」チラッ

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:14:10.57 ID:bfnoJ13u0


藍子「………………」ゴゴゴゴゴ


歌鈴「藍子、ちゃん……?」

夕美「な、なんだか真っ赤っ赤なオーラが見えて……」

加蓮「夕美、ちょっと藍子をナメてるんじゃない? あのさ……言わないって決めてたんだけど、いいや……これ見てよ」(首元を空ける)

夕美「え……加蓮ちゃん、それどうしたの!?」

歌鈴「あ、アザができちゃってます……! まさか、だ、誰かに襲われ――」

加蓮「うん。襲われたよ。そこの藍子に」

藍子「…………」(無表情)

歌鈴「え」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:15:10.83 ID:bfnoJ13u0
加蓮「テレビでCDデビューの発表を聞いた時、たまたま藍子と一緒にいてさ。八つ当たりされちゃった」

藍子「…………謝らなくていいって言ったの、加蓮ちゃんですからね」

夕美「藍子ちゃん……うん、ごめんっ! ごめんなさい! そうだよねっ、私も藍子ちゃんのこと大好きだもん! 藍子ちゃんに何かあって、藍子ちゃんに他人ごとって言われたら私もムカってなっちゃうよ!」

歌鈴「あ……わ、私もです!」

加蓮「それに」

加蓮「それに、夕美がどう出るかと思って黙って見てたんだけどさ、まあ、色々言うのは分かるけど……挙句の果てにPさんに直談判?」

加蓮「……ま、それでもいいんだろうけど……夕美にはそうしてほしくないな、私は」

夕美「どういうこと……?」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:16:11.68 ID:bfnoJ13u0
藍子「あの……ここからは、私に言わせてください」ゴゴゴ

加蓮「ん?」

加蓮「ああ、どうぞ。私は正真正銘、他人ごとだもんね」

夕美「……あ、今ちょっと私ムカってきたかも。藍子ちゃんもこうだったんだねたぶん」

加蓮「ふふっ」

藍子「夕美さん。……私、あまり偉そうなこと言えませんけれど……今回のことは、ドンマイでした」

藍子「私も、Pさんに何か言いたいっていうのは、夕美さんと同じです。私だって……今、お腹の奥がすごく熱くて、体が動きたがってて……加蓮ちゃんがいなかったら、本当に何をしていたか分からないから……」ゴゴゴゴゴゴゴ

歌鈴「ひっ……」(夕美の後ろに隠れる)

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:17:11.78 ID:bfnoJ13u0
藍子「あっ、ご、ごめんなさい歌鈴ちゃん! その……こ、こんなこと、私も初めてですから!」

歌鈴「ぶるぶる……」ソー

藍子「ごほんっ。……でも、夕美さん」

藍子「私達は、アイドルです」

藍子「だから、Pさんに不満をぶつけちゃうなら、もっと違う方法にしませんか?」

夕美「違う……方法?」

藍子「Pさんに、後悔させちゃうんです。きっと、Pさんにもいろいろな事情があるでしょうけれど……夕美さんを選ばなくて失敗しちゃった、って思えるように」

藍子「そうしてもらう為には、夕美さんが“アイドル”を見せればいいかな、って思います」

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:18:11.48 ID:bfnoJ13u0
夕美「……アイドルを見せる」

藍子「ほら、前に、私とユニットがってお話をした時、ここでLIVEをしましたよね。本物のLIVEとぜんぜん変わらない、すごいLIVEを」

藍子「あれと同じことをしたら、Pさんも……考えなおすことは難しくても、きっと、何かを変えられる気がして」

藍子「私達、アイドルなんですから」

夕美「…………藍子ちゃん………………そっか。そうだよね。私、アイドルだよね」

加蓮「ふふっ。藍子ってば、なかなかエグいことを考えるねー。Pさんを後悔させたい、とかさ」

藍子「それは……か、加蓮ちゃんにつられちゃったのかも?」メソラシ

加蓮「こら、人をダシにするなっ」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:19:11.39 ID:bfnoJ13u0
夕美「ふふっ、ありがと藍子ちゃん。私、よくないことをしちゃうところだったっ」

藍子「い、いえ………………」

加蓮「……なんか、自分を抑えるのに精一杯って顔してるんだけど」

藍子「うぅ……加蓮ちゃん!」

加蓮「何」

藍子「その、私が、よ、よくないことを始めそうになったら……ふん縛って転がしておいてください!」

加蓮「ぷはっ! あはっ、え、何それ、あはははっ! 縛ってって……あははははははははっっ」

藍子「笑い事じゃなくて!」

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:20:11.58 ID:bfnoJ13u0
歌鈴「か、加蓮ちゃんにそんなことさせません! やるならその、私が……!」

加蓮「歌鈴まで……っっ! アンタはもっと他に言うことあるでしょーが! ってかアンタじゃ藍子に逃げられるのがオチでしょ!」

歌鈴「なっ。み、巫女さんはこう見えても力持ちなんです! いつも掃除や雑用で――」

藍子「なんならっ、加蓮ちゃんと歌鈴ちゃんの2人がかりでも……!」

加蓮「ひーっ、ひーっ、分かった、分かったからっ、やめて、真剣な顔で言うのやめてっ……!」

夕美「……」ポツーン

18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:21:11.50 ID:bfnoJ13u0
夕美「あの、えーっと、なんだか肩透かしになっちゃった気が……とりあえず、私はLIVEをすればいいのかな? この前みたいに」

加蓮「ふーっっ……え? うん、そうしたらいいんじゃないかな」

夕美「Pさん、すごく忙しそうだけど大丈夫?」

加蓮「アイドルの声も聞かないプロデューサーならこっちから願い下げだよ。そんな人じゃないでしょ、Pさんは」

夕美「そうだけどぉ……」

歌鈴「あの! じゃあ、私も一緒にLIVEさせてください!」

加蓮「お」

19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:22:11.78 ID:bfnoJ13u0
歌鈴「私は……その、Pさんに不満はないんですけど……でも、このまま引き下がったら、アイドルが廃っちゃいます!」

歌鈴「私だって、たまには……た、たまには……Pさんにっ、できるところを見せてあげたいんです!」

歌鈴「夕美さんや、藍子ちゃんと違って……私がCDデビューできないのは当たり前だ、なんて思っちゃうけど……」

歌鈴「でも、そんな自分も、もういい加減に、変えたいですから!」

夕美「歌鈴ちゃん……」

加蓮「……へぇ」

歌鈴「ぜーっ、ぜーっ、だから、お願いします! 夕美ちゃん!」

20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:23:11.95 ID:bfnoJ13u0
夕美「……もちろんオッケーだよ! むしろ、こっちからお願いしますって言うくらいかなっ」

歌鈴「じゃあ、一緒に、が、頑張りまじっ!(噛んだ……!)」

加蓮「あーもうまた肝心なところで……」

夕美「じゃあ早速、話しあおうっ。どんな感じにしよっか?」

歌鈴「まずは、衣装を選ぶところから――」

夕美「そうだねっ。Pさんに見せつけてやろっ」

<スタスタ
<スタスタ

(夕美・歌鈴が衣装室へと向かいました)

27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:47:48.58 ID:bfnoJ13u0
加蓮「はー……歌鈴があそこまで言うなんて。それこそ、ちょっとナメてたのかなぁ」

藍子「……………………」

加蓮「……ふん縛った方がいい?」

藍子「……もういっそ、首をこう、ずどっ、ってやって、眠らせてください。それか、睡眠薬」

加蓮「恐いこと言わないでよ……」

藍子「だって……それくらいっ、抑えきれなくて……!」

藍子「分かっているんです。Pさんにも、きっと何かの事情があったんだって。Pさんだって、悔しい思いをしてる筈だって」

加蓮「うん。Pさんも藍子も、優しいもんね」

28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:48:56.79 ID:bfnoJ13u0
藍子「なのに私っ……どうしても、納得いかないんです……!」

藍子「だって夕美さん、選挙で上位になった後も、あんなに頑張ってて! レッスンだってお仕事だって、いつもすごいって思うくらいだったのに!」

藍子「……おかしいじゃないですか! 頑張ったのに、頑張ってたのに…………!」

加蓮「……」

藍子「ひくっ……」グスッ

加蓮「……ん」ダキッ

藍子「うぅぅぅぅぅぅぅううううぅぅぅぅううう~~~~~!」

29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:49:56.97 ID:bfnoJ13u0
加蓮「…………夕美も幸せものだね。こんなにいい子に、こんなに想われて」

藍子「私、いい子なんかじゃないですよぉぉっ…………!」グスッ

加蓮「はいはい……」チラッ

<コッチハドウカナ?
<モウチョットハデニヤッチャッテモ...!

加蓮「…………」

加蓮「…………」ゴゴゴゴゴ

藍子「ひくっ……ぐすっ……あ、あれ、加蓮ちゃん? あの、震えて……ひっ!」

30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:50:57.10 ID:bfnoJ13u0
加蓮「え? あーごめん藍子ちょっと驚かせちゃった? いやー、その、ね? 改めて思ったら、そのー……」

加蓮「……………………お、お互いに殴りあって意識を吹っ飛ばすっていうのはどうかな!」

藍子「む、無理ですよそんなの!」

加蓮「それを強要したの藍子だよね!?」

藍子「お願いしただけですっ!」

加蓮「ほら、私、身体が弱いからさ。ちょっとやっただけでころっと」

藍子「できる訳ないです!」

31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:51:56.99 ID:bfnoJ13u0
加蓮「じゃあ一緒にPさんにゲフンゲフン」

藍子「か、加蓮ちゃんはほら、いつもクールで冷静に考えられる人だから! その、ほら!」

加蓮「ハァ? 私だってブチ切れる時はブチ切れるんだけど!」

藍子「加蓮ちゃんなら我慢できます! 我慢して、私を見張っててくださいよ!」

加蓮「馬鹿言わないでよそもそもどうして私がそんなこと――」

32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:52:57.27 ID:bfnoJ13u0



――後日 事務所――

P「おはようございま――」

藍子「…………!」ギロッ

加蓮「どーどー」

P「……え? 何だ……? 何で俺、いきなり藍子に睨まれてんの……? ってか恐い、恐いぞ藍子、お前そんな顔もできるんだな……」

加蓮「久しぶり、Pさん。忙しさもちょっとは落ち着いた?」

P「ああ。うちに関係ないデビューの話なのにこっちに雑用回すなっての、なんでこんな面倒なんだか……」

藍子「…………!」ギロッ

加蓮「はいはいどーどー」

33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:53:57.59 ID:bfnoJ13u0
P「……なぁ、加蓮。藍子が恐いんだけど」

加蓮「自分の心に聞いてみれば」

P「は……?」スタスタ

P「……って」チラッ

即席ステージ <マタアッタネ

P「…………なんか見覚えあるなぁ、これ」

加蓮「ご明察。じゃあPさん、はい。今回は観客席も用意してるんだよ」つパイプ椅子

34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:54:57.76 ID:bfnoJ13u0
P「お、おう。パイプ椅子か」

加蓮「何か文句でも?」

P「ねえけど……え、あの、もしかして加蓮、お前もなんか怒ってるのか?」

加蓮「…………自分の心に聞いてみれば」スタスタ

P「???」

35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:56:00.75 ID:bfnoJ13u0



夕美「あ、Pさんもう来たっ!?」

P「おう、おはよう夕――――ああ、うん、だよなぁ」

藍子「…………!」ギロッ

加蓮「ゆるふわゆるふわゆるふわ」

藍子「はっ。あ、ありがとうございます加蓮ちゃん」

加蓮「我ながら何だこの呪文……」

歌鈴「わ、私もっ……!」

P「歌鈴まで……」

36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:56:57.73 ID:bfnoJ13u0
夕美「Pさん。私と歌鈴ちゃん、Pさんに言いたいことがあるんだ」

P「ん?」

加蓮「…………だいたい察してる癖に」

P「…………まあ、なぁ……あれは、」

夕美「うん、分かってるよ。でも黙っているなんてイヤだった。そんな時、加蓮ちゃんと藍子ちゃんが背を押してくれたんだ」

P「加蓮と藍子が……?」


37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:57:57.86 ID:bfnoJ13u0
藍子「…………」ジロ

加蓮「藍子、そろそろ眼力を抑えなさいよ……」

歌鈴「ゆ、夕美さん! まずは私たちのLIVE、Pさんに見せちゃいましょう!」

夕美「そうしよっか。じゃあPさん、行くよっ。瞬きも禁止だからね!」

P「あ、ああ」

38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:58:58.15 ID:bfnoJ13u0



――LIVE終了後――

P「…………」←ひっくり返っている

夕美「まだまだ……! 次の曲は、」

加蓮「夕美、夕美ちょっとストップ。Pさんひっくり返ってるから」

夕美「え? あ、あれ? Pさん?」

P「あ、悪い……なんか、あまりにもあまりにすぎて、驚いて……」

P「夕美も歌鈴も、なんか叫ぶように歌ってきて……でもなんかが心に響いてきて……」

P「いや、もちろん2人のLIVEは全部チェックしてるけど……こんなに凄かったんだな、って改めて……」

歌鈴「よかったぁ……」ヘナヘナ

39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 21:59:58.14 ID:bfnoJ13u0
夕美「わ、歌鈴ちゃん。でもよかった。私の想い、Pさんにちょっとは伝わったかな?」

P「…………CDデビュー、の、ことだよな?」

夕美「うん。メンバーに私の名前がなくて……うーん、なんだろっ。がっかり? 違うなぁ……不満。ううん、えっと、そうっ、とにかくモヤっとして!」

夕美「そしたら加蓮ちゃんと藍子ちゃんが、アイドルを見せてやればいいって言ってくれてっ」

夕美「ねえ、Pさん」

夕美「ほんのちょっぴり、後悔してほしいな。私を、選ばなかったこと」

40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 22:00:58.27 ID:bfnoJ13u0
歌鈴「あ、私もです! その……夕美ちゃんより、無理なことだって知ってますけど、でも、ちょっとだけ……その、次は選んでほしいな、なんて……」

歌鈴「むむ、無理ならいいんです! その、選択肢に入れてくれるだけでもいいというか、覚えててくれるだけでいいというか……」

P「夕美……歌鈴……」

加蓮「……言い訳するなら今しかないよ、Pさん」

P「! ……………………いや、言い訳はしない」

P「今回のことは悪かった。本当に、悪かった!」ガバッ

41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 22:01:58.50 ID:bfnoJ13u0
夕美「…………」

歌鈴「…………」

P「それと……次のCD化の時には、絶対にいい報告を持ってくる。だから、その…………!」

夕美「うんっ。Pさん、期待してるね!」

歌鈴「私もっ。Pさんのこと、信じてますから!」

P「……うあぁ…………クソっ、絶対、絶対CDデビューまで連れてくからなっ……!」グスッ

42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 22:02:58.61 ID:bfnoJ13u0
<Pさん、私このお仕事がやってみたいなっ
<ら、LIVEバトル……! でもっ、今の私なら、きっとっ……!
<ちょっと待ってくれ。……あ、もしもし、こちらシンデレラプロダクション◯◯部署のPと言いまして、次の仕事を――え? 他にオファーをかけている? いえ、そう言わずにお話だけでも――


加蓮「……とりあえずは解決、なのかな?」

藍子「…………みたいですね」

加蓮「……張り手くらいなら許されると思うけど」

藍子「いえ、いいんです。あとは、夕美さんと歌鈴ちゃんのことですから」

加蓮「ふうん。そっか」

43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 22:03:58.72 ID:bfnoJ13u0
藍子「……………………」

加蓮「…………」

藍子「…………や、やっぱりその、もうちょっとだけ見張っておいていただけると、なんて……」アハハ

加蓮「はいはい、りょーかい」

44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/23(日) 22:04:58.84 ID:bfnoJ13u0


おしまい。

待つことは大好きです。それに今回は、桃華Pの皆様に、おめでとうと、心の底から言いたいです。