1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 16:57:02 ID:b0KMpp8.



アルミン『そう!現実には起こり得ないあんな事やこんな事を、物語のように自由に書き記すことができるんだ!』



ミカサ「アルミン、教えてくれてありがとう…これで私もエレンとあんな事やこんな事を…ぐふふ」

引用元: ミカサ「ショート・ストーリー?」 


 

 
2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 16:59:10 ID:b0KMpp8.



ミカサ「さて、何から書こう」


ミカサ「とりあえずエレンといちゃいちゃできれば何でもいい…」


ミカサ「でも、私には言語力がない…ので、あまり上手くは書けないと思うけど…頑張ろう」


ミカサ「まずは──」

3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 17:02:12 ID:b0KMpp8.





みかさ『えれん。おはよう』


えれん『おはよう』


みかさ『きょうは なにして あそぶ?』


えれん『そぎあい かなー』


みかさ『わたしも そぎあい すき。やろう』


えれん『わくわく』


みかさ『わくわく』

4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 17:03:05 ID:b0KMpp8.




ミカサ「……」


ミカサ「……」ケシケシ


ミカサ「……」



ミカサ「ここは図書室。何かの物語を参考にしてみよう」

5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 17:07:00 ID:b0KMpp8.





『むかしむかし あるところに二人のわかものがすんでおりました』


エレン『おれの名まえはエレン。今から山へ しばかりに行ってくる』


ミカサ『わたしの名まえはミカサ。今から川へ せんたくに行ってくる』




『ばしゃばしゃばしゃばしゃ』


『ミカサが川でせんたくをしていると 川上から大きな桃が どんぶらこっこどんぶらこっこ』



ミカサ『あら大きな桃さんだこと』


ミカサ『家にもってかえってエレンとたべましょう』

6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 17:08:56 ID:b0KMpp8.




ミカサ『エレンやエレン 大きな桃をとってきましたよ』


エレン『おやおや これだけ大きいと 切るのにも 一苦労しそうだね』


ミカサ『セイハッッ‼︎‼︎』グシャメキョゴリ


桃『』

7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 17:09:55 ID:b0KMpp8.






ミカサ「……」


ミカサ「……」ケシケシ


ミカサ「このくだりは一度やってみたかったけど…」


ミカサ「桃の中身が不憫なのでやめよう」



ミカサ「うーん、何かこうもっと王道的な…」


ミカサ「王道といえば…あっ」

8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 17:13:09 ID:b0KMpp8.





『むかしむかし 一人の女の子がいました』


『女の子はいつも、お姐さま達にいじめられています』


『そんなある日、お城で舞踏会を開催するとのお知らせが──』




ミカサ『お掃除がおわった』


ミカサ『今日はお城の舞踏会、エレン様のお嫁さんが決まる日。城の女を全員消せば、王妃の座は私のもの。』ルンルン


ミカサ『でも、そんな事をしなくても、エレン様は私を選んでくれるはず』ウンウン


ミカサ『どれを着ていこう。これかな?これかな?それともこr…』ビシッ

9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 17:14:24 ID:b0KMpp8.



サシャ『こら!貴女、召使いの身でお城に行けるとでも思っているんですか!』


サシャ『私は食べm…エレン様のお目に留まるため、お城に行くのです!召使いの貴女が隣にいたら、私の輝きが減じてしまいますわ!』


ミカサ《サシャお姐様、この家の長女。食べ物が大好きだけど、根はいい人。》


ミカサ『あなたが興味あるのはお城の食べ物だけじゃないんですか』


サシャ『ギクーッ!』

10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 17:15:30 ID:b0KMpp8.




クリスタ『ミカサさん!お姐様に向かってその様な事を申してはなりません!』


クリスタ『罰として、リビングのピアノの掃除を命じます!』


クリスタ『でも、私達は家の外だし…掃除をさぼってピアノを弾いたりお菓子を食べたりしても…私の知ったことじゃありません!』ニコ



ミカサ《クリスタお姐様、私の憧れ。この人に言われたのなら仕方ない。家にいよう…》


ミカサ『はい、わかりました…』グスッ


クリスタ『ごめんね…』

11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 17:16:51 ID:b0KMpp8.




ジャン子『ミ~カ~サ~!いいじゃねえか、一緒に連れてっても!そんで俺と、一緒に踊ろうぜぇ?!』


ミカサ《ジャン子、馬面。他の二人はそこそこ可愛いのに、何故かこいつだけ馬面。》


ミカサ『あ、あの…私はお姐様方に家に残るよう、言われてますので』


ジャン子『いいじゃね~かよぉ!な、サシャ?クリスタ?』

12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 17:18:09 ID:b0KMpp8.



サシャ『ジャン子さんが言うのなら…仕方ありませんね!私と一緒に、お城の食べ物全制覇しましょう!』


ミカサ『やっぱり食べ物メインじゃないですか』


サシャ『しまったぁぁぁ!!』


クリスタ『サシャったら…でもミカサ、良かったね!お洒落して行かなくちゃね!』


ジャン子『うふふ、私はエレン様よりもミカサに興味が…なーんてね!嘘、嘘!』


サシャ『ほら、馬車が家の前で待っています!急ぎますよ、皆さん!』



ミカサ《これが、この家の日常。なんだかんだ言ってとても優しい、三人のお姐様のことが、私は大好きです。》



『こうして四人の麗嬢達は、仲良く夜のお城へと向かっていったのでした…』

13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 17:21:04 ID:b0KMpp8.




ミカサ「……」


ミカサ「あれ?」


ミカサ「何か違うような…まあいいか」


ミカサ「……」



ミカサ「よくないよ!」ボソッ


ミカサ「魔法使い登場してないし、エレンいないし、ジャン子って誰だよ!気持ち悪いよ!」ボソボソッ


ミカサ「……」


ミカサ「今のは確か…ツッコミ。アルミンがやっていた。」


ミカサ「ジャン子を想像したらあまりにも気持ち悪かったのでつい…」

14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/08/31(月) 17:24:05 ID:b0KMpp8.




ミカサ「……」



カチ コチ カチ コチ……



ミカサ「今は、3時。エレンとアルミンが街から帰ってくるまで、まだ時間がある。」


ミカサ「晴れの日の昼下がり、誰もいない図書室で一人、西日に当たりながら空想にふけるというのも…」








ミカサ「結構楽しい」




─────END

21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 21:19:44 ID:bkhzVYfE





ザァァァァ……






ミカサ「……」ペラッ


アニ「…」


ミカサ「……」ペラッ


ミカサ「…フフッ」




アニ「…」

22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 21:21:05 ID:bkhzVYfE



アニ「ねぇ」


ミカサ「何」ペラッ


アニ「それ。なんの本?」


ミカサ「『ジャックと豆の木』」


ミカサ「撒いた魔法の豆がとても大きな木になって…それを登って冒険する話。」



アニ「ふーん」ウズ

23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 21:23:26 ID:bkhzVYfE





アニ「…あのさ、途中からでいいから…一緒に読みたいなー、なんて」


ミカサ「えーやだ」


アニ「やだってアンタねぇ…」



アニ「雨で訓練休みだし、ミーナたちはお菓子作ってるし。アンタはアンタで朝からずっとそれ読んでるし…」


アニ「他にやる事ないんだよ。ほら、ベッドもっとそっちつめてよ」ギシッ


ミカサ「貴方はサンドバッグ相手に自主練でもしてればいい…」ペラッ



アニ「くっ…」

24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 21:25:02 ID:bkhzVYfE





アニ「私たち、友達じゃ…ないのかい?」


ミカサ「っ、それは…」



ライナー『友達ってのはな!突き合ったり  り合ったりできる奴の事を言うんだぜぇ!』ウホッ



ミカサ「……友達じゃ、ない」


アニ「!…そうかい」



アニ「散歩、してくる」ガチャ バタン




ミカサ「あ…」

25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 21:26:41 ID:bkhzVYfE




ミカサ「どうしよう。アニ、すごく悲しそうな目をしてた」


ミカサ「きっとアニは私の事を友達だと思ってくれていたのに…私はなんて酷いことを!」


ミカサ「でも貴方は…私とは突き合ったり  り合ったりできる仲だと思っていたの?」







アニ「全く、傷つくよ。少なくともミカサ、私はアンタを友達、仲間…みたいなものだと」


アニ「そう思っていたよ」



アニ「でも、巨人が人間と友達になろうなんて…考えてみれば馬鹿な話だね」



アニ「私は独り…独りのままでいいんだ」

26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 21:42:38 ID:bkhzVYfE


テクテク


アニ「…歩いてたら知らない所に来たみたいだね。ここは…図書室か」


シーン



アニ「誰もいないね……ん?」



アニ「なんだこれ…『訓練生の、訓練生による、訓練生のためのSS講座』」


アニ「『著:アルミン・アルレルト』」


アニ「…何やってんだアイツは」ペラッ

27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 21:44:50 ID:bkhzVYfE




アルミン『現実には起こり得ないあんな事やこんな事を、物語のように自由に書き記すことができるんだ!』




アルミン『─そう、SSならね!』









アニ「ショート・ストーリー?」

28: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 21:47:16 ID:bkhzVYfE
ミカサ「ショート・ストーリー?」


~エピソード・アニ~

30: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:40:18 ID:bkhzVYfE






アニ「現実には起こり得ない、あんな事やこんな事…フン、馬鹿馬鹿しいね」ワクワク


アニ「で、でも実は少し興味あったり…」キラキラ



アニ「ま、まあちょっとだけ。文才なんて皆無だし、どうせ飽きてすぐやめるし!」



アニ「えっと、まずは──」

31: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:41:33 ID:bkhzVYfE






あに『えれん すき』


みかさ『えれん だいすき』


あに『わたしのほうが すきだもん』


みかさ『わたしと えれんは かぞく』


あに『むむむ』


みかさ『むむむ』


えれん『おれは ふたりとも だいすきだぜ』


あにみかさ『えれん!!』

32: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:42:50 ID:bkhzVYfE





アニ「……」


アニ「……」ケシケシ


アニ「……」




アニ「助けてアルミン!」ペラッ



アルミン『初心者の人は、好きな物語を参考にしてみてね!』




アニ「好きな物語か…」

33: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:44:04 ID:bkhzVYfE







『時は西暦3000年。大地は裂け、海は割れ、生命の息吹など微塵も感じられない地獄のようなこの世界で…天界と冥界それぞれの勢力は、日夜終わることの無い闘いを繰り広げていた──』




『しゅたしゅたっ』


『ごごごごご』


『ざっざっざっ』





アニ『我は冥界より参った黒神龍の遣い、アニ・レオンハート!!』


ミカサ『我の名はミカサ・アッカーマン!天界より降りし太陽龍の遣い!!』

34: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:45:06 ID:bkhzVYfE



アニ『永年に渡る戦いの決着、今こそつけようぞ!』


ミカサ『それではいざ尋常にッ…』



アニ・ミカサ『 勝 負 ! !』




『ぴしゅんぴしゅん』


『ずがががが』







『これは、戦乱の世に生を受け、残酷な世界の中を懸命に生きる少女たちの物語。彼女らが闘いの輪廻から抜け出せる日は、果たして来るのだろうか…』

35: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:48:13 ID:bkhzVYfE





アニ「……」


アニ「……」ビリィッ


アニ「…私の文才は巨人並か」ポイ



アニ「そもそもこんな話、私知らない…」ペラ

36: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:48:58 ID:bkhzVYfE



アルミン『──君が望むのは、どんな世界だい?』


アニ「私が望む世界…」





アニ「このまま、ずっとこのまま…あいつらの隣にいれる世界──」




ガチャ



アニ「!?」ビクッ

37: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:49:59 ID:bkhzVYfE





ユミル「おーいたいた」


クリスタ「アニ、私たち皆でパンケーキ作ってたの!完成したから食べに来ない?」


サシャ「すっっごいおいしいんですよ!!」


ミーナ「男子達も待ってるから、早く早く!」




アニ「あ、アンタ達…」

38: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:52:08 ID:bkhzVYfE




アニ「…うん。行く」



サシャ「あれれ?なんかアニ、今日はやけに素直ですね」


ミーナ「いつもならめんどくさっ、とか言いそうなのにねえ」ニヤニヤ


クリスタ「ちょっと、二人とも!いじわる言わないの!」


アニ「ほっときな…ほら、行くよ」スタスタ




アニ(友達、か…)

39: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:53:03 ID:bkhzVYfE





ユミル「ん?」


アニ『我は冥界より参った黒神龍の遣い、アニ・レオンハート!!』




ユミル「…んんん?」

40: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:56:06 ID:bkhzVYfE





─────────



──────



───

41: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:57:38 ID:bkhzVYfE







夜 ベットの上




デンキケスヨー
パチッ

42: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:58:34 ID:bkhzVYfE





アニ(はぁ…ったく今日は無駄に疲れたよ)


アニ(あの後、みんなで食べたパンケーキはとても美味しかったけど…)


アニ(いきなりサシャとコニーが私のSSを朗読し始めた時は心臓が止まるかと思った)




コニー『俺は黒神龍の遣いだ!!』ビシッ


サシャ『私は太陽龍の遣いです!!』ビシィ


アニ『…』プルプル


ベルトルト『ぼ、僕はアニのSSいいと思うな』


ユミル『ダッハハハハハ腹いてぇ!!』バンバン

43: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 22:59:47 ID:bkhzVYfE




アニ(とりあえずユミルは明日の対人格闘でぶちのめそう)ウン


アニ(でも…それなりに楽しかったし、やっぱり許してあげても…)


アニ(嘘。許さん)






スッ



アニ「!」

44: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 23:01:45 ID:bkhzVYfE




アニ「『ジャックと豆の木』…ミカサかい?」



ミカサ「うん。貸してあげる」


アニ「……」




ミカサ「…その、今日はあんなこと言ってごめんなさい」

45: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 23:02:59 ID:bkhzVYfE




アニ「あぁ…別に。気にしてないよ」


ミカサ「私、今まで友達とかいなかったから何て言っていいかわからなくて」


アニ(エレンとアルミンは家族だもんね)

アニ「…私だって同じようなもんだよ」




アニ「だからまあ、友達じゃないってきっぱり言われた時は…少しだけ、傷付いたかな…」


ミカサ「っ!…」

46: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 23:04:13 ID:bkhzVYfE




ミカサ「えっとじゃあ…貴方は、私とならその、友達らしい事をできると、そう思っていたの?」

ミカサ(突き合ったり  り合ったりとか)


アニ(…?街に遊びに行ったりってこと?楽しそうだね)

アニ「まあそうだけど」


ミカサ「そ、そう。」


ミカサ(これは覚悟を決めなければ)

47: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 23:05:21 ID:bkhzVYfE






ミカサ「貴方は、私の初めての友達。慣れない所もあるかも知れないけど、優しくしてほしい」


アニ「!…いいのかい?」


ミカサ「ええ。私達は、友達。」


アニ「!!」




ミカサ「これから、よろしくね」ニコッ



アニ「…うん!うんっ!」

48: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 23:06:21 ID:bkhzVYfE





ミカサ「それじゃあさっそく」


アニ「うん?」






ミカサ「ルパンダイブッッ!!」バッ






エッ チョット ナニシテンノ!!
ワタシタチハ トモダチ
チチクリアッタリ デキル
ナニソノルール!!

49: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 23:15:27 ID:bkhzVYfE





サシャ「わーアニの    大きいですねぇ」


クリスタ「ユミル~やろうよ~」ユサユサ


ミーナ「いいなー友達っていいな~私もほしいな~」


ユミル「…」

50: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/02(水) 23:17:31 ID:bkhzVYfE







ユミル「私達、全員友達だろ?」



皆「!!?」




ユミル「え?…あれ?」






ルパンダイブッ!!
オイ ヤメロ! ヤメロー!!




────END