1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 00:55:25 ID:3Vp9f2LI
男「げっ、バレたか」
後輩「あったものがなくなってたらバレるに決まってます!」
男「すまん、今日昼飯食えなくて我慢できなかったんだ。悪かった」
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2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 00:57:37 ID:3Vp9f2LI
後輩「しかも3つ全部食べちゃったんですか……呆れた食欲です」
男「え?俺が食べなきゃ後輩が3つ食ってたんじゃ……」
後輩「なんですか?」ギロ
男「いえ、なんでもないです……」
3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:00:20 ID:YO9cegGI
後輩「もう……」
男「同じの買って返すからさ、この通り」
後輩「……先輩、このあと予定ありますか?」
男「え?いやないけど」
後輩「じゃあ駅前のデパート行きましょう。あそこならミスド入ってますから」
男「今から!?」
4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:04:07 ID:R8zIZk.c
後輩「予定ないって言ったじゃないですか」
男「確かにそうなんだけどほら、俺も後輩も部活終わった後だしゆっくり休みたいかなーなんて……」
後輩「私が『今日』食べるのを楽しみにしていたドーナツを3つとも食べておきながら、お返しは明日にするんですか?予定もないのに」
男「うっ……わかったよ」
後輩「はい、じゃあ早く行きましょう。さあさあ」グイグイ
5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:06:03 ID:R8zIZk.c
デパート内
男「で、どこにあったっけ?俺はあんまり来た事ないからわからん」
後輩「2階ですよ。エスカレーター乗って行きましょう」
男「ああ」
6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:08:58 ID:RF42Xuwk
男「……あ」
後輩「どうしました?早く行きましょうよ」
男「……いやー教科書持ってきたっけなー、ちょっと鞄確認するから先行っててくれ」
後輩「?わかりました」ウィーン
男 ニヤ
7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:11:08 ID:RF42Xuwk
男(ふっ、下に俺がいるのになんの疑いもなくエスカレーターに乗るとは無防備な後輩め!)
男(この位置ならパンツ見放題……)チラ
男(おお!ピンク!)
8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:13:59 ID:RF42Xuwk
男「あれー?忘れてきたかなー?困ったなー」チラチラ
男(後輩が微妙に動くたびに皺がよって……絶景かな絶景かな)
後輩(そういえば先輩、教科書持って帰るような真面目な人だっけ?)
後輩「先ぱ……え?」
男「あ……」
9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:16:48 ID:5ypV2F7o
後輩「…………」
男「…………」
後輩「……教科書、見つかりました?」
男「い、いやー見つからなかったっていうか元々持って帰る習慣なかったっていうかここから逃げたいっていうか……」
後輩「……とにかく、早く上がって来てください……早く」
男「は、はい……」ガタガタ
11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:20:48 ID:NFXWw8lA
男「た、ただいま御前に……」ガタガタ
後輩「……先輩?警備員さんと警察とどっちがいいですか?」
男「ど、どちらも勘弁してもらえると……」ブルブル
後輩「……私、急にドーナツじゃなくてパフェが食べたくなりました。一階のレストランの一番高いの」
男「奢ります!奢らせてください!」
12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:25:12 ID:0WH4Wbk6
レストラン内
男「あああ……俺のなけなしの小遣いが……」
後輩「自業自得です。言っておきますけど、次はこんなのじゃ許してあげませんよ」モグモグ
男「はい……」
後輩「ドーナツを盗み食いするは人のスカートの中を覗き見るは本当にどうしょうもない先輩ですね」
男「すみませんでした……」
13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:29:22 ID:uua4GOGQ
後輩「どこかのネズミさんに食べられない溜めにも、やっぱり男女で1つずつ部室が欲しいですね」
男「ネズミって……まあそれはともかく、無理だろうな。俺とお前しかいないんだし」
後輩「道着に着替えるのも交代でしかできませんし、不便なんですけどね……」
後輩(先輩と二人きりなのは嬉しいですけど……)
14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:32:14 ID:sRyDPhho
男「格闘技やりたいって生徒、もっといてもおかしくないと思うんだけどなぁ」
後輩「新学期の時にもっと勧誘したほうがよかったですかね……貼り紙とかも」
男「それもだけど、部活動紹介の時の後輩にも責任はあると思う」
後輩「な、なんでですか?」
15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:34:39 ID:sRyDPhho
男「俺の事手加減なしでボコボコにするんだもん。あれじゃ怖がられたりするよ」
後輩「それは先輩が本気で来るからじゃないですか!」
男「な、なんのことかなー」
16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:40:03 ID:Ne.RfPrM
後輩「私は新入生の前だからほどほどにしようと思ってたのに先輩が本気でかかってきたんです!」
男「い、いやいやいや、いくら普段勝てないからって後輩が手加減するだろう事を見越してこっちは本気を出してたまには負かしてやろうなんて、そんな卑怯かつみみっちい事を俺が……」
後輩 ジトー
男「……ごめんなさい、出来心だったんです……」
後輩「……店員さん、プレミアムホットケーキ追加でお願いします」
店員「かしこまりましたー」
男「あああ、また高いのを……」
17 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:42:37 ID:Ne.RfPrM
後輩「ふう、ごちそうさまでした」
男「満足したか?」
後輩「……はい?」ニコリ
男「……償いにはなったでしょうか?」
後輩「ふふ、満足ですよ」
18 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:45:14 ID:Ne.RfPrM
後輩「じゃあ次に行きましょうか」
男「次ってなんだよ?これ以上絞りとられたら俺は明日の学食も食えないぞ」
後輩「もう、違いますよ。せっかく来たんだから色々見ていきたいんです」
男「まあそれならいいか」
19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:49:18 ID:wY/SZMKw
後輩「んー、まだ新刊は出てないですね……」
男「難しいの読むんだな」
後輩「普通の小説ですよ」
男「そうか?俺は漫画しか読まないからどうも活字って難しい感じがな」
後輩「よければ今度なにか一冊貸しましょうか?」
男「んー、そうだな。たまにはいいかも」
後輩「はい、じゃあ選んでおきますね」
20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:53:28 ID:RugWzD7s
後輩「んー、たまには帽子もいいかもしれませんね。この服とあうかも」
男「後輩はこっちがいいんじゃないか?サイズ的に」
後輩「む、そのちっちゃい子に毎日投げられてるのは誰ですか?」
男「う……それ以上は言わないでくれ。生意気にも俺にも自尊心ってのがあるんだ……」
21 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 01:57:05 ID:uKQExGOQ
男「もう大体まわったんじゃないか?」
後輩「そうですね……あ」
男「ん?どうした?」
後輩「いえ、なにも……」
後輩(ブラきつくなってきたから下着見たかったけど……さすがに先輩もいるし)
男「それじゃ、帰るか」
後輩「はい」
22 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:02:09 ID:3Vp9f2LI
男「じゃあ、また明日な」
後輩「はい。すみません、送ってもらっちゃって……」
男「あはは、後輩ならガラの悪い男達20人に絡まれても心配ないと思うけど、一応な」
後輩「む……そういうの、一言余計って言うんですよ」
男「ごめんごめん、じゃあまた」
後輩「はい、さよならです」
23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:08:46 ID:Ne.RfPrM
後輩家
後輩「ふう、いいお湯だった」
後輩(先輩が卒業しちゃうまで、あとたった数ヶ月……)
後輩(先輩に会えなくなるのやだな……私の誕生日がもっと早かったらよかったのに)
後輩「……髪かわかさなきゃ」
24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:11:52 ID:VMmqw3qs
男家
妹「兄貴ー、ご飯だって……何してるの?掃除?」
男「いや、ちょっと漫画あさってて」ガサゴソ
妹「古本屋にでも売るの?」
男「ちょっと知り合いにおすすめしようかと」ガサゴソ
妹「ふーん」
25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:15:47 ID:mPwSRyQY
翌日
キーンコーンカーンコーン
男「よし、部活行くか」
男友「いいなーお前、あのかわいい子と二人きりの部活だろ?」
男「なんならお前も来るか?」
男友「……いや、いい。痛いのは嫌いだ」
26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:19:45 ID:t8dOVNbI
後輩友「ねえ、これからカラオケ行かない?」
後輩「ごめんね、部活あるから……」
後輩友「ふーん、頑張るねえ」
後輩「それはまあ……小さい頃からやってたし」
後輩友「それもだけど、あの先輩のこと」
後輩「あ、そ、そっち……///?」
27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:24:50 ID:LSqhAx2k
後輩友「アンタならもっとかっこいい人でもいけると思うけどなー」
後輩「そ、そんな事ないよ。それに、先輩もとってもいい人だよ」
後輩友「そうなの?」
後輩「優しいし、まっすぐだし」
後輩(ちょっと調子が良くて変態だけど……)
後輩友「はいはいごちそうさま。がんばってね」
後輩「う、うん……じゃあまたね」
28 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:27:21 ID:LSqhAx2k
部室
男「よし、準備完了」
後輩「先ぱーい、開けていいですかー?」コンコン
男「おう、ちょうど着替えたとこだからいいぞ」
後輩「はーい」ガチャ
29 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:30:21 ID:lFT7v8w6
後輩「あ、これ昨日言ってたおすすめの小説です」スッ
男「お、サンキュー。じゃあ俺からはこれ」スッ
後輩「え?漫画ですか?」
男「俺からもおすすめを貸そうかなって。とりあえず読んでみて、続き読みたくなったらまた持ってくるから言ってくれ」
後輩「はい、ありがとうございます!」
30 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:32:15 ID:lFT7v8w6
男「じゃあ先に道場行ってるな」
後輩「はい、私も着替えたら行きますね」
男「ん、待ってるぞ」ガチャ
32 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:36:39 ID:vFARggdo
男「くくく、ここまでは予定通りだ」
男(実は後輩が来る前に部室の窓を少しだけ開けておいたのだ!)
男(つまりその隙間からカーテンをちょっとずらすと……)
後輩「早く着替えないと……」
男(おお!いいぞ思ってたよりよく見える!)
33 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:40:40 ID:UQAZEzQg
後輩 プチプチ
スル、パサ
男(うおおおおお!!上も下も脱いでから着替える派か!いいぞいいぞ!)
男(うん、その純白の下着もすごくいい……きちんと上下揃えてるのもいい)
男(ていうか小柄なのに出てるとこは出てるな……まさに理想だ)
34 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:42:49 ID:UQAZEzQg
後輩(やっぱりちょっときついな……)ムニ
男(や、やわらかそう……)カタン
後輩「ん?」
男「あっ!や、やば……」
後輩「なっ、なっ、なにしてるんですかぁー!」
35 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:45:23 ID:UQAZEzQg
男「ち、違うんだ!これは偶然……」
後輩「いいから早くどっか行ってください!」ブン!
男「おわっ!!す、すみませんでしたぁー!」ダダダ
37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:48:30 ID:8a67Z2Dg
道場
男(やばい……やばいやばい……)
男(昨日の今日で……しかも今回は下着姿だ……一体何をされるか)
男(最悪、今日が俺の命日に……)
ガラッ
後輩「…………」
男「あ……」
38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:52:18 ID:R8zIZk.c
男「あ、あの後輩さん?先ほどの事はですね……」
後輩「……いいから早く始めましょう。ここ寒いですし、早く体動かさないと」
男「え?ああ、うん……」
男(あれ?ひょっとしてお咎めなし?無罪放免?実はまんざらじゃなかったり?)
後輩「先輩」
男「えっ?なんだ?」
後輩「覚悟、してくださいね?」ニッコリ
男 ガタガタガタガタガタガタ
39 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:55:14 ID:vFARggdo
後輩「はっ!」ブン!
男「うおっ!?」
後輩「ふん!」ドゴ!
男「ぐほっ!?」
後輩「やああっ!」
男「ちょ、ま、い、息がげふっ!」
40 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 02:58:32 ID:EOjtDPgY
男「くっ、おお……」ジタバタ
後輩「ふふ、無駄ですよ。先輩じゃこの型から抜けられません」ギリギリ…
男「いででででで!腕外れる外れる!」ムニムニ
男(あ、でも背中にやわらかい感触が……)
42 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:01:43 ID:NJOL5cfw
男「ぐう……おおお……」ムニムニ
後輩「む?何してるんですか。そんな仰け反りかたしても抜けられるわけが……」
後輩「っ///!?」ピクン
男「おおお……」
後輩「っ///!このっ!」ブン!
男「ぐはっ!?」ドサッ!
43 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:05:11 ID:Ne.RfPrM
後輩「ふっ!」ノシッ
男「ぐっ!?」
後輩「ふふ……ふふふふふ、先輩……ぜんっぜん反省してないみたいですね?」
男「くっ!な、なんだこれ!?」
後輩「ふふ、足だけで相手を動けなくできるんですよ?それなりに難しいですけど……先輩が嫌らしい事に夢中で隙だらけでしたから」
44 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:09:29 ID:O0yw4ao6
後輩「先輩のような変態さんは痛みでは懲りないとわかったので……他の策をとらせてもらいます」
男「な、何をする気だふひゃあっ!?」
後輩「こちょこちょこちょこちょ」コチョコチョコチョコチョ
男「あっ!あはははははははは!やめえへはははははは!」ジタバタ
45 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:13:33 ID:CsosaqsQ
後輩「あれ?先輩ひょっとしてわき腹弱いですか?」ニヤ
男「あっはははははは!ちょ、やめ!こんな技ない!やめっははははは!」
後輩「ふむ、サボらずにきちんとお腹も鍛えてますね……揉みほぐしちゃいます」グニグニ
男「うひゃあぁあ!?そこダメだ!もう許して!あっはっはっはっはっは!」ジタバタ
46 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:18:12 ID:uKQExGOQ
後輩「やめてほしいですか?」コチョコチョ
男「あっはははは!うん!うん!あはははははははは!」コクコク
後輩「じゃあ、私に、きちんと、謝ってください」グニグニ
男「ひやぁあっはははははは!ごめんなさあぁあい!あはははは!もう二度としないから!あはははは!あーっはっはっはっはっは!」
後輩「笑いながら謝るなんてひどいです。ちゃんとできるまでやめてあげません」コチョコチョ
男「そっ、そんなっ!くひっ!?そんなばかなっはは!あーっはっはっはっはっは!ひぎぃいい!」
47 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:21:47 ID:dYL.4Q6g
30分後
男「は……ぐう……」ピクッピクッ
後輩「つんつん」ツンツン
男「ふうう……う」ピクッ
後輩「……反省しました?」
男 コク…コク…
後輩「じゃあ許してあげます」
男「ふ、ぐう……」コク…
48 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:25:26 ID:4bjgmpGg
男「はあ……ようやく回復した」
後輩「さすが体力はありますね」
男「いや、ほんとごめん。今回の罰で思い知った」ペコ
後輩「も、もう謝るのはいいですよ。こっちもけっこうやっちゃいましたし」
男「そうか?」
後輩「で、でも次やったら3時間ですからね?」
男「はひ……」ガタガタブルブル
49 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:28:55 ID:EOjtDPgY
後輩「あんまり稽古できませんでしたけど、今日はもう暗いから帰りましょうか?」
男「ああ、そうするか」
後輩「…………」ジー
男「ん?」
後輩「む……」ジー
男「……送ってこうか?」
後輩「はい!」ニコ
50 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:32:58 ID:8a67Z2Dg
翌日
後輩「先輩先輩!これ見てください!」
男「なんだこのチラシ?ケーキバイキング?」
後輩「そのお店、美味しいって有名なんですよ!」
男「へー、行くのか?」
後輩「それが、その……」
男「ん?ああ、カップル限定か」
51 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:37:12 ID:NJOL5cfw
後輩「はい……先輩、一緒に行ってくれませんか?」
男「あはは、お前かわいいのになんでか彼氏できないもんなー」
後輩「むっ」グニイッ
男「ふひゃあっ!?な、なんだよ!?」
後輩「なんでもないです!それよりOKなんですかそうじゃないんですか!?」
男「なんでもないってなんだよ……まあその日暇だし、いいぞ」
後輩「やった!楽しみにしてますね!」
52 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:41:58 ID:6.1fzXmE
日曜日
後輩「せんぱーい!ここです!」
男「おー後輩」
後輩「えへへ、楽しみですね!」
男「そうだな、折れも甘いものけっこう好きだし」
後輩「私、お昼御飯ぬいてきちゃいました!」
男「それはすごい気合いの入れようだな……」
53 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:46:03 ID:3Vp9f2LI
後輩「えへへー、どれも美味しそうですよー」
男「すごい量とってきたな……ん?」
後輩「どうしました?」
男「いやほら、フォーク1つしかないからさ、もらってくる」
後輩「もう、先輩、それは外のテーブルでも同じですよ」
男「え?カップル限定なのに?」
54 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:47:35 ID:3Vp9f2LI
後輩「カップル限定だから、です。いいから席についてください」
男「どういうことだ?」
後輩「こういう事です。はい、あーんしてください」
男「え!?」
55 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:51:36 ID:wB5PfVFM
男「そういう事だったのか!?」
後輩「そうですよ、向こうのテーブルの人達もしてるじゃないですか。はい、あーんです、あーん」
男「いや、それはさすがに恥ずかしあーん」パク
後輩「どうですか?美味しいですか?」
男「ああ、これはうまいわ」モグモグ
男(くっ、手をコチョコチョと動かされただけでびびってしまうとは情けない……)
56 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:54:23 ID:mPwSRyQY
男(くそ、やり返したれ)
男「ほら、あーん」
後輩「あーん」パク
男「なぜ恥ずかしがらない!?」
後輩「ん、先輩に食べさせてもらうと余計美味しいです///」
57 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:56:50 ID:mPwSRyQY
後輩「ふう、お腹いっぱいです」
男「けっこう食べたなぁ」
後輩「いいんですよ、この日の為に甘いもの抑えてきたんですから」
男「そっか……え?あれ?」
58 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 03:59:26 ID:mPwSRyQY
後輩「じゃあそろそろ帰りましょうか?」
男「そうだな……あ、ちょっと待っててくれ」
後輩「?はい」
男「すぐ戻るから」スタスタ
後輩「?」
59 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:06:38 ID:dYL.4Q6g
男「お待たせー」
後輩「何か買ったんですか?」
男「うん、まあちょっと……ごめんな待たせて。大丈夫だった?」
後輩「なんかアクセサリーじゃらじゃらつけたお兄さん達に声かけられましたけど……」
男「けど?」
後輩「あんまりしつこい上に強引に手をとられたので腕が外れる寸前まで関節きめたら揃って逃げ出しました」
男「今回は外される前に逃げただけ利口なやつらだったな。じゃあ行くか」
後輩「はい」
60 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:09:54 ID:wY/SZMKw
後輩「だいぶ寒くなってきましたねー」
男「そうだな……あ、自販機であったかいのでも買って休憩しないか?公園あるし」
後輩「え?いいですけど……」
後輩(いつもそんな事しないのになんで?)
男「じゃベンチにでも座るか」
後輩「は、はい」
61 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:12:56 ID:vFARggdo
後輩「ふう、あったかいですね」
男「おしるこかー、いい加減太らないか?」
後輩「う、いいんですよ、そのぶん動いてるんですから」
男「ふーん。あ、コーヒーなくなった」
後輩「あ、私もおしるこ終わりです」
62 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:17:59 ID:O0yw4ao6
男「よし、じゃあちょっとゲームでもするか」
後輩「ゲームですか?」
男「うん。ほら、後輩の後ろにゴミ入れあるだろ?」
後輩「はい」
男「あそこにおしるこの缶とコーヒーの缶2つとも投げて入れられたら後輩の勝ち。2つとも失敗したら俺の勝ち。1つしか入らなかったら引き分け」
後輩「いいんですか?私コントロールいいですよー?」
男「それは楽しみだな。ほら、後ろ向いてよく狙え」
後輩「はい!」
63 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:19:16 ID:imJ4/aoo
支援
64 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:21:10 ID:S2A5UHlE
後輩「んー……えい!」
カランカラン!
後輩「やった!入りましたよ!」
男「これで少なくとも後輩の負けはなくなったな。ほらもう1つ」スッ
後輩「はい、んー……えい!」
カランカラン!
後輩「先輩2つとも入りましたよ!」クル
男「ほい」ポスン
後輩「えっ?」
65 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:24:35 ID:o6GbVrx.
後輩「これ……帽子……ですか?」
男「そう。だから被せてやったの」
後輩(あ、これこの間先輩とデパートに行った時の……)
後輩「これを……さっき買ってたんですか?」
男「うん。店とデパート近くて助かったよ。それでも待たせちゃったけど」
66 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:27:04 ID:o6GbVrx.
後輩「でもどうして今……私、誕生日とかじゃないですよ?」
男「いや、ほら……俺もうすぐ卒業だからさ」
後輩「あ……」
男「ずっと一緒に部活してきた後輩に、何かプレゼントしたくて」
67 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:29:13 ID:o6GbVrx.
後輩「そ、そう……ですか……」
男「うん」
後輩「ありがとうございます。嬉しいです……すごく」
男「うん、よかった」
68 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:30:49 ID:o6GbVrx.
男「あとさ、その……」
後輩「は、はい……」
男「聞いてほしい事あるんだけど……いい?」
後輩「はい……」
69 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:33:17 ID:o6GbVrx.
男「じゃあ。もうちょっとこっち来て」
後輩「は、はい……」
ギュッ
後輩「ふあっ///!?」
男「後輩……俺、後輩の事、好き」
70 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:36:10 ID:kXBtLxQo
後輩「う、うう……」ジワ
男「明るいところが好き。一生懸命なところも、ちょっと抜けてるところも全部好き」
男「本当に遅くなっちゃったけど……俺と付き合ってください」
71 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:37:46 ID:kXBtLxQo
後輩「う、わ、私も……」グス
後輩「私も好きです……先輩」
72 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:43:02 ID:kXBtLxQo
男「うん……ありがとう」
後輩「ほ、本当に遅いですよ……グス」
男「ごめん……早く言わなきゃと思ってたんだけど、根性なくて」
男「それに、後輩といつも一緒にいると、楽しくて忘れそうで」
後輩「う、それなら……許してあげます……」グスン
73 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:45:34 ID:rpdUq5wE
後輩「はあ……」
男「落ち着いた?」
後輩「はい……大丈夫です」
後輩「それに、元々嬉しくて泣いてたんですから……そんな心配そうな顔しないでください」
男「ああ、うん……」
74 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:49:20 ID:YO9cegGI
後輩「あの、この帽子……」
男「ああ、いきなり被せてビックリさせたかったんだけど、それにはどうしても後ろ向いてもらわなきゃだったからさ」
後輩「……その場で考えたんですか?あのゲーム」
男「うん、まあ……クリスマスとは別に今日渡したかったから必死で頭使った」
75 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:52:14 ID:3Vp9f2LI
後輩「そうですね、クリスマスもあるんでしたね」
男「ああ」
後輩「予定、空けといてくださいよ?」
男「当然。もう恋人同士なんだから」
後輩「はい……えへへ///」
76 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:55:17 ID:1N6yni3Q
後輩「あ、でも……」
男「ん?」
後輩「クリスマスが終わると、もうすぐに卒業ですよね……」
男「……だな」
後輩「先輩はやっぱり……」
男「うん……この街を出る」
後輩「……ですよね……この街に進学先なんてありませんし……」
77 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 04:58:09 ID:LSqhAx2k
男「帰って来れる時は必ず帰ってくるよ」
後輩「……絶対ですよ?」
男「約束するよ」
78 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:00:35 ID:LSqhAx2k
後輩「や、約束なら……///」
男「え?」
後輩「先輩のことは信じてますけど……それでもやっぱり寂しくなっちゃう時があると思うので……その///」
後輩「……今ここで、証拠を見せてください」
79 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:02:49 ID:LSqhAx2k
男「……目とじて」
後輩「はい……」スッ
男「…………」
後輩「…………」
80 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:05:26 ID:8a67Z2Dg
コツン
後輩「あう」
男「あ……」
男「ご、ごめん。帽子が……」
後輩「す、すみません、私も忘れてました……ちょっとずらしますね……」
男「じゃ、じゃあ……今度こそ」
後輩「はい……」ドキドキ
チュッ
81 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:08:20 ID:8ihxikn6
後輩「ん……///」
男「ん……」
後輩「え、えへへへへ……///」
男「な、なんだよ」
後輩「キス、しちゃいましたね……///」
男「うん……」
後輩「私の、ファーストキスですからね///」
男「俺も、後輩が初めてだよ」
82 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:10:34 ID:8ihxikn6
後輩「お互い初めて、ですね///」
男「そうだな……」
後輩「私、嬉しいです……すごく幸せです」
男「俺も嬉しい……後輩……」ギュッ
後輩「ん……先輩」ギュッ
83 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:12:36 ID:8ihxikn6
1年と少し後
後輩「ふうー」ドサ
男「おーい、終わったか?」
後輩「はい、荷物はこれで全部運びました!」
84 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:15:35 ID:wB5PfVFM
後輩「はあ、こんなに大変なものなんですね」
男「俺も1年前同じ事を思ってた。で、これからもっと大変だぞ一人暮らしは」
後輩「そ、そうなんですか?」
85 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:18:14 ID:S2A5UHlE
男「掃除もしなきゃだし飯も作らなきゃだし。親のありがたみがわかるよ」
後輩「本当に大変そうですね……あ、でも」
男「ん?」
後輩「私達は二人で分担すれば……少しは楽になるかもですね///」
男「……そうだな」
86 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:21:28 ID:/lQIjuus
男「しかし思ったより時間かかったな。本格的に荷物整理するのは明日かな」
後輩「そうなりますねー」
男「この状態じゃ寝るのも難しいし、今日は俺の部屋で寝るか?」
後輩「えっ、ええ///!?」
87 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:23:54 ID:/lQIjuus
男「い、いや!変な意味じゃないぞ!」
後輩「で、ですよね!わかってますよはい!それなら一晩御世話になります!」
88 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:26:19 ID:/lQIjuus
男「ほら、入れ」ガチャ
後輩「お、お邪魔しまーす」
男「お茶でも出すから座っててくれ」
後輩「は、はい」
89 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:28:44 ID:/lQIjuus
男「はい、粗茶ですが」
後輩「いただきます」ゴク
男「どうだ?落ち着いたか?」
後輩「はぁ……はい、落ち着きました」
男「こっち来てからずっと慌ててたもんなぁ」
90 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:31:09 ID:/lQIjuus
後輩「しょ、しょうがないじゃないですか……」
後輩「やっと卒業して、先輩と同じ大学に入って、アパートの隣に住めるんですから……」
男「まあ、1年と思えないくらい長かったもんな」
後輩「はい……」
91 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:33:08 ID:/lQIjuus
後輩「だから、えっと……」
男「どうした?」
後輩「ずっと寂しかったんですから……ぎゅってしてください」
男「……おいで」
後輩「ん……///」
ギュッ
92 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:37:39 ID:8a67Z2Dg
後輩「はあ……先輩、あったかいです……///」
男「後輩のほうがあったかいよ」
後輩「んん……本当に寂しかったんですから……これからはずっと一緒にいます」スリスリ
男「こっちの台詞だよ」ギュッ
後輩「先輩のお部屋にも入り浸りますよ?私の部屋の整理が終わっても」
男「俺が後輩の部屋に、ってのは?」
後輩「先輩は……変なところを漁ったりしそうなのでダメです」
男「おいおい……」
93 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/11/24(土) 05:39:57 ID:8a67Z2Dg
後輩「ふふ、冗談ですよ。いつでも来てください」クスクス
男「これからはずっと一緒だな」
後輩「はい、離れてたぶんまで、一緒に過ごしましょう」
男「ああ」
後輩「先輩、大好きです」
おわり
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