1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 23:14:15.35 ID:U3zUF3ubO
第4次蒼穹作戦、2日前

マークニヒト コックピット内

音声『―――君は知るだろう。本当の悲劇は絶望によって生まれるのではない事を。運命に抗う事で見出される希望。それが僕らを犠牲へと駆り立てた―――』

総士「……夜も遅い。今日はここまでか……む?」

ピピピ……

総士「一騎……?」ピコーン

一騎『あ、総士。まだ起きてるか?』

総士「どうした一騎……こんな時間に」

一騎『……少し、頼みたいことがあるんだけど』

総士「……?」

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引用元: 一騎「試したいんだ」総士「一騎……?」 

 

2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 23:21:24.74 ID:U3zUF3ubO
―――

喫茶 楽園

一騎「悪いな、総士」

総士「気にするな。二人ほど集めてくれということだったが……」

甲洋「……」

操「お邪魔しまーすっ!」

総士「夜も遅い。時間を考えた結果、この二人なら問題ないとの事だったが……」

一騎「ああ。ありがとう、皆」

総士「それで……何をするんだ?」

一騎「……これだよ」スッ

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 23:26:22.01 ID:U3zUF3ubO
甲洋「あ……」

操「……何これ?」

総士「……本気か、一騎?」

一騎「……部屋の掃除してたら、出てきてさ」

一騎「今の俺ならどうなるのか……考えてたら、眠れなくなった」

一騎「どうしても試したいんだ……俺が変わったのかを」

総士「一騎……わかった。付き合おう……二人とも、座ってくれ」

甲洋「……」コクリ

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 23:30:19.91 ID:U3zUF3ubO
―――

操「うん、なかなか楽しいね、これ!」

甲洋「……」

操「……だから言葉で話そうってば」ムスー

総士「君はよく喋るな……一騎、君の番だ」

一騎「ああ……!……」ムッ

甲洋「一騎、顔……」

一騎「あっ……」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 23:35:04.18 ID:U3zUF3ubO
―――

操「うん、やっぱり君たちと遊ぶのは楽しいや!じゃあ、またね!」バタン

一騎「…………」

総士「一騎……その……」

一騎「……島の祝福を受けたら、変わるって事は分かってた」

一騎「もしかしたら、俺という存在自体、全部変わっちゃうんじゃないかって……」

一騎「でも……これは変わらなかったみたいだな」

甲洋「一騎は……昔のままだったね」

一騎「……そうだな」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 23:37:31.13 ID:U3zUF3ubO
総士「……どうだった?変わらなかった感想は」

一騎「……嬉しかったよ、凄く」

総士「そうか……」フッ

一騎「さて……俺も帰るよ」

総士「送ろうか?」

一騎「いいよ……」

一騎「…………」

総士「一騎……?」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 23:39:45.55 ID:U3zUF3ubO
一騎「……いつか、また」

一騎「皆でやろうな、これ」

総士「……そうだな」

甲洋「皆で……昔みたいに」

一騎「……じゃあな、また明日」バタン

総士「……ああ、また明日」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 23:47:16.18 ID:U3zUF3ubO
翌日

マークニヒト コックピット内

総士「………………」ピッ

総士「変わらないから、美しい物もある」

総士「だけど僕らは変わり続けた……明日を目指す為に」

総士「そう……守れなかった約束を守るために……」

―――結論だけ言おう

―――島からの祝福を受け、存在と痛みを調和させる存在になった僕の親友は……

―――以前と変わらず、トランプでは弱かったのだった

総士「(5連敗とは……本当に変わらないな、一騎)」

―――終―――