1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/19(土) 09:06:54.11 ID:8Csc9UeJ0
アグリアス「ラムザめ、わざわざこんな所に呼び出してどういうつもりだ…?」ブツブツ

アグリアス「ゼイレキレの滝か…ここは私とラムザの思い出の場所でもあるからな」ブツブツ

アグリアス「改めて見ると美しい景色だ…いいものだな。ゼイレキレの滝は」ブツブツ

アグリアス「もうすぐこの美しい景色をラムザと共有できるのか…少し、興奮してきてしまった」ブツブツ

アグリアス「どこまで私を狂わせるのだ。このゼイレキレの滝は…」ブツブツ

ラムザ「アグリアスさーんっ!」

アグリアス(来たか、ラムザ。凛々しい顔立ちがゼイレキレの滝と相まってより美しく見えるな。ふふっ、素敵だ。ラムザ)

アグリアス「どうしたラムザ。こんなところに呼び出して?」キリッ

ラムザ「除名します」

アグリアス「え?」

ラムザ「アグリアスさん、あなたを除名します」

引用元: ラムザ「アグリアスさん、ちょっとお話が」アグリアス「?」 

 

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30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/19(土) 11:00:29.96 ID:BPTDxoye0
アグリアス「じょ、冗談なのだろう?は、ははは、中々面白い冗談だ!」

ラムザ「いえ、冗談ではありません。アグリアスさんは除名します」

アグリアス「な、何故だ?何故なんだ!?」

アグリアス「わ、私に何か至らない所があったのか!?」

アグリアス「気付かぬ内に貴公を不快にさせてしまったのか!?」

アグリアス「私に落ち度があったなら謝罪する!ど、どうか考え直してくれないか!?」

ラムザ「いいえ。考えた末の結論なんです」

ラムザ「あなたを除名します。その上で」

ラムザ「アグリアス。どうか僕と結婚して欲しい」

アグリアス「」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/19(土) 11:22:32.07 ID:BPTDxoye0
アグリアス「こ、ここここ今度の冗談は笑えないな!」

ラムザ「いいえ、冗談ではありません。もう戦場で傷つく貴女を見たくないんです」

ラムザ「だから、僕は僕だけの我侭で貴女を除名します」

アグリアス「な、なななななななな!?ほ、本気か!?」

ラムザ「本気です」

アグリアス「わ、私は……ラ、ラムザより年上だぞ!?お、お前より早くお婆ちゃんになってしまうぞ!」

ラムザ「人は年齢に恋をするのではありません。人に恋し愛するのです」

アグリアス「そ、その……余り女性らしくないし……」

ラムザ「アグリアス。貴女は誰よりも美しい」

アグリアス「な、ならば、その言葉を信ずるに値する証拠を見せよ!」

ラムザ「わかりました」

*kiss*

アグリアス「……!?」

ラムザ「これで信じてもらえましたか?僕は……貴女を愛しています」

61: >>1から 2011/11/19(土) 13:18:03.77 ID:IyC0k5e90
アグリアス「こっ、この身、貴公に預けると言ったはずッ! 本当にそれが貴公の望みなのか!?」

ラムザ「はい」

アグリアス「な……何故……」

ラムザ「オルランドゥ伯が味方につき、アグリアスさんの戦略的価値が無くなってしまったので」

アグリアス「私が無価値だと……? いいじゃないか、聖剣技を使える者が二人いても。むしろ二人いて火力も二倍……」

ラムザ「二倍はないでしょう。あなたも伯の素早さは知っているはず」

アグリアス「あれは伯が異常なのだ! そうだ、伯と比べることがおかしいんだ。
 他の者と比べれば、聖剣技を使える私は有用なはず……」

ラムザ「アグリアスさん……あなたは皆と比べてはっきりと劣っているんです」

アグリアス「馬鹿なッ! 幼少より剣を振り続けた身、誰かに劣る所などないと自負している!」

ラムザ「足が遅いんですよ、あなたは」

アグリアス「え」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/19(土) 13:28:44.70 ID:IyC0k5e90
ラムザ「致命的な鈍足です。あなたが敵前に着く前に、伯と僕らで戦闘を終わらせていたことが何度ありました?」

アグリアス「そ、それは……」

ラムザ「戦は機動力です。いくら火力があっても、鈍いあなたではこの先はやっていけません」

アグリアス「そんな……」

ラムザ「さよなら、アグリアス……」 すたすたすた……

アグリアス「!?」

すたすたすた……

アグリアス「……ま……」

アグリアス「待ってッ」 あぐっ

ラムザ「……」 すたすたすた……

アグリアス「待って、ラムザ。ラムザッ」 あぐあぐ

ラムザ「……」 きゅん

すたすたすた……

アグリアス「ラムザ! ラムザァ!」 あぐあぐ

ラムザ「……」 ぞくっ

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/19(土) 13:35:57.89 ID:IyC0k5e90
アグリアス「がんばって走るからッ! だから……」 あぐあぐ

ラムザ「そうですね……遅くないってことを証明してくれたら、これからもいっしょにいられるんですが」

アグリアス「ど、どうすれば……!?」

ラムザ「手っ取り早い方法を採りましょう。僕を捕まえることができたら、除名は取り下げます」

アグリアス「え」

ラムザ「それでは」 ダッ

アグリアス「あ……!?」

アグリアス「ま、待って!」 タッ

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/19(土) 13:42:24.43 ID:IyC0k5e90
ラムザ「~♪」 タッタッタッ…

アグリアス「はっ……はっ……」 タッタッタッ…

アグリアス(早い。追いつけない。それどころか段々離されて、このままでは……)

ラムザ「~♪」 ダッ

アグリアス「あっ!」

アグリアス(見失ってしまった。どこへ……)

アグリアス「……ラ、ラムザ……」 あぐっ

アグリアス「ラムザ、どこ……?」 あぐあぐ

ラムザ「……」 じー…

アグリアス「あっ、ラムザ!」

ラムザ「……」 ダッ

アグリアス「待って!」 タッ

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/19(土) 13:50:27.92 ID:IyC0k5e90
ラムザ「~♪」 タッタッタッ…

アグリアス「……っ」

アグリアス(全力で走ってるのに追いつけない。追いつけないと除名されてしまう)

アグリアス「……や……」

アグリアス「やだっ。やだ……!」 あぐっ

ラムザ「……」 のろー…

アグリアス(あれ? ラムザのペースが急に落ちた……? これなら……!) ダッ

アグリアス「ラムザッ! 捕まえ……」

ラムザ「……」 ビュンッ

アグリアス「あ!? ああっ!」 ガーン

ラムザ「……」 タッタッタッ…

アグリアス「ああ……あああ……」 あぐあぐ

ラムザ「……っ」 ぞくぞくっ

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/19(土) 13:58:22.08 ID:IyC0k5e90
ラムザ「~♪」 タッタッタッ…

アグリアス「ラムザ……。ラムザ……はぁ……はぁ……」


ラッド「……なにやってんだあいつら」

アリシア「鬼ごっこじゃない? 楽しそう」

ラヴィアン「……そう? 隊長、死にそうな顔してるけど」


アグリアス「はぁ……はぁ……」

アグリアス(追いつけない。もう走れない……) ふらふら

ラムザ「~♪」 タッタッタッ…

アグリアス「ラム……」 よろっ

べちゃっ

アグリアス「ふぎゃっ」

ラムザ「あ」 ぴたっ

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/19(土) 14:07:27.68 ID:IyC0k5e90
アグリアス「……」 しーん…

ラムザ「アグリアスさん? アグリアスさん」

アグリアス「うぅ……っ」

アグリアス「うぅぅぅぅぅぅぅ……」

アグリアス「ひっぐ……えぐ……うぅ……」

ラムザ「アグリアスさん……」 きゅんきゅん

アグリアス「もっ……わがった。私が……足が遅いっで……認める……」 あぐあぐ

アグリアス「貴公には追いつけないと……わかった……。私の負けだ……」 あぐあぐ

アグリアス「一から鍛えなおす……足を……。俊足となれたなら、もう一度、私を、貴公の……っ」 あぐあぐ

アグリアス「うわあああああああん。うああああああああ……」

ラムザ「アグリアスッ」 ぎゅっ

アグリアス「うあ……?」

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/19(土) 14:17:26.52 ID:IyC0k5e90
ラムザ「アグリアス。アグリアス……」 ぎゅー…

アグリアス「……はっ! ラムザ! 捕まえた!」 ぎゅっ

ラムザ「うんうん。よくがんばったね、アグリアス。偉いぞ」 なでなで

アグリアス「ラムザ……」 あぐっ

ラムザ「僕が君を除名なんて、する訳ないじゃないか」

アグリアス「ラムザ。ラムザァ」 あぐあぐ

ラムザ「君があんまりにもかわいいから、ちょっといじわるしたくなっちゃったんだ。ごめんね」

アグリアス「あ?」 あぐ…

109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/19(土) 14:22:06.15 ID:IyC0k5e90



ラムザ「……」 ダッ

アグリアス「不動無明剣! 北斗骨砕打! 聖光爆裂破!」 ドドドドド…

ラムザ「……っ」


ラッド「……まだやってんのか、あいつら」

アリシア「楽しそう」

ラヴィアン「……そう? ラムザ、死にそうな顔してるけど」


アグリアス「ラムザは鬼ごっこが好きなのだな。私もだ。心行くまで楽しもうじゃないか……」 あぐぅ

ラムザ(こ、これはこれで……) ぞくぞく



おしまい