1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2016/01/01(金) 17:12:33.54 ID:EgauGlzIo
京介「どこなんだここは? 真っ暗じゃねえか。 赤城に付き合って、アキバに来たところまでは…」
あやせ「お兄さん」
京介「あ、あやせ!? 何やってんだこんな所で? ていうか、俺にはここがどこだかさっぱりわからねえんだが」
あやせ「ここがどこだっていいじゃありませんか。 それよりも、お兄さんこれを見てください」
京介「見てくれって何を…。 うわっ! おまえそれロウソクじゃねえか。 それも真っ赤なロウソク…」
あやせ「これは、生命(いのち)のロウソクです」
京介「生命のロウソク? なんかそれって、まんが日本昔ばなしで見たか聞いたような…」
あやせ「知っていますか? 誰でもこの生命のロウソクを持っているんです。 お兄さんだって、ほら」
京介「あっ! いつの間に俺の手に!」
あやせ「問題はここからなんです。 わたしのロウソクをよく見てください」
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引用元: ・京介「初夢の話をしようか」
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2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2016/01/01(金) 17:12:55.14 ID:EgauGlzIo
京介「…こう言っちゃなんだけど、もしかしてやばいんじゃねえのか?」
あやせ「お兄さんもそう思いますか」
京介「ああ。 なんだか今にも消えそうな感じじゃねえか」
あやせ「お兄さんがもし、わたしの立場だったらどうしますか?」
京介「どうするって言われても…。 それより、あやせは俺にどうして欲しいんだ?」
あやせ「お兄さんの持っているロウソクを見てください」
京介「俺のロウソク…。 おまえのと比べると、ちょっとやそっとの風が吹いても消えそうにねえな」
あやせ「もう一度聞きます。 お兄さんがもし、わたしの立場だったらどうしますか?」
京介「ま、まさか、俺のロウソクと交換しようって言うじゃねえだろうな」
あやせ「お兄さんは、わたしのことが好きですよね。 ラブリーマイエンジェルとかなんとか、仰っていませんでしたか?」
3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2016/01/01(金) 17:15:01.36 ID:EgauGlzIo
京介「いや、そうはっきり言われると返す言葉もねえけど、本気で言ってるのか?」
あやせ「ああ、わたしの生命のロウソクの炎が…」
京介「ちょ、ちょっと待てっつーの! まだ大丈夫だから、ここは冷静になって考えようじゃないか」
あやせ「お兄さんは、わたしのことが嫌いなんですか? だったら、わたしにも考えがあります」
京介「だから冷静になれ。 とりあえずおまえの考えは横に置いとけ」
あやせ「じゃあどうするんですか、この状況を」
京介「こうするのはどうだ? 俺のロウソクを半分折って、おまえにやる」
あやせ「それで、どうするんですか?」
京介「わからねえか? それをおまえの今にも消えそうなロウソクに継ぎ足すんだよ」
あやせ「ああ、なるほど!」
4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2016/01/01(金) 17:16:02.64 ID:EgauGlzIo
京介「俺もまだ死にたくねえし、二人とも生き延びるにはそうするしか方法はねえ」
あやせ「わたしの考えていたのとは少し違いますけど、まあいいでしょう」
京介「おまえの考えを採用したら俺は即死だ」
あやせ「なんのことだかわかりませんが、お兄さんに従います」
京介「じゃあほら、俺のを半分やるよ」
あやせ「ありがとうございます。 あ、でも上手く継ぎ足しが…」
京介「ほれ、俺がやってやるから、俺のをちょっと持っててくれ」
あやせ「はい、わかりました。 …ふっ」
京介「あっ、あやせ! おまえってヤツは…」
カーテンの向こう側は、まだ暗闇に包まれている。 初日の出には、少し間があるようだ。
さーてと、もう一寝入りするかな。
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