前回 【予定は未定・番外編】ある日のCGプロ

2: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/02(土) 22:34:40.83 ID:KQxfOQ6Lo

千早「皆さん明けましておめでとうございます、如月千早です」

ライラ「明けましたねー、おめでたいですねー」

ライラ「新しい年が皆さんにとって幸せなら、ライラさんも嬉しいですねー」

千早「いつまでたっても予定が決まらない当番組ですが、年を超えることができました」

ライラ「ひとえに皆さんのお陰でございますねー」

千早「…………本当に」

ライラ「何やら思うところがあるようでございますね」

千早「クリスマスシーズンに何の話もなかったので、『もう終わるのかな』って思っていました」

ライラ「あー、わかるような気がしますですよ」

千早「……続いてよかった」

ライラ「えへへー、ライラさんもー」

引用元: 【予定は未定】ライラ「明けましたー」 千早「おめでとうございます」 

 

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER  for the NEXT! 01 TRUE COLORS
歌:城ヶ崎美嘉、高森藍子、アナスタシア、藤原肇、乙倉悠貴、黒埼ちとせ、白雪千夜、久川颯、久川凪
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3: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/02(土) 22:36:21.76 ID:KQxfOQ6Lo

千早「さて、気を取り直して第五回目の放送です」

ライラ「……すごい人ですねー」

千早「時期的にも場所的にも、仕方がないわね」

ライラ「何と今日は伏見稲荷大社からお送りするのですよ」

千早「ライラさんよく知っていたわね」

ライラ「アリスさんに見せてもらった写真がキレイでしたので、来てみたかったのですよ」

千早「アリスさん?」

4: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/02(土) 22:36:58.80 ID:KQxfOQ6Lo

ライラ「事務所のお仲間で、小さいのにしっかり者さんなのです」

ライラ「タブレットを使いこなす、物知りな方なのですよ」

千早「……タブレット…、あぁ、便利よね、あれ…」

ライラ「(千早さん、もしかしてわかってないです?)」

千早「そ、それでは、如月千早と」

ライラ「ライラさんのー」

「「予定は未定」」

ライラ「(千早さん誤魔化しましたですね)」

5: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/02(土) 22:38:25.28 ID:KQxfOQ6Lo

***************************


千早「そういえば、ライラさんは初詣は済ませたのかしら?」

ライラ「実はまだなのですよー」

千早「じゃあ、私と一緒ね」

ライラ「そうなのですか?」

千早「年末年始はバタバタしちゃって」

ライラ「えへへー。では、二人おそろいで初詣なのですね」

千早「(……これはこれで、良かったのかもしれないわね)」

6: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/02(土) 22:38:58.38 ID:KQxfOQ6Lo

千早「ライラさんはお参りしたことはあるの?」

ライラ「はいですよ。一昨年事務所の皆さんと初詣しましたです」

千早「じゃあ、作法なんかは大丈夫かしら」

ライラ「あー、ライラさんは皆さんの真似をしていただけですので、ちょっと自信ないですねー」

千早「ふふ、じゃあ一緒に勉強しながら行きましょうか」

ライラ「よろしくお願いしますですよ」

7: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/02(土) 22:39:28.54 ID:KQxfOQ6Lo

千早「まずは手水舎ね」

ライラ「ちょうずや、ですか?」

千早「お参りする前に手と口を清めるの」

ライラ「それだけでいいのですか?」

千早「両手と口を清めることで、魂も清めることができると考えられているのよ」

ライラ「おー、そうなのですか」

8: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/02(土) 22:40:24.11 ID:KQxfOQ6Lo

千早「やり方は、ほら、案内板があるからその通りにすればいいわ」

ライラ「なんと、親切でございますね」

千早「口をすすぐときは、柄杓に口をつけたり、音を立てたりしないようにね」

ライラ「わかりましたー」

ライラ「えーと、左手、右手、口をすすいで……」

ライラ「おお、もう一度左手を洗うのですか」

千早「あとは柄杓を清めて、戻して終わりね」

ライラ「千早さん、出来ましたよー」

千早「じゃあ、楼門をくぐってお参りしましょうか」

12: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 20:11:56.16 ID:fMAL/lx0o

――――――
――――
――

ライラ「おおー、キレイでございますねー」

千早「さすが、全国に三万社ある稲荷神社の総本社ね」

ライラ「三万、でございますか?」

千早「日本の色んな所にお稲荷さんがあるのよ」

ライラ「ここの神様がボスなのですね」

千早「……まぁ、認識としては間違っていないわね」

13: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 20:12:33.33 ID:fMAL/lx0o

ライラ「そういえば、なんで赤っぽい色なのですか?」

千早「朱色ね。えーと、なんでも魔除けの効果があるんですって」

千早「あと、伏見稲荷では豊穣を意味する色でもあるみたい」

ライラ「ホウジョウ?」

千早「穀物が豊かに実るっていう意味よ」

ライラ「ではライラさんの家もこの色にすれば、お腹一杯食べられるのでございますね」

千早「そ、それはどうかしら」

14: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 20:13:22.50 ID:fMAL/lx0o

ライラ「こんなに人が一杯なのに、あんまり騒がしくありませんねー」

千早「お願い事は、心の中で唱えれば神様が聞いてくれるの」

ライラ「心の声が届くのですか?」

千早「ええ。ちゃんと作法を守れば、ね」

ライラ「ライラさん、ちゃんと聞いてほしいので作法を教えて欲しいですよ」

千早「そんなに難しくないわよ。まずはお賽銭」

ライラ「あー、お金を投げるあれでございますね」

千早「大切なものを捧げることで私欲を祓って、心を綺麗にするの」

15: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 20:14:19.25 ID:fMAL/lx0o

ライラ「大切なもの……アイスはダメですか?」

千早「あ、アイスは汚れちゃうから……」

ライラ「……そうでございますか。では、どれくらいお金を投げればいいのでしょうか」

千早「特に決まった金額はないわね」

ライラ「千早さんは幾らにするのですか?」

千早「良いご縁がありますように……っていう語呂合わせで、115円にするつもり」

ライラ「おー、なんだかおもしろいですねー。ライラさんもそうしますですよ」

16: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 20:15:24.17 ID:fMAL/lx0o

千早「ふふ……で、お賽銭を入れたら鈴を鳴らして神様を呼びます」

ライラ「あれはなんだか楽しそうですねー」

千早「あんまりうるさくすると、神様が耳を塞いじゃうわよ?」

ライラ「…………ライラさんはレディですので、そんなことはしないのです」

千早「(やりたかったのね)」

ライラ「それからどうするのですか?」

千早「あとは、二回お辞儀をして、二回手を叩くの」

千早「そのあと願い事をお伝えして、最後に一礼。これでお終いね」

ライラ「二回お辞儀、二回拍手、お願いしてお辞儀……ライラさんマスターしましたですよ」

千早「あ、お賽銭は優しく賽銭箱に入れてね? 本当に投げると失礼になるから」

ライラ「……危なかったでございます」

千早「じゃあ、行きましょうか」

ライラ「レッツゴーでございますね」

17: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 20:16:46.31 ID:fMAL/lx0o

千早「まずはお賽銭」

ライラ「千早さんとお揃いですねー」

千早「ライラさん、鈴鳴らしてみる?」

ライラ「はいです。えーと、優しく、優しく」

千早「(かわいい)」

18: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 20:17:52.49 ID:fMAL/lx0o

ライラ「次はお辞儀二回に拍手二回ですございますね」

千早「そう。あとはお願い事を心の中で唱えればいいわ」

千早「(私の歌がもっと多くの人に届きますように)」

ライラ「(ライラさんもっと頑張りますので、いっぱいお仕事欲しいのですよ)」

千早「(叶うなら、誰かの力になれるような、そんな歌が歌えますように)」

ライラ「(できればご褒美のアイスも頂けると嬉しいですねー)」

千早「…………」

ライラ「…………」

千早「最後に一礼。聞いてくださった神様にお礼をしましょう」

ライラ「ありがとうございましたですよ」

19: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 20:18:48.17 ID:fMAL/lx0o

ライラ「千早さんは何をお願いしたのですか?」

千早「こういうことは、秘密にしておいた方が叶いそうな気がしない?」

ライラ「なんと、そういうものなのですか」

千早「まぁ、あくまで私がそう思っているだけなのだけれど」

ライラ「では、ライラさんもそうするでございますよ」

千早「じゃあ次は、お待ちかねの千本鳥居に行きましょうか」

ライラ「おー、写真で見た真っ赤な道でございますね」

千早「私も、実際に見るのは初めてなのよね」

ライラ「それは楽しみでございますねー」

21: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 23:17:21.32 ID:fMAL/lx0o

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千早「………」

ライラ「……おぉー」

千早「これは……なんて言ったらいいのかしら………」

ライラ「何とも不思議な雰囲気でございますねー」

千早「まるで、別の世界につながっていそうね」

ライラ「それは、迷ったら大変でございます」

千早「一本道みたいだから、大丈夫よ」

ライラ「うー、千早さん、手を繋いでいただいてもよろしいですか?」

千早「ふふっ、いいわよ」

ライラ「えへへー、これで安心でございますね」

22: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 23:18:20.16 ID:fMAL/lx0o

ライラ「それにしても、たくさん鳥居があるのですね」

千早「それだけ、ご利益があるということなんじゃないから」

ライラ「おや、それぞれ違うお名前が書かれていますですねー」

千早「鳥居の奉納は、江戸時代に広まったそうよ」

ライラ「えどじだい?」

千早「今から大体300年くらい前の話ね」

ライラ「おー、そんなに昔からなのですか」

千早「伏見稲荷からすると最近のことみたいだけど」

ライラ「?」

千早「このお山に神様がやってきたのは1300年以上前のことなんですって」

ライラ「……本当に、別の世界につながっていたりしないでしょうか」

千早「もしそうでも、手を繋いでいるから大丈夫よ」

ライラ「えへへー」

23: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 23:19:06.59 ID:fMAL/lx0o

ライラ「鳥居を抜けると小さな建物、でございますねー」

千早「奥の院ね。こちらでもお参りしましょうか」

ライラ「はいですー」

千早「…………」

ライラ「………えへへー」

千早「どうしたの?」

ライラ「さっきお参りしたところよりも、神秘的な感じですよ」

千早「お山の玄関口みたいなところでもあるからかしら」

ライラ「お山?」

24: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 23:19:52.75 ID:fMAL/lx0o

千早「今まで通ってきたところと、後ろのお山を合わせて伏見稲荷大社なの」

ライラ「おー、スケールが大きいでございますね」

千早「みんながみんな、すべてお参りするわけではないみたいだけれど」

ライラ「そうなのですか。ところで、あそこは何で人が並んでいるのですか?」

千早「おもかる石っていう、有名な試し石があるの」

ライラ「おもかる石?」

千早「願いを考えながら石を持って、軽く感じたらお願いは叶って、重ければ叶わないんですって」

ライラ「おー、ライラさんもやってみたいです」

千早「じゃあ、行きましょうか」

ライラ「はいです」

25: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 23:20:36.75 ID:fMAL/lx0o

千早「……」

ライラ「……」

千早「(私や、私の周りのみんなが笑顔であれますように)」

ライラ「(ライラさんも千早さんみたいに素敵なアイドルになりたいですねー)」

ライラ「千早さんはどうでしたか?」

千早「重くも軽くもなかったわね」

千早「解釈に困るけれど、これからも努力を怠るなってことだと受け止めることにするわ」

26: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 23:21:16.97 ID:fMAL/lx0o

ライラ「………ライラさんはなかなか重かったのですよ」

ライラ「ライラさん、お願い叶わないのでしょうか」

千早「(こういう時、どうすればいいのかしら。今の私が言えることって……)」

千早「……じゃあ、諦める?」

ライラ「っ!! それは嫌でございます」

千早「それなら、お願いが叶うように頑張りましょう」

27: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/03(日) 23:21:53.32 ID:fMAL/lx0o

千早「重く感じた分だけ努力すれば、願いは叶うとも言うわよ?」

ライラ「……さっき千早さんが言っていたことと違うのです」

千早「日本って、こういうところはいい加減なの。だから、都合のいい方を信じましょう?」

ライラ「……えへへ、素敵ないい加減でございますね」

千早「……やっぱり、ライラさんは笑顔のほうがいいわね」

ライラ「は、恥ずかしいでございますよ」

千早「(努力を怠るな、か)」

30: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/05(火) 22:27:39.83 ID:B3Fmoyvoo

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ライラ「千早さん、あれはなんでしょうか?」

千早「あれは……絵馬、だと思うわ」

千早「私が知っている絵馬と、ずいぶん形が違うけれど」

ライラ「狐さんの絵が描いてありますねー」

千早「全然関係ない絵が描かれたものもあるわね」

ライラ「なんで狐さんなのでございますか?」

千早「狐はお稲荷様の御遣いなの。ここまでにも、いろんなところにお狐様がいたでしょう?」

ライラ「おー、そういえばそうでしたねー」

31: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/05(火) 22:28:49.27 ID:B3Fmoyvoo

千早「それにしても、絵馬にこんな風に好き勝手な絵を描くなんて……」

ライラ「これも、素敵ないい加減でございますか?」

千早「……ふふっ、そうかもしれないわね」

ライラ「ライラさんも書いてみたいですねー」

千早「それぞれ書いて奉納する?」

ライラ「実はライラさん、まだ日本語を書くのは苦手でございまして」

千早「じゃあ、二人で一枚にしましょうか」

ライラ「おー、ではライラさんは狐さんを描きますですよ」

千早「お願い事はどうする?」

ライラ「えへへー、それはですねー」

千早「ふふっ」

「「予定が決まりますように」」

32: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/05(火) 22:29:33.85 ID:B3Fmoyvoo

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千早「あら、雪……」

ライラ「お天気なのに、不思議でございますねー」

千早「これも、狐の嫁入りでいいのかしら?」

ライラ「お狐様、結婚なさるのですか?」

千早「お日様が出ているときの雨を、そう呼ぶの」

ライラ「ほー、ライラさんまた一つ物知りになりましたですねー」

千早「雪の時もそう呼んでいいのかしら……風花は聞いたことがあるけれど」

ライラ「かざはな?」

千早「風に乗って飛んでくる雪を、そう呼ぶこともあるの」

ライラ「でも、風は吹いていないですよ?」

千早「そうなのよね。なんだか不思議」

33: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/05(火) 22:30:21.41 ID:B3Fmoyvoo

ライラ「えへへー、ライラさん雪は大好きなのです」

千早「ライラさんの故郷では、雪は降らないものね」

ライラ「この前積もったときは、事務所の皆さんと遊びましたですよ」

ライラ「雪ダルマや雪ウサギを作りまして、雪合戦も楽しかったですねー」

千早「積もるくらいに降れば、一緒に遊べるかもしれないわね」

ライラ「おおー、それは素敵でございます」

千早「でも、この降り方だとちょっと厳しいかしら」

ライラ「それは残念です」

34: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/05(火) 22:31:06.83 ID:B3Fmoyvoo

千早「それに、お山巡りもちょっと難しいわね」

ライラ「まだ何かあったのですか?」

千早「お山の方にも色々とお参りするところがあるの。それをお山巡りって言うんだけれど」

ライラ「おー、ハイキングしながらお参り、楽しそうですねー」

千早「二時間くらいかかるらしいから、天気が崩れたりすると怖いわね」

ライラ「あー、残念ですが次のお楽しみということでしょうか」

千早「また、来られるといいわね」

ライラ「はいですー」

35: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/05(火) 22:31:44.00 ID:B3Fmoyvoo

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ライラ「スタート地点に帰ってまいりましたー」

千早「楼門から見る表参道も、とても綺麗ね」

ライラ「そうですねー」

千早「今日見て回れなかったところもあるし、ぜひまた来てみたいわ」

ライラ「ライラさんもー」

千早「ふふっ、一緒に来られるといいわね」

ライラ「えへへー」

36: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/05(火) 22:32:11.76 ID:B3Fmoyvoo

千早「というわけで、新年第一回目の放送を伏見稲荷大社よりお送りいたしました」

ライラ「今年も是非ともよろしくお願いしますですよー」

千早「そのためにはまず、予定が決まってくれないことには……」

ライラ「絵馬にも書いたのですから、大丈夫ですよー」

千早「……お稲荷様、よろしくお願いします」

ライラ「それでは、ライラさんとー」

千早「如月千早でした」

ライラ「またお会いいたしましょー」

千早「………あれ? あの人…」

38: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/06(水) 00:30:16.76 ID:me5wyHhLo

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【映像特典:25歳児襲来】

千早「………あれ? あの人…」

ライラ「どうかしたのですか、千早さん?」

千早「ほら、あそこで手を振っている人……」

楓「お疲れ様です、ライラちゃんに千早ちゃん」

ライラ「おー、楓さん。明けましておめでとうございますですよー」

千早「高垣さん、明けましておめでとうございます」

楓「ふふ、二人とも、明けましておめでとうございます」

39: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/06(水) 00:30:50.31 ID:me5wyHhLo

千早「高垣さんはどうしてここに?」

楓「この近くで撮影があったんです」

ライラ「おー、奇遇でございますねー」

楓「撮影は無事終わったんですが、この辺りに良いお酒を扱っているお店があると聞いたんです」

楓「そうしたら二人の姿が見えたので」

ライラ「ライラさんたちはテレビのロケをしていたのですよ」

楓「確か『予定は未定』だったかしら」

千早「はい。ひょっとして、見ていただいているんですか?」

楓「ええ。家でお酒を飲みながら、ほっこりさせてもらっています」

ライラ「えへへー、嬉しいですねー」

40: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/06(水) 00:31:21.75 ID:me5wyHhLo

楓「そういえば、お天気、大丈夫でしたか?」

ライラ「あー、鳥居の道を通るまではいいお天気でしたですよ」

千早「奥の院で降られまして、お山巡りは断念しました」

楓「おやまぁ、それは残念でしたね」

千早「……くっ、くふふっ……ふふふふっ……」

ライラ「千早さんどうかしたのですか?」

千早「(……お山巡り、お山……おやまぁ………)」

千早「……ふふっ、い、いいえ、なんでも………ぷふっ」

ライラ「こんな千早さんは初めてですねー」

楓「ふふふ」

ライラ「楓さんもなんだか嬉しそうです」

ライラ「お二人とも楽しそうだと、ライラさんも楽しい気分ですよー」

41: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/06(水) 00:32:01.18 ID:me5wyHhLo

千早「……お見苦しいところをお見せしました」

ライラ「新しい千早さんが見れて嬉しいのですよー」

千早「あのライラさん? できれば忘れてもらえると……」

ライラ「そういうわけにはいきませんですよ」

楓「ふふ、二人とも本当に仲良しなんですね」

ライラ「はいですよ。なんと、千早さんはライラさんのお姉さんでございますから」

千早「ちょっと、ライラさん!?」

42: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/06(水) 00:32:36.89 ID:me5wyHhLo

楓「なんだか羨ましいです」

千早「え?」

楓「私だって千早ちゃんとお仕事したことあるのに」

千早「あの……?」

楓「なのに私は『高垣さん』なんですね」

千早「……えっと」

楓「私は千早ちゃん、って呼んでいるのに」

ライラ「(楓さんが可愛らしく見えますです)」

43: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/06(水) 00:33:32.50 ID:me5wyHhLo

楓「ズルいです。私も下の名前で呼んでほしいです」

千早「た、高垣さん?」

千早「(この有無を言わせないオーラ、一体なんなの!?)」

楓「あ、かえ姉さんでもいいですよ?」

千早「か、かえ……!?」

ライラ「おー、では楓さんはライラさんのお姉さんにもなるのですねー」

楓「千早ちゃんがそう呼んでくれるなら……ですけど」

千早「あの、目上の人をそんな風に呼ぶなんて……」

楓「私は構いませんよ?」

ライラ「みんな仲良しは素敵ですねー」

44: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/06(水) 00:34:44.06 ID:me5wyHhLo

千早「(ふ、二人の視線が……そんな目で見ないで)」

千早「(でも、ここで逃げても事態が好転するとはとても……)」

楓「千早ちゃん?」

ライラ「千早さん?」

千早「(ああ、もう!)」

千早「その……か、かえ………楓、さん?」

楓「かえ姉さんじゃないんですね……」

千早「そ、その、私は……」

楓「ふふふ、冗談です。あらためて、これからよろしくお願いしますね」

千早「(そんな笑顔をされたら、何も言えないじゃないですか)」

千早「こちらこそ。不肖の妹分ですが、よろしくお願いします」

ライラ「ライラさんもー」

千早「きゃっ」

楓「あらあら」

45: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/06(水) 00:35:17.49 ID:me5wyHhLo

楓「そうだ、二人ともちょっと時間はありますか?」

ライラ「ライラさんは大丈夫ですよー」

千早「はい、私も今日はもうオフですので」

楓「じゃあ、近くに美味しい甘酒を出してくれるお茶屋さんがあるんですけど」

ライラ「おー、素敵ですねー」

千早「そんな、ご迷惑じゃ……」

楓「千早ちゃん?」

ライラ「千早さん?」

46: ◆Hnf2jpSB.k 2016/01/06(水) 00:35:57.16 ID:me5wyHhLo

千早「……わかりました、だからそんな目で見ないでください」

楓「ふふ、よろしい」

ライラ「楓さん、アイスはあるのですか?」

楓「抹茶のアイスがあるみたい。はまっちゃうくらい美味しいんですって」

千早「ぷふっ、……くっ、くふふふ………」

ライラ「(よくわかりませんが楓さんがとってもいい笑顔なのです)」

ライラ「幸せでございますねー」


<幕>

次回 【予定は未定】千早「今回はp ライラ「ゆーーーーきーーーーーー!!」