1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/11(土) 22:59:17 ID:ADnzuHfQ
>純の家

純「もしもし、憂?」

憂「純ちゃん、起きてた?」

純「うん。まだ起きてたよ」

憂「今度の土曜日…つまり明日なんだけど、家にこれる?」

純「急だねー。別にいいけど」

憂「そう。良かった。じゃあ明日の――」

純「――」


ピッ♪


純(そういや用件を聞いてなかった…)

純(まぁいっか) 




けいおん!! Blu-ray Box (初回限定生産)
ポニーキャニオン (2014-11-19)
売り上げランキング: 9,092
2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/11(土) 23:01:12 ID:ADnzuHfQ
>唯の家前

ピンポーン♪

唯「いらっしゃい純ちゃん!」

純「唯先輩? 帰ってきてたんですか?」

唯「うん。昨日の夜の電車帰って来たんだよ」

純「憂いますか?」

唯「ううん。憂はお出かけ中」

純「私、憂に呼ばれて来たんですが…」

唯「うんうん。私が純ちゃんに用があったから呼んでもらったんだよー」

純「えっ、唯先輩が?」

唯「うん。どうぞ中に入って」

純「おじゃましまーす」 


3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/11(土) 23:02:59 ID:ADnzuHfQ
唯「3・2・1・じゃーん」

純「ど、どーなつ……」ジュルリ

唯「今日はね、純ちゃんのためにドーナツを用意したんだ」

純「えっと……理由を聞いてもいいですか?」

唯「理由なんてないよ」

純「えっ」

唯「理由がいるなら、日頃の感謝の気持ちを込めてかな」

純「私、唯先輩に感謝されるようなことしましたっけ?」

唯「してるよ。はい、座って座ってー」

純「えーっと。まぁいっか」

純(私唯先輩になにかしたっけ?) 

4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/11(土) 23:03:45 ID:ADnzuHfQ
唯「とりあえず食べよう」モグモグ

純(もう食べ始めてる…ええぃ、こうなったら私も)パク

純「こ、これあ」モグモグ

唯「おいひーでひょ」モグモグ

純「おいひしゅぎます」モグモグ

唯「むひちゃんにねー、おいひーみしぇおしえてもらったの」ゴクン

純「な、なるひょど」モグモグ

唯「あっ、こっちの抹茶のおすすめ」パク

純「わ、私も食べます」ゴクン パク 


5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/11(土) 23:04:32 ID:ADnzuHfQ
唯「じゅんしゃん。慌てなくてもまだまだありゅから」モグモグ

純「そういってゆひせんぱいも食べてりゅじゃないでしゅか」モグモグ

唯「ほんとうにおいひいね」モグモグ

純「たかかったんしゃ」モグモグ

唯「一つ80円」モグモグ

純「や、やしゅっ……げ、げほげほ」

唯「じゅ、じゅn……げ、げほげほ」

純「げほげほ」

唯「げほげほ」


憂「ただいまー。…ってお姉ちゃん純ちゃん! 大変!!」 

6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/11(土) 23:16:17 ID:ADnzuHfQ
―――

純「いやー、助かったよ、憂。危うくドーナツを喉に詰まらせて死ぬところだった」

唯「憂は命の恩人だね」

憂「笑い事じゃないよ…」

唯「ごめんごめん」

純「あのー、今日は本当に私がドーナツ食べるためだけに呼ばれたんですか?」

唯「うん。そうだよ」

純「でも、どうして?」

唯「それはね、いつも憂とあずにゃんがお世話になってるからだよ」

純「憂と梓が? 梓はともかく、憂は逆じゃないですか」

憂「そんなことないよー。純ちゃんが傍にいると楽しいから」

純「う、憂//」

唯「うんうん。いつも憂の傍にいてくれてありがとう、純ちゃん」

純「そ、そんな」 

7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/11(土) 23:16:57 ID:ADnzuHfQ
唯「それにね、あずにゃんの友達でいてくれてありがとう」

純「えっ」

唯「私達…あっ、りっちゃんと澪ちゃんとムギちゃんと私ね」

純「はあ?」

唯「ずっと気にしてたんだ。あずにゃん一人だけ軽音部に残してしまうこと」

唯「でも純ちゃんがずっと友達でいてくれたから、大丈夫だろって思えたんだよ」

純「私はただ、梓の友達でいただけです」

唯「うんうん。純ちゃんはそれでいいんだよ。はい、あーん」

純「ゆ、唯先輩//」

唯「もうドーナツいらないの?」

純「う、憂。助けてよ」

憂「純ちゃん、あーん」

純「憂までっ!」 

8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/11(土) 23:17:29 ID:ADnzuHfQ
―――

唯「もう食べられないよ‥」

純「あっ、いらないなら貰います」モグモグ

憂「純ちゃんよく食べるねー」

純「だってドーナツだよドーナツ。それもこんなに美味しい」

唯「純ちゃんは本当にドーナツが好きなんだね」

純「はい」

憂「そういえば純ちゃんはどうしてドーナツが好きなの?」

純「うーんと」

唯「うん?」

純「特に理由なんてない…かな」

憂「そうなの?」 

9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/11(土) 23:19:58 ID:ADnzuHfQ
純「もしかしたら、穴が空いてるからかもしれません」

唯「穴?」

純「なんか面白いですし」

唯「そっかぁ。ね、純ちゃん。ちょっといい」

純「なんですか?」

唯「ちょっと私の足を掴んでくれる?」

純「こうですか?」ヒョイ

唯「そして私が純ちゃんの足をつかむ」ヒョイ

純「こ、これは」

唯「人間ドーナツ!」

憂「わー」パチパチパチパチ 

10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/11(土) 23:21:11 ID:ADnzuHfQ
唯「さ、憂。この間をくぐって」

憂「う、うん」

純(なんだこれ…)

憂「くぐればいいんだよね?」グイグイ

唯「今だ!」

純・憂「えっ」

憂「きゃっ」

唯「えへへー。憂をドーナツサンドだよ」

純「は、はぁ…」

憂「は、はうぅ//お姉ちゃんっ///」 


11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/11(土) 23:22:05 ID:ADnzuHfQ
純(なんだか憂が色っぽい)

憂「じゅ、純ちゃん。そろそろどいて…//」

純「うーん。もうちょっとこのままでいようか」

憂「純ちゃん//」

純「なんだろう、いけないことしてるような」

唯「えへへー。ねぇ、純ちゃん。ドーナツって素敵だね」

純「はい。ドーナツは最高です」

憂「//」



おしまい。